JP2002340902A - 微生物ないし微生物成分の測定方法およびこれに用いる測定キット - Google Patents

微生物ないし微生物成分の測定方法およびこれに用いる測定キット

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JP2002340902A
JP2002340902A JP2001148641A JP2001148641A JP2002340902A JP 2002340902 A JP2002340902 A JP 2002340902A JP 2001148641 A JP2001148641 A JP 2001148641A JP 2001148641 A JP2001148641 A JP 2001148641A JP 2002340902 A JP2002340902 A JP 2002340902A
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Takeshi Nomura
雄 野村
Toshimichi Kanetani
利道 金谷
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Katakura Industries Co Ltd
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Katakura Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料中の夾雑物の影響を受けることなく、ま
た、測定対象物の変異・多様性に関係なく微生物ないし
微生物成分を簡単に、しかも的確に測定する方法を提供
すること。 【解決手段】 検体と、微生物の外膜または細胞壁を構
成する多糖類に特異的に結合するタンパク質とを反応さ
せ、当該タンパク質に結合した上記多糖類を検出するこ
とを特徴とする検体中の微生物ないし微生物成分の測定
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物の外膜また
は細胞壁を構成する多糖類と特異的に結合するタンパク
質を利用した微生物または微生物成分の測定方法および
これに用いる測定キットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】医療や食品等の分野では、ヒト等に対す
る安全性を確保するため、微生物の存在の有無を確認
し、汚染を避けることが必要不可欠であり、そのために
適切な検査を行うことが要求されている。それ故に微生
物検査は、医療現場での診断、医薬品等の安全性試験、
製造現場での水や食品等の検査等、幅広い分野で行われ
ている。
【0003】また一方、生きている微生物だけでなく、
微生物を構成するいくつかの多糖類もそれ自身種々の生
物活性を有することが知られており、疾患との関係につ
いても議論されている(Lisa, Vol.6,No.9,pp854-858,1
999)。従って、このような物質に対する汚染をさける
ことも重要である。
【0004】例えば、グラム陰性菌表層に存在する外膜
を構成する多糖類の1つであるリポ多糖(以下、「LP
S」という)は、リピドAと呼ばれる脂質とこれに共有
結合した多糖により構成されるものであるが、内毒素と
して凝固繊溶系の反応促進、アジュバンド作用・マイト
ジェン活性など免疫系への影響、血小板・白血球減少、
ショック等循環系への影響、シュワルツマン(Shwartzm
an)反応、発熱等様々な生物活性を示すことが知られて
いる。
【0005】また、酵母・カビ・キノコ等の真菌類の細
胞壁を構成する多糖類の1つであるβ−1,3−グルカ
ン(以下、「βG」という)は多様な構造を持ち、マク
ロファージからの各種サイトカインの産生誘導、補体の
活性化、抗腫瘍活性、アレルゲンとしての作用、LPS
の生理作用の増強等、種々の生物活性を示すことが知ら
れている。
【0006】更に、大部分の原核生物の細胞壁を構成す
る多糖類の一つであるペプチドグリカン(以下、「P
G」という)はN−アセチルムラミン酸またはN−グル
コリルムラミン酸とD−アミノ酸を含む糖ペプチドのポ
リマーであるが、このものもβGやLPSと同様にマク
ロファージ、Tリンパ球およびBリンパ球等の免疫応答
細胞に対する種々の作用を有する。具体的には血小板の
破壊、繊維芽細胞の増殖促進、骨吸収の促進、補体の活
性化、体液性免疫反応の増進または抑制、細胞性免疫の
増強、細胞内皮系の刺激、一過性の白血球減少およびそ
の後の増加、インターフェロン誘導因子の作用増強、自
然抵抗力の強化、発熱誘導、LPSに対する感受性向上
等の作用を有することが知られている。
【0007】従って製造・医療現場においてはこのよう
な微生物や、これら微生物の成分の存在を的確に検出
し、それらの混入を防ぐことが強く要求され、一部義務
付けられている。
【0008】ところで、現在、微生物あるいは微生物由
来の物質を測定する方法として、これらに対する抗体を
用いて測定する方法が知られている。しかしこの方法
は、免疫源として使用した微生物や微生物成分に対して
は、感度の高い測定が可能であるが、その反面、抗体が
厳密に抗原を識別するために、免疫源とした微生物以外
の微生物や免疫源とした微生物であっても抗原の変異が
あった場合、これを検出することができない可能性は高
い。
【0009】また、微生物の検出には培養法やPCR法
等も利用されている。このうち、培養法では微生物の検
出に時間がかかり、さらに培地の選択や条件によっては
目的微生物の増殖が起きず、検出できないことがある。
また、PCR法では特定の遺伝子配列しか増幅できない
ため、公知の特定の微生物しか測定できないといった問
題点がある。更に、それらの方法の大半は、生きた微生
物そのものを測定する方法であり、微生物成分を検出す
る場合には使用できない。
【0010】このようなことから、現在、微生物の外膜
や細胞壁を構成する多糖類であるLPSや、βGあるい
はPGを測定することにより、微生物の存在等を検出す
ることが行われている。
【0011】このうち、LPSおよびβGの測定に関し
ては、カブトガニ血球抽出物を利用したリムルス試薬が
利用されている。このリムルス試薬を用いた測定法は、
簡便で高感度な測定法であるが、カブトガニ血球抽出液
中の生体防御反応の1つである血液凝固カスケード機構
を利用しているため、プロテアーゼやプロテアーゼ阻害
剤、タンパク変性剤、キレート剤、金属イオン、強酸・
強アルカリ等の、測定に干渉する因子が多く、これらを
除去、または試料の希釈による調製をおこなわなくては
ならないという問題があった。
【0012】更に、PGやβGの測定に関しては、蚕体
液を用いる方法が報告されている(FEMS Immunology an
d Medical Microbiology, 15, 129-134, 1996.)。この
方法は、蚕体液中に存在するプロテアーゼカスケード
が、PGやβGによって活性化することを利用した方法
であり、活性化したカスケードにより最終的に生じるメ
ラニンを測ることにより、PGやβGを定量するもので
ある。そして、この原理を利用した製品がすでに市販さ
れているが、この試薬は、試料中の塩濃度の影響を受け
やすく、また、多くの場合試料中にPGとβGが共に存
在するが、このような場合、どちらの検体に対しても同
様に反応するため、両者を合わせた測定値しか得られな
い、すなわちPGのみを測定することができないという
問題があった。
【0013】上記方法については、PGを特異的に測定
するために、蚕体液中よりβGに反応する成分を除去
し、PGと特異的に反応する成分のみを用いる方法が報
告されている(特公平7−114707号公報)。しか
しこの方法では、作業中に外部環境からのPGやβGの
混入がおきやすいこと、蚕体液中の反応系を構成する酵
素の活性の低下がおきやすいこと、アフィニティクロマ
トグラフィ中にβGに反応する系が活性化してしまう可
能性が高いこと等の欠点がある。またこれ以外の方法と
して、βG認識タンパク質抗体等を用いてβGに反応す
る系を除去する方法やβGを試料から除去する方法(特
開平11−196895号公報)、特定構造を有するポ
リ(1→3)グルコシド等、βGに対する反応系を阻害す
る糖化合物を利用する方法(特開平11−255805
号公報)等が報告されているが、いずれも調製作業中
に、外部環境からのPGやβGの混入を完全に防ぐこと
は困難である。すなわち、試薬調製におけるPGやβG
のわずかな混入であっても、反応系の活性化が起こるた
め、その結果、PGに対する反応性が低下し、しかもそ
の程度が一定でないため測定値の再現性を得ることが難
しい可能性が高い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みなされたものであり、試料中の夾雑物の影響を受け
ることなく、また、測定対象物の変異・多様性に関係な
く微生物ないし微生物成分を簡単に、しかも的確に測定
する方法を提供することを課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、まず微生
物の検出方法について検討を行った結果、微生物の外膜
または細胞壁を構成する多糖類と特異的に結合するタン
パク質を測定系に組み込むことにより、従来の方法に比
べ微生物の存在を的確に検出できることを見出した。ま
た、この方法は、生きている微生物のみならず、微生物
成分の存在をも検出できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0016】すなわち本発明は、検体と、微生物の外膜
または細胞壁を構成する多糖類に特異的に結合するタン
パク質とを反応させ、当該タンパク質に結合した上記多
糖類を検出することを特徴とする検体中の微生物ないし
微生物成分の測定方法を提供するものである。
【0017】また本発明は、微生物の外膜または細胞壁
を構成する多糖類に特異的に結合するタンパク質を固定
化した固相と、検体とを反応させ、次いで固相上で上記
タンパク質と結合した微生物の外膜または細胞壁を構成
する多糖類を、標識物質で標識された微生物の外膜また
は細胞壁を構成する多糖類に特異的に結合するタンパク
質で検出することを特徴とする検体中の微生物ないし微
生物成分の測定方法を提供するものである。
【0018】更に本発明は、次の成分(a)および
(b)、 (a)微生物の外膜または細胞壁を構成する多糖類に特
異的に結合するタンパク質が固定化された固相 (b)標識物質で標識された微生物の外膜または細胞壁
を構成する多糖類に特異的に結合するタンパク質 を含む微生物または微生物成分の測定キットを提供する
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、微生物ないしは微生物
成分を検出すべき検体に、微生物の外膜または細胞壁を
構成する多糖類(以下、「膜多糖類」という)に特異的
に結合するタンパク質(以下、「特異結合タンパク質」
という)を反応させ、特異結合タンパク質と膜多糖類が
結合してできた複合体を検出することにより実施され
る。
【0020】本発明において用いられる特異結合タンパ
ク質としては、微生物の外膜または細胞壁を構成する多
糖類を認識し、これと安定な結合体を形成できるタンパ
ク質をいう。この特異結合タンパク質としては、大部分
の原核生物の細胞壁を構成するPGと特異的に結合する
ペプチドグリカン認識タンパク質(以下、「PGRP」
という)、グラム陰性菌の外膜を構成するLPSと特異
的に結合するLPS結合タンパク質(Eur.J.Biochem. V
ol.1248, pp.217-224, 1997.)、真菌類の細胞壁を構成
するβGと特異的に結合するβG認識タンパク質(The
Journal of Biological Chemistry Vol.263, No24, pp.
12056-12062, 1988.)等が挙げられる。
【0021】上記した特異結合タンパク質はいずれも公
知のものであり、例えばPGRPの製造方法としては、
蚕体液から精製する方法(The Journal of Biological
Chemistry Vol.271, No.23, pp.13854-13860, 199
6.)、組換え体を用い生産する方法(特開平10-179171
号)等が報告されているが、特にこれらに制約されるも
のでなく、結合タンパク質を製造可能な方法であればい
ずれの方法であっても良い。
【0022】上記の特異結合タンパク質の製造方法のう
ち、特に好ましい方法としては、組換えバキュロウイル
スをカイコに感染させることにより組換え特異結合タン
パク質を発現させ、体液を回収、精製する方法である。
この場合比較的少量の材料から必要量の特異結合タンパ
ク質を得ることが可能となる。また、上記のようにして
得られた特異結合タンパク質の精製方法としては、例え
ばアフィニティカラムを用いた方法(The Journal of B
iological Chemistry Vol.271, No.23, pp.13854-1386
0, 1996.)が利用できるが、結合タンパク質を精製可能
な方法であれば特に制限されるものでない。
【0023】本発明の測定方法において、特に好ましい
方法の例としては、特異結合タンパク質を固相表面に固
定化し、これに検体中の膜多糖類を結合させて得られた
複合体に、さらに検出用の特異結合タンパク質を結合さ
せる測定法(以下、「サンドイッチ測定法」という)が
挙げられる。このサンドイッチ測定法は、抗体を用いる
測定方法において広く使われる方法であるが、その場合
は、通常、固定化する抗体と、検出用の抗体は異なるエ
ピトープを認識するものである必要がある。しかしなが
ら、本発明方法では、測定対象物である膜多糖類がポリ
マー状の繰り返し構造、または多数の特定構造を有する
ものであるから、この特定単位を認識する特異結合タン
パク質を用いることにより、1つの特異結合タンパク質
のみでサンドイッチ測定法が可能となる。
【0024】固相化に用いる担体としては、膜多糖類と
結合能をもつ特異結合タンパク質を十分量固定化できる
物であれば特に制限されず、担体として通常用いられる
物質を原料としたプレート、メンブレン、チューブ、ビ
ーズ、ゲル等の形状のものが使用可能である。また、固
相化方法としては、膜多糖類と結合能をもつ特異結合タ
ンパク質を十分量固定化できる方法であれば特に制限さ
れず、直接担体に固相化する方法、スペーサーを用いる
方法、抗体を介して結合させる方法等が何れも使用可能
である。
【0025】しかしながら、特異結合タンパク質の特性
を最大限に引き出しうる固相材料としては、担体表面に
共有結合用の官能基を有するものが好ましく、特に特異
結合タンパク質としてPGRPを使用する場合、担体表
面にカルボキシル基を有するものが好ましく、例えばE
LISA用プレートカルボ(住友ベークライト製)等の
使用が特に好ましい。また、この固相に対する結合方法
としても、カルボジイミドを縮合剤として用いる方法を
用いることによりより好ましい結果が得られる。
【0026】上記した固相に固定化した特異結合タンパ
ク質に、膜多糖類を結合させて複合体を形成させるに
は、これに先立ち、夾雑物が非特異的に固相や結合タン
パク質に吸着することを防ぐために、予め固相に対しブ
ロッキング処理をおこなうことが好ましい。この段階で
のブロッキング処理に用いる溶液(以下、「第1ブロッ
ク剤」という)に含まれるブロック体としては、夾雑物
の非特異的吸着を可能な限り防ぎ、かつ結合タンパク質
と微生物成分との結合を阻害しない性質を有するものが
利用される。このような第1ブロック剤中のブロック体
の例としては、血清タンパク質、カゼインやスキムミル
ク等の乳成分タンパク質、ゼラチンが挙げられる。な
お、このブロック剤は測定に使用される結合タンパク質
および測定対象物となる微生物成分の種類によって異な
るものであり、それに応じてブロック体も選択しなけれ
ばならない。具体的に結合タンパク質としてPGRPを
使用してペプチドグリカンを測定する場合には、第1ブ
ロック剤に含まれるブロック体としては牛血清アルブミ
ン等の血清アルブミンが好ましい。
【0027】このようにして得られた、特異結合タンパ
ク質を固定化した固相に、膜多糖類を結合させて複合体
を形成させる方法は特に制約はなく、例えば、いくつか
のウエルを有するプレート状固相の各ウエルに検体液を
加えたり、逆に粒状の固相を検体液中に加える方法等が
挙げられる。また、測定すべき場所を拭った綿棒等を検
体とし、これを固相上に写し取ったり、検体を適当な溶
液に懸濁して用いてもよい。なお、その後非結合の夾雑
物を適当な洗浄液を使用し、洗浄することにより除去す
ることが好ましい。この過程により、測定の対象である
微生物成分のみを特異的に固相に結合させることが可能
となる。
【0028】次に、固相に固定化された特異結合タンパ
ク質と結合した膜多糖類を検出するために、標識物質で
標識された結合タンパク質(以下、「標識結合タンパク
質」という)を加え、反応させる。この標識結合タンパ
ク質に用いられる標識物質としては、結合タンパク質の
結合機能を阻害することなく、膜多糖類を検出するため
に使用可能なものであれば特に制限されず種々のものが
使用されるが、微量でも感度よく検出が可能な標識物質
を選択することにより、高感度な測定が可能となる。こ
のような標識物質の例としては、酵素免疫測定法に用い
られるアルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ、
β-ガラクトシダーゼ等の酵素、放射性同位元素、GF
P、フルオレセイン等の蛍光物質、ルシフェラーゼ等の
発光剤等が挙げられる。上記標識物質は複数組み合わせ
てもよい。なお、標識物質の結合タンパク質への結合方
法は既知のタンパク質への結合方法を用いればよい。無
論、標識物質を直接結合させる方法ではなく、例えばビ
オチン等を特異結合タンパク質に結合させ、アビジン等
と結合した標識物質をそれに結合させるような間接的な
結合方法を用いても構わない。
【0029】この標識結合タンパク質を固相に添加する
に当たり、標識結合タンパク質が固相や固定化された結
合タンパク質に吸着するのを防ぐため、これと同時に非
特異吸着を阻害するブロック剤(以下、「第2ブロック
剤」という)を添加することが好ましく、これにより、
高感度の測定が可能となる。このような第2ブロック剤
に含まれるブロック体の例としては、血清タンパク質、
カゼイン、スキムミルク等の乳成分タンパク質、ゼラチ
ンが挙げられる。なお、この第2ブロック剤は、測定対
象物となる膜多糖類および測定に使用される結合タンパ
ク質の種類によって異なるものであり、それに応じてブ
ロック体も選択しなければならない。具体的に、結合タ
ンパク質としてPGRPを使用してPGを測定する場合
には、第2ブロック剤に含まれるブロック体としてカゼ
インやスキムミルク等の乳成分タンパク質を使用するこ
とが好ましい。
【0030】更に、各過程間においては夾雑物等を排除
するためにTween−20(和光純薬工業製)等の界
面活性剤を含むリン酸緩衝溶液で洗浄を行うのが好まし
い。
【0031】最後に、標識結合タンパク質の量を測定す
ることにより、固相に結合した膜多糖類の量を測定し、
微生物ないしは微生物成分の存在を検出する。本発明の
測定方法において、膜多糖類の量の測定は、標識結合タ
ンパク質の標識物質の測定により行われ、これに用いら
れる測定装置は、分光光度計、マイクロプレートリーダ
ー、液体シンチレーションカウンター、蛍光分光光度計
およびルミノメーター等、標識物質にあわせて適宜選
択、使用可能である。また、標識物質として蛍光物質や
発光物質を使用した場合、顕微鏡下での微生物ないしは
微生物成分の性状の確認も可能となる。
【0032】以上説明した本発明の測定方法を容易に実
施するために、微生物成分の測定キットを利用すること
ができる。この検出キットの一例としては、次の組み合
わせよりなるものを挙げることができる。
【0033】成分(a)および(b)、 (a)微生物の外膜または細胞壁を構成する多糖類に特
異的に結合するタンパク質が固定化された固相 (b)標識物質で標識された微生物の外膜または細胞壁
を構成する多糖類に特異的に結合するタンパク質 を含む微生物または微生物成分の測定キット。
【0034】このキットには、更に上記第1および第2
のブロック剤や、適当な界面活性剤を含むリン酸緩衝溶
液等を追加することもできる。
【0035】本発明方法を実施するために特に好ましい
測定キットの具体的例としては、次のものが挙げられ
る。
【0036】(i)担体表面のカルボキシル基にカルボ
ジイミドを用いて特異結合タンパク質を結合した固相 (ii)蛍光物質もしくは発光物質で標識した特異結合タ
ンパク質 (iii)血清アルブミンを含有する第1のブロック剤 (iv)乳成分タンパク質を含有する第2のブロック剤 (v)界面活性剤を含有するリン酸緩衝液
【0037】
【作用】本発明の測定方法は、微生物の外膜あるいは細
胞壁を構成する膜多糖類を検出し、これから微生物ある
いは微生物成分の存在を検出するものである。つまり、
微生物の外膜あるいは細胞壁には、共通してLPS、β
G、PGやテイコ酸などのような、その構造中にポリマ
ー状の繰り返しまたは多数の特定構造を有する多糖類が
存在するとの知見に基づいてなされたものである。
【0038】すなわち、種々のタンパク質を特異的に検
出する方法としては、抗体を用いる方法が知られてお
り、広く使用されているが、この方法は、抗体の製造に
先立ち抗原の存在が必要であるから、未知の微生物の検
出については問題がある。また、抗体を用い、サンドイ
ッチ法で検出を行う場合には、一つの検出物(例えば微
生物)について、2つの異なるエピトープを認識する抗
体が必要になるという問題がある。
【0039】これに対し本発明方法では、微生物が有す
る膜構成成分に着目し、これを多糖類の大まかな構造を
認識し特異的に結合するタンパク質を用いて検出するこ
とにより微生物等の存在を検出しようとするものである
ため抗体では対応できない広い種類の微生物が検出可能
である。また、膜構成成分の構造は上記したようなポリ
マー状の繰り返し構造を有するものであるから、1種類
の特異結合タンパク質が固定化用と標識用として使用可
能である。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
【0041】実 施 例 1 PGの測定: (1)PGRPプレートの作製 精製PGRP(The Journal of Biological Chemistry,
Vol.271, No.23, pp13854-13860, 1996.)を、5mg
/mlの水溶性カルボジイミド(同仁化学研究所製)を
含むリン酸緩衝溶液(pH5.8)で、その濃度が50
μg/mlになるように希釈した。この希釈液をELI
SA用プレートカルボ(住友ベークライト製)の各ウェ
ルに100μlずつ分注し、ゆっくり振盪しながら4℃
で1晩インキュベートすることでPGRPをプレートに
結合させた。翌日反応液を捨て、0.05%のTwee
n−20(和光純薬工業製)を含むリン酸緩衝溶液30
0μl(以下、「洗浄液」という)でプレートの洗浄を
3回行った。次いで1%の牛血清アルブミン(SIGM
A製)を含むリン酸緩衝溶液を300μlずつ分注し、
プレートのブロッキングを行った。30℃で10分間イ
ンキュベート後、上清を捨て、PGRPプレートを作製
した。本プレートを以下の測定に用いた。
【0042】(2)PGの測定 PG(和光純薬工業製)を1%の牛血清アルブミンを含
むリン酸緩衝溶液で希釈し、50ng/mlを最大濃度
とする2倍希釈系列を作成した(50、25、12.
5、6.25、3.125ng/ml)。PGRPプレー
トの各ウェルにPG希釈液を100μlずつ入れ、30
℃で3時間ゆっくり振盪することによりPGRPとPG
を結合させた。
【0043】洗浄液で洗浄を3回行った後、ECL タ
ンパク質ビオチン化システム(アマシャム ファルマシ
ア バイオテク製)を用いてビオチンでラベルしたPG
RPを、10μg/mlとなるように0.5%のカゼイ
ン(メルク製)を含むリン酸緩衝溶液により希釈し、各
ウェルに100μlずつ分注した。次いでゆっくり振盪
しながら30℃で1時間インキュベートした後、洗浄液
で洗浄を3回行った。その後、0.5%のカゼインを含
むリン酸緩衝溶液で1000倍に希釈したペルオキシダ
ーゼ標識ストレプトアビジン(アマシャム ファルマシ
ア バイオテク製)を100μl加え、25℃で1時間
インキュベートしてビオチンにストレプトアビジンを結
合させた。
【0044】ウエルの液を捨て、洗浄液で洗浄を4回行
い、TMB試薬(KPL製)を100μl加え、30℃
でインキュベートすることで発色させた。1時間後に1
Mのリン酸を100μl加えることにより反応を停止さ
せ、マイクロプレートリーダーを用いて450nmでの
吸光度を測定した。
【0045】(3)結果 PG濃度を横軸、吸光度を縦軸にしてグラフを作成した
ところ、図1に示すようにPG濃度と吸光度は明らかな
相関性を示した。
【0046】実 施 例 2 PGRP固相化後のブロック体の選択: (1)PGRPプレートの作製 精製PGRP(The Journal of Biological Chemistry,
Vol.271, No.23, pp13854-13860, 1996.)を、10m
g/mlの水溶性カルボジイミド(同仁化学研究所製)
を含むリン酸緩衝溶液(pH5.8)で、その濃度が1
00μg/mlになるように希釈した。この希釈液をE
LISA用プレートカルボ(住友ベークライト製)の各
ウェルに100μlずつ分注し、37℃で2時間インキ
ュベートすることによってPGRPをプレートに結合さ
せた。反応液を捨て、0.05%のTween−20
(和光純薬工業製)を含むリン酸緩衝溶液300μl
(以下、「洗浄液」という)でプレートの洗浄を3回行
った。ついで第1ブロック剤に含むブロック体として1
%の牛血清アルブミン(SIGMA製)または5%のス
キムミルク(雪印乳業製)を含むリン酸緩衝溶液を30
0μlずつ分注し、プレートのブロッキングを行った。
37℃で5分間インキュベート後、上清を捨てPGRP
プレートを作製した。本プレートを以下の測定に用い
た。
【0047】(2)PGの測定 PG(和光純薬工業製)を1%の牛血清アルブミンまた
は5%のスキムミルクを含むリン酸緩衝溶液で希釈し、
20μg/mlを最大濃度とする2倍希釈系列を各々作
成した(20、10、5、2.5、1.25μg/m
l)。上記で作成したブロッキング済みのPGRPプレ
ートの各ウェルに各々対応するPG希釈液を100μl
ずつ入れ、37℃で1時間インキュベートしてPGRP
とPGを結合させた。
【0048】洗浄液で洗浄を3回行った後、ECL タ
ンパク質ビオチン化システム(アマシャム ファルマシ
ア バイオテク製)を用いてビオチンでラベルしたPG
RPを作成し、それを10μg/mlの濃度となるよう
に5%のスキムミルクを含むリン酸緩衝液で希釈して、
各ウェルに100μlずつ分注した。次いで37℃で1
時間インキュベートした後、洗浄液で洗浄を3回行っ
た。その後0.5%のカゼインを含むリン酸緩衝溶液で
160倍に希釈したペルオキシダーゼ標識ストレプトア
ビジン(アマシャム ファルマシア製)を100μl加
え、37℃で1時間インキュベートし、ビオチンにスト
レプトアビジンを結合させた。
【0049】ウエルから液を捨て、洗浄液で洗浄を4回
行い、ABTS試薬(KPL製)を100μl加え、2
5℃でインキュベートすることで発色させた。30分後
に停止液を100μl加えることにより反応を停止さ
せ、マイクロプレートリーダーにより405nmでの吸
光度を測定した。
【0050】(3)結 果 PG濃度を横軸、吸光度を縦軸にしてグラフを作成した
ところ、図2に示すようにブロック体として牛血清アル
ブミンを用いたものはPGの測定曲線が描けたのに対
し、ブロック体としてスキムミルクを用いたものはPG
が検出されなかったため測定曲線が描けなかった。
【0051】実 施 例 3 標識したPGRP結合時のブロック体の選択: (1)PGRPプレートの作製 精製PGRP(The Journal of Biological Chemistry,
Vol.271, No.23, pp13854-13860, 1996.)を、5mg
/mlの水溶性カルボジイミド(同仁化学研究所製)を
含むリン酸緩衝溶液(pH5.8)で、その濃度が50
μg/mlになるように希釈した。この希釈液をELI
SA用プレートカルボ(住友ベークライト製)の各ウェ
ルに100μlずつ分注し、37℃で2時間インキュベ
ートすることでPGRPをプレートに結合させた。反応
液を捨て、0.05%のTween−20(和光純薬工
業製)を含むリン酸緩衝溶液300μl(以下、「洗浄
液」という)で洗浄を3回行った。次いで、1%の牛血
清アルブミン(SIGMA製)を含むリン酸緩衝溶液を
300μlずつ分注し、プレートのブロッキングを行っ
た。37℃で10分インキュベート後、上清を捨てPG
RPプレートを作製した。本プレートを以下の測定に用
いた。
【0052】(2)PGの測定 PG(和光純薬工業製)を1%の牛血清アルブミンを含
むリン酸緩衝溶液で希釈し、10μg/mlを最大濃度
とする2倍希釈系列を2つ作成した(10、5、2.
5、1.25μg/ml)。PGRPプレートの各ウェル
にPG希釈液を100μlずつ入れ、37℃で2時間3
0分インキュベートしてPGRPとPGを結合させた。
【0053】洗浄液で洗浄を3回行った後、ECL タ
ンパク質ビオチン化システム(アマシャム ファルマシ
ア バイオテク製)を用いてビオチンでラベルしたPG
RPを、10μg/mlとなるように1%の牛血清アル
ブミン又は2%のスキムミルク(雪印乳業製)を含むリ
ン酸緩衝溶液で希釈して、各々の希釈系列の各ウェルに
100μlずつ分注した。37℃で1時間インキュベー
トした後、洗浄液で洗浄を3回行った。その後0.5%
のカゼインを含むリン酸緩衝溶液で500倍に希釈した
ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン(アマシャム
ファルマシア バイオテク製)を100μl加え、37
℃で1時間インキュベートしてビオチンにストレプトア
ビジンを結合させた。
【0054】ウエルの液を捨て、洗浄液で洗浄を4回行
い、ABTS試薬(KPL製)を100μl加え、25
℃でインキュベートすることで発色させた。30分後に
停止液を100μl加えることにより反応を停止させ、
マイクロプレートリーダーを用いて405nmでの吸光
度を測定した。
【0055】(3)結果 PG濃度を横軸、吸光度を縦軸にしてグラフを作成した
ところ、図3に示すようにブロック体としてスキムミル
クを用いたものはペプチドグリカンの測定曲線が描けた
のに対し、ブロック体として牛血清アルブミンを用いた
ものは、PG量が0を含めて全て吸光度が2.0以上と
なったため測定曲線が描けなかった。
【0056】実 施 例 4 βGの測定: (1)PGRPプレートの作製 精製PGRP(The Journal of Biological Chemistry,
Vol.271, No.23, pp13854-13860, 1996.)を、5mg
/mlの水溶性カルボジイミド(同仁化学研究所製)を
含むリン酸緩衝溶液(pH5.8)で濃度が50μg/
mlになるように希釈した。この希釈液をELISA用
プレートカルボ(住友ベークライト製)の各ウェルに1
00μlずつ分注し、ゆっくり振盪しながら4℃で1晩
インキュベートすせることでPGRPをプレートに結合
させた。翌日反応液を捨て、0.05%のTween−
20(和光純薬工業製)を含むリン酸緩衝溶液300μ
l(以下、「洗浄液」という)で3回洗浄した。次い
で、1%の牛血清アルブミン(SIGMA製)を含むリ
ン酸緩衝溶液を300μlずつ分注し、プレートのブロ
ッキングを行った。30℃で10分インキュベート後、
上清を捨てPGRPプレートを作製した。本プレートを
以下の測定に用いた。
【0057】(2)βGの測定 βGとしてカルボキシメチルカードラン(和光純薬工業
製)を1%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝溶液で
希釈し、50μg/mlを最大濃度とする2倍希釈系列
を作成した(50、25、12.5、6.25、3.12
5μg/ml)。対照として、PG(和光純薬工業製)
も同様に希釈し、50ng/mlを最大濃度とする2倍
希釈系列を作成した(50、25、12.5、6.25、
3.125ng/ml)。PGRPプレートの各ウェル
にβGまたはPG希釈液を100μlずつ入れ、30℃
で3時間ゆっくり振盪することによりPGRPとβGま
たはPGを結合させた。
【0058】洗浄液で洗浄を3回行った後、ECL タ
ンパク質ビオチン化システム(アマシャム ファルマシ
ア バイオテク製)を用いてビオチンでラベルしたPG
RPを、10μg/mlとなるように0.5%のカゼイ
ン(メルク製)を含むリン酸緩衝溶液で希釈して、各ウ
ェルに100μlずつ分注した。次いでゆっくり振盪し
ながら30℃で1時間インキュベートした後、洗浄液で
洗浄を3回行った。その後0.5%のカゼインを含むリ
ン酸緩衝溶液で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ
標識ストレプトアビジン(アマシャム ファルマシア
バイオテク製)を100μl加え、25℃で1時間イン
キュベートしてビオチンにストレプトアビジンを結合さ
せた。
【0059】ウエルから液を捨て、洗浄液で洗浄を4回
行い、TMB試薬(KPL製)を100μl加え、30
℃でインキュベートすることで発色させた。1時間後に
1Mのリン酸を100μl加えることにより反応を停止
させ、マイクロプレートリーダーを用いて450nmで
の吸光度を測定した。
【0060】(3)結果 PG及びβG濃度を横軸、吸光度を縦軸にしてグラフを
作成したところ、図4に示すようにPGは測定曲線が描
けたのに対し、βGは検出されなかったため測定曲線が
描けなかった。
【0061】
【発明の効果】本発明は、特異結合タンパク質を利用し
て膜多糖類を測定することにより、微生物あるいは微生
物成分を検出する方法であり、微生物が未知のものであ
るか、変異をしたものであるかに関係なく、広く微生物
やその成分の存在を検出できるものである。また、測定
対象となる膜多糖類を代えて本発明方法を実施すること
により、単に微生物の存在を検出するだけでなく、どの
ような分類の微生物が存在するかまでも検出可能なもの
である。
【0062】従って、本発明は医療現場での診断、医薬
品等の安全性試験、製造現場での水や食品等の検査等の
用途に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PG濃度と吸光度(λ=450nm)との関
係を示す図面。
【図2】 PG濃度と吸光度(λ=405nm)との関
係を示す図面。
【図3】 PG濃度と吸光度(λ=405nm)との関
係を示す図面。
【図4】 PG濃度およびβG濃度と吸光度(λ=45
0nm)との関係を示す図面。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/543 541 G01N 33/543 541B 541Z 33/547 33/547

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体と、微生物の外膜または細胞壁を構
    成する多糖類に特異的に結合するタンパク質とを反応さ
    せ、当該タンパク質に結合した上記多糖類を検出するこ
    とを特徴とする検体中の微生物ないし微生物成分の測定
    方法。
  2. 【請求項2】 微生物の外膜または細胞壁を構成する多
    糖類に特異的に結合するタンパク質を固定化した固相と
    検体とを反応させ、次いで固相上で上記タンパク質と結
    合した微生物の外膜または細胞壁を構成する多糖類を、
    標識物質で標識された微生物の外膜または細胞壁を構成
    する多糖類に特異的に結合するタンパク質で検出するこ
    とを特徴とする検体中の微生物ないし微生物成分の測定
    方法。
  3. 【請求項3】 固相に固定化された微生物の外膜または
    細胞壁を構成する多糖類に特異的に結合するタンパク質
    と、標識物質で標識された微生物の外膜または細胞壁を
    構成する多糖類に特異的に結合するタンパク質とが同一
    のタンパク質である請求項第1項および請求項第2項記
    載の微生物ないし微生物成分の測定方法。
  4. 【請求項4】 微生物の外膜または細胞壁を構成する多
    糖類が、グラム陰性菌表層に存在する外膜を構成するリ
    ポ多糖、酵母・カビ・キノコ等の真菌類の細胞壁を構成
    するβ−1,3−グルカンまたは大部分の原核生物の細
    胞壁を構成するペプチドグリカンである請求項第1項な
    いし第3項の何れかの項記載の微生物ないし微生物成分
    の測定方法。
  5. 【請求項5】 微生物の外膜または細胞壁を構成する多
    糖類が、ペプチドグリカンであり、微生物の外膜または
    細胞壁を構成する多糖類に特異的に結合するタンパク質
    が、ペプチドグリカン認識タンパク質であり、検出物が
    原核微生物またはその成分である請求項第1項ないし請
    求項第4項の何れかの項記載の微生物ないし微生物成分
    の測定方法。
  6. 【請求項6】 検体と、微生物の外膜または細胞壁を構
    成する多糖類に特異的に結合するタンパク質との反応に
    おいて、血清タンパク質、乳成分タンパク質、ゼラチン
    から選ばれる化合物の少なくとも1種をブロック体とし
    て添加することを特徴とする請求項第1項ないし請求項
    第5項の何れかの項記載の微生物ないし微生物成分の測
    定方法。
  7. 【請求項7】 ブロック体が、血清アルブミンである請
    求項第6項記載の微生物ないし微生物成分の測定方法。
  8. 【請求項8】 微生物の外膜または細胞壁を構成する多
    糖類と、この多糖類に特異的に結合するタンパク質との
    結合物を、標識物質で標識された微生物成分に特異的に
    結合するタンパク質で標識する反応において、血清タン
    パク質、乳成分タンパク質、ゼラチンから選ばれる少な
    くとも1種をブロック体として添加することを特徴とす
    る請求項第2項ないし請求項第7項の何れかの項記載の
    微生物ないし微生物成分の測定方法。
  9. 【請求項9】 ブロック体が、乳成分タンパク質である
    請求項第8項記載の微生物ないし微生物成分の測定方
    法。
  10. 【請求項10】 固相に用いる担体が、その表面にカル
    ボキシル基を有するものである請求項第2項または第3
    項記載の微生物ないし微生物成分の測定方法。
  11. 【請求項11】 固定化をカルボジイミドを用いて行う
    請求項第2項または第3項記載の微生物ないし微生物成
    分の測定方法。
  12. 【請求項12】 次の成分(a)および(b)、 (a)微生物の外膜または細胞壁を構成する多糖類に特
    異的に結合するタンパク質が固定化された固相 (b)標識物質で標識された微生物の外膜または細胞壁
    を構成する多糖類に特異的に結合するタンパク質 を含む微生物または微生物成分の測定キット。
  13. 【請求項13】 成分(b)の標識物質が酵素、放射性
    物質、蛍光物質もしくは発光物質である請求項第12項
    記載の微生物ないし微生物成分の測定キット。
  14. 【請求項14】 更に、第1のブロック剤として血清ア
    ルブミンを、第2のブロック剤として乳成分タンパクを
    含む請求項12記載の微生物ないし微生物成分の測定キ
    ット。
  15. 【請求項15】 固相に用いる担体が、その表面にカル
    ボキシル基を有するものである請求項第12項記載の微
    生物ないし微生物成分の測定キット。
  16. 【請求項16】 固定化をカルボジイミドを用いて行う
    請求項第12項記載の微生物ないし微生物成分の測定キ
    ット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011515656A (ja) * 2008-02-14 2011-05-19 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 微生物を検出する方法及び組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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