JP2002359655A - 歪補償回路および歪補償方法 - Google Patents

歪補償回路および歪補償方法

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JP2002359655A
JP2002359655A JP2001165412A JP2001165412A JP2002359655A JP 2002359655 A JP2002359655 A JP 2002359655A JP 2001165412 A JP2001165412 A JP 2001165412A JP 2001165412 A JP2001165412 A JP 2001165412A JP 2002359655 A JP2002359655 A JP 2002359655A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補償量が大きく、かつ安定した特性を有する
電力増幅器の歪補償回路および歪補償方法を提供する。 【解決手段】 電力増幅器からの帰還信号と入力信号と
の誤差成分と、入力信号との振幅を基に統計的処理を行
い、最小二乗法を用いて、補償される系の伝達関数を複
素多項式で近似する。当該近似した伝達関数を用いて、
前置歪補償器が当該入力信号に、電力増幅器で発生する
非線形歪の逆の歪を付加して、当該非線形歪を補償す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力増幅器の歪み
を補償する歪補償回路および歪補償方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に係る補償器は、特に電力増幅器
の歪みを補償するために用いられている。このような歪
み補償器は、一般的に製造過程で使用する電力増幅器の
特性に合わせてその伝達関数を設定するものが一般的で
ある。近年、歪み補償器の補償精度に対する要求が強ま
りつつある。そのため、装置の周囲温度変化などにより
引き起こされる電力増幅器の特性変化に追従して非線形
歪補償手段の特性を変化させる必要がある。
【0003】これに関連する従来技術として、特開平1
0−145146号公報は、電力増幅器の非線形歪み
を、歪補償用の近似式によって、補償する手法を開示し
ている。この従来技術の構成を図11を参照しながら具
体的に説明する。図11に示された非線形歪補償装置
は、パワー計算部で求めた送信直交ベースバンドの信号
のパワーを用いて、補償係数計算部で近似式により非線
形歪補償データを算出し、そのデータを用いて非線形歪
補償部で非線形歪補償を行う。係数更新部は、変調出力
を復調した信号と送信直交ベースバンド信号とから近似
式の係数を更新し、補償係数計算部に供給している。
【0004】しかしながら、上記特開平10−1451
46号公報は、補償係数計算部における歪補償用の近似
式の係数の決定方法等につき、なんら具体的記載がな
く、ましてや統計的手法により、当該係数を求める手法
について全く示唆されていない。従って、高精度な非線
形歪補償ができるという効果が、いかにしてもたらされ
るかについて何ら示されていないことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みなされたものであり、誤差成分に統計的処理を行
い、最小二乗法を用いて、補償される系の伝達関数を複
素多項式で近似することにより、補償量が大きく、かつ
安定した特性を有する歪補償回路および歪補償方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、入力信号の非線形歪を補
償する非線形歪補償手段と、非線形歪補償手段の出力信
号を直交変調する直交変調手段と、直交変調手段の出力
信号をアナログ変換するD/A変換手段と、D/A変換
手段の出力信号の一部を取り出す方向性結合手段と、方
向性結合手段の取り出した信号をディジタル変換するA
/D変換手段と、A/D変換手段の出力信号を直交復調
する直交復調手段と、入力信号を所定の時間遅延させる
遅延手段と、直交復調手段の出力信号と遅延手段の出力
信号との差を歪成分として検出し、歪成分を振幅値と位
相差とに極座標変換して出力する誤差検出手段と、遅延
手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手段と、振
幅検出手段の出力する振幅値と誤差検出手段の出力する
歪成分とを入力して非線形歪補償手段を制御する統計的
処理手段と、を有し、統計的処理手段は、振幅検出手段
の出力する振幅値と誤差検出手段の出力する歪成分とを
所定数サンプリングし統計処理して非線形歪補償手段の
補償伝達関数の係数を推定し、推定した補償伝達関数の
係数を非線形歪補償手段に設定する、ことを特徴として
いる。
【0007】請求項2記載の発明は、入力信号の非線形
歪を補償する非線形歪補償手段と、非線形歪補償手段の
出力信号を直交変調する直交変調手段と、直交変調手段
の出力信号をアナログ変換するD/A変換手段と、D/
A変換手段の出力信号の一部を取り出す方向性結合手段
と、方向性結合手段の取り出した信号をディジタル変換
するA/D変換手段と、A/D変換手段の出力信号を直
交復調する直交復調手段と、入力信号を所定の時間遅延
させる遅延手段と、直交復調手段の出力信号と遅延手段
の出力信号との差を歪成分として検出し、歪成分を振幅
値と位相差とに極座標変換して出力する誤差検出手段
と、遅延手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手
段と、振幅検出手段の出力する振幅値と誤差検出手段の
出力する歪成分とを入力して非線形歪補償手段を制御す
る統計的処理手段と、を有し、統計的処理手段は、振幅
検出手段の出力する振幅値と誤差検出手段の出力する歪
成分とを直交変換し、直交変換した直交成分を所定数サ
ンプリングし統計処理して非線形歪補償手段の補償伝達
関数の係数を推定し、推定した補償伝達関数の係数を非
線形歪補償手段に設定する、ことを特徴としている。
【0008】請求項3記載の発明は、入力信号の非線形
歪を補償する非線形歪補償手段と、非線形歪補償手段の
出力信号をアナログ変換するD/A変換手段と、D/A
変換手段の出力信号を直交変調する直交変調手段と、直
交変調手段の出力信号の一部を取り出す方向性結合手段
と、方向性結合手段の取り出した信号を直交復調する直
交復調手段と、直交復調手段の出力信号をディジタル変
換するA/D変換手段と、入力信号を所定の時間遅延さ
せる遅延手段と、A/D変換手段の出力信号と遅延手段
の出力信号との差を歪成分として検出し、歪成分を振幅
値と位相差とに極座標変換して出力する誤差検出手段
と、遅延手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手
段と、振幅検出手段の出力する振幅値と誤差検出手段の
出力する歪成分とを入力して非線形歪補償手段を制御す
る統計的処理手段と、を有し、統計的処理手段は、振幅
検出手段の出力する振幅値と誤差検出手段の出力する歪
成分とを所定数サンプリングし統計処理して非線形歪補
償手段の補償伝達関数の係数を推定し、推定した補償伝
達関数の係数を非線形歪補償手段に設定する、ことを特
徴としている。
【0009】請求項4記載の発明は、入力信号の非線形
歪を補償する非線形歪補償手段と、非線形歪補償手段の
出力信号をアナログ変換するD/A変換手段と、D/A
変換手段の出力信号を直交変調する直交変調手段と、直
交変調手段の出力信号の一部を取り出す方向性結合手段
と、方向性結合手段の取り出した信号を直交復調する直
交復調手段と、直交復調手段の出力信号をディジタル変
換するA/D変換手段と、入力信号を所定の時間遅延さ
せる遅延手段と、A/D変換手段の出力信号と遅延手段
の出力信号との差を歪成分として検出し、歪成分を振幅
値と位相差とに極座標変換して出力する誤差検出手段
と、遅延手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手
段と、振幅検出手段の出力する振幅値と誤差検出手段の
出力する歪成分とを入力して非線形歪補償手段を制御す
る統計的処理手段と、を有し、統計的処理手段は、振幅
検出手段の出力する振幅値と誤差検出手段の出力する歪
成分とを直交変換し、直交変換した直交成分を所定数サ
ンプリングし統計処理して非線形歪補償手段の補償伝達
関数の係数を推定し、推定した補償伝達関数の係数を非
線形歪補償手段に設定する、ことを特徴としている。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の発明において、非線形歪補償手段
は、入力信号を振幅データと位相データとに極座標変換
する極座標変換手段と、振幅データのAM/AM歪を補
償するAM/AM歪補償手段と、振幅データのAM/P
M歪を補償するAM/PM歪補償手段と、AM/AM歪
補償手段の出力信号とAM/PM歪補償手段の出力信号
とを入力し、直交座標変換する直交座標変換手段と、を
有し、AM/AM歪補償手段は、書換え可能な第一の記
憶手段によって構成され、AM/PM歪補償手段は、書
換え可能な第二の記憶手段と、第二の記憶手段の出力値
と位相データとを加算する加算器とによって構成され、
統計的処理手段は、補償伝達関数の係数を第一の記憶手
段と第二の記憶手段とに格納する、ことを特徴としてい
る。
【0011】請求項6記載の発明は、入力信号を直交変
調する直交変調工程と、直交変調工程により変調された
信号をアナログ信号に変換するD/A変換工程と、D/
A変換工程により変換された信号の一部を取り出す方向
性結合工程と、方向性結合工程により取り出された信号
をディジタル信号にA/D変換するA/D変換工程と、
A/D変換工程により変換された信号を直交復調する直
交復調工程と、入力信号を所定の時間遅延させる遅延工
程と、直交復調工程により復調された信号と遅延工程に
より遅延された信号との差を歪成分として検出し、歪成
分を振幅値と位相差とに極座標変換する誤差検出工程
と、遅延工程により遅延された信号の振幅値を検出する
振幅検出工程と、振幅検出工程により検出された振幅値
と誤差検出工程により検出された歪成分とを所定数サン
プルし統計処理して入力信号の非線形歪を補償する補償
伝達関数を推定する統計的処理工程と、統計的処理工程
により推定された補償伝達関数を基に入力信号の非線形
歪を補償する非線形歪補償工程と、を有することを特徴
としている。
【0012】請求項7記載の発明は、入力信号を直交変
調する直交変調工程と、直交変調工程により変調された
信号をアナログ信号に変換するD/A変換工程と、D/
A変換工程により変換された信号の一部を取り出す方向
性結合工程と、方向性結合工程により取り出された信号
をディジタル信号にA/D変換するA/D変換工程と、
A/D変換工程により変換された信号を直交復調する直
交復調工程と、入力信号を所定の時間遅延させる遅延工
程と、直交復調工程により復調された信号と遅延工程に
より遅延された信号との差を歪成分として検出し、歪成
分を振幅値と位相差とに極座標変換する誤差検出工程
と、遅延工程により遅延された信号の振幅値を検出する
振幅検出工程と、振幅検出工程により検出された振幅値
と誤差検出工程により検出された歪成分とを直交変換す
る直交変換工程と、直交変換工程により変換された直交
成分を所定数サンプルし統計処理して入力信号の非線形
歪を補償する補償伝達関数を推定する統計的処理工程
と、統計的処理工程により推定された補償伝達関数を基
に入力信号の非線形歪を補償する非線形歪補償工程と、
を有することを特徴としている。
【0013】請求項8記載の発明は、入力信号をアナロ
グ信号に変換するD/A変換工程と、D/A変換工程に
より変換された信号を直交変調する直交変調工程と、直
交変調工程により変調された信号の一部を取り出す方向
性結合工程と、方向性結合工程により取り出された信号
を直交復調する直交復調工程と、直交復調工程により復
調された信号をディジタル変換するA/D変換工程と、
入力信号を所定の時間遅延させる遅延工程と、A/D変
換工程により変換された信号と遅延工程により遅延され
た信号との差を歪成分として検出し、歪成分を振幅値と
位相差とに極座標変換する誤差検出工程と、遅延工程に
より遅延された信号の振幅値を検出する振幅検出工程
と、振幅検出工程により検出された振幅値と誤差検出工
程により検出された歪成分とを所定数サンプルし統計処
理して入力信号の非線形歪を補償する補償伝達関数を推
定する統計的処理工程と、統計的処理工程により推定さ
れた補償伝達関数を基に入力信号の非線形歪を補償する
非線形歪補償工程と、を有することを特徴としている。
【0014】請求項9記載の発明は、入力信号をアナロ
グ信号に変換するD/A変換工程と、D/A変換工程に
より変換された信号を直交変調する直交変調工程と、直
交変調工程により変調された信号の一部を取り出す方向
性結合工程と、方向性結合工程により取り出された信号
を直交復調する直交復調工程と、直交復調工程により復
調された信号をディジタル変換するA/D変換工程と、
入力信号を所定の時間遅延させる遅延工程と、A/D変
換工程により変換された信号と遅延工程により遅延され
た信号との差を歪成分として検出し、歪成分を振幅値と
位相差とに極座標変換する誤差検出工程と、遅延工程に
より遅延された信号の振幅値を検出する振幅検出工程
と、振幅検出工程により検出された振幅値と誤差検出工
程により検出された歪成分とを直交変換する直交変換工
程と、直交変換工程により変換された直交成分を所定数
サンプルし統計処理して入力信号の非線形歪を補償する
補償伝達関数を推定する統計的処理工程と、統計的処理
工程により推定された補償伝達関数を基に入力信号の非
線形歪を補償する非線形歪補償工程と、を有することを
特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、図1を参照して本発明の概
要を説明する。本発明は、無線通信に用いる電力増幅器
5の歪みを補償する歪補償回路において、入力信号であ
るベースバンドのI、Q信号に、電力増幅器5の伝達関
数の逆関数である伝達関数を有する非線形歪補償手段1
は、電力増幅器5と逆の歪みを付加する。その後、補償
された入力信号を直交変調手段2は、中間周波数の信号
に直交変調し、直交変調された信号をD/Aコンバータ
3は、アナログ信号に変換する。アナログ信号となった
入力信号を第1周波数変換器31は、所望の周波数に変
換した後、電力増幅器5は、所望の電力に増幅する。
【0016】一方、方向性結合器8は、電力増幅器5の
出力の一部を取り出し、第2周波数変換器32は、再び
中間周波数に変換する。中間周波数に変換された出力信
号を直交復調手段11はベースバンドのI、Q信号に直
交復調する。
【0017】誤差検出手段13は、直交復調された信号
から線形歪補償手段12により線形歪が取り除かれた信
号と、入力信号を遅延させた信号との誤差を検出するこ
とで、信号の歪み成分を検出する。統計的処理手段14
は、検出された歪み成分と、上記入力信号を遅延させた
信号との振幅とに統計的処理を行うことで、非線形歪補
償手段1の伝達関数を制御する。線形歪補償制御手段1
5は、誤差検出手段13により検出された歪み成分を基
に、線形歪補償手段12の伝達関数を制御する。ここ
で、非線形歪補償手段1の伝達関数は、入力信号の振幅
の複素多項式で近似される伝達関数である。
【0018】統計的処理手段14は、非線形である電力
増幅器5の伝達関数が入力振幅に依存して決定されるこ
とに着目し、誤差成分を入力信号の振幅に対する関数と
とらえ、入力信号の振幅の複素多項式で近似することに
より、電力増幅器5の伝達関数を推定している。
【0019】以下、本発明の実施の形態を添付図面を参
照しながら詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る歪補償回路の構成を示すブロック図である。本実施の
形態に係る歪補償回路は、非線形歪補償手段(前置歪発
生器)1、直交変調手段2、D/Aコンバータ3、第1
周波数変換器31、第1BPF(帯域通過ろ波器)4、
電力増幅器5、遅延手段6、振幅検出手段7、方向性結
合器8、第2BPF(bandpass filter )9、A/Dコ
ンバータ10、直交復調手段11、線形歪補償手段1
2、誤差検出手段13、統計的処理手段(非線形歪補償
制御手段)14、線形歪補償制御手段15、第1局部発
振器(搬送波発振器)16、および第2局部発振器17
を有する。ここで、非線形歪補償手段1、直交変調手段
2、D/Aコンバータ3、第1周波数変換器31、およ
び第1BPF4は、増幅系を構成する。方向性結合器
8、第2周波数変換器32、第2BPF9、A/Dコン
バータ10、直交変調手段11、線形歪補償手段12、
誤差検出手段13、統計的処理手段14および線形歪補
償制御手段15は、帰還系を構成する。
【0021】非線形歪補償手段1は、入力信号である2
系統の複素数ベースバンドのI、Q信号に、電力増幅器
5の伝達関数と逆関数である伝達関数により、電力増幅
器5と逆の歪みを付加する。直交変調手段2は、非線形
歪補償手段1の出力信号を、第1局部発振器16が発生
させた搬送波を用いて、中間周波数に直交変調する。D
/Aコンバータ3は、直交変調手段2の出力信号である
デジタル信号をアナログ信号に変換する。第1周波数変
換器31は、D/Aコンバータ3の出力信号であるアナ
ログ信号を、第2局部発振器17が発生させた搬送波を
用いて、所望の周波数に変換する。第1BPF4は、第
1周波数変換器31の出力信号から、必要な成分のみを
取り出す。電力増幅器5は、非線形の特性を有してお
り、第1BPF4から入力された信号を所望の電力に増
幅する。図1には、1段しか示されていないが、通常、
複数段の増幅器が連ねられる。電力増幅器5により増幅
された信号は、アンテナから送信される。
【0022】遅延手段6は、入力信号であるベースバン
ドのI、Q信号が増幅系、帰還系を介して誤差検出手段
12に戻る時間に対応させるために、所定時間、入力信
号を遅延させる。振幅検出手段7は、遅延手段6の出力
であるI、Q信号の振幅を検出する。
【0023】方向性結合器8は、電力増幅器5の出力の
一部を取り出す。第2周波数変換器32は、電力増幅器
5の出力の一部を、第2局部発振器17が発生させた周
波数を用いて、再び中間周波数に変換する。第2BPF
は、第2周波数変換器32の出力信号から、必要な成分
のみを取り出す。A/Dコンバータ10は、第2BPF
9の出力であるアナログ信号をデジタル信号に変換す
る。直交復調手段11は、A/Dコンバータ10の出力
信号を、第1局部発振器16が発生させた周波数を用い
て、ベースバンドのI、Q信号に直交復調する。線形歪
補償手段12は、直交復調手段11の出力信号の線形歪
みを、線形歪補償制御手段15から取得する線形歪補償
係数を基に補償する。
【0024】誤差検出手段13は、線形歪補償手段12
において線形歪を取り除いた信号と、入力信号を遅延手
段6により遅延された信号との誤差を検出する。当該検
出により、電力増幅器5からの帰還信号の歪み成分を検
出する。統計的処理手段14は、誤差検出手段13が検
出した歪み成分と、入力信号を遅延手段6により遅延さ
せた信号の振幅とを基に統計的処理を行う。当該統計的
処理により、非線形歪補償手段1の伝達関数の係数を得
る。線形歪補償制御手段15は、誤差検出手段13が検
出した歪み成分から線形歪補償係数を決定し、線形歪補
償手段12を制御する。
【0025】以下、本実施の形態の動作について説明す
る。図1を参照すると、誤差検出手段13は、直交復調
した信号を線形歪補償手段12により線形歪みを取り除
いた信号と、入力された信号を遅延させた信号との誤差
を検出することにより、信号の歪み成分を検出して、統
計的処理手段14に出力する。統計的処理手段14は、
検出された歪み成分と、入力信号を遅延させた信号とを
基に統計的処理を行うことで、非線形歪補償手段1の伝
達関数を制御する。ここで、非線形歪補償手段1の伝達
関数を、入力信号の振幅の複素多項式で近似する。
【0026】図2は、本発明の第1の実施の形態におけ
る非線形歪補償手段の構成を示すブロック図である。図
2は、電力増幅器5の伝達関数の逆関数を5次の複素多
項式とした例を示している。非線形歪補償手段1は、極
座標変換部18、AM/AM歪補償部19、AM/PM
歪補償部20、および直交座標変換部21を備える。
【0027】極座標変換部18は、ベースバンドの入力
信号I、Qを極座標変換してR、θ(振幅、位相角)に
変換する。ところで、電力増幅器5の歪み成分には、A
M/AM変換による歪みと、AM/PM変換による歪み
とがある。AM/AM歪補償部19は、電力増幅器5の
AM/AM変換による歪みを補償する。AM/PM歪補
償部20は、電力増幅器5のAM/PM変換による歪み
を補償する。
【0028】極座標変換部18により変換されたR(振
幅データ)は、5次の信号に変換される。AM/AM歪
補償部19は、5つの乗算器と1つの加算器とを備え
る。5次に変換された信号の各々は、対応する乗算器
で、統計的処理手段14から伝達される伝達係数と乗算
される。乗算後の信号は、加算器で加算され、直交座標
変換部21に出力される。
【0029】AM/PM歪補償部20は、AM/AM歪
補償部19と同様に5つの加算器と1つの乗算器とを備
える。上述した5次に変換された信号の各々は、上記と
同様に、対応する加算器で、統計的処理手段14から伝
達された伝達係数と乗算される。ただし、極座標変換部
18により変換されたθ(位相データ)は、乗算器を通
過せずに直接加算器に印加される。上記乗算後の信号
(振幅データ)と直座標変換部18の出力信号θは、加
算器で加算され、直交座標変換部21に出力される。
【0030】直交座標変換部21は、AM/AM歪補償
部19、AM/PM歪補償部20からの出力信号を直交
座標値に変換する。以上の説明において、必要な次数
は、使用する電力増幅器5の特性と所望の歪み補償量と
によって決定される。複素多項式の係数は、後述する統
計的処理手段14によって決定される。
【0031】電力増幅器で発生する非線形歪み成分の多
くは、入力信号の振幅に依存する。そこで、図2に示さ
れるように非線形歪補償手段1は、振幅と位相成分とに
変換する。上述したように、電力増幅器5の歪み成分に
は、AM/AM変換による歪みと、AM/PM変換によ
る歪みとがある。非線形歪補償手段1は、電力増幅器5
のAM/AM変換に相当する入力振幅によって決定され
る出力の振幅と、電力増幅器5のAM/PM変換に相当
する入力振幅によって決定される入力と出力との位相差
を合成することによって歪み信号を得る。そして、位相
は、入力信号の位相と加算することで、非線形歪補償手
段1の出力信号となる。
【0032】図3は、本発明の実施の形態における線形
歪補償手段の構成を示すブロック図である。線形歪補償
手段12は、可変遅延手段22と可変減衰手段23と可
変移相手段24とから構成されており、電力増幅器5で
発生する線形歪みを補償する。
【0033】図1に示す誤差検出手段13により検出さ
れる誤差信号には、電力増幅器5の遅延、振幅、位相の
周波数特性、並びに符号間干渉によって生じる線形歪成
分と、電力増幅器5の非線形特性によって生じる非線形
歪み成分と、その双方とが複合した歪み成分が含まれ
る。
【0034】線形歪補償手段12は、直交復調手段11
の出力信号から線形歪み成分を取り除き、誤差検出手段
13により検出される誤差成分に残留する線形歪み成分
の電力が最小となるように補償する。線形歪補償制御手
段15は、誤差検出手段13の出力電力が最小となるよ
うに、線形歪補償手段12の伝達関数を制御するもので
ある。この制御アルゴリズムには、LMS(least mean
square )などの手段を用いるとよい。また、線形歪補
償手段12には、複素トランスバーサルフィルタなどを
用いても構成できる。
【0035】LMSアルゴリズムについては、例えば、
文献(「適応フィルタ入門」108頁〜 サイモン・ヘ
イキン著 現代工学社刊)に記載されているようなアル
ゴリズムを適用できる。
【0036】次に、非線形歪補償手段1の係数を決定す
る方法について説明する。誤差検出手段13は、入力信
号(I、Q)と、線形歪補償手段12の出力信号
(I’、Q’)とをサンプルする。これらのデータに
は、雑音や線形歪補償手段12で除去できなかった線形
歪み成分が残留している。したがって、電力増幅器5の
非線形歪み特性による誤差を検出するには、これらの不
要な成分を除去する必要がある。
【0037】雑音と線形歪は、入力信号の振幅と無関係
に発生するので、多項式で近似することで低減できる。
多項式の係数は、最小二乗法により算出する。
【0038】
【数1】
【数2】
【数3】
【0039】誤差検出手段13は、上記式2、3で算出
した帰還信号の振幅R’、位相差Δθを統計的処理手段
14と、線形歪補償制御手段15とに出力する。本発明
の第1の実施の形態では、統計的処理手段14は、誤差
検出手段13から入力されたR’と、振幅検出手段7か
ら入力された入力信号の振幅Rとを多項式で近似する。
また、統計的処理手段14は、誤差検出手段13から入
力されたΔθと、振幅検出手段7から入力された入力信
号の振幅Rとを多項式で近似する。
【0040】図7は、本発明の第1の実施の形態におけ
るR対R’を多項式で近似した曲線を示す図である。図
8は、本発明の第1の実施の形態におけるR対Δθを多
項式で近似した曲線を示す図である。これらの曲線は、
電力増幅器5の特性を推定するためのものである。統計
的処理手段14は、図7、8に示す近似曲線を用いて、
非線形歪を補償するよう非線形歪補償手段1を制御す
る。
【0041】次に、曲線を多項式で近似する手法を説明
する。本実施の形態においては、一例として、5次の関
数で近似することとする。図7、図8の縦軸である
R’、Δθ、をyとし、横軸であるRをxとすると、x
が増加するとき、対応するyの値が曲線的に変化するの
で、回帰曲線を用いて近似する。
【0042】本実施の形態においては、それらの曲線を
5次の関数で表すことから、以下に示す式4のようにな
る。
【0043】
【数4】
【0044】式4における回帰係数であるa、b、c、
d、e、fは、最小2乗法によって、以下に示す式5に
おいて最小の値になるように決定される。
【0045】
【数5】
【0046】式5におけるa、b、c、d、e、fを求
めるには、以下の式6に示す正規方程式を解けばよい。
【0047】
【数6】
【0048】統計的処理手段14は、このようにして推
定した関数の逆関数を算出する。そして、この逆関数の
係数を非線形歪補償手段1に出力する。これにより、所
望する非線形歪補償手段1の特性を決定する。このよう
にして非線形歪補償手段1の特性を決定した後も、周期
的に当該特性の非線形歪補償手段1への再設定を繰り返
す。
【0049】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。第1の実施の形態は、入力信号の振幅と、極
座標データであるR、Δθとの関係を多項式で近似し
た。これに対し、本実施の形態は、入力信号の振幅と、
直交データであるR’cos(Δθ)、R’sin(Δ
θ)との関係を多項式で近似する。
【0050】統計的処理手段14は、誤差検出手段13
から入力されたR’、Δθを直交データに変換する。そ
して、統計的処理手段14は、変換したR’cos(Δ
θ)と、振幅検出手段7から入力された入力信号の振幅
Rとを多項式で近似する。また、統計的処理手段14
は、変換したR’sin(Δθ)、振幅検出手段7から
入力された入力信号の振幅Rとを多項式で近似する。そ
して、得られた関数を極座標変換し、その逆関数を算出
する。そして、この逆関数の係数を、非線形歪補償手段
1に出力する。図2の伝達関数の係数(実部のb’、
c’、d’、e’、f’、虚部のb”、c”、d”、
e”、f”)は、それぞれ式4の逆関数の、右辺のb乃
至fの実部と虚部である。
【0051】図9は、本発明の第2の実施の形態におけ
るR対R’cos(Δθ)を多項式で近似した曲線を示
す図である。図10は、本発明の第2の実施の形態にお
けるR対R’sin(Δθ)を多項式で近似した曲線を
示す図である。図7、図8との相違点は、縦軸がR’c
os(Δθ)、R’sin(Δθ)となる点である。
【0052】ここで、第1の実施の形態と第2の実施の
形態とを比較すると、第2の実施の形態は、統計的処理
手段14において直交データに変換するための演算が必
要となるため、処理が複雑化する。しかしながら、第2
の実施の形態は、図9、図10から読み取れるように、
原点付近の小振幅領域での誤差が小さいため、入力信号
のレベルが小さい用途でも、より高精度な補償が可能で
ある。
【0053】以上の説明においては、5次関数の例を説
明した。当然のことながら、5次関数に限定されること
なく、任意に設定可能である。必要な次数は、使用する
電力増幅器の特性と所望の歪み特性によって決定される
ものだからである。
【0054】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、非線形歪補償手段1を記憶
素子で構成する形態である。図4は、本発明の第3の実
施の形態における非線形歪補償手段の構成を示すブロッ
ク図である。本実施の形態は、図2に示した機能を別の
構成で実現するものである。本実施の形態にかかる非線
形歪補償手段1は、極座標変換部25、第1デュアルポ
ートRAM(dual port random access memory)26、
第2デュアルポートRAM27、プロセッサ28、加算
器29および直交座標変換部30を有する。デュアルポ
ートRAM26、27は、アドレスポート、データポー
トを2組有している。
【0055】図4において、極座標変換部25は、ベー
スバンドの入力信号I、Qを極座標変換してR、θとす
る。振幅Rは、デュアルポートRAM26、27のアド
レスバスA、アドレスバスA’から各デュアルポートR
AM26、27に入力される。位相θは、デュアルポー
トRAM27の出力データに、加算器29で加算され
る。
【0056】第1デュアルポートRAM26は、電力増
幅器5のAM/AM変換による歪みを補償するためのも
のである。第1デュアルポートRAM26は、アドレス
バスB、及び、データバスBから、プロセッサ28が算
出した補償後の振幅データ群がセットされる。アドレス
バスAから振幅データRが入力されると、対応するアド
レスに書き込まれている振幅データをデータバスAから
直交座標変換部30に出力する。
【0057】第2デュアルポートRAM27は、電力増
幅器5のAM/PM変換による歪みを補償するためのも
のである。アドレスバスB’、及び、データバスB’か
ら、プロセッサ28が算出した補償後の振幅データ群が
セットされる。アドレスバスA’から振幅データRが入
力されると、書き込まれている振幅データをデータバス
A’から加算器29に出力する。加算器29は、第2デ
ュアルポートRAM27から入力した振幅データと、極
座標変換部25の位相データθとを加算し、加算後のデ
ータを直交座標変換部30に出力する。
【0058】プロセッサ28は、統計的処理手段14か
ら入力される補償係数を基に、歪み発生器1の伝達関数
を演算する。そして、演算結果をアドレスバスB、及
び、データバスBからデュアルポートRAM26、27
に書き込んでおく。こうした構成を採用したことによ
り、コストの高い乗算器を用いずに、非線形歪補償手段
1を実現できる。
【0059】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。第4の実施の形態は、線形歪補償手段12を
送信系(増幅系)に組み込む形態である。図5は、本発
明の第4の実施の形態における歪補償回路の構成を示す
ブロック図である。図5において、線形歪補償手段12
の位置は、図6のように構成してもよい。図6は、図5
を変形したもので、図5の構成に対し、線形歪補償手段
12を非線歪形補償手段1の前段に配置した点が異な
る。
【0060】上述した設計の違いにより、誤差検出手段
13により入力される帰還信号に差異は生じない。した
がって、本発明を実施するにあたり、設計者は、送信系
および帰還系を構成する各素子の特性を考慮して、最適
な設計を選択することができる。
【0061】なお、上述した実施の形態は、本発明の好
適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれ
に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内に
おいて、種々変形実施が可能である。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、一定量
だけ遅延させたベースバンド入力信号と、電力増幅器の
出力信号を直交復調し、線形歪補償手段で等化させた信
号とを比較することで、線形歪補償手段の特性を制御
し、なお残留する歪成分を多項式で近似し、非線形歪補
償手段の伝達関数を電力増幅器の逆関数となるように与
えることにより、非線形歪を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における歪補償回路
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における前置歪発生
器の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における線形補償手
段の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における前置歪発生
器の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における歪補償回路
の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態における歪補償回路
の構成の変形例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるR対R’を
多項式で近似した曲線を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるR対θを多
項式で近似した曲線を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるR対R’c
os(θ)を多項式で近似した曲線を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるR対R’
sin(θ)を多項式で近似した曲線を示す図である。
【図11】従来技術における非線形歪補償装置を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 非線形歪補償手段 2 直交変調手段 3 D/Aコンバータ 4 第1BPF 5 電力増幅器 6 遅延手段 7 振幅検出手段 8 方向性結合器 9 第2BPF 10 A/Dコンバータ 11 直交復調手段 12 線形歪補償手段 13 誤差検出手段 14 統計的処理手段 15 線形歪補償制御手段 16 第1局部発振器 17 第2局部発振器 18 極座標変換部 19 AM/AM歪補償部 20 AM/PM歪補償部 21 直交変換部 22 可変遅延部 23 可変減衰部 24 可変位相部 25 極座標変換部 26 第1デュアルポートRAM 27 第2デュアルポートRAM 28 プロセッサ 29 加算器 30 直交座標変換部 31 第1周波数変換器 32 第2周波数変換器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の非線形歪を補償する非線形歪
    補償手段と、 前記非線形歪補償手段の出力信号を直交変調する直交変
    調手段と、 前記直交変調手段の出力信号をアナログ変換するD/A
    変換手段と、 前記D/A変換手段の出力信号の一部を取り出す方向性
    結合手段と、 前記方向性結合手段の取り出した信号をディジタル変換
    するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段の出力信号を直交復調する直交復調
    手段と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延手段と、 前記直交復調手段の出力信号と前記遅延手段の出力信号
    との差を歪成分として検出し、該歪成分を振幅値と位相
    差とに極座標変換して出力する誤差検出手段と、 前記遅延手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手
    段と、 前記振幅検出手段の出力する振幅値と前記誤差検出手段
    の出力する前記歪成分とを入力して前記非線形歪補償手
    段を制御する統計的処理手段と、 を有し、 前記統計的処理手段は、前記振幅検出手段の出力する振
    幅値と前記誤差検出手段の出力する前記歪成分とを所定
    数サンプリングし統計処理して前記非線形歪補償手段の
    補償伝達関数の係数を推定し、該推定した補償伝達関数
    の係数を前記非線形歪補償手段に設定する、 ことを特徴とする歪補償回路。
  2. 【請求項2】 入力信号の非線形歪を補償する非線形歪
    補償手段と、 前記非線形歪補償手段の出力信号を直交変調する直交変
    調手段と、 前記直交変調手段の出力信号をアナログ変換するD/A
    変換手段と、 前記D/A変換手段の出力信号の一部を取り出す方向性
    結合手段と、 前記方向性結合手段の取り出した信号をディジタル変換
    するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段の出力信号を直交復調する直交復調
    手段と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延手段と、 前記直交復調手段の出力信号と前記遅延手段の出力信号
    との差を歪成分として検出し、該歪成分を振幅値と位相
    差とに極座標変換して出力する誤差検出手段と、 前記遅延手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手
    段と、 前記振幅検出手段の出力する振幅値と前記誤差検出手段
    の出力する前記歪成分とを入力して前記非線形歪補償手
    段を制御する統計的処理手段と、 を有し、 前記統計的処理手段は、前記振幅検出手段の出力する振
    幅値と前記誤差検出手段の出力する前記歪成分とを直交
    変換し、該直交変換した直交成分を所定数サンプリング
    し統計処理して前記非線形歪補償手段の補償伝達関数の
    係数を推定し、該推定した補償伝達関数の係数を前記非
    線形歪補償手段に設定する、 ことを特徴とする歪補償回路。
  3. 【請求項3】 入力信号の非線形歪を補償する非線形歪
    補償手段と、 前記非線形歪補償手段の出力信号をアナログ変換するD
    /A変換手段と、 前記D/A変換手段の出力信号を直交変調する直交変調
    手段と、 前記直交変調手段の出力信号の一部を取り出す方向性結
    合手段と、 前記方向性結合手段の取り出した信号を直交復調する直
    交復調手段と、 前記直交復調手段の出力信号をディジタル変換するA/
    D変換手段と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延手段と、 前記A/D変換手段の出力信号と前記遅延手段の出力信
    号との差を歪成分として検出し、該歪成分を振幅値と位
    相差とに極座標変換して出力する誤差検出手段と、 前記遅延手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手
    段と、 前記振幅検出手段の出力する振幅値と前記誤差検出手段
    の出力する前記歪成分とを入力して前記非線形歪補償手
    段を制御する統計的処理手段と、 を有し、 前記統計的処理手段は、前記振幅検出手段の出力する振
    幅値と前記誤差検出手段の出力する前記歪成分とを所定
    数サンプリングし統計処理して前記非線形歪補償手段の
    補償伝達関数の係数を推定し、該推定した補償伝達関数
    の係数を前記非線形歪補償手段に設定する、 ことを特徴とする歪補償回路。
  4. 【請求項4】 入力信号の非線形歪を補償する非線形歪
    補償手段と、 前記非線形歪補償手段の出力信号をアナログ変換するD
    /A変換手段と、 前記D/A変換手段の出力信号を直交変調する直交変調
    手段と、 前記直交変調手段の出力信号の一部を取り出す方向性結
    合手段と、 前記方向性結合手段の取り出した信号を直交復調する直
    交復調手段と、 前記直交復調手段の出力信号をディジタル変換するA/
    D変換手段と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延手段と、 前記A/D変換手段の出力信号と前記遅延手段の出力信
    号との差を歪成分として検出し、該歪成分を振幅値と位
    相差とに極座標変換して出力する誤差検出手段と、 前記遅延手段の出力信号の振幅値を出力する振幅検出手
    段と、 前記振幅検出手段の出力する振幅値と前記誤差検出手段
    の出力する前記歪成分とを入力して前記非線形歪補償手
    段を制御する統計的処理手段と、 を有し、 前記統計的処理手段は、前記振幅検出手段の出力する振
    幅値と前記誤差検出手段の出力する前記歪成分とを直交
    変換し、該直交変換した直交成分を所定数サンプリング
    し統計処理して前記非線形歪補償手段の補償伝達関数の
    係数を推定し、該推定した補償伝達関数の係数を前記非
    線形歪補償手段に設定する、 ことを特徴とする歪補償回路。
  5. 【請求項5】 前記非線形歪補償手段は、 前記入力信号を振幅データと位相データとに極座標変換
    する極座標変換手段と、 前記振幅データのAM/AM歪を補償するAM/AM歪
    補償手段と、 前記振幅データのAM/PM歪を補償するAM/PM歪
    補償手段と、 前記AM/AM歪補償手段の出力信号と前記AM/PM
    歪補償手段の出力信号とを入力し、直交座標変換する直
    交座標変換手段と、 を有し、 前記AM/AM歪補償手段は、書換え可能な第一の記憶
    手段によって構成され、 前記AM/PM歪補償手段は、書換え可能な第二の記憶
    手段と、該第二の記憶手段の出力値と前記位相データと
    を加算する加算器とによって構成され、 前記統計的処理手段は、前記補償伝達関数の係数を前記
    第一の記憶手段と前記第二の記憶手段とに格納する、 ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    歪補償回路。
  6. 【請求項6】 入力信号を直交変調する直交変調工程
    と、 前記直交変調工程により変調された信号をアナログ信号
    に変換するD/A変換工程と、 前記D/A変換工程により変換された信号の一部を取り
    出す方向性結合工程と、 前記方向性結合工程により取り出された信号をディジタ
    ル信号にA/D変換するA/D変換工程と、 前記A/D変換工程により変換された信号を直交復調す
    る直交復調工程と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延工程と、 前記直交復調工程により復調された信号と前記遅延工程
    により遅延された信号との差を歪成分として検出し、該
    歪成分を振幅値と位相差とに極座標変換する誤差検出工
    程と、 前記遅延工程により遅延された信号の振幅値を検出する
    振幅検出工程と、 前記振幅検出工程により検出された振幅値と前記誤差検
    出工程により検出された前記歪成分とを所定数サンプル
    し統計処理して前記入力信号の非線形歪を補償する補償
    伝達関数を推定する統計的処理工程と、 前記統計的処理工程により推定された前記補償伝達関数
    を基に前記入力信号の非線形歪を補償する非線形歪補償
    工程と、 を有することを特徴とする歪補償方法。
  7. 【請求項7】 入力信号を直交変調する直交変調工程
    と、 前記直交変調工程により変調された信号をアナログ信号
    に変換するD/A変換工程と、 前記D/A変換工程により変換された信号の一部を取り
    出す方向性結合工程と、 前記方向性結合工程により取り出された信号をディジタ
    ル信号にA/D変換するA/D変換工程と、 前記A/D変換工程により変換された信号を直交復調す
    る直交復調工程と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延工程と、 前記直交復調工程により復調された信号と前記遅延工程
    により遅延された信号との差を歪成分として検出し、該
    歪成分を振幅値と位相差とに極座標変換する誤差検出工
    程と、 前記遅延工程により遅延された信号の振幅値を検出する
    振幅検出工程と、 前記振幅検出工程により検出された振幅値と前記誤差検
    出工程により検出された前記歪成分とを直交変換する直
    交変換工程と、 前記直交変換工程により変換された直交成分を所定数サ
    ンプルし統計処理して前記入力信号の非線形歪を補償す
    る補償伝達関数を推定する統計的処理工程と、 前記統計的処理工程により推定された前記補償伝達関数
    を基に前記入力信号の非線形歪を補償する非線形歪補償
    工程と、 を有することを特徴とする歪補償方法。
  8. 【請求項8】 入力信号をアナログ信号に変換するD/
    A変換工程と、 前記D/A変換工程により変換された信号を直交変調す
    る直交変調工程と、 前記直交変調工程により変調された信号の一部を取り出
    す方向性結合工程と、 前記方向性結合工程により取り出された信号を直交復調
    する直交復調工程と、 前記直交復調工程により復調された信号をディジタル変
    換するA/D変換工程と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延工程と、 前記A/D変換工程により変換された信号と前記遅延工
    程により遅延された信号との差を歪成分として検出し、
    該歪成分を振幅値と位相差とに極座標変換する誤差検出
    工程と、 前記遅延工程により遅延された信号の振幅値を検出する
    振幅検出工程と、 前記振幅検出工程により検出された振幅値と前記誤差検
    出工程により検出された前記歪成分とを所定数サンプル
    し統計処理して前記入力信号の非線形歪を補償する補償
    伝達関数を推定する統計的処理工程と、 前記統計的処理工程により推定された前記補償伝達関数
    を基に前記入力信号の非線形歪を補償する非線形歪補償
    工程と、 を有することを特徴とする歪補償方法。
  9. 【請求項9】 入力信号をアナログ信号に変換するD/
    A変換工程と、 前記D/A変換工程により変換された信号を直交変調す
    る直交変調工程と、 前記直交変調工程により変調された信号の一部を取り出
    す方向性結合工程と、 前記方向性結合工程により取り出された信号を直交復調
    する直交復調工程と、 前記直交復調工程により復調された信号をディジタル変
    換するA/D変換工程と、 前記入力信号を所定の時間遅延させる遅延工程と、 前記A/D変換工程により変換された信号と前記遅延工
    程により遅延された信号との差を歪成分として検出し、
    該歪成分を振幅値と位相差とに極座標変換する誤差検出
    工程と、 前記遅延工程により遅延された信号の振幅値を検出する
    振幅検出工程と、 前記振幅検出工程により検出された振幅値と前記誤差検
    出工程により検出された前記歪成分とを直交変換する直
    交変換工程と、 前記直交変換工程により変換された直交成分を所定数サ
    ンプルし統計処理して前記入力信号の非線形歪を補償す
    る補償伝達関数を推定する統計的処理工程と、 前記統計的処理工程により推定された前記補償伝達関数
    を基に前記入力信号の非線形歪を補償する非線形歪補償
    工程と、 を有することを特徴とする歪補償方法。
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