JP2002353762A - 弾性表面波素子の製造方法 - Google Patents

弾性表面波素子の製造方法

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Chiaki Miyagawa
千亜紀 宮川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】弾性表面波素子のすだれ状櫛形電極を圧電性基
板に効率的に割り付ける。 【解決手段】弾性表面波素子のすだれ状櫛形電極を圧電
性基板に割り付け露光において、隣接するチップ相互間
で菱形すだれ状櫛形電極の菱形の辺が隣接するように菱
形すだれ状櫛形電極を圧電性基板に割り付け露光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波素子の
製造方法に関わり、特に、すだれ状櫛形電極を割り付
け、弾性表面波素子に分割する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波素子を製造するために、圧電
性基板表面にアルミニウム蒸着膜或はアルミニウム合金
蒸着膜等の導電膜をすだれ状櫛形電極に加工する方法の
従来技術としては、例えば、「表面波デバイスとその応
用」1978年12月、電子材料工業会発行、P19に
示されているように、弾性表面波素子におけるアルミニ
ウム電極形成技術がある。弾性表面波素子を製造する場
合、表面波を発生させるためのアルミニウム蒸着膜或は
アルミニウム合金蒸着膜電極等の導電膜を定められた圧
電性基板上に形成する技術が中心的な役割を果たす。図
2は、従来の圧電性基板上に形成される互いに櫛形に交
差した電極対からなる菱形すだれ状櫛形電極の一例を示
す図である。
【0003】図2に示されるように、通常、電極として
は、対となる互いに交差した電極 11 と 12 からなる菱
形すだれ状櫛形電極 3 が用いられ、弾性表面波素子の
1次素子特性は、この電極の形状及び加工精度によって
主に決定される。例えば、励振される表面波の基本周波
数 f は、材料の表面波伝搬速度 V と電極ピッチ Lによ
り決まり、基本周波数 f = V / L となる。動作可能な
基本周波数(動作周波数)から見た弾性表面波素子の適
用範囲は、現在のところ 10 数 MHz 〜数 GHz とされて
いる。
【0004】これらの弾性表面波素子を製造しようとす
ると、表面波伝搬速度 V が、多くの場合、V ≒ 3×103
( m / s )であることから、圧電性基板 1 の菱形すだ
れ状櫛形電極 3 の電極ピッチ L = 70 μm 〜 0.5μm
の菱形すだれ状櫛形電極 3を形成しなければならない。
このような微細な電極 11 、12 を形成する方法とし
て、現在半導体 IC( Integrated Circuit )製造分野
で広く用いられているリソグラフィ技術を、そのまま応
用することができる。特に、IC 製造工程における多数
回のマスク合わせする工程が、弾性表面波素子の場合不
要になるので、その導入が容易である。
【0005】リソグラフィ技術は、使用する光源の違い
によって、ホトリソグラフィ、電子線リソグラフィ、X
線リソグラフィの3種類に大別される。このうち現在最
も普及しているのが紫外線を光源とするホトリソグラフ
ィであるが、IC の高密度化及びそれに伴うパターンの
微細化が進むに従って更に波長の短い光源を利用した電
子線リソグラフィ、或はX 線リソグラフィなども検討さ
れ始め、すでに実用化段階に入っているものもある。弾
性表面波素子においても、低損失材料の開発、及び損失
の少ない弾性表面波素子の設計がなされるに従い、その
高周波化が図られ、これら電子線リソグラフィまたは X
線リソグラフィ技術が導入されつつある。しかしなが
ら、現在実用化されている弾性表面波素子では、用途
が、10.7 MHzFM 中間波用フィルタから、TV・VIF フィ
ルタ、或は、VTR 用モジュレータに使用される 100 MHz
近傍の RF フィルタに至る VHF 帯の弾性表面波素子、
携帯無線機 VHF 帯、UHF 帯用 BPF(バンドパスフィル
タ)、地域防災無線機用フィルタなどで、全用途の多数
を占めている。これらに供せられるすだれ状櫛形電極
も、数μm 程度であり、通常のホトリソグラフィ技術が
十分活用できる領域である。尚、以降で述べる弾性表面
波素子の外形形状、及び導電膜の電極の形状等は、厚み
方向については、特に断らない限り、圧電性基板表面上
の平面形状である。
【0006】前記、ホトリソグラフィ技術を使って、弾
性表面波素子の導電膜の菱形すだれ状櫛形電極 3 を定
められた圧電性基板上に割り付け形成する割り付けの概
略を図3に示す。図3は、従来の弾性表面波素子の割り
付けの一例を示す平面図である。図3を用いて、弾性表
面波素子の菱形すだれ状櫛形電極 3 を定められた圧電
基板 1 上に割り付け形成する方法を(1)〜(10)の工程順
に説明する。 (1) 下地となるニオブ酸リチウム等の圧電性基板 1 の
表面を、形成する電極の微細さ、精度によって表面の平
坦度に留意して、鏡面研磨し、洗浄、乾燥する。 (2) 次に、真空蒸着法などにより、圧電性基板 1 の表
面の全面に、例えば、アルミニウム蒸着膜、或はアルミ
ニウム合金蒸着膜等の導電膜を形成する。菱形すだれ状
櫛形電極 3 の種類や膜厚は、圧電性基板 1 の材質、弾
性表面波素子の動作周波数、下地(圧電性基板 1 )へ
の付着力などを考慮して選ばれる。弾性表面波素子の動
作周波数が高くなるほど電極を形成する導電膜の質量に
よる2次的な負荷効果が大きくなる。この2次的な負荷
効果の影響を押さえるため、膜厚をより薄くすることと
小さな比抵抗にすることが要求される。しかし、導電膜
は、膜厚が薄くなるに従い、比抵抗が急増するので、必
要以上に薄くすることは、素子特性上得策にはならな
い。 (3) 圧電性基板 1 の導電膜の上に、直ちにホトレジス
トを塗布する。平坦面に、均一にホトレジストを塗布す
る場合には、回転塗布法がよい。ホトレジストの膜厚
は、異なる粘度、及び回転数によって変えることができ
る。ホトレジストの膜厚を厚くすると解像度は低下す
る。薄くするとピンホールが発生して、エッチング不良
の原因になる。ホトレジストは、しきい値以下の光量の
紫外線を照射しても、光化学反応は進行しない。しきい
値以上の照射に対するホトレジストの反応は、写真感光
材料の硬、軟の調子の尺度と同様に変化率γによって表
すことが出来る。変化率γは、露光量と光学濃度の直線
関係を示す部分の変化率を示す。変化率γの大きいホト
レジストほど硬調であり、露光された部分とマスクで影
になった部分とのコントラストが大きいため解像度、パ
ターンの直線性がよい。弾性表面波素子を製造する場合
には、露光により導電膜の分子量変化がないために、本
質的に解像度が優れているポジ型ホトレジストが適して
いる。しかも、変化率γが大きく、導電膜が例えばアル
ミニウム蒸着膜のように反射率の大きい場合には、露光
時に問題となる2次的な解像度低下に有利である。 (4) ホトレジストを塗布した圧電性基板 1 は、ホトレ
ジスト膜中の溶剤を揮発させ、接着力を強めるために乾
燥炉で加熱する。 (5) 露光には、例えば、縮小投影式ステップ&リピー
ト露光装置ステッパを用いる。紫外線光源の超高圧水銀
灯は、300 nm 〜 600 nm の波長域に輝光スペクトルを
持っている。マスクパターンを有するガラスの紫外線透
過域、ホトレジストの分光感度により、数本のスペクト
ルが利用される。露光量が不足したり、フォーカスがず
れると、パターンは解像されない。露光工程で重要なこ
とは、ホトレジストの種類、膜厚に適した露光量を最適
化すること、及び、ステッパのフォーカスを把握するこ
とである。露光量が多すぎるとエッチングされる電極の
線幅が細くなる。ここで、菱形すだれ状櫛形電極パター
ン 3 は、圧電性基板 1 の弾性表面波伝播方向 5 と直
交するオリエンテーションフラット(オリフラ)2 に菱
形すだれ状櫛形電極 3 が平行になるように、圧電性基
板 1 上に、オリフラ 2 に沿ってステップ&リピート割
り付け露光される。 (6) 露光の終わった圧電性基板 1 を、所定の現像液を
用いて現像する。 (7) さらに、ポストベークによってホトレジストの接
着力を向上させる。 (8) ポストベークの終わった圧電性基板 1 を、エッチ
ング液に浸して、露出した部分を溶解することによって
電極を形成する。アルミニウム蒸着膜、或はアルミニウ
ム合金蒸着膜等の導電膜をエッチングするためのエッチ
ング液には、燐酸、硝酸、酢酸系のものが、エッチング
面が滑らかになるという理由で一般的に使用される。通
常の浸せき法によるエッチングでは、アンダーカットを
生じ、ホトレジストの付着力が十分でない場合には、特
に著しい。 (9) エッチングの終了した圧電性基板 1 を、直ちに流
水中で洗浄し、乾燥後、所定の剥離液でホトレジストを
除去すると、菱形すだれ状櫛形電極 3 が出来上がる。 (10) 菱形すだれ状櫛形電極 3 が形成された圧電性基
板 1 は、ダイシング装置により圧電性基板 1 のオリフ
ラ 2 に垂直または平行なダイシングライン 4 でダイシ
ングされ、それぞれ1個1個の四角形チップに分割さ
れ、弾性表面波素子が製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には、
すだれ状櫛形電極のパターン領域の形状にもかかわら
ず、弾性表面波素子の外形形状が、圧電性基板上の弾性
表面波伝播方向と直交するオリフラに平行になるよう
に、オリフラを基準に桝目上にステップ&リピート割り
付けされている。さらに、弾性表面波素子のダイシング
も圧電性基板のオリフラに、垂直、平行な方形形状の分
割となっている。即ち、すだれ状櫛形電極を四角い弾性
表面波素子の形状で形成することになり、特に4隅に特
性上無駄なスペースを生じ、高価な圧電性基板が有効活
用されていないという欠点があった。また、更に、弾性
表面波素子の外形が弾性表面波伝播方向に対して直角で
あるため、すだれ状櫛形電極から外側に漏れ出した弾性
表面波が、外形端面で反射して、位相がずれた弾性表面
波が共振電極に戻り、共振器特性のスプリアス及びリッ
プルの原因になる欠点があった。本発明の目的は、上記
のような欠点を除去し、弾性表面波素子の表面上のアル
ミニウム蒸着膜或はアルミニウム合金蒸着膜の菱形すだ
れ状櫛形電極を圧電性基板に割り付け露光における圧電
性基板の有効活用することを目的とする。また、本発明
の第2の目的は、上記のような欠点を除去し、共振器特
性のスプリアス及びリップルを低減することに有る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の弾性表面波素子の製造方法は、圧電性基板
表面にすだれ状櫛形電極を形成し、複数の弾性表面波素
子を製造する弾性表面波素子の製造方法において、弾性
表面波素子の外形形状を、菱形または平行四辺形とし、
菱形または平行四辺形の弾性表面波素子の中に、すだれ
状櫛形電極を形成したものである。また、本発明の弾性
表面波素子の製造方法は、弾性表面波素子の弾性表面波
伝播方向と、弾性表面波素子の外形形状を構成する辺の
方向とを非直角としたものである。更に、本発明の弾性
表面波素子の製造方法は、すだれ状櫛形電極の形状を菱
形または平行四辺形、あるいは、余弦曲線形または放物
線形または双曲線形としたものである。また、本発明の
弾性表面波素子の製造方法は、弾性表面波素子の外形形
状の1辺と別の弾性表面波素子の外形形状の1辺と隣接
させて配置し、圧電性基板を直線的にダイシングするよ
うに、弾性表面波素子を圧電性基板上に割り付けたもの
である。
【0009】即ち、本発明の弾性表面波素子の製造方法
は、圧電性基板表面に導電膜を形成し、導電膜をすだれ
状櫛形電極に形成することによって複数の弾性表面波素
子を形成し、複数の弾性表面波素子が形成された圧電性
基板をダイシングにより複数の弾性表面波素子に分割す
る弾性表面波素子の製造方法において、すだれ状櫛形電
極のパターン領域を、菱形または平行四辺形の外形形状
に想定し、想定した外形形状を基準に、圧電性基板表面
に複数の弾性表面波素子を割り付け、すだれ状櫛形電極
パターンを含む想定した外形形状を基準に圧電性基板を
ダイシングし、1つ1つの弾性表面波素子に分割もので
ある。これによって、高価な圧電性基板を有効に活用し
て、廉価な弾性表面波素子を作成することが出来、更
に、弾性表面波素子の外形形状を菱形または平行四辺形
にすることにより、弾性表面波素子の外形形状が弾性表
面波伝播方向に対して非直角となる。このため菱形また
は平行四辺形すだれ状櫛形電極から外側に漏れ出した弾
性表面波が、弾性表面波素子の外形端面で反射して、位
相がずれた弾性表面波が共振電極に戻ることによる、共
振器特性のスプリアス及びリップルの原因になることな
く、分散消滅するようになり、スプリアス及びリップル
の少ない特性の弾性表面波素子を製造することが出来
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例を図1
に示す 5 /1 縮小投影露光装置(ステッパ)で菱形すだ
れ状櫛形電極パターンを紫外線で露光する割り付けの一
例によって説明する。図1は、弾性表面波共振器におけ
るホトリソグラフィによるアルミニウム蒸着膜或はアル
ミニウム合金蒸着膜等の導電膜の菱形すだれ状櫛形電極
割り付け露光方法を説明する図である。図1において、
導電膜は、例えば、アルミニウム蒸着膜を使用する。
(1)〜(4)については、従来技術で説明した工程と同じな
ので説明を省略する。
【0011】(5)の工程についても、従来技術で説明し
た方法で行う。ただし、本発明では、ステップ&リピー
ト割り付け露光が従来技術と異なる。即ち、図1に示す
ように、初めに、菱形すだれ状櫛形電極パターン領域
(以降、パターン領域と称する) 1a-1 を基点に、パタ
ーン領域対角幅 x のステップピッチで X 方向にパター
ン領域 1a-1 ,1a-2 ,1a-3 ,1a-4 ,1a-5 の行 1aを
露光する。次に Y 方向に、パターン領域対角幅 y ステ
ップして、パターン領域 2a-1,2a-2 ,2a-3 ,2a-4 ,
2a-5 ,2a-6 ,2a-7 の行 2a をパターン領域対角幅 x
のステップピッチで露光する。以下同様に、行 3a、行
4a 、行 5a 、行 6a を順次露光する。次に、基点を X
方向 -1/2 x 、Y 方向 +1/2 y ずらして、パターン領域
対角幅 x のステップピッチで X 方向にパターン領域 1
b-1 ,1b-2 ,1b-3 ,1b-4,1b-5 の行 1b を露光す
る。つぎに Y 方向に、パターン領域対角幅 y ステップ
して、行 2b をパターン領域対角幅 x のステップピッ
チで露光する。以下同様に行 3b 、行4b 、行 5b 、行
6b を順次露光する。
【0012】以下、(6)〜(9)も、従来技術で説明した工
程とほぼ同様であるので、説明を省略する。 (10) 菱形すだれ状櫛形電極 3 が形成された圧電性基
板 1 は、ダイシング装置により菱形すだれ状櫛形電極
のパターン領域の菱形斜辺に沿ってダイシングされ、そ
れぞれ1個1個の菱形に分割され、弾性表面波素子が出
来る。従って、弾性表面波素子の外形形状は、弾性表面
波素子の伝播方向と非直角隣、このとき、弾性表面波素
子を分割するダイシングライン 4 は、図1に示すよう
に、オリフラ 2 の方向と非平行でかつ非直角になる。
【0013】しかる後に、例えば、所定のパッケージに
分割した弾性表面波素子をダイボンドし、パッケージと
弾性表面波素子間の入力、出力、アース端子をワイヤボ
ンド等で配線接続し、パッケージに蓋をすることによっ
て弾性表面波共振器が出来る。弾性表面波素子の電極構
造の全体形状(パターン領域の形状)は、一般的に正方
形、長方形など四角形に近いものが多い。弾性表面波を
使った共振器では、中央部に集中するエネルギーを有効
に活用し、共振周波数の広帯域化を図ることによって、
すだれ状櫛形電極は中央部が長く、周辺に従い短くする
ことが有効で、電極構造の全体形は、図2に示すよう
に、パターン領域の形状は、菱形になる。
【0014】上記実施例本発明によれば、弾性表面波共
振器用の導電膜のすだれ状櫛形電極のパターン領域を菱
形または平行四辺形の形状として想定し、想定した菱形
または平行四辺形の形状に基づいて圧電性基板表面に有
効に割り付けすることが出来る。また、上記実施例で
は、ポジ型ホトレジストを使っているが、ネガ型ホトレ
ジストを使っても同様の効果を上げることは明らかであ
る。また、圧電性基板として、ニオブ酸リチウムを使っ
ているが、この他の圧電性基板、例えば、タンタル酸リ
チウムや酸化亜鉛薄膜などを使った弾性表面波共振器で
も同様の効果を上げることは明らかである。更にまた、
本実施例では、弾性表面波共振器について説明したが、
この他の弾性表面波素子、例えば、弾性表面波フィルタ
用として、すだれ状櫛形電極を形成するプロセスであっ
ても同様に適用することができる。
【0015】尚、本実施例では、すだれ状櫛形電極のパ
ターン領域形状は、図2に示すように、菱形の形状で説
明したが、平行四辺形、余弦曲線形、放物線形、双曲線
形など、菱形と類似形状であれば、特に限定するもので
はない。例えば、パターン領域形状が平行四辺形であれ
ば、その辺に平行となるように弾性表面波素子の外形形
状をとり、その弾性表面波素子の外形形状の中にパター
ン領域の形状を構成する辺が平行となるように電極を形
成する。また、例えば、パターン領域形状が正八角形で
あれば、ダイシング上の問題があるが、ミツバチの巣の
配置として知られるハニカム状の割り付けが考えられ、
その辺に平行となるように弾性表面波素子の外形形状を
とり、その弾性表面波素子の外形形状の中にパターン領
域の形状を構成する辺が平行となるように電極を形成す
る。更にまた、例えば、パターン領域形状が余弦曲線形
または放物線形または双曲線形等の曲線形や先ほどの正
八角形等であれば、そのパターン領域形状を含む菱形ま
たは平行四辺形の領域を想定し、想定した菱形または平
行四辺形の領域の形状と平行となるように弾性表面波素
子の外形形状をとり、その弾性表面波素子の外形形状の
中にパターン領域の形状を構成する辺が平行となるよう
に電極を形成することもできる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、圧電性
基板表面上に、弾性表面波素子用導電膜を菱形または平
行四辺形のすだれ状櫛形電極パターンとして割り付け形
成し、菱形または平行四辺形の形状で弾性表面波素子を
配置することにより、弾性表面波素子を圧電性基板によ
り多く割り付け出来た。これによって、高価な圧電性基
板を有効に活用して、廉価な弾性表面波素子を作成する
ことが出来た。更に、弾性表面波素子の外形形状が菱形
または平行四辺形になることにより、弾性表面波素子の
チップ外形が弾性表面波伝播方向に対して直角にならな
い。このため菱形または平行四辺形すだれ状櫛形電極か
ら外側に漏れ出した弾性表面波がチップ外形端面で反射
して、位相がずれた弾性表面波が共振電極に戻り、共振
器特性のスプリアス、リップルの原因になることなく分
散消滅するようになり、スプリアス、リップルのない共
振器特性の弾性表面波共振器を製造することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の弾性表面波素子のチップ形状と割り
付けの一実施例を示す図。
【図2】 従来の弾性表面波素子のすだれ状櫛形電極の
一例を示す図。
【図3】 従来の弾性表面波素子の割り付けの一例を示
す平面図。
【符号の説明】
1:圧電性基板(圧電基板)、 2:オリフラ、 3:す
だれ状櫛形電極パターン、 4:ダイシングライン、
5:伝搬方向、 10,11:電極、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性基板表面にすだれ状櫛形電極を形
    成し、複数の弾性表面波素子を製造する弾性表面波素子
    の製造方法において、 前記弾性表面波素子の外形形状を、菱形または平行四辺
    形とし、 該菱形または平行四辺形の前記弾性表面波素子の中に、
    前記すだれ状櫛形電極を形成することを特徴とする弾性
    表面波素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弾性表面波素子の製造方
    法において、 前記弾性表面波素子の弾性表面波伝播方向と、前記弾性
    表面波素子の外形形状を構成する辺の方向とを非直角と
    することを特徴とする弾性表面波素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の弾性表面波素子の製造方法において、 前記すだれ状櫛形電極の形状を菱形または平行四辺形、
    あるいは、余弦曲線形または放物線形または双曲線形と
    したことを特徴とする弾性表面波素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに
    記載の弾性表面波素子の製造方法において、 前記弾性表面波素子の外形形状の1辺と別の弾性表面波
    素子の外形形状の1辺と隣接させ、前記圧電性基板を直
    線的にダイシングするように、前記弾性表面波素子を前
    記圧電性基板上に割り付けることを特徴とする弾性表面
    波素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 圧電性基板表面に導電膜を形成し、該導
    電膜をすだれ状櫛形電極に形成することによって複数の
    弾性表面波素子を形成し、該複数の弾性表面波素子が形
    成された圧電性基板をダイシングにより複数の弾性表面
    波素子に分割する弾性表面波素子の製造方法において、 前記すだれ状櫛形電極のパターン領域を、菱形または平
    行四辺形の外形形状に想定し、該想定した外形形状を基
    準に、前記圧電性基板表面に、前記複数の弾性表面波素
    子を割り付け、前記想定した前記外形形状を基準に前記
    圧電性基板をダイシングし、前記1つ1つの弾性表面波
    素子チップに分割することを特徴とする弾性表面波素子
    の製造方法。
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