JP2002286175A - 金属複合ホース、インサート及びホース締結方法 - Google Patents

金属複合ホース、インサート及びホース締結方法

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JP2002286175A
JP2002286175A JP2001089090A JP2001089090A JP2002286175A JP 2002286175 A JP2002286175 A JP 2002286175A JP 2001089090 A JP2001089090 A JP 2001089090A JP 2001089090 A JP2001089090 A JP 2001089090A JP 2002286175 A JP2002286175 A JP 2002286175A
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hose
metal
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composite hose
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JP2001089090A
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Tomoshige Hibino
委茂 日比野
Masahisa Isaji
雅久 伊佐治
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 不透過性,柔軟性,相手部材との締結性等に
優れた金属複合ホースと、その相手部材との強固かつシ
ール性の高い締結に有用なインサート、及びこのインサ
ートを用いたホース締結方法を提供する。 【解決手段】 ホース内層を構成する金属コルゲート螺
旋管2と、金属コルゲート螺旋管外周の凹凸形状を埋合
わせて滑らかな外周形状となるように被覆されたゴム層
3又は樹脂層とを、ホースの端部に到るまで備える金属
複合ホース1。かかる金属複合ホースの内周部に螺合で
きるコルゲート螺旋状の外周形状を持つパイプ体であ
り、かつ、相手部材と一体的に形成されるか、又は相手
部材に対応した適宜な締結構造を持つ締結具と一体的に
形成されているインサート。金属複合ホースに対して、
その端部にインサートを螺合して金属複合ホースを相手
部材に締結し又は締結可能とするホース締結方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内層を金属コルゲ
ート螺旋管で構成することにより液体やガスに対する不
透過性とホースの柔軟性とを併せ実現した金属複合ホー
スと、相手部材に対するこのホースの締結を容易にする
ためのインサート及びホース締結方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車用燃料ホースにおい
て振動吸収性や組付け性(可撓性)に有利な各種のゴム
ホースが一般的に用いられてきた。しかし近年に至り、
環境への配慮からホースの燃料不透過性が重視されるよ
うになって来た。そのため、ゴムより燃料バリア性の高
い樹脂層等を含むホースが提案されている。ゴムより硬
い樹脂層の採用により、自動車用ホース等に要求される
振動吸収性や組付け性は悪くなる。その対策としてホー
スの一部に曲げ形状やコルゲート形状を持たせた新しい
タイプのホースが注目されている。
【0003】しかしながら今後、燃料等の透過規制は一
層の強化が予想され、他面ではエアコン冷媒や燃料電池
で使用される水素ガス等の透過性の高い流体に対応する
必要もあるため、更に対策を進めて、極めて高度の流体
不透過性を期待できる金属層をバリア層とするホースを
考える必要がある。金属層をバリア層とするホースにお
いては、ホースの軽量性,振動吸収性及び可撓性を確保
するために、金属層を非常に薄く形成することが必要で
あり、コルゲート形状のホースとすることが有利であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし金属層をバリア
層とするホースの場合、その製造工程及び自動車用ホー
スとしての使用状態を考えると、多くの問題を内包して
いる。例えば、金属層が外部に対して露出していると、
外部衝撃による損傷、雨水等による腐食が問題となる。
【0005】金属層をゴム層又は樹脂層で保護した金属
複合ホース、とりわけコルゲート形状の金属複合ホース
においては、製造工程が複雑となったり、組付け上の不
具合を生じたりし易い。例えば、金属管を成形する一方
でマンドレルを用いてゴム層を成形し、更に両者を一体
化したもとでコルゲート形状に成形する場合は、生産効
率が悪い。
【0006】中央部分のみをコルゲート形状とし、端部
はストレートな管状に成形した金属複合ホースの場合
は、その端部における相手部材との締結においてコルゲ
ート管特有の問題を生じない。但し、このような形態の
金属コルゲート複合ホースは、加工上の問題から長尺に
形成することが困難である。
【0007】ホースの端部に到るまでコルゲート形状と
した金属複合ホースでは、大径の環状部と小径の環状部
が繰返し連続すると言うコルゲート形状の故に、高いシ
ール性を以て相手部材と強く締結することが困難であ
る。この場合、従来は、例えばホース端部に露出した金
属層端面を相手部材に溶接しているが、ホースの振動等
により溶接部が破壊され易かった。又、ゴム層や樹脂層
が金属コルゲート管上に被覆されていると、金属同士の
溶接作業の妨げとなったり、溶接時の熱によりゴム,樹
脂の劣化につながる恐れもある。
【0008】そこで本発明は、上記各種の不具合を解消
することを解決すべき課題とする。本願発明者は、ホー
スの端部に到るまでコルゲート形状とした特定の構成の
金属複合ホースと、相手部材に対するこのホースの締結
を容易かつ良好にするためのインサート及びホース締結
方法とを発明して、課題を解決した。
【0009】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、ホース内層を構成する金属コルゲート
螺旋管と、該金属コルゲート螺旋管外周の凹凸形状を埋
合わせて滑らかな外周形状となるように被覆されたゴム
層又は樹脂層とを、ホースの端部に到るまで備える、金
属複合ホースである。
【0010】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係るゴム層又は樹脂層の外周に、更に補
強層,樹脂層,他の金属層又は他のゴム層の内の1以上
の構成要素が任意の順序で形成され、かつ滑らかな外周
形状となるように形成されている、金属複合ホースであ
る。
【0011】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第2発明に係る金属コルゲート螺旋管
の構成材料が、鉄鋼,合金鋼(ステンレス鋼を含む),
アルミニウム,アルミニウム合金,銅,銅合金,ニッケ
ル又はニッケル合金である、金属複合ホースである。
【0012】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
第1発明〜第3発明のいずれかに係る金属複合ホースの
内周部に螺合できるコルゲート螺旋状の外周形状を持つ
パイプ体であり、かつ、以下の1)又は2)の構成を備
える、インサートである。
【0013】1)ホースを締結すべき相手部材と一体的
に形成されている。
【0014】2)ホースを締結すべき相手部材に対応し
た適宜な締結構造を持つ締結具と一体的に形成されてい
る。
【0015】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第4発明に係るインサートが金属又は硬質樹脂から
なり、かつ、その外周にホース端部に外挿できる金属製
のスリーブを伴う、インサートである。
【0016】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
第1発明〜第3発明のいずれかに係る金属複合ホースの
端部に第4発明に係るインサートを螺合することによ
り、前記金属複合ホースを相手部材に締結し又は締結可
能とする、ホース締結方法である。
【0017】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
第1発明〜第3発明のいずれかに係る金属複合ホースに
対して、その端部に第5発明に係るインサートを螺合す
ると共に前記スリーブを外挿して加締めを行うことによ
り、前記金属複合ホースを相手部材に締結し又は締結可
能とする、ホース締結方法である。
【0018】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
前記第6発明又は第7発明に係るホース締結方法におい
て金属複合ホースの端部にインサートを螺合するに当た
り、以下の3)及び/又は4)の手段を施すことによっ
てシール性を向上させる、ホース締結方法である。
【0019】3)金属複合ホースの前記金属コルゲート
螺旋管をステンレスを用いて構成すると共にその成形後
に焼鈍処理を行っておき、これに対して金属製のインサ
ートをメタルタッチの状態で圧入する。
【0020】4)金属コルゲート螺旋管の内周及び/又
はインサートの外周に、予めコーティング剤を塗布して
おく。
【0021】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明の金属複合ホースにおいては、金属層である金属コル
ゲート螺旋管の外周がゴム層又は樹脂層によって被覆さ
れているため、この金属層が外部衝撃によって損傷した
り、雨水等によって腐食する恐れがない。
【0022】又、金属コルゲート螺旋管がホース内層を
構成するので、これを被覆するゴム層又は樹脂層はマン
ドレルを用いて成形する必要がなく、金属コルゲート螺
旋管を芯材とする状態でゴム層又は樹脂層を例えば押出
成形することができる。従って製造効率が良い。
【0023】更に、金属層がコルゲート螺旋管形状を以
てホースの端部に到るまで形成されているので、第1
に、金属複合ホースを長尺に(理論的には無限の長さ
に)形成することが容易であり、第2に、例えばコルゲ
ート螺旋状の外周形状を持つパイプ状のインサート部材
等を内周側に圧入して中継させることにより、金属複合
ホースを高いシール性を以て相手部材と強く締結するこ
とが容易である。従って、例えばホース端部に露出した
金属層端面を相手部材に溶接すると言うような不確かな
ホース締結方法に頼らなくても良い。
【0024】なお、ゴム層又は樹脂層は、金属コルゲー
ト螺旋管外周の凹凸形状を埋合わせて、滑らかな外周形
状となるように被覆されている。従って、特に上記イン
サート部材等を内周側に圧入した場合において、金属複
合ホースの相手部材との締結部を金属製スリーブ等によ
り加締めることにより、締結部の結合強度とシール性を
一層向上させることができる。
【0025】(第2発明の作用・効果)第2発明のよう
に、金属複合ホースは、上記ゴム層又は樹脂層の外周
に、更に補強層,他の樹脂層,他の金属層又は他のゴム
層の内の1以上の構成要素を任意の順序で備えることが
できる。この場合においても、要するに、金属コルゲー
ト螺旋管の外周がゴム層等により被覆され、金属コルゲ
ート螺旋管がホース内層を構成し、金属層がコルゲート
螺旋管形状を以てホースの端部に到るまで形成され、か
つ金属複合ホースが滑らかな外周形状となるように形成
されている。従って、上記第1発明の作用・効果がいず
れも確保される。
【0026】(第3発明の作用・効果)金属コルゲート
螺旋管を構成する金属材料としては任意のものを選択で
きる。但し、鉄鋼,合金鋼(ステンレス鋼を含む),ア
ルミニウム,アルミニウム合金,銅,銅合金,ニッケル
又はニッケル合金であることが、より好ましい。後述す
る理由から、特にステンレス鋼、とりわけステンレス鋼
をコルゲート螺旋管形状に成形した後に焼鈍(焼きなま
し処理)したものが好ましい。
【0027】(第4発明の作用・効果)第4発明のイン
サートは、「第1発明の作用・効果」の欄で前記したよ
うに、例えば任意の配管に用いられているパイプ又はシ
ステム(例えば、自動車のエンジン,エアコンシステム
のコンデンサー等の、金属複合ホースが接続され得る任
意のシステム又は装置等を言う。以下同じ。)自体等の
相手部材に対して、第1発明〜第3発明の金属複合ホー
スを高いシール性を以て強く締結するために極めて有用
である。
【0028】金属複合ホースの締結時(組付け工程)に
おいて、このホースを回転させてインサートに外挿状に
ネジ込むことが可能な場合には、インサートを当該相手
部材と一体的に形成しておくことができる。
【0029】金属複合ホースの締結時(組付け工程)に
おいて、このホースを回転させてインサートに外挿状に
ネジ込むことが困難な場合には、インサートを当該相手
部材とは別体に、かつ相手部材に対応した適宜な締結構
造を持つ締結具と一体的に形成することができる。この
場合にはインサートを金属複合ホースの端部に内挿状に
ネジ込んだ後、上記締結具によって相手部材に締結させ
ることができる。
【0030】(第5発明の作用・効果)第5発明のイン
サートを用いた場合、「第1発明の作用・効果」の欄で
前記したように、金属複合ホースと相手部材との締結部
をスリーブで加締めて、締結部の結合強度とシール性を
一層向上させることができる。その際、金属複合ホース
は金属又は硬質樹脂からなる内挿インサートによって支
持されるので、加締め圧力によってホースが潰れない。
【0031】(第6発明の作用・効果)第6発明のホー
ス締結方法により、第1発明〜第3発明のような特定の
構成を持つ金属複合ホースを、種々の相手部材に対して
容易かつ良好に締結することができる。具体的な作用・
効果は、「第1発明の作用・効果」〜「第3発明の作用
・効果」の欄で述べた通りである。
【0032】(第7発明の作用・効果)第7発明のホー
ス締結方法により、上記第6発明の作用・効果に加え、
金属複合ホースの締結部の結合強度とシール性とを一層
向上させることができる。より具体的には、「第5発明
の作用・効果」の欄で前記した通りの作用・効果が付加
される。
【0033】(第8発明の作用・効果)金属複合ホース
の端部にインサートを螺合するに当たり、第8発明の
3)のように金属コルゲート螺旋管にステンレス鋼を用
い、かつその成形後に焼鈍処理によって成形歪みの除去
(良好な弾性変形能の確保)を行っておくと、インサー
トをメタルタッチの状態で金属コルゲート螺旋管に圧入
した時、金属コルゲート螺旋管を損傷させることなく、
かつ、締結強度及びメタルタッチ面のシール性を更に向
上できる。
【0034】又、第8発明の4)のように金属コルゲー
ト螺旋管の内周及び/又はインサートの外周に、予めコ
ーティング剤を塗布しておくことも、ホース締結部の締
結強度及びシール性の向上に有効である。第8発明の
3)と4)を同時に行うと、更に好ましい結果を得る。
【0035】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第8発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは第1発明〜第8発明を一括して指してい
る。
【0036】〔金属複合ホース〕本発明に係る金属複合
ホースは、少なくとも、ホース内層を構成する金属コル
ゲート螺旋管と、該金属コルゲート螺旋管外周の凹凸形
状を埋合わせて滑らかな外周形状となるように被覆され
たゴム層又は樹脂層とを、ホースの端部に到るまで備え
る。「ホースの端部」とは、必ずしも「ホース両端」を
意味せず、「ホース片側の端部」を意味する場合もあ
る。
【0037】金属複合ホースの上記ゴム層又は樹脂層の
外周には、更に補強層(例えば、補強糸層やワイヤーブ
レード層等),他の樹脂層,他の金属層又は他のゴム層
の内の1以上の構成要素を任意の順序で形成することも
できる。即ち、これらの構成要素の内の任意の1種又は
2種以上を、それぞれ1層又は2層以上、互いに任意の
順序で形成できる。
【0038】これらの金属コルゲート螺旋管,これを被
覆するゴム層又は樹脂層,補強層,他の樹脂層/金属層
/ゴム層等の各層は、互いに接着していることがより好
ましい。その接着手段は限定されず、加硫接着、金属の
表面処理、接着剤の使用等の公知の任意の手段を利用で
きる。
【0039】上記「他の金属層」は、凹凸のない滑らか
な円筒形状としても良く、ホースの製造工程上の問題が
ない場合には金属コルゲート螺旋管と同様の形状とする
こともできる。「他の金属層」の構成材料は、金属コル
ゲート螺旋管の構成材料と同じでも良く、異なっていて
も良い。
【0040】金属複合ホースの最外層は、第1発明のゴ
ム層であっても良く、第2発明に係る他の任意の構成要
素であっても良いが、好ましくは耐候性,耐薬品性,耐
オゾン性等に優れたブチルゴム(IIR),エチレン−
プロピレン−ジエンゴム(EPDM),クロロプレンゴ
ム(CR),エピクロロヒドリンゴム(ECO),ハロ
ゲン化ブチルゴム等を用いたゴムプロテクター層とされ
る。
【0041】本発明に係る金属複合ホースは、特に好ま
しくは種々の流体(液体あるいは気体)の輸送用に使用
されるものであって、例えば、自動車用の燃料(ガソリ
ン)輸送ホースやフィラーホース、燃料電池車用の水素
ガス又はメタノール輸送用ホース、家庭用等に用いるガ
ソリン,アルコール,水素ガス,天然ガス,プロパンガ
スその他の燃料用ホース、エアコン冷媒用ホース、自動
車用エアホースやクーラーホース等に任意に使用するこ
とができる。
【0042】〔金属コルゲート螺旋管〕本発明に係る金
属複合ホースの内層は、コルゲート螺旋管形状の金属管
によって構成されている。コルゲート螺旋管形状とは、
スパイラルに形成された蛇腹形状を言う。金属コルゲー
ト螺旋管を構成する金属材料の種類は限定されないが、
好ましくは鉄鋼,合金鋼(ステンレス鋼を含む),アル
ミニウム,アルミニウム合金,銅,銅合金,ニッケル又
はニッケル合金が用いられる。特にステンレス鋼が好ま
しい。
【0043】金属コルゲート螺旋管における螺旋のピッ
チ幅や凹凸の深さ、金属層の厚さ等は限定されない。金
属層の厚さに関し、ピンホールの存在が懸念される6μ
m未満の厚さは余り好ましくない。一般的には、金属コ
ルゲート螺旋管の金属層の厚さを20μm以上、特に1
50μm〜300μm程度とすることが好ましい。
【0044】金属コルゲート螺旋管の製造方法は、公知
の任意の方法、例えば、一般的には連続ダイス成型法を
利用できる。金属コルゲート螺旋管(特にステンレスか
らなるもの)は、後述する金属製のインサートとメタル
タッチで螺合する場合には、予め焼鈍処理しておくこと
が好ましい。
【0045】〔ゴム層又は樹脂層〕金属コルゲート螺旋
管の外周に被覆されるゴム層又は樹脂層は、金属コルゲ
ート螺旋管の凹凸形状を埋合わせ、かつ滑らかな外周形
状となるように形成されるものである。
【0046】上記の形態でのゴム層の被覆方法として、
例えば、金属コルゲート螺旋管をマンドレルの代わりと
して、この上にゴムを押出成型すると言う方法や、未加
硫ゴムシートを金属コルゲート螺旋管に巻きつけた後、
外圧をかけることにより金属コルゲート螺旋管の谷の隙
間をゴムで埋めると言う方法等を利用できる。上記ゴム
層の構成材料は限定されないが、耐候性,耐薬品性,耐
オゾン性等の優れたハロゲン化ブチルゴム,エチレン−
プロピレン−ジエンゴム(EPDM),ブチルゴム(I
IR),クロロプレンゴム(CR),エピクロロヒドリ
ンゴム(ECO)等を好ましく用いることができる。
【0047】上記の形態での樹脂層の被覆方法として、
例えば、金属コルゲート螺旋管をマンドレルの代わりと
して外周面に樹脂を押出成形すると言う方法や、金属コ
ルゲート螺旋管を溶融樹脂へのディッピング(浸漬)に
よる成膜を数回繰返して樹脂層を平滑に被覆させると言
う方法等を利用できる。上記樹脂層の構成材料は限定さ
れないが、吸水性,押出性,コストパフォーマンス等の
優れたPA6(ポリアミド6),PP(ポリプロピレ
ン),PE(ポリエチレン),PA11(ポリアミド1
1),PA12(ポリアミド12)等を好ましく用いる
ことができる。
【0048】〔インサート〕インサートは、金属複合ホ
ースの内層を構成する金属コルゲート螺旋管の内周部に
螺合できる(より好ましくは、圧入状態で螺合できる)
コルゲート螺旋状の外周形状を持つパイプ体である。そ
してこのインサートは、1)ホースを締結すべき相手部
材と一体的に形成されるか、又は2)該相手部材に対応
した適宜な締結構造を持つ締結具と一体的に形成され
る。
【0049】ホースを締結すべき相手部材の種類は限定
されないが、例えば前記したようなパイプやシステム等
が例示される。インサートが上記1)のように相手部材
に対応した適宜な締結構造を持つ締結具と一体的に形成
される場合において、当該「適宜な締結構造を持つ締結
具」としては、相手部材に螺合するためのパイプ状の雄
ネジ,雌ネジ,ボルト止め等を例示できる。図3〜図8
に、金属複合ホース1と相手部材9との締結具6を介し
た締結例を示す。
【0050】図3では、金属複合ホース1側の締結具6
におけるパイプ状の雄ネジ10の先端部と、相手部材9
のパイプ11の先端部とを、雌ネジ12の締付けを利用
してメタルシールしている。図4では、金属複合ホース
1側の締結具6における雄ネジ10を、相手部材9のネ
ジ孔13に直接にネジ込んでメタルシールしている。図
5では、金属複合ホース1側の締結具6におけるパイプ
14の先端部と、相手部材9のパイプ状の雄ネジ15の
先端部とを、雌ネジ16の締付けを利用してメタルシー
ルしている。図6では、金属複合ホース1側の締結具6
におけるパイプ17のパイプ溝のOリング18を設け
て、相手部材9のパイプ19へ挿入することによりOリ
ングシールしている。図7では、金属複合ホース1側の
締結具6におけるパイプ17のパイプ溝のOリング18
を設けて、相手部材9の流体輸送孔20へ挿入すること
によりOリングシールしている。図8では、金属複合ホ
ース1側の締結具6におけるパイプ21の先端部で、相
手部材9の流体輸送孔22まわりに設けたOリング23
を圧縮することによりOリングシールしている。
【0051】インサートの構成材料は限定されないが、
金属コルゲート螺旋管に圧入して高い締結強度を得るた
めに、金属や硬質樹脂等の硬質材料が好ましい。とりわ
け、鉄鋼,合金鋼(ステンレス鋼を含む),アルミニウ
ム,アルミニウム合金,銅,銅合金,ニッケル,ニッケ
ル合金等からなる金属製のインサートが、金属コルゲー
ト螺旋管との間でメタルタッチによる優れた締結強度と
シール性が得られる点から、好ましい。
【0052】インサートは、第5発明のように、その外
周にホース端部に外挿できる金属製のスリーブを伴うこ
とができる。この場合、インサートは金属や硬質樹脂等
の硬質材料からなることが好ましい。スリーブは、例え
ば後述の実施例にも具体例を示すが、ホース加締め用ス
リーブの通常又は公知の形態を備えていれば足りる。即
ち、インサートが圧入された金属複合ホースを外周側よ
り加締めることができる構成を備えていれば良い。
【0053】〔ホース締結方法〕本発明に係るホース締
結方法は、金属複合ホースの端部に上記インサートを螺
合することにより、金属複合ホースを相手部材に締結
し、又は締結可能とする方法である。更に好ましくは、
本発明に係るホース締結方法は、金属複合ホースに対し
て、その端部にインサートを螺合すると共に上記スリー
ブをホースに外挿して加締めを行うことにより、金属複
合ホースを相手部材に締結し又は締結可能とする方法で
ある。加締めの態様は限定されない。俵状に段加締めし
ても良いが、インサートの回転ぬけ防止のためには平加
締めが好ましい。
【0054】このようなホース締結方法において、金属
複合ホースの端部にインサートを螺合するに当たり、次
の3)及び/又は4)の手段を施すことによって、ホー
ス締結部のシール性を一層向上させることが好ましい。
【0055】3)金属複合ホースの金属コルゲート螺旋
管をステンレスを用いて構成すると共にその成形後に焼
鈍処理を行っておき、これに対して金属製のインサート
をメタルタッチの状態で圧入する。
【0056】4)金属コルゲート螺旋管の内周及び/又
はインサートの外周に、螺合部接合強度の強化用、又は
螺合界面シール性の向上用のコーティング剤を、予め塗
布しておく。
【0057】
【実施例】〔実施例1〕本発明に係る金属複合ホース及
びインサートの一実施例を図1に基づいて説明する。図
1において、金属複合ホース1は、その内層を構成する
金属コルゲート螺旋管2と、該金属コルゲート螺旋管外
周の凹凸形状を埋合わせて滑らかな外周形状となるよう
に被覆されたゴム層3とを、金属複合ホース1の端部に
到るまで備えている。上記金属コルゲート螺旋管2は、
厚さ約260μmのステンレスを用いて形成され、その
コルゲート螺旋管形状への加工後に焼鈍処理を施された
ものである。ゴム層3は、その肉厚のほぼ中央部に沿っ
て、補強糸を適宜な態様で編組した補強糸層4が設けら
れ、従って、補強糸層4も含めて実質的に3層構造であ
る。
【0058】一方、パイプ体であるインサート5はSU
S304からなり、金属複合ホース1を締結すべき相手
部材に対応した適宜な締結構造を持つ締結具6(具体的
な図示を省略するが、相手部材に対してネジ込み可能な
パイプ状の雄ネジである。)と一体的に形成されてい
る。インサート5の外周部は、金属コルゲート螺旋管2
の内周部に圧入状態で螺合できる形状と大きさとを備え
ている。又、インサート5は、金属複合ホース1の端部
に外挿できる金属(SUS304あるいはS45C)製
のスリーブ7を伴っている。スリーブ7は、円筒体の一
端に内向きのフランジ8を備えた形状を有し、前記イン
サート5はフランジ8側からスリーブ7中に遊びを以て
嵌入されている。
【0059】〔実施例2〕本発明に係るホース締結方法
一実施例を図2に基づいて説明する。図2において、上
記金属複合ホース1の端部に上記インサート5を螺合す
る。その螺合の際は金属複合ホース1側を回して螺合さ
せることもできるが、ホース締結工程の都合によって金
属複合ホース1側を回すことが困難である場合には、イ
ンサート5を回して螺合させる。その際、スリーブ7は
金属複合ホース1の端部に若干の遊びを以て外挿され
る。
【0060】金属複合ホース1とインサート5の螺合に
おいては、インサート5が焼鈍処理された金属コルゲー
ト螺旋管2に圧入されるため、この両者の界面がメタル
タッチで強固にかつ高いシール性を以て密着する。
【0061】その後、スリーブ7を金属複合ホース1外
側から加締めることにより、金属複合ホース1の端部は
インサート5と強く締結され、従ってインサート5と一
体的に形成された締結具6によって、容易に相手部材と
締結可能となる。金属複合ホース1の外層は滑らかな外
周形状のゴム層3であるため、スリーブ7の加締めによ
る締結強度及び締結部シール性の向上は、極めて効果的
に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る金属複合ホース及びイ
ンサートを示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る金属複合ホースの締結
方法を示す図である。
【図3】インサートと相手部材との締結形態例を示す図
である。
【図4】インサートと相手部材との締結形態例を示す図
である。
【図5】インサートと相手部材との締結形態例を示す図
である。
【図6】インサートと相手部材との締結形態例を示す図
である。
【図7】インサートと相手部材との締結形態例を示す図
である。
【図8】インサートと相手部材との締結形態例を示す図
である。
【符号の説明】
1 金属複合ホース 2 金属コルゲート螺旋管 3 ゴム層 5 インサート 7 スリーブ 9 相手部材
フロントページの続き Fターム(参考) 3H017 BA01 3H111 AA02 BA02 BA03 BA04 BA05 BA12 BA15 BA24 CA42 CA52 CB02 CB03 CB04 CB05 CC03 CC13 CC18 CC20 DA26 DB08 DB11 EA04 4F100 AB01A AB01C AB01D AB01E AB02A AB04A AB10A AB16A AB17A AB31A AK01B AK01C AK01D AK01E AN00B AN00C AN00D AN00E AS00C AS00D AS00E BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E DD15 DG11 GB32 JL02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホース内層を構成する金属コルゲート螺
    旋管と、該金属コルゲート螺旋管外周の凹凸形状を埋合
    わせて滑らかな外周形状となるように被覆されたゴム層
    又は樹脂層とを、ホースの端部に到るまで備えることを
    特徴とする金属複合ホース。
  2. 【請求項2】 前記ゴム層又は樹脂層の外周に、更に補
    強層,樹脂層,他の金属層又は他のゴム層の内の1以上
    の構成要素が任意の順序で形成され、かつ滑らかな外周
    形状となるように形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の金属複合ホース。
  3. 【請求項3】 前記金属コルゲート螺旋管の構成材料
    が、鉄鋼,合金鋼(ステンレス鋼を含む),アルミニウ
    ム,アルミニウム合金,銅,銅合金,ニッケル又はニッ
    ケル合金であることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の金属複合ホース。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    金属複合ホースの内周部に螺合できるコルゲート螺旋状
    の外周形状を持つパイプ体であり、かつ、以下の1)又
    は2)の構成を備えることを特徴とするインサート。 1)ホースを締結すべき相手部材と一体的に形成されて
    いる。 2)ホースを締結すべき相手部材に対応した適宜な締結
    構造を持つ締結具と一体的に形成されている。
  5. 【請求項5】 前記インサートが金属又は硬質樹脂から
    なり、かつ、その外周にホース端部に外挿できる金属製
    のスリーブを伴うことを特徴とする請求項4に記載のイ
    ンサート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    金属複合ホースの端部に請求項4に記載のインサートを
    螺合することにより、前記金属複合ホースを相手部材に
    締結し又は締結可能とすることを特徴とするホース締結
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    金属複合ホースに対して、その端部に請求項5に記載の
    インサートを螺合すると共に前記スリーブを外挿して加
    締めを行うことにより、前記金属複合ホースを相手部材
    に締結し又は締結可能とすることを特徴とするホース締
    結方法。
  8. 【請求項8】 前記ホース締結方法において金属複合ホ
    ースの端部にインサートを螺合するに当たり、以下の
    3)及び/又は4)の手段を施すことによってシール性
    を向上させるを特徴とする請求項6又は請求項7に記載
    のホース締結方法。 3)金属複合ホースの前記金属コルゲート螺旋管をステ
    ンレスを用いて構成すると共にその成形後に焼鈍処理を
    行っておき、これに対して金属製のインサートをメタル
    タッチの状態で圧入する。 4)金属コルゲート螺旋管の内周及び/又はインサート
    の外周に、予めコーティング剤を塗布しておく。
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