JP2002372146A - 電動式リニアアクチュエータ - Google Patents

電動式リニアアクチュエータ

Info

Publication number
JP2002372146A
JP2002372146A JP2001183063A JP2001183063A JP2002372146A JP 2002372146 A JP2002372146 A JP 2002372146A JP 2001183063 A JP2001183063 A JP 2001183063A JP 2001183063 A JP2001183063 A JP 2001183063A JP 2002372146 A JP2002372146 A JP 2002372146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
linear actuator
intermediate gear
motor
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001183063A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomitoshi Yamada
富稔 山田
Fumihiro Ogata
文弘 尾形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAMU KK
Namu Co Ltd Japan
Original Assignee
NAMU KK
Namu Co Ltd Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAMU KK, Namu Co Ltd Japan filed Critical NAMU KK
Priority to JP2001183063A priority Critical patent/JP2002372146A/ja
Publication of JP2002372146A publication Critical patent/JP2002372146A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動式リニアアクチュエータにおいて、作業
行程と戻り行程の作動速度の最適化と、各行程における
モータの回転速度の最適化を図る、 【解決手段】 電動式リニアアクチュエータの減速機に
おいて、入力歯車15を時計回りに回転させると、常時噛
合う入力歯車15と中間歯車対17の大径歯車17aとの噛合
いによって、中間歯車軸17cには、歯面に法線方向の力
F1が作用する。また、中間歯車対17の小径歯車17bと、
出力歯車16との噛合いによって、同じく中間歯車軸17c
には、歯面に法線方向の力F2が作用する。この結果、中
間歯車軸17cに作用する合力F1+F2は、揺動フレーム19
を、時計回りに回転させる。そして、中間歯車対17を介
して、入力歯車15と出力歯車16とを駆動連結する。中間
歯車対17を介する場合と、中間歯車対18を介する場合と
で、減速比を変えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータ駆動式
リニアアクチュエータ(本説明では、「電動式リニアア
クチュエータ」という。)における早送り機構に関し、
特に、電動モータの正転および逆転によって、減速比が
自動的に切り替えられる減速歯車装置を備える電動式リ
ニアアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、液体を加圧するための機械シ
ステムとしては電動式クランク型や、液圧駆動式のプラ
ンジャポンプ等が使われている。しかし、前者の場合に
は、比較的大容量でかつ小刻みな脈動を平滑化させるた
めに、アキュームレータを使用する必要がある。よっ
て、多少の差はあれ液体の滞留が避けられず、かかる液
体の滞留による影響が大きい用途には、使用することが
できない。また、後者の場合には、今日の省エネルギー
の要求と制御の容易さとを考慮して、液圧駆動式から電
動式のリニアアクチュエータへと、市場の要求は、急速
に替わりつつある。
【0003】図4には、電動式リニアアクチュエータを
動力源として備えるプランジャポンプの一例を示してい
る。このプランジャポンプ1は、連続的かつ脈動のない
高圧液体を吐出させることができるように、二基一組と
して構成され、二基の加圧シリンダ6A,6Bが交互に
作動することによって、かかる目的を達成するシステム
である。
【0004】このように、二基一組の構成を有するプラ
ンジャポンプ1においては、高負荷の吐出行程の速度に
比較して、無負荷の吸入行程における速度は、高速であ
ることが望まれる。何故ならば、吐出管路14における吐
出の連続性を保つために、一方の加圧シリンダ6Aの作
業行程が開始する時点においても、他方の加圧シリンダ
6Bは、前サイクルの作業行程を継続している必要があ
るからである。また、一方の加圧シリンダ6Aが次サイ
クルの作業行程を開始するタイミングを調整するため
に、加圧シリンダ6Aの作業行程開始の前に、多少の時
間的余裕を確保する必要があることも、その理由の一つ
に挙げられる。
【0005】さらに、図4のプランジャポンプ1を一例
とする、往復動する機械装置においては、一方の行程に
おいてのみ仕事をし(よって、この行程(ストローク)
を「作業行程」と称する。)、もう一方の行程は仕事を
せず殆ど無負荷となる(よって、この行程を「戻り行
程」と称する。)ような場合には、作業行程の速度を作
業に必要とされる最適速度に設定し、作業行程が終了し
た後には可及的速やかに次の作業行程に入るべく、戻り
行程の速度を高速に設定することが望ましい。かかる戻
り行程は早戻りと、また、それを実現する機構は早戻り
機構と呼ばれている。したがって、図4のプランジャポ
ンプ1においても、早戻りの適用が必要とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図3には、図4のプラ
ンジャポンプ1に用いられるモータ(インバータによっ
て速度制御される汎用モータである。)の、回転数/ト
ルク特性の概要を示している。そして、ゾーンIはトル
ク一定、ゾーンIIはパワ一定の領域である。前述のごと
く、戻り行程において必要とされるトルクは小さいこと
から、戻り行程を、ゾーンIIで運転することに関し、特
に問題は生じない。ここで、通常の設計思想として、モ
ータに必要な余裕を持たせるため、戻り行程におけるモ
ータの回転速度N4を、ゾーンIIの最大速度(出力周波数
120Hz)に一致させることはない。
【0007】一方、上述のように戻り行程におけるモー
タの回転速度N4は作業行程におけるモータの回転速度N
2 より大きくなければならないのであるが、それらは後
述するように一定の関係を有するので、作業行程におけ
るモータの回転速度N2も、ゾーンIの上限、すなわちモ
ータが最大パワーを発生する回転数(出力周波数60H
z)にかならずしも設定することができるとは限らな
い。
【0008】また、別の要請として、戻り行程における
停止時に吸収すべき運動エネルギを減少させるため、戻
り行程におけるモータの回転速度N4は、出来るだけ低く
設定する必要があり、この点を考慮すると、作業行程に
おけるモータの回転速度N2も低くなることになる。
【0009】以上の理由から、作業行程におけるモータ
の回転速度N2をゾーンIの上限に設定することはできな
いので、作業行程において最大の出力が必要とされるに
もかかわらず、往々にしてモータに最大出力を発揮させ
て、モータの能力を無駄なく発揮させることが不可能と
なることに遭遇する。この結果、図4のプランジャポン
プ1には、必要以上に大きい枠番のモータを適用する必
要があった。また、モータの枠番の増大に伴って、回転
数制御用インバータについても大容量のものを用いる必
要があり、更なるコストアップの原因となっていた。
【0010】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、電動式リニアアクチュ
エータにおいて、作業行程と戻り行程の作動速度の最適
化と、各行程におけるモータの回転速度の最適化を両立
することが可能な、早送り機構を提供し、より小さなモ
ータで、作業行程では必要な出力を、戻り行程では必要
な戻り速度を、夫々得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明の請求項1に係る電動式リニアアクチュエー
タは、電動モータの動力を、減速歯車装置を介して出力
軸へと伝達する電動式リニアアクチュエータであって、
前記減速歯車装置は、前記電動モータの回転方向の転換
に伴い減速比を切替える、自動変速機構を供えることを
特徴とする。
【0012】本発明によれば、電動式リニアアクチュエ
ータは、作業行程と戻り行程との切り替えを電動モータ
の回転方向を転換することにより行うので、前記自動変
速機構において、前記作業行程では、大出力を得るため
に大減速比とし、一方、前記戻り行程では、早戻りを
し、かつ当該行程におけるモータの回転速度を低く抑え
て運動エネルギーを最小とするために小減速比とする。
しかも、かかる減速比の切替えを電動モータの回転方向
の転換に伴って、特段の制御装置を付加することなく自
動的かつ迅速に行うことができる。さらに、前記戻り行
程における減速比を最適化することで、前記戻り行程に
おける電動モータの回転速度を、前記作業行程における
回転速度に比して低速とし、すなわち戻り行程における
運動エネルギを減少させ従って制動エネルギを増すこと
なく停止に要する時間を減少させながら、早戻りを実現
することが可能となる。
【0013】また、本発明の請求項2に係る電動式リニ
アアクチュエータは、請求項1記載の電動式リニアアク
チュエータにおいて、前記減速歯車装置は、電動モータ
に駆動される入力歯車と、出力軸を駆動する出力歯車
と、二組の中間歯車対とを有し、 前記自動変速機構
は、前記入力歯車及び前記出力歯車のいずれか一方と同
軸上に揺動中心を置いて、前記二組の中間歯車対を回転
自在に支持する揺動フレームを有し、該揺動フレームの
揺動角度に応じて、前記二組の中間歯車対のうちいずれ
か一方を、前記入力歯車と前記出力歯車とを駆動連結す
るための中間歯車対として選択可能としたものである。
【0014】この構成によると、中間歯車対(大径歯車
と小径歯車とを同心状に一体化した歯車)を二組備え、
前記揺動フレームの揺動角度に応じて選択されるいずれ
か一方の中間歯車対によって、前記入力歯車と前記出力
歯車とを駆動連結することにより、減速比の切替えを行
うことができる。また、前記揺動フレームの動作は、電
動モータに駆動される入力歯車の回転方向に応じて、前
記二組の中間歯車対の一方と噛合い、かかる噛合いによ
って生じる歯車の駆動力の合力に基づき、自動的に発生
させるものである。
【0015】また、本発明の請求項3に係る電動式リニ
アアクチュエータは、請求項2記載の電動式リニアアク
チュエータにおいて、前記揺動フレームは、前記一方の
中間歯車対によって前記入力歯車と前記出力歯車とを駆
動連結したときの、他方の中間歯車対と前記入力歯車ま
たは前記出力歯車との相対する歯先の隙間を、各歯車の
有効歯たけに比して小さくなるように、前記二組の中間
歯車対を支持するものである。
【0016】本発明によれば、前記二組の中間歯車対の
いずれも、前記入力歯車および前記出力歯車と駆動連結
していない、前記揺動フレームの中立位置において、何
れの中間歯車対の歯も、前記入力歯車または前記出力歯
車の歯と、一部噛合い状態を保つことが可能となる。
【0017】また、本発明の請求項4に係る電動式リニ
アアクチュエータは、請求項2または3記載の電動式リ
ニアアクチュエータにおいて、前記自動変速機構は、前
記揺動フレームを揺動範囲の中立位置へと付勢する、弾
性手段を有するものである。
【0018】本発明によれば、前記電動モータの停止時
で、揺動フレームを揺動させる基となる力(歯車の工具
圧力角方向の力)が作用しないときに、前記弾性手段に
よって、前記揺動フレームを揺動範囲の中立位置へと付
勢する。よって、前記二組の中間歯車対のいずれも、前
記入力歯車および前記出力歯車と駆動連結していない、
前記揺動フレームの中立位置において、何れの中間歯車
対の歯も、前記入力歯車または前記出力歯車の歯と、一
部噛合い状態を保つことが可能となり、モータがいずれ
かの方向に回転を開始すると同時に回転方向に応じた中
間車列が噛合う方向に揺動フレームが確実かつ迅速に傾
斜する。
【0019】また、本発明の請求項5に係る電動式リニ
アアクチュエータは、請求項2から4のいずれか1項記
載の電動式リニアアクチュエータにおいて、前記二組の
中間歯車対との選択的な噛合いに係る各歯車の歯形状
を、尖り先限界近傍まで転位させたものである。
【0020】この構成によれば、前記二組の中間歯車対
との選択的な噛合いに係る各歯車の、歯先の歯厚を小さ
くすることとなり、前記入力歯車および前記出力歯車と
駆動連結していない時、あるいは電動モータの起動時
に、前記中間歯車対の歯と、前記入力歯車又は前記出力
歯車の歯とが衝突する確率を、最小限まで減少させるこ
とによって、モータの回転停止と同時に揺動フレームが
速やかに上記の中立位置に移動するのを阻止する要因
を、取り除くことができる。なお、本説明において、
「尖り先限界近傍」は、実現可能な範囲内での転位量の
限界を意味する。さらに、必要に応じて、前記二組の中
間歯車対との選択的な噛合いに係る各歯車のうち、全て
を転位させてもよく、一部を転位させてもよい。
【0021】また、本発明の請求項6に係る電動式リニ
アアクチュエータは、請求項1から5のいずれか1項記
載の電動式リニアアクチュエータにおいて、前記電動モ
ータの制御手段は、前記電動モータをインチング起動可
能な制御ロジックを備えるものである。
【0022】本発明によれば、電動モータの起動時に、
インチング起動する(起動スイッチ投入後、瞬時にして
当該スイッチを切断し、再度起動スイッチを投入する。
または、回転数設定を正規の設定より低く設定し起動
し、ついで正規の回転数に設定する。)ことによって、
歯溝に相手側歯車の歯が入り込むために十分な時間を確
保する。よって、前記中間歯車対の歯と、前記入力歯車
又は前記出力歯車の歯とが衝突する確率を、最小限まで
減少させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0024】まず、本発明の実施の形態に係る電動式リ
ニアアクチュエータの構造を、概略的に説明する。本発
明の実施の形態に係る電動式リニアアクチュエータは、
基本的構造において、図4に示すリニアアクチュエータ
と同じであることから、図4に基き説明する。
【0025】リニアアクチュエータ1は、同一構造の二
基を並列に並べて一組とした構成を有するものである。
減速機3は、後述する自動変速機構を備えるものであ
る。また、電動モータ2、減速機3、ボールネジ4、減
速機ケーシング10、スライドガイド7、ガイド部材8お
よびコイルバネ11は、全て、中間ケーシング13によって
一体的に固定されている。そして、かかる一体部分が、
加圧シリンダ6(6A,6B)を支持するフレーム5に対
し、一体的に着脱可能となっている。
【0026】スライドガイド7は、軸方向に並行な複数
(本実施の形態では4本)のガイドバー7aと、各ガイ
ドバー7aに案内されて軸方向に摺動するスライド軸受
7cとを有している。そして、各スライド軸受7cによ
って、プレート状のガイド部材8を、各ガイドバー7a
と直交する姿勢を維持したまま、スライド支持するもの
である。
【0027】さらに、ボールネジ4の先端部とガイド部
材8とを、可撓軸9を介して固定している。そして、コ
イルバネ11を、減速機ケーシング10の下部を取り巻くよ
うにして当該ケーシングにその一端部を係合させ、ガイ
ド部材8にもう一端部を係合させるようにして、配置し
ている。コイルバネ11は、ボールネジ4及び可撓軸9の
周囲を覆うことが可能な直径と、スライドガイド7に支
持されるガイド部材8の全行程の前進限度位置において
も、ガイド部材8と減速機ケーシング10との間に若干の
与圧を付与することが可能な全長とを有している。
【0028】なお、可撓軸9に歪ゲージ等(図示省略)
を貼付することで、可撓軸9をロードセルとして用いる
ことができる。また、加圧シリンダ6のプランジャー12
は、ボールジョイント(図示省略)等の継手を介して、
ガイド部材8と連結されている。
【0029】そして、低負荷運転状態となる戻り行程に
おいて、電動モータ2が発生したエネルギーと、リニア
アクチュエータ1の可動部が停止する際の当該可動部の
運動エネルギーとを、コイルバネ11に吸収・蓄積するこ
とができる。よって、電気式又は機械式ブレーキ等によ
って制動力を付与する必要性をなくし、また、発熱対策
等の確実な制動力を付与するための構成も不用としなが
ら、リニアアクチュエータ1の可動部を、急速に停止さ
せることが可能となる。一方、作動ストロークにおいて
は、コイルバネ11が伸びることにより、コイルバネ11に
蓄積されたエネルギーを運動エネルギーとして放出し、
電動モータ2に求められる駆動力を減少させることがで
きる。
【0030】ここで、自動変速機構を備える減速機3の
構造と、電動モータ2の回転方向の転換に伴い、減速比
を切替える仕組みとを、図1を参照しながら説明する。
【0031】減速機3は、電動モータ2(図4)の回転
軸2aに直結する入力歯車15と、出力軸(本実施例では
ボールネジ4のナット)を駆動する出力歯車16と、二組
の中間歯車対17,18とを有している。中間歯車対17は、
大径歯車17aと小径歯車17bとを同心状に一体化した歯
車であり、2段減速を構成する。また中間歯車対18は、
大径歯車18aと小径歯車18bとを同心状に一体化した歯
車であり、中間歯車対17と同様に2段減速を構成する。
そして、中間歯車対17の大径歯車17aと小径歯車17bと
の歯数比を、中間歯車対18の大径歯車18aと小径歯車18
bとの歯数比より大きくしている。
【0032】自動変速機構は、入力歯車15と同軸上に揺
動中心を置いて、二組の中間歯車対17,18を回転自在に
支持する揺動フレーム19を有する。図示の例では、揺動
フレーム19は、中間歯車対17を回転自在に支持する第1
アーム19aと、中間歯車対18を回転自在に支持する第2
アーム19bと、後述する弾性手段によって位置決めされ
る第3アーム19cとを有するY字状をなしており、第1
アームがもっとも長く、第3アーム19cが最も短い。
【0033】そして、中間歯車対17は、大径歯車17a
を、常に入力歯車15と噛み合わせている。また、中間歯
車対18は、小径歯車18bを、常に入力歯車15と噛み合わ
せている。一方、中間歯車対17の小径歯車17bと、中間
歯車対18の大径歯車18aについては、図1に示すよう
に、中間歯車対17の小径歯車17bが出力歯車16と駆動連
結している時、中間歯車対18の大径歯車18aは出力歯車
16と非係合となる。反対に、中間歯車対18の大径歯車18
aが出力歯車16と駆動連結している時には、中間歯車対
17の小径歯車17bは出力歯車16と非係合となる。
【0034】弾性手段20は、一定間隔を空けて2つのス
トッパ21,22を、揺動フレーム19の第3アーム19cを挟
む位置に固定し、かつ、各ストッパ21,22でコイルスプ
リング23,24を保持して、第3アーム19cの両側面を、
コイルスプリング23,24で付勢したものである。そし
て、2つのストッパ21,22の間隔によって、第3アーム
19cの揺動角度が決定され、これにより、揺動フレーム
19の揺動角度が決定される。また、弾性手段20の2つの
コイルスプリング23,24は、揺動フレーム19を、揺動範
囲の中立位置へと付勢するものである。
【0035】ここで図1に示す如く、入力歯車15が時計
回りに回転する場合の動作を検討する。電動モータの回
転軸2aにより入力歯車15を時計回りに回転させると、
常時噛合う入力歯車15と中間歯車対17の大径歯車17aと
の噛合いによって、中間歯車軸17cには、歯車の歯面に
法線方向の力F1が作用する。また、中間歯車対17の小径
歯車17bと、出力歯車16との噛合いによって、同じく中
間歯車軸17cには、歯車の歯面に法線方向の力F2が作用
する。この結果、中間歯車軸17cに作用する合力F1+F2
は、揺動フレーム19を、揺動中心(電動モータの回転軸
2a)を基準にして、時計回りに回転させる。
【0036】すなわち、入力歯車15を時計回りに回転さ
せることのみによって、自動的に、中間歯車対17を介し
て、入力歯車15と出力歯車16とを駆動連結することが可
能となる。この際、小径歯車17bと出力歯車16の歯元・
歯先が互いに衝突することを防ぐために、揺動フレーム
19の停止位置は、ストッパ21で規制される。そして、電
動モータ2の回転出力は、入力歯車15と大径歯車17aに
よる減速と、小径歯車17bと出力歯車16による減速と
で、二段の減速作用を受けて、出力軸16aへと伝達され
ることになる。
【0037】なお、当然のことながら、合力F1+F2が、
図1において、入力歯車15の中心点Aと中間歯車対17の
中心点Bを結ぶ直線ABよりも上方を向くと、揺動フレ
ーム19は上記説明と反対方向に揺動することとなり、中
間歯車対17の小径歯車17bを出力歯車16と噛合わせるこ
とができない。すなわち、図1において、合力F1+F2が
常に直線ABよりも下方を向くように、角度ABC(C
点は出力歯車の中心点)を適切に設定することで、入力
歯車15が時計廻りに回転すれば、中間歯車対17の小径歯
車17bは自動的に出力歯車16と噛合うようにすることが
できる。
【0038】また、これとは反対に、角度ADC(D点
は、中間歯車対18の中心点)を適切に設定すれば、入力
歯車15が反時計回りに回転する時には、中間歯車対18の
大径歯車18aが、出力歯車16と噛合うことになる。な
お、角度ABCが「90°+歯車の工具圧力角」より小さ
い時には力F2(F2>>F1)の向きは揺動フレームを必要な
揺動方向と逆方向に揺動させるように作用するので、好
ましいものではなく、角度ADCについても同様であ
る。而して、夫々の中間歯車の減速比を適切に設定すれ
ば、正・逆転で異なる減速比に自動切換えすることが可
能になる。
【0039】以上のごとく、本発明の実施の形態に係る
自動変速機構減速機は、いずれかの回転方向に起動した
場合でも、回転方向に応じ、中間歯車対17または18が瞬
間的に選択され、出力歯車16と噛合い、しかも噛合いが
行われさえすれば、作用力(合力F1+F2)によって中間
歯車対17または18を、自動的に正規の噛合い位置まで移
動させることができる。よって、運転中に切替が行われ
る自動車の変速機のような、シンクロメッシュ機構を必
要とはしない。しかし、いわゆる常時噛合方式ではない
ので、正逆・転時の切替が確実に行われるために、以下
の対策を講じることが望ましい。
【0040】まず、揺動フレーム19によって、一方の中
間歯車対(たとえば17)によって入力歯車15と出力歯車
16とを駆動連結したときの、他方の中間歯車対(たとえ
ば18)と出力歯車16との隙間Δを、各歯車の有効歯たけ
に比して小さくなるように、二組の中間歯車対17,18を
支持する。
【0041】この構成によれば、二組の中間歯車対17,
18のいずれも、入力歯車15および出力歯車16と駆動連結
していない、揺動フレーム19の中立位置において、何れ
の中間歯車対17,18の歯も、出力歯車16の歯と、一部噛
合い状態を保ち、歯先同士が衝突することを防止して、
歯と歯の噛み合わせを円滑に行うことが可能となる。
【0042】また、二組の中間歯車対17,18との選択的
な噛合いに係る各歯車(図1の例では、出力歯車16と、
中間歯車対17の小径歯車17bと、中間歯車対18の大径歯
車18aが該当する。)の歯形状を、尖り先限界近傍まで
転位させる。
【0043】この構成によれば、二組の中間歯車対17,
18との選択的な噛合いに係る各歯車の、歯先の歯厚を小
さくすることとなり、揺動フレーム19の中立位置へ移行
時または電動モータ2の起動時に、中間歯車対17,18の
歯と、出力歯車16の歯とが衝突する確率を、最小限まで
減少させることができる。なお、必要に応じて、二組の
中間歯車対17,18との選択的な噛合いに係る各歯車のう
ち、全てを転位させてもよく、一部を転位させてもよ
い。
【0044】また、電動モータ2の停止時で、揺動フレ
ーム19を揺動させる基となる力(歯車の駆動力の合力)
が作用しないときに、前述の弾性手段20により、揺動フ
レーム19を揺動範囲の中立位置へと付勢する。よって、
二組の中間歯車対17,18のいずれも、出力歯車16と駆動
連結していない、揺動フレーム19の中立位置において、
何れの中間歯車対17,18の歯も、出力歯車16の歯と、一
部噛合い状態を保ち、歯と歯の噛み合わせを円滑に行う
ことが可能となる。
【0045】さらに、電動モータ2の図示しない制御手
段(マイコン等)は、電動モータ2をインチング起動可
能な制御ロジックを備えるものとする。この構成によ
り、電動モータ2の起動時に、インチング起動(起動ス
イッチ投入後、瞬時にして当該スイッチを切断し、再度
起動スイッチを投入する。または、回転数設定を正規の
設定より低く設定し起動し、ついで正規の回転数に設定
する。)することにより、歯溝に相手側歯車の歯が入り
込むために十分な時間を確保する。よって、中間歯車対
17,18の歯と、出力歯車16の歯とが衝突する確率を、最
小限まで減少させることができる。
【0046】なお、図1では、揺動フレーム19の揺動中
心を、入力歯車15と同軸上に置いた場合を例示して説明
したが、かかる構造に代えて、揺動フレーム19の揺動中
心を出力歯車16の回転中心と同軸状に設けることとして
もよい。
【0047】この場合には、中間歯車対17の小径歯車17
bが、常に出力歯車16と噛み合い、中間歯車対18の大径
歯車18aが、常に入力歯車15と噛み合う。また、中間歯
車対17の大径歯車17aと、中間歯車対18の小径歯車18b
については、中間歯車対17の大径歯車17aが入力歯車15
と駆動連結している時、中間歯車対18の小径歯車18bは
入力歯車15と非係合となる。反対に、中間歯車対18の小
径歯車18bが入力歯車15と駆動連結している時には、中
間歯車対17の大径歯車17aは入力歯車15と非係合とな
る。かかる構造の場合においても、電動モータ2の回転
方向の転換に伴い、減速比を切替える仕組みについて
は、図1の例と同様であり、詳しい説明は省略する。
【0048】上記構成をなす本発明の実施の形態により
得られる作用効果は、以下の通りである。まず、本発明
の実施の形態によれば、作業行程と戻り行程との切り替
えを、電動モータの回転方向を転換することにより行
い、減速機3の自動変速機構において、作業行程では、
大出力を得るために大減速比とし、一方、戻り行程で
は、早戻りをするために小減速比とすることができる。
しかも、かかる減速比の切替えを電動モータ2の回転方
向の転換に伴って、自動的に行うことができる。さら
に、前記戻り行程における減速比を最適化することで、
前記戻り行程における電動モータの回転速度を、前記作
業行程における回転速度に比して低速としながら、早戻
りを実現することが可能となる。以上の効果を、従来技
術との比較において、更に詳しく説明する。
【0049】従来の電動式リニアアクチュエータに用い
られていた減速歯車装置は、その減速比が一定である。
よって、速度が大きければ、電動モータの回転速度も増
大し、停止時に吸収すべき運動エネルギが(速度の自乗
に比例して)大きくなる。さらに、戻り行程では、ブレ
ーキとして作用する負荷は最小であるから、ブレーキシ
ステムの大容量化が必要とされる。しかしながら、ブレ
ーキシステムは本質的に運動エネルギを熱に変換して廃
棄するシステムであり、液体を加圧するための機械シス
テムの動力源として電動式リニアアクチュエータを使用
する場合には、起動停止の頻度が高いので、かかる高頻
度で発生する大量の熱を安価かつ効果的に廃棄すること
は殆ど不可能であり、かつ省エネのニーズに反する。こ
こで、「戻り行程=高速運転」はこの種のアプリケーシ
ョンの必要、すなわち早戻りの必要として認めるとし
て、減速歯車装置の減速比が一定である場合の、(戻り
行程→高速運転=モータの高速運転)という一連の方程
式について検討する必要が生じるのである。
【0050】さて、図2には、二基一組の構成を有する
プランジャポンプの、夫々のプランジャの作動距離L
(mm)と、時間t(sec)との関係を示している。
図2に示すように、プランジャーポンプの行程(および
時間)は 吐出助走行程(T1,T1')、吐出定常
行程(T2,T2’)、吐出停止行程(T3,T3’)、
戻行程(T4)、戻り停止行程(T5)、待機行程
(T6)の、6行程に分けることができる。ところで一
方の加圧シリンダ6Aが吐出停止行程(T3)に入るま
でに他方の加圧シリンダ6Bは吐出助走行程(T2’)
を終了していなければならないのであるから、式(1)
が成立する。 T4/T2=1−(T1+T3+T5+T6)/T2 ‥‥(1) 然るに、T4/T2>0であるから、 T1+T3+T5+T6<T2 ‥‥ (2) でなければならない。
【0051】ここで、吐出定常行程T2について考察す
る。プランジャーポンプは液体を高圧に加圧することを
目的としており、その結果、プランジャー12の直径は加
圧力に比較して細い、すなわち圧縮応力が大きくなるの
が通例である。ところがその結果として、プランジャー
12は、バックリングによる破壊の恐れの故に、あまり長
くすることはできない。結局、加圧シリンダ6のストロ
ークは短くなり、当然の帰結としてT2は短くなる。式
(2)においてT2が十分に大きい時には、問題はそれほ
ど深刻ではないが、T2は短くなる傾向があるので、式
(2)を成立させるための時間配分は必ずしも楽ではな
い。
【0052】さて、図2に見る如く、式(2)の左辺で
最も多くの時間を要しているのはT5、すなわち戻り行
程の停止時間である。従って、式(2)の成立はT5の短
縮に多くを依存しており、かつT5の短縮によってT4
大きく、すなわち戻り行程の速度を必要最小限におさえ
ることができる。ところが、T5の短縮、すなわち戻り
停止行程における急停止は、仕事をせず殆ど無負荷とな
ることから極めて難しく、T4は極度に小さくぜざるを
得ない。その結果、戻り行程のモータ速度が上昇し、モ
ータの運動エネルギが大きくなり、T5は加速的に大き
くなるという悪循環に陥ることになる。
【0053】ところで、実際の設計に於いて式(1)に
よってT4/T2を決定すると、図3に示すように、それ
ぞれの戻り行程/作業行程におけるモータ回転数比N4/N2
はほぼ2となることがしばしば経験される(かかる回転
数比は通常採り得る範囲である。)。ここで、前述のご
とく、通常の設計思想として、モータに必要な余裕を持
たせるため、戻り行程におけるモータの回転速度N4を、
ゾーンIIの最大速度(出力周波数120Hz)に一致させ
ることはない。
【0054】このようにして、戻り行程におけるモータ
の回転速度N4を、ゾーンIIの最大速度に一致させないと
き、作業行程におけるモータの回転速度N2も、ゾーンI
の上限、すなわちモータが最大パワーを発生する回転数
(出力周波数60Hz)に設定することができない。
【0055】また、別の要請として、戻り行程における
停止時に吸収すべき運動エネルギを減少させるため、戻
り行程におけるモータの回転速度N4は、出来るだけ低く
設定する必要があり、この点を考慮すると、作業行程に
おけるモータの回転速度N2はさらに低くなることにな
る。
【0056】以上の理由から、作業行程におけるモータ
の回転速度N2をゾーンIの上限に設定することはできな
いので、作業行程において最大の出力が必要とされるに
もかかわらず、モータに最大出力を発揮させて、モータ
の能力を無駄なく発揮させることが不可能となる。この
結果、従来のプランジャポンプには、必要以上に大きい
枠番のモータを適用する必要があった。また、モータの
枠番の増大に伴って、回転数制御用インバータについて
も大容量のものを用いる必要があり、更なるコストアッ
プの原因となっていた。
【0057】この点、本発明の実施の形態により得られ
る効果として、前記戻り行程における減速比を最適化す
ることで、前記戻り行程における電動モータの回転速度
を、前記作業行程における回転速度に比して低速としな
がら、早戻りを実現することが可能となることにより、
N4およびN2の設定は自由になり、N2をゾーン1の上限近
くに、またN4をできるだけ低く、設計によってはN2より
下方に設定することすら可能になる。その結果、モータ
の枠番を徒に大きくすることなく、さらに戻り行程の停
止時において吸収すべき運動エネルギが小さくなり、T
5を短縮することが可能になる。
【0058】また、本発明の実施の形態により、以下の
作用効果を得ることも可能である。すなわち、減速機3
の自動変速機構は、二組の中間歯車対16,17を備えるこ
とにより、揺動フレーム19の揺動角度に応じて選択され
るいずれか一方の中間歯車対によって、入力歯車15と出
力歯車16とを駆動連結し、減速比の切替えを行うことが
できる。また、揺動フレーム19の動作は、電動モータ2
に駆動される入力歯車15の回転方向に応じて、二組の中
間歯車対の一方と噛合い、かかる噛合いによって生じる
歯面の法線方向の力F1,F2に基づき、発生させることが
できる。よって、減速比を切りかえるための独立した駆
動機構を必要とせず、単に、電動モータ2の回転方向を
転換することのみによって、上記切替えを行うことが可
能となる。
【0059】また、二組の中間歯車対17,18のいずれ
も、入力歯車15および出力歯車16と駆動連結していな
い、揺動フレーム19の中立位置において、何れの中間歯
車対17,18の歯も、入力歯車15または出力歯車16の歯
と、一部噛合い状態を保つことができる。よって、中間
歯車対17,18の歯と、入力歯車15または出力歯車16の歯
とが衝突する確率を、最小限まで減少させて、シンクロ
メッシュ機構を用いることなく、歯と歯の噛み合わせを
円滑に行うことが可能となる。
【0060】さらに、電動モータ2の停止時で、揺動フ
レーム19を揺動させる基となる力(歯面の法線方向の
力)が作用しないとき、弾性手段20によって、揺動フレ
ーム19を揺動範囲の中立位置へと付勢することにより、
何れの中間歯車対17,18の歯も、入力歯車15または出力
歯車16の歯と、一部噛合い状態を保ち、歯と歯の噛み合
わせを円滑に行うことが可能となる。
【0061】また、二組の中間歯車対17,18との選択的
な噛合いに係る各歯車の歯形状を、尖り先限界近傍まで
転位させることにより、当該各歯車の歯先の歯厚を小さ
くする。よって、電動モータ2の起動時に、シンクロメ
ッシュ機構を用いることなく、中間歯車対17,18の歯
と、入力歯車15又は出力歯車16の歯とが衝突する確率
を、最小限まで減少させることができる。
【0062】また、電動モータ2の制御手段は、電動モ
ータ2をインチング起動可能な制御ロジックを備えるこ
とにより、歯溝に相手側歯車の歯が入り込むために十分
な時間を確保することができる。よって、電動モータ2
の起動時に、シンクロメッシュ機構を用いることなく、
中間歯車対17,18の歯と、入力歯車15又は出力歯車16の
歯とが衝突する確率を、最小限まで減少させることがで
きる。
【0063】また、前述のごとく、電動モータ2の戻り
行程における回転数を下げることができるので、リニア
アクチュエータ1の可動部が停止する際の当該可動部の
運動エネルギーとを、コイルバネ11に吸収・蓄積する際
の、吸収・蓄積すべき運動エネルギーを減少させること
となる。よって、コイルバネ11のバネ設計の自由度を高
め、各構成部品の寿命に重点をおいた設計が可能とな
り、システム全体としてのコストダウンを図ることが可
能となる。
【0064】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。まず、本発明の請求項1に係る
電動式リニアアクチュエータによれば、電動式リニアア
クチュエータにおいて、作業行程と戻り行程の作動速度
の最適化と、各行程におけるモータの回転速度の最適化
を両立することが可能な、早送り機構を提供し、より小
さなモータで、作業行程では必要な出力を、戻り行程で
は必要な戻り速度を、夫々得ることが可能となる。よっ
て、必要以上に大きい枠番のモータを適用する必要がな
くなり、モータの枠番の増大に伴う、回転数制御用イン
バータの大容量の使用を不用とし、低コストの電動式リ
ニアアクチュエータを提供することが可能となる。
【0065】また、本発明の請求項2に係る電動式リニ
アアクチュエータによれば、減速比を切替えるための独
立した駆動機構を必要とせず、単に、電動モータの回転
方向を転換することのみによって、上記切替えを行うこ
とが可能となる。
【0066】また、本発明の請求項3に係る電動式リニ
アアクチュエータによれば、減速比の切替えの際に、歯
と歯の噛み合わせを円滑に行うことが可能となり、運転
中に切替が行われる自動車の変速機のような、シンクロ
メッシュ機構を不用とすることができる。
【0067】また、本発明の請求項4に係る電動式リニ
アアクチュエータによれば、前記二組の中間歯車対のい
ずれも、前記入力歯車および前記出力歯車と駆動連結し
ていない、前記揺動フレームの中立位置において、何れ
の中間歯車対の歯も、前記入力歯車または前記出力歯車
の歯と、一部噛合い状態を保ち、歯と歯の噛み合わせを
円滑に行うことが可能となる。よって、運転中に切替が
行われる自動車の変速機のような、シンクロメッシュ機
構を不用とすることができる。
【0068】また、本発明の請求項5に係る電動式リニ
アアクチュエータによれば、前記電動モータの起動時
に、シンクロメッシュ機構を用いることなく、前記中間
歯車対の歯と、入力歯車又は出力歯車の歯とが衝突する
確率を、最小限まで減少させ、歯と歯の噛み合わせを円
滑に行うことが可能となる。
【0069】また、本発明の請求項6に係る電動式リニ
アアクチュエータによれば、前記電動モータの起動時
に、歯溝に相手側歯車の歯が入り込むために十分な時間
を確保することができる。よって、シンクロメッシュ機
構を用いることなく、中間歯車対の歯と、入力歯車又は
出力歯車の歯とが衝突する確率を、最小限まで減少さ
せ、歯と歯の噛み合わせを円滑に行うことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電動式リニアアクチ
ュエータの、自動変速機構を備える減速機の構造を示す
模式図である。
【図2】二基一組の構成を有するプランジャポンプの、
夫々のプランジャの作動距離と、時間との関係を示す図
である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電動式リニアアクチ
ュエータの、プランジャポンプに用いられるモータの、
回転数/トルク特性を示す概略図である。
【図4】従来の、電動式リニアアクチュエータを動力源
として備えるプランジャポンプの一例を示すものであ
り、(a)はその正面図を、(b)はその側面図を示してい
る。
【符号の説明】
1 プランジャポンプ 2 電動モータ 2a 回転軸 3 減速機 6A,6B 加圧シリンダ 12 プランジャー 14 吐出管路 15 入力歯車 16 出力歯車 17 中間歯車対 17a 大径歯車 17b 小径歯車 18 中間歯車対 18a 大径歯車 18b 小径歯車 19 揺動フレーム 19a 第1アーム 19b 第2アーム 19c 第3アーム 20 弾性手段 21,22 ストッパ 23,24 コイルスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J028 EA07 EA25 EB03 EB13 EB18 EB33 EB63 EB66 FA06 FB05 FC33 FC49 FC65 GA02 HA34 3J067 AB01 AB23 AC05 BA56 DA02 DB09 FB02 5H607 AA00 BB01 CC03 CC05 DD19 EE36 EE53

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータの動力を、減速歯車装置を介
    して出力軸へと伝達する電動式リニアアクチュエータで
    あって、前記減速歯車装置は、前記電動モータの回転方
    向の転換に伴い減速比を切替える、自動変速機構を供え
    ることを特徴とする電動式リニアアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記減速歯車装置は、電動モータに駆動
    される入力歯車と、出力軸を駆動する出力歯車と、二組
    の中間歯車対とを有し、 前記自動変速機構は、前記入力歯車及び前記出力歯車の
    いずれか一方と同軸上に揺動中心を置いて、前記二組の
    中間歯車対を回転自在に支持する揺動フレームを有し、
    該揺動フレームの揺動角度に応じて、前記二組の中間歯
    車対のうちいずれか一方を、前記入力歯車と前記出力歯
    車とを駆動連結するための中間歯車対として選択可能と
    したことを特徴とする請求項1記載の電動式リニアアク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】 前記揺動フレームは、前記一方の中間歯
    車対によって前記入力歯車と前記出力歯車とを駆動連結
    したときの、他方の中間歯車対と前記入力歯車または前
    記出力歯車との隙間を、各歯車の有効歯たけに比して小
    さくなるように、前記二組の中間歯車対を支持すること
    を特徴とする請求項2記載の電動式リニアアクチュエー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記自動変速機構は、前記揺動フレーム
    を揺動範囲の中立位置へと付勢する、弾性手段を有する
    ことを特徴とする請求項2または3記載の電動式リニア
    アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記二組の中間歯車対との選択的な噛合
    いに係る各歯車の歯形状を、尖り先限界近傍まで転位さ
    せたことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記
    載の電動式リニアアクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記電動モータの制御手段は、前記電動
    モータをインチング起動可能な制御ロジックを備えるこ
    とを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の電
    動式リニアアクチュエータ。
JP2001183063A 2001-06-18 2001-06-18 電動式リニアアクチュエータ Pending JP2002372146A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001183063A JP2002372146A (ja) 2001-06-18 2001-06-18 電動式リニアアクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001183063A JP2002372146A (ja) 2001-06-18 2001-06-18 電動式リニアアクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002372146A true JP2002372146A (ja) 2002-12-26

Family

ID=19023063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001183063A Pending JP2002372146A (ja) 2001-06-18 2001-06-18 電動式リニアアクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002372146A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8918023B2 (en) 2012-07-20 2014-12-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Transmission mechanism and image forming apparatus employing the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8918023B2 (en) 2012-07-20 2014-12-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Transmission mechanism and image forming apparatus employing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2005015011A1 (ja) 風力発電装置のヨー駆動装置に用いる減速機、該減速機を用いた風力発電装置のヨー駆動方法および装置
JP2013087909A (ja) ローバックラッシュギア機構及び装置
CN102691690A (zh) 控制缸、驱动装置、操作机器以及运行操作机器的方法
EP1242740B1 (en) Engine
JP2002372146A (ja) 電動式リニアアクチュエータ
CN219336785U (zh) 一种方滑枕内置式齿轮传动结构
CN101403432A (zh) 丝杆调节式无级变速装置
JP2011158084A (ja) 増力電動アクチュエータ
JP2021526621A (ja) 固定比のトラクションまたはフリクションドライブ
JP2002066798A (ja) 差動歯車減速機によるプレス装置およびその差動歯車減速装置
JP5662829B2 (ja) 電動工具
CN101509543B (zh) 一种用于角度输出的滚珠丝杠减速机构
CN108691975A (zh) 无间隙齿轮传动机构及其齿间隙消除方法
JP3288569B2 (ja) プレス機械のスライド駆動装置
US20090308190A1 (en) Power transmission apparatus for press machine
CN100395468C (zh) 自动无级变速器
CN221195994U (zh) 一种具有缓冲功能的绣花机xy齿轮驱动装置
CN103727198A (zh) 行程可变弹性无级变速器或转速控制器
JPH1190691A (ja) ハイブリッドプレス機械
CN217804328U (zh) 电动可变速驱动桥换挡结构
JP5938628B2 (ja) 電動工具
CN111186483B (zh) 适用于重型车辆紧急工况的转向液压泵
CN202579768U (zh) 双齿面制动限载联轴器
CN220151830U (zh) 一种两级组合端面活齿减速器
CN201187566Y (zh) 减速机

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060607

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061018