JP2002356505A - 紫外線硬化性組成物及びそれを被覆した樹脂成型品 - Google Patents

紫外線硬化性組成物及びそれを被覆した樹脂成型品

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JP2002356505A
JP2002356505A JP2001164432A JP2001164432A JP2002356505A JP 2002356505 A JP2002356505 A JP 2002356505A JP 2001164432 A JP2001164432 A JP 2001164432A JP 2001164432 A JP2001164432 A JP 2001164432A JP 2002356505 A JP2002356505 A JP 2002356505A
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Toshihiro Shoji
敏博 庄司
Mayumi Aoki
真由美 青木
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状オレフィン系樹脂からなる成型品・フイ
ルムの表面特性を向上させる保護膜形成用の保護コート
剤であって、耐光性、透明性、接着性、耐摩耗性、硬化
性および膜硬度などに優れた紫外線硬化性組成物および
それを被覆した成型品を提供する。 【解決手段】 紫外線硬化性組成物における光重合開始
剤としては、ベンゾフェノン系化合物と脂肪族系三級ア
ミン化合物とを同時に含有させた化合物とし、また、重
合性化合物としては、特定の多官能(メタ)アクリレー
トを含有させた化合物を用いる。さらに、この紫外線硬
化性組成物を環状オレフィン系樹脂成型品・フィルムに
塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線硬化性組成
物及びこれを保護膜として使用する成型品の技術に関
し、特に、環状オレフィン系樹脂の表面被覆に適した紫
外線硬化性組成物及びこれを保護膜とした環状オレフィ
ン系樹脂成型品の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学用透明プラスチック成型材料
としては、ポリカーボネート(PC)及びポリメチルメ
タクリレート(PMMA)が広く使用されている。しか
しながら、それらをプロジェクター用のレンズ材料、光
ディスクのピックアップ用のレンズ材料及び基板材料、
フラットディスプレィ用基板材料等へ適用しようとする
場合、PCは複屈折が大きい、また、PMMAは吸水性
が大きかったり耐熱性が不十分などの問題点が在った。
【0003】最近、これらの問題点を解消する成型材料
として、環状オレフィン系樹脂が上市されるようになっ
た。例えば、日本ゼオン社より、ノルボルネン誘導体を
モノマーとした環状オレフィン系樹脂が、主に射出成型
の基板向けで商品名「ゼオネックス」として、また、押
し出し成型のフイルム向けで商品名「ゼオノア」として
上市されている(シーエムシー社刊「機能材料」200
0年8月号)。また、ジェイエスアール社より、分子内
に極性基を有するノルボルネン構造の環状オレフィン系
樹脂が商品名「アートン」として(「機能材料」199
3年1月号)、更に、三井化学社より環状オレフィンコ
ポリマーが商品名「アペル」として上市されている。
【0004】上記樹脂は、低複屈折性、低吸湿性、高透
明性、高耐熱性を有していて、光学材料をはじめ、様々
な分野で利用されるようになっている。しかしながら、
これら環状オレフィン系樹脂からなる成型品は、用途に
よっては、表面に傷がつき易いという欠点があり、耐擦
傷性の改善が必要である。
【0005】一般に、合成樹脂成型品の傷つきを防止す
る方法としては、成型品表面に保護膜(ハードコート層
とも呼ばれる)を設ける方法がある。このような保護膜
を設けるのに用いる保護コート剤としては、シリコーン
系または有機合成樹脂系コート剤が一般的である。この
うち、シリコーン系コート剤は、表面硬度に優れた保護
膜を形成することができるものの、樹脂成形品の表面に
対する接着性が悪いために、成形品から保護膜が剥離し
易いという欠点がある。これに対し、有機合成樹脂系コ
ート剤は種類が多く、接着性に関しても選択の余地が大
きいことから、汎用性に富んでいる。
【0006】有機合成樹脂系コート剤としては、メラミ
ン系、アルキッド系、ウレタン系、及び(メタ)アクリ
レート系の熱硬化型樹脂や多官能(メタ)アクリレート
系の紫外線硬化型樹脂が知られていて、各樹脂を保護コ
ート剤として塗料形態にして塗布することにより保護膜
を形成することができる。ここで、前者の熱硬化型樹脂
は取り扱いが容易であるとの利点は有るが、保護膜の硬
度や耐候性に劣る。また、硬化のために加熱を必要と
し、その際、樹脂成型品の変形や劣化を引き起こすとい
う問題点を持っている。それに対して、後者の多官能
(メタ)アクリレート系紫外線硬化型樹脂は、保護膜と
しての硬度に優れると共に生産性にも優れている。さら
に、紫外線による常温硬化であるために、樹脂成型品に
対する温度加熱の悪影響もない。
【0007】以上のことから、環状オレフィン系樹脂成
型品に使用する保護膜に関しても、その保護コート剤と
しては、熱硬化型樹脂製よりも、多官能(メタ)アクリ
レート系有機合成樹脂からなる紫外線硬化型樹脂製保護
コート剤が適していると考えられ、種々の組成物が提案
されてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現段階
までに提案された紫外線硬化型多官能(メタ)アクリレ
ート系コート剤を適用して環状オレフィン系樹脂からな
る成型品に保護膜を形成した場合、この保護膜と該樹脂
成型品表面との接着性は、実用レベルとしては不十分で
あって、硬化後の保護膜が樹脂成型品から容易に剥がれ
てしまうという耐層間剥離性の問題を抱えているという
のが実情であった。
【0009】ところで、この保護膜と樹脂成型品との間
の接着性を改善する手段は、次の3法に大別することが
できる。すなわち、 (1)樹脂成型品の樹脂材料自体を改質する方法 (2)樹脂成型品の表面にプライマー(下塗り)層を形
成する方法 (3)紫外線硬化型保護コート剤を改良する方法 である。(1)に関しては、樹脂に3価以上の多価アル
コールの部分エーテル化物を配合するもの(特開平5−
39403号)等がある。しかし、この方法は、環状オ
レフィン系樹脂が持つ特性である低吸湿性を損なってし
まうことになると同時に高透明性・高耐熱性の保持をも
不充分にするものであった。(2)に関しては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂をトルエン等
の溶剤に溶解したもので下塗りするもの(特開平5−2
25613号)、ハロゲン化プロピレン重合体の溶液で
下塗りをするもの(特開平5−247241号)等が挙
げられる。しかし、これらは保護膜との接着性は改善す
るものの、製造工程上のプロセスを増加させることとな
り、製品欠陥の発生や製造のコストアップなどの原因と
なるという問題点を有していた。(3)に関しては、紫
外線硬化型樹脂塗料(紫外線硬化性組成物ともいう)に
ビニル系モノマーの単独重合体または共重合体の塗料用
樹脂を含有させるもの(特開平8−12787号)、ポ
リスチレン系ブロック共重合体等のエラストマー成分を
含有させるもの(特開平6−340849号)がある。
しかし、これらの方法は、紫外線硬化における樹脂の架
橋密度を下げ、保護膜の耐擦傷性を低下させるものであ
った。また、重合性化合物として脂環式(メタ)アクリ
ル化合物を配合するもの(特開平5−51542号、特
開平5−306378号)が有るが、これは硬化塗膜の
内部収縮を小さくするのには効果があるが、用途によっ
ては耐擦傷性及び接着性が不足する場合があり、より耐
擦傷性と接着性に優れた紫外線硬化性組成物の開発が求
められていた。
【0010】そこで、本発明者らは、特願2001−0
78186にて、少なくとも分子内にベンゾフェノン構
造と、紫外線を照射することにより開裂してラジカルを
生ずる構造部分とを同時に有する化合物を光重合開始剤
として含有する紫外線硬化性組成物が、環状オレフィン
系樹脂の保護膜として適するものであるとして提案し
た。
【0011】しかしながら、本発明者らは、近時、上記
提案の該紫外線硬化性組成物は膜硬度、耐擦傷性、接着
性、透明性などには優れるものの、保護膜である硬化塗
膜の耐光性において若干の難点があることを検出した。
そのため、本発明は、環状オレフィン系樹脂からなる樹
脂成型品を被覆する保護膜として、優れた膜硬度、耐擦
傷性、接着性、透明性などを保有すると共に、特に、耐
光性において優れた特性を有する紫外線硬化性組成物の
提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、環状オレ
フィン系樹脂成型品を被覆して保護膜とする紫外線硬化
性組成物に関して鋭意研究の結果、該紫外線硬化性組成
物における光重合開始剤と重合性化合物とにおいて、光
重合開始剤としては、ベンゾフェノン系化合物と脂肪族
系三級アミン化合物とを同時に含有する化合物とするこ
と、また、重合性化合物としては、特定の多官能(メ
タ)アクリレートを含有する化合物とすることにより環
状オレフィン系樹脂成型品用の保護膜形成用保護コート
剤と成し、そして、その保護コート剤の使用・塗布によ
って保護膜を形成して環状オレフィン系樹脂成型品を被
覆することで、耐光性、膜硬度、耐擦傷性、接着性、透
明性などの諸特性において優れた環状オレフィン系樹脂
成型品が得られることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0013】ここで、本発明の紫外線硬化性組成物から
なる保護膜が、環状オレフィン系樹脂成型品に対して接
着性、膜硬度、耐擦傷性、透明性などに優れること、そ
の上特に、耐光性においても優れるという理由は、後述
するように、ベンゾフェノン系化合物による水素引き抜
き作用により、環状オレフィン系樹脂成型品への強固な
接着性を発現すると共に、併用する脂肪族系三級アミン
化合物が、この接着性を阻害しない程度に塩基性を有し
ていて該組成物の光酸化劣化を抑制することにあると推
測する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の紫外線硬化性組成物は、
次の(A)から(C)の三成分、すなわち、(A)ベン
ゾフェノン系化合物と脂肪族系三級アミン化合物とを同
時に含有する光重合開始剤、(B)重合性化合物、
(C)その他成分、から構成する。
【0015】(A):光重合開始剤成分 工業的な紫外線硬化性組成物に使用されるラジカル重合
系光重合開始剤は、開裂型と水素引き抜き型に大別
することが出来る。この光重合開始剤の面から、紫外線
硬化性組成物を硬化した際の環状オレフィン系樹脂成型
品への保護膜の接着性について検討した結果、光重合開
始剤として、ベンゾフェノン系化合物(ベンゾフェノン
と類似の構造を持つのタイプの光重合開始剤)を使用
することが必須であるとの知見を得た。ここで、一般的
にベンゾフェノン系化合物を光重合開始剤として使用す
る場合、単独で使用する場合、又は三級アミンの様な水
素供与体と併用して使用する場合の2通りがある。更に
は、併用される三級アミンには、構造上、脂肪族系三級
アミン化合物と芳香族系アミン化合物がある。
【0016】しかし、光重合開始剤として、ベンゾフェ
ノン系化合物を単独で使用した場合は、紫外線硬化性が
悪いこと、また、光硬化反応を起こす重合性化合物の種
類によっては、硬化時に皺ができる等、正常な硬化塗膜
が得られない場合もあることが判った。本発明において
は、光重合開始剤としてベンゾフェノン系化合物と脂肪
族系三級アミン化合物を併用する。これにより、環状オ
レフィン系樹脂成型品に対する接着性、硬化性、透明
性、耐擦傷性が良好で、かつ耐光性に優れた紫外線硬化
性組成物の保護膜を形成することが出来る。
【0017】他方、芳香族系三級アミン化合物を併用し
た場合は、それとベンゾフェノン系化合物とが励起体を
造り易く、ベンゾフェノン系化合物による環状オレフィ
ン系樹脂成型品への接着効果を減殺する。そのため、環
状オレフィン系樹脂成型品と紫外線硬化性組成物保護膜
との間における接着性を、実用レベルで、確保すること
はできない。また、硬化塗膜も着色しやすく、透明性に
劣る傾向にある。
【0018】本発明の(A)光重合開始剤成分は、主剤
成分(A−1)、助剤成分(A−2)および添加剤成分
(A−3)に区分することができる。主剤成分(A−
1)は、ベンゾフェノン系化合物であり、その例として
は、ベンゾフェノン、ベンゾイルベンゾイックアシッ
ド、3,3’−ジメチルー4−メトキシベンゾフェノ
ン、1,4−ジベンゾイルベンゼン、4−ベンゾイルナ
フタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイル
ジフェニルエーテル、2,4,6−トリメチルベンゾフ
ェノン等が挙げられる。
【0019】ところで、4−ベンゾイル−4'−メチル
ジフェニルサルファイドは、ベンゾフェノン系化合物と
同様な機能を有する。しかし、これを含有させた場合に
は、塗膜の耐光性が低下する傾向にある。そのため、主
剤成分、ベンゾフェノン系化合物の代替え、としての使
用はできず、少量の使用に限定される。
【0020】助剤成分(A−2)は、脂肪族系三級アミ
ン化合物であり、その例としては、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−
n−ブチルアミン、メチルエチル−n−プロピルアミン
等のトリアルキルアミン化合物、2−ジエチルアミノエ
タノール、メチルジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルカノールアミン化合物、N,N−ジメチ
ルアリルアミン、メチルジアリルアミン、トリアリルア
ミン等のアリルアミン化合物、テトラメチルエチレンジ
アミン、テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン等の
ジアミン化合物、ペンタメチルジエチレントリアミン、
N,N,N’,N’,N’’−ペンタメチルジプロピレ
ントリアミン等のトリアミン化合物、N−メチルピペリ
ジン、N−エチルピペリジン等のピペリジン化合物、ジ
メチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシ
ルアミン;(メタ)アクリレート化合物との重合性反応
基を持つ脂肪族系三級アミン化合物としては、N,N−
ジメチルアミノ(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエ
チルアミノ(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルキル
(メタ)アクリルアミド化合物、アクリロイルモルホリ
ン、モルホリノエチルアクリレート等が挙げられる。こ
のうち、硬化塗膜からの抽出物が少ないという観点か
ら、(メタ)アクリレート化合物との重合反応性基を持
つ脂肪族系三級アミン化合物が、特に好ましい。
【0021】添加剤成分(A−3)は、上記以外ではあ
るが前記とに属する光重合開始剤であるという化合
物である。先ず、の開裂型光重合開始剤の例として
は、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレー
ト、エチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,
4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキ
サイド等のアシルホスフィンオキサイド等を挙げること
ができる。これらの中では、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレー
ト、エチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが、透
明性、硬化性の観点から、特に好ましい。次に、の光
重合開始剤の例としては、2,4−ジエチルキサンソ
ン、イソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系
の光重合開始剤が挙げられる。しかし、硬化塗膜に着色
が生じるため、併用は、極く少量に限られる。
【0022】光重合開始剤中における添加剤成分(A−
3)の組成比率は、光重合開始剤の総量に対する組成比
率で、硬化膜の透明性、接着性などを損わない範囲内と
の観点から、25重量%以下に限定される。
【0023】紫外線硬化性組成物における(A)成分の
組成割合は、(A)〜(C)成分の固形分合計量を10
0重量部としたとき、0.1〜15重量部、好ましくは
1〜13重量部、より好ましくは2〜10重量部であ
る。そして、(A)成分がこの組成範囲より少ない場合
は、保護膜の硬化が不十分となり、逆に多い場合は、保
護膜の耐光性が低下する。更に、(A)成分の中で、
(A−1)成分は20〜80重量%、(A−2)成分は
80〜20重量%、(A−3)成分は0〜25重量%の
組成範囲である。
【0024】(B):重合性化合物成分 本発明の重合性化合物の成分は、次の(B−1)〜(B
−3)の三成分であって、(B−1):1分子中に2個
以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能オリゴマ
ー、(B−2):1分子中に3個以上の(メタ)アクリ
ロイル基を有する多官能モノマー、および(B−3):
1分子中に1〜2個の(メタ)アクリロイル基を有する
1〜2官能モノマーである。
【0025】(B−1)成分の例としては、ポリエステ
ル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリ
レート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられ
る。本発明の紫外線硬化性組成物中に含有するオリゴマ
ー成分として、構造中にポリエーテル結合を持つものの
使用は、あまり好ましくない。光重合開始剤の配合量や
オリゴマー中のポリエーテル濃度等によっては、ポリエ
ーテル結合を持つオリゴマーを配合することも可能では
あるが、少量配合に限定される。これは、環状オレフィ
ン系樹脂への接着付与が水素引き抜き作用によるものと
推測できることによる。すなわち、ポリエーテル結合が
存在すると、用いた光重合開始剤の水素引き抜き作用が
そのポリエーテル結合部分に働き、環状オレフィン系樹
脂と保護膜との接着性が劣化すると考えられるからであ
る。また、保護膜としての耐擦傷性の劣化も起こる。
【0026】保護膜の耐擦傷性、強靭性等の観点からオ
リゴマー成分としては、ウレタン(メタ)アクリレート
が好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートは、a.ヒ
ドロキシル基を有する(メタ)アクリレートと分子内に
2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化
合物とのウレタン反応生成物や、b.分子内に2個以上
のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物にポ
リオール、ポリエステル又はポリアミド系のジオールを
反応させて付加体を合成し、その後、残ったイソシアネ
ート基にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート
を付加させる反応生成物などが挙げられる。そして、保
護膜の強靱性や可撓性の観点からは後者b.が、耐擦傷
性の観点からは前者a.のウレタン(メタ)アクリレー
トが好ましい。ポリオールの中心部分には、ポリエーテ
ル結合の存在が好ましくないのは、前述した通りであ
る。
【0027】ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレ
ートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジグリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。
【0028】分子内に2個以上のイソシアネート基を有
するイソシアネート化合物としては、例えば、トリレン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
トリシクロデカンジイソシアネート等が挙げられ、硬化
塗膜の耐光性の観点からは、いわゆる無黄変タイプのヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、トリシクロデカンジイソシアネート等を用いる
ことが好ましい。a.の市販品の例としては、新中村化
学社製NKオリゴU−4HA、U−6HA、U−324
A、U−15HA、大日本インキ化学工業社製ユニディ
ック17−806、根上工業社製アートレジンUN−3
320シリーズ等がある。
【0029】(B−2)成分の例としては、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロ
ールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロー
ルトリ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス((メ
タ)アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ト
リペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、
トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート
等が挙げられる。これらの中でも、耐擦傷性、耐薬品
性、耐熱性の点で、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシア
ヌレート、トリス(アクリロイルオキシプロピル)イソ
シアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ま
しく、硬化収縮が小さく、成型品の変形、フイルムのカ
ール防止の観点からは、環状構造を持つトリス(アクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アク
リロイルオキシプロピル)イソシアヌレートが特に好ま
しい。これらの多官能モノマーは、それぞれ単独、或い
は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0030】(B−3)成分の例としては、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アク
リレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、
イソボニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、エ
トキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル
(メタ)アクリレート、等の1官能(メタ)アクリレー
トモノマー;エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン
−1,4−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカ
ンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド
変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、ビス−(2−メタアクリロイルオキ
シエチル)フタレート等の2官能(メタ)アクリレート
モノマーが挙げられる。しかし、上記(B−3):1分
子中に1〜2個の(メタ)アクリロイル基を有する1〜
2官能モノマーは、保護膜の耐擦傷性の観点から紫外線
硬化性組成物中に配合できる範囲は限定されると共に、
成型品の変形、フイルムのカール、要求される塗膜物性
などの観点から配合量が決定される。上記したモノマー
の中では、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシ
クロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチ
レンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロ
パンジ(メタ)アクリレート等の環状構造を持つモノマ
ーの配合が好ましい。これらの1〜2官能モノマーは、
それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用
することができる。
【0031】(B)成分中における(B−1)、(B−
2)、(B−3)の各成分の組成比率は、求められる保
護膜の物性により変化する。一般的には、(B−1)成
分は10〜70重量%、(B−2)成分は90〜30重
量%、(B−3)成分は0〜30重量%の範囲で配合さ
れるのが好ましい。
【0032】(C):その他成分 本発明で用いる紫外線硬化性組成物は、そのままで用い
ることもできるが、フイルム等の厚みが薄い基板の上に
保護膜を着ける場合には、紫外線硬化性組成物中に、高
分子量のオリゴマー成分が必須となる。その場合、紫外
線硬化性組成物としての塗料粘度が大きくなり、塗布作
業における操作性が悪化する。その緩和のために有機溶
剤の稀釈による低粘度化が必要となる。ここで、使用す
る有機溶剤は、使用する紫外線硬化性組成物や溶剤の乾
燥条件等によって若干異なるが、トルエン、キシレン、
クロルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶
剤;イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等
のアルコール系溶剤、メチルイソブチルケトン、メチル
エチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤;n−ブチル
エーテル、ジエチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、或いは、セロ
ソルブ系溶剤、クロル系溶剤などが使用出来る。しか
し、紫外線硬化性組成物を塗布する基材(環状オレフィ
ン系樹脂)を浸食する溶剤の使用は、光学的用途には好
ましくなく、アルコール系溶剤及びエステル系溶剤の単
独又は混合使用が好ましい。有機溶剤は、通常、(A)
+(B)+(C)全体量の5〜80重量%の範囲で使用
される。
【0033】また、紫外線硬化性組成物を環状オレフィ
ン系樹脂の様な低エネルギー表面を持つものに塗布する
場合には、良好な塗布品質の保護膜を得るために、界面
活性剤、塗料添加剤の添加が必要である。例えば、フッ
素系ノニオン界面活性剤、変性シリコーン系界面活性
剤、ビニル系またはアクリル系重合体塗料添加剤等を紫
外線硬化性組成物に単独或いは混合して添加することに
より、環状オレフィン系樹脂基板・フイルム等の成型品
との濡れや硬化後の表面平滑性を改良する。帯電防止剤
を添加すると、ホコリの吸着を抑制できる。
【0034】更に、金属との接着性増強剤として、例え
ば、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレー
ト等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート、
また、エチレンオキシド変性リン酸(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレー
ト、カプロラクトン変性リン酸基ジ(メタ)アクリレー
ト等のリン酸基を分子内に有する(メタ)アクリレート
を添加することも出来る。この場合、多くの脂肪族系三
級アミン化合物は、接着性増強剤の酸性基を中和して、
金属との接着性を阻害する傾向がある。但し、脂肪族系
三級アミン化合物が、モルホリノ基を有するもの、例え
ば、アクリロイルモルホリン、モルホリノエチルアクリ
レート等であれば、塩基性度がそれ程大きくなく、金属
との接着性を確保することができ、環状オレフィン系樹
脂の一部に金属膜を有する基板(例えば、ホログラムカ
ード、光ディスク、光カード等)でも良好な接着性を確
保できる。
【0035】更にまた、紫外線吸収剤、光安定剤および
酸化防止剤などの各種耐久性向上剤、紫外線硬化性組成
物の塗布適性を変えたり或いは保護膜表面の凸凹形成等
のために無機系又は有機系フィラー類、着色のためには
着色剤などを、それぞれ添加することが出来る。
【0036】本発明の紫外線硬化性組成物を環状オレフ
ィン系樹脂の基板・フイルム等の成型品に塗布する方法
としては、特に限定されず、例えば、スプレー、浸漬、
スピンコート、ロールコーター等が採用できる。
【0037】紫外線硬化性組成物中の有機溶剤を除去す
るのに必要な熱乾燥温度と時間は、使用する溶剤の種類
と添加量、塗布量、塗布面の成型品の形状によっても異
なるが、環状オレフィン系樹脂成型品・フイルムの熱変
形が起こらないように、100℃以下で、かつ、十分に
除去できるように条件を決定すればよい。具体的には、
60〜100℃で、3〜30分間程度放置しておくのが
適当である。高温で有機溶剤成分を除去した後は、成型
品・フイルムの変形が起こらない範囲で、高温下で紫外
線照射するのが好ましい。これは、低温では、保護膜−
樹脂表面での水素引き抜き作用によると思われる接着性
の確保が、反応効率・樹脂架橋点のミクロブラウン運動
の減少等から充分には起こらないためである。
【0038】塗布後の紫外線硬化性組成物からなる保護
層の厚さは、2〜30μmであることが好ましい。有機
溶剤を用いた場合は、乾燥後にこの厚さになるようにす
る。保護層の厚さが薄い場合には、酸素阻害による硬化
阻害が起こりやすく、塗膜強度も不十分となり、十分な
表面硬度や接着性が得られない。保護層の厚さが厚い場
合には、紫外線硬化性組成物の硬化による内部応力が大
きくなり、成型品・フイルムの変形が大きくなり、また
硬化塗膜の接着性の確保が難しくなる。
【0039】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて、本発
明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例に
限定されるものではない。まず、表1、2に示す組成か
らなる無溶剤系紫外線硬化性組成物を作製した。
【0040】
【表1】表.1 塗料A〜C:実施例1〜3
【0041】
【表2】表.2 塗料D〜F:比較例 1〜3 ここで、配合中の略号はそれぞれ以下の化合物を表わ
す。 M−315:トリス(アクリロイルオキシエチル)イソ
シアヌレート TMP3A:トリメチロールプロパントリアクリレート BP:ベンゾフェノン DEAE:2−ジエチルアミノエタノール DMAEA:N,N−ジメチルアミノエチルアクリルア
ミド ACMO:アクリロイルモルホリン DBE:ジエチルアミノ安息香酸エチル BMDS:4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサ
ルファイド FZ−2188:日本ユニカー社製ポリエーテル変性シ
リコーンオイル
【0042】(硬化膜作成条件と硬化性の評価) 表1、2の塗料を基板上に膜厚が約10μmとなる様に
塗布し、コンベア式紫外線硬化装置(アイグラフィック
ス社製集光型コールドミラー+高圧水銀灯H03−L3
1;入力電力120W/cm)にて、1パス0.75J
/cm2(アイグラフィックス社製紫外線光量計UVP
F−36にて計測)となる様にコンベアスピードを調節
し、塗膜を硬化した。その後、表面をメタノールで含浸
したキムワイプで擦り、表面の白化の有無で、塗膜の硬
化を確認した。表中、OKは、硬化膜表面が溶剤に侵さ
れず、白化を生じない場合を表し、NGは、白化が見ら
れた場合を表す。
【0043】(鉛筆硬度の評価)上記と同様(但し、塗
料Fの硬化条件は、1パス1.0J/cm2)にして、
透明ガラス基板上に硬化塗膜を調製し、JIS K−5
400に従い、すり傷にて、膜硬度を評価した。
【0044】(ジェイエスアール社製・環状オレフィン
フイルムへの接着性評価)ジェイエスアール社製「アー
トン」フイルム(188μm厚み)上に紫外線硬化性組
成物を塗布して硬化させ、硬化膜の接着性を評価した。
接着性の評価は、JIS K−5400に従い、クロス
カット−セロテープ(登録商標)剥離試験方法により行
った。表中、OKは、硬化塗膜のフイルムからの剥離が
見られなかった場合を表し、NGは剥離が見られた場合
を表す。
【0045】(日本ゼオン社製・環状オレフィンフイル
ムへの接着性評価)日本ゼオン社製「ゼオノア」フイル
ム(100μm厚み)上に紫外線硬化性組成物を塗布し
て硬化させ、硬化膜の接着性を上記と同様に、クロスカ
ット−セロテープ剥離法により評価した。
【0046】(耐光性の評価)スガ試験機(株)製紫外
線ロングライフフェードメーターFAL−5型を使用
し、試験槽設定温度38℃下で硬化塗膜を48時間カー
ボンアーク灯下に曝露した。この時の、曝露試験前後で
の塗膜の黄色度を、日本電色工業社製測色計Σ80を使
用して測定し、その黄色度の変化より、耐光性を評価し
た。
【0047】塗料A〜Fの硬化性、硬化膜の鉛筆硬度
(膜硬度)、フイルムへの接着性、耐光性の評価結果
(黄色度の変化)を、以下の表.3に示す。
【0048】
【表3】表.3 塗料A〜F:実施例1〜3および比
較例1〜3
【0049】表.3の結果より、ベンゾフェノンを単独
使用した場合(塗料F)は、「アートン」「ゼオノア」
フイルムへの接着性及び黄色度の変化が少なく耐光性は
良好なるも、硬化性が悪化し、また塗膜の鉛筆硬度も1
〜2段階低下する。光重合開始剤として、4−ベンゾイ
ル−4'−メチルジフェニルサルファイドとベンゾフェ
ノンとの併用の場合(塗料E)は、硬化性・接着性・硬
度が良好であって初期の黄色度も比較的良好なるも、耐
光性試験後に黄色度が大きくなる傾向がある。ベンゾフ
ェノンと併用するアミン系化合物が芳香族系のものであ
る場合(塗料D)は、硬化性、膜硬度は良好なるも、
「アートン」、「ゼオノア」フイルムへは接着しないこ
とが判る。
【0050】次に、有機溶剤を含有する溶剤系紫外線硬
化性組成物についても同様な評価を行った。但し、溶剤
を除去する為に、60℃の熱風乾燥機中で塗布基板を1
0分間保管し、その後、上記紫外線硬化装置にて、0.
5J/cm2の条件で硬化し、硬化膜を調製した。配合
組成を表4に示す。
【0051】
【表4】表.4 塗料G〜I:実施例4〜6,塗料
J:比較例4 ここで、配合中の新規な略号は、それぞれ以下の化合物
を表わす。 17−806:大日本インキ化学工業社製ウレタンアク
リレート TnPA:トリ−n−プロピルアミン MDEA:N−メチルジエタノールアミン DMAA:N,N−ジメチルアミノアクリルアミド
【0052】上記表.4より、光重合開始剤として、ベ
ンゾフェノン単独使用の場合(塗料J)は、塗膜の鉛筆
硬度が2段階低下することが判る。ベンゾフェノンと脂
肪族三級アミン系化合物との併用を行った場合(塗料G
〜I)は、鉛筆硬度が良好で、黄色度が小さく透明性に
優れ、耐光性試験前後で黄色度が小さく耐光性が良好で
あることが判る。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも環状オレフ
ィン系樹脂成型品・フイルムの表面保護の為に好適に使
用される、耐光性、硬化性、耐擦傷性、透明性の良好な
紫外線硬化性組成物が提供される。また、環状オレフィ
ン系樹脂は、紫外線硬化性組成物の硬化に有効な波長2
00−400nmの光透過性が良好である。この為、環
状オレフィン系樹脂成型品・フイルムを通して紫外線硬
化しても、本発明の紫外線硬化性組成物を硬化できるの
で、環状オレフィン系樹脂成型品・フイルム同士の接着
剤としても使用出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 Z (72)発明者 青木 真由美 埼玉県桶川市下日出谷737−16 Fターム(参考) 4F006 AA11 AA31 AB12 AB24 AB43 AB55 BA02 BA03 CA04 CA05 CA07 CA08 EA03 4F100 AK02A AK25B AK51B AL06B AT00A BA02 CA30B CC02B JB14B JK12 JK16 JL11 4J011 QA03 QA11 QA12 QA13 QA14 QA15 QA18 QA21 QA22 QA23 QA24 QA25 QA26 SA21 SA24 SA26 SA61 SA78 UA01 VA01 VA10 WA02 4J038 FA111 FA171 FA251 FA261 FA281 JA32 JB01 KA03 NA01 NA11 NA12 PA17 PB08 PB11 PC02 PC08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性化合物と光重合開始剤とを含有す
    る環状オレフィン系樹脂保護用紫外線硬化性組成物にお
    いて、光重合開始剤として、ベンゾフェノン系化合物と
    脂肪族系三級アミン化合物とを含有することを特徴とす
    る紫外線硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪族系三級アミン化合物が、トリアル
    キルアミンを含有する化合物であることを特徴とする請
    求項1記載の紫外線硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪族系三級アミン化合物が、トリアル
    カノールアミン及びモノアルキルジアルカノールアミン
    並びにジアルキルモノアルカノールアミンを単独ないし
    は混合物として含有する化合物であることを特徴とする
    請求項1記載の紫外線硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 脂肪族系三級アミン化合物が、ジアルキ
    ル(メタ)アクリルアミドを含有することを特徴とする
    請求項1記載の紫外線硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 脂肪族系三級アミン化合物が、アクリロ
    イルモルホリンを含有することを特徴とする請求項1記
    載の紫外線硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 重合性化合物が、分子中に2個以上の重
    合性官能基を有し、かつ環状構造を有する多官能(メ
    タ)アクリレートを含有する化合物であることを特徴と
    する請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の紫
    外線硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 重合性化合物が、分子中に2個以上の重
    合性官能基を有し、かつ分子中にポリエーテル結合を持
    たない多官能ウレタン(メタ)アクリレートを含有する
    化合物であることを特徴とする請求項1ないし請求項6
    のいずれか一項に記載の紫外線硬化性組成物。
  8. 【請求項8】 保護膜を被覆して成る環状オレフィン系
    樹脂成型品において、上記請求項1ないし請求項7のい
    ずれか一項に記載の紫外線硬化性組成物を被覆材に使用
    して硬化膜を形成し、該硬化膜を保護膜としたことを特
    徴とする環状オレフィン系樹脂成型品。
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