JP2002324069A - データ管理装置及び地図表示システム - Google Patents

データ管理装置及び地図表示システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地図データ等の処理を高速に行えるようにす
ること。 【解決手段】 地図サーバ10は、多数のメッシュデー
タが多数登録された地図データベース11を有する。地
図データベース11は、各ディレクトリ及びファイルの
名称が最小文字数で構成された階層化ファイルシステム
として構成されている。位置座標に基づくメッシュ番号
をキャッシュ領域35のサイズで除算し、その余りを求
めることで、キャッシュ時の格納位置が予め決定され
る。キャッシュデータを検索する場合は、所望ファイル
のメッシュ番号からキャッシュ領域35における格納位
置を求め、ダイレクトにその場所のデータを検査する。
不要なデータが格納されている場合は消去して記憶領域
を解放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、データ管理装置及
び地図表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータシステムにおいて、CPU
(Central Processing Unit)は、プログラムに基づい
て、RAM(Random Access Memory)等のメモリに記憶
されたデータを取り出し、所定の演算処理を行う。
【0003】必要なデータのサイズがメモリサイズより
も小さい場合には、必要な全てのデータをメモリに記憶
させて処理することが可能である。しかし、プログラム
で扱うデータ量がメモリサイズを上回る場合には、必要
な全てのデータを予めメモリに格納しておくことができ
ない。
【0004】そこで、HDD(Hard Disk Drive)等の
大容量の外部記憶装置にデータを格納しておき、必要な
データをメモリに移し替えて処理することになる。しか
し、外部記憶装置のデータ書き込み速度及び読出し速度
は一般的に遅く、また、大量のデータの中から特定のデ
ータを検索するのにも時間を要する。従って、外部記憶
装置とメモリとの間で頻繁なデータ交換を行うと、プロ
グラムの実行速度が低下する。
【0005】このため、キャッシュシステムを採用し、
いったんメモリが読み込んだデータをキャッシュメモリ
と呼ばれるメモリ領域に一時的に記憶させておく。これ
により、キャッシュされたデータを再度使用する場合
は、キャッシュメモリを検索して所望のデータを読み出
すだけでよく、プログラムの実行速度を向上させること
ができる。キャッシュメモリを効率的に使用するため
に、ガーベージコレクタと呼ばれるメモリ解放プログラ
ムによって、不要のデータはキャッシュメモリから削除
される。
【0006】キャッシュメモリに何を残し、何を削除す
るかは重要な問題である。キャッシュメモリ内を探して
所望のデータを得られなかった場合(キャッシュミス)
は、そのデータを求めて、大容量記憶装置内を検索しな
ければならない。また、不要となったデータをいつまで
もキャッシュメモリ内に記憶しておくと、新たなデータ
を一時記憶するためのメモリ領域が不足する。
【0007】このため、従来技術では、キャッシュメモ
リに記憶されたデータを管理するためにキャッシュ管理
テーブルを用意している。この管理テーブルには、キャ
ッシュメモリに記憶された各データ毎に、データ参照回
数等に基づいた優先度が設定されている。キャッシュ管
理テーブルを検索することにより、所望のデータを読み
出すことができる。また、キャッシュ管理テーブルを参
照して優先度の低いデータを削除することにより、ガー
ベージコレクションを行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、キャッ
シュメモリを用いることにより、データ読込みの度に大
容量記憶装置にアクセスしてデータ検索を行う必要が無
くなり、プログラムの処理速度を高めることができる。
しかし、キャッシュメモリを利用するには、キャッシュ
管理テーブルを作成し、テーブル内容の更新作業等を行
う必要がある。また、不要なデータを削除するガーベー
ジコレクタをバックグラウンドで実行させると、その分
だけCPUの負担が重くなるため、全体としてのプログ
ラム実行速度が低下する。
【0009】このようなキャッシュメモリの管理がプロ
グラムの実行速度に大きな影響を及ぼす場合としては、
キャッシュメモリ内の既存データを利用しつつ新たなデ
ータを随時要求されるプログラムを実行する場合が該当
する。その典型的な一例として、地図表示システムを挙
げることができる。
【0010】地図表示システムでは、ユーザの操作に応
じて、地図のスクロールや拡大又は縮小が頻繁に行われ
る。スクロールや拡大縮小を行う場合、(スクロールの
幅や拡大率又は縮小率等によっても相違するが)現在の
表示に使用されている地図データと、新たに読み込む必
要のある地図データとが同時に又は連続的に使用される
ことがある。地図では、隣接する地理要素(例えば、各
道路、各鉄道線路、各河川、各建物、各敷地、各地物名
称、各地図記号、各アイコンなどの個々の地理的事物)
が互いに関連しており、既に表示されたデータを再使用
しながらスクロール等を行う場合が多いためである。ま
た、地図表示システムでは、そのカバーする範囲や縮尺
等によっても相違するが、大量のデータを使用する。従
って、大量のデータ中から表示に必要なデータを速やか
に検索し、不要なデータを削除してキャッシュメモリを
効率的に使用することが重要となる。
【0011】ところで、従来の地図表示システムでは、
クライアントが地図サーバに地図データを要求する場
合、所望の地図データを緯度経度等で特定し、これら緯
度経度を文字列として地図サーバに渡すようになってい
る。地図サーバは、データリクエストを受信すると、緯
度経度で特定された範囲のメッシュデータを新たに生成
してクライアントに返信する。
【0012】即ち、データリクエスト毎に、クライアン
トから地図サーバに対して、数十〜百文字程度の情報送
信を必要する。従って、例えば、インターネットのよう
なデータ帯域の狭い通信ネットワークを利用して地図デ
ータの送受信を行う場合は、データのリクエストを行う
だけでもデータ帯域の負荷が大きくなってしまい、スム
ーズに地図データを受信するのが難しい。また、地図サ
ーバ側では、緯度経度の文字列を解釈して指定された範
囲のメッシュデータを新たに生成しているため、応答性
が低く、スムーズな地図表示を一層困難なものとしてい
る。
【0013】本発明は、上述した種々の問題に鑑みてな
されたもので、その目的は、データ処理を高速で行うこ
とができるようにしたデータ管理装置及び地図表示シス
テムを提供することにある。本発明の他の目的は、高速
なデータ処理によって、連続的かつ円滑な地図操作を可
能とした地図表示システムを提供することにある。本発
明の更なる目的は、後述する実施の形態から明らかにな
るであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明に係るデータ管理装置は、n次元の第1の記憶空
間に多数のデータを保持する第1の記憶装置から第1の
記憶空間よりも小さい第2の記憶空間を有する第2の記
憶装置に所定のデータを移して管理するようになってお
り、格納位置指定手段、データ取得手段及びデータ削除
手段を備えて構成されている。格納位置指定手段は、第
1の記憶空間に保持された多数のデータのそれぞれにつ
いて、第2の記憶空間における指定格納位置を予め設定
する。データ取得手段は、第1の記憶空間から所定のデ
ータを検索し、検索されたデータを該データに設定され
た指定格納位置に格納させる。データ削除手段は、所定
のデータが指定格納位置に格納されていない場合には、
該指定格納位置に既に格納されているデータを削除す
る。
【0015】第1の記憶装置には、例えば、二次元配列
や三次元配列のようなn次元の第1の記憶空間が形成さ
れ、この第1の記憶空間にデータが格納されている。第
2の記憶装置には、第1の記憶空間よりも小さいn次元
の第2の記憶空間が形成されている。第1の記憶空間に
格納されている各データには、第2の記憶空間における
格納位置が予め指定格納位置としてそれぞれ設定されて
いる。第1の記憶空間から検索され読み出されたデータ
は、指定格納位置で第2の記憶空間内に記憶される。従
って、データを検索するときは、第2の記憶空間の全て
を検索する必要はなく、所望するデータに割り当てられ
た指定格納位置を直接的に検索すれば足りる。もっと
も、第2の記憶空間は第1の記憶空間よりも小さく設定
されているので、一つの指定格納位置に複数のデータが
割り当てられることになる。各指定格納位置に幾つのデ
ータが割り当てられるかは、各記憶空間のサイズによっ
て定まる。単純には、(第1の記憶空間のサイズ/第2
の記憶空間のサイズ)個のデータが一つの指定格納位置
に割り当てられる。従って、指定格納位置のデータを検
索したときに、所望のデータがその指定格納位置に格納
されておらず、その指定格納位置を共有する他のデータ
が格納されている場合がある。この場合、データ削除手
段は、指定格納位置に既に格納されているデータを削除
し、そのメモリ領域を解放する。
【0016】このように、第1の記憶空間から第2の記
憶空間にデータを移す場合に、予め設定した指定格納位
置に格納させるため(データキャッシュ)、検索が容易
となる。そして、所望のデータが指定格納位置に格納さ
れていない場合は、該指定格納位置に格納されている不
要なデータを削除するため(ガーベージコレクショ
ン)、第2の記憶空間を効率的に利用することができ
る。
【0017】ここで、第1の記憶空間の各座標値を第2
の記憶空間の各座標値に予め割り当てることにより、各
指定格納位置をそれぞれ設定することができる。具体的
には、第2の記憶空間の各座標値に第1の記憶空間の各
座標値を均等に割当てるのが好ましい。
【0018】データの種別や利用頻度等のデータに依存
する性質に基づいて指定格納位置を決定することも可能
であるが、格納位置の割当構造が複雑化する。そこで、
第1,第2の記憶空間の各座標値同士を対応付けること
により、データの性質等に依存することなく指定格納位
置を決定する。
【0019】第2の記憶空間の各座標値に第1の記憶空
間の各座標値を均等に割り付ける方法としては、例え
ば、第1の記憶空間の各座標値に連続した整数値を付与
しておき、これら各座標値を第2の記憶空間のサイズで
それぞれ除算して余りを求め、この余りの値で示される
第2の記憶空間内の座標値を指定格納位置として設定す
ればよい。
【0020】具体例を挙げる。説明の便宜のために、第
1の記憶空間を10×10の二次元配列、第2の記憶空
間を3×3の二次元配列とする。第1の記憶空間は、X
軸及びY軸にそれぞれ0〜9の連続した整数値が、第2
の記憶空間のx軸及びy軸にはそれぞれ0〜2の連続し
た整数値が与えられている。第1の記憶空間の座標値
(X,Y)を第2の記憶空間のサイズ(x,y軸方向に
共に3である)で割って余りを求める。余りの取り得る
値は、0,1,2のいずれかとなる。例えば、第1の記
憶空間の座標値(0,0)に格納されているデータは、
第2の記憶空間において座標値(0,0)に格納され、
第1の記憶空間の座標値(7,9)に格納されているデ
ータは、第2の記憶空間において座標値(1,0)に格
納されることになる。つまり、第1の記憶空間の座標値
(X,Y)を第2の記憶空間のサイズ(Cx,Cy)で
除算したときの余りの値((X mod Cx),(Y mod
Cy))が指定格納位置となる。従って、第2の記憶空
間からデータを読み出す場合は、所望のデータが第1の
記憶空間で有する座標値さえわかれば足りる。データの
元々の格納位置に応じて第2の記憶空間内での格納場所
が予め定まっているためである。
【0021】そこで、第1の記憶空間に、n次元空間で
連続的に使用可能なデータを、該n次元空間における位
置に応じて定まる整数値の座標値をもって格納しておく
ことにより、より効率的により簡単にデータをキャッシ
ュし、検索することができるようになる。
【0022】ここで、「n次元空間で連続的に使用可能
なデータ」とは、例えば、n次元空間に互いに関連性を
もって展開されるデータであって、隣接するデータが連
続的に使用されうるものとして定義することができ、典
型的一例としては、地図データが該当する。単にシーケ
ンシャルに読み出されるデータとは異なる点に留意する
べきである。
【0023】n次元空間における位置に基づいて設定さ
れた座標値で所望のデータを特定することにより、該デ
ータの指定格納位置を直ちに求めて、該データが第2の
記憶空間に格納されているか否かを調べることができ
る。
【0024】本発明に係る地図表示システムでは、多数
の断片地図データに細分された全体地図データを有する
地図サーバと、所望の断片地図データを地図サーバから
通信ネットワークを介して受信し、受信した断片地図デ
ータから地図画像を描画して表示させるクライアントと
を備えている。さらに、本地図表示システムでは、クラ
イアントに、地図サーバから受信した断片地図データを
地図サーバの記憶空間よりも小さい記憶空間を有するキ
ャッシュメモリに保持するためのキャッシュデータ管理
装置を設けている。
【0025】そして、キャッシュデータ管理装置は、座
標割当手段、データ取得手段及びデータ削除手段を備え
ている。座標割当手段は、地図サーバの記憶空間の各座
標値をキャッシュメモリの記憶空間における座標値に割
り当てる。データ取得手段は、地図サーバから所定のデ
ータを検索し、検索されたデータを該データに割り当て
られた座標値でキャッシュメモリに格納させる。データ
削除手段は、所定のデータが割り当てられた座標値でキ
ャッシュメモリに格納されていない場合には、該座標値
に既に格納されているデータをキャッシュメモリから削
除する。
【0026】これにより、クライアントは、キャッシュ
メモリに記憶されたデータを速やかに読み出して地図を
描画し表示させることができる。即ち、クライアント
は、表示に必要な範囲のデータを地図サーバに要求し、
地図サーバから受信した地図データを描画して表示す
る。地図サーバでは描画を行わないので、サーバ側の処
理負荷を軽くすることができる。従って、地図サーバ
は、多数のクライアントから地図データの要求があった
場合でも、必要な地図データを次々に各クライアントに
送信することができる。
【0027】地図サーバから受信された地図データは、
所定の座標値でキャッシュメモリ内の記憶空間に記憶さ
れる。スクロール操作等によって表示範囲が変更された
場合は、キャッシュメモリの全体を検索したり、別に用
意したキャッシュ管理テーブルを参照したりすることな
く、キャッシュメモリの所定位置を直接検索することに
より、再利用可能な地図データを直ちに読み出すことが
できる。表示範囲の外に出たために不要となった地図デ
ータは、データ削除手段により削除され、その分だけキ
ャッシュメモリのメモリ領域が解放される。必要なデー
タは座標値に基づいた所定位置でキャッシュメモリに格
納されているため、表示に必要なデータがキャッシュさ
れているか否かを直ちに知ることができ、不要なデータ
を速やかに削除することができる。キャッシュ管理テー
ブルを生成し更新等する手間をかけずに、効率的にキャ
ッシュメモリを使用することができる。
【0028】ここで、断片地図データとは、例えば、地
図画像に含まれる個々の地理要素(例えば、各道路、各
鉄道線路、各河川、各建物、各敷地、各地物名称、各地
図記号、各アイコンなどの個々の地理的事物)毎のデー
タ(例えば、各地理的事物を表したポリゴンデータ、線
データ、文字データ、ビットマップイメージデータな
ど)である。あるいは、断片地図データは、例えば、全
体地図データがカバーする全体地域を緯度経度などで地
域的に細分した小地域(メッシュ)の地図データであっ
てもよい。
【0029】一方、本発明に係るデータ管理装置は、デ
ータを蓄積するサーバと、サーバからデータを取得する
クライアントとを備える。いわゆるクライアントサーバ
システムである。サーバは、各ディレクトリ及び各ファ
イルの名称が最小文字数で表現される階層化ファイルシ
ステムを備えている。各ファイルには、ファイル名以外
の識別情報が予め付与されている。クライアントは、所
望するデータのファイルに付与された識別情報に基づい
てファイルシステムにおけるパス名に変換する変換手段
と、変換手段により得られたパス名によってサーバに所
望のデータ送信を要求する要求手段とを備えている。
【0030】従って、クライアントからサーバへのデー
タリクエストは、最小文字の名称で構成されたパス名と
なり、この最も単純な形式のパス名によって階層化ファ
イルシステムに記憶された任意のファイルを一意に特定
する。具体的には、例えば、HTTP(Hyper Text Transfe
r Protocol)を用いてデータ取得を要求する場合、クラ
イアントは、「http://サーバ名/a/b/c/8/5.dat」
のようなHTTPリクエストをサーバに送信する。このリク
エストを受信したサーバは、パス名によってファイルを
特定し、このファイルをクライアントに返信する。サー
バは、パス名で特定されたファイルを単純に返信するだ
けである。
【0031】ここで、サーバ側のファイルシステムで
は、ルートディレクトリ名、ルートディレクトリ直下の
サブディレクトリ名及びファイル名、サブディレクトリ
内のファイル名のそれぞれについて、最小文字数の名称
が設定される。「最小文字数」とは、OS(Operating
System)が使用を許可している文字(数字、記号を含
む)であって、最小単位の文字であることを意味する。
例えば、1バイトで表現されるアルファベットや数字を
最小文字数の名称として採用できる。「識別情報」と
は、使用目的を同じくするひとまとまりのファイル群に
おいて、一のファイル(データ)を他のファイル(デー
タ)から区別するための情報である。ファイル群全体と
して、各ファイルには固有の識別情報がそれぞれ付与さ
れている。
【0032】使用目的を同じくするひとまとまりのファ
イル群としては、例えば、全体地図を構成する断片地図
データ群を挙げることができる。
【0033】即ち、地図サーバは、各ディレクトリ名が
最小文字数で構成される階層化ファイルシステムに、そ
れぞれ最小文字数のファイル名が付与された多数の断片
地図データを格納しており、クライアントは、地図空間
における位置に基づいて各断片地図データにそれぞれ付
与された識別情報を最小文字数で構成される階層化ファ
イルシステムにおけるパス名に変換することにより、地
図サーバに所望のデータを要求することができる。これ
により、地図サーバは要求された断片地図データを速や
かに送信することができ、より高速な地図表示が可能と
なる。
【0034】また、上述したキャッシュデータ管理装置
及び最小文字数の階層化ファイルシステム等を結合させ
て地図表示システムを構成することもできる。
【0035】これにより、より高速にデータの取得、読
出し等を行うことができ、連続的で円滑な地図表示を効
率よく行うことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1〜図10に基づいて、本発明
の実施の形態を地図表示システムに適用した場合を例に
挙げて説明する。
【0037】図1は、本実施の形態に係る地図表示シス
テムの全体構成を概略的に示す構成説明図である。
【0038】本地図表示システムは、地図提供サービス
を行う地図サーバ10と、ユーザにより利用される複数
のクライアントコンピュータ(一台のみ図示)30とに
より大略構成されており、地図サーバ10と各クライア
ントコンピュータ30とは、例えば、インターネット2
0のような通信ネットワークを介して通信可能に接続さ
れている。
【0039】地図サーバ10は、広範な地域の地図デー
タを格納した地図データベース11を有している。クラ
イアントコンピュータ30は、地図サーバ10にアクセ
スするためのクライアントプログラム31を有する。ク
ライアントプログラム31には、地図サーバ10に対し
て地図データの送信を要求し、また、地図サーバ10か
ら受信した地図データを描画して表示するための地図表
示プログラム32が、例えば、プラグインソフトウエア
のような形で付属している。また、クライアントコンピ
ュータ30は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置
33やマウスのような操作装置34も備えている。さら
に、クライアントコンピュータ30は、マイクロコンピ
ュータを利用したコンピュータシステムとして構成され
ており、CPU等の演算処理部やメモリ等の記憶部を有
している。そして、記憶部には、図2と共に後述するよ
うに、地図サーバ10から取得した地図データを一時的
に記憶するためのキャッシュ領域35が形成されてい
る。
【0040】(必ずしもそうである必要はないが、)本
実施の形態において、地図サーバ10はWWW(World-Wid
e Web)サーバであり、クライアントコンピュータ30
内のクライアントプログラム31はWWWブラウザであ
る。地図サーバ10とクライアントプログラム31と
は、HTTPプロトコルによって地図データの要求(HTTPリ
クエスト)や地図データの受信(HTTPレスポンス)等を
行う。
【0041】地図データベース11は、例えば、HDD
装置等の大容量記憶装置を利用して実現されるものであ
る。地図データベース11には、例えば、ポリゴン、
線、文字等を描画するためのベクトルデータを主体とす
る地図データが階層化されて記憶されている。ポリゴン
データは、例えば、建物や敷地等を描画するためのもの
である。線データは、例えば、道路や鉄道等を描画する
ためのものである。文字データは、例えば、地名や建物
名称等を描画するための文字コードとアイコンや地図記
号等のシンボルマークを描画するためのデータとを含ん
でいる。なお、ポリゴン等は一例であって、これらに限
定されない。図5,図6と共に後述するように、ポリゴ
ン、線、文字の各地理要素データは、メッシュサイズの
異なるレイヤを階層化して構成されたデータベース内に
それぞれ登録されている。
【0042】地図データベース11が保持する全体地図
は、経度及び緯度の方法に細分された多数のメッシュに
より分割されている。各メッシュ毎のデータがそれぞれ
一つのファイルを構成しており、各データには、全体地
図上での位置座標を特定する識別情報と表現可能なメッ
シュ番号がそれぞれ割り当てられている。
【0043】地図サーバ10は、ベクトルデータの形式
で地図データをクライアントコンピュータ30に送信す
る。地図表示プログラム32の描画エンジンは、ベクト
ルデータを解釈してビットマップイメージデータを生成
する。これにより、表示装置33にはユーザが所望する
範囲の地図が表示される。即ち、地図サーバ10は、ク
ライアントから要求されたデータを地図データベース1
1から取得してクライアントへ返信するだけであり、描
画処理は行わない。従って、地図サーバ10の処理負担
は小さくなる。これにより、地図サーバ10は、多数の
クライアントから要求を受けているときでも、各クライ
アントに対して即座に要求された地図データを返信する
ことができる。
【0044】次に、図2に基づき、地図表示プログラム
32の機能的構成を説明する。
【0045】地図表示プログラム32は、表示部320
とダウンローダ323を有する。表示部320は、ユー
ザによる操作装置34を用いた地図のスクロールや拡大
縮小の操作に応答して、地図の表示すべき範囲を決定す
る。表示部320は、表示範囲に必要なメッシュのファ
イル名(メッシュ番号、図中では「ファイルID」と表
示)を選定し、そのメッシュのファイルをダウンローダ
323に要求する。また、表示部320は、ダウンロー
ダ323から取得したメッシュのファイルに含まれるベ
クトルデータに基づいて地図画像を描画する。ダウンロ
ーダ323は、表示部320からのファイル取得要求を
受け付けると、その要求されたファイルの送信を地図サ
ーバ10に要求し、地図サーバ10から必要なファイル
をダウンロードする。
【0046】表示部320は、キャッシュ管理部321
を介してメモリ・キャッシュ322にアクセスする。メ
モリ・キャッシュ322には、ダウンローダ323を介
して過去に取得したメッシュの地図データが所定の位置
に記憶されている。
【0047】ダウンローダ323は、ダウンロード対象
のファイルのファイル名(地図サーバ10に格納された
ファイルへのパス名又はファイルID)をリストアップ
したダウンロード・リクエスト・リスト327(表示部
320は、随時このリスト内のファイル名を消去する)
と、新たなファイルがダウンロードされたか否かを表示
部320に知らせるためのダウンロード・フラグ328
と、各ファイルをダウンロードするときの各HTTPセッシ
ョンをそれぞれ行う複数のHTTPセッション・スレッド3
26A〜326D(4個のスレッドを図示するが、その
個数は可変である)とを備えている。
【0048】また、ダウンローダ323は、キャッシュ
管理部324を介して、HDD装置等の大容量不揮発性
記憶装置内に形成されたディスク・キャッシュ325に
アクセスすることができる。ディスク・キャッシュ32
5には、地図サーバ10からダウンロードした地図デー
タが所定の位置に格納されている。
【0049】地図表示プログラム32は、ユーザの操作
に応じて表示すべき範囲を確定し、この表示範囲に含ま
れる(一部が含まれる場合も含む)メッシュの番号を割
り出して、必要なメッシュのデータを地図サーバ10に
要求する。地図表示プログラム32は、表示範囲に含ま
れる全レベルの全メッシュについて地図データを要求す
る。一つのHTTPセッション・スレッドにより一つのメッ
シュのデータが地図サーバ10からクライアントコンピ
ュータ30にダウンロードされる。
【0050】このとき、例えば、小縮尺(例えば全国地
図)→中縮尺→大縮尺(例えば市街地図)のように、縮
尺の小さなデータ(高レベルにあるメッシュのデータ)
から縮尺の大きなデータ(低レベルにあるメッシュのデ
ータ)を地図サーバ10に要求することにより、最適縮
尺の地図を徐々に表示させていくことができる(プログ
レッシブ表示)。また、建物等を表すポリゴンデータ、
道路等を表す線データ、地名等を表す文字データについ
ても、取得した順に表示させることにより、ユーザにス
トレスを与えることなく、滑らかに連続的に地図を表示
させることができる。なお、ユーザ操作による表示範囲
の変化時に、地図表示プログラム32は、全ての地図デ
ータを地図サーバ10に要求するわけではない。既に取
得した地図データは、キャッシュ領域35(メモリ・キ
ャッシュ322及びディスク・キャッシュ325)に記
憶されているためである。
【0051】ここで、注意すべきは、地図情報の有する
性質、特徴である。地図情報は、単に氏名等を所定の順
序で並べただけの名簿等とは異なり、地理的実体(建
物、道路、山河等)の属性と位置を対応付けたものであ
る。即ち、地図サーバ10が管理する地図情報は、実世
界を抽象化した空間データベースであり、二次元または
三次元の空間で連続的に使用されうるデータ群である。
このため、例えば、ある地点を中心に周辺の地域を参照
するような使われ方が多く、あるデータが単独で離散的
に使用される可能性は低い。従って、表示範囲が変化す
る場合も、キャッシュ領域35にキャッシュされている
地図データの一部を再利用できる可能性が高い。このた
め、キャッシュ領域35の効率的な管理は、地図表示シ
ステムにとって重要となる。
【0052】図3は、地図データベース11の構造を示
す説明図である。地図データベース11は、図3に示す
ような階層化されたファイル構造を有し、各ディレクト
リ及び各ファイルの名称は、OSが許容する最小文字数
で構成されている。即ち、ルートディレクトリ、サブデ
ィレクトリ、ファイルの各名称は、英数字一文字から構
成されている。このディレクトリ構造は、メッシュ番号
に対応して形成されている。また、一文字のファイル名
を与えられた地図データ中にもメッシュ番号が含まれて
いる。
【0053】即ち、メッシュ番号に基づく所定の規則で
各ファイルへのパスが設定されているため、地図表示プ
ログラム32は、必要な地図データのメッシュ番号に基
づいて所定のファイルのパスを算出し、地図サーバ10
にデータ送信を要求することができる。地図サーバ10
は、指定されたパスのファイルを地図データベース11
から読み出してクライアント側に返信するだけである。
メッシュ番号をパスに変換する処理は地図表示プログラ
ム32側で担当しており、地図サーバ10側ではHTTPリ
クエストに応答する機能以外に何らの特別な機能を必要
としない。ディレクトリ名及びファイル名を最小文字数
としての一文字で構成するため、地図表示プログラム3
2から地図サーバ10にデータをリクエストするときの
データ量を低減することができる。また、文字数を制限
する結果、階層が分かれるため、一つのディレクトリ内
に含まれるサブディレクトリ及びファイルの数を制限す
ることができ、HTTPリクエストに対する応答性を高める
ことができる。
【0054】次に、図4はキャッシュ領域35のデータ
管理方法を示す説明図である。
【0055】上述した通り、地図データベース11は、
最小文字数の名称を有する階層化ファイルシステムによ
り構成されているが、保持する地図データはそれぞれ固
有のメッシュ番号を有しており、このメッシュ番号は地
図上の位置座標に基づく値である。地図データベース1
1から取得された地図データは、クライアントコンピュ
ータ30のキャッシュ領域35に記憶され必要に応じて
再使用される。
【0056】地図表示プログラム32は、上述した通
り、必要な地図データのメッシュ番号から地図データベ
ース11へのパスを生成する。地図サーバ10は、要求
された地図データをクライアントコンピュータ30に返
信する。メッシュ番号(Xi,Yj)を有するデータM
Dがクライアント側にダウンロードされた場合、このメ
ッシュのデータMDは、キャッシュ領域の所定位置に格
納される。キャッシュ領域の配列サイズをCnx,Cn
yとすると、式1に示すように、メッシュデータMDの
メッシュ番号を各座標軸毎にキャッシュ配列サイズでそ
れぞれ除算したときの余りが、キャッシュ領域中での格
納位置となる。
【0057】 キャッシュ領域の格納位置=((Xi mod Cnx),(Yj mod Cny))・・・(式1) 即ち、メッシュのデータがキャッシュ領域で格納される
位置は、そのメッシュ番号によって一意に定まってい
る。従って、所望するメッシュのデータをキャッシュ領
域中で検索する場合は、該データのメッシュ番号から上
記式1に基づいて指定格納位置を算出し、算出された位
置に格納されているデータを直接調べれば足りる。つま
り、キャッシュデータを検索するときは、メッシュ番号
から定まる格納位置のみを検索すればよく、キャッシュ
領域の全体を検索したり、あるいはデータ検索のために
キャッシュデータ管理テーブル等を特別に用意したりす
る必要はない。
【0058】一方、所望のメッシュのデータが指定され
た格納位置に存在しない場合は、この不要となったデー
タを削除してメモリ領域を解放する。そして、地図デー
タベース11から改めて取得したデータを、その指定格
納位置に格納させる。つまり、ユーザが地図をスクロー
ル操作すると、表示範囲がユーザの望む方向に変化して
いき、この変化に連れて、古いデータの削除(ガーベー
ジコレクション)と新たなデータのキャッシュとが同時
に行われることになる。なお、地図ベース11とディス
ク・キャッシュ325との関係に止まらず、ディスク・
キャッシュ325とメモリ・キャッシュ322との間で
も前記同様に、メッシュ番号から一意に定まる所定の位
置にデータをキャッシュすることができる。
【0059】次に、図5及び図6に基づいて、地図デー
タベース11に地図データを登録する方法を説明する。
【0060】まず、図5は、それぞれメッシュサイズの
異なる複数のレベルを階層化した概念図である。本実施
の形態では、メッシュサイズを違えた複数のレベルとい
う新たな概念を導入している。各レベル内のメッシュサ
イズはそれぞれ同一であり不変である。なお、図5中で
は、レベルL0〜レベルLnまで4つのレベルを図示し
ているが、これは説明の便宜上一部のみを示したもので
あり、実際には、より多くのレベルを階層化する。
【0061】最下位のレベルL0から最上位のレベルL
nに上がるにつれて、メッシュサイズが段階的に大きく
なるように設定されている。最上位レベルLnを構成す
るメッシュには最大のメッシュサイズが設定される。最
大のメッシュサイズ(Hn×Wn)は、地図データベー
ス11に登録される最大のオブジェクトを包含可能なサ
イズとして規定される。即ち、地図データベース11が
対象とする全体地図で使用される最大のオブジェクト
(例えば、日本地図なら列島全体のポリゴンデータ、市
街地図の場合はその市が属する県の形状のポリゴンデー
タ、地名等)を包含可能なメッシュサイズである。図6
中では、最上位レベルLnを単一のメッシュで構成する
場合を例示したが、これは説明の便宜のためである。
【0062】図6は、メッシュサイズの異なるレベルに
オブジェクトを格納する様子を示す説明図である。図6
(a)に示すポリゴンのオブジェクトを地図データベー
ス11に格納するときは、まず、図6(b)に示すよう
に、オブジェクトに外接する外接区矩形(バウンディン
グボックス)を算出する。次に、図6(c)に示すよう
に、オブジェクトの外接矩形を収容可能な最小サイズの
メッシュがどのレベルに存在するかを判定する。具体的
には、最下位のレベルL0からメッシュサイズを調べて
いき、メッシュサイズが外接矩形よりも小さい場合は、
さらに上位レベルのメッシュサイズを調べる。図6中で
は、レベルL3のメッシュサイズML3がオブジェクト
の外接矩形を収容する最小サイズとして検出されてい
る。なお、最上位レベルLnのメッシュサイズは最大の
オブジェクトを収容可能に設定されているため、どのよ
うなオブジェクトであっても最上位レベルLnのメッシ
ュで必ず収容可能である。
【0063】レベルが決定した後は、そのレベルのどの
メッシュにオブジェクトを登録するか決定しなければな
らない。地図データである以上、オブジェクトの表示位
置は、そのオブジェクトが象徴している地理的実体の位
置に基づいて予め決定されている。図6(d)に示すよ
うに、オブジェクトが4つのメッシュML3(1)〜M
L3(4)にまたがって存在する場合、いずれのメッシ
ュに格納するかが問題となる。従来の地図表示システム
では、本来一つのオブジェクトを各メッシュ毎に分割し
てそれぞれ格納するようになっているが、これでは本来
ひとまとまりのデータがばらばらとなってデータ量が増
大し、データ処理の手間もかかる。
【0064】そこで、本実施の形態では、ひとまとまり
のオブジェクトを分割することなくそのままの形で格納
することにしている。このため、本実施の形態では、オ
ブジェクトに外接する矩形の左上隅の座標Pが位置する
メッシュML3(1)を当該オブジェクトの格納先とし
て決定する。もちろん、他の選択も可能である。例え
ば、オブジェクトの重心が位置するメッシュを格納先メ
ッシュとして選択することもできるし、または、外接矩
形の座標ではなく、オブジェクトそのものの左端や右端
等が位置するメッシュを格納先として選択することもで
きる。あるいは、外接矩形の右上隅、左下隅等の他の座
標を基準にすることも可能である。
【0065】しかし、外接矩形の座標を格納先選択の基
準とすることで格納先選択処理が容易となる。また、外
接矩形の左上隅Pを基準とすることにより、オブジェク
トが文字データの場合に、利便性が増す。表示画面に文
字の一部しか表示されない場合、文字の先頭部分(左
側)を表示する方が、文字の終わり部分(右側)を表示
するよりもユーザにとって便利だからである。具体的に
は、例えば「***ビルディング」という文字の一部が
表示される場合に、「***ビル」と表示する方が「ル
ディング」と表示されるよりも分かり易い。左下隅では
なく左上隅Pを基準とするため、縦書き文字の場合も文
字列の先頭部分を優先して表示させることができる。横
書きの場合に左から右に読み、縦書きの場合に上から下
に読むという言葉の特性に基づいて、オブジェクトの格
納先を決定しているため、右から左に読み流す言葉で地
図を表示する場合は、右上隅の座標を格納先選択の基準
として採用してもよい。
【0066】なお、「外接図形」として外接矩形を用い
る場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。
円形や三角形等の他の外接図形を用いることもできる。
また、三次元オブジェクトを管理する場合は、外接図形
として直方体、球体等を採用することもできる。但し、
データ登録の利便や効率を考慮すると、矩形や直方体を
用いるのがより好ましいと言える。
【0067】次に、図7〜図10に基づいて本実施の形
態の作用を説明する。なお、図に示すフローチャート
は、処理の要部の流れを概略的に示すもので、実際のプ
ログラムとは異なる。また、ステップを「S」と略記す
る。
【0068】まず、図7は、表示部320の動作の流れ
を示す。
【0069】ユーザが地図のスクロール又は拡大縮小等
の地図の表示範囲を変化させる操作を行うと(S1)、
表示部320はこれに応答して、次の動作を行う。即
ち、ダウンロード・リクエスト・リスト327に記載さ
れている全てのファイル名を消去し(S3)、ダウンロ
ード・フラグ328をリセットし(S4)、そして、変
化後の新しい表示範囲を決定して、その表示範囲に必要
なメッシュのファイル名(メッシュ番号)を決定する
(S5)。なお、図10と共に後述するように、表示範
囲に含まれる全てのメッシュと該メッシュ群の左横及び
左上に隣接するメッシュ群とが、必要なメッシュとして
決定される。
【0070】S5では、表示部320は、拡大縮小操作
で決まる表示倍率に基づいて、その表示範囲に表示すべ
き地図の縮尺として最適な縮尺を(例えば、表示倍率が
大きければ大縮尺、中程度なら中縮尺、小さければ小縮
尺というように)決定し、その最適縮尺の地図につい
て、新しい表示範囲に必要なファイル名を決定する(こ
こで決定したの最適縮尺のファイルを、以下「必要ファ
イル」という)。それに加え、この最適縮尺の必要ファ
イルが直ちに入手できなかったときの一時的な代替表示
(つまり、前述したプログレッシブ表示を行う)ため
に、最適縮尺よりも小さい(つまり、分母がより大き
い)各縮尺の地図についても、新しい表示範囲と重なる
メッシュのファイル名を決定する(この代替表示のため
のより小縮尺の地図のファイルを、以下、「代替ファイ
ル」という)。
【0071】次に、表示部320は、新しい表示範囲に
ついて、ポリゴンレイヤ、線レイヤ及び文字レイヤの全
てが表示されたか否かを判定する(S6)。表示未完了
のオブジェクト(データ)がある場合は、そのデータの
ファイルがメモリ・キャッシュ322に格納されている
か否かを判定する(S7)。メモリ・キャッシュ322
に必要ファイルまたは代替ファイルが残っている場合
は、そのファイルを読み出して描画し、表示する(S
8)。上述した通り、各キャッシュファイルは、メッシ
ュ番号(ファイルID)に基づいてメモリ・キャッシュ
322における格納位置が定められているため、指定さ
れた格納位置のファイルに直接アクセスして必要なファ
イルであるか否かを検査することができる。なお、キャ
ッシュデータの管理処理については、図9と共に詳述す
る。
【0072】メモリ・キャッシュ322に必要ファイル
または代替ファイルが存在しない場合は(S7:NO,S9:YE
S)、見つからなかった必要ファイル及び該必要ファイ
ルのための代替ファイルであってメモリ・キャッシュ3
22から見つからなかったもの(以下、「不足ファイ
ル」と総称する)を、ダウンローダ323に要求する
(S10)。後述のように、ダウンローダ323は、表
示部320から不足ファイルの要求を受けると、要求さ
れた順番で(まず必要ファイル、それが見つからなけれ
ば、段階的により小縮尺の代替ファイルの順で)、各不
足ファイルをディスク・キャッシュ325から検索す
る。不足ファイルが発見された場合、ダウンローダ32
3は、ディスク・キャッシュ325内のファイルへのパ
スを表示部320に返し、見つからない場合はファイル
無しと回答する。表示部320は、ダウンローダ323
からファイルへのパスを受けた場合には(S11:YES)、
そのファイルをディスク・キャッシュ325から読込ん
でメモリ・キャッシュ322に保存し(S12)、その
ファイルのベクトルデータから地図画像を描画して、デ
ィスプレイ画面の対応する領域に表示する(S13)。
【0073】一方、不足ファイルがディスク・キャッシ
ュ325にも存在しない場合は(S11:NO)、不足ファイ
ルの有無を再度判定し(S14)、不足ファイルがある
場合にはS1に戻って表示範囲に変更が生じたか否かを
判定する。表示範囲に変化がない場合は、ダウンローダ
323によってダウンロードフラグがセットされるまで
待機する(S2)。後述のように、ダウンローダ323
は、あるファイルについてファイル無しという回答を返
した場合には、そのファイルを地図サーバ10からダウ
ンロードする作業に入り、そのファイルのダウンロード
が終わると、そのファイルをディスク・キャッシュ32
5に格納して、ダウンロード・フラグ328を立てる。
ダウンロード・フラグ328が立った場合(S2:YES)、
表示部320は、表示範囲が変化したときに行ったと同
様の処理を再び繰り返す。即ち、ダウンロード・リクエ
スト・リスト327内の全てのファイル名を消去し(S
3)、ダウンロード・フラグ328をリセットし(S
4)、表示範囲を計算し直して、表示範囲に必要なメッ
シュのファイル(メッシュ番号)を決定し(S5)、フ
ァイルを取得して地図画像を描画して表示するためのS
9以下の処理を繰り返す。これにより、表示部320
は、既に描画して表示済みであったメッシュについて
は、再び同じ地図画像を描画して表示し直すことにな
り、また、ファイルがダウンロードされたメッシュにつ
いては、そのダウンロードされたファイルをディスク・
キャッシュ325から読み込み、地図画像を描画してそ
のメッシュの領域に表示することになる。
【0074】不足ファイルが1つダウンロードされる度
に、表示部320は、S3からの処理を繰り返すので、
画面上の表示領域は1メッシュずつ順次完成に近づく。
表示領域全域の地図画像が完成すると(S6:YES)、表示
部320はS1に戻り、ユーザによって表示範囲が変更
されるの待ち、変更されればS3以下の処理を再び繰り
返す。
【0075】また、画面上の表示領域全域の地図画像が
完成する前に、ユーザによって表示範囲が変更された場
合(S15:YES)にも、表示部320は、S3以下の処理
を再び繰り返す。
【0076】次に、図8は、ダウンローダ323の動作
の流れを示す。
【0077】ダウンローダ323は、表示部320から
ファイルの要求を受けると(S21)、要求されたファ
イルをディスク・キャッシュ325から探す(S2
2)。ディスク・キャッシュ325から目的のファイル
が見つかった場合(S22:YES)、ダウンローダ323
は、そのファイルのディスク・キャッシュ325内での
パスを表示部320に知らせる(S23)。表示部32
0から要求された全てのファイルのパスを表示部320
に通知できた場合(S24:NO)、ダウンローダ323は、
S21へ戻り、表示部320から再びファイルの要求が
来るのを待つ。
【0078】一方、表示部320から要求されたファイ
ル中、ディスク・キャッシュ325内に格納されていな
いファイルがあった場合は(S24:YES)、ダウンローダ
323は、その見つからなかったファイルについてファ
イル無しの旨を表示部320へ通知する(S25)と共
に、その見つからなかったファイルのファイルIDをダ
ウンロード・リクエスト・リスト327に書く(S2
6)。図7と共に上述した通り、表示部320によっ
て、ダウンロード・リクエスト・リスト327からは過
去に書いてあったファイル名が全て消去されているの
で、このときに見つからなかったファイルのIDだけが
書かれることになる。
【0079】次に、ダウンロード・リクエスト・リスト
327にファイルIDが記述されている場合(S27:YE
S)、ダウンローダ323は、ダウンロード・リクエス
ト・リスト327に書かれているファイルを取得すべ
く、リストの先頭から順に、アイドル状態にあるHTTPセ
ッション・スレッド326A〜326Dへ割り当ててい
く(S28)。HTTPセッション・スレッド326A〜3
246は、ファイル名を割り当てられると、直ちに地図
サーバ10との間でHTTPセッションを実行し、それぞれ
に割り当てられたファイルを地図サーバ10からダウン
ロードする。
【0080】個々のファイルのダウンロードが完了する
都度(S29:YES)、ダウンローダ323は、そのファイ
ルの取得要求をダウンロード・リクエスト・リスト32
7から消去し(S30)、ダウンロード済みファイルを
ディスク・キャッシュ325に保存し(S31)、ダウ
ンロード・フラグ328を立てる(S32)。その後、
ダウンローダ323は、S21へ戻って、表示部320
から再びファイル要求が来るのを待つ。ダウンロード・
フラグ328を立てると、既に説明したように、表示部
320が再びファイル要求を発し、ダウンロードされた
ファイルをディスク・キャッシュ325から読み出して
その地図画像を描画し表示する。なお、ダウンローダ3
23により取得されたファイルは、メッシュ番号に基づ
く所定の格納位置でディスク・キャッシュ325に記憶
される。
【0081】以上の表示部320とダウンローダ323
の動作を要約すれば、ダウンローダ323は、不足した
ファイルのダウンロードを単純に繰り返すだけである。
また、表示部320は、表示範囲の変化又はファイルの
ダウンロード完了が発生する都度、表示範囲に必要な全
てのファイルの入手を試みて、入手できたファイルのみ
で地図を描画する処理を単純に繰り返すだけである。従
って、どのファイルの描画が完了し、どのファイルの描
画が完了してないか等を判別して、未描画のファイルだ
けを選択的に描画するというような面倒な判断処理を行
わない。また、表示部320とダウンローダ323は非
同期で動作しており、両者の動作タイミングを合わせる
というような面倒な同期処理も行っていない。これらの
ことから、結果的に、地図画像を高速に表示することが
可能である。
【0082】また、クライアントコンピュータ30で描
画を行うため、地図サーバ10に描画の負担をかけさせ
ないという点も、地図サーバ10の応答を高速化し、地
図画像の高速表示に寄与する。
【0083】次に、キャッシュデータの管理方法につい
て図9を参照しつつ説明する。図9に示す処理は、メモ
リ・キャッシュ322及びディスク・キャッシュ325
の双方で適用可能である。
【0084】まず、必要とされるファイルのID(メッ
シュ番号[Xi,Yj])を、各座標軸毎に、キャッシ
ュ領域のキャッシュサイズでそれぞれ割って余りを求め
る(S41)。これにより求められたキャッシュ領域
(メモリ・キャッシュ322またはディスクキャッシュ
325)での格納位置(Xi mod Cnx,Yj mod Cny)に、
所望のファイルが格納されているか否かを検査する(S
42,S43)。
【0085】メッシュ番号により指定されている格納位
置に目的とするファイルが格納されている場合は、その
ファイルを読み出して使用する(S44)。指定された
格納位置に目的とするファイルが格納されていない場合
は(S43:NO)、その格納位置に以前使用した不要なファ
イルが残っている場合であるから、その不要なファイル
を消去し、その記憶領域を解放する(S45)。そし
て、S41で必要とされたファイルを上位の記憶装置
(地図データベース11等)から所得し、所定の格納位
置に格納させる(S46)。
【0086】このように、メッシュ番号に基づいてキャ
ッシュ領域における格納位置を予め指定するため、従来
のようにキャッシュ管理テーブルを参照等して目的とす
るファイルの所在を確認する手間がいらず、目的とする
ファイルが格納されている場所を直接的に検査すること
ができる。従って、キャッシュデータの検索、読出しを
高速化することができ、上述した各構成と結合すること
により高速な地図表示を実現することができる。また、
目的とするファイルが指定された格納位置にキャッシュ
されていない場合は、その格納位置に格納されているフ
ァイルを不要なファイルと判断して直ちに削除するた
め、従来のようにキャッシュ管理テーブル等で優先度を
管理する手間がかからず、効率的に不要データの削除
(ガーベージコレクション)を行うことができる。
【0087】次に、図10は、地図データベース11に
ポリゴンデータ等の各種オブジェクトを格納等する場合
の管理方法を示すフローチャートである。
【0088】まず、オブジェクトの格納であるか取出し
であるかを判定し(S51)、オブジェクトの格納であ
る場合は、図6と共に上述したように、そのオブジェク
トに外接する矩形を算出する(S52)。そして、どの
レベルに格納するかを決定するために以下の処理を行
う。即ち、メッシュサイズを検査するための初期値とし
てレベル番号を最下位レベルにセットし(S53)、そ
のレベルのメッシュサイズが外接矩形のサイズ以上であ
るか否かを判定する(S54)。メッシュサイズが外接
矩形よりも小さい場合(S54:NO)、レベル番号を1つイ
ンクリメントして(S55)、再びS54でメッシュサ
イズと外接矩形のサイズを比較する。
【0089】外接矩形のサイズ以上のメッシュサイズを
有するレベルが検出された場合は(S54:YES)、外接矩
形が含まれるメッシュのうち、その外接矩形の左上隅の
座標が位置するメッシュを検出する(S56)。なお、
オブジェクトの外接矩形は、一つのメッシュ内に収まる
場合もあるし、図6中に示すように最大で4個のメッシ
ュにまたがって存在する場合もある。そして、外接矩形
の左上隅の座標が位置するメッシュを、当該オブジェク
トの格納先として選択し、このメッシュにオブジェクト
のデータを対応付けて地図データベース11に登録する
(S57)。
【0090】一方、オブジェクトの取出し(読出し)の
場合は、地図表示に必要な範囲に含まれる全てのメッシ
ュ群及び該メッシュ群の左辺及び上辺に位置するメッシ
ュ群のデータを取り出す(S58)。オブジェクトの外
接矩形の左上隅が位置するメッシュに該オブジェクトを
対応付けて登録するため、表示範囲に直接含まれるメッ
シュ以外に、その周辺のメッシュのデータも必要とされ
るためである。
【0091】このように、ポリゴンや文字等の各種オブ
ジェクトを、該オブジェクトに外接する矩形を包含する
メッシュに対応付けて登録するため、従来のように複数
メッシュにまたがるオブジェクトを各メッシュ毎に分割
して登録することがなく、ひとまとまりのデータをその
ままでハンドリングすることができる。従って、データ
量が増大するのを防止し、高速なデータ処理を行うこと
ができ、上述した各構成と相まって、より高速で滑らか
な地図表示を実現することができる。
【0092】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。当業者であれば、実施の形態の構成に
新たな追加や変更を加える等のように、種々の変形を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う地図表示システムの一実施形態の
概略的な全体構成を示すブロック図である。
【図2】地図表示プログラムの機能的構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】地図サーバの階層化ファイルシステムを示す説
明図である。
【図4】キャッシュ方法を示す説明図である。
【図5】メッシュサイズの異なるレベルを階層化した記
憶空間の概念図である。
【図6】オブジェクトの格納方法を示す説明図である。
【図7】表示部の動作を示すフローチャートである。
【図8】ダウンローダの動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】キャッシュデータの管理方法を示すフローチャ
ートである。
【図10】オブジェクトの管理方法を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
10 地図サーバ 11 地図データベース 20 インターネット 30 クライアントコンピュータ 31 クライアントプログラム 32 地図表示プログラム 33 表示装置 34 操作装置 35 キャッシュ領域

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n次元の第1の記憶空間に多数のデータ
    を保持する第1の記憶装置から前記第1の記憶空間より
    も小さい第2の記憶空間を有する第2の記憶装置に所定
    のデータを移して管理するデータ管理装置において、 前記第1の記憶空間に保持された前記各多数のデータの
    それぞれについて、前記第2の記憶空間における指定格
    納位置を予め設定する格納位置設定手段と、 前記第1の記憶空間から所定のデータを検索し、検索さ
    れたデータを該データに設定された指定格納位置に格納
    させるデータ取得手段と、 前記所定のデータが前記指定格納位置に格納されていな
    い場合には、該指定格納位置に既に格納されているデー
    タを削除するデータ削除手段と、を備えたことを特徴と
    するデータ管理装置。
  2. 【請求項2】 前記格納位置設定手段は、前記第1の記
    憶空間の各座標値を前記第2の記憶空間の各座標値に予
    め割り当てることにより、前記各指定格納位置をそれぞ
    れ設定するものである請求項1に記載のデータ管理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記格納位置設定手段は、前記第2の記
    憶空間の各座標値に前記第1の記憶空間の各座標値を均
    等に割当てることにより、前記各指定格納位置をそれぞ
    れ設定するものである請求項1に記載のデータ管理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記格納位置設定手段は、連続した整数
    値が付与されている前記第1の記憶空間の各座標値を前
    記第2の記憶空間のサイズでそれぞれ除算して得られる
    余りの値を算出し、この余りの値で示される前記第2の
    記憶空間内の座標値を前記指定格納位置として予め設定
    するものである請求項1に記載のデータ管理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の記憶空間には、n次元空間で
    連続的に使用可能なデータが該n次元空間における位置
    に応じて定まる整数値の座標値をもって格納されてお
    り、 前記格納位置設定手段は、前記第1の記憶空間の各座標
    値を前記第2の記憶空間のサイズでそれぞれ除算して得
    られる余りの値を算出し、この余りの値で示される前記
    第2の記憶空間内の座標値を前記指定格納位置として予
    め設定するものである請求項1に記載のデータ管理装
    置。
  6. 【請求項6】 n次元の第1の記憶空間に多数のデータ
    を保持する第1の記憶装置から前記第1の記憶空間より
    も小さい第2の記憶空間を有する第2の記憶装置に所定
    のデータを移して管理するデータ管理方法において、 前記第1の記憶空間に保持された前記各多数のデータの
    それぞれについて、前記第2の記憶空間における指定格
    納位置を予め設定しておき、 指定されたデータが該データに設定された指定格納位置
    に格納されているか否かを判定するステップと、 前記指定されたデータが前記指定格納位置に格納されて
    いない場合には、該指定格納位置に既に格納されている
    データを削除するステップと、 前記指定されたデータを前記第1の記憶空間を検索する
    ことにより取得するステップと、 前記取得されたデータを該データに設定された指定格納
    位置に格納させるステップと、を含んでなることを特徴
    とするデータ管理方法。
  7. 【請求項7】 前記データは、n次元空間で連続的に使
    用可能なものである請求項6に記載のデータ管理方法。
  8. 【請求項8】 n次元の第1の記憶空間から該第1の記
    憶空間よりも小さい第2の記憶空間に所定のデータを移
    して管理するためのプログラムであって、 前記第1の記憶空間の各座標値を前記第2の記憶空間の
    座標値にそれぞれ割り当てる機能と、 前記第1の記憶空間の座標値をもって指定されたデータ
    が前記第2の記憶空間の対応する座標値に格納されてい
    るか否かを判定する機能と、 前記指定されたデータが前記第2の記憶空間の対応する
    座標値に格納されていない場合には、該座標値に既に格
    納されているデータを前記第2の記憶空間から削除する
    機能と、 前記指定されたデータを前記第1の記憶空間から取得す
    る機能と、 前記取得されたデータを前記第2の記憶空間の対応する
    座標値に格納させる機能と、をコンピュータ上に実現さ
    せるためのプログラム。
  9. 【請求項9】 多数の断片地図データに細分された全体
    地図データを有する地図サーバと、所望の断片地図デー
    タを前記地図サーバから通信ネットワークを介して受信
    し、受信した前記断片地図データから地図画像を描画し
    て表示させるクライアントとを備えた地図表示システム
    において、 前記クライアントには、前記地図サーバから受信した前
    記断片地図データを前記地図サーバの記憶空間よりも小
    さい記憶空間を有するキャッシュメモリに保持するため
    のキャッシュデータ管理装置を設け、 前記キャッシュデータ管理装置は、 前記地図サーバの記憶空間の各座標値を前記キャッシュ
    メモリの記憶空間における座標値に割り当てる座標割当
    手段と、 前記地図サーバから所定のデータを検索し、検索された
    データを該データに割り当てられた座標値で前記キャッ
    シュメモリに格納させるデータ取得手段と、 前記所定のデータが前記割り当てられた座標値で前記キ
    ャッシュメモリに格納されていない場合には、該座標値
    に既に格納されているデータを前記キャッシュメモリか
    ら削除するデータ削除手段と、を備えていることを特徴
    とする地図表示システム。
  10. 【請求項10】 データを蓄積するサーバと、該サーバ
    からデータを取得するクライアントとを備えたデータ管
    理装置において、 前記サーバは、それぞれ識別情報が付与された複数のフ
    ァイルを階層化して記憶するもので、各ディレクトリ及
    び前記各ファイルの名称が最小文字数で構成されてお
    り、 前記クライアントは、所望するデータのファイルに付与
    された識別情報に基づいて前記ファイルシステムにおけ
    るパス名に変換する変換手段と、 前記変換手段により得られたパス名によって前記サーバ
    に前記所望のデータ送信を要求する要求手段と、を備え
    て構成したことを特徴とするデータ管理装置。
  11. 【請求項11】 多数の断片地図データに細分された全
    体地図データを有する地図サーバと、所望の断片地図デ
    ータを前記地図サーバから通信ネットワークを介して受
    信し、受信した前記断片地図データから地図画像を描画
    して表示させるクライアントとを備えた地図表示システ
    ムにおいて、 前記地図サーバは、各ディレクトリ名が最小文字数で構
    成される階層化ファイルシステムに、それぞれ最小文字
    数のファイル名が付与された前記多数の断片地図データ
    を格納しており、 前記クライアントは、地図空間における位置に基づいて
    前記各断片地図データにそれぞれ付与された識別情報を
    前記最小文字数で構成される階層化ファイルシステムに
    おけるパス名に変換することにより、前記地図サーバに
    所望のデータを要求することを特徴とする地図表示シス
    テム。
  12. 【請求項12】 多数の断片地図データに細分された全
    体地図データを有する地図サーバと、所望の断片地図デ
    ータを前記地図サーバから通信ネットワークを介して受
    信し、受信した前記断片地図データから地図画像を描画
    して表示させるクライアントとを備えた地図表示システ
    ムにおいて、(1)前記地図サーバは、各ディレクトリ
    名が最小文字数で構成される階層化ファイルシステム
    に、地図空間における位置に基づいて付与された識別情
    報を有する前記多数の断片地図データをそれぞれ最小文
    字数のファイル名で格納しており、(2)前記クライア
    ントには、(2a)前記地図サーバから受信した前記断
    片地図データを前記地図サーバの記憶空間よりも小さい
    記憶空間を有するキャッシュメモリに保持するためのキ
    ャッシュデータ管理装置と、(2b)前記識別情報を前
    記最小文字数で構成される階層化ファイルシステムにお
    けるパス名に変換することにより所定のデータを要求す
    るデータ要求装置とを設け、(3)前記キャッシュデー
    タ管理装置は、(3a)前記識別情報を前記キャッシュ
    メモリの記憶空間における座標値に割り当てる座標割当
    手段と、(3b) 前記データ要求装置を介して前記地
    図サーバから取得したデータを該データに割り当てられ
    た座標値で前記キャッシュメモリに格納させるデータ取
    得手段と、(3c)前記所定のデータが前記割り当てら
    れた座標値で前記キャッシュメモリに格納されていない
    場合には、該座標値に既に格納されているデータを前記
    キャッシュメモリから削除するデータ削除手段と、を備
    えて構成されていることを特徴とする地図表示システ
    ム。
  13. 【請求項13】 前記断片地図データが、前記全体地図
    データが表す地図画像に含まれる個々の地理要素を表す
    地図データである請求項9,11又は12のいずれかに
    記載の地図表示システム。
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