JP2002346957A - 2足歩行型ロボットの動作軌道制御方法 - Google Patents

2足歩行型ロボットの動作軌道制御方法

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JP2002346957A
JP2002346957A JP2001151562A JP2001151562A JP2002346957A JP 2002346957 A JP2002346957 A JP 2002346957A JP 2001151562 A JP2001151562 A JP 2001151562A JP 2001151562 A JP2001151562 A JP 2001151562A JP 2002346957 A JP2002346957 A JP 2002346957A
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walking
trajectory
pattern
moment
robot
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JP2001151562A
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English (en)
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Atsuo Takanishi
淳夫 高西
Kengyoku Hayashi
憲玉 林
Yoshiharu Kaneshima
義治 金島
Shunpei Ando
俊平 安藤
Motohiro Sato
基広 佐藤
Yusuke Sugawara
雄介 菅原
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Waseda University
Original Assignee
Waseda University
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Abstract

(57)【要約】 【目的】補償軌道生成において歩行に影響の少ないパラ
メータを明確にし、補償軌道生成時間を大幅に短縮で
き、これによって歩行中のパターン生成を可能にし、リ
アルタイムな歩行パターン生成により人への追従運動を
実現できる2足歩行型ロボットの動作軌道制御方法を提
供する。 【構成】この2足歩行型ロボットの動作軌道制御方法
は、各関節のモーメント補償軌道を体幹部と腰部とに分
けて算出し、体幹部と腰部の協調によるモーメント補償
軌道算出アルゴリズムを決定し、これを用いて歩行パタ
ーンを歩行中にリアルタイムで作成するようにしたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、2足歩行型ロボ
ットの動作軌道制御方法、特にロボットの補償軌道生成
において歩行に影響の少ないパラメータを設定し、動作
補償軌道生成時間を大幅に短縮することで歩行中のパタ
ーン生成を可能とし、リアルタイムな歩行パターンを生
成するようにした2足歩行型ロボットの動作軌道制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】2足歩行型ロボット、特にヒューマノロ
ボットは、その活動の場所が主として人間の住環境に近
い場所であることから、外部環境を認識しロボット自身
が判断して次の運動を決定していくという非常に柔軟な
適応が要求される。
【0003】近年のこの種のロボット研究、開発によれ
ば、6軸力センサを用いて人間への追従運動という形で
このような外部環境への適用運動が研究されている。こ
れは、6軸力センサからの情報を外部環境情報とし、そ
れに応じて予め作成しておいた単位パターンを順次出力
することでその環境に適応、即ち追従していくようにし
たものである。
【0004】また他の例として、日本語での簡単な会
話、2眼視による対象物の認識と歩行パターン、距離の
測定、2足歩行による移動および触覚を有する両手での
物体の把握や移動を行うことが可能な人間形知能ロボッ
トが開発され、さらに、ロボットの活動の場として芸術
活動に的を絞り、楽譜を目で認識し、両手、両足により
電子オルガンを演奏することができる鍵盤楽器演奏ロボ
ットも開発されている。このロボットは人間との簡単な
会話的やり取り、あるいは人間の歌声の音程認識を行
い、その音程に合わせたオルガンの伴奏まで行うことが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した6軸力センサ
からの情報を外部環境情報として、これに応じて予め作
成しておいた単位パターンを順次出力することによって
その環境に適応、追従させるヒューマノロボットは外部
環境への適応という点では画期的であるものの、予め与
えたパターンでしか運動することができず、多様な運動
の実現には膨大な量の単位パターンが必要となってしま
う。またメモリ容量の制約の問題もあり、補償軌道生成
に要する時間がかかり過ぎるということでも問題があっ
た。
【0006】そこで本発明は、補償軌道生成において歩
行に影響の少ないパラメータを明確にし、補償軌道生成
時間を大幅に短縮でき、これによって歩行中のパターン
生成を可能にし、人への追従運動を実現できる2足歩行
型ロボットの動作軌道制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、人間型
2足歩行型ロボットにおいて、視覚センサ及び/又は音
声入力センサからの歩行パターン変更情報を認識し、こ
の歩行パターン変更情報に従って歩行パターンをリアル
タイムで変更可能とした2足歩行型ロボットの動作軌道
制御方法が提供される。
【0008】また本発明によれば、体各部の協調による
モーメント補償軌道算出アルゴリズムを用い、モーメン
ト補償量を身体の各部に分けて軌道を算出することによ
り、歩行パターンを歩行中にリアルタイムで作成する2
足歩行型ロボットの動作軌道制御方法が提供される。
【0009】本発明によれば、前記モーメント補償軌道
算出アルゴリズムの作成に際して体各部の制御用とパタ
ーン生成用にコンピュータを分けて行う2足歩行型ロボ
ットの動作軌道制御方法が提供される。
【0010】さらに本発明によれば、ロボット本体部
に、歩行パターン作成に必要な足先軌道の指定に用いる
視覚センサおよび/またはマイク音による音声入力セン
サを設け、前記視覚センサによりステレオ視または単眼
によるジェスチャー認識を行って足先軌道生成のための
歩幅を決定し、前記音声入力センサは予め設定したコマ
ンドにのみ反応し、かつ音声入力単語により予め単語に
関連付けて設定した歩幅を選択するようにした2足歩行
型ロボットの動作軌道制御方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0012】まず、本発明に係る腰・体幹協調型モーメ
ント補償軌道算出アルゴリズムを中心にしてその作成方
法を説明する。なお、ここでは全身運動時における2足
ヒューマノイドロボットの安全性(姿勢状態の安全性)
を力学的視点から判定するために、ZMP安定判別規範
を用いる。以下このZMPおよびZMP安定判別規範に
ついて記述する。
【0013】2足ヒューマノイドロボットが全身運動中
に安定な支持状態を維持するために、必要な条件につい
て考える。2足ヒューマノイドロボットが安定な支持状
態を保てなくなる、つまり転倒するということは、足底
部と路面との接点(3点以上)が形成する支持多角形
(路面と足底接地点が形成する面積最大の凸多角形)の
或る辺または点を通る路面上の直線を軸に回転運動をし
ていると考えられる。即ち支持多角形から見て外向きの
モーメントが作用していると考えられる。逆にいえば、
図1に示す如く、支持多角形A上のすべての辺および点
まわりに外向きのモーメントが発生せず、内向きのモー
メントMのみが発生していれば、2足ヒューマノイドロ
ボットは安定な支持状態を維持できる。Fは各点に作用
する力の合力である。
【0014】このときの2足ヒューマノイドロボットの
支持状態を考えると、足底の接地点が浮かないため、す
べての接地点において2足ヒューマノイドロボットから
路面に作用する重力および慣性力による力は路面を押す
向きであり、これらの合力が作用する点Pは足底の支持
多角形A内になければならない。この点P回りの合力に
よるモーメントは明らかにゼロであり、この点をZMP
(ゼロモーメントポイント)称する。つまりZMPとは
路面上において2足ヒューマノイドロボットの各部の重
力および慣性力によるモーメントがゼロになる点であ
る。また、「運動中のあらゆる瞬間において、ZMPが
支持多角形内に存在し、かつ2足ヒューマノイドロボッ
トから路面に作用する力が路面を押す向きであれば、2
足ヒューマノイドロボットは安定して運動を継続でき
る」といえる。これをZMP安定判別規範と称する。
【0015】モーメント補償軌道算出アルゴリズムで
は、このZMP安定判別規範を2足ヒューマノイドロボ
ットの全身運動時におけるZMP上のピッチ軸およびロ
ール軸方向の歩行パターンの安定判別に用いる。また、
従来と同様に2足ヒューマノイドロボットのヨー軸回り
の運動を安定化するためにZMP上のヨー軸回りのモー
メントも補償する。
【0016】次に、モーメント補償軌道算出アルゴリズ
ムについて説明する。
【0017】本アルゴリズムの骨子は以下の5点からな
る。
【0018】(イ)ヒューマノイドロボットのモデル化 (ロ)上記イのモデルにおけるZMP方程式の導出 (ハ)ヒューマノイドロボット近似モデル化 (ニ)近似モデルにおける被補償モーメントを腰と体幹
に配分 (ホ)上記ハの近似モデルを用いた繰り返し計算による
上記ロを満足するモーメント補償軌道の厳密解の算出 (1)ヒューマノイドロボットのモデル化について 図2はヒューマノイドロボットの各質点の座標系および
これに作用する力のベクトル表示を示す図である。まず
最初に、ヒューマノイドロボット、座標系および路面に
次の条件を設定する。
【0019】(イ)ヒューマノイドロボットは質点の集
合によりなる(図2)。
【0020】(ロ)路面は十分に硬く、どんな力やモー
メントが作用しても変位したり動いたりすることはな
い。
【0021】(ハ)X軸(ヒューマノイドロボットの正
面方向に一致)およびY軸を含む平面が路面に一致し、
路面に垂直な軸をZ軸とする直交座標系O(右手系)を
図2の如く設定する。
【0022】(ニ)ヒューマノイドロボットの足底と路
面との接地状況は点接地の集合とする。
【0023】(ホ)歩行系と路面との接地点において、
路面での回転(X,YおよびZ軸回り)に対する摩擦係
数は無視する。
【0024】(ヘ)ヒューマノイドロボットが歩行する
際の推進力は、接地点における並進(XおよびY軸)方
向の滑りが生じない範囲とする。
【0025】(2)ZMP方程式の算出について 以上の仮定と設定のもとに絶対座標系(O−XYZ)に
おいて任意の点Pについてのモーメントの釣合い式を導
出すると、次式を得る。
【0026】
【数1】
【0027】式(2.1)において、点PをZMPとす
ることで、T=0により次式のZMP方程式を得る。
【0028】
【数2】
【0029】さらに、各部の相対運動を考えるために、
図2に示す2足ヒューマノイドロボットの腰部付近に固
定された運動座標系(O′−X′Y′Z′)を設定す
る。この座標系を用いてZMP方程式を表わすと次式を
得る。
【0030】
【数3】
【0031】このZMP方程式を満たすように体幹部お
よび腰部の軌道を算出する。
【0032】(3)ヒューマノイドロボットの近似モデ
ル化について 本アルゴリズムではモーメント補償軌道の近似解の算出
とその厳密モデルへの代入、そしてモーメント誤差をフ
ィードバック、蓄積する繰り返し計算によりモーメント
補償軌道の厳密解を得ている。その近似モデル化のプロ
セスは以下の通りである。
【0033】(a)外力は近似モデルでは考慮しない。
【0034】(b)腰、体幹、上肢、頭部などの下肢以
外の部位は4質点近似モデルとする(図3)。
【0035】(c)線形、非干渉化のために運動座標系
の回転は考慮しない(ただし、体幹ヨー軸に関しては線
形、非干渉化できる範囲でその一部を考慮している)。
【0036】(d)Z軸の運動を共有しないものとして
線形、非干渉化する。
【0037】まず、外力を近似モデルで考慮しないとす
ると、式(2.3)は次のようになる。
【0038】
【数4】
【0039】上肢質点の近似モデル化は、図3に示すよ
うに、上肢の全質点を肩部に集中し、体幹部が3質点、
腰部が1質点の近似モデルとする。ここで被補償モーメ
ントとなる下肢の運動により発生するモーメントをMと
おき、4質点近似モデル化を行うと式(2.4)は次の
ようになる。
【0040】
【数5】
【0041】式(2.5)は、運動座標系の回転により
発生する見かけの力の項において互いに干渉している。
したがって、これらの微分方程式を非干渉なものにする
ためには、まずその見かけの力によるモーメントが発生
しないものと仮定、つまり運動座標系が回転していない
ものとすると、式(2.5)は式(2.6)〜(2.
8)のようになる。なお、ヨー軸に関しては運動座標系
の回転が線形、非干渉化に影響しない(既知モーメント
として右辺に移項できる)項があるので、その項に関し
ては近似モデルにおいても計算を行っている。
【0042】ピッチ軸;
【数6】 ロール軸;
【数7】 ヨー軸;
【数8】
【0043】式(2.6)〜(2.8)はZ軸方向の運
動を共有し、また下肢と体幹が回転型の関節を介して連
結していることから非線形かつ干渉な系である。そこで
ヒューマノイドロボットは、運動中、腰高さ一定、また
体幹部アーム(体幹中央質点より両肩部質点へと至るア
ーム)は水平面内を回転し、体幹質点はZ軸方向に関し
て運動しないものと仮定し、線形、非干渉化する。
【0044】ヨー軸アクチュエータの回転角度θy 、体
幹部アームのアームベクトルrT′の長さをRとすると
次の3式を得る。
【0045】ピッチ軸;
【数9】 ロール軸;
【数10】 ヨー軸;
【数11】
【0046】また、式(2.9〜(2.11)におい
て、左辺の既知項を右辺に移動し、式(2.12)〜
(2.14)において右辺を改めて次式−M′=−[M
x′,My′,Mz′]Tと置き直すと、次の3式を得る。
【0047】ピッチ軸;
【数12】 ロール軸;
【数13】 ヨー軸;
【数14】
【0048】(4)腰と体幹の協調に関する関係式の導
入と近似解の算出について モーメント補償軌道xT′,xW′,yT′,yW′の近似
解を求めるために、式(2.12)〜(2.14)を用
いて解析的に近似解を得る。しかし、腰と体幹各々の
x′とy′の計4つの近似が未知であるため、式(2.
12),(2.13)の2式だけでは十分な方程式が存
在していないため、ピッチおよびロール軸に関するモー
メント補償軌道の近似解を特定できない。
【0049】そこで本アルゴリズムでは、近似モデルに
おける被補償モーメント(つまり式(2.12),
(2.13)の右辺)を腰と体幹にそれぞれ配分するこ
とにより、式(2.15),(2.16)に示すように
未知の4つのモーメント補償近似xT′,xW′,
T′,yW′に対して4つの微分方程式をつくる。これ
により、近似解を一意に特定できるようにする。
【0050】ピッチ軸;
【数15】 ロール軸;
【数16】 ヨー軸;
【数17】
【0051】ここで、式(2.15)において、M
yTRUNK′およびMyWAIST′は下肢近似およびZMP近似
から算出できるので既知関数となり、さらに定常歩行で
あるとすれば、ヒューマノイドロボットの各部質点並び
にZMPは運動座標系(O′−X′Y′Z′)に関して
周期的な相対運動をするので、MyTRUNK′およびM
yWAIST′はそれぞれ周期関数となる。したがって、式
(2.15)の左辺も同じく周期関数となる。そこで、
式(2.15)の2つの式の右辺をそれぞれフーリェ級
数に展開し、またxT′,xW′をそれぞれ係数未知のフ
ーリェ級数で表し、式(2.15)の2つの式の左辺に
それぞれ代入して各両辺のフーリェ系数を比較すること
で、xT′,xW′それぞれのフーリェ系数を求める。そ
して、これを逆フーリェ級数展開することでピッチ軸回
りのモーメント補償軌道xT′,xW′の近似解を得るこ
とができる。さらに、ロール軸回りのモーメント補償軌
道yT′,yW′も同様の方法で求める。
【0052】なお、本歩行制御方式では、ZMP上のヨ
ー軸回りのモーメントに関しては体幹の運動のみで補償
するものとしているので、ヨー軸のモーメント補償軌道
である体幹ヨー軸軌道θyは式(2.14)を用いてフ
ーリェ系数比較法で算出する。ただし、フーリェ系数の
中でオフセットに関する項は不定になる。これは、ピッ
チおよびロール軸軌道における重力項のように初期値を
決定する項が存在しないためである。そこで、オフセッ
ト項に関しては、定常部においてアームの振れ幅が可動
角範囲内に収まるように設定するなどの方法をとる。
【0053】(5)繰り返し計算によるモーメント補償
軌道の厳密解の算出について 2足ヒューマノイドロボットのモーメント補償軌道の厳
密解を得るには、繰り返し計算手法を用いる。具体的に
は上記のように得られた近似解を厳密モデルの式である
式(2.3)に代入し、その右辺と比較することで、設
定ZMPにおけるモーメント誤差eM=[eMx,eMy
MzTを算出し、これらの誤差の符号を反転したもの
を式(2.15)〜(2.17)の右辺に蓄積し、再び
計算を実行し、モーメント誤差がある許容値eM=[e
Mx,eMy,eMzT以下になるまで繰り返し計算を行う
ことで、厳密解を得る。
【0054】しかし、このままでは厳密解を得るのに非
常に多くの計算が必要になるため、本アルゴリズムで
は、従来のアルゴリズムと同様にn回目の繰り返し計算
に用いる蓄積したモーメント誤差En=[EMx(n),E
My(n),EMz(n)Tを、収束の規則性を利用し、その極
限値を式(2.18)を用いて推定しながら、繰り返し
計算を行うことで計算時間の短縮を図る。なお、e(n)
は、n回目の繰り返し計算の後に算出されるモーメント
誤差を示す。
【0055】
【数18】
【0056】以上において、定常歩行における解法につ
いて述べたが、一般的な運動に関しても運動開始および
終了の姿勢が同一であれば、運動開始および終了を含む
一連の運動を1つの運動周期とし、その前後の停止姿勢
の期間を十分に長くとることで、まったく同様のアルゴ
リズムによりモーメント補償軌道を算出することができ
る。
【0057】以上の2足ヒューマノイドロボットの「方
向転換可能なモーメント補償量配分型の腰・体幹協調型
モーメント補償軌道算出アルゴリズム」をフローチャー
トで表したものを図4に示す。
【0058】次に歩行パターンの作成について説明す
る。
【0059】2足ヒューマノイドロボットにおいて、全
身運動を実現する際に、2足ヒューマノイドロボットに
対して出力する各関節角度の時系列データ(ここではこ
れを歩行パターンと称する)を上述の腰と体幹の協調に
よるモーメント補償軌道算出アルゴリズムを用いて作成
する手順は以下の5つの工程からなる。
【0060】(1)足先軌道(および必要ならば手先軌
道,体幹軌道)の設定 2足ヒューマノイドロボットの足先位置と姿勢(および
手先位置と姿勢)としての時系列における代表的な点を
各座標軸方向についての位置、速度および加速度までの
連続性を考慮して、5次または6次の多項式を用いて補
間し、足先軌道パターンとする。
【0061】(2)初期設定下肢軌道の設定 上述の足先軌道を基に、まず腰部の初期設定軌道を指定
する。なお、腰部質点をモーメント補償に用いない場合
を除いて、腰部の座標は後のモーメント補償計算により
変化する。次に腰部および足先軌道を基に、逆運動学計
算により、下肢リンクの軌道を算出する。
【0062】(3)設定ZMP軌道の設定 ZMPは足底が形成する安定領域内に設定する。X,Y
座標ともに安定領域のほぼ中央に設定し、最後にローパ
スフィルタに通して全体を滑らかにし、設定ZMP軌道
パターンとする。
【0063】(4)モーメント補償軌道の算出 まず、モーメント補償に関するパラメータを設定した
後、モーメント補償軌道計算を行い、体幹および腰部の
モーメント補償軌道を決定する。また、一般に上肢質点
位置は肩部の軌道に応じて順運動学計算により求める。
手先軌道を指定する場合においては肩部の軌道に応じて
逆運動学計算により上肢リンク軌道を算出する。
【0064】(5)歩行パターンの作成およびファイル
出力 以上のように求めた下肢、上肢、腰部および体幹軌道を
基に、逆運動学計算により、各関節のアクチュエータ角
度を算出する。また全関節分のアクチュエータ角度の時
系列データを持って歩行パターンとし、歩行パターンの
出力をコンマで区切られた値の表であるCSV(コンマ
セパレートバリュウ)形式で行う。
【0065】次に準リアルタイムパターン生成方式につ
いて説明する。
【0066】この場合の準リアルタイムパターン生成は
基本的にはこれまで行われてきたパターン切り替えと同
様に、一歩行周期ごとに生成されるパターンから任意の
1歩を切り出し、接続することで連続したパターンを作
り出すものである。
【0067】まず、パターンの各状態について検討すれ
ば、腰・体幹協調型モーメント補償軌道算出アルゴリズ
ムに関して説明した方式によるパターンは図5に示すよ
うに大きく3つの状態に分けることができる。
【0068】(1)静止状態 歩行開始前および歩行終了後の静止した状態である。歩
行開始前の静止状態から歩行終了後の静止状態までを1
歩行周期として補償軌道は生成される。また、補償軌道
はFFTにより求められるため、この静止相には前後最
低でも1歩分づつをとり、補償軌道を1歩行周期ごとの
周期関数とする必要がある。
【0069】(2)定常状態 歩行のうち、後述する過渡状態を除いたすべての歩行は
定常状態である。
【0070】(3)過渡状態 歩行開始時および歩行終了時の2歩である。これらは静
止状態と定常状態の間にあり、同一の歩幅や歩行の方向
であっても、定常とは異なる歩軌道を描く。
【0071】以上のように、一つの歩行周期は5歩未満
の場合はすべてが過渡状態のまま歩行を終了し、5歩以
上の場合は前後の2歩づつを除き、すべての歩行は定常
状態となる。連続した歩行を実現するための単位パター
ンとしては最低でも一歩の定常状態が必要であるため、
本方式では1歩行周期5歩のパターンを基本パターンと
する。
【0072】準リアルタイムパターン生成の流れは以下
の手順によっている。その流れを図6に示す。
【0073】(1)足先軌道の指定 本方式の基となっている腰体幹協調型モーメント補償軌
道生成アルゴリズムは任意の足先軌道および腰軌道に対
して補償軌道を生成することができるため、本方式では
腰軌道は予め指定しておき、足先軌道(歩幅および方
向)を毎歩ごとに任意に指定する。
【0074】生成する際、体幹部軌道を固定することで
歩軌道の時間軸方向への分岐を最小限にとどめられるこ
とが分かっており、本方式についても同様の方式をとる
こととする。
【0075】(2)歩行状態の把握 本方式においては、歩行の開始から終了まですべてをリ
アルタイム生成するものとする。そこでまず、現在が静
止状態であるのか、過渡状態であるのか、定常状態であ
るのかを把握する必要がある。その補償としては、歩行
は静止→過渡→定常→過渡→静止と遷移していくことを
利用してフラグにより現在の状態を把握する。
【0076】(3)立脚の把握 本方式においては、定常状態が1歩であるため、定常歩
行中は片足づつのパターンしか生成することができな
い。そこで、立脚の状態に応じて歩行開始時最初に振り
出す足を変更し、左右交互に生成することで対応してい
る。
【0077】(4)パターンの生成 既に述べた腰体幹協調型モーメント補償軌道算出方式を
用いて全5歩の補償軌道を生成する。
【0078】(5)足先軌道の保存 補償軌道を生成する際には現在のみならず、過去、未来
の足先軌道が必要である。未来については前記(1)の
足先軌道の指定で述べた時間軸方向への広がりが現在の
1歩以内であれば、適当に取ることができるため、歩幅
を0.0(m)として計算している。しかし、過去につ
いては、軌道の繋がりという面から無視することはでき
ないため、過去3歩分の足先軌道を保存、次回の計算に
当てるものとする。
【0079】(6)パターンの出力 生成されたパターンのうち、前記(1)の足先軌道の指
定で求めた歩行状態により適切な1歩を指定、単位パタ
ーンとして出力する。
【0080】次に、パターン生成時間の短縮について説
明する。
【0081】準リアルタイムパターンの生成の基本は、
腰・体幹協調型モーメント補償軌道算出アルゴリズムに
ついて説明したアルゴリズムを用いたパターン生成を毎
歩ごとに行い、それらを連続して出力する。
【0082】しかし、現在のパターン生成時間は1パタ
ーン当り約1.8秒を要しており、このままでは1歩当
り2.0秒程度以上の低速な歩行にしか対応することが
できない。そこで、パターン生成において指定するパラ
メータ郡の中からパターン生成時間に関係するものを取
り上げ、それらのパラメータを歩行に最低限必要な程度
にまで抑えることでパターン生成時間を短縮し、1歩
1.0秒程度の歩行にまで対応できるようにする。
【0083】しかし、生成時間を短縮するパラメータの
ほとんどは、それを減少させることにより歩行の安定性
に影響を与えることが予測されるため、予め歩行実験を
行うことでそれらのパラメータにより歩行可能な最低限
の値を見つけるものとする。
【0084】(1)全相数の削減について 設定するパラメータのうち、生成時間に関係するものと
してまず考えられるのは、全相数である。これは、前述
した腰・体幹協調型モーメント補償軌道算出アルゴリズ
ムにおいて生成する足先軌道、腰部軌道、補償軌道など
はすべて1歩行周期を全相数とした時系列データとして
扱われるため、すべての計算は全相数に対して行われる
ためである。
【0085】ここで、全相数を減少させる場合、どれほ
ど生成時間が変化するかをシュミレーションを行ってみ
た結果が表1に示される。
【0086】
【表1】
【0087】このように全相数の削減はほぼ比例して生
成時間の減少につながることが分かる。
【0088】しかしながら、全相数の削減は時系列デー
タの減少そのものであるため、1歩行周期における歩
数、時間の短縮を招き、それを回避するためにはデータ
自体を粗くし、補間によってその間をまかなわなければ
ならなくなってしまう。
【0089】ここでは、前述した腰・体幹協調型モーメ
ント補償軌道算出アルゴリズムで述べたように全5歩の
パターンを元とするため、最低でも前後の静止相2歩を
含む7歩分を確保しなければならない。したがって、全
相数に対して確保できる1歩当りの相数は表1のように
なることが分かる。目標である1歩1.0秒の歩行を実
現するためにはパターンデータの転送時間なども考えて
1パターン当り0.5秒程度である必要があるため、こ
こでは仮に全相数を256相とし、1歩当りの相数を現
在の半分である32相とする。
【0090】ここでは、与えられたパターンファイルを
指定された補間点数により直線補間して各関節に出力す
る方式をとるため、1歩当りの相数が減少するというこ
とは、それだけ6次関数により生成された時系列データ
が粗くなるということを表し、生成されたデータと実機
おいて出力されるデータの相違を生む。これは実機が予
想される軌道とは異なる軌道をとるため、歩行の安定性
に影響を与えることは必至である。
【0091】そこで、この1歩当りの相数が歩行にどれ
ほど影響を与えるかを、予備歩行実験により調査した。
その際のZMP軌道を図7および図8に示す。
【0092】ZMP軌道を見ると、全歩行周期にわたっ
て振動の様子が異なることが分かるが、それが直ぐに歩
行の不安定性に直結しているとは言いがたい。これはつ
まり、この程度の相数の減少であれば、歩行自体に与え
る影響は少ないものと考えられる。
【0093】(2)繰り返し計算数の減少 補償軌道は4質点近似モデルにより生成された近似を厳
密モデルに適用した場合のエラーモーメントが或る許容
値以下に収まるまで繰り返し計算を行うため、この繰り
返し数を減少させることで計算時間を短縮することがで
きる。しかし、繰り返し計算数の減少はエラーモーメン
トを増加させ、やはり実機との誤差を増大させる原因と
なる。そこで、歩行実験によりエラーモーメントの増加
が歩行に与える影響を調査した。
【0094】ここで、指定するエラーモーメントは許容
値であるため、計算回数が同一であれば、実際に発生し
ているエラーモーメントはその許容値に関係なく同一の
ものとなる。そこで、許容エラーモーメントを適当に指
定し、計算回数を任意にとることで、繰り返し計算数に
よる比較を行った。その際の許容エラーモーメントと計
算回数の対応を表2に示す。また、その時のZMP軌道
を図9および図10に示す。
【0095】
【表2】
【0096】ZMP近似を見てみると、計算回数が4回
程度まではほとんど変わらない軌道をとっていることが
分かる。これはエラーモーメントの発生するZMP軌道
のエラーよりも、各関節の応答遅れや着地点の衝撃など
の方がはるかに大きいためと考えられる。しかし、計算
回数が3回を下回ると明らかに軌道が変化し、計算回数
が1回では歩行不能に陥ってしまう。そこで、ここで
は、許容エラーモーメントを計算回数が4回以上となる
値として0.5(Nm)に設定する。
【0097】(3)モデルにおける質点数の減少につい
て 前述した(2)の繰り返し計算数の減少について述べた
ように、4質点モデルによって生成された補償軌道は厳
密モデルに適用され、その際のエラーモーメントが或る
許容値以内に収まるまで繰り返し計算される。この際、
厳密モデルにおいては実機を多数の質点によりモデル化
し、与えられた軌道に対して各質点が発生するモーメン
トを計算、設定ZMPに対するエラーモーメントが計算
される。つまり、この厳密モデルにおけるモーメント計
算を減少させることは、補償軌道計算の短縮につなが
る。しかし、厳密モデルにおける質点数の減少はやはり
厳密モデルと実機との誤差を生む原因となりかねない。
【0098】現在の質点を図11に示すが、このように
現在の質点は各リンクに対して1つとは限らず、場所に
よっては複数の質点によりモデル化していることが分か
る。そこで、これを各リンク当り1つ程度に減少させる
ことで、厳密モデルにおけるモデル計算時間を短縮す
る。この際、モデルの質点の統合は基準となるリンクに
おいても各質点が発生するモデルができるだけ同一の値
となるように設定する。
【0099】次に、本発明に係る視覚、音声入力システ
ムについて説明する。
【0100】本発明の方式においては、ロボット本体部
に、歩行パターン作成に必要な足先軌道の指定に用いる
視覚センサおよび/またはマイク音による音声入力セン
サを設け、前記視覚センサによりステレオ視または単眼
によるジェスチャー認識を行って足先軌道生成のための
歩幅を決定し、前記音声入力センサは予め設定したコマ
ンドにのみ反応し、かつ音声入力単語により予め単語に
関連付けて設定した歩幅を選択するようにしている。し
たがって歩幅情報さえ与えることができれば、任意の入
力デバイスにより入力することができる。ここでは、歩
行パターン作成の際必要となる足先軌道の指定に主に視
覚センサおよびマイクによる音声入力を用いる。以下、
視覚情報入力システムと音声入力システムそれぞれにつ
いてセンサ入力と足先軌道決定の関係について説明す
る。また、これらのシステム構成を図12に示す。
【0101】(1)視覚情報入力システムについて 視覚情報の入力から足先軌道決定までは以下のような流
れとなる。
【0102】(イ)まず、歩行開始前にトラッキングビ
ジョンの初期化および追跡点の指定を行う。追跡点の指
定はパソコンのマウスにより行うことができる。ここで
は被追従者の両手を追跡点とした。
【0103】(ロ)足先軌道生成のために視覚センサか
ら歩幅を決定する。この場合、前後、左右における追従
を行うため視覚センサによりこれら前後、左右方向を認
識する必要がある。すでに知られているように、前後方
向の認識をするには、ステレオ視を行う必要があり、本
発明に係るヒューマノイドロボットもステレオ視に対応
したシステムを搭載している。しかしながら、ここでは
簡単のためステレオ視は行わず、単眼によるジェスチャ
ー認識により前後、左右方向の追従運動を可能とする。
【0104】ジェスチャー認識は、ステレオ視による追
従にも対応できるよう、単眼による疑似的ステレオ視と
することにする。
【0105】これは、1つのカメラ上から2点を追跡
し、これらをそれぞれ左右のカメラにおける追跡点とみ
なし、その2点間の距離の変化に応じて前後方向への移
動量とみなすものである。
【0106】まず、左右追跡点の初期値からの移動量を
計算する。
【0107】dVR=VR−VR0 dVL=VL−VL0 …… (3.1) そしてそれらの移動量の差にゲインを掛けて前後方向へ
の歩幅量とする。
【0108】 Ff=Gf(dVR−dVL) …… (3.2) Fs=Gs(dVR−dVL) …… (3.3) また、左右方向では左右追跡点の移動量の平均を取るこ
ととする。
【0109】ここで、VR0,VL0;追跡点の初期値 VR,VL;追跡点の現在値 dVR,dVL;初期値と現在値の差 Ff;前後方向歩幅 Fs;左右方向歩幅 Gf;前後方向歩幅ゲイン Gs;左右方向歩幅ゲイン とする。
【0110】(ハ)決定された歩幅を用いて足先基およ
びパターンを生成する。パターン生成のタイミングは、
タイマによりマスタ側からの生成許可フラグを常に監視
し、許可が出るのをまって毎歩ごとに行う。
【0111】(2)音声入力システムについて 音声入力はテキストファイルによるグラマーコントロー
ルを使用し、予め設定したコマンド以外には反応しない
ようにする。発生された単語が認識されると、予め単語
に関連付けて設定しておいた歩幅が選択され、パターン
生成が行われる。ここでは一例として、前,後,右,
左,右旋回,左旋回,その場,および停止の8語のみを
登録しているが、グラマーコントロールのテキストファ
イルを編集し、それに対応した歩幅を設定することで、
さまざまな歩行に対応させることが可能である。この実
施例での各単語に対する歩幅を表3に示す。
【0112】
【表3】
【0113】なお、この表でNoneとは現在の歩幅を
変更しないことを意味している。
【0114】なお、以上で用いた数式の記号および表記
についての説明を表4および表5にまとめて示す。
【0115】
【表4】
【0116】
【表5】
【0117】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ロ
ボットの補償軌道生成において歩行に影響の少ないパラ
メータを明確にし、補償軌道生成時間を大幅に短縮する
ことにより、歩行中のパターン設定が可能になり、リア
ルタイムでパターンを設定しつつ人間への追従運動を実
現できた。また、2足ヒューマノイドロボットにおい
て、関節制御用のコンピュータとパターン管理用のコン
ピュータを併設し、かつDP−RAMで接続することに
より、これまでのメモリ容量の制限にとらわれることな
く継続的な歩行を実現でき、さらにパターン管理用コン
ピュータを利用することで通常は制御周期以上に時間の
かかる処理を歩行中に行うことができる。また視覚、音
声等による足先軌道の設定も容易にできるなど種々の効
果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】安定支持状態における支持多角形上に働く合力
およびモーメントを示す図である。
【図2】ヒューマノイドロボットの各質点の座標系およ
びこれに作用する力のベクトル表示を示す図である。
【図3】4質点の近似モデルを示す図である。
【図4】2足ヒューマノイドロボットの「方向転換可能
なモーメント補償量配分型の腰・体幹協調型モーメント
補償軌道算出アルゴリズム」のフローチャートを示す図
である。
【図5】2足ヒューマノイドロボットの下肢部分の歩行
パターンを示す図である。
【図6】準リアルタイムパターン生成手順のフローチャ
ートを示す図である。
【図7】1歩当りの相数が歩行に与える影響を説明する
ためのY−ZMP軌道を示す図である。
【図8】1歩当りの相数が歩行に与える影響を説明する
ためのX−ZMP軌道を示す図である。
【図9】1歩当りの相数が歩行に与える影響を説明する
ためのY−ZMP軌道を示す図である。
【図10】1歩当りの相数が歩行に与える影響を説明す
るためのX−ZMP軌道を示す図である。
【図11】2足ヒューマノイドロボットの各質点の重量
配置図を示す図である。
【図12】本発明に係るリアルタイムパターン生成のシ
ステム全体の流れを示す図である。
【符号の説明】
X ロール軸 Y ピッチ軸 Z ヨー軸 O−XYZ X軸およびY軸を含む平面が路面に一致
し、路面に垂直な軸をZ軸として原点が路面に固定され
た絶対座標系 O′−X′Y′Z′ 原点がヒューマノイドロボットの
腰部付近に固定されている運動座標系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 俊平 東京都新宿区大久保三丁目4番1号 早稲 田大学理工学部内 (72)発明者 佐藤 基広 東京都墨田区石原4−20−3 神谷ビル 301号 (72)発明者 菅原 雄介 東京都新宿区大久保三丁目4番1号 早稲 田大学理工学部内 Fターム(参考) 3C007 AS36 CS08 KS39 KT01 LV12 WA03 WA13 WB05 WB07 WB17 WB19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人間型2足歩行型ロボットにおいて、視覚
    センサ及び/又は音声入力センサからの歩行パターン変
    更情報を認識し、この歩行パターン変更情報に従って歩
    行パターンをリアルタイムで変更可能としたことを特徴
    とする2足歩行型ロボットの動作軌道制御方法。
  2. 【請求項2】体各部の協調によるモーメント補償軌道算
    出アルゴリズムを用い、モーメント補償量を身体の各部
    に分けて軌道を算出することにより、歩行パターンを歩
    行中にリアルタイムで作成することを特徴とする請求項
    1記載の2足歩行型ロボットの動作軌道制御方法。
  3. 【請求項3】前記モーメント補償軌道算出アルゴリズム
    の作成に際して体各部の制御用とパターン生成用にコン
    ピュータを分けて行うことを特徴とする請求項2記載の
    2足歩行型ロボットの動作軌道制御方法。
  4. 【請求項4】ロボット本体部に、歩行パターン作成に必
    要な足先軌道の指定に用いる視覚センサおよび/または
    マイク音による音声入力センサを設け、前記視覚センサ
    によりステレオ視または単眼によるジェスチャー認識を
    行って足先軌道生成のための歩幅を決定し、前記音声入
    力センサは予め設定したコマンドにのみ反応し、かつ音
    声入力単語により予め単語に関連付けて設定した歩幅を
    選択するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項記載の2足歩行型ロボットの動作軌道制御
    方法。
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