JP2002286090A - 免震構造物の脱落防止装置 - Google Patents

免震構造物の脱落防止装置

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JP2002286090A JP2001021703A JP2001021703A JP2002286090A JP 2002286090 A JP2002286090 A JP 2002286090A JP 2001021703 A JP2001021703 A JP 2001021703A JP 2001021703 A JP2001021703 A JP 2001021703A JP 2002286090 A JP2002286090 A JP 2002286090A
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    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/02Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、建物の水平変位を定められた範囲に
制限し、過大な水平変位による脱落を防止する免震構造
物を提供することを目的とする。 【解決手段】下部構造体3と上部構造体2との間の免震
支承により支持された免震構造において、上部構造体が
所定量変位したときに緊張して構造物の変位を規制する
紐状体21と、紐状体の端部には定着手段11が設けら
れている。定着手段11には、紐状体21が略水平方向
に挿通されて円弧状のフックに定着されると共に、挿通
口端部は内部から開口部にいくにつれて、次第に広がっ
た湾曲形状を有している脱落防止装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、構造物の免震構造
または橋桁の脱落防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】免震構造物の地震による過大変形を抑制
するため、紐状体による変位の限定装置が知られてい
る。また、PC鋼材やPCケーブル等を用いた落橋防止
装置が知られている。
【0003】しかし、免震装置が設置される空間は、高
さが限定されて取付け用のスペースを必要とする。ま
た、PC鋼材やPCケーブル等を用いた場合には端部の
定着が複雑となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、脱落防止装置が限られた空間に小型に取付けられ
ない点である。また、PC鋼材等では定着機構が複雑で
あり、雨水の浸入等により腐食生じる恐れのある点であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、次のような構成を有する。請求項1の発明
(例えば図1,図3〜7)は、下部構造体3と上部構造
体2との間に介在し、かつ、前記上部構造体2を水平方
向に移動自在に支持する免震支承1を備えた免震構造に
おいて、上部構造体2が所定量変位したときに緊張して
構造物の変位を規制する少なくとも1つの紐状体21
と、該紐状体の一方の端部には一方の定着手段11〜1
6と、紐状体21の他方の端部には他方の定着手段11
〜16が設けられ、定着手段11〜16には紐状体21
を挿通するための少なくとも1つの挿通手段31,3
2,43が設けられ、紐状体21は少なくとも一方の挿
通手段31,32,43に略水平方向に挿通されて下部
構造体3と上部構造体2との間に少なくとも1つの閉鎖
輪を形成し、紐状体21の端部は相互に連結されるかま
たは下部構造体3または上部構造体2に揺動自在に連結
されていることを特徴とする免震構造物の脱落防止装
置。
【0006】この請求項1記載の脱落防止装置によれ
ば、免震構造において、下部構造体側と上部構造体側は
紐状体と定着手段により連結され、下部構造体と上部構
造体との間の変位が所定量に達したときに緊張して構造
物の脱落を防止できる。紐状体に高強度繊維ロープを用
いることにより、上部構造体の変形に柔軟に追従し、腐
食しない。また、紐状体を複数本連結することにより、
大きな引張り荷重を負担できる。
【0007】請求項2の発明(例えば図9〜10)は、
下部構造体3と上部構造体2との間に介在し、かつ、前
記上部構造体2を水平方向に移動自在に支持する免震支
承1を備えた免震構造において、上部構造体2が所定量
変位したときに緊張して構造物の変位を規制する少なく
とも1つの紐状体21と、該紐状体の一方の端部には一
方の定着手段17と、紐状体21の他方の端部には他方
の定着手段17が設けられ、筒状形の定着手段17には
紐状体21を挿通するための少なくとも1つの挿通手段
31,32,43が設けられ、紐状体21は少なくとも
一方の挿通手段31,32,43に略鉛直方向に挿通さ
れて下部構造体3と上部構造体2との間に少なくとも1
つの閉鎖輪を形成し、紐状体21の端部は相互に連結さ
れるかまたは下部構造体3または上部構造体2に揺動自
在に連結されていることを特徴とする免震構造物の脱落
防止装置。
【0008】この請求項2記載の脱落防止装置によれ
ば、免震構造において、下部構造体側と上部構造体側は
紐状体と定着手段により連結されているので、免震支承
に作用する上下方向荷重等がその許容値を超えて該支承
に損傷を与えた場合にも、紐状体が緊張して構造物の脱
落を防止できる。また、下部構造体と上部構造体との間
の水平変位を所定量に限定することにより免震支承の損
傷を防止することができる。定着手段は筒状形をなして
上下部構造体に埋め込まれるため、小型で大きな引抜き
抵抗力を得られる。紐状体に高強度繊維ロープを用いる
ことにより、上部構造体の変形に柔軟に追従し、腐食し
ない。また、紐状体を複数本連結することにより、大き
な引張り荷重を負担できる。
【0009】請求項3の発明(例えば図1)は、請求項
1〜2に記載の脱落防止装置において、挿通手段31,
32,43はベースプレート41に設けられた少なくと
も1つの円弧状のフック31,32を有し、紐状体21
は開口から挿通されてフック31,32に定着され、前
記開口は内部から開口部にいくにつれて、次第に広がっ
た湾曲形状43を有することを特徴とする免震構造物の
脱落防止装置。
【0010】この請求項3記載の脱落防止装置によれ
ば、請求項1〜2と同様の効果が得られると共に、紐状
体は滑らかに円弧状のフックに接するため損傷が少な
い。フックは、紐状体をより確実に定着することがで
き、製作が簡単で、定着手段をより小型にすることがで
きる。
【0011】請求項4の発明(例えば図4)は、請求項
1〜3のいずれかに記載の免震構造物の脱落防止装置に
おいて、紐状体21と挿通手段31,32の間には摺動
部材23が介在されていることを特徴とする免震構造物
の脱落防止装置。
【0012】この請求項4記載の脱落防止装置によれ
ば、請求項1〜3と同様の効果が得られると共に、紐状
体に加わる引張り力を均等にすることができる。
【0013】請求項5の発明(例えば図4)は、請求項
1〜4のいずれかに記載の免震構造物の脱落防止装置に
おいて、紐状体21と挿通手段31,32の間には緩衝
材22が介在されていることを特徴とする免震構造物の
脱落防止装置。
【0014】この請求項5記載の脱落防止装置によれ
ば、請求項1〜4と同様の効果が得られると共に、紐状
体と挿通手段の間には緩衝材が介在されているため、紐
状体と定着手段に加わる衝撃荷重を低減することができ
る。
【0015】請求項6の発明(例えば図1,図3〜1
0)は、請求項1〜5のいずれかに記載の免震構造物の
脱落防止装置において、紐状体21と定着手段11〜1
7は雨水の付着を防止するための、これらを覆って下部
構造体3と上部構造体2との間に介在された、防水手段
61を有することを特徴とする免震構造物の脱落防止装
置。
【0016】この請求項6記載の脱落防止装置によれ
ば、請求項1〜5と同様の効果が得られると共に、紐状
体と定着手段は防水手段により覆われているため雨水が
浸入することがない。
【0017】請求項7の発明(例えば図1,図3〜1
0)は、請求項1〜6のいずれかに記載の免震構造物の
脱落防止装置において、紐状体21と定着手段11〜1
7は、これらを覆って下部構造体と上部構造体との間に
介在された、耐火性材料61を有することを特徴とする
免震構造物の脱落防止装置。
【0018】この請求項7記載の脱落防止装置によれ
ば、請求項1〜6と同様の効果が得られると共に、紐状
体と定着手段は耐火性材料からなる蛇腹材により覆われ
ているため、耐火性能を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る免震構造物に
おける脱落防止装置の実施の形態を、図面を参照して詳
細に説明する。
【0020】(第1の実施の形態)図1の(a)は本実
施の形態の平断面図、同図(b)は本実施の形態の縦断
面図であって、脱落防止装置を定着手段11により構造
体に取付けた状態を示す。図2の(a)は本実施の形態
の本脱落防止装置を上部構造体2と下部構造体3に取付
けた状態の平断面図、(b)はA位置での縦断面図であ
る。この例では、図2のように上部構造体2と固定され
た側の下部構造体3との間に免震支承1が介装され、脱
落防止装置は定着手段11を介して上部構造体2と下部
構造体3に連結されている。上部構造体2と礎側の下部
構造体3との間の床の隙間は、伸縮自在床版4により通
行可能なように塞がれている。
【0021】上部構造体2と下部構造体3は図1に示す
ように定着手段11が取付けられている。定着手段11
の内部には、円柱状のフック31と平面視円弧形の柱状
フック32がベースプレート41に固定されている。フ
ック31,32には、ロープを掛けるための溝が複数個
形成されている。ベースプレート41は、ナット51と
ボルト52により上部構造体2または下部構造体3に固
定されている。ベースプレート44とフック31,32
等は高力黄銅鋼等の金属部材としても良い。
【0022】フック31,32はカバー42で覆われて
おり、該カバー42には紐状体21を挿通するための開
口が設けられている。カバー42に設けられた開口は、
内部から開口部にいくにつれて、次第に広がった湾曲形
状43を有している。紐状体21は開口から挿通されて
フック31,32に定着されており、上部構造体2と下
部構造体3を一定のたわみを持って連結している。この
たわみは、上部構造体2の変形により紐状体21が緊張
して変形を制限し、下部構造体3から脱落するのを防止
できるように設定されている。
【0023】前記紐状体21、合成繊維としてのアラミ
ド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維或いはポリ
ビニルアルコール繊維等であり、その他炭素繊維・ガラ
ス繊維等高強度の繊維からなる。
【0024】紐状態21と湾曲形状43を有する開口
は、蛇腹状の保護材61が取付けられている。この蛇腹
状の保護材61を構成する耐火性材料は、可撓性を有す
るロックウール・セラミックファイバーブランケット・
ガラスクロス・耐火性不織布等の耐火性材料、その他防
水性表皮材の好適な組み合わせから構成されている。こ
れにより、脱落防止装置には防塵効果・防水効果・耐火
性能が付与される。紐状体21は、留め輪62により適
宜束ねられている。
【0025】(第2の実施の形態)本発明の脱落防止装
置は、実施の形態1に記載の脱落防止装置における定着
手段11が、図3に示す定着手段12に置き換わったも
のである。
【0026】定着手段12の内部には、紐状体21の挿
通方向に沿って、2つの円柱状のフック31がベースプ
レート41に固定されている。フック31,32は、本
例に限らず、平面視紐状体21の挿通直角方向に複数個
取付けてよい。他の要素は、実施の形態1に同様である
ので省略する。このため、紐状体21の本数を簡単に増
やすことができ、引張り荷重を高めることができる。
【0027】(第3の実施の形態)本発明の脱落防止装
置は、実施の形態1に記載の脱落防止装置における定着
手段11が、図4に示す定着手段13に置き換わったも
のである。
【0028】定着手段13の内部には、円柱状のフック
31がベースプレート41に固定されている。フック3
1はカバー44で覆われており、カバー44は、回転ピ
ン45とベアリング46により回動自在にフック31に
取付けられている。このため、上部構造体2が前後・左
右に変位しても、紐状体21は自在に回転して変形に追
従する。
【0029】(第4の実施の形態)本発明の脱落防止装
置は、実施の形態3に記載の脱落防止装置における定着
手段13が、図5に示す定着手段14に置き換わったも
のである。
【0030】フック31の外周部には、半円筒状の外殻
フック33が回動自在に固定されている。図示はしない
が、フック31と外殻フック33の接触面はテフロン
(登録商標)等により摩擦の少ないように構成されてい
る。このため、上部構造体2が前後・左右に変位して
も、紐状体21は自在に回転して変形に追従すると共
に、紐状体21の本数を簡単に増やすことができる。
【0031】(第5の実施の形態)本発明の脱落防止装
置は、実施の形態1に記載の脱落防止装置における定着
手段11が、図6に示す定着手段15に置き換わったも
のである。
【0032】下部構造体3に設けられた溝に、ベースプ
レート41が係留され、ベースプレート41の下面には
ベアリング47が介装されている。このため、上部構造
体2が前後・左右に変位しても、紐状体21は自在に回
転して変形に追従する。
【0033】(第6の実施の形態)本発明の脱落防止装
置は、実施の形態1に記載の脱落防止装置における定着
手段11が、図7に示す定着手段16に置き換わったも
のである。図8は本実施の形態の定着手段16を下部構
造体3に、実施の形態1の定着手段11を上部構造体2
に複数個取付けた縦断面図である。
【0034】定着手段16の内部には、円柱状のフック
31と平面視円弧形の柱状フック32a,32b,32
c,32dがベースプレート41に固定されている。フ
ック31,32a,32b,32c,32dには、ロー
プを掛けるための溝が複数個形成されている。紙面左側
から挿通される紐状体21は開口から挿通されてフック
31,32bに定着されており、紙面右側から挿通され
る紐状体21はこれと対称の構成となっている。また、
紙面上側から挿通される紐状体21は開口から挿通され
てフック31,32dに定着されており、紙面下側から
挿通される紐状体21はこれと対称の構成となってい
る。このため、紐状体21の前後左右のたわみ量と本数
を変化させることにより、上部構造体2の変形制限距離
と装置の許容荷重を、前後左右に異なるものとすること
ができる。
【0035】(第7の実施の形態)図9の(a)は本実
施の形態のA位置での平断面図、同図(b)は本実施の
形態の縦断面図であって、脱落防止装置を定着手段17
により構造体に取付けた状態を示す。図10の(a)は
本実施の形態の本脱落防止装置を上部構造体2と下部構
造体3に取付けた状態の平断面図、(b)はA位置での
縦断面図である。この例では、図10のように上部構造
体2と固定された側の下部構造体3との間に免震支承1
が介装され、脱落防止装置は定着手段17を介して上部
構造体2と下部構造体3に連結されている。免震支承1
の周囲は、耐火性部材5により覆われている。
【0036】円筒状の定着手段17の内部には、円柱状
のフック31と断面視円弧形の柱状フック32が固定さ
れている。フック31,32には、ロープを掛けるため
の溝が複数個形成されている。円筒状の定着手段17
は、ナット51とボルト52により上部構造体2または
下部構造体3に固定されている。
【0037】定着手段17の開口部は、内部から開口部
にいくにつれて、次第に広がった湾曲形状43を有して
いる。紐状体21は開口から挿通されてフック31,3
2に定着されており、上部構造体2と下部構造体3を一
定のたわみを持って連結している。このたわみは、上部
構造体2の変形により紐状体21が緊張して変形を制限
し、下部構造体3から脱落するのを防止できるように設
定されている。
【0038】紐状態21と湾曲形状43を有する開口
は、蛇腹状の保護材61が取付けられている。この蛇腹
状の保護材61を構成する耐火性材料は、可撓性を有す
るロックウール・セラミックファイバーブランケット・
ガラスクロス・耐火性不織布等の耐火性材料、その他防
水性表皮材の好適な組み合わせから構成されている。こ
れにより、脱落防止装置には防塵効果・防水効果・耐火
性能が付与される。紐状体21は、留め輪62により適
宜束ねられている。
【0039】なお、本発明の脱落防止装置は上記の実施
形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において、種々の改良ならびに設計の変更を行って
も良い。脱落防止装置は、下部構造体3の上に設けられ
た、複数の上部構造体2同士を連結する構成としても良
い。また、免震支承1に類する変形手段を有する構造物
に適用しても良い。紐状体21は、風揺れを防止するた
め、バネまたはダンパーで適宜上部構造体2や下部構造
体3と連結してよい。蛇腹状の保護材61は、弾力性を
有する材料を用いてバネと同等の効果を持たせても良
く、鉛等の粘弾性材料を付勢したものとしても良い。ま
た、定着手段11等は、ナット51とボルト52により
上部構造体2と下部構造体3に固定したが、これに限ら
ず、上部構造体2または下部構造体3に固定され、紐状
体21の挿通方向に垂直な面をなし、紐状体21の挿通
用の開口を有する支圧版に、ベースプレート41および
カバー42が可動な状態で当接するように定着しても良
い。この場合、該支圧版は箱型に形成してもよく、ま
た、支圧版とベースプレート41およびカバー42の当
接面には緩衝材を設けても良い。筒状の定着手段17の
平面視断面形状は円形に限らず、四角形・三角形・多角
形・楕円形等としてよい。また、筒状の定着手段17の
外周ににネジを切り、上下部構造体に固定したナットに
定着しても良い。その他、具体的な細部構造についても
適宜変更可能であることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の脱落防止装置によれば、
免震構造において、下部構造体側と上部構造体側は紐状
体と定着手段により連結され、下部構造体と上部構造体
との間の変位が所定量に達したときに緊張して構造物の
脱落を防止できる。紐状体に高強度繊維ロープを用いる
ことにより、上部構造体の変形に柔軟に追従し、腐食し
ない。また、紐状体を複数本連結することにより、大き
な引張り荷重を負担できる。
【0041】請求項2記載の脱落防止装置によれば、免
震構造において、下部構造体側と上部構造体側は紐状体
と定着手段により連結されているので、免震支承に作用
する上下方向荷重等がその許容値を超えて該支承に損傷
を与えた場合にも、紐状体が緊張して構造物の脱落を防
止できる。また、下部構造体と上部構造体との間の水平
変位を所定量に限定することにより免震支承の損傷を防
止することができる。定着手段は筒状形をなして上下部
構造体に埋め込まれるため、小型で大きな引抜き抵抗力
を得られる。紐状体に高強度繊維ロープを用いることに
より、上部構造体の変形に柔軟に追従し、腐食しない。
また、紐状体を複数本連結することにより、大きな引張
り荷重を負担できる。
【0042】請求項3記載の脱落防止装置によれば、請
求項1〜2と同様の効果が得られると共に、紐状体は滑
らかに円弧状のフックに接するため損傷が少ない。フッ
クは、紐状体をより確実に定着することができ、製作が
簡単で、定着手段をより小型にすることができる。
【0043】請求項4記載の脱落防止装置によれば、請
求項1〜3と同様の効果が得られると共に、紐状体に加
わる引張り力を均等にすることができる。
【0044】請求項5記載の脱落防止装置によれば、請
求項1〜4と同様の効果が得られると共に、紐状体と挿
通手段の間には緩衝材が介在されているため、紐状体と
定着手段に加わる衝撃荷重を低減することができる。
【0045】請求項6記載の脱落防止装置によれば、請
求項1〜5と同様の効果が得られると共に、紐状体と定
着手段は防水手段により覆われているため雨水が浸入す
ることがない。
【0046】請求項7記載の脱落防止装置によれば、請
求項1〜6と同様の効果が得られると共に、紐状体と定
着手段は耐火性材料からなる蛇腹材により覆われている
ため、耐火性能を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱落防止装置の一例であり(a)は平
断面図、(b)は縦断面図である。(実施例1)
【図2】本発明の脱落防止装置の適用例であり(a)は
平断面図、(b)は縦断面図である。(実施例1)
【図3】定着手段の他の一例のであり(a)は平断面
図、(b)は縦断面図である。(実施例2)
【図4】定着手段のさらに他の一例のであり(a)は平
断面図、(b)は縦断面図である。(実施例3)
【図5】定着手段のさらに他の一例のであり(a)は平
断面図、(b)は縦断面図である。(実施例4)
【図6】定着手段のさらに他の一例のであり(a)は平
断面図、(b)は縦断面図である。(実施例5)
【図7】定着手段のさらに他の一例のであり(a)は平
断面図、(b)は縦断面図である。(実施例6)
【図8】本発明の脱落防止装置の適用例の縦断面図であ
る。(実施例6)
【図9】本発明の脱落防止装置の他の一例のであり
(a)はA位置の平断面図、(b)は縦断面図である。
(実施例7)
【図10】本発明の脱落防止装置の適用例であり(a)
は平断面図、(b)はA位置の縦断面図である。(実施
例7)
【符号の説明】
1 免震支承 2 上部構造体 3 下部構造体 4 伸縮自在床版 11〜17 定着手段 21 紐状体 22 緩衝材 23 摺動部材 31,32 フック 33 外殻フック 34 枠部材 41 ベースプレート 42 カバー 43 凸部 44 回転カバー 45 ピン 46,47 ベアリング 51 ナット 52 ボルト 61 蛇腹の保護材 62 留め輪

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部構造体と上部構造体との間に介在
    し、かつ、前記上部構造体を水平方向に移動自在に支持
    する免震支承を備えた免震構造において、上部構造体が
    所定量変位したときに緊張して構造物の変位を規制する
    少なくとも1つの紐状体と、該紐状体の一方の端部には
    一方の定着手段と、紐状体の他方の端部には他方の定着
    手段が設けられ、定着手段には紐状体を挿通するための
    少なくとも1つの挿通手段が設けられ、紐状体は少なく
    とも一方の挿通手段に略水平方向に挿通されて下部構造
    体と上部構造体との間に少なくとも1つの閉鎖輪を形成
    し、紐状体の端部は相互に連結されるかまたは下部構造
    体または上部構造体に揺動自在に連結されていることを
    特徴とする免震構造物の脱落防止装置。
  2. 【請求項2】 下部構造体と上部構造体との間に介在
    し、かつ、前記上部構造体を水平方向に移動自在に支持
    する免震支承を備えた免震構造において、上部構造体が
    所定量変位したときに緊張して構造物の変位を規制する
    少なくとも1つの紐状体と、該紐状体の一方の端部には
    一方の定着手段と、紐状体の他方の端部には他方の定着
    手段が設けられ、筒状形の定着手段には紐状体を挿通す
    るための少なくとも1つの挿通手段が設けられ、紐状体
    は少なくとも一方の挿通手段に略鉛直方向に挿通されて
    下部構造体と上部構造体との間に少なくとも1つの閉鎖
    輪を形成し、紐状体の端部は相互に連結されるかまたは
    下部構造体または上部構造体に揺動自在に連結されてい
    ることを特徴とする免震構造物の脱落防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2に記載の脱落防止装置にお
    いて、挿通手段はベースプレートに設けられた少なくと
    も1つの円弧状のフックを有し、紐状体は開口から挿通
    されてフックに定着され、前記開口は内部から開口部に
    いくにつれて、次第に広がった湾曲形状を有することを
    特徴とする免震構造物の脱落防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の免震構
    造物の脱落防止装置において、紐状体と挿通手段の間に
    は摺動部材が介在されていることを特徴とする免震構造
    物の脱落防止装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の免震構
    造物の脱落防止装置において、紐状体と挿通手段の間に
    は緩衝材が介在されていることを特徴とする免震構造物
    の脱落防止装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の免震構
    造物の脱落防止装置において、紐状体と定着手段は雨水
    の付着を防止するための、これらを覆って下部構造体と
    上部構造体との間に介在された、防水手段を有すること
    を特徴とする免震構造物の脱落防止装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の免震構
    造物の脱落防止装置において、紐状体と定着手段は、こ
    れらを覆って下部構造体と上部構造体との間に介在され
    た、耐火性材料を有することを特徴とする免震構造物の
    脱落防止装置。
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