JP2002298935A - 電解質、及び光電気化学電池 - Google Patents

電解質、及び光電気化学電池

Info

Publication number
JP2002298935A
JP2002298935A JP2001101398A JP2001101398A JP2002298935A JP 2002298935 A JP2002298935 A JP 2002298935A JP 2001101398 A JP2001101398 A JP 2001101398A JP 2001101398 A JP2001101398 A JP 2001101398A JP 2002298935 A JP2002298935 A JP 2002298935A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte
compound
dye
group
gel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001101398A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Yamaguchi
康浩 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2001101398A priority Critical patent/JP2002298935A/ja
Publication of JP2002298935A publication Critical patent/JP2002298935A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2004Light-sensitive devices characterised by the electrolyte, e.g. comprising an organic electrolyte
    • H01G9/2009Solid electrolytes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2027Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode
    • H01G9/2031Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode comprising titanium oxide, e.g. TiO2
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的に揮発性の有機溶剤を含まず、製造性
及び安全性に優れ、電解質濃度の変動、及び特性のバラ
ツキがない、新規な固体或いはゲル状の電解質を提供す
ること。また、この電解質を用いた、耐久性、製造性、
安全性等に優れた光電気化学電池を提供すること。 【解決手段】少なくとも、末端に水酸基を有する化合物
とイソシアネート基を有する化合物とを反応させて得ら
れる架橋重合体、及び有機室温溶融塩を含有し、且つ固
体又はゲル状であることを特徴とする電解質、それを用
いた光電気化学電池である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質およびそれ
を用いた光電気化学電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無尽蔵の太陽エネルギーを利用し、且つ
クリーンな発電システムとして注目を集めている太陽光
発電に関しては、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリ
コン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、テルル
化カドミウムやセレン化インジウム銅等を用いた化合物
半導体太陽電池が、実用化並びに主な研究開発の対象と
なっているが、製造コスト、原材料確保、毒性、エネル
ギーペイバックタイムが長い等の問題点があり、未だ広
く普及するには至っていない。一方、大面積化や低コス
ト化を指向した有機材料を用いた太陽電池も、これまで
に多く提案されているが、無機系に比べ、著しく変換効
率が低く、耐久性も悪いと云った問題があった。
【0003】こうした状況の中で、Nature(第3
53巻、第737〜740頁、1991年)および米国
特許4927721号等に、ルテニウム錯体系色素によ
って増感された酸化チタン多孔質半導体電極を用いた光
電気化学電池(以後、色素増感型太陽電池と略す)が開
示された。この方式は製造設備が簡便で、且つ製造コス
トも低く、しかも高いエネルギー変換効率が得られる等
の点で有望であり注目を集めているが、電気化学方式
故、有機溶剤系の電解質溶液を用いねばならず、長期に
亘って使用すると有機溶剤の揮散枯渇により光電変換効
率が著しく低下したり、破損時に電解質溶液が漏洩す
る、加熱により電池内圧が上昇し爆裂する、等の安定
性、安全性上の懸念点が指摘されている。
【0004】この課題に対し、電解質溶液の代わりに、
ゲル電解質を用いる提案が為されている。ゲル電解質
は、電解質溶液にゲル化剤を添加しゲル電解質前駆体溶
液とし、これをゲル固化させたものである。一般に、ゲ
ル化剤としては、物理架橋系の高分子、物理架橋系の低
分子、化学架橋系の高分子、化学架橋系の低分子等が知
られている。
【0005】ゲル電解質を上記の色素増感型太陽電池に
応用する場合、高分子系のゲル化剤を用いると、ゲル電
解質前駆体溶液の粘度が高くなり、多孔質半導体電極の
細孔に浸透し難い等の問題が生じるため、低分子系のゲ
ル化剤を用いる方が好ましい。また、物理架橋系のゲル
化剤を用いたゲルでは、加熱により可逆的に均一溶液に
戻ってしまうため、高温時の安定性、安全性が保証でき
ないため、不可逆な化学架橋系のゲル化剤の方が望まし
い。
【0006】化学架橋系の低分子ゲル化剤を用いたゲル
電解質は、既に、リチウムイオン電池で実用化されてお
り、それを色素増感型太陽電池に転用する試みが為され
ている(松本ら,日本化学会誌,pp.484−48
8,1997)。ここで、リチウムイオン電池用のゲル
化剤としては、オリゴアルキレングリコールアクリレー
ト等のビニル重合性の化合物が用いられている。ところ
で、色素増感型太陽電池用の電解質は酸化還元対を含む
が、一般に酸化還元対はラジカル重合の阻害剤であり、
ビニル重合性のゲル化剤では、ゲル化できないと云う問
題があった。例えば、色素増感型太陽電池において多用
されるヨウ素/ヨウ化物イオンからなる酸化還元対にお
いては、ヨウ素がラジカル重合阻害剤であるため、ヨウ
素存在下ではラジカル重合が進行しないため、ヨウ素は
化学架橋反応の後に何らかの方法によって含侵させねば
ならない。このような含浸処理を行わなければならない
と云う製造上の制約は、その操作自体、設備並びに生産
コストのアップを齎し、また、均一に含浸させることも
困難であり、さらに激物であるヨウ素を単体で扱わなけ
ればならないと云う安全上の問題をも引き起こす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この問題に対して、本
発明者らは、酸化還元対の存在下でも架橋反応が可能な
低分子ゲル化剤として、末端に水酸基を有する化合物と
イソシアネート基を有する化合物との重付加反応系ゲル
化剤を提案し、ヨウ素/ヨウ化物イオンの存在下でも架
橋反応が進行し、色素増感型太陽電池用のゲル電解質と
して好適であることを確認した(特願2000−382
317)。ゲル電解質を用いることで、漏液の問題が解
消され、安全性と安定性に関して、著しい改善効果が齎
せる。一方で、このゲル電解質は、本質的に揮発性の有
機溶剤を含んでおり、溶液状態に比べればゲル状態とな
ることで程度は軽減されるものの、溶剤揮散の問題は完
全には解消されないことがわかってきた。また、ゲル電
解質前駆体をゲル化させる工程において、一般に加熱処
理を要するが、その工程での溶剤の揮発は避け得ず、近
年問題となっている製造環境/安全性の改善も望まれて
きている。さらに、このゲル化工程での溶剤の揮発は、
電解質濃度を変動させ、特性のバラツキを生起すること
もわかってきた。
【0008】ところで、最近、室温で液状の塩(室温溶
融塩と称される)が開発され、不揮発性で且つ高いイオ
ン伝導性を有する液体として注目されている{大野,工
業材料,Vol.48,No.4,p.37(200
0)}。室温溶融塩を電解質として用いた色素増感型太
陽電池も開発されており、従来の有機溶剤を用いた電解
質の問題である有機溶剤揮発の問題を解決する手段とし
て注目されている{N.Papageorgiou e
t al.,J.Electrochem.Soc,V
ol.143,No.10,p.3099(199
6)}。
【0009】さらに、最近、室温溶融塩をゲル化させ、
上述のゲル電解質における有機溶剤揮発の問題を根本的
に解消しようと云う提案がなされ、色素増感型太陽電池
への適用も検討されている{早瀬,平成12年度第一回
光化学協会講演会[光エネルギー変換の最前線]要旨
集,p.33}。しかしながら、色素増感型太陽電池へ
の室温溶融塩ゲル化電解質の提案においては、ゲル化剤
の具体的な開示はなされていないのが現状である。
【0010】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明の目的は、実質的に揮発性の有機溶剤を含まず、製
造性及び安全性に優れ、電解質濃度の変動、及び特性の
バラツキがない、新規な固体或いはゲル状の電解質を提
供することである。また、この電解質を用いた、耐久
性、製造性、安全性等に優れた光電気化学電池を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゲル電解
質、架橋反応、及び室温溶融塩に関して、鋭意、検討を
行い、その結果、上記の目的は、下記の手段<1>〜<
4>によって達成されることを発見し、本発明を完成す
るに至った。 <1>少なくとも、末端に水酸基を有する化合物とイソ
シアネート基を有する化合物とを反応させて得られる架
橋重合体、及び有機室温溶融塩を含有し、且つ固体又は
ゲル状であることを特徴とする電解質である。
【0012】<2>前記末端に水酸基を有する化合物、
及び前記のイソシアネート基を有する化合物が、共に液
状化合物であることを特徴とする前記<1>に記載の電
解質である。
【0013】<3>前記末端に水酸基を有する化合物
が、下記一般式(1)で表される構造を含むオリゴアル
キレングリコール誘導体であることを特徴とする前記<
1>又は<2>に記載の電解質である。 一般式(1) −(CR12−CR34−O)nH (一般式(1)中、R1〜R4は互いに独立に水素原子、
ハロゲン原子、炭素数が1〜10の炭化水素基またはヘ
テロ原子含有炭化水素基を表し、nは2〜10の整数を
表す。)
【0014】<4>半導体電極と、対向電極と、前記半
導体電極及び前記対向電極の間に挟持されてなる電解質
層と、を有する光電気化学電池において、前記電解質層
が、前記<1>〜<3>のいずれかに記載の電解質を含
有してなることを特徴とする光電気化学電池である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態によっ
て詳述する。尚、当業者は、高分子化学、電気化学、光
電気化学等の知見により、本発明の実施の形態に任意の
変更を加えることが可能である。
【0016】(電解質)本発明の電解質は、少なくと
も、末端に水酸基を有する化合物とイソシアネート基を
有する化合物とを反応させて得られる架橋重合体、及び
有機室温溶融塩を含有し、且つ固体状又はゲル状体であ
る。本発明の電解質は、特定の前記架橋重合体と、有機
室温溶融塩とを含有してなる固体状又はゲル状体である
ので、実質的に揮発性の有機溶剤を含まず、製造性及び
安全性に優れ、電解質濃度の変動、及び特性のバラツキ
がない、新規な固体或いはゲル状の電解質である。ま
た、本発明の電解質は、特定の前記架橋重合体と有機室
温溶融塩とを組み合わせることにより、長期に渡ってマ
クロ相分離することがない安定した複合構造を有し、且
つ固体或いはゲル状であっても高いイオン伝導性を示
す。
【0017】―架橋重合体― 末端に水酸基を有する化合物およびイソシアネート基を
有する化合物といった架橋反応に与かる成分は、後述す
る光電変換素子等の製造性の観点から、それぞれ、液状
化合物であることが好ましい。ここで、「液状化合物」
とは、少なくとも取り扱い環境下、例えば室温(25℃
前後)で液体である化合物をいう。
【0018】架橋構造を形成する化学反応としては、重
縮合反応、重付加反応、ラジカル重合反応等があるが、
後述するように、酸化還元対を含有する場合は、該酸化
還元対がラジカル反応の阻害剤となるため、ラジカル重
合反応系を採用することはできないことがある。また、
重縮合反応では、縮合時に一般的に水、アルコール等の
低分子量の副生物が生成し、副生物が存在したまま電解
質として利用した場合、目的の電気化学反応に対して、
弊害を及ぼすことがある。重縮合反応を加熱下で進行さ
せると、低分子量副生物は留去され、上述の問題は解消
され得るが、留去時に気泡が発生する、体積収縮が起こ
る、等の光電変換素子作製に関わる問題が発生する。こ
れらに対し、重付加反応は、一般的に酸化還元対と共存
しても、これによって阻害を受けることがなく、かつ、
副生物も伴わないという利点を有する。
【0019】重付加反応を行う反応性基の組み合わせと
しては、水酸基とイソシアネート基;アミノ基とイソシ
アネート基;ビニル基とヒドロキシシリル基;等がある
が、重付加反応の反応制御性、生成する結合の電気化学
的な安定性等から、水酸基とイソシアネート基との組合
わせを用いることが好適である。
【0020】イソシアネート基を有する化合物として
は、ウレタン樹脂用に多くの化合物が開発されており、
それらを用いることが可能である。例えば、トリレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等、並び
にそれらの多量体、あるいはそれらと複数の水酸基を有
する化合物との付加体、等が挙げられる。これらの中で
も、安定性、一般に液状である等の点で、脂肪族ジイソ
シアネートのイソシアヌル3量体が特に好ましい。ま
た、3次元架橋反応を行うには、イソシアネート基を3
個以上有する化合物を用いるのが好ましい。
【0021】末端に水酸基を有する化合物としては、当
該水酸基が化合物の末端に存在するものを使用する。化
合物の末端に水酸基が存在することで、水素結合による
分子内および分子間での会合の問題が最小限に抑えら
れ、それを含有する溶液の粘度が低い、ポットライフが
長い等の好ましい効果が得られる。また、細孔内への浸
透性も良好で、多孔質半導体電極との組合せに好適に用
いられる。具体的には、例えば、アルキレングリコール
類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、テトラメチレングリコール等)および
それらの多量体;多価アルコール類あるいは多価フェノ
ール類にアルキレンオキサイドを付加させたもの(ビス
(オリゴオキシエチル)化ビスフェノールA、(トリス
(オリゴオキシプロピル)化グリセリン等);末端が水
酸基であるオリゴエステル類、オリゴカーボネート類、
オリゴウレタン類等が挙げられる。これらの中でも、特
に、下記一般式(1)で表される構造を含むオリゴアル
キレングリコール誘導体が、一般的に液体であり、有機
室温溶融塩や、後述する酸化還元対との親和性が高い、
得られる固体あるいはゲルの柔軟性が高い、等の点で、
好ましい。 一般式(1): −(CR12−CR34−O)n
【0022】一般式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独
立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜10の炭化
水素基またはヘテロ原子含有炭化水素基を表し、nは2
〜10の整数を表す。
【0023】炭素数が1〜10の炭化水素基またはヘテ
ロ原子含有炭化水素基の具体例としては、メチル基、エ
チル基、オクチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、
トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、シアノエチ
ル基等が挙げられる。
【0024】末端に水酸基を有する化合物としては、水
酸基を3〜6個有する化合物と、水酸基を2個有する化
合物と、を併用することが好ましい。水酸基を7個以上
有する化合物は、分子間での水素結合による架橋性が高
く、一般に非常に高粘度の液体、または固体であり、取
扱いが困難であることがある。また、水酸基を有する化
合物として、水酸基を3個以上有する化合物のみを用い
た場合、架橋密度が高くなりすぎ、有機室温溶融塩等を
取り込み難くなる、あるいは安定なゲル状態を形成でき
ない、等の問題が生じる場合がある。この問題は、水酸
基を2個のみ有する化合物を併用し、架橋密度を制御す
ることによって改善することができる。
【0025】さらに、3次元架橋反応を行う際に、重付
加反応可能な反応性基(例えば、水酸基等)を1個のみ
有する化合物を併用するのが好ましい。これにより、固
体ないしゲル状態のガラス転移温度を制御することが可
能となって、後述する酸化還元対を含有させた場合、そ
の拡散速度を高めることができる。また、前記化合物を
適宜選択し、場合によっては組み合わせることで、イオ
ン導電性を向上させたり;有機室温溶融塩や、後述する
酸化還元対等と架橋体との親和性を向上させたり;架橋
体の柔軟性を向上させたり;難燃性を付与させたり;す
ることができる。
【0026】重付加反応可能な反応性基を1個のみ有す
る化合物の好ましい例としては、オリゴアルキレングル
コールモノアルキルエーテル、オリゴアルキレングルコ
ールモノカルボン酸エステル、ヒドロキシプロピオニト
リル、ヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、エチル
(ヒドロキシエチル)カーボネート、ヒドロキシプロピ
レンカーボネート、N−(ヒドロキシプロピル)ピロリ
ドン、トリブチル(ヒドロキシブチル)アンモニウム
塩、N−(ヒドロキシエチル)ピリジニウム塩、1,2
−ジメチル−3−(ヒドロキシプロピル)イミダゾリウ
ム塩、ジブチル(ヒドロキシブチル)フォスフェート等
が挙げられる。反応性基を1個のみ有する化合物の好ま
しい添加量は、架橋反応に与る全成分に対し、1〜30
重量%であり、より好ましい添加量は、5〜20重量%
である。
【0027】重付加反応は一般的には室温でも進行する
が、反応速度を高めるために、加熱処理および/または
触媒の添加を行うことが好ましい。加熱温度としては、
30〜200℃が好ましく、50〜150℃がより好ま
しい。
【0028】重付加反応に使用する触媒としては、3級
アミンおよび種々の金属化合物が知られているが、特
に、スズ化合物が好ましく、その中でも、ジブチルスズ
ジアセテート等のジアルキルスズ誘導体が好ましい。
【0029】末端に水酸基を有する化合物とイソシアネ
ート基を有する化合物とのモル比(水酸基を末端に有す
る化合物:イソシアネート基を有する化合物)として
は、1:10〜10:1の範囲内が好ましく、より好ま
しくは1:2〜2:1の範囲である。
【0030】重付加に与かる成分(架橋反応に与かる成
分)が液体の場合には、例えば、それに有機室温溶融塩
と、必要に応じ触媒、レベリング剤、消泡剤、界面活性
剤、難燃化剤、塩等の他の成分とを溶解させ、これを固
化或いはゲル化させることができる。また、イオン伝導
性を改善する等の目的で、可塑剤を用いてもよい。好ま
しい可塑剤の具体例としては、エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメ
チルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチ
ルカーボネート、等の炭酸エステル類;アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、マロノニトリル、メトキシプロ
ピオニトリル、ベンゾニトリル、等のニトリル類; ブ
チロラクタム、エチレングリコールジアセテート、パー
フルオロヘキシルアセテート、等のカルボン酸エステル
類;N−メチルカプロラクタム、N−メチルピロリド
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、等のアミド類;
エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、メチルテトラヒドロフラン、等のエーテル類;ス
ルホラン、ジメチルスルホキシド、等の含イオン系化合
物類;トリブチルフォスフェート、トリフェニルフォス
フェート、トリブトキシエチルフォスフェート、トリス
(ブロモブチル)フォスフェート等の燐酸エステル類;
等が挙げられ、これらは単独で用いても複数を混合して
用いてもよい。これらの可塑化剤は一般に揮発性の溶液
であり、必要最小限に留めるべきである。
【0031】また、重付加反応を促進させる目的で触媒
を添加する場合、溶液の調整時に同時に添加することも
できるが、触媒のみ未添加の溶液と、触媒単体あるいは
触媒を含む溶液とを別々に用意し、実際にゲル固化を行
う直前に混合させる方が、前駆体溶液のポットライフの
点で好ましい。両者を混合させる方法としては、攪拌混
合法、振倒混合法、超音波混合法等の通常の方法に加
え、触媒のみ未添加の溶液を塗膜とし、その表面に触媒
単体あるいは触媒を含む溶液を散布する等の方法も有効
である。
【0032】―有機室温溶融塩― 有機室温溶融塩(有機イオン性液体)は、その取り扱い
環境下(電解質を用いた電池などのディバイスとしての
使用環境下も含む)、例えば室温(25℃前後)におい
て液状の有機塩であれば、如何なる構造のものでも構わ
ず、用途によって選択される。有機室温溶融塩の例とし
ては、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニ
ウム塩{大野,工業材料,Vol.48,No.4,
p.37(2000);A.B.McEwen et
al.,J.Electrochem.Soc.,Vo
l.146,No.5,p.1687(2000);
P.Bonhoteet al.,Iong.Che
m.,Vol.35,p.1168(1996)}等が
挙げられ、特にN,N−ジアルキル化4級イミダゾリウ
ム塩が好ましい。有機室温溶融塩と架橋重合体との存在
比(有機室温溶融塩:架橋重合体)は、100:1〜
1:10の範囲内であることが好ましく、より好ましく
は50:1〜1:1の範囲内であり、さらに好ましくは
20:1〜5:1の範囲内である。
【0033】―その他― 本発明の電解質は、色素増感型太陽電池用途に使用する
場合、電解質中に酸化還元対を含有させることが好適で
ある。酸化還元対として好ましくは、例えば、ヨウ素と
LiI、NaI、KI、CsI、CaI2、MgI2等の
金属ヨウ化物、ヨウ素と4級イミダゾリウム化合物のヨ
ウ化物塩、4級ピリジニウム化合物のヨウ化物塩、テト
ラアルキルアンモニウム化合物のヨウ化物塩、等;臭素
とLiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaB
2、MgBr2等の金属臭化物、臭素と4級イミダゾリ
ウム化合物の臭化物塩、4級ピリジニウム化合物の臭化
物塩、テトラアルキルアンモニウム化合物の臭化物塩、
等;フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン
−フェリシニウム塩等の金属錯体対;アルキルジスルフ
イドとアルキルチオール等のイオウ化合物対;ヒドロキ
ノンとキノン等、が挙げられる。この中でも特に、ヨウ
素とヨウ化物塩の対が好ましい。また、これらは一種で
用いても、二種以上を混合して用いてもよい。また、酸
化還元対のおける酸化体及び還元体の少なくともどちら
か一方が有機室温溶融塩の場合には、別途、酸化還元対
でない有機室温溶融塩を用いなくとも構わない。
【0034】酸化還元対における酸化体と還元体との好
ましい存在比(酸化体:還元体)は、1:100乃至1
00:1の範囲内であり、より好ましくは1:20乃至
20:1の範囲内であり、さらに好ましくは1:10乃
至10:1の範囲内である。酸化還元対の濃度は、0.
01モル/リットル乃至5モル/リットルの範囲内が好
ましく、より好ましくは0.1モル/リットル乃至3モ
ル/リットルの範囲内であり、さらに好ましくは0.2
モル/リットル乃至2モル/リットルの範囲内である。
【0035】本発明の電解質の製造方法としては、例え
ば、上述の架橋反応に与かる成分(重付加反応に与かる
成分)、有機室温溶融塩、必要に応じ、酸化還元対、触
媒、レベリング剤、消泡剤、界面活性剤、希釈溶剤、可
塑化溶剤、等から前駆体溶液を調製し、スピンコート
法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、浸漬塗
布法、スプレー塗布法、印刷法等の湿式塗布法により所
望とする場所(例えば電極上等)に電解質溶液層を形成
し、その後、放置または加熱処理により架橋反応を進行
させ、固体或いはゲル状の電解質層として形成する方
法;不織布、紙、等の細孔を有する支持膜に上記前駆体
溶液を含浸させ、これを一対の電極で加圧挟持し、その
後、放置または加熱処理により架橋反応を進行させ、固
体或いはゲル状の電解質を支持膜に担持させる方法;所
望とする間隙(例えば一対の電極間等)に、毛細管現象
等により、上記前駆体溶液を注入させ、その後、放置ま
たは加熱処理により架橋反応を進行させ、固体或いはゲ
ル状の電解質層として形成する方法;等が挙げられる。
【0036】本発明の電解質は、光電気化学電池、エレ
クトロクロミック素子、エレクトロルミネッセンス素
子、光センサー、電気二重層コンデンサー、等の用途に
供することができる。特に、後述する光電気化学電池の
用途には、好適に使用することができる。
【0037】(光電気化学電池)本発明の光電気化学電
池は、半導体電極と、対向電極と、前記半導体電極及び
前記対向電極の間に挟持されてなる電解質層と、を有し
てなり、前記電解質層が、前記本発明の電解質を含有し
てなる。本発明の光電気化学電池は、電解質層として前
記本発明の電解質を含有してなるので、耐久性、製造
性、安全性等に優れる。以下、その構成の一例を詳細に
説明する。
【0038】半導体電極は、導電性支持体表面に設けら
れているのが好ましい。該導電性支持体は、金属のよう
な導電性がある支持体;金属、導電性金属酸化物、カー
ボン等の導電性物質を分散させたガラスまたは樹脂等;
表面に導電性層を設けたガラスまたはプラスチック等;
等を使用することができる。
【0039】導電性層を形成する材料としては、金属
(例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウ
ム、チタン、ジルコニウム、ニッケル等)、カーボン、
もしくは導電性の金属酸化物(酸化ルテニウム、インジ
ウム−スズ複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物;
酸化亜鉛にアルミニウム、ホウ素等をドープしたもの;
酸化スズにフッ素、アンチモン等をドープしたもの;酸
化チタンにニオブ等をドープしたもの;等)が挙げられ
る。導電性層の厚さは、0.01〜10μm程度である
ことが好ましい。
【0040】導電性支持体の表面抵抗は低い程好まし
い。表面抵抗としては100Ω/cm 2以下が好まし
く、40Ω/cm2以下がより好ましく、10Ω/cm2
以下がさらに好ましい。
【0041】また、導電性支持体は実質的に透明である
ことが好ましい。「実質的に透明である」とは、光の透
過率が10%以上であることを意味し、50%以上であ
ることが好ましく、80%以上であることがより好まし
い。透明導電性支持体としては、透明性および表面抵抗
等の点で、ガラスもしくはプラスチックに導電性の金属
酸化物層を設けたものが、特に好ましい。導電性の金属
酸化物層を設けるための好ましい方法としては、スパッ
タリング法、蒸着法、スプレーパイロリシス法、電解析
出法、電気化学誘導化学析出法、大気開放型CVD法、
コロイド塗布法等が挙げられる。
【0042】半導体電極は、光を吸収して電荷分離を行
い、電子および正孔を生ずる役割を担う。半導体電極に
使用する半導体としては、シリコン、ゲルマニウムのよ
うな無機単体からなる半導体;金属のカルコゲニド(例
えば、酸化物、硫化物、セレン化物等)に代表されるい
わゆる化合物半導体;ペロブスカイト類からなる半導
体;有機顔料からなる半導体;等を挙げることができ
る。
【0043】金属のカルコゲニドとしては、チタン、ス
ズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウ
ム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリ
ウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、銅、タンタル等
の酸化物;カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビ
スマス等の硫化物;カドミウム、鉛等のセレン化物;カ
ドミウム等のテルル化物;等が挙げられ、他の化合物半
導体としては、亜鉛、カリウム、インジウム、カドミウ
ム等のリン化物;ガリウムヒ素、銅のハロゲン化物、銅
−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物;
等が挙げられる。
【0044】ペロブスカイト類としては、チタン酸スト
ロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウ
ム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等が挙げられ
る。有機顔料としては、フタロシアニン顔料、ペリレン
顔料、ピロロピロール顔料、アゾ顔料、多環キノン系顔
料、キナクリドン顔料等が挙げられる。
【0045】半導体の好ましい具体例としては、Si、
TiO2、SnO2、In23、WO 3、ZnO、Nb2
5、ZnS、GaP、InP、GaAs、CuInS2
CuInSe2等が挙げられる。なお、これらは電導性
向上等の目的に適当なドーピング処理等が施されていて
もよい。また、単独で用いても、複数を混合して用いて
もよい。さらに半導体は、単結晶でも、多結晶でも、ア
モルファスでもよい。変換効率の点では、単結晶が好ま
しいが、製造コスト、生産性等の点では、多結晶および
アモルファスが好ましい。
【0046】また、半導体電極は、その表面に色素を吸
着させる等の処理を施すことによって、分光増感させた
り、電荷分離効率を向上させたりすることができる。特
に、可視域の吸収の少ない酸化物半導体においては、色
素により分光増感させることによって、太陽光を有効に
活用することが可能となり、太陽電池等としての用途に
好適となる。色素増感を行う場合、特に、光吸収量を向
上させる等の目的で、半導体電極を、多孔質構造等の高
表面積構造とするのが好ましい。
【0047】上記高表面積構造を有する半導体電極は、
半導体微粒子を不完全に焼結させる、あるいは、導
電性支持体から垂直方向で異方的に微細構造を有する半
導体層を成長させる、あるいは、均一な半導体層を表
面から垂直方向に異方的にエッチングする、等の方法に
よって形成することができる。
【0048】第の方法の具体例としては、ゾル−ゲル
法、微粒子分散法等が挙げられる。第の方法の具体例
としては、電解析出法、電気化学誘導化学堆積法、大気
開放型CVD法等が挙げられる。第の方法の具体例と
しては、電解酸化法、光エッチング法等が挙げられる。
これらの中でも、ゾル−ゲル法、微粒子分散法、電気化
学誘導化学堆積法、大気開放型CVD法が好ましく、生
産性、再現性等の点で、大気開放型CVD法が特に好ま
しい。
【0049】ここで、ゾル−ゲル法とは、半導体微粒子
の前駆体を導電性支持体表面に塗布し、空気中の水分に
よる加水分解および/または加熱による酸化分解により
半導体微粒子膜を得る方法であり、前記前駆体として
は、金属アルコキシド、金属ハロゲン化物、金属錯体、
等が挙げられる。
【0050】微粒子分散法とは、半導体微粒子の分散液
またはコロイド溶液を導電性支持体表面に塗布する方法
である。半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液を調
製する方法としては、ボールミル法、ペイントシェーク
法、ロールミル法、超音波法、サンドグラインダー法、
アトライター法等の湿式粉砕分散法、あるいは半導体を
合成する際に溶媒中で微粒子として析出させる方法、等
が挙げられる。分散媒としては水または各種の有機溶媒
(例えば、ブタノール、シクロヘキサノール、エチレン
グリコール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジ
メトキシエタン等のエーテル類;酢酸ブチル、γ−ブチ
ロラクトン等のエステル類;メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;ジメチルス
ルホキシド、スルホラン等の含硫黄溶剤等)が挙げられ
る。
【0051】大気開放型CVD法とは、斎藤らによって
開発されたChemical Vapor Depos
ition(CVD)法の一種であり、大気開放系でC
VDを行う方法である(斎藤ら,機能材料,Vol.1
9,No.9,pp.5−14,1999)。従来のC
VD法に比べ、真空系が不要であり装置が簡便で、連続
成膜が容易、成膜スピードが早い等の利点を有する。ま
た、ナノメートルからマイクロメートルオーダーのウイ
スカー構造、メッシュ構造といった基板垂直方向に特異
的に結晶成長した異方性を持った微細構造体群からなる
高表面積構造の酸化物半導体膜を容易に形成できること
が明らかにされている。さらに、本発明者らは過去に、
大気開放型CVD法によって作製された高表面積構造の
酸化物半導体膜は、化学修飾電極の用途に好適であり、
特に色素増感型太陽電池用途に好適に用いられることを
開示している(特願2000−163486号)。
【0052】半導体電極は、後述する光電気化学電池を
作製する際に、多くの色素を吸着することができるよう
に表面積を大きくするのが好ましい。半導体電極の表面
積としては、投影面積に対して10倍以上であることが
好ましく、100倍以上であることがより好ましく、5
00倍以上であることがさらに好ましい。表面積は基本
的には大きい方が好ましいが、大き過ぎると細孔径が小
さくなり、細孔中への色素や電解質の浸透性が低下する
ため、通常1500倍程度が実質上の上限となる。
【0053】また、半導体電極は、厚みが増大するほ
ど、単位投影面積当たりの担持色素量が増えるため光の
捕獲率が高くなるが、生成した電子または正孔の拡散距
離が増すため、電荷再結合によるロスも大きくなってし
まうことがある。したがって、半導体電極は、好ましい
膜厚とすることが必要となる。用いる半導体の種類によ
り、電荷の移動度等の物性値が異なるため、一概には言
えないが、一般的には、0.1〜100μmの膜厚で使
用され、好ましくは1〜30μm、より好ましくは3〜
20μmで使用される。
【0054】半導体電極は半導体層形成後、多結晶構造
であれば、結晶粒同士の電子的なコンタクトを向上させ
たり、半導体層強度や導電性支持体との密着性を向上さ
せたり、色素の吸着性を向上させたり、欠陥サイトを封
止させたり、等の目的で、加熱処理、化学処理、プラズ
マあるいはオゾン処理等を施すことができる。加熱処理
の好ましい温度としては、50〜800℃であり、より
好ましくは70〜550℃である。また加熱時間は5分
〜24時間程度である。
【0055】化学処理としては、例えば、四塩化チタン
溶液、四フッ化チタン溶液、六フッ化チタン酸溶液等を
用いた化学メッキ処理;シランカップリング剤、カルボ
ン酸誘導体等を用いた化学吸着処理;三塩化チタン溶液
等を用いた電気化学的メッキ処理;硝酸溶液、水酸化ナ
トリウム溶液等を用いたエッチング処理;等を行うのが
好ましい。
【0056】対向電極としては、金属;金属もしくは導
電性の酸化物層を表面に設けたガラスまたは樹脂;金
属、導電性の酸化物、もしくはカーボンを分散させた樹
脂;金属、導電性の酸化物、もしくはカーボンを分散さ
せた樹脂層を表面に設けたガラスまたは樹脂;等が使用
できる。また、これらの対向電極は、その表面に白金か
らなる層を、蒸着、スパッタリング、電解メッキ、無電
解メッキ、光分解析出、熱分解析出、コロイド塗布等の
方法によって形成することで、電荷移動抵抗が低下する
等の好ましい効果が得られる場合がある。
【0057】本発明の光電気化学電池は、半導体電極が
色素を担持していることが、光電気変換効率の観点から
好ましい。半導体電極に担持させる色素としては、金属
錯体系色素、メチン系色素、メロシアニン系色素、フル
オレン系色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系
色素、等が使用できる。これらの色素は、半導体電極の
表面に化学的に結合し得る適当な反応性基を有している
ことが好ましい。好ましい反応性基としては、カルボキ
シル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、アルコキシ
シリル基、ピリジル基等が挙げられる。
【0058】色素が金属錯体系色素の場合の当該金属と
しては、ルテニウム、鉄、銅、ニッケル、アルミニウ
ム、チタン、パラジウム、白金、オスミウム、亜鉛、等
が好ましく、特に、ルテニウムが好ましい。好ましいル
テニウム錯体系色素の例としては、下記一般式(2)で
表されるものが挙げられる。 一般式(2): Ru(L1m(L2n(L3
【0059】一般式(2)中、mは1〜3の整数、nは
0または1の整数を表し、L1はCl、Br、I、C
N、SCN、NCS、ピリジン等の単座配位子、または
アセチルアセトン類、アルキルアセトアセテート類、カ
テコール類、ジチオール類、ビピリミジン類、ビピリジ
ン類、等から誘導される多座配位子を表し、L2および
3はそれぞれ独立に、キノリノール類、ビピリミジン
類、ビピリジン類、ターピリジル類、ジピリジルトリア
ジン類、ジピラジルトリアジン類、等の多座配位子を表
す。
【0060】上記ルテニウム錯体系色素の具体例として
は、例えば、米国特許第4927721号明細書;M.
K.Nazeeruddin et al.,Che
m.Commun.,p.1705(1997);H.
Sugihara et al.,Chem.Let
t.,p.1005(1998);M.K.Nazee
ruddin et al.,J.Am.Chem.S
oc.,p.719(1998)等に記載のものが挙げ
られる。また、上記メチン系色素およびメロシアニン系
色素の具体例としては、特開2000−228234号
公報等に記載のものが挙げられる。
【0061】半導体電極に色素を吸着させる方法として
は、色素を適当な溶剤に溶解させた溶液中に、半導体電
極を浸漬する方法が一般的である。色素の吸着は室温で
行ってもよいし、加熱して行ってもよい。未吸着の色素
は洗浄によって除去することが好ましい。吸着させる色
素は1種類でもよいし、複数を併用してもよい。色素の
吸着量は、半導体電極表面を単分子層として被覆できる
程度が好ましい。
【0062】色素同士で会合が起こると電荷分離効率が
低減する等の問題が生じる場合があるが、そのような場
合には、無色の化合物を共吸着させることによって好ま
しくない色素同士の会合を抑制することができる。共吸
着させる好ましい化合物としては、カルボキシル基を有
するステロイド化合物(例えば、コール酸)等が挙げら
れる。
【0063】色素の配向性を制御し、電荷分離効率を向
上させる等の目的で、無色の化合物を共吸着させること
もできる。この場合の共吸着させる好ましい化合物とし
ては、リン脂質等が挙げられる。また、色素を吸着した
後に、アミン類、シラン類、カルボン酸類等を用いて半
導体電極の表面を処理してもよい。好ましいアミン類と
しては、ピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ポ
リビニルピリジン等が挙げられ、好ましいシラン類とし
てはプロピルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルジメチル
メトキシシラン等が挙げられ、好ましいカルボン酸類と
しては、コール酸等が挙げられる。
【0064】色素を吸着させるに当っては、まず、シラ
ンカップリング剤にて半導体電極表面を被覆し、該シラ
ンカップリング剤を介して色素を化学結合させることも
可能である。好ましいシランカップリング剤の例として
は、クロロベンジルトリクロロシラン、クロロベンジル
トリメトキシシラン、ブロモプロピルトリクロロシラ
ン、アミノプロピルトリクロロシラン、ヒドロキシプロ
ピルトリクロロシラン等が挙げられる。
【0065】本発明の光電気化学電池では、構成物の酸
化劣化を防止する、紫外線による劣化を防止する、吸湿
を防ぐ、揮発成分の揮発拡散を防止する、等の目的で、
電池の全面もしくは側面を樹脂や接着剤等で密封するこ
とが好ましい。
【0066】半導体電極に光が到達するためには、前述
の半導体電極が設けられた導電性支持体および対向電極
の少なくとも一方が実質的に透明でなければならない。
光電気化学電池においては、導電性支持体が透明であっ
て、該導電性支持体側から光を入射させる方が好まし
い。この場合、対向電極は光を反射する性質を有するこ
とが好ましい。
【0067】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく
説明する。しかしながら、発明の主旨を超えない限りに
おいて、本発明は実施例に限定されるものではなく、当
業者は既存の知見により本発明に任意の変更を加えるこ
とが可能である。
【0068】(実施例1) 1.酸化チタン分散液の調製 ガラスビンに酸化チタン(デグサ社製、P−25)15
重量部、水40重量部、N−メチルピロリドン10重量
部、分散剤(アルドリッチ社製、TrironX−10
0)1g、直径2mmのガラスビーズ30gを入れ、ペ
イントシェーク法にて5時間分散処理した。分散物から
ガラスビーズをろ過して除いた。
【0069】2.色素吸着酸化チタン電極(半導体電
極)の作製 フッ素をドープした酸化スズ層を表面に設けた透明導電
性ガラス基板(日本板硝子社製、シート抵抗8Ω/□)
の導電面側にガラス棒を用いて上記の分散液を塗布し
た。この際導電面側の両端に粘着テープを張ってスペー
サーとし、塗布後、粘着テープを剥離し、室温で12時
間風乾した。次に、これを高速昇温電気炉に入れ450
℃にて30分間焼成した。放冷した後、cis−ビス
(イソチオシアナト)ビス(4,4'−ジカルボキシ−
2,2'−ビピリジン)ルテニウムのエタノール溶液
(3×10-4モル/リットル)に15時間浸漬し、その
後、4−tert−ブチルピリジンに15min浸漬
し、エタノールで洗浄した後、自然乾燥させた。このよ
うにして得られる半導体層の厚さは6μmであった。
【0070】3.光電気化学電池の作製 有機室温溶融塩(融点:−3℃)である1−エチル−3
−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメチルス
ルフォニル)イミド15gに、1−ブチル−3−メチル
イミダゾリウム アイオダイド5gとヨウ素0.5gを
溶解させた。この溶液15gに、ゲル化剤(架橋反応に
与かる成分)として、イソシアネート基を3個有する液
状化合物であるヘキサメチレンジイソシアネートのイソ
シアヌル3量体(武田薬品工業社製、D−170HN)
1.2gと末端に水酸基を2個有する液状化合物である
ビス(オリゴオキシエチル)化ビスフェノールA(三洋
化成工業社製、ニューポールBPE−100)1.8g
とを混合し、よく撹拌して均一溶液とした。密閉保存下
では、この溶液は1週間の経過でもゲル化することはな
かった。下記の電池作製直前に、該溶液に、ゲル化触媒
であるジブチル錫ジアセテートを0.1wt%添加した
(溶液A)。
【0071】厚さ0.3μmの白金層をスパッタリング
法にて設けた硝子基板(対向電極)を、該硝子基板(対
向電極)の白金電極側と色素吸着酸化チタン電極(半導
体電極)の半導体層側とを対峙させ、クリップにて固定
した。両電極間に、毛細管現象により、前記溶液Aを注
入し、100℃にて30分間加熱処理し、溶液Aをゲル
化させ、ゲル化電解質層を有する光電気化学電池を作製
した。尚、触媒を添加した溶液Aは、室温においてもお
よそ5時間程で流動性が無くなりゲル化するが、少なく
とも30分程度では、粘度の増加は認められず、毛細管
現象により容易に電極間に注入することができた。
【0072】4.光電気化学電池の評価 得られた光電気化学電池を電流電圧測定装置(ADVA
NTEST社製 R6243)に接続し、光源としてソ
ーラーシュミレーター(山下電装社製)を用い、AM
1.5の擬似太陽光を100W/m2の光強度にて半導
体電極側から照射し、電流−電圧特性を測定し、初期の
エネルギー変換効率を求めた。また、短絡状態にて、1
00W/m2の光を連続照射し、初期および100時間
後の短絡光電流密度を求める耐久性の試験を行った。な
お、測定は60℃環境下で行った。得られた結果を表1
に示す。尚、上記評価終了後、電池を割ってみたところ
電解質層はゲル状であり、液の漏洩/揮散は全く見られ
なかった。
【0073】(比較例1)実施例1の溶液Aを、ゲル化
剤{(イソシアヌル3量体、ビス(オリゴオキシエチ
ル)化ビスフェノールA)およびゲル化触媒(重付加反
応触媒であるジブチルスズジアセテート)}を除いた混
合溶液とし、この混合溶液を溶液Aとして用いた以外は
実施例1と同様にして、光電気化学電池を作製した。得
られた光電気化学電池を実施例1と同様の評価を行っ
た。得られた評価結果を表1に示す。尚、上記評価の終
了後、電池を割ってみたところ、電解質溶液が漏洩して
きた。
【0074】(比較例2)実施例1の溶液Aを、有機室
温溶融塩15gの代わりに有機溶剤であるメトキシプロ
ピオニトリル30gに変更した混合溶液とし、この混合
溶液を溶液Aとして用いた以外は実施例1と同様にして
光電気化学電池を作製した。この光電気化学電池を作製
した際、ゲル化時の加熱工程で、メトキシプロピオニト
リルの一部が揮発し、電解質層に気泡が発生してしまっ
た。得られた光電気化学電池に対し、実施例1と同様の
評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。尚、上
記評価の終了後、電池を割ってみたところ、電解質層は
ゲル状であり、液の漏洩はなかったが、メトキシプロピ
オニトリルの臭いがした。
【0075】
【表1】
【0076】実施例及び比較例より、特定の架橋共重合
と有機室温溶融塩を含む電解質は、酸化還元対の存在下
においても、化学架橋による不可逆なゲル固体化が可能
であり、高い生産性を供することがわかる。また、破損
時の液漏れがなく、高い安全性が保証できることがわか
る。さらに、揮発分をゼロにでき、加熱時における溶剤
の揮発、それに伴う濃度変動の問題も解消され、さら
に、高温環境下においても、長期に渡っての高い信頼性
が実現できることがわかる。
【0077】
【発明の効果】以上、本発明によれば、実質的に揮発性
の有機溶剤を含まず、製造性及び安全性に優れ、電解質
濃度の変動、及び特性のバラツキがない、新規な固体或
いはゲル状の電解質を提供することができる。また、こ
の電解質を用いた、耐久性、製造性、安全性等に優れた
光電気化学電池を提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、末端に水酸基を有する化合
    物とイソシアネート基を有する化合物とを反応させて得
    られる架橋重合体、及び有機室温溶融塩を含有し、且つ
    固体又はゲル状であることを特徴とする電解質。
  2. 【請求項2】 前記末端に水酸基を有する化合物、及び
    前記のイソシアネート基を有する化合物が、共に液状化
    合物であることを特徴とする請求項1に記載の電解質。
  3. 【請求項3】 前記末端に水酸基を有する化合物が、下
    記一般式(1)で表される構造を含むオリゴアルキレン
    グリコール誘導体であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の電解質。 一般式(1) −(CR12−CR34−O)nH (一般式(1)中、R1〜R4は互いに独立に水素原子、
    ハロゲン原子、炭素数が1〜10の炭化水素基またはヘ
    テロ原子含有炭化水素基を表し、nは2〜10の整数を
    表す。)
  4. 【請求項4】 半導体電極と、対向電極と、前記半導体
    電極及び前記対向電極の間に挟持されてなる電解質層
    と、を有する光電気化学電池において、前記電解質層
    が、請求項1〜3のいずれかに記載の電解質を含有して
    なることを特徴とする光電気化学電池。
JP2001101398A 2001-03-30 2001-03-30 電解質、及び光電気化学電池 Pending JP2002298935A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101398A JP2002298935A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 電解質、及び光電気化学電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101398A JP2002298935A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 電解質、及び光電気化学電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002298935A true JP2002298935A (ja) 2002-10-11

Family

ID=18954725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001101398A Pending JP2002298935A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 電解質、及び光電気化学電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002298935A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004030139A1 (ja) * 2002-09-25 2004-04-08 Sharp Corporation 色素増感型太陽電池
JP2005268033A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Nippon Oil Corp 光電変換素子
JP2006024565A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 General Electric Co <Ge> 不動態化色素増感型酸化物半導体電極、当該電極を使用した太陽電池及び方法
JPWO2004055934A1 (ja) * 2002-12-16 2006-04-20 株式会社林原生物化学研究所 光電気化学太陽電池
JP2006185805A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 色素増感型光電変換素子、色素増感型光電変換素子の製造方法、及び色素増感型光電変換素子用塗料
DE112007001815T5 (de) 2006-08-14 2009-05-20 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Mit Ton modifizierter Elektrolyt für eine Farbstoffsensibilisierte Solarzelle
US8481849B2 (en) 2004-03-31 2013-07-09 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Electrolyte for photovoltaic device as well as photovoltaic device and dye-sensitized solar cell including that electrolyte

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004030139A1 (ja) * 2002-09-25 2004-04-08 Sharp Corporation 色素増感型太陽電池
JPWO2004055934A1 (ja) * 2002-12-16 2006-04-20 株式会社林原生物化学研究所 光電気化学太陽電池
JP2005268033A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Nippon Oil Corp 光電変換素子
US8481849B2 (en) 2004-03-31 2013-07-09 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Electrolyte for photovoltaic device as well as photovoltaic device and dye-sensitized solar cell including that electrolyte
JP2006024565A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 General Electric Co <Ge> 不動態化色素増感型酸化物半導体電極、当該電極を使用した太陽電池及び方法
JP2006185805A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 色素増感型光電変換素子、色素増感型光電変換素子の製造方法、及び色素増感型光電変換素子用塗料
DE112007001815T5 (de) 2006-08-14 2009-05-20 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Mit Ton modifizierter Elektrolyt für eine Farbstoffsensibilisierte Solarzelle
US8299270B2 (en) 2006-08-14 2012-10-30 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Clay modified electrolyte for a dye-sensitized solar cell

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4281931B2 (ja) 光電変換素子および光電気化学電池
US7126054B2 (en) Raw material kit for electrolytic composition, electrolytic composition, and dye-sensitized solar cell
JP2008546140A (ja) 液晶物質を含む固体電解質およびこれを用いた染料感応型太陽電池素子
JPH11185836A (ja) 光電変換素子および光再生型光電気化学電池
JP2000086724A (ja) 架橋重合体、電解質および光電気化学電池
JP2002105346A (ja) 金属錯体色素、光電変換素子および光電池
JP2009269987A (ja) 新規化合物、光電変換素子及び太陽電池
EP1675211B1 (en) Electrolyte composition and photoelectric converter using same
JP3946947B2 (ja) 光増感型太陽電池用電解質組成物、光増感型太陽電池及び光増感型太陽電池の製造方法
JP2003187881A (ja) 光電変換素子の作製方法、光電変換素子及び光電池
JP2003297443A (ja) 光電変換用酸化物半導体電極および色素増感型太陽電池
JP2003031270A (ja) 電解液組成物、光電変換素子及び光電池
JP2003157914A (ja) 光電変換素子、光電変換素子の製造方法、及び光電池
JP2002184478A (ja) 電解質、光電変換素子、光電気化学電池および電解質の製造方法
JP4591667B2 (ja) 光機能材料
JP2003257506A (ja) 電解質組成物、光電変換素子及び光電池
JP3977696B2 (ja) 電解質組成物用原料キット、電解質組成物及び光増感型太陽電池
JP2002298935A (ja) 電解質、及び光電気化学電池
JP4356865B2 (ja) 金属−金属酸化物複合電極の作製方法、光電変換素子及び光電池
JP2003100357A (ja) 光電変換素子の作製方法、光電変換素子及び光電池
JP4291542B2 (ja) 光電変換用酸化物半導体電極および色素増感型太陽電池
JP2000036608A (ja) ゲル電解質、光電変換素子および光再生型光電気化学電池
JP2003217693A (ja) 半導体微粒子層、光電変換素子及び光電池
JP3984137B2 (ja) 色素増感型太陽電池及びその製造方法
JP4291541B2 (ja) 光電変換用酸化物半導体電極および色素増感型太陽電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080311

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080701