JP2002319129A - 光記録媒体、光記録媒体における識別情報取得方法及びディスク装置 - Google Patents

光記録媒体、光記録媒体における識別情報取得方法及びディスク装置

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JP2002319129A
JP2002319129A JP2001120531A JP2001120531A JP2002319129A JP 2002319129 A JP2002319129 A JP 2002319129A JP 2001120531 A JP2001120531 A JP 2001120531A JP 2001120531 A JP2001120531 A JP 2001120531A JP 2002319129 A JP2002319129 A JP 2002319129A
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Takehisa Ishida
武久 石田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改ざんが不可能な識別情報を有する光記録媒
体、またこの識別情報に基づいて確実に光記録媒体を識
別できる識別情報取得方法及びディスク装置を提供す
る。 【解決手段】 光記録媒体1に、可逆的な書き込み可能
な書き換え領域2と共に、不可逆的な書き込みが可能な
追記領域3を設けた。この光記録媒体1の追記領域3に
は、固有の識別情報が記録されていることとする。ま
た、書き換え領域2の信号記録層5は、磁気光学効果を
示す光磁気記録材料または光照射によって可逆的に相変
化する光記録材料からなることとする。そして、この光
記録媒体1から識別情報を読み取る場合、追記領域1の
識別情報記録位置において信号消去を行った後、当該信
号消去を行った部分における光信号を識別情報として読
み取ることとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、この
光記録媒体における識別情報取得方法及びディスク装置
に関し、特には改ざんが困難な固有の識別情報を記録可
能な書き換え型の光記録媒体、また例えばネットワーク
を介して情報信号を配信する際に各光記録媒体を個別に
識別して不正な受信を防止し、情報信号に対する確実な
課金を可能にする識別情報取得方法ならびにディスク装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ネットワーク、特にインターネッ
トの普及により、従来はコンパクトディスクやビデオカ
セットに代表されるパッケージメディアの形で配付され
ていたソフトウエア、音楽、映像などの情報を、形のな
いネットワーク上の電気信号としてユーザー側の記憶装
置に配信するビジネス形態が増加してきている。例え
ば、インターネットを介してユーザー側のパーソナルコ
ンピュータにダウンロードした配信情報は、このパーソ
ナルコンピュータに備えられた記憶装置や、このパーソ
ナルコンピュータに接続された記録装置に記録される。
【0003】このような配信情報を記録するメディアと
して光記録媒体がある。光記録媒体は、透明基板上に信
号記録層を介して光反射層を設けてなり、この信号記録
層に対して透明基板側からレーザ光を照射することで信
号の記録再生が行われる。このような光記録媒体として
は、磁気光学効果を示す光磁気材料を用いて信号記録層
を形成した光磁気ディスクや、光照射によって可逆的に
相変化する材料を用いて信号記録層を形成した相変化型
光ディスクなどがあり、これらの光記録媒体は情報の書
き換えが可能な光記録媒体として用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
光記録媒体に対する情報のネットワーク配信において
は、配信情報の盗用を防ぐためのセキュリティと確実な
課金が重要である。このため、情報の配信に際しては、
ユーザー名とパスワードによって配信先を認証した後に
情報を送信したり、またはクレジットカード番号と引き
換えに情報を送信する方法が一般的に行われている。
【0005】しかし、このようなユーザー名とパスワー
ドによる認証では、他人による「なりすまし」の可能性
がないとは言えず、情報の配信を行う側からは情報の盗
用の危険性や、また、情報の配信を受ける側からは不正
な課金をされる危険性が危惧されている。また、クレジ
ットカード番号を送受信する場合においても同様の危険
性があるのは否めない。
【0006】そこで、情報受信側の光記録媒体に、記録
装置または記録媒体自体を識別するための固有の識別情
報を、凹凸パターンからなるピット列として記録してお
く構成がある。この場合、情報送信側は、情報の配信を
行う際に、記録媒体に記録された識別情報に基づいて、
その記録装置または記録媒体が正規にライセンスされた
ものであるか否かをチェックし、それが正規にライセン
スされたものであることが確認された場合に限って、情
報の配信または記録を行う。
【0007】ところが、識別情報をピット列として形成
した光記録媒体の製造においては、同一のスタンパーを
用いてピット列を形成するため、同じスタンパーを用い
て製造された光記録媒体には、同一の識別情報が記録さ
れることになり、各光記録媒体に固有の識別情報を記録
することができなかった。
【0008】また、このような識別情報を備えた光記録
媒体であっても、認識情報となる記録信号を違法にコピ
ーして書き換え領域に記録することは可能であり、新た
に記録された情報による「なりすまし」を完全に防止す
ることはできなかった。このため、この光記録媒体に書
き込まれた情報を、当該光記録媒体自体を識別するため
の確実な識別情報として用いることができず、したがっ
てこの識別情報に基づいて、ネットワーク上の情報のデ
ィスクへの記録を禁止、許可、制限すること、あるいは
課金を行うことが困難であった。
【0009】そこで本発明は、改ざんが困難な識別情報
を記録できる書き換え型の光記録媒体、さらにはこの識
別情報に基づいて確実に各光記録媒体を個別に認証する
ことが可能な識別情報取得方法及びディスク装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の光記録媒体は、可逆的な書き込み可能
な書き換え領域と共に不可逆的な書き込みが可能な追記
領域を備えたことを特徴としている。また追記領域に
は、この光記録媒体に固有の識別情報が記録されている
こととする。
【0011】このような構成の光記録媒体では、書き換
え領域と共に追記領域が設けられているため、この追記
領域に対して後の書き換えが不可能な情報が記録され
る。しかも、この追記領域に記録される情報は、光記録
媒体製造後に記録されるため、各光記録媒体に対して固
有の情報が記録される。したがって、この追記領域に記
録された個別の識別情報に基づいて、書き換え領域を備
えた当該光記録媒体の個別の認証が行われる。
【0012】さらに本発明の識別情報取得方法は、上述
した構成の光記録媒体から識別情報を読み取る識別情報
取得方法であって、追記領域の識別情報記録位置におい
て信号消去を行った後、当該信号消去を行った部分にお
ける光信号を識別情報として読み取ることを特徴として
いる。
【0013】このような識別情報取得方法では、光信号
を読み取る前に信号消去が行われるため、光記録媒体が
追記領域を持たない書き換え型のものである場合には、
消去及び読み取りを行った位置から信号を読み取ること
はできない。したがって、読み取られる識別情報は、追
記領域に記録された信号(認識情報)のみとなり、これ
に基づいていて各光記録媒体の個別の認証が確実に行わ
れる。
【0014】また本発明のディスク装置は、上述した構
成の光記録媒体に対して情報の記録、消去および再生を
行うディスク装置であり、追記領域の識別情報記録位置
において信号消去動作を行った後、当該信号消去動作を
行った位置における光信号を識別情報として読み取るよ
うに、記録再生手段およびその位置決め手段を操作する
識別情報検出制御部を備えたことを特徴としている。
【0015】このような構成のディスク装置において
は、光記録媒体の追記領域に記録された識別情報のみを
読み取る上述の識別情報取得が行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、光記
録媒体、識別情報取得方法、ディスク装置の順に説明
し、その後さらにこれらを適用した情報配信方法を説明
する。
【0017】<光記録媒体>図1には本発明の光記録媒
体の斜視図を示し、図2には図1のA−B断面を矢印方
向からみた断面図を示す。これらの図に示す光記録媒体
1は、ディスク状の光記録媒体1であり、ディスク面に
は、情報の書き換えが可能な書き換え領域2と共に、こ
の光記録媒体1自体のディスク情報が記録される追記領
域3が備えられている。
【0018】書き換え領域2は、例えばポリカーボネー
ト(PC)のような透明材料からなるディスク状の支持
基板4の一主面上に、薄膜状の書き換え記録層5を介し
て薄膜状の光反射層6を積層してなる領域である。
【0019】一方、追記領域3は、上述した支持基板4
の一主面上における一部のトラック、例えば内周側の数
トラック分に設けられている。この追記領域3は、支持
基板4の一主面上に、薄膜状の追加記録層7を介して薄
膜状の光反射層8を積層してなる領域である。
【0020】尚、ここでは、製造工程の削減の都合上、
書き換え領域2の光反射層6上にも追加記録層7と光反
射層8が積層されている構成を図示した(図2参照)。
しかし、書き換え領域2の支持基板4上に書き換え記録
層5のみを介して直接光反射層6が設けられ、追記領域
3の支持基板4上に追加記録層7のみを介して直接光反
射層8が設けられていれば、書き換え領域2の光反射層
6上に追加記録層7と光反射層8とを積層させる必要は
ない。そして、書き換え領域2および追記領域3におい
て、書き換え記録層5および追加記録層7が重ねられて
いない場合には、光反射層6と光反射層8とを共通した
一層の光反射層として設けても良い。尚、同様に製造工
程の削減を考慮した場合、図示した状態とは逆に、追記
領域3の光反射層8上に、書き換え記録層5および光反
射層6を積層させた構成であっても良い。
【0021】また、以上のような構成の書き換え領域2
と追記領域3とを覆う状態で、例えば光硬化樹脂などか
らなる保護層9が支持基板4上に設けられていることと
する。この光記録媒体1に対しては、支持基板4側から
の光(例えばレーザ光)Hの照射によって、記録再生が
行われる。
【0022】また、ここでの図示は省略したが、書き換
え領域2および追記領域3の支持基板4の記録再生面側
には、記録トラックに沿って溝状のグルーブが形成され
ている。このグルーブは、書き換え領域2及び追記領域
3における記録再生位置、すなわちアドレスを示す機能
を担うものであり、これを覆う状態で各層が設けられて
いることとする。
【0023】ここで、書き換え領域2に設けられた書き
換え記録層5は、レーザ光Hの照射によって、信号の記
録、再生、消去を行うことが可能な層であることとす
る。このような書き換え記録層5としては、例えば光磁
気記録型や、相転移型の層がある。
【0024】このうち光磁気記録型の書き換え記録層5
は、光照射による温度上昇によって保磁力が低下して外
部磁界の方向に磁化反転すると共に、カー効果やファラ
デー効果などの磁気光学特性を有する材料からなること
とする。このような材料としては、例えば、TbFeC
o、TbFeCoCr、GdFeCo、GdFe等の希
土類・遷移元素金属合金などを挙げることができる。そ
して、書き換え記録層5は、これらの材料層を単層また
は積層して用いたり、さらにこれらの材料層でSi層を
挟持した構成としても良い。また、この光磁気記録型の
書き換え記録層5は、誘電体膜の間に挟持された状態で
支持基板4と光反射層6との間に配置されることとす
る。
【0025】図3には、このような光磁気記録型の書き
換え記録層5を用いた書き換え領域2の一構成例を示
す。この図に示すように、支持基板4上に設けられた信
号記録層5は、例えばTbFeCoCrからなり、Si
34からなる誘電膜5a、5bに挟持された状態で、P
Cからなる支持基板4とAlTiからなる光反射層6と
の間に設けられる。これらの各層は薄膜として形成さ
れ、例えば図示したような各膜厚を有している。
【0026】また、相転移型の書き換え記録層5は、強
度の異なるレーザ光を照射したり、レーザ光の照射によ
る加熱/冷却速度をコントロールすることによって、非
晶質相と結晶質相との間で自在に相転移する材料で構成
されることとする。この場合、非晶質層と結晶質層とで
反射率が異なるため、この信号記録層5に対する信号の
書き換えが可能になる。
【0027】このような書き換え記録層5の一例として
は、Se、S、Teなどカルコゲンと呼ばれる材料が用
いられ、Te−TeO2合金膜や図4に示すようなSb
TeGeIn膜を例示することができる。このような書
き換え記録層5は、例えばZnS−SiO2膜5c,5
d間に挟持させた状態で、PCからなる支持基板4とA
gからなる光反射層6との間に設けられる。これらの各
層は薄膜として形成され、例えば図示したような各膜厚
を有している。尚、図示した構成の信号記録層5におい
ては、光照射によってSbTeGeInを相変化させる
ことで、可逆的な信号記録が行なわれる。
【0028】一方、図1および図2に示した追記領域2
に設けられた追加記録層7は、レーザ光Hの照射によっ
て、1回限りの信号の記録と、記録された信号の再生が
可能な層であることとする。このような追加記録層7
は、光照射によって不可逆的に結晶状態や結合状態さら
には形状の変化を生じる材料で構成されている。
【0029】このような追加記録層7としては、例えば
光学的性質の異なる低融点金属膜を、任意の反射率にな
るように初期干渉条件を設定して積層させた構成のもの
を用いることができる。このような構成の追加記録層7
では、レーザ光を照射することによって、相互に溶融拡
散が進んで積層膜の境界がなくなり、反射率が変化す
る。このため、この反射率の変化を利用して記録を行う
ことができる。この拡散は不可逆変化なので、一度だけ
の記録が可能になる。
【0030】このような積層膜間の溶融拡散を利用した
追加記録層7の一例としては、図5に示すように、Sb
2Se3膜71、Bi2Te3膜72、Sb2Se3膜73を
順次積層してなる構成を例示することができる。この
際、光反射層8としては例えばAlが用いられる。これ
らの各層は薄膜として形成され、例えば図示したような
各膜厚を有している。このような構成の追加記録層7に
おいては、光照射によってSb2Se3−Bi2Te3間の
合金化が進み、これによって光照射部の光透過率を変化
させて信号記録が行なわれる。尚この場合、Sb2Se3
膜71、Bi2Te3膜72およびSb2Se3膜73が追
加記録層7となる。
【0031】また、追加記録層7の他の一例として、図
6に示すように、光照射によって不可逆的に変色する有
機色素材料を含有する色素層を挙げることができる。こ
のような追加記録層7(すなわち色素層)を構成する色
素として、メチン系色素、ベンゼンジチオールニッケル
錯体、金属フタロシアニン色素、ナフトキン色素等を用
いることができる。そして、例えばシアニン系色素(例
えばベンズインドリン系シアニン色素)やフタロシアニ
ン系色素の内の1種類または複数種類とともに、これら
の色素の変質を防止するためのクエンチャーを含有する
色素層が用いられる。この際、光反射層8としては例え
ばAuが用いられる。これらの追加記録層7及び光反射
層8は、薄膜として形成され、例えば図示したような膜
厚で形成される。このような構成の追加記録層7におい
ては、光照射によって記録膜分子の結合状態が変化し、
これによって光照射部の光透過率を変化させて信号記録
が行なわれる。
【0032】以上のような追加記録層7の他にも、光照
射によって薄膜を溶融させて穴をあける方式や、薄膜を
バブル上に膨張させる方式の追加記録層7を適用するこ
とができる。
【0033】次に、上述した光記録媒体の製造方法の一
例を、図7を用いて説明する。
【0034】先ず、図7(1)に示すように、表面を平
滑に研摩したガラス基板11上に、ポジ型フォトレジス
ト12を均一な厚さ(例えば50nm)で塗布する。そ
の後、対物レンズにより微少なスポット(例えば直径4
00nm)に集光したレーザ光hを用いて、上述したグ
ルーブ形成のためのパターン露光を行う。次いで、図7
(2)に示すように、現像処理を行うことで、パターン
露光を施した部分のフォトレジストを除去したレジスト
パターン12aをガラス基板11上に形成する。その
後、図7(3)に示すように、このガラス基板11上の
レジストパターン12aを覆う状態で、蒸着膜を介して
例えば厚さ0.4mmのニッケルメッキを施し、これを
スタンパ13とする。このスタンパ13は、グルーブに
対応する凸状パターンが円周に沿って形成されたものに
なる。
【0035】尚、上記スタンパ13の形成は、メッキ処
理による形成に限定されることはなく、研摩した金属板
などにエッチングによって凹凸パターンを形成し、それ
をスタンパ13として使用しても良い。
【0036】以上の後、図7(4)に示すように、射出
成形によってスタンパ13の凸状パターンが転写された
グルーブを有する支持基板4を形成する。この際まず、
ディスクの鋳型となるスタンパ13と、表面平坦なスタ
ンパ13’とを射出成形機(図示省略)に取り付ける。
成形工程が開始されると、射出成形機はスタンパ13,
13’の表面を互いに対向させたまま、ディスク基板の
厚さに相当する距離まで2枚のスタンパ13,13’を
接近させる。このとき2枚のスタンパ13,13’とそ
れらを取り囲む金型部品によってディスク基板の形状を
した密閉空間(キャビティ)ができる。ディスク基板の
中心に当たる部分に配されたノズルからキャビティ内に
高温に熱した樹脂を高圧で射出する。冷却後、樹脂部分
を取り出すと、スタンパ13表面の凸状パターンが一方
の面側に忠実に転写されたグルーブを有する樹脂製の支
持基板4が得られる。
【0037】尚、支持基板4の形成は、スタンパ13を
用いた射出成形に限定されることはなく、表面平坦な支
持基板に対してエッチングを施すことによってグルーブ
となる溝パターンを直接形成しても良い。この場合、リ
ソグラフィー処理によって円盤状の支持基板の表面にレ
ジストパターンを形成し、このレジストパターンをマス
クにして支持基板の表面層に対してイオンミリングなど
のエッチングを行うこととする。
【0038】以上のようにして支持基板4を形成した
後、図8に示すように、支持基板4の内周側に位置する
追記領域3上をマスク21で覆い、このマスク21上か
らのスパッタリングによって支持基板4のグルーブ形成
面側の書き換え領域2に書き換え記録層5および光反射
層6を順次形成する。スパッタリング装置は真空チャン
バーの中に成膜材料からなる物質がターゲットとして置
かれており、アルゴンなどの不活性ガスのイオンをター
ゲットに衝突させ、飛び出して来たターゲット構成原
子、すなわち記録材料原子5aおよび反射材料原子6a
を支持基板4に順次被着させる。これによって、支持基
板4上に書き換え記録層5及び光反射層6を順次形成す
【0039】その後、図2に示すように、光反射層6を
覆う状態で支持基板4のディスク面上に、追加記録層7
および光反射層8を順次形成する。これらの各層は、図
8で示したマスクを取り除いたスパッタリングやその他
の薄膜形成技術によって形成されることとする。以上の
後、光反射層8上に、例えばスピンコート法によって保
護層材料を塗布し、これを硬化させることで保護層9を
形成し、本発明の光記録媒体1が完成する。
【0040】以上のようにして得られた光記録媒体1
は、書き換え領域2と共に追記領域3が設けられている
ため、この追記領域2に対して後の消去および書き換え
が不可能な情報を記録することが可能になる。しかも、
この追記領域3に記録される情報は、光記録媒体1の製
造後に記録されるため、各光記録媒体1に固有の情報を
記録することが可能になる。したがって、この追記領域
3に、各光記録媒体1に固有のID番号を識別情報とし
て記録しておくことで、この識別情報に基づいて書き換
え領域2を備えた当該光記録媒体1の個別の認証を行う
ことが可能になる。
【0041】また特に、追記領域3に識別情報を記録し
た後、この追記領域3の未記録の領域への追記を不可能
にすることで、この識別情報のみが消去および書き換え
不可能な情報として光記録媒体1に記録されることにな
る。したがって、以下の識別情報取得方法で述べる手順
によって、この追記領域3に記録された識別情報のみに
依存する信号情報を再生し、各光記録媒体1を個別に識
別することが可能になる。
【0042】尚、本発明の光記録媒体は、図9に示すよ
うに、保護層9側からのレーザ光Hの照射によって記
録、消去及び再生を行う構成であっても良い。この光記
録媒体1’の書き換え領域2’においては、支持基板4
側から光反射層6、書き換え記録層5、透明材料からな
る保護層9が積層される。一方、追記領域3’において
は、支持基板4側から光反射層8、追加記録層7、透明
材料からなる保護層9が積層される。
【0043】尚、この図においては、書き換え領域2’
の光反射層6と追記領域3’の光反射層8とを1層の共
通した光反射層6(8)とした場合を図示した。しか
し、書き換え領域2’においては光反射層6上に書き換
え記録層5のみを介して直接保護層9が設けられ、追記
領域3’においては光反射層6(8)上に追加記録層7
のみを介して直接保護層9が設けられていれば、このよ
うな積層構造に限定されることはない。
【0044】また、この光記録媒体1’の製造は、マス
クを用いた薄膜形成技術を適用することで、目的とする
領域にのみ各薄膜を積層形成することによって得ること
ができる。
【0045】このような構成の光記録媒体1’であって
も、書き換え領域2’と共に追記領域3’が設けられて
いるため、図2を用いて説明した構成の光記録媒体1と
同様に、追記領域3’に記録された情報に基づいて、書
き換え領域2’を備えた当該光記録媒体1の個別の認証
を行うことが可能になる。
【0046】<識別情報取得方法>次に、上述した各構
成の光記録媒体における識別情報取得方法を図10のフ
ローチャート及び図1ならびに図2に基づいて説明す
る。尚、ここで取得する識別情報とは、光記録媒体1,
1’(以下代表して光記録媒体1)の追記領域3に記録
された情報であることとする。また、追加記録層7に書
き込み可能なレーザ光強度が、後述する書き換え領域に
対する消去のためのレーザ光強度よりも大きく設定され
るように、追加記録層7の特性が調整されていることと
する。この識別情報は、例えば光記録媒体1を出荷する
前に、各光記録媒体1に対して個別に記録された情報で
あることとする。
【0047】この磁気記録装置から識別情報を読み取る
場合、先ず、光記録媒体1の追記領域3において、識別
情報が記録されている位置にディスク装置の光ヘッドを
移動して位置決めを行う(S1)。次に、光記録媒体1
の追記領域3に対して、光ヘッドから記録信号消去用の
レーザ光を照射して消去を行う(S2)。この際、追記
領域3には、書き換え領域2に対して情報の消去を行う
際に照射される強度のレーザ光が照射されることとす
る。またここでは、識別情報が記録されているトラック
方向に光ヘッドを相対的に移動させながら消去を行う。
尚、この光記録媒体1の書き換え領域2が光磁気記録型
の書き換え記録層5を備えている場合には、光ヘッドに
追従して磁気ヘッドも位置決めされ、光ヘッドからの光
照射の際に記録用の磁気ヘッドから磁界を印加して信号
記録層を一定方向に磁化させる消去を行う。
【0048】その後、光ヘッドから記録信号再生用のレ
ーザ光を照射し、追記領域3において上記消去を行った
位置における記録信号を識別情報として再生して読み取
る(S3)。
【0049】そして、例えば読み出された信号に基づい
て、この追記領域3に記録された信号が正規の識別情報
と一致しているか否かを判断する(S4)。そして、正
規の識別情報が記録されていると判断された場合(Ye
s)には、この光記録媒体1が正規の認証を受けた光記
録媒体であると判定する(S5)。そして、読み取られ
た識別情報から、光記録媒体を特定する。一方、S4に
おいて、正規の識別情報が記録されていない判断された
場合(No)には、この光記録媒体1が正規の認証を受
けた光記録媒体ではないと判定する(S6)。
【0050】このような識別情報取得方法によれば、追
記領域3において、書き換え領域2に対する信号消去を
行い、次いで信号消去を行った部分において光信号の読
み取りを行う。このため、認証の対象となる光記録媒体
が追記領域3を持たない書き換え型のものである場合に
は、この光記録媒体からは信号を読み取ることはできな
い。つまり、追記領域3に記録された信号(すなわち識
別情報)のみを読み取ることが可能になるのである。
【0051】したがって、読み取られる識別情報は、追
記領域3に記録された認識情報に対応する信号のみとな
り、これに基づいていて各光記録媒体の個別の認証を確
実に行うことが可能になる。
【0052】さらに、追記領域3に識別情報を記録した
後、この追記領域3への追記を不可能とした光記録媒体
1からは、予め記録された識別情報のみが読み取り可能
となる。したがって、この光記録媒体1に対して、識別
情報の改ざんを行うことは不可能になる。
【0053】このように、各光記録媒体の個別の認証が
確実に行われることで、例えばこの光記録媒体に対して
配信情報の記録を行うことを想定した場合、この光記録
媒体や、この光記録媒体やこれを備えたディスクカート
リッジの価格に、配信する情報の対価を上乗せした価格
で販売し、確実に情報に対して課金するビジネス形態を
実現することができる。また、情報配信に対する課金の
ための認証に、この光記録媒体の識別情報を用いること
も可能になる。さらに、特定の識別情報を持つ光記録媒
体にのみ配信情報のダウンロードを許可することによっ
て、情報のセキュリティを保つことができる。
【0054】<ディスク装置>次に、上述した構成の光
記録媒体に対して情報の記録、消去および再生を行うた
めのディスク装置の要部構成を、図11に基づいて説明
する。
【0055】この図に示すように、ディスク装置は、上
述した各光記録媒体1、1’(ここでは代表して光記録
媒体1)に対して情報の記録、消去および再生を行う光
ヘッド31を備えている。この光ヘッド31は、スピン
ドルモータによって回転自在に配置された光記録媒体1
に対して、当該光ヘッド31のレンズをフォーカス方向
及び光磁気媒体1の半径方向に自在に移動するための2
軸アクチュエーター33に取り付けられている。
【0056】また、光ヘッド31には、光記録媒体1に
書き込まれた情報を再生するための変調、復調を行う再
生回路35、また光記録媒体1に対して情報を記録また
は消去するための変調、復調を行う記録消去回路37が
接続されている。これらの光ヘッド31、再生回路3
5、記録消去回路37が請求項に示す記録消去手段とな
る。尚、この光記録媒体1が光磁気記録媒体である場合
には、光ヘッド31と共にここでの図示を省略した磁気
ヘッドが、光記録媒体1を挟んで光ヘッド31と対向す
る位置に設けられる。この磁気ヘッドは、当該磁気ヘッ
ドを光磁気媒体1の半径方向に自在に移動するための駆
動機構に取り付けられていることとする。そして、この
磁気ヘッドは、記録消去回路37に接続され、上述した
記録消去手段を構成するものとなる。
【0057】また、光ヘッド31を移動させるアクチュ
エータ33(さらに磁気ヘッドを移動させる駆動機構)
には位置制御回路39が接続されており、これらのアク
チュエータ33と位置制御回路39(さらには駆動機
構)が請求項に示す位置決め手段となる。そして、これ
らの再生回路35、記録消去回路37および位置制御回
路39には、識別情報検出制御部41が接続されてお
り、さらにこの識別情報検出制御部41にディスク制御
部43が接続されている。
【0058】尚、ここでの図示は省略したが、再生回路
35、記録消去回路37および位置制御回路39には、
光記録媒体1の書き換え領域2に対して記録、再生及び
消去を行うための制御回路部分も接続されていることと
する。
【0059】ここで、ディスク制御部43に識別情報の
取得を要求する信号が入力された場合、この信号はディ
スク制御部43を介して識別情報検出制御部41に送信
される。これにより、識別情報検出制御部41は、図1
0を用いて説明した識別情報取得方法の手順で光記録媒
体1における追記領域3の情報が読み取られるように、
位置制御回路39、再生回路35及び記録消去回路37
を介して光ヘッド31(及び磁気ヘッド)を制御する。
【0060】つまり、識別情報検出制御部41は、識別
情報の取得を要求する信号を受けた場合に、図10を用
いて説明した識別情報取得方法をプログラムとして実行
するための部分である。この識別情報取得方法を実行さ
せるための一連のプログラムは、例えばこのディスク装
置(例えばパーソナルコンピュータ)側からインターネ
ットを介して外部の情報提供者に情報の送信を要求した
場合に、その情報提供者側からディスク装置にダウンロ
ードされインストールされたものであっても良い。
【0061】以下、識別情報検出制御部41が、識別情
報の取得を要求する信号を受けた場合の動作を説明す
る。
【0062】先ず、光ヘッド31(および磁気ヘッド)
を光記録媒体1の追記領域3上に移動させるように位置
制御回路39に信号を送信し、これによって光ヘッド3
1(および磁気ヘッド)を追記領域3に移動さる。次
に、この追記領域3において記録信号の消去を行うよう
に記録消去回路37に信号を送って記録消去を行い、こ
れに引き続き追記領域3に記録された識別情報の信号を
読み取るように再生回路35に信号を送り、光ヘッド3
1を用いて記録信号の再生を行う。
【0063】このような構成のディスク装置によれば、
例えばこのディスク装置に装着された光記録媒体に対し
て配信された情報を記録させることを想定した場合に、
上述した識別情報取得方法を実施することが可能にな
る。
【0064】<情報配信方法>次に、上述した光記録媒
体を用いることで、実行可能な情報配信方法の一例を、
図12のフローチャートに基づいて説明する。ここで
は、インターネットを介して配信事業者のサーバーか
ら、上述した構成のディスク装置(例えばパーソナルコ
ンピュータ)に装着された光記録媒体に対して音楽や映
画などの情報を配信する場合を想定して説明を行う。
尚、図12においては、左側にクライアント側における
一連の処理プログラムを示し、右側にサーバー側におけ
る一連の処理プログラムを示した。
【0065】ここで、ディスク装置に配置される光記録
媒体には、その追記領域に配信事業者が予め記録した識
別情報が記録されていることとする。この識別情報は、
偽造されてはならない情報であり、かつ情報の配信を受
けた後にも更新する必要のない識別情報であることとす
る。この識別情報は、具体的には各光記録媒体に固有の
ID番号であり、この識別情報(ID番号)に関連づけ
た総プリペイド度数(例えば10時間分の情報配信)、
配信情報のカテゴリーコードなどがサーバー側のデータ
ベースに記録されていることとする。尚、この追記領域
には、この識別情報を記録した後、他の情報を追記でき
ないようにしても良い。
【0066】また、この光記録媒体には、残りのプリペ
イド度数などを履歴情報として工場出荷時に記録してお
くと良い。ここで、この履歴情報を書き換え領域に記録
する場合には、この履歴情報の改ざんが可能になるた
め、残りのプリペイド度数は暗号化して記録しておくこ
とが好ましい。
【0067】そして、情報の配信を受けようとする者
(クライアント)は上述したような識別情報が記録され
た光記録媒体を、店頭などで総プリペイド度数分の情報
量の対価を含んだ価格で購入する。そして、この光記録
媒体を、例えばパーソナルコンピュータのディスク装置
に装着する。そして、クライアントが情報の配信を受け
ようとする時には次のような手順で認証及び配信を行
う。
【0068】先ず、まずクライアント側から、サーバー
に情報の配信要求を出す(S11)。ここでは、例えば
2時間分の映画番組の配信を要求したとする。すると、
サーバーはクライアント側のディスク装置に対して光記
録媒体の追記領域に記録されている識別情報を読み出す
よう指令を返す(S12)。クライアント側では、この
指令を受信した場合、例えば光記録媒体の追記領域にお
いて図10を用いて説明したS1〜S3の識別情報取得
方法を実行する(S13)。
【0069】ここで、クライアント側においてこの識別
情報取得方法を実行するにあたっては、クライアント側
のディスク装置がこの識別情報取得方法をプログラムと
して実行するための識別情報検出制御部を予め備えてい
るか、または備えていない場合には、サーバー側からク
ライアント側のディスク装置(パーソナルコンピュー
タ)に、識別情報取得方法を実行させるための一連のプ
ログラムをダウンロードしても良い。
【0070】次に、識別情報取得の動作によって光記録
媒体の追記領域に識別情報が記録されているか否かを判
断し(S14)、記録されていた場合には読み出した識
別情報をサーバー側に送信する(S15)。一方、記録
されていない場合には「識別情報なし」の情報をサーバ
ー側に送信する(S16)。
【0071】そして、サーバーはクライアント側から識
別情報を受信した場合(S17)、この識別情報を分析
し、当該媒体に情報配信を許可しても良いかどうかを判
断する(S18)。この場合、サーバー側が管理する識
別情報関連のデータベースを照合し、クライアント側か
ら送信された識別情報がこのデータベースに存在するか
否か、さらにはクライアント側から要求された配信情報
のカテゴリーが識別情報に関連付けて記録されたカテゴ
リーと一致するか否かによって、この判断を行う。そし
て、当該媒体が情報配信を許可しても良い対象である場
合にかぎって、引き続き光記録媒体から配信の履歴情報
を読み出すようにクライアント側に命令を送る(S1
9)。一方、S18の判断において、データベースと一
致しない場合には情報配信を許可しても良い対象ではな
いと判断して配信情報の送信を拒否する(S20)。
【0072】次いで、クライアント側では、サーバーか
ら履歴情報の送信を指示された場合、光記録媒体に履歴
情報が記録されているか否かを確認する(S21)。
【0073】そして、クライアントは光記録媒体から履
歴情報を読み出してサーバーに返す(S22)。一方、
履歴情報が光記録媒体に記録されていなかった場合に
は、過去の受信履歴はないとみなし、履歴情報の初期化
を行い(S23)、その後この初期化情報をサーバーに
送信するようにしても良い。
【0074】サーバーでは、クライアントから送信され
た履歴情報がデータベースと照合される。ここで、出荷
時に記録された暗号化された残りプリペイド度数と、そ
れを暗号化するために用いた暗号鍵は、各光記録媒体に
固有の識別情報と共にサーバーのデータベースとして記
録されているとする。そして、配信を許可するか否かの
判断を行う(S24)。ここでは、履歴情報の一部とし
て記録された残りプリペイド度数を対応する暗号鍵を用
いて復号し、要求された配信情報量が残りプリペイド度
数を超えないかどうか判断する。
【0075】そして、履歴情報がデータベース中に存在
し、かつ要求された配信情報量が残りプリペイド度数を
超えていない場合に配信許可すると判断し、クライアン
トに情報を配信する(S25)。一方、履歴情報がデー
タベース中に存在しないか、または存在しても要求され
た配信情報量が残りプリペイド度数を超えている場合に
は、情報の配信を拒否する(S26)。
【0076】クライアント側では、サーバーから配信さ
れた情報を受信した場合(S27)、受信した情報を記
録媒体に記録し(S28)、全情報の記録が終了したら
サーバーに記録完了のステータスを返す(S29)。
【0077】サーバーは総プリペイド度数から、今回配
信した情報量を差し引いた残り度数を計算し、更新され
たプリペイド度数を任意の暗号鍵を用いて暗号化し、ク
ライアントに送信する(S30)。また、サーバー側の
データベースには、暗号化された残りプリペイド度数と
暗号化に用いた暗号鍵が関連づけられて記憶される。一
方、クライアントは、履歴情報に暗号化された新たな残
りプリペイド度数を書き換え領域に上書きする(S3
1)。以上によって配信を終了させる。
【0078】以降、同じクライアントから情報の配信要
求があった場合には、上記の一連のステップを繰り返し
行うが、履歴情報の暗号化に用いた暗号鍵は、前回とは
異なるものを用いても良い。
【0079】また、総プリペイド度数に相当する情報の
配信を既に受けてしまい、残りのプリペイド度数がゼロ
になってしまった場合、その記録媒体を、購入した店頭
などに持って行く。そして追加の情報料を支払って、書
き換え領域に記録された残りプリペイド度数を専用の書
き込み装置により更新するようにしても良い。このと
き、専用の書き込み装置は情報配信のサーバーと通信を
行いながら情報の更新を行う。サーバーは各光記録媒体
に固有の識別情報と、更新された残りプリペイド度数
と、その暗号化に用いた暗号鍵を関連づけて記憶する。
【0080】以上のようにして、配信する情報の対価を
上乗せした価格で上述したような識別情報及び履歴情報
が記録された光記録媒体を販売し、確実に情報に対して
課金するビジネス形態を実現することができる。また、
情報配信のための認証に、この光記録媒体の識別情報を
用いることも可能になり、特定の識別情報を持つ光記録
媒体にのみ配布情報のダウンロードを許可することによ
って、情報のセキュリティを保つことができるのであ
る。
【0081】尚、本発明の光記録媒体に対する情報配信
の他の例としては、以上説明したプリペイド方式の他に
も、配信情報に対して課金徴収する方法を適用すること
もできる。
【0082】ここで、ディスク装置に配置される光記録
媒体は、上述したと同様の識別情報が予め追記領域に記
録されており、書き換え領域には履歴情報は記録されて
いな状態で工場出荷されることとする。そして、情報の
配信を受けようとする者(クライアント)は上述したよ
うな識別情報が記録された光記録媒体を、店頭などで情
報量の対価を含まない価格で購入し、例えばパーソナル
コンピュータのディスク装置に装着する。そして、クラ
イアントが情報の配信を受けようとする時には次のよう
な手順で認証及び情報配信を行う。
【0083】先ず、図12を用いて説明したように、ラ
イアント側からサーバーに情報の配信要求を出し(S1
1)、その後ライアント側、サーバー側共にS20まで
の処理を上述と同様に行う。これによって、この光記録
媒体の追記領域に記録された書き換え不可能な個別の識
別情報に基づいて、配信情報のダウンロードを許可し、
情報のセキュリティを保つようにする。
【0084】そして、クライアント側では、サーバーか
ら履歴情報の送信を指示された場合、光記録媒体に履歴
情報が記録されているか否かを確認するが、この際、光
記録媒体には履歴情報が記録されていため、これを確認
して履歴情報の初期化を行う。この際、サーバー側から
は、クライアントに対してクレジットカード番号などの
課金徴収を保証する情報を要求する。
【0085】この要求に従ってクライアントが同情報を
送信しサーバーがそれを受け取った場合、サーバー側で
は、この光記録媒体の追記領域に記録された書き換え不
可能な個別の識別情報と関連づけて、クライアント側か
ら送信された課金徴収を保証する情報を記憶する。引き
続きサーバーは配信情報をクライアントに送信し、その
対価を課金徴収する。また、クライアントは配信情報を
記録媒体に記録して配信が終了する。
【0086】2回目の情報配信からは、各光記録媒体の
識別情報に関連づけられた課金徴収情報を用いて課金を
行う。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光記録媒
体によれば、書き換え領域と共に追記領域を設けたこと
で、この追記領域に対して後の書き換えが不可能な情報
を各光記録媒体に対して個別に記録することが可能にな
る。したがって、この追記領域に記録された情報(識別
情報)に基づいて、書き換え領域を備えた当該光記録媒
体の個別の認証を行うことが可能になる。
【0088】また、本発明の識別情報取得方法によれ
ば、追記領域の識別情報を読み取る前に信号消去を行う
構成にしたことで、追記領域に記録された識別情報のみ
を読み取ることが可能になり、この追記領域に記録され
た書き換え不可能な識別情報に基づいていて各光記録媒
体の個別の認証を確実に行うことが可能になる。
【0089】また本発明のディスク装置においては、光
記録媒体の追記領域に記録された識別情報のみを読み取
る上述の識別情報取得を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光記録媒体の一構成例を説明す
る斜視図である。
【図2】本発明の光記録媒体の要部断面図である。
【図3】本発明の光記録媒体の書き換え領域の一例を示
す断面図である。
【図4】本発明の光記録媒体の書き換え領域の他の一例
を示す断面図である。
【図5】本発明の光記録媒体の追記領域の一例を示す断
面図である。
【図6】本発明の光記録媒体の追記領域の他の一例を示
す断面図である。
【図7】本発明の光記録媒体の製造方法を説明する断面
工程図である。
【図8】本発明の光記録媒体の製造方法を説明する斜視
図である。
【図9】本発明の光記録媒体の他の構成例を示す要部断
面図である。
【図10】本発明の光記録媒体からの識別情報取得方法
を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の光記録媒体が装着されるディスク装
置の要部ブロック図である。
【図12】本発明の光記録媒体を用いた情報配信の一例
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,1’…光記録媒体、2,2’…書き換え領域、3,
3’…追記領域、5…書き換え記録層(信号記録層)、
31…光ヘッド、33…アクチュエータ、35…再生回
路、37…記録消去回路、39…位置制御回路、41…
識別情報検出制御部、H…レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 576 G11B 11/105 576B 586 586T Fターム(参考) 5D029 HA05 JA01 JA04 JB02 JB03 JB18 JB28 JB31 PA01 5D075 CC23 EE03 FF11 5D090 AA01 BB03 BB05 BB10 BB11 CC14 DD03 DD05 FF26 FF31 GG11 GG17 GG27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆的な書き込み可能な書き換え領域と
    共に、不可逆的な書き込みが可能な追記領域を備えたこ
    とを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光記録媒体において、 前記追記領域には、当該光記録媒体に固有の識別情報が
    記録されていることを特徴とする光記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光記録媒体において、 前記書き換え領域には、磁気光学効果を示す光磁気記録
    材料からなる信号記録層が設けられていることを特徴と
    する光記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光記録媒体において、 前記書き換え領域には、光照射によって可逆的に相変化
    する光記録材料からなる信号記録層が設けられているこ
    とを特徴とする光記録媒体。
  5. 【請求項5】 可逆的な書き込み可能な書き換え領域と
    共に不可逆的な書き込みが可能な追記領域を備えてなる
    光記録媒体から、当該追記領域に記録された識別情報を
    読み取る識別情報取得方法であって、 前記追記領域の識別情報記録位置において信号消去を行
    った後、当該信号消去を行った部分における光信号を識
    別情報として読み取ることを特徴とする光記録媒体にお
    ける識別情報取得方法。
  6. 【請求項6】 可逆的な書き込み可能な書き換え領域と
    共に不可逆的な書き込みが可能な追記領域を備えた光記
    録媒体に対して、信号の記録再生を行うディスク装置に
    おいて、 前記光記録媒体に対して信号の記録、消去及び再生を行
    う記録再生手段と、 前記光記録媒体に対して前記記録再生手段に設けられた
    ヘッドの位置決めを行う位置決め手段と、 前記追記領域の識別情報記録位置において信号消去動作
    を行った後、当該信号消去動作を行った位置における光
    信号を識別情報として読み取るように前記位置決め手段
    及び前記記録再生手段を操作する識別情報検出制御部と
    を備えたことを特徴とするディスク装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004029943A1 (ja) * 2002-09-24 2004-04-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光記録媒体及び光記録媒体の記録装置
US7707196B2 (en) 2002-08-09 2010-04-27 Agency Multimedia Software-type platform dedicated to internet site referencing

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US7707196B2 (en) 2002-08-09 2010-04-27 Agency Multimedia Software-type platform dedicated to internet site referencing
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