JP2002339450A - 建物の建築方法、建物の設計システム、および間仕切パネル - Google Patents

建物の建築方法、建物の設計システム、および間仕切パネル

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JP2002339450A
JP2002339450A JP2001141637A JP2001141637A JP2002339450A JP 2002339450 A JP2002339450 A JP 2002339450A JP 2001141637 A JP2001141637 A JP 2001141637A JP 2001141637 A JP2001141637 A JP 2001141637A JP 2002339450 A JP2002339450 A JP 2002339450A
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building
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pipe space
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Takashi Arima
丘 有馬
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを低減できるパイプスペースを有する
建物の建築方法、建物の設計システム、および間仕切パ
ネルを提供すること。 【解決手段】 顧客の要望に応じた間取りを含む設計情
報を作成する設計工程10と、前記設計情報に基づいて
建物部品を工場で生産する生産工程30と、建物部品を
現場で組み立てる施工工程40とを備えた建物の建築方
法であって、建物の建築方法1は、設計工程10におい
て、間取りを構成する間仕切壁を単数または複数の間仕
切パネルで形成し、これら間仕切パネルのうちの少なく
とも一部の内部にパイプスペースを設計して、これを前
記設計情報に含めさせ、生産工程30において、前記設
計情報に基づいて、設計された間仕切パネル内にパイプ
スペースを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、上下階へ
の配管・配線を考慮した建物の建築方法、建物の設計シ
ステム、及び間仕切パネルに関する。
【0002】
【背景技術】従来、マンション、2世帯住宅等のように
上下階に複数の世帯がある場合、各世帯毎に給排水用の
配管や、電力供給の配線、電話回線等が必要となってい
る。これらの配管・配線は、例えば、地中の本管・本線
から引き出された後、専用のパイプスペースを通して上
下階方向に延長され、各階で分岐して床下や天井裏のス
ペースを利用して水平方向に延長されて、設備機器等に
接続される。ここで、パイプスペースとは、壁等で区画
された縦穴であって、上下階に貫通する配管・配線を設
置するスペースである。よって、パイプスペースは、配
管・配線の設置費用や材料費の低減のため、配管・配線
が接続される設備機器に近接して設けられることが好ま
しい。そのため、パイプスペースの位置は、間取りへの
影響が軽微で、かつ水平方向の分岐配管の長さをなるべ
く短くできるような位置に設けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、パイプスペー
スは、建物内のいずれの箇所に設置されてもある程度の
空間を必要とするため、間取りへの影響を完全に抑える
ことは困難であった。そのため、リビング、ダイニング
等の主要な間取りを優先して確保した後にパイプスペー
スを設計することとなり、結果的に分岐配管の長さが長
くなってしまい、コスト高となる場合があった。
【0004】本発明の目的は、コストを低減できるパイ
プスペースを有する建物の建築方法、建物の設計システ
ム、および間仕切パネルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の建物の建築方法、建物の設計システム、お
よび間仕切パネルは、次の構成を採用する。本発明を図
面を参照して説明すると、請求項1に記載の建物の建築
方法1は、顧客の要望に応じた間取りを含む設計情報を
作成する設計工程10と、前記設計情報に基づいて建物
部品を工場で生産する生産工程30と、前記建物部品を
現場で組み立てる施工工程40とを備えた建物の建築方
法であって、前記設計工程において、前記間取りを構成
する間仕切壁61A〜61Cを単数または複数の間仕切
パネル70Aで形成し、これら間仕切パネルのうちの少
なくとも一部の内部にパイプスペース75を設計して、
これを前記設計情報に含めさせ、前記生産工程におい
て、前記設計情報に基づいて、前記設計された間仕切パ
ネル内にパイプスペースを形成することを特徴とする。
【0006】ここで、建物部品とは、壁部材、天井部
材、床部材等の在来工法における各部材や、パネル工法
における各パネル部材のほか、これら各部材を組み合わ
せて形成したユニットも含まれる。例えば、ユニット式
工法のように、箱状の建物ユニットに予め工場で多くの
部材を取り付け、この建物ユニットを現場で組み合わせ
て建築する建築方法においては、建物ユニットが建物部
品となる。この発明によれば、間仕切壁を構成する間仕
切パネル内にパイプスペースを設けたので、パイプスペ
ースが居室の大きさに影響を与えないから、建物内の有
効利用できる空間が拡がるうえに、パイプスペースの位
置を気にすることなく自由に設計できる。さらに、間仕
切壁の任意の箇所にパイプスペースを設けることができ
るから、分岐配管の長さを考慮して最適の位置にパイプ
スペースを設計することができ、コストを低減できる。
【0007】請求項2に記載の建物の建築方法は、請求
項1に記載の建物の建築方法において、前記設計工程に
おいて、パイプスペース有りとパイプスペース無しの二
態様を含む複数の間仕切パネル70A、70Bのデータ
を部品データベース13に記憶させておき、この部品デ
ータベースから前記間仕切パネルデータを取り出してパ
イプスペースを設計することを特徴とする。この発明に
よれば、部品データベースにパイプスペース有りとパイ
プスペース無しの二態様を含む間仕切パネルのデータを
記憶させたので、設計作業時に、部品データベースから
取り出すだけで、パイプスペースが形成された間仕切パ
ネルを容易に設計できるから、その都度作図する場合に
比べ、設計時間を短縮することができる。
【0008】請求項3に記載の建物の建築方法は、請求
項1または請求項2に記載の建物の建築方法において、
前記設計工程において、先ず間取りの概略のプランニン
グを行い、次にこの概略プランニングに基づく前記間仕
切パネルの位置と、パイプスペース内の配管74が接続
される設備機器67,68の位置とから、前記パイプス
ペースの位置を設計することを特徴とする。この発明に
よれば、概略プランニングによって、間仕切壁の位置を
ほぼ設計した後に、間仕切壁を形成する間仕切パネルの
うち、パイプスペース内の配管が接続される設備機器に
最も近い位置にある間仕切パネルを選択してパイプスペ
ースを設計できる。したがって、従来は、パイプスペー
スを設計しないと間取りの詳細な設計が困難であり、間
取りを詳細に設計しないとパイプスペースの設計が困難
であるため、プランの修正が必要となる場合が度々あっ
たが、間取りとパイプスペース位置とを両方考慮してパ
イプスペースを設計する必要がないから、容易に設計作
業をすることができる。
【0009】請求項4に記載の建物の建築方法は、請求
項3に記載の建物の建築方法において、前記設計工程
は、前記概略のプランニングと前記パイプスペースの位
置の設計とを顧客と打ち合わせながら行う販売設計工程
11と、この販売設計工程の内容に基づいて前記生産工
程に必要な設計情報を作成する生産設計工程12とを備
えていることを特徴とする。この発明によれば、顧客と
の打ち合わせ段階でほぼ全体の間取りを設計でき、この
間取りに基づいて精度の高い概算見積りを顧客に提示で
きる。したがって、顧客の不安を取り除くことができる
うえに、顧客の承諾を得て生産設計工程に入ることがで
きるから、設計変更を少なくでき、不要な部品の生産を
回避できる。
【0010】請求項5に記載の建物の設計システムは、
顧客の要望に応じた間取りを含む設計情報を作成する建
物の設計システム20であって、前記設計情報を作成す
る編集画面と、この編集画面上で前記設計情報を作成す
る際に用いられる部品データベースとを有し、前記部品
データベースには、前記間仕切パネルのデータが複数記
憶され、これら間仕切パネルデータには、各々パイプス
ペース有りとパイプスペース無しの二態様が含まれると
ともに、前記編集画面上に表示された前記間仕切りパネ
ルのうちの少なくとも一つを選択すると、前記部品デー
タベースから前記間仕切パネルデータを取り出して、前
記選択された間仕切パネルをパイプスペースを有する間
仕切パネルに設計するパイプスペース設計手段28を備
えていることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、編集画面上で、例え
ば、マウス操作等によって任意の間仕切パネルを選択す
るだけで、部品データベースに記憶された間仕切パネル
データを取り出すことができるから、パイプスペースを
有する間仕切パネルを容易に設計でき、設計時間を短縮
することができる。
【0012】請求項6に記載の間仕切パネルは、水平方
向に単数または複数連結されて間仕切壁を構成する間仕
切パネルであって、その内部に上下方向に貫通するパイ
プスペースが形成されていることを特徴とする。この発
明によれば、間仕切壁を間仕切パネルで構成し、この内
部にパイプスペースを設けたので、請求項1と同様に、
パイプスペースの位置を気にすることなく自由に設計で
きるうえに、コストを低減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係る建物
の建築方法1のブロック図が示されている。本実施形態
では、建物とは、工場で予め多くの部材を箱状の建物ユ
ニットに取り付けて、この建物ユニットを現場で複数組
み合わせて建築するユニット式建物である。なお、本実
施形態ではユニット式建物に適用したが、これに限ら
ず、木質パネル工法による建物や、在来工法による建物
にも適用できる。
【0014】建物の建築方法1は、設計作業を支援する
設計システムとしての設計CADシステム20を用いて
行われ、かつ顧客の要望に応じた間取りを含む設計情報
を作成する設計工程10と、この設計工程10で作成さ
れた設計情報に基づいて建物部品を生産する生産工程3
0と、この生産工程で生産された建物部品を組み立てる
施工工程40とを備えている。
【0015】図2には、設計CADシステム20のブロ
ック図が示されている。設計CADシステム20には、
本システムの核となるコンピュータ本体21と、設計情
報を作成する編集画面を表示するCRT表示装置22
と、コンピュータ本体21等の操作を行うための入力装
置23と、設計した平面図等を製図するX−Yプロッタ
装置24とが設けられている。コンピュータ本体21
は、記憶装置であるハードディスク装置25と、各種の
処理を行う演算装置であるCPU26とを含んで構成さ
れたものである。ハードディスク装置25には、CRT
表示装置22の編集画面上で設計情報を作成する際に用
いられる部品データベース13が設けられている。
【0016】部品データベース13には、図3(A)お
よび(B)に示すように、内部にパイプスペースを有し
ていない標準間仕切パネル70Aと、内部にパイプスペ
ース75を有する特殊間仕切パネル70Bとの二態様を
含む複数の間仕切パネル70のデータが記憶されてい
る。このような間仕切パネル70は、水平方向に単数ま
たは複数連結して配置されることによって、任意の長さ
の間仕切壁を形成するようになっている。標準間仕切パ
ネル70Aは、2本の長辺部材71Aおよび2本の短辺
部材71Bを長方形状に組んで形成された枠体71と、
この枠体71の表裏面に張り付けられた2枚の板材72
とを備えている。枠体71の長手方向の長さは、建物の
階高とほぼ同じになっており、短手方向の長さは、45
0mm、600mm、900mm等の所定長さになって
いる。特殊間仕切パネル70Bは、標準間仕切パネル7
0Aと異なり、その内部に上下方向に貫通するパイプス
ペース75が形成されている。すなわち、枠体71のう
ちの短辺部材71Bを有しておらず、特殊間仕切パネル
70Bの上下方向両端に開口が形成されている。
【0017】CPU26は、各種のソフトウェアがイン
ストールされ、これらのソフトウェアを並列処理するマ
ルチタスク機能を有するものであって、ハードディスク
装置25の部品データベース13に記憶された部品デー
タを用いて、平面図を設計しかつこの平面図を設計情報
として作成する平面図設計手段27と、平面図設計手段
27で設計された平面図上にパイプスペースを設計しか
つこのパイプスペースの位置を設計情報に含めるパイプ
スペース設計手段28とを備えている。
【0018】パイプスペース設計手段28は、CRT表
示装置22の編集画面上に表示された間仕切りパネルの
うちの少なくとも一つを選択すると、部品データベース
13から間仕切パネルデータを取り出して、選択された
間仕切パネルをパイプスペースを有する間仕切パネルに
設計するようになっている。
【0019】図1に戻って、設計工程10は、顧客と打
ち合わせながら基本的な設計情報である販売設計情報を
作成する販売設計工程11と、この販売設計工程11で
作成された販売設計情報に基づいて生産工程30に必要
な設計情報としての生産設計情報を作成する生産設計工
程12とを備えている。販売設計工程11は、建物の間
取りの概略を設計する概略プランニング14と、この概
略プランニング14で設計された間取りに基づいてパイ
プスペースの位置を設計するパイプスペース設計工程1
5とを備えている。概略プランニング14については、
営業社員が顧客と打ち合わせながら会社で行ってもよ
く、あるいは、営業社員がノート型コンピュータを持参
して顧客宅を訪問し、このコンピュータをパソコン通
信、インターネット等のネットワークを介して会社の設
計CADシステム20と接続しながら、顧客宅で行って
もよい。
【0020】概略プランニング14では、平面図設計手
段27によって、部品データベース13に記憶された部
品データを組み合わせながら、建物の間取りの概略を設
計し、販売設計情報を作成する。ここで、間取りを構成
する間仕切壁は、部品データベース13に記憶された厚
み、長さ等の異なる複数の間仕切パネル70の中から選
択された標準間仕切パネル70Aで構成されるようにな
っている。
【0021】パイプスペース設計工程15では、パイプ
スペース設計手段28によって、部品データベース13
に記憶された部品データを用いて、概略プランニング1
4で設計された間仕切壁を構成する標準間仕切パネル7
0Aの位置と、パイプスペース75内の配管が接続され
る設備機器の位置とを考慮して、標準間仕切パネル70
Aのうちの少なくとも一つを選択する。すると、部品デ
ータベース13から特殊間仕切パネル70Bのデータを
読み出して、選択された標準間仕切パネル70Aをパイ
プスペース75を有する特殊間仕切パネル70Bとして
設計し、販売設計情報に含めるようになっている。
【0022】生産設計工程12では、平面図設計手段2
7およびパイプスペース設計手段28によって、部品デ
ータベース13に記憶された部品データを用いて、販売
設計工程11で設計された建物の間取りやパイプスペー
ス75の位置等の販売設計情報について、生産工程30
で各建物部品の生産に必要な詳細な加工寸法等を設計
し、生産設計情報を作成する。
【0023】生産工程30では、工場において、生産設
計工程12で作成された生産設計情報に基づいて建物部
品としての建物ユニットを生産する。パイプスペース7
5については、パイプスペース設計工程15で設計され
た特殊間仕切パネル70Bを製造するとともに、この特
殊間仕切パネル70Bが設置される建物ユニットの床部
材および天井部材に、配管・配線が貫通するための開口
を形成する。その後、特殊間仕切パネル70Bを建物ユ
ニットに取り付けてパイプスペース75を形成し、この
パイプスペース75内部に所定長さの配管・配線を組み
込んでおく。施工工程40では、現場において、複数の
建物ユニット同士を連結して組み立てる。パイプスペー
ス75については、パイプスペース75内の配管・配線
を隣接する建物ユニットの配管・配線に接続する。
【0024】次に、本実施形態の動作について説明す
る。まず、建物の概略平面図を設計する。概略プランニ
ング14において、平面図設計手段27を起動させ、設
計CADシステム20の編集画面上に、図4に示すよう
に、複数の平面長方形状の建物ユニットT1〜T4を組
み合わせたユニット式建物50の全体平面図を設計す
る。
【0025】ユニット式建物50は、四隅に柱を有する
長方形の建物ユニットT1〜T4の角隅部が寄せ合わさ
れて配置され、これら建物ユニットT1〜T4の内部に
は、建物部品を配置するための基準となる互いに直交す
る複数のグリッドモジュール心線G1が生成されてい
る。また、ユニット式建物50の外周には、その外壁表
面を示す外壁線G3と、建物ユニットT1〜T4同士の
境界線であるユニットモジュール心線G2が生成されて
いる。
【0026】この状態で、先ず、図5に示すように、グ
リッドモジュール心線G1を基準として、ユニット式建
物を構成する部品、ここでは、外壁63および間仕切壁
61A、61B、61Cを平面図上に配置する。外壁6
3は、ユニット式建物50の外周全周に亘って設けられ
ている。間仕切壁61Aは、建物ユニットT1の下端側
の外壁63から建物ユニットT2の上端側の外壁63へ
上下方向に延びて設けられている。間仕切壁61Bは、
建物ユニットT2の左側の外壁63から間仕切壁61A
へ水平方向に延びて設けられている。間仕切壁61C
は、建物ユニットT4の右上の角隅部を囲むように設け
られている。
【0027】間仕切壁61Aを配置する手順について説
明すると、部品データベース13から中上下方向に延び
る間仕切壁の部品データ61を平面図上に読み出して表
示させ(図5中点線で示す)、間仕切壁61Aを構成す
る壁中心線上の両端の点のうちいずれか1点、例えば下
端側の点Xをマウス操作により十字カーソルK1で押さ
えながら平面図上を移動させて、点Xをグリッドモジュ
ール心線G1上の複数の交点のうちの1つの点Yに重ね
合わせる。すると、この点Yを通る上下方向のグリッド
モジュール心線G1を壁の中心線とし、かつこのグリッ
ドモジュール心線G1上にある2つの壁、つまり建物ユ
ニットT1の下端側の外壁63および建物ユニットT2
の上端側の外壁63を結ぶ間仕切壁61Aが平面図上に
配置される。同時に、標準間仕切パネル70Aの部品デ
ータが部品データベース13から自動的に読み出され、
間仕切壁61Aをその長さから自動的に割り振って複数
の標準間仕切パネル70Aが直線状に配置されたものと
して表示される(図6参照)。外壁63、間仕切壁61
B、61Cの配置についても、マウス操作により同様の
手順で行う。
【0028】次に、グリッドモジュール心線G1を基準
として、図5に示すように、外部窓64、外部扉65お
よび内部扉66、キッチン67および便器68等の部品
を配置する。具体的には、間仕切壁61Aを配置する手
順と同様に、部品データベース13から各部品データを
平面図上に読み出し、各部品を構成するいずれか1点を
十字カーソルK1で押さえながら平面図上を移動させ
て、グリッドモジュール心線G1、外壁線G3上の複数
の交点のうちの一点に重ね合わせることにより配置す
る。外部窓64は、ユニット式建物の外壁63全周に亘
って4箇所設けられている。外部扉65は、建物ユニッ
トT2の上端側の外壁63に設けられている。内部扉6
6は、間仕切壁61A、61B、61Cに4箇所設けら
れている。キッチン67は、建物ユニットT3,T4に
跨って設けられ、間仕切壁61Cに接している。便器6
8は、間仕切壁61Cに囲まれた建物ユニットT4の角
部に設けられている。以上の作業により、ユニット式建
物50の概略の間取りの設計が完了する。
【0029】次に、ユニット式建物50の概略の間取り
にパイプスペースの位置を設計する。図6には、ユニッ
ト式建物50の右上の角隅部の拡大平面図が示されてい
る。パイプスペース設計工程15において、パイプスペ
ース設計手段28を起動させて、概略プランニング14
で設計された標準間仕切パネル70Aの位置と、パイプ
スペース内の配管が接続される設備機器の位置とから、
パイプスペースの位置を設計する。すなわち、間仕切壁
61Cは、2枚の標準間仕切パネル70Aで構成されて
いる。これらの標準間仕切パネル70Aのうち、排水管
および給水管の接続が必要な2つの設備機器、ここでは
便器68およびキッチン67に最も近い位置にある標準
間仕切パネル70Aにパイプスペースを設計することが
望ましい。したがって、十字カーソルK1を標準間仕切
パネル70Aに合わせて選択すると、図7に示すよう
に、選択された標準間仕切パネル70Aが、内部に配管
74が設置されたパイプスペース75を有する特殊間仕
切パネル70Bとして設計される。以上により販売設計
情報の作成が完了する。
【0030】続いて、生産設計工程12において、平面
図設計手段27およびパイプスペース設計手段28を起
動させ、販売設計工程11で作成された販売設計情報に
基づいて、部品データベース13から販売設計情報に含
まれる建物部品の形状、寸法等のデータを読み出し、生
産設計情報を作成する。すなわち、建物ユニットT1〜
T4、標準間仕切パネル70A、特殊間仕切パネル70
B、特殊間仕切パネル70Bのパイプスペース75内に
設置される配管74等の実際の加工寸法を算出し、生産
設計情報とする。
【0031】次に、生産工程30において、生産設計工
程で作成された生産設計情報に基づき、建物部品の生産
を行う。具体的には、建物ユニットT1〜T4および図
8に示すように、標準間仕切パネル70Aのほか、特殊
間仕切パネル70B、特殊間仕切パネル70B内のパイ
プスペースに配置される配管74を製造する。この時、
建物ユニットT4の床部材および天井部材のうち、特殊
間仕切パネル70Bが設けられる位置に開口73を形成
する。その後、建物ユニットT1〜T4に標準間仕切パ
ネル70A、特殊間仕切パネル70B等を取り付ける。
特殊間仕切パネル70Bの2枚の板材72のうちの1枚
は、長辺部材71Aに取り付けないでおき、片面が開い
た状態としておく。さらに、開口73に合わせて、標準
間仕切パネル70A、特殊間仕切パネル70B、キッチ
ン67、便器68を取り付けた後、配管74を特殊間仕
切パネル70B内に設置し、キッチン67、便器68等
に配管74を接続することによって、各建物ユニットT
1〜T4毎に完成した状態とする。
【0032】次に、施工工程40において、先ず、生産
工程30で製造された建物ユニットT1〜T4をトラッ
ク等で現場に運搬する。現場では、建物ユニットT1〜
T4を所定位置に設置し、建物ユニットT1〜T4同士
の各配管の接続を行う。この時、特殊間仕切パネル70
Bの片面が開いているので、容易に接続作業を行うこと
ができる。接続作業が完了し、通水、通電状態を確認し
た後、特殊間仕切パネル70Bに板材72で蓋をして、
この板材72の表面を仕上げる。以上により、ユニット
式建物50が完成する。
【0033】したがって、本実施形態によれば以下の効
果がある。 (1)間仕切壁61Cを構成する特殊間仕切パネル70
B内にパイプスペース75を設けたので、パイプスペー
ス75が居室の大きさに影響を与えないから、建物内の
有効利用できる空間が拡がるうえに、パイプスペース7
5の位置を気にすることなく自由に設計できる。さら
に、間仕切壁61A〜61Cの任意の箇所にパイプスペ
ース75を設けることができるから、分岐配管の長さを
考慮して最適の位置にパイプスペース75を設計するこ
とができ、コストを低減できる。
【0034】(2)部品データベース13にパイプスペ
ース75を有する特殊間仕切パネル70Bとパイプスペ
ース75を有していない標準間仕切パネル70Aの二態
様を含む間仕切パネル70のデータを記憶させたので、
設計作業時に、部品データベース13から読み出すだけ
で、パイプスペース75が形成された特殊間仕切パネル
70Bを容易に設計できるから、その都度作図する場合
に比べ、設計時間を短縮することができる。
【0035】(3)概略プランニング14によって、間
仕切壁61A〜61Cの位置をほぼ設計した後に、これ
ら間仕切壁61A〜61Cを形成する標準間仕切パネル
70Aのうち、パイプスペース75内の配管74が接続
されるキッチン67、便器68に最も近い位置にある標
準間仕切パネル70Aを選択してパイプスペース75を
設計できる。したがって、従来は、パイプスペースを設
計しないと間取りの詳細な設計が困難であり、間取りを
詳細に設計しないとパイプスペースの設計が困難である
ため、プランの修正が必要となる場合が度々あったが、
間取りとパイプスペース位置とを両方考慮してパイプス
ペースを設計する必要がないから、容易に設計作業をす
ることができる。
【0036】(4)顧客との打ち合わせ段階でほぼ全体
の間取りを設計でき、この間取りに基づいて、精度の高
い概算見積りを顧客に提示できる。したがって、顧客の
不安を取り除くことができるうえに、顧客の承諾を得て
生産設計工程12に入ることができるから、設計変更を
少なくでき、不要な部品の生産を回避できる。
【0037】(5)編集画面上で、マウス操作によって
任意の標準間仕切パネル70Aを選択するだけで、部品
データベース13に記憶された特殊間仕切パネル70B
のデータを読み出すことができるから、パイプスペース
75を有する特殊間仕切パネル70Bを容易に設計で
き、設計時間を短縮することができる。
【0038】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、本
実施形態では、配管74の接続後に板材72でパイプス
ペース75を塞いだが、これに限らず、板材72に点検
口あるいは透明な窓を設けて、パイプスペース75内の
配管74を監視できるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明の建物の建築方法、建物の設計シ
ステム、および間仕切パネルによれば、次のような効果
が得られる。請求項1に記載の建物の建築方法によれ
ば、間仕切壁を構成する間仕切パネル内にパイプスペー
スを設けたので、パイプスペースが居室の大きさに影響
を与えないから、建物内の有効利用できる空間が拡がる
うえに、パイプスペースの位置を気にすることなく自由
に設計できる。さらに、間仕切壁の任意の箇所にパイプ
スペースを設けることができるから、分岐配管の長さを
考慮して最適の位置にパイプスペースを設計することが
でき、コストを低減できる。
【0040】請求項2に記載の建物の建築方法によれ
ば、部品データベースにパイプスペース有りとパイプス
ペース無しの二態様を含む間仕切パネルのデータを記憶
させたので、設計作業時に、部品データベースから取り
出すだけで、パイプスペースが形成された間仕切パネル
を容易に設計できるから、その都度作図する場合に比
べ、設計時間を短縮することができる。
【0041】請求項3に記載の建物の建築方法によれ
ば、概略プランニングによって、間仕切壁の位置をほぼ
設計した後に、間仕切壁を形成する間仕切パネルのう
ち、パイプスペース内の配管が接続される設備機器に最
も近い位置にある間仕切パネルを選択してパイプスペー
スを設計できる。したがって、従来は、パイプスペース
を設計しないと間取りの詳細な設計が困難であり、間取
りを詳細に設計しないとパイプスペースの設計が困難で
あるため、プランの修正が必要となる場合が度々あった
が、間取りとパイプスペース位置とを両方考慮してパイ
プスペースを設計する必要がないから、容易に設計作業
をすることができる。
【0042】請求項4に記載の建物の建築方法によれ
ば、顧客との打ち合わせ段階でほぼ全体の間取りを設計
でき、この間取りに基づいて精度の高い概算見積りを顧
客に提示できる。したがって、顧客の不安を取り除くこ
とができるうえに、顧客の承諾を得て生産設計工程に入
ることができるから、設計変更を少なくでき、不要な部
品の生産を回避できる。
【0043】請求項5に記載の建物の設計システムによ
れば、編集画面上で、例えば、マウス操作等によって任
意の間仕切パネルを選択するだけで、部品データベース
に記憶された間仕切パネルデータを取り出すことができ
るから、パイプスペースを有する間仕切パネルを容易に
設計でき、設計時間を短縮することができる。
【0044】請求項6に記載の間仕切パネルによれ
ば、、間仕切壁を間仕切パネルで構成し、この内部にパ
イプスペースを設けたので、請求項1と同様に、パイプ
スペースの位置を気にすることなく自由に設計できるう
えに、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る建物の建築方法を示す
ブロック図である。
【図2】前記実施形態に係る設計システムのブロック図
である。
【図3】前記実施形態に係るパイプスペース無しとパイ
プスペース有りの間仕切パネルの分解斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る概略プランニングの間仕切
壁等を設計する前の状態の平面図である。
【図5】前記実施形態に係る概略プランニングの間仕切
壁等を設計する手順を説明するための図である。
【図6】前記実施形態に係る建物の一部の拡大平面図で
ある。
【図7】前記実施形態に係るパイプスペース設計工程を
説明するための図である。
【図8】前記実施形態に係るパイプスペースを組み立て
る手順を説明するための図である。
【符号の説明】
1 建築方法 10 設計工程 11 販売設計工程 12 生産設計工程 13 部品データベース 14 概略プランニング 15 パイプスペース設計工程 28 パイプスペース設計手段 30 生産工程 40 施工工程 61A、61B、61C 間仕切壁 67 設備機器としてのキッチン 68 設備機器としての便器 70A パイプスペース無しの間仕切パネルとしての
標準間仕切パネル 70B パイプスペース有りの間仕切パネルとしての
特殊間仕切パネル 74 配管 75 パイプスペース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顧客の要望に応じた間取りを含む設計情
    報を作成する設計工程と、前記設計情報に基づいて建物
    部品を工場で生産する生産工程と、前記建物部品を現場
    で組み立てる施工工程とを備えた建物の建築方法であっ
    て、 前記設計工程において、前記間取りを構成する間仕切壁
    を単数または複数の間仕切パネルで形成し、これら間仕
    切パネルのうちの少なくとも一部の内部にパイプスペー
    スを設計して、これを前記設計情報に含めさせ、 前記生産工程において、前記設計情報に基づいて、前記
    設計された間仕切パネル内にパイプスペースを形成する
    ことを特徴とする建物の建築方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の建物の建築方法におい
    て、 前記設計工程において、パイプスペース有りとパイプス
    ペース無しの二態様を含む複数の間仕切パネルのデータ
    を部品データベースに記憶させておき、この部品データ
    ベースから前記間仕切パネルデータを取り出して設計す
    ることを特徴とする建物の建築方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の建物の
    建築方法において、 前記設計工程において、先ず間取りの概略のプランニン
    グを行い、次にこの概略プランニングに基づく前記間仕
    切パネルの位置と、パイプスペース内の配管が接続され
    る設備機器の位置とから、前記パイプスペースの位置を
    設計することを特徴とする建物の建築方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の建物の建築方法におい
    て、 前記設計工程は、前記概略のプランニングと前記パイプ
    スペースの位置の設計とを顧客と打ち合わせながら行う
    販売設計工程と、この販売設計工程の内容に基づいて前
    記生産工程に必要な設計情報を作成する生産設計工程と
    を備えていることを特徴とする建物の建築方法。
  5. 【請求項5】 顧客の要望に応じた間取りを含む設計情
    報を作成する建物の設計システムであって、 前記設計情報を作成する編集画面と、この編集画面上で
    前記設計情報を作成する際に用いられる部品データベー
    スとを有し、 前記部品データベースには、前記間仕切パネルのデータ
    が複数記憶され、これら間仕切パネルデータには、各々
    パイプスペース有りとパイプスペース無しの二態様が含
    まれるとともに、 前記編集画面上に表示された前記間仕切りパネルのうち
    の少なくとも一つを選択すると、前記部品データベース
    から前記間仕切パネルデータを取り出して、前記選択さ
    れた間仕切パネルをパイプスペースを有する間仕切パネ
    ルに設計するパイプスペース設計手段を備えていること
    を特徴とする建物の設計システム。
  6. 【請求項6】 水平方向に単数または複数連結されて間
    仕切壁を構成する間仕切パネルであって、その内部に上
    下方向に貫通するパイプスペースが形成されていること
    を特徴とする間仕切パネル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104264992A (zh) * 2014-09-12 2015-01-07 中建五局蚌埠建筑工程有限公司 高层建筑管道间的施工方法
CN109183982A (zh) * 2018-11-08 2019-01-11 张展有 一种不同功能空间区域划分组合的搭建结构

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