JP2002293252A - ステアリングシャフトの連結構造及びその連結方法 - Google Patents

ステアリングシャフトの連結構造及びその連結方法

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JP2002293252A JP2001382287A JP2001382287A JP2002293252A JP 2002293252 A JP2002293252 A JP 2002293252A JP 2001382287 A JP2001382287 A JP 2001382287A JP 2001382287 A JP2001382287 A JP 2001382287A JP 2002293252 A JP2002293252 A JP 2002293252A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリング装置において、2つの軸部材同
士をカシメ構造により非可動状態に連結固定するタイプ
であり、特に、カシメ部を形成し、両軸部材をしっかり
と連結固定するのに大きな荷重を必要とせずにでき、コ
スト低減ができ、軸方向及び回転方向のガタを抑止する
こと。 【解決手段】 軸端側から外歯車状軸部1及び細径軸部
2が形成された中実軸Aと、内歯車状部6が形成され,
該内歯車状部6の軸方向で且つ前記外歯車状軸部1の軸
方向長さより短い適宜の間隔をおいて設定された第1位
置P1 及び第2位置P2 にて内方に突出するカシメ変形
部7が形成された中空軸Bとからなること。前記中実軸
Aの外歯車状軸部1に前記内歯車状部6の第1及び第2
位置P1 ,P2 のカシメ変形部7が押圧状態で係合して
なること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリング装置
において、2つの軸部材同士をカシメ構造により非可動
状態に連結固定するタイプであり、特に、カシメ部を形
成し、両軸部材をしっかりと連結固定するのに大きな荷
重を必要とせずにでき、コスト低減ができ、軸方向及び
回転方向のガタを抑止することができるステアリングシ
ャフトの連結構造及びその連結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ステアリング装置のステアリ
ングシャフトにおいて、異なる軸部材同士を非可動状態
に連結固定する手段としては、溶接による固着や、固定
ピン等にる固着具の使用等により、しっかりと連結固定
されている。また、軸部材同士をカシメにより連結する
構造が特開平9−272447号に開示されている。こ
れは、2部材の軸体から構成され、その2部材の一方を
雄セレーションが形成された中実軸とし、他方を雌セレ
ーションが形成された中空軸として、前記中空軸に中実
軸を挿入して軸方向に伸縮可能としている。
【0003】そして、中実軸の周方向に形成された周溝
を利用して、該周溝箇所に該当する中空軸の外側位置に
径方向内向きの陥没部が形成されたのち、次いで中空軸
と中実軸とを相互に移動させ、前記陥没部を中実軸側外
周のセレーションを食い込ませたものである。この中間
軸の連結は、中実軸の円形状外周に対して接線方向に陥
没部が形成されるものであり、所定以上の衝撃荷重を受
けたときに、軸方向に短縮して衝撃吸収されるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】2部材より構成したス
テアリングシャフトの連結固定手段として、溶接や、固
定ピン等を使用すると以下の欠点がある。即ち、溶接で
は、連結シャフト構成によって熱歪み等による熱影響が
生じる。また固定ピンにして連結固定する場合では、嵌
合孔の加工や、固定ピン等の部材が必要となる。さら
に、嵌合孔と固定ピンとがしっかり嵌合されなかった
り、工作精度が甘いと、軸方向,回転方向のガタが発生
し、操舵フィーリングを損なうおそれがある。このた
め、嵌合孔と固定ピンは、高精度加工により、部材間の
クリアランスを小さくし、ガタ発生を低減するようにし
ているので、コストが高くなる。以上のようなことか
ら、溶接及び固定ピン等による連結固定手段の使用は好
ましくない。
【0005】また、上記特開平9−272447号に開
示されたものは、所定以上の荷重がかかることにより、
重合箇所が相互に安定した状態で移動することができる
ようになっている。これは、ステアリング装置にかかる
衝撃を吸収するものであり、軸部材同士を非可動状態に
しっかりと連結固定するものではない。
【0006】しかし、カシメ手段を介して2つの軸部材
を非可動状態で連結固定するには、1つのカシメ部では
連結強度が不足で、軸方向の衝撃に極めて弱く、2つの
軸部材同士が相互に移動するおそれがある。そのため
に、複数のカシメ部が必要となるが、カシメ部が多くな
ると、連結作業時にそのカシメ部を介して軸部材同士が
干渉しあい、大きな荷重が必要となり、製造機械も大が
かりとなり、作業が極めて困難で、ひいてはコスト高と
なる。本発明の目的は、ステアリングシャフトにおける
2つの軸部材をカシメ手段により連結固定するのに比較
的小さな荷重にて行うことが可能となるようにすること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は、上記
課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明
を、軸端側から外歯車状部及び細径軸部が形成された中
実軸と、内歯車状部が形成され,該内歯車状部の軸方向
で且つ前記外歯車状部の軸方向長さより短い適宜の間隔
をおいて設定された第1位置及び第2位置にて内方に突
出するカシメ変形部が形成された中空軸とからなり、前
記中実軸の外歯車状部に前記内歯車状部の第1及び第2
位置のカシメ変形部が押圧状態で係合してなるステアリ
ングシャフトの連結構造及び連結方法等としたことによ
り、2つの軸部材同士をカシメ構造により非可動状態に
連結固定するタイプとして、特にカシメ部を形成し、両
軸部材をしっかりと連結固定するのに大きな荷重を必要
とせずにでき、コスト低減ができ、しかも軸方向及び回
転方向のガタを抑止することができ、上記課題を解決し
たものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。まず、本発明の第1実施形態につい
て説明する。ステアリングシャフトは、図1(A)に示
すように、ステアリング装置を構成する一部材であり、
中実軸Aと中空軸Bとから構成されるものである。その
中実軸Aは、図2(A)に示すように、軸端部から軸方
向に外歯車状軸部1及び細径軸部2が形成されている。
外歯車状軸部1は、その軸方向に直交する断面が略歯車
形状に形成されたもので、具体的にはセレーション又は
スプライン等である。その外歯車状軸部1には、軸方向
に沿って適宜の位置に軸周方向に溝部3が形成されてい
る。また、中実軸Aには、フランジ部4が形成されてお
り、ステアリング装置を構成する他の部材との連結を可
能としている〔図1(B),図4等参照〕。
【0009】前記中空軸Bは、管状の軸本体5の内周側
に内歯車状部6が形成されたものである。該内歯車状部
6は、前記中実軸Aの外歯車状軸部1と噛み合う構成と
なっており、中実軸Aと中空軸Bの相互に回転方向の伝
達を行うことができる。その内歯車状部6は、軸方向に
直交する断面が内歯車状であり、具体的には、前記外歯
車状軸部1と同様にセレーション又はスプライン等であ
る。
【0010】その中空軸Bは、軸端から軸方向に沿って
第1位置P1 及び第2位置P2 が設定され、その第1位
置P1 及び第2位置P2 には、図2(A),(B)及び
図4に示すように、それぞれカシメ変形部7が形成され
る。実際には、第1位置P1及び第2位置P2 は、前記
中実軸Aとの連結固定作業時に、強固なる固定をするた
めのカシメ変形部7が形成される箇所であり〔図2
(B)参照〕、連結固定をするための組立前には、図2
(A)に示すように、第1位置P1 及び第2位置P 2
はカシメ変形部7が形成されていない。前記中実軸Aと
中空軸Bとが軸方向に連結固定されるものであり、中実
軸Aの他端側はハンドル側シャフトとジョイントを介し
て連結され、また中空軸Bは、軸方向に伸縮可能な構造
となっており、その他端側は、前輪の操舵機構側に連結
される。
【0011】次に、前記中実軸Aと中空軸Bとの連結固
定の組立の工程について説明する。まず、前記中空軸B
の内周側に前記中実軸Aの外歯車状軸部1及び細径軸部
2が挿入される。このとき図4(A),(B)に示すよ
うに、中空軸Bの軸端箇所に対して中実軸Aの細径軸部
2が深く挿入される。ここで、中空軸Bに第1位置P 1
と第2位置P2 とが中空軸Bに設定される。前記第1位
置P1 が軸端側であり、第2位置P2 が前記第1位置P
1 よりも軸方向奥側に設定される。
【0012】そして、中空軸Bの第1位置P1 は、前記
中実軸Aの細径軸部2の箇所に対応させ、第2位置P2
は、前記溝部3の位置に対応させる。この状態で中空軸
Bの第1位置P1 及び第2位置P2 にそれぞれカシメ変
形部7が形成される。該カシメ変形部7は、中空軸Bの
第1位置P1 及び第2位置P2 のそれぞれの周方向に等
間隔に複数が形成される。具体的には、等間隔に3箇所
形成されるのが好適である〔図3(A)参照〕が、2箇
所形成されることもあるし〔図3(B)参照〕、1箇所
のみに形成されることもある〔図3(C)参照〕。
【0013】前記カシメ変形部7は、中空軸Bの内周側
に突出するようにして形成されるものである〔図2
(C)参照〕。そして、中空軸Bが前記中実軸Aから外
れる方向に移動させる。ここで、第2位置P2 に形成さ
れたカシメ変形部7は、前記溝部3の位置から外歯車状
軸部1に移動し、そのままカシメ変形部7が外歯車状軸
部1をしごくようにして外歯車状軸部1の軸端側に向か
う〔図4(C)参照〕。
【0014】一方,第1位置P1 に形成されたカシメ変
形部7は細径軸部2を軸方向に沿って移動し、前記第2
位置P2 に形成されたカシメ変形部7が軸端に到達する
と同時に、細径軸部2から外歯車状軸部1に移動する。
そして、第1位置P1 及び第2位置P2 にそれぞれ形成
されたカシメ変形部7が外歯車状軸部1を軸方向に適宜
の間隔をおいて、食い付くようにして強圧状態で当接
し、中実軸Aと中空軸Bとの連結固定作業が完了する
〔図4(D)参照〕。
【0015】図5は、中実軸Aに形成されたカシメ変形
部7が中実軸Aの外歯車状軸部1に食い込むようにして
連結される工程を示す拡大図である。前記カシメ変形部
7の外歯車状軸部1に対して移動する際に、該外歯車状
軸部1の軸径方向に対して、カシメ変形部7が次第に外
歯車状軸部1に食い込むように変形され、安定した締付
状態にすることができる。
【0016】また、第1位置P1 及び第2位置P2 の2
箇所にカシメ変形部7が設けられていても、外歯車状軸
部1に食い付くカシメ変形部7は、第2位置P2 に形成
されたカシメ変形部7、即ち外歯車状軸部1の溝部3に
対応する位置に形成されたカシメ変形部7からである
〔図5(A)参照〕。その第2位置P2 のカシメ変形部
7が外歯車状軸部1に対してしごき状態が安定したころ
に第1位置P1 に形成されたカシメ変形部7が細径軸部
2から外歯車状軸部1に入り込み外歯車状軸部1に食い
付き、第1位置P1 及び第2位置P2 のカシメ変形部7
の外歯車状軸部1への食付きが完成する〔図5(B),
(C)参照〕。
【0017】この中実軸Aの細径軸部2側で形成された
第1位置P1 のカシメ変形部7は、先に外歯車状軸部1
に食い付いたカシメ変形部7の軸径方向、周方向のカシ
メ状態を安定させるとともに、第2位置P2 のカシメ変
形部7の外歯車状軸部1に対する移動を案内しつつ、前
記外歯車状軸部1の山,谷との食付き精度を確保でき、
安定且つ強固なカシメ変形部7の食付き状態とすること
ができる。前記中実軸Aの細径軸部2は、中空軸Bのカ
シメ変形部7を形成するだけでなく、ステアリングシャ
フトのヒューズ部としての役目もなし、万一の衝撃にお
いて、ヒューズ部とした細径軸部2が破損し、衝撃エネ
ルギを遮断して一次衝撃を運転者へ伝えないようにする
ことができる。
【0018】前記中空軸Bにカシメ変形部7を軸方向に
適宜距離をおいて、第1位置P1 及び第2位置P2 の2
箇所に設けることで、連結部における曲げ方向の力に対
して強度を確保することができる。さらに工作時におい
ては、2箇所のカシメ変形部7が中実軸Aの外歯車状軸
部1への食付き移動を同時にすることがないので、中実
軸Aから中空軸Bを引き離す方向に移動させて、連結固
定を行うときにも、大きな荷重によって食付き加工をす
ることが避けられ大荷重加工によるワークの余計な変形
を防ぐことができる。
【0019】図6は、中実軸Aの外歯車状軸部1に溝部
3が形成されないタイプのもので、連結する工程を示し
ている。この場合には、細径軸部2箇所で第1位置P1
及び第2位置P2 を設定し、カシメ変形部7が形成され
る〔図6(B)参照〕。そして、前述のタイプと同様に
中空軸Bを中実軸Aより引き出しカシメ変形部7を外歯
車状軸部1に食い付かせるものである〔図6(C),
(D)参照〕。
【0020】次に、本発明におけるステアリングシャフ
トの連結構造の第2実施形態について図7乃至図12に
基づいて説明する。まず前述したように、先の実施形態
では、前記第1位置P1 及び第2位置P2 のカシメ変形
部7は、中実軸Aの外歯車状軸部1と中空軸Bの内歯車
状部6とを軸方向に相対移動によって、前記中空軸Bの
内方に突出するカシメ変形部7と外歯車状軸部1とを押
圧状態で係合する構造としたものである。
【0021】第2実施形態では、図7,図10等に示す
ように、前記第1位置P1 及び第2位置P2 にそれぞれ
形成されて設けられるカシメ変形部7,7,…に加え
て、新たに設定される第3位置P3 にカシメ変形部7が
設けられるものである。
【0022】前記第3位置P3 は、前記中空軸Bに設定
された第1位置P1 及び第2位置P 2 の中間の所定位置
に設定される。
【0023】さらに具体的には、前記中空軸Bの内周側
に前記中実軸Aの外歯車状軸部1及び細径軸部2が挿入
され、前記中空軸Bにそれぞれ第1位置P1 と第2位置
2とが設定され、これら第1位置P1 及び第2位置P
2 にそれぞれカシメ変形部7が形成される。そして、前
記第3位置P3 は、図7,図10に示すように、前記第
1位置P1 と前記第2位置P2 のカシメ変形部7,7に
おける軸方向間であって、前記中空軸Bと固定状態に連
結された前記中実軸Aの外歯車状軸部1の中間にある軸
周方向の溝部3に対応する位置が第3位置P3 となる。
【0024】そして、前記第3位置P3 にも中間カシメ
変形部8が形成される。該中間カシメ変形部8は、前記
第1位置P1 及び第2位置P2 に形成されたカシメ変形
部7とほぼ同等形状である。その第3位置P3 に形成さ
れる中間カシメ変形部8は、図9(A)及び図9(B)
に示すように、中空軸Bの溝部3に係合する状態とな
る。また、通常は、図9(C)に示すように、前記中間
カシメ変形部8は、中空軸Bの軸周方向に沿って複数形
成される。
【0025】このように複数の中間カシメ変形部8,
8,…が形成される場合には、軸周方向に等間隔で形成
されることが好ましいが、必ずしも等間隔とする必要は
ない。また、必要に応じて、中間カシメ変形部8が軸周
方向に2つのみ形成されることもある〔図9(D)参
照〕。また中間カシメ変形部8は軸周方向に一つのみ形
成されることもある〔図9(E)参照〕。また、前記第
3位置P3 に形成される中間カシメ変形部8が溝部3に
係合する状態は、図9(B)に示すように、該溝部3と
中間カシメ変形部8とが少なくとも一部が当接する構造
としたものであり、また中間カシメ変形部8が溝部3に
係合するとともに押圧状態が加わるようにすることもあ
る。また、中間カシメ変形部8が溝部3に入り込むが、
このとき中間カシメ変形部8と溝部3の底とが非接触状
態であってもかまわない。
【0026】また、前記中間カシメ変形部8を中空軸B
の軸周方向に沿って複数形成された場合には、図10
(A)に示すように、前記第1位置P1 及び第2位置P
2 のカシメ変形部7の軸周方向の位置に対して均等に適
宜ずれていることが好ましい。すなわち、前記第1位置
1 及び第2位置P2 にカシメ変形部7,7,…がそれ
ぞれ軸周方向に沿って等間隔に形成された場合、前記第
3位置P3 の軸周方向に沿って形成されるそれぞれの中
間カシメ変形部8,8,…は、軸周方向において隣接す
る前記カシメ変形部7,7間に位置するように形成され
るものである。
【0027】たとえば、前記第1及び第2位置P2 を基
準として、軸周方向に沿って複数のカシメ変形部7,
7,…が等間隔に3箇所に形成されるとすれば、それぞ
れに軸周方向に沿って隣接するカシメ変形部7,7は、
前記中空軸Bの直径方向中心を基準にして120度であ
る〔図10(B)は、第1位置P1 及び第2位置P2
おけるX2 −X2 矢視断面図〕。そして、前記第3位置
3 の軸周方向に形成される中間カシメ変形部8が前記
軸周方向に隣接するカシメ変形部7,7の中間位置とな
るように設定して形成されると、カシメ変形部7と中間
カシメ変形部8との軸周方向における角度は、ほぼ60
度均等にズレた位置に形成されることになる〔図10
(C)参照〕。
【0028】勿論、上記のように、カシメ変形部7及び
中間カシメ変形部8は、軸周方向においてほぼ60度ず
れることに限定されるものではなく、適宜角度に設定さ
れてもよい。また、前記第1位置P1 及び第2位置P2
のカシメ変形部7と、前記第3位置P3 の中間カシメ変
形部8は、軸周方向にずれていることが好ましいが、必
ずしもこの限りではなく、カシメ変形部7と中間カシメ
変形部8とが軸方向に沿って同一位置に形成されたもの
であってもかまわない。この中空軸Bの第3位置P3
おける中間カシメ変形部8と、中実軸Aの溝部3との係
合により、カシメ変形部7のみの係合による連結固定状
態よりも更に強固な連結固定を得ることができる。
【0029】次に、第2実施形態における組立方法、す
なわち中実軸Aと中空軸Bとの連結固定の組立工程につ
いて説明する。この工程は先の実施形態とほぼ同様の工
程となるが最終段階で異なる。まず、図11(A),
(B)に示すように、前記中空軸Bの内周側に前記中実
軸Aの外歯車状軸部1及び細径軸部2が深く挿入され、
前記中空軸Bに第1位置P1 と第2位置P2 とが中空軸
Bに設定される。このとき、前記第1位置P1 が軸端側
であり、第2位置P2 が前記第1位置P1 よりも軸方向
奥側に設定される。
【0030】そして、図11(C)に示すように、中空
軸Bの第1位置P1 は、前記中実軸Aの細径軸部2の箇
所に対応させ、第2位置P2 は、前記溝部3の位置に対
応させる。この状態で中空軸Bの第1位置P1 及び第2
位置P2 にそれぞれカシメ変形部7が形成される。該カ
シメ変形部7は、中空軸Bの第1位置P1 及び第2位置
2 のそれぞれの周方向に等間隔に複数が形成される。
【0031】前記カシメ変形部7は、中空軸Bの内周側
に突出するようにして形成され、該中空軸Bを前記中実
軸Aから外れる方向に移動させる。ここで、第2位置P
2 に形成されたカシメ変形部7は、図11(D)に示す
ように、前記溝部3の位置から外歯車状軸部1に移動
し、そのままカシメ変形部7が外歯車状軸部1をしごく
ようにして外歯車状軸部1の軸端側に向かう。
【0032】一方,第1位置P1 に形成されたカシメ変
形部7は細径軸部2を軸方向に沿って移動し、前記第2
位置P2 に形成されたカシメ変形部7が軸端に到達する
と同時に、細径軸部2から外歯車状軸部1に移動し、前
記第1位置P1 及び第2位置P2 にそれぞれ形成された
カシメ変形部7が外歯車状軸部1を軸方向に適宜の間隔
をおいて、食い付くようにして強圧状態で当接する〔図
11(D)参照〕。次に、前記中空軸Bの第3位置P3
に中間カシメ変形部8が形成されると、該中間カシメ変
形部8は、中実軸Aの溝部3に入り込む状態で係合する
〔図11(E)参照〕。これによって、中実軸Aと中空
軸Bとの連結固定が完了する。
【0033】図12は、第2実施形態における工程を示
す要部の拡大図であり、図12(A)乃至(C)では、
前記中空軸Bの第1位置P1 及び第2位置P2 にカシメ
変形部7が形成された状態で、中実軸Aと中空軸Bとが
所定の位置に設定され、その状態で、図12(D)で
は、第3位置P3 に中間カシメ変形部8が形成され、該
中間カシメ変形部8が溝部3に食い込む状態となってい
る。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明は、軸端側から外歯車状
軸部1及び細径軸部2が形成された中実軸Aと、内歯車
状部6が形成され,該内歯車状部6の軸方向で且つ前記
外歯車状軸部1の軸方向長さより短い適宜の間隔をおい
て設定された第1位置P1 及び第2位置P2 にて内方に
突出するカシメ変形部7が形成された中空軸Bとからな
り、前記中実軸Aの外歯車状軸部1に前記内歯車状部6
の第1及び第2位置P1,P2 のカシメ変形部7が押圧
状態で係合してなるステアリングシャフトの連結構造と
したことにより、第1にステアリング装置において、両
軸部材をしっかりと連結固定するときに大きな荷重を必
要とせずにでき、コスト低減ができ、軸方向及び回転方
向のガタを抑止することができる等の効果を奏する。
【0035】上記効果を詳述すると、中空軸Bの第1位
置P1 及び第2位置P2 に形成したカシメ変形部7を設
けるものであるために、軸方向に沿って安定した連結と
することができる。さらに、外歯車状軸部1と内歯車状
部6との噛み合いにより、周方向の固定も強固にするこ
とができる。またステアリングシャフトの連結構造であ
るため回転方向のガタが抑止され操舵フィーリングを損
なうことがない。
【0036】次に、請求項2の発明は、請求項1におい
て、前記第1及び第2位置P1 ,P 2 では、それぞれの
周方向に沿ってカシメ変形部7が等間隔に複数形成され
てなるステアリングシャフトの連結構造としたことによ
り、中実軸Aの外歯車状軸部1の軸方向の2箇所だけで
なく、その2箇所の周方向において、複数のカシメ変形
部7,7,…により食付き状態となり、その連結固定の
強度を大きくすることができる。
【0037】次に、請求項3の発明は、軸端側から外歯
車状軸部1及び細径軸部2が形成された中実軸Aと、内
歯車状部6が形成された中空軸Bとからなり、前記中実
軸Aの外歯車状軸部1と細径軸部2とが前記中空軸Bの
内歯車状部6に挿入され、該中空軸Bの内歯車状部6に
前記外歯車状軸部1の軸方向より短い適宜の間隔をおい
て前記第1及び第2位置P1 ,P2 が設定され、該第1
及び第2位置P1 ,P 2 は、前記細径軸部2領域に位置
させ、前記第1及び第2位置P1 ,P2 に内歯車状部6
の内方に突出するカシメ変形部7が形成され、次いで前
記中実軸Aと中空軸Bとを軸方向に引き離し,前記カシ
メ変形部7が外歯車状軸部1に係合してなるステアリン
グシャフトの連結方法としたことにより、中実軸Aと中
空軸Bとの連結固定作業を効率的に行うことができ、強
固なる連結固定とすることができる。
【0038】上記効果を詳述すると、第1位置P1 及び
第2位置P2 にカシメ変形部7を形成するときには、前
記中空軸Bの細径軸部2にて行うことになるので、外歯
車状軸部1からカシメ変形部7の形成時になんら抵抗を
受けることなく、容易に形成することができる。さら
に、カシメ変形部7を形成してから中空軸Bを中実軸A
から引き離す方向に移動させるときには、第2位置P2
に形成されたカシメ変形部7から外歯車状軸部1に移動
し、第2位置P2 のカシメ変形部7が外歯車状軸部1の
軸端位置に近接してから、第1位置P1 のカシメ変形部
7が外歯車状軸部1に移動する。
【0039】したがって、中空軸Bに第1位置P1 及び
第2位置P2 の2箇所にそれぞれ形成されたカシメ変形
部7が中実軸Aの外歯車状軸部1への食い付き移動を同
時にすることがないので、前記中実軸Aから中空軸Bを
引き離す方向に移動させて、外歯車状軸部1の軸方向両
端箇所でカシメ変形部7による食いつき状態の連結固定
を行うときにも、大きな荷重によって食付き加工をする
必要がなく、したがって大荷重加工による中実軸A及び
中空軸Bへの不必要な変形を防止することができる。
【0040】この中実軸Aの細径軸部2側で形成された
第1位置P1 のカシメ変形部7は、先に外歯車状軸部1
に食い付いたカシメ変形部7の軸径方向、周方向のカシ
メ状態を安定させるとともに、第2位置P2 のカシメ変
形部7の外歯車状軸部1に対する移動を案内しつつ、前
記外歯車状軸部1の山,谷との食付き精度を確保でき、
安定かつ強固なカシメ変形部7の食い付き状態とするこ
とができる。
【0041】なお、前記中実軸Aの細径軸部2は、ステ
アリングシャフトのヒューズ部としての役目もなすこと
ができる。即ち、衝突時の衝撃において、細径軸部2が
破損し、この部位で衝撃エネルギが遮断され、一次衝撃
を運転者へ伝えることを防止することができるものであ
る。
【0042】次に、請求項4の発明は、請求項3におい
て、前記外歯車状軸部1の細径軸部2側寄りの適宜の位
置に周方向に沿って溝部3が形成され、前記第2位置P
2 は前記溝部3の位置に一致させて前記カシメ変形部7
が形成されてなることを特徴とするステアリングシャフ
トの連結方法としたことにより、中実軸Aと中空軸Bと
の連結固定作業をより一層効率的に行うことができる。
【0043】上記効果を詳述すると、中空軸Bが前記中
実軸Aから外れる方向に移動させるときに第2位置P2
に形成されたカシメ変形部7は、前記溝部3の位置から
外歯車状軸部1に移動し、そのままカシメ変形部7が外
歯車状軸部1をしごくようにして外歯車状軸部1の軸端
側に向かう。前記溝部3は、外歯車状軸部1の領域に形
成されているので、溝部3に対応して形成されたカシメ
変形部7が外歯車状軸部1に沿って、該外歯車状軸部1
の軸方向端部に到達する距離を少なくすることができ、
作業効率を向上させるものである。
【0044】請求項5の発明は、軸端側から外歯車状軸
部1と,該外歯車状軸部1のほぼ中間且つ軸周方向に形
成された溝部3と,前記外歯車状軸部1の軸端に形成さ
れた細径軸部2とからなる中実軸Aと、内歯車状部6が
形成され,該内歯車状部6の軸方向で且つ前記外歯車状
軸部1の軸方向長さより短い適宜の間隔をおいて設定さ
れた第1位置P1 及び第2位置P2 にて内方に突出する
カシメ変形部7が形成され,前記第1位置P1 と第2位
置P2 の中間で前記外歯車状軸部1の溝部3箇所に対応
する位置を第3位置P3 とし,該第3位置P3 に中間カ
シメ変形部8が形成された中空軸Bとからなり、前記中
実軸Aの外歯車状軸部1に前記内歯車状部6の第1及び
第2位置P1 ,P2 のカシメ変形部7が押圧状態で係合
され、前記第3位置P3 の中間カシメ変形部8が前記溝
部3に係合されてなるステアリングシャフトの連結構造
としたことにより、前記中実軸Aと中空軸Bとをより一
層強固に連結固定することができる。
【0045】上記効果を詳述すると、前記中空軸Bに
は、第1位置P1 及び第2位置P2 に形成されたカシメ
変形部7に加えて、その第1位置P1 と第2位置P2
の間に第3位置P3 が設定され、該第3位置P3 に中間
カシメ変形部8が形成され、該中間カシメ変形部8が中
空軸Bが内方に突出して、前記中実軸Aの溝部3に係合
するようにしたので、強固な連結固定状態を得ることが
できる。この中空軸Bの中間カシメ変形部8が中実軸A
の溝部3に係合する構造は、凹凸タイプの嵌合状態とな
ることから、前記カシメ変形部7のみによる押圧状態の
場合に比較して、より一層,高い抜け止め構造にするこ
とができる。
【0046】請求項6の発明は、請求項5において、前
記第1位置P1 及び第2位置P2 には軸周方向に複数の
カシメ変形部7,7,…が形成され、前記第3位置P3
には軸周方向に沿って複数の中間カシメ変形部8が形成
され、且つ前記第3位置P3の中間カシメ変形部8は前
記第1位置P1 ,第2位置P2 に形成されたカシメ変形
部7とは相互にズレた位置としてなるステアリングシャ
フトの連結構造としたことにより、前記中実軸Aと中空
軸Bとの連結固定状態を安定したものとし、さらに前記
中空軸Bにおいて前記カシメ変形部7と中間カシメ変形
部8が適宜に分散した位置となり、カシメ成形時におけ
る歪が一定箇所に集中しないようにすることができる利
点もある。
【0047】上記効果を詳述すると、第1位置P1 及び
第2位置P2 のカシメ変形部7,7,…を軸周方向に複
数箇所(たとえば3箇所)に均等に設けた後に、前記第
3位置P3 の中間カシメ変形部8,8,…を軸周方向に
沿って複数箇所(たとえば3箇所)に均等に設けること
で、前記第1位置P1 と第2位置P2 の軸周方向におけ
る隣接するカシメ変形部7,7間のカシメ変形されてい
ない部分,すなわち未カシメ成形部位に前記中間カシメ
変形部8,8,…が位置することとなる。これによっ
て、カシメ変形部7と中間カシメ変形部8とは軸方向及
び軸周方向において相互に距離をおいて存在しているの
で、カシメ成形による歪みが相互に及ぶことがなく中空
軸Bの強度を劣化することがない。しかも、これらカシ
メ変形部7及び中間カシメ変形部8が形成される中空軸
Bは、その軸径の大きなものでなくとも、軸周方向にカ
シメ成形箇所を多数設けることができ、これによって軽
量,小型化を実現することができ、しかもカシメによる
連結固定の強度を損なうことなく、連結構造を安定させ
ることができる。
【0048】請求項7の発明は、軸端側から外歯車状軸
部1と,該外歯車状軸部1のほぼ中間且つ軸周方向に形
成された溝部3と,前記外歯車状軸部1の軸端に形成さ
れた細径軸部2とからなる中実軸Aと、内歯車状部6が
形成された中空軸Bとからなり、前記中実軸Aの外歯車
状軸部1と細径軸部2とが前記中空軸Bの内歯車状部6
に挿入され、該中空軸Bの内歯車状部6に前記外歯車状
軸部1の軸方向より短い適宜の間隔をおいて第1位置P
1 及び第2位置P2 が設定され、前記第1位置P1 及び
第2位置P2 は、前記細径軸部2領域に位置させ、前記
第1位置P1 及び第2位置P2 に内歯車状部6の内方に
突出するカシメ変形部7が形成され、次いで前記中実軸
Aと中空軸Bとを軸方向に引き離し前記カシメ変形部7
が外歯車状軸部1に押圧状態で係合させ、その第1位置
1 及び第2位置P2 の中間にて第3位置P3 が設定さ
れ、該第3位置P3 は前記中実軸Aの溝部3に位置し、
中空軸Bの内歯車状部6を内方に突出する中間カシメ変
形部8が形成され、前記外歯車状軸部1に係合されてな
るステアリングシャフトの連結方法としたことにより、
中実軸Aと中空軸Bとをより一層,強固なる連結固定と
することができるとともに、その連結固定作業の極めて
効率的に行うことができ、
【0049】上記効果を詳述すると、前記中実軸Aを前
記中空軸Bに一旦,深く挿入し、第1位置P1 及び第2
位置P2 にそれぞれカシメ変形部7を形成してから中空
軸Bが前記中実軸Aから外れる方向に移動させるときに
第2位置P2 に形成されたカシメ変形部7は、前記溝部
3の位置から外歯車状軸部1に移動するものであり、前
記溝部3が外歯車状軸部1のほぼ中間位置に形成されて
いるので、カシメ変形部7が溝部3から外歯車状軸部1
の所定位置に到達する距離は短くて済む。
【0050】さらに、中実軸Aと中空軸Bとを所定の位
置に設定した後、前記第3位置P3に中間カシメ変形部
8を形成するので、該中間カシメ変形部8が中空軸Bの
内周側に膨出する工程で、溝部3内に入り込むように形
成され、比較的少ない抵抗で形成することができ、且つ
中実軸Aと中空軸Bとの軸方向における連結状態は極め
て強固なものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明のステアリングシャフトの全体
を示す側面図 (B)は(A)の一部断面にした要部拡大図
【図2】(A)は本発明の中実軸と中空軸の要部斜視図 (B)は中実軸と中空軸の連結状態の斜視図 (C)は中空軸のカシメ変形部部分の拡大斜視図
【図3】(A)は本発明のカシメ変形部の数を周方向に
3個としたタイプを示す要部断面図 (B)はカシメ変形部の数を周方向に2個としたタイプ
を示す要部断面図 (C)はカシメ変形部の数を周方向に1個としたタイプ
を示す要部断面図
【図4】(A)は本発明の中実軸を中空軸に挿入しよう
とする状態図 (B)は中実軸を中空軸に挿入した状態図 (C)は中空軸の第1位置及び第2位置にカシメ変形部
を形成した状態図 (D)は連結固定が完了した状態図
【図5】(A)は本発明のカシメ変形部が外歯車状軸部
に食い込む前の拡大した状態図 (B)はカシメ変形部が外歯車状軸部に食い込み始めた
拡大した状態図 (C)は連結固定が完了した拡大した状態図
【図6】(A),(B),(C),(D)は本発明の外
歯車状軸部に溝部が形成されないタイプの工程図
【図7】(A)は第2実施形態における中実軸と中空軸
の要部斜視図 (B)は第2実施形態における中実軸と中空軸の連結状
態の斜視図
【図8】第2実施形態における中空軸のカシメ変形部及
び中間カシメ変形部箇所の拡大断面斜視図
【図9】(A)は第2実施形態において中空軸の中間カ
シメ変形部における部分の拡大縦断側面図 (B)は(A)のX1 −X1 矢視断面図 (C)は中間カシメ変形部を軸周方向に3箇所形成した
縦断正面図 (D)は中間カシメ変形部を軸周方向に2箇所形成した
縦断正面図 (E)は中間カシメ変形部を軸周方向に1箇所形成した
縦断正面図
【図10】(A)は第2実施形態においてカシメ変形部
と中間カシメ変形部とを軸周方向に位置をズラして形成
した状態を示す要部側面図 (B)は(A)の第1位置,第2位置の2個所における
2 −X2 矢視断面図 (C)は(A)のX3 −X3 矢視断面図
【図11】(A)は第2実施形態において中実軸を中空
軸に挿入しようとする状態図 (B)は中実軸を中空軸に挿入した状態図 (C)は中空軸の第1位置及び第2位置にカシメ変形部
を形成した状態図 (D)は中実軸と中空軸とを所定位置に設定し状態図 (E)は第3位置に中間カシメ変形部を形成して連結固
定が完了した状態図
【図12】(A)は第2実施形態においてカシメ変形部
が外歯車状軸部に食い込む前の拡大した状態図 (B)は第2実施形態においてカシメ変形部が外歯車状
軸部に食い込み始めた拡大した状態図 (C)は第2実施形態においてカシメ変形部が外歯車状
軸部の第1位置及び第2位置への食い込みを完了したこ
とを示す拡大した状態図 (D)は第3位置に中間カシメ変形部が食い込んだこと
を示す拡大した状態図
【符号の説明】
A…中実軸 B…中空軸 1…外歯車状軸部 2…細径軸部 6…内歯車状部 7…カシメ変形部 8…中間カシメ変形部 P1 …第1位置 P2 …第2位置 P3 …第3位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下山 直樹 群馬県桐生市広沢町1丁目2757番地 株式 会社山田製作所内 Fターム(参考) 3D030 DF01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸端側から外歯車状軸部及び細径軸部が
    形成された中実軸と、内歯車状部が形成され,該内歯車
    状部の軸方向で且つ前記外歯車状軸部の軸方向長さより
    短い適宜の間隔をおいて設定された第1位置及び第2位
    置にて内方に突出するカシメ変形部が形成された中空軸
    とからなり、前記中実軸の外歯車状軸部に前記内歯車状
    部の第1及び第2位置のカシメ変形部が押圧状態で係合
    してなることを特徴とするステアリングシャフトの連結
    構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1及び第2位
    置では、それぞれの周方向に沿ってカシメ変形部が等間
    隔に複数形成されてなることを特徴とするステアリング
    シャフトの連結構造。
  3. 【請求項3】 軸端側から外歯車状軸部及び細径軸部が
    形成された中実軸と、内歯車状部が形成された中空軸と
    からなり、前記中実軸の外歯車状軸部と細径軸部とが前
    記中空軸の内歯車状部に挿入され、該中空軸の内歯車状
    部に前記外歯車状軸部の軸方向より短い適宜の間隔をお
    いて前記第1及び第2位置が設定され、該第1及び第2
    位置は、前記細径軸部領域に位置させ、前記第1及び第
    2位置に内歯車状部の内方に突出するカシメ変形部が形
    成され、次いで前記中実軸と中空軸とを軸方向に引き離
    し,前記カシメ変形部が外歯車状軸部に係合してなるこ
    とを特徴とするステアリングシャフトの連結方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記外歯車状軸部の
    細径軸部側寄りの適宜の位置に周方向に沿って溝部が形
    成され、前記第2位置は前記溝部の位置に一致させて前
    記カシメ変形部が形成されてなることを特徴とするステ
    アリングシャフトの連結方法。
  5. 【請求項5】 軸端側から外歯車状軸部と,該外歯車状
    軸部のほぼ中間且つ軸周方向に形成された溝部と,前記
    外歯車状軸部の軸端に形成された細径軸部とからなる中
    実軸と、内歯車状部が形成され,該内歯車状部の軸方向
    で且つ前記外歯車状軸部の軸方向長さより短い適宜の間
    隔をおいて設定された第1位置及び第2位置にて内方に
    突出するカシメ変形部が形成され,前記第1位置と第2
    位置の中間で前記外歯車状軸部の溝部箇所に対応する位
    置を第3位置とし,該第3位置に中間カシメ変形部が形
    成された中空軸とからなり、前記中実軸の外歯車状軸部
    に前記内歯車状部の第1及び第2位置のカシメ変形部が
    押圧状態で係合され、前記第3位置の中間カシメ変形部
    が前記溝部に係合されてなることを特徴とするステアリ
    ングシャフトの連結構造。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記第1位置及び第
    2位置には軸周方向に複数のカシメ変形部が形成され、
    前記第3位置には軸周方向に沿って複数の中間カシメ変
    形部が形成され、且つ前記第3位置の中間カシメ変形部
    は前記第1位置,第2位置に形成されたカシメ変形部と
    は相互にズレた位置としてなることを特徴とするステア
    リングシャフトの連結構造。
  7. 【請求項7】 軸端側から外歯車状軸部と,該外歯車状
    軸部のほぼ中間且つ軸周方向に形成された溝部と,前記
    外歯車状軸部の軸端に形成された細径軸部とからなる中
    実軸と、内歯車状部が形成された中空軸とからなり、前
    記中実軸の外歯車状軸部と細径軸部とが前記中空軸の内
    歯車状部に挿入され、該中空軸の内歯車状部に前記外歯
    車状軸部の軸方向より短い適宜の間隔をおいて第1位置
    及び第2位置が設定され、前記第1位置及び第2位置
    は、前記細径軸部領域に位置させ、前記第1位置及び第
    2位置に内歯車状部の内方に突出するカシメ変形部が形
    成され、次いで前記中実軸と中空軸とを軸方向に引き離
    し前記カシメ変形部が外歯車状軸部に押圧状態で係合さ
    せ、その第1位置及び第2位置の中間にて第3位置が設
    定され、該第3位置は前記中実軸の溝部に位置し、中空
    軸の内歯車状部を内方に突出する中間カシメ変形部が形
    成され、前記外歯車状軸部に係合されてなることを特徴
    とするステアリングシャフトの連結方法。
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