JP2002328279A - 光ファイバケーブル - Google Patents
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Abstract
失が増加しない光ファイバケーブルの提供。 【解決手段】外被層で囲まれた空間内に、軸芯部と複数
の仕切り板部を有し、かつその断面が該軸芯部から外被
層の内周面に向けて複数の仕切り板部が放射状に形成さ
れた形状を有し、外被層の内周面と接する先端に形成さ
れた拡大部と、該拡大部と軸芯部を連絡する連絡部とを
有する仕切り板部によって前記空間内が複数の仕切り条
溝に区画され、2本以上の光ファイバが仕切り条溝内に
分散配置されている光ファイバケーブル。
Description
(以下、「光ケーブル」と略す)に関し、特に、樹脂製
光ファイバを用いる光ケーブルに関する。
速かつ確実に伝送するために光ファイバが一般的に用い
られている。光ファイバには石英製シングルモード光フ
ァイバ等の石英製光ファイバ、樹脂製光ファイバ(プラ
スチック製光ファイバ)等がある。特に、樹脂製光ファ
イバは、石英製シングルモード光ファイバに比べ大口径
でかつ可とう性に優れている。そのため、樹脂製光ファ
イバを光伝送線として用いた光ケーブルは、その敷設時
に必要となる光ファイバの端面処理、接続処理における
作業性、また、回線の取り回し性等に優れており、基幹
線から引き込み後の建屋内における近距離用基幹、分岐
ケーブル、またはLAN構築用の回線ケーブルとして有
用である。
バと、該光ファイバの引張り伸びを防止するための抗張
力補強材(テンションメンバ)とを外被層で被覆して構
成されている。一般に、この光ファイバは、外乱光の侵
入の防止、機械的外力による損傷の防止等のため、表面
に1次樹脂被覆が施されている。また、通信用光ケーブ
ルでは、通常、入力用と出力用の2本以上の光ファイバ
が格納されている。
(a)に示すように、光ファイバ41aおよび41b
と、該光ファイバを被覆する1次被覆層42a、42b
と、光ファイバを被覆する2次被覆層43とから構成さ
れるものがある(特開平11−211954号公報等参
照)。
ーブルは、2本の光ファイバ44aと44bを、外被層
45で囲まれ形成された空隙46内に配置し、外被層4
5内部に抗張力補強材を埋設した構造を有する(実開昭
60−60714号公報等参照)。
ケーブルは、1次被覆層47で表面を被覆された光ファ
イバ48を、外被層49で囲まれ形成された空隙50内
に配置した構造を有する(特開平7−72356号公報
等参照)。
ている光ケーブルは、以下のような問題があった。 1)図4(a)に示す構造のケーブルでは、耐熱試験
(70℃×24時間)において、被覆材であるポリエチ
レン等の樹脂が加熱収縮するために光ファイバの表面に
マイクロベントが発生し、その結果、伝送損失が増加す
る耐熱性の問題があった。
は、1つの空隙に複数の光ファイバが配置されるため、
人間等の踏みつけ等による外力が加わった場合、1つの
空隙にある複数の光ファイバ同士が接触し、さらには互
いに押圧を加え合い、最悪の場合、お互いに潰し合い、
また、塑性変形が生じて伝送損失が増加する耐圧特性の
問題があった。
は、光ケーブルの空隙率を2〜30%とすることで、折
り曲げ時の屈曲動作に対して起きる伝送損失の増加を抑
制できる。しかし、光コネクタを光ケーブルに取り付け
る際の光コネクタ取り付け性の点から空隙率の上限が規
制されるため、折り曲げ時の屈曲動作に対する伝送損失
の増加を皆無にすることはできない等の機械的特性の問
題があった。
代通信用の光ファイバとして期待されている、屈折率分
布型樹脂製光ファイバ(以下、「GI−POF」と称
す)は、ファイバの断面方向に屈折率分布を有すること
により、高速大容量の伝送能力を実現している。このた
め、GI−POFを収容した光ケーブルでは、被覆材の
加熱収縮によるマイクロベントの発生、外力の付加、折
り曲げ時の屈曲動作等に敏感で、これらの外乱により伝
送特性が悪化しやすい。
製造は、GI−POFを、引っ張りに抗して保護するテ
ンションメンバ等の構成素材とともに熱可塑性樹脂等で
押し出し被覆成形することによって行われる。その際、
GI−POFは、高温に溶融した熱可塑性樹脂等の熱の
影響により、GI−POF内で低分子化合物材料が熱拡
散を起こし、屈折率分布が変化するおそれもある。その
ため、被覆成形の際、GI−POFが熱の影響を受けな
いように製造することが必要である。
熱性、屈曲動作に対する機械的特性に優れ、伝送損失が
増加することのない光ケーブルを提供する。
れた空間内に、2本以上の光ファイバと、仕切りスペー
サとを格納する光ファイバケーブルであって、前記仕切
りスペーサは、軸芯部と複数の仕切り板部を有し、かつ
その断面が該軸芯部から外被層の内周面に向けて複数の
仕切り板部が放射状に形成された形状を有し、該仕切り
板部は、外被層の内周面と接する先端に形成された拡大
部と、該拡大部と軸芯部を連絡する連絡部とを有し、該
仕切り板部によって外被層で囲まれた空間内が複数の仕
切り条溝に区画され、各光ファイバは同一の仕切り条溝
内に2本以上配置されないよう分散配置されている光フ
ァイバケーブルを提供する。
いて、拡大部の放射方向に直角方向の最大寸法Lと、連
絡部の放射方向に沿った長さKと、連絡部の放射方向に
直角方向の寸法Wと、光ファイバの外径Rとが下記
(1)および(2)の関係を有することが好ましい。 L−W≧R (1) K≧R (2) これら光ファイバケーブルは、屈折率分布型樹脂製光フ
ァイバを用いるケーブルとして好適である。
り条溝にテンションメンバが少なくとも1つ配置されて
いることが好ましい。さらに、光ファイバが配置されて
いない仕切り条溝に電力線および情報線の少なくとも1
種が配置されていてもよい。また、前記外被層の硬度が
ショアA硬度で95以下であることが好ましい。この
時、特に、前記外被層が熱可塑性樹脂からなり、該熱可
塑性樹脂が軟質塩化ビニル、塩素化ポリエチレンおよび
軟質ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種であるこ
とが好ましい。また本発明は、上記に記載の光ファイバ
ケーブルを製造する、光ファイバケーブルの製造方法で
あって、前記仕切りスペーサに光ファイバを分散配置し
た後、樹脂押し出し機から押し出された熱可塑性樹脂に
より外被層を形成することを特徴とする、光ファイバケ
ーブルの製造方法を提供する。ここで前記仕切りスペー
サを、光ファイバケーブルの製造の前に70〜90℃の
熱環境下で加熱処理することが好ましい。
る光ファイバとは、樹脂からなる光ファイバ素線または
光ファイバコードをいう。光ファイバコードとは、光フ
ァイバ素線の少なくとも1本を被覆材で被覆したもの
(テープ芯線等を含む)をいう。被覆材としては、特に
限定されず、光ファイバの素線を被覆するための熱可塑
性樹脂が用いられる。例えば、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリメタクリル酸メチル、エチレン−テトラフ
ルオロエチレン系共重合体等が挙げられる。
樹脂製、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂製、
ポリカーボネート樹脂製等のものが挙げられる。このう
ち、フッ素系樹脂製またはPMMA樹脂製のものが、通
信性能が高い点で好ましく、さらに、フッ素系樹脂製の
ものが使用する光の波長が広い領域から選択できて特に
好ましい。フッ素系樹脂としては、実質的にC−H結合
を有しない非晶質フッ素樹脂が好ましい。
型光ファイバ、屈折率分布型光ファイバ等が好ましく、
屈折率分布型光ファイバがより好ましい。この屈折率分
布型のフッ素系樹脂製光ファイバの具体例としては、特
開平8−5848号公報に記載されているものが挙げら
れる。
を格納する空間を囲む外被層は、熱可塑性樹脂によって
構成されることが好ましい。外被層の硬度はショアA硬
度で95以下が好ましく、70〜80がより好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては、特に制限はないが、例え
ば、軟質塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、軟質ポリエ
チレンが挙げられ、このうち軟質塩化ビニルが低温成形
できる点で好ましい。
バとともに格納される仕切りスペーサは、軸芯部と複数
の仕切り板部を有し、かつその断面が該軸芯部から外被
層の内周面に向けて複数の仕切り板部が放射状に形成さ
れた形状を有し、該仕切り板部は、外被層の内周面と接
する先端に形成された拡大部と、該拡大部と軸芯部を連
絡する連絡部とを有する。
置される仕切り条溝を形成する。また、各光ファイバは
同一の仕切り条溝内に2本以上配置されないよう分散配
置される。この配置により各光ファイバは他の光ファイ
バと接触せず、互いに押圧を加え合わない。仕切り板部
の断面形状は、光ファイバの本数、光ファイバの外径、
テンションメンバの有無、各部材の形状、配置形態等に
応じて適宜決定される。特に、後記の図1に具体的に示
すように、仕切り板部の断面形状において、拡大部の放
射方向に直角方向の最大寸法(以下「最大断面寸法」と
いう)Lと、連絡部の放射方向に沿った長さKと、連絡
部の放射方向に直角方向の寸法Wと、光ファイバの外径
Rとが下記(1)および(2)の関係を有することが好
ましい。 L−W≧R (1) K≧R (2)
すなわち光ケーブルの長手方向にらせん状に仕切り条溝
を有する形状であってもよい。仕切りスペーサをらせん
状とすることで、光ケーブル巻取り時に、光ファイバは
仕切りスペーサのらせんに沿って光ケーブルの外周側と
内周側に均等に存在するため、内周と外周の周長差が発
生せず伝送損失増加が発生しない利点がある。
長手方向への連続性を保つ必要性から押出成形で成形で
きることが好ましい。仕切りスペーサの材質としては、
軟質(低密度)ポリエチレン、軟質塩化ビニル等の比較
的硬度が低い熱可塑性樹脂が好適である。また、引っ張
り荷重220Nでの光ケーブル長手方向の伸び率が2%
以下である材料を用いれば、仕切りスペーサ自身がテン
ションメンバの役割を果たすことができ、テンションメ
ンバを省略できる利点がある。また、仕切りスペーサ
は、外被層で囲まれた空間内に格納する前に70〜90
℃の熱環境下で加熱処理すると、仕切りスペーサ成形時
に受けた熱履歴が解消され、光ケーブル製造時に受ける
熱による変形を抑制できるため、有効である。
スペーサが主にテンションメンバの役割を果たす場合を
除いて、光ファイバが配置されていない仕切り条溝に、
光ケーブルの引っ張りに対して光ファイバを保護するた
めに、テンションメンバが少なくとも1つ配置される。
テンションメンバは、特に限定されず、金属線、FRP
線等の線材、またはアラミド連続長繊維等の高剛性連続
長繊維等が挙げられる。特に、光ケーブルとしての曲げ
易さ、光ケーブルに衝撃または押圧等の外力が加わった
時の光ファイバへのダメージの少なさ等からアラミド連
続長繊維等の高剛性連続長繊維が好ましい。
り条溝に電力線および情報線の少なくとも1種が配置さ
れると、建屋内等の配線工事が簡略化できる等の点で、
有利である。前記情報線としては、同軸ケーブル、シー
ルド無しより線(UTP)等が挙げられる。本発明は、
上述した光ファイバケーブルの製造方法であって、前記
仕切りスペーサに光ファイバを分散配置した後、樹脂押
し出し機から押し出された熱可塑性樹脂により外被層を
形成することを特徴とする、光ファイバケーブルの製造
方法を提供する。
に基づいて、2本のGI−POFを格納した本発明の実
施態様に係る光ケーブルについて詳細に説明する。図1
に示す光ケーブル10は、外被層11で囲まれた空間内
に、一対のGI−POF12aおよび12bと、仕切り
スペーサ13と、テンションメンバ14aおよび14b
とが格納されたものである。
つの仕切り板部17a、17b、17c、17dを有す
る。仕切り板部17a、17b、17c、17dは、軸
芯部15から外被層11の内周面16に向けて放射状に
形成された断面形状を有する。仕切り板部17a、17
b、17c、17dによって、外被層11で囲まれた空
間が仕切りスペーサ13の長手方向に貫通する4つの仕
切り条溝18a、18b、18c、18dに区画され
る。
dは、それぞれ外被層11の内周面16と接する先端に
断面略円形状の拡大部19a、19b、19c、19d
が形成され、該拡大部19a、19b、19c、19d
と軸芯部15とは、連絡部20a、20b、20c、2
0dによってそれぞれ連絡されている。
−POF12aおよび12bは、それぞれ仕切り条溝1
8aおよび18cに配置され、それぞれ同一の仕切り条
溝内に2本以上配置されないよう分散配置される。ま
た、仕切り条溝18bおよび18dには、GI−POF
12a、12bに比べ引っ張り剛性の大きいテンション
メンバ14aおよび14bが配置される。
形状の拡大部19a、19b、19c、19dの最大断
面寸法、すなわち、拡大部19の直径Lと、連絡部20
a、20b、20c、20dの放射方向に沿った長さK
と、連絡部20a、20b、20c、20dの放射方向
に直角方向の寸法、すなわち連絡部20の幅W、GI−
POFの断面外径Rとが、下記(1)および(2)の関
係を有すると、外部圧縮荷重によるGI−POF12a
および12bの伝送損失増加が抑制できるため、好まし
い。 L−W≧R (1) K≧R (2)
の断面外径Rが0.5mmである場合、仕切りスペーサ
13において、仕切り板部17a、17b、17c、1
7dの先端の断面略円形状の拡大部19a、19b、1
9c、19dの直径Lを1mm以上とし、連絡部20
a、20b、20c、20dの放射方向に沿った長さK
を0.5mm以上、および、連絡部20a、20b、2
0c、20dの幅Wを0.5mm以下とすることが好ま
しい。このように各部の寸法を規定することによって、
以下の効果が得られる。外被層11に外力として図1紙
面上の上下方向から外部圧縮荷重が加えられた時に、仕
切りスペーサ13は変形する。しかし、仕切り条溝18
aでは拡大部19aおよび19bによってGI−POF
12aの直径以上の空隙が確保されるため、また同様に
仕切り条溝18cでは拡大部19cおよび19dによっ
てGI−POF12bの直径以上の空隙が確保されるた
め、外部圧縮荷重によるGI−POF12aおよび12
bの伝送損失増加が抑制できる。
左右方向から外部圧縮荷重が加えられた時に、仕切りス
ペーサ13は変形し、GI−POF12a、12bは仕
切りスペーサ13と外被層11との間で挟まれる。しか
し、外被層11の硬度がショアA硬度で95以下であれ
ば、外被層11はGI−POF12aおよび12bに比
べて充分柔らかく、外被層11側にGI−POF12a
および12bが埋没するため、外部圧縮荷重によるGI
−POF12aおよび12bの伝送損失増加が抑制でき
る。また、このとき、GI−POF12aおよび12b
は仕切りスペーサ13によって分離配置されているので
ファイバ同士の接触による永久変形をおこすことなく、
伝送損失増加が抑制されるため、有効である。
21の軸芯部内にテンションメンバ22を取り込んだ構
成の仕切りスペーサ21が好適である。このとき、仕切
りスペーサ21の軸芯部内であれば、テンションメンバ
22の位置は特に制限されない。
は特に制限されず、前記構造の光ケーブルを形成できる
方法であれば、いずれの方法または装置であってもよ
い。例えば、図3に示す方法によって前記図1に示す構
造を有する光ケーブルを製造する場合を例にとり説明す
る。まず、GI−POF繰り出し機30aおよび30b
から繰り出したGI−POF12aおよび12bと、仕
切りスペーサ繰り出し機31から繰り出した仕切りスペ
ーサ13と、テンションメンバ繰り出し機32から繰り
出したテンションメンバ14aおよび14bとを、GI
−POF撚り込み機33に供給する。GI−POF撚り
込み機33においては、仕切りスペーサ13の仕切り条
溝18aおよび18c内にGI−POF12aおよび1
2bがそれぞれ1本ずつ挿入されるとともに、仕切り条
溝18bおよび18d内にテンションメンバ14aおよ
び14bがそれぞれ挿入された後、被覆ダイ34のニッ
プル導管(図示せず)に供給され、樹脂押し出し機35
から押し出された外被層11の樹脂材料と被覆ダイ34
の先端ニップル(図示せず)で合流して被覆ダイ34出
口で賦形され、冷却槽36で冷却されて製造される。
るテンションは5〜100gであることが好ましい。1
00gを超えるとGI−POFが著しく伸長し、伝送損
失の増加を招くおそれがあり、5g未満ではGI−PO
Fに振動ぶれが生じ、被覆ダイ出口で熱溶融樹脂と接触
し、熱ダメージを受けて著しい伝送損失増加を招くおそ
れがある。特に、伝送損失の増加を少なくするためには
テンションは20〜60gが好適であり、かつ、GI−
POF12aおよび12bが、成形直後の溶融樹脂に接
触しない位置に、すなわち、仕切りスペーサ13の仕切
り条溝18aおよび18cに挿入された位置に調節する
ことが望ましい。
され、被覆ダイ34出口での仕切り条溝18aおよび1
8b内に位置するGI−POF12aおよび12bの温
度が許容耐熱温度(例えば70℃)を超えないように速
度を調節することが好ましい。GI−POF12aおよ
び12bが許容耐熱温度以上となるように外被層11の
樹脂成形温度に設定して光ケーブルを成形すると、GI
−POF12が熱で伸び、伝送損失が著しく低下する。
被覆ダイ34出口でのGI−POF12aおよび12b
の温度は許容耐熱温度より20℃以上低い温度で制御す
ることが好ましく、図3に示す実施形態では40〜50
℃が好適である。
〜25℃)を用いて行えば、伝送損失増加を抑制でき
る。さらに5〜−20℃の冷媒、例えばエチレングリコ
ール60%水溶液を用いて急速冷却すれば伝送損失増加
はより安定に抑制できる。
て、本発明をより具体的に説明する。なお、以下の実施
例および比較例で特段の記載のないものは下記材料を使
用した。
線径500μm、PMMA樹脂被覆、旭硝子社、商品
名:ルキナ。 仕切りスペーサ:図1に模式断面図を示す構造の十字型
の仕切り板部を有する。仕切り板部の断面全長(図2に
示すLt)4mm、材質:低密度ポリエチレン製。光ケ
ーブルの製造に先立ち、80℃で8時間加熱処理を行っ
た。 テンションメンバ:アラミド連続長繊維(デュポン社
製、商品名:ケブラーヤーン)、外径:1140デニー
ル。 被覆樹脂(外被層):軟質塩化ビニル(理研ビニル社
製)製、肉厚:0.4mm、硬度(ショアA硬度):8
0。 以下の実施例および比較例においては、光ケーブルを、
前記の図3に示す方法に準じて製造した。
Lが1mm、Wが0.5mm、Kが0.75mmであり
断面全長が4mmの仕切りスペーサを用い、2本のGI
−POFと2本のテンションメンバをそれぞれ対角線上
に仕切り条溝内に配置して光ケーブルを製造した。
が0.8mm、Wが0.3mm、Kが1.05mmであ
り、断面全長が4mmの仕切りスペーサを用い、2本の
GI−POFと2本のテンションメンバを対角線上に仕
切り条溝内に配置して光ケーブルを製造した。
で95の軟質塩化ビニル樹脂を用いた以外は、実施例1
と同様にして光ケーブルを製造した。
る仕切りスペーサであって、軸芯部に長手方向に0.4
mm径のアラミド連続長繊維を用いたFRPロットが内
挿されている仕切りスペーサを用い、GI−POFが対
角線上に仕切り条溝内に配置され、他の仕切り条溝内に
テンションメンバが配置されていないケーブルを製造し
た。
が0.5mm(すなわち仕切り板部が拡大部を有さな
い)、Wが0.5mm、Kが1.25mmであり、断面
全長が4mmの仕切りスペーサを用い、2本のGI−P
OFと2本のテンションメンバをそれぞれ対角線上に仕
切り条溝内に配置してケーブルを製造した。
られた光ケーブルについて、下記の方法にしたがって、
耐圧壊性の評価および引っ張り試験を行った。耐圧壊性
の評価結果を表1に、引っ張り試験結果を表2に示し
た。耐圧壊性の評価および引っ張り試験での光ファイバ
の伝送損失は850nmLDでの連続測定にて行った。
cmの光ケーブルを光ファイバ1本当り700N(2本
で1400N)の荷重で3分間加圧した後、加圧を開放
して行った。耐圧壊性評価の判定基準は加圧解放1分後
での伝送損失増加量が試験前の0.2dB以下であるこ
とが基準である。
ル伸び率と伝送損失値の増加量を測定した。引っ張り時
の伸び率が2%以下で伝損増加が1dB以下、かつ引っ
張り荷重解放後に伝損増加が0.2dB以下であること
が基準である。
ルにおいては耐圧壊性の基準を満たすが、荷重時の伝送
損失値が上がっている。実施例1の仕切り板部の板厚の
調整を行うことで耐圧壊性はより改善される。被覆樹脂
のショアA硬度は実施例3の95が許容値である。
られるように、テンションメンバを有するものでは、伸
び率は2%以内に抑えられ、引っ張り荷重の解放後は伝
損増加は見られない。
よる機械的特性に優れ、伝送損失が増加しない。そのた
め、光ファイバとして樹脂製光ファイバ、特にGI−P
OFを用いて、耐圧壊性や機械特性および熱的耐久性に
優れた光ケーブルを得られる。
図である。
仕切りスペーサの断面模式図である。
式図である。
ルの断面模式図である。
Claims (9)
- 【請求項1】外被層で囲まれた空間内に、2本以上の光
ファイバと、仕切りスペーサとを格納する光ファイバケ
ーブルであって、前記仕切りスペーサは、軸芯部と複数
の仕切り板部を有し、かつその断面が該軸芯部から外被
層の内周面に向けて複数の仕切り板部が放射状に形成さ
れた形状を有し、該仕切り板部は、外被層の内周面と接
する先端に形成された拡大部と、該拡大部と軸芯部を連
絡する連絡部とを有し、該仕切り板部によって外被層で
囲まれた空間内が複数の仕切り条溝に区画され、各光フ
ァイバは同一の仕切り条溝内に2本以上配置されないよ
う分散配置されている光ファイバケーブル。 - 【請求項2】前記仕切りスペーサの断面形状において、
拡大部の放射方向に直角方向の最大寸法Lと、連絡部の
放射方向に沿った長さKと、連絡部の放射方向に直角方
向の寸法Wと、光ファイバの外径Rとが下記(1)およ
び(2)の関係を有する、請求項1に記載の光ファイバ
ケーブル。 L−W≧R (1) K≧R (2) - 【請求項3】前記光ファイバが、屈折率分布型樹脂製光
ファイバである請求項1または2に記載の光ファイバケ
ーブル。 - 【請求項4】光ファイバが配置されていない仕切り条溝
にテンションメンバが少なくとも1つ配置されている請
求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバケーブル。 - 【請求項5】光ファイバが配置されていない仕切り条溝
に電力線および情報線の少なくとも1種が配置されてい
る請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバケーブ
ル。 - 【請求項6】前記外被層の硬度がショアA硬度で95以
下である請求項1〜5のいずれかに記載の光ファイバケ
ーブル。 - 【請求項7】前記外被層が熱可塑性樹脂からなり、該熱
可塑性樹脂が軟質塩化ビニル、塩素化ポリエチレンおよ
び軟質ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種であ
る、請求項6に記載の光ファイバケーブル。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の光ファイ
バケーブルを製造する光ファイバケーブルの製造方法で
あって、前記仕切りスペーサに光ファイバを分散配置し
た後、樹脂押し出し機から押し出された熱可塑性樹脂に
より外被層を形成することを特徴とする、光ファイバケ
ーブルの製造方法。 - 【請求項9】前記仕切りスペーサを、光ファイバケーブ
ルの製造の前に70〜90℃の熱環境下で加熱処理す
る、請求項8に記載の光ファイバケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001053625 | 2001-02-28 | ||
JP2001-53625 | 2001-02-28 | ||
JP2002041271A JP2002328279A (ja) | 2001-02-28 | 2002-02-19 | 光ファイバケーブル |
Publications (2)
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JP2002328279A true JP2002328279A (ja) | 2002-11-15 |
JP2002328279A5 JP2002328279A5 (ja) | 2005-08-25 |
Family
ID=26610263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002041271A Withdrawn JP2002328279A (ja) | 2001-02-28 | 2002-02-19 | 光ファイバケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002328279A (ja) |
-
2002
- 2002-02-19 JP JP2002041271A patent/JP2002328279A/ja not_active Withdrawn
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