JP2002321196A - マイクロ構造体、マイクロ力学量センサ、マイクロアクチュエータ、マイクロ光偏向器、光走査型ディスプレイ、及びそれらの製造方法 - Google Patents

マイクロ構造体、マイクロ力学量センサ、マイクロアクチュエータ、マイクロ光偏向器、光走査型ディスプレイ、及びそれらの製造方法

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JP2002321196A
JP2002321196A JP2001278956A JP2001278956A JP2002321196A JP 2002321196 A JP2002321196 A JP 2002321196A JP 2001278956 A JP2001278956 A JP 2001278956A JP 2001278956 A JP2001278956 A JP 2001278956A JP 2002321196 A JP2002321196 A JP 2002321196A
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torsion spring
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micro
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Takahisa Kato
貴久 加藤
Susumu Yasuda
進 安田
Futoshi Hirose
太 廣瀬
Takayuki Yagi
隆行 八木
Hidemasa Mizutani
英正 水谷
Yasuhiro Shimada
康弘 島田
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    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/0825Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0831Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass the mass being of the paddle type having the pivot axis between the longitudinal ends of the mass, e.g. see-saw configuration

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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的ねじれやすくて、ねじれの軸に角度を成
す方向に対して撓みにくいトーションスプリングで揺動
自由に支持された揺動体を有するマイクロ構造体であ
る。 【解決手段】マイクロ構造体は、基板120と、少なく
とも一つ以上の揺動体130を有し、揺動体130が1
本以上のトーションスプリング122、124によって
基板120に対して弾性的に揺動自由に支持されてい
る。トーションスプリング122、124は、その長軸
に垂直な面の断面形状が回転対称形状であり、且つ実質
的に扁平な形状部分の組み合わせで構成され、扁平な形
状部分は最も撓みやすい方向が交差するように配置され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロマシンな
いしマイクロ構造体の分野に関するものである。より詳
しくは、軸回りに揺動する部材を有するマイクロ力学量
センサ、マイクロアクチュエータ、マイクロ光偏向器等
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械要素を小型化しようとすると、体積
力よりも、表面力の占める割合が大きくなり、摩擦の影
響が通常の大きさの機械よりも大きくなることは良く知
られている。そのため、マイクロマシンの設計において
は、摺動部や回転部を極力少なくするように考慮するの
が一般的である。
【0003】軸回りに揺動する部材を有する光偏向器の
従来例を説明する。図25は、米国特許第431761
1号明細書に開示された光偏向器の斜視図を示してい
る。図26は、その内部構造を説明するために、上記光
偏向器を分解して表示した図である。また、図27と図
28は、それぞれ、図25の切断線1003と1006
におけるシリコン薄板1020の断面図を示している。
【0004】上記光偏向器において、絶縁性材料からな
る基板1010には、凹み部1012が形成されてい
る。凹み部1012の底部には、一対の駆動電極101
4、1016およびミラー支持部1032が配置されて
いる。シリコン薄板1020には、トーションバー10
22、1024とミラー1030が一体に形成されてい
る。ミラー1030は、表面に光の反射率の高い物質が
コーティングされており、トーションバー1022、1
024により揺動自由に支持されている。そして、シリ
コン薄板1020は、駆動電極1014、1016と所
定の間隔を保つように基板1010上に対抗配置されて
いる。
【0005】ここで、シリコン薄板1020は、電気的
に接地されている。従って、駆動電極1014、101
6に交互に電圧を印加することで、ミラー1030に静
電引力を作用させて、ミラー1030をトーションバー
1022、1024の長軸の回りに揺動させられる。
【0006】トーションバー1022、1024の断面
形状は、図28に示すような台形である。ところが、こ
の様な断面形状のトーションバーを有するマイクロ構造
体は、トーションバーが撓みやすいため、外部の振動を
拾ってしまったり、トーションバーの軸がぶれてしま
い、正確な駆動ができないという問題点があった。
【0007】そのため、この様な光偏向器を光走査型デ
ィスプレイに適用した場合に、外部振動によって像がぶ
れたり、スポット形状が変化してしまうという問題点が
あった。これは、光走査型ディスプレイを持ち運び容易
な形態にした場合に、より大きな問題となる。
【0008】そこで、トーションバーを撓みにくくする
ために、次のような構造が提案されている。図29は、
10th International Conference on Solid-State Senso
rs and Actuators (Transducers ’99) pp.1002-1005に
て開示されたハードディスクヘッド用ジンバルである。
このジンバルは、ハードディスクヘッド用サスペンショ
ンの先端に取り付けられ、磁気ヘッドにロールとピッチ
の動きを弾性的に許容させるためのものである。ジンバ
ル2020は、内側にロールトーションバー2022、
2024で回転自由に支持された支持枠2031を有し
ている。また、支持枠2031の内側には、ピッチトー
ションバー2026、2028で回転自由に支持された
ヘッド支持体2030が形成されている。ロールトーシ
ョンバー2022、2024とピッチトーションバー2
026、2028のねじれの軸(図29の直交する鎖線
参照)は、互いに直交しており、それぞれ、ヘッド支持
体2030のロールとピッチの動きを担当している。
【0009】図30は、図29中の切断線2006にお
ける断面図である。図30に示すように、トーションバ
ー2022の断面形状はT字形状をしており、また、ジ
ンバル2020はリブを有する構造になっている。
【0010】図31を用いて、本ジンバルの作製工程を
説明する。先ず、型取り用シリコンウエハー2091
に、ICP-RIE(誘導結合プラズマ−反応性イオンエッチ
ング)のようなエッチング法を用いて、垂直エッチング
を行う(a)。この型取り用シリコンウエハー2091
は、再利用が可能である。次に、型取り用シリコンウエ
ハー2091の上に、シリコン酸化膜とリン酸化ガラス
からなる犠牲層2092を成膜する(b)。続いて、構
造体となるポリシリコン層2093を成膜する(c)。
そして、このポリシリコン層2093のパターニングを
行う(d)。最後に、犠牲層2092を除去し、パター
ニングされたパッド2095にエポキシ樹脂2094で
ポリシリコン層2093を接着する(e)。
【0011】この様にして作製されたT字断面を有する
トーションバーは、円断面や長方形断面のような断面形
状を有するトーションバーと比べて、断面二次極モーメ
ントJが小さいわりに、断面二次モーメントIが大きい
という特徴がある。そのため、比較的ねじれやすい割り
に、撓みにくいトーションバーを提供できる。つまり、
ねじれ方向に十分なコンプライアンスを確保しながら、
ねじれの軸に垂直な方向には剛性の高いトーションバー
を提供できる。
【0012】また、必要なコンプライアンスや許容ねじ
れ角を得るための長さが短いトーションバーを提供でき
るため、より小型化できるという利点もある。
【0013】こうして、このT字断面を有するトーショ
ンバーを用いることで、ロール、ピッチ方向に十分なコ
ンプライアンスを持ち、その他の方向には十分な剛性を
有し、より小型化が可能なマイクロジンバルを提供でき
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このマイクロ
構造体には、次のような問題点があった。 1.T字断面形状のトーションバーは、ねじれの軸中心
が、揺動体の重心からずれてしまう。このことを、図を
使用して説明する。図23は、一端を固定されたT字断
面のトーションバー922の他端に揺動体930が支持
されている様子を示している。また、図24は、図23
の矢印方向から見た側面図を示している。図24に示す
ように、T字断面のトーションバー922のねじれの中
心901と揺動体930の重心902は、位置がずれて
いる。そのため、揺動すると、ねじれの軸に垂直な方向
に加振力が生じてしまう。このことは、マイクロ力学量
センサにおいてはノイズの原因となり、マイクロアクチ
ュエータにおいては、不要な方向の動きとなり、マイク
ロ光偏向器においては、走査光のぶれの原因となってい
た。
【0015】2.ポリシリコンは、単結晶シリコンに比
べて内部損失が大きいため、機械的なQ値が低くなって
しまう。そのため、機械的な共振を利用して駆動する際
に、振動振幅を大きくできない。また、損失が大きいた
めエネルギー効率が低い。
【0016】本発明の目的は、この様な問題点を解決し
た、軸回りに揺動する部材を有するマイクロ力学量セン
サ、マイクロアクチュエータ、マイクロ光偏向器等に適
用できるマイクロマシンないしマイクロ構造体、その製
造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本発明のマイクロ構造体は、基板と、少なくとも一
つ以上の揺動体を有し、前記揺動体が1本以上のトーシ
ョンスプリングによって前記基板に対して弾性的に揺動
自由に支持されているマイクロ構造体であって、前記ト
ーションスプリングは、その長軸に垂直な面の断面形状
が回転対称形状であり、且つ実質的に扁平な形状部分の
組み合わせで構成され、該扁平な形状部分は最も撓みや
すい方向が交差するように配置されていることを特徴と
する。トーションスプリングの断面形状をこの様にする
ことで、比較的ねじれやすくて、ねじれの軸に角度をな
す方向に対して撓みにくい構造を実現することができ
る。
【0018】この基本構成に基づいて、以下の如きより
具体的な形態が可能である。上記基本構成では、前記ト
ーションスプリングのねじり中心軸が、ほぼ前記揺動体
の重心を通る様に容易にできる。トーションスプリング
のねじれの軸中心が揺動体の重心付近を通過する構成と
することにより、揺動体を安定にねじり振動可能とな
る。トーションスプリングのねじれの軸中心と揺動体の
重心が一致していないと、揺動体のねじり振動に伴っ
て、この不一致のために、ねじれの軸に垂直な方向に加
振力が加わって不要な振動や変位が生じ易い。したがっ
て、ねじれの軸中心が揺動体の重心付近を通過する構成
とすることにより、マイクロ光偏向器などのマイクロ構
造体の不要振動を低減できる。
【0019】典型的には、前記トーションスプリングの
材質がシリコン単結晶、水晶などの単結晶材料から成
る。また、前記基板、揺動体、トーションスプリング
は、共通のシリコン単結晶、水晶などの単結晶材料基板
からエッチングなどで一体的に形成され得る。
【0020】また、(100)シリコン基板が用いられ
て、トーションスプリングが該(100)シリコン基板
の異方性エッチングで形成されて、その外面を画する該
(100)基板面に対する斜面が(111)面である様
にできる。この際、前記基板或いは揺動体に繋がるトー
ションスプリングの付け根部の外面を画する(100)
基板面に対する面も、(111)面である様にできる。
(111)面は高精度且つ滑らかに形成されるので、作
製されたトーションスプリングは破断し難いものとな
る。更に、トーションスプリングの付け根部分の面も
(111)斜面とすれば、ここへの応力集中が緩和でき
て、トーションスプリングの信頼性を高められる。
【0021】また、シリコンなどの平板状基板が用いら
れて、トーションスプリングが該平板状基板のICP-RIE
などを用いる深堀りエッチングで形成されて、その外面
を画する面が該平板状基板面とこの面に対する垂直面或
いは平行面から成る様にもできる。
【0022】回転対称形状であり、且つ実質的に扁平な
形状部分の組み合わせで構成され、該扁平な形状部分は
最も撓みやすい方向が交差するように配置されているト
ーションスプリングの横断面形状としては、X字状、十
字状、H字状、N字状(図22(a)参照)、角張った
S字状(図22(b)参照)などの形状がある。
【0023】前記トーションスプリングの角部(急峻な
楔部分など)が等方性エッチングで軽く丸くされて、そ
こへの応力集中が緩和されてもよい。
【0024】マイクロ構造体の形態としては、前記揺動
体が一つであり、直線に沿って伸びた一つないし一対の
トーションスプリングによって該揺動体が前記基板に対
して弾性的に略該直線の回りに揺動自由に支持されてい
る形態を採り得る。一対のトーションスプリングの形態
は後述の実施例に説明されているが、揺動体が充分軽量
で一つのトーションスプリングで支障なく揺動自由に支
持され得る場合には、こうした形態も用途に応じて使用
できる。
【0025】他のマイクロ構造体の形態としては、前記
揺動体が複数であり、該複数の揺動体が入れ子式に配置
され、各揺動体が、各直線に沿って伸びた一対のトーシ
ョンスプリングによって、その外側の揺動体或いは前記
基板に対して弾性的に略該各直線の回りに揺動自由に支
持されている形態も採り得る。2つの揺動体が入れ子式
に配置された例は図29に示されている。必要であれ
ば、3つ以上の揺動体が入れ子式に配置された形態も実
現できる。前記各直線が互いに成す角度は、典型的には
90度であるが(図29の例参照)、これも、必要であ
れば90度以外の角度であってもよい。
【0026】更なる他のマイクロ構造体の形態として
は、前記揺動体が複数であり、該複数の揺動体がトーシ
ョンスプリングを介在させて直列的に配置され、最も外
側の揺動体が前記基板にトーションスプリングを介在さ
せて支持されている形態も採り得る。例えば、比較的小
質量の揺動体をトーションスプリングを介在させて比較
的大質量の揺動体で挟み、両側の大質量の揺動体をトー
ションスプリングを介在させて基板に繋げ、これら3つ
のトーションスプリングを一直線に沿って伸びる形態と
して、この形態において、大質量の揺動体の駆動で小質
量の揺動体を間接的に駆動する。いずれにせよ、本発明
のマイクロ構造体は、トーションスプリングが、その長
軸に垂直な面の断面形状が回転対称形状であり、且つ実
質的に扁平な形状部分の組み合わせで構成され、該扁平
な形状部分は最も撓みやすい方向が交差するように配置
されていることに特徴があり、その形態は用途に応じて
種々のものであり得る。
【0027】更に、上記問題点を解決するための本発明
のマイクロ力学量センサは、上記のマイクロ構造体と、
基板と揺動体の相対変位を検出する変位検出手段を有す
ることを特徴とする。変位検出手段としては、従来公知
のものを使用できて、例えば、静電容量の変化を電圧変
化で検知して基板と揺動体の相対変位を検出するものが
ある。その具体例としては、特開平8−145717、
特開2000−65664、特開2000−29243
4号公報などに開示されている。
【0028】更に、上記問題点を解決するための本発明
のマイクロアクチュエータは、上記のマイクロ構造体
と、前記揺動体を前記基板に対して相対的に駆動する駆
動手段を有することを特徴とする。前記駆動手段として
は、固定コアと、該固定コア(軟磁性体で形成されたり
する)を周回するコイルと、前記揺動体に接合された可
動コア(軟磁性体或いは硬磁性体の永久磁石で形成され
たりする。両者では駆動原理が異なり、前者では、軟磁
性体の磁極は決まっておらず、固定コアに磁束が発生す
る時には磁気回路の磁束を切る軟磁性体の断面積の増す
方向に磁束内へ軟磁性体が吸引される駆動力が起こり、
磁束消滅時にはそれから解放されるのに対して、後者で
は、硬磁性体の磁極は決まっており、異或いは同磁極間
の磁力(吸引力或いは反発力)が駆動力である)からな
る電磁アクチュエータであったり、静電引力を利用する
ものであったりする。
【0029】更に、上記問題点を解決するための本発明
のマイクロ光偏向器は、上記のマイクロ構造体と、揺動
体を基板に対して相対的に駆動する駆動手段と、前記揺
動体に設けられた光反射手段を有することを特徴とす
る。駆動手段については、上で述べた通りである。光反
射手段としては、光反射面或いは回折格子があり、後者
では1つのビームを複数のビーム(回折光)として偏向
することもできる。
【0030】更に、上記問題点を解決するための本発明
の光走査型ディスプレイは、上記のマイクロ光偏向器
と、変調可能な光源(半導体レーザなど)と、前記光源
の変調と前記マイクロ光偏向器の揺動体の動作を制御す
る制御手段を有することを特徴とする。
【0031】更に、上記問題点を解決するための本発明
のマイクロ構造体の製造方法は、(100)シリコン基
板の両面にマスク層を成膜する工程と、前記両面のマス
ク層を前記揺動体とトーションスプリングの形態に応じ
てパターニングする工程と、前記(100)シリコン基
板をアルカリ溶液などを用いて異方性エッチングする工
程を含むことを特徴とする。
【0032】更に、上記問題点を解決するための本発明
のマイクロ構造体の他の製造方法は、シリコン基板など
の材料基板の両面にマスク層を成膜する工程と、前記両
面のマスク層を前記揺動体とトーションスプリングの形
態に応じてパターニングする工程と、前記材料基板を片
面よりICP-RIEなどを用いて深堀りエッチングする工程
と、前記材料基板を他面よりICP-RIEなどを用いて深堀
りエッチングする工程を含むことを特徴とする。
【0033】これらのマイクロ構造体の製造方法におい
て、前記トーションスプリングの角部を軽く等方性エッ
チングして、そこを丸くし、そこへの応力集中を緩和し
てもよい。
【0034】
【作用】本発明のマイクロ構造体の作用について説明す
る。本発明のマイクロ光偏向器においては、上述したよ
うに、トーションスプリングの断面形状を回転対称形状
とし、トーションスプリングが実質的に扁平な形状部分
の組み合わせで構成されるようにしている。さらに、こ
れらの扁平な形状部分はそれぞれ最も撓みやすい方向が
交差するように配置されている。図8に本発明のトーシ
ョンスプリングの横断面形状の1例を示している。
(a)はX字状の多角形形状を示している。(b)は、
(a)のX字状の多角形が、破線の囲み部分A、B、C
のように実質的に扁平な形状部分の組み合わせで構成さ
れていることを示している。そして、(c)は、(b)
の扁平な形状部分A、B、Cの最も撓みやすい方向を示
している。
【0035】トーションスプリングの断面形状をこの様
にすることで、トーションスプリングのねじれの中心の
回りに比較的ねじれやすくて、ねじれの軸に角度をなす
方向に対して撓みにくい構造を実現することができる。
なぜなら、該角度をなす方向に撓ませようとしても、図
8(c)に示すように扁平な形状部分の最も撓みやすい
方向が交差しているため、その方向に材料の比較的厚い
部分があって該厚い部分が撓みを防止しようと働くから
である。
【0036】さらに、トーションスプリングの断面形状
が回転対称形状であるので、トーションスプリングのね
じれの軸中心が揺動体の重心付近を通過する構造にする
ことが容易にできる。そのため、揺動体を安定にねじり
振動可能となり、ねじれの軸に垂直な方向の不要な発生
力が揺動時に生じないマイクロ光偏向器等のマイクロ構
造体を容易に実現できる。加えて、素材として単結晶材
料を使用する場合には、機械的なQ値の高い構造を実現
できる。単結晶材料としては、入手の容易で機械特性に
優れた(すなわち、比較的軽量でありながら物理的強
度、耐性、寿命に優れた)単結晶シリコンを使用するの
が好適である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を明
らかにすべく、図面を参照しつつ実施例を説明する。
【0038】[実施例1]図1は、本発明の実施例1のマ
イクロ光偏向器を説明するための斜視図である。図2
は、内部構造を説明するために、上記マイクロ光偏向器
を分解して示した図である。図3は、図1の切断線10
6におけるシリコン単結晶薄板120の断面を示してい
る。
【0039】実施例1のマイクロ光偏向器において、ガ
ラス基板110には、凹み部112が形成されている。
凹み部112の底部には、一対の駆動電極114、11
6および三角柱状のミラー支持部132が配置されてい
る。ミラー支持部132は、可能であれば、無くしても
よい。シリコン単結晶薄板120には、バルクマイクロ
マシニング技術により、トーションスプリング122、
124とミラー130が、一体に形成されている。本実
施例の特徴であるトーションスプリング122、124
は、図3に示すように、断面形状がX字形状になってい
る。この形状は、図3より明らかなように、4つの内角
が180度よりも大きい12角形であり、また、回転対
称形状である。
【0040】ミラー130は、平板の表面に光の反射率
の高い物質がコーティングされて形成されており、X字
形状のトーションスプリング122、124によりこの
長軸の回りに揺動自由に支持されている。そして、シリ
コン単結晶薄板120は、ミラー130が駆動電極11
4、116と所定の間隔を保つようにガラス基板110
上に対抗配置されている。トーションスプリング12
2、124の長軸に沿ったミラー130の下面はミラー
支持部132の頂線部に接していて、該頂線部に沿う揺
動軸の回りでミラー130が揺動可能になっている。
【0041】シリコン単結晶薄板120は、電気的に接
地されている。従って、駆動電極114、116に交互
に電圧を印加することで、ミラー130に静電引力を作
用させて上記揺動軸の回りにミラー130を揺動させる
ことができる。駆動力は静電引力に限らず、磁気力など
を使うこともできる。この場合は、駆動電極の代わりに
電磁石を設置してミラー130の下面に硬磁性材料の永
久磁石などを固定する構成をとることになる。
【0042】上記光偏向器の作製法について、図6と図
7を用いて、以下に詳しく述べる。図6(a)〜(g)
は図1の切断線106における断面を表し、図7(a)
〜(e)は、図2の切断線109における断面を表して
いる。
【0043】先ず、図6に沿ってシリコン単結晶薄板1
20の加工について述べる。 1.シリコン単結晶薄板120の両面に、マスク層15
0(例えば、SiO2や低圧化学気相成長法で作製した窒化
シリコン等)を成膜する。シリコン単結晶薄板120に
は、(100)基板を使用する。そして、フォトリソグ
ラフィ技術で、マスク層150のパターニングを行う
(a)。このパターニングに使用するマスクパターンを
図4に示す。図4に示すマスクパターンは、トーションス
プリング122、124とミラー130の外形に沿って
Waの幅を有する開口部191が形成されており、また、
幅Wのトーションスプリングの長手方向の中心線に沿
ってW gの幅を有する開口部190が形成されている。
【0044】2.KOHのようなアルカリ溶液である異方
性エッチング溶液を用いて、シリコン単結晶薄板120
の両面からエッチングを行う。シリコンの異方性エッチ
ングは、(100)面で速く進み、(111)面で遅く
進むため、エッチングは、まず、掘り進むにつれて開口
部が狭くなるように進行する(b)。
【0045】3.Wgの幅を有する開口部190において
は、基板120の中央に達する前にすべての面が(11
1)面になりエッチングがストップするため、V字状の
溝(図3に示す様に、深さdgで、幅Wgである)が形成さ
れる。また、Waの幅を有する開口部191においては、
基板120を貫通するまでエッチングが進行する
(c)。図5に示すように、(111)面は、(10
0)面に対して、54.7度の角度を有するため、開口
部の幅wとV溝の深さdの関係は、d=w/2・tan54.7°で
ある。従って、ここでは、Wg <2t/tan54.7°、Wa >2t
/tan54.7°の関係を満たしている。ここで、tはシリコ
ン単結晶薄板120の厚みである。
【0046】4.開口部191の上下からの穴が貫通し
たあとは、エッチングは側方に進んでいく(d、e)。
【0047】5.(111)面に到達して、エッチング
がストップする。このときトーションスプリング12
2、124の断面はX字形状になる(f)。図3に示す
様に、このX字断面の側部のV溝の深さはkbで、幅はtで
ある。この際、(111)面は高精度且つ滑らかに形成
されるので、作製されたX字形状のトーションスプリン
グ122、124は破断し難いものとなる。更に、上記
異方性エッチングにより、トーションスプリング12
2、124の付け根部分のV溝の面(図2(a)に12
2a、124aで示す)も図2(b)に示すように(1
11)斜面となるので、ここへの応力集中が緩和でき
て、トーションスプリングの信頼性を高め、ミラーの光
偏向角を大きくできる。
【0048】6.上記異方性エッチング後、ガスや酸に
より等方性エッチングを行い、V溝の急峻な楔部分やト
ーションスプリングの角部の角を丸くしてもよい。こう
すれば、これらの部分への応力集中を緩和できる。
【0049】7.次に、マスク層150を除去する
(g)。 8.最後に、ミラー130を洗浄し、表面に光反射膜を
成膜する。
【0050】続いて、図7に沿ってガラス基板110の
加工法について述べる。 1.ガラス基板110の両面にマスク層151(レジス
ト等)を成膜する(a)。
【0051】2.マスク層151をパターニングする
(b)。三角柱状のミラー支持部132と凹み部112
がエッチングで形成される様にパターニングする。
【0052】3.凹み部112の深さが25μmになる
ように、エッチングを行う(c)。このとき、三角柱状
のミラー支持部132が形成される。
【0053】4.マスク層151を除去し、凹み部11
2に所定のパターンの駆動電極114、116を形成す
る(d)。
【0054】5.図1に示すようなマイクロ光偏向器の
形態になるように、シリコン単結晶薄板120とガラス
基板110を接合する(e)。
【0055】以上のように、本実施例の製造方法によれ
ば、異方性エッチングを1度行うだけで、X字形状断面
を有するトーションスプリング122、124を製造す
ることができる。図3に示すように断面がX字形状にな
っている本実施例の光偏向器のトーションスプリング1
22(124)は、断面二次極モーメントJが小さい割
に、断面二次モーメントIが大きいという特徴がある。
また、その横断面形状が回転対称形状なので、揺動時に
ねじれの軸に垂直な方向の加振力が生じないマイクロ構
造体を実現できる。
【0056】本実施例によれば、単結晶シリコンをトー
ションスプリングの素材に使用することで、ポリシリコ
ンに比べて、より壊れにくく、より小型化が可能で、共
振駆動したときに振動振幅が大きくエネルギー効率の高
い、機械的なQ値が大きなマイクロ構造体を実現でき
る。
【0057】また、揺動したときにトーションスプリン
グの軸に垂直な方向に振動しにくいので、精度が高いマ
イクロ光偏向器を実現でき、機械的なQ値が高いために
共振駆動したときに振動振幅が大きく、エネルギー効率
の高いマイクロ光偏向器を実現できる。更に、本実施例
の製造方法を用いることで、比較的容易にX字形状の断
面を有するトーションスプリングを製造することができ
る。
【0058】[実施例2]図9は、本発明の実施例2の加
速度センサを説明するための斜視図である。図10は、
内部構造を説明するために、上記加速度センサを分解し
て示した図である。また、図11は、図9の切断線20
6における単結晶シリコン薄板220の断面を示してい
る。
【0059】本実施例の加速度センサにおいて、絶縁性
基板210には、凹み部212が形成されている。凹み
部212の底部には検出電極216が配置されている。
シリコン薄板220には、一対のトーションスプリング
222、224と可動部材230が、一体に形成されて
いる。本実施例の特徴であるトーションスプリング22
2、224は、図11より分かるように、それぞれ、断
面形状が十字形状になっている。これは、4つの内角が
270°、8つの内角が90°の12角形断面であり、
回転対称形状である。そして、実質的に扁平な形状部分
の組み合わせで構成され、該扁平な形状部分は最も撓み
やすい方向が交差(ここでは90度)するように配置さ
れている
【0060】可動部材230は、トーションスプリング
222、224によりその長軸の回りに揺動自由に支持
されている。そして、シリコン単結晶薄板220は、検
出電極216と所定の間隔を保つように絶縁性基板21
0上に対抗配置されており、電気的に接地されている。
【0061】以上の構成において、シリコン単結晶薄板
220に対して垂直な方向に加速度が作用すると、可動
部材230に慣性力が作用し、可動部材230は、トー
ションスプリング222、224の長軸の回りに回転変
位する。可動部材230が回転変位すると、検出電極2
16との距離が変化するため、可動部材230と検出電
極216の間の静電容量が変化する。そのため、検出電
極216とシリコン単結晶薄板220の間の静電容量を
従来周知の手段で検出することで、加速度を検出するこ
とができる。
【0062】また逆に、検出電極216に電圧を印加す
ると、可動部材230と検出電極216の間に静電引力
が作用し、可動部材230はトーションスプリング22
2、224の長軸の回りに揺動する。つまり、本実施例
の加速度センサは、静電アクチュエータとしても使用す
ることができる。
【0063】上記加速度センサの作製法について、図1
2と図13を用いて、以下に詳しく述べる。図12
(a)〜(f)は図9の切断線206における断面を表
し、図13(a)〜(e)は図10の切断線209にお
ける断面を表している。
【0064】先ず、図12に沿って単結晶シリコン薄板
220の加工法を述べる。 1.シリコン薄板220の両面に、マスク層250(例
えば、レジスト等)を成膜し、図10に示すような形態
のシリコン薄板220をエッチングで形成できるような
パターニングをフォトリソグラフィ技術で行う(a)。
シリコン薄板220は、可能であれば、ポリシリコンで
あってもよいし、またその面方位は問わない。
【0065】2.ICP-RIEのような深堀りエッチング法
を用いて、十字形状のトーションスプリング222、2
24と可動部材230と枠部以外のシリコン薄板部分を
両面より一定の深さまで垂直エッチングを行う(b)。
この深さは、断面が十字形状のトーションスプリング2
22、224の横棒部の厚さを規定するものである(こ
の深さの約倍が横棒部の厚さとなる)。トーションスプ
リング222、224の縦棒部の厚さは次の新たなマス
ク層251の中央のストライプ部の幅で規定される。
【0066】3.マスク層250を除去した後に、新た
なマスク層251を成膜し、パターニングを行う
(c)。 4.再び、ICP-RIEのようなエッチング法を用いて、垂
直エッチングを行う。まず、エッチングは図中下面から
行い、2.で掘った場所の深さがシリコン薄板220の
厚み中央に達するまで行う(d)。 5.今度は、2.で掘った場所がシリコン薄板220を
貫通するまで図中上面から垂直エッチングを行う
(e)。 6.最後に、マスク層251を除去する(f)。
【0067】次に、図13に沿って絶縁性基板210の
加工法を述べる。 1.絶縁性基板210の両面にマスク層252(レジス
ト等)を成膜する(a)。
【0068】2.図10に示すような形態の絶縁性基板
210をエッチングで形成できるようにマスク層252
をパターニングする(b)。
【0069】3.凹み部212の深さが15μmになる
ように、エッチングを行い、凹み部212を形成する
(c)。
【0070】4.マスク層252を除去し、凹み部21
2に検出電極216を蒸着などで形成する(d)。
【0071】5.図9に示すような加速度センサの形態
になるように、シリコン薄板220とガラス基板210
を接合する(e)。
【0072】本実施例の特徴である図11のような十字
状の断面形状を有するトーションスプリングにおいて
も、断面二次極モーメントJが小さいわりに、断面二次
モーメントIが大きいという特徴がある。更に、T字断
面のトーションスプリングと異なり、断面形状を回転対
称にすることで、揺動したときに、ねじれの軸に垂直な
方向の加振力が生じないマイクロ構造体を実現できる。
【0073】また、単結晶シリコンを素材に使用したこ
とで、ポリシリコンに比べて機械的なQ値が大きいマイ
クロ構造体を実現できる。また、揺動時に可動部がねじ
りの軸に垂直な方向に振動しにくくなるため、ノイズの
少ない力学量センサを実現でき、従来よりも機械的なQ
値が高く、感度の高い力学量センサを実現できる。
【0074】また、本実施例によれば、揺動時に可動部
がねじりの軸に垂直な方向に振動しにくいため、動きの
精度が高いマイクロアクチュエータを実現でき、従来よ
りも機械的なQ値が高いため、共振駆動を行なったとき
に振幅を大きくすることができ、また、エネルギー効率
の高いマイクロアクチュエータを実現できる。
【0075】更に、本実施例によれば、比較的容易に本
発明のマイクロ構造体を製造することができる。
【0076】[実施例3]図14は、本発明の実施例3の
マイクロ光偏向器を説明するための斜視図を示してい
る。図15と図16は、それぞれ上面図と側面図であ
る。図16においては、分かりやすくするために、シリ
コン単結晶薄板320の一部を切断して示している。図
17は、本実施例の特徴であるトーションスプリングの
構造を説明するための、図14の切断線306における
シリコン単結晶薄板320の断面図を示している。
【0077】本実施例のマイクロ光偏向器において、シ
リコン単結晶薄板320には、バルクマイクロマシニン
グ技術により、トーションスプリング328、329と
ミラー330が、一体に形成されている。ミラー330
の端には、軟磁性体材料からなる可動コア341が固定
されている。本実施例の特徴であるトーションスプリン
グ328、329は、図17の断面図に示すように、断
面形状がH字形状となっている。これは、4つの内角が
270°、8つの内角が90°の12角形であり、回転
対称形状である。そして、実質的に扁平な形状部分の組
み合わせで構成され、該扁平な形状部分は最も撓みやす
い方向が交差(90度)するように配置されている
【0078】ミラー330は、表面に光の反射率の高い
物質がコーティングされており、トーションスプリング
328、329によりその長軸であるねじり軸の回りに
揺動自在に支持されている。
【0079】ガラス基板340の上には、図15で示す
形状の軟磁性体材料からなる固定コア342が配置され
ており、この固定コア342をコイル345が周回して
いる。そして、シリコン単結晶薄板320とガラス基板
340は、可動コア341と固定コア342のほぼ平行
に対向する面が、所定の間隔を保つように接合されてい
る。すなわち、ミラー330が揺動するときに、これら
対向する面がほぼ平行状態を保ったままその重なり面積
(可動コア341が、固定コア342で発生した磁束を
切る断面積)が変化する様になっている。可動コア34
1と固定コア342で2つの間隙を含む閉じた直列磁気
回路が形成される。
【0080】図18を用いて、本実施例の光偏向器の動
作について説明する。コイル345に通電すると、固定
コア342が励磁される。図18では、固定コア342
の図中手前側がN極に、奥側がS極に励磁されている様
子を表している。すると、可動コア341は、上記対向
面の重なり面積が増す方向(固定コア342で発生した
磁束路に吸引される方向)、即ち図18の矢印の方向に
引き付けられる。可動コア341と固定コア342は、
図16に示すように、上記対向面の重なり面積が増加で
きる様に非通電時には高さが異なる状態で配置されてい
るので、トーションスプリング328、329の回りに
左回りの回転モーメントが生じる。ミラー330の共振
周波数に合わせてコイル345への通電をON/OFF
すると、ミラー330がトーションスプリング328、
329の回りに共振を起こす。この状態でミラー330
に光線を入射することで、光の走査を行うことができ
る。
【0081】次に、本光偏向器の作製方法を説明する。
まず、図19を用いて、シリコン単結晶薄板320の加
工方法を説明する。図中左側は、図14の切断線306
における断面図であり、右側は、切断線309における
断面図である。
【0082】1.先ず、シリコン単結晶薄板320の片
面に、種電極層360を成膜する。(a)。
【0083】2.種電極層360の上に、厚膜レジスト
層361(例えば、MicroChem社製SU−8)を成膜
し、フォトリソグラフィ技術で可動コア341形成用の
パターニングを行う(b)。
【0084】3.軟磁性体層362を種電極層360の
上に電解メッキで成膜する(c)。
【0085】4.厚膜レジスト層361及び種電極層3
60を除去する(d)。軟磁性体層362の下の種電極
層360はそのまま残る。
【0086】5.シリコン単結晶薄板320の両面に、
マスク層350(例えば、レジスト等)を成膜し、図1
4に示す形態の単結晶薄板320形成用のパターニング
をフォトリソグラフィ技術で行う(e)。
【0087】6.ICP-RIEのようなエッチング法を用い
て、両面より一定の深さまで垂直エッチングを行う
(f)。この深さは、断面がH字形状のトーションスプ
リング328、329の中央の架橋部の厚さを規定する
ものである。この深さの倍がこの架橋部の厚さとなる。 7.マスク層350を除去し、新たなマスク層351を
成膜、及びパターニングする(g)。
【0088】8.ICP-RIEのようなエッチング法を用い
て、下面より垂直エッチングを行う。エッチングは、最
も深い部位がシリコン単結晶薄板320の中央に達する
まで行う(h)。
【0089】9.更に、ICP-RIEのようなエッチング法
を用いて、上面より垂直エッチングを行う。エッチング
は、最も深い部位がシリコン単結晶薄板320を貫通す
るまで行う(i)。トーションスプリング328、32
9の部分では、H字形状のトーションスプリング32
8、329の所定の厚さの架橋部を残した所で止る。H
字形状のトーションスプリング328、329の両側の
柱部の厚さ(典型的には架橋部の厚さと等しい)はマス
ク層351の上下両面の一対のストライプ部の幅で規定
される。 10.最後に、マスク層351を除去する(j)。
【0090】次に、図20を用いて、ガラス基板340
の加工方法を説明する。図20は、図14の切断線30
7における断面図である。
【0091】1.ガラス基板340の片面に種電極層3
70を成膜する(a)。 2.種電極層370の上に厚膜レジスト層371を成膜
し、固定コイル342形成用のパターニングを行う
(b)。 3.種電極層370の上に、コイル345の下配線層3
72を電解メッキで成膜する(c)。 4.下配線層372部分以外の厚膜レジスト層371と
種電極層370を除去する(d)。 5.下配線層372の上に、絶縁層373を成膜し、両
側部の配線層382、383形成用のパターニングを行
う(e)。
【0092】6.絶縁層373の上に、種電極層374
を成膜する(f)。 7.種電極層374の上に厚膜レジスト層375を成膜
し、固定コア342である軟磁性体層376と両側部の
配線層382、383を形成できる様にパターニングを
行う(g)。 8.厚膜レジスト層375の無い種電極層374の部分
上に、軟磁性体層376と両側部の配線層382、38
3を電解メッキで成膜する(h)。 9.厚膜レジスト層375と種電極層374を除去する
(i)。 10.再び絶縁層377を成膜し、上配線層380形成
用のパターニングを行う(j)。このパターニングで、
絶縁層377は両側部の配線層382、383の頂部の
所のみ除かれている。
【0093】11.絶縁層377の上に、種電極層37
8を成膜する(k)。 12.種電極層378の上に厚膜レジスト層379を成
膜し、パターニングを行う(l)。このパターニング
で、厚膜レジスト層379は両側部の配線層382、3
83の外部の所のみ除かれている。 13.種電極層378の上に、上配線層380を電解メ
ッキで成膜する(m)。 14.最後に、厚膜レジスト層379と種電極層378
を除去する(n)。
【0094】最終的に、図14に示すような光偏向器の
形態になるように、シリコン単結晶薄板320とガラス
基板340を接合する。
【0095】本実施例の特徴である、図17のようなH
字形状断面を有するトーションスプリングにおいても、
ねじれやすくて、撓みにくいという特徴がある。また、
本実施例においても、揺動時に可動部がねじりの軸に垂
直な方向に振動しにくくなるため、精度が高く、外乱の
影響を受けにくい光偏向器を実現でき、従来よりも機械
的なQ値が高いため、共振駆動を行ったときに、振幅が
大きくエネルギー効率が高い。
【0096】[実施例4]図21は、実施例4の光走査型
ディスプレイを説明する図である。X光偏向器401と
Y光偏向器402は、実施例3の光偏向器と同様のもの
である。コントローラ409は、X光偏向器401とY
光偏向器402を制御して、レーザ光線410をラスタ
ー状に走査し、表示する情報に応じてレーザ発振器40
5を変調することで、スクリーン407上に画像を2次
元的に表示する。
【0097】本発明の光偏向器を光走査型ディスプレイ
に適用することで、画像のぶれが少なく、エネルギー効
率が高い光走査型ディスプレイを実現できる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トーションスプリングが、その長軸に垂直な面の断面形
状が回転対称形状であり、且つ実質的に扁平な形状部分
の組み合わせで構成され、該扁平な形状部分は最も撓み
やすい方向が交差するように配置されているので、ねじ
れ易く撓みにくくて、ねじれの軸に垂直な方向に加振力
が生じることのないトーションスプリングを持つマイク
ロ構造体を提供することができる。
【0099】また、揺動したときに、ねじれの軸に垂直
な方向に加振力が生じることがないため、ノイズの少な
いマイクロ力学量センサを提供でき、単結晶材料を用い
る場合は機械的なQ値が高いために、ノイズが少なく、
感度の高い、力学量センサを提供できる。また、揺動し
たときに、ねじれの軸に垂直な方向に加振力が生じるこ
とがないため、不要な方向の動きの少ないマイクロアク
チュエータを提供でき、単結晶材料を用いる場合は機械
的なQ値が高いため、共振駆動したときに振幅が大き
く、また、エネルギー効率の高いマイクロアクチュエー
タを提供できる。また、揺動したときに、ねじれの軸に
垂直な方向に加振力が生じることがないため、走査光の
ぶれが少ないマイクロ光偏向器を提供でき、単結晶材料
を用いる場合は機械的なQ値が高いため、共振駆動した
ときに振幅が大きく、また、エネルギー効率の高いマイ
クロ光偏向器を提供できる。
【0100】また、本発明によれば、揺動したときに、
ねじれの軸に垂直な方向に加振力が生じることがないた
め、走査光のぶれが少ない光走査型ディスプレイを提供
でき、単結晶材料を用いる場合は機械的なQ値が高いた
め、エネルギー効率が高い光走査型ディスプレイを実現
できる。
【0101】更に、本発明の製造方法を用いることで、
本発明のマイクロ構造体、マイクロ光偏向器、マイクロ
力学量センサ及びマイクロアクチュエータを比較的容易
に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の光偏向器を説明するための
斜視図である。
【図2】実施例1の光偏向器を説明するための分解図
(a)、及びトーションスプリングの縦断面図(b)で
ある。
【図3】実施例1の光偏向器を説明するためのトーショ
ンスプリングの部分の横断面図である。
【図4】実施例1の光偏向器を説明するための平面図で
ある。
【図5】シリコンの異方性エッチングを説明する図であ
る。
【図6】実施例1の光偏向器のシリコン単結晶薄板の作
製プロセスを説明する図である。
【図7】実施例1の光偏向器のガラス基板の作製プロセ
スを説明する図である。
【図8】本発明の作用を説明するためにトーションスプ
リングの1例の断面を示す図である。
【図9】本発明の実施例2の加速度センサを説明するた
めの斜視図である。
【図10】実施例2の加速度センサを説明するための分
解図である。
【図11】実施例2の加速度センサを説明するためのト
ーションスプリングの部分の横断面図である。
【図12】実施例2の加速度センサのシリコン単結晶薄
板の作製プロセスを説明する図である。
【図13】実施例2の加速度センサのガラス基板の作製
プロセスを説明する図である。
【図14】本発明の実施例3の光偏向器を説明する斜視
図である。
【図15】実施例3の光偏向器を説明する上面図であ
る。
【図16】実施例3の光偏向器を説明する一部破断した
側面図である。
【図17】実施例3の光偏向器のトーションスプリング
を説明する断面図である。
【図18】実施例3の光偏向器の動作原理を説明する図
である。
【図19】実施例3の光偏向器のシリコン単結晶薄板の
作製プロセスを説明する図である。
【図20】実施例3の光偏向器の固定コアとコイルの作
製プロセスを説明する図である。
【図21】本発明の実施例4の光走査型ディスプレイを
説明する図である。
【図22】本発明のトーションスプリングの例の断面形
状を説明する図である。
【図23】T字状断面形状のトーションバーを説明する
斜視図である。
【図24】T字状断面形状のトーションバーを説明する
断面図である。
【図25】従来の光偏向器を説明するための斜視図であ
る。
【図26】従来の光偏向器を説明するための分解図であ
る。
【図27】従来の光偏向器を説明するための断面図であ
る。
【図28】従来の光偏向器を説明するためのトーション
バーの部分の断面図である。
【図29】従来のハードディスク用ジンバルを説明する
上面図である。
【図30】従来のハードディスク用ジンバルを説明する
ための断面図である。
【図31】従来のハードディスク用ジンバルの作製プロ
セスを説明する図である。
【符号の説明】
110、210、340 ガラス基板 112、212 凹み部 114、116 駆動電極 120、220、320 シリコン単結晶薄板 122、124、222、224、328、329
トーションスプリング 122a、124a トーションスプリングの付け
根部の斜面 130、330 ミラー 132 ミラー支持部 150、250、251、350 マスク層 216 検出電極 230 揺動部材 341 可動コア 342 固定コア 345 コイル 360、370、374、378 種電極層 362、376 軟磁性体層 361、371、375、379 厚膜レジスト層 372 下配線層 373、377 絶縁層 380 上配線層 382、383 側部配線層 401 X光偏向器 402 Y光偏向器 405 レーザ発振器 407 スクリーン 409 コントローラ 410 レーザ光線 1010 絶縁性基板 1014、1016 駆動電極 1020 シリコン薄板 1022、1024、2001、2002 トーシ
ョンバー 1030、2011 ミラー 1032 ミラー支持部 2020 ジンバル 2022、2024 ロールトーションバー 2026、2028 ピッチトーションバー 2030 ヘッド支持体 2031 支持枠 2091 型取り用シリコンウェハー 2092 犠牲層 2093 ポリシリコン層 2094 エポキシ樹脂 2095 パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 26/08 G02B 26/08 E 26/10 104 26/10 104Z (72)発明者 廣瀬 太 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 八木 隆行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 水谷 英正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 島田 康弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA12 AB14 AC04 AZ01 AZ08 2H045 AB06 AB10 AB16 AB73 2H049 AA06 AA37 AA44 AA50 AA68 AA69

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、少なくとも一つ以上の揺動体を有
    し、前記揺動体が1本以上のトーションスプリングによ
    って前記基板に対して弾性的に揺動自由に支持されてい
    るマイクロ構造体において、前記トーションスプリング
    は、その長軸に垂直な面の断面形状が回転対称形状であ
    り、且つ実質的に扁平な形状部分の組み合わせで構成さ
    れ、該扁平な形状部分は最も撓みやすい方向が交差する
    ように配置されていることを特徴とするマイクロ構造
    体。
  2. 【請求項2】前記トーションスプリングのねじり中心軸
    が、ほぼ前記揺動体の重心を通ることを特徴とする請求
    項1に記載のマイクロ構造体。
  3. 【請求項3】前記トーションスプリングの材質が単結晶
    材料から成ることを特徴とする請求項1または2に記載
    のマイクロ構造体。
  4. 【請求項4】前記単結晶材料がシリコン単結晶であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載のマイクロ構造体。
  5. 【請求項5】前記基板、揺動体、トーションスプリング
    が共通の基板から一体的に形成されていることを特徴と
    する請求項1乃至4の何れかに記載のマイクロ構造体。
  6. 【請求項6】(100)シリコン基板が用いられ、トー
    ションスプリングが該シリコン基板の異方性エッチング
    で形成されて、その外面を画する該(100)シリコン
    基板面に対する斜面が(111)面であることを特徴と
    する請求項1乃至5の何れかに記載のマイクロ構造体。
  7. 【請求項7】前記基板或いは揺動体に繋がるトーション
    スプリングの付け根部の外面を画する該(100)シリ
    コン基板面に対する面が(111)面であることを特徴
    とする請求項6に記載のマイクロ構造体。
  8. 【請求項8】前記トーションスプリングの横断面形状が
    X字状であることを特徴とする請求項6または7に記載
    のマイクロ構造体。
  9. 【請求項9】平板状基板が用いられ、トーションスプリ
    ングが該平板状基板の深堀りエッチングで形成されて、
    その外面を画する面が該平板状基板面とこの面に対する
    垂直面或いは平行面から成ることを特徴とする請求項1
    乃至5の何れかに記載のマイクロ構造体。
  10. 【請求項10】前記トーションスプリングの横断面形状
    がX字状、十字状、H字状、N字状、或いはS字状であ
    ることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のマ
    イクロ構造体。
  11. 【請求項11】前記トーションスプリングの角部が等方
    性エッチングで軽く丸くされて、前記トーションスプリ
    ングの角部への応力集中が緩和されていることを特徴と
    する請求項1乃至10の何れかに記載のマイクロ構造
    体。
  12. 【請求項12】前記揺動体が一つであり、直線に沿って
    伸びた一つないし一対のトーションスプリングによって
    該揺動体が前記基板に対して弾性的に略該直線の回りに
    揺動自由に支持されていることを特徴とする請求項1乃
    至11の何れかに記載のマイクロ構造体。
  13. 【請求項13】前記揺動体が複数であり、該複数の揺動
    体が入れ子式に配置され、各揺動体が、各直線に沿って
    伸びた一対のトーションスプリングによって、その外側
    の揺動体或いは前記基板に対して弾性的に略該各直線の
    回りに揺動自由に支持されていることを特徴とする請求
    項1乃至11の何れかに記載のマイクロ構造体。
  14. 【請求項14】前記各直線が互いに角度を成して伸びて
    いることを特徴とする請求項13に記載のマイクロ構造
    体。
  15. 【請求項15】前記角度が90度であることを特徴とす
    る請求項14に記載のマイクロ構造体。
  16. 【請求項16】前記揺動体が複数であり、該複数の揺動
    体がトーションスプリングを介在させて直列的に配置さ
    れ、最も外側の揺動体が前記基板にトーションスプリン
    グを介在させて支持されていることを特徴とする請求項
    1乃至11の何れかに記載のマイクロ構造体。
  17. 【請求項17】請求項1乃至16の何れかに記載のマイ
    クロ構造体と、前記基板と前記揺動体の相対変位を検出
    する変位検出手段を有することを特徴とするマイクロ力
    学量センサ。
  18. 【請求項18】請求項1乃至16の何れかに記載のマイ
    クロ構造体と、前記揺動体を前記基板に対して相対的に
    駆動する駆動手段を有することを特徴とするマイクロア
    クチュエータ。
  19. 【請求項19】前記駆動手段が、固定コアと、該固定コ
    アを周回するコイルと、前記揺動体に接合された可動コ
    アからなる電磁アクチュエータであることを特徴とする
    請求項18に記載のマイクロアクチュエータ。
  20. 【請求項20】請求項1乃至16の何れかに記載のマイ
    クロ構造体と、前記揺動体を前記基板に対して相対的に
    駆動する駆動手段と、前記揺動体に設けられた光反射手
    段を有することを特徴とするマイクロ光偏向器。
  21. 【請求項21】前記駆動手段が、固定コアと、該固定コ
    アを周回するコイルと、前記揺動体に接合された可動コ
    アからなる電磁アクチュエータであることを特徴とする
    請求項20に記載のマイクロ光偏向器。
  22. 【請求項22】前記光反射手段が、光反射面或いは回折
    格子であることを特徴とする請求項20または21に記
    載のマイクロ光偏向器。
  23. 【請求項23】請求項20乃至22の何れかに記載のマ
    イクロ光偏向器と、変調可能な光源と、前記光源の変調
    と前記マイクロ光偏向器の揺動体の動作を制御する制御
    手段を有することを特徴とする光走査型ディスプレイ。
  24. 【請求項24】請求項6乃至8の何れかに記載のマイク
    ロ構造体の製造方法であって、(100)シリコン基板
    の両面にマスク層を成膜する工程と、前記両面のマスク
    層を前記揺動体とトーションスプリングの形態に応じて
    パターニングする工程と、前記(100)シリコン基板
    を異方性エッチングする工程を含むことを特徴とするマ
    イクロ構造体の製造方法。
  25. 【請求項25】前記異方性エッチングをアルカリ溶液を
    用いて行うことを特徴とする請求項24に記載のマイク
    ロ構造体の製造方法。
  26. 【請求項26】請求項9または10に記載のマイクロ構
    造体の製造方法であって、基板の両面にマスク層を成膜
    する工程と、前記両面のマスク層を前記揺動体とトーシ
    ョンスプリングの形態に応じてパターニングする工程
    と、前記基板を片面より深堀りエッチングする工程と、
    前記基板を他面より深堀りエッチングする工程を含むこ
    とを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。
  27. 【請求項27】前記基板がシリコン基板であることを特
    徴とする請求項26に記載のマイクロ構造体の製造方
    法。
  28. 【請求項28】前記トーションスプリングの角部を等方
    性エッチングして、前記トーションスプリングの角部を
    丸くし、前記トーションスプリングの角部への応力集中
    を緩和する工程を更に含むことを特徴とする請求項24
    乃至27の何れかに記載のマイクロ構造体の製造方法。
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