JP2002351085A - 紫外線照射方法および紫外線照射装置 - Google Patents

紫外線照射方法および紫外線照射装置

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JP2002351085A
JP2002351085A JP2001162830A JP2001162830A JP2002351085A JP 2002351085 A JP2002351085 A JP 2002351085A JP 2001162830 A JP2001162830 A JP 2001162830A JP 2001162830 A JP2001162830 A JP 2001162830A JP 2002351085 A JP2002351085 A JP 2002351085A
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Japan
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ultraviolet
light
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irradiation
ultraviolet irradiation
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JP2001162830A
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English (en)
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Hidemune Kihara
英統 木原
Takashi Sato
孝 佐藤
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Original Assignee
Sharp Corp
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  • Coating Apparatus (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも効率よく照射光量の分布を制御で
きる、紫外線照射方法および紫外線照射装置を提供す
る。 【解決手段】 紫外線照射方法は、(a)面10上にワ
ーク12を配置する工程と、(b)紫外線を面10に向
けて照射することによって、所定の形状の紫外線照射領
域20を形成する工程と、(c)紫外線照射領域20に
対してワーク12を相対的に移動させることによって、
ワーク12が紫外線に照射される時間をワーク12内の
位置によって異ならせる工程とを包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線照射方法および
紫外線照射装置に関し、特に、紫外線硬化樹脂を硬化さ
せる用途に好適に用いられる紫外線照射方法および紫外
線照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線硬化樹脂は、接着剤、塗料あるい
は光学部品などの成形体を作製するための材料として、
種々の分野で用いられている。紫外線硬化樹脂の特性
は、その硬化度(硬化反応の進行の程度)に依存して変
化するので、硬化度を制御する必要がある。典型的に
は、紫外線硬化樹脂を均一に硬化することが望まれる。
【0003】液晶表示装置の視角特性を改善するために
用いられるレンズシートの作製に紫外線硬化樹脂を用い
た場合を例に、紫外線硬化樹脂を硬化するための従来の
紫外線照射方法および紫外線照射装置の構造を説明す
る。
【0004】液晶表示装置の視角特性を改善するための
レンズシートは、液晶パネルの観察面側に設けられ、面
内に複数の凸レンズを有している。典型的には、複数の
凸レンズは、液晶パネルの絵素または絵素列に対応して
配置される。
【0005】具体的には、例えば、特開平7−1207
43号公報には、次のようなレンズシートの作製方法お
よび貼り合わせ方法が開示されている。まず、所定の形
状の金型内で紫外線硬化樹脂を仮硬化(不完全硬化)さ
せることによって、粘着性を有するレンズシートを形成
する。この粘着性を利用して、レンズシートの凸面の一
部を液晶パネル(ガラス基板)に密着させることによっ
てレンズ−を液晶パネルに貼り合わせる。
【0006】この方法によって形成されたレンズシート
において、紫外線硬化樹脂の硬化度がレンズシート内の
位置によって異なると、図8に示すように、レンズシー
ト60が液晶パネルの上面62に接触する部分の面積が
異なるととともに、レンズシート60と上面62との距
離がレンズシート60内の位置によって異なることにな
る。すなわち、他の部分よりも硬化度が低い部分60a
は、硬化度が高い部分60bよりも柔らかいので、硬化
度が高い部分60bよりも大きく変形するためである。
【0007】このように、紫外線硬化樹脂の硬化度が位
置によって異なると、種々の不具合が発生する。
【0008】この紫外線硬化樹脂の硬化度のばらつき
は、主に、紫外線硬化樹脂に照射される紫外線の光量
(「積算照度」ともいう。)のばらつきに起因する。ま
た、この光量のばらつきは、基本的に、紫外線の照度の
ばらつきに起因している。すなわち、紫外線ランプの発
光強度が紫外線ランプの位置によって異なることに起因
している。例えば、直管型紫外線ランプの照度は、ラン
プの長さ方向における中央部で高く、端部で低くなる。
【0009】紫外線ランプの照度のばらつきを抑制する
ために、従来は、下記に示す方法が検討されていた。
【0010】(1)紫外線ランプとワーク(被照射物)
との距離を十分に大きくする方法。
【0011】(2)ワークに対して十分に長い紫外線ラ
ンプを用意し、紫外線ランプの中央付近の照度が均一な
領域のみを使用する方法。
【0012】(3)特開平6−198162号公報に開
示されているように、紫外線ランプの中央付近の透過率
が低く、両端に近づくにつれて透過率が高くなるコント
ロール体を紫外線ランプとワークとの間に配置する方
法。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術(1)〜(3)の方法には、下記の問題がある。
【0014】(1)の方法では、照射強度の均一性はあ
る程度向上するものの、照射強度が小さくなり、硬化に
必要な光量を照射するための時間が長くなるという問題
がある。また、紫外線照射装置が大きくなるという問題
もある。
【0015】(2)の方法では、紫外線の利用効率が低
い。さらに、長い紫外線ランプは、高価で寿命も短くな
るため、生産コストが高くなるという問題がある。ま
た、紫外線照射装置が大きくなるという問題もある。
【0016】(3)の方法では、紫外線ランプの発光強
度分布に対応した透過率分布を有するコントロール体の
作製することが難しく、照度分布を均一にすることが難
しい。
【0017】本発明は、上記の諸点に鑑みてなされたも
のであり、その主な目的は、従来よりも効率よく照射光
量の分布を制御できる、紫外線照射方法および紫外線照
射装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による紫外線照射
方法は、(a)面上にワークを配置する工程と、(b)
紫外線を前記面に向けて照射することによって、所定の
形状の紫外線照射領域を形成する工程と、(c)前記紫
外線照射領域に対して前記ワークを相対的に移動させる
ことによって、前記ワークが前記紫外線に照射される時
間を前記ワーク内の位置によって異ならせる工程とを包
含し、そのことによって上記目的が達成される。
【0019】上記紫外線照射方法は、(d)前記相対的
な移動の方向および前記紫外線照射領域の前記所定の形
状を、前記ワークに照射される前記紫外線の光量が、前
記ワークの全体に対して実質的に等しくなるように設定
する工程を更に包含してもよい。
【0020】工程(c)は、前記面を一定速度で移動さ
せる工程を包含してもよい。
【0021】前記紫外線は直管型紫外線ランプから出射
され、前記相対的な移動の方向は、前記直管型紫外線ラ
ンプの長軸に略直交する方向である構成としてもよい。
【0022】工程(d)は、前記直管型紫外線ランプの
長軸に沿って面積が変化する遮光部材を設ける工程を包
含することが好ましい。
【0023】また、本発明によると、紫外線硬化樹脂が
付与されたワークを用意する工程と、上記のいずれかの
紫外線照射方法を用いて前記紫外線硬化樹脂に紫外線照
射する工程とを包含する、紫外線硬化樹脂の硬化物を製
造する方法が提供される。
【0024】本発明による紫外線照射装置は、紫外線ラ
ンプと、前記紫外線ランプに対向し、ワークを受容する
面と、前記紫外線ランプと前記受容面とを相対的に移動
させる機構と、前記紫外線ランプから出射された紫外線
が照射される領域を所定の形状に制限する照射領域制限
構造とを有し、前記ワークが前記紫外線に照射される時
間を前記ワーク内の位置によって異ならせる構成を備え
ており、そのことによって上記目的が達成される。
【0025】前記相対的な移動の方向および前記紫外線
照射領域の前記所定の形状が、前記ワークに照射される
前記紫外線の光量が、前記ワークの全体に対して実質的
に等しくなるように設定されている構成としてもよい。
【0026】前記移動機構は、前記受容面を一定速度で
移動させる機構を含み得る。
【0027】前記紫外線ランプは、直管型紫外線ランプ
であって、前記相対的な移動の方向は、前記直管型紫外
線ランプの長軸に略直交する方向であってよい。
【0028】前記照射領域制限構造は、前記直管型紫外
線ランプの長軸に沿って面積が変化する遮光部材を有し
ていることが好ましい。
【0029】前記遮光部材は、前記直管型紫外線ランプ
の長軸に平行な第1方向に沿って配列された複数の短冊
状の遮光板を有していることが好ましい。
【0030】前記複数の短冊状遮光板が前記第1方向に
沿って互いに一部が重なるように位置決めするととも
に、前記複数の短冊状遮光板のそれぞれの前記第1方向
に略直行する第2方向に沿った位置を変更可能なよう
に、前記複数の短冊状遮光板を支持する遮光部材保持構
造を更に備えることが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明による紫外線照射方法および紫外線照射装置の実施形
態を説明する。まず、図1および図2を参照しながら、
本発明による紫外線照射方法によって、紫外線光量を制
御する原理を説明する。
【0032】本発明による紫外線照射方法は、(a)面
10上にワーク12を配置する工程と、(b)紫外線を
面10に向けて照射することによって、所定の形状の紫
外線照射領域20を形成する工程と、(c)この紫外線
照射領域20に対してワーク10を相対的に移動させる
(方向M)ことによって、ワーク10が紫外線に照射さ
れる時間Tをワーク10内の位置(x)によって異なら
せる工程とを包含する。すなわち、本発明による紫外線
照射方法は、ワーク10が紫外線に照射される時間を制
御することによって、紫外線の光量を制御する。
【0033】ここで、紫外線の照度とは、被照射面(ワ
ーク10)における紫外線の単位面積当りの強度であ
り、通常、W/cm2の単位で表され、紫外線の光量と
は、単位面積の被照射面に照射された紫外線のエネルギ
ー量であり、その紫外線の照度(W/cm2)と照射時
間(秒)との積として求められ、通常、J/cm2の単
位で表される。
【0034】上述の従来技術はいずれも、照射光量がば
らつく原因である紫外線の照度のばらつきを抑制する方
法であるのに対し、本発明は、照射時間に分布をもたせ
ることによって照射光量を制御するものである。本発明
は、上記の従来技術と異なり、光量分布を均一するため
だけなく、任意の光量分布を形成する方法としても用い
ることができる。但し、一般的な用途では、均一な光量
分布が求められることが多いので、以下では、均一な光
量分布を実現するための方法を説明する。すなわち、上
記工程(a)〜(c)を含む紫外線照射方法において、
相対的な移動の方向および紫外線照射領域20の所定の
形状(大きさを含む)を、ワーク10に照射される紫外
線の光量が、ワーク10の全体に対して実質的に等しく
なるように設定する(工程(d))。
【0035】例えば、直管型紫外線ランプを用いる場
合、ワーク10上に形成される紫外線の照度分布は、図
2(a)に示すように、紫外線ランプの中央に対応する
位置(原点、x=0)で照度が最も高く、紫外線ランプ
の長軸に沿った端部(x=±L/2)で最も低い。な
お、座標軸xは、直管型紫外線ランプを被照射面に垂直
射影して得られる直線上に規定される。説明の簡単さの
ために、ここでは、ワーク10および紫外線照射領域2
0のx軸方向の長さをともにLとしている。また、紫外
線照射領域20内のx軸に直行する方向の照度分布は均
一と仮定する。
【0036】x軸方向に図2(a)に示したような照度
分布を有する照射領域20は、図1に示したように、x
軸に沿って、ワーク10の移動方向M(ここでは、x軸
に略直交)における長さKが異なっている。このような
照射領域20に対してワーク10を方向Mに相対的に
(例えば、一定速度で)移動させると、ワーク10が照
射領域20内に滞在している時間は、図2(b)に模式
的に示すように、ワーク10のx軸方向の位置によって
異なる。従って、照射領域20の形状(大きさを含む、
ここでは長さKのx軸方向の分布)を調整することによ
って、図2(c)に示すように、x=−L/2からL/
2の範囲に亘って、I(x)・T(x)=J0(一定)
となるような照射時間分布T(x)を形成することがで
きる。
【0037】照射時間を調整する方法は、原理的には種
々の方法が考えられるが、上述したように、所定の形状
(大きさ含む)を有する照射領域20に対して、ワーク
10を相対的に移動させることによって、照射時間を調
整する方法が簡便で効率的である。例えば、ワーク全体
に紫外線照射を開始し、紫外線の照度分布に対応して複
数に分割された遮光マスクを用意し、照度の強い領域か
ら順に、遮光マスクを用いてそれぞれ対応する領域の紫
外線を選択的に順じ遮蔽し、照射時間を調整することも
できる。しかしながら、この遮光マスクの作製は、特開
平6−198162号公報に記載されているコントロー
ル体の作製と同様に、困難さを伴う。また、複数の遮光
マスクを紫外線の光路上に挿入したり、退避させたりす
るための機構が必要となるなどの不都合がある。
【0038】所定の形状を有する照射領域20に対して
ワーク10を相対的に移動させることによって照射時間
を調整する方法においては、照射領域20の形状(大き
さを含む)、相対移動方向および移動速度が、照射時間
を決めるパラメータとなる。ワーク10を一定速度で移
動させると、相対移動機構を単純にできるとともに、照
射時間の調整が容易になる。もちろん、相対移動は、照
射時間の分布を形成するために行うものであるので、ワ
ーク10が照射されている期間の全てにおいて、相対的
に移動させておく必要はない。例えば、照射領域20内
にワーク10を一定時間静置した後、ワーク10を相対
的に移動させてもよい。
【0039】また、相対移動の方向も種々設定できる
が、一定の方向に設定すると、相対移動機構を単純にで
きるとともに、照射時間の調整が容易になる。紫外線の
照度分布はできるだけ一定であることが好ましいので、
例示したように、直管型紫外線ランプを用いる場合に
は、紫外線ランプの長軸に略直交する方向Mに移動させ
ることが好ましい。紫外線の照度分布は一定であること
が好ましいが、照度分布を一定にする必要は無いので、
従来のように、照射強度を犠牲にしたり、必要以上に大
きなランプを用いたり、照射強度を一定にするためのコ
ントロール体を作製する必要はない。但し、例えば、硬
化速度の高い均一性が要求される場合には、上述のよう
な照度分布を均一にする方法と併用してもよい。
【0040】相対移動速度を一定とし、且つ、移動方向
を一定とすると、照射領域の形状(大きさを含む)だけ
で、照射時間が実質的に決まる。すなわち、図1に示し
たように、直管型紫外線ランプの長軸に沿って形成され
る照度分布を相殺するように、照射領域20の移動方向
Mに平行な方向の長さKが直管型紫外線ランプの長軸
(x軸方向)に沿って変化するように設定すればよい。
【0041】照射時間の分布は、照射開始のタイミング
および/または照射終了のタイミングに分布を持たせる
ことによって形成される。もちろん、照射期間を複数の
期間に分割し、その少なくとも1つの照射期間の長さを
制御してもよい。
【0042】このような照射領域20は紫外線ランプか
ら出射された紫外線が照射される領域を所定の形状に制
限する照射領域制限構造を設けることによって形成され
る。例えば、紫外線ランプの周囲に設ける反射板の形状
や配置を調整することによって、照射領域の形状を変え
ることができる。しかしながら、生産性を考慮すると、
ワーク10(照射面)と紫外線ランプとの間に所定の形
状(大きさを含む)の遮光部材を配置することが好まし
い。このような方法を採用すると、遮光部材の形状を変
更するだけで、照射領域の形状(すなわち照射時間分
布)を容易に変更できる。従って、紫外線ランプを交換
したときなど、照度分布が変わったときにも、その変化
に応じて照射領域の形状を容易に変更できる。更に、ま
た、同じ紫外線ランプを用いて異なる照射時間を設定す
る場合にも、容易に対応できる。
【0043】次に、図3(a)および(b)を参照しな
がら、本発明による実施形態の紫外線照射装置100の
構造を説明する。
【0044】紫外線照射装置100は、紫外線光源30
と、紫外線光源30に対向するように配置されたワーク
搬送装置40と、紫外線光源30から出射された紫外線
が照射される領域を所定の形状に制限するために設けら
れた遮光部材50とを有している。
【0045】紫外線光源30は、直管型紫外線ランプ3
2と、直管型紫外線ランプ32を冷却するための水冷ジ
ャケット34と、紫外線を所定の方向に向けるための反
射板36(36aおよび36b)および38を有してい
る。反射板36は水冷機構を有していることが好まし
い。遮光部材50は、反射板36および38とともに、
紫外線ランプ32から出射された紫外線が照射される領
域を制限する。遮光部材50以外の構成は、一般に市販
されている紫外線光源30を利用することができる。も
ちろん、直管型以外の紫外線ランプを用いてもよいし、
直管型紫外線ランプ32を複数備える紫外線光源30を
用いることもできる。また、水冷ジャケット34とし
て、熱線をカットするフィルターを備えるものを用いる
ことが好ましい。
【0046】ワーク12を紫外線ランプ32に対して相
対的に移動させるために機構としては、図3(b)に示
したように、ワーク12を移動させるワーク搬送装置4
0を用いることが好ましい。紫外線ランプ32を移動す
るためには、大掛かりな装置が必要となってしまう。ワ
ーク搬送装置40は、例えば、コンベアベルト(例えば
直線状のエンドレスベルト)42と、駆動装置(例えば
回転ロール)44と、支持台46とを備えるベルトコン
ベアである。エンドレスベルト42の上面に配置された
ワーク12は、ワーク搬送装置40によって、紫外線ラ
ンプ32の長軸に略直交する方向Mに一定速度で搬送さ
れる。
【0047】遮光部材50は、紫外線ランプ32の長軸
に沿って、移動方向Mに平行な方向の長さN(紫外線ラ
ンプ32で照射され得る領域内の長さ)が変化してお
り、図1に示した照射領域20のような形状に、照射領
域を制限する。遮光部材50は、紫外線を反射または吸
収する材料を用いて形成される。但し、遮光部材50
は、紫外線を完全に紫外線を遮光する必要は必ずしも無
く、紫外線の一部を透過してもよい。ここでいう紫外線
は、当然、ワーク10に光化学反応を誘起させる(例え
ば、光硬化反応を開始させる)波長の光をさす。
【0048】上述したように、紫外線照射装置100
は、従来の紫外線光源30に、ワーク搬送装置40と、
遮光部材50とを設けるだけで、照射光量の分布を均一
にできる。従って、必要以上に照射装置を大型化するこ
となく、照射光量が均一になるようにワーク10に紫外
線を照射することができるので、特に、大面積のワーク
10に紫外線を照射する用途に好適に用いられる。
【0049】次に、本発明を用いて、液晶表示パネルに
レンズシートを貼り合わせるため接着層を形成した例を
説明する。
【0050】ここで、再び図8を参照する。上述の特開
平7−120743号公報では、レンズシート60を形
成する紫外線硬化樹脂を仮硬化(不完全硬化)したが、
本実施形態は、液晶パネル側の表面62に形成された接
着層(参照符号62で示す)を形成する紫外線硬化樹脂
を仮硬化した。すなわち、仮硬化された紫外線硬化樹脂
から形成された接着層62にレンズシート60と押し付
けることによって、レンズシートの凸部60aおよび6
0bを部分的に接着層62に埋めることによって、レン
ズシート60を液晶パネルに貼り合わせた。このとき、
接着層62の仮硬化の程度に分布があると、凸部60a
および60bの埋まり量EaおよびEbが異なり、所望
の特性が発揮されないことになるが、本実施形態による
と、照射光量が均一に制御されるので、仮硬化の程度が
均一に制御され、上記に問題が発生しない。
【0051】以下、具体的に説明する。
【0052】液晶パネルの基板として、幅360mm×
長さ465mmのガラス基板を用い、この表面に、JS
R社製の紫外線硬化樹脂(例えば、Z9001)を厚さ
10μmで塗布した。この紫外線硬化樹脂を用いて、接
着層62(図8)を成形する。レンズシート60として
へ、ピッチ54μmで複数の凸部(60aおよび60
b)が配列されたものを用いた。
【0053】紫外線照射装置としては、図3(a)およ
び(b)に示した紫外線照射装置100を用いた。エン
ドレスベルト42として、移送方向Mに直交する方向の
幅が370mmのものを用いた。エンドレスベルトは4
2は、一定速度(例えば、0.46m/min)で移動
させた。また、直管型紫外線ランプとして、発光長37
5mmのもの(例えば、アイグラフィックス社製、水冷
メタルハライドランプM045−L31WB)を用い
た。
【0054】遮光部材50としては、図4および図5に
示した遮光部材50を用いた。遮光部材50は、直管型
紫外線ランプ34の長軸に平行な方向に沿って配列され
た複数の短冊状の遮光板52を有している。この短冊状
遮光板52は、遮光板保持構造54によって、直管型紫
外線ランプ34の長軸に平行な方向に沿って互いに一部
が重なるように位置決めされるとともに、短冊状遮光板
52のそれぞれが、直管型紫外線ランプ34の長軸に略
直行する方向に沿った位置を変更可能なように支持され
ている。
【0055】短冊状遮光板52としては、幅5mm、長
さ8cm、厚さ1mmのアルミ板を用いた。保持構造5
4は、短冊状遮光板52を受容するための幅5mm深さ
1mmの溝が形成され、対向するように配置された一対
の鉄板でる。対向する溝は1mmずつ溝の両端で重なる
ように配置されている。保持構造54は、ケース56内
に収容され、ねじ57によって、保持構造54の一対の
鉄板を押圧することによって、鉄板の間に挟まれた短冊
状遮光板52が固定されている。ねじ57を緩めると、
短冊状遮光板52は、溝に沿って移動可能となる。
【0056】遮光部材50は、上述のように構成されて
いるので、短冊状遮光板52のうち実際に紫外線を遮光
するために機能する部分の長さ(「有効遮光長さ」とい
う。)N’(図3中のNに相当)が直管型紫外線ランプ
の長軸に沿って、所望の長さで変化するように容易に調
整できる。また、短冊状遮光板52は互いにその端部が
重なるように配置されているので、これらの間から光が
漏れることも無い。
【0057】上述のように構成した紫外線照射装置10
0に遮光部材50を設けるまえの状態(比較例とする)
で、紫外線光量を測定した結果を図6に示す。図6の横
軸は上述のx軸上の位置を示し、縦軸は、アイグラフィ
ックス社製の光量計(積算照度計ともいう。)を用いて
測定した各x座標の位置を示している。尚、図6では、
直管型紫外線ランプの片側についての結果しか示してい
ないが、x軸上の光量分布は原点(x=0)について対
称であった。
【0058】遮光部材50の有効遮光長さN’が図6に
示した光量の分布(比較例)と実質的に比例するよう
に、それぞれの遮光板52の位置を調整した。さらに、
遮光部材50を設置した後の光量分布が均一になるよう
に、遮光部材50を設置した後の光量分布を実測し、遮
光板52の位置を微調整した。その結果、図6中に示し
た曲線(本発明)のように、均一な光量分布が得られ
た。
【0059】上述のようにして得られた本実施形態の紫
外線照射装置100と、遮光部材50を設けていない比
較例の紫外線照射装置を用いて、上述した紫外線硬化樹
脂を仮硬化することによって得られた接着層62に、レ
ンズシート60の凸部を埋め込んだ(図8)。得られた
貼り合わせ構造における埋め込み量(図8中のEaやE
bに相当)を測定した結果を図7に示した。
【0060】図7から明らかなように、本発明による
と、埋め込み量は均一であるのに対し、比較例では、照
射光量の不均一な分布に対応して、中央(x=0)では
埋め込み量が小さく、端(x=15)に近づくほど埋め
込み量が増加した。
【0061】このように、本発明によると、大面積の液
晶パネルにレンズシートを精度よく貼り合わせることが
できる。
【0062】もちろん、本発明による紫外線照射方法お
よび紫外線照射装置は、上述の例に限られず、例えば上
述の特開平7−120743号公報に記載されているよ
うなレンズシートの作製にも好適に用いられる。
【0063】
【発明の効果】本発明によると、従来よりも効率よく照
射光量の分布を制御できる、紫外線照射方法および紫外
線照射装置が提供される。特に、液晶パネルのレンズシ
ートとの貼り合わせやレンズシートの作製など、大面積
に亘って光量分布を制御することが要求される用途にお
いて、効果的である。もちろん、例示した用途に限られ
ず、接着剤、塗料あるいは光学部品などの成形体を紫外
線線硬化樹脂を用いて形成する用途に広く用いることが
できる。また、紫外線硬化樹脂の硬化だけでなく、表面
処理のためにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紫外線照射方法の原理を説明する
ための模式図である。
【図2】本発明による紫外線照射方法の原理を説明する
ための図であり、(a)は照度分布、(b)照射時間分
布、(c)は光量分布を示す。
【図3】本発明による実施形態の紫外線照射装置100
の構造を模式的に示す図であり、(a)は上面図、
(b)は断面図である。
【図4】紫外線照射装置100に用いられる遮光部材5
0の構造の例を模式的に示す上面図である。
【図5】紫外線照射装置100に用いられる遮光部材5
0の構造の例を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明による紫外線照射装置100による照度
分布と比較例の紫外線照射装置による照度分布を示すグ
ラフである。
【図7】本発明による貼り合わせ構造における埋め込み
量の分布と、比較例による貼り合わせ構造における埋め
込み量の分布を示すグラフである。
【図8】紫外線の照度分布に起因する貼り合わせ構造に
おける問題点を説明するための模式図である。
【符号の説明】
10 ワーク受容面 12 ワーク 20 紫外線照射領域 30 紫外線光源 32 直管型紫外線ランプ 34 水冷ジャケット 36、36a、36b、38 反射板 40 ワーク搬送装置 42 エンドレスベルト 44 ロール 50 遮光部材 52 短冊状遮光板 54 保持構造 56 ケース 57 ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29D 11/00 B29D 11/00 G02B 3/00 G02B 3/00 A G21K 5/00 G21K 5/00 Z // B29K 105:32 B29K 105:32 Fターム(参考) 2H097 CA12 LA12 4D075 BB46Z EA21 4F042 AA02 AA10 AB00 BA01 BA03 BA04 BA08 BA22 DB42 DF17 4F203 AA44 DA12 DB01 DC08 DD01 DM12 4F213 AA44 AH74 WA02 WA53 WA86 WA87 WA97 WB01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)面上にワークを配置する工程と、 (b)紫外線を前記面に向けて照射することによって、
    所定の形状の紫外線照射領域を形成する工程と、 (c)前記紫外線照射領域に対して前記ワークを相対的
    に移動させることによって、前記ワークが前記紫外線に
    照射される時間を前記ワーク内の位置によって異ならせ
    る工程と、 を包含する、紫外線照射方法。
  2. 【請求項2】 (d)前記相対的な移動の方向および前
    記紫外線照射領域の前記所定の形状を、前記ワークに照
    射される前記紫外線の光量が、前記ワークの全体に対し
    て実質的に等しくなるように設定する工程を更に包含す
    る、請求項1に記載の紫外線照射方法。
  3. 【請求項3】 工程(c)は、前記面を一定速度で移動
    させる工程を包含する、請求項2に記載の紫外線照射方
    法。
  4. 【請求項4】 前記紫外線は直管型紫外線ランプから出
    射され、前記相対的な移動の方向は、前記直管型紫外線
    ランプの長軸に略直交する方向である、請求項3に記載
    の紫外線照射方法。
  5. 【請求項5】 工程(d)は、前記直管型紫外線ランプ
    の長軸に沿って面積が変化する遮光部材を設ける工程を
    包含する、請求項4に記載の紫外線照射方法。
  6. 【請求項6】 紫外線硬化樹脂が付与されたワークを用
    意する工程と、 請求項1から5のいずれかに記載の紫外線照射方法を用
    いて、前記紫外線硬化樹脂に紫外線照射する工程と、を
    包含する、紫外線硬化樹脂の硬化物を製造する方法。
  7. 【請求項7】 紫外線ランプと、 前記紫外線ランプに対向し、ワークを受容する面と、 前記紫外線ランプと前記受容面とを相対的に移動させる
    機構と、 前記紫外線ランプから出射された紫外線が照射される領
    域を所定の形状に制限する照射領域制限構造とを有し、 前記ワークが前記紫外線に照射される時間を前記ワーク
    内の位置によって異ならせる、紫外線照射装置。
  8. 【請求項8】 前記相対的な移動の方向および前記紫外
    線照射領域の前記所定の形状が、前記ワークに照射され
    る前記紫外線の光量が、前記ワークの全体に対して実質
    的に等しくなるように設定されている、請求項7に記載
    の紫外線照射装置。
  9. 【請求項9】 前記移動機構は、前記受容面を一定速度
    で移動させる機構を含む、請求項7または8に記載の紫
    外線照射装置。
  10. 【請求項10】 前記紫外線ランプは、直管型紫外線ラ
    ンプであって、前記相対的な移動の方向は、前記直管型
    紫外線ランプの長軸に略直交する方向である、請求項7
    から9のいずれかに記載の紫外線照射装置。
  11. 【請求項11】 前記照射領域制限構造は、前記直管型
    紫外線ランプの長軸に沿って面積が変化する遮光部材を
    有している、請求項10に記載の紫外線照射装置。
  12. 【請求項12】 前記遮光部材は、前記直管型紫外線ラ
    ンプの長軸に平行な第1方向に沿って配列された複数の
    短冊状の遮光板を有している、請求項11に記載の紫外
    線照射装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の短冊状遮光板が前記第1方
    向に沿って互いに一部が重なるように位置決めするとと
    もに、前記複数の短冊状遮光板のそれぞれの前記第1方
    向に略直行する第2方向に沿った位置を変更可能なよう
    に、前記複数の短冊状遮光板を支持する遮光部材保持構
    造を更に備える、請求項12に記載の紫外線照射装置。
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