JP2002369220A - 拡張画像の符号化方法、拡張画像の復号化方法、拡張画像符号化装置、拡張画像復号化装置、及び拡張画像記録媒体 - Google Patents

拡張画像の符号化方法、拡張画像の復号化方法、拡張画像符号化装置、拡張画像復号化装置、及び拡張画像記録媒体

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JP2002369220A
JP2002369220A JP2001173767A JP2001173767A JP2002369220A JP 2002369220 A JP2002369220 A JP 2002369220A JP 2001173767 A JP2001173767 A JP 2001173767A JP 2001173767 A JP2001173767 A JP 2001173767A JP 2002369220 A JP2002369220 A JP 2002369220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準方式のメインプロファイルにより符
号化されて伝送される圧縮符号化信号の伝送フォーマッ
トを変更せずに上位階層構造の画像データを伝送する拡
張符号化画像伝送装置の構成を提供することにある。 【解決手段】 国際標準とされる符号化規格に基づいた
符号化ビットストリームを生成する際に、挿入が許可さ
れるユーザデータ記録領域に、上位階層構造の画像デー
タを得るための差分画像信号を符号化し、挿入して伝送
するようにし、通常の復号化器はメインプロファイル符
号化標準による画像信号を、またユーザデータ領域で伝
送される差分画像信号を復号化可能な復号化器は、通常
復号化画像に復号した差分画像信号を加算することによ
り上位階層の画像信号を得るように構成して実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、階層性を有する圧
縮符号化信号の生成、ないしはその復号に関するもの
で、特に市場に導入されている圧縮符号化データと互換
性を保ちながら、上位階層差分データを同一圧縮符号化
データとして生成する拡張画像の符号化方法、及び拡張
画像の復号化方法と、その方法を搭載した拡張画像符号
化装置、及び拡張画像復号化装置と、更にその符号化デ
ータを記録した拡張画像記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン信号などの動画像信号を高
能率符号化する技術として、いわゆるMPEG(moving
picture experts group)規格がディジタル放送、DV
D(Digital versatile Disc)、ディジタルテープレコ
ーダ、及び通信ネットワークで伝送される信号として広
く用いられるようになってきた。
【0003】そのMPEGは、1988年ISO/IE
C(International Organization for Standardization
/ International Electrotechnical Commission)のJ
TC1/SC2(Joint Technical Committee 1 / Sub
committee 2国際標準化機構/国際電気標準化会合同技術
委員会1/専門部会2)に設立された動画像符号化標準を
検討する組織である。
【0004】そのSC2は、現在SC29として動画、
及び音響信号等の符号化に係る規格制定活動を継続して
おり、またMPEGの人達により制定された国際標準は
通俗的にMPEGとも呼ばれている。
【0005】最初に制定されたMPEG1(MPEGフ
ェーズ1)は1.5Mbps程度の伝送レートで記録さ
れる蓄積メディアを対象とした、音響信号の付随される
動画信号の符号化標準で、静止画の符号化を目的とする
JPEG(Joint Photographic Coding Experts Grou
p)と、ISDN(Integrated services digital netwo
rk)のテレビ会議やテレビ電話の低転送レート用の動画
像圧縮を目的としたH.261(CCITT SGXV、現在のIT
U-T SG15で標準化)の基本的な技術を用いた符号化標準
である。
【0006】そのようにしてMPEG1は1993年8
月に、ISO/IEC11172として制定され、その
MPEG1規格により符号化されて記録されたディスク
は多く製品化されている。
【0007】その後制定されたMPEG2(MPEGフ
ェーズ2)は、通信及び放送などの多様なアプリケーシ
ョンに対応できるように汎用標準を目的として、199
4年11月にISO/IEC13818、及び「H.2
62」として制定されている。
【0008】これらのMPEG1及びMPEG2による
符号化は複数の符号化技術より構成されており、それら
の技術は動画像を構成する「フレーム」画像を「マクロブ
ロック」と呼ばれる16×16画素のブロック毎に分割
し、各マクロブロック単位ごとに、時間的に未来または
過去に所定の数フレーム離れた参照画像と被符号化画像
との間で「動きベクトル」と呼ばれる動き量を求め、そ
の動き量を基に参照画像から被符号化画像を符号化する
「動き補償予測」技術と、その動き補償予測の誤差信号
または被符号化画像そのものに対して、直交変換技術の
一つであるDCT(Discrete Cosine Transform :離散
コサイン変換)を用いて画像情報を周波数情報量に変換
し、その変換された周波数領域の情報より視覚的に有意
な情報のみを得るようにして圧縮符号化を行う「変換符
号化」技術と、の2つの画像符号化の要素技術を基にし
て規定されている。
【0009】そして、動き補償予測における予測の方向
は、過去、未来、及び過去未来の両方から予測する場合
の3モードが存在し、それらの3モードは16画素×1
6画素のデータよりなるマクロブロックごとに切り替え
て使用できるようになされている。
【0010】また、それらの予測方向は入力画像のフレ
ームに与えられるピクチャタイプ、即ちI(Intra-code
d)、P(Predictive-coded)、及びB(Bidirectional
ly predictive-coded)の3種類のピクチャタイプが定
められている。
【0011】そのIピクチャは動き予測を行わずに符号
化するピクチャであるが、Pピクチャには過去からの予
測、及び予測を行わずに符号化する2モードが存在して
おり、またBピクチャには未来からの予測、過去からの
予測、過去及び未来の両方向からの予測、及び予測を行
わずにフレーム内符号化を行う4つのMC(Motion Comp
ensation)モードがある。
【0012】それらの未来、ないしは過去の画像を用い
て行う動き補償は、動き領域をマクロブロックごとにパ
ターンマッチングを行ってハーフペル(画素間距離の1
/2)精度で動きベクトルを求め、求められた動きベク
トル量に対応させて未来、ないしは過去の参照画像位置
をそのベクトル方向に移動させた画像を基に供給される
画像信号の符号化を行う。
【0013】そのようにして求められる動きベクトルの
方向には水平方向と垂直方向とがあり、それらのベクト
ル情報はMCモードと共にマクロブロックの付加情報と
して伝送されるようになされている。
【0014】また、そのようにしてなされるピックチャ
データのうち、I、P、及びBの3種類のピクチャはI
ピクチャを先頭として所定の順に並べられて伝送され、
そのIピクチャより次のIピクチャの手前のピクチャま
でのピクチャ(フレーム画像)の集合をGOP(Group O
f Picture)と呼び、通常の蓄積メディアなどでなされる
符号化においては、15枚程度のピクチャによりGOP
が構成されるようになされている。
【0015】そして、Iピクチャ、及び動き補償画像と
して符号化されるP、及びBピクチャはDCT(discre
te cosine transform)、即ち余弦関数を積分核とする
積分変換が有限空間へ離散変換する直交変換としてなさ
れる。
【0016】その直交変換はマクロブロックを8画素×
8画素の輝度信号に係る4個のDCTブロックと、青信
号より輝度信号を減算したB−Yと、赤信号より輝度信
号を減算したそれぞれ1個の8画素×8画素のDCTブ
ロックに分割されて2次元DCTを行われるが、一般に
それらのDCTブロック画像データの周波数成分は低域
成分に多く高域成分は少ないため、画像データはDCT
を行い低域周波数に集中された変換係数により表現する
ことができる。
【0017】そして、そのDCTされた画像データ(D
CT係数)は量子化器で量子化が行われる。即ちその量
子化器により、DCT係数は所定の量子化値により叙算
されて求められるが、その量子化値は8画素×8画素の
2次元周波数を視覚特性で重み付けされた量子化値とし
て得られるが、その量子化値は所定の量子化スケールに
よりスカラー倍されたものが用いられる。
【0018】また、その量子化値は符号化された画像デ
ータの復号時に得られる逆量子化値を乗算することによ
り、デコード時にはエンコード時に与えられた量子化値
による特性が打ち消されるようになっている。
【0019】次に、この様な手法により符号化及び復号
化を行うMPEG符号化器の構成について述べる。図1
5に、MPEG符号化器の構成を示し、その動作の概略
を述べる。
【0020】そのMPEG符号化器50は入力端子5
1、加算器52、DCT器53、量子化器54、VLC
器55、バッファ56、符号量制御器57、逆量子化器
61、逆DCT器62、加算器63、画像メモリ64、
及び動き補償予測器65より構成される。
【0021】まず、入力端子51に供給された動画信号
は動き補償予測器65及び加算器52に供給され、その
加算器52では動き補償予測器65より供給される信号
は極性反転されて加算され、加算されて得られる信号は
DCT器53に供給される。
【0022】そのDCT器53では、供給される画像信
号は前記の離散余弦変換が行われ、変換して得られるD
CT変換係数は量子化器54に供給され、前記所定の量
子化値を基に量子化がなされ、量子化のなされた量子化
データは逆量子化器61、及びVLC(variable lengt
h coding)器55に供給される。
【0023】そのVLC器55では、供給された量子化
データは可変長符号化されるが、量子化された値のうち
DCT変換がなされて得られる直流(DC)成分はDP
CM(differential pulse code modulation)変調がな
される。
【0024】また、交流(AC)成分は低域周波数成分
のデータより高域周波数成分のデータの順にジグザグス
キャン(zigzag scan)がされながら得られ、その得ら
れたデータはゼロのラン長および有効係数値を1つの事
象とし、出現確率の高いものから順に符号長の短い符号
が割り当てられるようにして、ハフマン符号化がなされ
る。
【0025】その可変長符号化である、ハフマン符号化
のなされたデータはバッファ56に一時記憶され、一時
記憶されたデータは所定の転送レートにより符号化デー
タ出力として供給される。
【0026】そして、その供給されるデータのマクロブ
ロック毎の発生符号量は、符号量制御器57に供給され
て、予め設定されている目標符号量と比較され、比較し
て得られる発生符号量との差の符号量は量子化器54に
供給され、量子化器54ではその差の符号量を基に量子
化スケールの値を変更するなどにより所定の転送レート
の符号化データが得られるようにして符号量の制御がな
される。
【0027】一方、量子化器54で量子化された画像デ
ータは逆量子化器61に供給されて逆量子化がなされ、
その逆量子化のなされたデータは逆DCT器62に供給
されて、そこで逆DCTがなされ、その逆DCTされた
データは加算器63に供給される。
【0028】その加算器63では動き補償予測器65よ
り供給される参照画像と加算され、その加算して得られ
る信号は画像メモリ64に供給されて、そこに一時記憶
される。その一時記憶された画像データは、動き補償予
測器65において差分画像を演算するためのリファレン
ス復号化画像として用いられることにより、MPEG符
号器50より動き補償のされた符号化データとして得ら
れるようになされている。
【0029】このようにして得られた符号化データはM
PEG復号化器に供給されて復号される。図16に、M
PEG復号化器の構成を示し、その動作の概略について
述べる。
【0030】同図に示すMPEG復号化器70は、デー
タ入力端子71、バッファ72、VLD器73、逆量子
化器74、逆DCT器75、加算器76、画像メモリ7
7、及び動き補償予測器78より構成される。
【0031】まず、入力端子71に供給された符号化デ
ータはバッファ72に一時記憶され、一時記憶された符
号化データは必要に応じてVLD(variable length de
coding)器73に供給される。
【0032】そのVLD器73では、VLC器55によ
り符号化されたデータの可変長復号が行われ、前述の直
流(DC)成分および交流(AC)成分に係るデータが
得られる。
【0033】それらの得られたデータのうち交流成分の
データはMPEG符号化器50でなされたと同じ低域か
ら高域周波数成分へのジグザグスキャンの順で8×8の
マトリックスに配置される量子化データとして得られ、
その得られた量子化データは逆量子化器74に供給され
る。
【0034】その逆量子化器74では、前述の量子化マ
トリックスにより逆量子化がなされ、その逆量子化され
て得られるデータは逆DCT器75に供給され、そこで
は逆DCT演算がなされて画像データが復号化データと
して得られる。
【0035】そして、その得られた画像データは画像メ
モリ77に一時記憶され、一時記憶された画像データは
動き補償予測器78に供給され、供給された画像データ
は動き補償予測における差分画像を演算するためのリフ
ァレンス復号化画像として用いられる。
【0036】このようにして、動画を構成する画像デー
タはMPEG符号化器50により符号化されて伝送、な
いしは記録され、その受信、ないしは再生された符号化
データはMPEG復号器70により復号されて動画情報
として得られるようになされており、このような手法は
MPEG1、及びMPEG2の両者において用いられて
いる。
【0037】そのMPEG2による動画信号符号化の用
いられ方として、プロファイルとレベルが規定されてい
るが、そのプロファイルにはDVDへの記録、及びデジ
タル衛星放送で用いられているメイン(Main)プロファ
イルの他に符号化方法を単純化して遅延時間を少なくし
たシンプル(Simple)プロファイル、後述のSNRスケ
ーラブル(SNR Scalable)プロファイル、空間解像度に
階層性を持たせたスペイシャルスケーラブル(Spatial
Scalable)プロファイル、及び高度の機能を有するハイ
(High)プロファイルがある。
【0038】そして、これらのプロファイルにおける輝
度信号と色差信号のサンプル数に係る画像フォーマット
は4:2:0画像フォーマットが主として用いられてお
り、4:2:2画像フォーマットはハイプロファイル、
ないしは上記プロファイルと並列に規定されている42
2プロファイルでのみ使用が認められている。
【0039】そのようにして、通常のビデオ信号の記
録、及び放送には4:2:0画像フォーマットによる画
像信号の圧縮符号化がなされており、色信号に対する解
像度が高く得られる4:2:2画像フォーマットの信号
の記録再生、及び放送はなされていない。
【0040】しかし、昨今の情報化社会において、コン
ピュータを用いて行う画像信号の生成も普及されてき
た。そして、従来のカメラ撮影によるような彩度のあま
り高くない画像を符号化する場合ではそれほど必要とさ
れなかったが、コンピュータなどで制作された彩度及び
解像度の高い信号の符号化に対しては符号化、及び復号
化を行って得られる画質に劣化が認められるなど、4:
2:2画像フォーマットなど彩度の高い色信号に対して
も解像度の低下しない信号の符号化が望まれるようにな
った。
【0041】そのような、色信号成分の劣化を少なくし
た画像信号の符号化及び復号化に係り、特開平9−23
8366号公報「画像符号化装置及び画像復号化装置及
び符号化・復号化システム」は、画像圧縮符号化及び復
号化時に生じる色差信号ブロックより発生されるブロッ
ク歪成分が、ブロック全体に波及するのを防ぐための符
号化方式を開示している。
【0042】即ち、その符号化方式によれば、圧縮効率
を下げないでフォーマット変換を動的に切り替える符号
化器・復号化器として、ディジタル化入力画像をフォー
マット変換し、量子化し、符号化する画像符号化装置に
おいて、フォーマット変換に際して、複数の、所定の輝
度信号と色差信号による空間解像度の画像データに変換
する複数フォーマット変換部と、設定基準で上記入力画
像データまたは量子化画像データまたは他の画像データ
の状態変化を検出して、上記複数の空間解像度の画像デ
ータのどれを出力するかを選択して出力する画像状態判
定部とを設けるようにして、選択された空間解像度の画
像データを量子化部に供給する方法について開示してい
る。
【0043】また、空間解像度を選択して符号化及び復
号化を行う、周波数領域の階層符号化を実現する技術と
して、MPEG2で定められたプロファイルの中に前述
のSNRスケーラビリティプロファイルがある。
【0044】そのSNRスケーラビリティプロファイル
はメインプロファイルの上位にあるSNRプロファイル
として上位互換を取りつつ使用することができるプロフ
ァイルであり、そのプロファイルでは、量子化が粗いレ
イヤを基本レイヤ(Base Layer)、量子化が細かいレイ
ヤを高位レイヤ( Enhancement Layer )として、最初
に基本レイヤによる符号化が行われる。
【0045】次に符号化の行われる高位レイヤでは、基
本レイヤの画像を復号化し、復号化された画像信号と入
力画像との差分を計算し、得られた差分画像を基本レイ
ヤよりも小さい量子化スケールで量子化して符号化信号
を得るようにすることが規定されている。
【0046】このような基本レイヤ及び高位レイヤによ
る2つの符号化信号を色差信号に対して得るような機能
として用いることにより、SNRスケーラビリティと同
様な手法を用いて色差信号のサイマルキャスト機能を実
現することは可能である。
【0047】そのサイマルキャスト機能を用いて、例え
ば基本レイヤに4:2:0の画像の輝度信号と色差信号
を符号化し、高位レイヤでは4:2:2の色差信号のみ
を符号化するようにして得た2つのビットストリームを
サイマルキャスト方式で送信することにより、復号器側
では下位レイヤのみ用いて4:2:0信号の受信を、ま
た高位レイヤをも用いて4:2:2画像フォーマットに
よる画像を得ることが可能とされる。
【0048】そのような基本レイヤと高位レイヤにより
符号化した2つのビットストリームは、符号化レイヤよ
りも上位の多重化システムレイヤにて同期が取られなが
ら多重化されて1つのビットストリームとされて伝送さ
れることとなるが、そのようにして伝送されたビットス
トリームの受信はその多重化された信号を分離し、分離
されて得られるそれぞれの2つのビットストリームの信
号を2つの復号器により復号し、復号して得られる2つ
の信号を基に4:2:2画像フォーマットによる復号信
号を得るような専用の復号機能を有する復号器を用いて
復号を行うこととなる。
【0049】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平9−238366号公報による場合の方式では、
複数の色信号フォーマットのうちのどれを選択するかを
判定する画像状態判定部が必要であり、またその判定に
従ったビットストリームのフォーマットには、複数が存
在することになり、既存の復号器では復号化ができなく
互換性確保の点で問題がある。
【0050】そして、上記MPEG2のSNRスケーラ
ビリティプロファイルを用いて2つのフォーマットの画
像信号を伝送する方法では、2つのビットストリームが
多重化されたストリームとする以外にビットストリーム
を伝送することができないため、階層構造をもたせた1
つのビデオストリームとしてのビットストリームを得る
ことができない。
【0051】また、そのSNRスケーラビリティプロフ
ァイルを用いて2つの4:2:0、及び4:2:2の画
像フォーマットによる符号化信号を伝送するためには、
ベースとなる4:2:0画像フォーマットにより生成さ
れるビットストリームを規定している所定のアプリケー
ションの規格、及びアプリケーションフォーマットを変
更せずに階層構造を持たせることができないため、既存
のアプリケーションと互換性を確保しながら4:2:2
画像フォーマットによる画像との差分信号を生成して多
重することはできない、といった程度のものでしかなか
った。
【0052】そこで本発明は、例えば標準方式のメイン
プロファイルによって生成され、記録、ないしは伝送さ
れている、既存のデジタル放送及びDVDなどでベース
とされるビットストリームに係る所定のアプリケーショ
ン規格、及び記録ないしは伝送フォーマットは変更せず
にそのままを用い、且つ階層構造をもたせることにより
既存のアプリケーションとの互換性を完全に保ちなが
ら、上位階層構造の画像データを記録、ないしは伝送す
る符号化ビットストリームを生成することにより、アプ
リケーションの機能拡張性を大きくした画像信号の符号
化、及び復号化の方法、そしてそれらの方法を搭載する
符号化及び復号化装置の構成、さらにはそのような符号
化信号を記録する記録媒体を提供しようとするものであ
る。
【0053】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の1)〜9)の手段より成るものであ
る。すなわち、
【0054】1) 供給される画像信号を直交変換して
変換画像信号を得、その得られた変換画像信号を可変長
符号化して圧縮符号化信号を得る第1のステップ(1
2)と、前記圧縮符号化信号又は前記変換画像信号を復
号して復号画像信号を得る第2のステップ(13)と、
前記復号画像信号と、前記供給される画像信号とを演算
して差分画像信号を得る第3のステップ(14)と、前
記差分画像信号を圧縮符号化して差分画像圧縮符号化信
号を得る第4のステップ(16)と、前記差分画像圧縮
符号化信号を、前記圧縮符号化信号のユーザデータ記録
領域に挿入して拡張画像符号化信号を得る第5のステッ
プ(17)と、を少なくとも有することを特徴とする拡
張画像の符号化方法。
【0055】2) 前記第5のステップにおける差分画
像圧縮符号化信号の直前に、予め定めたユニークコード
を識別信号として付して前記ユーザデータ記録領域に挿
入することを特徴とする1)項記載の拡張画像の符号化
方法。
【0056】3) 前記第1のステップおいて得られる
変換画像信号は4:2:0画像フォーマットによる信号
であり、且つ前記第3のステップにおいて得られる差分
画像信号は、前記4:2:0画像フォーマットよりも色
信号解像度の高い画像フォーマットによる信号であるこ
とを特徴とする1)項記載の拡張画像の符号化方法。
【0057】4) 供給される画像信号を圧縮符号化し
て第1の圧縮符号化信号を得、その得られた第1の圧縮
符号化信号を復号して得た復号化信号と前記画像信号と
の差分画像信号を得、その得られた差分画像信号を圧縮
符号化して第2の圧縮符号化信号を得、その得られた第
2の圧縮符号化信号の頭部にユニークコードを付して前
記第1の圧縮符号化信号のユーザデータ記録領域に挿入
するようして得られた拡張画像符号化信号が供給され、
その拡張画像符号化信号の前記第1の圧縮符号化信号を
復号して第1の復号化画像信号を得ると共に、前記拡張
画像符号化信号のユーザデータ領域で伝送される第2の
圧縮符号化信号を復号して第2の復号化画像信号を得る
第1のステップと(32、33、35)、その第1のス
テップで得られた、第1の復号化画像信号及び第2の復
号化画像信号の加算処理を行うことにより拡張復号化画
像を得る第2のステップ(36)と、を少なくとも有す
ることを特徴とする拡張画像の復号化方法。
【0058】5) 前記第1の圧縮符号化信号は4:
2:0画像フォーマットにより符号化された信号であ
り、且つ前記差分画像信号は前記4:2:0画像フォー
マットよりも色信号解像度の高い画像フォーマットによ
り符号化された信号であることを特徴とする4)項記載
の拡張画像の復号化方法。
【0059】6) 供給される画像信号を直交変換して
変換画像信号を得、その得られた変換画像信号を可変長
符号化して圧縮符号化信号を得る第1の圧縮符号化手段
(12)と、その第1の圧縮符号化手段より圧縮符号化
信号を得、又は前記第1の圧縮符号化手段より前記変換
画像信号を得、得られたそれらの信号の内少なくとも一
方の信号を復号して復号画像信号を得る復号化手段(1
3)と、その復号化手段より得られた復号画像信号と、
前記供給される画像信号とを比較演算することにより差
分画像信号を得る演算手段(14)と、その演算手段に
より得られた差分画像信号を圧縮符号化して差分画像圧
縮符号化信号を得る第2の圧縮符号化手段(16)と、
その第2の圧縮符号化手段により得られた差分画像圧縮
符号化信号を、前記第1の圧縮符号化信号のユーザデー
タ領域に挿入して拡張画像符号化信号を得るユーザデー
タ挿入手段(17)と、を具備して構成することを特徴
とする拡張画像符号化装置。
【0060】7) 前記第1の圧縮符号化手段により得
られる圧縮符号化信号は4:2:0画像フォーマットに
よる信号であり、且つ前記第2の圧縮符号化手段により
得られる差分画像圧縮符号化信号は前記4:2:0画像
フォーマットよりも色信号解像度の高い画像フォーマッ
トによる信号であることを特徴とする6)項記載の拡張
画像符号化装置。
【0061】8) 供給される画像信号を圧縮符号化し
て第1の圧縮符号化信号を得、その得られた第1の圧縮
符号化信号を復号して得た復号化信号と前記供給される
画像信号との差分画像信号を得、その得られた差分画像
信号を圧縮符号化して第2の圧縮符号化信号を得、その
得られた第2の圧縮符号化信号の頭部にユニークコード
を付して前記第1の圧縮符号化信号のユーザデータ記録
領域に挿入するようして得られた拡張画像符号化信号が
供給され、その供給された拡張画像符号化信号を復号化
する拡張画像復号化装置であって、供給される拡張画像
符号化信号より前記第1の圧縮符号化信号を復号して第
1の復号化画像信号を得る第1の復号化手段(32)
と、前記ユーザデータ記録領域で伝送される第2の圧縮
符号化信号を復号して第2の復号化画像信号を得る第2
の復号化手段(33、35)と、その第2の復号化画像
信号と、前記第1の復号化画像信号とを加算することに
より拡張復号化画像信号を得る加算手段(36)と、を
具備して構成することを特徴とする拡張画像復号化装
置。
【0062】9) 画像信号を4:2:0画像フォーマ
ットにより符号化して得られる第1の符号化信号のユー
ザデータ記録領域に、前記第1の符号化信号により符号
化した画像信号と前記符号化前の画像信号との差分に係
る差分画像信号を記録する拡張画像記録媒体であって、
前記差分画像信号は前記4:2:0画像フォーマットよ
りも色信号解像度の高い画像フォーマットにより符号化
した第2の符号化信号であることを特徴とする拡張画像
記録媒体。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、本発明の拡張画像の符号化
方法、拡張画像の復号化方法、拡張画像符号化装置、拡
張画像復号化装置、及び拡張画像記録媒体の実施形態に
つき好ましい実施例により説明する。図1は、その拡張
画像の符号化方法を搭載した拡張画像符号化装置の第1
の実施例による構成であり、以下図と共に説明する。
【0064】同図に示す拡張画像符号化装置10は、画
像データ入力端子11、MPEG(moving picture exp
erts group)符号化器12、MPEG復号化器13、加
算器14、遅延器15、DPCM(differential pulse
code modulation )器16、及びユーザデータ挿入器1
7より構成される。
【0065】次に、このように構成される拡張画像符号
化装置10の動作について述べる。まず、入力画像デー
タはMPEG符号化器12に供給されてMPEGのメイ
ンプロファイルに従った方法により符号化され、符号化
して得られる符号化信号は遅延器15、及びMPEG復
号化器13に供給される。
【0066】そのMPEG復号化器13では符号化され
た符号化信号は復号化されて加算器14の一方の入力端
子に負極性の信号として供給されると共に、他方の入力
端子には入力画像データが正極性の信号として供給され
ており、その加算器14からは2つの入力端子に供給さ
れた信号が加算された信号が得られ、その加算された信
号はDPCM符号化器16に供給される。
【0067】そのDPCM符号化器16では、供給され
た信号のDPCM符号化がなされてDPCM符号化信号
が生成され、その生成されたDPCM符号化信号はユー
ザデータ挿入器17の一方の入力端子に供給されると共
に、他方の入力端子には遅延器15により同期処理のた
めに遅延された符号化信号が供給されており、その符号
化信号のユーザデータ領域に前記DPCM符号化信号が
挿入され、挿入されて得られる符号化データは拡張画像
符号化装置10の出力信号としてその装置より供給され
る。
【0068】このようにして、MPEG符号化器12で
符号化された信号はMPEG復号化器13で復号化さ
れ、復号化された信号と入力画像データとの差の信号が
DPCM符号化器16でDPCM符号化されてユーザデ
ータ領域に挿入される様にして符号化データが得られる
が、そのMPEG符号化器12とMPEG復号化器13
でなされる符号化及び復号化は、入力画像をDCT変
換、及び量子化を行った信号に対して復号化を局部復号
として行う場合、あるいは量子化を行った信号に対して
VLC(variable length coding)を行って最終ビット
ストリームデータを得た後にVLD(variable length
decoding)を行うなどの信号処理が追加されて行われる
場合のいずれによってもよい。
【0069】即ち、いずれの場合においてもMPEG符
号化した信号を復号化して得られる符号化及び復号化に
基づく画像信号と入力画像データとが比較され、その比
較して得られる輝度信号、及び色差信号のそれぞれの差
分信号がDPCM符号化されて伝送されるものである。
【0070】次に、このようにしてなされる拡張画像符
号化装置10の動作について更に述べる。図2に、輝度
信号に係る差分信号をDPCM符号化するためのDPC
Mコード表を示す。
【0071】同表において、差分値の範囲に対するDP
CM符号の割り当てを示している。即ち、加算器14よ
り得られる差分画像データは、画面に対して左上から右
下の方向へ、ラスタースキャンが行われるような順番に
従って画素データを得、得られた画像データの変化分の
みを差分値として演算して得る。
【0072】そして、最初の画素の初期値は0とされ、
その0に対する差分値との差が横方向に演算されて求め
られると共に、その差の値がどの範囲の値であるかによ
ってDPCM符号が割り当てられ、その符号の割り当て
は画面上の1ラインの画素データに対して行われる。
【0073】図3に、色差信号に係る差分信号をDPC
M符号化するためのDPCMコード表を示す。同表にお
いて、色差信号の方が輝度信号より水平周波数帯域が小
さいので、色差信号に対するDPCMコードは低いレベ
ルの変化に対して異なるDPCM符号が割り当てられる
ようにされている。
【0074】これらの輝度信号用、及び色差信号用の両
方のコード表において、DPCMコードが1111であ
るときはZeroRunESCとされており、そのときは差分画像
のDPCM値で最も多く発生する0データを全て伝送せ
ずに、0の続いたラン長を伝送するときに使用するコー
ドである。即ち、1111の後に最大8ビット(256
画素)のビット数を伝送するようにして、複数の0に係
る個数情報を伝送するようになされている。
【0075】差信号に係るDPCM符号は、−255〜
+255である9ビットの画素データをこれらの表を基
にして4ビットの値に変換されるが、通常の画像に係る
差信号の場合ではゼロが多く発生されるので、そのゼロ
を含めたDPCM符号をゼロランレングス符号化するこ
とにより、更に短い圧縮コードとして得ることができ
る。
【0076】このようにしてDPCM符号化されたデー
タは、ユーザデータ挿入器17に供給されるが、そのユ
ーザデータ挿入器17には遅延器15により所定の時間
遅延されたMPEG符号化データが供給されるが、その
符号化されたピクチャと時間関係が同一であるピクチャ
データ領域にあるユーザデータ記録領域に、そのピクチ
ャに対応する差分画像のDPCM符号化データを挿入す
る。
【0077】図4に、MPEG2におけるビデオレイヤ
のシンタックスを示す。同図において、MPEG2ビデ
オ信号に係るビットストリームを生成するためのデータ
の順について規定してある。
【0078】即ち、最初に32ビットによる画像開始コ
ードpicture#start#codeを記述し、次に10ビットのI
(Intra-coded)、P(Predictive-coded)、及びB(B
idirectionally predictive-coded)ピクチャの伝送及
び表示順に係る情報をTemporal#referenceにより、そし
て3ビットによるI、P、及びBピクチャなどの画像タ
イプに係る情報をpicture#coding#typeにより伝送する
ようにしてビットストリームが生成される。
【0079】そして、このシンタックスの終わりの方に
ある32ビットのユーザデータ開始コードUser#data#st
art#codeに続けて記述される8ビットのuser#dataを使
用してDPCM符号化データの挿入記述を行う。
【0080】即ち、user#data( )は、user#start#co
deなる位置決定を行うバイトアラインされたスタートコ
ードより記述が開始され、次に0x000001の3バイトの符
号が受信されるまでユーザデータを記述し続けることが
できるように定義されている。
【0081】そのようにして、ビデオ信号レイヤのユー
ザデータ領域にDPCM符号化した差分画像データを記
述することにより、符号化された画像データと同じ階層
のデータとして画像の差分情報を伝送、ないしはその信
号を媒体に記録することができる。
【0082】なお、ここでそのユーザデータ領域は、ユ
ーザが定義して使用することが許可されたデータ領域で
あるので、例えば他のユーザ、ないしは他のアプリケー
ションでuser#data( )が使用される可能性もあるの
で、user#data( )のuser#start#codeのあとに、本方式
の差分画像データであることを示す、4バイト程度の識
別コード、ないしはユニークコード0x22220204を記述し
て後に、例えばDPCM符号化された輝度信号、色差の
Cb信号(青信号−輝度信号)、及び色差のCr信号
(赤信号−輝度信号)のコードを順に記述するようにす
る。
【0083】このようにして、MPEG符号化器12で
符号化された信号、及び符号化された信号を復号化し、
入力される信号との差の信号をDPCM符号化した信号
を同一の画像レイヤ信号領域のユーザデータ領域に挿入
した符号化データとして生成して伝送することができ
る。
【0084】次に、このようにして生成され、伝送され
た符号化データの復号化について述べる。図5に、通常
の符号化データを復号する通常画像復号化装置の構成を
示す。同図に示す通常画像復号化装置30は、MPEG
復号化器32により構成されている。
【0085】そのMPEG復号化器32による符号化デ
ータの復号化は、記述されて伝送されるユーザデータの
検出を行わずに、即ち読み飛ばすようにして符号化デー
タの復号化を行なうため、MPEG符号化器12で符号
化された符号化データのみの復号化を行うため、通常画
像復号化装置30からは通常符号化データを復号化して
得られる通常復号化データが得られる。
【0086】次に、通常符号化データに挿入されて伝送
されるユーザデータを共に復号化して高画質の画像デー
タである、拡張復号化データを得る拡張画像復号化装置
の第1の実施例について述べる。図6に、その拡張画像
復号化装置の構成を示す。
【0087】同図に示す拡張画像復号化装置30aは、
データ入力端子31、MPEG復号化器32a、ユーザ
データ分離器33、遅延器34、DPCM復号化器3
5、及び加算器36より構成される。
【0088】次に、この様に構成される拡張画像復号化
装置30aの動作について述べる。まず、データ入力端
子31に供給された符号化データはMPEG復号化器3
2aに供給され、そこでは通常の復号化データが得ら
れ、得られた復号化データは遅延器34に供給されると
共に、ユーザデータの含まれる符号化データはユーザデ
ータ分離器33に供給される。
【0089】そのユーザデータ分離器33では、供給さ
れる符号化データにおけるピクチャデータのシンタック
スにおけるUser#data#start#codeを検出し、そのUser#d
ata#start#codeに続いて伝送されるユニークコード0x22
220204の検出を行う。
【0090】そのユニークコード0x22220204が検出され
ないときは、その後に伝送されるユーザデータは復号の
必要がないデータであるとしてそのユーザデータの読み
飛ばしを行う。
【0091】そのユニークコードが検出されるときは、
高画質化のための拡張符号化データに拡張画像得るため
の差分画像データが記述してあると判定し、伝送される
DPCM符号化データをDPCM復号器35に供給す
る。
【0092】そのDPCM復号器35では、供給された
DPCM符号化データを復号して輝度信号、色差のCb
信号、及び色差のCr信号を得、それらの得られたそれ
ぞれの信号は前述の図2、及び図3に示したDPCM符
号化テーブルを基にDPCM符号を復号し、それぞれの
差分画像データを得る。
【0093】それらの得られた差分画像データは加算器
36の一方の入力端子に供給されると共に、他方の入力
端子には遅延器34で所定の時間遅延された通常MPE
G復号画像データが供給され、それらの2つの入力端子
に供給されたそれぞれの画像データは加算されて拡張復
号化画像データが得られ、その得られた拡張復号化画像
データは拡張画像復号化装置30aより出力信号として
供給される。
【0094】以上、差分画像データをDPCM符号化し
て伝送する拡張画像符号化装置で生成された符号化デー
タを拡張画像復号化装置により復号化して拡張復号化画
像データを得る第1の実施例について述べたが、次に差
分画像データを異なるMPEG符号化器で符号化して伝
送する第2の実施例について述べる。
【0095】その第2の実施例による拡張画像符号化装
置は、第1の実施例に示した装置では差分画像データを
DPCM符号化して伝送していたが、この実施例では直
交変換技術を応用するMPEG方式によって符号化する
点で異なっており、次に第1の実施例も参照しながら述
べる。図7に、拡張画像の符号化方法を搭載した拡張画
像符号化装置の第2の実施例による構成を示し、以下図
と共に説明する。
【0096】同図に示す拡張画像符号化装置10aは、
画像データ入力端子11、第1MPEG符号化器12
a、MPEG復号化器13、加算器14、遅延器15、
固定符号量指示器18、第2MPEG符号化器19、及
びユーザデータ挿入器17より構成される。
【0097】次に、このように構成される拡張画像符号
化装置10aの動作について述べる。まず、入力画像デ
ータは第1のMPEG符号化器12aに供給されてMP
EGのメインプロファイルにより符号化されて得られる
符号化信号の一方は遅延器15に供給されると共に、他
の一方はMPEG復号化器13に供給されて復号化され
る。
【0098】その復号化された信号は加算器14の一方
の極性反転動作を行う入力端子に供給されると共に、他
方の入力端子には入力画像データが供給されており、そ
の加算器14からは2つの入力端子に供給された信号の
差の信号が差分画像データとして生成され、その生成さ
れた信号は固定符号量指示器18により符号量が制御さ
れて動作している第2MPEG符号化器19に供給され
る。
【0099】その第2MPEG符号化器19では、供給
された差分画像データに対して、従来のMPEGと同様
にしてマクロブロックごとの符号化がなされ、符号化さ
れて得られる符号化信号はユーザデータ挿入器17の一
方の入力端子に供給される。
【0100】そのユーザデータ挿入器17の他方の入力
端子には遅延器15により遅延された第1MPEG符号
化器12aにより符号化された信号が供給されており、
その信号のユーザデータ記録個所に前記第2MPEG符
号化器19により符号化された信号が挿入され、挿入さ
れて得られる符号化データは拡張画像符号化装置10a
の出力信号として供給される。
【0101】このようにして、差分画像データはMPE
G方式により符号化されてユーザデータ領域に挿入され
た符号化データとして供給されるが、そのユーザデータ
領域への差分画像データの挿入、記述方法は前述の第1
の実施例と同様にして行われる。
【0102】このようにして伝送された符号化データの
復号化は、前述の図5に示したような通常の復号化器を
用いて行われときは、そのMPEG復号化器32ではユ
ーザデータ記録領域に記録される符号化データが検出さ
れづに復号化が行われるため、通常画像復号化装置30
からは通常の符号化データを復号化した画像データが得
られる。
【0103】次に、差分画像データを復号して高画質の
復号画像データを得る拡張復号化データを得るための、
拡張画像復号化装置の第2の実施例について述べる。図
8に、その拡張画像復号化装置30bの構成を示し、そ
の動作について述べる。
【0104】同図に示す拡張画像復号化装置30bは、
データ入力端子31、第1MPEG復号化器32b、ユ
ーザデータ分離器33、遅延器34、第2MPEG復号
化器37、及び加算器36より構成される。
【0105】そのように構成される拡張画像復号化装置
30bのデータ入力端子31に供給された符号化データ
は、第1MPEG復号化器32bで通常の復号化データ
が得られ、得られた復号化データは遅延器34に供給さ
れると共に、ユーザデータの含まれる符号化データはユ
ーザデータ分離器33に供給される。
【0106】そのユーザデータ分離器33では、供給さ
れる符号化データにおけるピクチャデータのシンタック
スにおけるUser#data#start#codeを検出し、そのUser#d
ata#start#codeに続いて伝送されるユニークコード0x22
220204を検出するが、そのユニークコードが検出されな
いときはその後に伝送されるユーザデータの読み飛ばし
を行う。
【0107】そして、そのユニークコードが検出される
ときは、そのユニークコードに続いて伝送される拡張符
号化データは第2MPEG復号化器37に供給され、そ
の第2MPEG復号化器37では供給された符号化デー
タの復号化が行われることにより拡張画像を得るための
輝度信号、及び2種類の色差信号に係る差分画像データ
が得られる。
【0108】それらの得られた差分画像データは加算器
36の一方の入力端子に供給されると共に、他方の入力
端子には遅延器34で所定の時間遅延された通常MPE
G復号画像データが供給され、それらの2つの入力端子
に供給されたそれぞれの画像データは加算されて拡張復
号化画像データが得られ、その得られた拡張復号化画像
データは拡張画像復号化装置30bより出力信号として
供給される。
【0109】以上、差分画像データをMPEG符号化し
て伝送する拡張画像符号化装置で生成された符号化デー
タを、拡張画像復号化装置により復号化して拡張復号化
画像データを得る第2の実施例について述べたが、次に
その差分画像データを異なる画像フォーマットにより符
号化して伝送する場合について述べる。
【0110】その異なる画像フォーマットによる場合の
差分画像は、輝度信号に対する2つの色差信号画素サン
プルの関係が4:2:0であるとして表現される画像フ
ォーマットにより符号化及び復号化して得られる画像信
号と、画像フォーマットが4:2:2である画像信号と
の差の信号を差分データ画像としてユーザデータ領域で
伝送する場合である。
【0111】図9に、4:2:0画像フォーマットによ
る輝度信号と色差信号の画素数の関係を示す。同図にお
いて、Yとして示す720画素×480画素の領域は輝
度信号に対する画素数を示しており、Uとして示す36
0画素×240画素の領域は青信号Bから輝度信号Yを
減算して得られるB−Yの色差信号に対する画素数を、
そしてVとして示す360画素×240画素の領域は赤
信号Rから輝度信号Yを減算して得られるR−Yの色差
信号に対する画素数を示している。
【0112】図10に、4:2:2画像フォーマットに
よる輝度信号と色差信号の画素数の関係を示す。同図に
おいて、Yとして示す720画素×480画素の領域は
輝度信号に対する画素数を示しており、Uとして示す3
60画素×480画素の領域は青信号Bから輝度信号Y
を減算して得られるB−Yの色差信号に対する画素数
を、そしてVとして示す360画素×480画素の領域
は赤信号Rから輝度信号Yを減算して得られるR−Yの
色差信号に対する画素数を示している。
【0113】このようにして、4:2:0による画像フ
ォーマットと、4:2:2による画像フォーマットでは
輝度信号に対する画素数は両者共720画素×480画
素であり同一であるが、B−Y、及びR−Yの2つの色
差信号に対する画素数は、360画素×240画素に対
して360画素×480画素と垂直方向で2倍の値にな
っている。
【0114】そのようにして、4:2:0画像フォーマ
ットによる画質は4:2:2画像フォーマットによる画
質に対して色差信号の垂直方向の解像度が不足してお
り、例えば横方向に伸びる細い線を表現しようとすると
き、その線が白ないしは黒の輝度信号により表現できる
線の場合は両画像フォーマットにおいて同一の解像度で
表現できるが、青、あるいは赤などの彩度が高く表現さ
れる横線の場合は垂直方向の解像度が異なることにより
4:2:0画像フォーマットの場合では十分に表現する
ことができない。
【0115】そして、風景などをカメラで撮影した画像
の場合はこのような垂直方向での高い解像度はそれほど
必要とされないが、人工的に制作された画像、及びコン
ピュータで作成された、特に色文字を含むような画像の
場合は彩度の高い色差信号に対する解像度が必要とな
り、4:2:2画像フォーマットを用いる符号化方式の
方が好ましいこととなる。
【0116】次に、4:2:0の画像フォーマットによ
り符号化された符号化データに対し、4:2:2画像フ
ォーマットにより符号化したときに得られる画像との差
分画像データをユーザデータ領域で伝送する場合の例に
ついて述べる。
【0117】その第3の実施例による拡張画像符号化装
置は、DPCM符号化により差分データを伝送する第1
の実施例に対して、その差分画像データが4:2:2画
像フォーマットによる画像より4:2:0画像フォーマ
ットによる画像を減じた画像データを差分画像データと
して伝送するものであり、第1の実施例をも参照しなが
ら述べる。
【0118】図11に、拡張画像の符号化方法を搭載し
た拡張画像符号化装置の第3の実施例による構成を示
し、その動作について述べる。同図に示す拡張画像符号
化装置10bは、データ入力端子11、4:2:0変換
器21、MPEG符号化器12、MPEG復号化器1
3、4:2:2変換器22、色差データ差分器23、遅
延器15、DPCM符号化器16、及びユーザデータ挿
入器17より構成される。
【0119】次に、このように構成される拡張画像符号
化装置10bの動作について述べる。まず、入力端子1
1に供給される4:2:2画像フォーマットの入力画像
データは、色差データ差分器23及び4:2:0変換器
21に供給される。
【0120】その4:2:0変換器21では、供給され
た4:2:2画像フォーマットによる画像データは4:
2:0画像フォーマットのデータに、垂直画像フィルタ
リング処理などにより画像フォーマット変換が行われ
る。
【0121】そのようにして4:2:0画像フォーマッ
トの信号に変換された画像データはMPEG符号化器1
2に供給され、例えば通常行われるメインプロファイル
の仕様に従った符号化がなされて符号化データが得ら
れ、その符号化データは遅延器15及びMPEG復号器
13に供給される。
【0122】即ち、MPEGのメインプロファイルによ
り符号化されて得られた符号化信号の一方は遅延器15
に供給されて時間合わせのための遅延処理がなされると
共に、符号化信号の他の一方はMPEG復号化器13に
供給されて、復号化処理がなされる。
【0123】そのMPEG復号器13からは、復号化さ
れて4:2:0画像フォーマットによる画像データが得
られ、その画像データは4:2:2変換器22に供給さ
れ、その4:2:2変換器22では4:2:0画像フォ
ーマットで供給される信号は4:2:2画像フォーマッ
トの信号に変換されて4:2:2画像フォーマットの信
号として得られる。
【0124】なお、その4:2:2画像フォーマットの
信号は形式的には4:2:2画像フォーマットに対応し
た画素数を有する信号であるが、その信号が有する情報
量は4:2:0画像フォーマットの信号が有すると同じ
であり、垂直方向に彩度の高い色信号に対する解像度は
低い。
【0125】そのようにして4:2:2画像フォーマッ
トに変換された信号は色差データ差分器23に供給さ
れ、そこでは供給される入力画像データとの差分画像デ
ータが演算により得られ、その得られた差分画像データ
はDPCM符号化器16に供給され、そこでは前述の第
1の実施例に示したと同様の方法によりDPCM符号化
データが生成される。
【0126】その生成されたDPCM符号化データはユ
ーザデータ挿入器17に供給され、その供給された符号
化データは、遅延器15により所定の遅延時間が与えら
れて同じ時間関係にある、MPEG符号化器13で生成
された符号化データのユーザデータエリアに挿入され
る。
【0127】そのようにして挿入されたDPCM符号化
データは、4:2:2画像フォーマットによる画像デー
タより4:2:0画像フォーマットによる画像データを
減じた差分画像データであり、その差分画像データは垂
直解像度の低下した4:2:0画像フォーマット画像デ
ータの解像度改善のために使用することができるもので
ある。
【0128】なお、このような解像度改善のための差分
画像データ生成における4:2:0画像フォーマットの
データ符号化及び復号化は、MPEG符号化器12から
得られる、その符号化器12における最終段でのビット
ストリームデータをMPEG復号化器13に供給して復
号化する方法と、MPEG符号化器12で量子化までの
信号処理がなされた途中段で得られるデータを用いて、
逆量子化より復号化を開始する局部復号の方法などがあ
り、その符号化及び復号化はいずれの方法によっても構
わない。
【0129】このようにして、4:2:2画像フォーマ
ットの画像データと4:2:0画像フォーマットによる
画像データとの差分画像データはDPCM符号化されて
ユーザデータ領域で伝送される符号化データとして生成
されるが、そのユーザデータ領域への差分画像データの
挿入、及び記述方法は前述の第1の実施例と同様にして
行われ、そのようにして生成された符号化データが伝送
信号として供給されるようになされる。
【0130】また、この実施例で示した拡張画像符号化
装置において、差分画像を生成するための回路構成を変
形させて同様の動作を行わせることができる。図12
に、第3の実施例を変形させた拡張画像符号化装置の構
成を示す。
【0131】同図に示す拡張画像符号化装置10cで
は、供給される4:2:2画像フォーマットの画像デー
タは色差データ差分器23と4:2:0変換器21に供
給されるが、その4:2:0変換器21で画像フォーマ
ットの変換された信号はMPEG符号化器12と4:
2:2変換器22に供給される。
【0132】4:2:2変換器より供給される信号は前
述の拡張画像符号化装置10bと同様にして色差データ
差分器23に供給され、その後は同様な処理動作がなさ
れる。ただし、その信号処理動作は、MPEG符号化器
12で符号化時に生じる量子化雑音に対する補正画像信
号を含む差分画像データが生成されないことで異なって
いるが、その反面、差分画像データが情報量として有す
るデータのエントロピーが低い値となる。
【0133】そのようにして生成される差分画像データ
の符号化に係る符号量が少なくなり、それに伴いその後
段に配置される符号化器での符号化のための演算処理数
を減少させることができると共に、ユーザデータ領域に
挿入されて伝送される符号量も少なくできるため、ユー
ザデータ領域に差分画像データを挿入することにより符
号化データ全体の符号量の増加が少なく、差分画像デー
タの復号を行わない通常復号化を行うユーザに対する信
号処理の負担を少なくすることができる。
【0134】また、通常復号化を行うユーザに対する負
担を少なくする方法として4:2:0変換器21の構成
が考慮されている。即ち、その4:2:0変換器21に
供給される4:2:2画像フォーマットによる画像デー
タは4:2:0画像フォーマットによる画像データの信
号に変換される必要があり、そのための画像信号の垂直
方向のフィルタリングは、例えば2ライン分の色差信号
を加算することにより行い、両方の画像信号に対する特
性を合わせるようにする。
【0135】そして、そのようにフィルタリングされた
信号の4:2:2変換器22における色差信号の垂直方
向へのオーバーサンプリングによる画像フォーマットの
変更は、例えば2つの走査線分の色差信号を加算して2
で割るような補間計算によって行われる。
【0136】このような補間計算による方法を用いるの
は、色差信号に対する特性をMPEG符号化器12に内
蔵される局部復号化器と同じ特性のものにしなければな
らないためであり、それは差分画像信号として加算され
る色差信号の差分データは通常符号化器により生成され
る色差信号と同じ特性を有していないときは、例えDP
CM符号、復号器、ないしは第2MPEG符号化器、及
び復号化器による符号化復号化などで全く劣化がない場
合であっても、4:2:2画像フォーマットに基づく特
性の画像信号を得ることができなくなるからである。
【0137】従って、拡張画像符号化装置に用いられる
4:2:2変換器22の特性と、拡張画像復号化装置に
用いられる4:2:2変換器38とは、同一の色差信号
に対する垂直方向のオーバーサンプル方法を用いるよう
にして、4:2:0画像フォーマットにより符号化され
た画像データ部分は従来のメインプロファイルにより符
号化された画像データ部分と同一の特性となる様にし、
その同一特性の画像データの特性改善をユーザデータ領
域で伝送される信号を復号することにより得るようにし
ている。
【0138】次に、そのようにして前述の図11、ない
しは図12に示した拡張画像符号化装置により生成され
た符号化データを復号する拡張画像復号化装置について
述べる。図13に、そのようにして伝送される符号化デ
ータを通常のMPEG復号化器により復号する場合の例
を示す。
【0139】同図において、供給される符号化データ
を、前述の図5に示したと同様な通常のMPEG復号化
器32を用いて生成するときは、その4:2:0画像フ
ォーマットの符号化信号を復号化するMPEG復号化器
32ではユーザデータ記録領域に記録される符号化デー
タを検出せづに符号化を行うため、通常画像復号化装置
30からは通常の符号化データが復号化されて4:2:
0画像フォーマットによる画像データが得られる。
【0140】そして、4:2:2画像フォーマットに係
る差分画像データを復号して垂直解像度の優れた高画質
な復号画像データを得る拡張画像復号化装置の第4の実
施例について更に述べる。図14に、その拡張画像復号
化装置30cの構成を示し、その動作について述べる。
【0141】同図に示す拡張画像復号化装置30cは、
データ入力端子31、MPEG復号化器32a、ユーザ
データ分離器33、遅延器34、DPCM復号器35、
4:2:2変換器38、及び色差データ加算器39より
構成される。
【0142】そのように構成される拡張画像復号化装置
30cのデータ入力端子31に供給された符号化データ
は、MPEG復号化器32aで復号されて通常の復号化
データが得られ、得られた復号化データは遅延器34に
供給されると共に、ユーザデータの含まれる符号化デー
タはユーザデータ分離器33に供給される。
【0143】そのユーザデータ分離器33では、供給さ
れる符号化データにおけるピクチャデータのシンタック
スにおけるUser#data#start#codeが検出され、そのUser
#data#start#codeに続いて伝送されるユニークコード0x
22220204が検出されるが、そのユニークコードが検出さ
れないときはその後に伝送されるユーザデータは読み飛
ばしがなされる。
【0144】そして、そのユニークコードが検出される
ときは、そのユニークコードに続いて伝送される拡張符
号化データはDPCM復号化器35に供給され、そのD
PCM復号化器35では前述の図6に示した拡張画像復
号装置30aと同様にして、供給された符号化データの
復号化が行われることにより、4:2:2画像フォーマ
ットに係る垂直解像度を補正するための差分画像データ
が2種類の色差信号に対して得られる。
【0145】それらの得られた差分画像データは色差デ
ータ加算器39の一方の入力端子に供給されると共に、
その他方の入力端子には遅延器34で所定の時間遅延さ
れた通常MPEG復号画像データが供給され、それらの
2つの入力端子に供給されたそれぞれの画像データは加
算されて色信号の垂直解像度が改善された拡張復号化画
像データが得られ、その得られた拡張復号化画像データ
は拡張画像復号化装置30cより出力信号として供給さ
れる。
【0146】以上、4:2:2画像フォーマットにより
伝送される画像データと、4:2:0画像フォーマット
により伝送される画像データとの差分画像データがDP
CM符号化されてビットストリームのユーザデータ領域
に挿入されて伝送され、復号側では伝送された4:2:
0画像フォーマットにより伝送された画像データは復号
されると共に、ユーザデータ領域でDPCM符号化され
て伝送される4:2:2画像フォーマットにより伝送さ
れる画像データを得るための差分画像データは復号して
得られ、その得られた差分画像データが用いられて解像
度の改善された画像データとして得ることができるもの
である。
【0147】そして、その4:2:2画像フォーマット
による画質を復号して得るための差分画像信号は、DP
CM符号化により符号化して伝送される他に、第2の実
施例で示した第2のMPEG符号化器が用いられて符号
化信号が生成される方法、更には他の直交変換の手法に
より符号化される方法など、符号化側と複合化側で相補
的な手法が用いられて同様の拡張画像符号化装置、及び
拡張画像復号化装置を構成することができるものであ
る。
【0148】また、このようにして構成される拡張画像
符号化装置、及び拡張画像復号化装置は、対応する装置
間で高画質な画像信号の送信及び受信を行なうことがで
きる。そして、異なる方式により差分画像データの伝送
がなされるときは、お互いに異なるユニークコードを識
別コードとして用いることにより、同一特性の符号化装
置及び復号化装置により生成されて伝送された信号の受
信及び復号化ができるようになされる。
【0149】そして、これらの符号化及び復号化装置を
用いて記録媒体に拡張画像符号化信号を記録して、その
記録した信号を拡張画像復号化装置により再生すること
が出来る。その記録媒体として、RAM形DVDなどの
円盤型記録媒体を用いる場合、及びデジタルビデオレコ
ーダのようなテープ型記録メディアを用いる場合などが
ある。
【0150】特にデジタルビデオテープを用いる記録装
置、例えばD−VHSでの記録信号は固定転送レートと
されており、特に固定レートで記録される場合での応用
性は高い。
【0151】即ち、そのD−VHSによる場合の標準記
録モードにおける転送レートは約14Mbpsとされて
いるが、通常のNTSC程度の動画をMPEG方式によ
り圧縮符号化を行う場合は約7〜9Mbpsの転送レー
トによりかなり高画質に映像信号の記録ができる。
【0152】その場合は、14Mbpsよりその転送レ
ートを減じた約5〜7Mbpsが信号の記録されない剰
余領域とされるが、剰余領域に前述のユーザデータを記
録することにより、例えばメインプロファイルで記録す
るときの4:2:0画像フォーマットに対する4:2:
2ないしは4:4:4画像フォーマットによる画像との
差分画像を記録して、色差信号の画素フォーマットを拡
張した画像情報を再生することができる。
【0153】即ち、そのための拡張画像符号化装置を搭
載するMPEGデータ記録装置は、MPEG符号化器
と、その符号化データを復号して原画像との差分データ
を作成する差分データ作成器と、差分データを前記符号
化器で符号化するストリーム中のユーザデータに記録す
るユーザデータ記録器とを有して構成するようになされ
る。
【0154】そしてまた、そのMPEGデータ記録装置
は、MPEG符号化器と、その符号化データを復号して
原画像との差分データを作成する差分データ作成器と、
差分データをビデオストリームのユーザデータに所定の
ユニークコードと共に記録するユーザデータ記録器とを
有して構成する方法がある。
【0155】さらにまた、MPEGデータ再生装置にお
いては、MPEG復号器と、ビデオストリームのユーザ
データに所定のユニークコードと共に記録される差分デ
ータを復号して得ると共に、MPEG復号部で復号され
た復号化データにその差分データの加算を行う差分デー
タ加算器とを有するようにして構成する。
【0156】このようにして構成されるMPEGデータ
記録装置及びMPEGデータ再生装置を搭載するMPE
Gデータ記録再生装置を用いて、ユーザ個人がその装置
により記録したビデオテープはその装置により高画質な
再生ができると共に、その記録したテープを差分画像信
号の再生に対応していない他の再生装置で再生するよう
な場合であっても、通常の記録再生機能により標準的な
再生がなされることになる。
【0157】その標準的な記録再生機能は、MPEGの
メインプロファイルによる符号化の場合は4:2:0画
像フォーマットによる伝送、ないしは記録がなされ、ユ
ーザデータ領域で伝送ないしは記録されるデータとして
4:2:2の原画像データのクロマ信号からMPEG復
号された4:2:0のクロマ信号との差分画像信号を符
号化したものを用い、通常再生は4:2:0画像フォー
マットにより、また差分画像信号を復号可能な場合は
4:2:2画像フォーマットにより、色信号解像度の高
い画像信号の再生がなされるものである。
【0158】このようにして、ここに示した実施例にお
いてはMPEG方式により符号化したビデオ信号ビデオ
ストリームのユーザデータ領域に所定のユニークコード
と差分画像情報を記録するに際し、前記ビットストリー
ム本体は符号化対象のビデオ符号化標準データとし、ユ
ーザデータ領域にのみ高画質化のための差分データ情報
を記録するようにした。
【0159】なお、記録媒体として固定レート記録によ
るデジタルVTRを例として述べたが、記録媒体はVT
Rテープに限ることなく、例えばDVD−RW、DVD
−RAMを用いる記録媒体によっても構わない。
【0160】そのような円盤型記録媒体の場合であって
も、全体の記録容量に対して記録番組のデータ容量が小
さいような場合は、ビットストリーム中のユーザ領域に
差分画像データを記録する、ないしは空き領域に差分画
像データを記録するようにする。
【0161】そのユーザデータ領域への記録はユニーク
コードと共に行うため、仮に読み出し速度が遅いような
DVDプレーヤによる再生の場合でも、そのユーザ領域
に記録される信号は読み飛ばしながら再生されることに
より、通常のメインプロファイルによる再生が可能とさ
れる。
【0162】以上、VTR、DVDに対する応用例につ
いて述べたが、この方法は例えば高速インターネット回
線を用いる画像伝送システムに応用できる。それは、伝
送速度を高く確保できるときは高画質化のための差分画
像データを伝送するようにするものである。
【0163】以上詳述した様に、拡張画像の符号化方法
を搭載する拡張画像符号化装置は、例えばMPEGなど
国際標準とされる符号化規格に対してはその規格に基づ
いた符号化ビットストリームを生成すると共に、そのビ
ットストリームに挿入が許可されている例えばユーザデ
ータ記録領域には、その規格により規定される所定のア
プリケーション規格ないしは伝送フォーマットの変更を
行うことなく階層構造を持たせた画像信号を伝送するた
めのビットストリームを生成することができ、市場に定
着しつつある既存の画像符号化システムとの互換性を完
全に保ちながら、上位階層構造の画像データを伝送でき
るので、アプリケーションの機能拡張性を大きくするシ
ステムを構成できる。
【0164】さらに、単体のビデオストリームに階層構
造をもたせることができるのでシンプルな構成で復号化
器の設計ができるため、高画質化などの機能拡張を低価
格で実現することができる。
【0165】特に、固定転送レートによるの記録媒体
で、記録レートが、本来の記録データより余裕があるよ
うな場合には、前述の実施例に示した方法により高画質
なビデオ信号の伝送ないしは記録を、また色信号の画像
フォーマットを4:2:0から4:2:2に拡張するよ
うな彩度及び精細度の高いビデオ信号を得ることが可能
となる。
【0166】また、上述の第3の実施例において4:
2:0画像フォーマットにより符号化した画像信号を復
号して得られる画像信号と、4:2:2画像フォーマッ
トにより供給される入力画像データとの差の信号を得、
その得られた差の信号を符号化してユーザデータ領域に
挿入した符号化信号として生成する手法について述べた
が、それらの画像フォーマットは4:2:0方式、及び
4:2:2方式に限ることなく、メインの符号化データ
に用いられる画像フォーマットは4:2:0方式の他に
例えば4:1:0方式、及び4:1:1方式などを、そ
してユーザデータ領域で差分画像信号として用いられる
画像フォーマットは4:2:2方式の他に例えば4:
4:4方式などの更に高解像度を与える画像フォーマッ
トの信号形式を使用できる。
【0167】いずれの場合においても、ユーザデータ領
域で差分画像信号として用いられる画像フォーマットは
メインの符号化データに用いられる画像フォーマットよ
りも色差信号などの解像度が高い方式のものが用いられ
る。
【0168】また、ユーザデータ領域で伝送される符号
化信号の符号化方式としてDPCMを用いる場合、及び
MPEGで規定される符号化方式を用いる場合について
述べたが、その符号化方式はそれらに限ることはなく、
差分画像信号に対して効率の高い符号化がなされ、且つ
その符号化、及び復号化が比較的容易に行えるものであ
れば他の符号化方式であっても構わない。
【0169】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、供給され
る画像信号を直交変換及び可変長符号化して標準的に使
用される圧縮符号化信号を得、その得られた圧縮符号化
信号と供給される画像信号とを演算して差分画像信号を
得、その得られた差分画像信号を圧縮符号化して圧縮符
号化信号のユーザデータ記録領域に挿入して拡張画像符
号化信号を得るようにしているため、その拡張画像符号
化信号を標準的な復号化により標準的な画質で復号化画
像信号を得ることができると共に、ユーザデータ領域で
伝送された差分画像信号を復号できる機能を有する復号
化装置で復号化する場合は更に高画質の復号信号を得る
ことができる拡張画像信号の符号化方法を提供できる効
果がある。
【0170】また、請求項2記載の発明によれば、特に
ユーザデータ領域で伝送される差分画像信号に予め定め
られたユニークコードを識別信号として付してユーザデ
ータ記録領域に挿入するようにしているため、請求項1
の効果に加え、ユーザデータ領域で所定の方式により伝
送される差分画像信号の有無を容易に識別することがで
きるため、ユーザデータ領域に目的とする差分画像デー
タが挿入されているときはその信号を検出することによ
り、更に高画質の復号信号を得ることができる拡張画像
信号の符号化方法を提供できる効果がある。
【0171】また、請求項3記載の発明によれば、特に
ユーザデータ領域で伝送される差分画像信号がメインプ
ロファイルとして規定される4:2:0画像フォーマッ
トにより符号化された符号化信号のユーザデータ記録領
域に4:2:2画像フォーマットなど更に高画質な画像
により符号化された信号に対する差分画像信号を符号化
し、挿入して伝送するようにしているため、請求項1の
効果に加え、ユーザデータ領域で伝送される差分画像信
号を復号化できる復号装置を用いて、更に色信号解像度
の高い高画質な画像信号を得ることができる拡張画像信
号の符号化方法を提供できる効果がある。
【0172】また、請求項4記載の発明によれば、画像
信号を直交変換及び可変長符号化して標準的に使用され
る圧縮符号化信号に、その圧縮符号化信号を高画質に復
号するための差分画像信号が圧縮符号化されて圧縮符号
化信号のユーザデータ記録領域に挿入されて供給される
拡張符号化信号を得、その得られた拡張符号化信号の圧
縮符号化信号を復号して復号化画像信号を得ると共に、
その圧縮符号化信号のユーザデータ領域に挿入されて伝
送される差分画像信号を復号化して復号化差分画像信号
を得、それらの得られた復号化画像信号と復号化差分画
像信号との加算処理を行うことにより、更に高画質の復
号化画像信号を得ることができる拡張画像信号の復号化
方法を提供できる効果がある。
【0173】また、請求項5記載の発明によれば、特に
ユーザデータ領域で伝送される差分画像信号が標準符号
化方式のメインプロファイルとして規定される4:2:
0画像フォーマットにより符号化された符号化信号のユ
ーザデータ記録領域に4:2:2画像フォーマットなど
更に高画質な画像により符号化された信号に対する差分
画像信号が符号化、挿入されて伝送される符号化信号を
得て復号化するようにしているため、請求項4の効果に
加え、更に色信号解像度の高い高画質な画像信号を復号
して得ることができる拡張画像信号の復号化方法を提供
できる効果がある。
【0174】また、請求項6記載の発明によれば、供給
される画像信号を直交変換及び可変長符号化して標準的
に使用される圧縮符号化信号を得、その得られた圧縮符
号化信号と、供給される画像信号とを演算して差分画像
信号を得、その得られた差分画像信号を圧縮符号化して
圧縮符号化信号のユーザデータ記録領域に挿入して拡張
画像符号化信号を得るようにしているため、その拡張画
像符号化信号を標準的な復号化により標準的な画質で復
号化画像信号を得ることができると共に、ユーザデータ
領域で伝送された差分画像信号を復号できる機能を有す
る復号化装置で復号化する場合は更に高画質な復号信号
を得ることができる拡張画像信号符号化装置の構成を提
供できる効果がある。
【0175】また、請求項7記載の発明によれば、特に
ユーザデータ領域で伝送される差分画像信号が標準方式
のメインプロファイルとして規定される4:2:0画像
フォーマットにより符号化された符号化信号のユーザデ
ータ記録領域に、4:2:2画像フォーマットなど更に
高画質な画像により符号化された信号に対する差分画像
信号を符号化して、挿入して伝送するため、請求項6の
効果に加え、ユーザデータ領域で伝送される差分画像信
号を復号化できるときは、更に色信号解像度の高い高画
質な画像信号を得ることができる拡張画像信号符号化装
置の構成を提供できる効果がある。
【0176】また、請求項8記載の発明によれば、画像
信号を直交変換及び可変長符号化して標準的に使用され
る圧縮符号化信号に、その圧縮符号化信号を高画質に復
号するための差分画像信号が圧縮符号化されて圧縮符号
化信号のユーザデータ記録領域に挿入されて供給される
拡張符号化信号を得、その得られた拡張符号化信号の圧
縮符号化信号を復号して復号化画像信号を得ると共に、
その圧縮符号化信号のユーザデータ領域に挿入されて伝
送された差分画像信号を復号化して復号化差分画像信号
を得、それらの得られた復号化画像信号と復号化差分画
像信号との加算処理を行うことにより、更に高画質な復
号化画像信号を得ることができる拡張画像信号復号化装
置の構成を提供できる効果がある。
【0177】また、請求項9記載の発明によれば、供給
される画像信号を直交変換及び可変長符号化して標準的
に使用される圧縮符号化信号を得、その得られた圧縮符
号化信号と供給される画像信号とを演算して差分画像信
号を得、その得られた差分画像信号を圧縮符号化して圧
縮符号化信号のユーザデータ記録領域に挿入して拡張画
像符号化信号を得る、などのようにして得られた拡張画
像復号化信号を記録媒体に記録するようにしているた
め、その記録媒体は拡張画像符号化信号を標準的な復号
化装置により標準的な画質で復号化することができると
共に、ユーザデータ領域で伝送された差分画像信号を復
号できる機能を有する復号化装置に対しては更に高画質
の復号信号を得るための拡張画像信号符号化信号を記録
した拡張画像記録媒体を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る拡張画像符号化装
置の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る輝度信号に係るD
PCMコード表を示したものである。
【図3】本発明の第1の実施例に係る色差信号に係るD
PCMコード表を示したものである。
【図4】MPEG2で規定されるビデオレイヤの符号化
シンタックスを示したものである。
【図5】拡張画像符号化装置で生成した符号化データ
の、通常の画像復号化装置による復号を説明するための
図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る拡張画像復号化装
置の構成図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る拡張画像符号化装
置の構成図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る拡張画像復号化装
置の構成図である。
【図9】4:2:0画像フォーマットによる輝度信号と
色差信号の画素数の関係を示した図である。
【図10】4:2:2画像フォーマットによる輝度信号
と色差信号の画素数の関係を示した図である。
【図11】本発明の第3の実施例に係る拡張画像符号化
装置の構成図である。
【図12】本発明の第3の実施例に係る拡張画像符号化
装置を変形させた構成図である。
【図13】拡張画像符号化装置で生成した符号化データ
の、通常の画像復号化装置による復号を説明するための
図である。
【図14】本発明の第3の実施例に係る拡張画像復号化
装置の構成図である。
【図15】従来のMPEG符号化器の構成を示した図で
ある。
【図16】従来のMPEG復号化器の構成を示した図で
ある。
【符号の説明】
10、10a、10b、10c 拡張画像符号化装置 11 データ入力端子 12 MPEG符号化器 12a 第1MPEG符号化器 13 MPEG復号化器 14 加算器 15 遅延器 16 DPCM器 17 ユーザデータ挿入器 18 固定符号量指示器 19 第2MPEG符号化器 21 4:2:0変換器 22 4:2:2変換器 23 色差データ差分器 30 通常画像復号化装置 30a、30b、30c 拡張画像復号化装置 31 データ入力端子 32、32a MPEG復号化器 32b 第1MPEG復号化器 33 ユーザデータ分離器 34 遅延器 35 DPCM復号化器 36 加算器 37 第2MPEG復号化器 38 4:2:2変換器 39 色差データ加算器 50 MPEG符号化器 51 入力端子 52 加算器 53 DCT器 54 量子化器 55 VLC器 56 バッファ 57 変換符号量制御器 61 逆量子化器 62 逆DCT器 63 加算器 64 画像メモリ 65 動き補償予測器 70 MPEG復号化器 71 データ入力端子 72 バッファ 73 VLD器 74 逆量子化器 75 逆DCT器 76 加算器 77 画像メモリ 78 動き補償予測器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C057 AA08 AA09 DA06 EA02 EA06 EM09 EM11 EM13 EM16 FB03 5C059 MA00 MA23 MA35 MC11 MC31 ME01 ME05 PP05 PP06 PP07 PP16 SS01 SS06 SS13 SS20 UA02 UA05 UA38 5J064 AA01 BA04 BA09 BA16 BB01 BC02 BC08 BD02 BD03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給される画像信号を直交変換して変換画
    像信号を得、その得られた変換画像信号を可変長符号化
    して圧縮符号化信号を得る第1のステップと、 前記圧縮符号化信号又は前記変換画像信号を復号して復
    号画像信号を得る第2のステップと、 前記復号画像信号と、前記供給される画像信号とを演算
    して差分画像信号を得る第3のステップと、 前記差分画像信号を圧縮符号化して差分画像圧縮符号化
    信号を得る第4のステップと、 前記差分画像圧縮符号化信号を、前記圧縮符号化信号の
    ユーザデータ記録領域に挿入して拡張画像符号化信号を
    得る第5のステップと、 を少なくとも有することを特徴とする拡張画像の符号化
    方法。
  2. 【請求項2】前記第5のステップにおける差分画像圧縮
    符号化信号の直前に、予め定めたユニークコードを識別
    信号として付して前記ユーザデータ記録領域に挿入する
    ことを特徴とする請求項1記載の拡張画像の符号化方
    法。
  3. 【請求項3】前記第1のステップおいて得られる変換画
    像信号は4:2:0画像フォーマットによる信号であ
    り、且つ前記第3のステップにおいて得られる差分画像
    信号は、前記4:2:0画像フォーマットよりも色信号
    解像度の高い画像フォーマットによる信号であることを
    特徴とする請求項1記載の拡張画像の符号化方法。
  4. 【請求項4】供給される画像信号を圧縮符号化して第1
    の圧縮符号化信号を得、その得られた第1の圧縮符号化
    信号を復号して得た復号化信号と前記画像信号との差分
    画像信号を得、その得られた差分画像信号を圧縮符号化
    して第2の圧縮符号化信号を得、その得られた第2の圧
    縮符号化信号の頭部にユニークコードを付して前記第1
    の圧縮符号化信号のユーザデータ記録領域に挿入するよ
    うして得られた拡張画像符号化信号が供給され、 その拡張画像符号化信号の前記第1の圧縮符号化信号を
    復号して第1の復号化画像信号を得ると共に、前記拡張
    画像符号化信号のユーザデータ領域で伝送される第2の
    圧縮符号化信号を復号して第2の復号化画像信号を得る
    第1のステップと、 その第1のステップで得られた、第1の復号化画像信号
    及び第2の復号化画像信号の加算処理を行うことにより
    拡張復号化画像を得る第2のステップと、 を少なくとも有することを特徴とする拡張画像の復号化
    方法。
  5. 【請求項5】前記第1の圧縮符号化信号は4:2:0画
    像フォーマットにより符号化された信号であり、且つ前
    記差分画像信号は前記4:2:0画像フォーマットより
    も色信号解像度の高い画像フォーマットにより符号化さ
    れた信号であることを特徴とする請求項4記載の拡張画
    像の復号化方法。
  6. 【請求項6】供給される画像信号を直交変換して変換画
    像信号を得、その得られた変換画像信号を可変長符号化
    して圧縮符号化信号を得る第1の圧縮符号化手段と、 その第1の圧縮符号化手段より圧縮符号化信号を得、又
    は前記第1の圧縮符号化手段より前記変換画像信号を
    得、得られたそれらの信号の内少なくとも一方の信号を
    復号して復号画像信号を得る復号化手段と、 その復号化手段より得られた復号画像信号と、前記供給
    される画像信号とを比較演算することにより差分画像信
    号を得る演算手段と、 その演算手段により得られた差分画像信号を圧縮符号化
    して差分画像圧縮符号化信号を得る第2の圧縮符号化手
    段と、 その第2の圧縮符号化手段により得られた差分画像圧縮
    符号化信号を、前記第1の圧縮符号化信号のユーザデー
    タ領域に挿入して拡張画像符号化信号を得るユーザデー
    タ挿入手段と、 を具備して構成することを特徴とする拡張画像符号化装
    置。
  7. 【請求項7】前記第1の圧縮符号化手段により得られる
    圧縮符号化信号は4:2:0画像フォーマットによる信
    号であり、且つ前記第2の圧縮符号化手段により得られ
    る差分画像圧縮符号化信号は前記4:2:0画像フォー
    マットよりも色信号解像度の高い画像フォーマットによ
    る信号であることを特徴とする請求項6記載の拡張画像
    符号化装置。
  8. 【請求項8】供給される画像信号を圧縮符号化して第1
    の圧縮符号化信号を得、その得られた第1の圧縮符号化
    信号を復号して得た復号化信号と前記供給される画像信
    号との差分画像信号を得、その得られた差分画像信号を
    圧縮符号化して第2の圧縮符号化信号を得、その得られ
    た第2の圧縮符号化信号の頭部にユニークコードを付し
    て前記第1の圧縮符号化信号のユーザデータ記録領域に
    挿入するようして得られた拡張画像符号化信号が供給さ
    れ、その供給された拡張画像符号化信号を復号化する拡
    張画像復号化装置であって、 供給される拡張画像符号化信号より前記第1の圧縮符号
    化信号を復号して第1の復号化画像信号を得る第1の復
    号化手段と、 前記ユーザデータ記録領域で伝送される第2の圧縮符号
    化信号を復号して第2の復号化画像信号を得る第2の復
    号化手段と、 その得られた第2の復号化画像信号と、前記第1の復号
    化画像信号とを加算することにより拡張復号化画像信号
    を得る加算手段と、 を具備して構成することを特徴とする拡張画像復号化装
    置。
  9. 【請求項9】画像信号を4:2:0画像フォーマットに
    より符号化して得られる第1の符号化信号のユーザデー
    タ記録領域に、前記第1の符号化信号により符号化した
    画像信号と前記符号化前の画像信号との差分に係る差分
    画像信号を記録する拡張画像記録媒体であって、 前記差分画像信号は前記4:2:0画像フォーマットよ
    りも色信号解像度の高い画像フォーマットにより符号化
    した第2の符号化信号であることを特徴とする拡張画像
    記録媒体。
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