JP2002360306A - シューズのソール構造 - Google Patents

シューズのソール構造

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JP2002360306A
JP2002360306A JP2001178432A JP2001178432A JP2002360306A JP 2002360306 A JP2002360306 A JP 2002360306A JP 2001178432 A JP2001178432 A JP 2001178432A JP 2001178432 A JP2001178432 A JP 2001178432A JP 2002360306 A JP2002360306 A JP 2002360306A
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Japan
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midsole
shoe
sole structure
tip
hard
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JP2001178432A
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Isao Nakano
勲 中野
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Mizuno Corp
Original Assignee
Mizuno Corp
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Publication date
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蹴り出し時にキック力をロスなく接地面に伝
えることができるようにする。 【解決手段】 軟質弾性部材製の上部ミッドソール3a
および下部ミッドソール3bと、これらの下面に装着さ
れたアウトソール5と、上部ミッドソール3aの先端部
の底面側に設けられるとともに、上部ミッドソール3a
の前足部位C′の硬度よりも高い硬度を有し、上方に凸
状に湾曲する凸面形状を有する硬質部材6とからシュー
ズのソール構造を構成する。この場合には、ミッドソー
ル先端部の曲げ剛性が高くなっており、該先端部が屈曲
変形しにくくなっている。これにより、蹴り出し時にア
ウトソールの先端部と接地面との間で滑りが発生するの
を抑制でき、その結果、キック力をロスなく接地面に伝
えることができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シューズのソール
構造に関し、詳細には、シューズの踵部分から前足部分
まで延びるミッドソールと、その下面に装着されたアウ
トソールとを備えたソール構造において、その構造の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】シューズのソール構造と
して、実開平3−79704号公報に示すようなものが
提案されている。同号公報には、シューズの中底(ミッ
ドソール)において着用者の足指が接する爪先部の硬度
を踏付部の硬度よりも低くしたものが示されている。
【0003】この場合には、走行時に着用者が足指に力
を加えた際に、中底の爪先部が足指の動きに追随して圧
縮変形し、これにより、足の指先が中底の上面で滑るこ
となく、中底に対して足指の引っ掛かりが生じて走行時
のキック力が高められるようになっている。
【0004】しかしながら、前記従来の構造では、中底
の爪先部全体の硬度を低下させているため、上記公報の
第1図および第2図に示すように、シューズ内部で足の
指先部分が当接する爪先部先端部分の硬度も低下してい
る。
【0005】この場合、蹴り出し時には、中底の爪先部
の弾性変形にともなって爪先部先端部分が屈曲変形し、
これにより、シューズ先端部分の接地底(アウトソー
ル)も屈曲変形する。その結果、蹴り出し時に接地底と
接地面との間で滑りが発生して、キック力をロスなく接
地面に伝えることができない場合が生じ得る。
【0006】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
なされたもので、蹴り出し時にキック力をロスなく接地
面に伝えることができるシューズのソール構造を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るシ
ューズのソール構造は、シューズの踵部分から中足部分
をへて前足部分にかけて延設され、踵部位、中足部位お
よび前足部位を有する軟質弾性部材製のミッドソール
と、前記ミッドソールの下面に装着されたアウトソール
とを備えている。そして、シューズの先端には、その後
方側領域よりも曲げ剛性が高い高剛性部が設けられてお
り、この高剛性部が、着用者の足の第1、第2および第
3末節骨の下方領域をカバーする領域に配置されてい
る。
【0008】請求項1の発明では、シューズの先端に、
その後方側領域よりも曲げ剛性が高い高剛性部が設けら
れている。このため、蹴り出しの際に、着用者の足の第
1、第2および第3足指からの力が作用したとき、シュ
ーズの爪先部先端が屈曲変形しにくくなっている。これ
により、蹴り出し時にシューズ先端部分のアウトソール
と接地面との間で滑りが発生するのを抑制でき、その結
果、キック力をロスなく接地面に伝えることができるよ
うになり、推進性を向上できる。
【0009】高剛性部は、請求項2または3の発明に記
載されているように、ミッドソールの前足部位の先端に
設けられ、ミッドソールの前足部位よりも硬質の硬質部
または硬質部材から構成されており、硬質部材は前足部
位とは別個の部材から構成され、硬質部は前足部位と一
体に形成されている。
【0010】高剛性部は、請求項4の発明に記載されて
いるように、アウトソールの先端に形成された厚肉部か
ら構成されていてもよい。また高剛性部は、請求項5の
発明に記載されているように、ミッドソールの前足部位
に配置された波形シートの先端に設けられていてもよ
い。
【0011】波形シートの先端に高剛性部が設けられる
場合には、高剛性部は、請求項6の発明に記載されてい
るように、波形シートの先端の後方側領域よりも硬質の
硬質部から構成されており、または、請求項7の発明に
記載されているように、波形シートの先端に形成された
厚肉部から構成されている。
【0012】請求項2ないし7のいずれの場合において
も、シューズの爪先部先端の曲げ剛性を大きくでき、こ
れにより、蹴り出し時に、シューズの爪先部先端の屈曲
変形を抑制して、アウトソールと接地面との間で滑りが
発生するのを抑制できる。
【0013】硬質部材または硬質部が、樹脂またはラバ
ー素材の発泡体から構成される場合には、請求項8の発
明に記載されているように、これらの硬度はアスカーの
Cスケールで60〜85度であって、ミッドソールの前
足部位の硬度よりもアスカーのCスケールで少なくとも
5度高くなっているのが好ましい。
【0014】また、硬質部材が樹脂製の場合には、請求
項9または10の発明に記載されているように、硬度が
JIS K6253Dのスケールで15〜80度、また
は、JIS K6253Aのスケールで50〜100度
であるのが好ましい。
【0015】請求項11の発明では、硬質部材または硬
質部がミッドソール先端の下面側の凹部に配置されるの
で、ミッドソール先端の上面側である足指当接面は相対
的に表面硬度が低く、圧縮変形しやすくなっており、こ
れにより、走行時には、着用者の足の指先がミッドソー
ル先端の上面で滑ることなく、ミッドソール先端の上面
に対して足指の引っ掛かりが生じて走行時のキック力が
高められるようになっている。
【0016】請求項12の発明に記載されているよう
に、硬質部材または硬質部は、ミッドソール先端の下面
側の凹部と対向する面が上方に凸状に湾曲する湾曲面を
有しているのが好ましい。この場合には、蹴り出し時
に、ミッドソール先端がより一層屈曲変形しにくくなっ
ている。これにより、蹴り出し時にアウトソールと接地
面との間で滑りが発生するのをより確実に抑制でき、キ
ック力をロスなく接地面に伝えることができるようにな
る。
【0017】請求項13の発明では、ミッドソールの前
足部位の上面に、シューズの概略幅方向に湾曲しつつ延
びる複数の溝が形成されており、これらの溝のうち最前
列に配置された溝が高剛性部の後方に配置されている。
【0018】この場合には、蹴り出し時にミッドソール
の前足部位が溝の形成個所に沿って容易に屈曲するよう
になり、ミッドソールの前足部位の屈曲性が向上する。
また、この場合、最前列の溝が高剛性部の後方に配置さ
れているので、ミッドソール先端の屈曲変形のしにくさ
を維持することができ、これにより、ミッドソールの前
足部位が屈曲変形しやすくなることによるキック力の低
下を防止できる。
【0019】ミッドソールの前足部位に形成される溝
は、請求項14の発明に記載されているように、ミッド
ソールの前足部位の屈曲時におけるソール剥離曲線に対
応して形成されているのが好ましい。ここで、「ソール
剥離曲線」とは、アウトソールが接地面と接触した状態
から、アウトソールが徐々に屈曲して接地面から離れて
いく過程において、アウトソールが接地面と接触する接
触領域の変化を時系列的に表した曲線を意味している。
この場合には、ミッドソールの前足部位が各溝に沿って
さらに容易に屈曲できるようになり、ミッドソールの前
足部位の屈曲性をさらに一層向上できる。
【0020】請求項15の発明に記載されているよう
に、ミッドソールの前足部位に波形シートを設けるとと
もに、ミッドソール先端の凹部に沿う湾曲部を波形シー
トの先端に形成して、硬質部材または硬質部を波形シー
トの湾曲部の凹面側に配置するようにしてもよい。この
場合には、波形シートの波形状部分によって、ミッドソ
ールの前足部位の横ずれ変形が抑制されて、着地時にお
ける前足部位の過回内または過回外が防止されるように
なっている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様を添付図
面に基づいて説明する。図1ないし図7は、本発明の一
実施態様によるシューズのソール構造を説明するための
図であって、図1はシューズの内甲側側面図、図2はシ
ューズの外甲側側面図、図3および図4は図1のソール
構造の平面図、図5は図3のV-V 線断面図、図6は図1
のソール構造の底面図、図7は図6のVII-VII 線断面図
である。ここでは、ウォーキングシューズを例にとって
説明する。
【0022】図1および図2に示すように、ウォーキン
グシューズ1のソール構造は、甲被部2の下部に設けら
れ、シューズの踵部分Aから中足部分Bをへて前足部分
Cにかけて延設された上部ミッドソール3aと、上部ミ
ッドソール3aの踵部位の下方に配置された下部ミッド
ソール3bと、波形状を有し、上部ミッドソール3aの
下面に装着された波形シート4と、波形シート4の中足
部位から前足部位にかけての部分および下部ミッドソー
ル3bの下面に固着されたアウトソール5とから主とし
て構成されている。なお、図1および図2においては、
図示の便宜上、甲被部2が二点鎖線で示されるととも
に、アウトソール5が一点鎖線で示されている。
【0023】上部ミッドソール3aおよび下部ミッドソ
ール3bは、一般に、良好なクッション性を備えた軟質
弾性部材から構成されるが、具体的には、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂の発
泡体やポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂の発泡
体、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等の
ラバー素材の発泡体が用いられる。また上部ミッドソー
ル3aは、甲被部2の下面が固着されるベース面30
と、その左右両側縁部から立ち上がる巻上げ部31とを
有している。
【0024】波形シート4は、着地時に上下部ミッドソ
ール3a,3bが左右方向に横ずれ変形するのを抑制す
る抵抗力を発生させるように設けられており、熱可塑性
樹脂または熱硬化性樹脂から構成されている。また、波
形シート4の踵部位は、上部ミッドソール3aの踵部位
および下部ミッドソール3bの間に挟持されている。
【0025】ソール構造の底面図である図6において、
線L1およびL2は波形シート4の波形状の稜線を示し
ている。すなわち、波形シート4の踵部位においては、
波形状が踵部位の幅方向全体にわたって形成されている
のに対し、波形シート4の前足部位においては、波形状
が前足部位の内甲側および外甲側にのみ形成されてお
り、幅方向の中央部分には波形状が形成されていない。
このため、上部ミッドソール3aの前足部位において
は、その中央部分においてクッション性が確保されつ
つ、両側部への横ずれ変形が抑制されて過回内および過
回外が防止されるようになっている。なお、図6では、
図示の便宜上、下部ミッドソール3bおよびアウトソー
ル5を省略して示している。
【0026】ソール構造の平面図である図3および図4
に示すように、上部ミッドソール3aは、シューズの踵
部分A、中足部分Bおよび前足部分Cにそれぞれ対応す
る踵部位A′、中足部位B′および前足部位C′から構
成されている。図3に示すソール構造と図4に示すソー
ル構造との違いは、図3に示すものが、前足部位C′の
先端部に、シューズのサイズを表す規定寸法Lの捨て寸
部分αを含んでいる点である。この捨て寸部分αは、シ
ューズの規定寸法を超えた寸法を表し、シューズ内部の
爪先部先端部分の遊びに対応している。
【0027】ウォーキングシューズの場合には、シュー
ズの規定寸法よりも若干大きく製作されるため、図3に
示すような捨て寸部分αが設定されるが、陸上競技用シ
ューズやサッカーシューズなどの場合には、図4に示す
ように、捨て寸部分は設定されず、シューズの規定寸法
でまたはこれよりも若干小さめの寸法で製作される。
【0028】上部ミッドソール3aの前足部位C′の先
端には、前足部位C′の硬度よりも高い硬度を有する硬
質部材6が設けられている。図3のV-V 線断面図である
図5および底面図の図6に示すように、硬質部材6は、
上部ミッドソール3aの先端部の底面側に配置されてい
る。
【0029】硬質部材6は、図3および図4に示すよう
に、着用者の足の第1末節骨DP1、第2末節骨DP2
および第3末節骨DP3 の下方領域をカバーする領域に
配置されている。図3に示すように、捨て寸部分αが設
定されたウォーキングシューズでは、硬質部分6が比較
的大形となり、また、図4に示すように、捨て寸部分が
設定されていないシューズの場合には、硬質部材6が比
較的小形となっている。
【0030】図6のVII-VII 線断面図である図7に示す
ように、上部ミッドソール3aの先端部の底面側(図下
側)は、上方に凹状に湾曲した凹部35を有している。
波形シート4の先端は、この凹部35に沿う湾曲部40
を有しており、硬質部材6は、波形シート4の湾曲部4
0の凹面側に配置されており、湾曲部40の凹面形状に
沿いつつ上方に凸状に湾曲する凸面形状を有している。
【0031】硬質部材6は、EVAやポリウレタン等の
樹脂の発泡体またはラバー素材の発泡体から構成されて
おり、その硬度は、アスカーのCスケールで60度以上
85度以下であり、好ましくは、65度以上80度以下
であって、上部ミッドソール3aの前足部位C′の硬度
よりもアスカーのCスケールで5度以上、好ましくは1
0度以上高くなっている。なお、上部ミッドソール3a
の硬度は、アスカーのCスケールで例えば45度以上6
5度以下に設定される。
【0032】また硬質部材6は、ナイロン、ウレタン、
ABS樹脂、ポリカーボネイト等の樹脂から構成されて
いてもよく、この場合の硬度は、JIS K6253D
のスケールで15度以上80度以下であり、好ましく
は、30度以上75度以下である。または、硬質部材6
の硬度は、JIS K6253Aのスケールで50度以
上100度以下であり、好ましくは、60度以上98度
以下である。
【0033】上部ミッドソール3aの前足部位C′の上
面には、図3、図4および図5に示すように、シューズ
の概略幅方向に湾曲しつつ延びる複数の溝32が形成さ
れている。これらの溝32は、上部ミッドソール3aの
前足部位C′の屈曲時におけるソール剥離曲線に対応し
て形成されているのが好ましい。また、溝32のうち最
前列に配置された溝は、硬質部材6の後端縁部60の若
干後方に配置されている。
【0034】ここで、「ソール剥離曲線」とは、アウト
ソールが接地面と接触した状態から、アウトソールが徐
々に屈曲して接地面から離れていく過程において、アウ
トソールが接地面と接触する接触領域の変化を時系列的
に表した曲線を意味している。
【0035】次に、本実施態様の作用効果について説明
する。上述したように本実施態様では、上部ミッドソー
ル3aの前足部位C′の硬度よりも高い硬度を有する硬
質部材6が上部ミッドソール3aの先端に設けられてお
り、このため、蹴り出し時には、上部ミッドソール3a
の先端が屈曲変形しにくくなっている。これにより、蹴
り出し時にシューズ先端部分のアウトソール5と接地面
との間で滑りが発生するのを抑制でき、その結果、キッ
ク力をロスなく接地面に伝えることができるようにな
り、推進性を向上できる。
【0036】また、この場合には、硬質部材6が上部ミ
ッドソール3aの先端部の下面側に設けられており、上
部ミッドソール3aの先端部の上面側である足指当接面
は相対的に硬度が低くなっている。このため、走行時に
は、着用者の足の指先が上部ミッドソール3aの先端部
の上面で滑ることなく、上部ミッドソール3aの先端部
の上面に対して足指の引っ掛かりが生じて走行時のキッ
ク力が向上する。
【0037】さらに、この場合には、蹴り出し時に上部
ミッドソール3aの前足部位C′が溝32の形成個所に
沿って容易に屈曲できるので、上部ミッドソール3aの
前足部位C′の屈曲性が向上する。また、最前列の溝3
2が硬質部材6の後端縁部60の後方に配置されている
関係で、上部ミッドソール3aの先端部の屈曲変形のし
にくさが維持されるので、上部ミッドソール3aの前足
部位C′が屈曲変形しやすくなることによるキック力の
低下を防止できる。
【0038】しかも、この場合には、硬質部材6が上方
に凸状に湾曲する凸面形状を有しているため、硬質部材
自体が上方に屈曲変形しにくい形状になっている。これ
により、蹴り出し時には、上部ミッドソール3aの先端
部がより一層屈曲変形しにくくなり、その結果、蹴り出
し時にアウトソール5の先端部と接地面との間で滑りが
発生するのをより確実に抑制でき、キック力をロスなく
接地面に伝えることができるようになる。
【0039】〔他の実施態様〕前記実施態様では、波形
シートを内蔵するソール構造を例にとって説明したが、
本発明によるソール構造は、図8および図9に示すよう
に、波形シートを有しないソール構造にも同様に適用で
きる。ここで、図8および図9はそれぞれ前記実施態様
の図5および図7にそれぞれ対応しており、これらの図
において、前記実施態様と同一符号は同一または相当部
分を示している。
【0040】この場合には、前記実施態様の下部ミッド
ソール3bを含むミッドソール全体領域がミッドソール
3aにより構成されるとともに、ミッドソール3aの先
端部の下面側に形成された凹部35′内に硬質部材6が
直接配置されている。凹部35′は、前記実施態様の凹
部35と同様の凹状湾曲面を有している。この場合にお
いても、前記実施態様と同様に、蹴り出し時には、ミッ
ドソール3aの先端部が屈曲変形しにくくなっており、
これにより、蹴り出し時にアウトソール5の先端部と接
地面との間で滑りが発生するのを抑制でき、その結果、
キック力をロスなく接地面に伝えることができるように
なる。
【0041】また、前記実施態様および前記他の実施態
様では、硬質部材6が上部ミッドソール3aの前足部位
C′とは別個の部材として設けられた例をそれぞれ示し
たが、前記実施態様では、硬質部材6を上部ミッドソー
ル3aと一体に形成するようにしてもよい。
【0042】前記実施態様および前記他の実施態様にお
いては、上部ミッドソール3aの前足部位C′の先端
に、前足部位C′の硬度よりも高い硬度を有する硬質部
材6を設けることにより、シューズ先端の曲げ剛性を高
くしてシューズ先端が屈曲変形しにくくなるようにした
例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0043】たとえば、シューズ先端に設ける高剛性部
としては、アウトソール6の爪先部先端に形成した厚肉
部(図示せず)を用いるようにしてもよい。この場合に
おいても、シューズ先端の曲げ剛性を大きくでき、同様
に、蹴り出し時において、アウトソール5の先端部と接
地面との間で滑りが発生するのを抑制できる。
【0044】また、波形シート4の先端に高剛性部を設
けるようにしてもよい。この場合には、たとえば、波形
シート4の先端にその後方側領域の硬度よりも高い硬度
を有する硬質部を形成するか、あるいは、波形シートの
先端に厚肉部を形成すればよい。この場合においても、
同様に、シューズ先端の曲げ剛性を大きくでき、蹴り出
し時に、アウトソール5の先端部と接地面との間で滑り
が発生するのを抑制できる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るシューズの
ソール構造によれば、シューズの先端に、その後方側領
域の曲げ剛性よりも高い曲げ剛性を有する高剛性部を設
けるとともに、該高剛性部を着用者の足の第1、第2お
よび第3末節骨の下方領域をカバーする領域に配置する
ようにしたので、蹴り出し時にキック力をロスなく接地
面に伝えることができるようになる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様によるソール構造を備えた
ウォーキングシューズの内甲側側面図である。
【図2】ウォーキングシューズ(図1)の外甲側側面図
である。
【図3】ウォーキングシューズ(図1)のソール構造
(捨て寸有り)の平面図である。
【図4】ウォーキングシューズ(図1)のソール構造
(捨て寸無し)の平面図である。
【図5】図3のV-V 線断面図である。
【図6】ウォーキングシューズ(図1)のソール構造の
底面図である。
【図7】図6のVII-VII 線断面図である。
【図8】図5の変形例を示す図である。
【図9】図7の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1: シューズ 3a: 上部ミッドソール 3b: 下部ミッドソール 32: 溝 35,35′: 凹部 4: 波形シート 40: 湾曲部 5: アウトソール 6: 硬質部材 60: 後端縁部 A: シューズの踵部分 B: シューズの中足部分 C: シューズの前足部分 A′: 上部ミッドソールの踵部位 B′: 上部ミッドソールの中足部位 C′: 上部ミッドソールの前足部位 DP1 : 第1末節骨 DP2 : 第2末節骨 DP3 : 第3末節骨

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シューズのソール構造であって、 シューズの踵部分から中足部分をへて前足部分にかけて
    延設され、踵部位、中足部位および前足部位を有する軟
    質弾性部材製のミッドソールと、前記ミッドソールの下
    面に装着されたアウトソールとを備えたソール構造にお
    いて、 シューズの先端には、その後方側領域よりも曲げ剛性が
    高い高剛性部が設けられており、前記高剛性部が、着用
    者の足の第1、第2および第3末節骨の下方領域をカバ
    ーする領域に配置されている、ことを特徴とするシュー
    ズのソール構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記高剛性部が、前記ミッドソールの前記前足部位の先
    端において前記前足部位とは別個の部材として設けられ
    るとともに、前記ミッドソールの前記前足部位よりも硬
    質の硬質部材から構成されている、ことを特徴とするシ
    ューズのソール構造。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記高剛性部が、前記ミッドソールの前記前足部位の先
    端において前記前足部位と一体に形成されるとともに、
    前記ミッドソールの前記前足部位よりも硬質の硬質部か
    ら構成されている、ことを特徴とするシューズのソール
    構造。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記高剛性部が、前記アウトソールの先端に形成された
    厚肉部から構成されている、ことを特徴とするシューズ
    のソール構造。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記ミッドソールの前記前足部位には、波形状を有する
    波形シートが設けられており、前記高剛性部が前記波形
    シートの先端に設けられている、ことを特徴とするシュ
    ーズのソール構造。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記高剛性部が、前記波形シートの先端の後方側領域よ
    りも硬質の硬質部から構成されている、ことを特徴とす
    るシューズのソール構造。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 前記高剛性部が、前記波形シートの先端に形成された厚
    肉部から構成されている、ことを特徴とするシューズの
    ソール構造。
  8. 【請求項8】 請求項2または3において、 前記硬質部材または前記硬質部が樹脂またはラバー素材
    の発泡体であり、これらの硬度がアスカーのCスケール
    で60〜85度であって、前記ミッドソールの前記前足
    部位の硬度よりもアスカーのCスケールで少なくとも5
    度高くなっている、ことを特徴とするシューズのソール
    構造。
  9. 【請求項9】 請求項2において、 前記硬質部材が樹脂製であって、その硬度がJIS K
    6253Dのスケールで15〜80度である、ことを特
    徴とするシューズのソール構造。
  10. 【請求項10】 請求項2において、 前記硬質部材が樹脂製であって、その硬度がJIS K
    6253Aのスケールで50〜100度である、ことを
    特徴とするシューズのソール構造。
  11. 【請求項11】 請求項2または3において、 前記硬質部材または前記硬質部が、前記ミッドソールの
    前記先端の下面側に形成された凹部に配置されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記硬質部材または前記硬質部は、前記ミッドソールの
    前記先端の前記凹部と対向する面が上方に凸状に湾曲す
    る湾曲面を有している、ことを特徴とするシューズのソ
    ール構造。
  13. 【請求項13】 請求項1において、 前記ミッドソールの前記前足部位の上面には、シューズ
    の概略幅方向に湾曲しつつ延びる複数の溝が形成される
    とともに、これらの溝のうち最前列に配置された溝が前
    記高剛性部の後方に配置されている、ことを特徴とする
    シューズのソール構造。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 前記各溝が、前記ミッドソールの前記前足部位の屈曲時
    におけるソール剥離曲線に対応して形成されている、こ
    とを特徴とするシューズのソール構造。
  15. 【請求項15】 請求項11において、 前記ミッドソールの前記前足部位には、波形状を有する
    波形シートが設けられており、前記波形シートの先端
    が、前記ミッドソールの前記先端の前記凹部に沿う湾曲
    部を有するとともに、前記硬質部材または前記硬質部が
    前記波形シートの前記湾曲部の凹面側に配置されてい
    る、ことを特徴とするシューズのソール構造。
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