JP2002331692A - 複数画素を階調再現の1単位とする印刷 - Google Patents

複数画素を階調再現の1単位とする印刷

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JP2002331692A JP2001141719A JP2001141719A JP2002331692A JP 2002331692 A JP2002331692 A JP 2002331692A JP 2001141719 A JP2001141719 A JP 2001141719A JP 2001141719 A JP2001141719 A JP 2001141719A JP 2002331692 A JP2002331692 A JP 2002331692A
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2121Ink jet for multi-colour printing characterised by dot size, e.g. combinations of printed dots of different diameter
    • B41J2/2128Ink jet for multi-colour printing characterised by dot size, e.g. combinations of printed dots of different diameter by means of energy modulation

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Fax Reproducing Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの吐出による局所的な階調再現性の自
由度を高めることができる技術を提供する。 【解決手段】 同一のインクによる階調再現を、(i)
主走査方向と副走査方向のうちの一方向に沿って連続す
るN画素(Nは2以上の整数)を階調再現の1単位とし
て設定し、(ii)前記N画素のうちの少なくとも1つ
の画素位置に吐出可能なインク量を、他の画素位置に吐
出可能なインク量とは異なる値に設定し、(iii)前
記N画素の各画素位置におけるインク量を調整すること
によって、前記N画素毎にM階調(MはN+2以上の整
数)を再現する、ことによって行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インク滴を吐出
することによって印刷を行う印刷技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
インクをヘッドから吐出するインクジェットプリンタが
広く普及している。また、従来のインクジェット型プリ
ンタは、各画素をオン・オフの2値で再現できるだけで
あったが、近年では1画素で3以上の多値の再現ができ
る多値プリンタも提案されている。多値の画素は、例え
ば、各画素位置に形成されるドットの大きさを調整する
ことによって再現することができる。複数種類の大きさ
のドットを形成する際には、複数の異なる量のインクを
選択的に吐出できるような複雑な波形を有する駆動信号
を用いる。そして、この駆動信号を整形することによっ
て、各画素位置でのインクの吐出量が調整される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、1種類の駆動
信号を用いる場合には、1画素当たりのインク吐出量を
高々3段階程度に変更できるだけである。このため、画
素毎の局所的な階調再現性も、これによって制限されて
しまう。換言すれば、各画素でのインク吐出量の調整に
よる局所的な階調再現性は、その自由度がかなり低いと
いう問題があった。一方、局所的な階調再現性の自由度
を高めることができれば、より高画質な印刷や、より高
速な印刷を達成できる可能性がある。そこで、従来か
ら、局所的な階調再現性の自由度を高めることのできる
技術が望まれていた。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、インクの吐出に
よる局所的な階調再現性の自由度を高めることができる
技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置
であって、同一のインクを吐出するための複数のノズル
と、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させ
るための複数の吐出駆動素子とを有する印刷ヘッドと、
前記印刷媒体と印刷ヘッドの少なくとも一方を移動させ
ることによって主走査を行う主走査駆動部と、前記印刷
媒体と印刷ヘッドの少なくとも一方を移動させることに
よって副走査を行う副走査駆動部と、印刷信号に応じて
各吐出駆動素子に駆動信号を供給するヘッド駆動部と、
前記各部の制御を行う制御部と、を備える。前記制御部
は、前記同一のインクによる階調再現を、(i)主走査
方向と副走査方向のうちの一方向に沿って連続するN画
素(Nは2以上の整数)を階調再現の1単位として設定
し、(ii)前記N画素のうちの少なくとも1つの画素
位置に吐出可能なインク量を、他の画素位置に吐出可能
なインク量とは異なる値に設定し、(iii)前記N画
素の各画素位置におけるインク量を調整することによっ
て、前記N画素毎にM階調(MはN+2以上の整数)を
再現する、ことによって行う第1の印刷モードを有す
る。
【0006】この印刷装置では、一方向に沿って連続す
るN画素を階調再現の1単位として用いてM階調(M≧
N+2)を再現するので、N画素のそれぞれに吐出する
インク量について大きな自由度がある。従って、従来と
は異なる階調再現性を実現することが可能である。
【0007】前記ヘッド駆動部は、1回の主走査の間に
は、前記複数のノズルによって走査される各主走査ライ
ン上の画素位置のうちの間欠的な画素位置にのみ、各主
走査毎に予め設定された一定量のインク滴を吐出するよ
うに前記複数の吐出駆動素子を駆動するとともに、各主
走査ライン上で複数回の主走査が行われる際に、前記N
画素毎にM階調を再現するためのインク滴を前記印刷ヘ
ッドから吐出させるようにしてもよい。
【0008】このように、1回の主走査の際に間欠的な
画素位置にのみインク滴を吐出する場合には、N画素を
1単位として多値の階調再現を行う方が、各画素毎に多
値の階調再現を行うよりも主走査の回数が少なくて済
む。従って、印刷速度を向上させることが可能である。
【0009】前記ヘッド駆動部は、前記N画素のうちの
少なくとも1つの画素位置においては、複数回の主走査
においてインクを重ねて吐出させるようにしてもよい。
また、前記インクが重ねて吐出される画素位置において
は、各主走査で吐出されるインク量が互いに異なるよう
にしてもよい。
【0010】この構成によれば、N画素を1単位とする
多値の階調再現の自由度をより高めることが可能であ
る。
【0011】前記ヘッド駆動部は、複数種類の共通駆動
信号のうちのいずれかを、各主走査毎に選択的に発生可
能な共通駆動信号発生部と、前記共通駆動信号発生部か
ら供給された前記共通駆動信号を前記印刷信号に応じて
各画素毎に整形することによって、前記各吐出駆動素子
に与えられる前記駆動信号を生成する駆動信号整形部
と、を備えるようにしてもよい。このとき、前記ヘッド
駆動部は、前記共通駆動信号の波形を変更することによ
って、前記複数のノズルから吐出されるインク量を変更
する。
【0012】この構成によれば、インクの吐出量を容易
に変更することが可能である。
【0013】なお、前記整数Nは2であり、前記整数M
は4以上であることが好ましい。
【0014】この構成によれば、2画素単位で多くの階
調を再現することが可能である。
【0015】前記階調再現の1単位となる画素対は、隣
接する主走査ライン上において逆向きに配列されること
が好ましい。
【0016】この構成によれば、一様な印刷画像におい
てもドットが偏って配置されることが無いという利点が
ある。
【0017】前記N画素で再現可能なM階調のうちの最
も暗い階調では、前記印刷媒体上の印刷領域を前記同一
のインクでベタ打ち可能なインク量が吐出されることが
好ましい。
【0018】この構成によれば、N画素を階調再現の1
単位としていても、ベタ画像を再現することが可能であ
る。
【0019】前記N画素で再現可能なM階調は、明度レ
ベルがほぼ等間隔になるように設定されていることが好
ましい。
【0020】この構成によれば、滑らかな階調再現を実
現することが可能である。
【0021】前記制御部は、さらに、前記第1の印刷モ
ードよりも高い印刷解像度で印刷を行う第2の印刷モー
ドを有しており、前記第1の印刷モードにおいて前記N
画素の位置に吐出可能な最も少ないインク量は、前記第
2の印刷モードにおいて前記印刷媒体上の印刷領域を前
記同一のインクでベタ打ち可能なインク量に相当するこ
とが好ましい。
【0022】この構成によれば、ノズルから吐出される
インク量の種類が少なくて済むので、インク吐出のため
の制御が容易になるという利点がある。
【0023】本発明による位置ズレ調整方法は、(a)
インク量が互いに異なるインク滴によって、主走査方向
の異なる画素位置にそれぞれ形成されるサイズの異なる
2種類のドットに関して、副走査方向に沿って前記2種
類のドットがほぼ一列に整列された状態で記録される第
1のテストパターンを印刷する工程と、(b)前記第1
のテストパターンに応じて前記2種類のドットに関する
主走査方向の位置ズレの相対補正値を決定する工程と、
(c)前記印刷の際に、前記2種類のドットを主走査方
向の異なる画素位置に形成する際に、前記2種類のドッ
トの相対的な位置を前記相対補正値を用いて補正する工
程と、を備える。
【0024】この方法によれば、インク量が互いに異な
るインク滴を用いて、主走査方向の異なる画素位置にサ
イズの異なる複数種類のドットを記録する場合に、それ
らの主走査方向の位置が整合するように位置ズレ調整を
行うことが可能である。
【0025】この位置ズレ調整方法は、さらに、(d)
前記2種類のドットのうちの所定の基準ドットに関し
て、双方向印刷時の往路と復路とにおける主走査方向の
位置ズレを調整するための第2のテストパターンを印刷
する工程と、(e)前記第2のテストパターンに応じて
前記基準ドットに関する双方向印刷時の主走査方向の位
置ズレの基準補正値を決定する工程と、を備えるように
してもよい。このとき、前記工程(c)は、前記印刷が
双方向で行われる際に、前記往路と復路のうちの第1の
行路において、前記相対補正値に従って前記2種類のド
ットの主走査方向の位置を補正する工程と、前記往路と
復路のうちの第2の行路において、前記相対補正値と前
記基準補正値とに従って前記2種類のドットの主走査方
向の位置を補正する工程と、を備えることが好ましい
【0026】この構成では、基準ドットに関しては基準
補正値を用いて双方向印刷時の位置ズレを補正すること
ができ、また、その他のドットに関しては基準補正値と
相対補正値とを用いて位置ズレを補正することができ
る。この結果、複数種類のドットに関して、それぞれの
位置ズレをうまく調整することが可能である。
【0027】なお、本発明は、種々の態様で実現するこ
とが可能であり、例えば、印刷方法および印刷装置、印
刷制御方法および印刷制御装置、ドットの位置ズレ調整
方法および装置、それらの方法または装置の機能を実現
するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプロ
グラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の
態様で実現することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.装置の全体構成: B.第1実施例: C.他の実施例: D.ドットの位置ズレ調整 E.変形例
【0029】A.装置の構成:図1は、本発明の一実施
例として印刷システムの構成を示すブロック図である。
この印刷システムは、コンピュータ90と、カラープリ
ンタ20と、を備えている。なお、プリンタ20とコン
ピュータ90とを含む印刷システムは、広義の「印刷装
置」と呼ぶことができる。
【0030】コンピュータ90では、所定のオペレーテ
ィングシステムの下で、アプリケーションプログラム9
5が動作している。オペレーティングシステムには、ビ
デオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれ
ており、アプリケーションプログラム95からは、これ
らのドライバを介して、プリンタ20に転送するための
印刷データPDが出力される。画像のレタッチなどを行
うアプリケーションプログラム95は、処理対象の画像
に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91
を介してCRT21に画像を表示している。
【0031】アプリケーションプログラム95が印刷命
令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ9
6が、画像データをアプリケーションプログラム95か
ら受け取り、これをプリンタ20に供給する印刷データ
PDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライ
バ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変
換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、
ラスタライザ100と、色変換ルックアップテーブルL
UTと、が備えられている。
【0032】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95で形成されたカラー画像データの
解像度を、印刷解像度に変換する役割を果たす。こうし
て解像度変換された画像データは、まだRGBの3つの
色成分からなる画像情報である。色変換モジュール98
は、色変換ルックアップテーブルLUTを参照しつつ、
各画素ごとに、RGB画像データを、プリンタ20が利
用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
【0033】色変換された多階調データは、例えば25
6階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール
99は、いわゆるハーフトーン処理を実行してハーフト
ーン画像データを生成する。このハーフトーン画像デー
タは、ラスタライザ100によりプリンタ20に転送す
べきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPD
として出力される。なお、印刷データPDは、各主走査
時のドットの形成状態を示すラスタデータと、副走査送
り量を示すデータと、を含んでいる。
【0034】なお、プリンタドライバ96は、印刷デー
タPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相
当する。プリンタドライバ96の機能を実現するための
プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に
記録された形態で供給される。このような記録媒体とし
ては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気デ
ィスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカー
ド、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピ
ュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)
および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能
な種々の媒体を利用できる。
【0035】なお、プリンタドライバ96を備えたコン
ピュータ90は、印刷データPDを生成し、これをプリ
ンタ20に供給して印刷を行わせる印刷制御装置として
の機能を有している。
【0036】図2は、プリンタ20の概略構成図であ
る。プリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用
紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリ
ッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26
の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構
と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット6
0を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御する
ヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリ
ッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パ
ネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備
えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコン
ピュータ90に接続されている。
【0037】印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、
紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ロー
ラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図
示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査
送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリ
ッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッ
ジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設する
プーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位
置センサ39とを備えている。
【0038】図3は、制御回路40を中心としたプリン
タ20の構成を示すブロック図である。制御回路40
は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)
43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶
したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算
術論理演算回路として構成されている。この制御回路4
0は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路
50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してイン
クを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ2
2およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回
路54と、を備えている。I/F専用回路50は、パラ
レルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56
を介してコンピュータ90から供給される印刷データP
Dを受け取ることができる。プリンタ20は、この印刷
データPDに従って印刷を実行する。なお、RAM44
は、ラスタデータを一時的に格納するためのバッファメ
モリとして機能する。
【0039】CPU41は、印刷動作の制御を行う狭義
の「制御部」として機能する。また、制御回路40内の
CPU41,PROM43、およびRAM44と、コン
ピュータ90とは、印刷動作の種々の制御を行っている
ので、これらの全体を広義の「制御部」に含めることも
可能である。
【0040】印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド2
8を有しており、また、インクカートリッジ70(図
2)を搭載可能である。なお、印刷ヘッドユニット60
は、1つの部品としてプリンタ20に着脱される。すな
わち、印刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷
ヘッドユニット60を交換することになる。
【0041】図4は、印刷ヘッド28の下面におけるノ
ズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面に
は、ブラックインクKを吐出するためのノズル群と、濃
シアンインクCを吐出するためのノズル群と、淡シアン
インクLCを吐出するためのノズル群と、濃マゼンタイ
ンクMを吐出するためのノズル群と、淡マゼンタインク
LMを吐出するためのノズル群と、イエローインクYを
吐出するためのノズル群とが形成されている。各ノズル
には、吐出駆動素子としてのピエゾ素子(図示せず)が
それぞれ設けられている。
【0042】図5は、ヘッド駆動回路52(図3)の内
部構成を示すブロック図である。ヘッド駆動回路52
は、共通駆動信号生成回路110と、駆動信号整形回路
120とを備えている。
【0043】共通駆動信号生成回路110は、共通駆動
信号COMの波形を示す波形データを格納するためのR
AM112を有しており、この波形データをD−A変換
することによって任意の波形を有する共通駆動信号CO
Mを生成する。駆動信号整形回路120は、シリアル印
刷信号PRTの値に応じて共通駆動信号COMの一部ま
たは全部をマスクして、各ノズル用の駆動信号DRVを
生成する複数のアナログスイッチ(図示せず)を備えて
いる。整形された駆動信号DRVは、各ノズルの駆動素
子であるピエゾ素子130に供給される。なお、図3の
例では、48個のピエゾ素子130のそれぞれに対する
印刷信号PRT(1)〜PRT(48)に応じて、それ
ぞれの駆動信号DRV(1)〜DRV(48)が生成さ
れている。
【0044】なお、「共通駆動信号」とは、複数のノズ
ルに共通に使用される駆動信号を意味している。本実施
例では、図4に示した6つのノズル群のすべてに対して
同一の共通駆動信号COMが供給される。但し、各ノズ
ル群毎に異なる共通駆動信号COMを供給するようにし
てもよい。
【0045】共通駆動信号生成回路110は、互いに波
形が異なる複数種類の共通駆動信号の中の1つを、各主
走査毎にそれぞれ選択して生成することが可能である。
以下に説明する各実施例におけるドットの形成は、この
ような共通駆動信号生成回路110の機能を利用して行
われる。
【0046】B.第1実施例:図6(A)〜(G)は、
第1実施例で利用される駆動信号波形とドット形成の様
子とを示す説明図である。図6(A),(B)には、小
ドットSDを形成するための第1の共通駆動信号COM
1の波形と、小ドットの形成の様子とが示されている。
図6(B)の各矩形は1つの画素を表しており、ここで
は主走査ライン上で連続する4つの画素位置P1〜P4
が描かれている。この印刷モードでは、主走査方向の印
刷解像度は360dpiである。第1の共通駆動信号C
OM1は、1画素おきに小ドット用のパルスW1が1回
発生する信号である。図6(B)に示すように、小ドッ
トSDを形成する場合には、このパルスW1がピエゾ素
子130(図5)に印加される。一方、小ドットSDを
形成しない場合には、駆動信号整形回路120(図5)
によってパルスW1がマスクされる。なお、図6(B)
の例では小ドットSDが奇数画素位置P1,P3に形成
されている。小ドットSDのインク量は10ngであ
る。
【0047】小ドット用のパルスW1が1画素おきにし
か発生しない理由は、印刷速度の向上のために主走査速
度(キャリッジ速度)を高い値に設定すると、すべての
画素位置においてインクを吐出することが物理的に困難
だからである。より詳細に説明すれば、以下の通りであ
る。すなわち、インクの吐出周波数は、駆動信号の周波
数のみでなく、ノズル部分の機械的な固有振動数にも依
存する。従って、印刷速度の向上のために主走査速度を
高い値に設定すると、主走査時における主走査ライン上
の画素の周波数が、インク吐出周波数の上限値よりも高
くなってしまう。この場合には、各画素でインクを吐出
することが不可能なので、1画素おきにインクを吐出す
ることになる。
【0048】なお、印刷画質の向上のためには、1つの
主走査ライン上のすべての画素位置のドット形成を1回
の主走査で完了するよりも、数回の主走査に分けて行う
方が好ましいという事情もある。この理由は、ノズルの
製造誤差によって、ドットの形成位置がずれている場合
に、1主走査ライン上のすべての画素位置のドット形成
を1つのノズルだけで行うよりも、複数のノズルで行う
方がドットの位置ズレが緩和されるからである。
【0049】以上の説明から理解できるように、各主走
査では主走査ライン上の1画素おきにインクを吐出する
とともに、各主走査ライン上におけるドット形成を複数
回の主走査で完了することによって、印刷速度と印刷画
質の両方を向上させることが可能である。
【0050】図6(C),(D)には、中ドットMDを
形成するための第2の共通駆動信号COM2の波形と、
中ドットMDの形成の様子とが示されている。第2の共
通駆動信号COM2も、1画素おきに中ドット用のパル
スW2が1回発生する信号である。但し、中ドットMD
は偶数画素位置P2,P4に形成される。中ドットMD
のインク量は20ngである。
【0051】図6(E),(F)には、大ドットLDを
形成するための第3の共通駆動信号COM3の波形と、
大ドットLDの形成の様子とが示されている。第3の共
通駆動信号COM3も、1画素おきに大ドット用のパル
スW3が1回発生する信号である。大ドットLDは偶数
画素位置P2,P4に形成される。大ドットLDのイン
ク量は30ngである。
【0052】図6(B)に示す小ドットSD用の小イン
ク滴と、図6(D)に示す中ドットMD用の中インク滴
と、図6(F)に示す大ドットLD用の大インク滴と
は、同じ主走査ライン上に吐出される。この主走査ライ
ン上において、小インク滴を吐出するための1回目の主
走査を「パス1」と呼び、中インク滴を吐出するための
2回目の主走査を「パス2」、大インク滴を吐出するた
めの3回目の主走査を「パス3」と呼ぶ。なお、パス1
とパス2の間、および、パス2とパス3の間には、少な
くとも1回の副走査送りがそれぞれ行われる。従って、
3回のパスにおいては、異なるノズルが同じ主走査ライ
ンを走査する。但し、副走査送りを行わずに同じノズル
を用いて各パスを実行することも可能である。
【0053】1つの主走査ライン上では、小ドットSD
用の小インク滴の吐出のための主走査は1回しか行われ
ない。従って、小ドットSDは、2画素に1つの割合で
しか形成されない。この2画素を、以下では「画素ペ
ア」または「画素対」と呼ぶ。図6(A)〜(G)の例
では、画素位置P1,P2が画素ペアを構成し、また、
画素位置P3,P4も画素ペアを構成する。小ドットS
Dは、各画素ペア内のいずれか一方の特定の画素位置に
のみ形成される。同様に、中ドットMDや大ドットLD
も、各画素ペアのいずれか一方の特定の画素位置にのみ
形成される。
【0054】図6(G)は、奇数画素位置P1,P3に
小ドットSDがそれぞれ形成され、偶数画素位置P2,
P4に大ドットLDがそれぞれ形成された状態を示して
いる。この状態では、第1の画素ペアP1,P2に合計
40ngのインクが吐出されており、また、第2の画素
ペアP3,P4にも合計40ngのインクが吐出されて
いる。なお、小ドットSDはパス1で形成されたもので
あり、大ドットLDはパス3で形成されたものである。
【0055】広い領域にわたって図6(G)のように各
画素ペアに合計40ngのインクが吐出されると、ベタ
画像が再現される。図7は、小ドットSDと大ドットL
Dとで再現されるベタ画像を示す説明図である。奇数番
目の主走査ラインL1,L3,L5では、奇数画素位置
P1,P3に小ドットSDが形成されているとともに、
偶数画素位置P2,P4に大ドットLDが形成されてい
る。一方、偶数番目の主走査ラインL2,L4では、奇
数画素位置P1,P3に大ドットLDが形成されている
とともに、偶数画素位置P2,P4に小ドットSDが形
成されている。換言すれば、主走査方向MSにも副走査
方向SSにも、小ドットSDと大ドットLDが交互に形
成されており、この結果、白地の部分が無いベタ画像が
再現されている。なお、図7では、図示の便宜上、小ド
ットSDと大ドットLDとの間に隙間が残っているよう
に見えるが、実際にはインクが拡がるので、これらの間
に隙間は存在しない。
【0056】図7のようなドットの配列は、隣接する主
走査ライン上において、画素ペアが逆向きに配列されて
いることによって実現されている。このような配列を利
用すると、ベタ画像を再現し易いという利点がある。ま
た、一般に、一様な印刷画像を再現したときに、ドット
が偏り無くほぼ一様に配置されるので、画質が向上する
という利点がある。
【0057】小ドットSD用のインク滴は、印刷解像度
が720dpiの印刷モードにおいてベタ画像を再現す
ることが可能なインク量を有している。このように、7
20dpiの印刷モード(高画質印刷モード)において
ベタ画像を再現可能がインク量を、図6(A)〜(G)
に示した360dpiの印刷モード(高速印刷モード)
においても利用すれば、ヘッド駆動回路52(図5)の
構成を簡略化することができる。特に、共通駆動信号生
成回路110内のRAM112のデータ量を削減するこ
とが可能である。
【0058】図8は、第1実施例における画素ペア毎の
インク吐出量を示す説明図である。図8の上側の表は、
パス1〜3で吐出されるインク滴の量と、各インク滴が
吐出される画素位置とを示している。また、下側の表
は、3ビットのハーフトーンデータの値と、このハーフ
トーンデータに応じて吐出されるインク量の合計値との
関係を示している。この例では、1つの画素ペアにおい
て、5つの階調が再現されていることが理解できる。
【0059】なお、「ハーフトーンデータ」とは、ハー
フトーンモジュール99(図1)におけるハーフトーン
処理によって得られたデータであり、各インク色成分に
関してドットの形成状態を表すデータである。すなわ
ち、このハーフトーンデータは、画素ペアを1単位とす
る局所的な階調を表すデータである。画素ペアを1単位
とするハーフトーンデータを、以下では「画素ペア用ハ
ーフトーンデータ」と呼ぶ。また、1画素を1単位とす
るハーフトーンデータを、「1画素用ハーフトーンデー
タ」と呼ぶ。
【0060】なお、本明細書において、「局所的な階
調」とは、1画素から数画素程度の局所的な小さい領域
で再現される階調を意味している。これに対して、数十
画素から数百画素を含む広い領域で再現される階調を
「広域的な階調」または「画像階調」と呼ぶ。
【0061】図9(A)〜(C)は、画素ペア用ハーフ
トーンデータと、1画素用ハーフトーンデータと、ドッ
ト形成との関係を示す説明図である。この例では、図9
(C)に示すように、各画素ペアにおけるドット形成状
態は、左から順番に、ドット無し、小ドットSDのみ、
中ドットMDのみ、大ドットLDのみ、小ドットSDお
よび大ドットLD、となっている。図9(A)に示す画
素ペア用ハーフトーンデータも、このドット形成状態に
対応している。画素ペア用ハーフトーンデータは、図9
(B)に示す3種類の1画素用ハーフトーンデータに変
換される。1画素用ハーフトーンデータは、1画素毎に
オン/オフ状態を示す1ビットのデータである。この1
画素用ハーフトーンデータは、各パス毎にシリアル印刷
信号PRT(図5)として駆動信号整形回路120に供
給される。
【0062】なお、画素ペア用ハーフトーンデータから
1画素用ハーフトーンデータへの変換は、プリンタ20
の制御回路40内においてCPU41によって行われ
る。但し、このハーフトーンデータ相互の変換を、専用
のハードウェア回路で行ってもよく、あるいは、プリン
タドライバ96(図1)内で行ってもよい。但し、ハー
フトーンデータ相互の変換をプリンタ20の内部で行う
ようにすれば、コンピュータ90からプリンタ20への
データ転送量が少なくて済むという利点がある。
【0063】図10は、誤差拡散を利用したハーフトー
ン処理の手順を示すフローチャートである。この手順
は、図7の奇数番目の主走査ラインL1,L3,L5上
におけるハーフトーン処理を行うために、ハーフトーン
モジュール99(図1)によって実行されるものであ
る。
【0064】ステップS1では、奇数画素位置における
画素値Doddを取得する。この画素値Dodd は、特定の
インクの階調レベルを表す値であり、例えば8ビットで
0〜255の範囲の値を有している。ステップS2で
は、この画素値Dodd を小ドット用の第1のしきい値T
h1と比較する。画素値Dodd が第1のしきい値Th1以上
の場合には、ステップS3において、その奇数画素位置
における小ドットSDの形成状態をオンに設定する。ま
た、ステップS4では、小ドットSDのオン状態に相当
する階調レベルD(S-on)を画素値Dodd から差し引く
ことによって、誤差ΔDを求める。一方、画素値Dodd
が第1のしきい値Th1未満の場合には、画素値Dodd が
そのまま誤差ΔDとなる。そして、ステップS5では、
この誤差ΔDを周囲の画素に拡散する。
【0065】ステップS6では、次の偶数画素位置にお
ける画素値Devenを取得する。ステップS7では、この
画素値Devenを中ドット用の第2のしきい値Th2および
大ドット用の第3のしきい値Th3と比較する。画素値D
evenが第2のしきい値Th2未満の場合には、画素値Dev
enがそのまま誤差ΔDになる。一方、画素値Devenが第
2のしきい値Th2以上で第3のしきい値Th3未満の場合
には、その偶数画素位置における中ドットMDの形成状
態をオンに設定し(ステップS8)、また、中ドットM
Dのオン状態に相当する階調レベルD(M-on)を画素値
Devenから差し引くことによって、誤差ΔDを求める
(ステップS9)。一方、画素値Devenが第3のしきい
値Th3以上の場合には、その偶数画素位置における大ド
ットLDの形成状態をオンに設定し(ステップS1
0)、また、大ドットLDのオン状態に相当する階調レ
ベルD(L-on)を画素値Devenから差し引くことによっ
て、誤差ΔDを求める(ステップS11)。そして、ス
テップS12において、この誤差ΔDを周囲の画素に拡
散する。
【0066】こうして、画素ペアを構成する奇数画素位
置と偶数画素位置におけるドットの形成状態が決定され
ると、ステップS13において、画素ペアのハーフトー
ンデータが、図9に示した対応関係に従って設定され
る。
【0067】なお、図7の偶数番目の主走査ラインL
2,L4上におけるハーフトーン処理では、最初に偶数
画素位置の画素値Devenが処理された後に奇数画素位置
の画素値Dodd が処理される。そして、これらの2つの
画素で構成される画素ペアについてハーフトーンデータ
が設定される。
【0068】ハーフトーン処理としては誤差拡散以外の
他の処理方法も利用可能である。また、図10の例で
は、1画素毎にハーフトーン処理を行った後に画素ペア
毎のハーフトーンデータを求めていたが、この代わり
に、画素ペア毎にハーフトーン処理を行うようにしても
よい。但し、図10の例のように、1画素毎にハーフト
ーン処理を行った後に画素ペア毎のハーフトーンデータ
を求めるようにすれば、画像の階調をより忠実に再現で
きると期待される。
【0069】上述した第1実施例の主な特徴は以下の通
りである。 (特徴1)局所的な階調再現の1単位は、画素ペアであ
る。 (特徴2)画素ペアを構成する2つの画素位置の一方に
はインク滴が重ねて吐出される。 (特徴3)1回の主走査では、主走査ライン上の間欠的
な画素位置にのみインク滴が吐出される。 (特徴4)1回の主走査では、主走査毎に設定された一
定量のインク滴のみが吐出可能である。 (特徴5)インク滴は、画素ペアを構成する2つの画素
位置のそれぞれのほぼ中央に吐出される。
【0070】上記特徴1は、画素ペアを構成する2つの
画素位置に吐出可能なインク量が互いに異なっているこ
とを意味する。これに対して、従来の印刷装置では、1
画素が局所的な階調再現の1単位として用いられてお
り、各画素に吐出可能なインク量は同じである。この特
徴1によれば、従来よりも再現できる階調数を多くする
ことができ、かつ、従来よりも小さいドットが使用可能
になる。従って、画像の粒状性を改善することが可能で
ある。特徴2は、画素ペアにおいて再現できる階調数を
増加させる働きを有している。特徴3は、上述したよう
に主走査速度を高めたことに起因する制約である。特徴
4は、インク吐出の制御(特に共通駆動信号の発生)を
容易にするという働きがある。特徴5は、例えば双方向
印刷時の往路と復路におけるドットの主走査方向位置を
一致させ易くする働きがあり、この結果、画質を向上さ
せることが可能である。
【0071】第1実施例は、このような種々の特徴によ
り、各主走査ライン上で3回の主走査を行うことによっ
て、紙白状態(ドット無し)からベタ状態までの5つの
階調を再現することが可能となっている。なお、上記の
特徴がすべて成立する必要は無く、特徴2〜5のうちの
1つ以上の特徴を有していない実施例を構築することも
可能である。
【0072】図11(A)〜(E)は、比較例における
ドット形成の様子を示す説明図である。この比較例で
は、各画素が同じ階調再現性を有している点で、第1実
施例と異なる。なお、図11では、図示の便宜上、駆動
信号波形は省略されている。
【0073】インク滴の吐出は、第1実施例と同様に1
画素おきに行われる。具体的には、パス1では極小ドッ
トVSD(5ng)が奇数画素位置に形成され、パス2
では極小ドットVSDが偶数画素位置に形成される。パ
ス3では小ドットSD(10ng)が奇数画素位置に形
成され、パス4では小ドットSDが偶数画素位置に形成
される。図11(E)に示すように、1画素に吐出可能
なインク量は、0ng,5ng,10ng,15ngの
4段階である。すなわち、この比較例では、4つの階調
が局所的に再現可能である。なお、仮にベタ画像を再現
するために1画素当たり20ngのインク吐出量がそれ
ぞれ必要である場合には、さらに2回の主走査が必要と
なる。
【0074】このように、比較例では、画素毎に4階調
を再現するために、1つの主走査ライン上で4回以上の
パスを必要とする。これに対して、図6に示した第1実
施例では、1つの主走査ライン上で3回のパスを行え
ば、5階調を再現することが可能である。この理由は、
主に、第1実施例では画素ペアを階調再現の1単位とし
ているからである。すなわち、第1実施例では、画素ペ
アを階調再現の1単位として用いることによって、比較
例に比べて少ないパス数で、同等以上の階調再現性を実
現することが可能である。一般に印刷速度はパス数に反
比例するので、第1実施例では、比較例に比べて印刷速
度が向上している。また、第1実施例は比較例と同等以
上の階調再現性を有している。
【0075】さらに、第1実施例では、いくつかの点に
関して比較例よりも選択の自由度が高い。具体的に、各
パスにおいて吐出されるインク量や、各パスでのインク
吐出の対象となる画素位置(例えば偶数/奇数画素位置
のいずれか)、1主走査ライン上でのドット形成を完了
するのに必要なパス数などに関して、比較例よりも第1
実施例の方が選択の自由度が高い。換言すれば、第1実
施例は、インクの吐出による局所的な階調再現における
自由度が高いという利点がある。
【0076】C.他の実施例:図12(A)〜(G)
は、第2実施例で利用される駆動信号波形とドット形成
の様子とを示す説明図であり、図6(A)〜(G)に対
応するものである。第2実施例では、パス1において、
奇数画素位置に小ドットSD(10ng)が形成される
(図12(A),(B))。パス2では、偶数画素位置
に小ドットSDが形成される(図12(C),
(D))。また、パス3では、偶数画素位置に中ドット
MD(20ng)が形成される(図12(E),
(F))。
【0077】図12(G)は、4つの画素位置P1〜P
4に小ドットSD用のインク滴がそれぞれ吐出され、偶
数画素位置P2,P4に中ドットMD用のインク滴がそ
れぞれ吐出された状態を示している。第1の画素ペアP
1,P2と第2の画素ペアP3,P4には、40ngの
インクがそれぞれ吐出されている。
【0078】図6(A)〜(G)と図12(A)〜
(G)とを比較すれば理解できるように、第1実施例で
は3つのパスで吐出されるインク量は互いに異なるが、
第2実施例ではパス1とパス2で吐出されるインク量は
同一である。第2実施例のように、1主走査ライン上で
行われる複数回の主走査のうちのいくつかの主走査にお
いて同一のインク量が吐出される場合にも、第1実施例
と同じパス数で同じ階調数を再現することが可能であ
る。このことからも、画素ペアを用いた局所的な階調再
現性における自由度が高いことが理解できる。
【0079】図13は、第2実施例における画素ペア毎
のインク吐出量を示す説明図である。第2実施例におい
ても、第1実施例と同様に、1つの画素ペアにおいて5
つの階調が再現可能である。
【0080】図14は、第3実施例における画素ペア毎
のインク吐出量を示す説明図である。第3実施例では、
パス1において奇数画素位置に小ドットSD(6ng)
が形成され、また、パス2においては偶数画素位置に中
ドットMD(12ng)が、パス3においては奇数画素
位置に大ドットLD(22ng)が形成される。図14
の下部の表から理解できるように、第3実施例では、画
素ペア当たり0ng,6ng,12ng,22ng,お
よび40ngのインク量を吐出することが可能である。
この第3実施例においても、第1実施例と同様に、1つ
の画素ペアにおいて5つの階調が再現可能である。ま
た、ベタ画像の再現に必要なインク量(画素ペア当たり
40ng)を吐出可能である。なお、第3実施例に使用
される共通駆動信号の波形は図示を省略する。
【0081】図15は、第3実施例における画素ペア当
たりのインク吐出量と画像の明度レベルLとの関係を示
すグラフである。第3実施例で局所的に再現可能な階調
は、0ng,6ng,12ng,22ng,および40
ngの5つのインク量に相当する5つの階調である。吐
出量が0ngのときの明度PWは、印刷媒体そのものの
明度であり、これは「紙白」と呼ばれている。この図か
ら理解できるように、第3実施例では、画素ペアによっ
て再現可能な5つの階調の明度レベルLが、互いにほぼ
等間隔になるように設定されている。このように階調を
等間隔に設定すれば、滑らかな階調再現が可能であり、
画質が向上するという利点がある。なお、本明細書にお
いて、「明度がほぼ等間隔」とは、明度の間隔ΔLが、
その平均値±20%の範囲内にあることを言う。但し、
明度の間隔ΔLがその平均値±10%の範囲にあるとき
に、「明度がほぼ等間隔」と言うこととしてもよい。
【0082】なお、第2および第3実施例も、上記第1
実施例において説明した特徴1ないし特徴5を有してい
る。従って、第2、第3実施例も、第1実施例と同様
に、比較例によりも少ないパス数で、比較例と同等以上
の階調を再現することが可能であるという利点がある。
また、インクの吐出による局所的な階調再現性の自由度
が高いという利点もある。
【0083】D.ドットの位置ズレ調整 上述した種々の実施例において、各ドットはそれぞれ画
素の中心に正しく形成されるものとしていたが、実際に
は、サイズが異なるドット同士の主走査方向の位置が、
相対的に多少ずれる場合がある。図16(A)は、大ド
ットLDと小ドットSDとの相対位置が正常な状態から
ずれた状態を示している。図16(A)では、大ドット
LDの位置を基準として画素を区切る格子が描かれてお
り、小ドットSDの位置は画素の中心からやや右側に寄
っていることが理解できる。但し、この場合にも、図1
6(B),(C)に示すように、それぞれの駆動信号の
波形は正規のタイミングで発生している。図16(A)
のようにドットの位置がずれる理由は、ノズルの製造誤
差などに起因して、インク滴の吐出速度や吐出方向が多
少ずれるからである。
【0084】大ドットLDと小ドットSDの相対位置が
このようにずれた場合には、例えば図16(D)に示す
ように、小ドット用の駆動信号の発生タイミングを適切
な補正値ΔTで補正すれば良い。図6(A)〜(G)で
説明したように、異なるサイズのドットは異なるパスで
形成される。従って、例えば小ドットSDを形成するパ
スにおいて、駆動信号の発生タイミングを図16(D)
のように調整すれば、相対的な位置ズレを低減すること
ができる。
【0085】図17は、大ドットLDと小ドットSDの
相対位置ズレを調整するためのテストパターンの一例を
示している。このテストパターンは、5本の直線状のサ
ブパターンを含んでいる。各サブパターンは、大ドット
LDと小ドットSDとが、副走査方向SSに沿ってほぼ
一列に交互に配置された状態で記録されたものである。
また、大ドットLDと小ドットSDは、いずれも往路で
形成されている。5本のサブパターンでは、小ドットS
Dのためのインク吐出のタイミングが一定量δずつ異な
っており、これに応じて大ドットLDと小ドットSDの
相対位置が少しずつシフトしている。各サブパターンの
下には、相対位置調整番号Vrel の値1〜5が印刷され
ている。各相対位置調整番号Vrel の値1〜5は、小ド
ットSDの位置ズレの相対補正値ΔT(1)〜ΔT
(5)と予め対応づけられている。なお、実際には相対
位置調整番号Vrel は一辺が数十ドットの大きな文字で
印刷されるが、図17では図示の便宜上、小さな数字で
描かれている。
【0086】相対位置ズレの調整時には、このようなテ
ストパターンをプリンタ20で印刷し、最も適切な調整
状態を示す相対位置調整番号Vrel をユーザが選択し
て、プリンタ20に設定する。図18は、テストパター
ンで選択された相対位置調整番号Vrel と、印刷時の位
置ズレ補正との関係を示す説明図である。この例では、
図18(A)に示すように、相対位置調整番号Vrel の
値が4のときに大ドットLDと小ドットSDとの相対位
置が整合している。但し、テストパターンでは、大ドッ
トLDと小ドットSDが副走査方向に沿って配列される
のに対して、実際の印刷時には図18(B)に示すよう
に、大ドットLDと小ドットSDは隣接した画素位置に
形成される(図6(G)も参照)。従って、実際の印刷
時には、図18(B)に示したように、1画素分の基準
ズレ量T0と、相対補正値ΔT(4)とを加算した補正
値Tで、小ドットSDのタイミングが調整される。こう
することによって、大ドットLDと小ドットSDの主走
査方向の位置を整合させることが可能である。
【0087】なお、上述した例では、小ドットSDの位
置を補正していたが、この代わりに、大ドットLDの位
置を補正するようにしてもよい。また、中ドットMDに
関しても、同様の手順により、大ドットLDや小ドット
SDとの相対位置を整合させることが好ましい。
【0088】プリンタ20が双方向印刷を行う場合に
は、双方向印刷に起因する位置ズレの調整が行われる。
図19は、双方向印刷時のドットの位置ズレ調整の手順
を示すフローチャートである。ステップS21では、往
路と復路に関して、相対位置ズレ調整用のテストパター
ンがそれぞれ印刷され、ステップS22では適切な相対
位置調整番号がプリンタ20に入力される。相対位置ズ
レ調整用のテストパターンは、前述した図17に示した
ものと同じものである。但し、双方向印刷時には、往路
と復路の両方で印刷が行われるので、往路と復路のそれ
ぞれに関してテストパターンが印刷され、相対位置調整
番号Vrel (すなわち相対補正値)も往路と復路のそれ
ぞれに関して決定される。なお、往路と復路の両方でテ
ストパターンを印刷して相対補正値を設定する代わり
に、往路に関する相対補正値を、復路に利用することも
可能である。但し、往路と復路とでは、相対補正値の正
負の符号が逆となる。
【0089】ステップS23では、双方向印刷時の基準
位置ズレ調整用のテストパターンが印刷される。図20
は、基準位置ズレ調整用のテストパターンの一例を示す
説明図である。このテストパターンは、大ドットLDの
みで形成された5本の直線状のサブパターンを含んでい
る。各サブパターンは、往路で記録される上部直線部U
Lと、復路で記録される下部直線部LLとで構成されて
いる。5本のサブパターンでは、下部直線部LLを構成
する大ドットLDのためのインク吐出のタイミングが一
定量ずつ異なっており、これに応じて、上部直線部UL
と下部直線部LLとの相対位置が少しずつシフトしてい
る。各直線状パターンの下には、基準位置調整番号Vre
f の値1〜5が印刷されている。各基準位置調整番号V
rel の値1〜5は、基準補正値と予め対応づけられてい
る。
【0090】双方向印刷時の基準位置調整番号Vref
は、サイズの異なる複数のドットの中の1つの基準ドッ
ト(図20の例では大ドットLD)に関して決定され
る。基準ドットLDに関しては、この基準位置調整番号
Vref に応じた基準補正値で、双方向印刷時の主走査方
向の位置ズレが補正される。他のドット(中ドットMD
および小ドットSD)に関しては、この基準補正値と、
ステップS21,S22で決定された相対補正値が加算
されて、双方向印刷時の補正値が決定される。
【0091】こうして相対補正値と基準補正値とが決定
された後に、ステップS25においてユーザが印刷実行
を指示すると、ステップS26において、位置ズレ補正
を行いつつ印刷が実行される。具体的には、往路では、
相対補正値のみを用いてサイズの異なる複数種類のドッ
ト同士の主走査方向の位置ズレが補正され、復路では、
相対補正値と基準補正値とを用いて位置ズレが補正され
る。但し、これとは逆に、往路では相対補正値と基準補
正値とを用いて位置ズレ補正を行い、復路では基準補正
値のみを用いて位置ズレ調整を行うようにしてもよい。
【0092】なお、図19の手順による相対補正値と基
準補正値の設定は、プリンタ20の組み立て時点におい
て実行されるようにしてもよく、また、プリンタ20の
ユーザによって実行されるようにしてもよい。あるい
は、相対補正値と基準補正値のうちの一方の設定をプリ
ンタ20の組み立て時に実行し、他方の設定をユーザが
実行するようにしてもよい。
【0093】図21は、双方向印刷時のズレ調整に関連
する主要な構成を示すブロック図である。プリンタ20
内のPROM43には、基準位置調整番号Vref と、相
対位置調整番号Vrel と、基準補正値テーブル204
と、相対補正値テーブル206とが格納されている。調
整番号Vref ,Vrel は、図19のステップS22,S
24で入力されたものである。基準補正値テーブル20
4は、基準位置調整番号Vref と基準補正値との関係を
格納したテーブルである。相対補正値テーブル206
は、相対位置調整番号Vrel と相対補正値との関係を示
すテーブルである。
【0094】プリンタ20内のRAM44には、ドット
の主走査方向の位置ズレを補正するための位置ズレ補正
実行部(調整値決定部)210としての機能を有するコ
ンピュータプログラムが格納されている。位置ズレ補正
実行部210は、往路では、相対補正値に応じたタイミ
ング調整値Tをヘッド駆動回路52に供給し、また、復
路では、相対補正値と基準補正値との両方に応じたタイ
ミング調整値Tをヘッド駆動回路52に供給する。な
お、駆動信号生成のタイミングは、位置センサ39で検
出されたキャリッジの原点位置を基準に決定される。ま
た、各パスにおけるタイミング調整値Tは、そのパスで
記録されるドットの種類に応じて決定される。ヘッド駆
動回路52は、このタイミング調整値Tに応じて、各パ
スにおける駆動信号の発生タイミングを補正する。
【0095】このように、図19に示した手順では、主
走査印刷時における基準ドットLD同士の主走査方向の
位置ズレを基準補正値で補正し、また、基準ドットLD
と他のドットSD,MDとの位置ズレを相対補正値で補
正したので、双方向印刷時における互いの位置を整合さ
せることが可能である。また、図18(A),(B)で
説明したように、大ドットLDと小ドットSDとは、実
際の印刷時には主走査方向に沿った異なる位置に記録さ
れるが、相対補正値を決定する際には同じ主走査位置を
取るように副走査方向に沿ってほぼ一列に記録される。
このようにすれば、適切な相対補正値を容易に決定する
ことができるという利点がある。
【0096】なお、上述した例では、大ドットLDを基
準ドットとして用いていたが、中ドットMDや小ドット
SDを基準ドットとして用いることも可能である。
【0097】E.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0098】E1.変形例1:上記各実施例では、3回
の主走査によって1主走査ライン上におけるインク滴の
吐出を完了するものとしていたが、1主走査ライン上で
行われる主走査の回数は3回に限らず、4回以上として
もよい。
【0099】E2.変形例2:上記各実施例では画素ペ
アを、主走査方向に沿って連続する画素で構成していた
が、副走査方向に沿って連続する画素で画素ペアを構成
してもよい。また、上記各実施例では、画素ペアを局所
的な階調再現の1単位としていたが、連続する3つ以上
の画素を局所的な階調再現の1単位とすることも可能で
ある。一般には、主走査方向と副走査方向のうちの一方
向に沿って連続するN画素(Nは2以上の整数)を階調
再現の1単位として設定すればよい。このとき、N画素
のうちの少なくとも1つの画素位置に吐出可能なインク
量が、他の画素位置に吐出可能なインク量とは異なる値
に設定される。
【0100】また、上記各実施例では、局所的に再現可
能な階調数を5としていたが、この階調数は4に設定し
てもよく、あるいは6以上に設定してもよい。一般に、
N画素の各画素位置におけるインク量を調整することに
よって、N画素でM階調(MはN+2以上の整数)を再
現するようにすればよい。
【0101】E3.変形例3:この発明はドラムスキャ
ンプリンタにも適用可能である。尚、ドラムスキャンプ
リンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッジ
走行方向が副走査方向となる。また、この発明は、イン
クジェットプリンタのみでなく、一般に、複数のノズル
を有する印刷ヘッドを用いて印刷媒体の表面に印刷を行
う印刷装置に適用することができる。このような印刷装
置としては、例えばファクシミリ装置や、コピー装置な
どがある。
【0102】E4.変形例4:上記実施例において、ハ
ードウェアによって実現されていた構成の一部をソフト
ウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウ
ェアによって実現されていた構成の一部をハードウェア
に置き換えるようにしてもよい。例えば、制御回路40
(図2)の機能の一部をホストコンピュータ90が実行
するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として印刷システムの構成を
示すブロック図。
【図2】プリンタの構成を示す説明図。
【図3】プリンタ20における制御回路40の構成を示
すブロック図。
【図4】印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示
す説明図。
【図5】ヘッド駆動回路52(図2)の内部構成を示す
ブロック図。
【図6】第1実施例で利用される駆動信号波形とドット
形成の様子とを示す説明図。
【図7】小ドットSDと大ドットLDとで再現されるベ
タ画像を示す説明図。
【図8】第1実施例におる画素ペア毎のインク吐出量を
示す説明図。
【図9】画素ペア用ハーフトーンと、1画素用ハーフト
ーンデータと、ドット形成との関係を示す説明図。
【図10】ハーフトーン処理の手順を示すフローチャー
ト。
【図11】比較例におけるドット形成の様子を示す説明
図。
【図12】第2実施例で利用される駆動信号波形とドッ
ト形成の様子とを示す説明図。
【図13】第2実施例におる画素ペア毎のインク吐出量
を示す説明図。
【図14】第3実施例におる画素ペア毎のインク吐出量
を示す説明図。
【図15】第3実施例における画素ペア当たりのインク
吐出量と画像の明度レベルLとの関係を示すグラフ。
【図16】大ドットと小ドットの相対位置がずれた状態
を示す説明図。
【図17】大ドットと小ドットの相対位置ズレ調整用テ
ストパターンを示す説明図。
【図18】相対位置調整番号と印刷時の位置ズレ補正の
関係を示す説明図。
【図19】印刷時のドットの位置ズレ調整手順を示すフ
ローチャート。
【図20】基準位置ズレ調整用テストパターンを示す説
明図。
【図21】双方向印刷時の位置ズレ調整に関連する主要
な構成を示すブロック図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…CRT 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 30…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置センサ 40…制御回路 41…CPU 43…PROM 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 70…インクカートリッジ 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色変換モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…ラスタライザ 110…共通駆動信号生成回路 112…RAM 120…駆動信号整形回路 130…ピエゾ素子 204…基準補正値テーブル 206…相対補正値テーブル 210…位置ズレ補正実行部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/23 101 Fターム(参考) 2C056 EA04 EB27 EC35 EC77 EC78 EC80 ED01 ED02 ED03 ED07 ED09 FA04 FA11 HA58 2C057 AF30 AF32 AF39 AG12 AL36 AM16 AN02 AR08 BA03 BA14 CA01 CA04 CA07 CA09 5B021 AA01 BB00 LG08 5C074 AA05 BB16 DD05 DD15 EE04 GG09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行
    う印刷装置であって、 同一のインクを吐出するための複数のノズルと、前記複
    数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複
    数の吐出駆動素子とを有する印刷ヘッドと、 前記印刷媒体と印刷ヘッドの少なくとも一方を移動させ
    ることによって主走査を行う主走査駆動部と、 前記印刷媒体と印刷ヘッドの少なくとも一方を移動させ
    ることによって副走査を行う副走査駆動部と、 印刷信号に応じて各吐出駆動素子に駆動信号を供給する
    ヘッド駆動部と、 前記各部の制御を行う制御部と、を備え、 前記制御部は、前記同一のインクによる階調再現を、
    (i)主走査方向と副走査方向のうちの一方向に沿って
    連続するN画素(Nは2以上の整数)を階調再現の1単
    位として設定し、(ii)前記N画素のうちの少なくと
    も1つの画素位置に吐出可能なインク量を、他の画素位
    置に吐出可能なインク量とは異なる値に設定し、(ii
    i)前記N画素の各画素位置におけるインク量を調整す
    ることによって、前記N画素毎にM階調(MはN+2以
    上の整数)を再現する、ことによって行う第1の印刷モ
    ードを有することを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記ヘッド駆動部は、 1回の主走査の間には、前記複数のノズルによって走査
    される各主走査ライン上の画素位置のうちの間欠的な画
    素位置にのみ、各主走査毎に予め設定された一定量のイ
    ンク滴を吐出するように前記複数の吐出駆動素子を駆動
    するとともに、 各主走査ライン上で複数回の主走査が行われる際に、前
    記N画素毎にM階調を再現するためのインク滴を前記印
    刷ヘッドから吐出させる、印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記ヘッド駆動部は、前記N画素のうちの少なくとも1
    つの画素位置においては、複数回の主走査においてイン
    クを重ねて吐出させる、印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の印刷装置であって、 前記インクが重ねて吐出される画素位置においては、各
    主走査で吐出されるインク量が互いに異なる、印刷装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の印刷装置であって、 前記ヘッド駆動部は、 複数種類の共通駆動信号のうちのいずれかを、各主走査
    毎に選択的に発生可能な共通駆動信号発生部と、 前記共通駆動信号発生部から供給された前記共通駆動信
    号を前記印刷信号に応じて各画素毎に整形することによ
    って、前記各吐出駆動素子に与えられる前記駆動信号を
    生成する駆動信号整形部と、を備え、 前記ヘッド駆動部は、前記共通駆動信号の波形を変更す
    ることによって、前記複数のノズルから吐出されるイン
    ク量を変更する、印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の印
    刷装置であって、 前記整数Nは2であり、前記整数Mは4以上である、印
    刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の印刷装置であって、 前記階調再現の1単位となる画素対は、隣接する主走査
    ライン上において逆向きに配列される、印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の印
    刷装置であって、 前記N画素で再現可能なM階調のうちの最も暗い階調で
    は、前記印刷媒体上の印刷領域を前記同一のインクでベ
    タ打ち可能なインク量が吐出される、印刷装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の印
    刷装置であって、 前記N画素で再現可能なM階調は、明度レベルがほぼ等
    間隔になるように設定されている、印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    印刷装置であって、 前記制御部は、さらに、前記第1の印刷モードよりも高
    い印刷解像度で印刷を行う第2の印刷モードを有してお
    り、 前記第1の印刷モードにおいて前記N画素の位置に吐出
    可能な最も少ないインク量は、前記第2の印刷モードに
    おいて前記印刷媒体上の印刷領域を前記同一のインクで
    ベタ打ち可能なインク量に相当する、印刷装置。
  11. 【請求項11】 同一のインクを吐出するための複数の
    ノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐
    出させるための複数の吐出駆動素子とを有する印刷ヘッ
    ドを用いて、主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行う
    印刷方法であって、 前記同一のインクによる階調再現を、(i)主走査方向
    と副走査方向のうちの一方向に沿って連続するN画素
    (Nは2以上の整数)を階調再現の1単位として設定
    し、(ii)前記N画素のうちの少なくとも1つの画素
    位置に吐出可能なインク量を、他の画素位置に吐出可能
    なインク量とは異なる値に設定し、(iii)前記N画
    素の各画素位置におけるインク量を調整することによっ
    て、前記N画素毎にM階調(MはN+2以上の整数)を
    再現する、ことによって行うことを特徴とする印刷方
    法。
  12. 【請求項12】 同一のインクを吐出するための複数の
    ノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐
    出させるための複数の吐出駆動素子とを有する印刷ヘッ
    ドを用いて、主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行う
    際に、インク量が互いに異なるインク滴によって形成さ
    れるサイズの異なる2種類のドットの主走査方向の位置
    ズレを調整する方法であって、 前記印刷は、前記同一のインクによる階調再現を、
    (i)主走査方向と副走査方向のうちの一方向に沿って
    連続するN画素(Nは2以上の整数)を階調再現の1単
    位として設定し、(ii)前記N画素のうちの少なくと
    も1つの画素位置に吐出可能なインク量を、他の画素位
    置に吐出可能なインク量とは異なる値に設定し、(ii
    i)前記N画素の各画素位置におけるインク量を調整す
    ることによって、前記N画素毎にM階調(MはN+2以
    上の整数)を再現する、ことによって行われ、 前記印刷時において、前記複数の吐出駆動素子は、1回
    の主走査の間には、前記複数のノズルによって走査され
    る各主走査ライン上の画素位置のうちの間欠的な画素位
    置にのみ、各主走査毎に予め設定された一定量のインク
    滴を吐出するように駆動され、 前記位置ズレ調整方法は、(a)インク量が互いに異な
    るインク滴によって、主走査方向の異なる画素位置にそ
    れぞれ形成されるサイズの異なる2種類のドットに関し
    て、副走査方向に沿って前記2種類のドットがほぼ一列
    に整列された状態で記録される第1のテストパターンを
    印刷する工程と、(b)前記第1のテストパターンに応
    じて前記2種類のドットに関する主走査方向の位置ズレ
    の相対補正値を決定する工程と、(c)前記印刷の際
    に、前記2種類のドットを主走査方向の異なる画素位置
    に形成する際に、前記2種類のドットの相対的な位置を
    前記相対補正値を用いて補正する工程と、を備えるドッ
    トの位置ズレ調整方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のドットの位置ズレ調
    整方法であって、さらに、(d)前記2種類のドットの
    うちの所定の基準ドットに関して、双方向印刷時の往路
    と復路とにおける主走査方向の位置ズレを調整するため
    の第2のテストパターンを印刷する工程と、(e)前記
    第2のテストパターンに応じて前記基準ドットに関する
    双方向印刷時の主走査方向の位置ズレの基準補正値を決
    定する工程と、を備え、 前記工程(c)は、前記印刷が双方向で行われる際に、 前記往路と復路のうちの第1の行路において、前記相対
    補正値に従って前記2種類のドットの主走査方向の位置
    を補正する工程と、 前記往路と復路のうちの第2の行路において、前記相対
    補正値と前記基準補正値とに従って前記2種類のドット
    の主走査方向の位置を補正する工程と、を備えるドット
    の位置ズレ調整方法。
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