JP2002336862A - 脱塩水製造方法 - Google Patents

脱塩水製造方法

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JP2002336862A
JP2002336862A JP2001149996A JP2001149996A JP2002336862A JP 2002336862 A JP2002336862 A JP 2002336862A JP 2001149996 A JP2001149996 A JP 2001149996A JP 2001149996 A JP2001149996 A JP 2001149996A JP 2002336862 A JP2002336862 A JP 2002336862A
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JP2001149996A
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Makoto Nomura
誠 埜村
Nobuhiro Oda
信博 織田
Nobuhiro Matsushita
聿宏 松下
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱塩水や純水を採取し、かつ効率よく継続運
転を可能にした脱塩水製造方法の提供。 【解決手段】 直列に設けた複数基の通液型電気二重層
コンデンサ1a、1b、1cの全てに通電し順次通水す
る脱塩水製造工程、及び少なくとも1基の通液型電気二
重層コンデンサ1b,1cを通電状態で待機させなが
ら、他の通液型電気二重層コンデンサ1aを再生する再
生工程を有することを特徴とする脱塩水製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所等のボイラ
の給水、半導体製造工程、燃料電池発電等に用いられる
純水の製造や、冷却塔用水の製造・循環使用、各種排水
の回収に用いられる脱塩水製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脱塩水やいわゆる純水は、半導体製造工
場、原子力発電所、燃料電池発電装置等に広く使用され
ている。かかる脱塩水や純水の製造方法としては、イオ
ン交換膜やイオン交換樹脂を用いた方法が良く知られて
いる。これらイオン交換膜やイオン交換樹脂を用いた純
水製造方法は、通常、所定のサイクルで膜や樹脂を再生
させたり、交換したりする必要があり、作業効率の点や
経済的な面においてその改善が望まれていた。
【0003】このようなことから、近年これらに代え
て、原水中のイオン性物質を安定して除去し得る方法と
して、通液型電気二重層コンデンサを使用する方法が提
案されている(特開平6−325983号公報)。この
通液型電気二重層コンデンサは、間に通液路を挟んで2
つの高比表面積の導電体層を有し、これら導電体層の外
側に集電極を配置した構成を有するものであり、集電極
に電圧を加えることによって、原水中のイオンを導電体
層に電気的に吸着させ、塩濃度が減少した処理水を得る
ことができるようになっている。このような高比表面積
の導電体としては、活性炭が好適である。通液型電気二
重層コンデンサにおいては、以下に示す処理過程を経て
流入水中のイオン性物質が除去される。この処理過程
を、流入水に含まれるイオン性物質が塩化ナトリウムで
あり、前記高比表面積の導電体が活性炭である場合を例
にして、図2(a)、(b)を用いて説明する。
【0004】図2(a)に示すように、電圧印加時にお
いて、流入水中のナトリウムイオンは陰極側の集電極3
4に接する活性炭層33に電気的に吸着され、塩素イオ
ンは陽極側の集電極34に接する活性炭層33に電気的
に吸着される。このため、出口から得られる浄水(処理
水)は、その塩化ナトリウム濃度が著しく低下したもの
となる。また、通水を長時間続けると、活性炭層33に
対するイオンの吸着が飽和に近づくため、出口から得ら
れる処理水の塩化ナトリウム濃度が高くなる。そこで、
吸着飽和に達する前に陽極側と陰極側とを短絡(ショー
ト)させるか、あるいは逆接続すれば、図2(b)に示
すように活性炭33に吸着されていたナトリウムイオン
および塩素イオンが脱離し、流入水中の塩化ナトリウム
濃度よりはるかに高濃度の塩化ナトリウムを含む流出水
が出口より排出される。このときの流速を遅くすれば、
少ない流水量で活性炭層に吸着された塩化ナトリウムを
排出できるので好ましい。
【0005】本発明の純水製造装置に用いる通液型電気
二重層コンデンサに特に制限はないが、例えば次の二種
類のものを代表例として挙げることができる。第一の通
液型電気二重層コンデンサとして、電気絶縁性多孔質通
液性シートからなるセパレータを挟んで、高比表面積導
電体として高比表面積活性炭を主材とする活性炭層を配
置し、その活性炭層の外側に集電極を配置し、さらにそ
の集電極の外側に押え板を配置した構成を有する平板形
状のものが挙げられる。フラットな活性炭層を用い、各
部材を配置して圧締した平板形状の構造とすることによ
り、活性炭層を均等に圧縮でき、通液時の液の偏流を効
果的に防止することができる。そのため、イオン性物質
の除去率の安定化が図られ、しかもその除去率を極限に
まで高めることができる。
【0006】図3は、かかる平板型の通液型電気二重層
コンデンサの分解図の一例を示したものであり、図4
は、その組み立て図を示したものである。なお、図3及
び4において、図2と共通する部品は同一符号を付して
で図示する。この平板型の通液型電気二重層コンデンサ
31のセパレータ32としては、ろ紙、多孔質高分子
膜、織布、不織布など、液体の通過が容易でかつ電気絶
縁性を有する有機質または無機質のシートからなるもの
が用いられる。セパレータ32の厚さは、0.01〜0.
5mm程度、殊に0.02〜0.3mm程度が好ましい。
【0007】活性炭層33としては、高比表面積活性炭
を主材とする層が用いられる。高比表面積活性炭とは、
BET比表面積が好ましくは1000m2/g以上、よ
り好ましくは1500m2/g以上、さらに好ましくは
2000〜2500m2/gの活性炭を言う。BET比
表面積が余りに小さいときは、イオン性物質を含む液体
を通したときのイオン性物質の除去率が低下し易くな
る。なおBET比表面積が余りに大きくなるとイオン性
物質の除去率がかえって低下する傾向があるので、BE
T比表面積を必要以上に大きくするには及ばない。使用
する活性炭の形状は、粉粒状、繊維状など任意である。
粉粒状の場合には平板状またはシート状に成形して用
い、繊維状の場合には布状に加工して用いることが好ま
しい。粉粒状活性炭を平板状またはシート状に成形して
用いることは、繊維状の活性炭を布状に加工して用いる
場合に比べて、コストの点からは格段に有利である。平
板状またはシート状への成形は、たとえば、粉粒状活性
炭をバインダー成分(ポリテトラフルオロエチレン、フ
ェノール樹脂、カーボンブラック等)および/または分
散媒(溶媒等)と混合して板状に成形してから、適宜熱
処理することにより得られる。活性炭層33として平板
状またはシート状のものを用いる場合は、必要に応じこ
れに穿孔加工を施しておくこともできる。なお、平板状
またはシート状の活性炭を用いる技術については、特開
昭63−107011号公報、特開平3−122008
号公報、特開平3−228814号、特開昭63−11
0622号、特開昭63−226019号公報、特開昭
64−1219号公報などにも開示があるので、それら
の公報に開示のものを参考にすることもできる。活性炭
層33の厚さは、0.1〜3mm程度、殊に0.5〜2m
m程度とすることが好ましいが、必ずしもこの範囲内に
限られるものではない。
【0008】集電極34としては、銅板、アルミニウム
板、カーボン板、フォイル状グラファイトなどの電気良
導体であって、活性炭層33との緊密な接触が可能なも
のが好ましい。集電極34の厚さに特に限定はないが、
0.1〜0.5mm程度のものが好ましい。印加を容易に
するため、集電極34には端子(リード)34aを設け
るのが通常である。
【0009】押え板36としては、プラスチックス板な
どの電気絶縁性材料からできた変形しにくい平板が用い
られる。この押え板36には、液入口37、液出口3
8、固定用ボルト孔39などを適宜設けることができ
る。集電極34と押え板36との間には、枠状のガスケ
ット35を介在させることが望ましい。そのようなガス
ケット35を独立に設ける代りに、押え板36側にシー
ル機能を有する部材を設けておくこともできる。上記の
部材を用いて、図3に示すように、押え板36 /(ガ
スケット35 /)集電極34 /活性炭層33 /セパ
レータ32 /活性炭層33 /集電極34/(ガスケッ
ト35 /)押え板36の構成を有する平板型の通液型
電気二重層コンデンサ31が組み立てられる。
【0010】第二の通液型電気二重層コンデンサの一例
として多処理室型の通液型電気二重層コンデンサ50
を、図5の模式的拡大断面図を用いて説明する。この多
処理室型通液型の電気二重層コンデンサ50は、反対側
に離間して設けられた二つの末端プレート51、52
と、絶縁層53、54を挟んでそれぞれ隣接した、二つ
の片面末端電極55、56とを有している。それぞれの
片面末端電極55、56は、チタンシートからなる集電
極の片面に導電性エポキシ等のバインダで高比表面積の
導電体の活性炭層64からなるシートが接合されてい
る。二つの片面末端電極55、56の間に両面中間電極
57〜63が、相互に等距離だけ離間して配設されてい
る。それぞれの両面電極(例えば57)は、チタンシー
トからなる集電極の両側に活性炭層64として活性炭シ
ートを接合したものである。この中間電極の数は限定さ
れず、必要な容量が得られる表面積となるよう適宜調節
する(図5は7つの両面中間電極57〜63だけが図示
されている)。
【0011】このような構成の多処理室型の通液型電気
二重層コンデンサ50の各電極を交互にアノード、カソ
ードとする。すなわち、例えば片面末端電極55、中間
電極58、60、63をアノードとし、中間電極57、
59、61、62および片面末端電極56をカソードと
する。すると、それぞれ隣接した電極対(アノードおよ
びカソード)は、独立した処理室を形成する。
【0012】したがって、この多処理室型の通液型電気
二重層コンデンサ50に原水を導入すると、まず、矢印
Aで示すように、第1の処理室81を通る原水が、電極
表面に対してほぼ平行に流れる。すると、両側の電極が
分極されていることにより、イオンは原水中から静電的
に除去され、電極55および57の活性炭層表面64に
形成された電気二重層に保持される。
【0013】原水は、続いて、矢印Bで示すように孔8
0を通って次の処理室82の中に流れる。ここでは、中
間電極57および58によって形成される処理室の分極
により、原水中のイオンがさらに除去される。そして、
原水は、矢印C〜Gに示すように残りの各処理室を連続
的に通過させられ、イオンが除去される。その後、矢印
Hで示すように、処理水は、片面末端電極56、絶縁層
54等を通過し、導出口を介して多処理室型の通液型電
気二重層コンデンサ50から導出される。
【0014】このように、多処理室型の通液型電気二重
層コンデンサ50にあっても、前記平板型の通液型電気
二重層コンデンサ31と同様に、カルシウムやマグネシ
ウム等の金属イオンをはじめとして各種のイオンを原水
から除去することができる。そして、継続運転により、
各種イオンが多孔性の炭素エアロゲルシートの如き活性
炭層64の表面に蓄積され、脱塩処理のための脱塩吸着
能が飽和し、原水に含有する各種イオンの除去が不可能
となる。そこで、適当な時期をみて、[アノード]−
[カソード]の各電極対をショートさせるか、あるいは
電極対に脱塩処理時とは逆電圧を印加して、多孔性の活
性炭層64の表面に蓄積された各種イオンを脱離させて
再生する。そして、再生後、再度脱塩処理に運転され
る。以後、引き続き各電極に印加する通電操作を繰り返
して、脱塩処理−再生処理を繰り返し行って、継続運転
するものである。
【0015】かくして、上記した如き通液型電気二重層
コンデンサ31や50に原水を通液して、集電極に通電
することにより、原水中のイオンを高比表面積の活性炭
層に捕獲し、純水として採取するものである。この間高
比表面積活性炭や多孔性の炭素エアロゲル複合体等の活
性炭層にはイオンが蓄積されてきて、脱塩吸着能が飽和
してくるので、適宜前記集電極間をショートさせたり、
逆電圧を印加して、高比表面積の活性炭層よりこれに蓄
積されたイオンを脱離させて装置外に排除させる再生処
理をする。これらの操作を繰り返すことにより、継続し
て純水を得るものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通液型電気
二重層コンデンサは、電極に逆電圧を印加したり、ショ
ートさせたりすることにより再生処理を行うが、再生処
理の後、通常の印加と通水を開始した直後は、通液型電
気二重層コンデンサが十分に分極していないため、脱塩
率が低くなるという問題があった。
【0017】本発明は上記した事情に鑑みなされたもの
で、脱塩吸着能の飽和に伴う再生処理後の運転再開で、
直ちに純水を採取し得て効率良く継続運転を可能にした
脱塩水製造方法を提供することを本発明の解決すべき課
題とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の課題を
解決するため、請求項1に係わる発明は、直列に設けた
複数基の通液型電気二重層コンデンサの全てに通電し順
次通水する脱塩水製造工程、及び少なくとも1基の通液
型電気二重層コンデンサを通電状態で待機させながら、
他の通液型電気二重層コンデンサを再生する再生工程を
有することを特徴とする脱塩水製造方法としたものであ
る。請求項2に係わる発明は、上記請求項1の脱塩水製
造方法であって、再生工程において、通電状態で待機し
ている通液型電気二重層コンデンサから流出水を取り出
し、該通液型電気二重層コンデンサの流入側に循環させ
ることを特徴とする脱塩水製造方法としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の脱塩水製造方法の
実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本
発明の純水製造法に使用する装置の一例を示す系統概略
図である。図1は、3基の通液型電気二重層コンデンサ
1a、1b、1cを直列に連結した装置を例示したもの
である。即ち、3基の通液型電気二重層コンデンサ1
a、1b、1cは、それぞれ、4つの連通口a、b、
c、dを有する4方切り換え弁V1、V2、V3を介して
直列に連結されている。そして、一段目の通液型電気二
重層コンデンサ1aの導入口には原水の供給ポンプ2が
管路11、導入弁3及び管路12を介して連設されてい
る。
【0020】各段の通液型電気二重層コンデンサを連結
する4方切り換え弁V1、V2、V3のそれぞれの連通口
a、b、c、dは以下の態様で連通されるようになって
いる。即ち、連通口a−bは、前後の通液型電気二重層
コンデンサを連通させるようになっている。例えば4方
切り換え弁V1では第1段目の通液型電気二重層コンデ
ンサ1aと第2段目の通液型電気二重層コンデンサ1b
とを連通させるようになっている。また4方切り換え弁
V2では第2段目の通液型電気二重層コンデンサ1bと
第3段目の通液型電気二重層コンデンサ1cと連通させ
るようになっている。また4方切り換え弁V3では第3
段目の通液型電気二重層コンデンサ1cと純水の採取管
路18と連通させるようになっている。
【0021】4方切り換え弁V1の連通口a、b、c、
dのうちの連通口dは、第1段目の通液型電気二重層コ
ンデンサ1aでは循環管路20aより循環ポンプ4aを
介して導入側の管路12に接続されている。4方切り換
え弁V2の連通口dは、第2段目の通液型電気二重層コ
ンデンサ1bでは循環管路20bより循環ポンプ4bを
介して導入側の管路14に連結されている。4方切り換
え弁V3の連通口dは、第3段目の通液型電気二重層コ
ンデンサ1cでは循環管路20cより循環ポンプ4cを
介して導入側の管路16に連結されている。更に、前記
各段の通液型電気二重層コンデンサを連結する4方切り
換え弁V1、V2、V3の連通口cは、各段の通液型電気
二重層コンデンサ1a、1b、1c導出側で、排出管路
19a、19b、19cを介して大気に通じる排出弁2
1a、21b、21cに連結している。
【0022】本発明の脱塩水製造方法は上記した装置に
おいて、以下の通り運転される。脱塩処理工程では、原
水を供給ポンプ2に第1段の通液型電気二重層コンデン
サ1aに導入し、第2段目の通液型電気二重層コンデン
サ1b、第3段目の通液型電気二重層コンデンサ1cと
順次流通させる。同時に、各段の通液型電気二重層コン
デンサ1a、1b、1cの電極に印加し、採取管路18
よりより純水を採取する。脱塩処理工程進行に伴い、い
ずれかの段の通液型電気二重層コンデンサの脱塩吸着能
が飽和したら、適宜、その飽和した通液型電気二重層コ
ンデンサはその他の通液型電気二重層コンデンサとの連
通を遮断し、電極間をショートするか又は電極に逆電圧
を印加して再生処理すると共に、他の通液型電気二重層
コンデンサは、正常な電圧を印加して通電し続ける。
【0023】前記吸着能が飽和していた通液型電気二重
層コンデンサの脱塩吸着能が回復して、再生が終了した
ら、再び正常な電圧を印加して通電し、各段の通液型電
気二重層コンデンサを連通させて、原水を第1段目の通
液型電気二重層コンデンサ1aから第2段目、第3段目
の通液型電気二重層コンデンサ1b、1cに流通して脱
塩処理工程を行う。以後、いずれかの段の通液型電気二
重層コンデンサの脱塩吸着能が飽和したら、当該通液型
電気二重層コンデンサは、同様に再生し、他の段の通液
型電気二重層コンデンサは各々正常な電圧を印加して通
電する。なお更に、前記再生時の再生する通液型電気二
重層コンデンサ以外の通液型電気二重層コンデンサで
は、装置内の滞留水を導出口から導入口に循環すること
により、電極部や多孔性の活性炭や、炭素エアロゲル等
の活性炭層のみならず、配管内等におけるバクテリアの
発生も防止できる。
【0024】
【実施例】以下本発明の脱塩水製造方法について、図1
の系統概略図を参照して説明する。なお、この実施例で
は、通液型電気二重層コンデンサとして、図3及び図4
に図示した平板型の通液型電気二重層コンデンサ31を
使用した例を説明する。 [脱塩処理工程]各段の通液型電気二重層コンデンサ1
a、1b、1cを連結している4方切り換え弁V1、V
2、V3の連通口a−bを連通状態にし、各段の通液型電
気二重層コンデンサを連通させ、導入弁3を開状態とし
供給ポンプ2を駆動して、原水を管路12より第1段目
の通液型電気二重層コンデンサ1aに導入する。これに
よって、原水を[第1段の通液型電気二重層コンデンサ
1a]−[4方切り換え弁V1]−[第2段目の通液型
電気二重層コンデンサ1b]−[4方切り換え弁V2]
−[第3段目の通液型電気二重層コンデンサ1c]−
[4方切り換え弁V3]−[採取管路18]の経路に沿
って原水を流通させるとともに、各段の通液型電気二重
層コンデンサの集電極34、34に電圧を印加する。
【0025】この結果、第1段目の通液型電気二重層コ
ンデンサ1aで大半の各種イオンが除去され、第2段目
の通液型電気二重層コンデンサ1bで更に各種イオンが
除去され、そして更に第3段目の通液型電気二重層コン
デンサを経て各種イオンは極めて微量となって採取管路
18より純水が採取される。これらの通液型電気二重層
コンデンサは、後段ほどイオン濃度の低い水が通水され
るため、後段の印加電圧を前段よりも高く設定すること
により、より高度に効率よくイオン除去をすることがで
きる。この脱塩処理によって、第1段目の通液型電気二
重層コンデンサ1aの脱塩吸着能が飽和して来て、採取
される純水の脱塩度に低下が認められたら、直ちに第1
段目の通液型電気二重層コンデンサ1aを再生する。
【0026】[再生処理工程]第1段目の通液型電気二
重層コンデンサの再生工程では、第1段目の通液型電気
二重層コンデンサ1aと第2段目の通液型電気二重層コ
ンデンサ1bを連結する4方切り換え弁V1を、連通口
a−cと連通させて第1段目の通液型電気二重層コンデ
ンサ1a内を排出管路19aに連結させる。同時に、集
電極34、34間をショートさせるか、又は集電極3
4、34に逆電圧を印加して、多孔性の活性炭層に吸着
して蓄積されている各種イオンを脱離させ、適宜の時間
経過後洗浄水を導入し(導入口図示せず)、排出弁21
aを開いて排出管路19aより外部に排出する。あるい
は、洗浄水を導入しながらイオンを脱離させ、排出弁2
1a、排出管路19aを経て外部に排出する。
【0027】この間、他方の再生処理しない、第2段目
の通液型電気二重層コンデンサ1b及び第3段目の通液
型電気二重層コンデンサ1cは、それぞれ、正常な電圧
を印加し続けながらこれらの導出側の管路を15、17
に連結されている4方切り換え弁V2、V3を、その連通
口aとdが連通するよう切換操作する。第2段目の通液
型電気二重層コンデンサ1bでは、導出側の管路15を
循環管路20bより循環ポンプ4bを介して導入側の管
路14に連通させるとともに、循環ポンプ4bを駆動さ
せる。第3段目の通液型電気二重層コンデンサ1cで
は、導出側の管路17を循環管路20cより循環ポンプ
4cを介して導入側の管路16に連通させるとともに、
循環ポンプ4cを駆動させる。
【0028】そして、第2段目の通液型電気二重層コン
デンサ内1bでは、該装置1b内に存在している原水
を、[導出側の管路15]−[4方切り換え弁V2]−
[循環管路20b]−[循環ポンプ4b]−[導入側の
管路14]−[第2段目の通液型電気二重層コンデンサ
1b]−[導出側の管路15]と循環する。第3段目の
通液型電気二重層コンデンサ内1cでは、該装置1c内
に存在している原水を[導出側の管路17]−[4方切
り換え弁V3]−[循環管路20c]−[循環ポンプ4
c]−[導入側の管路16]−[第3段目の通液型電気
二重層コンデンサ1c]−[導出側の管路17]と循環
する。このようにして、第1段目の通液型電気二重層コ
ンデンサ1aが再生処理をしている間、再生をしていな
い第2段目及び第3段目の通液型電気二重層コンデンサ
1b、1cは、個々の装置内の原水を装置内に滞留させ
ないように導出側から導入側に向け継続して循環させ
る。このような再生処理工程は、数分乃至2時間で行う
ことが好ましく、特に1〜2時間で行うことにより、よ
り高い再生効果が得られる。
【0029】[再脱塩処理工程]第1段目の通液型電気
二重層コンデンサ1aの再生が終了したら、原水を供給
ポンプ2より導入弁3を介して第1段目の通液型電気二
重層コンデンサ1aに導入するとともに、集電極34、
34に正常な電圧を印加する。装置内に所定の量の原水
が導入されたら、排出弁21aを閉じ、4方切り換え弁
V1の連通口をa−bと連通するよう切り換えるととも
に、第2段目の通液型電気二重層コンデンサ1bと第3
段目の通液型電気二重層コンデンサ1cを連結する4方
切り換え弁V2及び第3段目の通液型電気二重層コンデ
ンサの導出側に配した4方切り換え弁V3のそれぞれ
も、連通口をa−bに連通するよう切り換え、同時に循
環ポンプ4b、4cの駆動を停止する。
【0030】この結果、[第1段目の通液型電気二重層
コンデンサ1a]−[第2段目の通液型電気二重層コン
デンサ1b]−[第3段目の通液型電気二重層コンデン
サ1c]と連結され、原水はこれら各段の通液型電気二
重層コンデンサ1a、1b、1cを順次流通して、各段
の通液型電気二重層コンデンサで脱塩処理されて、採取
管路18より所望する純水が採取される。なお、再脱塩
処理工程の初期(数分乃至数十分)においては、通液型
電気二重層コンデンサの充電が充分でないため、第1段
目の脱塩率は低い。しかし、第2段目、第3段目は正常
な電圧の印加を継続しているため、脱塩率は脱塩処理工
程と同等である。従って、第1段目でイオンが残留して
いても、最終段から導出される脱塩水は、充分にイオン
濃度が低くなっている。
【0031】以後、脱塩処理の進行と共に、各段に使用
されている通液型電気二重層コンデンサのいずれかに、
脱塩吸着能の飽和が生じたら、前記した[再生処理工
程]に従い、当該再生処理を必要とする通液型電気二重
層コンデンサを他の通液型電気二重層コンデンサとの連
通を遮断して再生し、その間他の再生を要しない通液型
電気二重層コンデンサは正常な電圧の印加を継続する。
例えば、第3段目の通液型電気二重層コンデンサ1cに
脱塩吸着能の飽和が生じたら、前記[再生処理工程]に
従い、他の第1段目と第2段目の通液型電気二重層コン
デンサ1a、1bとの連通を遮断して、前記した通り再
生処理すればよい。
【0032】最終段の通液型電気二重層コンデンサの再
生に際しては、再脱塩処理工程の初期では処理水を採水
せずに廃棄するか、脱塩率が充分高くなるまで導出水を
導入口に循環させることが好ましい。又、通液型電気二
重層コンデンサは、後段ほどイオン濃度が低い水が通水
されるので、脱塩吸着能の飽和の到来周期が長くなるの
で、再生の回数は少なくてよい。
【0033】上記した実施例の脱塩水製造方法では、通
液型電気二重層コンデンサを3基連結した装置について
説明したが、この連結して設ける通液型電気二重層コン
デンサの台数はこれに限定されるものでなく、如何なる
台数でも同様に運転することができる。又、上記実施例
では、1基について再生処理する場合について説明した
が、2基又はそれ以上の台数を同時に再生することもも
ちろん可能である。
【0034】なお、上記実施例では、図3及び図4に図
示した平板型の通液型電気二重層コンデンサ31を複数
基連結した場合を例示して説明したが、図5に図示した
多処理室型の通液型電気二重層コンデンサ50を複数基
連結して、同様な運転操作により純水を効率よく製造す
ることができることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】本発明の脱塩水製造方法は、上記した形
態で実施され、以下の如き効果を奏する。本発明の脱塩
水製造方法では、複数基の通液型電気二重層コンデンサ
を多段にして配設して原水を処理するので、塩濃度のよ
り低い水を採取することができる。そして、複数基の通
液型電気二重層コンデンサのいずれかの装置に脱塩吸着
能の飽和が生じたら、当該装置を再生処理するととも
に、他の通液型電気二重層コンデンサは、集電極に正常
な電圧を印加するようにしたので、再生後の装置の運転
を、準備運転することなく、直ちに再生直前の状態の脱
塩処理工程に復帰させることができ、運転効率を著しく
向上させることができる。
【0036】更に、再生処理していない通液型電気二重
層コンデンサは、個々の装置内に存在する原水を循環す
るようにしたので、原水が装置内に淀むことが無く、装
置内でのバクテリアの発生を防止して、再生処理後の脱
塩処理を原水を汚すことなく継続して高い純水を維持し
て採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脱塩水製造方法の一例を説明する系
統概略図。
【図2】 通液型電気二重層コンデンサの脱塩処理原理
説明図。
【図3】 本発明の脱塩水製造方法に使用する第一の例
の通液型電気二重層コンデンサの分解図。
【図4】 第一の例の通液型電気二重層コンデンサの組
立側部断面図。
【図5】 本発明の脱塩水製造方法に使用する第二の例
の通液型電気二重層コンデンサの模式的拡大断面図。
【符号の説明】
1a、1b、1c…通液型電気二重層コンデンサ、 2
…供給ポンプ、3…導入弁、 4a、4b、4c…循環
ポンプ、11、12、13、14、15、16、17…
管路、 18…採取管路、19a、19b、19c…排
出管路、 20a、20b、20c…循環管路、21
a、21b、21c…排出弁、 V1、V2、V3…4方
切り換え弁、31…平板型の通液型電気二重層コンデン
サ、 33…活性炭層、34…集電極、 37…液入
口、 38…液出口、50…多処理室型の通液型電気二
重層コンデンサ、55、56…片面末端電極、57、5
8、59、60、61、62、63…両面中間電極、6
4…活性炭層、 81、82、83、84…処理室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 聿宏 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA02 DA05 DA08 DB13 DC13 DC19 EA02 EB01 EB04 EB12 EB17 EB19 EB23 EB27 EB28 EB29 EB31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に設けた複数基の通液型電気二重層
    コンデンサの全てに通電し順次通水する脱塩水製造工
    程、及び少なくとも1基の通液型電気二重層コンデンサ
    を通電状態で待機させながら、他の通液型電気二重層コ
    ンデンサを再生する再生工程を有することを特徴とする
    脱塩水製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の脱塩水製造方法であって、再
    生工程において、通電状態で待機している通液型電気二
    重層コンデンサから流出水を取り出し、該通液型電気二
    重層コンデンサの流入側に循環させることを特徴とする
    脱塩水製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010000418A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Sekisui Chem Co Ltd 海水の淡水化装置及びシステム

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JP2010000418A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Sekisui Chem Co Ltd 海水の淡水化装置及びシステム

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