JP2002352279A - 電子チケット及びその利用システム - Google Patents

電子チケット及びその利用システム

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JP2002352279A
JP2002352279A JP2001160163A JP2001160163A JP2002352279A JP 2002352279 A JP2002352279 A JP 2002352279A JP 2001160163 A JP2001160163 A JP 2001160163A JP 2001160163 A JP2001160163 A JP 2001160163A JP 2002352279 A JP2002352279 A JP 2002352279A
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Mitsuo Ozaki
光男 尾崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子チケット及びその利用システムに関し、
チケットを電子化する際の具体的構成及び具体的利用シ
ステムを提供する。 【解決手段】 電界、磁界、或いは、熱のいずれかのエ
ネルギー作用によって情報の表示と消去が可能な表示層
を有する電子チケット1の表示層を発券から回収するま
で保持され続ける情報を表示する記録領域2と、発券か
ら回収するまで間に情報を更新して表示する更新領域3
とによって構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子チケット及びそ
の利用システムに関するものであり、特に、動植物園、
水族館、遊園地、映画館、劇場等のアミューズメントパ
ークや娯楽施設、或いは、美術館、博物館等の公共施設
や展示会場等で利用される電子チケット、さらには、鉄
道やバス等の交通機関やその施設等において使用される
特定エリア内で有効な電子チケットの構成及びシステム
構成に特徴のある電子チケット及びその利用システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アミューズメントパークや娯楽施
設、公共施設、交通機関及びその施設等においては、提
供するサービスに対する対価を得る手段としてチケット
が販売され、使用されている。
【0003】一般に、これらのチケットは紙製であり、
一度使用したものでは廃棄される。また、定期券等の一
定期間内において繰り返し使用されるチケットについて
はプラスチック製のものが使用されているが、所定期間
使用後は廃棄され、場合によっては、プラスチック材と
してリサイクルされる場合もあるが、いずれにしてもそ
のままの形でチケットとして再使用されることはない。
【0004】近年、環境問題が注目されており、有限な
紙資源や石油資源等を大切に使用し、廃棄物を削減しよ
うとする意識が高まりつつあるなか、短期間情報を表示
し、一過的に使用されるチケットは、廃棄されることで
資源の無駄を招き、環境への負荷を増大させており、さ
らに、チケットを提供する側、即ち、発券者のイメージ
を低下させることも懸念される。
【0005】また、紙製チケットの有限のサイズの紙面
で提供される情報は、主に利用者よりもむしろ発券者サ
イドに必要なものであり、利用者にとってはチケット自
体として金券的な意味合いしかなく、表示情報の利用価
値は少ない場合が多い。
【0006】しかし、場合によっては、特に、プラスチ
ック製チケットの場合には、利用者にとっても金銭と同
様かそれ以上の価値を有する重要な場合があり、また、
同じ目的を有する者にとっても金銭と同様以上の価値を
有しており、盗難、紛失等に対してより高いセキュリテ
ィが望まれる。
【0007】即ち、チケットはその性格上、使用を終了
するまでは、使用日や使用期限、有効期間等の時に関す
る情報、有効区域、区間、会場等の場に関する情報、交
通、鑑賞・観劇・観覧、入場等の目的に関する情報等、
チケットに関する基本的な情報等を容易に認識できる表
示が不揮発で表示され続ける必要がある。
【0008】一方、近年、携帯情報端末(PDA)やナ
ビゲーションシステム、携帯電話等の各種の情報にアク
セスして、情報を入手したり、道順等を誘導するシステ
ムが急速に普及していることから明白なように、電子化
された情報は紙に印刷された情報に比べて利用価値が格
段に高いという特徴がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、既に実
用化されている電子情報を利用するためのこれらの装置
は、多種多様の機能を有しており種々の要求に対応でき
るように設計されているがゆえに、サイズの大きさ、重
量、破損のし易さ、高価格、取り扱いの複雑さ等によ
り、だれもが気軽に簡単に各種情報表示やサービスの利
用のために扱えるものではなく、不特定多数の利用者に
容易に貸与し且つ確実に回収できるものではなかった。
【0010】さらに、これらの表示手段はその性格上、
表示情報を容易に更新できるものであり、不揮発で情報
を表示するものではなく、その必要性についても全く考
慮されていなかった。
【0011】一方、近年の情報機器の普及に伴い、表示
情報を所定時間不揮発性で表示することが可能な表示装
置の開発が進められており、例えば、強誘電性液晶を使
用したLCD(液晶表示装置)や、携帯可能で且つフレ
キシブルなデジタルペーパが注目を集めており、このデ
ジタルペーパは、さらに、リライタブルペーパとエレク
トロニックペーパに大別される。
【0012】この内、リライタブルペーパ(必要なら
ば、特開平9−20084号公報及び特開平10−20
3016号公報参照)は、感熱性色素、高分子、或い
は、磁性粒子を利用した表示装置であり、例えば、ロイ
コ染料と可逆顕色剤を溶融混合させ基材のPET(ポリ
エチレンテレフタレート)フィルム上に形成したロイコ
型サーマルリライタブルペーパ(必要ならば、特開平1
0−203016号公報参照)においては、記録部に熱
を印加したのち、急冷して発色させ、一方、消色する場
合には徐冷却して表示を制御するものである。
【0013】一方、エレクトロニックペーパはマイクロ
カプセル中の帯電粒子の電気泳動による凝集・拡散を利
用するもの(必要ならば、E.Kishi et a
l.,SID00 Digest,p.24,200
0、或いは、S.A.Swanson et al.,
SID00 Digest,p.29,2000参
照)、二色に塗り分けた球の移動や回転により表示を行
なうもの、液晶を高分子材料に設けた微小孔に詰め込ん
だ所謂高分子分散型液晶、エレクトロクロミズム、或い
は、磁性を有する微粒子を磁気を制御して回転、移動さ
せる磁気記録装置(必要ならば、L.L.Lee et
al.,SID76 Digest,p.56,19
76参照)が知られている。
【0014】この様なデジタルペーパは、携帯可能性
や、落としても破損しない等の取り扱い性に優れてお
り、デジタルペーパの内でも、表示情報の更新等の機能
を付加する場合には、エレクトロニックペーパがより適
するものであり、さらに、フレキシブル性或いは折り畳
み性等を考慮するならば、回転球や電気泳動を用いた方
法が適している。
【0015】例えば、回転球表示媒体(必要ならば、特
開昭61−137344号公報参照)においては、色と
電気的特性の双方が異なる半球を合わせた回転体、即
ち、2色ボールを内包するとともに絶縁性液媒体で充填
されたマイクロカプセルに電界を印加し、各画素に印加
した電界の極性によって2色ボールを回転・移動させて
表示を行なうものである。
【0016】この場合、PETフィルム等からなる一対
のシート間に設けたエラストマ(elastomer)
中に、複数のマイクロカプセルを配置して表示シートを
構成し、この表示シート間に表示電界を印加できるよう
に、表示電極を形成したものであり、表示面側の表示電
極、通常は、共通電極をITO等の透明導電膜で構成す
る。
【0017】一方、電気泳動型表示媒体(必要ならば、
特開平1−86116号公報参照)においては、例え
ば、電気泳動粒子を分散させた溶媒を着色し、この溶媒
を内包したマイクロカプセルを、透明電極を蒸着形成し
たポリエステル等のフレキシブル基材上にスクリーン印
刷、ローラー印刷、インクジェット、或いは、電子写真
等の技術によって印刷したのち、対向電極を組み合わせ
て表示素子を構成するものである。
【0018】さらに、分散媒を熱溶融性材料で構成し、
表示更新時には熱によって表示材料を移動可能な状態に
してから電界等の印加によって情報を更新し、その状態
を常温することによって表示情報の保持性を向上させる
こと(必要ならば、特公昭59−91085号公報参
照)も提案されている。
【0019】しかし、この様なデジタルペーパについて
は、基礎的な研究・開発の段階であり、その具体的用
途、具体的用途に即した具体的構成、或いは、使用形
態、即ち、利用システムについては詳細に検討されてい
ないのが現状である。
【0020】したがって、本発明は、チケットを電子化
する際の具体的構成及び具体的利用システムを提供する
ことを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】ここで、図1を参照し
て、本発明における課題を解決するための手段を説明す
るが、図1(a)は電子チケットの概略的平面図であ
り、また、図1(b)は電子チケットを利用したシステ
ム構成図である。 図1(a)及び(b)参照 上述の目的を達成するために、本発明は、電界、磁界、
或いは、熱のいずれかのエネルギー作用によって情報の
表示と消去が可能な表示層を有する電子チケット1にお
いて、表示層を発券から回収するまで保持され続ける情
報を表示する記録領域2と、発券から回収するまでの間
に情報を更新して表示する更新領域3とによって構成し
たことを特徴とする。
【0022】この様に、チケットを、情報の表示と消去
が可能な表示層を有する電子チケット1とすることによ
って、磁気カード等とは異なり、利用者が表示内容を容
易に確認することができるので従来の紙製のチケットと
同様に違和感がなく、また、回収後に情報を消去が可能
な構成とすることによって、チケットの発券コストの低
減や資源の無駄の排除が可能になるとともに、環境への
負荷を軽減することができる。
【0023】また、電子チケット1の情報書込領域を、
発券者側にとって必須で且つ利用者側に勝手に書換えら
れると困る事項を記録する記録領域2と、利用者側が希
望するサービス事項等を記録する更新領域3とに区分す
ることによって、電子チケット1の発券から回収するま
での間、発券者側の管理下において、利用者が有用で新
規なサービスを享受することが可能になる。
【0024】この場合、少なくとも上記更新領域3に、
通信手段を介して情報を取得する機構、例えば、電子チ
ケット1内に一体に組み込まれた通信機能を有する通信
機器、或いは、外部の通信機器と通信機器と接続するた
めに電子チケット1に設けられた接続端子等を設けるこ
とによって、新規な情報やサービスをリアルタイムで享
受することが可能になるとともに、発券者側も電子チケ
ット1の移動状況・現在位置をリアルタイムで監視する
ことが可能になる。
【0025】また、記録領域2における情報の表示と消
去と、更新領域3における情報の表示と消去とは、同じ
エネルギー作用によって行っても良いし、或いは、互い
に異なるエネルギー作用によって行っても良いものであ
り、前者の場合には、ソフト的に電子チケット1を構成
することになり、後者の場合にはハード的に電子チケッ
ト1を構成することになる。
【0026】なお、後者の場合には、例えば、記録領域
2を感熱式リライタブルペーパとし、更新領域3をエレ
クトロニックペーパとすることになるので、発券装置5
における書込機構と更新装置6における書込機構が異な
るので、発券後に記録領域2に書き込んだ情報が書き換
えられることはない。
【0027】また、この様な電子チケット1には、記憶
素子、切替えスイッチ、タッチキー、キーボード、或い
は、音声入力手段等の入力手段、駆動電源を設けても良
いものであり、それによって、電子チケット1の高機能
化が可能になる。
【0028】また、表示層を二層構造で構成し、両面へ
の表示を可能にしても良いものであり、それによって、
電子チケット1の小型化が可能になる。例えば、一方の
面を記録領域2とし、他方の面を更新領域3としても良
い。
【0029】また、本発明は、電子チケット1を用いた
電子チケット利用システムにおいて、発券時に電子チケ
ット1に使用目的に対応する基本情報を記録領域2に表
示するとともに、発券から回収するまでの間に必要に応
じて情報を更新して更新領域3に更新情報の表示を行
い、回収時に前記基本情報及び更新情報を消去して再使
用することを特徴とする。
【0030】この様な構成によって、表示内容を従来の
紙製のチケットと同様に視覚によって確認することがで
き、また、最新の情報を必要に応じて電子情報として入
手可能であり、且つ、使用終了後においては回収して再
使用するシステムとすることができるので、それによっ
て、利便性が高く、低コストで、資源の無駄がなく、環
境への負荷が少ない電子チケット利用システムを構築す
ることができる。
【0031】この場合、発券時において、使用日、使用
期間、使用場所、使用区間、使用地域、使用目的、或い
は、使用対象等の基本情報の記録領域2への表示を、発
券者のみが行い、電子チケット1の利用者は更新或いは
改変を行えないようにすることが望ましく、それによっ
て、誤操作による書換えや不正使用を防止することがで
きる。
【0032】また、発券時や使用開始時等に、更新装置
6及び読取装置7に挿入する際の挿入方向或いは挿入位
置の少なくとも一方を示すマーク4を記録領域2の端部
に表示するとともに、マーク4の有無を検出するセンサ
を、更新装置6或いは読取装置7に設けることが望まし
く、それによって、電子チケット1の挿入をスムーズに
行うことができ、混雑しているアミューズメントパーク
等における入場口の渋滞等を緩和することができる。
【0033】また、発券時に、電子チケット1毎に識別
番号を割り当てて記録領域2に表示するとともに、割り
当てた識別番号を発券装置5を管理するシステムに組み
込まれた記憶手段に記憶し、使用時において電子チケッ
ト1の識別番号と記憶手段に記憶した識別番号を照合す
る手段を設けることによって、高いセキュリティを実現
することができる。
【0034】或いは、電子チケット1に不揮発性の記憶
素子を設け、発券時に使用者に関する情報を記憶素子に
格納するとともに、使用者に関する情報を発券装置5を
管理するシステム、例えば、管理用コンピュータ8に組
み込まれた記憶手段に記憶し、使用時において電子チケ
ット1の記憶素子に格納した情報と記憶手段に記憶した
情報とを照合する手段を設けても良く、高いセキュリテ
ィを実現することができる。
【0035】また、発券時に、電子チケット1の保証金
を預かり、電子チケット1の回収時に前記保証金を返却
するサブシステムを設けることが望ましく、それによっ
て、電子チケット1の回収をより確実に行うことがで
き、電子チケット1の投棄や不正使用を防止することが
できる。
【0036】また、電子チケット1の使用に伴う金銭の
授受を、予め登録した手続きに基づいて電子的に行い、
金銭の授受に関する履歴を少なくとも更新領域3に表示
するとともに、発券装置5を管理するシステムに組み込
まれた記憶手段にも記憶するサブシステムを設けること
が望ましく、それによって、利用者は安心してサービス
を享受することが可能になる。
【0037】この場合、電子チケット1の使用に先立っ
て、予め所定の金額を払い込み、払い込んだ金額を更新
領域3に表示するとともに、発券装置5を管理するシス
テムに組み込まれた記憶手段にも記憶し、使用時におけ
る対価の支払いを払い込んだ金額内において行い、電子
チケット1の回収時に金額の精算を行うサブシステムを
設けることが望ましく、それによって、現金等をやり取
りを伴うことなく主目的以外のサービスを享受すること
が可能になる。
【0038】また、電子チケット1の使用者の属性に応
じて、表示する情報の表示形態を変更する機能を備える
ことが望ましく、それによって、外国人、高齢者、若年
者が理解し易い形での表示を行うことができ、紙製チケ
ットの場合の様に数種類のチケットを用意する必要がな
いので、利用者にとっての利便性が高まる。
【0039】また、更新情報を、通信手段を介して取得
して更新領域3に更新情報を表示することが望ましく、
それによって、最新の情報をリアルタイムに享受するこ
とができるとともに、利用者が希望する食事の予約等の
事項をリアルタイムに依頼することが可能になる。
【0040】また、通信手段を設ける場合には、指定場
所への案内或いは誘導機能のいずれか設けることが望ま
しく、それによって、迷子や待ち合わせにおける擦れ違
い等を防止することができる。
【0041】また、通信手段を設ける場合には、特定の
電子チケット1間で情報の交換を行う機能を設けること
が望ましく、グループで行動する場合に互いの連絡が容
易になり、無駄な待ち合わせ時間等を低減することがで
き、効率的に時間を使用することが可能になる。
【0042】また、通信手段を設ける場合には、電子チ
ケット1の現在位置を知らせるサブシステムを設けるこ
とが望ましく、特に、電子チケット1の現在位置を自動
的に取得し、取得情報を発券装置5を管理するシステム
に組み込まれた記憶手段に記憶するサブシステムを設け
ることが望ましく、それによって、発券者は勿論のこと
利用者も他の利用者の動向をリアルタイムで把握するこ
とができ、無駄な待ち時間等を低減することが可能にな
るとともに、発券者側は動態調査によりサービス改善情
報を得ることができる。
【0043】また、通信手段を設ける場合には、発券者
以外の情報提供者との間で通信を行い、情報取得或いは
利用者の希望事項の依頼を行うサブシステムを設けるこ
とが望ましく、それによって、発券者側は最小限の情報
を提供するだけですむので情報提供負担が軽くなるとと
もに、仲介料等を期待することができ、一方、利用者側
は、リアルタイムで最新且つ広範囲のサービスを享受す
ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】ここで、図2乃至図4を参照して
本発明の第1の実施の形態を説明する。まず、本発明の
第1の実施の形態に用いるリライタブルペーパを説明す
るが、このリライタブルペーパは上述の様に公知であ
り、ここでは、一例として感熱型のリライタブルペーパ
(必要ならば、特開平9−20084号公報参照)を説
明する。
【0045】まず、例えば、支持体となる188μm厚
の透明PETフィルム上に、Al層を設け、次いで、 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体(電気化学工業社製商品名 :デンカビニール#1000P) 5部 THF(テトラヒドロフラン) 95部 からなる接着層形成用塗布液を塗布したのち、加熱乾燥
することによって、厚さが、例えば、0.8μmの接着
層を形成する。
【0046】次いで、 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(電気化学工業社製商品名:デンカビニール #1000MT) 31.2部 エステルアクリレート系紫外線硬化性樹脂(大日本インキ社製商品名:ユニデ ィックC4−782) 7.8部 ベヘン酸(日本油脂社製商品名:NAA−22S) 2.0部 エイコサン2酸(岡村製油社製商品名:SL−20・93) 5.0部 リグノセリン酸(ミヨシ油脂社製商品名:L−88) 3.0部 THF 120.0部 トルエン 12.0部 からなる記録層形成用溶液を塗布したのち、加熱乾燥さ
せ、次いで、媒体温度を、例えば、65℃とした状態で
80W/cmの紫外線ランプで硬化させ、厚さが、例え
ば、10μmの記録層を形成する。
【0047】次いで、 紫外線硬化性樹脂75%酢酸ブチル溶液(大日本インキ社製商品名:ユニディ ックC7−157) 10部 イソプロピルアルコール 10部 トルエン 1部 からなる保護層用溶液を塗布したのち、加熱乾燥させ、
ついで、80W/cmの紫外線ランプで硬化させて、厚
さが、例えば、3.5μmの保護層を形成することによ
って可逆性感熱記録媒体の基本構成が完成する。
【0048】この可逆性感熱記録媒体に対して、画像形
成用プリンタとしてサーマルヘッド印字装置を用い、
0.30mJ/ドットの印字エネルギーで所定文字情報
或いは画像情報を印字することができ、また、温水の熱
を利用することによって、書込情報を消去することがで
きる。
【0049】したがって、このサーマルヘッド型印字装
置をコンピュータに接続して加熱条件を制御することに
よって情報を記録・消去を行うことができ、表示した情
報は、消色処理をしないかぎり不揮発性で、エネルギー
を消費することなく情報を保持することができる。因
に、この可逆性感熱記録媒体に対しては500〜100
0回程度の更新が可能である。
【0050】次に、図2を参照して、上述の可逆性感熱
記録媒体からなる感熱型リライタブルペーパを電子チケ
ットとして使用するためのシステムに関する本発明の第
1の実施の形態を説明する。 図2(a)参照 図2(a)は、発券装置、更新装置、及び、読取装置に
共通のサーマルプリンタ11の外観を示す概略的斜視図
であり、一側面に感熱型リライタブルペーパを挿入する
挿入口12が設けられている。
【0051】図2(b)参照 図2(b)は、発券装置の概念的透視平面図であり、発
券装置111 の内部には、挿入口121 から感熱型リラ
イタブルペーパ21を取込み・搬送する搬送ローラ13
1 、及び、感熱型リライタブルペーパ21の少なくとも
記録領域22に所定の基本情報や、挿入方向を示すマー
クを書き込むサーマルヘッド141 が設けられている。
【0052】図2(c)参照 図2(c)は、更新装置の概念的透視平面図であり、更
新装置112 の内部には、挿入口122 から感熱型リラ
イタブルペーパ21を取込み・搬送する搬送ローラ13
2 、挿入された感熱型リライタブルペーパ21の方向を
マーク24によって確認するセンサ152 、及び、感熱
型リライタブルペーパ21の更新領域23にのみ更新情
報を書き込むサーマルヘッド142 が設けられている。
この場合のサーマルヘッド142 は、発券装置111
サーマルヘッド141より記録可能幅を狭くしており、
また、図示を省略しているものの、書き込まれた基本情
報を読み出す光学的読取手段が設けられている。
【0053】図2(d)参照 図2(d)は、読取装置の概念的透視平面図であり、読
取装置113 の内部には、挿入口123 から感熱型リラ
イタブルペーパ21を取込み・搬送する搬送ローラ13
3 、挿入された感熱型リライタブルペーパ21の方向を
マーク24により確認するセンサ153 、及び、感熱型
リライタブルペーパ21の記録領域22及び更新領域2
3に情報の書き込みが可能なサーマルヘッド143 が設
けられている。この場合も、図示を省略しているもの
の、記録領域22に書き込まれた基本情報及び更新領域
23に書き込まれた更新情報を読み出す光学的読取手段
が設けられている。
【0054】図3参照 図3は、本発明の第1の実施の形態のシステム構成図で
あり、管理用コンピュータ16によって制御された発券
装置111 、更新装置112 、及び、読取装置113
よってシステムを構成するものであり発券装置111
発券された感熱型リライタブルペーパからなる電子チケ
ット25に対し、必要に応じて更新装置112 によって
更新情報を書き込み、使用時に読取装置113 によって
電子チケット25に書き込まれた基本情報を読み出して
電子チケット25の有効性等を確認する。
【0055】なお、これらの発券装置111 、更新装置
112 、及び、読取装置113 は夫々必要に応じて一箇
所に1台以上配置するものであり、場合によって、一箇
所に発券装置111 、更新装置112 、及び、読取装置
113 をワンセットで設置しても良いものである。
【0056】図4参照 図4は、本発明の第1の実施の形態の電子チケット利用
システムのフローチャートであり、チケット発券者が、
管理用コンピュータ上で発券に必要な基本情報を入力す
る。この場合の基本情報は、発券者名、使用者の氏名、
年齢、性別、国籍、希望カテゴリー等であり、希望カテ
ゴリーは、希望期日、期間、場所、交通手段、座席等で
ある。
【0057】次いで、入力された基本情報に基づいて、
電子チケットの発券が可能か否かを判断し、利用者の希
望等に応じられず発券が不可能であれば、発券作業を終
了し、発券が可能であれば、発券手続きに移る。例え
ば、希望する時期或いは場所での空きがない場合には、
発券が不可能となり、また、絶叫マシーン等の年齢制限
があるものについては、年齢制限に引っ掛かる場合にも
発券が不可能になる。
【0058】次の発券手続きにおいて、有効期限、使用
期限、場所(行き先、席番号等)、目的、発券者名、使
用者名、管理コード等の詳細情報を入力したのち、入力
情報の内容を確認し、次いで、電子チケットに対する対
価を使用者が支払ったか否かを確認する。
【0059】次いで、電子チケットに対する対価が支払
われた場合には電子チケットを発券し、一方、対価が支
払わなければ電子チケットの発券を中止する。
【0060】次いで、電子チケットを発券する場合に
は、上述の発券装置を用いて電子チケットの記録領域に
基本情報を表示して、使用者に電子チケットを発券す
る。
【0061】次いで、電子チケットを入手した使用者
は、使用時まで保管することになるが、その途中で必要
に応じて電子チケットを更新装置に挿入し、交通手段の
変更、座席の変更、イベント内容の変更等の発券者側の
要因に基づく更新情報を電子チケットの更新領域に表示
しても良い。あるいは、発券者側が新たに始めたサービ
スを更新領域に表示することもでき、それによって、使
用者は新たなサービスを希望することによって享受する
ことが可能になる。
【0062】次いで、使用開始日或いは使用可能期間中
において、使用者が電子チケットを使用することにな
る。この電子チケットの使用に際しては、入場口等にお
いて、上述の読取装置に電子チケットを挿入することに
よって、電子チケットの記録領域に表示された基本情報
を読み取り、必要に応じて内容の照合を行い、使用可能
性を確認する。
【0063】なお、この際に、電子チケットに新たな更
新情報を表示しても良いものであり、例えば、電子チケ
ットが電車の切符等の場合には、切符の行き先等の情報
を確認し、改札通過時の時刻から乗車可能な電車の発車
時刻、乗車ホームの表示を2,3候補追加表示するよう
にしても良いものであり、それによって、使用者の便宜
が図れる。
【0064】或いは、コンサート、美術館、アミューズ
メントパーク等においては、プログラムや展示内容の変
更、休止施設の案内、利用上の注意などの最新情報を追
加表示しても良く、それによって、伝達したい情報を使
用者に確実に伝達することが可能になる。さらには、使
用済みであることを更新領域に表示をしても良いもので
ある。
【0065】次いで、使用目的を全て完了した場合に
は、退場口や改札で電子チケットを回収し、回収された
電子チケットは、表示された情報を消去したのち、繰り
返し発券されることになる。
【0066】なお、再使用に当たっては、利用者に安心
して使用してもらえるように、定期的に電子チケットに
消毒処理や滅菌処理を施すものである。例えば、アルコ
ール等の消毒液を直接塗布したり、イソチアゾリノン誘
導体やトリハロメチルチオ化合物、第四アンモニウム
塩、銀、酸化チタン等の抗菌作用を有する有機或いは無
機の材料を電子チケットの表面の保護層に練り込んだり
すれば良い。
【0067】なお、上述の電子チケットの発券システム
は、チケット自動発券装置を用いて行うことができ、例
えば、マークシートやキーボード等により、希望するチ
ケットの申込を行い、発券が可能かをチェックし、可能
な場合には、チケットの基本料金の支払い方法を選択
し、仮払処理を行う。
【0068】この様に、本発明の第1の実施の形態によ
れば、少なくとも使用期間内においては情報を不揮発性
表示が可能であるとともに、更新情報の表示も可能な紙
状の薄いリライタブルペーパをチケットとして用いてい
るので、従来のチケットと同様に違和感がなく、利便性
はより高く、且つ、再使用可能なチケット利用システム
を構築することができる。
【0069】また、電子チケットにおける表示領域を、
発券者のみが書込み可能な記録領域と、利用者の希望に
よって随時表示が可能な更新領域とに区分しているの
で、必要最低限の基本情報が書き換えられることなく、
最新の情報等を取得することができる。
【0070】また、電子チケットの発券に当たっては、
利用者の属性に合わせて、表示情報を選択したり、追加
表示することが可能であり、この様な変形システムを図
5及び図6を参照して説明する。 図5参照 図5は、利用者毎に発券者が最適な形態の表示を行った
電子チケットを貸与するシステムフローチャートであ
り、まず、発券段階において、利用者の属性、例えば、
国籍(或いは、使用第1言語)、年齢等の利用者から得
た属性、或いは、使用目的等の基本情報を分類する。
【0071】次いで、分類した基本情報に基づいて、表
示条件の選択或いは表示情報の選択を行う。例えば、属
性に関しては、利用者の国籍等に応じて表示する言語を
選択したり、高齢者には表示情報の文字サイズを大きく
したり、或いは、子供には仮名文字を多用するととも
に、イラストを追加する。また、使用目的に関しては、
交通機関のチケットの場合には、乗場やホームの案内、
乗換え情報等、利用者に応じて種々の表示形態、表示情
報の選択を行うようにする。
【0072】図6参照 図6は、利用者毎にオーダメイドの電子チケットを作製
して発券するシステムフローチャートであり、基本情報
を電子チケットの記録領域に表示するとともに、発券者
が用意した関連情報、サービス等の中から希望するカテ
ゴリを順に選択し、選択した情報及びサービスを電子チ
ケットの更新領域に表示するものである。
【0073】この場合、選択したカテゴリ内の情報に対
して、さらに希望情報の選択条件を入力して情報の絞り
込みを行い、利用者が本当に必要とする情報のみを選択
し、必要とする情報を確認して、確認した情報を電子チ
ケットに表示して利用者に発券する。
【0074】例えば、コンサートチケットの場合、利用
者が、食事のカテゴリで、希望情報として中華料理、さ
らには、四川料理と選択条件を順に入力し、出力された
情報から希望のものがあれば選択することによって、コ
ンサート終了後に会場近くのレストランでの食事の予約
を行うことができる。
【0075】この際、必要に応じて、発券段階で、予約
料金の支払いがなされるものであり、この様な関連情報
の表示は、関連情報の一部或いは全部を、当事者のみが
認識できるコードの表記として、利用者のプライバシー
を保護するようにしても良いものである。また、この様
な情報、サービスに提供に伴って、情報提供料等の対価
が必要な場合に、支払い手続きを行い、発券と同時に支
払いが完了する。
【0076】なお、この際、電子チケットに対する暗証
番号を発券者側の管理コンピュータ等に入力して記憶
し、電子チケットの紛失、盗難時に、現チケットを無効
化して新チケットを再発券するようにしても良い。
【0077】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
るが、その前に、本発明の第2の実施の形態において電
子チケットとして使用するエレクトロニックペーパの一
例を説明する。例えば、従来のエレクトロニックペーパ
と同様に、ITO蒸着膜からなる透明な表示電極を形成
した一対のPETフィルム間に電界で方向が変わり得る
マイクロカプセルをエラストマに包摂した状態で挟み込
んでエレクトロニックペーパを構成するものであり、一
方のPETフィルムの表示電極形成面と反対側の面に
は、Al蒸着層を形成する。
【0078】この場合、マイクロカプセルに封入する着
色系としては、周知のコロイド粒子のほか、種々有機或
いは無機の顔料、染料、金属粉、ガラス微粉末、樹脂微
粉末等を適宜選択して用いる。
【0079】また、分散系の分散媒としては、水、アル
コール類、炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の他、天然
或いは合成の各種の油を使用することができる。この様
な分散系中には、必要に応じて、電解質や界面活性剤、
金属石けん、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等
の粒子からなる電荷制御剤に加えて、分散剤、潤滑剤、
安定化剤等を添加するものである。
【0080】さらに、電気泳動を行う泳動粒子の電荷を
正または負に統一したり、ゼータ(Ζ)電位を高める手
段や分散を均一安定化することの他、電気泳動粒子の透
明電極に対する吸着性や分散媒の粘度等の調整を適宜行
うことができる。
【0081】この様にして構成される分散系は、ボール
ミル、サンドミル、或いは、ペイントシェーカ等の適当
な手段で充分に混和したのち、界面重合法、不溶化反応
法、相分離法、或いは、界面沈澱法等の適宜手法で分散
系をマイクロカプセル化する。なお、この場合、マイク
ロカプセルの膜と分散系の体積抵抗率は実質上同等とな
るように構成することが望ましい。
【0082】次いで、得られたマイクロカプセルを、ス
クリーン印刷法、ローラー印刷法、スプレー法、或い
は、インクジェット法を用いて一方のPETフィルムの
表示電極上に整列させたのち、他方のPETフィルムを
対向させて、両方の表示電極間に挟持するようにすれば
良い。或いは、一対のPETフィルムを所定間隔を持っ
て対向させた状態で、適用な封入孔を用いて所要量のマ
イクロカプセルを注入するようにしても良いものであ
る。
【0083】この場合、マイクロカプセル相互の間隙、
及び、マイクロカプセルと表示電極との間隙には、マイ
クロカプセルに対して化学的に安定であって屈折率及び
体積抵抗率が実質上等しい物質を満たすように構成する
ことが実用上望ましい。
【0084】この様に作製したエレクトロニックペーパ
を用いることによって、上記の第1の実施の形態と全く
同様の電子チケットシステムを構築することができる。
但し、この場合の情報の書込及び読出は電気的に行うも
のであり、したがって、発券装置、更新装置、及び、読
取装置においては、サーマルヘッドの代わりに、データ
ドライバを用いて表示電極を介して電気的に書込を行う
ものである。
【0085】なお、発券装置、更新装置、及び、読取装
置を構成するプリンタとして、所謂イオンフロープリン
タを用いた場合には、PETフィルムに表示電極を設け
る必要はなく、一対のPETフィルム間に電界を印加す
ることによって、リライタブペーパを構成することがで
きる。
【0086】また、この様なエレクトロニックペーパに
は、表示を制御する電子回路、即ち、データドライバ
や、電源、記憶素子等を一体に形成しても良いものであ
り、それによって、高機能を電子チケットを構成するこ
とができる。
【0087】例えば、電源部を形成する場合に、まず、
正極の調整においては、 コバルト酸リチウム 100重量部 アセチレンブラック 3重量部 をミルで混合したのち、この混合物に対して、 ポリフッ化ビニリデンの10%N−メチルピロリドン溶液 50重量部 を混合・混練し、次いで、一方のPETフィルムの表示
面と反対側の面に設けたAl蒸着層上に、厚さが、例え
ば、150μmに塗布したのち、120℃で30分間乾
燥することによって正極箔を形成する。
【0088】次に、固体電解質としては、PVDF−H
FP(ポリフッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン:分
子量50万)を用いる。このPVDF−HFPをN−メ
チルピロリドンに溶解した反応重合溶液を、正極箔上に
載置した厚さが、例えば、40μmの不織布上に、例え
ば、100μmの膜厚で流延したのち、超高圧水銀ラン
プの紫外光(1mW/m2 )を1分間照射し、紫外線に
より重合することによってゲル状の固体電解質フィルム
として半電池を構成する。
【0089】一方、負極は、 グラファイト系カーボン 1重量部 ポリフッ化ビニリデンの10%N−メチルピロリドン溶液 1重量部 を混合・混練し、次いで、10μm厚銅箔を貼付したP
ETシート上に例えば、100μm厚に塗布したのち、
120℃で30分間乾燥することによって負極を形成す
る。
【0090】次いで、この負極を上記の半電池上に載置
し、2kg/m2 の圧力を加えて負極を一体化すること
によって電源となる電池を構成する。なお、正負の電圧
は、夫々対応する電極活物質である固体電解質フィルム
を支持した集電体を介して得ることができる。
【0091】この負極側PETシート片面に、銀ペース
トで駆動回路及び制御回路用の配線パターンをスクリー
ン印刷法によって形成し、この配線パターンに駆動用I
C、制御用IC、メモリ、さらには、送信用IC、受信
用IC、圧電フィルムからなる音声入出力手段等をベア
チップ実装し、同様にPETシートに形成した配線層を
介して表示電極に接続する。
【0092】さらに、厚さが、例えば、50μmのPV
DFフィルムを10kVでポーリングするとともに、電
極を蒸着してスピーカ或いはマイクロフォンとなるエレ
クトレットを形成し、このエクトレットを表示層にラミ
ネート圧着で固定し、銀ペースト塗布法によって配線を
形成し、表示層と電池、表示層の駆動・制御回路、通信
機能、メモリ機能等と、マイクロフォンとスピーカとを
一体化した表示機能シートを得ることができる。
【0093】さらに、表示面側の表面に抵抗感圧式デジ
タイザを形成し、制御用ICを実装することによって、
表示情報を隠蔽することなく、タッチパネルを有するコ
ンピュータのディスプレイのようにペンにより表示面か
らの情報入力を可能にすることができる。この様に、表
示の書換え、保持、記憶、通信を行う手段を設けること
によって、情報の入力、出力、記憶、表示のできる紙の
ような形状で、且つ、再利用可能な表示装置を実現する
ことができる。
【0094】また、電子チケットを構成する表示素子と
しては、互いに色相の異なる半球状体からなる回転球、
即ち、2色ボールによる表示素子(必要ならば、特開平
1−42683号公報参照)を用いても良いものであ
る。即ち、まず、三井ハイワックス100P(三井石油
化学工業製商品名)に、酸化チタン:タイベークCR−
5(石原産業社製商品名)を7重量%添加して調整した
のち、スプレードライヤー法により造粒し、篩分によっ
て平均粒径が50μmの白色ワックス粒子を形成する。
【0095】次いで、この白色ワックス粒子の半球分を
カーボンブラック:SpecialBlack5(デグ
サ社製商品名)を4重量%分散したアルキド樹脂エナメ
ルによって黒色にスプレー着色することによって白黒の
2色ボールとする。因に、この2色ボールのワーデルの
実用球形度Ψw はいずれも、ほぼ1.0であり、また、
色分けされた2領域の面積比は、いずれも0.4〜0.
5であった。
【0096】次いで、この2色ボールを二液性RTVゴ
ム:KE103/Cat−103(信越化学工業製商品
名)に十分分散させたのち、コーターを用いて厚さが、
例えば、1.0mmの板状に調整し、次いで、25℃に
おいて18時間放置・硬化させることによって2色ボー
ルが分散したシリコーンゴム板を作製する。
【0097】次いで、この2色ボールが分散したシリコ
ーンゴム板をシリコーンオイル:KF96(信越化学工
業製商品名)中に浸漬し、例えば、48時間放置したの
ち取り出し、次いで、表示電極を形成した一対のPET
フィルムで挟持することによって表示素子を形成する。
【0098】この浸漬工程において、2色ボールの回り
にはシリコーンオイルで満たされた球状の空隙が形成さ
れ、この空隙内において2色ボールは自在に回転するこ
とが可能になり、この回転の向きを表示電極に印加する
電圧方向で制御することによって所定の表示を行うもの
であり、電源オフ後5ヵ月以上を経ても表示情報が完全
に保存されることが確認され、上記の第2の実施の形態
と同様の電子チケット利用システムを構築することがで
きる。因に、この空隙の投影像に内接する最大の円の直
径は60〜65μmであった。
【0099】また、この様な2色ボールを用いた表示素
子を用いた電子チケットに対して、上述の手順で制御回
路、通信回路、記憶回路、電源等の電子回路を実装する
ことによって、各種の機能を付加しても良いものであ
る。
【0100】以上、説明した各種の表示方式のリライタ
ブルの電子チケットの製造コストを試算した結果、A4
サイズで数十円〜数百円程度となり、再使用を前提とし
た場合には、十分採算性があることが判明した。
【0101】次に、図7を参照して、制御回路等に接続
した電子チケットの利用システムに関する本発明の第4
の実施の形態を説明する。この場合、電子チケットの記
録領域及び更新領域の各々に表示情報を伝送する信号線
はゲート回路等を介して表示情報を記憶するメモリやイ
ンターフェース等に接続されている。
【0102】また、このゲート回路にはゲートを開閉す
る制御信号が入力され、この制御信号によってゲートが
開の場合には、メモリに格納された表示情報が信号線を
伝送して記録領域に表示され、また、ゲートが閉の場合
には、メモリに格納された信号線を伝送した表示情報は
ゲート部に阻まれ、表示されることはない。一方、更新
領域に対して、常に開状態のゲートがあり、伝送される
記録情報に基づいて表示が行われる。
【0103】この場合のゲート回路の制御信号は、情報
表示の要求があった場合、パスワード等の入力を要求
し、入力されたパスワードと不揮発性のメモリに予め格
納されているパスワードとの比較を行い、両者が一致し
た場合にはゲートを開放する信号を出力し、不一致の場
合にはゲートを閉鎖する信号を出力し続ける。
【0104】図7参照 図7は、メモリ機能を有する電子チケットの使用時のフ
ローチャートであり、電子チケットの記録領域には、初
期情報として、電子チケットとして必須の情報である使
用時期や使用期限、対象サービスの内容等の基本情報が
表示されている。さらに、電子チケットの表示切替スイ
ッチ等の操作の仕方や、表示可能なメモリ情報の一覧等
を記録領域或いは更新領域に表示する。
【0105】まず、電子チケットに初期情報が表示され
た状態において、電子チケットの表示情報をメモリに記
憶された他の情報に更新する場合、電子チケットの画面
をスイッチによって切替えてメモリに記憶された表示情
報を順に更新領域に表示し、目的とする情報が得られた
場合に、この情報を固定表示する。
【0106】この場合の切替スイッチは、例えば、電子
チケットの周辺部に設けても良く、或いは、画面上に入
力手段としてタッチキー等のスイッチを表示できる電子
チケットの場合には、タッチキーによって画面表示を切
り替える。
【0107】また、この様な表示情報の切替えが可能な
電子チケットにおいては、システム上で電子チケットの
必須情報は常に表示したままで、利用者には書換えがで
きないようにしておくことが望ましく、例えば、パスワ
ード等のソフト的な対応や、特殊な書換専用装置等のハ
ード的な対応によって利用者による勝手な書換えを防止
することができる。
【0108】また、限られた表示画面を有効に使用する
ために記録領域を含むチケット全面に、一時的に短時間
希望する情報を表示し、所定時間経過後に強制的に少な
くとも記録領域における表示情報が初期の基本情報に戻
るように設定しても良い。
【0109】次に、上記の第1の実施例に関して説明し
た感熱式のリライタブルペーパと上記の第2の実施の形
態に関して説明したエレクトロニックペーパとを組み合
わせて一枚の電子チケットとした本発明の第5の実施の
形態を説明する。
【0110】まず、上記の第1の実施の形態と同様の工
程によって感熱式のリライタブルペーパと、上記の第2
の実施の形態と同様の工程によってエレクトロニックペ
ーパとを各々個別に製造したのち、所定の配置で並べた
状態で薄いフィルムによってラミネートすることによっ
て1枚の電子チケットを作製する。この場合、リライタ
ブルペーパとエレクトロニックペーパとの境界において
容易に折り曲げることが可能になる。
【0111】この場合、エレクトロニックペーパ側の端
部には、駆動回路から表示電極へ信号を伝送する端子を
設ける。なお、表示を更新するための駆動回路や、情報
の記憶や、情報を通信により入出力するための制御回
路、或いは、電源回路等は外付けしても良いし、或い
は、上述のように製造工程において一体化して形成して
も良いものであり、それによって高機能化が可能にな
る。
【0112】この場合、情報の記録の容易性を考えると
リライタブルペーパ部を記録領域として用い、情報の更
新の容易性を考えるとエレクトロニックペーパ部を更新
領域として用いることが望ましい。
【0113】次に、同じくリライタブルペーパとエレク
トロニックペーパとを一体化した電子チケットに関する
第6の実施の形態を説明する。まず、PETフィルムの
約半分の領域に表示電極を形成したのち、表示電極を形
成していない領域に上記の第1の実施の形態と同様の工
程によって、感熱性記録層及び保護層を順次塗布法によ
って形成してリライタブルペーパ部を形成する。
【0114】次いで、表示電極を形成した領域にマイク
ロカプセルを含有する分散系をスクリンーン印刷するこ
とによってエレクトロニックペーパ部を形成したのち、
約半分の領域に表示電極を形成した第2のPETフィル
ムを表示電極側がエレクトロニックペーパ部に重なるよ
うに貼り合わせることによって電子チケットを作製す
る。
【0115】この場合も表示を更新するための駆動回路
や、情報の記憶や、情報を通信により入出力するための
制御回路、或いは、電源回路等は外付けしても良いし、
或いは、上述のように製造工程において一体化して形成
しても良いものであり、それによって高機能化が可能に
なる。
【0116】次に、これらの電子チケットを使用して、
更新領域に表示する情報により、提供・享受できる各種
サービスについて説明するが、これらの情報は、電子チ
ケットの発券後に、発券者或いは利用者の要求によっ
て、原則として更新領域に表示されるものである。
【0117】図8参照 図8は、本発明の第7の実施の形態の金銭の精算機能を
有するシステムのフローチャートであり、利用者に事前
に希望する金額を登録してもらい、登録された金額内で
各種サービスを享受できる機能を有する電子チケットを
用いたシステムである。
【0118】まず、利用者が、電子チケットを更新装置
に挿入した状態で、現金やカード等の入金方法を選択す
るとともに、希望する金額を入力して登録金額とし、次
いで、選択した入金方法による入金が可能か否かを判定
して、入金が不可の場合には再入力するか或いは電子チ
ケットを利用者に返却するか、或いは、場合によっては
発券者が回収することによって終了することになる。
【0119】一方、入金が可能な場合には、選択した入
金方法に基づいて登録金額の入金処理を行い、管理用コ
ンピュータへ登録金額を記憶させるとともに、電子チケ
ットに登録された金額を表示する。なお、電子チケット
がメモリ機能を有している場合には、メモリにも登録金
額についての情報を格納する。
【0120】次いで、利用者が電子チケットを用いて各
種のサービスを享受しようとする場合、読取装置に電子
チケットを挿入して、享受しようとするサービスに対す
る使用料が引き落とし可能か否かを判定し、不可の場合
には再入金して手続きを続行するか、或いは、再入金し
ない場合には、サービスを提供することなく電子チケッ
トを利用者の返却するか、或いは、場合によっては発券
者が回収することによって終了することになる。
【0121】一方、引き落としが可能な場合には、管理
用コンピュータにおいて登録金額からの引き落としを記
憶させるとともに、電子チケットに残金、及び、必要に
応じて引き落とし履歴を表示して、希望のサービスを享
受する。
【0122】ついで、利用者が電子チケットの利用目的
を終了した場合には、退出口や改札において、電子チケ
ットを読取装置に挿入して、金額の精算を行い残金があ
る場合には、利用者の希望する支払い方法によって残金
を支払うとともに、電子チケットは発券者が回収するこ
とによってフローは終了する。
【0123】この様に、システムに現金精算機能を組み
込むことによって、コンサート入場券或いは乗車券等を
主目的とする電子チケットのみによって、直接現金やカ
ードをその都度取り扱うことなく他の各種の付随サービ
スを享受することが可能になる。また、必要に応じて利
用者がサービスを享受する場合、ホストコンピュータや
記憶素子等に記憶した暗証番号等により利用者を確認す
ることもできる。さらに、盗難・紛失の場合は、通信で
その旨を記憶領域に表示したり、ホストコンピュータや
記憶素子に記憶した基本情報等の紹介によりそのチケッ
トを無効化して使用不可とすることもできる。
【0124】次に、図9を参照して、入力手段を有する
電子チケットの使用システムに関する本発明の第8の実
施の形態を説明する。 図9参照 図9は、本発明の第8の実施の形態の入力手段を有する
電子チケットの使用システムのフローチャートであり、
利用者は入力手段を通じて各種情報を電子チケットに入
力するものである。この場合の入力手段は、上述のよう
なスイッチ、カーソルの移動やペン或いはキーを用いた
文字入力、手書き文字入力、スキャナーを用いた画像入
力、或いは、音声入力等の各種の入力手段を適宜適用す
るものであり、適用した入力手段により詳細な情報をよ
り効率的に且つ簡便に入力するものである。
【0125】まず、発券者が回収した電子チケットに利
用者が入力した入力情報があるか否かをチェックする。
この場合の入力情報とは、劇場や映画館では、パンフレ
ットの購入・送付や、次の催物の予約、ファンクラブへ
の入会希望、或いは、提供されたサービスに対する評
価、アンケートに対する回答等である。
【0126】次いで、入力情報がない場合には、処理を
終了するが、何らかの入力情報が有った場合には、入力
情報の読み出しを行なって利用者が希望する入力情報へ
の対応を行い、全ての入力情報に対する対応が終了した
場合に、入力情報を消去して処理を終了する。なお、利
用者が希望する入力情報への対応において、対価が必要
な場合には、カードや口座引き落とし、或いは、請求書
の発行によって決裁を行う。
【0127】これらの入力情報は、使用者の了解が得ら
れれば、顧客情報として発券者が使用することができ、
また、アンケートに対する回答は電子情報として記憶さ
れているので、電子情報を直接管理用コンピュータに読
み込んで、効率良く集計処理を行うことが可能になる。
【0128】次に、図10を参照して、通信機能を有す
る電子チケット利用システムに関する本発明の第9の実
施の形態を説明する。 図10参照 図10は、本発明の第9の実施の形態の通信機能を有す
る電子チケットを所定区域内で使用するシステム構成図
である。この場合の通信手段は、電子チケット26の端
部に設けた接続端子を携帯電話やPHSに接続して情報
の入出力を行っても良いし、或いは、電子チケット26
自体に携帯電話やPHSで使用されている技術を適用す
ることによって通信機能を直接持たせるようにしても良
いものである。
【0129】この様な電子チケット26には、各々に識
別番号を設定しておき、識別番号を利用して個々の電子
チケット26と管理用コンピュータ16との間で情報交
換を行うものであり、情報交換は、構内交換機17を介
して管理用コンピュータ16に接続された構内アンテナ
18を介してリアルタイムに行われる。
【0130】この様に、電子チケット26に通信機能を
付加し、構内に限定して必要なサービスのみに特化して
提供することによって、電子チケット26の操作が容易
になるとともに、情報を分かりやすくすることができ、
高齢者から子供まで誰でもが利用しやすいシステムを提
供することができる。
【0131】なお、システムの規模が大きな場合には、
構内アンテナ18を介することなく、携帯電話やPHS
に電子チケット26を直接接続して、管理用コンピュー
タ16と自動的に接続してそのまま利用することも可能
である。
【0132】例えば、入力手段及び通信手段を利用し
て、アミューズメントパークでは乗物の予約を行い、人
気の乗物でも何時間も並んで待つことがなく、有効に時
間を使用することができる。また、美術館や博物館で
は、電子チケットが所定の通信範囲に入ると、そこにお
ける展示に関連する情報を自動的に表示するようにする
こともでき、利用者は見ている展示物に関する詳細な情
報を自動的に得ることが可能になる。
【0133】次に、図11を参照して、上述の通信機能
を利用した位置認識機能を有する電子チケット利用シス
テムに関する本発明の第10の実施の形態を説明する。 図11参照 図11は、本発明の第10の実施の形態の通信機能を利
用して位置認識を行うシステムのフローチャートであ
り、システム構成自体は図10に示したシステムと同様
である。まず、利用者が電子チケットにおける表示内容
を地図情報表示へ変更し、構内に設けられた構内アンテ
ナとの距離情報等から管理用コンピュータが対象となる
電子チケットの現在位置を検出し、管理用コンピュータ
から電子チケットに通信手段を介して位置座標データを
提供し、電子チケットにおいて提供された位置座標デー
タを読み出して、地図情報を表示する。
【0134】この間、電子チケット内に設けた内部クロ
ックで時刻を計測しながら、一定時間毎に、即ち、表示
してからの時間tが、所定時間t0 より大きくなった場
合(t≧t0 )に、スイッチ等からの表示切替え信号等
の割り込みがあるか否かをチェックし、表示を完了する
旨の割り込みがあれば地図情報の表示を終了し、割り込
みがなければ地図情報の表示を続け、この動作を所定時
間t0 毎に繰り返す。
【0135】次に、図12を参照して、上記の図11に
示した位置認識機能を利用して電子チケットの位置を監
視するシステムに関する本発明の第11の実施の形態を
説明する。 図12参照 図12は、本発明の第11の実施の形態の位置認識機能
を利用して電子チケットの位置を監視するシステムのフ
ローチャートであり、電子チケット内に設けた内部クロ
ックで時刻を計測しながら、所定時間t0 毎に、自動的
に電子チケットの現在位置を検出し、検出した位置座標
データと時刻データとをメモリに格納して現在位置を表
示するとともに、管理用コンピュータに送信して、管理
用コンピュータにおいても記憶する。
【0136】次いで、所定時間t0 内に、割り込みの有
無をチェックし、割り込みが有る場合には、現在位置の
表示を完了する。一方、割り込みがない場合には、位置
情報の表示を続け、この動作を所定時間t0 毎に繰り返
す。
【0137】この様に、電子チケットの位置を自動的に
追跡することによって、電子チケットの所有者の現在地
を正確に確認することができるので、例えば、迷子が発
生しても、保護者等の通報に基づいて、直ちに、迷子の
位置を特定して、同じく通信機能を利用して保護者等に
迷子の現在位置を通報して迷子状態を解消することがで
きる。或いは、保護した迷子からの聞取り情報或いは迷
子が所持する電子チケットに表示された情報に基づい
て、一緒に入場している保護者に通信機能を利用して迷
子の現在位置を通報することもできる。
【0138】また、この様な行動管理情報を利用して、
利用者の行動傾向に関する情報分析を行い、得られた解
析データをサービス向上に生かすことができる。例え
ば、利用者がどの店舗のどの売場に何時間いたか、或い
は、どの様な経路通るかの情報を分析することによっ
て、利用者の興味の対象や流れを把握することができ、
売場の拡大・縮小、レイアウト等に生かすことができ
る。また、美術館や博物館、或いは、アミューズメント
パークにおいても、同様に利用者情報を取得することが
でき、効率的な運用が可能になる。
【0139】また、逆に、利用者は、所定区域内の電子
チケットの全体の動きに関する情報を管理用コンピュー
タから入手することによって、電子チケットの現在地分
布、動き等から、展示場或いは乗物の混み具合を容易に
リアルタイムに取得することができ、それによって、利
用者の目的に応じて、快適且つ効率的に複数の目的の場
所を回れるように経路や時刻等のスケジュール設定を行
うことができ、この様な情報を電子チケットに記憶した
り、或いは、通信手段を介して情報を適宜表示すること
も可能になる。
【0140】この様な管理システムを運用する場合に
は、電子チケットの利用者のプライバシ等に配慮する必
要があるが、場合によっては、不法行為を目的に入場し
た電子チケットの保持者の位置を監視することによっ
て、防犯効果を持たせることもできる。
【0141】次に、図13を参照して、上記の図11に
示した位置認識機能を利用して現在位置の表示と入力さ
れた目的地点の表示を行うシステムに関する本発明の第
12の実施の形態を説明する。 図13参照 図13は、本発明の第12の実施の形態の位置認識機能
を利用して現在位置と目的地点の位置関係を表示するシ
ステムのフローチャートであり、まず、図11或いは図
12に示した方法によって電子チケットに現在位置を表
示する。
【0142】次いで、利用者は、店舗、売場、展示品、
乗物、或いは、トイレ等の目的物の位置を、電子チケッ
トに予めメモリしたリスト情報から表示して選択し、或
いは、入力手段を用いて名称等を入力することによっ
て、電子チケットに表示した現在地を示す地図情報上に
目的位置を表示し、目的位置と現在位置との情報から的
確に目的位置に到達することが可能になる。さらに、必
要ならば、目的位置までの最短経路を表示するようにし
ても良い。
【0143】また、この場合も、地図情報の表示状態に
おいて、割り込み信号がスイッチ等から入力された場合
には、地図情報の表示を終了し、割り込みがない場合に
は、地図情報の表示を続け、この動作を所定時間t0
に繰り返す。なお、電子チケットの表示画面が大きい場
合には、表示画面を分割して、地図情報表示を終了せず
に、同時に割り込み要求のあった他の情報を表示するよ
うにしても良いものである。
【0144】次に、図14を参照して、上記の図13に
示した目的位置表示機能を利用して特定相手の現在位置
を確認するためのシステムに関する本発明の第13の実
施の形態を説明する。 図14参照 図14は、本発明の第13の実施の形態の目的位置表示
機能を利用して特定相手の現在位置を確認するためのフ
ローチャートであり、例えば、特定地域内でグループで
行動する場合に、各自が有する電子チケットに互いの電
子チケットの識別番号を使用前に登録し、各電子チケッ
ト間で通信手段を介して情報のやり取りを行うものであ
る。
【0145】まず、利用者が電子チケットにおける表示
内容を地図情報表示へ変更し、構内に設けられた構内ア
ンテナとの距離情報等から管理用コンピュータが対象と
なる電子チケットの現在位置を検出し、管理用コンピュ
ータから電子チケットに通信手段を介して位置座標デー
タを提供し、電子チケットにおいて提供された位置座標
データを読み出して、地図情報を表示する。
【0146】次いで、グループ内の特定の相手を選択し
て、相手が所持する電子チケットの識別番号を入力し、
入力した識別番号に基づいて管理用コンピュータが、構
内に設けられた構内アンテナとの距離情報等から対象と
なる電子チケットの現在位置を検出し、管理用コンピュ
ータから検索者の電子チケットに通信手段を介して相手
方の位置座標データを提供し、電子チケットにおいて提
供された位置座標データを読み出して、予め表示してい
る検索者の地図情報上に表示する。
【0147】さらに、表示画面のシグナルの切替えや音
等によって相手方を呼び出したり、或いは、待ち合わせ
場所を、通信手段を介して相手側の電子チケットに表示
することもできる。
【0148】この場合も、電子チケット内に設けた内部
クロックで時刻を計測しながら、一定時間毎に、即ち、
表示してからの時間tが、所定時間t0 より大きくなっ
た場合(t≧t0 )に、スイッチ等からの表示切替え信
号等の割り込みがあるか否かをチェックし、表示を完了
する旨の割り込みがあれば地図情報の表示を終了し、割
り込みがなければ地図情報の表示を続け、この動作を所
定時間t0 毎に繰り返す。
【0149】この様に、通信手段利用して相手方の電子
チケットの所在に関する情報を取得することによって、
はぐれたり、或いは、待ち合わせにおける時間や場所の
擦れ違いなくすことができ、さらには、相手方が子供の
場合には迷子の捜査に利用することもできる。
【0150】次に、図15を参照して、広告表示機能を
組み込んだ電子チケット利用システムに関する本発明の
第14の実施の形態を説明する。 図15参照 図15は、本発明の第14の実施の形態の広告表示機能
を組み込んだ電子チケット利用システムのフローチャー
トであり、まず、利用者が電子チケットにおける表示内
容を切り替えて、電子チケットのメモリに予め格納して
ある広告情報のリストを表示し、次いで、表示された広
告情報のリストから興味のある目的の情報を選択して、
目的とする詳細情報を読み出し、電子チケットに表示す
る。例えば、広告情報としては、使用目的に関連する便
利情報として、館内・園内や近隣における飲食店、売
店、観光スポット、宿泊施設等に関する情報が挙げられ
る。
【0151】次いで、表示された詳細情報について、通
信手段を介して広告先と通信を行って最新情報の入手、
予約、オーダー等を行うか否かを選択し、通信を行わな
い場合には、割り込み信号の有無を確認し、割り込み信
号がない場合には、手続きを終了する。
【0152】一方、最新情報の入手、予約、オーダー等
を行う場合には、広告先と通信手段を介して通信を開始
し、必要に応じて最新情報の入手、予約、オーダー等を
行い、通信結果は電子チケットのメモリに格納したり、
通信手段を介して管理用コンピュータに記憶する。な
お、この様な通信結果情報は、電子チケットの回収時に
控えとして利用者に紙に印刷したものや電子化したファ
イルとして渡されるものであり、さらには、利用者各自
が所有するパーソナルコンピュータに転送するようにし
ても良い。
【0153】次いで、所期の目的を達成した場合には、
通信を終了し、割り込み信号の有無を確認し、割り込み
信号がない場合には、手続きを終了し、割り込み信号が
ある場合には、表示情報に切替え、同じ操作を繰り返
す。
【0154】この様に、通信機能を利用して各施設と通
信することによって、予約や物品のオーダーも可能にな
り、また、リアルタイムで混雑状況を把握することも可
能になり、利用者の利便性の一層の向上を図ることがで
きる。
【0155】この様に、利用者の利便性を図って各施設
の利用を促進することによって、発券者側は、広告先か
らの広告収入或いは仲介料を期待することができ、この
様な広告収入或いは仲介料を原資として、電子チケット
を回収する精算段階において、電子チケット経由の利用
に対して価格割引等のさらなる利用者サービスを提供す
ることが可能になる。
【0156】以上説明した各システムにおける各種サー
ビスは、全ての使用者に同じように提供する必要はな
く、使用者の希望に応じて提供することが望ましく、そ
の提供するサービスに応じて対価を受けることも可能で
ある。例えば、使用可能なシステムに応じて電子チケッ
トを通信手段有無、或いは、メモリ素子の有無等の機能
的に差別化し、高機能のプラチナ電子チケット、中機能
のゴールド電子チケット、標準機能のシルバー電子チケ
ット等に区分けし、その機能に応じてチケットの料金・
使用料を増額・減額するようにしても良く、それによっ
て、見かけ上は同じ電子チケットにすることによって、
利用者のプライバシー等を保護することができる。
【0157】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は上記の各実施の形態に記載した構成・条
件等に限られるものではなく、各種の変更が可能であ
る。例えば、上記の実施の形態の説明においては、挿入
方向を指示するマークを表示するようにしているが、必
ずしもマークは必要ないものであり、記録領域と更新領
域の厚さなどの形状を予め変えておくことによって、所
定の方法でしか挿入できないようにしても良いものであ
る。
【0158】或いは、電子チケットの両端部を記録領域
とし、その他の部分を更新領域とすることによって、い
ずれの挿入方向にも対応できるようにしても良いもので
ある。
【0159】また、上記の各実施の形態においては、表
示素子として、感熱型リライタブルペーパ、帯電粒子を
用いたエレクトロニックペーパ、或いは、2色ボールを
用いたエレクトロニックペーパを単独で、或いは、組み
合わせて用いているが、これらに限られるものではな
く、他の各種のペーパ状不揮発性表示装置を用いても良
いものであり、例えば、強誘電性液晶を用いた液晶表示
装置或いは磁性を有する微粒子を磁気を制御して回転、
移動させる磁気記録装置を用いても良いものである。
【0160】また、上記の各実施の形態においては、記
録領域と更新領域を並列的に配置しているが、積層させ
ても良いものであり、それによって、両面表示が可能に
なるので電子チケットの小型化が可能になる。或いは、
記録領域と更新領域を並列的に配置したものを2つ積層
して表面表示するようにしても良いものである。
【0161】また、電源を一体化する場合には、実施の
形態に記載した電極構成に限られるものではなく、各種
の変更が可能である。例えば、電極材料としては、亜鉛
/黒鉛・二酸化マンガン、リチウム/二酸化マンガン、
亜鉛/空気等の所謂一次電池系を用いても良いし、(ニ
ッケルカドミウムやリチウム吸蔵可能なカーボン)/
(リチウム吸蔵可能な金属酸化物)、リチウム金属/導
電性高分子等の所謂二次電池系を用いても良いし、単結
晶シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、有
機色素、或いは、無機顔料系等の太陽電池系を用いても
良く、さらには、ゼーベック効果を利用した熱電変換電
池系を利用しても良いし、或いは、電解コンデンサや電
気二重層コンデンサ等のキャパシタ類に属するものを用
いても良いものである。この場合、電気化学反応を利用
する一次電池系、二次電池系、キャパシタ系において
は、電解質を固体化した、所謂固体電解質を用いること
が望ましい。
【0162】さらに、この様な電源は、必ずしも薄膜技
術用いて一体化する必要はなく、例えば、小型のLiイ
オン電池、形状可変性に富むポリマ電池、或いは、ソー
ラバッテリ等を外付けしても良いものである。
【0163】また、上記の実施の形態の説明においては
通信手段については、詳述していないものの、情報のキ
ャリアとしては、電磁波エネルギー、光エネルギー、音
響エネルギー等を用いることができ、電磁波エネルギー
としては、マイクロ波〜超短波〜中波帯の電波を用いる
か、数十〜数百kHz程度のキャリアに載せた電磁誘導
を直接利用しても良いものである。なお、電波の送信・
受信に用いるためのアンテナは、スクリーン印刷等のシ
ート化に適用な方法を用いて形成可能である。
【0164】また、光エネルギーを用いる場合には、赤
外光〜紫外光までの任意の波長の光を変調または無変調
で用いることができ、光の送受信に使用するトランスデ
ューサとしては、発光ダイオード素子、レーザダイオー
ド素子、電界発光素子、プラズマ発光素子、或いは、蛍
光発光素子等を送信用素子として、フォトダイオード、
フォトトランジスタ、CdS素子等を受信素子として使
用すれば良い。
【0165】また、音響エネルギーを用いる場合には、
数十Hz〜数十MHzの音響信号をキャリアとして通信
を行うことができる。この場合には、シート内に形成し
た音響信号変換素子を使用することができ、音響信号変
換素子としては、PZTやPVDF等の圧電変換材料を
用いたシート状の変換素子を変換することができる。
【0166】これらの材料を上述のようにPETフィル
ム上に、駆動用電極を挟むようにして印刷法やキャスト
法等を用いて形成することにより、表示機能を有する媒
体と一体となった素子を形成することが可能になる。
【0167】なお、この音響信号変換素子を数十〜数十
kHzの所謂可聴周波数帯に設定すれば、人間の音声を
電気信号に変化する所謂マイクロフォンとなり、また、
逆に、人間の聴覚に訴える音声信号を発生するスピーカ
として作用させることができる。
【0168】また、電子チケットに一体化する駆動回路
や制御回路としては、液晶表示装置に使用されるTFT
回路等を用いても良いし、或いは、フィルム上に有機材
料を形成してトランジスタ化した所謂プラスチックトラ
ンジスタにより回路を構成しても良いものである。
【0169】以上のような、構成を採用することによっ
て、フレキシブルで軽いシート状でありながら、所謂マ
ルチメディア情報を扱うことのできる表示機能を備えた
媒体、装置を構築することが可能になる。
【0170】また、上記の実施の形態においては言及し
ていないものの、電子チケットの発券時に、保証金を徴
収するようにしても良いものであり、回収時に保証金を
返却することによって電子チケットの回収を確実に行う
ことができ、それによって、電子チケットの投棄がなく
なるので資源の有効利用が可能になるとともに、不正な
再使用を防止することが可能になる。
【0171】また、上記の第1の実施の形態において
は、更新装置のサーマルヘッドの書込み可能幅を発券装
置及び読取装置のサーマルヘッドの書込み可能幅より短
くしているが、同じ長さにしても良いものであり、その
場合には、更新装置において、記録領域の情報が書き換
えられないように、ソフト的に対応する必要がある。
【0172】さらに、発券装置、更新装置、読取装置の
装置構成は必ずしも異なる必要はなく、同じ装置構成に
しても良いものであり、場合によっては全てを兼用する
汎用装置としても良いものである。但し、この場合に
は、ソフト的に駆動方法を制御する必要がある。
【0173】また、上記の実施の形態の説明において
は、電子チケットを記録領域と更新領域とに区分してい
るが、利用者の属性が限られており、セキュリティの高
い運用が可能な場合には、領域を区分せずに基本情報及
び更新情報を適宜適当な領域に表示するようにしても良
い。なお、必要に応じ、キー操作等で簡単に基本情報等
を表示できる場合には、利用者が更新情報を利用する
際、基本情報等を一時的に表示しないようにすることも
できる。
【0174】また、電子チケットの利用システムは、上
記のシステムに限られるものはなく、各種のシステムに
適用されるものである。例えば、上記の実施の形態にお
いては、説明を簡単にするために、概ね一回の使用の後
に電子チケットを回収するシステムとして説明している
が、定期券、周遊券、娯楽施設における出入りが自由な
利用券等にも適用されるものであり、その場合には、退
場口において、読取装置によって、更新領域に使用可能
期間内である旨を表示等を行えば良い。
【0175】また、上記の実施の形態においては、予め
金額を登録する場合に、主目的とは異なる出費に対応す
る金額を考慮しているが、例えば、競馬場、競輪場、競
艇場等においては、入場券の他に、馬券購入費等を登録
するようにしても良いものであり、その場合には、購入
馬券の内容と、支払い金額とを電子チケットの更新領域
に表示すれば良く、レースの度に、書換えを行えば良い
ので、馬券に使用している紙或いは磁気塗料を無駄に廃
棄することが無くなる。
【0176】特に、電子チケットに通信機能を持たせた
場合には、オッズを各自の電子チケットに表示すること
が可能になるとともに、馬券売場に並ぶことなく馬券の
購入が可能になるので、発券側は人件費の削減が可能に
なり、利用者側は馬券売場に並ぶことなく馬券の購入が
可能になり、さらには、昼食の予約等も可能になる。
【0177】また、この場合、当たり馬券に対する配当
を、出場口で精算する際に、現金に返還せずに電子的に
蓄積し、電子チケットを返却して次回に再入場する際に
使用するようにしても良いものである。
【0178】また、上記の各実施の形態においては、入
場許可証的機能のあるチケットとして説明しているが、
必ずしもチケットとしての利用形態に限られるものでは
なく、電子パンフレット的に使用しても良いものであ
る。
【0179】例えば、コンサート会場等においては、電
子チケットで入場したのち、所定の保証金の供託を受け
て、プログラム、プログラムの解説、楽譜、歌詞、或い
は、次回の予告等を表示した電子パンフレットとして発
行しても良いものであり、保証金は電子パンフレットの
回収時に返還すれば良い。
【0180】この場合、通常は表示面が狭い電子チケッ
トに対して、面積の大きな電子パンフレットを用いるこ
とによって、プログラム、プログラムの解説、楽譜、歌
詞等が見やすくなり、且つ、急にプログラム或いは出演
者等が変更になった場合にも、差換え冊子を発行するこ
となく対応することができるので、無駄がなくなる。
【0181】また、電子パンフレットにメモリ機能を持
たせることによって、通常は分厚くなるコンサートのパ
ンフレットを一枚の電子パンフレットにすることがで
き、飛躍的に紙の使用量を低減することができる。
【0182】また、この様な電子パンフレットは、デパ
ートやスーパーマーケットの入口において、顧客の希望
に応じて保証金の供託等を必要に応じて受けた上で発行
しても良いものであり、それによって、売出しの商品の
内の希望の商品に関する詳細情報を受付案内者による説
明を受けることなく自由に取得することができる。この
ようなパンフレットは使用すべき店等でのみ有効であ
り、その他の場所ではその価値は小さいので、盗難・紛
失の可能性は小さく、無償で貸与することでサービスの
向上を図ることもできる。
【0183】また、この電子パンフレットに通信機能を
持たせることによって、タイムサービス商品を当該売場
以外の場所においてもリアルタイムで知ることができ、
また、希望する商品の在庫も予め確認することが可能に
なり、さらに、在庫がない場合には、電子パンフレット
によって取り寄せ予約も可能になる。
【0184】ここで、再び、図1を参照して、本発明の
詳細な特徴を説明する。 図1(a)及び(b)参照 (付記1) 電界、磁界、或いは、熱のいずれかのエネ
ルギー作用によって情報の表示と消去が可能な表示層を
有する電子チケット1において、表示層を発券から回収
するまで保持され続ける情報を表示する記録領域2と、
発券から回収するまでの間に情報を更新して表示する更
新領域3とによって構成したことを特徴とする電子チケ
ット。 (付記2) 少なくとも上記更新領域3に、通信手段を
介して情報を取得する機構を設けたことを特徴とする付
記1記載の電子チケット。 (付記3) 上記通信手段を介して情報を取得する機構
が、電子チケット1内に一体に組み込まれた通信機能を
有する通信機器であることを特徴とする付記2記載の電
子チケット。 (付記4) 上記通信手段を介して情報を取得する機構
が、外部の通信機器と前記通信機器と接続するために電
子チケット1に設けられた接続端子とからなることを特
徴とする付記2記載の電子チケット。 (付記5) 不揮発性の記憶素子を一体に備えたことを
特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の電子チケ
ット。 (付記6) 入力手段を一体に備えたことを特徴とする
付記1乃至5のいずれか1に記載の電子チケット。 (付記7) 上記入力手段が、切替えスイッチ、タッチ
キー、キーボード、或いは、音声入力手段のいずれか1
つからなることを特徴とする付記6記載の電子チケッ
ト。 (付記8) 駆動電源を一体に備えたことを特徴とする
付記1乃至7のいずれか1に記載の電子チケット。 (付記9) 上記表示層を二層構造で構成し、両面への
表示を可能にしたことを特徴とする付記1乃至8のいず
れか1に記載の電子チケット。 (付記10) 付記1乃至9のいずれか1に記載の電子
チケット1を用いた電子チケット利用システムにおい
て、発券時に電子チケット1に使用目的に対応する基本
情報を記録領域2に表示するとともに、発券から回収す
るまでの間に必要に応じて情報を更新して更新領域3に
更新情報の表示を行い、回収時に前記基本情報及び更新
情報を消去して再使用することを特徴とする電子チケッ
ト利用システム。 (付記11) 上記の発券時における基本情報の記録領
域2への表示を、発券者のみが行い、電子チケット1の
利用者は更新或いは改変を行えないことを特徴とする付
記10記載の電子チケット利用システム。 (付記12) 上記基本情報が、使用日、使用期間、使
用場所、使用区間、使用地域、使用目的、或いは、使用
対象の少なくとも1つを含むことを特徴とする付記10
または11に記載の電子チケット利用システム。 (付記13) 上記発券時に、更新装置6及び読取装置
7に挿入する際の挿入方向或いは挿入位置の少なくとも
一方を示すマーク4を、上記記録領域2の端部に表示す
ることを特徴とする付記10乃至12のいずれか1に記
載の電子チケット利用システム。 (付記14) 上記電子チケット1の挿入時に上記マー
ク4の有無を検出するセンサを、上記更新装置6或いは
読取装置7に設けたことを特徴とする付記10乃至13
のいずれか1に記載の電子チケット利用システム。 (付記15) 上記発券時に、電子チケット1毎に識別
番号を割り当てて上記記録領域2に表示するとともに、
割り当てた識別番号を発券装置5を管理するシステムに
組み込まれた記憶手段に記憶し、使用時において電子チ
ケット1の識別番号と前記記憶手段に記憶した識別番号
を照合する手段を設けたことを特徴とする付記10乃至
14のいずれか1に記載の電子チケット利用システム。 (付記16) 上記電子チケット1に不揮発性の記憶素
子を設け、発券時に使用者に関する情報を前記記憶素子
に格納するとともに、前記使用者に関する情報を発券装
置5を管理するシステムに組み込まれた記憶手段に記憶
し、使用時において電子チケット1の記憶素子に格納し
た情報と前記記憶手段に記憶した情報とを照合する手段
を設けたことを特徴とする付記10乃至15のいずれか
1に記載の電子チケット利用システム。 (付記17) 上記電子チケット1に使用に伴う金銭の
授受を、予め登録した手続きに基づいて電子的に行い、
前記金銭の授受に関する履歴を少なくとも上記更新領域
3に表示するとともに、発券装置5を管理するシステム
に組み込まれた記憶手段にも記憶するサブシステムを設
けたことを特徴とする付記10乃至16のいずれか1に
記載の電子チケット利用システム。 (付記18) 上記電子チケット1の使用に先立って、
予め所定の金額を払い込み、払い込んだ金額を上記更新
領域3に表示するとともに、発券装置5を管理するシス
テムに組み込まれた記憶手段にも記憶し、使用時におけ
る対価の支払いを払い込んだ金額内において行い、前記
電子チケット1の回収時に金額の精算を行うサブシステ
ムを設けたことを特徴とする付記10乃至17のいずれ
か1に記載の電子チケット利用システム。 (付記19) 上記電子チケット1の使用者の属性に応
じて、表示する情報の表示形態を変更する機能を備えた
ことを特徴とする付記10乃至18のいずれか1に記載
の電子チケット利用システム。 (付記20) 上記の更新情報を、通信手段を介して取
得し、上記更新領域3に更新情報を表示することを特徴
とする付記10乃至19のいずれか1に記載の電子チケ
ット利用システム。
【0185】
【発明の効果】本発明によれば、紙のような形態を有
し、電子情報の書換えが可能な表示媒体に、発券から使
用を完了して回収するまで表示情報を保持し続ける記録
領域と必要に応じて適宜表示情報を更新できる更新領域
を形成して電子チケットとして使用することによって、
利用者にとって分かりやすく且つ有益な情報を提供する
ことができるとともに、情報提供者側にとっても有益な
顧客情報を取得することができる。
【0186】また、電子チケットに、記憶、通信、入力
機能等を付加することによって、より一層の利便性を図
ることができ、高度なサービスの提供や情報の収集が可
能になり、また、トータル的に見ると紙製に比べてチケ
ット作製の費用を低減することができるとともに、紙資
源の消費を抑制することができ、ひいては、環境への負
荷を軽減することができる。
【0187】また、この様な電子チケットは、従来の所
謂携帯情報端末(PDA)と比較して携帯に優れ、落と
しても壊れにくく、また、記憶領域を設けることによっ
て、信頼性、安全性を確保することができ、さらに、機
能を特定地域内でのチケットの使用目的に関連した機能
に限定することによって、製法・構造を簡素化すること
ができ、電子チケット及びその利用システムの低コスト
化が可能になるとともに、盗難、紛失等の可能性を小さ
くすることも可能になり、回収−再使用を前提とした電
子チケット利用システムの構築が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の電子チケット利用
システムを構築する装置構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のシステム構成図で
ある。
【図4】本発明の第1の実施の形態の電子チケット利用
システムのフローチャートである。
【図5】利用者毎に最適な形態の表示を行った電子チケ
ットを貸与するシステムフローチャートである。
【図6】利用者毎にオーダメイドの電子チケットを作製
して発券するシステムフローチャートである。
【図7】本発明の第4の実施の形態のメモリ機能を有す
る電子チケットの使用時のフローチャートである。
【図8】本発明の第7の実施の形態の金銭の精算機能を
有するシステムのフローチャートである。
【図9】本発明の第8の実施の形態の入力手段を有する
電子チケットの使用システムのフローチャートである。
【図10】本発明の第9の実施の形態の通信機能を有す
る電子チケットを所定区域内で使用するシステム構成図
である。
【図11】本発明の第10の実施の形態の通信機能を利
用して位置認識を行うシステムのフローチャートであ
る。
【図12】本発明の第11の実施の形態の位置認識機能
を利用して電子チケットの位置を監視するシステムのフ
ローチャートである。
【図13】本発明の第12の実施の形態の位置認識機能
を利用して現在位置と目的地点の位置関係を表示するシ
ステムのフローチャートである。
【図14】本発明の第13の実施の形態の目的位置表示
機能を利用して特定相手の現在位置を確認するためのフ
ローチャートである。
【図15】本発明の第14の実施の形態の広告表示機能
を組み込んだ電子チケット利用システムのフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 電子チケット 2 記録領域 3 更新領域 4 マーク 5 発券装置 6 更新装置 7 読取装置 8 管理用コンピュータ 11 サーマルプリンタ 111 発券装置 112 更新装置 113 読取装置 12 挿入口 121 挿入口 122 挿入口 123 挿入口 131 搬送ローラ 132 搬送ローラ 133 搬送ローラ 141 サーマルヘッド 142 サーマルヘッド 143 サーマルヘッド 152 センサ 153 センサ 16 管理用コンピュータ 17 構内交換機 18 構内アンテナ 21 感熱型リライタブルペーパ 22 記録領域 23 更新領域 24 マーク 25 電子チケット 26 電子チケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界、磁界、或いは、熱のいずれかのエ
    ネルギー作用によって情報の表示と消去が可能な表示層
    を有する電子チケットにおいて、表示層を発券から回収
    するまで保持され続ける情報を表示する記録領域と、発
    券から回収するまでの間に情報を更新して表示する更新
    領域とによって構成したことを特徴とする電子チケッ
    ト。
  2. 【請求項2】 少なくとも上記更新領域に、通信手段を
    介して情報を取得する機構を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の電子チケット。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の電子チケット
    を用いた電子チケット利用システムにおいて、発券時に
    電子チケットに使用目的に対応する基本情報を記録領域
    に表示するとともに、発券から回収するまでの間に必要
    に応じて情報を更新して更新領域に更新情報の表示を行
    い、回収時に前記基本情報及び更新情報を消去して再使
    用することを特徴とする電子チケット利用システム。
  4. 【請求項4】 上記の発券時における基本情報の記録領
    域への表示を、発券者のみが行い、電子チケットの利用
    者は更新或いは改変を行えないことを特徴とする請求項
    3記載の電子チケット利用システム。
  5. 【請求項5】 上記の更新情報を、通信手段を介して取
    得し、上記更新領域に更新情報を表示することを特徴と
    する請求項3または4に記載の電子チケット利用システ
    ム。
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