JP2002363480A - 光硬化型プライマー組成物及びこれを用いた塗装方法 - Google Patents

光硬化型プライマー組成物及びこれを用いた塗装方法

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JP2002363480A
JP2002363480A JP2001348797A JP2001348797A JP2002363480A JP 2002363480 A JP2002363480 A JP 2002363480A JP 2001348797 A JP2001348797 A JP 2001348797A JP 2001348797 A JP2001348797 A JP 2001348797A JP 2002363480 A JP2002363480 A JP 2002363480A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光照射により速やかに硬化し、作業性が良好で
素材との付着性や研磨性等に優れた光硬化型プライマー
組成物及びこれを用いた下塗り塗装方法を提供する。 【解決手段】(A)重合性不飽和基をウレタン結合を介
して側鎖に含有し、且つ重合性不飽和基を該樹脂(A)
の固形分中0.2〜2.0mol/kg含むアクリル樹
脂、(B)1分子中に1個以上の重合性不飽和基を含有
するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(C)
その他の重合性不飽和化合物、(D)体質顔料、及び
(E)光重合開始剤を含む光硬化型プライマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光照射により速や
かに硬化し、作業性が良好で素材との付着性や研磨性等
に優れた光硬化型プライマー組成物及びこれを用いた下
塗り塗装方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】従来、自動車外板などの補修
塗装は、主に、損傷箇所に鈑金パテをへら等で厚盛り
に付け、乾燥後該パテ面を研磨し、次いでこの上に上
塗り仕上り性を確保するためにプライマ−サ−フェ−サ
−を塗装し、乾燥後該塗面を平滑に研磨し、次いで上
塗り塗装を行なう工程からなり、このように塗装、乾
燥、研磨と非常に多くの時間が費やされている。そこで
補修塗装全体にかかる時間を短縮するために、近年、光
硬化パテ組成物を使用した補修塗装が検討されている。
こうした光硬化パテ組成物としては、例えば、特開昭5
4−117588号公報、特開平9−137089号公
報、特開平9−100306号公報等に、重合性不飽和
基含有樹脂と光重合開始剤とを含有する光硬化型塗料組
成物が提案されているが、この組成物を補修用プライマ
ーサーフェーサーとして用いると、研磨性、硬度、付着
性、耐水性等の塗膜性能が不十分であるといった問題点
があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、プライマーサーフェー
サーとして、ウレタン結合を介して重合性不飽和基を有
する特定のアクリル樹脂とウレタン(メタ)アクリレー
トオリゴマーを含む特定組成の塗料を使用することによ
り、塗膜性能に影響することなく大幅に作業効率が向上
することを見出し本発明を完成するに至った。
【0004】即ち本発明は、 1.(A)重合性不飽和基をウレタン結合を介して側鎖
に含有し、且つ重合性不飽和基を該樹脂(A)の固形分
中0.2〜2.0mol/kg含むアクリル樹脂、
(B)1分子中に1個以上の重合性不飽和基を含有する
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(C)その
他の重合性不飽和化合物、(D)体質顔料、及び(E)
光重合開始剤を含むことを特徴とする光硬化型プライマ
ー組成物、 2.アクリル樹脂(A)が、水酸基含有アクリル樹脂
(a)と、1分子中にイソシアネート基と重合性不飽和
基を有する化合物(b)とを反応させて得られるもので
ある1項記載の光硬化型プライマー組成物、 3.アクリル樹脂(A)が、イソシアネート基含有アク
リル樹脂(c)と、1分子中に水酸基と重合性不飽和基
を有する化合物(d)とを反応させて得られるものであ
る1項記載の光硬化型プライマー組成物、 4.ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(B)
が、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する
化合物(e)と、水酸基含有重合性不飽和単量体
(f)、及び1価アルコール(g)との反応により得ら
れるものである1項記載の光硬化型プライマー組成物、 5.(A)、(B)及び(C)成分の使用割合が、これ
らの合計固形分に基づいて、(A)成分が5〜90重量
%、(B)成分が5〜90重量%、(C)成分が5〜6
0重量%である1ないし4項のいずれか1項記載の光硬
化型プライマー組成物、 6.体質顔料(D)に、樹脂粒子を併用するものである
1項記載の光硬化型プライマー組成物、 7.Ti値が5以上である1ないし6項のいずれか1項
記載の光硬化型プライマー組成物、 8.基材面に光硬化型パテ組成物を塗布し、次いでその
上に、1ないし7項のいずれか1項記載の光硬化型プラ
イマー組成物を塗装することを特徴とする塗装方法、 9.光硬化型パテ組成物による塗膜層と、該塗膜面上に
形成された光硬化型プライマー組成物による塗膜層を、
光線を照射して両塗膜面を同時に硬化せしめてなる8項
記載の塗装方法、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においてアクリル樹脂
(A)は、重合性不飽和基をウレタン結合を介して側鎖
に含有し、且つ重合性不飽和基を該樹脂(A)の固形分
中0.2〜2.0mol/kg含むものである。
【0006】重合性不飽和基としては、可視光、近赤外
線、紫外線等の光線によりラジカル重合反応を起こすも
のであれば特に制限されないが、具体的には、(メタ)
アクリロイル基、ビニル基、ビニルエ−テル基、アリル
基等が挙げられる。特に(メタ)アクリロイル基が好適
である。
【0007】尚、本明細書において「(メタ)アクリロ
イル基」は、「アクリロイル基またはメタクリロイル基」
を表す。
【0008】上記重合性不飽和基の量は、該樹脂(A)
固形分中0.2〜2.0mol/kg、好ましくは0.
3〜1.5mol/kgが好適である。重合性不飽和基
量が0.2mol/kg未満では、架橋が不十分であ
り、膜物性の低下をもたらし、一方、2.0mol/k
gを超えると硬化収縮が大きくなりすぎて、付着性が低
下するために好ましくない。
【0009】上記アクリル樹脂(A)には、得られる塗
膜の付着性が良好なことから、イソシアネート/水酸基
の反応を利用し、ウレタン結合を介して重合性不飽和基
を導入することが好適である。
【0010】上記アクリル樹脂(A)の製造法として
は、まず、水酸基含有アクリル樹脂(a)と1分子中に
イソシアネート基と重合性不飽和基を有する化合物
(b)を反応させる方法が挙げられる。この場合、水酸
基が過剰で、未反応のイソシアネートが残らないように
する条件にするのが好適である。
【0011】上記水酸基含有アクリル樹脂(a)として
は、水酸基含有重合性不飽和単量体を含む重合性不飽和
単量体混合物を重合開始剤の存在下により共重合して得
た共重合体が好適に使用できる。該水酸基含有重合性不
飽和単量体としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レ−ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレ−トとラクトンとの生成
付加物;「プラクセルFA2」、「プラクセルFM3」(以
上ダイセル化学社製)、ポリエチレングリコ−ルモノ
(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピル(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ、これら
は単独で、もしくは2種以上適宜選択して使用できる。
【0012】上記水酸基含有アクリル樹脂(a)は、必
須成分の水酸基含有重合性不飽和単量体の他、必要に応
じて該単量体と共重合し得るその他の重合性不飽和単量
体を共重合成分としてもよい。
【0013】その他の重合性不飽和単量体としては、上
記水酸基含有重合性不飽和単量体と共重合可能なもので
あれば特に制限なく使用でき、具体的には、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどのア
クリル酸またはメタクリル酸の炭素数1〜24のモノア
ルコール類とのモノエステル類、スチレン、α−メチル
スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イ
タコン酸、マレイン酸、フマル酸、2−カルボキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−カルボキシプロピル(メ
タ)アクリレート、5−カルボキシペンチル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、
2種以上適宜選択して使用できる。
【0014】本発明においては、上記のようにして得ら
れた水酸基含有アクリル樹脂(a)に含まれる水酸基
と、1分子中にイソシアネート基と重合性不飽和基を有
する化合物(b)に含まれるイソシアネート基とを反応
させることにより、アクリル樹脂(A)の側鎖にウレタ
ン結合を介して重合性不飽和基を導入することができ
る。
【0015】1分子中にイソシアネート基と重合性不飽
和基を有する化合物(b)としては、例えば、イソシア
ネートエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニ
ル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等のイソ
シアネート基含有重合性不飽和単量体、あるいはイソシ
アネート基を2個有する化合物と水酸基含有重合性不飽
和単量体を等モルで付加反応して得られた生成物等が使
用できる。
【0016】イソシアネート基を2個有する化合物とし
ては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリ
メチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジ
イソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、
1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレ
ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート化合物、イ
ソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキ
サン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネート、
1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シ
クロヘキサンジイソシアネート等の脂環式系ジイソシア
ネート化合物、キシリレンジイソシアネート、メタキシ
リレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシ
アネート化合物が挙げられる。
【0017】水酸基含有重合性不飽和単量体は、上記水
酸基含有アクリル樹脂(a)の項で説明した中から適宜
選択して使用できる。
【0018】次いで、ウレタン結合を介して重合性不飽
和基を側鎖に含むアクリル樹脂(A)の製造方法として
は、イソシアネート基含有アクリル樹脂(c)と1分子
中に水酸基と重合性不飽和基を有する化合物(d)を反
応させる方法も挙げられる。
【0019】上記イソシアネート基含有アクリル樹脂
(c)は、イソシアネート基含有重合性不飽和単量体を
含む重合性不飽和単量体混合物を重合開始剤の存在下に
より共重合して得られる共重合体が好適に使用できる。
該イソシアネート基含有重合性不飽和単量体としては、
例えば、イソシアナトエチルアクリレート、m−イソプ
ロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等
が挙げられる。また、上記1分子中にイソシアネート基
と重合性不飽和基を有する化合物(b)を使用してもよ
い。これらは単独で、もしくは2種以上適宜選択して使
用できる。
【0020】イソシアネート基含有重合性不飽和単量体
以外のその他の重合性不飽和単量体としては、上記イソ
シアネート基含有重合性不飽和単量体と共重合可能で且
つ、イソシアネート基と速やかに反応する官能基をもた
ない単量体が好適であり、具体的には、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレートなどのアクリル
酸またはメタクリル酸の炭素数1〜24のモノアルコー
ル類とのモノエステル類、スチレン、α−メチルスチレ
ン等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、
2種以上適宜選択して使用できる。
【0021】1分子中に水酸基と重合性不飽和基を有す
る化合物(d)としては、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレ−ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トとラクトンとの
生成付加物;「プラクセルFA2」、「プラクセルFM
3」、(以上ダイセル化学社製)、ポリエチレングリコ
−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−
フェノキシプロピル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基含
有重合性不飽和単量体や、水酸基を2個有する化合物と
上記のごときイソシアネート基含有重合性不飽和単量体
を等モルで付加反応して得られた生成物が挙げられ、こ
れらは単独で、もしくは2種以上適宜選択して使用でき
る。
【0022】上記(a)成分/(b)成分の反応、及び
(c)成分/(d)成分の反応において行われるイソシ
アネート基と水酸基の反応の際には、ウレタン化反応を
促進させ、重合性不飽和基が消失しないように、必要に
応じて、溶剤、ウレタン化触媒、重合禁止剤等を使用し
て、反応温度20〜80℃で行うのが好適である。
【0023】上記アクリル樹脂(A)は、重合性不飽和
基だけでなくさらに反応性官能基を含有してもよい。こ
の場合には、樹脂(A)中の反応性官能基と反応しうる
反応性官能基を含有する化合物をさらに配合してもよ
い。反応性官能基の組合せとしては、特に制限なく従来
公知の組合せを選択でき、例えば水酸基とイソシアネ−
ト基、エポキシ基とアミノ基、エポキシ基とカルボキシ
ル基、水酸基とアルコキシシリル基などの組合せが挙げ
られる。具体的には、例えば樹脂(A)が水酸基を有す
る場合には、ポリイソシアネ−ト化合物等を併用しても
よい。かかる化合物を用いる場合の使用量は、樹脂固形
分全体に対して30重量%以下が適当である。
【0024】上記アクリル樹脂(A)は、また、重合性
不飽和基を導入する前の重量平均分子量が5,000〜
50,000、ガラス転移温度が−50〜100℃、好
ましくは−50〜70℃の範囲が好ましい。該重量平均
分子量が、5,000未満では、膜物性の低下をもたら
し、一方、50,000を超えると、粘度が高くなり取
り扱いに困難をもたらすために好ましくない。またガラ
ス転移温度が−50℃未満では、硬化後にタックが残り
やすく、研磨性が低下し、一方100℃を超えると付着
性の低下をもたらすために好ましくない。
【0025】ここでいうガラス転移温度は次のようにし
て測定する。直径4.5mm、深さ2mmの専用アルミ
パンに固形分10mg相当の樹脂溶液を入れ、50℃で
3時間減圧乾燥して溶剤を完全に除去して樹脂固形分の
みとし、測定用試料とする。測定は、SSC−5300
型熱分析装置(セイコー電子工業社製)を使用し、昇温
スピードは20℃/minとし、予想されるガラス転移
温度より約50℃低い温度より昇温を開始して行なう。
【0026】本発明においてウレタン(メタ)アクリレ
ートオリゴマー(B)は、付着性、耐水性を向上させる
ために配合するものであり、重量平均分子量が400〜
3,000、好ましくは400〜2,000のものが好
適に使用できる。400未満では不飽和基の量が多くな
るため硬化収縮が大きくなり、付着性が低下し、一方、
3,000を超えると付着性の向上にそれほど効果がな
いために好ましくない。
【0027】また上記ウレタン(メタ)アクリレートオ
リゴマー(B)の重合性不飽和基の量は、該(B)成分
の固形分中1.0〜2.5mol/kg含まれることが
好適である。1.0mol/kg未満では架橋が不十分
で膜物性が低下し、付着性、耐水性が低下し、一方2.
5mol/kgを超えると硬化収縮が大きくなりすぎて
付着性が低下するから好ましくない。
【0028】上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴ
マー(B)は、特に、1分子中に2個以上のイソシアネ
ート基を含有する化合物(e)、水酸基含有重合性不飽
和単量体(f)、及び1価アルコール(g)との反応に
より得られるものが好適である。
【0029】1分子中に2個以上のイソシアネート基を
含有する化合物(e)は、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラ
メチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシア
ネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2
−ブチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート化
合物、イソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシク
ロヘキサン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネ
ート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,
2−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環式系ジイ
ソシアネート化合物、キシリレンジイソシアネート、メ
タキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート化合物等のジイソシアネート化合物それ
自体、またはこれら各ジイソシアネート化合物と、多価
アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等と
の付加物、あるいは上記したジイソシアネート化合物同
士の環化重合体、更にはイソシアネート・ビウレット体
等が挙げられる。これらの中でも、特に、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートの環状3量体が好適である。
【0030】水酸基含有重合性不飽和単量体(f)は、
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(D)に重合
性不飽和基を導入するために使用されるものであり、例
えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレ−トとラクトンとの生成付加物;「プ
ラクセルFA2」、「プラクセルFM3」、(以上ダイセ
ル化学社製)、ポリエチレングリコ−ルモノ(メタ)ア
クリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト等が使用できる。
【0031】上記1価アルコール(g)は、ウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマー(D)の合成におい
て、過剰のイソシアネート基を封鎖する目的、及び(不
飽和基の濃度を調整するために、使用されるものであ
る。1価アルコール(g)としては、従来公知のものが
制限なく使用でき、例えばメチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコー
ル、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、
ベンジルアルコール、ラウリルアルコール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0032】上記(e)成分/(f)成分/(g)成分
の反応の際には、ウレタン化反応を促進させ、重合性不
飽和基が消失しないように、必要に応じて、溶剤、ウレ
タン化触媒、重合禁止剤等を使用して、反応温度20〜
80℃で行うのが好適である。また、1価アルコール
(g)を用いない場合には、イソシアネート基と水酸基
を当量使用するか、あるいは、イソシアネート基が消失
するまで反応を行うとよい。
【0033】本発明においてその他の重合性不飽和化合
物(C)は、反応性希釈剤として、また塗料中の不飽和
基濃度を調整するために配合されるものであり、エチレ
ン性不飽和基を有するモノマ−もしくは上記(B)以外
のオリゴマ−が好適に使用できる。具体的には、エチル
(メタ)アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニ
ル(メタ)アクリレ−ト、ノルボルニル(メタ)アクリ
レ−ト、アダマンチル(メタ)アクリレ−ト、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)クリレート、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ
(メタ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ
(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ル(メ
タ)アクリレ−ト、トリシクロデカンジメタノ−ルジ
(メタ)アクリレ−ト、2,2−ビス(4−(3−メタ
クリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)
プロパン、ジ(メタクリロキシエチル)トリメチルヘキ
サメチレンジウレタン、2,2−ビス(4−メタクリロ
キシポリエトキシフェニル)プロパンなどの1価又は多
価アルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステル;4−(メ
タ)アクリロイルオキシメトキシカルボニルフタル酸、
4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニルフ
タル酸などの4−(メタ)アクリロイルオキシル基含有
芳香族ポリカルボン酸及びその酸無水物;スチレン、α
−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、
t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビ
ニル化合物;ジアリルフタレ−ト、ジアリルイソフタレ
−ト、トリアリルフタレ−ト;エポキシアクリレ−ト、
エチレンオキサイド変性エポキシアクリレート、ポリエ
ステルアクリレ−ト、ポリジメチルシリコンジ(メタ)
アクリレ−トなどが挙げられ、これらは1種又は2種以
上併用して使用できる。
【0034】前記(A)成分、(B)成分及び上記
(C)成分を併用する場合の使用割合は、(A)成分、
(B)成分、及び(C)成分の合計固形分に対して、
(A)成分が5〜90重量%、(B)成分が5〜90重
量%、(C)成分が5〜60重量%であることが好まし
い。アクリル樹脂(A)が5重量%未満では、タックが
残り研磨性が低下し、一方90重量%を超えると付着
性、耐水性が低下するから好ましくない。ウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマー(B)が5重量%未満で
は、付着性、耐水性が低下し、一方90重量%を超える
とタックが残り、研磨性が低下するから好ましくない。
重合性不飽和化合物(C)が5重量%未満では、塗装時
の固形分が低下する上、塗料中の不飽和基濃度の低下に
より塗膜物性が低下し、一方60重量%を超えるとタッ
クが残り研磨性が低下するために好ましくない。
【0035】本発明の光硬化型プライマー組成物に使用
される体質顔料(D)は、塗膜の応力緩和や付着性確保
等を目的として配合されるものであり、光透過率の高い
ものが望まれる。
【0036】該体質顔料としては、例えばタルク、マイ
カ、硫酸バリウム、カオリン、炭酸カルシウム、クレ
−、シリカ、石英、ガラスなどが挙げられ、これらは1
種又は2種以上併用して使用できる。
【0037】上記体質顔料(D)は、組成物中の全樹脂
固形分(樹脂(A)、(B)及び(C)成分の合計量)
100重量部に対して1〜300重量部、好ましくは5
〜200重量部配合される。配合量が1重量部未満で
は、研磨性が低下し、また、内部応力が発生することか
ら、付着性、耐水性が低下し、300重量部を越えると
塗料粘度が高くなり作業性が低下するので好ましくな
い。
【0038】また、上記体質顔料(D)には、必要に応
じて他の充填剤を併用することができる。該充填剤とし
ては、例えばチタン白、ベンガラ、カ−ボンブラック、
鉄黒などの着色顔料や、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、などを含むことができる。
【0039】また、上記体質顔料(D)には、粘性挙動
の制御等の点から、必要に応じて樹脂粒子を併用しても
よい。該樹脂粒子としては、従来公知のポリマ−ビ−ズ
などの樹脂粒子や前記モノマ−類の重合物を微細に粉砕
したもの、さらにゲル化重合体微粒子(例えば、特開昭
51−126287号公報、特開昭53−133233
号公報、特開昭53−133236号公報、特開昭56
−76447号公報、特開昭58−129065号公報
参照)などが挙げられ、特にジビニルモノマ−を含むモ
ノマ−混合物をアリル基含有反応性乳化剤の存在下で乳
化重合して得られるゲル化重合体微粒子(例えば、特開
平3−66770号公報参照)が前記樹脂(A)、
(B)及び(C)成分に対する分散性に優れるので好適
に使用できる。
【0040】本発明の光硬化型プライマー組成物に使用
される光重合開始剤(E)は、紫外線、可視光線、近赤
外線等の光線照射の光エネルギ−で励起されることでラ
ジカルを発生し、ラジカル重合を開始するものであれば
よく、例えば4−フェノキシジクロロアセトフェノン、
4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブ
チル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフ
ェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1
−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシフェノ
キシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケ
トン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−
モルホリノプロパノン−1等のアセトフェノン系化合
物;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−
メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサント
ン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチ
オキサントン等のチオキサントン系化合物;ベンジル、
ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエ
チルアセタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン等のベンジル系化合物;ベンゾフェノン、o−
ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーズケトン、4,
4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4、4´−
ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベン
ゾインエーテル系化合物;カンファ−キノン、アントラ
キノン、3−ケトクマリン、α−ナフチル、2,4,6
−トリメチルベンゾイル、ジフェニルホスフィンオキシ
ド、アシルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホス
フィンオキシド、10−ブチル−2−クロロアクリド
ン、フルオレノンなどが挙げられる。これら以外にも公
知の開始剤系として、カチオン染料−ボレ−トアニオン
化合物などのイオン染料−対イオン化合物の系(例え
ば、特開平1−60606号、特開平2−11607号
公報)、金属アレ−ン化合物と有機色素の系(例えば、
特開平4−363308号、特開平5−17525号公
報)などが挙げられる。またシアニン系色素、フタロシ
アニン系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色
素、アズレニウム系色素、スクアリリウム系色素、N
i、Cr等の金属錯塩系色素、ナフトキノン系・アント
ラキノン系色素、インドフェノ−ル系色素、インドアニ
リン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメ
タン系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素、ニ
トロソ化合物等のカチオン色素類の錯体が使用でき、具
体的には特開昭62−143044号、特開平2−11
607号、特開平3−111402号、特開平5−19
4619号、特開平4−77503号公報等に開示され
ている近赤外光吸収性陽イオン染料−ボレ−ト陰イオン
錯体、特開平2−189548号に開示されているシア
ニン系色素とハロゲン化メチル基を有するトリアジン化
合物あるいはシアニン系化合物と金属アレ−ン化合物
や、特開平5−17525号に開示されている金属アレ
−ン化合物とスクアリリウム色素、特開平2−4804
号公報等に開示されているカチオン色素とホウ酸塩など
が挙げられる。
【0041】上記光重合開始剤(E)の配合量は、組成
物中の全樹脂固形分(樹脂(A)、(B)及び(C)成
分)100重量部に対して0.01〜20重量部程度で
ある。
【0042】上記光重合開始剤(E)には、フリ−ラジ
カル連鎖過程で酸素を吸収しえる酸素除去剤や活性水素
ドナ−の連鎖移動剤を併用することが好ましい。該酸素
除去剤としては、フォスフィン、フォスファイト、フォ
スフォネ−ト、第1錫塩及び酸素により容易に酸化され
るその他の化合物が挙げられ、連鎖移動剤としては、例
えば、トリエチルアミン、N−メチルジフェニルアミ
ン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、トリエタ
ノ−ルアミン、ジメチルエタノ−ルアミンなどの3級ア
ミン、ジメチルアミノエチルメタクリレ−ト;N−フェ
ニルグリシン、2−メルカプトベンゾキサゾ−ル、2−
メルカプトベンゾチアゾ−ル;2,6−ジイソプロピル
−N,N−ジアルキルアニリン、N,N,2,4,6−
ペンタメチルアニリンなどのN,N−ジアルキルアニリ
ン等が挙げられる。
【0043】上記光重合開始剤(E)には、ホウ素系増
感剤を併用してもよい。ホウ素系増感剤としては、例え
ばテトラn−ブチルアンモニウム、n−ブチルトリフェ
ニルホウ素、テトラメチルアンモニウムn−ブチルトリ
フェニルホウ素、テトラn−ブチルフォスフォニウムn
−ブチルトリフェニルホウ素等が挙げられる。
【0044】また上記光重合開始剤(E)には、有機過
酸化物を併用してもよい。該有機過酸化物としては、ベ
ンゾイルパ−オキサイド、メチルエチルケトンパ−オキ
サイド、シクロヘキサノンパ−オキサイドなどが挙げら
れる。
【0045】本発明のプライマー組成物は、素地との付
着性向上の点から、リン酸基含有化合物を含有すること
が好適である。リン酸基含有化合物としては、ジブチル
ホスフェ−ト、2−エチルヘキシルホスフェ−トなどの
酸性リン酸エステル、酸性亜リン酸エステル、これらの
ポリリン酸化合物、リン酸共重合樹脂などが挙げられ、
さらにリン酸共重合樹脂を前記樹脂(A)として、リン
酸基含有モノマ−を前記重合性不飽和化合物(C)とし
て用いてもよい。
【0046】該リン酸基含有化合物の配合量は、組成物
中の全樹脂固形分(前樹脂(A)、(B)及び(C)の
合計量)の合計量に対してリン酸基として0.01〜
1.0ミリモル/g、好ましくは0.05〜0.5ミリ
モル/gとなるように決定されることが望ましい。
【0047】また本発明のプライマー組成物には、素地
や上塗り層との付着性向上、作業性向上などの点から、
さらに必要に応じて繊維素誘導体、非反応性希釈剤、熱
可塑性樹脂などを配合することができる。繊維素誘導体
としてはセルロ−スアセテ−トブチレ−ト(CAB)、
ニトロセルロ−ス等が挙げられ、さらに該CABなどの
繊維素誘導体類と水酸基含有不飽和モノマ−や他のエチ
レン性不飽和モノマ−などの単量体混合物とのグラフト
共重合体などを使用してもよい。非反応性希釈剤として
は有機溶剤などが挙げられ、熱可塑性樹脂としてはポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリカプロラクトンな
どが挙げられる。このうち特にCABグラフト共重合体
などの繊維素誘導体を用いると、塗膜表面に水酸基が配
向し上塗がウレタン硬化系の場合、付着性が向上するの
で好適である。
【0048】これらは前記樹脂(A)、(B)及び
(C)成分との相溶性が良好な範囲内で、これらの合計
固形分量に対して40重量%以下、好ましくは1〜20
重量%程度配合されることが望ましい。
【0049】上記成分を含む本発明のプライマ-組成物
は、Ti値が5以上、好ましくは5〜8であることが貯
蔵安定性の点から望ましい。本明細書において、Ti値
とは、塗装用塗料を回転粘度計により非ニュ−トン性の
評価に示されているTI(Thixotropy index:回転数6
rpmと60rpmにおける粘度の比率)で測定(JI
S K 5400 4.5.3(1990))した数値
であり、該Ti値が大きいほど、チキソトロピー性流体
であることを示す。該Ti値が5未満では、貯蔵安定性
が不良となる場合があるので好ましくない。
【0050】本発明のプライマー組成物は、上記塗料成
分を通常の丸缶等に充填して貯蔵することができるが、
蓋の開閉時に缶内に光が入るのを防止するために、図1
に示すような口の小さい容器に充填することが好適であ
る。また、充填する缶がこのような形状物であると、顔
料濃度によっては塗料が缶底にソフトケーキの状態で沈
降を生じる場合に、使用前に蓋を閉めた状態で該缶を振
って攪拌し、塗料を均一な状態に戻すことができる。
【0051】本発明のプライマー組成物は、また、上記
塗料成分に噴射剤を添加し、塗料成分を噴射剤と共にエ
アゾ−ル容器に充填してエアゾ−ル塗料とすることもで
きる。該噴射剤としては、公知のジメチルエ−テル、L
Pガス等を単独又は混合して使用することができる。
【0052】上記の通り得られる本発明の光硬化型プラ
イマー組成物は、基材面あるいはパテ塗装面に直接塗布
することができるものであり、基材面としては、鉄、亜
鉛、アルミなどの金属面やその化学処理面、プラスチッ
ク、木など、さらにこれらに塗装された旧塗膜面などが
挙げられる。補修塗装においては、基材面が損傷部の場
合には、該損傷部を中心に必要によりその周囲までサン
ディングを行っておくのが適当である。パテ塗装面とし
ては、このような補修面に従来公知のラッカー系、ポリ
エステル系、エポキシ系などのパテを塗布乾燥後に研磨
した面が挙げられる。
【0053】本発明では、特に上記基材面に光硬化型パ
テ組成物を塗布し、次いでその上に、上記の通り得られ
る本発明の光硬化型プライマー組成物を塗装してなる塗
装方法をも提供するものである。
【0054】光硬化型パテ組成物としては、前述の光硬
化型プライマー組成物で例示するような、可視光、近赤
外線、紫外線等の光線によりラジカル重合反応を起こす
重合性不飽和基を1分子中に少なくとも1個以上有する
重合性不飽和基含有樹脂や重合性不飽和化合物、光重合
開始剤及び顔料などの充填剤を含むものであれば特に制
限なく従来公知のものが使用でき、例えば特開平9−1
76517号公報、特開平9−302262号公報に示
されるような光硬化型パテ組成物が挙げられる。
【0055】上記光硬化型パテ組成物の塗装は、基材面
である損傷部の状態に応じて適宜選択でき、上記光硬化
型パテ組成物を上述のごとき重合性不飽和化合物にて適
宜塗装粘度に調整し、該損傷部にスプレ−付けする方
法、もしくは上記光硬化型パテ組成物を該損傷部にヘラ
付けなどによって充填する方法によって行なわれる。
【0056】得られたパテ塗面は、光照射によって硬化
せしめてもよいし、未硬化の状態で光硬化型プライマー
組成物を塗装し、光照射によって両層を同時に硬化せし
めてもよい。特に工程削減の点からは後者の如くウェッ
ト・オン・ウェットで両組成物を塗り重ね、光照射して
両塗膜面を同時に硬化することが好適である。
【0057】上記のごとくウェット・オン・ウェットの
塗装工程を採用する場合、光硬化型パテ組成物及び光硬
化型プライマー組成物により形成される塗膜層は、共
に、光線を透過しやすいことが望ましく、特にPVC
(顔料体積濃度)が、光硬化型パテ組成物が10〜30
%で、光硬化型プライマー組成物が10〜40%の範囲
内であることが好ましい。また両組成物は使用される顔
料として光透過率の高い体質顔料を含有することが好ま
しく、両組成物で使用される光重合開始剤としては、塗
膜内部まで硬化させるために可視光もしくは近赤外光の
ような長波長で励起する化合物が好ましい。
【0058】光硬化型プライマー組成物の塗装は、スプ
レ−、ロ−ルコ−タ−、グラビアコ−タ−、スクリ−ン
等の従来公知の方法で行うことができ、塗装粘度を適宜
調整することでスプレ−塗装してもよい。プライマー塗
膜は、乾燥膜厚で30〜500μm、好ましくは50〜
300μmの範囲内である。光照射によって硬化せしめ
たプライマー塗膜は、研磨せずに、あるいは研磨して、
上塗り塗装に供される。
【0059】光照射に使用される光源としては、特に制
限なく使用でき、例えばハロゲンランプ、キセノンラン
プ、クリプトンランプ、メタルハライドランプ、蛍光
灯、太陽光、半導体レ−ザ−、発光ダイオ−ドなどが挙
げられる。照射条件はパテ層、プライマー層の厚みや組
成などにより適宜選択することができる。
【0060】上塗り塗装には、アクリルラッカ−、ウレ
タン硬化型塗料、フッ素樹脂系塗料などの通常補修用に
使用されている有機溶剤系、水系等の上塗り塗料が特に
制限なく使用でき、特にウレタン硬化系塗料が好適であ
る。
【0061】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。尚、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」
及び「重量%」を示す。
【0062】アクリル樹脂の製造 製造例1 反応器に温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下ポンプ、乾燥空気の吹き込み管を備え付け、キ
シレン50部を仕込み、撹拌しながら115℃まで昇温
した後、下記表1に示す単量体及び重合開始剤の混合物
を115℃に保ったまま滴下ポンプを利用して3時間か
けて一定速度で滴下した。滴下終了後1.5時間110
℃に保ち、その後、追加の重合開始剤0.5部をキシレ
ン10部に溶解させたものを1.5時間かけて一定速度
で滴下し、さらに3時間110℃に保ち、撹拌を続け
た。その後、キシレン25部を加えて希釈しながら80
℃まで冷却した。続いて、乾燥空気を液相に供給しなが
ら重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.06部、ウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウ
レート0.06部、イソホロンジイソシアネートとヒド
ロキシエチルアクリレートの等モル付加体18.2部、
キシレン14部を加えて7時間80℃に保ち、付加反応
を完結させ、アクリル樹脂溶液(A1)を得た。該樹脂
溶液(A1)は、不揮発分55%、ガードナー粘度Z6
の均一で透明な溶液であった。また、この樹脂の重合性
不飽和基導入前の重量平均分子量は17,000、ガラ
ス転移温度は60℃であった。
【0063】製造例2〜6 製造例1において、配合組成を表1に示す以外は製造例
1と同様に行い、各アクリル樹脂溶液(A2)〜(A
6)を得た。得られた樹脂溶液の性状値も併せて表1に
示した。
【0064】製造例7 製造例1において、モノマー、重合開始剤を表1に示す
配合とする以外は製造例1と同様に行い、グリシジル基
含有アクリル樹脂を合成した。続いて系を110℃に保
ち、乾燥空気を液相に供給しながら重合禁止剤として、
ハイドロキノンモノメチルエーテル0.06部、エステ
ル化触媒としてテトラブチルアンモニウムブロマイド
1.0部、アクリル酸4.6部、キシレン14部を加え
て7時間110℃に保ち付加反応を完結させた。これに
より、ウレタン結合を介さずに側鎖にラジカル重合性不
飽和基を有するアクリル樹脂溶液(A7)を得た。得ら
れた樹脂溶液の性状値も表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】ウレタンアクリレートオリゴマーの製造 製造例8 反応器に温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下ポンプ、乾燥空気の吹き込み管を備え付け、
「N−3300」(商品名、住友バイエルウレタン社製、
固形分100%、ヘキサメチレンジイソシアネートの環
状3量体、NCO含量21.5%)583.5部、キシ
レン26部、重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル0.47部、ウレタン化触媒としてジブチ
ル錫ジラウレート0.47部を仕込み、乾燥空気を液相
に供給しながら撹拌して80℃まで昇温した。続いて、
ヒドロキシブチルアクリレート288.3部とn−ブタ
ノール66.7部の混合物を80℃に保ったまま滴下ポ
ンプを利用して3時間かけて一定速度で滴下し、その後
5時間80℃に保ち付加反応を完結させ、イソプロパノ
ール216部を加えて希釈しながら冷却し、ウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマー溶液(B1)を得た。
得られたオリゴマー溶液(B1)は不揮発分80%、ガ
ードナー粘度Wの均一で透明な溶液であった。不飽和基
濃度は2.12mol/kg、重量平均分子量は940
であった。
【0067】製造例9、10 製造例8において、イソシアネート化合物、水酸基含有
重合性不飽和単量体、1価アルコールを表2に示す配合
とする以外は製造例8と同様に行い、各オリゴマー溶液
(B2)、(B3)を得た。得られたオリゴマー溶液の
性状値も表2に示す。
【0068】
【表2】
【0069】プライマー組成物の作成 実施例1 容器に、アクリル樹脂溶液(A1)90.9部、ウレタ
ンアクリレートオリゴマー溶液(B1)50部、イソボ
ルニルアクリレート10部、「ミクロエースL−1」(注
1)50部、「バリタ」(注2)150部、及びキシレン
50部を配合し、混合・撹拌し、直径が1.5mmのガ
ラスビーズを投入後、バッチサンドで20分間、分散
後、そこに、「カヤマーPM1」(注3)、及び光重合開
始剤「イルガキュア819」(注4)を4部入れ、撹拌
し、プライマー組成物(P1)を得た。該プライマー組
成物(P1)のTi値は、5.5であった。
【0070】(注1):「ミクロエースL−1」:日本タ
ルク社製、タルク (注2):「バリタ」:堺化学工業社製、沈降性硫酸バリ
ウム100 (注3):「カヤマーPM−21」:日本化薬社製、不
飽和基含有リン酸モノマー (注4):「イルガキュア819」:チバ・スペシャルテ
ィケミカルズ社製、ビス(2,4,6−トリメチルベン
ゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド。
【0071】(注5):樹脂微粒子G:攪拌装置、温度
計、冷却管及び加熱マントルを備えた1リットルフラス
コに、脱イオン水3547.5部と「ラテムルS−12
0A」(花王社製、スルホコハク酸系アリル基含有アニ
オン性反応性乳化剤、50%水溶液)40部を加えて攪
拌しながら90℃まで昇温した。次いでこの中に「VA
−086」(和光純薬工業社製、水溶性アゾアミド重合
開始剤)12.5部を脱イオン水500部に溶解した水
溶液の20%を加えた。15分後にスチレン300部、
メチルメタクリレ−ト400部、n−ブチルアクリレ−
ト200部、1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト
100部からなるモノマ−混合物の5%を加え、30分
間攪拌した。その後、さらに残りのモノマ−混合物及び
重合開始剤水溶液の滴下を開始し、モノマ−混合物の滴
下は3時間で、重合開始剤水溶液の滴下は3.5時間か
けてそれぞれ行ない、その間90℃に保持した。重合開
始剤水溶液の滴下終了後、さらに30分間90℃に保持
してから室温に冷却し、濾布を用いて取り出し、固形分
20%の水性ゲル化微粒子重合体水分散液を得た。その
粒径は72nmであった。これをステンレスパット上で
乾燥させ樹脂微粒子Gを得た。
【0072】実施例2〜11及び比較例1〜5 実施例1において、配合成分を表3に示す配合とする以
外は実施例1と同様に行い、各プライマー組成物(P
2)〜(P16)を得た。なお、比較例5においては顔
料を除いた組成物を作成した。
【0073】上記で得られた各プライマー組成物につい
て、Ti値を測定し、さらに図1に示す容器に貯蔵し2
0℃で3ヶ月間貯蔵後の塗液状態を評価した。○は、全
く異常なし、△は多少増粘してるが、顔料の沈降や凝集
はない、×は顔料が沈降・凝集し、ハードケーキになっ
ている、を夫々示す。
【0074】
【表3】
【0075】塗装 実施例12〜22及び比較例6〜10 軟鋼板(90×150×0.8mm)上に、表3に示す
ように上記で得た実施例及び比較例の各プライマー組成
物をキシレンにて20秒(フォードカップ#4/20
℃)程度に粘調し、乾燥膜厚で100〜150μm程度
になるようスプレー塗装し、次いで「プリズマライト」
(コ−ルク社製、ハロゲンランプ)にて照射距離15c
mで10分間照射し硬化させた。得られたプライマー面
を#600耐水ペ−パ−で軽く研磨した後、「レタンP
G−80ホワイト」(アクリルウレタン樹脂系上塗り塗
料、関西ペイント社製)を乾燥膜厚50μmになるよう
スプレ−塗装し60℃で30分間乾燥させて各塗装板を
得た。各塗装板の性能試験結果を表4に示す。各試験方
法は下記の通りである。
【0076】(*1)タック感:各塗装板の表面のタッ
ク感を調べた(○:良好、△:表面に若干タックある、
×:表面にかなりタックがある)。
【0077】(*2)付着性:ゴバン目テ−プ付着試験
を行った(○:剥離なし、△:一部剥離あり、×:全面
に剥離あり)。
【0078】(*3)研磨性:プライマー塗装面を#6
00耐水ペ−パ−にて研磨し研磨状態を観察した(○:
良好、△:若干からみあり、×:かなりからみあり)。
【0079】(*4)仕上り性:各塗装板の仕上り性を
目視で評価した(○:良好、△:若干塗面にツヤビケあ
り、×:塗面にかなりツヤビケあり)。
【0080】(*5)耐水性:各塗装板を上水に7日間
浸漬した後、塗面状態(ブリスタ−の発生)を観察し、
さらにゴバン目テ−プ付着試験を行った。塗面状態
(○:良好、△:一部ブリスタ−発生、×:全面にブリ
スタ−発生)、ゴバン目テ−プ付着(○:剥離なし、
△:一部剥離あり、×:全面に剥離あり)。
【0081】
【表4】
【0082】光硬化型パテ組成物の製造 製造例11〜12 下記表1に示される配合で各組成物を配合し、順次添加
し分散混合攪拌して各光硬化型パテ組成物(PT1)、
(PT2)を得た。 (注6)「SP−1507」:昭和高分子社製、アクリレ
ート基含有エポキシ樹脂 (注7)「SP−5003」:昭和高分子社製、アクリレ
ート基含有エポキシ樹脂 (注8)N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリン:
連鎖移動剤
【0083】
【表5】
【0084】塗装 実施例23 軟鋼板(90×150×0.8mm)に上記製造例で得
られたパテ組成物(PT1)を5mm厚になるようヘラ
で塗布し、「スクエアライト」(ウシオライティング社
製、メタルハライドランプ)にて照射距離20cmで2
分間照射した。得られたパテ面を軽く研磨した後、上記
作成例で得られたプライマー組成物(P1)を乾燥膜厚
で50〜100μm程度になるようにスプレー塗装し、
ついで「スクエアライト」にて照射距離20cmで2分間
照射し硬化させた。得られたプライマー面を#600耐
水ペーパーで軽く研磨した後、「レタンPG−80ホワ
イト」(アクリルウレタン樹脂系上塗り塗料、関西ペイ
ント社製)を乾燥膜厚50μmになるようスプレ−塗装
し60℃で30分間乾燥させて塗装板を得た。
【0085】実施例24 軟鋼板(90×150×0.8mm)に上記製造例で得
られたパテ組成物(PT2)を5mm厚になるようヘラ
で塗布し、該塗面上に上記製造例で得られたプライマー
組成物(P11)を乾燥膜厚で50〜100μm程度に
なるようにスプレー塗装し、ついで「スクエアライト」
(ウシオライティング社製、メタルハライドランプ)に
て照射距離20cmで2分間照射し両塗膜面を硬化させ
た。得られたプライマー面を研磨することなく、「レタ
ンPG−80ホワイト」(アクリルウレタン樹脂系上塗
り塗料、関西ペイント社製)を乾燥膜厚50μmになる
ようスプレ−塗装し60℃で30分間乾燥させて塗装板
を得た。
【0086】比較例11 軟鋼板(90×150×0.8mm)上に、「LUCポ
リパテ」(関西ペイント社製、不飽和ポリエステル樹脂
系常温硬化型2液型パテ主剤)に使用直前に該主剤に対
して「LUCパテ共通硬化剤」(関西ペイント社製、有
機過酸化物系化合物)を2%配合し、このパテ組成物を
5mm厚になるようヘラで塗布し、20℃で研磨が可能
になるまで乾燥させた。次いで「JUSTウレタンプラ
サフ」(関西ペイント社製、アクリルウレタン樹脂系2
液型プライマー主剤)に該主剤に対して「JUSTウレ
タンプラサフ硬化剤」(関西ペイント社製)を20%、
「レタンPG2Kシンナー」(関西ペイント社製)を2
0%配合し、このプライマー組成物を乾燥膜厚で50〜
100μm程度になるようにスプレー塗装し、60℃で
研磨が可能になるまで強制乾燥した。得られたプライマ
ー面を#600耐水ペーパーで軽く研磨した後、「レタ
ンPG−80ホワイト」(アクリルウレタン樹脂系上塗
り塗料、関西ペイント社製)を乾燥膜厚50μmになる
ようスプレ−塗装し60℃で30分間乾燥させて塗装板
を得た。
【0087】上記各塗装板の性能試験結果を表6に示
す。各試験方法は下記の通りである。尚、付着性は上記
(*2)の通りである。
【0088】(*6)乾燥時間合計:パテ及びプライマ
ー工程における光照射及び加熱時間(分)の合計を示し
た。
【0089】(*7)仕上り性:各塗装板の作成工程の
うち、上塗り塗料を塗装後ランプ照射、あるいは 強制
乾燥後、20℃で24時間放置後の表面を目視にて下記
基準に基づいて評価した(○:良好、△:塗面に若干ひ
ずみあり、×:塗面にかなりひずみあり)。
【0090】(*8)耐水性:各塗装板を上水に7日間
浸漬した後、塗面状態(ブリスタ−の発生)を観察し、
さらに上記付着試験と同様の試験と折り曲げ試験を行っ
た。折り曲げ試験は、各塗装板を中央部より90°角に
折り曲げて、該折り曲げ部の状態を目視にて観察した。
【0091】塗面状態(○:良好、△:一部ブリスタ−
発生、×:全面にブリスタ−発生) 付着性(○:剥離なし、△:一部剥離あり、×:全面に
剥離あり) 折り曲げ試験(○:良好、△:若干剥離あり、×:剥離
あり)
【0092】
【表6】
【0093】
【発明の効果】本発明の光硬化型プライマー組成物によ
れば、一液型で硬化時間が短く作業効率が向上し、光線
照射するまでは硬化が進行しないので、塗料として使用
可能時間が長い特長を有する。さらに特定の重合性不飽
和基含有樹脂を用いた場合には、得られたプライマ-塗
膜はウレタン結合を多く含み、素地との付着性や研磨性
に優れ、上塗りを塗布した後の仕上がり性にも優れるも
のである。また本発明組成物を用いて、パテ充填/プラ
イマー層間においてウエット・オン・ウェット塗装をす
るが可能であり、工程時間がさらに短縮でき、形成され
た塗膜は硬化性が良好でありながら、該層間における付
着性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光硬化型プライマー組成物を貯蔵する
容器を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 的場 隆夫 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 CG001 CG002 DG211 DG212 DG261 DG262 EA012 FA002 FA042 FA122 FA152 FA212 FA231 FA232 FA252 FA262 FA272 FA281 FA282 GA01 HA286 HA376 HA446 HA486 HA526 HA536 HA546 KA03 KA06 MA02 NA23 PA17 PB07 PC02 PC06 PC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)重合性不飽和基をウレタン結合を介
    して側鎖に含有し、且つ重合性不飽和基を該樹脂(A)
    の固形分中0.2〜2.0mol/kg含むアクリル樹
    脂、(B)1分子中に1個以上の重合性不飽和基を含有
    するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(C)
    その他の重合性不飽和化合物、(D)体質顔料、及び
    (E)光重合開始剤を含むことを特徴とする光硬化型プ
    ライマー組成物。
  2. 【請求項2】アクリル樹脂(A)が、水酸基含有アクリ
    ル樹脂(a)と、1分子中にイソシアネート基と重合性
    不飽和基を有する化合物(b)とを反応させて得られる
    ものである請求項1記載の光硬化型プライマー組成物。
  3. 【請求項3】アクリル樹脂(A)が、イソシアネート基
    含有アクリル樹脂(c)と、1分子中に水酸基と重合性
    不飽和基を有する化合物(d)とを反応させて得られる
    ものである請求項1記載の光硬化型プライマー組成物。
  4. 【請求項4】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
    (B)が、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含
    有する化合物(e)と、水酸基含有重合性不飽和単量体
    (f)、及び1価アルコール(g)との反応により得ら
    れるものである請求項1記載の光硬化型プライマー組成
    物。
  5. 【請求項5】(A)、(B)及び(C)成分の使用割合
    が、これらの合計固形分に基づいて、(A)成分が5〜
    90重量%、(B)成分が5〜90重量%、(C)成分
    が5〜60重量%である請求項1ないし4のいずれか1
    項記載の光硬化型プライマー組成物。
  6. 【請求項6】体質顔料(D)に、樹脂粒子を併用するも
    のである請求項1記載の光硬化型プライマー組成物。
  7. 【請求項7】Ti値が5以上である請求項1ないし6の
    いずれか1項記載の光硬化型プライマー組成物。
  8. 【請求項8】基材面に光硬化型パテ組成物を塗布し、次
    いでその上に、請求項1ないし7のいずれか1項記載の
    光硬化型プライマー組成物を塗装することを特徴とする
    塗装方法。
  9. 【請求項9】光硬化型パテ組成物による塗膜層と、該塗
    膜面上に形成された光硬化型プライマー組成物による塗
    膜層を、光線を照射して両塗膜面を同時に硬化せしめて
    なる請求項8記載の塗装方法。
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