JP2002339217A - 断熱材 - Google Patents

断熱材

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JP2002339217A
JP2002339217A JP2001138280A JP2001138280A JP2002339217A JP 2002339217 A JP2002339217 A JP 2002339217A JP 2001138280 A JP2001138280 A JP 2001138280A JP 2001138280 A JP2001138280 A JP 2001138280A JP 2002339217 A JP2002339217 A JP 2002339217A
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heat insulating
insulating material
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density
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JP2001138280A
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Noboru Watanabe
昇 綿奈部
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Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
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Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量で断熱性、吸音性等にも優れ、使用時の作
業性にも優れ、曲げ強さ、衝撃強さ等の機械的強度も向
上した断熱材を提供する。 【解決手段】短繊維からなる繊維集合体が少なくとも2
種以上の繊維から構成されており、かつその一つの構成
繊維は、他の繊維の融点より低い融点を有する成分を含
み、前記低融点成分により繊維相互間の接触部の一部で
実質的に接着しており、該繊維集合体の少なくとも片面
の表層部又は内層部に密度が、100kg/m3から8
00kg/m3である高密度不織布を積層していること
を特徴とする断熱材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱性に優れ、剛
性付与により自立性、曲げ強さを備え、使用時の作業性
及び耐久性に優れ、意匠性にも優れた断熱材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、床、壁、屋根等の住宅用、自動車
用、鉄道車両用の断熱材としては、ガラスウールにフェ
ノール樹脂等をスプレー法、含浸法等により塗布し、次
いでプラスチックフィルム、アルミニウム箔等を貼り合
わせて硬化させたものが使用されている。しかしなが
ら、このガラスウール製断熱材は、フェノール樹脂を塗
布する工程においては環境汚染を生じやすく、またこの
断熱材を施工する際には作業者の肌に触れると皮膚がチ
クチクと刺激されたり、アレルギー症状等の皮膚障害が
生じたりし、さらには施工後長期間経ると湿気と熱によ
りフェノール樹脂が加水分解を起こして嵩が小さくなり
下方にずれ落ちたり外壁と断熱材間に隙間が生じて断熱
効果が著しく低下するという大きな問題がある。この様
な問題点を解消すべく、ガラスウールに代えて発泡ウレ
タン、発泡スチレン等を用いる方法が種々検討されてい
る。これらの発泡体は、軽量で断熱性、遮音性等にも優
れるが、曲げ強さ、衝撃強さ等の機械的強度が劣る、な
どの欠点を有する。
【0003】また、ポリエステル捲縮繊維をマトリック
スとし、熱接着性繊維で該繊維を固定したポリエステル
繊維製断熱材は、例えば特開平6−257048号公
報、特開平7−102461号公報等に記載されてい
る。しかしこれらはいずれも断熱性、吸音性及び弾性も
不十分なため、このままでは住宅用、自動車用、鉄道車
両用断熱材としては不適当である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解消し、軽量で断熱性、吸音性等に
も優れるが、使用時の作業性にも優れ、曲げ強さ、衝撃
強さ等の機械的強度も向上した断熱材を提供し、また表
面に積層した高密度不織布に直接、印刷、転写を施して
意匠性を付与した断熱材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維集合体は、
前記課題を解決するために以下のような構成を有する。
【0006】すなわち、請求項1にかかる発明は、2種
類以上の短繊維集合体からなる断熱材であって、該短繊
維集合体がマトリックス繊維およびマトリックス繊維の
融点よりも低い融点を有する成分を含む低融点繊維から
なり、前記低融点繊維の含量が5〜95wt%で、繊維
相互間の接触部の一部で実質的に接着しており、該繊維
集合体の少なくとも片面の表層部又は内層部に密度が、
100kg/m3から800kg/m3である高密度不織
布を積層していることを特徴とする断熱材である。ま
た、請求項2にかかる発明は、前記短繊維集合体中、マ
トリックス繊維が中空である請求項1記載の断熱材であ
る。また、請求項3にかかる発明は、前記高密度不織布
が撥水性及び/または、耐候性および/または難燃性を
有することを特徴とする請求項1又は2記載の断熱材で
ある。また、請求項4にかかる発明は、該高密度不織布
の表面に直接、印刷、転写を施したことを特徴とする請
求項1乃至請求項3いずれかに記載の断熱材である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の断熱材の部材であ
る繊維集合体について説明する。なお、本実施例は実施
の態様の一例を挙げたにすぎず、本発明がこの実施例に
限定されるものではない。
【0008】本発明の実施の形態に係わる断熱材を構成
する繊維について説明する。
【0009】本発明に用いられる繊維素材としては、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)やこれ
らの共重合体に代表されるポリエステル、ナイロン6、
ナイロン66等のポリアミド、その他ポリオレフィン、
アクリル、モダクリル等の合成繊維や、絹、綿、麻等の
天然繊維が挙げられる。
【0010】本発明に用いる繊維集合体は、上記繊維を
2種類以上含む。マトリックス繊維の少なくとも1種類
は中空型構造の繊維であることが好ましい。中空型構造
の繊維を使用することにより、軽量であるだけでなく断
熱性にもより優れた繊維集合体を得ることが可能であ
る。これは中空型構造の繊維の場合、繊維の中空部分に
空気が保持されるためである。通常、繊維集合体を断熱
材として使用する場合、繊維集合体中に発生する空気対
流によって熱が移動するが、中空型構造の繊維を使用す
ることによりこれを抑える効果がある。
【0011】また、マトリックス繊維は、単独ポリマー
からなるものだけでなく、複合繊維も好ましく用いられ
る。例えば、サイドバイサイドの構造を有し自己捲縮発
現性を有する繊維等である。また、サイドバイサイド構
造と上記中空型構造を組み合わせた繊維も知られてお
り、このタイプの繊維は本発明の繊維構造体のマトリッ
クス繊維として特に好ましく用いられる。マトリックス
繊維は1種類のみでなく、複数の種類を組み合わせても
よい。
【0012】マトリックス繊維の融点よりも低い融点を
有する成分を含む低融点繊維を使用することが必要であ
る。このような、低融点成分(あるいは融着成分ともい
う)は、通常数十℃から百数十℃の温度で溶融又は軟化
する。低融点成分のみが溶融又は軟化し、他の繊維成分
には影響のない温度で繊維構造体を熱処理し、低融点成
分により繊維相互間の接触部の一部で実質的に接着させ
る。これにより、繊維集合体の形態が保持される。
【0013】このような低融点成分を含む繊維の例とし
ては、イソフタル酸を共重合したPETとホモPETか
らなる複合繊維、ポリオレフィンとPETからなる複合
繊維等が挙げられる。
【0014】低融点繊維の混率は5〜95wt%である
ことが必要である。特に、高密度不織布について低融点
繊維の混率は10〜90wt%が好ましく、特に好まし
くは30〜70wt%である。混率が5wt%未満だと
必要な剛性が得られない。一方、低融点繊維の混率が9
5wt%を超えると低融点繊維の低融点ポリマーの流動
による目詰まり等があり、通気性が悪くなる。
【0015】また、高密度不織布の密度は100〜80
0kg/m3であることが必要である。好ましくは30
0〜500kg/m3である。100kg/m3未満だと
必要な剛性が得られない。一方、高密度不織布の密度が
800kg/m3を超えると通気性が悪くなる。
【0016】また、高密度不織布の厚みは適宜設定出来
るが、剛性と柔軟性をバランスよく兼ね備えた高密度不
織布としては、1mm未満が好ましい。
【0017】本発明の好ましい態様として、繊維集合体
を構成する繊維が全てポリエステル繊維であるものが挙
げられる。素材をポリエステルに統一する事は、特にリ
サイクル面で優位である。例えば、マトリックス繊維と
してPET、PEN等のホモポリマーからなるものや、
ホモポリエステルを1成分とするサイドバイサイド繊維
と、共重合ポリエステルを低融点成分とする単独又は複
合ポリエステルからなる繊維集合体を例示することが出
来る。更に、断熱性能と弾性性能の面から、繊維径の大
きいものと小さいものを混合して用いる事は好ましい。
【0018】次に本発明の断熱材の製造方法について説
明する。最初に前述したマトリックス繊維と低融点繊維
を任意の混率で混合する。混綿、カーディングを行い、
クロスレイヤでウェッブを積層して熱処理を施す。熱処
理温度は低融点繊維中の低融点成分が軟化又は溶融する
温度より高く、他の繊維成分が溶融する温度より低い温
度で行う。これにより、低融点繊維(の一部)が溶融
し、繊維集合体は構成繊維の相互間の接触部の一部で実
質的に接着する。
【0019】更に、後述する方法等により繊維集合体の
少なくとも片面の表層部又は内層部に高密度不織布を積
層して不織布断熱材とする。
【0020】高密度不織布は、不織布構造体と同一種類
のものが良く、主にポリエステル系の短繊維からなる、
クロスレイヤー積層不織布、ニードル不織布等があげら
れる。しかしながらポリアミド、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどのクロスレイヤー積層不織布や、ニードル
不織布であっても良い。
【0021】特に、高密度不織布について低融点繊維の
混率は10〜90wt%が好ましく、特に30〜70w
t%が好ましい。クロスレイヤー積層不織布や、ニード
ル不織布を熱ロール等でプレスすることにより任意の密
度に調整する。
【0022】また、本発明の断熱材を長期間屋外で使用
することを考慮すると、浸入してくる雨水を不織布断熱
材に入れないように撥水性を保有していること、紫外線
による劣化が少ない耐候性を有していること、難燃性を
有していることも好ましい。特に通気抵抗が30%以上
である高密度不織布は、表層部に使用した場合通気性を
有し、雨水を不織布断熱材に入れないので好ましい。
【0023】撥水性を付与するために、シリコン系の油
剤で表面加工した繊維を使用してもよい。シリコン系の
油剤の例としては、アミノシロキサン、ジメチルポリシ
ロキサン、エポキシ基含有ジメチルポリシロキサン、ジ
メチルハイドロジエンポリシロキサン、などに制電剤や
触媒を併用したものがある。この繊維で作製した高密度
不織布の撥水性は、JIS−L−1092に準拠したス
プレー試験でグレード3以上の十分な性能を有してい
た。
【0024】耐候性を付与するために、サリシレート
系、シアノアクリレート置換体、オギザリニド誘導体、
ベンゾトリアゾール系化合物や、O−ヒドロキシベンゾ
フェノン系等の化合物による後処理を行っても良い。
【0025】前述のようにして得られた撥水性能や耐候
性能を有する、高密度不織布を積層して繊維集合体と一
体成形した断熱材は、特に低密度繊維集合体単独の断熱
材と比べると自立性および耐久性を有した非常に優れた
断熱材であった。
【0026】この不織布断熱材はカーディング後、表面
又は内層に高密度不織布を積層して一体成形によって製
造する。または一旦繊維集合体を作製したのちに、高密
度不織布を積層しても良い。不織布構造体の片面に高密
度不織布を積層することにより、熱が入射してきた場
合、表皮に相当する高密度不織布部分によって伝熱が遮
断される。製造された本発明にかかる繊維集合体の外形
は、薄い略直方体となる。
【0027】表面に高密度不織布を積層する方法は特に
限定されないが、マトリックス繊維と熱融着繊維からな
る不織布断熱材を製造するに際して、繊維集合体に不均
一な熱処理を施し、その表面の融着の程度を高めて実質
高密度不織布と接着することが好ましい。
【0028】例えば、カーディングを行ってクロスレイ
ヤでウェッブを積層して繊維集合体とした後の工程で、
赤外線ヒータの輻射熱による間接的な加熱処理を片面よ
り施し、表面に高密度不織布を融着させることが可能で
ある。この場合、接着剤として熱可塑性のホットメルト
不織布、ホットメルト樹脂や熱硬化性のフェノール樹脂
等が用いられる。しかし、フェノール樹脂を付与する工
程においては環境汚染を生じやすく、また長期間経ると
湿気と熱によりフェノール樹脂が加水分解を起こして型
くずれし易いのであり好ましくなく、熱可塑性の接着剤
が好ましい。
【0029】また熱板あるいは熱ローラによる接触加熱
で、高密度不織布を融着させることも可能である。この
場合、カーディングを行ってクロスレイヤでウェッブを
積層して繊維集合体とした後の工程で、熱板あるいは熱
ローラでプレスを行い表面又は内層に高密度不織布を接
着させる。
【0030】このように密度が100kg/m3から8
00kg/m3である高密度不織布を積層させることに
より、剛性の非常に高く、なおかつ断熱性に優れた断熱
材が得られる。更には表面に使用した高密度不織布に直
接印刷したり、図柄を転写することにより、壁紙を不要
とする意匠性の高い断熱材が得られる。例えば不織布断
熱材の高密度不織布側に、インクジェットによる絵画様
の図柄を直接印刷したり、通常の転写方法で図柄を転写
した後に、遠赤外線ヒーターによる熱処理または、熱ロ
ールにより熱処理を行なうことにより、図柄が固定さ
れ、表面に毛羽のない、非常に意匠性に優れた不織布断
熱材を得ることが出来る。本発明の断熱材の大きさや密
度は、使用目的や必要とされる断熱性に応じて適宜変更
が可能である。
【0031】
【実施例】実施例1 サイドバイサイドの構造を有し自己捲縮発現性を有する
中空構造型ポリエステル繊維(繊度7dtex、繊維長
51mm)40重量%、レギュラー機械捲縮ポリエステ
ル繊維(繊度1.6dtex、繊維長51mm)40重
量%、芯鞘型の複合繊維であってその鞘部を構成する繊
維の融点が、レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維より
融点が約140℃低いポリエステル繊維(繊度2.2d
tex、繊維長51mm)20重量%を混綿し、カーデ
ィングを行ってウェブを作製し、通常の熱風循環による
均一な加熱処理を繊維集合体全体に施し、目付875g
/m2、繊維集合体の全体厚み35mmで密度25kg
/m3の繊維集合体を作製した後、レギュラー機械捲縮
ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51m
m)が50重量%、レギュラー機械捲縮ポリエステル繊
維より融点が約140℃低いポリエステルバインダー繊
維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)50重量%
を混綿し、カーディングを行ってウェブを作製し、熱ロ
ールでプレスした目付1000g/m2、繊維集合体の
全体厚み4mmで密度250kg/m3の高密度不織布
を張り合わせた不織布断熱材を得た。
【0032】実施例2 レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維(繊度2.2dt
ex、繊維長51mm)70重量%、芯鞘型の複合繊維
であってその鞘部を構成する繊維の融点が、レギュラー
機械捲縮ポリエステル繊維より融点が約140℃低いポ
リエステルバインダー繊維(繊度2.2dtex、繊維
長51mm)30重量%を混綿し、カーディングを行っ
てウェブを作製した後、通常の熱風循環による均一な加
熱処理を繊維集合体全体に施し、目付350g/m2
繊維集合体の全体厚み35mmで密度10kg/m3
繊維集合体を作製した後、レギュラー機械捲縮ポリエス
テル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)が2
0重量%、レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維より融
点が約140℃低いポリエステルバインダー繊維(繊度
2.2dtex、繊維長51mm)80重量%を混綿
し、カーディングを行ってウェブを作製し、熱ロールで
プレスした目付405g/m2、繊維集合体の全体厚み
0.9mmで密度450kg/m3の高密度不織布を張
り合わせた不織布断熱材を得た。
【0033】この不織布断熱材の高密度不織布側に、イ
ンクジェットによる絵画様の図柄を直接印刷したる後
に、遠赤外線ヒーターによる熱処理を行なうことによ
り、図柄が固定され、表面に毛羽のない、非常に意匠性
に優れた不織布断熱材を得ることが出来た。
【0034】実施例3 サイドバイサイドの構造を有し自己捲縮発現性を有する
ポリエステル繊維(繊度7dtex、繊維長51mm)
30重量%、レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維(繊
度1.6dtex、繊維長51mm)30重量%、ポリ
エステル系難燃繊維東洋紡績(株)製「ハイム」(繊度
3.3dtex、繊維長51mm)20重量%、芯鞘型
の複合繊維であってその鞘部を構成する繊維の融点が、
レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維より軟化点が約1
40℃低いポリエステルバインダー繊維(繊度2.2d
tex、繊維長51mm)20重量%を混綿し、カーデ
ィングを行ってウェブを作製した後、通常の熱風循環に
よる均一な加熱処理を繊維集合体全体に施し、目付87
5g/m2、繊維集合体の全体厚み35mmで密度25
kg/m3の繊維集合体を作製した後、サイドバイサイ
ドの構造を有し自己捲縮発現性を有し、シリコン系油剤
で表面加工したポリエステル繊維(繊度4dtex、繊
維長51mm)30重量%、ポリエステル系難燃繊維東
洋紡績(株)製「ハイム」(繊度3.3dtex、繊維
長51mm)20重量%、レギュラー機械捲縮ポリエス
テル繊維より融点が約140℃低いポリエステルバイン
ダー繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)50
重量%を混綿し、カーディングを行ってウェブを作製
し、熱ロールでプレスした目付700g/m2、繊維集
合体の全体厚み2mmで密度350kg/m3の高密度
不織布を張り合わせた難燃性の不織布断熱材を得た。
【0035】比較例1 サイドバイサイドの構造を有し自己捲縮発現性を有する
中空構造型ポリエステル繊維(繊度7dtex、繊維長
51mm)40重量%、レギュラー機械捲縮ポリエステ
ル繊維(繊度1.6dtex、繊維長51mm)40重
量%、芯鞘型の複合繊維であってその鞘部を構成する繊
維の融点が、レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維より
軟化点が約140℃低いポリエステルバインダー繊維
(繊度2.2dtex、繊維長51mm)20重量%を
混綿し、カーディングを行ってウェブを作製した後、通
常の熱風循環による均一な加熱処理を繊維集合体全体に
施し、目付875g/m2、繊維集合体の全体厚み35
mmで密度25kg/m3の不織布断熱材を得た。
【0036】比較例2 レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維(繊度2.2dt
ex、繊維長51mm)70重量%、芯鞘型の複合繊維
であってその鞘部を構成する繊維の融点が、レギュラー
機械捲縮ポリエステル繊維より軟化点が約140℃低い
ポリエステルバインダー繊維(繊度2.2dtex、繊
維長51mm)30重量%を混綿し、カーディングを行
ってウェブを作製した後、通常の熱風循環による均一な
加熱処理を繊維集合体全体に施し、目付350g/
2、繊維集合体の全体厚み35mmで密度10kg/
3の不織布断熱材を得た。
【0037】比較例3 サイドバイサイドの構造を有し自己捲縮発現性を有する
ポリエステル繊維(繊度7dtex、繊維長51mm)
30重量%、レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維(繊
度1.6dtex、繊維長51mm)30重量%、ポリ
エステル系難燃繊維東洋紡績(株)製「ハイム」(繊度
3.3dtex、繊維長51mm)20重量%、芯鞘型
の複合繊維であってその鞘部を構成する繊維の融点が、
レギュラー機械捲縮ポリエステル繊維より軟化点が約1
40℃低いポリエステルバインダー繊維(繊度2.2d
tex、繊維長51mm)20重量%を混綿し、カーデ
ィングを行ってウェブを作製した後、通常の熱風循環に
よる均一な加熱処理を繊維集合体全体に施し、目付87
5g/m2、繊維集合体の全体厚み35mmで密度25
kg/m3の不織布断熱材を得た。
【0038】次に本発明にかかる不織布断熱材の性能評
価の結果を示す。性能評価は、この繊維集合体を断熱材
として使用する場合の熱伝導率、吸音特性、表面硬度、
曲げ剛性および通気性である。
【0039】熱伝導率は、JIS−A−1412による
熱流計法であって、英弘精機社製HC−074型熱伝導
率計で測定した。サンプルサイズは30cm×30cm
のものを使用した。吸音率は、JIS−A−1405に
よる垂直入射吸音率であって、Bruel&Kjar社
製マルチチャンネル分析システム3550型(ソフトウ
ェア:BZ5087型2チャンネル分析ソフトウェア)
による2マイクロフォン法で測定した。サンプルサイズ
は、3cmΦを使用し、吸音率は、1000Hz時で比
較した。表面硬度は、高分子計器(株)製のアスカーゴ
ム硬度計F型にて測定した。曲げ剛性は、JIS−K−
7221による曲げ試験に準じ、サンプルサイズは15
cm×5cmのものを使用して測定した。通気性は、カ
トーテック社製通気性試験機KES−F8−AP1型に
て測定した。サンプルサイズは、6cm×6cmのもの
を使用して測定し、通気抵抗値よりフラジール型通気量
データに換算した。
【0040】得られた不織布断熱材の特性を表1に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明はガラス繊維に替わる性能を有
し、更には、膜状物の効果により断熱性能及び吸音性能
にも優れた性能を有し、設置作業性、作業環境を著しく
改善した、特に使用条件が過酷な自動車用、鉄道車両用
及び船舶用などの断熱材に適した繊維集合体である。ま
た、本発明に開示した方法のうちポリエステル単一素材
からなる繊維集合体なら再び本発明の断熱材としてリサ
イクルができ、地球環境の保全にも極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱材の断面図で、高密度不織布が断
熱材の一方の面にある例。
【図2】本発明の断熱材の断面図で、高密度不織布が断
熱材の内層にある例。
【符号の説明】
1 高密度不織布 2 不織布構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK03 AK25 AK41 AK48 BA02 BA03 BA10B DG03A DG15A DG15B DG18A DG20 EC03A HB31B JA04A JA14B JB06B JH01 JJ02 JJ07B JK01 JK04 JL00 JL01 JL05 JL09B YY00A YY00B 4L047 AA14 AA17 AA21 AA23 AA27 AA28 AB02 AB09 BA09 BB01 BB06 BB09 CA05 CA09 CA14 CA19 CB03 CB05 CB06 CB10 CC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類以上の短繊維集合体からなる断熱
    材であって、該短繊維集合体がマトリックス繊維および
    マトリックス繊維の融点よりも低い融点を有する成分を
    含む低融点繊維からなり、前記低融点繊維の含量が5〜
    95wt%で、繊維相互間の接触部の一部で実質的に接
    着しており、該繊維集合体の少なくとも片面の表層部又
    は内層部に密度が、100kg/m3から800kg/
    3である高密度不織布を積層していることを特徴とす
    る断熱材。
  2. 【請求項2】 前記短繊維集合体中、マトリックス繊維
    が中空である請求項1記載の断熱材。
  3. 【請求項3】 前記高密度不織布が撥水性及び/または
    耐候性および/または難燃性を有することを特徴とする
    請求項1又は2記載の断熱材。
  4. 【請求項4】 該高密度不織布の表面に直接、印刷、転
    写を施したことを特徴とする請求項1乃至請求項3いず
    れかに記載の断熱材。
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