JP2002371428A - 糸条延伸装置 - Google Patents

糸条延伸装置

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JP2002371428A
JP2002371428A JP2001174023A JP2001174023A JP2002371428A JP 2002371428 A JP2002371428 A JP 2002371428A JP 2001174023 A JP2001174023 A JP 2001174023A JP 2001174023 A JP2001174023 A JP 2001174023A JP 2002371428 A JP2002371428 A JP 2002371428A
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Kazuhisa Fukutani
和久 福谷
Masahiko Mitsuda
正彦 満田
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギー効率よく、むらのない不織布を製
造する。 【解決手段】 供給装置1から押し出される糸条を吸引
する入口9と、延伸後の糸条をコンベヤに向けて吹き出
す出口10とが形成された通路8を有している。通路8
には、噴出口13cが形成されている。噴出口13cと
出口10との間には、出口10側の通路幅が入口9側よ
りも広がった末広がり部17が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融紡糸可能な高
分子物質から不織布を製造するための糸条延伸装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】不織布は、多数の穴を有する溶融樹脂の
供給装置(スピナレット)から糸状に押し出した溶融樹
脂(フィラメント)を冷却空気流により冷却固化してか
ら糸条延伸装置に供給してその内部で延伸し、さらに糸
条延伸装置から排出されたフィラメントをコレクタ(コ
ンベア)に定着させることにより連続的に製造されてい
る。
【0003】糸条延伸装置でフィラメントを延伸するに
は、糸条延伸装置内のフィラメントの通路に設けられた
空気供給口から高圧空気を高速で噴出してフィラメント
に張力を与えることが一般的である。空気供給口から高
速の空気流(一次空気流)が通路へと噴出されると、そ
のエグゼクタ効果により、通路の入口から空気流(二次
空気流)が通路内へと吸引される。そして、一次空気流
と二次空気流とによってフィラメントに張力が与えら
れ、フィラメントが延伸する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにしてフィラメントを延伸して不織布を製造する
と、製品シートに密度むらが発生することがある。これ
は、一次空気流と二次空気流との混合に伴って通路内に
形成される渦流または乱流のためにフィラメントが振れ
るまたは乱れることが原因になっていると考えられる。
【0005】係るフィラメントの乱れによる製品シート
の密度むらを防止するための技術として、一次空気流の
空気供給口を二次空気流の流路と平行に配置するように
したもの(実公昭63−15346号公報参照)、通路
に対する一次空気流の空気供給口の角度、通路の寸法お
よび一次空気流の流速を規定するようにしたもの(特公
昭49−30861号公報参照)が知られている。とこ
ろが、上記公報の技術基づいて製造された不織布にも密
度むらは発生しており、より密度むらの少ない不織布を
製造することができる技術が求められている。
【0006】そこで、本発明の目的は、従来よりも密度
むらの少ない不織布を製造することができる糸条延伸装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の糸条延
伸装置は、紡糸口金から押し出される糸条群を吸引する
入口と、前記入口から吸引された前記糸条群を排出する
出口とが形成された前記糸条群の通路を有しており、前
記通路内に気体を噴出して吸引方向の気体流を形成する
ための気体噴出口が前記通路に形成されており、前記通
路の前記気体噴出口と前記出口との間に、前記出口側の
通路幅が前記入口側よりも広がった末広がり部が形成さ
れていることを特徴としている。
【0008】気体噴出口から通路に供給された気体によ
って通路内に気体流(一次気体流)が発生すると、気体
噴出口近傍に低圧部が生じる。そのために、入口から通
路内に気体が吸引されて通路内に気体流(二次気体流)
が発生し、発生した二次気体流は一次気体流と混合され
て出口に向かう混合流となる。この混合流の動圧が静圧
へと変わる際の抵抗は、請求項1のように気体噴出口と
出口との間に末広がり部を設けたことにより低減される
ので、一次気体流と二次気体流との混合流の速度低下量
が少なくなって通路内での糸条の振れが抑制される。従
って、従来よりも密度むらの少ない不織布を製造するこ
とが可能となる。
【0009】また、上述のように一次気体流と二次気体
流との混合流の速度低下量が少なくなるということは、
一次気体流の流速が従来と同じだとしても二次気体流の
流速が大きくなると共にその量も増えることを意味す
る。つまり、請求項1によると、一次気体流の流量およ
び流速が同じであっても糸条群の紡糸張力および紡糸速
度を高めることができると共に糸条延伸装置でのエネル
ギー効率を従来よりも高めることができる。また、一次
気体流の流速が従来と同じだとしても二次気体流の流速
が大きくなると共にその量も増えるために、糸条延伸装
置の入口から糸条群が容易に吸引されるようになる。
【0010】請求項1の糸条延伸装置では、末広がり部
の形状は出口側の通路幅が入口側よりも広がった形状で
あるという以外は特に限定されない。しかしながら、入
口側での通路幅が出口側に向けて緩やかに広がるテーパ
ー面が形成されていれば、気体流のエネルギーロスが小
さく効率がよい。末広がり部の広がり角度は、糸条の振
れを抑制して不織布の密度むらを少なくする観点から、
1°〜20°であることが好ましく、5°〜10°の角
度であることがより好ましい。
【0011】なお、請求項1において、気体噴出口は通
路を挟んでその片側だけに設けてもよいし、両側に設け
てもよい。両側に設けた場合、通路内を通過する糸条が
両側からの気体流により延伸されるので、通路断面にお
ける流速分布が均一となり、むらのない不織布を製造す
るのに効果的である。また、末広がり部は、通路の両側
の側壁の形状が互いに異なる通路に対して非対称なもの
であってもよいし、通路の両側の側壁の形状が互いに同
じである通路に対して対称なものであってもよい。
【0012】請求項2に記載の糸条延伸装置は、前記通
路の前記末広がり部と前記出口との間に、通路幅が一定
の領域が形成されていることを特徴としている。
【0013】請求項2によると、通路幅が一定の領域に
おいて糸条に張力をかけることができるので、さらに密
度むらの少ない不織布を製造することが可能となる。当
該領域の長さは、気体の混合の抵抗およびそれによる損
失を小さくする観点から、通路幅の1〜10倍であるこ
とが好ましく、1〜4倍であることがより好ましい。
【0014】請求項3の糸条延伸装置は、前記通路の前
記気体噴出口と前記末広がり部との間に、通路幅が一定
の領域が形成されていることを特徴としている。
【0015】請求項3によると、通路幅が一定の領域に
おいて糸条に張力をかけることができるので、さらに密
度むらの少ない不織布を製造することが可能となる。当
該領域の長さは、気体の混合の抵抗およびそれによる損
失を小さくする観点から、通路幅の1〜10倍であるこ
とが好ましく、1〜4倍であることがより好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
一実施の形態について説明する。
【0017】図1は、本実施の形態に係る糸条延伸装置
を用いて不織布を製造する装置の斜視図を示す。多数の
紡糸孔を有する供給装置1の下方に糸条延伸装置2が配
設され、この下方に矢印に示す方向に移動するコンベヤ
3が配設されている。図1中、コンベヤ3の幅方向をx
方向とし、長手方向をy方向とする。
【0018】供給装置1の紡糸口金はx方向に列設され
ており、糸条4は紡糸口金からx方向に一列に押し出さ
れる。糸条延伸装置2は、2枚のサイドプレート5と、
x方向の両端に配置されたサイドプレート5に挟まれた
ドロージェット6とを備えている。一方のサイドプレー
ト5には、圧縮空気供給源(図示しない)に接続された
円形の2つの空気供給口7が設けられている。空気供給
口7から糸条延伸装置2内には、高速高圧の空気Aが供
給される。なお、図1の左肩部には、サイドプレート5
によって挟まれていない状態のドロージェット6が描か
れている。
【0019】図2は、図1に示す装置の縦断面図であ
る。図2に示すように、ドロージェット6には、xy平
面に垂直であってx方向に延在したスリットである通路
8が形成されている。そして、通路8には、上部開口の
入口9と、下部開口の出口10とが形成されている。ド
ロージェット6内には、第1空気室11と、空気連絡通
路12と、第2空気室13とが設けられており、それら
の構成により、空気噴出部14が形成される。第1空気
室11は、空気供給口7に繋がっており、空気供給口7
と同形の断面形状であるx方向に延在した円筒形状を有
している。空気連絡通路12は、第1空気室11と第2
空気室13との間を接続する、x方向に垂直な通路であ
る。第2空気室13は、水平な通路を形成する主部13
aと、ドロージェット6の通路8に繋がる、斜め下方向
に通路8に向かう、幅が漸減する導入部13bとを有す
る。導入部13bの通路8に面した開口部が噴出口13
cとなっている。
【0020】供給装置1から糸状に押し出された溶融樹
脂である糸条4は、供給装置1と糸条延伸装置2の間
で、冷却空気Cにより冷却され固化される。空気供給口
7から高速高圧で供給された空気Aは、第1空気室11
に入り、空気連絡通路12を通って、第2空気室13へ
供給される。空気Aは、第2空気室13の主部13a及
び導入部13bで均圧化される。
【0021】図3は、本実施の形態に係る糸条延伸装置
2のドロージェット6の、通路8付近の拡大断面図であ
る。図3に示すように、第2空気室13の主部13a及
び導入部13bで均圧化された空気Aは、第1空気流
(一次空気流)A1として、噴出口13cから通路8内
に供給される。このとき、第1空気流A1のエグゼクタ
効果により、第2空気流(二次空気流)A2が入口9か
ら吸引されるとともに、供給装置1から押し出された糸
条4が吸引される。第2空気流A2は、第1空気流A1
により噴出口13c近傍に生じた低圧部に向かって流
れ、第1空気流A1と第2空気流A2はその低圧部にお
いて混合され、出口10に向かう混合流A3となる。吸
引された糸条4は、以上に示した通路8内の空気流によ
り、張力が付与され延伸される。更に、糸条延伸装置2
の出口10から吹き出された糸条4´は、図2に示すよ
うに、コンベヤ3に定着されることによって、連続的に
不織布15が製造される。
【0022】図3に示すように、通路8は、ドロージェ
ット6の上面に入口9と、下面に出口10とを有する。
通路8を挟んで両側に第2空気室13の導入部13bが
繋がっており、導入部13cの噴出口13cの下部には
混合部16が設けられている。更に、通路8において、
混合部16と出口10との間に、出口側の通路幅が入口
側よりも広がった末広がり部17が設けられており、出
口10には、絞り部18が設けられている。
【0023】通路8は、入口9から混合部16の上端ま
では通路8aとし、混合部16の下端から末広がり部1
7の上端までは通路8bとし、末広がり部17の下端か
ら出口10までは通路8cとする。通路8aと通路8b
は同じ通路幅w1であり、通路8cは通路幅w1よりも
広い通路幅w1´である。また、導入部13bの幅をw
2とする。
【0024】入口9の両側は、通路8に二次空気が吸引
されるときに空気抵抗を小さくするためにR状とされて
いる。入口9は、通路8aを介して混合部16に繋がっ
ている。導入部13bは通路8から両側に外側に斜め上
方に設けられており、混合部16は、通路8aと導入部
13bの繋がる部分のドロージェット6の鋭角部分が水
平方向に切欠かれ、下辺は通路8bと同じ幅w1であ
り、上辺が下辺よりも長い台形をしている。そして、混
合部16は、通路8bを介して末広がり部17に繋がっ
ている。末広がり部17は、出口10に向かって広がっ
ており、上辺は通路8bと同じ幅w1で、下辺は通路8
cと同じ幅w1´である台形である。更に、末広がり部
17は、通路8cを介して出口10へと繋がっている。
出口10には、両側がR形状で幅w1´よりも幅狭の絞
り部18が設けられている。
【0025】噴出口13cから、第1空気流A1が供給
されると、混合部16が低圧部となり、入口9から第2
空気流A2が吸引される。第1空気流A1と第2空気流
A2が混合部16において混合されることにより、出口
10に向かう混合流A3となる。通路8bにおける混合
流A3は末広がり部17を通過して混合流A3´とな
る。更に、混合流A3´は、絞り部18を通過して、出
口10から吹き出される。
【0026】本実施の形態の糸条延伸装置2では、噴出
口13cと出口10との間に末広がり部17が設けられ
ているため、第1空気流A1と第2空気流A2との混合
による空気抵抗が低減され、第1空気流A1、第2空気
流A2および混合流A3の出口10方向への流速低下量
が少なくなり、通路8内での糸条4の乱れが抑制される
という効果がある。これにより、不織布15は、密度む
らの少ないものとなる。また、第1空気流A1のエネル
ギーが同じ場合でも、末広がり部17がないときと比較
して入口9から吸引される二次空気流A2の量が増加
し、高い糸条延伸張力及び混合流A3速度とを得ること
ができる。その結果、吸引力が増加して入口9から糸条
4が容易に吸引される用になると共に、糸条延伸装置2
でのエネルギー効率が向上する。
【0027】また、本実施の形態の糸条延伸装置2で
は、末広がり部17と出口10との間に通路幅が一定の
通路8cが形成されているので、この領域において糸条
4に張力をかけることができる。これにより、極めて密
度むらの少ない不織布15を製造することが可能とな
る。なお、通路8cの長さは、気体の混合の抵抗および
それによる損失を小さくする観点から、通路幅の1〜1
0倍であることが好ましく、1〜4倍であることがより
好ましい。
【0028】また、本実施の形態の糸条延伸装置2で
は、噴出口13cと末広がり部17との間に通路幅が一
定の通路8bが形成されているので、この領域において
糸条4に張力をかけることができる。これにより、より
一層密度むらの少ない不織布15を製造することが可能
となる。なお、通路8bの長さは、気体の混合の抵抗お
よびそれによる損失を小さくする観点から、通路幅の1
〜10倍であることが好ましく、1〜4倍であることが
より好ましい。
【0029】本実施の形態においては、糸条延伸装置2
の通路8を挟んで両側に気体噴出口13cを設け、通路
8の両側に広がる末広がり部17を設けたが、図4に示
すように、通路8の片側のみに広がる末広がり部17´
を設けたり、又は図5に示すように通路8の片側のみに
気体噴出口13cを設けたりすることも可能である。
【0030】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。
【0031】(実施例)本実施例では、上述した実施の
形態で示した糸条延伸装置2を用いる。ここでは、ドロ
ージェット6の通路8の幅は100mmとし、上面の入
口9から、下面の出口10までの長さは100mmとし
た。入口9の両側は、半径30mmのR状とした。通路
8a及び通路8bの幅w1は3mmとし、通路8cの幅
w1´は4mmとした。通路8aの長さは45.5mm
とし、通路8bの長さは10mm、通路8cの長さは3
3.2mmとした。導入部13bの通路8に対する角度
は、15°とし、導入部13bの幅w2は0.2mmと
した。混合部16は、両側が導入部13bと同じ15°
の傾斜とし、通路8aと導入部13bの繋がる部分のド
ロージェット6の鋭角部分を、水平方向に1mmとなる
ように切欠いたものとした。末広がり部17は、9.5
mmの長さであり、両側は通路8に対して3°の傾斜と
した。絞り部18の隙間は2mmとした。絞り部18を
設け、絞り幅を調整することにより圧力を調整し、実機
の圧力と対応させた。この糸条延伸装置2に、空気を8
5Nm3/h供給した。
【0032】図6は、本実施例で行った測定方法を説明
するための斜視図である。本実施例では、図6に示すよ
うに、気体の通路8の流れ方向の流速及びその変動を、
レーザー流速計により測定した。レーザーを読み取るた
めのトレーサ粒子として、過湿器から発生させたスチー
ムを、入口8から二次気流とともに吸引させた。先に述
べたドロージェット6の断面方向の片側面にガラス窓を
設け、ここから発光部21によりレーザーを発光した。
トレーサからの散乱光は、入口8からプローブ22によ
り測定した。糸条延伸装置2の通路8の幅方向にx軸、
気体の流れ方向である垂直方向にy軸とし、x軸とy軸
によってなされる面に垂直方向にz軸とした。ドロージ
ェット6の上面の高さで、通路8の中心を座標の原点と
した。
【0033】プローブ22を、ガラス窓から奥に30m
mの位置(z=30)とし、通路9の中心(X=0)
と、空気流の流れ方向で5mmピッチ(Y=0、5、1
0、……)において、測定を行った。それぞれの位置で
のスチームによるサンプリング数を5000とした。ま
た、ガラス面を設けた面の反対側の面には、Y方向に1
0mmピッチで静圧口を設け、ここにデジタルの差圧計
を接続して、大気圧との差圧を測定した。測定結果の代
表値を表1に示す。
【0034】(比較例)比較例として、図7に示すよう
な通路8に末広がり部が形成されていないドロージェッ
ト21を有する糸条延伸装置を用いて、上述の実施例と
同様の測定を行った。測定結果の代表値を表1に示す。
【0035】なお、この比較例では、ドロージェット2
1の通路22の幅は100mmとし、上面の入口23か
ら、下面の出口24までの長さは100mmとした。入
口23の両側は、半径30mmのR状とした。通路22
a及び通路22bの幅w1は3mmとした。通路22a
の長さは45.5mmとし、通路22bの長さは52.
7mmとした。導入部25の通路22に対する角度は、
15°とし、導入部25の幅w2は0.2mmとした。
混合部26は、両側が導入部25と同じ15°の傾斜と
し、通路22aと導入部25の繋がる部分のドロージェ
ット21の鋭角部分を、水平方向に1mmとなるように
切欠いたものとした。絞り部27の隙間は2mmとし
た。この糸条延伸装置21に、空気を85Nm3/h供
給した。
【0036】
【表1】
【0037】表1において、二次空気流流量は、測定し
た二次空気流の速度に、通路の幅を乗じて求めたもので
ある。速度最大値は、測定領域内の最大速度であり、混
合部速度極小値は、測定速度の極小値である。また、噴
出口下速度変動の平均値は、測定変動強さを噴出口より
下流において平均することで求めた。更に、絞り部圧力
は、測定された最大の圧力である。
【0038】まず、二次空気流量は、実施例の方が比較
例よりも高い値を示している。これにより、速度最大値
も実施例の方が比較例よりも高い値となっている。この
ことは、混合部よりも下流において、同じ一次空気流で
実施例の方が比較例よりも高いエネルギーを有する混合
流とすることができることを示しており、糸条延伸装置
のエネルギー効率が改善されたことを意味している。
【0039】また、混合部における速度極小値は、実施
例の方が比較例よりもはるかに高い値を示している。混
合部における速度の極小値は、混合部の上面において通
路幅が急激に拡大し、且つ一次空気流のエグゼクタ効果
により、混合部内部において空気の流れが噴出口側に広
がることにより、通路中心の速度が低下するためである
が、実施例の方がはるかに高い値を示すため、極小値に
おける低下の幅は、実施例の方が小さく、糸条の延伸張
力が安定していることを意味している。
【0040】また、噴出部下部の速度変動の平均値は、
わずかながらも低下している。このことは、噴出部下部
の混合部の速度変動が抑制されたことを示し、糸条の延
伸張力が安定していることを意味している。
【0041】更に、絞り部の圧力は、実施例の方が比較
例よりも高い値を示している。このことは、実施例の糸
条延伸装置により吹き出される混合流の方が、高いエネ
ルギーを有することを意味している。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、一次気体流と二次気体流との混合流の速度低下量が
少なくなって通路内での糸条の振れが抑制される。従っ
て、従来よりも密度むらの少ない不織布を製造すること
が可能となる。また、一次気体流の流量および流速が同
じであっても糸条群の紡糸張力および紡糸速度を高める
ことができると共に糸条延伸装置でのエネルギー効率を
従来よりも高めることができる。さらに、糸条延伸装置
の入口から糸条群が容易に吸引されるようになる。
【0043】請求項2、3によると、通路幅が一定の領
域において糸条に張力をかけることができるので、より
密度むらの少ない不織布を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る糸条延伸装置を用
いて不織布を製造する装置の斜視図である。
【図2】図1に示す装置の縦断面図である。
【図3】図1に示す装置に用いられるドロージェットの
部分拡大断面図である。
【図4】図1に描かれた一実施の形態の変形例を説明す
るための断面図である。
【図5】図1に描かれた一実施の形態の別の変形例を説
明するための断面図である。
【図6】本発明の実施例で行った測定方法を説明するた
めの斜視図である。
【図7】本発明の比較例に用いた糸条延伸装置の通路部
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 供給装置 2 糸条延伸装置 3 コンベヤ 4 糸条 4´ 糸条(延伸後) 5 サイドプレート 6 ドロージェット 7 空気供給口 8 通路 9 入口 10 出口 13c 噴出口 15 不織布 16 混合部 17 末広がり部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸口金から押し出される糸条群を吸引
    する入口と、前記入口から吸引された前記糸条群を排出
    する出口とが形成された前記糸条群の通路を有してお
    り、 前記通路内に気体を噴出して吸引方向の気体流を形成す
    るための気体噴出口が前記通路に形成されており、 前記通路の前記気体噴出口と前記出口との間に、前記出
    口側の通路幅が前記入口側よりも広がった末広がり部が
    形成されていることを特徴とする糸条延伸装置。
  2. 【請求項2】 前記通路の前記末広がり部と前記出口と
    の間に、通路幅が一定の領域が形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の糸条延伸装置。
  3. 【請求項3】 前記通路の前記気体噴出口と前記末広が
    り部との間に、通路幅が一定の領域が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の糸条延伸装
    置。
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Cited By (5)

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