JP2002308689A - 農薬含有粒状肥料 - Google Patents

農薬含有粒状肥料

Info

Publication number
JP2002308689A
JP2002308689A JP2001228367A JP2001228367A JP2002308689A JP 2002308689 A JP2002308689 A JP 2002308689A JP 2001228367 A JP2001228367 A JP 2001228367A JP 2001228367 A JP2001228367 A JP 2001228367A JP 2002308689 A JP2002308689 A JP 2002308689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pesticide
granular fertilizer
fertilizer
active ingredient
pesticides
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001228367A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Osawa
昌弘 大沢
Hitoshi Sato
均 佐藤
Yasutake Suzuki
康毅 鈴木
Shigeru Ueno
滋 上野
Shigeki Yano
茂樹 谷野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Co Op Chemical Co Ltd
Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Co Op Chemical Co Ltd
Meiji Seika Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Co Op Chemical Co Ltd, Meiji Seika Kaisha Ltd filed Critical Co Op Chemical Co Ltd
Priority to JP2001228367A priority Critical patent/JP2002308689A/ja
Publication of JP2002308689A publication Critical patent/JP2002308689A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Glanulating (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般によく使用されている農薬、粒状肥料に
幅広く適用でき、1種又は2種以上の農薬を安定に含有
してなる粒状肥料を提供する。 【解決手段】 常温で固体のワックス状物質を粒状肥料
の表面で溶融させ、該ワックス状物質が粒状肥料の表面
で溶融している状態で、1種又は2種以上の農薬を添加
することにより、該ワックス状物質を介して、粒状肥料
の表面を該農薬で被覆してなることを特徴とする農薬含
有粒状肥料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1種又は2種以上
の農薬を安定に含有する農薬含有粒状肥料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、農作業の省力化を目的に農薬
を含有する肥料についての様々な検討が行われている。
この農薬含有肥料は、取扱いが容易で粉塵の発生の少な
い粒状物が主流であり、その製造方法は、肥料を造粒
するときに農薬を練り込む方法、粒状肥料に溶媒中に
溶解又は分散させた農薬を含浸被覆する方法、粒状肥
料の表面に被覆する方法の三法に大別される。の肥料
を造粒するときに農薬を練り込む方法は、通常の化成肥
料製造設備で生産可能であるが、一般の化成肥料に農薬
混入のおそれがあり、現実的には難しい。の粒状肥料
に農薬を含浸被覆する方法は、農薬を溶解又は分散させ
る溶媒として水、低沸点有機溶媒、高沸点有機溶媒を使
用する方法があるものの、いずれの場合も含浸被覆の均
一性が不充分な場合があった。また、溶媒を水とした方
法は含浸被覆後に加熱乾燥工程が必要で農薬の分解及び
農薬の剥離が起こる場合があり、溶媒を低沸点有機溶媒
とした場合は有機溶媒の回収設備、除外設備が必要で設
備費が高価となり、溶媒を高沸点有機溶媒とした場合は
肥料の吸油能に限度があることから適用範囲が限定され
る。の粒状肥料の表面に被覆する方法としては、農薬
を常温で固体の水不溶性低融点ろう状物質で溶融被覆
し、粒状肥料に付着させる方法が特許公報第26963
54号で提案されている。また、特開平8−23130
1号公報では、農薬有効成分、酸化防止剤等とワックス
を加熱溶融して粒状肥料に添加する方法が提案されてい
る。しかし、どちらの方法でも粒状肥料に添加する前に
農薬を加熱溶融させたろう状物質と充分に混合する必要
があるため、熱による農薬の分解のおそれがあり、使用
できる農薬が限られるという問題があった。更に、農薬
と加熱溶融したろう状物質の分散混合液を粒状肥料に均
一に付着させることが難しかった。2種類以上の農薬を
含有した粒状肥料を製造することは更に問題が複雑多岐
となり、これらの三法ではいまだ実用化されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、一般によく使用されている農薬、粒状肥料
に幅広く適用でき、1種又は2種以上の農薬を安定に含
有してなる粒状肥料を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは鋭意検討を行った結果、常温で固体のワックス
状物質が粒状肥料の表面で溶融している状態で農薬を添
加するという簡便な操作で、均一で安定な農薬含有肥料
を得ることができることを見出した。即ち、本発明は以
下の発明を包含する。
【0005】(1)常温で固体のワックス状物質が粒状
肥料の表面に溶融している状態で、1種又は2種以上の
農薬を粒状肥料の表面に被覆してなることを特徴とする
農薬含有粒状肥料。 (2)加熱した粒状肥料を転動させながら、常温で固体
のワックス状物質を添加して溶融被覆し、更に転動させ
ながら1種又は2種以上の農薬を被覆してなる前記
(1)に記載の農薬含有粒状肥料。 (3)ワックス状物質が石油系ワックスである前記
(1)又は(2)に記載の農薬含有粒状肥料。 (4)該農薬含有粒状肥料を無作為に抽出した試料にお
ける農薬有効成分の変動係数が2.0%以下である前記
(1)〜(3)のいずれかに記載の農薬含有粒状肥料。 (5)常温で固体のワックス状物質を粒状肥料の表面で
溶融させ、該ワックス状物質が粒状肥料の表面で溶融し
ている状態で、1種又は2種以上の農薬を添加すること
により、該ワックス状物質を介して、粒状肥料の表面を
該農薬で被覆することを特徴とする農薬含有粒状肥料の
製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる農薬は、農作
物や花卉を育てる上で有益である殺虫剤、殺菌剤、除草
剤、植物生長調節剤等の活性成分である化合物を用いて
もよいし、農薬活性成分に担体や界面活性剤、安定剤、
その他の製剤用補助剤を加えて、乳剤、水和剤、懸濁
剤、粒剤、粉剤とした農薬製剤でもよい。農薬が液体の
場合はスプレー等で均一に添加すればよい。農薬が固体
の場合は、粒子径が0.5mm以下に粉砕されているこ
とが好ましい。
【0007】本発明で用いられる農薬は、使用目的に応
じて1種単独でも2種以上の混合であってもよく、農薬
活性成分と農薬製剤の混合であってもよい。2種以上混
合する場合は、同じ種類の農薬を混合しても、異なる種
類の農薬を混合してもよい。異なる農薬を添加する場合
は、添加する農薬の種類に応じて、殺虫&殺菌剤入り肥
料、殺虫&除草剤入り肥料、殺虫&植物生長調節剤入り
肥料、殺菌&除草剤入り肥料、殺菌&植物生長調節剤入
り肥料、殺虫&殺菌&除草剤入り肥料、殺虫&殺菌&除
草剤&植物生長調節剤入り肥料等を得ることができる。
【0008】殺虫剤活性成分としては、例えば以下のも
のが挙げられる。MPP、MEP、ピリミホスメチル、
ダイアジノン、ビリダフェンチオン、イソキサチオン、
クロルピリホスメチル、バミドチオン、ESP、マラソ
ン、PAP、PMP、ジメトエート、エチルチオメト
ン、モノクロトホス、ジメチルビンホス、プロパホス、
BRP、DDVP、CVMP、DEP、EPN、アセフ
ェート、プロチオフォス、スルプロフォス、イソフェン
フォス及びホスチアゼート等の有機リン系殺虫剤、NA
C、MTMC、MIPC、BPMC、PHC、XMC、
ベンダイオカルブ、メソミル、チオジカルブ、オキサミ
ル、エチオフェンカルブ、ピリミカーブ、カルボスルフ
ァン、フラチオンルブ及びベンフラカルブ等のカーバメ
ート系殺虫剤、エトフェンプロックス、シクロプロトリ
ン、シラフルオフェン、ペルメトリン、フエンバレレー
ト及びビフェントリン等の合成ピレステロイド系殺虫
剤、ブプロフェジン、フルフェノクスロン、ピリプロキ
シフェン及びテブフェノジド等の昆虫成長制御剤、カル
タップ、チオシクラム及びベンスルタップ等のネライス
トキシン系の殺虫剤、イミダクロプリド、ニテンピラム
及びアセタミプリド等のネオニコチノイド系殺虫剤、フ
ィプロニル等のフェニルピラゾール系殺虫剤、クロルフ
ェナピル等のピロール系殺虫剤、エマメクチン安息香酸
塩等のマクロライド系殺虫剤、ピメトロジン等のピリジ
ンアドゾメチン系殺虫剤、その他有機合成された殺虫
剤、スピノサイド等の天然物由来の殺虫剤、BT剤等の
生物農薬、リン化アルミニウム等の無機化合物の殺虫
剤。
【0009】殺菌剤活性成分としては、例えば以下のも
のが挙げられる。無機銅剤、無機硫黄剤、炭酸水素塩剤
及び次亜塩素酸塩剤等の無機系殺菌剤、オキシン銅等の
有機銅系殺菌剤、マンネブ、マンゼブ、ポリカーバメー
ト及びチウラム等のジチオカーバメート系殺菌剤、IB
P及びEDDP等の有機リン系殺菌剤、フサライド、ト
リシクラゾール及びピロキロン等のメラニン生合成阻害
剤、ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシ
ン、バリダマイシン及びバリダマイシン等の抗生物質殺
菌剤、チオファネートメチル及びベノミル等のベンゾイ
ミダゾール系殺菌剤、イプロジオン及びプロシミドン等
のジカルボキシイミド系殺菌剤、メプロニル、フルトラ
ニル、ペンシクロン、フラメトピル、チフルザミド、メ
タラキシル、テクロフタラム、カルプロパミド及びジク
ロシメット等の酸アミド系殺菌剤、アゾキシストロビ
ン、クレソキシムメチル及びメトミノストロビン等のス
トロビルリン系殺菌剤、アセトアミプリド及びクロチア
ニジン等のニトロメチレン系殺菌剤ならびに有機ヒ素
剤、ジクロメジン、フェリムゾン、プロベナゾール、イ
ソプロチオラン、イミノクタジン酢酸塩、クロルフェナ
ピル、メパニピリム、オキソリニック酸、アシベンゾラ
ル−S−メチル、プロシミドン等その他の殺菌剤。
【0010】除草剤活性成分としては、例えば以下のも
のが挙げられる。エスプロカルブ、ベンオカーブ、ジメ
ピレート、モリネート及びビリブチカルブ等のカーバメ
ート系除草剤、イマゾスルフロン、アジムスルフロン、
シノスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、ハロスルフ
ロンメチル、ベンスルフロンメチル、シクロスルファム
ロン、エトキシスルフロン等のスルホニル尿素系除草
剤、ダイムロン及びクミルロン等の尿素系除草剤、メフ
ェナセット、ブタクロール、プレチラクロール、テニル
クロール、ブロモブチド及びエトベンザニド等の酸アミ
ド系除草剤、ベンタゾン及びベンタゾンの塩等のダイア
ジノン系除草剤、2,4−D、2,4−Dの塩、2,4
−Dのエステル、MCP、MCPの塩、MCPのエステ
ル、MCPB、MCPBの塩、MCPBのエステル、フ
ェノチオール、クロメプロップ及びナプロアニリド等の
フェノキシ酸系除草剤、ピラゾレート、ピラゾキシフェ
ン、ベンゾフェナップ及びオキサジアルギル等のダイア
ゾール系除草剤、ジメタメトリン及びシメトリン等のト
リアジン系除草剤、ピペロホス、アニロホス、ブタミホ
ス及びベンスリド等の有機リン系除草剤、ジオチピル及
びピリミノバックメチル等の芳香族カルボン酸系除草
剤、CNP、クロメトキシニル、シハロホップブチル及
びビフェノックス等のジフェニルエーテル系除草剤なら
びにカフェンストロール、ペントキサゾン、インダノフ
ァン、オキサジクロメホン、フェントラザミド、ブテナ
クロール、ベンゾビシクロン、ベンフレセート及びシン
メチリン、クロルフタリウム、プロジアミン等のその他
除草剤。
【0011】植物生長調節剤活性成分としては、例えば
以下のものが挙げられる。ウニコナゾールP、イナベン
フィド及びパクロブトラゾール等。本発明で使用する粒
状肥料としては、特に限定されず広範囲のものが用いら
れる。とりわけ、窒素(N)、リン酸(P25)、カリ
ウム(K2O)等を1種以上、特にそれらを全部含む粒
状化成肥料が広く適用され、好都合である。本発明の肥
料として、例えば一般化成肥料、緩効性肥料、及び一般
有機化成肥料等を利用することができる。
【0012】本発明の肥料組成物は、固結防止剤とし
て、例えばケイソウ土、粉末ケイ酸などのシリカ類、例
えばベントナイト、酸性白土などのクレイ類、更には粉
末状界面活性剤等を適宜配合することもできる。
【0013】本発明で使用する粒状肥料の粒径は特に限
定されないが、0.5〜10.0mmが取扱い上好まし
く、更に好ましくは1〜5mmである。本発明で使用す
る「常温で固体のワックス状物質」とは、常温(5〜3
5℃)で固体の状態であるワックス状物質で、融点は3
7〜100℃が好ましく、更に好ましくは50〜80℃
である。これは、融点が100℃を超えると添加時に農
薬活性成分の分解が懸念され、また、融点が36℃以下
の場合は、夏場の高温時に、得られた農薬含有粒状肥料
の表面が溶解することが懸念されるためである。具体的
には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、ペトロラタム等の石油系ワックス、カルナウバロ
ウ及び綿ロウ等の植物性ロウ、ミツロウ、羊毛ロウ等の
動物性ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等が挙げられ
る。これらはいずれも単独で用いることも、2種以上を
混合して使用することもできる。ワックス状物質の粒径
は特に制限はないが、粒径が大きいと粒状肥料の表面に
溶融した状態となるまで時間が長くなるので、1mm以
下が好ましい。
【0014】本発明の農薬含有粒状肥料は、常温で固体
のワックス状物質が粒状肥料の表面で溶融している状態
で、1種又は2種以上の農薬を添加し均一に付着してか
ら、ワックス状物質の融点以下に農薬含有粒状肥料を冷
却することにより製造される。
【0015】本発明で使用する装置は連続式、回分式い
ずれでもよく、充分に転動効果の得られるものであれば
よい。一例として回転混合ドラム、皿型装置、ワンマン
ミキサー等が挙げられる。
【0016】ワックス状物質が溶融するまで粒状肥料を
加熱するには、あらかじめ粒状肥料を予熱機で加熱して
もよいし、転動装置内で加熱してもよい。粒状肥料を加
熱する温度は、添加するワックス状物質が溶融する温度
でよいが、好ましくはワックス状物質の融点より10〜
20℃高い温度である。
【0017】ワックス状物質を添加してから粒状肥料の
表面で溶融した状態となる時間は、通常の転動状態であ
れば5分間ほどで充分である。製造直後で加熱されてい
る粒状肥料を使用する場合には、あらためて粒状肥料を
加熱する必要はない。
【0018】農薬(殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物生長
調節剤)とワックス状物質の添加量は以下のとおりであ
る。1種類の農薬含有肥料の場合、農薬の添加量は、粒
状肥料に対して通常0.01〜10重量%であり、ワッ
クス状物質の添加量は、添加する農薬に対して通常10
〜200重量%であり、好ましくは40〜100重量%
である。2種以上の農薬含有肥料の場合は、粒状肥料に
対して、2種以上の農薬をそれぞれ0.01〜10重量
%ずつ添加することができ、ワックス状物質の添加量
は、添加した農薬の総量に対して通常10〜200重量
%であり、好ましくは40〜100重量%である。2種
以上の農薬含有肥料を製造する場合は、農薬をそれぞれ
添加してもよく、あらかじめ複数の農薬を混合してから
添加してもよい。農薬を添加してから粒状肥料の表面に
均一に付着する時間は、通常の転動状態であれば5〜1
0分間程度で充分である。
【0019】農薬が粒状肥料の表面に均一に付着した
後、転動させながらワックス状物質の融点未満まで温度
を下げる。通常は自然冷却で充分であるが、冷風を用い
て強制的に冷却してもよい。
【0020】場合によっては、農薬と同時に又は農薬を
添加した後に、転動しながら固結防止剤や浮上防止剤を
添加してもよい。界面活性剤を含有したワックス状物質
を添加することもできる。
【0021】本発明の農薬含有粒状肥料は、農薬有効成
分の付着率が90%以上であることが望ましく、好まし
くは95%以上、より好ましくは97%以上である。2
種以上の農薬含有粒状肥料の場合は、2種以上の農薬有
効成分の付着率がいずれも90%以上であることが望ま
しく、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以
上である。農薬有効成分の付着率は、例えば、以下の式
で求めることができる。農薬有効成分の含有量(実測
値、割合)/農薬含有粒状肥料100gをA、農薬有効
成分の設定値(割合)=(農薬の添加量×農薬の含有割
合(純度)/農薬含有粒状肥料100g)をBとした場
合、付着率=A/B×100。
【0022】本発明の農薬含有粒状肥料は、肥料表面に
農薬が均一に付着されているかを示す農薬有効成分含有
率の変動係数が2.5%以下であることが望ましく、好
ましくは2.0%以下、更に好ましくは1.5%以下で
ある。なお、この変動係数は、同じ肥料袋(10Kg〜
30Kg)中に含まれる農薬含有粒状肥料を無作為に1
00gずつ5点サンプリングした値とするが、肥料袋が
小さい場合には異なる袋に入っている農薬含有粒状肥料
をそれぞれサンプルとする。
【0023】本発明の農薬含有粒状肥料は、通常の状態
で3年に該当する「40℃、3ヶ月後」あるいは「54
℃、3週間後」の農薬有効成分残存率が90%以上であ
ることが望ましく、好ましくは95%以上、より好まし
くは97%以上である。
【0024】2種以上の農薬含有粒状肥料の場合は、被
覆されている農薬のうち、少なくとも1種の農薬残存率
(「40℃、3ヶ月後」あるいは「54℃、3週間
後」)が90%以上であることが望ましく、好ましくは
95%以上、より好ましくは97%以上である。また、
該農薬含有粒状肥料は、被覆されている2種以上の農薬
の農薬残存率(「40℃、3ヶ月後」あるいは「54
℃、3週間後」)がいずれも90%以上であることが望
ましく、好ましくは95%以上、より好ましくは97%
以上である。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例を具体的に挙げて説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 窒素(N)12%、リン酸(P25)18%、カリウム
(K2O)16%を含有する粒状肥料(コープケミカル
株式会社製:くみあい複合燐加安A907号)98.8
重量部をコンクリートミキサー(内径75cm、開口部
43.5cm、幅77cm)に投入し、転動させながら
85℃まで加熱した。市販のパラフィンワックス(融点
70℃)0.5重量部を転動させながら添加し、更に1
〜2分転動後に殺菌剤であるオリゼメート原体(明治製
菓株式会社製:プロベナゾール含量95%)0.7重量
部を添加し、5分以上転動させながら、該肥料の温度が
65℃となったところでコンクリートミキサーから取り
出し、オリゼメートが肥料表面に均一に付着した本発明
の殺菌剤含有肥料Aを得た。
【0026】実施例2 窒素(N)12%、リン酸(P25)18%、カリウム
(K2O)16%を含有する粒状肥料(コープケミカル
株式会社製:くみあい複合燐加安A907号)99.0
重量部をコンクリートミキサー(内径75cm、開口部
43.5cm、幅77cm)に投入し、転動させながら
75℃まで加熱した。市販のパラフィンワックス(融点
60℃)0.3重量部を転動させながら添加し、更に1
〜2分転動後に殺菌剤であるオリゼメート原体(明治製
菓株式会社製:プロベナゾール含量95%)0.7重量
部を添加し、5分以上転動させながら、該肥料の温度が
55℃となったところでコンクリートミキサーから取り
出し、オリゼメートが肥料表面に均一に付着した本発明
の殺菌剤含有肥料Bを得た。
【0027】実施例3 実施例1の「窒素(N)12%、リン酸(P25)18
%、カリウム(K2O)16%を含有する粒状肥料(コ
ープケミカル株式会社製:くみあい複合燐加安A907
号)」を「窒素(N)12%、リン酸(P25)16
%、カリウム(K 2O)14%を含有する粒状肥料(コ
ープケミカル株式会社製:くみあい複合燐加安26
4)」、「コンクリートミキサー(内径75cm、開口
部43.5cm、幅77cm)」を「パン型混合機(内
径130cm、開口部60cm、幅65cm)」とした
以外は実施例1と同様にして、本発明の殺菌剤含有肥料
Cを得た。
【0028】実施例4 窒素(N)12%、リン酸(P25)16%、カリウム
(K2O)14%を含有する粒状肥料(コープケミカル
株式会社製:くみあい複合燐加安264)98.0重量
部をコンクリートミキサー(内径75cm、開口部4
3.5cm、幅77cm)に投入し、転動させながら8
5℃まで加熱した。市販のパラフィンワックス(融点7
0℃)0.8重量部を転動させながら添加し、更に1〜
2分転動後に、殺菌剤であるオリゼメート原体(明治製
菓株式会社製:プロベナゾール含量95%)0.7重量
部と市販の殺虫剤(パダン水溶剤:カルタップ含有量7
5%)0.5重量部とをあらかじめ混合した混合物を添
加し、5分以上転動させながら、該肥料の温度が65℃
となったところでコンクリートミキサーから取り出し、
本発明の殺虫&殺菌剤含有肥料を得た。
【0029】[有効成分の付着性試験]実施例1〜4で
得られた殺菌剤含有肥料A、BもしくはC、又は殺虫&
殺菌剤含有肥料を縮分器により100gになるまで均等
に分け、得られた試料について殺菌剤の有効成分である
プロベナゾールの含有量(重量%)と殺虫剤の有効成分
であるカルタップの含有量(重量%、実施例4のみ)を
分析し、添加した有効成分の設定値に対する付着率
(%)を調査した。なお、農薬有効成分の付着率は、プ
ロベナゾールの含有量(重量%)/プロベナゾールの理
論添加量(=0.7重量部×95%)、カルタップの含
有量(重量%)/カルタップの理論添加量(=0.5重
量部×75%)より求めた。その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】 実施例1〜4で得られた殺菌剤含有肥料及び殺虫&殺菌
剤含有肥料はいずれも有効成分の付着率が97%以上で
あり、有効成分の粒状肥料への付着は良好であった。
【0031】[有効成分の均一性試験(製剤時)]実施
例1で得られた殺菌剤含有肥料A、85kgをコンクリ
ートミキサーで転動させながら無作為に100gずつ5
点の試料のサンプリングを行い、殺菌剤の有効成分であ
るプロベナゾールの含有量(重量%)をそれぞれの試料
毎に分析し、有効成分の均一性を調査した。その結果を
表2に示す。
【0032】
【表2】 実施例1で得られた殺菌剤含有肥料Aを無作為に抽出し
た試料の有効成分は変動係数が1.5%以下であり、有
効成分は粒状肥料に均一に付着していた。
【0033】[有効成分の均一性試験(製造時)]実施
例3で得られた殺菌剤含有肥料Cを得る工程において、
農薬活性成分を添加後に転動させながら、所定の転動時
間毎に200kgの殺菌剤含有肥料Cの中から1kgの
試料をサンプリングし、縮分器により均等に100gま
で分け、その内の3点について有効成分であるプロベナ
ゾールの含有量(重量%)をそれぞれの試料毎に分析
し、有効成分の均一性を調査した。その結果を表3に示
す。
【0034】
【表3】 実施例3で得られた殺菌剤含有肥料Cは、5分間以上の
転動時間があれば有効成分が粒状肥料に均一に付着して
いた。
【0035】[有効成分の安定性試験]実施例1及び3
で得られた殺菌剤含有肥料A及びC、400gをそれぞ
れ縮分器により均等に100gずつ4点に分け、1点は
そのまま殺菌剤の有効成分であるプロベナゾールの含有
量を分析し、製造直後の含有量とした。その他3点につ
いては各々ポリエチレンの肥料袋に入れ密閉し、40℃
に設定した恒温機に入れ所定期間経過後にプロベナゾー
ルの含有量を分析し、製造直後のプロベナゾール含有量
に対する残存率(%)を調査した。その結果を表4に示
す。
【0036】
【表4】 実施例1及び3で得られた殺菌剤含有肥料A及びCはい
ずれも製造直後のプロベナゾール含有量に対する、3ヶ
月後の残存率が97%以上であり、有効成分の分解はな
かった。
【0037】実施例4で得られた殺虫&殺菌剤含有肥料
800gを縮分器により均等に100gずつ8点に分
け、2点はそのまま殺菌剤の有効成分であるプロベナゾ
ールの含有量と殺虫剤の有効成分であるカルタップを分
析し、製造直後の含有量とした。その他6点については
各々ポリエチレンの肥料袋に入れ密閉し、54℃に設定
した恒温機に入れ所定期間経過後にプロベナゾール及び
カルタップの含有量を分析し、製造直後のプロベナゾー
ル含有量及びカルタップ含有量に対する残存率(%)を
調査した。その結果を表5に示す。
【0038】
【表5】 実施例4で得られた殺虫&殺菌剤含有肥料は製造直後の
プロベナゾール、カルタップ含有量それぞれに対する、
3週間後の残存率が98%以上であり、プロベナゾール
とカルタップの有効成分の分解はなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明の農薬含有粒状肥料は、簡便な操
作にもかかわらず、農薬が均一に付着でき、経日後も農
薬が安定に存在する。本発明の農薬含有粒状肥料は、1
回の施肥で1種又は2種以上農薬が均一に施用され、葉
面付着もないので薬害が軽減され、安全性が高く、省力
化になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C05G 3/00 103 C05G 3/00 103 5/00 5/00 Z (72)発明者 佐藤 均 茨城県真壁郡協和町大字八幡181番地2号 コープケミカル株式会社つくば研究所内 (72)発明者 鈴木 康毅 新潟県新潟市榎町3 コープケミカル株式 会社農材開発研究所内 (72)発明者 上野 滋 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治製 菓株式会社内 (72)発明者 谷野 茂樹 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治製 菓株式会社内 Fターム(参考) 4G004 BA00 4H011 AA01 AC01 BA01 BB10 BC01 BC18 DA02 DC06 DC10 DD04 DF03 4H061 AA01 BB01 BB21 BB51 DD06 EE18 EE22 FF08 FF15 GG26 HH44 LL26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で固体のワックス状物質が粒状肥料
    の表面に溶融している状態で、1種又は2種以上の農薬
    を粒状肥料の表面に被覆してなることを特徴とする農薬
    含有粒状肥料。
  2. 【請求項2】 加熱した粒状肥料を転動させながら、常
    温で固体のワックス状物質を添加して溶融被覆し、更に
    転動させながら1種又は2種以上の農薬を被覆してなる
    請求項1記載の農薬含有粒状肥料。
  3. 【請求項3】 ワックス状物質が石油系ワックスである
    請求項1又は2記載の農薬含有粒状肥料。
  4. 【請求項4】 該農薬含有粒状肥料を無作為に抽出した
    試料における農薬有効成分の変動係数が2.0%以下で
    ある請求項1〜3のいずれか1項に記載の農薬含有粒状
    肥料。
  5. 【請求項5】 常温で固体のワックス状物質を粒状肥料
    の表面で溶融させ、該ワックス状物質が粒状肥料の表面
    で溶融している状態で、1種又は2種以上の農薬を添加
    することにより、該ワックス状物質を介して、粒状肥料
    の表面を該農薬で被覆することを特徴とする農薬含有粒
    状肥料の製造方法。
JP2001228367A 2001-01-31 2001-07-27 農薬含有粒状肥料 Pending JP2002308689A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001228367A JP2002308689A (ja) 2001-01-31 2001-07-27 農薬含有粒状肥料

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-23129 2001-01-31
JP2001023129 2001-01-31
JP2001228367A JP2002308689A (ja) 2001-01-31 2001-07-27 農薬含有粒状肥料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002308689A true JP2002308689A (ja) 2002-10-23

Family

ID=26608609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001228367A Pending JP2002308689A (ja) 2001-01-31 2001-07-27 農薬含有粒状肥料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002308689A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11542213B2 (en) 2018-08-16 2023-01-03 Anuvia Plant Nutrients IP Holdings, LLC Reactive inorganic coatings for agricultural fertilizers
US11999670B2 (en) * 2018-11-14 2024-06-04 Profile Products Llc Delivery of bioactive molecules in coatings or surface layers of organically enhanced inorganic fertilizers

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11542213B2 (en) 2018-08-16 2023-01-03 Anuvia Plant Nutrients IP Holdings, LLC Reactive inorganic coatings for agricultural fertilizers
US11999670B2 (en) * 2018-11-14 2024-06-04 Profile Products Llc Delivery of bioactive molecules in coatings or surface layers of organically enhanced inorganic fertilizers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20130130910A1 (en) Sustained release microparticles and sustained release microparticle-containing preparations
JP2017039650A (ja) 農薬組成物及びその使用法
US9648872B2 (en) Water dispersible granule composition
JP4538787B2 (ja) 粒状農薬組成物、その製造方法及び使用方法
KR100523798B1 (ko) 농업용 혼합 입제
JP3262898B2 (ja) 水面施用農薬組成物
WO2004028251A1 (ja) 徐放性農薬粒剤
JP2002308689A (ja) 農薬含有粒状肥料
JP2002308690A (ja) 2種以上の農薬を含有する農薬含有粒状肥料
JP2000313685A (ja) 農薬含有粒状肥料の製造方法
JP4276809B2 (ja) 農薬の施用方法およびそれに用いる農薬製剤
JP2000191407A (ja) 被覆農業用組成物
JP2860920B2 (ja) 水面施用浮遊性農薬製剤
JP4623783B2 (ja) 農薬固形製剤
JPH07233002A (ja) 農薬製剤
TWI600375B (zh) 水表面漂浮粒狀農藥及含有該農藥之袋裝農用化學調配物
JPH06321704A (ja) 水面施用農薬製剤
JP2011126903A (ja) 農薬(pesticidal)の調製方法
JP5842374B2 (ja) 粒状農薬組成物
JP6900703B2 (ja) 農薬複合粒子及びその製造方法
JP3183539B2 (ja) 水面施用浮遊性農薬製剤
JP2003026504A (ja) 尿素含有農薬固形剤ならびにその製造方法
JP3340759B2 (ja) 水面施用農薬製剤
JP2000053501A (ja) 無水硫酸ナトリウム含有粒状組成物およびその製造法
KR20050110806A (ko) 실리카 중공 미세구를 함유하는 서방형 작물보호제

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090106