JP2002317887A - 薄肉金属管メカニカル継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉ステンレス管等のメカニカル継手の
接続方法を、管を継手に取付ける前段階で専用加工機械
を使用して管の溝付け加工や管の脹らみ加工をすること
なく、継手の中に管端が突き当たるまで挿入し、付属の
袋ナットを締め込むと、接続部の止水と管抜け止めがで
きることと袋ナット締め込み時に管が共回りしない接続
部を内蔵した継手にする。 【解決手段】 構造としては胴１、止水用Ｏリング２、
Ｏリング押さえ３、球４、袋ナット５を有する。管９を
接続部のＯリング押さえとＯリングの中に挿入してから
袋ナットを胴の外周に設けている雄ねじ８に締め込んで
行くと、Ｏリング押さえがＯリングを押さえて管の外面
で止水するとともに袋ナット内側の球と接する面１１は
球が管肉部に食い込んで行く構造になっているので管の
抜け止めができることで課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、薄肉金属管を接
続する継手、薄肉金属管から薄肉金属管を分岐する継
手、薄肉金属管と水栓器具類や弁類を接続する継手の接
続部を機械的に接続する継手に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の薄肉金属管の接続方法を説明す
る。図４に示めす継手の構造としては継手本体１７、ゴ
ムパッキン１８、リテーナ１９、ロックリング２０を有
する。管の接続方法は管外表面の決められた位置にロッ
クリングを引っ掛ける溝２１を加工した管を継手本体の
中に挿入して、ゴムパッキンが管外表面と継手本体の内
面に密着して止水するとともにロックリングがロックリ
ングを引っ掛ける溝に嵌まることにより、管内外の管を
引き抜こうとする力に対応している。次に、図５に示す
継手の構造としては継手本体２２、ゴムパッキン２３、
袋ナット２４、皿ワッシャー２５を有する。管の接続方
法は管の決められた位置に脹らみ２６を加工した管の脹
らみ部分と継手本体の合わせ面にゴムパッキンを挟ん
で、袋ナットを管のもう一方の脹らみに引っ掛けて継手
本体の雄ねじ部に締め込んで行くと、ゴムパッキンが管
脹らみ部外面と継手本体の内面に密着して止水するとと
もに袋ナットと管脹らみ部と継手本体が一体化して、管
内外の管を引き抜こうとする力に対応している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】管内外の管を引き抜こ
うとする力に対応するために管を継手に取付ける前段階
で、専用の加工機械を使用して管端部に脹らみ加工をし
たり管外表面に溝加工をしてから継手に取付けている
が、専用の加工機械を必要とせず、管を継手の中に突き
当たるまで挿入し、袋ナットを突き当たるまで締め込む
と、接続部の止水と管の抜け止めができることと締め込
み時に管が共回りしない接続部を内蔵した継手にする。

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
にこの発明では次のような技術的手段を講じている。 （１）管と継手の接続部には管の外面に密着して止水す
るＯリングとＯリング押さえを嵌め込む。 （２）管と継手の接続部には管の外面円周に沿って複数
の球を取付ける。球は筒状のＯリング押さえの側面に設
けられた複数の孔に嵌め込む。 （３）管を接続部に挿入したのちに、球を外周側から管
軸の中心に向って押さえ込むための袋ナットを設ける。 （４）袋ナットを継手本体の外周に設けている雄ねじに
締め込むに連れて、袋ナット内側の球と接する面は、球
を外周側から管軸の中心に向って押さえ込む構造にす
る。

【０００４】

【発明の実施の形態】以下この発明の実施形態を図面を
参考にして説明する。図１に示すように、この実施形態
の配管接続継手は薄肉ステンレス管等の薄肉金属管の接
続に使用することができ、構造としては胴１、止水用Ｏ
リング２、Ｏリング押さえ３、球４、袋ナット５を有す
る。胴については、管軸中心部に水を通す貫通口６を有
し、胴の一端は水栓器具等を取付けるための管用テーパ
ー雄ねじ７を有し、胴のもう一方の端の外周部には袋ナ
ット５を締め込むための雄ねじ８を有することと内側に
は止水用Ｏリング２が嵌めこまれているとともにＯリン
グを管９の外面円周に密着させるためのＯリング押さえ
３を有する。袋ナットについては、胴の雄ねじ８に締め
込む雌ねじ１０を有するとともに球４に接する内面１１
の傾きを管軸に対して斜めにすることにより、袋ナット
を用いて球を管軸と平行の方向に押し込む力を球の外周
側から管軸の中心に向って押さえ込む力に変換させるこ
とができる。球については、袋ナットの締め込みに連れ
て管外面円周に沿って移動しないようにするためにＯリ
ング押さえ３の側面に設けた複数の孔１２に嵌め込むと
ともにＯリング押さえの共回りを防ぐためにＯリング押
さえと胴の嵌合部にピン１３を嵌め込んでいる。次にこ
の実施形態の管の接続状態を説明する。図３に示すよう
に、管９を胴１の中に突き当たるまで挿入して、胴の雄
ねじ８に袋ナットの雌ねじ１０を締め込むに連れて、袋
ナットの内面１１が球４とＯリング押さえ３を管軸と平
行の方向に押し込むので、Ｏリングは圧縮されてＯリン
グの内側１４が管の外面円周に密着することとＯリング
の外側１５が胴の内面に密着することにより止水すると
ともに袋ナットの内面１１は球を管軸と平行の方向の方
向に押しつつ管軸の中心に向って押さえるために、管と
球との接触部１６は球が管肉部へ食い込むことにより、
管内外の管を引き抜こうとする力に対応する。管肉部へ
食い込む球の代わりに円柱や円錐や多角柱や多角錐のも
のを用いることができる。次に、この実施形態の袋ナッ
ト締め込みに伴なう管とＯリングとＯリング押さえと球
の共回り防止について説明する。図１に示すように、Ｏ
リング押さえと胴の嵌合部にピン１３を嵌め込むことに
より胴とＯリング押さえは一体化するとともにＯリング
押さえの側面の孔１２に嵌め込まれている球もＯリング
押さえと一体化しているために、袋ナットを締め込んで
も管とＯリングとＯリング押さえと球は共回りしない。

【０００５】

【発明の効果】この発明では次のような効果がある。 （１）継手の胴の中に管を突き当たるまで挿入して、袋
ナットを突き当たるまで締め込むことにより、Ｏリング
を圧縮して接続部の止水をするとともに複数の球を管肉
部に食い込ませて管の抜け防止をすることができる。 （２）管を継手に取付ける前段階で専用加工機械を使用
した管の溝付け加工や管の脹らみ加工をしなくてよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施形態の薄肉金属管接続部におけ
る袋ナット締め込み前の接続部の構造を説明する断面
図。

【図２】この発明の実施形態の薄肉金属管接続部におけ
るＯリング押さえの構造を説明する正面図と側面図。

【図３】この発明の実施形態の薄肉金属管接続部におけ
る袋ナット締め込み後の接続部の構造を説明する断面
図。

【図４】従来のステンレス管接続部の構造を説明する断
面図。

【図５】従来のステンレス管接続部の構造を説明する断
面図。

フロントページの続き (72)発明者 大熨 史雄 兵庫県西宮市門戸岡田町11番８号 (72)発明者 山本 夕子 兵庫県尼崎市次屋町３丁目８番17号 Ｆターム(参考） 3H014 GA06

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】薄肉ステンレス管等の薄肉金属管と継手の
   接続部の管外面円周に止水用ＯリングとＯリング押さえ
   と管表面に食い込ませる複数の球を取付けて、管を接続
   部のＯリング押さえと止水用Ｏリングの中に挿入してか
   ら袋ナットを継手の胴の外周に設けている雄ねじに締め
   込んで行くと、Ｏリング押さえが止水用Ｏリングを押さ
   えて管の外面で止水するとともに袋ナット内側の球と接
   する面の構造は球が管肉部に食い込んで行くために管の
   抜け止めもできる薄肉金属管メカニカル継手。