JP2002373773A - 加熱装置、加熱定着装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、加熱定着装置および画像形成装置

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JP2002373773A
JP2002373773A JP2001181505A JP2001181505A JP2002373773A JP 2002373773 A JP2002373773 A JP 2002373773A JP 2001181505 A JP2001181505 A JP 2001181505A JP 2001181505 A JP2001181505 A JP 2001181505A JP 2002373773 A JP2002373773 A JP 2002373773A
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heating
heating member
fixing
heat
heating device
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JP2001181505A
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Toshinori Nakayama
敏則 中山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導加熱方式の加熱装置にあっては、効率の
よい熱放出が行われず、温度上昇によって誘導コイルの
被覆が熱により溶融し、絶縁性が損なわれてしまうとい
う課題があった。 【解決手段】 内部に熱源を有する加熱部材に対して圧
接して配置され該加熱部材に対して相対移動する加圧部
材を有する加熱装置において、前記熱源および前記加熱
部材の少なくとも一方または双方に空気撹拌部材を設け
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に配置された
熱源によって加熱される加熱部材と、この加熱部材に対
して圧接して配置され、両者間に被加熱材を挟持搬送さ
せるように該加熱部材に対して相対移動する加圧部材を
有する加熱装置、この加熱装置を適用して記録材に熱と
圧力を加えて該記録材上に未定着トナー像を加熱定着す
る加熱定着装置および該加熱定着装置を適用した電子写
真式の複写機、プリンタおよびファクシミリ等の画像形
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機等には、記録媒体で
ある記録紙ないし転写材等のシート上に転写された未定
着トナー像を該シートに加熱定着させる加熱定着装置に
加熱装置が設けられている。この加熱装置は、例えば、
未定着シート上のトナーを熱溶融させる加熱ローラとも
指称される定着ローラと、当該定着ローラに圧接してシ
ートを挟持搬送する加圧ローラとを有している。
【0003】定着ローラは中空状に形成され、この定着
ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段により保持さ
れている。この発熱体は、例えば、ハロゲンランプなど
の管状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加され
ることにより発熱する。このハロゲンランプは定着ロー
ラの中心軸に位置しているため、ハロゲンランプから発
せられた熱は定着ローラ内壁に均一に輻射され、定着ロ
ーラの外壁の温度分布は円周方向において均一となる。
【0004】定着ローラの外壁は、その温度が定着に適
した温度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱
される。この加熱状態で定着ローラと加圧ローラは圧接
しながら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシー
トを挟持搬送する。定着ローラと加圧ローラとの圧接部
(以下、ニップ部ともいう)において、シート上のトナ
ーは定着ローラの熱により溶解し、両ローラから作用す
る圧力によりシートに定着される。
【0005】しかし、ハロゲンランプなどから構成され
る発熱体を備えた上記加熱装置においては、ハロゲンラ
ンプからの輻射熱を利用して定着ローラを加熱するた
め、電源を投入した後、定着ローラの温度が定着に適し
た所定温度に達するまでの時間(以下、「ウォームアッ
プタイム」という)に、比較的長時間を要していた。そ
の間、使用者は複写機を使用することができず、長時間
の待機を強いられるという問題があった。
【0006】その一方、ウォームアップタイムの短縮を
図ってユーザの操作性を向上すべく多量の電力を定着ロ
ーラに印加したのでは、加熱装置における消費電力が増
大し、省エネルギー化に反するという問題が生じてい
た。このため、複写機などの商品の価値を高めるために
は、加熱装置の省エネルギー化(低消費電力化)と、ユ
ーザの操作性向上(クイックプリント)との両立を図る
ことが一層注目され重視されてきている。
【0007】かかる要請に応える加熱装置として、特開
昭59−33787号公報に示されるように、加熱源と
して高周波誘導を利用した誘導加熱方式の加熱装置が提
案されている。この誘導加熱方式の加熱装置は、金属導
体からなる中空の定着ローラの内部にコイルが同心状に
配置されており、このコイルに高周波電流を流して生じ
た高周波磁界により定着ローラに誘導渦電流を発生さ
せ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラその
ものをジュール発熱させるようになっている。この誘導
加熱方式の加熱装置によれば、電気−熱変換効率がきわ
めて向上するため、ウォームアップタイムの短縮化が可
能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな誘導加熱方式の加熱装置にあっては、コイルに数A
〜数十Aの大電流が流れるために、コイル自身のジュー
ル発熱による昇温問題があった。また、誘導コイルが加
熱部材の内部空間に配置される場合には、効率のよい熱
放出が行われず、コイルの温度上昇が甚大になる。この
ような誘導コイルの温度上昇が発生した場合、例えば誘
導コイルの被覆が熱により溶融し、絶縁性が損なわれて
しまう。
【0009】そこで、例えば特開昭54−39645号
公報や、特開平10−282826号公報に開示されて
いるように、誘導コイルの温度上昇を押さえるために、
送風手段の冷却機構を設けるという提案がなされてい
る。しかし、送風などの冷却機構を設けることは、それ
だけコストが高くなるばかりか、その分のスペースも確
保しなければならない。さらに、電力を消費して発生さ
せた熱を間接的に冷却することは、エネルギーの無駄づ
かいになっていた。
【0010】また、特開2000−56608号公報に
開示されているように、ファンやダクトといった特別な
送風手段を設けることなく、誘導コイルを冷却する方法
も提案されている。しかし、この方法でも定着ローラ内
部の熱を外部に放熱する事に変わりなく、定着電力の増
加や定着性の悪化などの懸念事項がある。
【0011】一方、誘導コイルは高温になると電気抵抗
が上がり、電源効率が悪くなる。それを補うために更に
電力を投入すると、さらなる発熱を引き起こし悪循環に
陥る。また、コイルの発熱はコアの昇温をもひきおこ
す。コアはキュリー温度を越えると透磁率が極端に低く
なり、発熱効率が悪化する。そのため、誘導コイルとコ
アとの間に冷却空気を流す事で誘導コイルの温度を下げ
る事が可能であるが、この場合には内部で発熱した熱を
外に流す事になり、エネルギーの無駄使いになってい
る。
【0012】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消するためになされたものであり、誘導コイルの温度
上昇を防止し、かつ良好な定着性能を有する低コストで
コンパクトな加熱装置、この加熱装置を適用して記録材
上に形成された未定着トナー像を該記録材に確実に加熱
定着する加熱定着装置および該加熱定着装置を適用して
高品質の画像形成を行う画像形成装置を得ることを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
することを特徴とする加熱装置、加熱定着装置および画
像形成装置である。
【0014】(1)内部に配置された熱源によって加熱
される加熱部材と、この加熱部材に対して圧接して配置
され、両者間に被加熱材を挟持搬送させるように該加熱
部材に対して相対移動する加圧部材を有する加熱装置に
おいて、前記熱源の表面および前記加熱部材の内面の少
なくとも一方または双方に空気撹拌部材を設けたことを
特徴とする加熱装置。
【0015】(2)加熱部材は、金属導体からなる中空
ローラの内部に誘導加熱源を配置したことを特徴とする
(1)記載の加熱装置。
【0016】(3)誘導加熱源は、コイルホルダーに収
納した誘導コイルと磁性コアとからなることを特徴とす
る(2)記載の加熱装置。
【0017】(4)前記熱源の表面および前記加熱部材
の内面の少なくとも一方または双方にブラスト処理を施
したことを特徴とする(1)記載の加熱装置。
【0018】(5)前記熱源の表面および前記加熱部材
の内面の少なくとも一方または双方に突起を設けたこと
を特徴とする(1)記載の加熱装置。
【0019】(6)前記突起は、高透磁率で低残留磁束
密度の磁性コアによって構成されて磁路の一部を形成し
ていることを特徴とする(1)記載の加熱装置。
【0020】(7)前記加熱部材は内部の空気と外部の
空気が交換し難い構造としたことを特徴とする(1)か
ら(6)のうちのいずれか1項記載の加熱装置。
【0021】(8)前記加熱部材の内部の空気と外部の
空気が交換し難い構造は、前記加熱部材端部の内径を前
記熱源端部の外径と同程度に絞り加工したことを特徴と
する(7)記載の加熱装置。
【0022】(9)前記加熱部材の内部の空気と外部の
空気が交換し難い構造は、前記熱源端部の外径を、前記
加熱部材端部の内径と同程度に形成したことを特徴とす
る(7)記載の加熱装置。
【0023】(10)前記加熱部材の内部の空気と外部
の空気が交換し難い構造は、前記熱源端部がベアリング
や軸受け等によって前記加熱部材端部に回転自由に組み
付けられていることを特徴とする(7)記載の加熱装
置。
【0024】(11)表面に未定着トナー像が形成され
ている記録材を挟持搬送させて該記録材上に該未定着ト
ナー像を加熱定着する加熱部材と加圧部材を備えた加熱
定着手段として、(1)から(10)のうちのいずれか
1項記載の加熱装置を適用したことを特徴とする加熱定
着装置。
【0025】(12)原稿画像あるいは入力した画像信
号に対応した未定着トナー像を記録材上に形成する画像
形成手段と、この記録材上の未定着トナー像を該記録材
上に加熱定着させる加熱定着手段とを備えた画像形成装
置において、前記加熱定着手段として(11)記載の加
熱定着装置を適用したことを特徴とする画像形成装置。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面について説明する。
【0027】<第一実施例> (1)画像形成装置例 図1は本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成模型
図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセ
ス利用のレーザビームプリンタである。図1において、
101は像担持体としての電子写真感光ドラムであり、
矢印の時計方向に所定の周速度をもって回転駆動され
る。
【0028】102は帯電手段としての導電性・弾性を
有する帯電ローラであり、感光ドラム101に対して所
定の押圧力をもって当接させてあり、感光ドラム101
の回転に従動して回転する、あるいは回転駆動される。
そして、この帯電ローラ102に不図示の電源部より所
定の帯電バイアス電圧が印加されることにより、回転す
る感光ドラム101の周面が所定の極性・電位に一様に
接触帯電処理される。
【0029】103は情報書き込み手段としての露光装
置である。この露光装置103はレーザスキャナであ
り、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して
変調されたレーザ光を出力し、折り返しミラー103a
を介して、回転する感光ドラム101の一様帯電処理面
を走査露光Lする。これにより感光ドラム101の面に
走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
【0030】104は現像装置であり、感光ドラム10
1の面に形成された静電潜像をトナー画像として現像す
る。104aは現像ローラであり、不図示の電源部より
所定の現像バイアス電圧が印加される。
【0031】105は転写手段としての導電性・弾性を
有する転写ローラであり、感光ドラム101に所定の押
圧力をもって圧接させて転写ニップ部Tを形成させてい
る。この転写ニップ部Tに不図示の給紙部から所定の制
御タイミングにて記録媒体としての記録紙(転写材)P
が給紙されて挟持搬送され、その記録紙P面に感光ドラ
ム101面側のトナー画像が順次に転写される。転写ロ
ーラ105には不図示の電源部からトナーの帯電極性と
が逆極性の適切なバイアス電圧が所定の制御タイミング
にて印加される。
【0032】106は感光ドラム101面側から記録紙
Pに転写された未定着トナー画像を該記録紙面に加熱定
着する加熱定着装置であり、転写ニップ部Tを通った記
録紙Pは感光ドラム101の面から順次に分離されてこ
の加熱定着装置106に導入され、記録紙P上の未定着
トナー画像が加熱・加圧されて記録紙P上に加熱定着処
理される。加熱定着装置106を通った記録紙Pは画像
形成物(コピー、プリント)として排紙される。
【0033】107は感光ドラム面のクリーニング装置
であり、記録紙分離後の感光ドラム101の面に残った
転写残トナーや紙粉等の感光ドラム面汚染物を除去して
清浄面化する。クリーニング装置107で清浄面化され
た感光ドラム面は繰り返して作像に供される。
【0034】(2)加熱装置(加熱定着装置)106 図2は本発明の加熱装置106を示す横断面模型図であ
る。本例の加熱装置106は誘導加熱される加熱部材と
しての定着ローラ1と、加圧部材としての加圧ローラ2
との圧接部である定着ニップ部Nに、未定着トナー画像
tを担持している被加熱材としての記録紙やOHTなど
の記録材Pを導入して挟持搬送させて、定着ニップ部N
において定着ローラ1の熱とニップ圧によって未定着ト
ナー画像tを記録材P面に熱圧定着させる、あるいは記
録材Pを上記定着ニップ部Nを挟持搬送させて該記録材
の皺取り、艶だし等を行う。
【0035】定着ローラ1は、外径40mm、厚さ0.
7mmの、磁性金属部材である鉄製の芯金シリンダであ
る。その表面の離型性を高めるために例えばPTFEや
PFA等のフッ素樹脂10〜50μm厚の層を外周面に
設けてもよい。定着ローラ1はその両端部を図示しない
定着ユニットフレームに回転自在に軸受けさせて取り付
け支持させてあり、図示しない駆動系により矢印の時計
方向に所定の周速度にて回転駆動される。
【0036】加圧ローラ2は、中空芯金2aと、その外
周面に形成される表面離型性耐熱ゴム層である弾性層2
bとからなる。この加圧ローラ2は、上記の定着ローラ
1の下側において該定着ローラに並行に配列して、芯金
2aの両端部を図示しない定着ユニットフレームに回転
自在に軸受けさせて支持させるとともに、バネなどを用
いた図示しない付勢機構によって定着ローラ1の回転軸
方向に押し上げ付勢させて該定着ローラの下面に対して
所定の押圧力で加圧させてある。
【0037】この定着ローラ1に対する加圧ローラ2の
圧接により、弾性層2bが定着ローラ1との圧接部で弾
性変形して定着ローラ1との間に被加熱材加熱部として
の所定幅の定着ニップ部Nが形成される。本例では加圧
ローラ2は総圧約304N(約30Kg重)で荷重され
ており、その場合の定着ニップ部Nのニップ幅は約6m
mになる。しかし都合によっては荷重を変化させてニッ
プ幅を変えてもよい。加圧ローラ2は定着ローラ1の回
転駆動に伴い、定着ニップ部Nでの圧接摩擦力にて従動
回転する。
【0038】9は磁束発生手段としての誘導コイルアセ
ンブリであり、誘導コイル3と、磁性コア4と、コイル
ホルダー5等からなる。このコイルホルダー5は、PP
S、PEEK、フェノール樹脂等の耐熱性樹脂からな
る、横断面半円樋型の部材であり、このコイルホルダー
5の内側に舟形に巻いた誘導コイル3と、厚み4mmの
平板フェライトをT型に組み合わせた磁性コア4を納め
て誘導コイルアセンブリ9としてある。
【0039】この誘導コイルアセンブリ9をステー6に
保持させて定着ローラ1の中空部に挿入し、コイルホル
ダー5の半円弧面側を下向きの姿勢にして、ステー6の
両端部を図示しない定着ユニットフレームに固定して支
持させてある。
【0040】10は定着ニップ部Nの記録材出口側に定
着ローラ1の表面に当接または近接して配置した記録材
分離爪である。
【0041】次に動作について説明する。
【0042】定着ローラ1が回転駆動され、加圧ローラ
2が従動回転し、励磁回路11から誘導コイル3に10
〜100kHzの交流電流が印加される。交流電流によ
って誘導された磁界は導電層である定着ローラ1の内面
に渦電流を流し、ジュール熱を発生させる。即ち定着ロ
ーラ1が誘導加熱される。この定着ローラ1の温度が定
着ローラ表面に当接するように配置されたサーミスタ等
の温度センサー7により検出され、その検出温度情報
(検出信号)が制御回路12に入力する。制御回路12
はその入力する検出温度情報をもとに、定着ローラ1の
表面温度が所定の一定温度になるように、即ち定着ニッ
プ部Nの温度が所定の定着温度に自動温調されるよう
に、励磁回路11から誘導コイル3への電力供給を増減
させる。
【0043】而して、定着ローラ1・加圧ローラ2が回
転され、定着ローラ1が誘導加熱されて所定に温度に温
調された状態において、未定着トナー画像tを担持して
いる記録材Pが搬送ガイド8にガイドされて定着ニップ
部Nに導入されて挟持搬送され、定着ローラ1の熱とニ
ップ圧によって未定着トナー画像tが記録材P面に熱圧
定着される。定着ニップ部Nを出た記録材Pは定着ロー
ラ1の面から分離して排出搬送される。
【0044】定着ローラ1の発熱を増加させるためには
誘導コイル3の巻き数を増やしたり、磁性コア4をフェ
ライト、パーマロイといった高透磁率で残留磁速密度の
低いものを用いたり、交流電流の周波数を高くすると良
い。
【0045】本発明では、上記定着ローラの回転を利用
して内部空気を積極的に対流させることによって、内部
で発生した熱を外に逃がすのではなく、定着ローラ内面
に輸送し、効率的な熱の利用と誘導コイルの昇温問題を
解決したもので、定着ローラ1の端部は図3のように誘
導コイルアセンブリ9の外径より一回り大き程度にまで
絞り加工を施し、定着ローラ端部の開口面積を小さくし
ている。その他、定着ローラ1の端部の開口面積を小さ
く方法として、図4のように誘導コイルアセンブリ9の
端部を定着ローラ1の端部の開口部よりも一回り小さい
程度に塞ぐような形状をとっても良し、定着ローラ1の
端部にベアリング(図示せず)を介して誘導コイルアセ
ンブリ9を回転自在に取り付けてもよい。
【0046】コイルホルダー5の表面はブラスト処理を
施し、表面粗さRz=10μm〜100μm程度に荒ら
すことで内部空気と定着ローラ内面との接触抵抗が大き
く、より空気の対流が起こりやすい構造となっている。
さらに好ましくは、定着ローラ1の内面をブラスト処理
によって、Rz=10μm〜100μm程度に荒らすと
効果的である。
【0047】上記のようにコイルホルダー5の表面の処
理により、定着ローラ1の内部では図5で示した様に、
定着ローラ1の内面と誘導コイルアセンブリ9の間の空
気抵抗による渦対流と誘導コイル3の昇温による熱対流
がより空気の循環を活発にする。このため、誘導コイル
3と定着ローラ1との熱結合が強くなり、誘導コイル3
で発生した熱をより効率的に定着ローラ1に輸送でき
る。
【0048】以上のように、この第一実施例によれば、
図3、図4に示すように、定着ローラ1の内部と外部の
空気交換が起こりにくい構造をとる事で定着性が向上す
ることを確認した。
【0049】<第二実施例>図6は本発明の第二実施例
を示すもので、誘導コイルアセンブリ9の外面で、定着
ローラ内面の対向面にリブ21や溝をつけたもので、定
着ローラ内における熱対流が活発に起り、より効果的に
誘導コイル3で発生した熱を定着ローラ1に輸送でき
る。
【0050】実際にA4用紙を1分間に40枚の割合で
1時間連続通紙したところ、本発明の加熱装置を用いた
場合には、誘導コイル3の温度は約210℃程度で推移
していたのに対し、無処理の従来装置では誘導コイル3
やコイルホルダー5の耐熱温度限界である240℃にま
で上昇してしまった。また、第一実施例と同様に定着ロ
ーラ内部と外部の空気交換が起こりにくい構造をとるこ
とで定着性が向上することも確認した。
【0051】<第三実施例>図7は本発明の第三実施例
を示すもので、定着ローラ1の内面にリブ等の空気撹拌
部材22を設けたもので、この空気撹拌部材22の材料
は定着ローラ1と同じ鉄でも良いし、耐熱樹脂を接着し
ても良い。また、誘導コイルアッセンブリ9の表面も第
一実施例同様にブラスト処理等を施す方が良い。
【0052】<第四実施例>図8は本発明の第四の実施
例を示すもので、誘導コイルアッセンブリ9の表面にリ
ブ等の空気撹拌部材23を設けたもので、更に空気対流
が起こりやすくなっている。
【0053】<第五実施例>図9は本発明の第五の実施
例を示すもので、T型であったコア4の変わりに、中心
のコアを伸ばすことで図8同様の効果を得ている。ま
た、中心コア4を対向している加熱部材の内面近傍にま
で伸ばす事で磁路を形成するので、中心付近で終わって
いる第一実施例に比べて発熱効率が向上する。
【0054】上記の図7〜図9の各実施例すべてにおい
て、誘導コイルアセンブリ9に図6の形態を用いるとよ
り効果的であるなお、本発明の加熱装置は実施例に示す
加熱定着装置としてばかりではなく、その他画像を担持
した被記録材を加熱して艶出し等の表面性を改質する像
加熱装置、画像を担持した被記録材を加熱して画像を仮
定着する像加熱装置、シート状物を給紙して乾燥処理・
皺取り処理・ラミネート処理等する加熱装置などとして
広く活用できるものである。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、熱源の
表面および前記加熱部材の内面の少なくとも一方または
双方に空気撹拌部材を設けたので、内部空気を積極的に
攪拌することによって、エネルギーの無駄がなくコンパ
クトに加熱源の過昇温を防止する事が出来る。
【0056】本発明によれば、加熱部材は、金属導体か
らなる中空ローラの内部に誘導加熱源を配置したので、
構成を簡略化することができる。
【0057】本発明によれば、誘導加熱源は、コイルホ
ルダーに収納した誘導コイルと磁性コアとで構成したの
で、電気−熱変換効率のよいものが得られる。
【0058】本発明によれば、熱源の表面および加熱部
材の内面の少なくとも一方または双方にブラスト処理を
施したので、内部空気をより積極的に攪拌することがで
き、エネルギーの無駄がなくコンパクトに加熱源の過昇
温を防止する事が出来る。
【0059】本発明によれば、熱源の表面および加熱部
材の内面の少なくとも一方または双方に突起を設けたの
で、内部空気をより積極的に攪拌することができ、エネ
ルギーの無駄がなくコンパクトに加熱源の過昇温を防止
する事が出来る。
【0060】本発明によれば、突起は、高透磁率で低残
留磁束密度の磁性コアによって構成されて磁路の一部を
形成しているので、磁界の無駄を無くし、効率が向上す
る。
【0061】本発明によれば、加熱部材端部の内径を前
記熱源端部の外径と同程度に絞り加工したり、熱源端部
の外径を、前記加熱部材端部の内径と同程度に形成した
り、熱源端部がベアリングや軸受け等によって前記加熱
部材端部に回転自由に組み付けたりして、加熱部材を内
部の空気と外部の空気が交換し難い構造としたので、加
熱部材内部の空気を外部に漏れないようにしつつ、内部
空気を積極的に攪拌することができ、エネルギーの無駄
がなくコンパクトに加熱源の過昇温を防止する事ができ
る。
【0062】本発明によれば、表面に未定着トナー像が
形成されている記録材を挟持搬送させて該記録材上に該
未定着トナー像を加熱定着する加熱部材と加圧部材を備
えた加熱定着手段として、上記本発明の加熱装置を適用
したので、記録材上に形成された未定着トナー像を該記
録材に確実に加熱定着する加熱定着装置を得ることがで
きる。
【0063】本発明によれば、原稿画像あるいは入力し
た画像信号に対応した未定着トナー像を記録材上に形成
する画像形成手段と、この記録材上の未定着トナー像を
該記録材上に加熱定着させる加熱定着手段とを備え、そ
の加熱定着手段として上記本発明の加熱定着装置を適用
したので、高品質の画像形成を行う画像形成装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置を示す概略構成模型図
である。
【図2】 本発明の加熱装置を示す横断面模型図であ
る。
【図3】 定着ローラの端部を示す拡大図である。
【図4】 定着ローラの端部を示す拡大図である。
【図5】 定着ローラの内部を示した拡大図である。
【図6】 本発明の第二実施例を示す定着ローラの内部
を示した拡大図である。
【図7】 本発明の第三実施例を示す定着ローラの内部
を示した拡大図である。
【図8】 本発明の第四実施例を示す定着ローラの内
部を示した拡大図である。
【図9】 本発明の第五実施例を示す定着ローラの内
部を示した拡大図である。
【符号の説明】
1:定着ローラ(加熱部材)、2:加圧ローラ(加圧部
材)、3:誘導コイル、4:磁性コア(芯材)、5:コ
イルホルダー(支持部材)、6:ステー、7:温度セン
サー(温度検知素子)、8:搬送ガイド、誘導コイルア
センブリ、10:分離爪、11:励磁回路、12:制御
回路、P:記録材、t:トナー画像

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に配置された熱源によって加熱され
    る加熱部材と、この加熱部材に対して圧接して配置さ
    れ、両者間に被加熱材を挟持搬送させるように該加熱部
    材に対して相対移動する加圧部材を有する加熱装置にお
    いて、前記熱源の表面および前記加熱部材の内面の少な
    くとも一方または双方に空気撹拌部材を設けたことを特
    徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 加熱部材は、金属導体からなる中空ロー
    ラの内部に誘導加熱源を配置したことを特徴とする請求
    項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 誘導加熱源は、コイルホルダーに収納し
    た誘導コイルと磁性コアとからなることを特徴とする請
    求項2記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記熱源の表面および前記加熱部材の内
    面の少なくとも一方または双方にブラスト処理を施した
    ことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記熱源の表面および前記加熱部材の内
    面の少なくとも一方または双方に突起を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記突起は、高透磁率で低残留磁束密度
    の磁性コアによって構成されて磁路の一部を形成してい
    ることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱部材は内部の空気と外部の空気
    が交換し難い構造としたことを特徴とする請求項1から
    請求項6のうちのいずれか1項記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 前記加熱部材の内部の空気と外部の空気
    が交換し難い構造は、前記加熱部材端部の内径を前記熱
    源端部の外径と同程度に絞り加工したことを特徴とする
    請求項7記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱部材の内部の空気と外部の空気
    が交換し難い構造は、前記熱源端部の外径を、前記加熱
    部材端部の内径と同程度に形成したことを特徴とする請
    求項7記載の加熱装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱部材の内部の空気と外部の空
    気が交換し難い構造は、前記熱源端部がベアリングや軸
    受け等によって前記加熱部材端部に回転自由に組み付け
    られていることを特徴とする請求項7記載の加熱装置。
  11. 【請求項11】 表面に未定着トナー像が形成されてい
    る記録材を挟持搬送させて該記録材上に該未定着トナー
    像を加熱定着する加熱部材と加圧部材を備えた加熱定着
    手段として、請求項1から請求項10のうちのいずれか
    1項記載の加熱装置を適用したことを特徴とする加熱定
    着装置。
  12. 【請求項12】 原稿画像あるいは入力した画像信号に
    対応した未定着トナー像を記録材上に形成する画像形成
    手段と、この記録材上の未定着トナー像を該記録材上に
    加熱定着させる加熱定着手段とを備えた画像形成装置に
    おいて、前記加熱定着手段として請求項11記載の加熱
    定着装置を適用したことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006313200A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Canon Inc 像加熱装置

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