JP2002346562A - 水処理方法および水処理装置 - Google Patents

水処理方法および水処理装置

Info

Publication number
JP2002346562A
JP2002346562A JP2001157126A JP2001157126A JP2002346562A JP 2002346562 A JP2002346562 A JP 2002346562A JP 2001157126 A JP2001157126 A JP 2001157126A JP 2001157126 A JP2001157126 A JP 2001157126A JP 2002346562 A JP2002346562 A JP 2002346562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw water
water
iron
separation device
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001157126A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Iwane
真 岩根
Kazumasa Yamakage
和正 山陰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YAMAKAGE FIRUTEKKU KK
Toshiba Plant Construction Corp
Original Assignee
YAMAKAGE FIRUTEKKU KK
Toshiba Plant Construction Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YAMAKAGE FIRUTEKKU KK, Toshiba Plant Construction Corp filed Critical YAMAKAGE FIRUTEKKU KK
Priority to JP2001157126A priority Critical patent/JP2002346562A/ja
Publication of JP2002346562A publication Critical patent/JP2002346562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄分を含む原水を膜分離装置で処理する際、
鉄分を鉄イオンの状態で膜分離装置に供給して被処理物
と共に処理することにより、鉄分の沈殿等を防止する。 【構成】 ポンプ4で鉄イオンを含む原水を汲み上げ、
それを密閉系配管路に設けた加圧ポンプ20で加圧して
膜分離装置40を構成する逆浸透式の膜濾過モジュール
23,24に供給する。そして膜分離装置40で脱塩お
よび脱鉄等の処理が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地下水などの原水を
処理する方法および装置に関し、詳しくは原水に含まれ
ている鉄分を酸化させることなく鉄イオンとして原水中
に溶解させた状態で膜分離装置に供給し、そこで原水中
の鉄イオンと塩分などの他の被処理物を同時に処理する
ことを特徴とする水処理方法および水処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】塩分の多い地下水を例えば上水として利
用する場合には、含まれている塩分を許容されるレベル
まで除去する必要がある。塩分を除去処理する脱塩装置
として、分離膜を使用した膜分離装置が広く採用されて
いる。膜分離装置に使用される分離膜としてはRO膜
(逆浸透膜)やNF膜(ナノフィルタ)があり、これら
の分離膜は有効膜面積の広いスパイラル型の各種複合膜
が一般に使用されている。例えばスパイラル型ポリアミ
ド系複合膜で構成されるRO膜は膜モジュールの内部に
導入された原水が逆浸透圧によりその塩分を膜浸透させ
分離する。膜分離装置は通常多数の分離膜を容器内に収
容したモジュールとして構成され、容器に原水の供給部
と排出部、および脱塩処理された処理水の出口部を備え
ている。
【0003】一般に原水中の鉄分は第1鉄イオン(2価
の鉄)として溶解しているが、空気中の酸素と接触する
と酸化され水酸化鉄になって沈殿する。水酸化鉄は配管
内にスライムやスラッジとして蓄積して配管を閉塞させ
たり、砲金製の弁などを腐蝕(もらい錆)させるので好
ましくない。また、鉄細菌等によりタンク内壁や配管内
壁にバイオフィルムが形成されたり、最悪の場合には分
離膜を閉塞させることもある。
【0004】そこで従来から、原水中の鉄分を除去する
除鉄装置が設けられている。図2はそのような除鉄装置
を使用した従来の水処理装置のプロセスフロー図であ
る。図中、100は原水としての地下水を汲み上げるポ
ンプ、200は除鉄装置、201,201aは自動三方
切換弁、202は受水タンク、203は流量計、204
は薬液流量制御装置、205は薬液ポンプ、206は薬
液タンク、207、209は送液ポンプ、208はサン
ドフィルタ装置、210はオーバーフロー部を有する逆
洗水タンク、211は地下に設置した貯蔵タンク、30
0は膜分離装置である。
【0005】次に上記装置の作用を説明すると、先ずポ
ンプ100で汲み上げられた原水は受水タンク202に
供給され、そこから送液ポンプ207でサンドフィルタ
装置208、逆洗水タンク210に移送され、最後に貯
蔵タンク211に流入する。受水タンク202から送液
ポンプ207で移送される原水の流量は流量計203で
測定され、その測定信号は薬液流量制御装置204に入
力される。薬液流量制御装置204は流量計203で測
定された流量値に比例して薬液を注入するように薬液ポ
ンプ205の回転速度を制御する。なお、薬液としては
次塩素酸ソーダなど、鉄イオンを酸化して水不溶性の水
酸化鉄に変換させる酸化剤が使用される。
【0006】原水に薬液である酸化剤が注入されると、
含まれている鉄イオンは徐々に酸化され、サンドフィル
タ装置208内に至る間に沈殿性の水酸化鉄になる。そ
の水酸化鉄はサンドフィルタ装置208で濾過分離さ
れ、鉄分を含まない原水が逆洗水タンク210に流入す
る。逆洗水タンク210における原水が満杯になるとオ
ーバーフロー部から原水がオーバーフローし、貯蔵タン
ク211に貯蔵される。鉄分を除去された貯蔵タンク2
11の原水は、図示しないポンプで膜分離装置300に
供給され、そこで被処理物である塩分が除去された処理
水となって図示しない処理水槽に供給される。
【0007】原水の鉄分除去工程の運転を継続すると、
サンドフィルタ装置208には次第に捕捉した水酸化鉄
が蓄積されて目詰まりを起こすので、例えば1日1度洗
浄(逆洗)して蓄積した水酸化鉄を除去する。洗浄は図
示しない制御装置に設けたタイマー装置からの信号によ
り、送液ポンプ207を停止し、自動三方切換弁20
1,201aを切換駆動し、送液ポンプ209を運転し
て逆洗水タンク210の原水をサンドフィルタ装置20
8に逆流させることによって逆洗を行う。なお、逆洗水
タンク210からの洗浄排水は系外に排出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような大掛かりな除鉄装置は設備コストおよび運転コス
トが大きいという問題がある。また、目詰まりを起こし
たサンドフィルタ装置208の定期的な洗浄操作には、
かなり長い時間の運転停止と大量の原水消費を必要と
し、濾過材の定期的な交換も行わなければならない。さ
らに逆洗時に発生する大量の排水も問題になる。そこで
本発明はこのような問題を解決することを課題とし、そ
のための新しい水処理方法および水処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の発明は、鉄分を含む原水を処理する方法にお
いて、鉄分を鉄イオンとして原水中に溶解させた状態
で、他の被処理物と共に原水を膜分離装置で処理するこ
とを特徴とする。(請求項1)
【0010】上記の方法によれば、従来のような大掛か
りな除鉄装置を使用することなく、原水に含まれている
鉄分を除去しながら水処理ができるので、設備コストお
よび運転コストを大幅に低減することができる。また、
鉄分を鉄イオンとして原水中に溶解させた状態で膜分離
するので、主たる処理系統において鉄分が沈殿してスラ
ッジを生成することによる配管閉塞等を効果的に防止で
きる。さらに、膜分離装置で被処理成分と共に鉄イオン
が同時に分離除去されるので処理効率がよく、処理水中
に鉄分は実質的に存在しないため膜分離装置以降の配管
系において処理水が酸素と接触してもスラッジ等を生成
するおそれもない。
【0011】上記水処理方法において、原水を原水供給
源から受水タンクを経由させることなく密閉供給路で膜
分離装置に供給することができる。(請求項2) さらに上記いずれかの水処理方法において、膜分離装置
に供給する原水を高速攪拌し、含まれている微生物の活
性を低下させることができる。(請求項3)
【0012】さらに上記いずれかの水処理方法におい
て、鉄分を鉄イオンとして原水中に溶解させた状態の原
水を膜分離装置の膜面に高速で供給してフラッシング洗
浄することができる。(請求項4) 上記の水処理方法において、膜分離装置に供給する原水
の供給路にフィルタ装置を設け、フラッシング洗浄した
排水を前記フィルタ装置の洗浄液として使用することが
できる。(請求項5)
【0013】また、前記課題を解決する本発明の第2の
発明は、鉄分を含む原水を処理する装置において、原水
供給源から原水を汲み上げるポンプと、膜分離装置と、
処理水槽とを備え、少なくとも前記ポンプの原水吸込部
から膜分離装置までを密閉処理系としたことを特徴とす
る。(請求項6)
【0014】上記水処理装置において、原水を汲み上げ
るポンプを回転数制御することができる。(請求項7) さらに上記いずれかの水処理装置において、鉄分を鉄イ
オンとして原水中に溶解させた状態の原水を膜分離装置
に供給する加圧ポンプを設けることができる。(請求項
8)
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は本発明に係る水処理方法を実施
するための水処理装置のプロセスフロー図である。図
中、1は地下水などの原水供給源、2、8,9、10は
ディスクフィルタ、3は自動開閉弁としての2方電磁ボ
ール弁、4は回転数制御される原水汲上用のポンプ、5
はポンプ4の回転数を制御するインバータ制御装置、
6、7,11,29は自動切換弁としての3方電磁ボー
ル弁、12はワインドフィルタである。
【0016】さらに13,14、22,25は圧力計、
15は圧力センサ、16,28,30は流量計、17,
31は3方手動ボール弁、18はチャッキ弁、19,3
6は2方手動ボール弁、20は膜分離装置40用の加圧
ポンプ、21は制御器、23,24は膜分離装置40を
構成する膜濾過モジュール、26は電気伝導度率計用の
センサ、27は電気伝導度率計、32は処理水槽、33
は処理水槽の上限水位を検知する水位センサ、34は処
理水槽の下限水位を検知する水位センサ、35はドレ
ン、40は膜分離装置、a〜vは配管である。
【0017】原水を汲み上げるポンプ4は例えば交流モ
ータによって駆動され、該モータはインバータ制御装置
5によって回転数制御される。このような回転数制御を
行うポンプを使用することによって、原水の汲み上げ
量、すなわち原水流量の設定および変更を任意に行うこ
とができる。さらに、徐々に回転数を上昇させて起動
し、反対に徐々に回転数を下降させて停止することがで
きるので、起動−停止に際して急激な水圧変化を回避で
きる。それによって下流側に設置されたディスクフィル
タやワインドフィルタなどが急激な水圧変化で損傷した
り、配管継ぎ目部分からの漏洩や空気の吸い込み等の予
期しないアクシデントを防止して、配管路の気密性が損
なわれることを回避できる。
【0018】固形分除去装置を構成するディスクフィル
タ2,8,9,10は、原水中に含まれている微細な固
形分を分離除去するもので、例えばサンホープ社から
「ディスクフィルタAR−315」として市販されてい
るものを使用することができる。このディスクフィルタ
は多数のリング状のディスクを同軸的に重ね、各ディス
クに放射状に形成された多数の溝からなる濾過孔により
固形分を分離するものであり、例えばディスクフィルタ
2,8,9,10はそれぞれ200μm、115μm、
75μm、115μmの孔径のものが使用される。なお
水処理運転中はディスクフィルタ8,9が主たる固形分
除去機能を果たす。
【0019】ワインドフィルタ12はディスクフィルタ
8,9または10で除去できなかったさらに細かい固形
分を除去するもので、例えばアドヴァンテック(Adv
antec)社から市販されている孔径が10μm程度
の「ワインドカートリッジフィルタ」を使用することが
できる。
【0020】3方電磁ボール弁6,7,11,29は非
通電時にポートA−B間が連通し、通電時にポートA−
C間が連通する。また2方電磁ボール弁3は非通電時に
閉、通電時に開となる。そしてこれらの電磁ボール弁は
図示しない制御装置からの信号により駆動制御される。
膜分離装置40を構成する膜濾過モジュール23,24
は内部にRO膜(逆浸透膜)またはNF膜(ナノフィル
タ膜)を有するものを使用することができる。なお本実
施形態では、これら膜濾過モジュール23,24とし
て、東レの「型式SUL−G10」逆浸透モジュールを
使用した。
【0021】加圧ポンプ20は、12000rpm以上
の高速で回転するタービン型のポンプ(例えばグルンド
フォス社から市販の型式SQなど)であり、固形分を除
去された原水の圧力を高圧の逆浸透圧レベルまで高めて
膜分離装置40に供給するために設けられる。この加圧
ポンプ20の起動−停止制御および回転数制御は制御器
21によって行われ、回転数の設定を変えることにより
その吐出圧を調整することができる。なお、本実施形態
では原水供給源1から処理水槽32まで密閉された処理
系を構成しているが、密閉処理系は少なくとも鉄イオン
の存在する原水供給源1から膜分離装置40まで構成す
るだけでもよい。
【0022】次に、図1の装置により原水の処理方法を
説明する。 (原水処理)原水処理工程では、予め3方手動ボール弁
31は配管k−l間が連通するように切り換えておく。
その際、2方手動ボール弁36は一定の流動抵抗を発生
するような開度に設定しておく。これは原水速度を後述
する洗浄時より低い設計値にするためである。また、2
方手動ボール弁19は、原水を節水するためと、何らか
の異常により原水圧力が上昇した場合に、加圧ポンプ2
0と膜濾過モジュール23,24を保護するために適切
な開度に設定しておく。さらに図示しない制御装置に運
転開始ボタンが設けられ、それを押して運転指令が出さ
れると、3方電磁ボール弁6,7,11,29が非通電
状態、すなわち、それらのポートA−B間が連通状態に
なる。
【0023】さらに、運転指令により2方電磁ボール弁
3が開となり、ポンプ4と加圧ポンプ20が起動する。
すると原水は原水供給源1から配管a,b、c,d、
e,f,g,i,j,k,lの順で流れる。そして、そ
の間にディスクフィルタ2,8,9およびワインドフィ
ルタ12で含まれている固形分が除去され、加圧ポンプ
20により0.5〜0.7MPaの水圧で膜分離装置4
0に供給され、それを構成する膜濾過モジュール23,
24で順次処理される。
【0024】膜分離装置40では原水にイオン状態で存
在する被処理物質である塩分および鉄分が逆浸透作用に
より分離され、膜の1次側に残留するそれらイオンは原
水と共に配管m,n,o、p,q,rの順で流れ、ドレ
ン35として系外に排出される。一方、処理水は配管
k,lを通って処理水槽32に流入する。なお配管hは
高圧ポンプのバイパス配管である。また場合によっては
膜分離装置40を膜濾過モジュール23(または24)
だけで構成することもできる。
【0025】一般に加圧ポンプ20の吐出圧は、入口側
の原水圧力に比例して変化する。そこで入口側の圧力を
圧力センサ15で測定し、その測定値により制御器21
が加圧ポンプ20の回転数を制御して吐出圧を一定にす
る。なお、圧力計13,14,22,25、および流量
計16,28,30は運転管理に用いられ、例えば圧力
計13と14の差からワインドフィルタ12の目詰まり
を監視し、同様に圧力計22と25の差から膜分離装置
40の目詰まりを監視する。また水位センサ33,34
は処理水槽の水位監視用であり、これらが作動したとき
に図示しない操作盤などに警報表示を行うことができ
る。
【0026】(膜分離装置の洗浄)膜分離装置40を運
転するとその分離膜が次第に目詰まりを起こすので、定
期的に洗浄する。洗浄は図示しない制御装置に設けたタ
イマー装置からの指令により自動的に行われる。タイマ
ー装置は例えば3時間ごとに4分間の洗浄指令を出す。
なお洗浄時には3方電磁ボール弁6,7,11,29が
通電され、それらのポートA−C間が連通状態とされ
る。
【0027】洗浄時には原水が配管a,b,p,s,
e,f,g,i,j,m,t,u,c,v,rの順で流
れる。すなわち原水供給源1から汲み上げられた原水
は、先ずディスクフィルタ2、10およびワインドフィ
ルタ12の順に固形分を除去され、次いで加圧ポンプ2
0で昇圧されて膜濾過モジュール23,24をフラッシ
ング洗浄する。その洗浄液はさらにディスクフィルタ
8,9を洗浄してドレン35として系外に排出される。
なお洗浄時には2方手動ボール弁36による流動抵抗を
受けないので、洗浄用の原水は原水処理運転時より高速
で膜濾過モジュール23,24に供給されて、それら分
離膜の表面に付着している物質が高速流で効率よく洗い
流される。
【0028】
【実施例】図1の装置を使用して原水を処理した。原水
供給源1から汲み上げた原水は鉄イオン濃度が3〜8m
g/L、電気伝導度が400μS/cmであった。その
原水を密閉処理系を構成するディスクフィルタ2,8,
9、およびワインドフィルタ12で固形分を充分に除去
し、次いで12000rpm以上の高速回転する加圧ポ
ンプ20(グルンドフォス社の型式SQ多段タービン型
ポンプ)で膜分離装置40を構成する膜濾過モジュール
23,24(東レから市販の逆浸透膜モジュールSUL
−G10)に供給した。
【0029】膜分離装置40で被処理物質である塩分と
共に鉄分を逆浸透作用で分離した。膜を通過した処理水
の電気伝導度は4μS/cm、鉄イオン濃度は0.01
mg/L程度であり、満足な処理結果が得られた。ま
た、前記のように装置の洗浄操作を繰り返しながら半年
間運転を継続したが、膜濾過モジュール23,24およ
びディスクフィルタ2、8,9、10、ワインドフィル
タ12等は正常な状態を維持した。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明に係る水処理方法
は、鉄分を含む原水を処理する方法において、鉄分を鉄
イオンとして原水中に溶解させた状態で、他の被処理物
と共に原水を膜分離装置で処理することことを特徴とす
る。そのため従来のような大掛かりな除鉄装置を使用す
ることなく、原水に含まれている鉄分を安定に除去しな
がら水処理ができるので、設備コストおよび運転コスト
を大幅に低減することができる。また、鉄分を鉄イオン
として原水中に溶解させた状態で膜分離するので、主た
る処理系統において鉄分が沈殿してスラッジを生成する
ことによる配管閉塞等を効果的に防止できる。さらに、
膜分離装置で被処理成分と鉄イオンが共に分離除去され
るので処理効率がよく、処理水中に鉄分は実質的に存在
しないため膜分離装置以降の配管系において処理水が酸
素と接触してもスラッジ等を生成するおそれもない。
【0031】上記水処理方法において、原水を原水供給
源から受水タンクを経由させることなく密閉供給路で膜
分離装置に供給することができ、それによって大きな設
置面積を必要とする受水タンクを省略して鉄イオンを酸
素と接触させることなく効率的に除去することができ
る。さらに上記いずれかの水処理方法において、原水を
高速攪拌して含まれている微生物を粉砕し、その活性を
低下させることができ、それによって膜分離装置におけ
る分離膜にバイオフィルムが形成されて目詰まりを発生
することを有効に防止できる。
【0032】さらに上記いずれかの水処理方法におい
て、原水を膜分離装置における分離膜表面に高速で吹き
付けてフラッシング洗浄させることができ、それによっ
て分離膜装置の運転を長期間安定して継続できる。さら
に上記フラッシング洗浄した排水をフィルタ装置の洗浄
液として使用することができ、それによって洗浄に使用
する原水消費量を低減させると共に、洗浄時間を短縮で
きる。
【0033】また、本発明に係る水処理装置は、原水を
汲み上げるポンプと、膜分離装置と、処理水槽とを備
え、少なくとも前記ポンプから膜分離装置までの原水供
給路を密閉処理系としたことを特徴とする。そのため本
装置を使用することにより上記水処理方法を好適に実施
することができる。
【0034】また上記水処理装置において、原水を汲み
上げるポンプとして回転数制御されるポンプを使用する
ことができ、原水の汲み上げ量、すなわち原水流量を任
意に設定できる。さらに、徐々に回転数を上昇させて起
動し、反対に徐々に回転数を下降させて停止することが
できるので、起動−停止に際して急激な水圧変化を回避
できる。それによって下流側に設置されたディスクフィ
ルタやワインドフィルタなどのフィルタ装置が急激な水
圧変化で損傷したり、配管継ぎ目部分からの漏洩や空気
の吸い込み等の予期しないアクシデントを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水処理方法を実施するための水処
理装置のプロセスフロー図。
【図2】除鉄装置を使用した従来の水処理装置のプロセ
スフロー図。
【符号の説明】
1 原水供給源 2 ディスクフィルタ 3 2方電磁ボール弁 4 ポンプ 5 インバータ制御装置 6 3方電磁ボール弁 7 3方電磁ボール弁 8 ディスクフィルタ 9 ディスクフィルタ 10 ディスクフィルタ 11 3方電磁ボール弁 12 ワインドフィルタ 13 圧力計 14 圧力計 15 圧力センサ 16 流量計 17 3方手動ボール弁 18 チャッキ弁 19 2方手動ボール弁 20 加圧ポンプ 21 制御器 22 圧力計 23 膜濾過モジュール 24 膜濾過モジュール 25 圧力計 26 電気伝導度率計用のセンサ 27 電気伝導度率計 28 流量計 29 3方電磁ボール弁 30 流量計 31 3方手動ボール弁 32 処理水槽 33 水位センサ 34 水位センサ 35 ドレン 36 2方手動ボール弁 40 膜分離装置 a〜v 配管 100 ポンプ 200 除鉄装置 201 自動三方切換弁 201a 自動三方切換弁 202 受水タンク 203 流量計 204 薬液流量制御装置 205 薬液ポンプ 206 薬液タンク 207 送液ポンプ 208 サンドフィルタ装置 209 送液ポンプ 210 逆洗水タンク 211 貯蔵タンク 300 膜分離装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山陰 和正 東京都大田区北馬込2−1−6 有限会社 ヤマカゲフィルテック内 Fターム(参考) 4D006 GA03 KA12 KC01 KC12 KE02P KE03P KE07P KE08P KE19P KE21P KE23Q PA01 PB05 PB27

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄分を含む原水を処理する方法におい
    て、鉄分を鉄イオンとして原水中に溶解させた状態で、
    他の被処理物と共に原水を膜分離装置で処理することを
    特徴とする水処理方法。
  2. 【請求項2】 原水を原水供給源1から受水タンクを経
    由させることなく密閉供給路で膜分離装置に供給するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の水処理方法。
  3. 【請求項3】 膜分離装置に供給する原水を高速攪拌し
    含まれている微生物の活性を低下させることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の水処理方法。
  4. 【請求項4】 鉄分を鉄イオンとして原水中に溶解させ
    た状態の原水を膜分離装置の膜面に高速で供給してフラ
    ッシング洗浄することを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載の水処理方法。
  5. 【請求項5】 膜分離装置に供給する原水の供給路にフ
    ィルタ装置を設け、フラッシング洗浄した排水を前記フ
    ィルタ装置の洗浄液として使用することを特徴とする請
    求項4に記載の水処理方法。
  6. 【請求項6】 鉄分を含む原水を処理する装置におい
    て、原水供給源1から原水を汲み上げるポンプ4と、膜
    分離装置40と、処理水槽32とを備え、少なくとも前
    記ポンプ4の原水吸込部から膜分離装置40までを密閉
    処理系としたことを特徴とする水処理装置。
  7. 【請求項7】 原水を汲み上げるポンプ4が回転数制御
    されることを特徴とする請求項6に記載の水処理装置。
  8. 【請求項8】 鉄分を鉄イオンとして原水中に溶解させ
    た状態の原水を膜分離装置40に供給する加圧ポンプ2
    0が設けられることを特徴とする請求項6または請求項
    7に記載の水処理装置。
JP2001157126A 2001-05-25 2001-05-25 水処理方法および水処理装置 Pending JP2002346562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157126A JP2002346562A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 水処理方法および水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157126A JP2002346562A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 水処理方法および水処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002346562A true JP2002346562A (ja) 2002-12-03

Family

ID=19001034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001157126A Pending JP2002346562A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 水処理方法および水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002346562A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005095813A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Daicen Membrane Systems Ltd 地下水浄水化装置
JP2005095812A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Daicen Membrane Systems Ltd 水の浄水化装置および水の浄化方法
JP2008253954A (ja) * 2007-04-09 2008-10-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 鉄を含む被処理水の処理方法
JP2011147840A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Miura Co Ltd 水処理システム
CN111167315A (zh) * 2020-01-03 2020-05-19 安徽智泓净化科技股份有限公司 一种反渗透湿膜的干燥再生方法
JP2021137754A (ja) * 2020-03-06 2021-09-16 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 水処理装置及び水処理方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005095813A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Daicen Membrane Systems Ltd 地下水浄水化装置
JP2005095812A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Daicen Membrane Systems Ltd 水の浄水化装置および水の浄化方法
JP2008253954A (ja) * 2007-04-09 2008-10-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 鉄を含む被処理水の処理方法
JP2011147840A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Miura Co Ltd 水処理システム
CN111167315A (zh) * 2020-01-03 2020-05-19 安徽智泓净化科技股份有限公司 一种反渗透湿膜的干燥再生方法
CN111167315B (zh) * 2020-01-03 2020-12-01 安徽智泓净化科技股份有限公司 一种反渗透湿膜的干燥再生方法
JP2021137754A (ja) * 2020-03-06 2021-09-16 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 水処理装置及び水処理方法
JP7386105B2 (ja) 2020-03-06 2023-11-24 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 水処理装置及び水処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1704911B1 (en) Method for cleaning a separation membrane in a membrane bioreactor system
CA2676534A1 (en) Drain-flush sequence and system for filter module
US20070138092A1 (en) Method and system for controlling duration of a backwash cycle of a filtration system
JPH07313850A (ja) 浸漬型セラミック膜分離装置の逆洗方法
CN102674590A (zh) 双膜法工艺处理重金属废水及回收利用方法
CN202430070U (zh) 双膜法工艺处理重金属废水及回收利用设备
JP2006263501A (ja) 膜洗浄システム及び膜洗浄方法
CN102249372A (zh) 一种浸没式超滤方法、装置及纯水的制备***
JP2002346562A (ja) 水処理方法および水処理装置
WO1988002651A1 (en) Flushing of desalinating apparatus equipped with reverse osmotic membrane module, and apparatus therefor
JP2013212497A (ja) 水処理方法
JP2007289899A (ja) 膜分離手段の膜洗浄方法及び水処理装置
CN212609698U (zh) 净水水路及设备
CN212609697U (zh) 净水水路及设备
JPH11169851A (ja) 水ろ過処理装置およびその運転方法
CN211734053U (zh) 一种用于铁红废水处理用装置
JP6530931B2 (ja) 脱塩方法、脱塩装置の洗浄方法及び脱塩装置
JP3601015B2 (ja) 膜を用いた濾過方法
JP5319583B2 (ja) 膜ろ過装置の逆洗方法
JP6029904B2 (ja) 膜ろ過システムおよびその運転制御方法
WO2000027510A1 (en) Method for filtration with membrane
JPH0817915B2 (ja) 透過膜利用型マンガン含有水ろ過装置
JP3608227B2 (ja) 膜分離装置
JPH1119485A (ja) 膜を用いた水処理における運転制御法
CN203960013U (zh) 一种基于膜生物反应器的中水回用***