JP2002369550A - 電力変換装置及びそれを備えた移動体 - Google Patents

電力変換装置及びそれを備えた移動体

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JP2002369550A
JP2002369550A JP2001174960A JP2001174960A JP2002369550A JP 2002369550 A JP2002369550 A JP 2002369550A JP 2001174960 A JP2001174960 A JP 2001174960A JP 2001174960 A JP2001174960 A JP 2001174960A JP 2002369550 A JP2002369550 A JP 2002369550A
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power
heat
power converter
electronic component
insulating resin
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JP2001174960A
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Kinya Nakatsu
欣也 中津
Masaki Sasaki
正貴 佐々木
Akihiro Tanba
昭浩 丹波
Takayoshi Nakamura
卓義 中村
Ryuichi Saito
隆一 斉藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力変換装置の冷却性能の向上による電力変換
装置の小型化にある。 【解決手段】熱伝導性を有する樹脂22に、インバータ
ケース10内に配設された制御基板15に複数実装され
ると共に、発熱量が異なる少なくとも2種類の電子部品
のうち、発熱量の小さい電子部品及び制御基板15と物
理的に非接触状態で、発熱量の大きい電子部品或いは発
熱量の大きい電子部品に設けられた放熱器23を埋め込
み、樹脂22に熱伝達された発熱量の大きい電子部品の
発熱をインバータケース10に熱伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機に供給され
る電力を制御する電力変換装置及びそれを備えた移動体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電動機を駆動源とする移動体、例
えば電気自動車,ハイブリッド自動車などの電動車両に
おいては、バッテリから電動機に供給される直流電力を
交流電力に変換する電力変換装置の小型化の検討が進め
られている。これは、電力変換装置の低価格化に伴う電
動車両の低価格化,電力変換装置の軽量化に伴う電動車
両の燃費の向上或いは一充電あたりの走行距離の向上,
電動車両内における電力変換装置の実装スペースの縮小
化などのためである。
【0003】電力変換装置は、密閉容器内に配設された
基板に半導体素子などの電子部品が実装されて構成され
ている。また、電力変換装置は、電子部品の一部が自己
の動作によって発熱し、電子部品の表面限界温度を超え
ることから、その電子部品の発熱を冷却できるように構
成されている。例えば送風機からの冷却空気を密閉容器
内に循環させ、電子部品の発熱を冷却するものや、冷却
流体を各電子部品に分散対流させ、電子部品の発熱を冷
却するものなどがある。
【0004】また、電子部品の冷却としては、従来より
次の方法が知られている。例えば特開平8−12536
4号公報,特開2000−59058号公報に記載され
たものでは、熱伝導性を有する部材を介して電子部品の
表面に放熱部材を設け、電子部品の発熱を空気中に放熱
している。特開平11−238985号公報に記載され
たものでは、複数の電子部品の表面に単一の放熱部材を
設け、複数の電子部品の発熱を空気中に放熱している。
特開平10−209358号公報に記載されたもので
は、熱伝導性を有する部材を介して電子部品が実装され
た基板の電子部品実装側とは反対側の面に冷却板を設
け、電子部品の発熱を冷却板に伝達して冷却している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電力変換装置の小型化
においては、電子部品の発熱量が変わらないので、熱的
条件が厳しくなり、高発熱量の電子部品から小発熱量の
電子部品への熱影響が懸念される。小発熱量の電子部品
への熱影響が大きい場合には、誤動作或いは寿命低下な
どに至る恐れもある。従って、電力変換装置における冷
却性能の向上が望まれている。しかも、電力変換装置の
小型化の観点から、電力変換装置を大型化或いは複雑化
することなく実現できることが望ましい。
【0006】しかしながら、送風機からの冷却空気を密
閉容器内に循環させる或いは冷却流体を各電子部品に分
散対流させるという従来の技術では、密閉容器内に冷却
媒体を導くための機構を密閉容器に設けなければなら
ず、電力変換装置の大型化或いは複雑化を招く。冷却流
体を用いるものにあっては、流体の漏れを防止するため
の機構を密閉容器に設けなければならず、電力変換装置
の更なる大型化或いは複雑化を招く。
【0007】また、放熱部材を電子部品に設けるという
従来の技術では、電子部品の発熱が密閉容器内部空間に
伝熱し、密閉容器内部空間の温度を上昇させ、小発熱量
の電子部品に熱影響を及ぼす。また、密閉容器内に放熱
部材を設けるという従来の技術では、電力変換装置の大
型化或いは複雑化を招く。さらに、高発熱量の複数の電
子部品それぞれに放熱部材を設けるという従来の技術で
は、電力変換装置の更なる大型化或いは複雑化を招く。
【0008】さらに、電子部品は発熱量に係わらず密閉
容器内の基板に分散して実装されているので、複数の電
子部品に単一の放熱部材を設けるという従来の技術で
は、高発熱量の電子部品の発熱が小発熱量の電子部品或
いは非発熱の電子部品に伝達され易くなり、高発熱量の
電子部品から小発熱量の電子部品或いは非発熱の電子部
品への熱影響が避けられない。また、上記の従来の技術
と同様に、放熱部材による電力変換装置の大型化或いは
複雑化が避けられない。
【0009】さらに、電子部品は発熱量に係わらず密閉
容器内の同一の基板に実装されているので、基板の電子
部品実装側とは反対側の面に冷却板を設けるという従来
の技術では、高発熱量の電子部品の発熱が基板を介して
小発熱量の電子部品或いは非発熱の電子部品に伝達され
るので、高発熱量の電子部品から小発熱量の電子部品或
いは非発熱の電子部品への熱影響が避けられない。
【0010】本発明の代表的な目的は、小型化を図った
電力変換装置及びそれを備えた移動体を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的な特徴
は、熱伝導性を有する絶縁樹脂を、密閉容器内に配設さ
れた基板に複数実装されると共に、発熱量が異なる少な
くとも2種類の電子部品のうち、自己の発熱によって電
子部品の表面限界温度よりも低い温度に上昇する電子部
品及び基板と物理的に非接触状態で、自己の発熱によっ
て電子部品の表面限界温度よりも高い温度に上昇する電
子部品の一部分或いはその電子部品に設けられた放熱手
段を埋め込み、自己の発熱によって電子部品の表面限界
温度よりも高い温度に上昇する電子部品の発熱或いは放
熱手段に熱伝達された発熱を密閉容器に熱伝達する絶縁
部材に熱伝達することにある。
【0012】絶縁樹脂は、熱伝導性を有する充填材が混
入されたものであり、空気よりも熱伝導率が高いもので
ある。具体的には、シリカ製或いはセラミックス製の粒
子状或いは箔状の無機充填材がウレタン系樹脂或いはシ
リコン系樹脂に混入されたものであり、基板表面から1
mm以上の間隔を空けて密閉容器内面と接触するように、
密閉容器と基板との間に充填されている。自己の発熱に
よって電子部品の表面限界温度よりも高い温度に上昇す
る電子部品自身或いはその電子部品に設けられた放熱手
段は、基板表面から1mm以上の高さ寸法を有する。従っ
て、上記のように絶縁樹脂を充填することによって、自
己の発熱によって電子部品の表面限界温度よりも低い温
度に上昇する電子部品及び基板と物理的に非接触状態
で、自己の発熱によって電子部品の表面限界温度よりも
高い温度に上昇する電子部品の一部分或いはその電子部
品に設けられた放熱手段を絶縁樹脂に埋め込むことがで
きる。
【0013】自己の発熱によって電子部品の表面限界温
度よりも高い温度に上昇する電子部品としては、例えば
コンデンサなどに代表される容量素子,レギュレータI
Cや変圧器などに代表される電圧制御用素子,マイコン
チップに代表される演算処理用素子などがある。
【0014】密閉容器は、熱放熱性を有する金属製のも
の或いは絶縁樹脂が接触する壁に冷却手段が一体形成さ
れたもの若しくは絶縁樹脂が接触する壁に冷却手段が取
り付けられたものである。冷却手段は、冷却媒体を流通
させる流路或いは熱放熱性を有する部材で構成されたも
のである。
【0015】本発明によれば、自己の発熱によって電子
部品の表面限界温度よりも高い温度に上昇する電子部品
(発熱量の大きい電子部品)の発熱のほとんどは、自己
の発熱によって電子部品の表面限界温度よりも低い温度
に上昇する電子部品(発熱量の小さい電子部品)、基板
及び密閉容器内部空間にはほとんど熱伝達されず、絶縁
樹脂を介して密閉容器に効率よく熱伝達され、密閉容器
から或いは冷却手段を介して外部に放熱される。従っ
て、電力変換装置の冷却性能を向上させることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。電力変換装置は、例えば電動機に供給
される電力を制御するものであり、例えば交流電力を直
流電力に変換する整流装置,直流電力を交流電力に変換
するインバータ装置,整流装置とインバータ装置の組み
合せであって、入力された直流電力を所望の直流電力に
変換するDC−DCコンバータ装置などがある。
【0017】本発明の実施例では、電動機を唯一の駆動
源とする電気自動車,電動機及び内燃機関を駆動源とす
るハイブリッド自動車において、蓄電手段から出力され
た直流電力を交流電力に変換して電動機に供給するイン
バータ装置を例にとり説明する。尚、以下説明する本発
明の実施例の構成は、インバータ装置に限らず、整流装
置及びDC−DCコンバータ装置などにも適用できる。
【0018】図10乃至図12は、本発明の実施例であ
るインバータ装置が適用される自動車の構成例を示す。
図10は、電動機を唯一の駆動源とする電気自動車の構
成を示す。39は車体である。車体39の前部には、両
端に車輪40a,40bを設けた車軸42が回転可能に
取り付けられている。すなわち前輪が取り付けられてい
る。車体39の後部には、両端に車輪41a,41bを
設けた車軸43が回転可能に取り付けられている。すな
わち後輪が取り付けられている。車軸42にはギア44
を介して電動機1が機械的に接続されている。電動機1
にはインバータ装置100が電気的に接続されており、
バッテリ20から供給された直流電力が三相交流電力に
変換され供給される。インバータ装置10には上位制御
装置21が電気的に接続されており、アクセルの踏込み
に対応する指令信号などが入力される。
【0019】図11は、電動機及び内燃機関を駆動源と
するハイブリッド自動車の構成を示す。ハイブリッド自
動車は、内燃機関と電動機を切り替えて一方の車輪を駆
動するものである。車軸42にはギア44を介して内燃
機関38が機械的に接続されている。内燃機関38には
電動機1が機械的に接続されている。この他の構成は前
例と同様であり、その説明は省略する。
【0020】図12は、内燃機関を主駆動源とし、電動
機を副駆動源(アシスト用)とする電動四駆式の自動車
の構成を示す。電動四駆式の自動車は、一方の車輪を内
燃機関で駆動し、他方の車輪を電動機で駆動するもので
ある。車軸42にはギア44を介して内燃機関38が機
械的に接続されている。車軸43にはギア45を介して
電動機1が機械的に接続されている。この他の構成は前
例と同様であり、その説明は省略する。
【0021】図9は、前述した自動車に搭載されたイン
バータ装置の回路構成を示す。本例のインバータ装置1
00は、PWM(パルス・ワイド・モジュレーション)
信号に基づいて半導体素子のスイッチング動作(ON・
OFF動作)を制御し、バッテリ20から出力された直
流電力を交流電力に変換して電動機1に供給するパルス
幅変調方式のものであり、パワーモジュール部110と
制御部120から構成されている。
【0022】このうち、パワーモジュール部110は、
バッテリ20から出力された直流電力を交流電力に変換
する部分であり、パワー半導体素子、例えばIGBT
(インシュレーテッド・ゲート・バイポーラトランジス
タ)を有するパワーモジュール3と、直流電力を一時的
に蓄えるための容量素子であるコンデンサ13を備えて
いる。
【0023】バッテリ20から出力された直流電力は、
直流用の端子台12A,直流用のブスバー11Aを介し
てパワーモジュール3に入力される。パワーモジュール
3では、パワー半導体素子のスイッチング動作(ON・
OFF動作)によって入力された直流電力を三相交流電
力に変換する。変換された三相交流電力は、交流用のブ
スバー11B,交流用の端子台12Bを介して電動機1
に供給される。これにより、電動機1は駆動する。
【0024】制御部120は、パワーモジュール3にお
けるパワー半導体素子のスイッチング動作(ON・OF
F動作)を制御する部分であり、ドライブ回路14,セ
ンサ回路16,計算機17,制御電源18及びインター
フェース回路19から構成されている。
【0025】インターフェース回路19は、アクセルの
踏込みに対応する指令信号など上位制御装置21から出
力された指令信号を受信するものであり、上位制御装置
21から入力ポート46を介して入力された指令信号を
受信する通信用レシーバIC19Aと、通信用レシーバ
IC19Aから出力された信号を絶縁するフォトカプラ
19Bを備えている。センサ回路16は、例えばバッテ
リ20からインバータ装置100に供給される直流電力
値、インバータ装置100から電動機1に供給される三
相交流電力値、インバータ装置100内の温度値などを
検出するものである。
【0026】計算機17は、マイコンチップに代表され
る演算処理用素子で構成されたものであり、インターフ
ェース回路19から出力された信号、センサ回路16か
ら出力された検出信号値などに基づいて演算処理を行
い、PWM制御信号を出力するものである。ドライブ回
路14は、計算機17から出力されたPWM制御信号を
昇圧若しくは降圧し、パワーモジュール3におけるパワ
ー半導体素子のスイッチング動作(ON・OFF動作)
をさせるべくドライブ信号として出力するものである。
【0027】制御電源18は、ドライブ回路14,セン
サ回路16,計算機17及びインターフェース回路19
に駆動電力を供給するものであり、バッテリ20から供
給された直流電力の電圧値を昇圧或いは降圧させるため
の電圧制御用素子であるレギュレータICと、レギュレ
ータICの出力を安定化させるための容量素子であるコ
ンデンサと、バッテリ20から絶縁した電源を作り出す
ための電圧制御用素子であり、一次巻線及び二次巻線を
有するトランスと、トランスの一次巻線の電圧を二次巻
線の電圧に基づいて変化させる手段と、トランスの二次
巻線の出力を平滑化させるための整流素子及び容量素子
であるダイオード及びコンデンサを備えている。
【0028】次に、前述したインバータ装置100の回
路構成を適用した実際のインバータ装置100の構成を
説明する。
【0029】図1,図2は、本発明の第1実施例である
インバータ装置の構成を示す。本実施例のインバータ装
置100は、密閉容器であるインバータケース10の同
一内部空間内にパワーモジュール部及び制御部が構成さ
れている。インバータケース10の底壁は他の部分より
も厚く形成されており、その部分には冷却器9,24が
形成されている。冷却器9はパワーモジュール部、冷却
器24は制御部にそれぞれ対応するものであり、冷却媒
体、例えば冷却水,冷却空気を流通させるための流路で
ある。
【0030】インバータケース10の内部空間の一方側
には、パワーモジュール3,コンデンサ13,直流用の
端子台12Aとパワーモジュール3及びコンデンサ13
とを電気的に接続する直流用のブスバー11A,交流用
の端子台12Bとパワーモジュール3とを電気的に接続
する交流用の端子台11Bが配設されている。パワーモ
ジュール3は、両面に積層銅箔が固着されると共に、片
面に複数のパワー半導体素子2が半田付けされ、他面に
金属基板5が半田付けされたセラミックス基板4をモジ
ュールケース7で覆ったものである。
【0031】モジュールケース7には、パワー半導体素
子2と電気的に接続された端子が設けられており、イン
バータケース10内に突出し、ブスバー11A,11B
と電気的に接続されている。ブスバー11A,11Bと
電気的に接続された端子とパワー半導体素子2及びパワ
ー半導体素子2同士の電気的な接続には、接続部材であ
る金属ワイヤー6によるワイヤーボンディング方式が用
いられている。モジュールケース7内においてセラミッ
クス基板4のパワー半導体素子2側はシリコンゲルなど
熱伝達率の小さい絶縁樹脂8によって封止されている。
金属基板5はモジュールケース7の底部を密閉すると共
に、冷却器9の形成位置に対応するインバータケース1
0の底壁に固定されている。これにより、パワー半導体
素子2の発熱はセラミックス基板4,金属基板5を介し
てインバータケース10の冷却器9に熱伝達され、冷却
器9を流通する冷却水によって冷却される。
【0032】インバータケース10の内部空間の他方側
には、ドライブ回路14,インターフェース回路15,
センサ回路16,計算機17及び制御電源18の構成電
子部品を実装した制御基板15が配設されている。具体
的には、制御基板15の冷却器24側面には、放熱器2
3を有する計算機17,制御電源18を構成するレギュ
レータIC18A,コンデンサ18B,トランス18C
を実装し、その本実施例では、発熱量の大きい電子部品
を制御基板15の冷却器24側面に実装し、冷却器24
側とは反対側の面には、ドライブ回路14を構成する半
導体チップ,センサ回路16を構成する半導体チップ,
インターフェース回路19を構成する通信用レシーバI
C19A,フォトカプラ19Bを実装している。尚、実
装面は同一であっても構わない。
【0033】ドライブ回路14,センサ回路16,計算
機17,制御電源18及びインターフェース回路19を
構成する電子部品は、自己の発熱量の大きさから2種類
に別けることができる。すなわち計算機17を構成する
半導体チップ,制御電源18を構成するレギュレータI
C18A,コンデンサ18B,トランス18Cのよう
に、自己の発熱によって電子部品の表面限界温度(例え
ば85℃)よりも高い温度まで上昇する発熱量の大きい
電子部品と、ドライブ回路14,センサ回路16を構成
する半導体チップ,インターフェース回路19を構成す
る通信用レシーバIC19A,フォトカプラ19Bのよ
うに、自己の発熱によって電子部品の表面限界温度より
も低い温度までしか上昇しない発熱量の小さい電子部品
とに別けることができる。
【0034】制御基板15の冷却器24側面とインバー
タケース10との間の空間には、制御基板15の表面か
ら1mm以上の間隔を空けて、柔軟性,高熱伝導性及び絶
縁性を有する樹脂22が、インバータケース10の底壁
(冷却器24が形成された壁)と物理的に接触した状態で
充填されている。樹脂22には、センサ回路16及びド
ライブ回路14を構成する半導体チップ、インターフェ
ース回路19を構成する通信用レシーバIC19A,フ
ォトカプラ19B及び制御基板15と物理的に非接触状
態で、制御基板15の冷却器24側面に実装された制御
電源18のレギュレータIC18A,コンデンサ18
B,トランス18C及び計算機17に設けられた放熱器
23の一部分が埋め込まれている。
【0035】樹脂22は、ウレタン系樹脂或いはシリコ
ン系樹脂にシリカ製或いはセラミックス製の粒子状或い
は箔状の無機充填材が混入されたものであり、空気より
も熱伝導率が高い。また、絶縁性を有する樹脂22を用
いるのは、樹脂22に埋め込まれている電子部品間の短
絡、樹脂22に埋め込まれ、数ボルトから数百ボルトで
動作する電子部品と自動車の筐体と同電位のインバータ
ケース10との間の短絡を防ぐためである。
【0036】本実施例によれば、制御基板15に実装さ
れた各種の電子部品のうち、発熱量の大きい電子部品の
一部分及びその電子部品に設けられた放熱手段を樹脂2
2に埋め込み、発熱量の小さい電子部品及び制御基板1
5と樹脂22とを物理的に非接触にしたので、発熱量の
大きい電子部品の発熱は、発熱量の小さい電子部品及び
制御基板15にはほとんど熱伝達されず、樹脂22を介
して冷却器24にほとんど熱伝達される。従って、発熱
量の大きい電子部品の発熱を効率よく冷却することがで
きるので、インバータ装置の冷却性能を向上させること
ができる。これにより、発熱量の小さい電子部品への熱
影響を抑制することができるので、インバータ装置を小
型化することができる。インバータ装置の小型化は、イ
ンバータ装置の低価格化や軽量化にもつながり、電気自
動車やハイブリッド自動車の低価格化、燃費の向上或い
は一充電あたりの走行距離の向上、インバータ装置の実
装スペースの縮小化などにもつながる。
【0037】また、本実施例によれば、発熱量の小さい
電子部品への熱影響を抑制することができるので、発熱
量の小さい電子部品の誤動作及び寿命低下によるインバ
ータ装置の性能の低下及び寿命低下を抑制することがで
きる。従って、インバータ装置を小型化しても信頼性を
確保することができる。
【0038】また、本実施例によれば、発熱量の大きい
電子部品の発熱を冷却器24に熱伝達する熱伝達部材と
して、電子部品の形状,大きさ及びインバータケース1
0の内部空間の大きさに左右されることがなく、簡単に
自己の形状や大きさを可変とすることができると共に、
柔軟性を有する樹脂22を用いたので、インバータ装置
を大型化或いは複雑化させることがないし、発熱量の大
きい電子部品が制御基板15に分散して実装されていて
も、各電子部品毎に対応して熱伝達手段を施す必要がな
く、発熱量の大きい電子部品をひとまとめにして簡単に
熱伝達手段を施すことができる。尚、本実施例の熱伝達
部材は、密閉性が要求されるものに対しては特に有効な
手段である。
【0039】また、本実施例によれば、発熱量の大きい
電子部品の発熱を冷却器24に熱伝達する熱伝達部材と
して、空気よりも熱伝導率の大きい樹脂22、具体的に
はシリカ製或いはセラミックス製の粒子状或いは箔状の
無機充填材が混入された樹脂22を用いたので、樹脂2
2に熱伝達された熱がインバータケース10の内部空間
にほとんど熱伝達されることがない。従って、インバー
タ装置の冷却性能をさらに向上させることができる。ま
た、インバータケース10の内部空間から発熱量の小さ
い電子部品への熱影響を抑制することができるので、イ
ンバータ装置の性能の低下及び寿命低下をさらに抑制す
ることができる。
【0040】また、本実施例によれば、発熱量の高い電
子部品を制御基板15の冷却器24側に実装し、その反
対側に発熱量の小さい電子部品を実装したので、熱伝達
構造を簡単に構成することができる。また、発熱量の小
さい電子部品から発熱量の高い電子部品を遠ざけること
ができるので、発熱量の高い電子部品から発熱量の小さ
い電子部品への熱影響をさらに抑制することができ、イ
ンバータ装置の性能の低下及び寿命低下をさらに抑制す
ることができる。さらに、発熱量の高い電子部品から冷
却器24までの熱伝達経路を短縮することができるの
で、発熱量の高い電子部品の発熱の逃げを抑制してその
発熱を確実に冷却器24に熱伝達させることができ、イ
ンバータ装置の冷却性能をさらに向上することができ
る。
【0041】また、本実施例では、モジュールケース7
及びコンデンサ13を樹脂22と物理的に接触させたの
で、パワーモジュール部の発熱はインバータケース10
の内部空間に熱伝達されることなく樹脂22を介して冷
却器24に放熱される。従って、パワーモジュール部か
ら制御部への熱影響を抑制することができる。これによ
り、インバータケース10の内部の同一空間にパワーモ
ジュール部及び制御部を構成することができると共に、
パワーモジュール部及び制御部を密接させることがで
き、インバータ装置を小型化することができる。
【0042】図3は、本発明の第2実施例であるインバ
ータ装置の構成を示す。前例と同様の部分には同符号を
付し、その説明を省略する。前述した第1実施例では、
インバータケースの同一内部空間にパワーモジュール部
及び制御部が設けられた例について説明した。これに対
して本実施例では、インバータケース10の内部空間が
水平方向に2分割され、その一方側にパワーモジュール
部、他方側に制御部が設けられている。尚、パワーモジ
ュール部のコンデンサ13は制御部と同じ内部空間に設
けられている。このため、インバータケース10は一つ
の密閉容器ではなく、複数の部材が組み合せによって形
成されている。
【0043】インバータケース10は、冷却器9,24
が形成された底壁10aと、底部が金属基板5で密閉さ
れていると共に、上部が開放され、かつ底壁10aの冷
却器9と対応する位置に設けられたモジュールケース7
と、モジュールケース7以外の底壁10a部分を囲むよ
うに底壁10aに設けられた側壁10bと、モジュール
ケース7の上部及び側壁10bによって囲まれた部分の
上部を覆う上壁10cによって形成されている。モジュ
ールケース7の制御部と対向する側壁は、インバータケ
ース10の内部空間を水平方向に2分割する敷居34を
兼ねている。モジュールケース7の制御部と対向する側
壁を除く側壁は、側壁10bと共にインバータケース1
0の側壁を形成している。
【0044】直流用の端子台12Aと電気的に接続され
た直流用のブスバー11Aはモジュールケース7の側壁
を貫通し、インバータケース10の制御部側の内部空間
に突出し、コンデンサ13と電気的に接続されていると
共に、モジュールケース7の側壁に埋設された端子と電
気的に接続されている。敷居34の下部は、コンデンサ
13の下方を通って制御部側に延びている。敷居34の
下部の制御部側に延びた部分には、制御部とパワーモジ
ュール部とを電気的に接続する配線37が埋設されてい
る。配線37は、敷居34の下部の制御部側に延びた部
分の先端から樹脂22の中を通って制御基板15側に延
び、制御基板15と電気的に接続されている。
【0045】本実施例によれば、インバータケース10
の一部をモジュールケース7を用いて構成したので、構
成部品点数を減らすことができる。また、制御部とパワ
ーモジュール部との電気的な接続を、敷居34の下部の
制御部側に延びた部分に埋設した配線37を用いて行っ
たので、これまで制御部とパワーモジュール部との電気
的な接続に用いていたコネクタなどの部品を減らすこと
ができる。従って、インバータ装置の低価格化を図るこ
とができる。
【0046】また、本実施例によれば、インバータケー
ス10の一部をモジュールケース7を用いて構成したの
で、パワー半導体素子2を封止する絶縁樹脂8と樹脂2
2とを同一の製造プロセスにおいて硬化することができ
る。従って、インバータ装置の製造プロセスを減らすこ
とができる。これにより、インバータ装置の低価格化を
図ることができる。
【0047】図4は、本発明の第3実施例であるインバ
ータ装置の構成を示す。前述した第1及び第2実施例で
は、パワーモジュール部と制御部を同一のインバータケ
ースで構成する例について説明した。これに対して本実
施例では、パワーモジュール部と制御部とを別々のケー
スで構成している。すなわち本実施例では、パワーモジ
ュール部をインバータケース10で構成し、制御部を制
御基板用ケース25で構成している。
【0048】インバータケース10の底壁には冷却器が
形成されている。冷却器は、第1実施例で説明したもの
と同様に構成されている。インバータケース10の内部
空間にはパワーモジュール,コンデンサ及びブスバーが
収納されている。パワーモジュール,コンデンサ及びブ
スバーは、第1実施例で説明したものと同様に構成され
ている。
【0049】制御基板用ケース25の底壁には冷却器2
4が形成されている。本実施例の冷却器24は、板状の
放熱部材であると共に、制御基板用ケース25の底壁の
外周表面から下方側に突出するように、制御基板用ケー
ス25の底壁の外周表面に複数並設された放熱フィンで
ある。制御基板用ケース25の内部空間には制御基板1
5が設けられている。制御基板15には、ドライブ回路
14,インターフェース回路19,センサ回路16,計
算機17及び制御電源18を構成する各種の電子部品が
実装されている。制御基板15に実装された各種の電子
部品は、第1実施例で説明したものと同様に配置されて
いる。
【0050】制御基板15と制御基板用ケース25の底
壁との間の空間には樹脂22が充填されている。樹脂2
2は、第1実施例で説明したものと同様のものであり、
制御基板用ケース25の底壁(冷却器24が形成された
壁)と物理的に接触した状態で充填されている。樹脂2
2には、センサ回路16及びドライブ回路14を構成す
る半導体チップ、インターフェース回路19を構成する
通信用レシーバIC19A,フォトカプラ19B,制御
基板15と物理的に非接触状態で、制御基板15の冷却
器24側面に実装された制御電源18のレギュレータI
C18A,コンデンサ18B,トランス18C及び計算
機17に設けられた放熱器23の一部分が埋め込まれて
いる。制御部とパワーモジュール部との間は配線37に
よって電気的に接続されている。
【0051】本実施例によれば、パワーモジュール部と
制御部とを別々のケースで構成、すなわちパワーモジュ
ール部をインバータケース10で構成し、制御部を制御
基板用ケース25で構成しているので、パワーモジュー
ル部から制御部への熱影響を抑制することができ、イン
バータ装置の冷却性能を向上させることができる。
【0052】また、本実施例によれば、パワーモジュー
ル部と制御部とを別々のケースで構成しているので、制
御部を小型化することができ、電気自動車やハイブリッ
ド自動車内における制御部の配置性を向上させることが
できる。例えば車体前部のフロントグリルの内側、運低
室内の座席の下又はダッシュボード内、トランクルーム
内などへの取り付けが可能となる。
【0053】図5は、本発明の第4実施例であるインバ
ータ装置の構成を示す。本実施例は前述の第3実施例の
改良例であり、冷却媒体である外気を冷却器24に導く
ダクト26を制御基板用ケース25の底壁に設けたもの
である。ダクト26は制御基板用ケース25の底壁に対
して取付可能に構成されている。このため、制御基板用
ケース25の底壁には、ダクト26を水平方向両端から
挟持して固定する金具27が設けられている。また、制
御基板用ケース25の底壁には、ダクト26との合体時
の気密性を向上させると共に、ダクト26に設けられた
環状の凹凸部と合致する環状の凹凸部が形成されてい
る。
【0054】また、制御基板用ケース25の底壁に形成
された環状の凹凸部とダクト26に形成された環状の凹
凸部には、相対向する環状の凹部が形成されている。制
御基板用ケース25の底壁に形成された環状の凹部とダ
クト26に形成された環状の凹部との間には、制御基板
用ケース25の底壁とタグト26との間の気密性をさら
に向上させるために、環状の凹部に沿ってゴム製の環状
のOリング28が設けられている。
【0055】本実施例によれば、冷却媒体を冷却器24
に導くダクト26を設けたので、制御部の設置箇所の雰
囲気に関わらず、外気などの冷却媒体を吸入し、冷却媒
体を冷却器24に導くことができる。従って、制御部の
設置箇所の条件に左右されず常に制御部を冷却すること
ができ、制御部の配置性及び冷却性能をさらに向上させ
ることができる。
【0056】図6は、本発明の第5実施例であるインバ
ータ装置の構成を示す。本実施例は前述の第1実施例の
改良例である。本実施例では、発熱量の大きい電子部品
と熱的に接触する樹脂22を、樹脂22よりも熱伝導性
の小さい樹脂から形成した板状の断熱ブロック31で、
発熱量の大きい電子部品の発熱量の大きさに応じて分離
している。具体的には、発熱量の大きい電子部品のう
ち、最も発熱量の大きい電子部品(例えば計算機17の
放熱器23)の周囲に存在する樹脂22と、他の電子部
品の周囲に存在する樹脂22とを、樹脂22よりも熱伝
導性の小さい断熱ブロック31で分離している。
【0057】本実施例によれば、発熱量の大きい電子部
品の発熱量の大きさに応じて断熱ブロック31で樹脂2
2を分離したので、発熱量の大きい電子部品の中でも発
熱量の大きい電子部品の発熱は断熱ブロック31によっ
て遮断され、樹脂22を介して発電量の大きい電子部品
の中でも発熱量の小さい電子部品に熱伝達され難くな
り、そのほとんどが樹脂22を介して冷却器24に熱伝
達される。従って、発熱量の大きい電子部品の発熱を冷
却器24にさらに効率よく熱伝達することができるの
で、インバータ装置の冷却性能をさらに向上させること
ができる。
【0058】図7は,本発明の第6実施例であるインバ
ータ装置の構成を示す。本実施例では、冷却器9を下部
に有するモジュールケース7と、上部に冷却器24を有
する制御基板用ケース25とを、その両者間に空隙32
を設けて積層一体化構造としている。モジュールケース
7内の構成は、前例で説明したものと同様である。制御
基板用ケースは、第3実施例で説明したものを180度
回転させたもの、すなわち上下反対になっており、その
内部構成も第3実施例のものが上下反対になったもので
ある。空隙32は、モジュールケース7或いは制御基板
用ケース25のいずか一方に突起部を設けることにより
形成することができる。本実施例では制御基板用ケース
25の下部に突起部33を設けている。
【0059】冷却器9は、冷却媒体を流通させるための
流路であり、厚みのある壁材に形成され、モジュールケ
ース7の下部を密閉する金属基板5に固着されている。
冷却器24は、板状の放熱部材であると共に、制御基板
用ケース25の上壁の外周表面から上方側に突出するよ
うに、制御基板用ケース25の上壁の外周表面に複数並
設された放熱フィンであり、第3実施例で説明したもの
と同様に構成されたものである。
【0060】空隙32には、モジュールケース7から空
隙32に突出した端子及び制御基板用ケース25から空
隙32に突出したコネクタ35と電気的に接続された電
力用配線基板36が設けられている。コネクタ35は、
モジュールケース3側と制御基板用ケース25側とを電
気的に接続するためのものであり、制御基板用ケース2
5側に設けられた接続部材である。
【0061】本実施例によれば、制御基板用ケース25
の下部に突起部33を設け、この突起部33を介してモ
ジュールケース7と制御基板用ケース25とを積層させ
たので、モジュールケース7と制御基板用ケース25と
の間に空隙32が形成されると共に、モジュールケース
7と制御基板用ケース25との接触面積を最小限とする
ことができる。従って、モジュールケース7と制御基板
用ケース25とを積層構造としても、発熱量の大きいパ
ワーモジュール部から制御部への熱伝達を抑制すること
ができる。
【0062】また、本実施例によれば、モジュールケー
ス7と制御基板用ケース25とを積層して一体化したの
で、電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動装置を
小型化することができる。従って、電気自動車やハイブ
リッド自動車などを低価格にすることができる。
【0063】さらに、本実施例によれば、モジュールケ
ース7と制御基板用ケース25との間の空隙32に、モ
ジュールケース7側と制御基板用ケース25側とを電気
的に接続するための電力用配線基板36を配置したの
で、モジュールケース7と制御基板用ケース25との間
の電気的な配線が短くなり、インバータ装置を小型化す
ることができると共に、低価格にすることができる。
【0064】図8は、前述の第1乃至第6実施例のいず
れかで説明したインバータ装置の自動車への取付例を示
す。ここでは、制御基板用ケース25の壁面に空冷式の
冷却器29、すなわち複数枚並設された放熱部材として
の板状の放熱フィン30が制御基板用ケース25の壁面
に対して垂直に設けられているインバータ装置の取付例
を説明する。
【0065】本実施例では、制御基板用ケース25の壁
面に設けられた放熱部材としての放熱フィン30が自動
車の移動面(地面)に対して垂直となるように、かつ外
気の流入方向に対向するように、すなわち自動車の移動
方向を向くように、制御基板用ケース25を自動車に取
り付けている。取り付け場所としては、外気の流入が可
能な場所、例えばエンジンルームなどが好ましいが、運
転席や荷台、車輪の一部の周囲を覆う車体部分に取り付
けてもよい。
【0066】本実施例によれば、制御基板用ケース25
の壁面に設けられた放熱部材としての板状の放熱フィン
30が自動車の移動面(地面)に対して垂直になるよう
に、かつ外気の流入方向に対向するように、制御基板用
ケース25を自動車に取り付けたので、流入した外気が
放熱部材としての板状の放熱フィン30を自動車の移動
面(地面)側から上方に向かって滑らかにながれるよう
になり、外気との熱交換効率を向上させることができ
る。従って、インバータ装置の冷却性能を向上されるこ
とができる。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、電力変換装置の冷却性
能を向上させることができるので、電力変換装置を小型
化することができる。従って、小型化を図った電力変換
装置及びそれを備えた移動体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるインバータ装置の構
成を示す断面図。
【図2】図1のII−II矢視断面図。
【図3】本発明の第2実施例であるインバータ装置の構
成を示す断面図。
【図4】本発明の第3実施例であるインバータ装置の構
成を示す断面図。
【図5】本発明の第4実施例であるインバータ装置の構
成を示す断面図。
【図6】本発明の第5実施例であるインバータ装置の構
成を示す断面図。
【図7】本発明の第6実施例であるインバータ装置の構
成を示す断面図。
【図8】インバータ装置の自動車への取付例を示す立体
平面。
【図9】インバータ装置の回路構成を示すブロック図。
【図10】電気自動車の構成を示す平面図。
【図11】ハイブリッド自動車の構成を示す平面図。
【図12】電動四駆式自動車の構成を示す平面図。
【符号の説明】
1…電動機、2…パワー半導体素子、3…パワーモジュ
ール、4…セラミックス基板、5…金属基板、6…金属
ワイヤー、7…モジュールケース、8…絶縁樹脂、9,
24,29…冷却器、10…インバータケース、11…
ブスバー、12…端子台、13…コンデンサ、14…ド
ライブ回路、15…制御基板、16…センサ回路、17
…計算機、18…制御電源、19…インターフェース回
路、20…バッテリ、21…上位制御装置、22…樹
脂、23…放熱器、25…制御基板用ケース、26…ダ
クト、27…金具、28…Oリング、30…放熱フィ
ン、31…断熱ブロック、32…空隙、33…突起部、
34…敷居、35…コネクタ、36…配線基板、37…
配線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹波 昭浩 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中村 卓義 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 斉藤 隆一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5H007 AA06 BB06 CA01 CB02 CB04 CB05 CC07 DA01 EA02 HA05 5H115 PA11 PG04 PI16 PU01 PU08 PU25 PU27 PV09 PV22 RB22 SE10 TR02 TU12 UI27 5H740 BA11 BB05 BB09 MM08 PP02 PP05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力制御用の半導体素子を有するパワーモ
    ジュール部と、前記半導体素子の動作を制御する制御部
    とを備え、前記制御部は、密閉容器と、前記密閉容器内
    に配設された基板と、前記基板に複数実装されると共
    に、発熱量の異なる少なくとも2種類の電子部品と、熱
    伝導性を有すると共に、前記発熱量の異なる少なくとも
    2種類の電子部品のうち、自己の発熱によって電子部品
    の表面限界温度よりも低い温度に上昇する電子部品及び
    前記基板と物理的に非接触状態で、前記発熱量の異なる
    少なくとも2種類の電子部品のうち、自己の発熱によっ
    て電子部品の表面限界温度よりも高い温度に上昇する電
    子部品の一部分或いはその電子部品に設けられた放熱手
    段が埋め込まれ、かつ自己の発熱によって電子部品の表
    面限界温度よりも高い温度に上昇する電子部品の発熱或
    いは前記放熱手段に熱伝達された発熱を前記密閉容器に
    熱伝達する絶縁樹脂とを有することを特徴とする電力変
    換装置。
  2. 【請求項2】電力制御用の半導体素子を有するパワーモ
    ジュール部と、前記半導体素子の動作を制御する制御部
    とを備え、前記制御部は、密閉容器と、前記密閉容器内
    に配設された基板と、前記基板に実装された複数の電子
    部品と、熱伝導性を有すると共に、前記基板表面から1
    mm以上の間隔を空けて前記密閉容器内面と接触するよう
    に、前記密閉容器と前記基板との間に充填された絶縁樹
    脂とを有し、前記樹脂は、前記複数の電子部品のうち、
    前記基板表面から1mm以上の高さ寸法を有する電子部品
    の一部分或いは電子部品に設けられた放熱手段を埋め込
    み、前記基板表面から1mm以上の高さ寸法を有する電子
    部品の発熱或いは前記放熱手段に熱伝達された発熱を前
    記密閉容器に熱伝達することを特徴とする電力変換装
    置。
  3. 【請求項3】電力制御用の半導体素子を有するパワーモ
    ジュール部と、前記半導体素子の動作を制御する制御部
    とを備え、前記制御部は、密閉容器と、前記密閉容器内
    に配設された基板と、前記基板に実装されると共に、容
    量素子,電圧制御用素子,演算処理用素子を含む複数の
    電子部品と、熱伝導性を有すると共に、少なくとも前記
    容量素子,前記電圧可変用素子を除く前記複数の電子部
    品及び前記基板と物理的に非接触状態で、少なくとも前
    記容量素子,前記電圧制御用素子の一部分及び前記演算
    処理用素子に設けられた放熱手段が埋め込まれ、かつ少
    なくとも前記容量素子,前記電圧制御用素子の発熱及び
    前記放熱手段に熱伝達された前記演算処理用素子の発熱
    を前記密閉容器に熱伝達する絶縁樹脂とを有することを
    特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載された電
    力変換装置において、前記制御部を構成する前記密閉容
    器内に前記パワーモジュール部が構成されていることを
    特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載された電力変換装置におい
    て、前記パワーモジュール部は、前記半導体素子を収納
    する容器と容量素子を有し、前記容器と前記容量素子
    は、前記絶縁樹脂と物理的に接触していることを特徴と
    する電力変換装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載された電力変換装置におい
    て、前記密閉容器は、水平方向或いは上下方向に仕切ら
    れていると共に、その一方側に前記素子部が配置され、
    その他方側に前記制御部が配置されていることを特徴と
    する電力変換装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至3のいずれかに記載された電
    力変換装置において、前記制御部を構成する密閉容器と
    は別の密閉容器で前記パワーモジュール部を構成したこ
    とを特徴とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載された電力変換装置におい
    て、前記パワーモジュールを構成する密閉容器と前記制
    御部を構成する密閉容器は、水平方向或いは上下方向に
    近接或いは隣接して配置されていることを特徴とする電
    力変換装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれかに記載された電
    力変換装置において、前記絶縁樹脂は、空気よりも熱伝
    導率が高いものであることを特徴とする電力変換装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至8のいずれかに記載された
    電力変換装置において、前記絶縁樹脂は、熱伝導性を有
    する充填材が混入されたものであることを特徴とする電
    力変換装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至8のいずれかに記載された
    電力変換装置において、前記絶縁樹脂は、シリカ製或い
    はセラミックス製の粒子状或いは箔状の無機充填材がウ
    レタン系樹脂或いはシリコン系樹脂に混入されたもので
    あることを特徴とする電力変換装置。
  12. 【請求項12】請求項1乃至8のいずれかに記載された
    電力変換装置において、前記絶縁樹脂は、前記絶縁樹脂
    に埋め込まれた電子部品の発熱量の大きさに応じて、前
    記絶縁樹脂よりも熱伝導率の小さい部材で分離されてい
    ることを特徴とする電力変換装置。
  13. 【請求項13】請求項1乃至8のいずれかに記載された
    電力変換装置において、前記絶縁樹脂に埋め込まれた電
    子部品のうち、発熱量の最も大きい電子部品の周囲に存
    在する前記絶縁樹脂とその他の電子部品の周囲に存在す
    る前記絶縁樹脂は、前記絶縁樹脂よりも熱伝導率の小さ
    い分離部材によって分離されていることを特徴とする電
    力変換装置。
  14. 【請求項14】請求項1乃至8のいずれかに記載された
    電力変換装置において、前記密閉容器は、熱放熱性を有
    する金属製のもの或いは前記絶縁樹脂が接触する壁に冷
    却手段が一体形成されたもの若しくは前記絶縁樹脂が接
    触する壁に冷却手段が取り付けられたものであって、前
    記冷却手段は、冷却媒体を流通させる流路或いは熱放熱
    性を有する部材で構成されたものであることを特徴とす
    る電力変換装置。
  15. 【請求項15】胴体と、前記胴体に回転可能に取り付け
    られた回転体と、前記回転体を駆動すると共に、外部電
    源或いは前記胴体に取り付けられた内部電源からの供給
    電力によって駆動される電動機と、前記電源から前記電
    動機に供給される電力を制御する電力変換装置とを備
    え、前記電力変換装置は、請求項1乃至14のいずれか
    に記載された電力変換装置であることを特徴とする移動
    体。
  16. 【請求項16】車体と、前記車体に回転可能に取け付け
    られた前後輪と、前記前後輪のいずれか一方を駆動する
    電動機と、前記電動機に供給される駆動電力を蓄える蓄
    電装置と、前記蓄電装置から前記電動機に供給される直
    流電力を交流電力に変換する電力変換装置とを備え、前
    記電力変換装置は、請求項1乃至14のいずれかに記載
    された電力変換装置であることを特徴とする移動体。
  17. 【請求項17】車体と、前記車体に回転可能に取り付け
    られた前後輪と、前記前後輪のいずれか一方を駆動する
    内燃機関と、前記内燃機関に代わって前後輪のいずれか
    一方を駆動する電動機と、前記電動機に供給される駆動
    電力を蓄える蓄電装置と、前記蓄電装置から前記電動機
    に供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装
    置とを備え、前記電力変換装置は、請求項1乃至14の
    いずれかに記載された電力変換装置であることを特徴と
    する移動体。
  18. 【請求項18】車体と、前記車体に回転可能に取り付け
    られた前後輪と、前記前後輪の一方を駆動する内燃機関
    と、前記前後輪の他方を駆動する電動機と、前記電動機
    に供給される駆動電力を蓄える蓄電装置と、前記蓄電装
    置から前記電動機に供給される直流電力を交流電力に変
    換する電力変換装置とを備え、前記電力変換装置は、請
    求項1乃至14のいずれかに記載された電力変換装置で
    あることを特徴とする移動体。
  19. 【請求項19】請求項16乃至18のいずれかに記載さ
    れた移動体において、前記車体は、運転操作機器が収納
    された運転室,前記内燃機関が収納された機関室,物品
    を載置できる荷台,前記前後輪の少なくとも一部の周囲
    を覆う部分を有し、前記電力変換装置は、前記運転室,
    前記機関室,前記荷台,前記覆い部分のいずれかに取り
    付けられていることを特徴とする移動体。
  20. 【請求項20】請求項16乃至18のいずれかに記載さ
    れた移動体において、前記電力変換装置は、外面の一面
    に対してほぼ垂直に設けられ、かつ複数枚並設された板
    状の放熱部材を有すると共に、前記放熱部材が前記車体
    の移動方向を向き、かつ外気が前記放熱部材間を前記車
    体の移動面側から上方に向かって流れるように前記車体
    に取り付けられていることを特徴とする移動体。
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