JP2002329712A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置

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JP2002329712A
JP2002329712A JP2001135367A JP2001135367A JP2002329712A JP 2002329712 A JP2002329712 A JP 2002329712A JP 2001135367 A JP2001135367 A JP 2001135367A JP 2001135367 A JP2001135367 A JP 2001135367A JP 2002329712 A JP2002329712 A JP 2002329712A
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Japan
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wiring pattern
reaction product
etching
semiconductor device
exposed
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JP2001135367A
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English (en)
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Junichi Matsumoto
淳一 松本
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング工程で配線パターンの露出部に付
着する反応生成物の除去を確実に行うことのできる半導
体装置の製造方法および半導体装置を提供する。 【解決手段】 フッ素系ガスを用いて酸化膜54と窒化
膜56へのエッチングを行うと、露出したアルミ配線5
2に反応生成物64が付着する。その後、露出したアル
ミ配線52への加熱を行い、アルミ配線52の表面に付
着する反応生成物64を熱分解する。また当該反応生成
物64の除去は、加熱に代えて、アルカリ溶液と、水
と、水に可溶な有機溶媒とからなる混合液体で行うよう
にしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法および半導体装置に係り、特に表面に形成されたパ
ッド部にバンプやワイヤーボンディングを形成するのに
好適な半導体装置の製造方法および半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造方法では、絶縁層の上
層にレジスト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとし
て前記絶縁層のエッチングを行う方法が知られている。
図9と図10は、従来のエッチング方法を用いてパッド
部を形成する手順を示した工程説明図である。
【0003】図9(1)に示すように、単結晶シリコン
からなる半導体ウェハ1の表面には図示しない絶縁膜が
形成され、その上層にはアルミ等を材料とした配線パタ
ーンとなる金属配線2が引き回されている。なお前記絶
縁膜の下層側には、図示しない回路素子(トランジスタ
や抵抗、コンデンサなど)が設けられており、絶縁層を
貫通するコンタクトホールによって金属配線2と電気的
導通が図られている。
【0004】そして前記金属配線2の上層には同図
(2)に示すようにテトラエトキシシラン(TEOS)
などを用いたプラズマCVD等によってシリコン酸化膜
3(以下、酸化膜3と称す)が形成され、その後、同図
(3)に示すようにプラズマCVDによってモノシラン
(SiH4)とアンモニア(NH3)とからシリコン窒化
膜(PSN膜)4(以下、窒化膜と称す)が形成され
る。
【0005】このように酸化膜3と窒化膜4とが積層さ
れた半導体ウェハ1にパッド部を形成するためには、ま
ず同図(4)に示すように窒化膜4の表面に有機材料か
らなるレジストをスピンコート等によって塗布する。そ
して前記レジストを硬化させレジスト膜5とした後は、
図9(1)に示すようにフォトリソグラフィによってパ
ッド開口に相当する開口部6をレジスト膜5に形成す
る。
【0006】このようにレジスト膜5に開口部6を形成
した後は、同図(2)に示すように金属配線2が露出す
るまで、前記レジスト膜5をマスクとしてドライまたは
ウェットエッチングを行い、パッド部7を形成する。な
おドライエッチングの場合では、処理用のガスとして、
フッ素系のガス(CF4やCHF3など)が使用されてい
る。
【0007】また本従来例では、酸化膜3と窒化膜4と
を同時にエッチングするようにしたが、この方法以外に
も、酸化膜3の開口処理(エッチング)と、窒化膜4の
開口処理(エッチング)とを個別に行い、窒化膜4側の
開口部の大きさを酸化膜3側より大きくし、その後のバ
ンプの形成をし易くする方法も知られている。
【0008】エッチング工程によりパッド部7を形成さ
せた後は、半導体ウェハ1を、図示しないチャンバ内に
投入し、当該チャンバ内に酸素を投入するとともに、前
記チャンバ内にプラズマを発生させ、アッシングにより
レジスト膜5の分解を行う。なお当該レジスト膜5は、
有機物であるのでCxyといった構造になっており、こ
うしたレジスト膜5に酸素を照射することで、当該レジ
スト膜5をCOXやH2Oに分解するようにしている。
【0009】当該レジスト膜5の分解後の状態を同図
(3)に示す。そしてアッシング工程により窒化膜4の
表面からレジスト膜5を除去させた後は、同図(8)に
示すようにパッド部7の表面にクロム(Cr)と金(A
u)を蒸着させ、クロム蒸着層8と金蒸着層9をそれぞ
れ形成した後、当該金蒸着層9の表面に金メッキにより
突起を形成し、この突起をバンプ10とする。
【0010】なお本従来例では、パッド部7にバンプ1
0を形成するようにしたが、バンプ10の形成に限定さ
れることもなく、他にワイヤーボンディングによって、
金ワイヤを取り付けるようにしてもよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述したエッチ
ング方法を用いてパッド部を形成する方法では、下記に
示すような問題点があった。すなわち上述した工程にお
いては、図10(2)に示すようにレジスト膜5をマス
クとしてエッチングにより酸化膜3や窒化膜4の除去を
行うが、このエッチング工程の際、フッ素系のガスに接
するパッド部7の表面に、フッ素を含んだ反応生成物が
付着してしまうという問題があった。
【0012】そして上記反応生成物が、パッド部7に付
着すると、バンプ10やボンディングによるワイヤの取
り付け強度が低下したり、パッド部7の表面に反応物
(フッ化アルミなど)が生成され、パッド部7の表面が
部分的に陥没するおそれが生じる。
【0013】本発明は、上記従来の問題点に着目し、エ
ッチング工程で配線パターンの露出部に付着した反応生
成物の除去を確実に行うことのできる半導体装置の製造
方法および半導体装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、エッチング工
程で配線パターンに付着した反応生成物に外部から加熱
等のエネルギを与えれば、前記反応生成物を除去するこ
とができるという知見に基づいてなされたものである。
【0015】すなわち本発明に係る半導体装置の製造方
法によれば、配線パターンを覆う絶縁膜の上層にマスク
を形成し、このマスクを用いた前記絶縁膜へのエッチン
グにて前記配線パターンを露出させた後、この露出した
前記配線パターンへの加熱を行い、前記絶縁層へのエッ
チング時に前記配線パターンに付着した反応生成物の除
去を行うこととした。ここで前記加熱温度の範囲は、2
00℃以上、前記配線パターンの融点以下に設定するこ
とが望ましい。
【0016】また配線パターンを覆う絶縁膜の上層にマ
スクを形成し、このマスクを用いた前記絶縁膜へのエッ
チングにて前記配線パターンを露出させた後、この露出
した前記配線パターンをアルカリ水溶液と、水に可溶な
有機溶媒とからなる混合液体で洗浄し、前記絶縁層への
エッチング時に前記配線パターンに付着した反応生成物
の除去を行うこととした。
【0017】そして前記有機溶媒の混合比率により、前
記反応生成物の除去速度を制御することが好ましく、さ
らに前記アルカリ溶液は、水酸化テトラメチルアンモニ
ウム水溶液であったり、前記有機溶媒は、グリセリンで
あることが好ましい。また本実施の形態に係る半導体装
置は、上述したいずれか1に記載の半導体装置の製造方
法によって製造されることとした。
【0018】上述した半導体装置の製造方法によれば、
フッ素系のガス等を用いて絶縁膜をエッチングにより除
去すると、その除去工程の際、前記配線パターンの露出
部分には、フッ素系からなる反応生成物が付着する。そ
して絶縁膜のエッチング工程が終了した後に、配線パタ
ーンの露出部分を加熱すれば、この熱によって反応生成
物が分解され(フッ素が熱分解され)、配線パターンの
露出部分から反応生成物を除去することができるのであ
る。
【0019】なお加熱温度の範囲は、下限は200℃で
あることが好ましい。200℃より温度は高ければ、反
応生成物にエネルギを十分与えることができ、前記反応
生成物の分解を促進させることができる。
【0020】そして加熱温度の上限を300℃と設定す
れば、加熱によって窒化膜中に含まれる水素原子等が脱
離し、ウェハ中に形成される各素子(デバイス)の電気
特性が変動するといった障害を防止することが可能にな
る。
【0021】また前記ウェハに温度に敏感な素子が形成
されていなければ、加熱温度の上限を450℃に設定し
てもよい。このように加熱温度の上限を450℃に設定
すれば、配線パターンの露出部分にマイグレーション
(ボイドの発生等)が生じるのを防止することが可能に
なる。
【0022】さらに配線パターンの露出部分にマイグレ
ーションが生じても構わないのであれば、加熱温度の上
限を配線パターンの融点まで設定してもよい。このよう
に加熱温度の上限を配線パターンの融点に設定すれば、
反応生成物は、加熱温度に反比例して短くなるので、製
造工程における時間の短縮化を図ることができる。
【0023】ところで他の半導体装置の製造方法によれ
ば、絶縁膜をエッチングにより除去すると、その除去工
程の際、前記配線パターンの露出部分には、反応生成物
が付着する。そしてエッチング工程が終了した後、配線
パターンの露出部分をアルカリ水溶液と、水に可溶な有
機溶媒とからなる混合液体で洗浄すれば、この混合液体
によって配線パターンのエッチングとともに、その表面
に形成される反応生成物が分解され、配線パターンの露
出部分から反応生成物を除去することができるのであ
る。
【0024】ところでグリセリンに代表される有機溶媒
は、分極が水と比較して小さく有機物が溶けやすい性質
である。このため配線パターンの表面に形成される反応
生成物は、有機溶媒に溶けようとする。ここで有機溶媒
の混合比率を変動させれば反応生成物の溶ける速度が変
化するので、この特性を用いて前記反応生成物の除去速
度を制御することが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る半導体装置の
製造方法および半導体装置に好適な具体的実施の形態を
図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態
に係る半導体装置を製造するための第1の製造装置を示
す説明図である。同図に示すように本実施の形態に係る
半導体装置を製造するための製造装置20は、半導体ウ
ェハを取込可能とする真空チャンバ26と、この真空チ
ャンバ22の後段に配置される加熱室24とで構成され
ている。
【0026】真空チャンバ26の内部には、当該真空チ
ャンバ26内に投入された半導体ウェハへのプラズマ処
理をなすプラズマ処理部28と、真空チャンバ26の外
部に設置され酸素を送気可能にする酸素供給部32が設
けられている。そして酸素供給部32と真空チャンバ2
6との間には、開閉バルブ36が設けられ、真空チャン
バ26の内部に酸素(O2)を導入可能としている。ま
た真空チャンバ26には排出口38が設けられ、図示し
ない真空ポンプを稼働させることによって、真空チャン
バ26の減圧度合いをあらかじめ設定した値に設定する
ことができるとともに、当該真空チャンバ26内に導入
されたガス類を排出可能にしている。
【0027】真空チャンバ26の内部に設置されるプラ
ズマ処理部28は、一対の平行平板型の電極42、44
を備えており、片側の電極42を真空チャンバ26の外
部に設置された高周波電源46に接続するとともに、他
方の電極44を接地電位とし、両電極の間にプラズマを
発生できるようにしている。なお本実施の形態では、半
導体ウェハ40の設置場所を高周波電源46が接続され
た側の電極42の上方に設定しており、両電極42、4
4の間に生じるプラズマにて、半導体ウェハ40へのア
ッシング処理が行えるようになっている。なお本実施の
形態では、プラズマ処理部28の構造を平行平板型とし
て説明を行ったが、アッシング処理が可能であれば、こ
の形態に限定されることもなく、例えば、ダウンフロー
型やバレル型、あるいは同軸型など種々の構造が適用で
きることはいうまでもない。
【0028】一方、真空チャンバ26とともに製造装置
20を構成する加熱室24は、複数の半導体ウェハ40
を投入可能とし、これら半導体ウェハ40への加熱につ
いてバッチ処理が行えるオーブンとなっている。なお当
該オーブンでは、半導体ウェハ40への加熱ができれば
よく、このためヒータ位置等によってオーブン構造が限
定されることはない。
【0029】このように構成された製造装置20を用い
て、半導体ウェハの表面にパッド部を形成する手順を説
明する。図2〜図4は、本実施の形態に係る半導体装置
の製造方法を用い、半導体ウェハの表面にパッド部を形
成する工程説明図である。なお上述した製造装置20
は、同製造工程において、図3(3)から図4(1)の
間の工程を受け持つものであり、その前後の工程は、前
記製造装置20の前後に配置された図示しない他の製造
装置によって行われる。
【0030】図2(1)に示すように、単結晶シリコン
からなる半導体ウェハ40の表面には図示しない絶縁膜
が形成され、その上層にはアルミ等を材料とした配線パ
ターンとなるアルミ配線52が引き回されている。なお
前記絶縁膜の下層側には、図示しない回路素子(トラン
ジスタや抵抗、コンデンサなど)が設けられており、絶
縁層を貫通するコンタクトホールによってアルミ配線5
2と電気的導通が図られている。
【0031】そして前記アルミ配線52の上層には同図
(2)に示すようにテトラエトキシシラン(TEOS)
などを用いたプラズマCVD等によってシリコン酸化膜
54(以下、酸化膜54と称す)が形成され、その後、
同図(3)に示すようにプラズマCVDによってモノシ
ラン(SiH4)とアンモニア(NH3)とからシリコン
窒化膜(PSN膜)56(以下、窒化膜56と称す)が
形成される。
【0032】このように酸化膜54と窒化膜56とが積
層された半導体ウェハ40にパッド部を形成するために
は、まず同図(4)に示すように窒化膜56の表面に有
機材料からなるレジストをスピンコート等によって塗布
する。そして前記レジストを硬化させレジスト膜58と
した後は、図3(1)に示すようにフォトリソグラフィ
によってパッド開口に相当する開口部60をレジスト膜
58に形成する。
【0033】このようにレジスト膜58に開口部60を
形成した後は、同図(2)に示すようにアルミ配線52
が露出するまで、前記レジスト膜58をマスクとしてド
ライまたはウェットエッチングを行い、パッド部62を
形成する。なおドライエッチングの場合では、処理用の
ガスとして、フッ素系のガス(CF4やCHF3など)が
使用されている。
【0034】ところで本実施の形態では、酸化膜54と
窒化膜56とを同時にエッチングするようにしたが、こ
の方法以外にも、酸化膜54の開口処理(エッチング)
と、窒化膜56の開口処理(エッチング)とを個別に行
い、窒化膜56側の開口部の大きさを酸化膜54側より
大きくし、その後のバンプの形成をし易くする方法も知
られている。
【0035】なお上述のようにフッ素系のガスを用いて
酸化膜54や窒化膜56のエッチングを行うと、パッド
部62の表面にフッ素を含んだ反応生成物64が付着す
る。そして上記エッチング工程によってパッド部62を
形成した後は、レジスト膜58を除去する目的から半導
体ウェハ40を、製造装置20における真空チャンバ2
6へと投入する。
【0036】真空チャンバ26を用いて半導体ウェハ4
0の表面に位置するレジスト膜58を除去するには、、
まず真空予備室から半導体ウェハ40を真空チャンバ2
6内に送り込んだ後、図示しない真空ポンプを稼働させ
て、真空チャンバ26内の圧力を任意の値に設定する。
こうして真空チャンバ26内が任意の値に設定された後
は、開閉バルブ36の開閉度合いを調整し、真空チャン
バ26内に酸素を導入させ、真空チャンバ26内の圧力
を任意の値で安定させる。
【0037】真空チャンバ26内の圧力が安定した後
は、高周波電源46を稼働させ、一対の電極42、44
の間にプラズマを発生させ、プラズマ状態にある酸素に
よってレジスト膜56をCOXやH2Oに分解し、これら
分解後のガスを排出口38より真空チャンバ26の外部
へと排出する。そしてこのように真空チャンバ26を用
いてアッシングを行った後は、前記半導体ウェハ40を
有機薬液に浸漬させ、アッシングと有機薬液とによって
レジスト膜56の除去を行えばよい。当該レジスト膜5
6の除去後の状態を同図(3)に示す。真空チャンバ2
6によってアッシング工程が行われた半導体ウェハ40
は、同製造装置20を構成する加熱室24へと、図示し
ない移動手段によって運搬される。
【0038】そして加熱室24に半導体ウェハ40を投
入するとともに、図示しないヒータを稼働させ、半導体
ウェハ40を加熱する。このように半導体ウェハ40へ
の加熱を行うと、同図(4)に示すように、パッド部6
2の表面に付着した反応生成物64が、加熱によって分
解され、前記反応生成物64を構成するフッ素成分を除
去することができる。そして加熱によって反応生成物6
4を除去した後の状態を図4(1)に示す。
【0039】製造装置20を経由しレジスト膜5の除去
と、反応生成物64の除去を行った後は、半導体ウェハ
40を前記製造装置20の後段側へと移送し、同図
(2)に示すようにパッド部62の表面にクロム(C
r)と金(Au)をそれぞれ蒸着させ、クロム蒸着層6
6と金蒸着層68をそれぞれ形成する。そしてクロム蒸
着層66と金蒸着層68を形成した後は、当該金蒸着層
68の表面に金メッキにより突起を形成し、この突起を
バンプ70とすればよい。ところで発明者は、種々の実
験と検討を行い、本発明の効果を実証するとともに、加
熱温度の範囲等について様々な条件を見いだした。
【0040】図5は、エッチングによってパッド表面に
付着した反応生成物の除去度合いを示す実験データであ
り、同図(1)は、エッチング工程とアッシング工程を
通過させた後の半導体ウェハの断面図を示し、同図
(2)は、アッシング工程終了後のパッド部をオージェ
分析装置で解析したスペクトル分析結果であり、同図
(3)は、加熱工程投入後のパッド部をオージェ分析装
置で解析したスペクトル分析結果である。なおオージェ
分析装置とは、固体表面上の微小部分に含まれる元素の
種類や濃度の分析を行う装置である。
【0041】同図(1)に示すように、エッチング工程
とアッシング工程を通過させた後の半導体ウェハ40で
は、パッド部62の表面にエッチング工程時に生じる反
応生成物64が付着した状態になっている。そして同図
(2)に示すようにアッシング工程終了後のパッド部を
オージェ分析装置でスペクトル解析すると、反応生成物
64の主成分となるフッ素成分(F)が高い値を示して
いるのが解る。
【0042】これに対し、同図(3)に示すように加熱
工程投入後のパッド部をオージェ分析装置でスペクトル
解析すると、同図(2)で確認されたフッ素成分の低下
が確認され、加熱工程(ベーキング工程)投入による効
果が確認された。また同図(3)で行った加熱工程は、
半導体ウェハ40を340℃の環境下に5.5時間投入
したものである。
【0043】なお同加熱工程は、半導体ウェハ40の仕
様によって様々な温度範囲を設定することが可能であ
る。すなわち半導体ウェハ40に微細な電子デバイス
(トランジスタ等)が形成されていれば、加熱温度の上
限を300℃までとし、加熱によって水素原子が移動
し、前記電子デバイスの電気特性の変化を抑えるように
すればよい。また微細な電子デバイスが形成されていな
ければ、加熱温度の上限を450℃までとし、パッド部
62にマイグレーション(ボイドの発生)が発生するの
を防止すればよい。
【0044】そしてパッド部62にマイグレーション
(ボイドの発生)が発生しても構わなければ、加熱温度
をアルミからなるパッド部62の溶融温度(アルミ融点
は660℃)までに設定すればよい。このように加熱温
度の上限を配線パターンの融点に設定すれば、反応生成
物は、加熱温度に反比例して短くなるので、製造工程に
おける時間の短縮化を図ることができる。
【0045】また加熱温度の範囲は、下限は200℃で
あることが好ましい。200℃より温度は高ければ、反
応生成物にエネルギを十分与えることができ、前記反応
生成物の分解を促進させることができる。
【0046】図6は、本実施の形態に係る半導体装置を
製造するための第2の製造装置を示す説明図である。な
お同製造装置72では、真空チャンバ26が製造装置2
0と共通であるため、同一の番号を付与するとともに、
その説明を省略する。
【0047】製造装置72は、前記真空チャンバ26と
洗浄槽74とで構成されており、当該洗浄層74は、複
数の半導体ウェハ40を浸漬可能なだけの容積に設定さ
れている。ここで洗浄層74には、洗浄液76が満たさ
れるが、この洗浄液76は、アルカリ水溶液となる水酸
化テトラメチルアンモニウム水溶液と、有機溶媒となる
グリセリンからなる混合液体となっており、その混合比
(重量比)は、水酸化テトラメチルアンモニウム(4.
5%)、水(65.5%)、グリセリン(30.0%)
となっている。
【0048】そして真空チャンバ26によってアッシン
グを行うとともに、有機薬液に浸漬することによってレ
ジスト膜56を除去した半導体ウェハ40を、洗浄液7
6に浸漬すれば、製造装置20における加熱工程と同様
の効果を得ることができ、パッド部62の表面から反応
生成物64の除去を行うことができる。
【0049】図7および図8は、エッチング工程によっ
てパッド部に付着した反応生成物の除去度合いを示す実
験データであり、同図(1)は、エッチング工程とアッ
シング工程とを終了させた後のパッド部をオージェ分析
装置で解析したスペクトル分析結果であり、その他は、
洗浄工程投入後のパッド部をオージェ分析装置で解析し
たスペクトル分析結果である。
【0050】同図(1)に示すようにエッチング工程と
アッシング工程とを終了させた後のパッド部をオージェ
分析装置でスペクトル解析すると、反応生成物64の主
成分となるフッ素成分(F)が高い値を示しているのが
解る。
【0051】これに対し、同図(2)に示すように洗浄
工程投入後のパッド部をオージェ分析装置でスペクトル
解析すると、同図(1)で確認されたフッ素成分の低下
が確認され、洗浄工程投入による効果があった。なお同
図(2)で行った洗浄工程は、半導体ウェハ40を液温
約25℃の洗浄液76に3分浸漬させたものである。
【0052】また発明者は、同洗浄液76を用い、洗浄
時間の差による効果を確認した。同図(3)は、同図
(2)における洗浄時間を、3分から15分に延長させ
たものである。しかし同図(3)においても同図(1)
に対しフッ素成分の低下が確認されたが、フッ素成分の
低下は、同図(2)と同レベルであり、この結果から洗
浄液76に対する浸漬時間は、3分程度で十分であるこ
とが判明した。なお上述した洗浄液76は、アルミに対
して最大3nm/minのエッチングレートとなってい
る。
【0053】さらに発明者は、洗浄液の混合比を変化さ
せることによって、その洗浄結果に変化が生じるかの検
討を行った。図8(1)は、洗浄液76に対し、水酸化
テトラメチルアンモニウムの重量比を2.38%とした
洗浄液を用いて、洗浄工程の効果を確認したものであ
り、同図(1)は、浸漬時間が15秒であり、同図
(2)は浸漬時間が90秒に設定したものである。なお
同洗浄液の液温は、約21℃であり、アルミに対するエ
ッチングレートは、最大30nm/minとなってい
る。
【0054】これらの図に示すように、洗浄液への浸漬
時間を長くするとフッ素成分の低下は確認されるもの
の、図7(2)および図7(3)に示すように洗浄液7
6を用いた程、フッ素成分は低下しないことが確認され
た。
【0055】このように本発明を適用すれば、フッ素系
ガスを用いたエッチングによって、パッド部62に付着
する反応生成物を、加熱や洗浄によって効果的に除去す
ることが可能になるのである。
【0056】なお本実施の形態では、酸化膜54や窒化
膜56の除去にCF4を用いることとしたが、このガス
で生じる反応生成物の除去に限定されることもなく、種
々のフッ素系ガス(CHF3、C48、C36、C
58、C46など)によって生じる反応生成物の除去に
本発明が適用されることはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、配
線パターンを覆う絶縁膜の上層にマスクを形成し、この
マスクを用いた前記絶縁膜へのエッチングにて前記配線
パターンを露出させた後、この露出した前記配線パター
ンへの加熱を行い、前記絶縁層へのエッチング時に前記
配線パターンに付着した反応生成物の除去を行ったり、
あるいは配線パターンを覆う絶縁膜の上層にマスクを形
成し、このマスクを用いた前記絶縁膜へのエッチングに
て前記配線パターンを露出させた後、この露出した前記
配線パターンをアルカリ水溶液と、水に可溶な有機溶媒
とからなる混合液体で洗浄し、前記絶縁層へのエッチン
グ時に前記配線パターンに付着した反応生成物の除去を
行うようにしたことから、露出する配線パターンに生成
される反応生成物の除去を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る半導体装置を製造するため
の第1の製造装置を示す説明図である。
【図2】本実施の形態に係る半導体装置の製造方法を用
い、半導体ウェハの表面にパッド部を形成する工程説明
図である。
【図3】本実施の形態に係る半導体装置の製造方法を用
い、半導体ウェハの表面にパッド部を形成する工程説明
図である。
【図4】本実施の形態に係る半導体装置の製造方法を用
い、半導体ウェハの表面にパッド部を形成する工程説明
図である。
【図5】エッチングによってパッド表面に付着した反応
生成物の除去度合いを示す実験データである。
【図6】本実施の形態に係る半導体装置を製造するため
の第2の製造装置を示す説明図である。
【図7】エッチング工程によってパッド部に付着した反
応生成物の除去度合いを示す実験データである。
【図8】エッチング工程によってパッド部に付着した反
応生成物の除去度合いを示す実験データである。
【図9】従来のエッチング方法を用いてパッド部を形成
する手順を示した工程説明図である。
【図10】従来のエッチング方法を用いてパッド部を形
成する手順を示した工程説明図である。
【符号の説明】
1………半導体ウェハ 2………金属配線 3………酸化膜 4………窒化膜 5………レジスト膜 6………開口部 7………パット部 8………クロム蒸着層 9………金蒸着層 10………バンプ 20………製造装置 24………加熱室 26………真空チャンバ 28………プラズマ処理部 32………酸素供給部 36………開閉バルブ 38………排出口 40………半導体ウェハ 42………電極 44………電極 46………高周波電源 52………アルミ配線 54………シリコン酸化膜 56………シリコン窒化膜 58………レジスト膜 60………開口部 62………パッド部 64………反応生成物 66………クロム蒸着層 68………金蒸着層 70………バンプ 72………製造装置 74………洗浄槽 76………洗浄液
フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA25 GA60 HA01 HA30 JA10 LA30 5F004 AA14 BA09 BB11 BB18 BD01 DA01 DA03 DA16 DA26 DB03 DB07 DB26 EA10 EA29 EB01 EB03 5F046 MA02 MA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線パターンを覆う絶縁膜の上層にマス
    クを形成し、このマスクを用いた前記絶縁膜へのエッチ
    ングにて前記配線パターンを露出させた後、この露出し
    た前記配線パターンへの加熱を行い、前記絶縁層へのエ
    ッチング時に前記配線パターンに付着した反応生成物の
    除去を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱温度の範囲は、200℃以上、
    前記配線パターンの融点以下であることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 配線パターンを覆う絶縁膜の上層にマス
    クを形成し、このマスクを用いた前記絶縁膜へのエッチ
    ングにて前記配線パターンを露出させた後、この露出し
    た前記配線パターンをアルカリ水溶液と、水に可溶な有
    機溶媒とからなる混合液体で洗浄し、前記絶縁層へのエ
    ッチング時に前記配線パターンに付着した反応生成物の
    除去を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記有機溶媒の混合比率により、前記反
    応生成物の除去速度を制御することを特徴とする請求項
    3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリ水溶液は、水酸化テトラメ
    チルアンモニウム水溶液であることを特徴とする請求項
    3に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記有機溶媒は、グリセリンであること
    を特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の半導体装置の製造方法によって製造されることを特徴
    とする半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002778A (ja) * 2002-03-29 2004-01-08 Sanyo Chem Ind Ltd アルカリ洗浄剤

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