JP2002305150A - 成膜方法及びその装置 - Google Patents

成膜方法及びその装置

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JP2002305150A
JP2002305150A JP2001106399A JP2001106399A JP2002305150A JP 2002305150 A JP2002305150 A JP 2002305150A JP 2001106399 A JP2001106399 A JP 2001106399A JP 2001106399 A JP2001106399 A JP 2001106399A JP 2002305150 A JP2002305150 A JP 2002305150A
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reaction chamber
bell jar
reaction
temperature
film
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JP2001106399A
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English (en)
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Kazuyuki Toyoda
一行 豊田
Yasuo Kunii
泰夫 国井
Takeshige Ishida
丈繁 石田
Takeshi Taniguchi
武志 谷口
Hisayoshi Yamoto
久良 矢元
Hideo Yamanaka
英雄 山中
Norihiro Kusumoto
典煕 久須本
Hiroto Kasai
弘人 河西
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Hitachi Kokusai Electric Inc
Sony Corp
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応室壁面への多量の水分の残留、成膜中の
反応室壁面や部材表面からの水分等の不純物の放出を低
減する。 【解決手段】 成膜装置は、高温加熱体8により反応ガ
スを活性化して被処理基板12上に薄膜を形成する。こ
の装置は、減圧下におかれる反応容器1の内側にベルジ
ャ6が設けられる。反応容器1とベルジャ6との間にヒ
ータ7が設けられる。ベルジャ6はヒータ7によって所
定温度に加熱制御され、ベルジャ壁の不純物が除去され
るようになっている。ベルジャ6の内部に反応室2が形
成され、反応室2内に被処理基板12を載置するサセプ
タ3が設けられる。反応室2内に高温加熱体8が設けら
れ、サセプタ3に対向配置される。反応室2内に導入さ
れる反応性ガスは高温加熱体8によって活性化される。
反応室2と、反応容器1とベルジャ6間に形成される空
間14とは、排気管16より排気される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成膜方法及びその装
置に係り、特にシリコン基板やガラス基板上に形成する
薄膜の品質を改善するものに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の成膜装置の断面図であっ
て、高温加熱体8を用いてガラス基板やシリコン基板な
どの被処理基板12上に薄膜を形成するものである。反
応室2は反応容器1で気密に構成され、反応室2内部に
は高温加熱体8とサセプタ3とが対向して配置してあ
る。サセプタ3はサセプタ軸9で図示しない上下駆動機
構部と、ベローズ11によって気密を保持したまま稼動
できるように連結されている。
【0003】高温加熱体8は例えばタングステンから構
成され、抵抗加熱により所定の温度に加熱維持される。
サセプタ3はその下部に設けたサセプタ加熱/冷却手段
4によって加熱あるいは冷却される。これによってサセ
プタ3上に載置した被処理基板12も加熱あるいは冷却
されて、被処理基板12の温度が制御できる構造となっ
ている。また反応室2内部で被処理基板12を処理した
り、反応室2内部をクリーニングするために使用する各
種のガスを導入するためのガスノズル5が設けてある。
反応容器1には反応室2内部のガスを排気するためにポ
ンプ10が排気管16によって接続されている。
【0004】ポンプ10によって反応室2内部を排気し
て減圧した後、図示しない搬送ロボットで被処理基板1
2をサセプタ3上に載置する。ガスノズル5から水素ガ
スを導入して一定の圧力に保持した後、高温加熱体8に
通電し所定の温度に設定する。その後、ガスノズル5か
ら一定流量の反応性ガスを導入し、所定の圧力に保持し
ながら被処理基板12上に薄膜を形成する。
【0005】また酸素などタングステン表面を酸化させ
る不純物を極力反応室2内部から排除することが必要で
ある。タングステン製の高温加熱体8は酸化されると、
その酸化物が蒸発し、被処理基板12に形成した膜中に
混入するため、酸化を抑制することが、この成膜方法に
おいて特に重要である。
【0006】図11に示した高温加熱体成膜装置で、例
えばLCD(Liquid Clystal Display)用の薄膜としてガ
ラス基板上にポリシリコン膜を形成すると、膜中に種々
の不純物が混入するが、膜中の酸素濃度が高いとポリシ
リコン膜の最も重要な特性である移動度が低下する。上
記装置で成膜したポリシリコン膜の膜中酸素濃度は1×
1021[atoms/cm-3]以上になることもあり、
この場合、電界効果移動度も小さく通常1[cm2/V
・s]程度しか得られない。
【0007】また成膜中に反応室2の雰囲気中の酸素濃
度が高いと高温加熱体8が酸化され、蒸発したタングス
テンの酸化物が膜中に混入し、性能劣化の原因となる。
このため上記装置では反応室2内の酸素濃度の制御が重
要で、酸素濃度を極力少なくすることはもちろん、その
濃度を安定に一定レベル以下に保持することが必要であ
る。
【0008】反応室2内への酸素混入は反応室2外部か
らの混入と、反応室2内部の部材からの離脱が考えられ
る。特に注意が必要なのは後者であるが、反応室内部の
部材での酸素あるいは水分残留の原因は、反応室2を開
いて行うメンテナンスにおいて使用する水や大気中の水
分が反応室2内部の部材と接触し残留するためである。
これは反応室2をメンテナンスする限り避けられないこ
とであり、酸素混入を抑制するには反応室2を開放して
メンテンナンス作業した後、反応室2内部の気体を排気
し部材に吸着した水分や酸素を十分な時間をかけて蒸発
あるいは離脱させる必要がある。このとき反応容器内壁
1aや部材表面の温度を上げると水分の除去を早めるこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図11に示す
従来の高温加熱体成膜装置の場合は、通常、反応容器1
はアルミ合金やステンレスなどの金属で構成されている
ため、反応容器の成形加工上、容器内壁の表面積が大き
くなって、残留する水分や酸素の量が多い。このため水
分を蒸発させるのに相当の時間を要する。したがって、
被処理基板へのポリシリコン膜形成中に反応容器内壁1
aやその他の部材の温度が上昇すると、水分などの不純
物の離脱が増加する。特に、高温加熱体成膜装置の場合
は高温加熱体8への通電後、高温加熱体8からの輻射熱
によって反応容器内壁1aの温度が上昇するため、それ
らから離脱する水分などの不純物の量が増加する。
【0010】高移動度のポリシリコン膜を形成するため
には清掃などのメンテナンス終了後、再び処理が可能に
なるまで、反応室2を数日間排気して水分濃度を充分低
くすることが必要となり、装置の稼働率が低下する。
【0011】また、このような長時間の排気を行って
も、ポリシリコン膜形成中に、反応容器内壁1aの温度
が低い状態のままであるため、高温加熱体8に通電後の
輻射熱による内壁の温度上昇に伴って、反応容器内壁1
に吸着した酸素・水分などの不純物の放出量は増加す
る。このため被処理基板12に形成された膜中の酸素濃
度も高いレベルとなる。
【0012】本発明の課題は、上述した従来技術の問題
点を解消して、反応室内壁への多量の水分の残留、成膜
中の反応室内壁からの水分等の不純物の放出を解消する
ことが可能で、稼働率の高い成膜方法及びその装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、反応室の
内部に高温加熱体を設け、減圧下の前記反応室に反応性
ガスを導入して、所定温度に加熱維持された前記高温加
熱体に接触させることにより前記反応ガスを活性化し、
前記反応室内部に設けた前記サセプタ上の被処理基板上
に低温で薄膜を形成する成膜方法において、前記導入し
た反応性ガスが接する前記反応室の内壁を加熱するよう
にした成膜方法である。反応室の内壁を加熱するように
したので、反応室の内壁から放出される不純物を低減で
き、不純物の少ない薄膜の形成が可能となる。加熱対象
は反応室の内壁の他に、反応室内の他の部材も含めるこ
とが好ましい。
【0014】上記第1の発明において、反応室の内壁か
ら放出される不純物を一層低減するために、反応室の内
壁の温度を200℃以上に加熱することが好ましい。形
成された薄膜の酸素濃度は3×1018[atoms/c
3]以下に押えることも可能であり、電界効果移動度
は30[cm2/V・sec]が得られる。
【0015】第2の発明は、反応性ガスを活性化して被
処理基板上に薄膜を形成する成膜装置において、減圧下
におかれる反応容器と、前記反応容器の内側に設けられ
て内部に反応室を形成するベルジャと、前記ベルジャ内
に設けられ前記被処理基板を載置するサセプタと、前記
反応室内に導入される反応性ガスを活性化する高温加熱
体と、前記ベルジャを加熱するヒータとを備えた成膜装
置である。反応容器の内側にベルジャを設けたので、反
応容器の内壁面と比較してベルジャの内壁面の表面積が
小さく、ここに残留する水分や酸素の量が少なくなる。
さらにベルジャを加熱するようにしたので、ベルジャの
内壁から放出される不純物を低減でき、不純物の少ない
薄膜の形成が可能となる。特に、ベルジャに石英等の非
金属を用いて反応室壁を非金属化することが、不純物を
低減するうえで一層好ましい。
【0016】上記第2の発明において、反応室内壁への
多量の水分の残留、成膜中の反応容器内壁からの水分等
の不純物の放出を解消するために、反応容器の内壁にセ
ラミックスの溶射膜や、酸化膜の皮膜を設けることが好
ましい。
【0017】また、上記第2の発明において、ヒータか
ら放出される不純物が反応室の内部へ混入するのを防止
するために、ベルジャを加熱するヒータを反応容器とベ
ルジャとの間に設けることが好ましい。また、ヒータか
ら放出される不純物が反応室に全く混入しないようにす
るためには、ベルジャを加熱するヒータを反応容器の外
側に設けることが好ましい。また、構成を簡素化するた
めに、反応容器の内側にベルジャを設けずに、反応容器
の内壁を反応容器の外側に設けたヒータで直接加熱する
ことが好ましい。
【0018】また、上記第2の発明の成膜装置で形成し
た薄膜を用いて半導体装置を製造すると、高品質の半導
体装置が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の成膜方法及びその
装置の実施の形態を説明する。
【0020】図1は第1の実施の形態による高温加熱体
成膜装置の断面図である。従来例を示す図11と共通の
部材には同じ番号を付してある。
【0021】反応容器1は気密に構成される。反応容器
1の内側にベルジャ6が設けられ、ベルジャ6の内部が
反応室2を構成する。ベルジャ6を加熱するヒータ7が
設けられる。このヒータ7は反応容器1とベルジャ6と
で挟まれた空間14に、ベルジャ6の全周を覆うように
設けられる。ヒータ7をベルジャ6の外側に設けたの
は、ヒータ7から放出される不純物の反応室2内への混
入を防止するためである。
【0022】上記ベルジャ6は石英等の不純物放出の少
ない部材が良いが、セラミックスや炭化珪素(SiC)
などでも良く、また金属でも良い。要するに、ポリシリ
コンなどの薄膜形成時、不純物の放出が少ない材料を適
宜選択して用いる。
【0023】ベルジャ6は、ヒータ温度制御装置20に
よって制御されるヒータ7により加熱され、所定の温度
に制御される。加熱温度は200℃以上が好ましく、ま
た一定温度に温度制御することが必須であり、このため
必要に応じて冷却機構を設けるとよい。
【0024】反応室2内に被処理基板12を載置するサ
セプタ3が設けられる。このサセプタ3に対向配置され
て高温加熱体8が設けられる。高温加熱体8は、反応室
2内に導入される反応性ガスを活性化する。サセプタ3
はサセプタ軸9で図示しない上下駆動機構部と、ベロー
ズ11によって気密を保持したまま稼働できるように連
結されている。高温加熱体8は、800℃〜2500℃
の範囲で加熱維持される。このため、高温加熱体8の材
質は加熱される温度によって適切な材料を適宜選択して
使用するが、通常は融点の高い金属が扱い易くタングス
テン(W)やモリブデン(Mo)などが好適である。
【0025】また加熱の方法としては高温加熱体8に直
接電気を流す抵抗加熱方式が一般的である。このため高
温加熱体の形状は抵抗値がある程度高いことが必要なた
めに針金状が好ましく、直径0.3mmから2.0mm
程度が扱い易い。
【0026】サセプタ3はその下部に設けたサセプタ加
熱/冷却手段4によって加熱あるいは冷却される。例え
ば、加熱手段には抵抗加熱方式を使用し、冷却手段には
冷却ガス循環方式を使用する。これによってサセプタ3
上に載置した被処理基板12も加熱あるいは冷却される
構造となっている。例えば加熱の場合、サセプタ加熱/
冷却手段4によってサセプタ3上の被処理基板12は6
00℃まで加熱できる。
【0027】また反応室2内部で被処理基板12を処理
したり、反応室2内部をクリーニングするために使用す
る各種のガスを導入するための複数のガスノズル5が、
反応室2内に挿入されている。ガスノズル5は、図1で
は管型のノズルであるが、サセプタ3と対向して高温加
熱体8を挟むようにシャワーヘッド状のノズルを設ける
と薄膜形成の均一性向上に有効である。
【0028】ベルジャ6と反応容器1とで挟まれた空間
14及び反応室2の下部は開口15しており、この開口
15は反応容器1の底部に設けた排気管16と連通して
いる。排気管16はポンプ10に接続されて、ポンプ1
0により上記空間14及び反応室2の内部のガスが排気
される。ベルジャ6と反応容器1とで挟まれた空間14
と、反応室2とのガス流れの相互干渉を防止するため
に、図1では共通にしているが、各々の排気系統を別々
にすることが好ましい。
【0029】次に本装置の動作を説明する。ポンプ10
によって反応室2内部を排気して減圧した後、図示しな
い搬送ロボットで被処理基板12をサセプタ3上に載置
する。ガスノズル5から水素ガスを導入して一定の圧力
に保持した後、タングステンで針金状に構成した高温加
熱体8に通電し、所定の温度に加熱維持する。この加熱
維持は、例えば2色温度計で測定した高温加熱体8の温
度測定結果に基づいて行う。その後ガスノズル5から水
素ガスを含む一定流量の反応性ガスを導入し、所定の圧
力に保持しながら被処理基板12上に薄膜を形成する。
【0030】高温加熱体8の加熱中は反応室2に水素ガ
スを導入し、高温加熱体8の表面を還元して酸化等の表
面状態の変化を抑制するのが好ましい。また酸素などタ
ングステン表面を酸化させる不純物を極力反応室2内部
から排除することが必要である。タングステン製高温加
熱体8は酸化されるとその酸化物が蒸発し被処理基板1
2に形成した膜中に混入するため、酸化を抑制すること
が本成膜方法において非常に重要である。
【0031】ベルジャ6は、ヒータ温度制御装置20に
より制御されるヒータ7で所定の温度に保持されてい
る。通常200℃以上に加熱するのが好ましい。また高
温加熱体8からの輻射熱を受けても温度上昇しないこと
が必要である。上記のように反応室2に設けたベルジャ
6の壁面温度を200℃以上の一定温度に保持した状態
で、例えばLCD(Liquid Clystal Display)用に用い
るポリシリコン膜をガラス基板に形成すると、膜中酸素
濃度を著しく低減することが可能で、良質のポリシリコ
ン膜が形成できる。
【0032】実施の形態によれば、反応容器の内側に設
けたベルジャ6は石英で構成されるため、反応容器1を
構成するアルミ合金やステンレスと比べて、粗さが小さ
く、極力滑らかな状態であり、かつ反応容器の内壁面と
比較してベルジャの内壁面の表面積は小さいので、ベル
ジャ6の内壁に残留する水分や酸素の量が少なくなる。
また、高移動度のポリシリコン膜を形成するためには清
掃などのメンテナンス終了後、ベルジャ6を加熱するこ
とで、反応室内壁への水分の残留を素早く排除すること
ができるので、反応室2を短時間排気するだけで、水分
濃度を充分低くすることが可能となり、装置の稼働率が
向上する。また、成膜中、ベルジャを一定温度に加熱す
るようにしたので、ベルジャの内壁から放出される不純
物を低減でき、不純物の少ない薄膜の形成が可能とな
る。さらに、高温加熱体8からの輻射熱によって反応容
器内壁1aから水分が離脱することもない。
【0033】ここに、図1に示した高温加熱体成膜装置
でポリシリコンを成膜する具体例を述べる。40cm×
50cmの大きさのガラス基板上にポリシリコン膜を形
成する条件の一例を示せば、次の通りである。
【0034】 モノシラン(SiH4) :100〜1000 [sccm] 水素(H2) : 1〜 100 [sccm] 圧力 :0.665〜6.665 [Pa] (5〜50 [mTorr]) 高温加熱体温度 :1800 [℃] 高温加熱体−基板間距離:30〜100 [mm] ガラス基板温度 :200〜600 [℃] 反応室内ベルジャ温度 :200〜400 [℃] 上記条件で成膜を行うと10〜100[オングストロー
ム/min]の成膜速度が得られる。図1に示した高温
加熱体成膜装置でポリシリコンを成膜すると、膜中の酸
素濃度は、3×1018[atoms/cm3]以下に押
えることが可能で、非常に高い移動度が得られた。
【0035】ポリシリコン膜中の酸素(O)濃度をSI
MS(Secondary Ionization Mass Spectrometer)で測定
したデータを図2に示した。これによればポリシリコン
膜中の酸素濃度は、前述した通り3×1018[atom
s/cm3](測定限界)以下で酸素濃度の混入を十分
押さえていると言える。比較のために、従来の装置で形
成したポリシリコン膜中の酸素濃度を図12に示す。酸
素濃度は、表面(深さ=0[オングストローム])近傍
で7×1020[atoms/cm3]に達していること
がわかる。
【0036】また上記ポリシリコン膜を用いて、TFT
(薄膜トランジスタ)を作成し、電気特性を評価した。
その作成プロセスフローを図3、図4に示し、電気特性
を図5〜図8に示した。図3の工程No.と図4の工程
No.は対応する。図5、図6で、Wは作成したTFT
のチャネル幅、Lはチャネル長で、W=300[μ
m],L=10[μm]である。Ch.I2(チャンネ
ルイオン打込み量)は1×1013[atoms/c
2]である。
【0037】その結果、従来に比べて、次のような特に
優れた電気特性が得られた。すなわち、従来、電子移動
度は参考文献「R.E.I.SCHROPP,J.K.PATH,B.STANNOWSK
I,C.H.M.VAN DER WERF,Y.CHEN,S.WAGNER,Mat.Res.S
oc.Symp.Proc.Vol.609(2000)A31.3」によれば4.7
[cm2/V・sec]であるが、実施の形態によるポ
リシリコンTFTの移動度は、図6に示すように30
[cm2/V・sec]に達した。相互コンダクタンス
も8×10-5に近い大きな値が得られた。
【0038】また、図5に示すようにゲート電圧−ドレ
イン電流特性も、図7に示すようにドレイン電圧−ドレ
イン電流特性も、共に良好であった。さらに図8に示す
ように、ドレイン電圧に値する電界効果移動度もほぼ一
定で、相互コンダクタンスも良好であった。TFT作成
プロセスを最適化すれば、電界効果移動度は100[c
2/V・sec]以上が実現される見込みである。
【0039】図9、図10は本発明の高温加熱体成膜装
置の他の実施の形態である。図9に示す第2の実施の形
態は図1の構成に対して、ベルジャ9を加熱するヒータ
7を反応容器1の外側に出して設けたものである。この
構成では、図1の構成と比べてベルジャ6の温度制御速
度が遅くなるが、ヒータ7から放出される不純物が反応
室2に混入するのを完全に防止できる。
【0040】図10に示す第3の実施の形態の構成は、
図9の構成に対して、ベルジャ6を用いずに、反応容器
1の内壁を、外部に設けたヒータ7から直接加熱するよ
うにしたものである。この場合、反応容器1の内壁面は
石英などに比べて粗さが大きいため、物理的、化学的研
磨などによって極力滑らかな状態にすることが必要であ
る。また反応容器1の内壁面にセラミックスの溶射や酸
化による表面保護膜13を設けて不純物放出を抑制する
ことも効果的である。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば以下の効果がある。
【0042】(1)反応室の内壁を加熱するようにした
ので、反応室内壁への多量の水分の残留を低減でき、不
純物の少ない薄膜を形成できる。また、水分濃度を短時
間で排気できるので、稼働率を高めることができる。
【0043】(2)反応容器内にベルジャを設けて、成
膜中に、ベルジャを加熱することにより、反応室内壁か
らの水分放出を低減して膜中の酸素濃度を低減できる。
その結果、得られるデバイスの電気的特性が大幅に向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態によるヒータ内部設置型の高
温加熱体成膜装置の側断面図である。
【図2】第1の実施の形態によるSIMSで測定した深
さに対するポリシリコン膜中の酸素濃度を示す説明図で
ある。
【図3】第1の実施の形態による低温ポリシリコンTF
T(薄膜トランジスタ)作成プロセスフローを示す説明
図である。
【図4】第1の実施の形態によるTFT作成フローを示
す説明図である。
【図5】第1の実施の形態により作成したTFTの電気
特性図であって、ゲート電圧に対するドレイン電流の説
明図である。
【図6】第1の実施の形態により作成したTFTの電気
特性図であって、ゲート電圧に対する電界効果移動度/
相互コンダクタンスの説明図である。
【図7】第1の実施の形態により作成したTFTのを示
す電気特性図であって、ドレイン電圧に対するドレイン
電流の説明図である。
【図8】第1の実施の形態により作成したTFTのを示
す電気特性図であって、ドレイン電圧に対する電界効果
移動度/相互コンダクタンスの説明図である。
【図9】第2の実施の形態によるヒータ外部設置型の高
温加熱体成膜装置の側断面図である。
【図10】第3の実施の形態による反応室壁面保護膜型
の高温加熱体成膜装置の側断面図である。
【図11】従来例の高温加熱体成膜装置の側断面図であ
る。
【図12】従来例のSIMSで測定した深さに対するポ
リシリコン膜中の酸素濃度を示す説明図である。
【符号の説明】
1 反応容器 2 反応室 3 サセプタ 5 ガスノズル 6 ベルジャ 7 ヒータ 8 高温加熱体 12 被処理基板 20 ヒータ温度制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国井 泰夫 東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式 会社日立国際電気内 (72)発明者 石田 丈繁 東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式 会社日立国際電気内 (72)発明者 谷口 武志 東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式 会社日立国際電気内 (72)発明者 矢元 久良 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 山中 英雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 久須本 典煕 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 河西 弘人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA06 AA17 BA29 BB03 CA06 DA06 FA10 KA22 KA25 KA47 5F045 AA16 AB03 AC01 AD06 AD07 AD08 AD09 AD10 AE15 AE17 AF07 BB14 CA15 DP03 DQ10 EJ03 EK07 5F110 AA30 CC02 DD02 EE03 EE43 FF02 GG02 GG13 GG28 GG29 GG32 GG33 GG44 GG57 HJ01 HJ23 HL03 HL22 QQ14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応室の内部に高温加熱体を設け、前記反
    応室に反応性ガスを導入して、所定温度に加熱維持され
    た前記高温加熱体に接触させることにより前記反応ガス
    を活性化し、前記反応室の内部に設けた前記サセプタ上
    の被処理基板上に薄膜を形成する成膜方法において、 前記導入した反応性ガスが接する前記反応室の内壁を加
    熱するようにしたことを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】反応性ガスを活性化して被処理基板上に薄
    膜を形成する成膜装置において、 反応容器と、 前記反応容器の内側に設けられて内部に反応室を形成す
    るベルジャと、 前記反応室内に設けられ前記被処理基板を載置するサセ
    プタと、 前記反応室内に導入される反応性ガスを活性化する高温
    加熱体と、 前記ベルジャを加熱するヒータとを備えた成膜装置
  3. 【請求項3】前記ベルジャを加熱するヒータを前記反応
    容器と前記ベルジャとの間に設けた請求項2に記載の成
    膜装置。
  4. 【請求項4】前記反応容器の内壁にセラミックスの溶射
    膜や酸化膜の皮膜を設けた請求項2または3に記載の成
    膜装置。
  5. 【請求項5】請求項2ないし4のいずれかに記載の成膜
    装置で形成した薄膜を用いる半導体装置。
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