JP2002351075A - 感光性樹脂組成物及び感光性転写シート - Google Patents

感光性樹脂組成物及び感光性転写シート

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JP2002351075A
JP2002351075A JP2001160504A JP2001160504A JP2002351075A JP 2002351075 A JP2002351075 A JP 2002351075A JP 2001160504 A JP2001160504 A JP 2001160504A JP 2001160504 A JP2001160504 A JP 2001160504A JP 2002351075 A JP2002351075 A JP 2002351075A
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photosensitive
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resin composition
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Tetsuo Kono
哲夫 河野
Morimasa Sato
守正 佐藤
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現像による細線画像のサンドエッヂの発生を防
止し、現像ラチチュードを広くすることができる感光性
樹脂組成物と感光性転写シートを提供する。 【解決手段】メタクリル酸メチル又はベンジルメタクリ
レートの少なくとも1つを含む共重合体、光酸発生剤、
該光酸発生剤の作用により架橋する架橋剤を含む感光性
樹脂組成物。この感光性樹脂組成物を用いた、仮支持体
上、熱可塑性樹脂組成物、中間層、感光性樹脂層を有す
る感光性転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
と感光性転写シートに関し、特にカラーフィルターなど
のような二種以上の画素が組み合わされてなるカラー画
像層の製造に有用な感光性樹脂組成物と感光性転写シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば液晶表示素子や固体撮像素
子として組み合わせ、カラー画像を得ることを目的とし
たカラーフィルターが注目を浴びている。このカラーフ
ィルターは、二種以上の画素(R(赤)、G(緑)、B
(青)の三色の組み合わせ、もしくはそれにブラックマ
トリクスを加えた四色の組み合わせ)が組み合わされて
なるカラー画像層である。
【0003】カラーフィルターの製造方法としては、従
来では、カラーフィルターを設置する対象面に着色剤を
含有する感光性樹脂溶液を塗布し、これをパターン状に
露光させて画素層を形成させ、次いでその画素層の上
に、他の色の着色剤を含有する感光性樹脂溶液を塗布
し、これをパターン状に露光させ画素層(最初の画素層
と着色の異なる画素層)を形成する工程を繰り返し行な
う方法が一般的に利用されてきた。
【0004】これに対して、別に用意した支持体シート
(仮支持体)の上に、着色剤を含有する感光性樹脂溶液
を塗布して着色感光性樹脂層を形成させた感光性転写シ
ートであって、色が異なる複数枚の感光性転写シートを
用意し、まず一枚の感光性転写シートをカラーフィルタ
ー設置対象面に載せ、これをパターン状に露光させて画
素層を形成させ、次いでその画素層の上に、他の色の感
光性転写シートを重ね、これをパターン状に露光させ画
素層(最初の画素層と着色の異なる画素層)を形成する
工程を繰り返し行なう方法が開発され、この方法は、厳
密な工程管理により製造され、高い均質性と高精度の膜
厚均一性を持つ着色感光性樹脂層が画素層の形成に利用
できるため、近年、その利用が増えている。
【0005】上記のいずれの方法でも、カラーフィルタ
ーの画素の製造の際には、画素形成用のパターン状に切
り抜かれたフォトマスクを用い、その開口部分の下側の
感光性樹脂層を露光して、その露光部分を硬化させ、次
いで未露光部分(未硬化部分)を現像液での処理により
除去する方法が利用される。
【0006】しかしながら、従来の転写材料の場合、感
光性樹脂層は、光重開始剤、光重合性モノマー、アクリ
ル系重合バインダー、光重合禁止剤、顔料等を含んでお
り、このような感光性樹脂層を有する面を露光すると、
感光性樹脂層の深さ方向で反応率が異なり、ガラス等の
基板と感光性樹脂層との界面付近では反応率が低下し、
ほとんど硬化しないため、現像したときに細線画像にサ
イドエッヂが入りやすく、現像ラチチュードが短いとい
う欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現像
による細線画像のサンドエッヂの発生を防止し、現像ラ
チチュードを広くすることができる感光性樹脂組成物と
感光性転写シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の構成
を有する発明によって達成される。 (1)メタクリル酸メチル又はベンジルメタクリレート
の少なくとも1つを含む共重合体、光酸発生剤、該光酸
発生剤の作用により架橋する架橋剤を含む感光性樹脂組
成物。 (2)前記共重合体が、メタクリル酸メチル及びベンジ
ルメタクリレートを含む3元共重合体であることを特徴
とする(1)に記載の感光性樹脂組成物。 (3)架橋剤が、メラミン樹脂または尿素樹脂であるこ
とを特徴とする(1)または(2)に記載の感光性樹脂
組成物。 (4)仮支持体上、熱可塑性樹脂組成物、感光性樹脂層
を有する感光性転写シートにおいて、感光性樹脂層がメ
タクリル酸メチル又はベンジルメタクリレートの少なく
とも1つを含む共重合体、光酸酸化剤、該光酸酸化剤の
作用により架橋する架橋剤を含むことを特徴とする感光
性転写シート。 (5)仮支持体上、熱可塑性樹脂組成物、中間層、感光
性樹脂層がこの順に積層されていることを特徴とする
(4)に記載の感光性転写シート。 (6)前記共重合体が、メタクリル酸メチル及びベンジ
ルメタクリレートを含む3元共重合体であることを特徴
とする(4)に記載の感光性転写シート。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態をついて説明する。 −感光性樹脂組成物− 本発明の感光性樹脂組成物は、メタクリル酸メチル又は
ベンジルメタクリレートの少なくとも1つを含む共重合
体、光酸発生剤、該光酸発生剤の作用により架橋する架
橋剤を含み,好ましくはネガ型の感光性樹脂組成物とし
て好適である。
【0010】[共重合体]本発明において、メタクリル
酸メチル又はベンジルメタクリレートの少なくとも1つ
を含む共重合体には、メタクリル酸メチルを含む共重合
体、ベンジルメタクリレートを含む共重合体、メタクリ
ル酸メチル及びベンジルメタクリレートを含む共重合体
等が挙げられる。メタクリル酸メチルを含む共重合体に
は、メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体(共重
合比:14〜17.6モル%/82.4〜86モル%、
重量平均分子量20,000〜140,000)、メタ
クリル酸/メタクリル酸メチル/エチルアクリレート共
重合体(共重合比:5〜10モル%/70〜60モル%
/25〜30モル%、重量平均分子量20,000〜1
40,000)等が挙げられる。ベンジルメタクリレー
トを含む共重合体には、メタクリル酸/ベンジルメタク
リレート共重合体(共重合比:25〜37モル%/75
〜63モル%、重量平均分子量20,000〜150,
000)、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/ス
チレン共重合体(共重合比:20モル%/17.8モル
%/62.2モル%、重量平均分子量20,000〜1
40,000)等が挙げられる。また、メタクリル酸メ
チル及びベンジルメタクリレートを含む共重合体には、
メタクリル酸/メタクリル酸メチル/ベンジルメタクリ
レート共重合体(共重合比:14.6〜27.2モル%
/79.1〜32.7モル%/16.3〜40モル%、
重量平均分子量20,000〜150,000)、メタ
クリル酸/メタクリル酸メチル/ベンジルメタクリレー
ト/2−エチルヘキシルアクリレート共重合体(共重合
比:10〜15モル%/70〜65モル%/10モル%
/10モル%、重量平均分子量20,000〜150,
000)等が挙げられる。
【0011】市販のネガ型レジスト組成物がよく使用さ
れているクレゾールノボラック樹脂やポリヒドロキシス
チレン及びその誘導体は、露光後、ベーク後に着色する
がメタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メ
タクリル酸/メタクリル酸メチル/ベンジルメタクリレ
ート共重合体等は露光後、ベーク処理時における着色が
少なく、光透過率が低下しない点から特に好ましい。
【0012】[光酸発生剤]光照射により酸を発生する
光酸発生剤には、有機ハロゲン化合物、オニウム塩、ス
ルホン酸エステル等が挙げられる。これらのなかでは有
機ハロゲン化合物が好ましく、特に、ハロメチル化トリ
アジン、ハロメチル化オキサジアゾール化合物が好まし
い。具体的にはハロメチル化トリアジン化合物は一般式
(1)で示される。
【0013】
【化1】
【0014】(式中R1 及びR2 は、ハロメチル基であ
り、Yは炭素数5以上の有機基である。) ハロメチル基としては、例えばトリクロロメチル基、ト
リブロモメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル
基などがあり、炭素数5以上の有機基としては、例えば
置換基を有していてもよい、フェニル基、ナフチル基、
スチリル基、スチリルフェニル基、フリルビニル基、四
級化アミノエチルアミノ基などがある。ハロメチル化ト
リアジン化合物の具体例としては、以下の式(2)〜
(23)で示される化合物がある。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】一般式(1)で示されるハロメチル化トリ
アジン化合物の中でも好ましいものは、以下の一般式
(24)〜(26)で示される化合物である。
【0020】
【化6】
【0021】式中R1 及びR2 は、ハロメチル基であ
り、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基ま
たは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、nは0〜3の
整数である。
【0022】
【化7】
【0023】式中R1 及びR2 は、ハロメチル基であ
り、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基ま
たは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、nは0〜3の
整数である。
【0024】
【化8】
【0025】式中R1 及びR2 は、ハロメチル基であ
り、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基で
あり、nは0〜1の整数である。一般式(24)〜(2
6)で示される化合物の中でも好ましいものは、R1 及
びR2 がトリクロロメチル基であり、Rの炭素数が1〜
2であり、一般式(24)、(25)ではnが0〜2の
整数であり、一般式(26)は0〜1の整数である化合
物である。ハロメチル化オキサジアゾール化合物は、一
般式(27)で示される。
【0026】
【化9】
【0027】式中R3 は、ハロメチル基であり、Zは置
換基を有していてもよいベンゾフリル基またはベンゾフ
リルビニル基である。ハロメチル化オキサジアゾール化
合物の具体例としては、以下の式(28)〜(45)で
示される化合物がある。
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】一般式(27)で示されるハロメチル化オ
キサジアゾール化合物の中でも好ましいのは、以下の一
般式(46)で示される化合物である。
【0032】
【化13】
【0033】式中、R3 はハロメチル基であり、Rはそ
れぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基または炭素数
1〜4のアルコキシ基であり、nは0〜2の整数であ
る。さらに好ましいのは、R3 がトリクロロメチル基で
あり、Rがそれぞれ独立して炭素数1〜2のアルキル基
またはアルコキシ基であり、nが0〜1の整数である化
合物である。
【0034】光酸発生剤は、感光性樹脂層中の固形分に
対して、0.05〜15質量%、好ましくは5〜15質
量%である。光酸発生剤の含有量が15質量%を超える
と、パターンが膨潤してしまい、0.05質量%未満で
あると、露光によって十分な量の酸が発生しないので、
感光性樹脂と架橋剤との架橋が不充分となり現像後の残
膜率が低下し、画像の耐熱性、耐薬品性等が低下しやす
い。
【0035】[架橋剤]架橋剤は、酸の作用により硬化
作用を有する。架橋剤としては、架橋置換基を少なくと
も1種以上の置換基(以下、「架橋性置換基」とい
う。)を有する化合物を挙げることもできる。
【0036】このような架橋性置換基の具体例として
は、例えば(i)ヒドロキシアルキル基、アルコキシア
ルキル基、アセトキシアルキル基等のヒドロキシアルキ
ル基またはその誘導体; (ii)ホルミル基、カルボキシアルキル基等のカルボ
ニル基またはその誘導体; (iii)ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメ
チル基、ジメチロールアミノメチル基、ジエチロールア
ミノメチル基、モルホリノメチル基等の含窒素基含有置
換基; (iv)グリシジルエーテル基、グリシジルエステル
基、グリシジルアミノ基等のグリシジル基含有置換基; (v)ベンジルオキシメチル基、ベンゾイロキシメチル
基等のアリルオキシアルキル基、アラルキルオキシアル
キル基等の芳香族誘導体; (vi)ビニル基、イソプロペニル基等の重合性多重結
合含有置換基等を挙げることができる。本発明の架橋剤
の架橋性置換基としては、ヒドロキシアルキル基、アル
コキシアルキル基等が好ましく、特にアルコキシメチル
基が好ましい。
【0037】前記架橋性置換基を有する架橋剤として
は、例えば(i)メチロール基含有メラミン化合物、メ
チロール基含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール基
含有ウレア化合物、メチロール基含有グリコールウリル
化合物、メチロール基含有フェノール化合物等のメチロ
ール基含有化合物; (ii)アルコキシアルキル基含有メラミン化合物、ア
ルコキシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物、アル
コキシアルキル基含有ウレア化合物、アルコキシアルキ
ル基含有グリコールウリル化合物、アルコキシアルキル
基含有フェノール化合物等のアルコキシアルキル基含有
化合物; (iii)カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カ
ルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合物、カルボ
キシメチル基含有ウレア化合物、カルボキシメチル基含
有グリコールウリル化合物、カルボキシメチル基含有フ
ェノール化合物等のカルボキシメチル基含有化合物; (iv)ビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフェ
ノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポキ
シ化合物、ノボラック樹脂系エポキシ化合物、レゾール
樹脂系エポキシ化合物、ポリ(ヒドロキシスチレン)系
エポキシ化合物等のエポキシ化合物等を挙げることがで
きる。
【0038】本発明の架橋剤は、アルコキシメチル化ウ
レア化合物またはその樹脂、またはアルコキシメチル化
グリコールウリル化合物またはその樹脂が好ましい。特
に好ましい架橋剤としては、下記式(47)で示される
アルコキシメチル化ウレア化合物または式(48)で示
されるアルコキシメチル化グリコールウリル化合物を挙
げることができる。
【0039】
【化14】
【0040】ここでR3は、炭素数1〜4のアルキル基
である。
【0041】
【化15】
【0042】ここでR4は、炭素数1〜4のアルキル基
である。
【0043】前記式(47)および式(48)におい
て、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基等を挙げることができる。前記架橋剤
は、例えば尿素化合物やグリコールウリル化合物とホル
マリンを縮合反応させてメチロール基を導入した後、さ
らにメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルア
ルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール類でエ
ーテル化し、次いで反応液を冷却して析出する化合物ま
たはその樹脂を回収することで得られる。また前記架橋
剤は、CYMEL(商品名、三井サイアナミッド製)、
ニカラッド(三和ケミカル製)のような市販品としても
入手することができる。
【0044】架橋剤としてはメラミン、ベンゾグアナミ
ン、グリコールウリル又は尿素にホルムアルデヒドを作
用させた化合物またはそれらのアルキル変性化合物、エ
ポキシ化合物、レゾール化合物等が有効であり、その具
体例は、次のとおりである。
【0045】具体的には、三井サイアナミド社のサイメ
ル(登録商標)300、301、303、350、73
6、738、370、771、325、327、70
3、701、266、267、285、232、23
5、238、1141、272、254、202、11
56、1158を、メラミンにホルムアルデヒドを作用
させた化合物またはそのアルキル変性物の例である。サ
イメル(登録商標)1123、1125、1128は、
ベンゾグアナミンにホルムアルデヒドを作用させた化合
物またはそのアルキル変性物の例である。サイメル(登
録商標)1170、1171、1174、1172はグ
リコールウリルにホルムアルデヒドを作用させた化合物
またはそのアルキル変性物の例である。尿素にホルムア
ルデヒドを作用させた化合物またはそのアルキル変性物
の例として三井サイアナミド社のUFR(登録商標)6
5、300を挙げることができる。
【0046】エポキシ化合物の例として、ノボラックエ
ポキシ樹脂(東都化成社製VDPN−638、701、
702、703、704等)、アミンエポキシ樹脂(東
都化成社製YH−434等)、ビスフェノールAエポキ
シ樹脂、ソルビトール(ポリ)グリシジルエーテル、
(ポリ)グリセロール(ポリ)グリシジルエーテル、ペ
ンタエリスリトール(ポリ)グリシジルエーテル、トリ
グリシジルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、
アリルグリシジルエーテル、エチルヘキシルグリシジル
エーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノールグ
リシジルエーテル、ラウリルアルコールグリシジルエー
テル、アジピン酸グリシジルエーテル、フタル酸グリシ
ジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、
ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、グリシジルフタルイミド、(ポリ)エチレングリコ
ールグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシ
ジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ト
リメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ブチル
グリシジルエーテル等を挙げることができる。
【0047】この中で特に好ましい化合物として、分子
中に−N(CH2 OR)2 基を有する化合物(式中、R
は水素原子またはアルキル基を示す)が挙げられる。詳
しくは、尿素あるいはメラミンにホルムアルデヒドを作
用させた化合物またはそのアルキル変性物が特に好まし
い。レゾール化合物の例として、群栄化学社製のPP−
3000s、PP−3000A、RP−2978、SP
−1974、SP−1975、SP−1976、SP−
1977、RP−3973等が挙げられる。
【0048】[着色剤]着色剤としては、顔料、染料を
使用することができる。顔料としては、硫酸バリウム、
硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、酸化クロム、
カーボンブラック、などの無機顔料、アントラキノン系
顔料、ペリレン系顔料、ジスアゾ顔料、フタロシアニン
顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、キナク
リドン顔料、ペリノン系顔料、トリフェニルメタン系顔
料、チオインジゴ顔料などの有機顔料などが挙げられ
る。これらを単独または混合してもちいることができ
る。これ等顔料の中ではアントラキノン、フタロシアニ
ン、ジオキサジン、カーボンブラックが特に好ましい。
【0049】具体的にカラーインデックス(C.I.)
ナンバーで示す。C.I.赤;9、97、122、12
3、149、168、177、180、192、21
5、216、217、220、223、224、22
6、227、228、240C.I.青;15、15;
6、22、60、64C.I.緑;7、36C.I.
黒;7C.I.黄色;12、20、24、86、93、
109、110、117、125、137、138、1
47、148、153、154、166、168C.
I.オレンジ;36、43、51、55、59、61
C.I.バイオレット;19、23、29、30、3
7、40、50C.I.茶;23、25、26
【0050】これら顔料の平均粒径は0.005〜3μ
mの範囲にあるのが好ましい。より好ましくは0.01
〜1μmである。平均粒径がこれ以下であるとチクソト
ロピーがでやすく良好な塗布性が得られず、また、これ
以上であると塗膜の透明性に欠けるようになる。このよ
うな粒径にするためには、ボールミル、サンドミル、ビ
ーズミル、3本ロール、ペイントシェーカー、超音波な
どの分散処理が有効である。
【0051】染料としては、例えば、クリスタルバイオ
レット、メチルバイオレット、エチルバイオレット、オ
イルブルー#603、ビクトリアピュアーブルーBO
H、マラカイトグリーン、ダイモンドグリーン等が挙げ
られる。
【0052】なお、本発明の感光性樹脂組成物は、顔料
と染料を併用して使用することもでき、また、この組成
物が使用される用途によっては、顔料及び/又は染料等
の着色剤が必ずしも含有する必要はない。例えば、本発
明の感光性樹脂層によってカラーフィルターのオーバー
コート層に形成する場合、着色剤を添加することなく、
透明なオーバーコート層を形成することができる。ま
た、着色剤を添加しても光及び/又は熱によって消色す
る染料等であれば、必要な消色工程を入れることによっ
て透明なオーバーコート層を形成することができる。
【0053】[感光性樹脂組成物のその他の成分]感光
性樹脂層には、種々の目的で、各種の添加剤を含有させ
ることができる。添加剤の例としては、界面活性剤、密
着促進剤、可塑剤等が挙げられる。界面活性剤は、塗布
性、得られる塗膜の平滑性を向上させるために用いるこ
とができ、その具体例としては、例えばBM−1000
(BM Chemie社製)、メガファックスF142
D、同F172、同F173、同F183、同F176
PF、同F177PF(以上、大日本インキ化学工業
(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170
C、フロラードFC−430、同FC−431(以上、
住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同
S−113、同S−131、同S−141、同S−14
5(以上、旭硝子(株)製)、SH−28PA、SH−
190、SH−193、SZ−6032、SF−842
8、DC−57、DC−190(以上、東レシリコーン
(株)製)の商品名で市販されているフッ素系またはシ
リコン系界面活性剤を使用することができる。
【0054】界面活性剤の使用量は、全固形分の0.0
5〜10質量%であり、0.05質量%以下では有効で
なく、10質量%を越えるとレジストパターンの密着性
が劣化するので好ましくない。0.08%〜5質量%で
あることが好ましく、0.1〜3質量%が特に好まし
い。
【0055】本発明の感光性樹脂組成物は、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルブチルケトンなどのケト
ン、各種のエーテル、エステルなどの有機溶剤に溶解し
て塗布液とされ、仮支持体シートや液晶表示素子などの
表面に感光性樹脂組成物層を形成するために利用され
る。感光性樹脂組成物層の厚みは、特に制限はない。
【0056】−感光性転写シート− 本発明の感光性転写シートは、少なくとも仮支持体上に
熱可塑性樹脂組成物、感光性樹脂層を有する感光性転写
シートを有し、好ましくは、仮支持体上に熱可塑性樹脂
組成物、中間層(分離層)、感光性樹脂層がこの順に積
層され、中間層と感光性樹脂層との接着力が最も小さい
ことが望ましい。
【0057】[仮支持体]本発明において、仮支持体と
はプラスチックフィルムであって、例えばポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、セルロー
ストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、
セルロースアセテートプロピオネート、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリエチレンのフィルムを挙げるこ
とができる。中でも、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが好ましく、特に2軸延伸、熱固定されたポリエチ
レンテレフタレートフィルムが、安定性、強靭さなどの
点からも特に好ましい。
【0058】仮支持体の厚さに特に制限はないが、5〜
200μmの範囲が一般的で、特に10〜150μの範
囲のものが取扱易さ、汎用性などの点から有利であり好
ましい。
【0059】[熱可塑性樹脂層]本発明における熱可塑
性樹脂層は、アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層であっ
て、この層を構成する樹脂は、実質的な軟化点が80℃
以下であることが好ましい。軟化点が80℃以下のアル
カリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、エチレンとアクリ
ル酸エステル共重合体のケン化物、スチレンと(メタ)
アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ビニルトルエ
ンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、
ポリ(メタ)アクリル酸エステル、及び(メタ)アクリ
ル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体などのケン化物、(メタ)アクリル酸とエチ
レン不飽和基含有モノマーとの共重合体から少なくとも
1つ選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチック性
能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチ
ック成形工業連合会編著、工業調査会、1968年10
月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分
子のうちアルカリ水溶液に可溶なものを使用することが
できる。
【0060】また軟化点が80℃以上の有機高分子物質
においてもその有機高分子物質中に該高分子物質と相溶
性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80
℃以下に下げることも可能である。またこれらの有機高
分子物質中に仮支持体との接着力を調節するために実質
的な軟化点が80℃を越えない範囲で各種のポリマーや
過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤、離型剤、
等を加えることが可能である。
【0061】特に特開平7−28232に記載の、
(A)重量平均分子量5万〜50万、且つTg=0〜1
40℃、および(B)重量平均分子量3千〜3万、且つ
Tg=30〜170℃のアルカリ可溶な熱可塑性樹脂を
質量比で(A)/(B)=5/95〜95/5の範囲で
含む組み合わせが好適である。(A)の特に好ましい例
としてはメタクリル酸/2−エチルヘキシルメタクリレ
ート/ベンジルメタクリレート/メチルメタクリレート
共重合体(共重合組成モル比:5/10/30/55、
質量平均分子量:10万、Tg:約70℃)である。
(B)の特に好ましい例としてはスチレン/アクリル酸
共重合体(共重合組成モル比:65/35、質量平均分
子量:1万、Tg:約100℃)である。また質量比
(A)/(B)の特に好ましい範囲は30/70〜60
/40である。
【0062】好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオク
チルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタ
レート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニ
ルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エポキシ
樹脂とポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トとの付加反応生成物、有機ジイソシアナートとポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの付加反
応生成物、有機ジイソシアナートとポリプロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレートとの付加反応生成物、
ビスフェノールA−ポリエチレンオキシド付加物のジ
(メタ)アクリレートを挙げることができる。
【0063】可塑剤の量は、前記熱可塑性樹脂層を構成
する樹脂(A)及び(B)の合計に対して、好ましくは
質量比で0〜200%、より好ましくは20〜100%
である。また可塑剤の特に好ましい例は、ビスフェノー
ルA、1モルにエチレンオキシドを合計で10モル付加
し、両末端アルコールをメタクリルエステル化した化合
物である。可塑剤の特に好ましい添加量は(A)と
(B)の合計の質量に対し30〜60%である。
【0064】アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層は上記の各
成分を溶剤に均一に溶解した塗布液の塗布乾燥により得
られる。好ましい溶剤の例は、メトキシプロピレングリ
コールアセテート、2−ヒドロキシプロピン酸エチル、
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピ
オン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、シクロヘキサ
ノン、メチルイソブチルケトンのような高沸点溶剤およ
びこれら高沸点溶剤の混合物とメチルエチルケトンやア
セトンのような低沸点溶剤およびこれら低沸点溶剤との
混合物である。これらの高沸点溶剤と低沸点溶剤との質
量組成比は、1/99〜99/1から選ばれる。1/9
9未満では塗布乾燥速度が遅く、99/1を越えると、
乾燥ムラが発生しやすい。好ましくは高沸点溶剤/低沸
点溶剤の質量組成比が90/10〜10/90から選ば
れ、80/20〜20/80が最も好ましい。
【0065】アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層は、本発明
の仮支持体の接着性表面上に一般によく知られた塗布方
法、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、
カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコ
ート法、エクストルージョンコート法などにより上記バ
インダー等を含む塗布液を塗布することにより形成する
ことができる。アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層の厚さは
1μm以上が好ましい。アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層
の厚みが1μm未満であると0.5μm以上の下地の凹
凸を完全に吸収することが困難となる。また上限につい
ては、塗布製造適性の制限から約100μm以下が一般
的であり、約50μm以下が好ましく、約20μm以下
が特に好ましい。
【0066】−中間層(分離層ともいう)− 中間層としては熱可塑性樹脂層と感光性樹脂組成物層間
の不都合な混じり合い防止を目的に設けられる。中間層
は水またはアルカリ水溶液に分散または溶解し、熱可塑
性樹脂塗布液中の有機溶剤に不溶もしくは難溶であれば
良く、公知のものが使用できる。例えば、特開昭46−
2121号公報や特公昭56−40824号公報に記載
のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボ
キシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロース
エーテル類、カルボキシアルキル澱粉の塩、水塩、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリ
アクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアク
リル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合
体、各種の澱粉およびその類似物からなる群の水溶性
塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、およびマレイネ
ート樹脂さらにこれらの2種以上の組合わせを挙げるこ
とができる。
【0067】特に、1)水溶性ポリビニルブチラール単
独や、2)ポリビニルアルコールとポリビニルピロリド
ンの組み合わせが好ましい。ポリビニルアルコールは鹸
化率が80モル%以上であるものが好ましく、ポリビニ
ルピロリドンの含有率は中間層固形物の1〜75質量%
が一般的であり、1〜60質量%が好ましく、特に好ま
しいのは10〜50質量%である。1質量%未満では、
感光性樹脂層との充分な接着性が得られず、75質量%
を超えると、感光性樹脂層塗布液に対する耐溶剤性が劣
化する。中間層の厚さは、約0.1μm〜5μm、特に
0.5μm〜2μmが好ましい。約0.1μm未満では
感光性樹脂層塗布液に対する耐溶剤性が不足し、約5μ
mを越えると、乾燥負荷が高くなり塗布速度が制限され
る。
【0068】中間層塗布液の溶媒は水単独か、水と混和
性の有機溶剤と水との混合物から選ばれる。下層のアル
カリ可溶性熱可塑性樹脂層との接着性を高めるために、
アルカリ可溶性熱可塑性樹脂層を若干膨潤させるように
選択するのが好ましい。好ましい溶媒の例としては水/
メタノール、水/エタノール、水/プロパノール、水/
メトキシエタノール、水/メトキシプロパノール、水/
アセトンなどを挙げることができる。水とこれらの有機
溶剤の組成比は質量比で99/1〜50/50の範囲か
ら選択できる。溶媒組成質量比が99/1を越えると溶
剤の添加効果が得られず、50/50以下では、水溶性
樹脂の十分な溶解性が得られない。好ましい溶媒組成質
量比は95/5〜60/40で、より好ましくは90/
10〜70/30である。
【0069】感光性樹脂層は、本発明の中間層上に一般
によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、エ
アーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバー
コート法、グラビアコート法、エクストルージョンコー
ト法などにより上記感光性樹脂層塗布液を塗布すること
により形成することができる。
【0070】[保護フィルム]本発明において、保護フ
ィルムは、感光性転写材料の貯蔵の際の不純物付着や損
傷を避けるために、薄い保護フィルムを設けることが望
ましい。保護フィルムは仮支持体と同じかまたは類似の
材料から成っても良いが、使用時には感光性樹脂層から
容易に分離されねばならない。また感光性樹脂層に積層
する面の平滑性が重要で、約0.01μm程度の突起が
あると感光性樹脂層への損傷となるので問題になる。こ
のような材料としてはたとえばシリコン紙、ポリオレフ
ィンもしくはポリテトラフルオルエチレンシートが好ま
しい。特に好ましくはポリプロピレンフィルムまたはポ
リエチレンフィルムである。保護フィルムの厚みは1μ
m〜100μmであり、3μm〜50μmであるのが好
ましく、特に好ましくは5μm〜20μmである。1μ
m未満では強度が不足し、20μmを越えるとフォトレ
ジスト層との接着性が不足する。
【0071】[感光性転写材料の作製]本発明の感光性
転写材料は、好ましくは帯電防止層と接着性表面を有す
る仮支持体の接着性表面上にアルカリ可溶性熱可塑性樹
脂層溶液を塗布し、乾燥することによりアルカリ可溶性
熱可塑性樹脂層を設け、その後該層上に該層を溶解しな
いが、ある程度膨潤させる溶媒からなる中間層の溶液を
塗布し、乾燥し、その後感光性樹脂層を中間層を溶解し
ない溶剤で塗布、乾燥して設ける。その後、保護フィル
ムを感光性樹脂層上にラミネートして完成する。本発明
に係る各層用塗布液は、一般によく知られた塗布方法、
例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カ
ーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコー
ト法、グラビアコート法、あるいは、米国特許第268
1294号明細書に記載のポッパーを使用するエクスト
ルージョンコート法等により塗布することができる。
【0072】または別のフィルム上に感光性樹脂層を設
けて、前記の仮支持体上にアルカリ可溶性熱可塑性樹脂
層及び中間層を有するフィルムの両方のフィルムを中間
層と感光性樹脂層が接するように相互に貼り合わせるこ
と、または、別のフィルムとして、アルカリ可溶性熱可
塑性樹脂層を有する仮支持体を用意し、このアルカリ可
溶性熱可塑性樹脂層を、フィルム上の感光性樹脂層/中
間層の順に塗布された第2のフィルムの中間層とを貼り
合わせることにより有利に製造される。
【0073】次に、本発明の感光性転写材料を用いたカ
ラーフィルターの好ましい製造方法の一例を用いて説明
する。
【0074】基板への熱ラミネーション:先行パターン
や薄膜を有する基体上を洗浄後に、感光性転写材料から
保護フィルムを除去後、ラミネータにより感光性樹脂層
層をヒートローラーを用いて、加熱加圧下で積層転写す
る。転写時のヒートローラーの温度は50℃〜150℃
で圧着時の線圧は5Kg/cm〜25Kg/cmが有利
な条件である。ラミネーションの速度は搬送速度で0.
2m/分〜4m/分が好ましく。特に好ましい条件とし
ては、加熱圧着ロール温度が130℃〜140℃で圧着
時の線圧が10Kg/cm〜15Kg/cm、搬送速度
が1m/分〜3m/分である。その後基板のサイズに合
わせてロールフィルムをカットする。
【0075】[パターン露光]ガラス基板と転写材料の
積層体を室温付近まで冷却後、感光性樹脂層/中間層間
で剥離し、形成された塗膜に所定のパターンのマスクを
介して、光照射した後、現像液を用いて露光部を現像処
理して光照射部分を除去することによりパターンを形成
する。ここで使用する光としては、例えばg線(波長4
36nm)、i線(波長365nm)および超高圧水銀
灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、アルゴンレーザー
等の公知の光源からの連続状および/又は輝線状の紫外
線、KrFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロト
ロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線が挙げら
れ、これらの中では、g線およびi線およびこれらを含
む300nm〜440nm領域の紫外線が好ましいもの
として挙げられる。特開平6−59119号公報に記載
のように、400nm以上の波長の光透過率が2%以下
である光学フィルター等を併用しても良い。
【0076】[露光後ベーク]上記したパターン露光
後、ベーク処理を行なう。感光性樹脂、ベーク処理の条
件は、光酸発生剤、架橋剤等により異なるが、80〜1
40℃、好ましくは100〜120℃で15秒〜3分、
好ましくは15秒〜1分のベークを行なう。パターン露
光時に発生した酸の存在下で架橋反応が進行し、さらに
ベーク処理によって感光性樹脂層の表面(露光面側)に
発生した酸を感光層樹脂層の膜深部まで拡散させ、膜深
部まで架橋反応を進行させる。
【0077】[現像]現像工程は、ベーク処理の後に、
熱可塑性樹脂層と中間層を除去するための第1のアルカ
リ現像と、感光性樹脂層の未露光部を除去するための第
2のアルカリ現像からなることが望ましい。第1のアル
カリ現像は、26〜40℃でpH9〜11の弱アルカリ
現像液を用いて現像し、第2のアルカリ現像は、26〜
40℃でpH9〜11の弱アルカリ現像液を用いて現像
することができる。
【0078】上記感光性樹脂層の現像液としては、アル
カリ性物質の希薄水溶液を使用するが、さらに、水と混
和性の有機溶剤を少量添加したものを用いても良い。適
当なアルカリ性物質としては、アルカリ金属水酸化物類
(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ
金属炭酸塩類(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、
アルカリ金属重炭酸塩類(例、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(例、ケイ
酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アルカリ金属メタケ
イ酸塩類(例、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリ
ウム)、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチ
ルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、
モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシ
ド類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド)、ピロール、
ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−
7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,
0〕−5−ノナンまたは燐酸三ナトリウムを挙げること
ができる。
【0079】上記の水と混和性のある適当な有機溶剤と
しては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、
1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプ
ロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N
−メチルピロリドンを挙げることができる。水と混和性
の有機溶剤の濃度は、0.1質量%〜30質量%が一般
的である。現像液には、さらに公知のアニオン型、ノニ
オン型界面活性剤を添加することができる。界面活性剤
の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。現像
液は、浴液としても、あるいは噴霧液としても用いるこ
とができる。さらに、現像方法としては、液盛り法、デ
ィッピング法、揺動浸漬法、スプレイ法等を利用するこ
とができる。
【0080】
【実施例】[実施例1] (1)感光性転写シートの製造厚さ100μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムの上に下記組成の塗布液
を塗布、乾燥して、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂
層を形成した。
【0081】 (熱可塑性樹脂層塗液組成) ・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 (モル比:55/28.8/11.7/4.5、 重量平均分子量:90000) 15質量部 ・ポリプロピレングリコールジアクリレート (平均分子量:822) 6.5質量部 ・テトラエチレングリコールジメタクリレート 1.5質量部 ・p−トルエンスルホンアミド 0.5質量部 ・ベンゾフェノン 1.0質量部 ・メチルエチルケトン 30質量部
【0082】上記の熱可塑性樹脂層の上に下記組成の塗
布液を塗布、乾燥して乾燥膜厚が1.6μmの中間層を
形成した。
【0083】 (中間層用塗液組成) ・ポリビニルアルコール (クラレ(株)製、PVA205、 けん化率:80%) 130質量部 ・ポリビニルピロリドン (GAFコーポレション製 PVP K−90) 60質量部 ・フッ素系界面活性剤 (旭硝子(株)製、サーフロンS−131) 10質量部 ・蒸留水 3350質量部
【0084】上記の中間層の上に下記組成の塗布液を塗
布、乾燥して乾燥膜厚が1.82μmのカーボンブラッ
ク含有黒色感光性樹脂組成物層を形成した。得られた黒
色感光性樹脂組成物層の光学濃度は3.0であった。
【0085】 (黒色感光性樹脂組成物層用塗液組成) ・メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体 19.98質量部 (モル比:28/72、重量平均分子量:30000) ・架橋剤(MW−30M 三和ケミカル(株)製) 4.76質量部 ・カーボンブラック 21.17質量部 ・界面活性剤 0.17質量部 (大日本インキ化学工業(株)製 F177P) ・光酸発生剤 2.38質量部 (2,4−ビス(トリクロロ)−6,4−[4−N,N−ジエトキシカルボメチ ル)−3−ブロモフェニル−s−トリアジン) ・メチルエチルケトン 106.80質量部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 44.70質量部
【0086】(転写画像形成方法)上記の方法で得られ
た感光性転写シートから黒色感光性樹脂組成物層を、厚
さ1.1mmのガラス基板上に、ファーストラミネータ
ー(大成ラミネーター(株)製、VP−200)を用いて
130℃、0.2m/min、10Kg/cmの条件で
転写して光学濃度3.0の黒色感光性樹脂組成物層が転
写されたガラス基板を得た。この黒色感光性樹脂組成物
層の表面に、フォトマスクを介して400mj/cm2
の露光を行ない、露光修了して1分後に加熱処理(露光
後ベーク)を行なった。この加熱処理の後、熱可塑性樹
脂層と中間層の除去用のアルカリ現像液(冨士写真フィ
ルム(株)製、T−PD2)の33℃の10倍希釈液(p
H10.7)を用いて現像、水洗処理し、続けて感光層
の未露光部を除去用アルカリ現像液(冨士写真フィルム
(株)製、T−CD)の33℃の5倍希釈液(pH9.
9)を用いて現像、水洗処理して基板上に遮光性黒色画
像を形成した。
【0087】(現像ラチチュードの評価)感光層除去用
のアルカリ現像液(冨士写真フィルム(株)製、T−C
D)の33℃の5倍希釈液を用いて現像、水洗処理して
未露光部の感光層が除去できる最も短い時間を最短現像
時間と定義する。現像時間を最短現像時間の1.5倍、
2倍、3倍、4倍としていくと基板上に残存する最も細
い線幅(細線)は、6μm、6μm、8μm、12μm
となり、現像ラチチュードが広くとれることをわかっ
た。このことは、露光時に発生した酸の存在下で架橋反
応が進行し、露光後ベークによりガラス基板と感光層の
界面付近で発生した酸が膜の深部にまで拡散して架橋反
応が膜深部まで起こるために細線画像の場合にもサイド
エッヂが入りにくくためと考えられる。
【0088】(比較例1)黒色感光性樹脂組成物層用塗
液組成物を下記のように代えた以外は、実施例1と同様
にして黒色感光性樹脂組成物層が積層されたガラス基板
を得た。 (黒色感光性樹脂組成物層用塗液組成) ・メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体 17.82質量部 (モル比:28/72、重量平均分子量:30000) ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 10.53質量部 ・カーボンブラック 26.73質量部 ・界面活性剤 0.17質量部 (大日本インキ化学工業(株)製 F177P) ・光重合開始剤 0.53質量部 (2,4−ビス(トリクロロ)−6,4−[4−N,N−ジエトキシカ ルボメチル)−3−ブロモフェニル−s−トリアジン) ・メチルエチルケトン 108.24質量部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 41.25質量部
【0089】上記の方法で得られた感光性転写シートを
用いて、実施例1と同様にして遮光性黒色画像を形成
し、実施例1と同様にして現像ラチチュードを評価し
た。
【0090】(現像ラチチュードの評価)感光層除去用
のアルカリ現像液(冨士写真フィルム(株)製、T−C
D)の33℃の5倍希釈液を用いて現像、水洗処理して
未露光部の感光層が除去できる最も短い時間を最短現像
時間と定義する。現像時間を最短現像時間の1.5倍、
2倍、3倍、4倍としていくと基板上に残存する最も細
い線幅(細線)は、12μm、20μm、細線残らず
(40μmも取れた)、細線残らず(40μmも取れ
た)となった。したがって、現像ラチチュードが実施例
1に比較して狭くなることをわかった。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明の感光性樹脂組成物
及び感光性転写シートによれば、感光性樹脂層に細線画
像にサイドエッヂが入りにくくなり、現像ラチチュード
を広くすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA04 AB13 AC04 AC08 AD01 BE00 CB14 CC17 FA17 2H048 BA11 BA43 BA45 BA47 BA48 BA64 BB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリル酸メチル又はベンジルメタクリ
    レートの少なくとも1つを含む共重合体、光酸発生剤、
    該光酸発生剤の作用により架橋する架橋剤を含む感光性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記共重合体が、メタクリル酸メチル及び
    ベンジルメタクリレートを含む3元共重合体であること
    を特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】架橋剤が、メラミン樹脂または尿素樹脂で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】仮支持体上、熱可塑性樹脂組成物、感光性
    樹脂層を有する感光性転写シートにおいて、感光性樹脂
    層がメタクリル酸メチル又はベンジルメタクリレートの
    少なくとも1つを含む共重合体、光酸酸化剤、該光酸酸
    化剤の作用により架橋する架橋剤を含むことを特徴とす
    る感光性転写シート。
  5. 【請求項5】仮支持体上、熱可塑性樹脂組成物、中間
    層、感光性樹脂層がこの順に積層されていることを特徴
    とする請求項4に記載の感光性転写シート。
  6. 【請求項6】 前記共重合体が、メタクリル酸メチル及
    びベンジルメタクリレートを含む3元共重合体であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の感光性転写シート。
JP2001160504A 2001-05-29 2001-05-29 感光性樹脂組成物及び感光性転写シート Pending JP2002351075A (ja)

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