JP2002342963A - 光ディスク装置及びその制御方法 - Google Patents

光ディスク装置及びその制御方法

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JP2002342963A JP2001147877A JP2001147877A JP2002342963A JP 2002342963 A JP2002342963 A JP 2002342963A JP 2001147877 A JP2001147877 A JP 2001147877A JP 2001147877 A JP2001147877 A JP 2001147877A JP 2002342963 A JP2002342963 A JP 2002342963A
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清 正木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 チルトセンサなどの特別な検出装置を設ける
ことなく、光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面
の傾きを光学ピックアップによる再生信号によって正確
に検出し、かつ光ビームの光軸に対する光ディスクの記
録面の傾きを最適な角度に制御することができる光ディ
スク装置を提供する。 【解決手段】 光ディスク1の記録面と光ビームの相対
傾き(チルト量)を基準角度を中心として所定ステップ
角度で変化させながら再生信号の振幅値を計測する計測
手段20と、チルト量と再生信号の振幅値の関係を最小
二乗法により2次関数に近似して再生信号の振幅値が最
大となる最適チルト量を演算結果として演算手段と、演
算結果の正否を判定する手段を有し、演算結果が異常の
場合には基準角度を所定ステップだけずらして再設定
し、再計測・再演算を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに光ビ
ームを照射して情報の記録や再生を行う光ディスク装置
及びその制御方法に関し、特に光ディスクの記録面と光
ビームの相対的な傾きを制御するチルト制御に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量のデータを記録再生する手
段として、より高い記録密度で記録または再生できる光
ディスク装置が要望されている。高密度記録の光ディス
ク装置を実現するためには、光ビームの光軸に対する光
ディスクの記録面の傾き(チルト量)を最適な角度に制
御する必要がある。光ビームの光軸に対する光ディスク
の記録面の傾き(チルト量)が最適な角度に保たれない
場合には、光ディスクに光ビームを集束した際の光スポ
ットが収差をもち、高密度に記録されたデータを正確に
読み出すことや、品質のよい信号を高密度で記録するこ
とは困難である。ところが光ディスクの基板は、一般的
に樹脂材料を成形して構成されているために、成形時の
ひずみや保存状態などにより反りを生じる場合が多い。
このような反りを有する光ディスクの記録面に対して光
ビームの光軸の傾き(チルト量)を制御する方法として
従来からいくつかの方法が提案されている。
【0003】例えば、実開平2−72414号公報、特
開平7−272300号公報、特開平10−30802
3号公報などにおいては、発光素子と2分割された受光
素子で構成されたいわゆるチルトセンサを光ヘッド上に
設け、このチルトセンサで光ヘッドと光ディスクの記録
面の相対的な傾きを検出し、チルトセンサの検出信号に
基づいて光ヘッド全体を駆動機構によって傾けながら光
ビームの光軸に対する光ディスクの記録面の傾きを制御
する装置が提案されている。また、特開平10−812
564号公報には、チルトセンサを光ヘッド上ではなく
シャーシ上に固定して設け、これらで検出された信号か
ら光ディスクの反りを求めてチルト量を補正する装置が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の構
成では、光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面の
傾きを検出するためにそれ専用のチルトセンサを用いて
いた。よって、チルトセンサを配置するためのスペース
が必要となると共にセンサ単体のみならずその駆動用回
路、検出用回路を合わせたコストアップを招いていた。
また、チルトセンサによっては光ビームの光軸と光ディ
スクの記録面の相対傾きそのものを検出するものではな
いため、チルトセンサの検出原点角度と光ビームの光軸
の傾きを合わせるための調整作業が必要になる。さらに
チルトセンサが傾きを検出する位置と光スポットの位置
を一致させるのは困難のため、光スポットの位置での光
ディスクの記録面の傾きを検出することもできず、検出
誤差が生じていた。
【0005】本発明は、上記の課題を鑑みてなされたも
のであり、チルトセンサなどの特別な検出装置を設ける
ことなく、光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面
の傾きを光学ピックアップで読み取った再生信号を用い
て正確に検出し、かつ光ビームの光軸に対する光ディス
クの記録面の傾きを最適な角度に制御することができる
光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために本発明は、以下の構成を有する。本発明の第1の
構成は、スパイラル状または同心円状に形成されたトラ
ックを有する光ディスクに光ビームを集束して照射し、
信号の記録または再生を行う光学ピックアップと、前記
光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、前記光
ディスクの記録面と前記光ビームの相対傾きであるチル
ト量に応じて変化する信号を前記光検出器の出力信号を
用いて生成する再生信号処理部と、第1のモードにおい
ては前記チルト量を複数の異なる値に設定する指令信号
を順次出力し、第2のモードにおいては前記チルト量を
最適チルト値に設定するチルト設定信号生成部と、前記
チルト設定信号生成部の出力信号に応じて前記チルト量
を可変するチルト駆動機構と、前記指令信号に基づいて
前記チルト駆動機構を駆動して前記チルト量を順次変化
させたときの前記再生信号処理部の出力値を計測する再
生信号計測部と、前記指令信号によって変化させた前記
チルト量と前記再生信号計測部の計測値とに基づいて前
記最適チルト値を算出する最適チルト量演算部と、を具
備することを特徴とする光ディスク装置である。
【0007】又、本発明の第16の構成は、スパイラル
状または同心円状に形成されたトラックを有する光ディ
スクに光ビームを集束して照射し、信号の記録または再
生を行う光学ピックアップと、前記光ディスクからの反
射光を受光する光検出器と、前記光ディスクの記録面と
前記光ビームの相対傾きであるチルト量に応じて変化す
る信号を前記光検出器の出力信号を用いて生成する再生
信号処理部と、前記再生信号処理部の出力値を計測する
再生信号計測部と、前記チルト量を可変するチルト駆動
機構と、を具備する光ディスク装置の制御方法であっ
て、前記チルト量を複数の異なる値に設定する指令信号
を順次出力し、前記指令信号に応じて前記チルト駆動機
構を駆動して前記チルト量を順次変化させ、前記チルト
量を順次変化させたときの前記再生信号処理部の出力信
号を計測し、前記指令信号によって変化させた前記チル
ト量と前記再生信号計測部の計測値とに基づいて最適チ
ルト値を算出する最適チルト量検出ステップと、前記チ
ルト量を前記最適チルト値に設定する最適チルト量設定
ステップと、を有することを特徴とする光ディスク装置
の制御方法である。チルトセンサなどの特別な検出装置
を設けることなく、光ビームの光軸に対する光ディスク
の記録面の傾きを光ヘッドによる再生信号によって正確
に検出し、かつ光ビームの光軸に対する光ディスクの記
録面の傾きを最適な角度に制御することができる。
【0008】本発明の第2の構成は、スパイラル状また
は同心円状に形成されたトラックを有する光ディスクに
光ビームを集束して照射し、信号の記録または再生を行
う光学ピックアップと、前記光ディスクからの反射光を
受光する光検出器と、前記光ディスクの記録面と前記光
ビームの相対傾きであるチルト量に応じて変化する信号
を前記光検出器の出力信号を用いて生成する再生信号処
理部と、第1のモードにおいては前記チルト量を複数の
異なる値に設定する指令信号を順次出力し、第2のモー
ドにおいては前記チルト量を最適チルト値に設定するチ
ルト設定信号生成部と、前記チルト設定信号生成部の出
力信号に応じて前記チルト量を可変するチルト駆動機構
と、前記指令信号に基づいて前記チルト駆動機構を駆動
して前記チルト量を順次変化させたときの前記再生信号
処理部の出力値を計測する再生信号計測部と、前記指令
信号によって変化させた前記チルト量と前記再生信号計
測部の計測値との関係を最小二乗法により所定の関数に
近似し、前記関数に基づいて前記最適チルト値を算出す
る最適チルト量演算部と、を具備することを特徴とする
光ディスク装置である。
【0009】又、本発明の第17の構成は、前記最適チ
ルト量検出ステップにおいて、前記指令信号によって変
化させた前記チルト量と前記再生信号計測部の計測値と
の関係を最小二乗法により所定の関数に近似し、前記関
数に基づいて前記最適チルト値を算出することを特徴と
する第16の構成の光ディスク装置の制御方法である。
これにより、わずかな個数の測定値に基づいて正確な最
適チルト値を求めることが出来る。小型の計算回路又は
短い計算時間で正確な最適チルト値を求めることが出来
る。
【0010】本発明の第3の構成は、前記最適チルト量
演算部で算出された前記最適チルト値が、前記チルト設
定信号生成部の指令信号に応じて定められる演算限界値
を越えているか否かを判定し、前記最適チルト値が正方
向の前記演算限界値を越えていた場合には前記チルト設
定信号生成部の指令信号をそれによって定められるチル
ト値が正方向に所定量だけ変化するように再設定し、前
記最適チルト値が負方向の前記演算限界値を越えていた
場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれに
よって定められるチルト値が負方向に所定量だけ変化す
るように再設定し、前記最適チルト値が前記演算限界値
が越えていない場合には前記チルト設定信号生成部に前
記最適チルト値を設定させる演算結果判定部を更に具備
し、前記最適チルト量演算部で算出された前記最適チル
ト値が正方向または負方向の前記演算限界値を越えてい
た場合には、前記チルト設定信号生成部は再設定した前
記指令信号を出力し、前記再生信号計測部は再設定され
た前記指令信号に応じて前記チルト量を順次変化させた
ときの前記再生信号処理部の出力値を再計測し、かつ前
記最適チルト量演算部は前記最適チルト値を再算出する
ことを特徴とする第1又は2の構成の光ディスク装置で
ある。
【0011】本発明の第18の構成は、前記最適チルト
量検出ステップにおいて、前記最適チルト値が前記指令
信号に応じて定められる演算限界値を越えているか否か
を判定し、前記最適チルト値が正方向の前記演算限界値
を越えていた場合には、前記指令信号をそれによって定
められるチルト値が正方向に所定量だけ変化するように
再設定して、前記最適チルト量検出ステップを再実行
し、前記最適チルト値が負方向の前記演算限界値を越え
ていた場合には、前記指令信号をそれによって定められ
るチルト値が負方向に所定量だけ変化するように再設定
して、前記最適チルト量検出ステップを再実行し、前記
最適チルト値が前記演算限界値が越えていない場合には
最適チルト量設定ステップを実行する、ことを特徴とす
る第16又は17の構成の光ディスク装置の制御方法で
ある。最適チルト値の正否を判定する手段を有し、最適
チルト値が異常の場合には基準角度を所定ステップだけ
ずらして再設定し、再計測・再演算を行うものであり、
正確な最適チルト値を求めることが出来る。
【0012】本発明の第4の構成は、前記チルト量を
X、前記再生信号計測部の計測値をYとするとYはXの
2次関数で表され、前記最適チルト量演算部は、前記Y
が極値となる前記チルト量を最適チルト値として算出
し、前記2次関数の2次係数が正か負かの判定を行い、
正の場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそ
れによって定められるチルト値が所定量だけ変化するよ
うに再設定し、負の場合には前記チルト設定信号生成部
に前記最適チルト値を設定させる演算結果判定部を更に
有し、前記2次関数の2次係数が正の場合には、前記チ
ルト設定信号生成部は再設定した前記指令信号を出力
し、前記再生信号計測部は再設定された前記指令信号に
応じて前記チルト量を順次変化させたときの前記再生信
号処理部の出力値を再計測し、かつ前記最適チルト量演
算部は前記最適チルト値を再算出する、ことを特徴とす
る第1又は2の構成の光ディスク装置である。
【0013】本発明の第19の構成は、前記最適チルト
量検出ステップにおいて、前記チルト量をX、前記再生
信号計測部の計測値をYとするとYはXの2次関数で表
され、前記Yが極値となる前記チルト量を最適チルト値
として算出し、且つ前記2次関数の2次係数が正か負か
の判定を行い、前記2次関数の2次係数が正の場合には
前記指令信号をそれによって定められるチルト値が所定
量だけ変化するように再設定して、前記最適チルト量検
出ステップを再実行し、前記2次関数の2次係数が負の
場合には最適チルト量設定ステップを実行する、ことを
特徴とする第16又は17の構成の光ディスク装置の制
御方法である。最適チルト値の正否を判定する手段を有
し、最適チルト値が異常の場合には基準角度を所定ステ
ップだけずらして再設定し、再計測・再演算を行うもの
であり、RF信号などの再生信号が最大となる正確な最
適チルト値を求めることが出来る。
【0014】本発明の第5の構成は、前記チルト量を
X、前記再生信号計測部の計測値をYとするとYはXの
2次関数で表され、前記最適チルト量演算部は、前記Y
が極値となる前記チルト量を最適チルト値として算出
し、前記2次関数の2次係数が正か負かの判定を行い、
負の場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそ
れによって定められるチルト値が所定量だけ変化するよ
うに再設定し、正の場合には前記チルト設定信号生成部
に前記最適チルト値を設定させる演算結果判定部を更に
有し、前記2次関数の2次係数が負の場合には、前記チ
ルト設定信号生成部は再設定した前記指令信号を出力
し、前記再生信号計測部は再設定された前記指令信号に
応じて前記チルト量を順次変化させたときの前記再生信
号処理部の出力値を再計測し、かつ前記最適チルト量演
算部は前記最適チルト値を再算出する、ことを特徴とす
る第1又は2の構成の光ディスク装置である。
【0015】本発明の第20の構成は、前記最適チルト
量検出ステップにおいて、前記チルト量をX、前記再生
信号計測部の計測値をYとするとYはXの2次関数で表
され、前記Yが極値となる前記チルト量を最適チルト値
として算出し、且つ前記2次関数の2次係数が正か負か
の判定を行い、前記2次関数の2次係数が負の場合には
前記指令信号をそれによって定められるチルト値が所定
量だけ変化するように再設定して、前記最適チルト量検
出ステップを再実行し、前記2次関数の2次係数が正の
場合には最適チルト量設定ステップを実行する、ことを
特徴とする第16又は17の構成の光ディスク装置の制
御方法である。光ディスクの反り量が極端に大きい場合
など再生信号の品位が著しく低下する場合でも、ジッタ
値などが最小となる最適チルト量を正確に検出し、かつ
チルト量を最適な角度に精度良く制御することが可能で
ある。
【0016】本発明の第6の構成は、前記演算結果判定
部は、前記2次関数の2次係数が正か負かを判定すると
共に、前記指令信号によって設定される複数の前記チル
ト量の中心値である基準角度を基準として前記最適チル
ト値が正方向に位置するか負方向に位置するかを判定
し、前記2次係数が負の場合には前記チルト設定信号生
成部に前記最適チルト値を設定させ、前記2次係数が正
であってかつ前記最適チルト値が前記基準角度を基準と
して正方向に位置する場合には前記チルト設定信号生成
部の指令信号をそれによって定められるチルト値が負方
向に所定量だけ変化するように再設定し、前記2次係数
が正であってかつ前記最適チルト値が前記基準角度を基
準として負方向に位置する場合には前記チルト設定信号
生成部の指令信号をそれによって定められるチルト値が
正方向に所定量だけ変化するように再設定することを特
徴とする第4の構成の光ディスク装置である。最適チル
ト値の正否を判定する手段を有し、最適チルト値が異常
の場合には基準角度を所定ステップだけずらして再設定
し、再計測・再演算を行うものであり、RF信号などの
再生信号が最大となる正確な最適チルト値を求めること
が出来る。
【0017】本発明の第7の構成は、前記演算結果判定
部は、前記2次関数の2次係数が正か負かを判定すると
共に、前記指令信号によって設定される複数の前記チル
ト量の中心値である基準角度を基準として前記最適チル
ト値が正方向に位置するか負方向に位置するかを判定
し、前記2次係数が正の場合には前記チルト設定信号生
成部に前記最適チルト値を設定させ、前記2次係数が負
であってかつ前記最適チルト値が前記基準角度を基準と
して正方向に位置する場合には前記チルト設定信号生成
部の指令信号をそれによって定められるチルト値が負方
向に所定量だけ変化するように再設定し、前記2次係数
が負であってかつ前記最適チルト値が前記基準角度を基
準として負方向に位置する場合には前記チルト設定信号
生成部の指令信号をそれによって定められるチルト値が
正方向に所定量だけ変化するように再設定することを特
徴とする第5の構成の光ディスク装置である。光ディス
クの反り量が極端に大きい場合など再生信号の品位が著
しく低下する場合でも、ジッタ値などが最小となる最適
チルト量を正確に検出し、かつチルト量を最適な角度に
精度良く制御することが可能である。
【0018】本発明の第8の構成は、前記演算結果判定
部は、前記2次関数の2次係数が正か負かを判定すると
共に、前記指令信号によって設定される複数の前記チル
ト量の中心値である基準角度を基準として、前記指令信
号によって設定される前記チルト量が前記基準角度に対
して正方向に位置する場合に計測された前記計測値の平
均である正側平均値と、前記指令信号によって設定され
る前記チルト量が前記基準角度に対して負方向に位置す
る場合に計測された前記計測値の平均である負側平均値
との大小関係を比較し、前記2次係数が正でかつ前記正
側平均値が前記負側平均値よりも大きい場合には前記チ
ルト設定信号生成部の指令信号をそれによって定められ
るチルト値が正方向に所定量だけ変化するように再設定
し、前記2次係数が正でかつ前記負側平均値が前記正側
平均値よりも大きい場合には前記チルト設定信号生成部
の指令信号をそれによって定められるチルト値が負方向
に所定量だけ変化するように再設定し、前記2次係数が
負の場合には前記チルト設定信号生成部に前記最適チル
ト値を設定させことを特徴とする第4の構成の光ディス
ク装置である。最適チルト値の正否を判定する手段を有
し、最適チルト値が異常の場合には基準角度を所定ステ
ップだけずらして再設定し、再計測・再演算を行うもの
であり、RF信号などの再生信号が最大となる正確な最
適チルト値を求めることが出来る。
【0019】本発明の第9の構成は、前記演算結果判定
部は、前記2次関数の2次係数が正か負かを判定すると
共に、前記指令信号によって設定される複数の前記チル
ト量の中心値である基準角度を基準として、前記指令信
号によって設定される前記チルト量が前記基準角度に対
して正方向に位置する場合に計測された前記計測値の平
均である正側平均値と、前記指令信号によって設定され
る前記チルト量が前記基準角度に対して負方向に位置す
る場合に計測された前記計測値の平均である負側平均値
との大小関係を比較し、前記2次係数が負でかつ前記正
側平均値が前記負側平均値よりも大きい場合には前記チ
ルト設定信号生成部の指令信号をそれによって定められ
るチルト値が負方向に所定量だけ変化するように再設定
し、前記2次係数が負でかつ前記負側平均値が前記正側
平均値よりも大きい場合には前記チルト設定信号生成部
の指令信号をそれによって定められるチルト値が正方向
に所定量だけ変化するように再設定し、前記2次係数が
正の場合には前記チルト設定信号生成部に前記最適チル
ト値を設定させことを特徴とする第5の構成の光ディス
ク装置である。光ディスクの反り量が極端に大きい場合
など再生信号の品位が著しく低下する場合でも、ジッタ
値などが最小となる最適チルト量を正確に検出し、かつ
チルト量を最適な角度に精度良く制御することが可能で
ある。
【0020】本発明の第10の構成は、前記演算結果判
定部は、前記2次関数の2次係数が正か負かを判定する
と共に、前記指令信号によって設定される複数の前記チ
ルト量の中心値である基準角度を基準として、前記指令
信号によって設定される前記チルト量が前記基準角度に
対して正方向に位置する場合に計測された前記計測値の
平均である正側平均値と、前記指令信号によって設定さ
れる前記チルト量が前記基準角度に対して負方向に位置
する場合に計測された前記計測値の平均である負側平均
値との大小関係を比較し、前記最適チルト量演算部で算
出された前記最適チルト値が前記基準角度に対して正方
向に位置しかつ前記負側平均値が前記正側平均値よりも
大きい場合には、前記チルト設定信号生成部の指令信号
をそれによって定められるチルト値が負方向に所定量だ
け変化するように再設定し、前記最適チルト値が前記基
準角度に対して負方向に位置しかつ前記正側平均値が前
記負側平均値よりも大きい場合には前記チルト設定信号
生成部の指令信号をそれによって定められるチルト値が
正方向に所定量だけ変化するように再設定し、前記チル
ト設定信号生成部の指令信号が再設定された場合には、
前記チルト設定信号生成部は再設定した前記指令信号を
出力し、前記再生信号計測部は再設定された前記指令信
号に応じて前記チルト量を順次変化させたときの前記再
生信号処理部の出力値を再計測し、かつ前記最適チルト
量演算部は前記最適チルト値を再算出する、ことを特徴
とする第4の構成の光ディスク装置である。最適チルト
値の正否を判定する手段を有し、最適チルト値が異常の
場合には基準角度を所定ステップだけずらして再設定
し、再計測・再演算を行うものであり、RF信号などの
再生信号が最大となる正確な最適チルト値を求めること
が出来る。
【0021】本発明の第11の構成は、前記演算結果判
定部は、前記2次関数の2次係数が正か負かを判定する
と共に、前記指令信号によって設定される複数の前記チ
ルト量の中心値である基準角度を基準として、前記指令
信号によって設定される前記チルト量が前記基準角度に
対して正方向に位置する場合に計測された前記計測値の
平均である正側平均値と、前記指令信号によって設定さ
れる前記チルト量が前記基準角度に対して負方向に位置
する場合に計測された前記計測値の平均である負側平均
値との大小関係を比較し、前記最適チルト量演算部で算
出された前記最適チルト値が前記基準角度に対して正方
向に位置しかつ前記正側平均値が前記負側平均値よりも
大きい場合には、前記チルト設定信号生成部の指令信号
をそれによって定められるチルト値が負方向に所定量だ
け変化するように再設定し、前記最適チルト値が前記基
準角度に対して負方向に位置しかつ前記負側平均値が前
記正側平均値よりも大きい場合には前記チルト設定信号
生成部の指令信号をそれによって定められるチルト値が
正方向に所定量だけ変化するように再設定し、前記チル
ト設定信号生成部の指令信号が再設定された場合には、
前記チルト設定信号生成部は再設定した前記指令信号を
出力し、前記再生信号計測部は再設定された前記指令信
号に応じて前記チルト量を順次変化させたときの前記再
生信号処理部の出力値を再計測し、かつ前記最適チルト
量演算部は前記最適チルト値を再算出する、ことを特徴
とする第5の構成の光ディスク装置である。光ディスク
の反り量が極端に大きい場合など再生信号の品位が著し
く低下する場合でも、ジッタ値などが最小となる最適チ
ルト量を正確に検出し、かつチルト量を最適な角度に精
度良く制御することが可能である。
【0022】本発明の第12の構成は、前記再生信号処
理部の出力値がトラッキングエラー信号であって、前記
再生信号計測部がトラッキングエラー信号振幅計測部で
あることを特徴とする第1、2、3、4、6、8又は1
0の構成の光ディスク装置である。トラッキングエラー
信号に基づいて、正確な最適チルト値を求めることが出
来る。
【0023】本発明の第13の構成は、前記再生信号処
理部の出力値が前記光検出器に含まれる複数の発光素子
の出力信号の加算信号に応じた出力値であって、前記再
生信号計測部が前記加算信号の振幅を計測する加算信号
振幅計測部であることを特徴とする第1、2、3、4、
6、8又は10の構成の光ディスク装置である。RF信
号に基づいて、正確な最適チルト値を求めることが出来
る。
【0024】本発明の第14の構成は、前記再生信号計
測部がジッタ信号計測部であるであることを特徴とする
第1、2、3、5、7、9又は11の構成の光ディスク
装置である。ジッタ信号に基づいて、正確な最適チルト
値を求めることが出来る。
【0025】本発明の第15の構成は、前記チルト駆動
機構が光ビームを集束する対物レンズの角度を変える構
成であることを特徴とする第1から14のいずれかの構
成の光ディスク装置である。チルト駆動機構の構成を簡
素化し、小型・薄型化、低コスト化を実現する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施をするための最
良の形態を具体的に示した実施例について、図面ととも
に記載する。
【0027】《実施例1》以下、本発明の実施例1の光
ディスク装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例1の光ディスク装置の構成を示す
ブロック図である。図1において、光ディスク1はスピ
ンドルモータ2によって回転駆動され、スピンドルモー
タ2の回転周波数はスピンドルサーボ回路(図示せず)
によってコントロールされる。光学ピックアップ3(そ
の上に搭載された対物レンズ4等を含む。)は光ビーム
を光ディスク1の記録面に集光してデータの記録または
再生を行う。記録すべき2値化信号は記録信号処理回路
(図示せず)で記録信号に変換されて光学ピックアップ
3に送られ、光ディスク1に記録される。光ディスク1
から読み取った再生信号は再生信号処理回路19で2値
化信号に処理される。
【0028】光学ピックアップ3の対物レンズ4はマグ
ネット8とフォーカス駆動コイル9とで構成されたフォ
ーカスアクチュエータ7によって光ビームの光軸方向
(フォーカス方向)に駆動される。フォーカスサーボ回
路6は光学ピックアップ3から出射された光ビームを光
ディスク1の記録面に集光するために、フォーカス駆動
コイル9に印加する電圧を制御して対物レンズ4の焦点
位置をコントロールする。対物レンズ4は同様にマグネ
ット8とトラッキング駆動コイル10とで構成されたト
ラッキングアクチュエータ11によって光ディスク3の
半径方向(トラッキング方向)に駆動される。トラッキ
ングサーボ回路12は光学ピックアップ3から出射され
た光ビームを記録面に形成されたトラックに追従させる
ためにトラッキング駆動コイル10に印加する電圧を制
御して対物レンズ4の光軸位置をコントロールする。光
ビームの焦点位置のずれを示すフォーカスエラー信号、
及びトラック方向のずれを示すトラッキングエラー信号
は光学ピックアップ3からの再生信号を基にして再生信
号処理回路19で生成され、フォーカスサーボ回路6及
びトラッキングサーボ回路12に送られる。
【0029】光学ピックアップを異なる半径位置に移動
させる光学ピックアップ移動手段13はトラバースモー
タ14、リードスクリュウ15、ラック16、及びガイ
ド軸17で構成され、トラバースモータ14の回転軸に
形成されたリードスクリュウ15は光学ピックアップ3
に固定されたラック16と係合しており、光学ピックア
ップ3はガイド軸17によって直進可能に支持されてい
る。そして光学ピックアップ3は、リードスクリュウ1
5とラック16を介して伝達されたトラバースモータ1
4の回転トルクによって光ディスク1の半径方向に移動
される。
【0030】また図1に示したチルト駆動機構26(チ
ルト可変手段)は光学ピックアップ3を光ディスク1の
半径方向に移動可能に支持するガイド軸17の外周端の
高さを変化させることにより光学ピックアップ3の光デ
ィスク1との相対傾きを変化させる機構であり、モータ
ギア27、チルトラック28、チルトカム29、チルト
フォロア30、ガイド軸固定板31及びガイド軸17を
含む。チルトサーボ回路21からのチルト駆動電圧によ
ってチルトモータ24が回転し、モータギア27とチル
トラック28を介してチルトカム29が並進駆動され
る。チルトカム29の並進移動によってチルトカム29
の傾斜面に当接されたチルトフォロア30が上下し、チ
ルトフォロア30の上下動によりチルトフォロア30と
一体的に形成されたガイド軸固定板31が上下する。ガ
イド軸17はその外周端がガイド軸固定板31に固定さ
れ、かつガイド軸17はその内周端が中心に回動自在に
支持されている。したがって、ガイド軸固定板31の上
下動によりガイド軸17の傾きが変わり、その結果、光
学ピックアップ3の傾きが変わる。以上のようにチルト
モータ24を回転させることにより光学ピックアップ3
の傾きが変わり、光ディスク1に照射される光ビームの
照射角度を変化させることができる。すなわち、チルト
モータ24の回転を制御することにより光ディスク1に
照射される光ビームの照射角度を所望の角度になるよう
にコントロールすることができる。
【0031】図2にチルトサーボ回路21の構成を示
す。チルトサーボ回路21は光ディスク1に照射される
光ビームの照射角度が所望の角度になるように光学ピッ
クアップ3の傾きを制御するための回路であり、後述す
るチルト検出部20に構成されているチルト設定信号生
成部33からのチルト設定信号に基づき、チルトサーボ
信号を出力するチルトサーボ信号発生部23と、チルト
サーボ信号に基づいたチルト駆動電圧をチルトモータ2
4に供給するチルトモータ駆動回路25とから構成され
ている。
【0032】次に光学ピックアップ3に設けられた光検
出器34と再生信号処理回路19に関して図3と図4を
用いて説明する。図3は光検出器34の構成と光ディス
ク1からの反射光の関係を示したものである。光検出器
34は分割された4つの受光素子A、B、C、Dから構
成される。各受光素子の検出信号は増幅器で増幅され
る。各増幅器の出力信号a、b、c、dは再生信号処理
回路19に伝送される。図4は再生信号処理回路19を
示す。再生信号処理回路19は光検出器34の出力信号
a、b、c、dから、トラッキングエラー(TE)信号
=(a+d)−(b+c)、フォーカスエラー(FE)
信号=(a+c)−(b+d)、RF信号=(a+b+
c+d)を生成する。前記TE信号は、トラッキングサ
ーボ回路12へ送られ、光スポットを光ディスクのトラ
ックに追従させるトラッキングサーボに用いられる。前
記FE信号は、フォーカスサーボ回路6へ送られ、光ス
ポットを光ディスク1の記録面に集光するために対物レ
ンズ4の焦点位置をコントロールするフォーカスサーボ
に用いられる。
【0033】図5にチルト検出部20の構成を示す。チ
ルト検出部20は、TE信号振幅計測部35、チルト設
定信号生成部33、最適チルト量演算部36及び演算結
果判定部37から構成されている。光ピックアップ3の
再生信号に基づいて最適なチルト量を演算し、チルト設
定信号を出力するチルト検出部20は、本発明の特有の
ブロックである。チルト検出部20は、最適チルト量検
出モードと最適チルト量設定モードとの2つの動作モー
ドを有する。最適チルト量検出モードはチルト量を変化
させることにより最適なチルト量を検出するモードであ
り、最適チルト量設定モードはチルト量を最適なチルト
量に固定するモードである。
【0034】チルト設定信号生成部33が、いずれの動
作モードで動作するかを決定する。決定された動作モー
ドは各ブロックに伝送される(図示していない)。チル
ト設定信号生成部33は、最適チルト量検出モードにお
いては3つ以上の(実施例においては7つの)異なるチ
ルト設定信号を順次出力する。これにより、異なるチル
ト量が順次設定される(チルト設定信号毎に、一定のチ
ルト量が設定される。)。TE信号振幅計測部35はそ
れぞれのチルト量におけるTE信号の振幅値を測定する
(詳細は後述する。)。チルト設定信号生成部33は、
最適チルト量設定モードにおいては最適チルト量演算部
36が出力した演算結果に基づいて、最適なチルト量の
チルト設定信号を出力する。これにより、最適のチルト
量が設定される。
【0035】TE信号振幅計測部35は、再生信号処理
回路19で生成されたトラッキングエラー信号(TE信
号)の振幅を計測する。最適チルト量演算部36は、最
適チルト量検出モードにおいて3つ以上のチルト設定信
号と、それぞれのチルト量(チルト設定信号)において
計測されたTE信号の振幅値との関係を最小二乗法によ
り2次関数に近似し、当該2次関数に基づいてTE信号
の振幅値が極値(極大値)となるチルト量(チルト設定
信号でも良い。)を演算結果として算出する。最適のチ
ルト角度において、光ピックアップ3が入力する反射光
の光量は最大になる故に、TE信号の振幅値も最大にな
る。
【0036】演算結果判定部37は最適チルト量演算部
36で算出された演算結果が所定の演算限界値を越えて
いるか否かを判定する。演算結果が演算限界値を越えて
いた場合には、演算結果と、チルト設定信号(チルト
量)とTE信号の振幅値の関係を再計測させる指令とを
チルト設定信号生成部33に出力する。チルト設定信号
生成部33は、後述する方法で再計測を行なう。演算結
果が演算限界値を越えていない場合には、演算結果と、
演算結果が演算限界値を超えていないという情報とをチ
ルト設定信号生成部33に伝送する。チルト設定信号生
成部33は動作モードを最適チルト量設定モードに変更
し、演算結果(最適値)に対応するチルト設定信号を出
力する。
【0037】チルト設定信号生成部33は、光ディスク
1と光ビームの相対傾き(チルト量)を所望の角度に設
定するためのチルト設定信号をチルトサーボ回路21に
出力する。チルト設定信号生成部33は、上述のように
最適チルト量検出モードにおいては計測用に設定した3
つ以上のチルト設定信号を順次出力し、最適チルト量設
定モードにおいては最適チルト量演算部36が出力した
演算結果(最適値)に対応するチルト設定信号を出力す
る。チルトサーボ回路21はチルト設定信号に基づいて
チルト駆動機構26を駆動し、光ディスク1と光ビーム
の相対傾き(チルト量)は、所望の角度(最適チルト
値)に設定される。
【0038】以上のように構成された実施例1の光ディ
スク装置において、その動作を図26を用いて説明す
る。図26は、チルト検出部20の動作を示すフローチ
ャートである。最初に、光ディスク装置の電源が投入さ
れるか又は光ディスク装置に光ディスクが装着される
と、チルト設定信号生成部33は、チルト検出部20を
最適チルト量検出モードに設定する(ステップ260
1)。最適チルト量検出モードにおいては、トラッキン
グサーボをオフにして、光スポットがトラックを横断す
る状態にする。次に、チルト設定信号生成部33は予め
決められた7つのチルト設定信号を順次出力し、TE信
号振幅計測部35はそれぞれのTE信号の振幅値を計測
する(ステップ2602)。7つのチルト設定信号によ
り、予め決められている基準の傾きを基準角度0度とし
て、光学ピックアップ3の傾きを一定の角度ピッチS度
で正方向と負方向に3ステップずつ変化させる。つま
り、光ディスク1の記録面と光ビームの相対傾きである
チルト量を変化させながら、TE信号の振幅を計測す
る。まずチルト設定信号生成部33は光学ピックアップ
3の傾きを基準角度0に設定するチルト設定信号をチル
トサーボ回路21に出力する。光学ピックアップ3の傾
きX1が基準角度0に制御された状態でTE信号振幅計
測部35によってTE信号の振幅値Y(X1)を計測す
る。続いて光学ピックアップ3の傾きを+1ステップに
設定し、TE信号の振幅値Y(X2)を計測する。同様
に光学ピックアップ3の傾きを+2ステップ、+3ステ
ップ、−1ステップ、−2ステップ、−3ステップと変
化させながら各チルト量に対するTE信号の振幅値Y
(X3)、Y(X4)、Y(X5)、Y(X6)、Y
(X7)を合計7回計測する。
【0039】なお、基準角度0度は以下のように製造工
場の組立工程で予め設定される。組立工程において、反
りのほとんどのないフラットな基準ディスクをスピンド
ルモータ2によって回転させながら、光ビームが基準デ
ィスクにほぼ垂直に照射されるように、光学ピックアッ
プ3の傾きを調整し、その傾きを基準角度0度と定義す
る。すなわち、反り量がほぼ0度の光ディスクに対して
は基準角度0度で光ディスクの記録面と光ビームの相対
傾き(チルト量)が最適値となる。そして、光学ピック
アップ3の傾きが基準角度0度に一致した際に零点信号
を出力するように回転角度検出センサ(図示せず)をチ
ルトモータ24の回転軸に取り付ける。又は、光学ピッ
クアップ3の傾きが基準角度0度に一致した際に零点信
号を出力するように、回転角度検出センサの出力回路を
調整する。よって零点信号が出力される角度にチルトモ
ータ24の回転角度を設定すれば光学ピックアップ3の
傾きは基準角度0度になり、回転角度検出センサの出力
に基づいてチルトモータ24の回転角度をコントロール
すれば、光学ピックアップ3の傾きを基準角度0度から
所定角度だけずれた傾きに設定することができる。
【0040】次に、計測値に基づいて最適チルト量を演
算する(ステップ2603)。ここで、図6に光学ピッ
クアップ3の傾きに対するTE信号振幅の変化を示す。
図6のとおりTE信号振幅が最大になる角度の近傍では
TE信号振幅の変化が小さいので、上記のように一定の
ステップ角度S度ピッチで光学ピックアップ3の傾きを
変化させた際には、小さなステップ角度で多数回の測定
を行わないとTE信号振幅が最大になる真の角度を正確
に検出することはできない。しかしながら、光学ピック
アップ3の傾きに対するTE信号振幅の変化がほぼ2次
関数に近い特性を示すことに着眼し、TE信号振幅の変
化を最小二乗法によって2次関数に近似してTE信号振
幅が最大になる角度を求める。これによりステップ角度
を小さくすることなく、測定回数も多くすることなく最
大角度を求めることが可能である。そこで光学ピックア
ップの傾き(チルト量)のステップ角度Sに対する比を
X(上記の7ステップの測定を例に取ればX=−3,・
・0・・3)、TE信号振幅をY(X)として、Y
(X)を式(1)の2次関数で近似する。
【0041】
【数1】
【0042】測定j回目のチルト量XをXjとした場合
のTE信号振幅の計測値をYjとすると、近似した式
(1)の値と実際の計測値Yjとは信号に混入したノイ
ズ等の影響で完全には一致しない。そのときの誤差量を
vjとして、誤差量vjを式(2)に示す。
【0043】
【数2】
【0044】最小二乗法は、式(3)に示すように誤差
vjの二乗和Eを最小にするように係数a、b、cを決
定するものである。Nは測定された所定のサンプル数を
示す。
【0045】
【数3】
【0046】最小二乗法では、Eが最小になるときに成
立する式(4)の行列式を解けば、a、b、cの値を求
めることができる。
【0047】
【数4】
【0048】ここで、式(4)中の各関数P(k)、Q
(k)、Y1は式(5)、式(6)、式(7)に示した
とおりである。
【0049】
【数5】
【0050】
【数6】
【0051】
【数7】
【0052】ここで、チルト量はX1=0、X2=+
1、X3=+2、X4=+3、X5=−1、X6=−
2、X7=−3と設定するので、X2とX5、X3とX
6、及びX4とX7は、互いに正負が逆であるため、P
(1)、P(3)は0となり、式(4)は、簡素化され
て式(8)になる。
【0053】
【数8】
【0054】式(1)の2次関数でYが最大値となるX
は、式(9)で求められる。2次係数aと1次係数b
は、計測したTE信号の振幅値Yjと式(8)から算出
できる。
【0055】
【数9】
【0056】これらをまとめると式(9)のXmax
(Yが極大値となるXの値)は、式(10)で示され
る。また2次係数aは式(11)で求めることができ
る。
【0057】
【数10】
【0058】
【数11】
【0059】以上により、TE信号の振幅値が最大値と
なるチルト量の角度θは、ステップ角度S度と式(9)
で算出されたXmaxの積で求めることができる(θ=
S×Xmax)。例えば、図7はステップ角度を0.2
度でチルト量を変化させながら計測したTE信号の振幅
値のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法で2
次関数に近似した2次曲線を示したものであり、求めら
れたXmaxが1.05ステップであった場合である。
このときTE信号振幅値が最大となるチルト量は0.2
1度となる。このように最適チルト量演算部36は、チ
ルト設定信号生成部33から出力されたチルト設定信号
に基づいて設定されたチルト量と、TE信号振幅計測部
35によって計測されたTE信号の振幅値の関係を上記
のように最小二乗法により2次関数に近似し、チルト量
の変化に対するTE信号の振幅値が最大となるチルト量
を演算結果として算出する。
【0060】次に、演算結果判定部37は、TE信号振
幅が最大となる真の最適チルト量を正確に求めるため
に、最適チルト量演算部36で算出された演算結果が所
定の演算限界値を越えているか否かを判定する(ステッ
プ2604)。図8はTE信号振幅が最大となる真の最
適チルト量がステップ角度0.2度の約2.75倍であ
った場合のチルト量に対するTE信号振幅の変化を破線
で示す。例えば、光ディスク1の反り量が極端に大き
く、−0.55度程度もあった場合などにこのような状
態になる。この場合に、チルト量を基準角度0度に対し
て1ステップ0.2度で±3ステップ変化させてTE信
号振幅を測定した測定値を白丸のプロットで示す。ま
た、この計測値を用いて最小二乗法で近似した2次曲線
を実線で示す。図8から明らかのように真の極値(TE
信号振幅が最大となるチルト量)がマイナス側の最大ス
テップである−3ステップ付近にあるため、測定誤差の
影響を受け、±3ステップでの測定値から算出した極値
は−3.6ステップとなってしまう。
【0061】このようにTE信号振幅が最大となる最適
チルト量が基準角度から大きくずれている場合の最適チ
ルト量の誤算出を防ぐために、演算限界値を予め設定
し、演算結果がその演算限界値を越えていた場合にはス
テップ2605に進む。ステップ2605において、基
準角度を演算結果がずれている方向にシフトして再設定
する。具体的には演算限界値を±2ステップとして、演
算結果が本実施例のように−3.6ステップとマイナス
側の演算限界値を越えていた場合には、演算結果判定部
37はチルト設定信号生成部33が出力するチルト設定
信号の基準角度をマイナス側に2ステップずらすように
指令する。すなわち基準角度を−0.4度の角度に再設
定して再計測する。再びステップ2602に戻り、チル
ト設定信号生成部33は新たな基準角度に対して0ステ
ップ、+1ステップ、+2ステップ、+3ステップ、−
1ステップ、−2ステップ、−3ステップと変化させた
チルト設定信号を出力する。各チルト量(チルト設定信
号)に対するTE信号の振幅値を合計7回計測する。
【0062】図8における黒丸のプロットが再計測した
TE信号振幅値であり、この計測値を用いて最小二乗法
で近似し、極値(極大値)を算出する(ステップ260
3)。算出した極値は、TE信号振幅が最大となる真の
極値、すなわち最適チルト量と一致する。再び、演算結
果判定部37は、最適チルト量演算部36で算出された
演算結果が所定の演算限界値を越えているか否かを判定
する(ステップ2604)。演算結果が演算限界値内で
あれば、ステップ2606に進む。ステップ2606に
おいて、チルト設定信号生成部33は、チルト検出部2
0を最適チルト量設定モードに設定する。次に、チルト
設定信号生成部33は、入力した演算結果に応じて最適
なチルト設定信号を出力する(ステップ2607)。チ
ルト駆動機構26は、光ディスク1を最適にチルトさせ
る。
【0063】逆に、光ディスク1の反り量がプラス側に
大きい場合など、0度を基準角度として±3ステップで
計測・演算した結果がプラス側の演算限界値(+2ステ
ップ)を越えていた場合にはステップ2605において
基準角度をプラス側に+2ステップずらして、再計測・
再演算を行う(ステップ2602、2603)。これら
により、光ディスクの反り量が極端に大きい場合など、
最適チルト量が基準角度から大きくずれていた際にも、
基準角度を再設定して再計測・再演算を行うことによ
り、正確に最適チルト量を求めることができる。
【0064】以上のように、本実施例1は、光ディスク
1の反り量が大きい場合でも、光ディスクの記録面と光
ビームの相対傾きの最適値をTE信号振幅が最大となる
傾きとして、精度良く求めるために、チルト量を基準角
度を中心として±3ステップ角度変化させながら、チル
ト量とTE信号の振幅値の関係を最小二乗法により2次
関数に近似し、TE信号の振幅値が極値となる最適チル
ト量を演算結果として算出する。そして、光ディスク1
の反り量が大きい場合でも最適チルト量を誤りなく求め
るために、まず、演算結果が演算限界値として設定した
±2ステップを越えているか否かを判定し、演算結果が
プラス側の演算限界値を越えていた場合には基準角度を
+2ステップだけずらして再設定し、演算結果がマイナ
ス側の演算限界値を越えていた場合には基準角度を−2
ステップだけずらして再設定し、再計測・再演算を行
う。
【0065】したがって、光ディスク1の反り量が大き
い場合でも再計測・再演算することにより、最終的に正
しい演算結果が求められる。チルト設定信号生成部33
は、正しい演算結果を最適チルト量として記憶する。記
録もしくは再生動作の際には(最適チルト量設定モード
になっている。)、チルト設定信号生成部33が、最適
チルト量に設定するためのチルト設定信号をチルトサー
ボ回路21に出力し、チルトサーボ回路21によって光
ディスク1と光ビームの相対傾きは最適チルト量に制御
される。以上のように、本発明の実施例1の構成によれ
ば、チルトセンサなどの特別な検出装置を設けることな
く、光ディスクの反り量が大きい場合でも、光ビームの
光軸に対する光ディスクの記録面の傾きを正確に検出
し、かつ光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面の
傾きを最適な角度に精度良く制御することができる光デ
ィスク装置を提供する。別個のチルトセンサを用いる従
来例においてはチルトセンサにおけるチルト角度と光ピ
ックアップ3におけるチルト角度との誤差が問題であっ
たが、光ピックアップ3が入力した反射光に基づいて最
適のチルト量を算出する本発明の光ディスク装置におい
てはそのような誤差はありえない。
【0066】《実施例2》以下、本発明の実施例2の光
ディスク装置について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例2の光ディスク装置は、実施例1におけ
る演算結果判定部37の動作のみが、実施例1と異な
る。実施例2の演算結果判定部を137とする。その他
の構成要素とその動作は実施例1と同様であるので同一
符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施例2に
おいても、最適チルト量演算部36は、チルト設定信号
生成部33から出力されたチルト設定信号に基づいて設
定されたチルト量と、TE信号振幅計測部35によって
計測されたTE信号の振幅値の関係を上記のように最小
二乗法により2次関数に近似し、チルト量の変化に対す
るTE信号振幅値の変化の極値を演算結果として算出す
る。
【0067】そして、実施例2における演算結果判定部
137は、最適チルト演算部36によって最小二乗法で
近似された2次関数における2次係数が正か負かの判定
を行うと共に、2次係数が正であった場合には、極値と
して算出された演算結果の正負により基準角度をずらす
べき方向を判定する。図9は、TE信号振幅が最大とな
る真の最適チルト量がステップ角度S=0.2度の約
3.7倍であった場合、すなわち真の最適チルト量が、
図8で示した場合よりもさらに大きかった場合のチルト
量に対するTE信号振幅の変化を破線で示す。この場合
に、チルト量を基準角度0度に対して1ステップ0.2
度で±3ステップ変化させてTE信号振幅を測定した測
定値を白丸のプロットで示す。また、この計測値を用い
て最小二乗法で近似した2次曲線を実線で示す。
【0068】このように真の最適チルト量が基準角度か
ら大きくマイナス側にずれている場合、チルト量がプラ
ス側でのTE振幅値は非常に小さくなりノイズなどの影
響を受けやすくなるために計測誤差が大きくなる。さら
にその変化が2次関数で近似できるとは限らない。した
がって、例えば図9に示すように+3ステップ角度での
TE振幅を真の値より大きく計測してしまう可能性が生
じ、最小二乗法で近似すると下に凸の2次曲線に誤った
近似を行ってしまう。したがって、式(11)で示した
2次係数aを正値と算出し、演算結果は真の最適チルト
量から完全にずれた値として算出される。この場合、具
体的には2次係数a=6.71に、演算結果Xmax=
8.8ステップと算出してしまう。
【0069】このような不具合を防ぐために、演算結果
判定部137は、2次係数の正負で演算に誤りがあるか
否かを判定し、2次係数が正の場合には演算結果が正し
くないと判定して、基準角度を再設定する。基準角度の
再設定においては、極値として算出された演算結果の正
負により基準角度をずらすべき方向を判定する。演算結
果が正の場合には、基準角度をマイナス側に2ステップ
ずらし、負の場合にはプラス側に2ステップずらす。図
9に示した場合には、演算結果が正であるので、基準角
度をマイナス側に2ステップずらして、再計測・再演算
を行う。図9における黒丸のプロットが、基準角度をマ
イナス側にずらして再計測したTE信号振幅値であり、
この計測値を用いて最小二乗法で近似し、算出した極値
はTE信号振幅が最大となる真の極値、すなわち最適チ
ルト量と一致する。
【0070】以上のように、本実施例2は、光ディスク
1の反り量が大きい場合でも、光ディスクの記録面と光
ビームの相対傾きの最適値をTE信号振幅が最大となる
傾きとして、精度良く求めるために、チルト量を基準角
度を中心として±3ステップ角度変化させながら、チル
ト量とTE信号の振幅値の関係を最小二乗法により2次
関数に近似し、TE信号の振幅値が極値となる最適チル
ト量を演算結果として算出する。そして、近似された2
次関数における2次係数が正か負かを判定すると共に、
演算結果が基準角度を基準として正方向か負方向を判定
し、2次係数が正の場合には演算結果に誤りがあると判
定し、基準角度を再設定する。演算結果が基準角度を基
準としてプラス方向の場合には基準角度を−2ステップ
だけずらして再設定し、演算結果が基準角度を基準とし
てマイナス方向の場合には基準角度を+2ステップだけ
ずらして再設定し、再計測・再演算を行う。
【0071】このように、光ディスク1の反り量が大き
い場合でも再計測・再演算することにより、最終的に正
しい演算結果が求められる。そして演算結果判定部13
7は正しい演算結果を最適チルト量として設定し、チル
ト設定信号生成部33に出力して記憶させる。そして、
記録もしくは再生動作の際には、チルト設定信号生成部
33が、最適チルト量に設定するためのチルト設定信号
をチルトサーボ回路21に出力し、チルトサーボ回路2
1によって光ディスク1と光ビームの相対傾きは最適チ
ルト量に制御される。以上のように、本発明の実施例2
の構成によれば、チルトセンサなどの特別な検出装置を
設けることなく、光ディスクの反り量が大きい場合で
も、光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面の傾き
をTE信号により正確に検出し、かつ光ビームの光軸に
対する光ディスクの記録面の傾きを最適な角度に精度良
く制御することができる光ディスク装置を提供する。
【0072】《実施例3》以下、本発明の実施例3の光
ディスク装置について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例3の光ディスク装置は、実施例1におけ
る演算結果判定部37の動作のみが、実施例1と異な
る。実施例3の演算結果判定部を237とする。その他
の構成要素とその動作は実施例1と同様であるので同一
符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施例3に
おいても、最適チルト量演算部36は、チルト設定信号
生成部33から出力されたチルト設定信号に基づいて設
定されたチルト量と、TE信号振幅計測部35によって
計測されたTE信号の振幅値の関係を上記のように最小
二乗法により2次関数に近似し、チルト量の変化に対す
るTE信号振幅値の変化の極値を演算結果として算出す
る。そして、実施例3における演算結果判定部237
は、最適チルト演算部36によって最小二乗法で近似さ
れた2次関数における2次係数が正か負かの判定を行う
と共に、2次係数が正であった場合には、チルト量が基
準角度から正方向の3ステップで計測されたTE信号振
幅の平均値と、負方向の3ステップで計測されたTE信
号振幅の平均値との大小関係を比較して、基準角度をず
らすべき方向を判定する。
【0073】図10は、実施例2の説明に用いた図9と
同様に、TE信号振幅が最大となる真の最適チルト量が
ステップ角度0.2度の約3.7倍であった場合、すな
わち真の最適チルト量が大きかった場合のチルト量に対
するTE信号振幅の変化を破線で示す。この場合に、図
9と同様にチルト量を基準角度0度に対して1ステップ
0.2度で±3ステップ変化させてTE信号振幅を測定
した測定値を白丸のプロットで示す。また、この計測値
を用いて最小二乗法で近似した2次曲線を実線で示す。
このように真の最適チルト量が基準角度から大きくマイ
ナス側にずれている場合には計測誤差などの影響を大き
く受け、最小二乗法で近似すると下に凸の2次曲線に誤
った近似を行ってしまう場合がある。このような場合、
2次係数aを正値と算出し、演算結果は真の最適チルト
量から完全にずれた値として算出される。
【0074】このような不具合を防ぐために、演算結果
判定部237は、まず実施例2と同様に2次係数の正負
で演算に誤りがあるか否かを判定し、2次係数が正の場
合には演算結果が正しくないと判定して、基準角度を再
設定する。そして、基準角度の再設定において、本実施
例の演算結果判定部237は、チルト量が基準角度から
プラス側の3ステップで計測されたTE信号振幅の平均
値(正側平均値)と、マイナス側の3ステップで計測さ
れたTE信号振幅の平均値(負側平均値)との大小関係
を比較して、基準角度をずらすべき方向を判定する。プ
ラス側3ステップの平均値が大きい場合には、基準角度
をプラス側に2ステップずらし、マイナス側の3ステッ
プの平均値が大きい場合にはマイナス側に2ステップず
らす。図10に示した場合には、明らかにマイナス側3
ステップの平均値の方が大きいので、基準角度をマイナ
ス側に2ステップずらして、再計測・再演算を行う。図
9と同様ににおける黒丸のプロットが、基準角度をマイ
ナス側にずらして再計測したTE信号振幅値であり、こ
の計測値を用いて最小二乗法で近似し、算出した極値は
TE信号振幅が最大となる真の極値、すなわち最適チル
ト量と一致する。
【0075】以上のように、本実施例3は、光ディスク
1の反り量が大きい場合でも、光ディスクの記録面と光
ビームの相対傾きの最適値をTE信号振幅が最大となる
傾きとして、精度良く求めるために、チルト量を基準角
度を中心として±3ステップ角度変化させながら、チル
ト量とTE信号の振幅値の関係を最小二乗法により2次
関数に近似し、TE信号の振幅値が極値となる最適チル
ト量を演算結果として算出する。そして、近似された2
次関数における2次係数が正か負かを判定すると共に、
正側平均値と負側平均値との大小関係を比較する。2次
係数が正の場合には演算結果に誤りがあると判定し、基
準角度を再設定する。正側平均値が負側平均値より大き
い場合には基準角度を+2ステップだけずらして再設定
し、正側平均値が負側平均値より小さい場合には基準角
度を−2ステップだけずらして再設定し、再計測・再演
算を行う。
【0076】このように、光ディスク1の反り量が大き
い場合でも再計測・再演算することにより、最終的に正
しい演算結果が求められる。そして演算結果判定部23
7は正しい演算結果を最適チルト量として設定し、チル
ト設定信号生成部33に出力して記憶させる。そして、
記録もしくは再生動作の際には、チルト設定信号生成部
33が、最適チルト量に設定するためのチルト設定信号
をチルトサーボ回路21に出力し、チルトサーボ回路2
1によって光ディスク1と光ビームの相対傾きは最適チ
ルト量に制御される。以上のように、本発明の実施例3
の構成によれば、チルトセンサなどの特別な検出装置を
設けることなく、光ディスクの反り量が大きい場合で
も、光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面の傾き
をTE信号により正確に検出し、かつ光ビームの光軸に
対する光ディスクの記録面の傾きを最適な角度に精度良
く制御することができる光ディスク装置を提供する。
【0077】《実施例4》以下、本発明の実施例4の光
ディスク装置について説明する。本発明の実施例4の光
ディスク装置は、実施例1における演算結果判定部37
の動作のみが、実施例1と異なる。実施例4の演算結果
判定部を337とする。その他の構成要素とその動作は
実施例1と同様であるので同一符号を付してその詳細な
説明は省略する。本実施例4においても、最適チルト量
演算部36は、チルト設定信号生成部33から出力され
たチルト設定信号に基づいて設定されたチルト量と、T
E信号振幅計測部35によって計測されたTE信号の振
幅値の関係を上記のように最小二乗法により2次関数に
近似し、チルト量の変化に対するTE信号振幅値の変化
の極値を演算結果として算出する。
【0078】そして、実施例4における演算結果判定部
337は、最適チルト演算部36によって極値として算
出された演算結果の正負(極値のチルト量が基準角度に
対して正の値であるか負の値であるか)を判定すると共
に、チルト量が基準角度からプラス側の3ステップで計
測されたTE信号振幅の平均値(正側平均値)と、マイ
ナス側の3ステップで計測されたTE信号振幅の平均値
(負側平均値)との大小関係を比較することにより、演
算結果の正否と基準角度をずらすべき方向を判定する。
演算結果がプラス方向で(極値のチルト量が基準角度に
対して正の値で)かつ負側平均値が大きい場合には基準
角度からマイナス方向に所定量だけ変化させて基準角度
を再設定し、演算結果がマイナス方向で(極値のチルト
量が基準角度に対して負の値で)かつ正側平均値が大き
い場合には基準角度からプラス方向に所定量だけ変化さ
せて基準角度を再設定し、さらに演算結果がプラスで
(極値のチルト量が基準角度に対して正の値で)かつ正
側平均値が大きい場合と、演算結果がマイナスで(極値
のチルト量が基準角度に対して負の値で)かつ負側平均
値が大きい場合には演算結果が正しいと判定して、演算
結果を最適チルト量として設定する。チルト量が基準角
度からプラス側の3ステップで計測されたTE信号振幅
の平均値と、マイナス側の3ステップで計測されたTE
信号振幅の平均値との差分の絶対値が一定値以下であれ
ば、又は演算結果(極値のチルト量)が基準角度から一
定の範囲内であれば、上記の判定ステップを行なわない
ようにしても良い。
【0079】例えば、実施例3の説明で用いた図10に
おいては、TE信号振幅が最大となる真の最適チルト量
はマイナス方向の−3.7ステップであった。この場合
に、チルト量を基準角度0度に対して1ステップ0.2
度で±3ステップ変化させて測定した測定値(白丸のプ
ロット)から算出した極値Xmaxは、前述のように計
測誤差などの影響を大きく受けて真の最適チルト量から
完全にずれた値+8.8ステップとして算出されてしま
う。この場合、演算結果(極値のチルト量)は+8.8
ステップでプラス方向であり、チルト量が基準角度から
プラス側の3ステップで計測されたTE信号振幅の平均
値は102mV、マイナス側の3ステップで計測された
TE信号振幅の平均値は609mVとなる。したがっ
て、演算結果がプラス方向で(極値のチルト量が基準角
度に対して正の値で)かつ負側平均値が大きいケースに
相当し、基準角度をマイナス方向に2ステップずらして
再設定し、再計測・再演算を行う。実施例3と同様に黒
丸のプロットが、基準角度をマイナス側にずらして再計
測したTE信号振幅値であり、この計測値を用いて最小
二乗法で近似し、算出した極値はTE信号振幅が最大と
なる真の極値、すなわち最適チルト量と一致する。
【0080】以上のように、本実施例4は、光ディスク
1の反り量が大きい場合でも、光ディスクの記録面と光
ビームの相対傾きの最適値をTE信号振幅が最大となる
傾きとして、精度良く求めるために、チルト量を基準角
度を中心として±3ステップ角度変化させながら、チル
ト量とTE信号の振幅値の関係を最小二乗法により2次
関数に近似し、TE信号の振幅値が極値となる最適チル
ト量を演算結果として算出する。そして、最適チルト量
演算部36によって極値として算出された演算結果の正
負を判定すると共に、チルト量が基準角度からプラス側
の3ステップで計測されたTE信号振幅の平均値と、マ
イナス側の3ステップで計測されたTE信号振幅の平均
値との大小関係を比較することにより、演算結果の正否
と基準角度をずらすべき方向を判定し、演算結果が正し
くないと判定した場合には基準角度を再設定し、再計測
・再演算を行う。
【0081】このように、光ディスク1の反り量が大き
い場合でも再計測・再演算することにより、最終的に正
しい演算結果が求められる。そして演算結果判定部33
7は正しい演算結果を最適チルト量として設定し、チル
ト設定信号生成部33に出力して記憶させる。そして、
記録もしくは再生動作の際には、チルト設定信号生成部
33が、最適チルト量に設定するためのチルト設定信号
をチルトサーボ回路21に出力し、チルトサーボ回路2
1によって光ディスク1と光ビームの相対傾きは最適チ
ルト量に制御される。以上のように、本発明の実施例4
の構成によれば、チルトセンサなどの特別な検出装置を
設けることなく、光ディスクの反り量が大きい場合で
も、光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面の傾き
をTE信号により正確に検出し、かつ光ビームの光軸に
対する光ディスクの記録面の傾きを最適な角度に精度良
く制御することができる光ディスク装置を提供する。
【0082】《実施例5》以下、本発明の実施例5の光
ディスク装置について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例5の光ディスク装置は、RF信号の振幅
が最大となる光ディスク1の記録面と光ビームの相対傾
き(チルト量)を最適チルト量として検出するものであ
り、光学ピックアップの傾きを変化させることにより、
チルト量を変化させながらRF信号の振幅値を計測し、
チルト量とRF信号の振幅値の関係を最小二乗法によっ
て2次関数に近似し、チルト量の変化に対するRF信号
の振幅値が最大となるチルト量を算出して最適チルト量
とする。したがって、実施例1〜4との相違点は、TE
信号の振幅値の代わりにRF信号の振幅値を用いる点で
ある。以下、実施例1〜4と同様である構成要素とその
動作は同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0083】図11は本発明の実施例5の光ディスク装
置の構成を示すブロック図である。図11の光ディスク
装置は、図1のチルト検出部20に代えて、チルト検出
部420を有する。再生信号処理回路19から出力され
るRF信号が、チルト検出部420に送られること以外
は前述の図1に示した実施例1と同様である。前述の図
3に示した光ヘッド3内の光検出器34の分割された4
つの受光素子A、B、C、Dの出力信号a、b、c、d
が、前述の図4に示した再生信号処理回路19にて加算
され、RF信号=(a+b+c+d)が生成される。図
12に本発明の実施例5のチルト検出部420の構成を
示す。チルト検出部420は、RF信号振幅計測部43
8、チルト設定信号生成部33、最適チルト量演算部4
36、及び演算結果判定部437から構成されている。
【0084】チルト検出部420は、最適チルト量検出
モードと最適チルト量設定モードとの2つの動作モード
を有する。最適チルト量検出モードはチルト量を変化さ
せることにより最適なチルト量を検出するモードであ
り、最適チルト量設定モードはチルト量を最適なチルト
量に固定するモードである。チルト設定信号生成部33
が、いずれの動作モードで動作するかを決定する。決定
された動作モードは各ブロックに伝送される(図示して
いない)。チルト設定信号生成部33は、最適チルト量
検出モードにおいては3つ以上の(実施例においては7
つの)異なるチルト設定信号を順次出力する。これによ
り、異なるチルト量が順次設定される(チルト設定信号
毎に、一定のチルト量が設定される。)。RF信号振幅
計測部438はそれぞれのチルト量におけるRF信号の
振幅値を測定する(詳細は後述する。)。チルト設定信
号生成部33は、最適チルト量設定モードにおいては最
適チルト量演算部436が出力した演算結果に基づい
て、最適なチルト量のチルト設定信号を出力する。これ
により、最適のチルト量が設定される。
【0085】RF信号振幅計測部438は、再生信号処
理回路19で生成されたRF信号の振幅を計測する。最
適チルト量演算部436は、チルト設定信号生成部33
から出力されたチルト設定信号に基づいて設定されたチ
ルト量と、RF信号振幅計測部438によって計測され
たRF信号の振幅値との関係を最小二乗法により2次関
数に近似する。当該2次関数に基づいて、チルト量の変
化に対するRF信号の振幅値が極値(極大値)となるチ
ルト量を演算結果として算出する。演算結果判定部43
7は最適チルト量演算部436で算出された演算結果が
所定の演算限界値を越えているか否かを判定し、演算結
果が演算限界値を越えていた場合には演算結果と、チル
ト量とRF信号の振幅値の関係を再計測させる指令とを
チルト設定信号生成部33に出力する。演算結果が演算
限界値を越えていない場合には演算結果と、演算結果が
演算限界値内であるという情報とをチルト設定信号生成
部33に伝送する。チルト設定信号生成部33は、入力
した演算結果を最適チルト値として設定する。
【0086】以上のように構成された実施例5の光ディ
スク装置において、その動作を図27を用いて説明す
る。図27は、チルト検出部420の動作を示すフロー
チャートである。最初に、光ディスク装置の電源が投入
されるか又は光ディスク装置に光ディスクが装着される
と、チルト設定信号生成部33は、チルト検出部420
を最適チルト量検出モードに設定する(ステップ270
1)。最適チルト量検出モードにおいては、フォーカス
サーボ、トラッキングサーボを共にオンにした状態で、
チルト設定信号生成部33は予め決められた7つのチル
ト設定信号を順次出力し、RF信号振幅計測部438は
それぞれのTE信号の振幅値を計測する(ステップ27
02)。7つのチルト設定信号により、実施例1〜4と
同様に予め決められている基準の傾きを基準角度0度と
して、光学ピックアップ3の傾きを一定の角度ピッチS
度で正方向と負方向に3ステップずつ変化させる。つま
り、光ディスクの記録面と光ビームの相対傾きであるチ
ルト量を変化させながら、RF信号の振幅を計測する。
まずチルト設定信号生成部33は光学ピックアップ3の
傾きを基準角度0に設定するチルト設定信号をチルトサ
ーボ回路21に出力する。光学ピックアップ3の傾きX
1を基準角度0に制御された状態でRF信号振幅計測部
438によってRF信号の振幅値Y(X1)を計測す
る。続いて光学ピックアップ3の傾きを+1ステップに
設定し、RF信号の振幅値Y(X2)を計測する。同様
に光学ピックアップ3の傾き+2ステップ、+3ステッ
プ、−1ステップ、−2ステップ、−3ステップと変化
させながら各チルト量に対するRF信号の振幅値Y(X
3)、Y(X4)、Y(X5)、Y(X6)、Y(X
7)を合計7回計測する。
【0087】なお、基準角度0度は以下のように製造工
場の組立工程で予め設定される。組立工程において、反
りのほとんどのないフラットな基準ディスクをスピンド
ルモータによって回転させながら、光ビームが基準ディ
スクにほぼ垂直に照射されるように、光学ピックアップ
3の傾きを調整し、その傾きを基準角度0度と定義す
る。すなわち、反り量がほぼ0度の光ディスクに対して
は基準角度0度で光ディスクの記録面と光ビームの相対
傾き(チルト量)が最適値となる。そして、光学ピック
アップ3の傾きが基準角度0度に一致した際に零点信号
を出力するように回転角度検出センサ(図示せず)をチ
ルトモータ24の回転軸に取り付ける。又は、光学ピッ
クアップ3の傾きが基準角度0度に一致した際に零点信
号を出力するように、回転角度検出センサの出力回路を
調整する。よって零点信号が出力される角度にチルトモ
ータ24の回転角度を設定すれば光学ピックアップ3の
傾きは基準角度0度になり、回転角度検出センサの出力
に基づいてチルトモータ24の回転角度をコントロール
すれば、光学ピックアップ3の傾きを基準角度0度から
所定角度だけずれた傾きに設定することができる。
【0088】次に、計測値に基づいて最適チルト量を演
算する(ステップ2703)。ここで、図13に光学ピ
ックアップ3の傾きに対するRF信号振幅の変化を示
す。図13のとおり光学ピックアップ3の傾きに対する
RF信号振幅の変化はTE信号振幅の変化と同様にほぼ
2次関数に近い特性を示す。よってRF信号振幅の変化
を最小二乗法によって2次関数に近似してRF信号振幅
が最大になる角度を求める。そこで光学ピックアップの
傾き(チルト量)のステップ角度Sに対する比をX(上
記の7ステップの測定を例に取ればX=−3,・・0・
・3)、RF信号振幅をY(X)として式(1)の2次
関数に近似する。その演算方法は実施例1と同一であ
り、測定j回目のチルト量XをXjとした場合のRF信
号振幅の計測値をYjとすると、近似した式(1)の値
と実際の計測値Yjとの誤差量vjは式(2)に示され
る。式(3)に示す誤差vjの二乗和Eを最小にするよ
うに係数a、b、cを決定する。係数a、b、c、dは
式(4)の行列式を解くことにより求めることができ
る。ここで、式(4)中の各関数P(k)、Q(k)、
Y1は式(5)、式(6)、式(7)に示したとおりで
ある。チルト量はX1=0、X2=+1、X3=+2、
X4=+3、X5=−1、X6=−2、X7=−3と設
定するので、X2とX5、X3とX6、及びX4とX7
は、互いに符号が逆であるため、P(1)、P(3)は
0となり、式(4)は、簡素化されて式(8)になる。
式(1)の2次関数でYが最大値となるXは、式(9)
で求められる。2次係数aと1次係数bは、計測したR
F信号の振幅値Yjと式(8)から算出できる。これら
をまとめると式(9)のXmaxは、式(10)で示さ
れる。また2次係数aは式(11)で求めることができ
る。
【0089】以上により、RF信号の振幅値が最大値と
なるチルト量の角度θは、ステップ角度S度と式(9)
で算出されたXmaxの積で求めることができる(θ=
S×Xmax)。例えば、図14はステップ角度を0.
2度でチルト量を変化させながら計測したRF信号振幅
のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法で2次
関数に近似した2次曲線を示したものであり、求められ
たXmaxが1.05ステップであった場合である。こ
のときRF信号振幅値が最大となるチルト量は0.21
度となる。このように最適チルト量演算部436は、チ
ルト設定信号生成部33から出力されたチルト設定信号
に基づいて設定されたチルト量と、RF信号振幅計測部
438によって計測されたRF信号の振幅値の関係を上
記のように最小二乗法により2次関数に近似し、チルト
量の変化に対するTE信号の振幅値が最大となるチルト
量を演算結果として算出する。
【0090】次に演算結果判定部437は、RF信号振
幅が最大となる真の最適チルト量を正確に求めるため
に、最適チルト量演算部436で算出された演算結果が
所定の演算限界値を越えているか否かを判定する(ステ
ップ2704)。図15はRF信号振幅が最大となる真
の最適チルト量がステップ角度0.2度の約2.75倍
であった場合のチルト量に対するRF信号振幅の変化を
破線で示す。例えば、光ディスク1の反り量が極端に大
きく、−0.55度程度もあった場合などにこのような
状態になる。この場合に、チルト量を基準角度0度に対
して1ステップ0.2度で±3ステップ変化させてRF
信号振幅を測定した測定値を白丸のプロットで示す。ま
た、この計測値を用いて最小二乗法で近似した2次曲線
を実線で示す。図15から明らかのように真の極値(R
F信号振幅が最大となるチルト量)がマイナス側の最大
ステップである−3ステップ付近にあるため、測定誤差
の影響を受け、±3ステップでの測定値から算出した極
値は−3.6ステップとなってしまう。
【0091】このようにRF信号振幅が最大となる最適
チルト量が基準角度から大きくずれている場合の最適チ
ルト量の誤算出を防ぐために、演算限界値を予め設定
し、演算結果がその演算限界値を越えていた場合にはス
テップ2705に進む。ステップ2705において、基
準角度を演算結果がずれている方向にシフトして再設定
する。具体的には演算限界値を±2ステップとして、演
算結果が本実施例のように−3.6ステップとマイナス
側の演算限界値を越えていた場合には、演算結果判定部
437はチルト設定信号生成部33が出力するチルト設
定信号の基準角度をマイナス側に2ステップずらすよう
に指令する。すなわち基準角度を−0.4度の角度に再
設定して再計測する。再びステップ2702に戻り、チ
ルト設定信号生成部33は新たな基準角度に対して0ス
テップ、+1ステップ、+2ステップ、+3ステップ、
−1ステップ、−2ステップ、−3ステップと変化させ
たチルト設定信号を出力する。各チルト量(チルト設定
信号)に対するTE信号の振幅値を合計7回計測する。
【0092】図15における黒丸のプロットが再計測し
たRF信号振幅値であり、この計測値を用いて最小二乗
法で近似し、極値(極大値)を算出する(ステップ27
03)。算出した極値は、RF信号振幅が最大となる真
の極値、すなわち最適チルト量と一致する。再び、演算
結果判定部437は、最適チルト量演算部436で算出
された演算結果が所定の演算限界値を越えているか否か
を判定する(ステップ2704)。演算結果が演算限界
値内であれば、ステップ2706に進む。ステップ27
06において、チルト設定信号生成部33は、チルト検
出部20を最適チルト量設定モードに設定する。次に、
チルト設定信号生成部33は、入力した演算結果に応じ
て最適なチルト設定信号を出力する(ステップ270
7)。チルト駆動機構26は、光ディスク1を最適にチ
ルトさせる。
【0093】逆に、光ディスク1の反り量がプラス側に
大きい場合など、0度を基準角度として±3ステップで
計測・演算した結果がプラス側の演算限界値(+2ステ
ップ)を越えていた場合にはステップ2705において
基準角度をプラス側に+2ステップずらして、再計測・
再演算を行う(ステップ2702、2703)。これら
により、光ディスクの反り量が極端に大きい場合など、
最適チルト量が基準角度から大きくずれていた際にも、
基準角度を再設定して再計測・再演算を行うことによ
り、正確に最適チルト量を求めることができる。
【0094】さらに、演算結果判定部437は、最小二
乗法で近似した2次関数における2次係数が正か負かの
判定を行う。図16は、RF信号振幅が最大となる真の
最適チルト量がステップ角度0.2度の約3.7倍であ
った場合、すなわち真の最適チルト量が、図15で示し
た場合よりもさらに大きかった場合のチルト量に対する
RF信号振幅の変化を破線で示す。この場合に、チルト
量を基準角度0度に対して1ステップ0.2度で±3ス
テップ変化させてRF信号振幅を測定した測定値を白丸
のプロットで示す。また、この計測値を用いて最小二乗
法で近似した2次曲線を実線で示す。
【0095】このように真の最適チルト量が基準角度か
ら大きくマイナス側にずれている場合、チルト量がプラ
ス側でのRF信号振幅値は非常に小さくなりノイズなど
の影響を受けやすくなるために計測誤差が大きくなる。
さらにその変化が2次関数で近似できるとは限らない。
したがって、例えば図16に示すように+3ステップ角
度でのRF振幅を真の値より大きく計測してしまう可能
性が生じ、最小二乗法で近似すると下に凸の2次曲線に
誤った近似を行ってしまう。したがって、式(11)で
示した2次係数aを正値と算出し、演算結果は真の最適
チルト量から完全にずれた値として算出される。この場
合、具体的には2次係数a=6.71に、演算結果Xm
ax=8.8ステップと算出してしまう。
【0096】このような不具合を防ぐために、演算結果
判定部437は、2次係数の正負で演算に誤りがあるか
否かを判定し、2次係数が正の場合には演算結果が正し
くないと判定して、基準角度を再設定する。基準角度の
再設定においては、極値として算出された演算結果の正
負により基準角度をずらすべき方向を判定する。演算結
果が正の場合には、基準角度をマイナス側に2ステップ
ずらし、負の場合にはプラス側に2ステップずらす。図
16に示した場合には、演算結果が正であるので、基準
角度をマイナス側に2ステップずらして、再計測・再演
算を行う。図16における黒丸のプロットが、基準角度
をマイナス側にずらして再計測したRF信号振幅値であ
り、この計測値を用いて最小二乗法で近似し、算出した
極値はRF信号振幅が最大となる真の極値、すなわち最
適チルト量と一致する。
【0097】以上のように、本実施例5は、光ディスク
1の反り量が大きい場合でも、光ディスクの記録面と光
ビームの相対傾きの最適値をRF信号振幅が最大となる
傾きとして、精度良く求めるために、チルト量を基準角
度を中心として±3ステップ角度変化させながら、チル
ト量とRF信号の振幅値の関係を最小二乗法により2次
関数に近似し、RF信号の振幅値が極値となる最適チル
ト量を演算結果として算出する。そして、光ディスク1
の反り量が大きい場合でも最適チルト量を誤りなく求め
るために、まず、演算結果が演算限界値として設定した
±2ステップを越えているか否かを判定し、演算結果が
プラス側の演算限界値を越えていた場合には基準角度を
+2ステップだけずらして再設定し、演算結果がマイナ
ス側の演算限界値を越えていた場合には−2ステップだ
けずらして再設定し、再計測・再演算を行う。このよう
に、光ディスク1の反り量が大きい場合でも再計測・再
演算することにより、最終的に正しい演算結果が求めら
れる。
【0098】さらに、近似された2次関数における2次
係数が正か負かを判定すると共に、演算結果が基準角度
を基準として正方向か負方向か(極値におけるチルト量
が基準角度に対して正の値か負の値か)を判定する。2
次係数が正の場合には演算結果に誤りがあると判定し、
基準角度を再設定する。演算結果が基準角度を基準とし
てプラス方向(極値におけるチルト量が基準角度に対し
て正の値)の場合には基準角度を−2ステップだけずら
して再設定し、演算結果が基準角度を基準としてマイナ
ス方向(極値におけるチルト量が基準角度に対して負の
値)の場合には基準角度を+2ステップだけずらして再
設定し、再計測・再演算を行う。このように、光ディス
ク1の反り量が大きい場合でも再計測・再演算すること
により、最終的に正しい演算結果が求められる。
【0099】チルト設定信号生成部33は、正しい演算
結果を最適チルト量として記憶する。記録もしくは再生
動作の際には(最適チルト量設定モードになってい
る。)、チルト設定信号生成部33が、最適チルト量に
設定するためのチルト設定信号をチルトサーボ回路21
に出力し、チルトサーボ回路21によって光ディスク1
と光ビームの相対傾きは最適チルト量に制御される。以
上のように、本発明の実施例5の構成によれば、チルト
センサなどの特別な検出装置を設けることなく、光ディ
スクの反り量が大きい場合でも、光ビームの光軸に対す
る光ディスクの記録面の傾きをRF信号により正確に検
出し、かつ光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面
の傾きを最適な角度に精度良く制御することができる光
ディスク装置を提供する。別個のチルトセンサを用いる
従来例においてはチルトセンサにおけるチルト角度と光
ピックアップ3におけるチルト角度との誤差が問題であ
ったが、光ピックアップ3が入力した反射光に基づいて
最適のチルト量を算出する本発明の光ディスク装置にお
いてはそのような誤差はありえない。
【0100】《実施例6》以下、本発明の実施例6の光
ディスク装置について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例6の光ディスク装置は、RF信号の基準
クロックに対するジッタ値が最小となる光ディスク1の
記録面と光ビームの相対傾き(チルト量)を最適チルト
量として検出するものであり、光学ピックアップの傾き
を変化させることにより、チルト量を変化させながらジ
ッタ値を計測し、チルト量とジッタ値の関係を最小二乗
法によって2次関数に近似し、チルト量の変化に対する
ジッタ値が最小となるチルト量を算出して最適チルト量
とする。したがって、実施例1〜4との相違点は、TE
信号の振幅値の代わりにジッタ値を用いる点である。以
下、実施例1〜4と同様である構成要素とその動作は同
一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0101】図17は本発明の実施例6の光ディスク装
置の構成を示すブロック図である。図17の光ディスク
装置は、図1のチルト検出部20に代えて、ジッタ計測
部539及びチルト検出部520を有する。再生信号処
理回路19から出力されるRF信号がジッタ計測部53
9に送られ、ジッタ計測部539で計測されたジッタ値
がチルト検出部520に送られる。それ以外は前述の図
1に示した実施例1と同様である。前述の図3に示した
光学ピックアップ3内の光検出器34の分割された4つ
の受光素子A、B、C、Dの出力a、b、c、dが、前
述の図4に示した再生信号処理回路19にて加算され、
RF信号=(a+b+c+d)として生成される。ジッ
タ計測部539はRF信号を2値化信号に変換し、2値
化信号の基準クロックに対するジッタ値を計測し、その
ジッタ値に比例した電圧をジッタ電圧として出力する。
【0102】図18は本発明の実施例6のチルト検出部
520の構成を示す。チルト検出部520は、ジッタ信
号計測部540、チルト設定信号生成部33、最適チル
ト量演算部536、及び演算結果判定部537から構成
されている。チルト検出部420は、最適チルト量検出
モードと最適チルト量設定モードとの2つの動作モード
を有する。最適チルト量検出モードはチルト量を変化さ
せることにより最適なチルト量を検出するモードであ
り、最適チルト量設定モードはチルト量を最適なチルト
量に固定するモードである。チルト設定信号生成部33
が、いずれの動作モードで動作するかを決定する。決定
された動作モードは各ブロックに伝送される(図示して
いない)。チルト設定信号生成部33は、最適チルト量
検出モードにおいては3つ以上の(実施例においては7
つの)異なるチルト設定信号を順次出力する。これによ
り、異なるチルト量が順次設定される(チルト設定信号
毎に、一定のチルト量が設定される。)。ジッタ信号計
測部540はそれぞれのチルト量におけるジッタ信号を
測定する(詳細は後述する。)。チルト設定信号生成部
33は、最適チルト量設定モードにおいては最適チルト
量演算部536が出力した演算結果に基づいて、最適な
チルト量のチルト設定信号を出力する。これにより、最
適のチルト量が設定される。
【0103】ジッタ信号計測部540は、ジッタ計測部
539で生成されたジッタ電圧値をジッタ値として計測
する。チルト設定信号生成部33は、光ディスク1と光
ビームの相対傾き(チルト量)を所望の角度に設定する
ためのチルト設定信号をチルトサーボ回路21に出力す
る。最適チルト量演算部536は、チルト設定信号生成
部33から出力されたチルト設定信号に基づいて設定さ
れたチルト量と、ジッタ信号計測部540によって計測
されたジッタ値の関係を最小二乗法により2次関数に近
似する。当該2次関数に基づいて、チルト量の変化に対
するジッタ値が極値(極小値)となるチルト量を演算結
果として算出する。演算結果判定部537は最適チルト
量演算部536で算出された演算結果が所定の演算限界
値を越えているか否かを判定し、演算結果が演算限界値
を越えていた場合には、演算結果と、チルト量とジッタ
値の関係を再計測させる指令とをチルト設定信号生成部
33に出力する。演算結果が演算限界値を越えていない
場合には演算結果と、演算結果が演算限界値内であると
いう情報とをチルト設定信号生成部33に伝送する。チ
ルト設定信号生成部33は、入力した演算結果を最適チ
ルト値として設定する。
【0104】以上のように構成された実施例6の光ディ
スク装置において、その動作を図28を用いて説明す
る。図28は、チルト検出部520の動作を示すフロー
チャートである。最初に、光ディスク装置の電源が投入
されるか又は光ディスク装置に光ディスクが装着される
と、チルト設定信号生成部33は、チルト検出部520
を最適チルト量検出モードに設定する(ステップ280
1)。最適チルト量検出モードにおいては、フォーカス
サーボ、トラッキングサーボを共にオンにした状態で、
チルト設定信号生成部33は予め決められた7つのチル
ト設定信号を順次出力し、ジッタ信号計測部540はそ
れぞれのジッタ値を計測する(ステップ2802)。7
つのチルト設定信号により、実施例1〜4と同様に予め
決められている基準の傾きを基準角度0度として、光学
ピックアップ3の傾きを一定の角度ピッチS度で正方向
と負方向に3ステップずつ変化させる。つまり、光ディ
スクの記録面と光ビームの相対傾きであるチルト量を変
化させながら、ジッタ値を計測する。
【0105】まずチルト設定信号生成部33は光学ピッ
クアップ3の傾きを基準角度0に設定するチルト設定信
号をチルトサーボ回路21に出力する。光学ピックアッ
プ3の傾きX1を基準角度0に制御された状態でジッタ
信号計測部540によってジッタ値Y(X1)を計測す
る。続いて光学ピックアップ3の傾きを+1ステップに
設定し、ジッタ値Y(X2)を計測する。同様に光学ピ
ックアップ3の傾き+2ステップ、+3ステップ、−1
ステップ、−2ステップ、−3ステップと変化させなが
ら各チルト量に対するジッタ値Y(X3)、Y(X
4)、Y(X5)、Y(X6)、Y(X7)を合計7回
計測する。
【0106】なお、基準角度0度は以下のように製造工
場の組立工程で予め設定される。組立工程において、反
りのほとんどのないフラットな基準ディスクをスピンド
ルモータによって回転させながら、光ビームが基準ディ
スクにほぼ垂直に照射されるように、光学ピックアップ
3の傾きを調整し、その傾きを基準角度0度と定義す
る。すなわち、反り量がほぼ0度の光ディスクに対して
は基準角度0度で光ディスクの記録面と光ビームの相対
傾き(チルト量)が最適値となる。そして、光学ピック
アップ3の傾きが基準角度0度に一致した際に零点信号
を出力するように回転角度検出センサ(図示せず)をチ
ルトモータ24の回転軸に取り付ける。又は、光学ピッ
クアップ3の傾きが基準角度0度に一致した際に零点信
号を出力するように、回転角度検出センサの出力回路を
調整する。よって零点信号が出力される角度にチルトモ
ータ24の回転角度を設定すれば光学ピックアップ3の
傾きは基準角度0度になり、回転角度検出センサの出力
に基づいてチルトモータ24の回転角度をコントロール
すれば、光学ピックアップ3の傾きを基準角度0度から
所定角度だけずれた傾きに設定することができる。
【0107】次に、計測値に基づいて最適チルト量を演
算する(ステップ2803)。ここで、図19に光学ピ
ックアップ3の傾きに対するジッタ値の変化を示す。図
19のとおり光学ピックアップ3の傾きに対するジッタ
値の変化はTE信号振幅の変化と同様にほぼ2次関数に
近い特性を示す。ただし、2次係数が正の下に凸の2次
曲線となり、ジッタが極小となるチルト量が最適チルト
量となる。よってチルト量に対するジッタ値の変化を最
小二乗法によって2次関数に近似してジッタ値が最小に
なる角度を求める。そこで光学ピックアップの傾き(チ
ルト量)のステップ角度Sに対する比をX(上記の7ス
テップの測定を例に取ればX=−3,・・0・・3)、
ジッタ値をY(X)として式(1)の2次関数に近似す
る。その演算方法は実施例1と同一であり、測定j回目
のチルト量XをXjとした場合のジッタ値の計測値をY
jとすると、近似した式(1)の値と実際の計測値Yj
との誤差量vjは式(2)に示される。
【0108】式(3)に示す誤差vjの二乗和Eを最小
にするように係数a、b、cを決定する。係数a、b、
c、dは式(4)の行列式を解くことにより求めること
ができる。ここで、式(4)中の各関数P(k)、Q
(k)、Y1は式(5)、式(6)、式(7)に示した
とおりである。チルト量はX1=0、X2=+1、X3
=+2、X4=+3、X5=−1、X6=−2、X7=
−3と設定するので、X2とX5、X3とX6、及びX
4とX7は、互いに符号が逆であるため、P(1)、P
(3)は0となり、式(4)は、簡素化されて式(8)
になる。式(1)の2次関数でYが最大値となるXは、
式(9)で求められ、2次係数aと1次係数bは、計測
したジッタ値Yjと式(8)から算出できる。これらを
まとめるとXmin(Yが極小値となるXの値)は、式
(9)及び式(10)のXmaxをXminに置き換え
た式で示される。また2次係数aは式(11)で求める
ことができる。
【0109】以上により、ジッタ値が最小値となるチル
ト量の角度θは、ステップ角度S度と式(9)で算出さ
れたXminの積で求めることができる(θ=S×Xm
in)。例えば、図20はステップ角度Sを0.2度で
チルト量を変化させながら計測したジッタ電圧値のプロ
ットと、その計測値に基づいて最小二乗法で2次関数に
近似した2次曲線を示したものであり、求められたXm
inが1.05ステップであった場合である。このとき
ジッタ値が最小となるチルト量は0.21度となる。こ
のように最適チルト量演算部536は、チルト設定信号
生成部33から出力されたチルト設定信号に基づいて設
定されたチルト量と、ジッタ信号計測部540によって
計測されたジッタ電圧値の関係を上記のように最小二乗
法により2次関数に近似し、チルト量の変化に対するジ
ッタ値が最小となるチルト量を演算結果として算出す
る。
【0110】次に演算結果判定部537の動作を説明す
る。まず、演算結果判定部537は、ジッタ値が最小と
なる真の最適チルト量を正確に求めるために、最適チル
ト量演算部536で算出された演算結果が所定の演算限
界値を越えているか否かを判定する(ステップ280
4)。図21はジッタ値が最小となる真の最適チルト量
がステップ角度S=0.2度の約2.75倍であった場
合のチルト量に対するジッタ値の変化を破線で示す。例
えば、光ディスク1の反り量が極端に大きく、−0.5
5度程度もあった場合などにこのような状態になる。こ
の場合に、チルト量を基準角度0度に対して1ステップ
0.2度で±3ステップ変化させてジッタ電圧値を測定
した測定値を白丸のプロットで示す。また、この計測値
を用いて最小二乗法で近似した2次曲線を実線で示す。
図21から明らかのように真の極値(ジッタ値が最小と
なるチルト量)がマイナス側の最大ステップである−3
ステップ付近にあるため、測定誤差の影響を受け、±3
ステップでの測定値から算出した極値は−3.6ステッ
プとなってしまう。
【0111】このようにジッタ値が最小となる最適チル
ト量が基準角度から大きくずれている場合の最適チルト
量の誤算出を防ぐために、演算限界値を予め設定し、演
算結果がその演算限界値を越えていた場合にはステップ
2805に進む。ステップ2805において、基準角度
を演算結果がずれている方向にシフトして再設定する。
具体的には演算限界値を±2ステップとして、演算結果
が本実施例のように−3.6ステップとマイナス側の演
算限界値を越えていた場合には、演算結果判定部537
はチルト設定信号生成部33が出力するチルト設定信号
の基準角度をマイナス側に2ステップずらすように指令
する。すなわち基準角度を−0.4度の角度に再設定し
て再計測する。再びステップ2802に戻り、チルト設
定信号生成部33は新たな基準角度に対して0ステッ
プ、+1ステップ、+2ステップ、+3ステップ、−1
ステップ、−2ステップ、−3ステップと変化させたチ
ルト設定信号を出力する。各チルト量(チルト設定信
号)に対するジッタ値を合計7回計測する。
【0112】図21における黒丸のプロットが再計測し
たジッタ電圧値であり、この計測値を用いて最小二乗法
で近似し、算出した極値は、ジッタ値が最小となる真の
極値、すなわち最適チルト量と一致する。再び、演算結
果判定部537は、最適チルト量演算部536で算出さ
れた演算結果が所定の演算限界値を越えているか否かを
判定する(ステップ2804)。演算結果が演算限界値
内であれば、ステップ2806に進む。ステップ280
6において、チルト設定信号生成部33は、チルト検出
部520を最適チルト量設定モードに設定する。次に、
チルト設定信号生成部33は、入力した演算結果に応じ
て最適なチルト設定信号を出力する(ステップ280
7)。チルト駆動機構26は、光ディスク1を最適にチ
ルトさせる。
【0113】逆に、光ディスク1の反り量がプラス側に
大きい場合など、0度を基準角度として±3ステップで
計測・演算した結果がプラス側の演算限界値(+2ステ
ップ)を越えていた場合にはステップ2805において
基準角度をプラス側に+2ステップずらして、再計測・
再演算を行う(ステップ2802、2803)。これら
により、光ディスクの反り量が極端に大きい場合など、
最適チルト量が基準角度から大きくずれていた際にも、
基準角度を再設定して再計測・再演算を行うことによ
り、正確に最適チルト量を求めることができる。
【0114】さらに、演算結果判定部537は、最小二
乗法で近似した2次関数における2次係数が正か負かの
判定を行う。図22は、ジッタ値が最小となる真の最適
チルト量がステップ角度S=0.2度の約3.7倍であ
った場合、すなわち真の最適チルト量が、図21で示し
た場合よりもさらに大きかった場合のチルト量に対する
ジッタ電圧値の変化を破線で示す。この場合に、チルト
量を基準角度0度に対して1ステップ0.2度で±3ス
テップ変化させてジッタ電圧値を測定した測定値を白丸
のプロットで示す。また、この計測値を用いて最小二乗
法で近似した2次曲線を実線で示す。
【0115】このように真の最適チルト量が基準角度か
ら大きくマイナス側にずれている場合、ジッタ値が単調
増大型のカーブになり最小二乗法で近似した2次曲線の
係数がノイズなどの影響を受けやすくなる。例えば図2
2に示すように+3ステップ角度でのジッタ値が真の値
より小さく計測してしまった場合、Y(X)を最小二乗
法で近似すると上に凸の2次曲線に誤った近似を行って
しまう。したがって、式(11)で示した2次係数aを
負値と算出し、演算結果は真の最適チルト量から完全に
ずれた値として算出される。この場合、具体的には2次
係数a=−6.71に、演算結果Xmin=+8.8ス
テップと算出してしまう。
【0116】このような不具合を防ぐために、演算結果
判定部537は、2次係数の正負で演算に誤りがあるか
否かを判定し、2次係数が負の場合には演算結果が正し
くないと判定して、基準角度を再設定する。基準角度の
再設定においては、極値として算出された演算結果の正
負により基準角度をずらすべき方向を判定する。演算結
果が正の場合には、基準角度をマイナス側に2ステップ
ずらし、負の場合にはプラス側に2ステップずらす。図
22に示した場合には、演算結果が正であるので、基準
角度をマイナス側に2ステップずらして、再計測・再演
算を行う。図22における黒丸のプロットが、基準角度
をマイナス側にずらして再計測したジッタ電圧値であ
り、この計測値を用いて最小二乗法で近似し、算出した
極値はジッタ値が最小となる真の極値、すなわち最適チ
ルト量と一致する。
【0117】以上のように、本実施例6は、光ディスク
1の反り量が大きい場合でも、光ディスクの記録面と光
ビームの相対傾きの最適値をジッタが最小となる傾きと
して、精度良く求めるために、チルト量を基準角度を中
心として±3ステップ角度変化させながら、チルト量と
ジッタ値の関係を最小二乗法により2次関数に近似し、
ジッタ値が極値となる最適チルト量を演算結果として算
出する。そして、光ディスク1の反り量が大きい場合で
も最適チルト量を誤りなく求めるために、まず、演算結
果が演算限界値として設定した±2ステップを越えてい
るか否かを判定し、演算結果がプラス側の演算限界値を
越えていた場合には基準角度を+2ステップだけずらし
て再設定し、演算結果がマイナス側の演算限界値を越え
ていた場合には−2ステップだけずらして再設定し、再
計測・再演算を行う。このように、光ディスク1の反り
量が大きい場合でも再計測・再演算することにより、最
終的に正しい演算結果が求められる。
【0118】さらに、近似された2次関数における2次
係数が正か負かを判定すると共に、演算結果が基準角度
を基準として正方向か負方向か(極値におけるチルト量
が基準角度に対して正の値か負の値か)を判定する。2
次係数が負の場合には演算結果に誤りがあると判定し、
基準角度を再設定する。演算結果が基準角度を基準とし
てプラス方向(極値におけるチルト量が基準角度に対し
て正の値)の場合には基準角度を−2ステップだけずら
して再設定し、演算結果が基準角度を基準としてマイナ
ス方向(極値におけるチルト量が基準角度に対して負の
値)の場合には基準角度を+2ステップだけずらして再
設定し、再計測・再演算を行う。このように、光ディス
ク1の反り量が大きい場合でも再計測・再演算すること
により、最終的に正しい演算結果が求められる。
【0119】チルト設定信号生成部33は、正しい演算
結果を最適チルト量として記憶する。記録もしくは再生
動作の際には(最適チルト量設定モードになってい
る。)、チルト設定信号生成部33が、最適チルト量に
設定するためのチルト設定信号をチルトサーボ回路21
に出力し、チルトサーボ回路21によって光ディスク1
と光ビームの相対傾きは最適チルト量に制御される。以
上のように、本発明の実施例6の構成によれば、チルト
センサなどの特別な検出装置を設けることなく、光ディ
スクの反り量が大きい場合でも、光ビームの光軸に対す
る光ディスクの記録面の傾きをジッタ信号により正確に
検出し、かつ光ビームの光軸に対する光ディスクの記録
面の傾きを最適な角度に精度良く制御することができる
光ディスク装置を提供する。別個のチルトセンサを用い
る従来例においてはチルトセンサにおけるチルト角度と
光ピックアップ3におけるチルト角度との誤差が問題で
あったが、光ピックアップ3が入力した反射光に基づい
て最適のチルト量を算出する本発明の光ディスク装置に
おいてはそのような誤差はありえない。
【0120】《実施例7》以下、本発明の実施例7の光
ディスク装置について、図面を参照しながら説明する。
実施例7においては、チルト駆動機構は光ビームを集束
する対物レンズ4の角度を変える構成とした。実施例1
〜6では、チルト量を変化させるために光学ピックアッ
プ3の傾きを変えたが、対物レンズ4の傾きを変える構
成にしても同様の効果が得られる。つまり、対物レンズ
4の傾きを変えることにより光ビームが光ディスク3の
記録面に入射する角度を変えることができる。よって本
実施例7においては、実施例1と同様に対物レンズ4の
傾きを変えることによりチルト量を変化させながらTE
信号振幅が最大となる最適チルト量を求めることができ
る。
【0121】図23に対物レンズ4を傾けるチルトアク
チュエータの構成を示す。チルトアクチュエータは、マ
グネット8と内周側フォーカス駆動コイル641と外周
側フォーカス駆動コイル642で構成されている。内周
側フォーカス駆動コイル641と外周側フォーカスコイ
ル642に同位相の電圧を加えると対物レンズ4はフォ
ーカス方向(上下方向)に駆動される。また、内周側フ
ォーカス駆動コイル641と外周側フォーカスコイル6
42に逆位相の電圧を加えると対物レンズ4は傾き、こ
れらのコイルに入力する電圧をコントロールすることに
より対物レンズ4の傾き角度を制御できる。
【0122】図24は本発明の実施例7の光ディスク装
置の構成を示すブロック図である。図1の構成と比べ
て、実施例7の光ディスク装置は光ピックアップ3の対
物レンズ4の角度を変えることによりチルトを可変して
いること、及びチルトサーボ回路21に代えてチルトサ
ーボ部621を有することにおいて特徴的である。チル
トサーボ回路部621の出力信号は、フォーカスサーボ
回路6の出力信号と加算され、当該加算信号により対物
レンズ4は駆動される。
【0123】図25はチルトサーボ回路621の構成を
示す図ある。チルトサーボ回路621は光ディスク1に
照射される光ビームの照射角度が所望の角度になるよう
に対物レンズ4の傾きを制御する。チルト設定信号生成
部33からのチルト設定信号に基づき、チルトサーボ信
号を出力するチルトサーボ信号発生部623と、チルト
サーボ信号に基づき内周側フォーカス駆動コイル641
と外周側フォーカスコイル642に電圧を印加するチル
ト駆動回路643とから構成されている。そのほかの構
成は実施例1と同様であり、チルト検出部20は図5と
同様の構成を有し、TE信号振幅計測部35、チルト設
定信号生成部33、最適チルト量演算部36、及び演算
結果判定部637から構成されている(図5の演算結果
判定部37に代えて、演算結果判定部637を有す
る。)。TE信号振幅計測部35は、再生信号処理回路
19で生成されたトラッキングエラー信号(TE信号)
の振幅を計測する。
【0124】チルト設定信号生成部33は、光ディスク
1と光ビームの相対傾き(チルト量)を所望の角度に設
定するためのチルト設定信号をチルトサーボ回路621
に出力する。最適チルト量演算部36は、チルト設定信
号生成部33から出力されたチルト設定信号に基づいて
設定されたチルト量と、TE信号振幅計測部35によっ
て計測されたTE信号の振幅値との関係を最小二乗法に
より2次関数に近似する。当該2次関数を用いて、チル
ト量の変化に対するTE信号の振幅値が極値となるチル
ト量を演算結果として算出する。演算結果判定部637
は最適チルト量演算部で算出された演算結果が所定の演
算限界値を越えているか否かを判定し、演算結果が演算
限界値を越えていた場合には、演算結果と、チルト量と
TE信号の振幅値の関係を再計測させる指令とをチルト
設定信号生成部33に出力する。演算結果が演算限界値
を越えていない場合には、演算結果と、演算結果が演算
限界値内であるという情報とをチルト設定信号生成部3
3に伝送する。チルト設定信号生成部33は、当該演算
結果を最適チルト値として設定する。
【0125】このように、光ディスク1の反り量が大き
い場合でも再計測・再演算することにより、最終的に正
しい演算結果が求められる。そしてチルト設定信号生成
部33は正しい演算結果を最適チルト量として記憶す
る。記録もしくは再生動作の際には(最適チルト量設定
モードになっている。)、チルト設定信号生成部33
が、最適チルト量に設定するためのチルト設定信号をチ
ルトサーボ回路21に出力し、チルトサーボ回路621
によって対物レンズ4の傾きをコントロールすることに
より光ディスク1と光ビームの相対傾きは最適チルト量
に制御することができる。以上のように、本発明の実施
例7の構成によれば、チルトセンサなどの特別な検出装
置やチルトモータなどのチルト駆動機構を設けることな
く、光ディスクの反り量が大きい場合でも、光ビームの
光軸に対する光ディスクの記録面の傾きをジッタ信号に
より正確に検出し、かつ光ビームの光軸に対する光ディ
スクの記録面の傾きを最適な角度に精度良く制御するこ
とができる光ディスク装置を提供する。別個のチルトセ
ンサを用いる従来例においてはチルトセンサにおけるチ
ルト角度と光ピックアップ3におけるチルト角度との誤
差が問題であったが、光ピックアップ3が入力した反射
光に基づいて最適のチルト量を算出する本発明の光ディ
スク装置においてはそのような誤差はありえない。
【0126】以上、本発明の光ディスク装置は、チルト
センサなどの特別な検出装置を設けることなく、光ディ
スクの反り量が大きい場合にも、確実に最適チルト量を
検出することができるので、非常に高精度で信頼性の高
いチルトサーボが実現できる。したがって、本発明の光
ディスク装置の構成はDVD−R装置、DVD−RAM
装置、DVD−RW装置、CD−R装置、CD−RW装
置や光磁気記録装置などの記録及び再生の両方を行う光
ディスク記録再生装置、及び再生専用のDVD−ROM
装置、CD−ROM装置や再生専用MD装置などの光デ
ィスク再生装置、及び記録のみを行う光ディスク記録装
置のいずれの光ディスク装置においても好適であり、い
ずれの場合も同様の効果を奏することは言うまでもな
い。
【0127】
【発明の効果】以上、本発明の光ディスク装置は光ディ
スクの記録面と光ビームの相対傾きであるチルト量を光
学ピックアップの再生信号を用いて検出する。光学ピッ
クアップの傾きや対物レンズの傾きを変化させることに
より、チルト量を変化させながら再生信号の振幅値やジ
ッタ値を計測し、チルト量と再生信号の振幅値の関係を
最小二乗法によって2次関数に近似する。チルト量の変
化に対する再生信号の振幅値が最大となるチルト量、ま
たはジッタ値が最小となるチルト量を算出して最適チル
ト量とする。さらに光ディスクの反り量が極端に大きい
場合など再生信号の品位が著しく低下する場合に対応す
るために、算出された最適チルト量が正しいか否かを判
定する手段を設け、正しくないと判定した際には、光デ
ィスクの反り角度に対応した角度範囲でチルト量を再び
変化させ、再計測・再演算を行う構成とした。この構成
により、チルトセンサなどの特別な検出装置を設けるこ
となく、光ディスクの反り量の大小に関わらず、光ビー
ムの光軸に対する光ディスクの記録面の傾きを正確に検
出し、かつ光ビームの光軸に対する光ディスクの記録面
の傾きを最適な角度に精度良く制御することが可能とな
る。よって、小型・薄型でかつ信頼性の高い光ディスク
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における光ディスク装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1における光ディスク装置のチ
ルトサーボ回路21の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例1における光ディスク装置の光
検出器34の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例1における光ディスク装置の再
生信号処理回路19の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例1における光ディスク装置のチ
ルト検出部20の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例1における光ディスク装置の光
学ピックアップ3の傾きに対するTE信号振幅の変化を
示すグラフである。
【図7】本発明の実施例1における光ディスク装置にお
いてステップ角度を0.2度でチルト量を変化させなが
ら計測したTE信号振幅のプロットと、その計測値に基
づいて最小二乗法で2次関数に近似した2次曲線を示す
グラフである。
【図8】本発明の実施例1における光ディスク装置にお
いてTE信号振幅が最大となる真の最適チルト量がステ
ップ角度0.2度の約2.75倍であった場合のTE信
号振幅のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法
で2次関数に近似した2次曲線を示すグラフである。
【図9】本発明の実施例2における光ディスク装置にお
いてTE信号振幅が最大となる真の最適チルト量がステ
ップ角度0.2度の約3.7倍であった場合のTE信号
振幅のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法で
2次関数に近似した2次曲線を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例3における光ディスク装置に
おいてTE信号振幅が最大となる真の最適チルト量がス
テップ角度0.2度の約3.7倍であった場合のTE信
号振幅のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法
で2次関数に近似した2次曲線を示すグラフである。
【図11】本発明の実施例5における光ディスク装置の
構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施例5における光ディスク装置の
チルト検出部420の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施例5の光ディスク装置の光学ピ
ックアップ3の傾きに対するRF信号振幅の変化を示す
グラフである。
【図14】本発明の実施例5における光ディスク装置に
おいてステップ角度を0.2度でチルト量を変化させな
がら計測したRF信号振幅のプロットと、その計測値に
基づいて最小二乗法で2次関数に近似した2次曲線を示
すグラフである。
【図15】本発明の実施例5における光ディスク装置に
おいてRF信号振幅が最大となる真の最適チルト量がス
テップ角度0.2度の約2.75倍であった場合のRF
信号振幅のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗
法で2次関数に近似した2次曲線を示すグラフである。
【図16】本発明の実施例5における光ディスク装置に
おいてRF信号振幅が最大となる真の最適チルト量がス
テップ角度0.2度の約3.7倍であった場合のRF信
号振幅のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法
で2次関数に近似した2次曲線を示すグラフである。
【図17】本発明の実施例6における光ディスク装置の
構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施例6の光ディスク装置のチルト
検出部520の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の実施例6の光ディスク装置の光学ピ
ックアップ3の傾きに対するジッタ値の変化を示すグラ
フである。
【図20】本発明の実施例6における光ディスク装置の
ステップ角度0.2度でチルト量を変化させながら計測
したジッタ電圧値のプロットと、その計測値に基づいて
最小二乗法で2次関数に近似した2次曲線を示したグラ
フである。
【図21】本発明の実施例6における光ディスク装置の
ジッタ値が最小となる真の最適チルト量がステップ角度
0.2度の約2.75倍であった場合の計測したジッタ
電圧値のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法
で2次関数に近似した2次曲線を示したグラフである。
【図22】本発明の実施例6における光ディスク装置の
ジッタ値が最小となる真の最適チルト量がステップ角度
0.2度の約3.7倍であった場合の計測したジッタ電
圧値のプロットと、その計測値に基づいて最小二乗法で
2次関数に近似した2次曲線を示したグラフである。
【図23】本発明の実施例7における光ディスク装置の
対物レンズ4を傾けるチルトアクチュエータの構成を示
す図である。
【図24】本発明の実施例7の光ディスク装置の構成を
示すブロック図である。
【図25】本発明の実施例7の光ディスク装置のチルト
サーボ回路621の構成を示すブロック図ある。
【図26】本発明の実施例1の光ディスク装置のチルト
検出部20の動作を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施例5の光ディスク装置のチルト
検出部420の動作を示すフローチャートである。
【図28】本発明の実施例6の光ディスク装置のチルト
検出部520の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 3 光学ピックアップ 4 対物レンズ 6 フォーカスサーボ回路 7 フォーカスアクチュエータ 8 マグネット 9 フォーカス駆動コイル 10 トラッキング駆動コイル 11 トラッキングアクチュエータ 12 トラッキングサーボ回路 17 ガイド軸 19 再生信号処理回路 20、420、520 チルト検出部 21、621 チルトサーボ回路 23 チルトサーボ信号発生部 24 チルトモータ 25 チルトモータ駆動回路 27 モータギア 28 チルトラック 29 チルトカム 30 チルトフォロア 31 ガイド軸固定板31 34 光検出器 33 チルト設定信号生成部 35 TE信号振幅計測部 36、436、536 最適チルト量演算部 37、137、237、337、437、537、63
7 演算結果判定 部438 RF信号振幅計測部 539 ジッタ計測部 540 ジッタ信号計測部 623 チルトサーボ信号発生部 643 チルト駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 勝己 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA13 BA01 CB03 CC12 CD03 CD04 CF05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパイラル状または同心円状に形成され
    たトラックを有する光ディスクに光ビームを集束して照
    射し、信号の記録または再生を行う光学ピックアップ
    と、 前記光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、 前記光ディスクの記録面と前記光ビームの相対傾きであ
    るチルト量に応じて変化する信号を前記光検出器の出力
    信号を用いて生成する再生信号処理部と、 第1のモードにおいては前記チルト量を複数の異なる値
    に設定する指令信号を順次出力し、第2のモードにおい
    ては前記チルト量を最適チルト値に設定するチルト設定
    信号生成部と、 前記チルト設定信号生成部の出力信号に応じて前記チル
    ト量を可変するチルト駆動機構と、 前記指令信号に基づいて前記チルト駆動機構を駆動して
    前記チルト量を順次変化させたときの前記再生信号処理
    部の出力値を計測する再生信号計測部と、 前記指令信号によって変化させた前記チルト量と前記再
    生信号計測部の計測値とに基づいて前記最適チルト値を
    算出する最適チルト量演算部と、 を具備することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 スパイラル状または同心円状に形成され
    たトラックを有する光ディスクに光ビームを集束して照
    射し、信号の記録または再生を行う光学ピックアップ
    と、 前記光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、 前記光ディスクの記録面と前記光ビームの相対傾きであ
    るチルト量に応じて変化する信号を前記光検出器の出力
    信号を用いて生成する再生信号処理部と、 第1のモードにおいては前記チルト量を複数の異なる値
    に設定する指令信号を順次出力し、第2のモードにおい
    ては前記チルト量を最適チルト値に設定するチルト設定
    信号生成部と、 前記チルト設定信号生成部の出力信号に応じて前記チル
    ト量を可変するチルト駆動機構と、 前記指令信号に基づいて前記チルト駆動機構を駆動して
    前記チルト量を順次変化させたときの前記再生信号処理
    部の出力値を計測する再生信号計測部と、 前記指令信号によって変化させた前記チルト量と前記再
    生信号計測部の計測値との関係を最小二乗法により所定
    の関数に近似し、前記関数に基づいて前記最適チルト値
    を算出する最適チルト量演算部と、 を具備することを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記最適チルト量演算部で算出された前
    記最適チルト値が、前記チルト設定信号生成部の指令信
    号に応じて定められる演算限界値を越えているか否かを
    判定し、前記最適チルト値が正方向の前記演算限界値を
    越えていた場合には前記チルト設定信号生成部の指令信
    号をそれによって定められるチルト値が正方向に所定量
    だけ変化するように再設定し、前記最適チルト値が負方
    向の前記演算限界値を越えていた場合には前記チルト設
    定信号生成部の指令信号をそれによって定められるチル
    ト値が負方向に所定量だけ変化するように再設定し、前
    記最適チルト値が前記演算限界値が越えていない場合に
    は前記チルト設定信号生成部に前記最適チルト値を設定
    させる演算結果判定部を更に具備し、 前記最適チルト量演算部で算出された前記最適チルト値
    が正方向または負方向の前記演算限界値を越えていた場
    合には、前記チルト設定信号生成部は再設定した前記指
    令信号を出力し、前記再生信号計測部は再設定された前
    記指令信号に応じて前記チルト量を順次変化させたとき
    の前記再生信号処理部の出力値を再計測し、かつ前記最
    適チルト量演算部は前記最適チルト値を再算出すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ディスク
    装置。
  4. 【請求項4】 前記チルト量をX、前記再生信号計測部
    の計測値をYとするとYはXの2次関数で表され、前記
    最適チルト量演算部は、前記Yが極値となる前記チルト
    量を最適チルト値として算出し、 前記2次関数の2次係数が正か負かの判定を行い、正の
    場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれに
    よって定められるチルト値が所定量だけ変化するように
    再設定し、負の場合には前記チルト設定信号生成部に前
    記最適チルト値を設定させる演算結果判定部を更に有
    し、 前記2次関数の2次係数が正の場合には、前記チルト設
    定信号生成部は再設定した前記指令信号を出力し、前記
    再生信号計測部は再設定された前記指令信号に応じて前
    記チルト量を順次変化させたときの前記再生信号処理部
    の出力値を再計測し、かつ前記最適チルト量演算部は前
    記最適チルト値を再算出する、ことを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記チルト量をX、前記再生信号計測部
    の計測値をYとするとYはXの2次関数で表され、前記
    最適チルト量演算部は、前記Yが極値となる前記チルト
    量を最適チルト値として算出し、 前記2次関数の2次係数が正か負かの判定を行い、負の
    場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれに
    よって定められるチルト値が所定量だけ変化するように
    再設定し、正の場合には前記チルト設定信号生成部に前
    記最適チルト値を設定させる演算結果判定部を更に有
    し、 前記2次関数の2次係数が負の場合には、前記チルト設
    定信号生成部は再設定した前記指令信号を出力し、前記
    再生信号計測部は再設定された前記指令信号に応じて前
    記チルト量を順次変化させたときの前記再生信号処理部
    の出力値を再計測し、かつ前記最適チルト量演算部は前
    記最適チルト値を再算出する、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ディ
    スク装置。
  6. 【請求項6】 前記演算結果判定部は、前記2次関数の
    2次係数が正か負かを判定すると共に、前記指令信号に
    よって設定される複数の前記チルト量の中心値である基
    準角度を基準として前記最適チルト値が正方向に位置す
    るか負方向に位置するかを判定し、前記2次係数が負の
    場合には前記チルト設定信号生成部に前記最適チルト値
    を設定させ、前記2次係数が正であってかつ前記最適チ
    ルト値が前記基準角度を基準として正方向に位置する場
    合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれによ
    って定められるチルト値が負方向に所定量だけ変化する
    ように再設定し、前記2次係数が正であってかつ前記最
    適チルト値が前記基準角度を基準として負方向に位置す
    る場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれ
    によって定められるチルト値が正方向に所定量だけ変化
    するように再設定することを特徴とする請求項4に記載
    の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記演算結果判定部は、前記2次関数の
    2次係数が正か負かを判定すると共に、前記指令信号に
    よって設定される複数の前記チルト量の中心値である基
    準角度を基準として前記最適チルト値が正方向に位置す
    るか負方向に位置するかを判定し、前記2次係数が正の
    場合には前記チルト設定信号生成部に前記最適チルト値
    を設定させ、前記2次係数が負であってかつ前記最適チ
    ルト値が前記基準角度を基準として正方向に位置する場
    合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれによ
    って定められるチルト値が負方向に所定量だけ変化する
    ように再設定し、前記2次係数が負であってかつ前記最
    適チルト値が前記基準角度を基準として負方向に位置す
    る場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれ
    によって定められるチルト値が正方向に所定量だけ変化
    するように再設定することを特徴とする請求項5に記載
    の光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 前記演算結果判定部は、前記2次関数の
    2次係数が正か負かを判定すると共に、前記指令信号に
    よって設定される複数の前記チルト量の中心値である基
    準角度を基準として、前記指令信号によって設定される
    前記チルト量が前記基準角度に対して正方向に位置する
    場合に計測された前記計測値の平均である正側平均値
    と、前記指令信号によって設定される前記チルト量が前
    記基準角度に対して負方向に位置する場合に計測された
    前記計測値の平均である負側平均値との大小関係を比較
    し、前記2次係数が正でかつ前記正側平均値が前記負側
    平均値よりも大きい場合には前記チルト設定信号生成部
    の指令信号をそれによって定められるチルト値が正方向
    に所定量だけ変化するように再設定し、前記2次係数が
    正でかつ前記負側平均値が前記正側平均値よりも大きい
    場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれに
    よって定められるチルト値が負方向に所定量だけ変化す
    るように再設定し、前記2次係数が負の場合には前記チ
    ルト設定信号生成部に前記最適チルト値を設定させこと
    を特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 前記演算結果判定部は、前記2次関数の
    2次係数が正か負かを判定すると共に、前記指令信号に
    よって設定される複数の前記チルト量の中心値である基
    準角度を基準として、前記指令信号によって設定される
    前記チルト量が前記基準角度に対して正方向に位置する
    場合に計測された前記計測値の平均である正側平均値
    と、前記指令信号によって設定される前記チルト量が前
    記基準角度に対して負方向に位置する場合に計測された
    前記計測値の平均である負側平均値との大小関係を比較
    し、前記2次係数が負でかつ前記正側平均値が前記負側
    平均値よりも大きい場合には前記チルト設定信号生成部
    の指令信号をそれによって定められるチルト値が負方向
    に所定量だけ変化するように再設定し、前記2次係数が
    負でかつ前記負側平均値が前記正側平均値よりも大きい
    場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそれに
    よって定められるチルト値が正方向に所定量だけ変化す
    るように再設定し、前記2次係数が正の場合には前記チ
    ルト設定信号生成部に前記最適チルト値を設定させこと
    を特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  10. 【請求項10】 前記演算結果判定部は、前記2次関数
    の2次係数が正か負かを判定すると共に、前記指令信号
    によって設定される複数の前記チルト量の中心値である
    基準角度を基準として、前記指令信号によって設定され
    る前記チルト量が前記基準角度に対して正方向に位置す
    る場合に計測された前記計測値の平均である正側平均値
    と、前記指令信号によって設定される前記チルト量が前
    記基準角度に対して負方向に位置する場合に計測された
    前記計測値の平均である負側平均値との大小関係を比較
    し、前記最適チルト量演算部で算出された前記最適チル
    ト値が前記基準角度に対して正方向に位置しかつ前記負
    側平均値が前記正側平均値よりも大きい場合には、前記
    チルト設定信号生成部の指令信号をそれによって定めら
    れるチルト値が負方向に所定量だけ変化するように再設
    定し、前記最適チルト値が前記基準角度に対して負方向
    に位置しかつ前記正側平均値が前記負側平均値よりも大
    きい場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそ
    れによって定められるチルト値が正方向に所定量だけ変
    化するように再設定し、 前記チルト設定信号生成部の指令信号が再設定された場
    合には、前記チルト設定信号生成部は再設定した前記指
    令信号を出力し、前記再生信号計測部は再設定された前
    記指令信号に応じて前記チルト量を順次変化させたとき
    の前記再生信号処理部の出力値を再計測し、かつ前記最
    適チルト量演算部は前記最適チルト値を再算出する、 ことを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  11. 【請求項11】 前記演算結果判定部は、前記2次関数
    の2次係数が正か負かを判定すると共に、前記指令信号
    によって設定される複数の前記チルト量の中心値である
    基準角度を基準として、前記指令信号によって設定され
    る前記チルト量が前記基準角度に対して正方向に位置す
    る場合に計測された前記計測値の平均である正側平均値
    と、前記指令信号によって設定される前記チルト量が前
    記基準角度に対して負方向に位置する場合に計測された
    前記計測値の平均である負側平均値との大小関係を比較
    し、前記最適チルト量演算部で算出された前記最適チル
    ト値が前記基準角度に対して正方向に位置しかつ前記正
    側平均値が前記負側平均値よりも大きい場合には、前記
    チルト設定信号生成部の指令信号をそれによって定めら
    れるチルト値が負方向に所定量だけ変化するように再設
    定し、前記最適チルト値が前記基準角度に対して負方向
    に位置しかつ前記負側平均値が前記正側平均値よりも大
    きい場合には前記チルト設定信号生成部の指令信号をそ
    れによって定められるチルト値が正方向に所定量だけ変
    化するように再設定し、 前記チルト設定信号生成部の指令信号が再設定された場
    合には、前記チルト設定信号生成部は再設定した前記指
    令信号を出力し、前記再生信号計測部は再設定された前
    記指令信号に応じて前記チルト量を順次変化させたとき
    の前記再生信号処理部の出力値を再計測し、かつ前記最
    適チルト量演算部は前記最適チルト値を再算出する、 ことを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  12. 【請求項12】 前記再生信号処理部の出力値がトラッ
    キングエラー信号であって、前記再生信号計測部がトラ
    ッキングエラー信号振幅計測部であることを特徴とする
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項6、
    請求項8又は請求項10に記載の光ディスク装置。
  13. 【請求項13】 前記再生信号処理部の出力値が前記光
    検出器に含まれる複数の発光素子の出力信号の加算信号
    に応じた出力値であって、前記再生信号計測部が前記加
    算信号の振幅を計測する加算信号振幅計測部であること
    を特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項6、請求項8又は請求項10に記載の光ディ
    スク装置。
  14. 【請求項14】 前記再生信号計測部がジッタ信号計測
    部であるであることを特徴とする請求項1、請求項2、
    請求項3、請求項5、請求項7、請求項9又は請求項1
    1に記載の光ディスク装置。
  15. 【請求項15】 前記チルト駆動機構が光ビームを集束
    する対物レンズの角度を変える構成であることを特徴と
    する請求項1から請求項14のいずれかの請求項に記載
    の光ディスク装置。
  16. 【請求項16】 スパイラル状または同心円状に形成さ
    れたトラックを有する光ディスクに光ビームを集束して
    照射し、信号の記録または再生を行う光学ピックアップ
    と、 前記光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、 前記光ディスクの記録面と前記光ビームの相対傾きであ
    るチルト量に応じて変化する信号を前記光検出器の出力
    信号を用いて生成する再生信号処理部と、 前記再生信号処理部の出力値を計測する再生信号計測部
    と、 前記チルト量を可変するチルト駆動機構と、 を具備する光ディスク装置の制御方法であって、 前記チルト量を複数の異なる値に設定する指令信号を順
    次出力し、前記指令信号に応じて前記チルト駆動機構を
    駆動して前記チルト量を順次変化させ、前記チルト量を
    順次変化させたときの前記再生信号処理部の出力信号を
    計測し、前記指令信号によって変化させた前記チルト量
    と前記再生信号計測部の計測値とに基づいて最適チルト
    値を算出する最適チルト量検出ステップと、 前記チルト量を前記最適チルト値に設定する最適チルト
    量設定ステップと、 を有することを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  17. 【請求項17】 前記最適チルト量検出ステップにおい
    て、前記指令信号によって変化させた前記チルト量と前
    記再生信号計測部の計測値との関係を最小二乗法により
    所定の関数に近似し、前記関数に基づいて前記最適チル
    ト値を算出することを特徴とする請求項16に記載の光
    ディスク装置の制御方法。
  18. 【請求項18】 前記最適チルト量検出ステップにおい
    て、前記最適チルト値が前記指令信号に応じて定められ
    る演算限界値を越えているか否かを判定し、 前記最適チルト値が正方向の前記演算限界値を越えてい
    た場合には、前記指令信号をそれによって定められるチ
    ルト値が正方向に所定量だけ変化するように再設定し
    て、前記最適チルト量検出ステップを再実行し、 前記最適チルト値が負方向の前記演算限界値を越えてい
    た場合には、前記指令信号をそれによって定められるチ
    ルト値が負方向に所定量だけ変化するように再設定し
    て、前記最適チルト量検出ステップを再実行し、 前記最適チルト値が前記演算限界値が越えていない場合
    には最適チルト量設定ステップを実行する、 ことを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の光
    ディスク装置の制御方法。
  19. 【請求項19】 前記最適チルト量検出ステップにおい
    て、前記チルト量をX、前記再生信号計測部の計測値を
    YとするとYはXの2次関数で表され、前記Yが極値と
    なる前記チルト量を最適チルト値として算出し、且つ前
    記2次関数の2次係数が正か負かの判定を行い、 前記2次関数の2次係数が正の場合には前記指令信号を
    それによって定められるチルト値が所定量だけ変化する
    ように再設定して、前記最適チルト量検出ステップを再
    実行し、 前記2次関数の2次係数が負の場合には最適チルト量設
    定ステップを実行する、 ことを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の光
    ディスク装置の制御方法。
  20. 【請求項20】 前記最適チルト量検出ステップにおい
    て、前記チルト量をX、前記再生信号計測部の計測値を
    YとするとYはXの2次関数で表され、前記Yが極値と
    なる前記チルト量を最適チルト値として算出し、且つ前
    記2次関数の2次係数が正か負かの判定を行い、 前記2次関数の2次係数が負の場合には前記指令信号を
    それによって定められるチルト値が所定量だけ変化する
    ように再設定して、前記最適チルト量検出ステップを再
    実行し、 前記2次関数の2次係数が正の場合には最適チルト量設
    定ステップを実行する、 ことを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の光
    ディスク装置の制御方法。
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