JP2002353021A - フェライト焼結磁石の製造方法 - Google Patents
フェライト焼結磁石の製造方法Info
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Abstract
て、機械的強度を向上させる。 【解決手段】 Fe、元素A(Sr、Ba、Caおよび
Pbから選択される少なくとも1種)、元素R(希土類
元素およびBiから選択される少なくとも1種であっ
て、Laを必ず含む)および元素M(Coであるか、C
oおよびZn)を含有し、六方晶マグネトプランバイト
型フェライトを主相として有するフェライト焼結磁石を
製造する方法であって、成形対象粉末を成形した後、焼
結する工程を有し、前記成形対象粉末が、Fe、元素
A、元素Rおよび元素Mを含有するフェライト焼結磁石
を粉末化した磁石粉末から実質的に構成されるか、また
は、この磁石粉末と、Fe、元素A、元素Rおよび元素
Mを含有する原料粉末とから実質的に構成されるフェラ
イト焼結磁石の製造方法。
Description
石を製造する方法に関する。
(M型)フェライト焼結磁石は、安価でしかも高い磁気
特性を有するという特徴から、家電製品や自動車に搭載
されるモータなどに広く利用されている。
型のSr系フェライトの成分の一部をLaおよびCoで
置換することにより、高飽和磁化および高保磁力を実現
できることが記載されている。このLaCo置換フェラ
イトは高特性であるため、小型化、薄肉化が可能であ
る。
種であるため、小型化、薄肉化すると機械的強度が低く
なるという問題がある。
高いフェライト焼結磁石において、機械的強度を向上さ
せることを目的とする。
(1)〜(6)の本発明により達成される。 (1) Fe、元素A(Aは、Sr、Ba、Caおよび
Pbから選択される少なくとも1種)、元素R(Rは、
希土類元素およびBiから選択される少なくとも1種で
あって、Laを必ず含む)および元素M(Mは、Coで
あるか、CoおよびZnである)を含有し、六方晶マグ
ネトプランバイト型フェライトを主相として有するフェ
ライト焼結磁石を製造する方法であって、成形対象粉末
を成形した後、焼結する工程を有し、前記成形対象粉末
が、Fe、元素A、元素Rおよび元素Mを含有するフェ
ライト焼結磁石を粉末化した磁石粉末から実質的に構成
されるか、または、この磁石粉末と、Fe、元素A、元
素Rおよび元素Mを含有する原料粉末とから実質的に構
成されるフェライト焼結磁石の製造方法。 (2) 前記原料粉末が、Fe、元素A、元素Rおよび
元素Mを含有する仮焼体粉末を含む上記(1)のフェラ
イト焼結磁石の製造方法。 (3) 前記原料粉末が、少なくともFeおよび元素A
を含有する仮焼体粉末と、Fe、元素A、元素Rおよび
元素Mの少なくとも1種を含有する後添加物とを含む上
記(1)のフェライト焼結磁石の製造方法。 (4) 前記成形対象粉末中における前記磁石粉末の含
有量が、質量比で1%以上である上記(1)〜(3)の
いずれかのフェライト焼結磁石の製造方法。 (5) 前記磁石粉末が、フェライト焼結磁石の形状加
工の際に生じた屑材であるか、不良なフェライト焼結磁
石を粉砕したものである上記(1)〜(4)のいずれか
のフェライト焼結磁石の製造方法。 (6) 前記磁石粉末の原料となるフェライト焼結磁石
の主成分および製造されるフェライト焼結磁石の主成分
が、 式 A1-xRx(Fe12-yMy)zO19 (x、y、zはモル比を表し、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦1.0、 0.4≦x/y≦5、 0.7≦z≦1.2 である)で表される上記(1)〜(5)のいずれかのフ
ェライト焼結磁石の製造方法。
発原料を混合して仮焼し、次いで、仮焼体を適度な粒度
となるまで粉砕して成形対象粉末とした後、必要な形状
に成形し、焼結することにより製造する。
よび前記元素Mを含有するフェライト焼結磁石を製造す
るに際し、成形対象粉末として、元素Rおよび元素Mを
含有するフェライト焼結磁石を粉末化した磁石粉末を用
いるか、この磁石粉末と、Fe、元素A、元素Rおよび
元素Mを含有する原料粉末とを用いる。これにより、機
械的強度が著しく向上し、また、熱衝撃に対する耐久性
が著しく向上したフェライト焼結磁石が得られる。この
効果は、成形対象粉末に含有される磁石粉末が、元素R
および元素Mを共に含有する場合にだけ実現する。
ライト焼結磁石の磁気特性を高くすることができる。す
なわち、本発明により製造された磁石と従来の方法によ
り製造された磁石とを比較した場合、元素R含有量およ
び元素M含有量がそれぞれ同じであっても、本発明によ
り製造された磁石のほうが保磁力および残留磁束密度の
いずれもが高くなる。そのため、元素R含有量および元
素M含有量を従来より少なくしても、本発明により従来
と同等の磁気特性を得ることが可能である。したがって
本発明では、いずれも高価な元素Rおよび元素Mの使用
量を減らすことができるので、材料コストを低減するこ
とが可能である。
衝撃に対する耐性の向上が実現し、かつ磁気特性の向上
も実現する理由は明らかではない。ただし、元素Rおよ
び元素Mのいずれも含有しない通常のフェライト焼結磁
石では上記効果が実現しないこと、また、成形対象粉末
中に含有される磁石粉末が最終的に2度焼結されるこ
と、を考慮すると、通常の焼結磁石では、元素Rおよび
元素Mが結晶粒界付近に相対的に高濃度で存在し、一
方、本発明によって2度焼結された場合には、元素Rお
よび元素Mが結晶粒内に拡散することにより、機械的強
度の向上、熱衝撃に対する耐性の向上および磁気特性の
向上が実現すると考えられる。
石粉末の原料として、フェライト焼結磁石を研削や研磨
することによって形状加工する際に生じた屑材またはこ
れを粉砕したものを用いることができる。また、不良な
焼結磁石、例えば、割れやクラックなどの不良が生じた
焼結磁石や、寸法不良となった焼結磁石、焼結条件が不
適正で磁石特性が不良となった焼結磁石など、を粉砕し
て、前記磁石粉末として用いることもできる。すなわ
ち、本発明ではフェライト焼結磁石のリサイクルが可能
である。したがって本発明は、材料コスト低減および環
境負荷の低減の面においても著しい効果を示す。
よびPbから選択される少なくとも1種)、元素R(R
は、希土類元素およびBiから選択される少なくとも1
種であって、Laを必ず含む)および元素M(Mは、C
oであるか、CoおよびZnである)を含有し、六方晶
マグネトプランバイト型フェライトを主相として有する
フェライト焼結磁石を製造する。
形して焼結することにより製造される。従来のフェライ
ト焼結磁石の製造工程では、仮焼体の粉砕粉や、水熱合
成法や共沈法により製造された粉末に焼結助剤等の添加
物を混合したものを、成形対象粉末として用いる。これ
に対し本発明における成形対象粉末は、フェライト焼結
磁石を粉末化した磁石粉末から実質的に構成されるか、
または、この磁石粉末と、Fe、元素A、元素Rおよび
元素Mを含有する原料粉末とから実質的に構成される。
なお、成形対象粉末が磁石粉末(および原料粉末)から
実質的に構成されるとは、焼結助剤等の微量添加物を除
いた全量が、磁石粉末(および原料粉末)から構成され
ることを意味する。ただし、焼結助剤等の微量添加物を
添加することは必須ではなく、例えば成形対象粉末が磁
石粉末だけから構成されていてもよい。
は、好ましくは1〜100質量%、より好ましくは5〜
100質量%、さらに好ましくは10〜100質量%で
ある。磁石粉末の含有量が少なすぎると、最終的に得ら
れるフェライト焼結磁石において、機械的強度の著しい
向上、熱衝撃に対する耐久性の著しい向上および磁気特
性の向上を実現することが困難となる。
は0.1〜10μm、より好ましくは0.5〜5μmであ
る。この平均粒径が小さすぎると、成形性が悪くなりや
すい。一方、この平均粒径が大きすぎると、良好な磁石
特性が得られにくい。
る磁石粉末および上記原料粉末の両者が、共にFe、元
素A、元素Rおよび元素Mを含有する場合に実現する。
本発明では、成形対象粉末中の磁石粉末における各元素
の含有量と、上記原料粉末における各元素の含有量と
を、それぞれほぼ同じとしてもよく、異なるものとして
もよい。これらを異なるものとすることにより、最終的
に得られるフェライト焼結磁石の組成を制御することが
可能である。ただし、上述したようにフェライト焼結磁
石のリサイクルを目的の一つとする場合には、成形対象
粉末中の磁石粉末と原料粉末とで各元素の含有量をそれ
ぞれほぼ同じとすることが好ましい。なお、磁石粉末お
よび原料粉末において、元素Aは同一種(例えばSr)
であることが好ましいが、異なるものであってもよい。
を上記構成とする以外に特に限定される条件はない。た
だし、通常は、以下に示す手順でフェライト焼結磁石を
製造することが好ましい。なお、以降では、主として上
記原料粉末を用いる場合について説明する。
のは、六方晶マグネトプランバイト型フェライト相を有
し、かつ、成形されて焼結されたことのない粉末である
か、または、この粉末と、後に詳細に説明する後添加物
とである。六方晶マグネトプランバイト型フェライト相
を有する原料粉末の製造方法は特に限定されず、例え
ば、いわゆる仮焼によって固相反応により製造してもよ
く、共沈法や水熱合成法などにより製造してもよい。た
だし、原料粉末として仮焼体粉末を用いた場合に本発明
は特に有効である。以降では、主として仮焼工程を設け
る場合について説明する。
焼体を得る。次に、この仮焼体の粉末および磁石粉末を
含有する混合物を調製して成形対象粉末とし、これを成
形した後、焼結する。
および元素Mのそれぞれ1種を含有する化合物、または
これらの2種以上を含有する化合物を用いればよい。元
素Aを含む出発原料には、ストック時の安定性が良好で
あることから、水酸化物または炭酸塩を用いることが好
ましい。このほか、焼結助剤として、Si化合物および
/またはCa化合物が用いられる。Si化合物としては
SiO2が好ましく、Ca化合物としてはCaCO3が好
ましい。Si化合物のSiO2換算での添加量は、成形
対象粉末の0.1〜2質量%程度とすればよく、Ca化
合物のCaCO 3換算での添加量は、成形対象粉末の
0.2〜4質量%程度とすればよい。
より酸化物となる化合物、例えば炭酸塩、水酸化物、硝
酸塩等の粉末を用いる。出発原料の平均粒径は特に限定
されないが、通常、0.1〜2μm程度とすることが好
ましい。特に酸化鉄は微細粉末を用いることが好まし
く、具体的には一次粒子の平均粒径が好ましくは1μm
以下、より好ましくは0.5μm以下のものを用いる。
で行えばよい。仮焼条件は特に限定されないが、通常、
安定温度は1000〜1350℃、安定時間は1秒間〜
10時間、より好ましくは1秒間〜3時間とすればよ
い。仮焼体は、実質的にマグネトプランバイト型のフェ
ライト構造をもち、その一次粒子の平均粒径は、好まし
くは2μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ま
しくは0.1〜1μmである。平均粒径は走査型電子顕
微鏡により測定することができる。
する必要はなく、各化合物の一部または全部を仮焼後に
添加する構成としてもよい。特に、焼結助剤として用い
るSi化合物およびCa化合物は、一部、好ましくは全
部を、仮焼後に添加することが好ましい。
元素A、元素Rまたは元素Mを含有する化合物の少なく
とも一部を仮焼後に添加する方法を、本明細書では後添
加法と呼ぶ。後添加法については、特開平11−195
516号公報に詳細に記載されている。この後添加法で
は、まず、少なくともFeおよび元素Aを含有し、かつ
六方晶フェライトを主相とする仮焼体を製造する。次い
で、この仮焼体を粉砕した後、または粉砕時に、後添加
する化合物(後添加物)を仮焼体に添加し、その後、成
形し、焼結する。元素Rおよび元素Mから選択される少
なくとも1種の元素、好ましくは元素Rおよび元素Mの
両方が後添加物に含有されるように、後添加する化合物
を選択すれば、磁石特性をより高くすることができる。
成形対象粉末は、元素Rおよび元素Mを含有する仮焼体
粉末と磁石粉末とを主成分とする。一方、本発明におい
て後添加法を用いる場合の成形対象粉末は、仮焼体粉末
と後添加物とを主成分とする。後添加物に元素Rおよび
元素Mが含有される場合、仮焼体粉末が元素Rおよび元
素Mを含有する必要はない。
Mを含有しない仮焼体粉末は、 式 AO・nFe2O3 で表される組成(モル比)をもつことが好ましい。上記
式におけるモル比nは、好ましくは5〜7.5、より好
ましくは6〜7である。モル比nが小さいと、後添加物
の一部としてFe2O3を加える必要が生じ、モル比nが
小さいほどFe2O3添加量を増やす必要ある。しかし、
後添加物としてFe2O3を多量に添加すると、成形性が
悪化する。また、Fe2O3は質量が大きいため、取り扱
いが面倒である。一方、モル比nが大きいと、後添加物
の一部としてSrO等の元素A酸化物を加える必要が生
じ、モル比nが大きいほど元素A酸化物を増やす必要が
ある。しかし、後添加物として元素A酸化物を多量に添
加すると、最終的に得られる焼結磁石の特性が不十分と
なりやすい。
法を用いる場合に特に顕著となる。すなわち、従来法に
おいて後添加法を用いた場合と、本発明法において後添
加法を用いた場合とを比較した場合、本発明により磁気
特性が顕著に向上する。
し、好ましくは2〜20質量%である。元素Rを含有す
る化合物としてはR酸化物を用いることができるが、R
酸化物は水に対する溶解度が比較的大きいため、湿式成
形の際に流出してしまうなどの問題がある。また、吸湿
性もあるため、秤量誤差の原因になりやすい。そのた
め、R化合物としては炭酸塩または水酸化物が好まし
い。そのほかの元素の後添加物は、酸化物、または焼成
により酸化物となる化合物、例えば炭酸塩や水酸化物と
して添加すればよい。
であればよいが、好ましくは、次に説明する粉砕時に添
加する。ただし、仮焼体ではなく、共沈法や水熱合成法
などにより製造され、少なくとも前記元素Aを含有する
六方晶フェライトを主相とする粒子に対し、後添加物を
添加してもよい。
含まれる全量の好ましくは30%以上、より好ましくは
50%以上が、後添加物として添加されることが望まし
い。そのほかの元素については、後添加物として添加さ
れる量は特に限定されない。なお、後添加物の平均粒径
は、0.1〜2μm程度であることが好ましい。
ついて説明する。
は乾式成形法を利用する。本発明の効果は成形方法に依
存せず実現する。以下では、湿式成形法を用いる場合に
ついて説明する。
しての水と、分散剤とを含む成形用スラリーを用いるこ
とが好ましい。なお、分散剤の効果をより高くするため
には、湿式成形工程の前に湿式微粉砕工程を設けること
が好ましい。また、原料粉末として仮焼体粉末を用いる
場合、仮焼体は一般に顆粒から構成されるので、仮焼体
の粗粉砕ないし解砕のために、湿式微粉砕工程の前に乾
式粗粉砕工程を設けることが好ましい。共沈法や水熱合
成法などにより原料粉末を製造した場合には、通常、乾
式粗粉砕工程は設けず、湿式微粉砕工程も必須ではない
が、配向度をより高くするためには湿式微粉砕工程を設
けることが好ましい。以下では、仮焼体粒子を原料粉末
として用い、乾式粗粉砕工程および湿式微粉砕工程を設
ける場合について説明する。
ェライト焼結磁石は、乾式粗粉砕工程において混合して
もよく、湿式微粉砕工程において混合してもよいが、通
常、湿式微粉砕工程において混合する。添加するフェラ
イト焼結磁石は粉末またはスラリー状態であることが好
ましい。フェライト焼結磁石の形状加工の際に生じた屑
材は、通常、粒径5μm程度以下の粉末であるため、通
常、屑材は乾式粗粉砕を行うことなく湿式微粉砕工程に
供することができる。また、不良品となった焼結磁石を
混合する場合、焼結磁石を粗砕きした後、振動ミル等に
よって平均粒径0.1〜10μm、好ましくは0.5〜
5μm程度まで粗粉砕し、これを湿式微粉砕工程に供す
ればよい。添加する磁石粉末の平均粒径が小さすぎる
と、粉砕後の平均粒径、すなわち成形対象粉末中におけ
る平均粒径が小さくなりすぎる。一方、添加する磁石粉
末の平均粒径が大きすぎると、粉砕後の平均粒径が十分
に小さくならない。
ったん焼結されているため、仮焼体に比べ硬度が高く粉
砕されにくい。そのため、湿式微粉砕後の成形対象粉末
の平均粒径は、粉砕時間が同じであれば、成形対象粉末
中の磁石粉末含有量が多いほど大きくなる。その結果、
成形対象粉末中の磁石粉末含有量を多くしても磁気特性
が顕著には向上しなかったり、磁気特性がかえって低下
することもある。このような問題を解決するためには、
成形対象粉末中の磁石粉末含有量が多いほど、成形対象
粉末の粉砕時間を長くすればよい。
粉末とがほぼ同じ平均粒径であったとしても、その後の
湿式微粉砕において仮焼体の粉砕がより進みやすい。し
たがって、磁石粉末が所定の粒径となるまで混合物を微
粉砕したとき、混合物中の仮焼体は粉砕が進みすぎて超
微粉が発生しやすくなる。あるいは、仮焼体粉末が所定
の粒径となるまで混合物を粉砕したとき、混合物中の磁
石粉末は粉砕が不十分となる。その結果、成形性が悪化
したり、最終的に得られる磁石の磁気特性が十分に高く
ならないことがある。このような問題の発生を防ぐため
には、焼結磁石の屑材または粗粉砕粉をそのまま仮焼体
の粗粉砕粉と混合せず、焼結磁石の屑材または粗粉砕粉
を湿式微粉砕した後、仮焼体の粗粉砕粉と混合し、得ら
れた混合物を所定の粒径となるまでさらに湿式微粉砕す
ることが好ましい。
好ましくは1〜10μm程度、BET比表面積が好まし
くは0.5〜7m2/g程度となるまで粉砕する。粉砕手段
は特に限定されず、例えば乾式振動ミル、乾式アトライ
ター(媒体攪拌型ミル)、乾式ボールミル等が使用でき
るが、特に乾式振動ミルを用いることが好ましい。粉砕
時間は、粉砕手段に応じて適宜決定すればよい。なお、
仮焼後に一部の出発原料を添加する場合には、この乾式
粗粉砕工程において添加することが好ましい。例えば、
SiO2と、焼成によりCaOとなるCaCO3とは、そ
れぞれの少なくとも一部をこの乾式粗粉砕工程において
添加することが好ましい。
入して保磁力HcBを小さくする効果もある。保磁力の低
下により粒子の凝集が抑制され、分散性が向上する。ま
た、軟磁性化することにより、配向度も向上する。軟磁
性化された粒子は、後の焼結工程において本来の硬磁性
に戻る。
とを含む粉砕用スラリーを調製し、これを用いて湿式微
粉砕を行う。粉砕用スラリー中の固形分の含有量は、1
0〜70質量%程度であることが好ましい。湿式微粉砕
に用いる粉砕手段は特に限定されないが、通常、ボール
ミル、アトライター、振動ミル等を用いることが好まし
い。粉砕時間は、粉砕手段に応じて適宜決定すればよ
い。
成形用スラリーを調製する。濃縮は、遠心分離などによ
って行えばよい。成形用スラリー中の固形分の含有量
は、60〜90質量%程度であることが好ましい。
けから構成する場合、磁石の粗粉砕粉または削り屑を湿
式微粉砕した後、粉砕用スラリーを濃縮して成形用スラ
リーを調製すればよい。この場合、焼結助剤等の微量添
加物は、必要に応じて添加すればよい。
て磁場中成形を行う。成形圧力は10〜50MPa程度、
印加磁場強度は0.5〜1.5T程度とすればよい。
と高配向度が得られるが、環境への負荷を軽減するため
には水系分散媒を用いることが好ましい。そして、水系
分散媒を用いることによる配向度の低下を補うために、
成形用スラリー中に分散剤を存在させることが好まし
い。この場合に用いる分散剤は、水酸基およびカルボキ
シル基を有する有機化合物であるか、その中和塩である
か、そのラクトンであるか、ヒロドキシメチルカルボニ
ル基を有する有機化合物であるか、酸として解離し得る
エノール型水酸基を有する有機化合物であるか、その中
和塩であることが好ましい。このような分散剤は、例え
ば特開平11−214208号公報に記載されている。
例えば特開平6−53064号公報に記載されているよ
うに、トルエンやキシレンのような有機溶媒に、例えば
オレイン酸のような界面活性剤を添加して、分散媒とす
る。このような分散媒を用いることにより、分散しにく
いサブミクロンサイズのフェライト粒子を用いた場合で
も最高で98%程度の高い磁気的配向度を得ることが可
能である。
空気中または窒素中において好ましくは100〜500
℃の温度に加熱する脱脂処理を施すことにより、添加し
た分散剤を十分に分解除去する。脱脂処理後、焼結する
ことによりフェライト焼結磁石を得る。
0℃、より好ましくは1160〜1220℃であり、前
記温度範囲に保持する時間または安定温度に保持する時
間は、好ましくは0.5〜3時間である。
て解砕し、ふるい等により平均粒径が100〜700μ
m程度となるように分級して磁場配向顆粒を得、これを
乾式磁場成形した後、焼結することにより磁石を得ても
よい。
ネトプランバイト型(M型)フェライトを主相として有
し、Fe、元素A(Aは、Sr、Ba、CaおよびPb
から選択される少なくとも1種)、元素R(Rは、希土
類元素およびBiから選択される少なくとも1種であっ
て、Laを必ず含む)および元素M(Mは、Coである
か、CoおよびZnである)を主成分構成元素として含
有する。
モル比で 式I A1-xRx(Fe12-yMy)zO19 で表すことができる。上記式Iにおいて、x、yおよび
zは、好ましくは 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦1.0、 0.4≦x/y≦5、 0.7≦z≦1.2 であり、より好ましくは 0.04≦x≦0.5、 0.04≦y≦0.5、 であり、さらに好ましくは 0.1≦x≦0.4、 0.1≦y≦0.4、 である。また、本発明で製造工程において添加する磁石
粉末の組成も、上記式Iで表されるものであることが好
ましい。
なわち元素Rの量が少なすぎると、六方晶フェライトに
対する元素Mの固溶量を多くできなくなってきて、飽和
磁化向上効果および/または異方性磁場向上効果が不十
分となってくる。xが大きすぎると六方晶フェライト中
に元素Rが置換固溶できなくなってきて、例えば元素R
を含むオルソフェライトが生成して飽和磁化が低くなっ
てくる。yが小さすぎると飽和磁化向上効果および/ま
たは異方性磁場向上効果が不十分となってくる。yが大
きすぎると六方晶フェライト中に元素Mが置換固溶でき
なくなってくる。また、元素Mが置換固溶できる範囲で
あっても、異方性定数(K1)や異方性磁場(HA)の劣
化が大きくなってくる。zが小さすぎるとSrおよび元
素Rを含む非磁性相が増えるため、飽和磁化が低くなっ
てくる。zが大きすぎるとα−Fe2O3相または元素M
を含む非磁性スピネルフェライト相が増えるため、飽和
磁化が低くなってくる。
大きすぎても元素Rと元素Mとの価数の平衡がとれなく
なり、W型フェライト等の異相が生成しやすくなる。元
素Mが2価イオンであって、かつ元素Rが3価イオンで
ある場合、価数平衡の点でx/y=1とすることが一般
的であるが、前述したようにRを過剰にすることが好ま
しい。なお、x/yが1超の領域で許容範囲が大きい理
由は、yが小さくてもFe3+→Fe2+の還元によって価
数の平衡がとれるためである。
(O)の原子数は19となっているが、これは、Mがす
べて2価、Rがすべて3価であって、かつx=y、z=
1のときの酸素の化学量論組成比を示したものである。
MおよびRの種類やx、y、zの値によって、酸素の原
子数は異なってくる。また、例えば焼成雰囲気が還元性
雰囲気の場合は、酸素の欠損(ベイカンシー)ができる
可能性がある。さらに、FeはM型フェライト中におい
ては通常3価で存在するが、これが2価などに変化する
可能性もある。また、Co等の元素Mも価数が変化する
可能性があり、これらにより金属元素に対する酸素の比
率は変化する。本明細書では、Rの種類やx、y、zの
値によらず酸素の原子数を19と表示してあるが、実際
の酸素の原子数は、これから多少偏倚した値であってよ
い。
測定することができる。また、上記主相の存在は、X線
回折や電子線回折などにより確認できる。
めには、元素AとしてSrおよびCaの少なくとも1種
を用いることが好ましく、特にSrを用いることが好ま
しい。A中においてSr+Caの占める割合、特にSr
の占める割合は、好ましくは51原子%以上、より好ま
しくは70原子%以上、さらに好ましくは100原子%
である。元素A中のSrの比率が低すぎると、飽和磁化
と保磁力とを共に高くすることが難しくなる。
cおよびランタノイドである。元素Rとしては、Laを
必ず用い、そのほかの元素を用いる場合には、好ましく
はランタノイドの少なくとも1種、より好ましくは軽希
土類の少なくとも1種、さらに好ましくはNdおよびP
rの少なくとも1種を用いる。R中においてLaの占め
る割合は、好ましくは40原子%以上、より好ましくは
70原子%以上であり、飽和磁化向上のためにはRとし
てLaだけを用いることが最も好ましい。これは、六方
晶M型フェライトに対する固溶限界量を比較すると、L
aが最も多いためである。したがって、R中のLaの割
合が低すぎるとRの固溶量を多くすることができず、そ
の結果、元素Mの固溶量も多くすることができなくな
り、磁気特性向上効果が小さくなってしまう。なお、B
iを併用すれば、仮焼温度および焼結温度を低くするこ
とができるので、生産上有利である。
ましくは10原子%以上、より好ましくは20原子%以
上である。M中におけるCoの割合が低すぎると、保磁
力向上が不十分となる。
r2O3が含有されていてもよい。Al2O3およびCr2
O3は、保磁力を向上させるが残留磁束密度を低下させ
る。Al2O3とCr2O3との合計含有量は、残留磁束密
度の低下を抑えるために好ましくは3質量%以下とす
る。なお、Al2O3および/またはCr2O3添加の効果
を十分に発揮させるためには、Al2O3とCr2O3との
合計含有量を0.1質量%以上とすることが好ましい。
い。B2O3を含むことにより仮焼温度および焼結温度を
低くすることができるので、生産上有利である。B2O3
の含有量は、磁石粉末全体の0.5質量%以下であるこ
とが好ましい。B2O3含有量が多すぎると、飽和磁化が
低くなってしまう。
カリ金属元素は含まれないことが好ましいが、不純物と
して含有されていてもよい。これらをNa2O、K2O、
Rb 2O等の酸化物に換算して含有量を求めたとき、こ
れらの含有量の合計は、焼結磁石全体の3質量%以下で
あることが好ましい。これらの含有量が多すぎると、飽
和磁化が低くなってしまう。
Li、Mg、Cu、Ti、Zr、Ge、Sn、V、N
b、Ta、Sb、As、W、Mo等が酸化物として含有
されていてもよい。これらの含有量は、化学量論組成の
酸化物に換算して、それぞれ酸化ガリウム5質量%以
下、酸化インジウム3質量%以下、酸化リチウム1質量
%以下、酸化マグネシウム3質量%以下、酸化銅3質量
%以下、酸化チタン3質量%以下、酸化ジルコニウム3
質量%以下、酸化ゲルマニウム3質量%以下、酸化スズ
3質量%以下、酸化バナジウム3質量%以下、酸化ニオ
ブ3質量%以下、酸化タンタル3質量%以下、酸化アン
チモン3質量%以下、酸化砒素3質量%以下、酸化タン
グステン3質量%以下、酸化モリブデン3質量%以下で
あることが好ましい。
以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは
0.5〜1.0μmである。結晶粒径は走査型電子顕微
鏡によって測定することができる。
に加工される。この形状加工は、通常、焼結磁石を研削
ないし研磨することにより行われる。この研削ないし研
磨により発生する屑材は、そのまま、あるいは必要に応
じて粉砕した後、成形対象粉末の一部として用いること
ができる。
は、高保磁力かつ高飽和磁化が実現する。そのため、元
素Rおよび元素Mを含有しない従来のフェライト磁石と
同一形状であれば、発生する磁束密度を増やすことがで
きるため、モータに適用した場合には高トルク化等を実
現でき、スピーカやヘッドホンに適用した場合には磁気
回路の強化によりリニアリティーのよい音質が得られる
など、応用製品の高性能化に寄与できる。また、従来の
フェライト磁石と同じ機能でよいとすれば、磁石の大き
さ(厚さ)を小さく(薄く)できるので、小型軽量化
(薄型化)に寄与できる。また、従来は界磁用の磁石を
巻線式の電磁石としていたようなモータにおいても、こ
れをフェライト磁石で置き換えることが可能となり、軽
量化、生産工程の短縮、低価格化に寄与できる。さら
に、保磁力(HcJ)の温度特性に優れているため、従来
はフェライト磁石の低温減磁(永久減磁)の危険のあっ
た低温環境でも使用可能となり、特に寒冷地、上空域な
どで使用される製品の信頼性を著しく高めることができ
る。
ド用、ABS用、ファン用、ワイパ用、パワーステアリ
ング用、アクティブサスペンション用、スタータ用、ド
アロック用、電動ミラー用等の自動車用モータ;FDD
スピンドル用、VTRキャプスタン用、VTR回転ヘッ
ド用、VTRリール用、VTRローディング用、VTR
カメラキャプスタン用、VTRカメラ回転ヘッド用、V
TRカメラズーム用、VTRカメラフォーカス用、ラジ
カセ等キャプスタン用、CD、LD、MDスピンドル
用、CD、LD、MDローディング用、CD、LD光ピ
ックアップ用等のOA、AV機器用モータ;エアコンコ
ンプレッサー用、冷蔵庫コンプレッサー用、電動工具駆
動用、扇風機用、電子レンジファン用、電子レンジプレ
ート回転用、ミキサ駆動用、ドライヤーファン用、シェ
ーバー駆動用、電動歯ブラシ用等の家電機器用モータ;
ロボット軸、関節駆動用、ロボット主駆動用、工作機器
テーブル駆動用、工作機器ベルト駆動用等のFA機器用
モータ;その他、オートバイ用発電器、スピーカ・ヘッ
ドホン用マグネット、マグネトロン管、MRI用磁場発
生装置、CD−ROM用クランパ、ディストリビュータ
用センサ、ABS用センサ、燃料・オイルレベルセン
サ、マグネットラッチ等に使用できる。
散媒として湿式混合した。得られた混合物を空気中にお
いて1250℃で1時間仮焼した。得られた仮焼体を振
動ミルで乾式粗粉砕し、平均粒径3μmの粗粉砕粉を得
た。
およびCaCO3を添加すると共に、後添加物としてL
a2O3およびCo3O4を添加した。後添加物の添加量
は、最終組成(磁石組成)がモル比で Sr0.8La0.2(Fe11.8Co0.2)O19 となるように設定した。SiO2およびCaCO3は、成
形対象粉末中における合計含有量が全体の1.7質量%
となり、かつ、Ca/Si=2.0となるように添加し
た。さらに、グルコン酸カルシウムを添加し、水を分散
媒として湿式アトライタで粉砕して混合することによ
り、平均粒径1μmの成形対象粉末を含有するスラリー
とした。なお、グルコン酸カルシウムの添加量は成形対
象粉末全体に対し1質量%とした。次いで、固形分濃度
が75%となるように上記スラリーを濃縮して、成形用
スラリーを得た。
縮成形し、成形体を得た。なお、圧縮成形の際には、加
圧方向に平行な約1.2Tの磁場を印加した。成形圧力
は44.1MPaとした。
に1時間保持することにより焼結し、フェライト焼結磁
石を得た。このフェライト焼結磁石を振動ミルにより平
均粒径3μm程度となるまで乾式粗粉砕し、添加用の磁
石粉末を得た。
た。
にして、仮焼体の粗粉砕粉を製造した。この粗粉砕粉
に、焼結助剤としてSiO2およびCaCO3を添加する
と共に、後添加物としてLa2O3およびCo3O4を添加
し、さらに、上記添加用磁石粉末も添加して、成形対象
粉末を得た。後添加物の添加量は、最終組成(磁石組
成)がモル比で Sr0.8La0.2(Fe11.8Co0.2)O19 となるように設定した。SiO2およびCaCO3の添加
量は、添加用磁石粉末製造のときと同じとした。各サン
プルについて、成形対象粉末中の磁石粉末の含有量を表
1に示す。
と同様にして、湿式微粉砕、湿式成形および焼結を行
い、フェライト焼結磁石サンプルを得た。なお、湿式微
粉砕の時間は、全てのサンプルで同一とした。各サンプ
ルは、図1に示すように弧状磁石とし、その中心角は1
80°、弧状断面の高さHは15.5mm、周面の奥行き
Dは58mmとした。
石1)を加圧部材2で図中の矢印方向に加圧し、サンプ
ルが破壊したときの加圧力を測定した。この加圧力を抗
折強度として表1に示す。また、熱衝撃に対する対する
耐性を調べるために、各サンプル50個ずつを80℃の
環境に1時間保持した後、0℃の水中に5秒間浸漬し、
そのときのクラック発生率を調べた。結果を表1に示
す。また、各サンプルの残留磁束密度(Br)および保
磁力(HcJ)を室温で測定した。結果を表1に示す。
なわち、成形対象粉末に磁石粉末を添加することによ
り、抗折強度が著しく向上し、また、磁石粉末の添加量
を制御することにより、クラック発生率が激減すること
がわかる。
選択し、かつ、成形対象粉末に添加する磁石粉末の組成
もSrFe12O19としたほかは実験1とほぼ同様にし
て、フェライト焼結磁石サンプルを作製した。
に抗折強度およびクラック発生率を調べた。結果を表2
に示す。
Mを添加しない組成系では、成形対象粉末に磁石粉末を
含有させても抗折強度向上効果が実質的に得られないこ
とがわかる。また、クラック発生率に関しても、顕著な
改善は認められない。
た。
て、仮焼体の粗粉砕粉を製造した。この粗粉砕粉に、焼
結助剤としてSiO2およびCaCO3を添加すると共
に、後添加物としてLa2O3およびCo3O4を添加し、
さらに、上記添加用磁石粉末も添加して、成形対象粉末
を得た。後添加物の添加量は、最終組成(磁石組成)が
モル比で Sr1-xLax(Fe12-yCoy)zO19 となるように設定した。焼結助剤であるSiO2および
CaCO3の添加量は、添加用磁石粉末製造のときと同
じとした。
加えずに、添加用磁石粉末だけからなる成形対象粉末も
調製した。
と同様にして、湿式微粉砕、湿式成形および焼結を行
い、フェライト焼結磁石サンプルを得た。
すx、y、zと、成形対象粉末中の磁石粉末の含有量と
を、それぞれ表3に示す。なお、磁石粉末は仮焼体粉末
に比べ粉砕しにくいため、成形対象粉末中の磁石粉末の
含有量が多いほど湿式微粉砕の時間を長くして、すべて
のサンプルにおいて成形対象粉末の比表面積が同じとな
るようにした。各サンプルの残留磁束密度(Br)およ
び保磁力(HcJ)を室温で測定した。結果を表3に示
す。
磁石粉末の含有量の増大にほぼ依存して、焼結磁石サン
プルの磁気特性が高くなっている。実験1と異なり実験
3において磁気特性が向上したのは、成形対象粉末中の
磁石粉末の含有量が多いほど湿式微粉砕の時間を長くし
て、すべてのサンプルにおいて成形対象粉末の比表面積
が同じとなるようにしたためと考えられる。
o.308、No.309は、従来の方法によって製造され
たサンプルNo.301に比べLaおよびCoの含有量が
少ないにもかかわらず、サンプルNo.301と同等の磁
気特性が得られている。また、サンプルNo.311、No.
312では、LaおよびCoの含有量がサンプルNo.3
01の半分であるにもかかわらず、サンプルNo.301
と同等以上の磁気特性が得られている。
1と同様にして抗折強度およびクラック発生率を調べた
ところ、磁石粉末を添加して製造された本発明サンプル
では、成形対象粉末中における磁石粉末の含有量に応
じ、実施例1と同等の結果が得られた。
る。
す斜視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 Fe、元素A(Aは、Sr、Ba、Ca
およびPbから選択される少なくとも1種)、元素R
(Rは、希土類元素およびBiから選択される少なくと
も1種であって、Laを必ず含む)および元素M(M
は、Coであるか、CoおよびZnである)を含有し、
六方晶マグネトプランバイト型フェライトを主相として
有するフェライト焼結磁石を製造する方法であって、 成形対象粉末を成形した後、焼結する工程を有し、 前記成形対象粉末が、Fe、元素A、元素Rおよび元素
Mを含有するフェライト焼結磁石を粉末化した磁石粉末
から実質的に構成されるか、または、この磁石粉末と、
Fe、元素A、元素Rおよび元素Mを含有する原料粉末
とから実質的に構成されるフェライト焼結磁石の製造方
法。 - 【請求項2】 前記原料粉末が、Fe、元素A、元素R
および元素Mを含有する仮焼体粉末を含む請求項1のフ
ェライト焼結磁石の製造方法。 - 【請求項3】 前記原料粉末が、少なくともFeおよび
元素Aを含有する仮焼体粉末と、Fe、元素A、元素R
および元素Mの少なくとも1種を含有する後添加物とを
含む請求項1のフェライト焼結磁石の製造方法。 - 【請求項4】 前記成形対象粉末中における前記磁石粉
末の含有量が、質量比で1%以上である請求項1〜3の
いずれかのフェライト焼結磁石の製造方法。 - 【請求項5】 前記磁石粉末が、フェライト焼結磁石の
形状加工の際に生じた屑材であるか、不良なフェライト
焼結磁石を粉砕したものである請求項1〜4のいずれか
のフェライト焼結磁石の製造方法。 - 【請求項6】 前記磁石粉末の原料となるフェライト焼
結磁石の主成分および製造されるフェライト焼結磁石の
主成分が、 式 A1-xRx(Fe12-yMy)zO19 (x、y、zはモル比を表し、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦1.0、 0.4≦x/y≦5、 0.7≦z≦1.2 である)で表される請求項1〜5のいずれかのフェライ
ト焼結磁石の製造方法。
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-
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- 2001-10-30 JP JP2001332784A patent/JP3927401B2/ja not_active Expired - Lifetime
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