JP2002294997A - 浮き床構造 - Google Patents

浮き床構造

Info

Publication number
JP2002294997A
JP2002294997A JP2001096261A JP2001096261A JP2002294997A JP 2002294997 A JP2002294997 A JP 2002294997A JP 2001096261 A JP2001096261 A JP 2001096261A JP 2001096261 A JP2001096261 A JP 2001096261A JP 2002294997 A JP2002294997 A JP 2002294997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
buffer
floating floor
load
floor structure
performance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001096261A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Kawaguchi
嘉弘 川口
Osamu Miyama
治 三山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2001096261A priority Critical patent/JP2002294997A/ja
Publication of JP2002294997A publication Critical patent/JP2002294997A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工が容易でかつ耐荷重性能と防振性能、遮
音性能に優れる浮き床構造を提供する。 【解決手段】 コンクリートスラブ1上に、ポリプロピ
レン系樹脂発泡体5aと、前記発泡体よりもクリープ変
形の小さい耐水性の弾性体5bからなる緩衝体5を配設
し、前記緩衝体5の上に浮き床層3を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床スラブ上に緩衝
体を配設し、かつ、前記緩衝体の上に床部を配設して、
前記床部の荷重を前記緩衝体を介して支持するように構
成してある浮き床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】とくにコンクリート系中高層集合住宅で
の騒音対策として、コンクリートスラブ上に緩衝体を施
設し、この緩衝体上にコンクリート製の浮き床層(床
部)を設けた浮き床構造が採用されている。
【0003】従来の浮き床では、床スラブと床部との間
に介装する緩衝体としてグラスウールやロックウールを
使用するのが一般的である(特開平3−100262号
公報)。
【0004】図3に、従来のグラスウールを緩衝体とし
た浮き床の構造の概略断面図を示す。図3では、コンク
リートスラブ1上に、緩衝体5および立ち上げ絶縁材2
として無機質繊維板であるグラスウールを敷き込み、防
水層4としてポリエチレンシートで覆い、浮き床層3と
してコンクリートを打設する。
【0005】しかしながら、グラスウールやロックウー
ルは、水分を含むことにより、防振性能、遮音性能が低
下するため、現場でコンクリートを打設する前に防水層
を設ける必要があり、工数が多く、工期が長くなるとい
う問題点があった。
【0006】一方、緩衝体としてポリスチレン発泡体な
ども使用されており、特開平8−151780号公報で
はポリスチレン発泡体と床部との間に防振ゴムを配設し
た構造が記載されている。ポリスチレン発泡体は含水性
が少ないために、含水の可能性が高い場所においても、
防振性能、遮音性能が劣化することなく使用することが
できる。
【0007】しかしながら、荷重積載時のひずみを改善
するに充分な強度を付与すると、防振性能、遮音性能の
劣化が見られる。これらの問題を解決すべく、特開平8
−151780号公報にはポリスチレン発泡体と床部の
間に防振ゴムを配設する方法が記載されているが、クリ
ープによる床部の沈下を防止するには未だ充分ではな
い。
【0008】さらに従来から知られるこれらの緩衝体で
は、敷設する際に隙間が生じやすいために、サウンドブ
リッジが形成され、遮音効果の低下をまねくことが危惧
された。
【0009】これらの欠点を補うべく、本出願人は特公
平6−45963号公報において、ポリプロピレン系樹
脂発泡体を用いた浮き床構造を提案した。
【0010】図4に、ポリプロピレン系樹脂発泡体を緩
衝体とした浮き床構造の概略断面図を示す。図4では、
緩衝体5および立ち上げ絶縁材2にポリプロピレン系樹
脂発泡体を使用し、緩衝体の上に必要によりノロ防止目
止めテープを貼り、浮き床層3としてコンクリートを打
設する。このように緩衝体を無機質繊維板から軟質合成
樹脂発泡体であるポリプロピレン系樹脂発泡体とするこ
とで、吸水時の防振性能および遮音性能の低下が改善さ
れるほか、緩衝体の敷設がすきまなく施工しやすいとい
う利点がある。
【0011】しかしながら、重量物を浮き床層の上に設
置する場合には、柔軟性を有するポリプロピレン系樹脂
発泡体のみでは耐荷重性能に劣るという欠点があった。
【0012】このように、緩衝体を敷設する際の施工が
容易で、かつ耐荷重性能と防振性能、遮音性能に優れる
浮き床構造は、未だ見出されていないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、施工
が容易でかつ耐荷重性能と防振性能、遮音性能に優れる
浮き床構造を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】ポリプロピレン系樹脂発
泡体と弾性体を緩衝体とした浮き床構造とすれば前記課
題が解決されることを見いだし、本発明に至った。
【0015】すなわち、本発明は、床スラブ上に緩衝体
を配設し、かつ、前記緩衝体の上に床部を配設して、前
記床部の荷重を前記緩衝体を介して支持するように構成
した浮床構造において、前記緩衝体が、ポリプロピレン
系樹脂発泡体と、前記発泡体よりもクリープ変形の小さ
い耐水性の弾性体からなることを特徴とする浮き床構
造、さらに立ち上げ絶縁材を有する前記の浮き床構造、
緩衝体の載荷質量250kg/m2における動的ばね定
数が0.8×106〜10×106N/m3である前記の
浮き床構造、緩衝体を100kg/m2で5分間加圧し
たのちの加圧板の位置を基準とし、つぎに5000kg
/m2で5分間加圧したのち、100kg/m2まで荷重
を取り去って5分経過後のひずみが2.5mm以下であ
り、再度5000kg/m2で5分間加圧したのち、1
00kg/m2まで荷重を取り去って5分経過後のひず
みが1.5mm以下である前記の浮き床構造、および、
前記ポリプロピレン系樹脂発泡体が、5〜90%の厚さ
に圧縮したのち、圧縮荷重を取り去って30〜100%
の厚さに回復させて製造され、密度10〜50kg/m
3を有する前記の浮き床構造に関する。
【0016】本発明の浮き床構造では、ポリプロピレン
系樹脂発泡体は、外部からの衝撃を緩和して防振、遮音
効果を発現する機能を担い、弾性体は浮き床としての耐
荷重性能を発現する機能を担う。これにより、本発明の
浮き床構造は、防振性能、遮音性能と耐荷重性能とを両
立させることが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の浮き床構造は、床スラブ
上にポリプロピレン系樹脂発泡体と弾性体からなる緩衝
体を配設し、かつ、前記緩衝体の上に床部を配設して、
前記床部の荷重を前記緩衝体を介して支持するように構
成したものである。
【0018】緩衝体として、耐水性および柔軟性に優れ
るポリプロピレン系樹脂発泡体と弾性体とを組み合わせ
て用いることにより、緩衝体を敷設する際の施工が容易
となり、かつ荷重積載時のひずみ量が小さく、優れた防
振性能、遮音性能を有する浮き床構造が得られる。
【0019】本発明において緩衝体に使用されるポリプ
ロピレン系樹脂発泡体は、本発明の効果を得るに充分な
耐水性、柔軟性を有する点で、ポリプロピレン樹脂を5
0重量%以上、とくには60重量%以上含むポリプロピ
レン系樹脂からなる発泡体が好ましい。ポリプロピレン
樹脂の含有量が50重量%未満では、耐水性および柔軟
性が損なわれる傾向がある。また、前記ポリプロピレン
系樹脂は、その他の樹脂として、たとえば、ポリエチレ
ン樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレンプロピレンゴム、
スチレンエチレンプロピレンゴムなどを、2〜50重量
%含むことができる。
【0020】ポリプロピレン系樹脂発泡体は、押出発泡
成形品であってもビーズ発泡成形品であってもよいが、
押出発泡品が経済性からより好ましい。また、ポリプロ
ピレン系樹脂発泡体は、表皮付きであってもスライスし
たものであってもよく、さらに粘着剤または粘着テープ
などにより積層したものであってもよい。形状はとくに
制限されないが、加工が容易であることから板状あるい
は直方体などのブロック状が好ましい。
【0021】ポリプロピレン系樹脂発泡体は、圧縮変形
させたのち、圧縮荷重を取り去り、養生回復させたもの
であることが、動的ばね定数が後述する好ましい範囲に
ある緩衝体を容易に得やすい点で、さらに望ましい。
【0022】たとえば、厚さが5〜90%、好ましくは
20〜80%となるように圧縮したのち、圧縮荷重を除
いて厚さ30〜100%、好ましくは50〜95%にな
るまで回復させて製造する。5%未満に圧縮すると発泡
体の回復が小さく、経済性に劣る傾向があり、圧縮した
ときの厚さが90%をこえると、動的ばね定数が後述す
る好ましい範囲にある緩衝体が得られにくい傾向があ
る。また、回復したときの厚さが元の厚さの30%未満
では経済性に劣り、95%をこえると、動的ばね定数が
後述する好ましい範囲にある緩衝体が得られにくい傾向
がある。
【0023】圧縮方法にとくに制限はなく、たとえばロ
ール、ベルト、プレス板などを使用して連続またはバッ
チ式で圧縮される。圧縮時間は、好ましくは10秒〜3
0分であり、生産性の点から、さらに10秒〜15分が
好ましい。
【0024】前記ポリプロピレン系樹脂発泡体の嵩密度
の下限は、好ましくは10kg/m 3である。嵩密度が
10kg/m3未満であると、荷重を支持するに充分な
強度が得られない。嵩密度の上限は、好ましくは50k
g/m3である。嵩密度が50kg/m3をこえると、後
述する緩衝体の動的ばね定数が10×106N/m2をこ
えて、優れた防振性能および遮音性能が得られない。
【0025】ポリプロピレン系樹脂発泡体の独立気泡率
は、とくに制限されないが、好ましくは、動的ばね定数
が後述する好ましい範囲にある緩衝体を容易に得やすい
点で、50%以下であることが望ましい。
【0026】本発明において緩衝体に使用される弾性体
は、前記ポリプロピレン系樹脂発泡体よりも圧縮クリー
プ変形が小さく、耐水性に優れる。圧縮クリープ変形と
は、試験体の上に一定の荷重を積載したときの経時変化
に伴うひずみ量のことである。たとえば、試験体の上に
荷重板を積載し、経時的に試験体のひずみ量をダイヤル
ゲージで測定することにより、求めることができる。前
記弾性体は、耐荷重性能の点から、500kg/m2
荷重板を積載して24時間後からのひずみ量をダイヤル
ゲージで測定したときに、1000時間経過後のひずみ
量が8mm以下、とくには5mm以下であることが好ま
しい。
【0027】耐水性とは、水分との接触により、吸水、
腐食などがみられず、含水時でも圧縮クリープ変形が小
さいことであり、たとえば、一定期間水に浸漬させた弾
性体の圧縮クリープ変形量を測定することにより、評価
することができる。前記弾性体は、24時間水中に浸漬
させたのち、500kg/m2の荷重板を積載して24
時間後からのひずみ量をダイヤルゲージで測定したとき
に、1000時間経過後のひずみ量が10mm以下、と
くには8mm以下であることが好ましい。
【0028】このような弾性体としては、たとえば、天
然ゴム、ネオプレンゴムなどのゴムやコイルスプリング
などがあげられ、安価であることから天然ゴムが好まし
い。
【0029】前記弾性体の形状としては、とくに限定は
なく、床部からの荷重による緩衝体の圧縮変形にともな
い前記弾性体が該荷重を支持できる形状であればよい。
たとえば、円柱状や多角形柱状、さらには柱状で底面の
片面または両面が半球状であるなど、種々の形状を選択
できる。これらのうち、安価で入手しやすく、かつ載荷
質量の増大による荷重動的ばね定数の増加が小さいこと
から、円柱状で一方の底面が半球状である形状のゴムが
好ましい。
【0030】前記弾性体は、ポリプロピレン系樹脂発泡
体から突出していてもよく、また発泡体の内部に設けて
もよい。
【0031】緩衝体における前記弾性体の比率は、とく
に制限はないが、耐荷重性能と防振性能、遮音性能を得
やすい点で、前記ポリプロピレン系樹脂発泡体の体積に
対し、下限は0.001体積%、とくには0.1体積%
であることが好ましく、上限は50体積%、とくには2
5体積%であることがより好ましい。弾性体の比率が
0.001体積%未満では、耐荷重性能が充分に得られ
ない傾向があり、50体積%をこえると防振性能が低下
する傾向がある。また、少なくとも緩衝体を配設する床
面積1000000mm2、とくには500000mm2
あたりに弾性体1個が含まれることが好ましい。
【0032】前記緩衝体の載荷質量250kg/m2
おける動的ばね定数は、優れた防振性能、遮音性能をも
つ構造を容易に設計することができる点で、下限が0.
8×106N/m3、上限が10×106N/m3であるこ
とが好ましい。
【0033】前記緩衝体の1回目の残留ひずみは2.5
mm以下であり、かつ2回目の残留ひずみは1.5mm
以下である。より好ましくは、1回目の残留ひずみは
1.0mm以下であり、かつ2回目の残留ひずみは0.
3mm以下である。残留ひずみの小さい緩衝体により、
耐荷重性能に優れた構造を容易に設計することが可能と
なる。
【0034】ここで、残留ひずみとは、JIS A63
22で規定される測定法に基づいて、測定されるもので
ある。載荷質量100kg/m2で5分間加圧したのち
の加圧板の位置を基準とし、つぎに5000kg/m2
で5分間加圧したのち、載荷質量が100kg/m2
なるまで荷重を取り去って、5分経過後のひずみを1回
目の残留ひずみとする。同様な過程をくり返し、1回目
の残留ひずみからの増加量を2回目の残留ひずみとす
る。
【0035】前記緩衝体の厚さの下限は、10mm、と
くには20mmであることが好ましい。緩衝体の厚さが
10mm未満では動的ばね定数が大きくなり、防振性能
が充分に得られない傾向がある。緩衝体の厚さの上限
は、200mm、とくには100mmであることが好ま
しい。緩衝体の厚さが200mmをこえると耐荷重性能
が充分に得られない傾向がある。
【0036】本発明の浮き床構造は、さらに、床スラブ
から立ち上がる側壁に接する立ち上げ絶縁材を有するこ
とができる。立ち上げ絶縁材は、前記ポリプロピレン系
樹脂発泡体からなることが好ましく、前記緩衝体と一体
化されていても、別体であってもよい。立ち上げ絶縁材
を用いることによって、充分な防振性能および遮音性能
を容易に得ることができる。
【0037】緩衝体の上に配設される床部は、モルタ
ル、コンクリート、軽量コンクリートなどのセメント製
品または石材であることが好ましい。
【0038】本発明の浮き床構造においては、浮き床層
上に、所望に応じて、カーペットあるいは畳などの仕上
げ材を敷設してもよい。また、緩衝体上に敷設される浮
き床層を形成するコンクリートなどのノロが流入するの
を防止するため、緩衝体の上面に目止めテープやポリエ
チレンシートなどを全面または一部に敷設してもよい。
【0039】本発明の浮き床構造は、緩衝体を敷設する
際の施工が容易であり、かつ荷重積載時のひずみ量が小
さく、優れた防振性能、遮音性能を長期にわたり維持す
ることができる。
【0040】以下、本発明の浮き床構造を、図面を用い
て具体的に説明する。
【0041】実施の形態1 図1は、実施の形態1における浮き床構造の概略断面図
を示している。
【0042】図1の浮き床構造は、コンクリートスラブ
1上に、ポリプロピレン系樹脂発泡体5aと円柱状の弾
性体5bからなる緩衝体5、および、ポリプロピレン系
樹脂発泡体からなる立ち上げ絶縁材2を有し、浮き床層
3としてコンクリートが打設されている。
【0043】このように、緩衝体を耐水性および柔軟性
に優れるポリプロピレン系樹脂発泡体と前記発泡体より
もクリープ変形の小さい耐水性の弾性体から構成するこ
とにより、高荷重で圧縮クリープ性に優れる特徴を有
し、緩衝体を敷設することが容易であり、かつ耐荷重性
能と防振性能、遮音性能に優れる浮き床構造がえられ
る。
【0044】なお、緩衝体の上には、本発明の効果を損
うことなく、コンクリートを打設する際のノロ防止のた
めに目止めテープやポリエチレンシートを全面または一
部に敷設することができる。
【0045】実施の形態2 図2は、実施の形態2における浮き床構造の概略断面図
を示している。図1では、弾性体5bが円柱状の場合に
ついて図示したが、図2では、円柱状の一方の底面が半
球状の場合を例示した。
【0046】
【実施例】以下、本発明の浮き床構造を、実施例に基づ
き具体的に説明するが、本発明はこれらのにみ制限され
るものではない。
【0047】実施例1〜2および比較例1〜3 ポリプロピレン系樹脂発泡体 3種類のポリプロピレン系樹脂発泡体A、BおよびCを
緩衝体として用いた。ポリプロピレン系樹脂Bは、厚さ
の75%を圧縮(すなわち圧縮前の厚さの25%に圧
縮)したのち、15分間維持し、圧縮前の厚さの70%
まで養成回復させたものである。
【0048】各発泡体について、嵩密度および独立気泡
率を以下の方法により測定した。
【0049】(嵩密度)発泡体の重量を体積で除して求
めた。
【0050】(独立気泡率)ASTM−D−2856記
載の方法により求めた。
【0051】各発泡体の嵩密度、独立気泡率を表1に示
す。
【0052】
【表1】
【0053】弾性体 弾性体としては、円柱状で直径が60mm、JIS−K
−6301規定のA形硬度計を使用して25℃で測定し
た硬度が60である天然ゴムを使用した。この天然ゴム
の固有振動数および動的ばね定数を、以下の方法により
測定した。
【0054】(固有振動数)JIS−A−6322で規
定される測定法に基づいて、減衰振動波形を測定し、自
由振動になった減衰振動波形の隣り合う3個のピークか
ら周期を読みとり、その平均値から固有振動数を求め
た。ただし、弾性体の厚さは50mm、載荷質量を25
0kg/m2とした。
【0055】(動的ばね定数)JIS−A−6322規
定の以下の式により、前記方法で求めた固有振動数を用
いて算出した。式中、fnは固有振動数(Hz)、Kd
は動的ばね定数(N/m3)、mは単位面積あたりの質
量(kg/m2)である。
【0056】
【数1】
【0057】天然ゴムの荷重と固有振動数および動的ば
ね定数との関係を、表2に示す
【0058】
【表2】
【0059】緩衝体 実施例1および2については、ポリプロピレン系樹脂発
泡体450mm角の中央部を直径60mmに切り抜き、
弾性体1個を挿入し、緩衝体を得た。比較例1〜3につ
いては、ポリプロピレン系樹脂発泡体単独で緩衝体とし
た。
【0060】これらの緩衝体について、以下の評価を行
なった。
【0061】(固有振動数)緩衝体の防振性能、遮音性
能については、JIS−A−6322で規定される測定
法に基づいて、減衰振動波形を測定し、自由振動になっ
た減衰振動波形の隣り合う3個のピークから周期を読み
とり、その平均値から固有振動数を求めた。ただし、緩
衝体の厚さは50mm、載荷質量を250kg/m2
した。固有振動数が小さいほど防振性能は良好である。
【0062】(動的ばね定数)JIS−A−6322規
定の以下の式により、前記方法で求めた固有振動数を用
いて算出した。式中、fnは固有振動数(Hz)、Kd
は動的ばね定数(N/m3)、mは単位面積あたりの質
量(kg/m2)である。動的ばね定数が小さいほど防
振性能は良好である。
【0063】
【数2】
【0064】(残留ひずみ)耐荷重性能の指標となる残
留ひずみについては、JIS−A−6322で規定され
る測定法に基づいて、載荷質量100kg/m2で5分
間加圧したのちの加圧板の位置を基準とし、つぎに50
00kg/m2で5分間加圧したのち、載荷質量が10
0kg/m2となるまで荷重を取り去って、5分経過後
のひずみを1回目の残留ひずみとした。同様な過程をく
り返し、1回の残留ひずみからの増加量を2回目の残留
ひずみとした。ただし緩衝体の厚さは25mmとした。
残留ひずみが小さいほど耐荷重性能に優れる。
【0065】各緩衝体の固有振動数、動的ばね定数、残
留ひずみを表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】表3より、ポリプロピレン系樹脂発泡体に
弾性体(ゴム)を挿入した実施例1および2の緩衝体
は、いずれも防振性能および耐荷重性能に優れることが
わかる。
【0068】とくに圧縮し養成回復させた発泡体Bと弾
性体からなる実施例2の緩衝体は、耐荷重性能と防振性
能、遮音性能を両立できることがわかる。
【0069】
【発明の効果】本発明の浮き床構造によれば、ポリプロ
ピレン系樹脂発泡体と、前記発泡体よりもクリープ変形
の小さい耐水性の弾性体からなる緩衝体を使用すること
によって、緩衝体を敷設する際の施工が容易となり、か
つ荷重積載時のひずみ量が小さく、優れた防振性能、遮
音性能を長期にわたり維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における浮き床構造の概
略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2における浮き床構造の概
略断面図である。
【図3】従来のグラスウールを緩衝体とした浮き床構造
の概略断面図である。
【図4】従来のポリプロピレン系樹脂発泡体を緩衝体と
した浮き床構造の概略断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリートスラブ 2 立ち上げ絶縁材 3 浮き床層 4 防水層 5 緩衝体 5a ポリプロピレン系樹脂発泡体 5b 弾性体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床スラブ上に緩衝体を配設し、かつ、前
    記緩衝体の上に床部を配設して、前記床部の荷重を前記
    緩衝体を介して支持するように構成した浮床構造におい
    て、前記緩衝体が、ポリプロピレン系樹脂発泡体と、前
    記発泡体よりもクリープ変形の小さい耐水性の弾性体か
    らなることを特徴とする浮き床構造。
  2. 【請求項2】 さらに立ち上げ絶縁材を有する請求項1
    記載の浮き床構造。
  3. 【請求項3】 緩衝体の載荷質量250kg/m2にお
    ける動的ばね定数が0.8×106〜10×106N/m
    3である請求項1または2記載の浮き床構造。
  4. 【請求項4】 緩衝体を100kg/m2で5分間加圧
    したのちの加圧板の位置を基準とし、つぎに5000k
    g/m2で5分間加圧したのち、100kg/m2まで荷
    重を取り去って5分経過後のひずみが2.5mm以下で
    あり、再度5000kg/m2で5分間加圧したのち、
    100kg/m2まで荷重を取り去って5分経過後のひ
    ずみが1.5mm以下である請求項1または2記載の浮
    き床構造。
  5. 【請求項5】 前記ポリプロピレン系樹脂発泡体が、5
    〜90%の厚さに圧縮したのち、圧縮荷重を取り去って
    30〜100%の厚さに回復させて製造され、密度10
    〜50kg/m3を有する請求項1または2記載の浮き
    床構造。
JP2001096261A 2001-03-29 2001-03-29 浮き床構造 Pending JP2002294997A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001096261A JP2002294997A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 浮き床構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001096261A JP2002294997A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 浮き床構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002294997A true JP2002294997A (ja) 2002-10-09

Family

ID=18950193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001096261A Pending JP2002294997A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 浮き床構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002294997A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1621699A1 (de) * 2004-07-27 2006-02-01 Getzner Werkstoffe Holding GmbH Schwingungsdämpfungs- und Wärmeisoliermittel für einen schwimmenden Boden und Bodenaufbau unter Verwendung von diesem Mittel
JP2006316907A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 免震ゴム積層体
JP2007056485A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Dow Kakoh Kk 内装用断熱パネルおよびそれを用いた天井の構築方法
JP2007314985A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Tsuchiya Rubber Kk 浮き床用緩衝材及びこれを用いた浮き床構造並びに浮き床用緩衝材の製造方法
JP2012225110A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Inoac Corp 浮床用緩衝体
JP2016044394A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社イノアックコーポレーション 浮床構造用防振材
CN112482688A (zh) * 2020-12-03 2021-03-12 中国建筑土木建设有限公司 剧院用吸声减振浮筑楼板地面结构及其施工方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1621699A1 (de) * 2004-07-27 2006-02-01 Getzner Werkstoffe Holding GmbH Schwingungsdämpfungs- und Wärmeisoliermittel für einen schwimmenden Boden und Bodenaufbau unter Verwendung von diesem Mittel
JP2006316907A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 免震ゴム積層体
JP4604828B2 (ja) * 2005-05-13 2011-01-05 横浜ゴム株式会社 免震ゴム積層体
JP2007056485A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Dow Kakoh Kk 内装用断熱パネルおよびそれを用いた天井の構築方法
JP2007314985A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Tsuchiya Rubber Kk 浮き床用緩衝材及びこれを用いた浮き床構造並びに浮き床用緩衝材の製造方法
JP2012225110A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Inoac Corp 浮床用緩衝体
JP2016044394A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社イノアックコーポレーション 浮床構造用防振材
CN112482688A (zh) * 2020-12-03 2021-03-12 中国建筑土木建设有限公司 剧院用吸声减振浮筑楼板地面结构及其施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20170066398A (ko) 비선형 동적 흡수체 및 그의 음향 절연을 위한 용도
JPH04505297A (ja) 消音用複合製品
KR101269110B1 (ko) 바닥충격음 저감 패널과 이의 제조 및 시공방법
JP2002294997A (ja) 浮き床構造
JP2006037503A (ja) 浮き床用防振断熱材及びそれを用いた床構造
KR101269113B1 (ko) 바닥충격음 저감 패널 및 이의 제조방법
JP3914033B2 (ja) 建築物の防振断熱床構造
JP4413344B2 (ja) 防音床構造
KR100852791B1 (ko) 바닥 충격음 저감용 패널 및 이를 이용한 바닥 구조
KR20170043248A (ko) 복층건물의 바닥충격음 완충재
JP2009250269A (ja) 防振プレート
JP3957434B2 (ja) 建築用緩衝材及びそれを用いた浮き床構造
KR100643036B1 (ko) 공동주택의 바닥충격음 차음구조
KR100743246B1 (ko) 공동주택의 바닥충격음 차음구조
KR200429297Y1 (ko) 공동주택의 바닥충격음 차음구조
KR200378945Y1 (ko) 건축물의 층간소음저감재
KR20060019102A (ko) 연성 스티로폼 및 pet 복합패널에 의한 바닥충격음차단구조
JP5894390B2 (ja) 防振床構造および防振材
JP2002309766A (ja) 建築用緩衝材及びそれを用いた浮き床構造
JP2003138739A (ja) 浮床構造
CA2505938C (en) Vibration damper
KR100716665B1 (ko) 공동주택의 바닥충격음 차음구조
KR20190050305A (ko) 층간소음 저감재
KR100741454B1 (ko) 폴리우레탄 폼을 이용한 층간 차음재
KR200392801Y1 (ko) 댐핑재를 사용한 온돌구조