JP2002308823A - フェニレンジオキシジ酢酸類の製造方法 - Google Patents

フェニレンジオキシジ酢酸類の製造方法

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JP2002308823A JP2001108244A JP2001108244A JP2002308823A JP 2002308823 A JP2002308823 A JP 2002308823A JP 2001108244 A JP2001108244 A JP 2001108244A JP 2001108244 A JP2001108244 A JP 2001108244A JP 2002308823 A JP2002308823 A JP 2002308823A
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順次 森本
Taku Kamikawa
卓 神川
Hitoshi Hara
仁 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般式(I) (式中、Rはハロゲン原子、カルボキシル基または炭素
数1〜4の炭化水素基を示し、nは0〜4の整数を示
す。)で示されるフェニレンジオキシジ酢酸類およびア
ルカリ水溶液の混合物から高純度のフェニレンジオキシ
ジ酢酸類を安定して製造し得る方法を提供する。 【解決手段】 フェニレンジオキシジ酢酸類およびアル
カリ水溶液の混合物を酸と混合してフェニレンジオキシ
ジ酢酸類の遊離酸の結晶を生成させたのち、35℃以上
の温度でフェニレンジオキシジ酢酸類の遊離酸の結晶を
取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェニレンジオキ
シジ酢酸類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式(I) (式中、Rはハロゲン原子、カルボキシル基または炭素
数1〜4の炭化水素基を示し、nは0〜4の整数を示
す。)で示されるフェニレンジオキシジ酢酸類は、ポリ
エステル、ポリアミドなどの原料として有用な化合物で
ある。かかるフェニレンジオキシジ酢酸類の製造方法と
して、例えば特開平4−173764号公報、特開平4
−173765号公報に一般式(II) (式中、Rおよびnはそれぞれ前記と同じ意味を示
す。)で示されるジヒドロキシベンゼン類をアルカリ化
合物の存在下に水中でハロゲン化酢酸類と反応させる方
法が開示されている。かかる方法によれば、フェニレン
ジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合物が得ら
れるが、該混合物を酸と混合してフェニレンジオキシジ
酢酸類の遊離酸の結晶を生成させたのち、該結晶を取り
出すことにより、フェニレンジオキシジ酢酸類を遊離酸
の結晶として得ることができ、上記公報には、結晶を2
0℃ないし25℃で取り出した旨が記載されている。
【0003】しかし、かかる方法では、得られたフェニ
レンジオキシジ酢酸類に一般式(III-1) 〔式中、Rおよびnはそれぞれ前記と同じ意味を示
す。〕で示される化合物や一般式(III-2) 〔式中、Rおよびnはそれぞれ前記と同じ意味を示
す。〕で示される化合物が不純物として含まれる場合が
あり、安定して高純度のフェニレンジオキシジ酢酸類を
製造することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、フ
ェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合
物から高純度のフェニレンジオキシジ酢酸類を安定して
製造し得る方法を開発するべく鋭意検討した結果、フェ
ニレンジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合物
を酸と混合したのち20℃ないし25℃で結晶を取り出
す場合には、混合したのち取り出すまでの時間が長時間
になると得られるフェニレンジオキシジ酢酸類の純度が
低くなることを見出すと共に、35℃以上の温度で結晶
を取り出すことによって、混合したのち取り出すまでの
時間に拘わらず安定して、高純度のフェニレンジオキシ
ジ酢酸類を遊離酸の結晶として得られることを見出し、
本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、前記
一般式(I)で示されるフェニレンジオキシジ酢酸類お
よびアルカリ水溶液の混合物を酸と混合してフェニレン
ジオキシジ酢酸類の遊離酸の結晶を生成させたのち、3
5℃以上の温度でフェニレンジオキシジ酢酸類の遊離酸
の結晶を取り出すことを特徴とするフェニレンジオキシ
ジ酢酸類の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】一般式(I)で示されるフェニレ
ンジオキシジ酢酸類において、Rはハロゲン原子、カル
ボキシル基または炭素数1〜4の炭化水素基を示すが、
ここでハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素
原子、臭素原子などが挙げられる。カルボキシル基はそ
の水素原子が電離して塩を形成していてもよい。炭化水
素基としては、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル
基などの炭素数1〜4のアルキル基などが挙げられる。
nは0〜4の整数であるが、好ましくは0である。nが
2以上である場合、Rは互いに同一であってもよいし、
互いに異なっていてもよい。
【0007】かかるフェニレンジオキシジ酢酸類として
は、例えば1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、1,4
−フェニレンジオキシジ酢酸、1,2−フェニレンジオ
キシジ酢酸、3−カルボキシメトキシ−2−クロロ−フ
ェノキシ酢酸、3−カルボキシメトキシ−4−クロロ−
フェノキシ酢酸、3−カルボキシメトキシ−5−クロロ
−フェノキシ酢酸、2−カルボキシメトキシ−3−クロ
ロ−フェノキシ酢酸、2−カルボキシメトキシ−4−ク
ロロ−フェノキシ酢酸、4−カルボキシメトキシ−2−
クロロ−フェノキシ酢酸、5−カルボキシメトキシ−
2,3−ジクロロ−フェノキシ酢酸、5−カルボキシメ
トキシ−2,4−ジクロロ−フェノキシ酢酸、4−カル
ボキシメトキシ−2,3−ジクロロ−フェノキシ酢酸、
5−カルボキシメトキシ−2,3,4−トリクロロ−フ
ェノキシ酢酸、3−カルボキシメトキシ−2−メチル−
フェノキシ酢酸、3−カルボキシメトキシ−4−メチル
−フェノキシ酢酸、3−カルボキシメトキシ−5−メチ
ル−フェノキシ酢酸、2−カルボキシメトキシ−3−メ
チル−フェノキシ酢酸、2−カルボキシメトキシ−4−
メチル−フェノキシ酢酸、4−カルボキシメトキシ−2
−メチル−フェノキシ酢酸、5−カルボキシメトキシ−
2,3−ジメチル−フェノキシ酢酸、5−カルボキシメ
トキシ−2,4−ジメチル−フェノキシ酢酸、5−カル
ボキシメトキシ−2−クロロ−3−メチル−フェノキシ
酢酸、4−カルボキシメトキシ−2−クロロ−3−メチ
ル−フェノキシ酢酸などが挙げられる。
【0008】フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカ
リ水溶液の混合物におけるアルカリ水溶液は、アルカリ
金属化合物を含有しアルカリ性を示す水溶液である。ア
ルカリ金属化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸化物など
が挙げられ、好ましくはアルカリ金属水酸化物である。
混合物におけるアルカリ水溶液のpHは通常7.5程度
以上であり、好ましくは12程度以下、さらに好ましく
は8.5程度以下である。アルカリ水溶液における水の
含有量はフェニレンオキシジ酢酸類に対して通常1重量
倍以上8重量倍以下であり、2重量倍以上5重量倍以下
であることが好ましい。水の含有量が8重量倍を超える
と、酸と混合した後の混合物に溶解するフェニレンジオ
キシジ酢酸類が多くなって、得られるフェニレンジオキ
シジ酢酸類の収率が低下する傾向にある。
【0009】かかる混合物においてフェニレンジオキシ
ジ酢酸類はその全部が溶解していてもよいし、一部が溶
解していて一部が溶解することなく固形物として存在し
ていてもよい。
【0010】フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカ
リ水溶液の混合物は、フェニレンジオキシジ酢酸類とア
ルカリ水溶液とを混合して得てもよいが、例えば一般式
(II)で示されるジヒドロキシベンゼン類をアルカリ
化合物の存在下に水中でハロゲン化酢酸類と反応させて
得ることもできる(特開平4−173764号公報、特
開平4−173765号公報)。
【0011】ここで一般式(II)で示されるジヒドロキ
シベンゼン類としては、例えばレゾルシン、カテコー
ル、ハイドロキノン、2−クロロ−ベンゼン−1,3−
ジオール、4−クロロ−ベンゼン−1,3−ジオール、
5−クロロ−ベンゼン−1,3−ジオール、3−クロロ
−ベンゼン−1,2−ジオール、4−クロロ−ベンゼン
−1,2−ジオール、2−クロロ−ベンゼン−1,4−
ジオール、4,5−ジクロロ−ベンゼン−1,3−ジオ
ール、2,4−ジクロロ−ベンゼン−1,3−ジオー
ル、2,3−ジクロロ−ベンゼン−1,4−ジオール、
4,5,6−トリクロロ−ベンゼン−1,3−ジオー
ル、2−メチル−ベンゼン−1,3−ジオール、4−メ
チル−ベンゼン−1,3−ジオール、5−メチル−ベン
ゼン−1,3−ジオール、3−メチル−ベンゼン−1,
2−ジオール、4−メチル−ベンゼン−1,2−ジオー
ル、2−メチル−ベンゼン−1,4−ジオール、4,5
−ジメチル−ベンゼン−1,3−ジオール、2,4−ジ
メチル−ベンゼン−1,3−ジオール、4−クロロ−5
−メチル−ベンゼン−1,3−ジオール、2−クロロ−
3−メチル−ベンゼン−1,4−ジオールなどが挙げら
れる。
【0012】ハロゲン化酢酸としては、例えばモノクロ
ロ酢酸、モノブロモ酢酸などのモノハロゲン化酢酸が挙
げられ、その使用量はジヒドロキシベンゼン類に対して
通常2〜4モル倍程度、好ましくは2.2〜3モル倍程
度である。
【0013】アルカリ金属化合物としては前記したと同
様のアルカリ金属化合物が用いられ、その使用量は、ハ
ロゲン化酢酸のハロゲン原子に対して通常1.8〜2.
5モル倍程度、好ましくは1.9〜2.1モル倍程度で
ある。
【0014】水の使用量は、ジヒドロキシベンゼン類に
対して通常2〜15重量倍、好ましくは4〜9重量倍程
度である。
【0015】ジヒドロキシベンゼン類をハロゲン化酢酸
と反応させるには、例えばジヒドロキシベンゼン類およ
び水の混合物にハロゲン化酢酸およびアルカリ金属化合
物を加えればよい。ジヒドロキシベンゼン類および水の
混合物は通常、ジヒドロキシベンゼン類が溶解してその
水溶液となっている。アルカリ金属化合物は通常、その
水溶液として加えられる。ジヒドロキシベンゼン類およ
び水の混合物は、予めアルカリ金属化合物を含んでいて
もよい。ハロゲン化酢酸とアルカリ金属化合物とは通
常、同時にジヒドロキシベンゼン類および水の混合物に
加えられる。
【0016】また、ジヒドロキシベンゼン類、アルカリ
金属化合物および水の混合物とハロゲン化酢酸とを容器
に同時に加えて混合してもよい。ジヒドロキシベンゼン
類、アルカリ金属化合物および水の混合物は通常、ジヒ
ドロキシベンゼン類およびアルカリ金属化合物が溶解し
てこれらの水溶液となっている。
【0017】反応温度は通常80℃以上110℃以下、
好ましくは90℃以上100℃以下の温度範囲である。
反応は通常ハロゲン化酢酸が消失するまで行えばよく、
反応時間は通常1〜10時間程度である。
【0018】かくしてジヒドロキシベンゼン類がハロゲ
ン化酢酸とエーテル化反応してフェニレンジオキシジ酢
酸類が生成し、反応後の反応混合物はフェニレンジオキ
シジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合物となる。
【0019】フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカ
リ水溶液の混合物は、一般式(II)で示されるジヒド
ロキシベンゼン類をアルカリ金属化合物の存在下に水中
でエチレンオキサイドと反応させた後、酸化して得るこ
ともできる(特公昭62−28940号公報、特表平3
−500653号公報、特開平3−38544号公報な
ど)。
【0020】本発明の製造方法においては、かかるフェ
ニレンジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合物
を酸と混合する。フェニレンジオキシジ酢酸類およびア
ルカリ水溶液の混合物と酸とを混合するには、例えばフ
ェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合
物を酸に加えて混合してもよいし、フェニレンジオキシ
ジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合物に酸を加えて混
合してもよいし、フェニレンジオキシジ酢酸類およびア
ルカリ水溶液の混合物と酸とを容器に同時に加えて混合
してもよい。
【0021】酸としては、例えば塩化水素、硝酸、硫
酸、リン酸などの鉱酸などが用いられる。酸の使用量
は、フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液
の混合物と混合した後の混合物が酸性、例えばpH6以
下、好ましくはpH5以下を示すように適宜選択され、
具体的には、例えば酸の電離可能な水素原子に換算して
フェニレンジオキシジ酢酸類に対して2.6〜3.4モ
ル倍程度であり、フェニレンジオキシジ酢酸類に対し
て、酸として塩化水素、硝酸などの一塩基酸を用いた場
合には2.6〜3.4モル倍程度、酸として硫酸などの
二塩基酸を用いた場合には1.3〜1.7モル倍程度、
酸としてリン酸などの三塩基酸を用いた場合には0.8
〜1.1モル倍程度である。酸は通常、その水溶液とし
て用いられ、酸の水溶液100重量部あたりの酸の含有
量は通常5〜40重量部程度である。
【0022】フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカ
リ水溶液の混合物と酸とは通常0℃以上アルカリ水溶液
の沸点以下の温度で混合される。フェニレンジオキシジ
酢酸類およびアルカリ水溶液の混合物を酸に加えて混合
する場合や、フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカ
リ水溶液の混合物と酸とを容器に加えて混合する場合に
は、フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液
の混合物の少なくとも1/10、好ましくは全部を50
℃以下、好ましくは0℃以上の温度範囲で酸と混合する
ことが、より高い純度のフェニレンジオキシジ酢酸類が
得られる点で好ましい。
【0023】その後、通常は80℃以上110℃以下、
好ましくは85℃以上95℃以下の温度範囲で保温す
る。保温時間は通常0.1〜4時間程度、好ましくは
0.5〜2時間程度である。
【0024】かくして酸と混合したのちの混合物には析
出物が存在しているが、かかる析出物はフェニレンジオ
キシジ酢酸類の遊離酸の結晶である。
【0025】次いで、温度を35℃以上とし、フェニレ
ンジオキシジ酢酸類の遊離酸の結晶を取り出す。結晶を
取り出すには、例えば混合後の混合物を濾過すればよ
い。35℃未満で取り出すと、酸と混合した後の時間が
長くなった場合には、得られるフェニレンジオキシジ酢
酸類の純度が低くなる。取り出す際の温度の上限は特に
限定されないが、70℃を超えるとフェニレンジオキシ
ジ酢酸類の溶解度が大きくなって収率が低下するため、
70℃以下、さらには50℃以下で結晶を取り出すこと
が好ましい。
【0026】濾過により取り出された結晶は、水洗後、
乾燥すればよい。かくして得られたフェニレンジオキシ
ジ酢酸類の遊離酸の結晶は、フェニレンジオキシジ酢酸
類およびアルカリ水溶液の混合物と酸とを混合したのち
取り出すまでの時間に拘わらず、高純度である。かかる
結晶は、再結晶などによりさらに精製されてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、フェニレン
ジオキシジ酢酸類およびアルカリ水溶液の混合物と酸と
を混合したのち析出物としてフェニレンジオキシジ酢酸
類を取り出すまでの時間に拘わらず、高純度のフェニレ
ンジオキシジ酢酸類を遊離酸の結晶として得ることがで
きるので、取り出すまでの時間を厳密に管理しなくと
も、安定して高純度のフェニレンジオキシジ酢酸類を得
ることができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はかかる実施例により限定されるもので
はない。
【0029】参考例1 窒素雰囲気下、フラスコ中でレゾルシン341.3g
(3.1mol)および水258.6gを攪拌して混合
してレゾルシンの水溶液を得、これに水酸化ナトリウム
水溶液(水酸化ナトリム含有量は48重量%)を加えて
系内のpHを8.0とし、水酸化ナトリウム水溶液(水
酸化ナトリム含有量は48重量%)を加えて混合物のp
Hが8.0となるように調整しながら95℃まで加熱し
て、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリム含有量は
48重量%)を加えて混合物のpHが8.0〜8.5と
なるように調整しながら同温度でモノクロロ酢酸74
7.0g(7.9mol)および水438.7gの混合
物を5時間かけて滴下して加え、その後さらに水酸化ナ
トリウム水溶液(水酸化ナトリム含有量は48重量%)
を加えて混合物のpHが8.0〜8.5となるように調
整しながら同温度で2時間攪拌し、得られた反応混合物
をフラスコから空けて1,3−フェニレンジオキシジ酢
酸およびアルカリ水溶液の混合物(3097g)を得
た。この混合物はスラリー状であった。使用した水酸化
ナトリウム水溶液の合計量は1318g(水酸化ナトリ
ムは15.8mol)であった。
【0030】参考例2 窒素雰囲気下、17℃で塩化水素水溶液(希塩酸、10
0重量部あたりの塩化水素含有量は10重量部)32
8.1g(塩化水素0.9mol)を攪拌しながら、こ
れに参考例1で得た1,3−フェニレンジオキシジ酢酸
およびアルカリ水溶液の混合物301.5g(レゾルシ
ンとして0.3mol)を1時間かけて加え、参考例1
で使用したフラスコを水33gで洗浄した洗浄水を加え
た。混合物を加える際には温度が徐々に上昇し、加え終
わった直後の温度は32℃であった。また、混合後の混
合物のpHは1以下である。
【0031】次いで、混合物を88℃で1時間保温した
のち均等に3分割し、そのうちの一つを試料1とし、一
つを試料2とした。
【0032】実施例1 参考例2で得た試料1を40℃に冷却しその20gを取
り出して試料10(取出時間0時間)とし、残りを同温
度で攪拌しながら24時間後に20gを取り出して試料
11(取出時間24時間)とし、48時間後に20gを
取り出して試料12(取出時間48時間)とし、72時
間後に20gを取り出して試料13(取出時間72時
間)とした。
【0033】比較例1 参考例2で得た試料2を30℃に冷却しその20gを取
り出して試料20(取出時間0時間)とし、残りを同温
度で攪拌しながら24時間後に20gを取り出して試料
21(取出時間24時間)とし、48時間後に20gを
取り出して試料22(取出時間48時間)とした。
【0034】評価 試料10〜試料13および試料20〜試料23から、析
出していた結晶を濾過により取り出し、水6gで洗浄
し、60℃で真空乾燥して白色の結晶約2gをそれぞれ
得た。得られた結晶の一部は、高速液体クロマトグラフ
ィー(溶媒はアセトニトリル50容量部と水50容量部
との混合溶媒)を用いて得面積百分率法により分析し
て、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸(目的物)の含
有量と、不純物である3−ヒドロキシフェノキシ酢酸
(不純物1)の含有量、2−カルボキシメチル−1,3
−フェニレンジオキシジ酢酸(不純物2)および4−カ
ルボキシメチル−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸
(不純物3)の合計含有量をそれぞれ求めた。結果を表
1に示す。
【0035】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 仁 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AC13 AD15 BC16 BC51 BJ50 BM30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Rはハロゲン原子、カルボキシル基または炭素
    数1〜4の炭化水素基を示し、nは0〜4の整数を示
    す。)で示されるフェニレンジオキシジ酢酸類およびア
    ルカリ水溶液の混合物を酸と混合してフェニレンジオキ
    シジ酢酸類の遊離酸の結晶を生成させたのち、35℃以
    上の温度でフェニレンジオキシジ酢酸類の遊離酸の結晶
    を取り出すことを特徴とするフェニレンジオキシジ酢酸
    類の製造方法。
  2. 【請求項2】フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカ
    リ水溶液の混合物を、一般式(II) 〔式中、Rおよびnはそれぞれ前記と同じ意味を示
    す。〕で示されるジヒドロキシベンゼン類をアルカリ化
    合物の存在下に水中でハロゲン化酢酸と反応させて得る
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】フェニレンジオキシジ酢酸類およびアルカ
    リ水溶液の混合物のうちの少なくとも1/10を0℃以
    上50℃以下の温度範囲で酸と混合する請求項1に記載
    の製造方法。
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