【発明の詳細な説明】
神経学的に活性なアミノステロイド
発明の背景
1.発明の分野
本発明のヒドロキシル化および還元A-環ステロイドは、神経学的疾患の治療
に有用である。
2.関連技術の記載
国際特許出願PCT/US86/01797号および米国特許第5,175,281号に基づく国際公
開WO87/01706号は、神経剤として使用する21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニ
ル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-エチルプレグナ-1,4,9(1
1)-トリエン-3,20-ジオン(実施例83)およびメシラート塩(実施例109)
を開示している。
米国特許第4,968,675号は、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン
-3,20-ジオンの非経口処方を開示している。
The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,269,145-50(1
994)、International Journal of Clinical Pharmacology and Therapeutics,32
,223-230(1994)およびPharmaceutical Research,11(2)341(1994)は、21-[4-[
2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを開示している。
本発明の化合物、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11
)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピ
リミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジ
エン-3,20-ジオンは、神経学的に活性な医薬、21-[4-[2,6-ビス(1-ピ
ロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,
4,9(11)-トリエン-3,20-ジオンの代謝物である(米国特許第5,175,281号(
実施例83および109参照))。
非-経口(IVおよびIMの両方の)および経口投与用の薬剤を可溶化する手段
として、共溶媒が広く使用されるようになってきている。効果は、主に、溶媒(
水)および共溶媒に対する薬剤の極性に依存する。特定の共溶媒に対して上昇さ
せ得る薬剤の溶解性の程度は、該薬剤の非極性および共溶媒の非極性に依存する
。最も頻繁に使用されている共溶媒は、プロピレングリコール、エタノール、グ
リセリンおよびポリエチレングリコールである。共溶媒系中における医薬上重要
な数多くの溶質の溶解性曲線は、公知である(S.H.Yalkowsky,Marcel Dekkerに
より編集されたTechniques of Solubilization of Drugs,INC 1981、より特に
、Solubilization of Drugs by Cosolvents,91-134参照)。
米国特許第4,794,117号および国際公開WO85/04106号は、疎水性医薬、例えば
ステロイドの可溶化が、ポリエチレングリコール中の溶解および制御されたpH
および緩衝化の水溶液を添加することによって達成し得ることを開示している。
非経口処方中の緩衝液は公知である。
Journal of Pharmaceutical Science and Technology,48,86-91(1994)は、特
定の薬剤の低酢酸緩衝液濃度は、高酢酸緩衝液濃度よりも炎症を起こさないこと
を開示している。それは、さらに、使用する特定の薬剤を含む0.01M濃度の
クエン酸緩衝液が、0.005M濃度の酢酸緩衝液よりも、炎症を起こさないこ
とも開示している。
発明の概要
実質的に純粋形の6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、実質的に純粋形の6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6
-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプ
レグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、および実質的に純粋形の2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよびそれら
の医薬上許容される塩よりなる群から選択される化合物を開示する。
また、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-ト
リエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジ
ニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3
,20-ジオン、および21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニ
ル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,
20-ジオンならびにそれらの医薬上許容される塩よりなる群から選択される化
合物と医薬上許容される担体とを含む医薬組成物を開示する。
さらに、神経性疾患につき恒温哺乳動物を治療するための医薬製造用の、6α
-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン
、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンお
よび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン、なら
びにそれらの医薬上許容される塩よりなる群から選択される化合物を開示する。
発明の詳細な説明
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオンは、実施例1、2、4および6記載と同様に調製する。
6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオンは、実施例1-3および5記載と同様に調製する。
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル
]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、実施
例7ないし11記載と同様に調製する。21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル
)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(1
1)-ジエン-3,20-ジオンは、実施例7ないし9、12および13記載と同様
に調製する。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジル)-4-ピリミジニル]-1-ピペ
ラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン
は医薬上許容される塩の形であることが好ましい。医薬上許容される酸付加アニ
オン塩は、21-アミノステロイドの遊離塩基と、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水
素酸、硫酸、リン酸、硝酸、乳酸、クエン酸、サリチル酸、パモン酸、シクロヘ
キサンスルファミン酸、メタンスルホン酸、ナウタレンスルホン酸、p-トルエ
ンスルホン酸、CH3-(CH2)n1-COOH(式中、n1は0〜4)、HOOC-(C
H2)n1-COOH(式中、n1は前記定義に同じ)、HOOC-CH=CH-COOH
、φ-COOHのごとき、約化学量論量の酸とを反応させることによっ
て調製されるのが好ましい。該塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、メ
タンスルホン酸塩および硫酸塩よりなる群から選択されるのが好ましい。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンは、当業者に知られている医薬組成物として投与されなければならない。該医
薬処方は注射用の溶液であるのが好ましい。該溶液は、米国特許第4,968,675号
記載の水溶液、または以下に記載する共溶媒処方のいずれかとし得る。
本発明の滅菌水性共溶媒非経口処方は、1また2以上の6α-ヒドロキシ-21
-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16
α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキ
シ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン、および21-[4-
[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンまたはそれらの医薬上
許容される塩、クエン酸(緩衝液)、共溶媒および水を含有する。扱い得る医薬上
許容される酸付加塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リ
ン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩
、パモン酸塩、シクロヘキサンスルファミン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタ
レンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩およ
びシュウ酸塩が含まれ、好ましくはメシラート(モノメタンスルホン
酸)塩である。必要な活性治療剤の量は、遊離塩基または「遊離塩基当量」約0.
9〜約90mg/mlである。塩形を使用する場合、当業者に知られているごと
く、モル当量が必要である。クエン酸塩は、その緩衝機能につき存在する。緩衝
剤は、緩衝系(クエン酸+クエン酸の塩)として添加し得、あるいは、それは、酸
または酸の塩のいずれかを添加し、ついでpHを調整することによって、イン・
サイチュ(in situ)で生成し得る。適当なクエン酸塩には、ナトリウム、カリウ
ムおよびアンモニウムならびにそれらの相当物が含まれる。緩衝系は、それをイ
ン・サイチュで生成させるよりも、予め作製した緩衝系を添加するのが好ましい
。扱い得る量のクエン酸塩は約0.002〜約2.0Mである。扱い得る共溶媒に
は、例えば、アルコールプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリンおよびエタノール、ならびにDMSO、DMAC、DMIおよびM-PY
ROLまたはそれらの相当物が含まれ;共溶媒は、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、グリセリンおよびエタノールよりなる群から選択されるア
ルコールであることが好ましく、より好ましくは、共溶媒はプロピレングリコー
ルである。必要な共溶媒の量は、用いる特定の共溶媒に依存して、約80%まで
のいずれかの量である。共溶媒は、約1〜80%、より好ましくは約20〜約6
0%の量存在するのが好ましい。可溶化すべき6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
プレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-
ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5
α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(
1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プ
レグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンの量が25mg/mlである場合、
プロピレングリコールは約40%存在するのが好ましい。水を十分な量添加して
該混合物を容量とする。本発明の滅菌水性共溶媒非経口処方は、当業者に知られ
ているごとく調製する。さらに詳細かつ好ましくは、クエン酸緩衝液を、
約50〜約70%の利用可能な水に溶解する。ついで、共溶媒を添加し、混合す
る。共溶媒を添加した後に、1または2以上の6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
プレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-
ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5
α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(
1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プ
レグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを添加し、pHを調整し、十分量の
水を添加して容量とする。所望により、浸透圧は、生理学的レベルに調整し得、
望むなら、クエン酸を添加する場合には、浸透圧調整剤を添加する。最後に、そ
の混合物を当業者に知られているごとく滅菌する。
非経口投与用の滅菌水性共溶媒医薬組成物は濃縮形であって、(患者に投与す
る前に、所望のラザロイド(lazaroid)濃度に)希釈することを意味する。それは
、生理食塩水(通常もしくは0.9%)もしくは水中の5%デキストロース、また
はそれらの混合液、あるいは乳酸化リンゲル(Ringer)液以外の非経口投与に使用
するいずれかの他の担体で希釈し得る。重要な要件はpHで、高すぎたり、(約
5を超えて)高く緩衝化しすぎると、ラザロイドが沈殿するであろう。別法とし
て、非経口投与用の滅菌水性医薬組成物は、その濃縮形でも投与し得る。このこ
とは、大部分が、希釈するに十分な時間がないような緊急の状況で行われるよう
である。濃縮処方を投与する場合の唯一の問題点は、脈管系の炎症および障害で
ある。しかしながら、ある種の緊急の状況では、この使用が正当化され得る。行
う場合、投与し続けるのにこの脈管系を使用しないことを推奨する。
本発明の非経口投与用の滅菌水性共溶媒医薬組成物は冷蔵しなければならない
が、-5°未満で保存してはならない。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,
20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピ
リミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエ
ン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル
]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,2
0-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1
-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジ
オンは、脊髄障害を緩和および/または緩和し、重篤な頭部外傷クモ膜下出血(
SAH)およびつづく虚血性発作、喘息、および肺における粘膜形成および/分
泌の減少、筋ジストロフィー症、アドリアマイシン心臓毒性、パーキンソン病、
他の神経変性疾患、多発性硬化症、移植後の再懽流の間の組織障害、供与者の処
理による移植組織の保存、皮膚移植拒絶反応、出血、外傷性および敗血性ショッ
ク、および重度火傷のごとき症状、ARDS、化学酸化剤誘導性の腎臓障害(例
えば、相対染色腎障害の阻害およびシクロスポリン毒性の阻害)、(免疫学的)ネ
フローゼ症候群、全身性狼瘡、エリテマトーデス、アレルギー反応、アテローム
硬化症、(皮膚的な抗炎症剤および抗乾癬剤)炎症、気腫、ガン(限定転移、限定
腫瘍増殖)、(ストレス誘導性の)潰瘍、潰瘍性腸炎、ならびにクローン(Crohn)病
の治療および/または予防に有用である。また、該化合物は、6α-ヒドロキシ-
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-
16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒド
ロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンが浮腫を減少させ
る場合の、臀部および顎外科手術のごとき外科的方法の前の予防的治療にも有用
である。それらは、外科的方法および神経学的方法の間の神経的外傷の予防、心
筋梗塞の治療、結果を改善する蘇生後の治療、特に、神経結果後蘇生
(neurological outocome post resuscitation)、薬剤アレルギー反応および片頭
痛の治療に有用である。該化合物は、眼科学、例えば、糖尿病性網膜症、老人性
黄斑変性症、白内障および緑内障、光誘導性の網膜障害の治療、および眼科手術
で使用する洗浄混合液、成人および新生児における酸素過剰症の予防、事故によ
る経口/顔面外傷のごとき外科手術方法後の顔面浮腫の減少に用途を有する。6
α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-
ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオ
ン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニ
ル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,2
0-ジオン、21-[4[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペ
ラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン
および21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジ
ニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、
脊髄障害を緩和および/または緩和し、重篤な頭部外傷クモ膜下出血(SAH)お
よびつづく虚血性発作、喘息、および肺における粘膜形成および/分泌の減少、
筋ジストロフィー症、アドリアマイシン心臓毒性、パーキンソン病、他の神経変
性疾患、多発性硬化症、移植後の再懽流の間の組織障害、供与者の処理による移
植組織の保存、皮膚移植拒絶反応、出血、外傷性および敗血性ショック、および
重度火傷のごとき症状、ARDS、化学酸化剤誘導性の腎臓障害(例えば、相対
染色腎障害の阻害およびシクロスポリン毒性の阻害)、(免疫学的)ネフローゼ症
候群、全身性狼瘡、エリテマトーデス、アレルギー反応、アテローム硬化症、(
皮膚的な抗炎症剤および抗乾癬剤)炎症、気腫、ガン(限定転移、限定腫瘍増殖)
、(ストレス誘導性の)潰瘍、潰瘍性腸炎、ならびにクローン(Crohn)病の治療お
よび/予防に有用である。また、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピ
ロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,
4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビ
ス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレ
グナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビ
ス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α
-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1
-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレ
グナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、特に脳および腸における、放射線
障害からの保護にも有用である。腸の場合においては、6α-ヒドロキシ-21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-
16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[
2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、(例えば、坐薬による
ような)局所または他のより一般的な経路によって投与し得る。このことは、特
に、前立腺照射の間の腸外傷の予防を特に助長する。
ヒトにおいては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオンは、クモ膜下出血およびつづく脳血性攣縮、虚血後脳障害を
予防するための全脳虚血後蘇生(CRP)、脳腫瘍(神経保護)、ベル麻酔(Bells P
arlsy)、他の神経変性疾患、(例えば、ウイルス性肝炎からのような)肝炎壊死、
(例えば、照射治療中、または放射線への偶発的な暴露による)ある種の形の放射
線障害、心筋虚血後の心筋障害、出生前新生児絞扼および新生児
低酸素症候群、ブドウ膜炎および視神経炎のごとき眼炎、ならびに虚血性腸症候
群の治療に有用である。
ヒトにおいては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオンは、心肺蘇生法、神経または心臓血管外科手術後の障害、心
筋梗塞、(例えば、カタリティック(cataritic)外科手術のような)眼科外科手術
後の眼障害の予防に有用である。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンは、浮腫および神経障害のごとき外科手術または外傷の合併症、ならびに肝障
害の治療に有用であることが好ましい。一般的に、これら4種の化合物は、前記
のヒトの症状、ならびに以下に掲載する動物の症状を治療するための糖性皮質性
ステロイド医薬のように使用する。これら4種の化合物は、ヒトおよび動物の両
方において、多くの同症状の治療、および糖性皮質ステロイドと同一の問題点か
らの複合症および障害を予防するのに有用であるが、6α-ヒドロキシ-21-[4
-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-
16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒド
ロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、多くの症状を治
療するのに有用であり、糖性皮質ステロイドが有用でない症状からの障害を予防
するのに有用である。6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル
)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)
-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオンは、糖性皮質ステロイド活性を有さず、従って、糖性皮質性
ステロイドのようではなく、それらは糖性皮質性ステロイドに関連する副作用な
しに長期にわたり毎日投与し得る。このことは独特の利点である。これらは、血
中グルコースに何ら影響せず、このことも利点である。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンが、他のものよりもこれらのいくつかの症状を治療するのに異なる程度で
有利であろうことは理解される。
治療用の標準条件では、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジ
ニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(
11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-
ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1
,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニ
ル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(
11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11
)-ジエン-3,20-ジオンを、経口的または非経口的、例えば、IV(すなわち、
注射、注入または連続滴注による)またはIMで、約5〜約20mg/kg/日
IVで20日まで(ある種の症状には10日で十分である)または約5〜約30m
g/kg/日;口により毎日1〜4回投与する。女性は、男性よりも高い用量を
投与し得る。なぜならば、平均的に、女性は、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
プレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-
ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5
α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(
1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プ
レグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを男性よりもより迅速に代謝し得る
からである。女性に関しては、標準用量は約7〜約30mg/kg/日IVまた
は口により約7〜約50mg/kg/日を毎日1〜4回である。例えば、SAH
の治療においては、男性は10mg/kg/日を投与し得るが、女性は15mg
/kg/日投与し得る。用量は単一注射、またはより典型的には、分割用量(通
常、3または4回/日)として投与し得る。
SAHの治療においては、患者を、約6mg/kg/日〜約20mg/kg/
日、好ましくは約10〜約15mg/kg/日で治療しなければならない。
重篤な頭部外傷を緩和し回復させる治療においては、患者を、約10mg/k
g/日〜約20mg/kg/日、好ましくは約10〜約15mg/kg/日で治
療しなければならない。
虚血性(血栓塞栓性)発作の治療においては、患者を、1回目の約10〜25m
g/kg/の初期用量、好ましくは、約12.5mg(男性)および15mg(女性)
〜約20mg/kgの初期用量につづく、約10mg(男性)および約12.5〜
20mg/kg(女性)で約3日間治療しなければならない。
脊髄障害の治療においては、患者を、約5〜約20mg/kg/日の6α-ヒ
ドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペ
ラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、
6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンお
よび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンで1〜
数日間治療する。脊髄障害を被ったヒトは、約10〜約20mg/kg/日で1
日間治療するのが好ましい。また、脊髄障害を被った患者を治療する場合には、
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンを投与する前に、メチルプレドニソロンケイ皮酸ナトリウムのごとき大用量の
ステロイドを1回投与するのも好ましい。
心肺蘇生に伴う障害、心筋梗塞、移植後の再潅流の間の組織障害、出血、外傷
性および敗血性のショック、重度の火傷、ARDSおよびネフローゼ症候群を治
療し、皮膚移植片拒絶反応を予防するには、標準条件を用いる。典型的な治療に
は、患者の特定の症状および使用する特定の化合物に依存して、初期負荷用量、
例えば、0.05mg〜4mg/kgのIV用量につづく、1〜10日間、IV
丸薬注入によって1日に4回通常投与し続けることが含まれる。このことは、数
日間、数週間または数カ月間、IMまたは経口投与で補い得る。喘息のごとき炎
症性肺疾病の治療においては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロ
リジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,
9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(
1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ
-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1
,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニ
ル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(
11)-ジエン-3,20-ジオンを標準用量で経口、IVおよび吸入投与する。過
剰な粘液分泌の治療においては、経口用量は約5〜約30mg/kg/日である
。投与頻度は、1日当たり1〜4回である。過剰な粘液分泌を治療するための6
α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-
ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオ
ン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニ
ル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,2
0-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンの経口投与は数カ月または数年さえも行い得る。感受性の個人は、予期される
問題の数時間前に前治療し得る。IV用量は約5〜約20mg/kg/日である
。約0.01〜約1.0%の6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジ
ニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(
11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-
ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1
,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニ
ル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(
11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11
)-ジエン-3,20-ジオンを含有するエアロゾール処方は、必要に応じて1日当
たり約4回投与するか、使用する。筋ジストロフィー、パーキンソン病および他
の神経変性疾患(筋萎縮性側索硬化症;多発性硬化症)の治療においては、6α-
ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン
、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンお
よび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを、約
5〜約30mg/kg/日用量を用いて経口投与し、1日当たり1〜4回投与ま
たは用いる。該治療は数年間行い得る。
アドリアマイシン-誘導性心臓毒性の治療においては、これらの4種の化合物
を、約1.0〜約50mg/kg/日、好ましくは約5〜約20mg/kg/日
を用いて、経口またはIV投与する。6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(
1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ
-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
プレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1
-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレ
グナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロ
リジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-
1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、好ましくは、IVのアドリアマイシン
と同時に、または、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオンで個人を前-処理する。
神経または心臓血管外科手術後の障害を予め予防し、防ぐには、6α-ヒドロ
キシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジ
ニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β
-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン
、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル
]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを標準条件に
従って用いる。患者は、手術直前および手術直後に単一IVまたはMI用量で、
または手術前および後に、経口で前処理し得る。
薬物アレルギー反応の治療においては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビ
ス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレ
グナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[
2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビ
ス(1-ピロリジニル)-4-]ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α
-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1
-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレ
グナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを、約5〜20mg/kg/日の用量
にて、1日当たり1〜4回IVで、約5〜約30mg/kg/日経口で投与する
。典型的な治療は、初期IV負荷用量につづく、数日またはそれを超える間の経
口投与であろう。
アテローム硬化症および気腫の治療においては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[
2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2
,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン、3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-
ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5
β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを約5〜約30mg/kg/日
の用量で、数カ月または数年間、毎日1〜4回経口投与する。これらの4種の化
合物は、高酸素条件で維持され得る未熟な新生児の治療に有用である。6α-ヒ
ドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペ
ラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、
6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンお
よび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、頭
蓋内出血および気管支肺異形成に対して麻酔的に感受性である場合における罹患
率および死亡率を改善する。この状況においては、標準治療を、IVまたは経口
のいずれかで施す。
乾癬を包含する皮膚炎症症状の治療においては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[
2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2
,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチ
ル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-
ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5
β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンを、約5〜約30mg/kg
/日の用量で一回、経口投与し、または、その量は分割した用量で毎日2〜4回
投与し得、あるいは、要する限りにおいて約0.05〜約5%濃度のクリーム剤
、軟膏もしくはローションまたは相当する投与量形態として局所適用する。これ
らの症状の治療においては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-
ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1
,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニ
ル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(
11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11
)-ジエン-3,20-ジオンをステロイド剤と共に使用し得る。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピ
リミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエ
ン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル
]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,2
0-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1
-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジ
オンは、非ステロイド性抗-炎症化合物(NOSAC)のごとき薬剤により引き起
こされるストレス性潰瘍および胃不耐症の予防および治療に有用である。ストレ
ス性潰瘍は、障害、火傷、敗血症、広範な外科手術、急病などのごとき重篤な状
態に曝された後に発症する潰瘍である。集中治療ユニット中の患者は、特に、ス
トレス性潰瘍を発症しがちである。また、ストレス性潰瘍には、上部胃腸出血に
通じ得る障害も含まれ;かかる出血はこれらの化合物により予防されるようであ
る。NOSACには、通常、微麻酔用に用いられ、出血に通じ得る痛みおよび障
害によって特徴付けられる胃腸不耐症にしばしば関連するイブプロフェン、アス
ピリン、インドメタシン、ナプロキセン、ピロキシカムなどのごとき薬剤が含ま
れる。6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジ
ニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,
20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピ
リミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエ
ン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル
]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,2
0-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1
-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジ
オンは、好ましくは、約25〜約500mgの範囲の用量で、一日に2〜4回、
錠剤、カプセルまたは液体のいずれかで経口経路によって非経口投与されるであ
ろう。治療は、予防的、すなわち、かかる障害を発症する危険性の高い患者に漬
瘍が形成される前に始めるか、あるいは、治療的、すなわち、一旦、潰瘍が形成
されてから始めるのいずれかであろう。経口投与量形態を飲み込むことができな
い臨床状態の患者においては、これらの4種の化合物を胃ゾンデを介
するか、または非経口的、すなわち、IVもしくはIMのうちのいずれかを介し
て投与する。非経口用量は、約5〜約100mgの範囲で、1日に1〜4回で投
与するか、IVによるであろう。
イヌにおいては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオンは、外傷、椎間板疾患(椎間板移動)、外傷ショック、ノミ噛
および他のアレルギーの治療に有用である。
ウマにおいては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオンは、結腸、結腸の外科手術前の前処理、および蹄葉炎の治療
後に起こる内毒性または敗血症性ショックの治療に有用である。6α-ヒドロキ
シ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-
ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン
、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンは、外科手術の間の長時間、ウマをうつ伏せにする必要がある外科手術方法の
間に通常起こる筋肉障害を減少し得る。
ネコにおいては、これらの4種の化合物は、急性大腸菌性乳腺炎、ウシ属乳腺
炎、多くのワクチン接種を受けたことに対する急性アレルギー反応および輸送熱
の治療に有用である。
ブタにおいては、これらの4種の化合物は、ブタ属ストレス症候群および熱ス
トレス症候群の治療に有用である。
本明細書で使用する「治療」および「治療する」なる語は、広範に用いられ、
存在する症状の治療、ならびに当業者によく知られている起こる可能性がある機
会からの同症状の予防の両方を包含する。例えば、6α-ヒドロキシ-21-[4[
2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2
,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチ
ル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-
ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5
β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンは、存在する喘息症状の治療
、およびかかる症状が将来に発症することの予防に使用し得る。例えば、6α-
ヒドロキシ-21-[[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン
、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ
ジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンは、脊髄外傷を治療し、皮膚移植の拒絶反応を予防する。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンは、当業者に知られている前掲の症状の治療において、互いに使用することが
でき、かつ/または他の医薬と共に使用することができる。
多くの例においては、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニ
ル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(1
1)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピ
ロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,
4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニ
ル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(
11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11
)-ジエン-3,20-ジオンを投与する前または同時に、ケトコナゾールまたはT
AO(トリアセチルオレアンドマイシン)のごとき6α-ヒドロキシ-21-[4-[2
,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチ
ルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-
[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16
α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16
α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-
[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン代謝の阻害剤を投与し
て、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニ
ル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,2
0-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン
-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ンおよび/またはその特定の代謝物の血中レベルを上昇させるのが好ましいこと
があり得る。女性は、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル
)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)
-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4
-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオンを男性よりも迅速に代謝し得るために、6α-ヒドロキシ-2
1-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-1
6α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロ
キシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジ
ニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21
-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16
α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-
[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン代謝の
阻害剤の投与は、男性の血中レベルに比して女性のそれを上昇し得る。例えば、
ケトコナゾールは、約50〜約300mg/日、好ましくは約200mg/日の
量を、緊急使用については約1ないし2時間で、繰り返し用量の状況については
約1〜3時間で投与しなければならない。
フェノバルビタールおよびフェニトインのごとき剤は6α-ヒドロキシ-21-[
4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α
-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-
16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[
2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メ
チル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20ジオンの血中レベルを低下させる
ため、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジ
ニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,
20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピ
リミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエ
ン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル
]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,2
0-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1
-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジ
オンの血中レベルを低下させるであろういずれかの剤を摂取したか、または投与
した個人に投与する6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-
4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-
トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリ
ジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビ
ス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β
-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンの用量を増加することが望まし
い。
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミ
ジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3
,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-
ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジ
オンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペ
ラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン
の正確な投与量および投与頻度は、治療すべき特定の症状、治療すべき症状の程
度、特定の患者の年齢、体重、一般的な身体条件、当業者によく知られている該
個人が受け得る他の医療行為に依存し、6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス
(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグ
ナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,
6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル
プレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、21-[4-[2,6-ビス(1
-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレ
グナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンおよび21-[4-[2,6-ビス(1-ピロ
リジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-
1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンのまたはそれらの生物学的に活性な代謝物
の患者の血中レベルまたは濃度、および/または治療する特定の条件に対する患
者の応答性を測定することによって、より正確に決定し得る。
定義
以下の定義および説明は、明細書および特許請求の両方を包含する本書類全体
を通して使用する語句に関する。
すべての温度は℃である。
TLCとは薄層クロマトグラフィーを示す。
セーラインとは、飽和塩化ナトリウム水溶液を示す。
クロマトグラフィー(カラムおよびフラッシュクロマトグラフィー)とは、(支
持体、溶出液)として表される化合物の精製/分離を示す。適当なフラクション
を保存し、濃縮して所望の化合物(群)を得ることは理解される。
NMRとは、核(プロトン)磁気共鳴スペクトルを示し、化学シフトは、テトラ
メチルシランからのppm(δ)低磁場で報告されている。
TMSとは、トリメチルシリルを示す。
MSとは、m/eまたは質量/電荷単位として表される質量分析を示す。
[M+H]+とは、親+水素原子の陽イオンを示す。EIとは、電子衝撃を示す
。CIとは、化学イオン化を示す。FABとは、高速原子衝突を示す。
医薬上許容されるとは、薬理学的/毒素学的に鑑みて患者に許容され、かつ、
組成物、処方、安定性、患者許容性および生物学的利用能に関する物理学的/化
学的に鑑みて製薬化学者に許容される特性および/または物質を示す。
溶媒対を用いる場合、用いる溶媒の比は容量/容量(v/v)である。
溶媒中の固形物の溶解を用いる場合、溶媒に対する固形物の比は、重量/容量
(wt/v)である。
実施例
さらに説明しなくとも、当業者であれば、前記説明を用いて本発明をその最大
限広い範囲で実施し得ると考えられる。以下に記載する実施例は、いかにして本
発明の種々の化合物を製造し、かつ/または種々の製法を行うかを記載しており
、単なる説明を意図しているもので、いかなる場合においても前記開示に限定さ
れるものではない。当業者であれば、反応物および反応条件の両方としての方法
ならびに技術から適当な変形をただちに認識するであろう。
実施例1 3,20,21-トリヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,3,5,9(
11),17(20)-ペンタエン21-酢酸3,20-二安息香酸塩
塩化ベンゾイル(2.5ml、22ミリモル)を、21-ヒドロキシ-16α-メチ
ルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン21-酢酸(1.02g、2
.67ミリモル)およびピリジン(9.0ml)の混合物に添加する。その混合物を
75℃にて16時間加熱し、放置して20-25°に冷却する。その残渣を酢酸
エチル(200ml)で希釈し、これを塩酸(10%、3×60ml)およびセーラ
イン(100ml)で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃
縮する。その濃縮物をヘキサン/エーテル(20/1)でトリチュレートして過剰
な塩化ベンゾイルを除去し、その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ
ゲル;ヘキサン/酢酸エチル(3/1)で溶出)に付して標題化合物367mg(2
3%)を得る。
実施例2 6α,20,21-トリヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4,9(
11),17(20)-テトラエン-3-オン21-酢酸20-安息香酸およ
び6β,20,21-トリヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4,9
(11),17(20)-テトラエン-3-オン21-酢酸20-安息香酸塩
ペルオキシ一硫酸カリウム(1.70g、2.77ミリモル)および水(10ml
、重炭酸ナトリウムで中和したもの)を、3,20,21-トリヒドロキシ-16α-
メチルプレグナ-1,3,5,9(11),17(20)-ペンタン21-酢酸3,20-二
安息香酸塩(実施例1、900mg、1.52ミリモル)およびTHF(25ml)
の混合物に30分間にわたって添加する。その混合物を20-25°にて16時
間撹拌し、ついで酢酸エチル(125ml)で希釈する。有機相を水(40ml)、
チオ硫酸ナトリウム(10%、2×40ml−ヨウ素-デンプン紙を着色しない)
およびセーライン(40ml)で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、
濾過
し、濃縮する。その濃縮物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸
エチル/ヘキサン(1/1)で溶出する)によって精製して6β-ヒドロキシ異性体
を得る。
さらなる溶出により、6-αヒドロキシ異性体を得る。
実施例3 6β,21-ジヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-ト
リエン-3,20-ジオン
6β,20,21-トリヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11),1
7(20)-テトラエン-3-オン21-酢酸20-安息香酸塩(実施例2、220mg
、0.438ミリモル)、メタノール(12ml)および飽和重炭酸ナトリウム(2.
0ml)の混合物を20-25℃にて48時間撹拌する。減圧下にてメタノールを
除去し、その水性層を塩化ナトリウムで飽和する。その残渣を塩化メチレン(6
×15ml)で抽出し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、濃縮して標題化合
物を得る。
融点:210-212°;
実施例4 6α,21-ジヒドロキシ-16α-メチル-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン
6α,20,21-トリヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11),1
7(20)-テトラエン-3-オン20-安息香酸塩(実施例2)で出発する以外は
重要でない変形を施し、実施例3の常法に従って標題化合物を得る。
実施例5 6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11
)-トリエン-3,20-ジオン
塩化メタンスルホニル(9.1μl、0.12ミリモル)を、0℃にて、アルコー
ル6β,21-ジヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン(実施例3、40.0mg、0.112ミリモル)、塩化メチレン(
2.0ml)およびジイソプロピルエチルアミン(21μl、0.12ミリモル)の混
合物に添加する。その混合物を0℃にて2時間、20-25℃にて1時間撹拌し
、その時点では、TLC分析によって出発物質がまだ存在することが示される。
その反応混合物を0℃に再冷却し、さらなる塩化メタンスルホニル(9.1μl)お
よびジイソプロピルエチルアミン(21μl)を適用する。0℃にてさらなる時間
撹拌した後、TLC分析によって反応が完結したことが示される。塩基性仕上げ
処理(塩化メチレン、希重炭酸ナトリウムおよび硫酸マグネシウム)して、粗製物
を運搬するメシラートを得る。
メシラート、4-(1-ピペラジニル)-2,6-ジ-1-ピロリジニルピリミジン(3
7.0mg、0.122ミリモル)、炭酸カリウム(17mg、0.12ミリモル)お
よびアセトニトリル(2.0ml)の混合物を20-25℃にて16時間、50℃に
て8時間撹拌する。放置して20-25℃に冷却した後に、水性仕上げ処理(塩化
メチレン/硫酸マグネシウム)し、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチルで
溶出)によって精製して標題化合物を得る。
実施例6 6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリ
ミジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11
)-トリエン-3,20-ジオン
6α,21-ジヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-
3,20-ジオン(実施例4)で出発する以外は重要でない変形を施し、実施例5の
常法に従って標題化合物を得る。
実施例7 21-ヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-4,9(11)-ジエン-3,2
0-ジオン21-酢酸塩
希塩酸(1N、65ml)を、アセトン(400ml)中の21-ヒドロキシ-20
-トリメチルシリルオキシ-16α-メチルプレグナ-4,9(11),17(20)-ト
リエン-3-オン21-酢酸塩(24.4g、53.5ミリモル)の撹拌混合液に添加
する。TLC分析は、15分後に反応が完結したことを示す。溶媒を除去すると
固形物が得られる。この固形物を塩化メチレンに溶解し、希重炭酸ナトリウム、
水およびセーラインで洗浄する。相を分離し、その有機相を硫酸ナトリウムで乾
燥し、濾過し、蒸発によって溶媒を除去して濃縮物を得る。その濃縮物をフラッ
シュ系(シリカゲル、230-400メッシュ750g;塩化メチレン/アセトン
(97/3-95/5)で溶出)を用いたクロマトグラフィーに付す。適当なフラク
ションを採取し、つづいて溶媒を蒸発させ、高真空下にて乾燥して標題化合物を
得る。
融点142-145℃;
実施例8 21-ヒドロキシ-16α-メチル-5α-プレグナ-9-(11)-エン-
3,20-ジオン21-酢酸塩および21-ヒドロキシ-16α-メチル-
5β-プレグナ-9(11)-エン-3,20-ジオン21-酢酸塩
21-ヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-4,9(11)-ジエン-3,20-ジオ
ン21-酢酸塩(実施例7、19.5g、0.057モル)を酢酸エチル(300ml
)に溶解し、2lパール(Parr)フラスコに注入する。アルゴン雰囲気下にて、その
混合物に炭素パラジウム(5%、0.77g)を添加する。その反応物を40psiの
水素ガス下に置き、18時間振盪する。その懸濁液をセライト(Celite)を通して
濾過し、つづいてその濾過ケーキを酢酸エチルで数回洗浄する。溶媒を蒸発させ
、高真空下にて乾燥して標題化合物を得、TLC(塩化メチレン/アセトン(95
/5)中、シリカゲルGF)はRf=0.46を示す。
実施例9 21-ヒドロキシ-16α-メチル-5α-プレグナ-9(11)-エン-3,
20-ジオンおよび21-ヒドロキシ-16α-メチル-5β-プレグナ-
9(11)-エン-3,20-ジオン
メタノール(375ml)中の21-ヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-9(1
1)-エン-3,20-ジオン21-酢酸塩(実施例8、14.1g、0.0367モル)
の撹拌懸濁液を加熱還流させて、懸濁した固形物の溶解を助長する。その混合物
を20-25°に冷却し、塩化メチレン(75ml)で希釈する。その混合物に炭
酸カリウム水溶液(10%、30ml)を添加する。40分後に、氷酢酸(2.5m
l)を添加し、つづいて溶媒を蒸発させる。残った残渣を酢酸エチル/重炭酸ナ
トリウム水溶液の間に分配させる。その有機相を分離し、水およびセーラインで
洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。2部の前記濃縮物6.1
gを、フラッシュ系(シリカゲル、230-400メッシュ、840g;ヘキサン
/酢酸エチル/塩化メチレン(3/2/1)で溶出する)を用いたクロマトグラフ
ィーに別々に付す。標題化合物の混合物を単離し、同一条件を用いたクロマトグ
ラフィーにさらに数回付して、標題化合物、5αおよび5β物を得る。
5α;
融点165-173°;
5β;
融点127-130°;
実施例10 21-ヒドロキシ-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオン
塩化パラジウム(II)(1.4g、7.9ミリモル)を濃塩酸(1.9ml)で処理し
、つづいて高真空および窒素蒸気下にていずれの揮発物も蒸発させる。残った残
渣をtert-ブタノール(35ml)に溶解し、21-ヒドロキシ-16α-メチル-5
α-プレグナ-9(11)-エン-3,20-ジオン(実施例9、1.5g、4.35ミリ
モル)で処理する。その反応混合物を2.5時間温和に加熱還流する。TLC分析
は、出発物質が完全に消費されていないことを示すが、加熱の中止を要する望ま
しくない生成物の形成も示す。前記の反応混合物を20-25°に冷却し、水で
処理する。その反応物含有物を水/塩化メチレンに注入すると、つづいて層が分
離する。その水性相を塩化メチレンでさらに2回抽出する。合わせた有機相を水
およびセーラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。その
濃縮物を、フラッシュ系(シリカゲル、130-400メッシュ、160g;塩化
メチレン/アセトン(98/2)で溶出する)を用いたクロマトグラフィーに付し
、標題化合物を得る。
融点136-141°;
実施例11 21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニ
ル]-1-ピペラジニル]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-
ジエン-3,20-ジオン
塩化メチレン(10ml)中の21-ヒドロキシ-16α-メチル-5α-プレグナ-
1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン(実施例10、0.231g、0.674ミリ
モル)の撹拌溶液を氷浴中にて冷却し、トリエチルアミン(0.15ml、1.1ミ
リモル)および塩化メタンスルホニル(75μl、0.97ミリモル)で処理する。
その反応物を窒素雰囲気下にて維持する。30分後に、その反応混合物を2%重
炭酸ナトリウム水溶液/塩化メチレンに注入すると、層が分離する。その水性相
を塩化メチレンで2回抽出する。合わせた有機相をセーラインで洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濾過し濃縮する。
アセトニトリル(20ml)中の[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニ
ル]ピペラジン(米国特許第5,175,281号、調製例A-22、0.208g、0.68
8ミリモル)、炭酸カリウム(0.142g、1.03ミリモル)およびヨウ化ナト
リウム(23.8mg、0.159ミリモル)の撹拌懸濁液を窒素雰囲気下にて加熱
還流する。前記パラグラフからの生成物をアセトニトリル(5ml)に採り、10
分間にわたって還流懸濁液に添加する。2時間後に、その反応物を20-25°
に冷却し、水/酢酸エチルを含有する分離漏斗に注入する。層を分離させ、続い
て酢酸エチルで水性層を抽出する。合わせた有機相を重炭酸ナトリウムで洗浄し
、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。その濃縮物をクロマトグラフィ
ー(シリカゲル、70-230メッシュ、50g;塩化メチレン/アセトン(85
/15-8/2)で溶出する)に付して標題化合物を得る。
融点190-200°;
実施例12 21-ヒドロキシ-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエ
ン-3,20-ジオン
21-ヒドロキシ-16α-メチル-5β-プレグナ-9(11)-エン-3,20-ジオ
ン(実施例9)で出発する以外は重要でない変形を施し、実施例10の常法に従っ
て、標題化合物を得る。
実施例13 21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ
ペラジニル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,
20-ジオン
21-ヒドロキシ-16α-メチル-5β-プレグナ1,9(11)-ジエン-3,20-
ジオン(実施例12)で出発する以外は重要でない変形を施し、実施例11の常法
に従って標題化合物を得る。
実施例14 好ましい共溶媒処方
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-
1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオンメシラート 2.5kg
クエン酸無水和物 4.42kg
クエン酸ナトリウム水和物 588.0g
プロピレングリコール 40.0l
酸/塩基でpHを2.9に調整
注射水を添加して容量を100.0lに調整
クエン酸およびクエン酸ナトリウムを注射水約25lに溶解する。プロピレン
グリコールを該クエン酸混合液に添加し、完全に混合する。pHを約2.9に調
整し、メシラートを添加し溶解する。pHをチェックし、要すれば調整する。最
後に、注射水を添加して容量を調整する。ついで、最終混合物を滅菌する。
実施例15 高用量および低緩衝比
6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン メシラート 10.0kg
クエン酸無水和物 10.8kg
クエン酸ナトリウム水和物 1.18kg
プロピレングリコール 60.0l
酸/塩基でpHを2.9に調整する
注射水を添加して容量を100.0lに調整する
前記成分を用いる以外は重要でない変形を施し、実施例1の常法に従って、非
経口医薬組成物を調製する。
実施例16 高緩衝比、別の共溶媒およびほぼ近い生理浸透圧
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル
]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンメシラー
ト 1.0kg
クエン酸無水和物 3.46kg
クエン酸ナトリウム水和物 588.0g
塩化ナトリウム 300.0g
プロピレングリコール 10.0l
酸/塩基でpHを2.9に調整する
注射水を添加して容量を100.0lに調整する
前記成分を用いる以外は重要でない変形を施し、実施例1の常法に従って非経
口医薬組成物を調製する。
実施例17 低用量、低プロピレングリコール濃度、イン・サイチュ緩衝液およ
びほぼ近い生理浸透圧
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニ
ル]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオンメシラ
ート 100.0g
クエン酸無水和物 115.3g
塩化ナトリウム 850.0g
プロピレングリコール 1.0l
酸/塩基でpHを2.9に調整する
注射水を添加して容量を100.0lに調整する
前記成分を用いる以外は重要でない変形を施し、実施例1の常法に従って非経
口医薬組成物を調製する。
チャートA
6α-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン
6β-ヒドロキシ-21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]
-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-
ジオン
チャートB
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル
]-16α-メチル-5α-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン
21-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラジニル
]-16α-メチル-5β-プレグナ-1,9(11)-ジエン-3,20-ジオン
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 25/16 A61P 25/16
43/00 43/00
(31)優先権主張番号 08/473,873
(32)優先日 平成7年6月7日(1995.6.7)
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,
UA,US,UZ,VN
(72)発明者 ワイナルダ,マイケル・エイ
アメリカ合衆国49097ミシガン州 ビック
スバーグ、サウス・サーティフォース・ス
トリート11320番