JP2002334980A - 放射線画像記録装置および放射線画像記録読取装置 - Google Patents

放射線画像記録装置および放射線画像記録読取装置

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JP2002334980A
JP2002334980A JP2001139737A JP2001139737A JP2002334980A JP 2002334980 A JP2002334980 A JP 2002334980A JP 2001139737 A JP2001139737 A JP 2001139737A JP 2001139737 A JP2001139737 A JP 2001139737A JP 2002334980 A JP2002334980 A JP 2002334980A
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radiation
resistor
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electrode
stripe
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JP2001139737A
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Shinji Imai
真二 今井
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 読取用の電磁波が照射される電極層が読取用
の電磁波を透過する第1ストライプ電極と読取用の電磁
波を遮断する第2ストライプ電極とが交互に配列されて
なる放射線固体検出器の蓄電部に、制御電圧源などを追
加することなく潜像電荷を局在化させて蓄積し、潜像電
荷の読出しの高速応答性および読取効率の向上を図る。 【解決手段】 第1の電極層21と第2ストライプ電極
27との間に直流電圧を印加する電圧印加手段30と、
直列接続された第1抵抗器R1および第2抵抗器R2と
を有し、該第1抵抗器R1の一端が第1の電極層21に
接続され、第1抵抗器R1の他端が第1ストライプ電極
26に接続され、第2抵抗器R2の一端が第2ストライ
プ電極27に接続されていることにより、直流電圧によ
り第1の電極層26と第2ストライプ電極27との間に
形成される電界分布を制御するための制御電圧が第1ス
トライプ電極26に印加されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照射された放射線
の線量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電
部を有する放射線固体検出器を使用して放射線画像を静
電潜像として記録する放射線画像記録装置、並びに上記
同様に放射線画像を静電潜像として記録し、該記録され
た静電潜像を読み取る放射線画像記録読取装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療用放射線撮影等におい
て、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上等
のために、X線等の放射線に感応するセレン板等の光導
電体を有する放射線固体検出器(静電記録体)を感光体
として用い、該検出器にX線を照射し、照射された放射
線の線量に応じた量の電荷を検出器内の蓄電部に蓄積せ
しめることにより、放射線画像を静電潜像として記録す
ると共に、レーザビーム或いはライン光源で放射線画像
が記録された検出器を走査することにより、前記検出器
から放射線画像を読み取る方法が知られている(例え
ば、米国特許第4535468号明細書等)。
【0003】本願出願人は、特開2000-284056公報にお
いて読出しの高速応答性と効率的な信号電荷の取り出し
を両立させることを可能ならしめる放射線固体検出器を
提案している。この特開2000−284056公報に記載の放射
線固体検出器は、記録用の放射線または放射線の励起に
より発せられる光に対して透過性を有する第1の電極
層、記録用の放射線または前記光の照射を受けることに
より導電性を呈する記録用光導電層、照射された放射線
の線量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電
部、読取用の電磁波の照射を受けることにより導電性を
呈する読取用光導電層、読取用の電磁波が照射される第
2の電極層を、この順に有して成り、第2の電極層が、
読取用の電磁波を透過する多数の線状電極からなる第1
ストライプ電極と、読取用の電磁波を遮光する第2スト
ライプ電極とを有し、第1ストライプ電極と第2ストラ
イプ電極とが交互に略平行に配列されてなるものであ
る。
【0004】上記放射線固体検出器においては、第1の
電極層が負の電位、第2の電極層が正の電位となるよう
に電圧が印加された状態で被写体を透過した放射線が上
記放射線固体検出器の第1の電極層に照射されると、第
1の電極層を透過した放射線の照射により記録用光導電
層において放射線の線量に応じた電荷対が発生し、負の
電荷が蓄電部に潜像電荷として蓄積され、放射線画像が
静電潜像として記録される。また、このとき、第1スト
ライプ電極と第2ストライプ電極とを接続して同電位と
し記録を行うと潜像電荷は両電極に対応する位置の蓄電
部に蓄積される。
【0005】そして、上記放射線固体検出器の第2の電
極層に読取用の電磁波が照射されると、この電磁波は第
1ストライプ電極を透過して読取用光導電層に照射さ
れ、読取用光導電層において電荷対が発生し、この電荷
対のうち正の電荷は蓄電部に蓄積された負の電荷と結合
し、負の電荷は第1ストライプ電極および第2ストライ
プ電極に帯電された正電荷と結合することによって静電
潜像の読取りが行なわれる。上記読取りは、例えば、第
1ストライプ電極または第2ストライプ電極に電流検出
アンプを接続し、その電流検出アンプの接続されたスト
ライプ電極は電流検出アンプのイマージナリーショート
を介して接地し、もう一方のストライプ電極も接地する
ことにより両ストライプ電極を同電位にして行なわれ
る。そして、このとき、読取用の電磁波の照射により生
じた負の電荷が第1ストライプ電極および第2ストライ
プ電極に帯電された正電荷と結合することにより上記読
取りは行なわれるが、実際にこの電荷の結合によって電
流検出アンプにより検出される電気信号の大部分は、第
2ストライプ電極に帯電された正の電荷が、電流検出ア
ンプを介して第1ストライプ電極に移動し、読取用の電
磁波の照射により生じた負の電荷と結合することにより
生じたものである。従って、上記のような読取りが行な
われる際の理想読取効率は、第1ストライプ電極の幅と
第2ストライプ電極の幅の比、すなわち両電極の容量の
比によって決まることになる。
【0006】ここで、上記放射線固体検出器における上
記記録において、発明者は、第1の電極層と第2ストラ
イプ電極との間に直流電圧を印加し、その電圧印加によ
り形成された電界分布を第1ストライプ電極に所定の制
御電圧を印加することによって制御し、蓄電部に蓄積さ
れる潜像電荷を電流検出アンプの接続された第2ストラ
イプ電極に対応する位置の蓄電部に局在化させることに
より読取効率を向上させる方法を提案している。また、
上記のように第1ストライプ電極に所定の制御電圧を印
加するのではなく、オープンな状態にしておくことによ
り第1ストライプ電極の電位を第2ストライプ電極より
も第1の電極層に近い電位にすることにより、第2スト
ライプ電極に対応する位置の蓄電部に潜像電荷を局在化
させて蓄積させる方法も提案している。さらに、上記方
法においては、第1ストライプ電極と第2ストライプ電
極とに印加する電圧を上記と逆にしたときも同様であ
り、つまり、第1の電極層と第1ストライプ電極との間
に直流電圧を印加し、その電圧印加により形成された電
界分布を第2ストライプ電極に所定の制御電圧を印加す
る、または、第2ストライプ電極をオープンな状態とす
ることにより第1ストライプ電極に対応する位置の蓄電
部に潜像電荷を局在化させて蓄積させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような放射線固体検出器を用いた放射線画像の記録を行
なう場合、第1の電極層と第2の電極層との間に電界分
布を形成するための直流電圧源と、その電界分布を制御
するための制御電圧源とを別個に設ける必要があるため
コストアップとなる。また、第1ストライプ電極または
第2ストライプ電極に制御電圧を印加することなく、オ
ープンな状態として記録を行なう場合においては上記制
御電圧源は不要であるが、第ストライプ電極または第2
ストライプ電極をオープンな状態に切り換えるための比
較的高価な高電圧専用リレーが必要となり、やはりコス
トアップの問題を生じる。さらに、第1ストライプ電極
または第2ストライプ電極をオープンな状態とすること
は上記制御電圧を印加する場合と比較すると、正確な電
位制御は不可能であり再現性にも欠けるとういう欠点が
ある。
【0008】本発明は、上記のような問題点に鑑みて、
制御電圧源や高電圧専用リレーなどの追加によるコスト
アップを招くことなく上記制御電圧の印加による蓄電部
の潜像電荷の局在化を行なうことができ、該潜像電荷の
読出しの高速応答性および読取効率の向上を図ることが
できる放射線画像記録装置、並びに該放射線画像記録装
置を利用して上記のような読取りを行なうことができる
放射線画像記録読取装置を提供することを目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の放射
線画像記録装置は、記録用の放射線または該放射線の励
起により発せられる光に対して透過性を有する第1の電
極層、記録用の放射線または前記光の照射を受けること
により導電性を呈する記録用光導電層、照射された放射
線の線量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄
電部、読取用の電磁波の照射を受けることにより導電性
を呈する読取用光導電層、読取用の電磁波が照射され該
読取用の電磁波の照射に対して光電荷対発生用の多数の
線状電極からなる第1ストライプ電極と、読取用の電磁
波に対して光電荷対非発生用の多数の線状電極からなる
第2ストライプ電極とを有し、第1ストライプ電極と第
2ストライプ電極とが交互に略平行に配列されてなる第
2の電極層を、この順に有して成る放射線固体検出器
に、記録用の放射線を照射し、照射した放射線の線量に
応じた量の電荷を蓄電部に潜像電荷として蓄積せしめる
ことにより、放射線画像を蓄電部に静電潜像として記録
する放射線画像記録装置において、第1の電極層と第2
ストライプ電極との間に直流電圧を印加する電圧印加手
段と、直列接続された第1抵抗器および第2抵抗器とを
有し、該第1抵抗器の一端が第1の電極層に接続され、
第1抵抗器の他端が第1ストライプ電極に接続され、第
2抵抗器の第1抵抗器とは接続されていない一端が第2
ストライプ電極に接続されていることにより、直流電圧
により第1の電極層と第2ストライプ電極との間に形成
される電界分布を制御するための制御電圧が第1ストラ
イプ電極に印加されるものであることを特徴とする。
【0010】本発明による第2の放射線画像記録装置
は、記録用の放射線または該放射線の励起により発せら
れる光に対して透過性を有する第1の電極層、記録用の
放射線または前記光の照射を受けることにより導電性を
呈する記録用光導電層、照射された放射線の線量に応じ
た量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部、読取用の
電磁波の照射を受けることにより導電性を呈する読取用
光導電層、読取用の電磁波が照射され読取用の電磁波の
照射に対して光電荷対発生用の多数の線状電極からなる
第1ストライプ電極と、読取用の電磁波に対して光電荷
対非発生用の多数の線状電極からなる第2ストライプ電
極とを有し、第1ストライプ電極と第2ストライプ電極
とが交互に略平行に配列されてなる第2の電極層を、こ
の順に有して成る放射線固体検出器に、記録用の放射線
を照射し、照射した放射線の線量に応じた量の電荷を蓄
電部に潜像電荷として蓄積せしめることにより、放射線
画像を蓄電部に静電潜像として記録する放射線画像記録
装置において、第1の電極層と第1ストライプ電極との
間に直流電圧を印加する電圧印加手段と、直列接続され
た第1抵抗器および第2抵抗器とを有し、第1抵抗器の
一端が第1の電極層に接続され、第1抵抗器の他端が第
2ストライプ電極に接続され、第2抵抗器の一端が第1
ストライプ電極に接続されることにより、直流電圧によ
り第1の電極層と第1ストライプ電極との間に形成され
る電界分布を制御するための制御電圧が第2ストライプ
電極に印加されるものであることを特徴とする。
【0011】本発明による放射線画像記録読取装置は、
上記第1および第2の放射線画像記録装置と、放射線画
像が静電潜像として記録された放射線固体検出器の第2
の電極層に読取用の電磁波を照射する読取光照射手段
と、読取光照射手段による読取用の電磁波の照射に応じ
て生じる蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベ
ルの電気信号を検出する画像信号取得手段とを備えた放
射線画像記録読取装置において、第2抵抗器の両端を所
定の制御信号に基づいて短絡するリレー手段を有し、画
像信号取得手段を第1ストライプ電極または第2ストラ
イプ電極に接続し、リレー手段により第2抵抗器の両端
を短絡することにより第1ストライプ電極と第2ストラ
イプ電極とを略同電位とすると共に、読取光照射手段に
より所定の電磁波を照射して画像信号取得手段で電気信
号を検出することにより静電潜像の読取りを行なうもの
であることを特徴とする。
【0012】ここで、上記「光電荷対発生用の多数の線
状電極からなる第1ストライプ電極」とは読取用の電磁
波を透過させ読取用光導電層に電荷対を発生せしめる電
極であり、上記「光電荷対非発生用の多数の線状電極か
らなる第2ストライプ電極」とは読取用の電磁波を遮断
して読取用光導電層に電荷対を発生させない電極である
が、完全に遮断して全く電荷対を発生させないものに限
らず、その電磁波に対する多少の透過性は有していても
それにより発生する電荷対が実質的に問題とならない程
度の電極も含むものとする。従って、読取用光導電層に
発生する電荷対は全て第1ストライプ電極を透過した電
磁波のみによるものとは限らず、第2ストライプ電極を
僅かに透過した電磁波によっても読取用光導電層におい
て電荷対が発生しうるものとする。
【0013】また、上記「放射線固体検出器に記録用の
放射線を照射する」とは、被写体の放射線画像を担持す
る記録用の放射線を直接または間接的に照射することを
意味し、記録用の放射線を直接的に放射線固体検出器に
照射することに限らず、例えば放射線をシンチレータ
(蛍光体)に照射することにより、シンチレータ内で発
生される光を放射線固体検出器に照射することも含むも
のとする。
【0014】また、上記第1の放射線画像記録装置にお
いて第1ストライプ電極に印加される「制御電圧」は、
第1の電極層と第2ストライプ電極との間に形成される
電界分布を上記潜像電荷が第2ストライプ電極に対応し
た位置の上記蓄電部に局在して蓄積されるよう制御する
大きさであることが望ましい。例えば、第1ストライプ
電極の電位が第2ストライプ電極の電位と比較してより
上記第1の電極層の電位に近づくように制御電圧を印加
するようにすればよい。また、上記第2の放射線画像記
録装置において第2ストライプ電極に印加される「制御
電圧」も同様であり、第1の電極層と第1ストライプ電
極との間に形成される電界分布を上記潜像電荷が第1ス
トライプ電極に対応した位置の上記蓄電部に局在して蓄
積されるよう制御する大きさであることが望ましい。
【0015】また、上記放射線画像記録読取装置におけ
る「画像信号取得手段」とは、例えば、電流検出アンプ
のようなものを意味するが、これに限らず電流検出をす
る種々のものを利用することができる。
【0016】また、上記「読取光照射手段」とは、ビー
ム光を全面走査することにより放射線固体検出器を照射
するものでもよいし、ライン光源により副走査すること
により放射線固体検出器を照射するものでもよい。ま
た、読取用の電磁波としては、連続的に発せられる連続
光であってもよいし、パルス状に発せられるパルス光で
あってもよい。
【0017】また、上記「所定の制御信号」とは、放射
線画像が記録された放射線固体検出器の読取りを開始す
る制御信号である。
【0018】
【発明の効果】本発明による第1の放射線画像記録装置
によれば、上記放射線固体検出器に、記録用の放射線を
照射し、該照射した放射線の線量に応じた量の電荷を蓄
電部に潜像電荷として蓄積せしめることにより、放射線
画像を蓄電部に静電潜像として記録する放射線画像記録
装置において、第1の電極層と第2ストライプ電極との
間に直流電圧を印加する電圧印加手段と、直列接続され
た第1抵抗器および第2抵抗器とを有し、該第1抵抗器
の一端が第1の電極層に接続され、第1抵抗器の他端が
第1ストライプ電極に接続され、第2抵抗器の第1抵抗
器とは接続されていない一端が第2ストライプ電極に接
続されていることにより、直流電圧により第1の電極層
と第2ストライプ電極との間に形成される電界分布を制
御するための制御電圧が第1ストライプ電極に印加され
るようにしたので、直流電圧源とは別個に電界分布を制
御するため制御電圧源を設けることなく、第1ストライ
プ電極に制御電圧を印加することが可能となり、コスト
アップを招くことなく上記制御電圧の印加による蓄電部
の潜像電荷の局在化を行なうことができ、該潜像電荷の
読出しの高速応答性および読取効率の向上を図ることが
できる。また、この場合、第1の電極層と第2ストライ
プ電極との間に印加される直流電圧と上記制御電圧の印
加のタイミングについて、特に制御信号等を必要とする
ことなく同期をとることができる。
【0019】本発明による第2の放射線画像記録装置に
よれば、上記放射線固体検出器に、記録用の放射線を照
射し、該照射した放射線の線量に応じた量の電荷を蓄電
部に潜像電荷として蓄積せしめることにより、放射線画
像を蓄電部に静電潜像として記録する放射線画像記録装
置において、第1の電極層と第1ストライプ電極との間
に直流電圧を印加する電圧印加手段と、直列接続された
第1抵抗器および第2抵抗器とを有し、該第1抵抗器の
一端が第1の電極層に接続され、第1抵抗器の他端が第
2ストライプ電極に接続され、第2抵抗器の第1抵抗器
とは接続されていない一端が第1ストライプ電極に接続
されていることにより、直流電圧により第1の電極層と
第1ストライプ電極との間に形成される電界分布を制御
するための制御電圧が第2ストライプ電極に印加される
ようにしたので、上記第1の放射線画像記録装置と同様
の効果を得ることができる。
【0020】また、上記第1および第2の放射線画像記
録装置を利用して放射線画像を放射線固体検出器に記録
して上記のような読取りを行なう際、上記第1および第
2の放射線画像記録装置における第2抵抗器を第1抵抗
器と比較して十分小さくしなければ(例えば、第1抵抗
器が5MΩのときは第2抵抗器は100kΩ程度にす
る。)信号検出の応答速度が低下するという問題を生じ
るが、本発明による放射線画像記録読取装置によれば、
第2抵抗器の両端を所定の制御信号に基づいて短絡する
リレー手段を有し、画像信号取得手段を第1ストライプ
電極または第2ストライプ電極に接続し、リレー手段に
より第2抵抗器の両端を短絡することにより第1ストラ
イプ電極と第2ストライプ電極とを略同電位とすると共
に、読取光照射手段により所定の電磁波を照射して画像
信号取得手段により電気信号を検出することにより静電
潜像の読取りを行なうようにしたので、第1抵抗器およ
び第2抵抗器の選択についての上記のような制約を受け
ることなく、また信号検出の応答低下も生じないように
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0022】図1は本発明による放射線画像記録読取装
置の第1の実施の形態の概略構成を示す図であり、図2
は本発明による放射線画像記録読取装置により放射線画
像の記録を行なう放射線固体検出器の概略構成を示す図
である。図2(A)は斜視図、図2(B)はQ矢指部の
XZ断面図、図2(C)はP矢指部のXY断面図であ
る。
【0023】まず、本発明による放射線画像記録読取装
置により放射線画像が記録される図2に示す放射線固体
検出器について説明を行なう。図2に示す放射線固体検
出器20は、記録用の放射線(例えば、X線等。以下記
録光という。)L1に対して透過性を有する第1の電極層
21、この電極層21を透過した記録光L1の照射を受け
ることにより導電性を呈する記録用光導電層22、潜像
電荷と(例えば負電荷)に対しては略絶縁体として作用
し、かつ、該潜像電荷と逆極性の輸送電荷(上述の例に
おいては正電荷)に対しては略導電体として作用する電
荷輸送層23、読取用の電磁波(以下読取光という)L2
の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電
層24、読取光L2の照射に対して光電荷対発生用の多数
のエレメント26aからなる第1ストライプ電極26と
光電荷対非発生用の多数のエレメント27aからなる第
2ストライプ電極27とを有し、各エレメント26aと
各エレメント27aとが交互に略平行に配列されてなる
第2の電極層25を、この順に積層してなるものであ
る。
【0024】第2の電極層25の各エレメント26aと
各エレメント27aの間は、例えば、カーボンブラック
等の顔料を若干量分散させたポリエチレン等の高分子材
料を充填したものとし、読取光L2に対して遮光性を有す
るものとされている。また、第1ストライプ電極26と
第2ストライプ電極27とは電気的に絶縁されている。
第2ストライプ電極27は、記録用光導電層22と電荷
輸送層23との略界面に形成される蓄電部29に蓄積さ
れた潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力させ
るための導電部材である。
【0025】また、第2ストライプ電極27は、AL,
Cr等の金属でコーティングされ、読取光L2に対して遮
光性を有するように形成されており、エレメント27a
に対応する読取用光導電層24内では、信号取り出しの
ための電荷対を発生させないようにしている。第2スト
ライプ電極27は、導電性を有するものであればよく、
金、銀、クロム、白金等の単一金属や、酸化インジウム
等の合金から作ることができる。
【0026】記録用光導電層22の物質としては、アモ
ルファスセレン(a−Se)、PbO,PbI等の酸
化鉛(II)やヨウ化鉛(II)、Bi12(Ge,Si)
,Bi/有機ポリマーナノコンポジット等
のうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が適
当である。
【0027】電荷輸送層23の物質としては、例えば電
極層21に帯電される負電荷の移動度と、その逆極性と
なる正電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば10
以上、望ましくは10以上)ポリN−ビニルカルバゾ
ール(PVK)、N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−
メチルフェニル)−〔1,1'−ビフェニル〕−4,4'−ジア
ミン(TPD)やディスコティック液晶等の有機系化合
物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリ
スチレン、PUK)分散物,Clを10〜200ppm
ドープしたa−Se等の半導体物質が適当である。特
に、有機系化合物(PVK,TPD、ディスコティック
液晶等)は光不感性を有するため好ましく、また、誘電
率が一般に小さいため電荷輸送層23と読取用光導電層
24の容量が小さくなり読取時の信号取り出し効率を大
きくすることができる。なお、「光不感性を有する」と
は、記録光L1や読取光L2の照射を受けても殆ど導電性を
呈するものでないことを意味する。
【0028】読取用光導電層24の物質としては、a−
Se,Se−Te,Se−As−Te,無金属フタロシ
アニン,金属フタロシアニン,MgPc(Magnesium ph
talocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthal
ocyanine),CuPc(Cupper phtalocyanine)等のう
ち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適で
ある。
【0029】記録用光導電層12の厚さは、記録光L1を
十分に吸収できるようにするには、50μm以上100
0μm以下であるのが好ましく、本例においては約55
00μmとしている。また電荷輸送層23と読取用光導
電層24との厚さの合計は記録用光導電層22の厚さの
1/2以下であることが望ましく、また薄ければ薄いほ
ど読取時の応答性が向上するので、例えば1/10以
下、さらには1/20以下等にするのが好ましい。
【0030】電極層21および電極層25の第1ストラ
イプ電極としては、例えば、透明ガラス板上に導電性物
質を塗布したネサ皮膜等が適当である。また、ITO膜
(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜
であるIDIXO(IdemitsuIndium X-metal Oxide ;
出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用い
ることができる。
【0031】次に、上記放射線画像固体検出器20を用
いて放射線画像の記録および読取りを行なう本発明によ
る放射線画像記録読取装置の第1の実施の形態について
説明する。
【0032】本実施の形態による放射線画像記録読取装
置は、上記放射線固体検出器20、該放射線固体検出器
に記録光の照射を行なう記録光照射手段70、該記録光
照射手段70による記録光の照射により放射線画像の記
録を行なう際に第1の電極層21と第2の電極層25と
の間に直流電圧を印加する電圧印加手段30、一端が第
1の電極層21に接続され他端が後述する第2抵抗器R
2に接続される第1抵抗器R1、一端が第1抵抗器に接
続され他端が第2ストライプ電極に接続される第2抵抗
器R2(つまり、図示のように第1抵抗器R1と第2抵
抗器R2とは直列接続されている。)、上記放射線固体
検出器20に記録された放射線画像を読み取るための読
取光の照射を行なう読取光照射手段80、該読取光照射
手段80からの読取光の照射による読取用光導電層24
内での電荷対の発生により、蓄電部29に蓄積された潜
像電荷に応じた電気信号を検出する画像信号取得手段5
0(図3に示す。)および上記読取りの際第2抵抗器を
短絡することにより第1ストライプ電極26と第2スト
ライプ電極27とを同電位にするリレー手段40を備え
ている。
【0033】第1の電極層21の上方には被写体10が
設置されており、被写体10には記録光照射手段70か
ら照射される記録光L1を遮断する遮断部10aと、記録
光を透過する透過部10bとが存在する。記録光照射手
段70は記録L1を被写体10に一様に照射するものであ
る。
【0034】電圧印加手段30は、放射線画像の記録時
に第1の電極層21と第2の電極層25との間に所定の
大きさの直流電圧を印加することができる直流電圧源で
ある。
【0035】第1抵抗器R1および第2抵抗器R2は図
1に示すように電圧印加手段30とは並列に接続され、
各抵抗同志は直列に接続され、第2抵抗器R2の一端は
接地されている。この第1抵抗器R1および第2抵抗器
R2は電圧印加手段30により印加される直流電圧を分
圧して第1ストライプ電極26に制御電圧を与えるため
のものである。本実施の形態では、第1ストライプ電極
26に第2ストライプ電極27に印加される電圧と比較
してより第1の電極層21に印加されている電圧に近い
電圧を制御電圧として印加することにより、第1の電極
層21と第2ストライプ電極27とが形成する電界分布
を制御する。本実施の形態では、R1=5MΩ、R2=
1MΩとしている。
【0036】読取光照射手段80は、ライン状に読取光
L1を第1および第2のストライプ電極26,27と略直
交させつつ、両電極の長手方向(図2中のY方向)に走
査露光するものである。この走査露光においては、連続
光を照射してもよいし、パルス光を照射するようにして
もよい。
【0037】画像信号取得手段50は、図3に示すよう
に第2ストライプ電極27に接続され、蓄電部29に蓄
積された潜像電荷の量に応じた電気信号を得るものであ
り、第2ストライプ電極27の各エレメント27aに接
続される多数の電流検出アンプを備えてなるものであ
る。
【0038】リレー手段40は、所定の制御信号に基づ
いて第2抵抗器R2を短絡するものである。
【0039】次に、上記構成の本発明による放射線画像
記録読取装置において、放射線画像検出器20に放射線
画像を静電潜像として記録し、さらに記録された静電潜
像を読み出す作用について説明する。なお、記録光L1に
よって記録用光導電層22内に発生する負電荷および正
電荷を図面上では−または+を丸で囲んで表すものとす
る。
【0040】まず、放射線固体検出器20に静電潜像を
記録する際には、第1の電極層21と第2ストライプ電
極27との間に電圧印加手段30により所定の大きさの
直流電圧を印加し、第1の電極層21を負に帯電させ、
第2ストライプ電極27を正に帯電させる。このとき、
上記のように接続された第1抵抗器R1および第2抵抗
器R2の分圧の作用により第1ストライプ電極26に制
御電圧が印加される。上記電圧印加により第1の電極層
21と第2ストライプ電極27の各エレメント27aと
の間には図1に示すようなU字状の電界が形成される。
そして、第1ストライプ電極26の電位を第2ストライ
プ電極27の電位と比較してより第1の電極層21の電
位に近い電位としているので、第2ストライプ電極27
上に電位の谷が形成される。
【0041】次に、放射線を被写体10に曝射する。被
写体10の透過部10bを透過した放射線は、被写体1
0の放射線画像を担持する記録光L1として放射線固体検
出器20に照射される。すると、放射線固体検出器20
の記録用光導電層22内で正負の電荷対が発生し、その
うち負電荷が上記電界分布に沿って蓄電部29に移動
し、潜像電荷として蓄積される。このとき、上記のよう
に第2ストライプ電極27上に電位の谷が形成されてい
るので、対応する蓄電部29により多くの潜像電荷を局
在して蓄積することができる。
【0042】一方、記録用光導電層22内で発生した正
の電荷は第1の電極層21に向かって高速に移動し、第
1の電極層21と記録用光導電層22との界面で第1の
電極層21に直流電圧印加により帯電された正の電荷と
電荷結合し消滅する。また、記録光L1は被写体10の遮
光部10aを透過しないから、放射線固体検出器20の
被写体10aの株のあたる部分はなんら変化を生じな
い。
【0043】このようにして、被写体10に放射線を曝
射することにより、被写体像に応じた電荷を記録用光導
電層22と電荷輸送層23との界面に存在する蓄電部2
9に蓄積することができるようになる。この蓄積される
潜像電荷の量は被写体10を透過し放射線固体検出器2
0に入射した放射線の線量に略比例するので、この潜像
電荷が静電潜像を担持することとなり、該静電潜像が放
射線固体検出器20に記録される。
【0044】次に、上記のようにして放射線固体検出器
20に記録された静電潜像の読取過程について、図1お
よび図3を参照して説明を行なう。なお、記録過程と同
様に、読取光L2によって読取用光導電層24内に発生す
る負電荷および正電荷を−または+を丸で囲んで表すも
のとする。
【0045】放射線固体検出器20から静電潜像を読み
取る際には、まず、上記記録の際の電圧印加手段30に
よる電圧供給が停止されて第1の電極層21は接地され
た状態となる。そして、リレー手段40は第2抵抗器R
2を短絡することにより第1ストライプ電極26と第2
ストライプ電極27を同電位(接地電位)にする。
【0046】次に、読取光照射手段80から読取用光導
電層24に読取光L2が照射されると、第2ストライプ電
極27の2本のエレメント27aに対応する部分、すな
わち両エレメント27aの上空部分の潜像電荷が、2本
のエレメント27aに帯電された正の電荷と結合するこ
とにより順次読み出される。すなわち、図3に示すよう
に、画素の中心に位置した第1ストライプ電極のエレメ
ント26aから、その両隣のエレメント26aに対応す
る(上空にある)潜像電荷に向けて放電が生じ、それに
よって読出しが進行する。なお、より多くの信号電荷を
取り出すためには、エレメント27aの幅を、エレメン
ト26aの幅よりも広くした方がよい。なお、図3にお
いてはリレー手段40は図示省略してある。
【0047】本発明による放射線画像記録装置の上記第
1の実施の形態によれば、第1の電極層21と第2スト
ライプ電極27との間に直流電圧を印加する電圧印加手
段30と、直列接続された第1抵抗器R1および第2抵
抗器R2とを有し、該第1抵抗器R1の一端が第1の電
極層21に接続され、第1抵抗器R1の他端が第1スト
ライプ電極26に接続され、第2抵抗器R2の第1抵抗
器R1とは接続されていない一端が第2ストライプ電極
27に接続されていることにより、直流電圧により第1
の電極層21と第2ストライプ電極27との間に形成さ
れる電界分布を制御するための制御電圧が第1ストライ
プ電極26に印加されるようにしたので、直流電圧源と
は別個に電界分布を制御するため制御電圧源を設けるこ
となく、第1ストライプ電極26に制御電圧を印加する
ことが可能となり、上記制御電圧の印加による蓄電部の
潜像電荷の局在化を行なうことができ、該潜像電荷の読
出しの高速応答性および読取効率の向上を図ることがで
きる。また、この場合、第1の電極層21と第2ストラ
イプ電極27との間に印加される直流電圧と上記制御電
圧の印加のタイミングについて、特に制御信号等を必要
とすることなく同期をとることができる。
【0048】次に、本発明による放射線画像記録読取装
置の第2の実施の形態について説明をする。図4は本発
明による放射線画像記録読取装置の第2の実施の形態の
概略構成を示す図である。なお、本実施の形態による放
射線画像記録読取装置により放射線画像の記録および読
取りを行なう放射線固体検出器は、第1の実施の形態に
おいて用いたものと同様であり、また、第1の実施の形
態と同様の要素については同じ番号を付し、特に必要の
ないかぎり説明を省略する。
【0049】本実施の形態による放射線画像記録読取装
置は、上記第1の実施の形態において第1抵抗器R1の
一端が第1の電極層21接続され他端が第1ストライプ
電極26に接続されていたのに対し、第1抵抗器R1の
一端が第1の電極層21に接続され他端が第2ストライ
プ電極27に接続されるようにし、第2抵抗器R2を第
1抵抗器R1と第1ストライプ電極26に接続するよう
にしたものである。つまり、第1の電極層21と第1ス
トライプ電極26との間に形成される電界分布を第2ス
トライプ電極27に印加される制御電圧により制御する
ようにしたものである。
【0050】本実施の形態による放射線画像記録読取装
置では、放射線固体検出器20に静電潜像を記録する際
には、第1の電極層21と第1ストライプ電極26との
間に電圧印加手段30により所定の大きさの直流電圧を
印加し、第1の電極層21を負に帯電させ、第1ストラ
イプ電極27を正に帯電させると共に、第2ストライプ
電極27に所定の制御電圧を印加する。このとき、第2
ストライプ電極27に例えば、上記第1の実施の形態と
同様に第1の電極層21の電位に近づくように制御電圧
を印加することにより、第1ストライプ電極に対応する
蓄電部29により多くの潜像電荷を局在して蓄積するこ
とができる。
【0051】そして、放射線固体検出器20に記録され
た静電潜像の読取りの際には、上記第1の実施の形態と
同様にリレー手段40により第1ストライプ電極26と
第2ストライプ電極27が短絡され、読取りが行なわれ
る。読取光照射手段80から読取用光導電層24に読取
光L2が照射されると、第1ストライプ電極26のエレメ
ント26aに対応する部分、すなわちエレメント26a
の上空部分の潜像電荷が、エレメント26aに帯電され
た正の電荷と結合することにより順次読み出される。そ
の他の作用については、上記第1の実施の形態と同様で
ある。また、本実施の形態においても上記第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】なお、上記第1および第2の実施の形態に
おいては、第1抵抗器R1=5MΩ、第2抵抗器R2=
1MΩとしているが、第2抵抗器R2を100kΩ程度
と第1抵抗器R1に比べて十分小さい大きさにした場合
にはリレー手段40を設ける必要はない。従って、例え
ば、放射線固体検出器20の記録用光導電層22の厚さ
が略500μmであり、読取用光導電層24、電荷輸送
層23および蓄電部29の厚さの合計が略10〜11μ
mである場合、制御電圧の印加される第1ストライプ電
極26または第2ストライプ電極27の電位を蓄電部2
9の電位と同程度になるように各抵抗値を設定するとき
には、第1抵抗器R1=500MΩ、第2抵抗器R2=
100kΩとすればよく(放射線固体検出器20内部の
電位は第1の電極層21からの距離に比例する)、この
場合、上記のようにリレー手段40は不要となる。
【0053】また、上記第1および第2の実施の形態で
用いた放射線固体検出器20は図5に示すような形態と
してもよい。図5(A)は斜視図、図5(B)はQ矢指
部のXZ断面図、図5(C)はP矢指部のXY断面図で
ある。なお、図2に示す放射線固体検出器20の要素と
同等の要素には同番号を付し、特に必要のない限り説明
を省略する。この放射線固体検出器20bは、上記放射
線固体検出器20における1画素ラインの中で、第1ス
トライプ電極26のエレメント26aと第2ストライプ
電極27のエレメント27aの両者を交互に設けた構成
のものである。図示する放射線固体検出器20bにおい
ては、1画素内に、夫々3本のエレメント26aおよび
エレメント27aが設けられている。この放射線固体検
出器20bを使用して、記録および読取りを行う場合に
は、各エレメント26a,27aを1画素単位でひと纏
めにして取り扱うとよい。放射線固体検出器20,20
bの1画素ラインのサイズを同じとすれば、放射線固体
検出器20bの各エレメント26a,27aの幅
’,W’は、上記放射線固体検出器20の幅
,Wよりも狭く設定される。半導体形成技術の進
歩した今日にあっては、両エレメント26a,27aを
十分に狭く形成することは容易なことであり、放射線固
体検出器20bを容易に製造することができる。
【0054】このようにすると、放射線固体検出器20
に比べて、蓄電部29と電極層25との間の距離D1
と、両エレメント26a,27a間の距離D2の比D1
/D2を、大きくすることが容易にできる。このことよ
り、エレメント26aからその両隣にあるエレメント2
7aに対応する潜像電荷に向けての放電がし易くなり、
読取時間を放射線固体検出器20よりも短くすることが
できる。
【0055】また、検出器20,20bにおいては、記
録用光導電層と読取用光導電層との間に電荷輸送層を設
け、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に蓄電部を形
成するようにしたものであるが、本発明においては、電
荷輸送層をトラップ層に置き換えたものとしてもよい。
トラップ層とした場合には、潜像電荷は、該トラップ層
に捕捉され、該トラップ層内またはトラップ層と記録用
光導電層の界面に潜像電荷が蓄積される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による放射線画像記録読取装
置およびその放射線画像の記録過程を示す図
【図2】本発明の第1および第2の実施の形態に用いら
れる放射線固体検出器の斜視図(A)、Q矢指部のXZ
断面図(B)、P矢指部のXY断面図(C)
【図3】第1の実施の形態による放射線画像記録読取装
置における静電潜像の読取過程を示す図
【図4】第2の実施の形態による放射線画像記録読取装
置およびその放射線画像の記録過程を示す図
【図5】図2に示す放射線固体検出器とは異なる形態の
放射線固体検出器の斜視図(A)、Q矢指部のXZ断面
図(B)、P矢指部のXY断面図(C)
【符号の説明】
10 被写体 10a 遮断部 10b 透過部 20,20b 放射線固体検出器 21 第1の電極層 22 記録用光導電層 23 電荷輸送層 24 読取用光導電層 25 第2の電極層 26 第1ストライプ電極 27 第2ストライプ電極 26a エレメント(第1ストライプ電極) 27a エレメント(第2ストライプ電極) 29 蓄電部 30 電圧印加手段 40 リレー手段 50 画像信号取得手段 70 記録光照射手段 80 読取光照射手段 L1 記録用の放射線(記録光) L2 読取用の電磁波(読取光)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/028 H04N 5/321 5C072 1/04 G01T 1/20 E 5F088 5/30 H01L 27/14 K 5/321 31/00 A // G01T 1/20 H04N 1/04 E Fターム(参考) 2G083 AA04 BB03 BB04 CC10 DD11 DD17 EE10 2G088 EE01 FF02 GG19 GG21 JJ05 JJ09 JJ32 JJ33 KK32 KK40 LL12 LL15 LL30 4M118 AA01 AA10 AB01 BA05 CA14 CB05 CB14 DD01 DD02 GA10 5C024 AX12 AX16 AX17 CY14 GX09 5C051 AA01 DA06 DB01 DB04 DB06 DB08 DB18 DC02 DC03 DC07 EA00 5C072 AA01 BA03 CA02 EA04 FA01 FB27 SA03 VA01 5F088 AA11 BA01 BA02 BB03 BB07 DA05 FA09 JA17 KA08 LA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用の放射線または該放射線の励起に
    より発せられる光に対して透過性を有する第1の電極
    層、前記記録用の放射線または前記光の照射を受けるこ
    とにより導電性を呈する記録用光導電層、前記照射され
    た放射線の線量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積
    する蓄電部、読取用の電磁波の照射を受けることにより
    導電性を呈する読取用光導電層、前記読取用の電磁波が
    照射され該読取用の電磁波の照射に対して光電荷対発生
    用の多数の線状電極からなる第1ストライプ電極と、前
    記読取用の電磁波に対して光電荷対非発生用の多数の線
    状電極からなる第2ストライプ電極とを有し、前記第1
    ストライプ電極と前記第2ストライプ電極とが交互に略
    平行に配列されてなる第2の電極層を、この順に有して
    成る放射線固体検出器に、前記記録用の放射線を照射
    し、該照射した放射線の線量に応じた量の電荷を前記蓄
    電部に前記潜像電荷として蓄積せしめることにより、放
    射線画像を前記蓄電部に静電潜像として記録する放射線
    画像記録装置において、 前記第1の電極層と前記第2ストライプ電極との間に直
    流電圧を印加する電圧印加手段と、 直列接続された第1抵抗器および第2抵抗器とを有し、 該第1抵抗器の一端が前記第1の電極層に接続され、前
    記第1抵抗器の他端が第1ストライプ電極に接続され、
    前記第2抵抗器の前記第1抵抗器とは接続されていない
    一端が前記第2ストライプ電極に接続されていることに
    より、前記直流電圧により前記第1の電極層と前記第2
    ストライプ電極との間に形成される電界分布を制御する
    ための制御電圧が前記第1ストライプ電極に印加される
    ものであることを特徴とする放射線画像記録装置。
  2. 【請求項2】 記録用の放射線または該放射線の励起に
    より発せられる光に対して透過性を有する第1の電極
    層、前記記録用の放射線または前記光の照射を受けるこ
    とにより導電性を呈する記録用光導電層、前記照射され
    た放射線の線量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積
    する蓄電部、読取用の電磁波の照射を受けることにより
    導電性を呈する読取用光導電層、前記読取用の電磁波が
    照射され該読取用の電磁波の照射に対して光電荷対発生
    用の多数の線状電極からなる第1ストライプ電極と、前
    記読取用の電磁波に対して光電荷対非発生用の多数の線
    状電極からなる第2ストライプ電極とを有し、前記第1
    ストライプ電極と前記第2ストライプ電極とが交互に略
    平行に配列されてなる第2の電極層を、この順に有して
    成る放射線固体検出器に、前記記録用の放射線を照射
    し、該照射した放射線の線量に応じた量の電荷を前記蓄
    電部に前記潜像電荷として蓄積せしめることにより、放
    射線画像を前記蓄電部に静電潜像として記録する放射線
    画像記録装置において、 前記第1の電極層と前記第1ストライプ電極との間に直
    流電圧を印加する電圧印加手段と、 直列接続された第1抵抗器および第2抵抗器とを有し、 該第1抵抗器の一端が前記第1の電極層に接続され、前
    記第1抵抗器の他端が第2ストライプ電極に接続され、
    前記第2抵抗器の前記第1抵抗器とは接続されていない
    一端が前記第1ストライプ電極に接続されていることに
    より、前記直流電圧により前記第1の電極層と前記第1
    ストライプ電極との間に形成される電界分布を制御する
    ための制御電圧が前記第2ストライプ電極に印加される
    ものであることを特徴とする放射線画像記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の放射線画像記録
    装置と、前記放射線画像が前記静電潜像として記録され
    た前記放射線固体検出器の前記第2の電極層に前記読取
    用の電磁波を照射する読取光照射手段と、該読取光照射
    手段による前記読取用の電磁波の照射に応じて生じる前
    記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの電
    気信号を検出する画像信号取得手段とを備えた放射線画
    像記録読取装置において、 前記第2抵抗器の両端を所定の制御信号に基づいて短絡
    するリレー手段を有し、 前記画像信号取得手段を第1ストライプ電極または第2
    ストライプ電極に接続し、前記リレー手段により前記第
    2抵抗器の両端を短絡することにより前記第1ストライ
    プ電極と前記第2ストライプ電極とを略同電位とすると
    共に、前記読取光照射手段により前記所定の電磁波を照
    射して前記画像信号取得手段で前記電気信号を検出する
    ことにより前記静電潜像の読取りを行なうものであるこ
    とを特徴とする放射線画像記録読取装置。
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