JP2002285026A - 緑色コーヒー抽出物およびその製造方法 - Google Patents

緑色コーヒー抽出物およびその製造方法

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JP2002285026A
JP2002285026A JP2001087897A JP2001087897A JP2002285026A JP 2002285026 A JP2002285026 A JP 2002285026A JP 2001087897 A JP2001087897 A JP 2001087897A JP 2001087897 A JP2001087897 A JP 2001087897A JP 2002285026 A JP2002285026 A JP 2002285026A
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green
coffee
boiling
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coffee extract
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JP2001087897A
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English (en)
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Shuichi Hirafuki
修一 平吹
Takeshi Maeda
剛 前田
Masami Iwamoto
真美 岩本
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UCC Ueshima Coffee Co Ltd
Original Assignee
UCC Ueshima Coffee Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鮮明な緑色系の色調を呈する天然物色素として
利用価値を有する緑色コーヒー抽出物を提供すること、
及び、廃棄物処理の問題の軽減を可能とした該緑色コー
ヒー抽出物の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 コーヒー豆を水中にて煮沸洗浄し、コー
ヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工程と、洗浄工程
後のコーヒー豆残渣を水中で煮沸抽出し、抽出液をコー
ヒー豆残渣から分離する抽出工程を有することを特徴と
する緑色コーヒー抽出物の製造方法および該製造方法に
より製造される緑色コーヒー抽出物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緑色コーヒー抽出
物およびその製造方法に関し、更に詳しくは、鮮明な緑
色系の色調を有する天然物色素として利用価値を有する
緑色コーヒー抽出物および、廃棄物処理の問題の軽減を
可能とした、簡便、かつ、安定した上記性質を有する緑
色コーヒー抽出物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品にとって、色は味、香り、テクスチ
ャーと同様、非常に重要な品質要素であり、それを積極
的に愉しむことで、「食品」文化をより味わい深いもの
へと発展させてきた。これらは単に食品素材そのものの
色を愉しむだけに留まらず、保存、加工する際にある程
度は避けられない退色を補う目的で、鮮明な色彩と優れ
た耐久性を有する色素も広く使用されるようになった。
近年、合成着色料である食用タール系色素は安全面によ
る規制強化やイメージ低下から需要が低下し、反面、消
費者の天然物志向と相俟って、天然物色素の需要が増大
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、天然物
色素には、合成着色料に比べて鮮やかな色彩、特に鮮明
な青色〜緑色系統の色が少なく、多様な変化に富む色彩
を天然物色素により現出させるには限界があるという問
題点があった。さらに、天然物色素を製造する際には、
多量の天然物原料の使用が必要であり、色素を抽出した
後の天然物原料を廃棄物として処理する場合の廃棄物処
理に伴う環境汚染ならびに処理コスト等の面での問題が
大きいという問題があった。
【0004】また、通常、コーヒー炒り豆の抽出液は赤
褐色から茶褐色系の色調を呈し、一方、コーヒー生豆を
熱水で抽出した場合には黄褐色の抽出液が得られること
が知られている。しかし、現在までのところ、コーヒー
豆より天然物色素として利用できるような鮮やか色彩を
呈する抽出液を単離できたという報告はない。
【0005】また、コーヒー豆に関して、小粒や品質の
悪いコーヒー豆は商品価値がないとして廃棄処分してい
たため、資源の有効利用という点で、コーヒー廃豆の有
効利用という課題があった。
【0006】そこで本発明は、上記事情を鑑みて開発さ
れたものであり、鮮明な緑色系の色調を呈する天然物色
素として利用価値を有する緑色コーヒー抽出物を提供す
ることにある。さらに、本発明は、廃棄物処理の問題の
軽減を可能とした該緑色コーヒー抽出物の製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討した結果、通常の抽出方法を改
良することにより、コーヒー豆のみを原料として用い
て、該コーヒー豆を熱水中で煮沸洗浄した後、煮沸洗浄
後の残渣コーヒー豆を更に熱水中で煮沸抽出することに
より、天然物由来の安全性が高く、しかも、鮮明な緑色
系色調を呈する天然物色素として有用なコーヒー抽出液
を簡便かつ安定して製造できることを見い出した。
【0008】また、さらに研究を重ねた結果、該緑色コ
ーヒー抽出液を抽出した後の残渣コーヒー豆をコーヒー
炒り豆として飲料用に再度利用できることが判明し、天
然物色素の製造現場が抱える廃棄物処理の問題を軽減す
るのに有用であることを見出した。
【0009】即ち、本発明は、コーヒー豆を水中にて煮
沸洗浄し、コーヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工
程と、洗浄工程後のコーヒー豆残渣を水中で煮沸抽出
し、抽出液をコーヒー豆残渣から分離する抽出工程を有
することを特徴とする緑色コーヒー抽出物の製造方法に
関する。
【0010】本発明の実施にあたっては、必要に応じ、
前記抽出工程後に濃縮工程を有することを特徴とし、更
に、必要に応じて、前記濃縮工程後に乾燥工程を有する
ことを特徴とする緑色コーヒー抽出物の製造方法に関
し、必要に応じ、前記コーヒー豆を前記洗浄工程に先立
ち、粉砕処理する粉砕工程を有することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の実施にあたっては、前記
煮沸工程における煮沸洗浄をコーヒー豆1重量部に対し
て5〜100重量部の熱水で、1〜5分行なうことを特
徴とし、さらに、前記抽出工程における煮沸抽出をコー
ヒー豆1重量部に対して10〜20重量部の熱水で、5
〜10分行なうことを特徴とするものである。また、前
記煮沸工程を複数回行なうことを特徴とし、前記抽出工
程を複数回行なうことを特徴とするものである。
【0012】ここでのコーヒー豆は、生豆又は極浅炒り
した炒り豆が好ましい。また、前記生豆は必要に応じ、
前記したすべての工程に先立ち、洗浄処理されるもので
ある。
【0013】また、本発明は上記緑色コーヒー抽出物の
製造方法により製造された緑色コーヒー抽出物に関す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の緑色コーヒー抽出物は、コーヒー豆を熱水
で煮沸洗浄の後、熱水で煮沸抽出することによって得ら
れるものである。更に、必要に応じて抽出工程後の濃縮
工程を経て得られるものであり、更に、必要に応じて、
濃縮工程後の乾燥工程を経て得られるものである。
【0015】本発明の原料として用いられるコーヒー豆
の種類や産地に特に制限はなく、アラビカ種、ロブスタ
種、リベリカ種等いずれのコーヒー豆でもよく、さらに
ブラジル、コロンビア産等いずれの産地のコーヒー豆も
使用することができ、一種類の豆のみを単独で使用して
も、ブレンドした二種以上の豆を使用しても良い。ま
た、通常、商品価値がないとして廃棄処分されるような
品質の悪いコーヒー豆または小粒のコーヒー豆であって
も使用することができ、コーヒー豆の有効利用を図るこ
とができる。
【0016】さらに、生豆、又は、生豆を焙煎したもの
いずれも使用することができるが、抽出効率の点から、
生豆又は、極浅炒りした豆が、好ましい。具体的には、
焙煎時間が3分未満であるものが好ましく使用できる。
また、コーヒー生豆は洗浄していても、しなくてもよ
く、洗浄する場合にも、洗浄方法に特に制限はなく、
水、熱水、水蒸気等により洗浄することができる。
【0017】また、使用されるコーヒー豆は粉砕してい
ても、していなくとも良く、更に、運搬、乾燥、洗浄等
の際に、一部が欠損し、商品価値が落ちたコーヒー豆を
使用することも可能である。
【0018】次に、本発明の緑色コーヒー抽出物の製造
方法の概要を図1のフローチャートに基づき説明する。
本発明の緑色コーヒー抽出物の製造方法は洗浄工程と抽
出工程により、緑色コーヒー抽出物を得ることを特徴と
するものであり、必要に応じて抽出後に濃縮すること又
は濃縮後に乾燥させることを特徴とする。まず、コーヒ
ー生豆を用意し、必要であれば予め焙煎を行なう。
【0019】まず、洗浄工程について説明する。洗浄工
程はコーヒー豆を熱水中で煮沸洗浄し、煮沸洗浄後のコ
ーヒー豆残渣を洗浄液から分離し、コーヒー豆残渣を回
収することから構成される。分離された洗浄液は褐色を
呈する懸濁液であった。
【0020】煮沸の手段は常法に従って行なえばよく、
煮沸洗浄の際の煮沸の温度は、水が煮沸する温度でよ
く、好ましくは90℃以上、特に好ましくは100℃で
行なう。該洗浄工程は繰り返し行なってもよく、2回以
上行なうことが好ましく、特に1〜2回行なうことが好
ましい。特に、煮沸時間が短い場合には、複数回行なう
ことが好ましい。分離の手段はコーヒー残渣を洗浄液か
ら分離できる手段であればいずれの手段を採用してもよ
く、例えば、デカンテーション、ろ過法等の常法に従っ
て行なえばよいが、ろ過法を採用する場合、濾材の目が
細かすぎると洗浄液中に分散する懸濁固形成分を除去で
きないため、適当な目の大きさを選択することが必要で
ある。
【0021】洗浄工程における煮沸洗浄の際に使用する
熱水の使用量は、例えば、煮沸洗浄時間が30秒である
場合はコーヒー豆1重量部に対して5重量部以上が好ま
しく、特に40重量部以上が好ましいが、煮沸洗浄のス
ケールが大きくなりすぎると大規模な設備を要すること
から、経済性および実用化を考慮すると100重量部程
度までの範囲で行なうことが好ましい。
【0022】また、煮沸洗浄の時間は、コーヒー豆1重
量部に対して5重量部以上の熱水を用いる場合、洗浄時
間は好ましくは30秒以上、特に、1分以上が好ましい
が、エネルギーコスト等の経済性を考慮すると1〜5分
の範囲で行なうことが好ましい。
【0023】次に、抽出工程について説明する。抽出工
程は、洗浄煮沸後のコーヒー豆を熱水中で煮沸洗浄し、
煮沸抽出後の抽出液をコーヒー豆残渣から分離し、抽出
液を回収することから構成される。回収された抽出液は
緑色を呈するクリアーな緑色抽出液を得ることができ、
これにより、本発明の緑色コーヒー抽出物を得ることが
できる。
【0024】煮沸の手段は洗浄工程と同様、常法に従っ
て行なえばよく、煮沸抽出の際の熱水の温度は、水が煮
沸する温度でよく、好ましくは90℃以上、特に好まし
くは100℃で行なう。該抽出工程は繰り返し行なって
もよく、2回以上行なうことが好ましく、特に2〜40
回行なうことが好ましい。分離、回収手段は、抽出液か
らコーヒー残渣を分離、回収できる手段であればいずれ
の手段を採用してもよく、例えば、デカンテーション、
ろ過等の常法に従って行なえばよい。
【0025】抽出工程における煮沸抽出の際使用する熱
水の使用量は、例えば、煮沸抽出時間が5分である場合
は、コーヒー豆1重量部に対して10重量部以上は必要
であり、好ましくは、10〜40重量部、特に10〜2
0重量部の範囲で行なうことが好ましい。
【0026】また、煮沸抽出の時間は、コーヒー豆1重
量部に対して20重量部の熱水を使用する場合には、抽
出時間は好ましくは20分以上、特に30秒〜10分の
範囲で行なうことが好ましく、コーヒー豆に対して40
倍量の熱水を使用する場合は、抽出時間は好ましくは3
分以上、より好ましくは5分以上であるが、エネルギー
コスト等の経済性を考慮すると特に5〜10分の範囲で
行なうことが好ましい。
【0027】以上説明した通り、本発明の製造方法は、
洗浄工程と抽出工程からなっており、両工程とも熱水で
の煮沸を行なうものであるため、本発明により、鮮明な
緑色系の色調を有する本発明の緑色コーヒー抽出物を簡
便、かつ、安定して大量に製造することができる。
【0028】上記の方法で得られた緑色抽出液を濃縮す
ることにより、濃厚緑色抽出液を得ることができる。こ
こで、濃縮の方法は特に制限はなく、限外ろ過又は逆浸
透のような膜濃縮法、又は減圧濃縮法、凍結濃縮法等の
公知の方法を採用することができる。かかる濃縮によ
り、緑色系の色調を損なうことなく、濃厚緑色抽出液を
得ることができ、濃縮により、品質保持に役立つ糖質の
増加により、保存性に有意に働くことができる共に、体
積の減少により取り扱いが容易となる。
【0029】さらに、上記の方法で得られた濃縮緑色抽
出液は乾燥させて緑色抽出物粉体とすることができる。
乾燥の方法は特に制限はなく、凍結乾燥、噴霧乾燥等の
公知の方法を採用することができる。乾燥させることに
より、水分含量を著しく低下させることにより、保存性
に有意に働くことができると共に、体積の減少により取
り扱いが容易となる。
【0030】本発明の緑色コーヒー抽出物は鮮やかな黄
〜黄緑系の色調を呈し、Labハンター表色系での判定
では、L値が50.8、a値が11.2、b値が21.
8の範囲にあり、670nm付近の波長付近で極大吸収波
長を示すものを意味する。
【0031】本発明の緑色コーヒー抽出物が黄〜黄緑系
の色調を呈するのは、製造過程での熱水での煮沸により
コーヒー豆の含有成分に何らかの化学変化がおこったた
めであると推定され、クロロゲン酸といずれかの金属イ
オンが結合したこと起因するものである推定される。ク
ロロゲン酸は、多くの双子葉植物の果実、葉等に含ま
れ、特にコーヒー豆に多量に含まれ、コーヒー生豆に
6.5〜9.0%も含まれ、金属イオンおよびカフェイ
ン等と結合する性質を有する。さらに、三価鉄イオンと
結合すると黒色化合物になり、アルカリ性ではオレンジ
色を呈することが知られている。
【0032】本発明の緑色コーヒー抽出物は、天然物色
素としては貴重な緑色系の色調を呈し、さらに、天然物
由来であるため安全性が高いため、飲食用、化粧品用、
医薬品用等の天然着色料として広い応用が期待される。
特に、緑色系の天然物色素は豊富ではないので、コーヒ
ー飲料以外の他の飲料に、本発明の緑色コーヒー抽出物
をブレンドすることにより、視覚的に新鮮な印象を与
え、着色効果が期待できる。
【0033】また、本発明の緑色コーヒー抽出液は、草
様の弱い香りと味を有している。弱い香りと味であるた
め、飲食品加工に使用した際に、食品本来の風味や味を
損なうことがないため、広く飲食品への利用が可能であ
り、飲食用の天然着色料として広い応用が期待される。
【0034】また、本発明で得られる緑色コーヒー抽出
物は煮沸抽出により得られるものであるため、他の付随
する工程を無菌下で行い、缶、瓶、PET等の容器に無
菌充填することにより、保存可能であるが、後述の実験
例2で説明するが、遮光性容器を用いて保存する等、暗
所で保存することが好ましい。また、必要に応じて滅菌
してもよく、滅菌の方法は、緑色コーヒー抽出物の形状
に合致した手段を採用するものとし、例えば、緑色コー
ヒー抽出物が液体である場合は、メンブランフィルター
等を用いたろ過法等、の周知の方法を採用することがで
きる。しかし、後述の実験例3、4で説明するが、高温
で長時間の滅菌は適しない。
【0035】また、本発明の緑色コーヒー抽出物を煮沸
抽出した後のコーヒー豆残渣は特別な処理を施すことな
く、通常のコーヒー豆と同様に処理することにより、レ
ギュラーコーヒー、缶コーヒー、インスタントコーヒー
等の製造に使用することができ、コーヒー豆の有効利用
が図れるので、天然物色素の製造現場がかかえる廃棄物
処理の問題を軽減することができる。ただし、緑色コー
ヒー抽出物の抽出後のコーヒー豆残渣を飲料用に使用す
る場合は、飲料用に適した品質のコーヒー豆を用いて緑
色コーヒー抽出物を製造した場合に限られることはいう
までもない。
【0036】以下、洗浄工程および抽出工程における最
適な条件を検討した検討例を用いて本発明をさらに詳細
に説明する
【0037】(検討例1)洗浄工程における煮沸洗浄に
用いる水の好ましいコーヒー豆に対する加水比を選択す
るための検討を行なった。コーヒー生豆に対して水を加
水比(水/豆)4、5、10、20、40、100倍で
30秒間煮沸洗浄し、洗浄後のコーヒー豆残渣を洗浄液
から分離した後、該コーヒー豆残渣を、加水比(水/
豆)20倍で、5分間煮沸抽出して得られる本発明の緑
色コーヒー抽出物の色調、極大吸収波長、670nm付
近の吸光度により、煮沸洗浄に用いる熱水の好ましい加
水比を判定した。結果を表1に示す。尚、本明細書中で
使用する加水比(水/豆)とは、コーヒー豆に対する熱
水の重量比を示すものとし、例えば、加水比(水/豆)
5倍の熱水とは、1重量部のコーヒー豆に対して5重量
部の熱水を意味するものとする。
【0038】色調は肉眼による評価によって判定を行う
と共に、ハンターLab表色系に基いて判定を行い、L
値、a値、b値は色差計により測定した。明度はL値が
大きくなると明るく、小さくなると暗くなり、色度は、
a値が大きくなると青みが強く、小さくなると黄みが強
くなり、b値が大きくなると赤みが強く、小さくなると
緑みが強くなる。極大吸収波長は、光の波長を変化させ
て吸光度を測定して、吸収スペクトルを得ることによ
り、その吸収極大を示す波長を測定することにより求め
た。吸光度は吸光光度計により測定し、670nm付近の
波長では緑色系の色の濃さを判定でき、この値が大きい
程、緑色が濃くなる。尚、表中の外観の緑色判定欄にお
いて、吸光度0.3以上で◎ 、吸光度0.2以上で
〇、吸光度が0.2以下で△、吸光度が検出限度以下の
場合は×とする。
【0039】
【表1】
【0040】表1をみると、加水比(水/豆)5倍以上
では、色調、緑色の濃さとも本発明の緑色コーヒー抽出
物として実施可能な緑色を示し、加水比(水/豆)40
倍以上で本発明の緑色コーヒー抽出物として実施可能な
特に好ましい緑色を示したが、加水比(水/豆)4倍で
は、670nm付近の吸光度が0.198であり緑の濃
さが薄く、しかも、a値が−5.68であり、緑色度が
低くなり、肉眼評価による色調も薄緑色であった。した
がって、加水比(水/豆)4倍ではあまり好ましくな
く、5倍以上、特に40倍以上のものが好ましいことが
理解できる。
【0041】(検討例2)煮沸洗浄を30秒間で2回行
なうことで、本発明の緑色コーヒー抽出物の作製に与え
る影響を検討した。検討は30秒間で2回煮沸洗浄を行
なう以外は検討例1と同様に行なった。
【0042】その結果、加水比が4倍の場合も、670
nm付近の吸光度が0.489、L値75.1、a値−2
1.23、b値18.06であり、肉眼評価でも緑色の
色調を呈し、好ましく実施可能であった。5、10、2
0、40、100倍の場合は、検討例1と同様、肉眼評
価およびハンターLab表色系での評価とも、本発明の
緑色コーヒー抽出物として実施可能な緑色を呈し、緑色
の濃さも本発明の緑色コーヒー抽出物として実施可能な
濃さを示し、670nm付近の吸光度は、それぞれ、
0.352、0.403、0.405、0.387、
0.512であり、一回洗浄の検討例1と比較するとい
ずれの場合も緑色が濃くなることが判明した。したがっ
て、加水比(水/豆)4倍であっても、30秒の煮沸洗
浄を2回行なうことにより、実施可能であり、また、煮
沸洗浄は30秒の煮沸洗浄の場合、1回よりも2回行な
うことが好ましいことが判明した。
【0043】(検討例3、4、5、6)洗浄工程におけ
る好ましい煮沸洗浄の時間を選択するため検討を行なっ
た。検討例3では、加水比(水/豆)は5倍で、30
秒、1分、5分、30分で煮沸洗浄する以外は、検討例
1と同様に行なった。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2より、緑色の濃さが、煮沸洗浄時間が
30秒では、やや薄いが、色調は肉眼評価およびハンタ
ーLab表色系での評価とも、いずれの煮沸洗浄時間で
も本発明の緑色コーヒー抽出物として実施可能な緑色を
呈した。したがって、加水比(水/豆)は5倍では、3
0秒間以上、特に1分間以上が好ましいエネルギーコス
ト等の経済面を考慮すると1〜5分が特に好ましい。
【0046】検討例4は、加水比(水/豆)は20倍で
煮沸洗浄する以外は、検討例3と同様に行なった。その
結果、いずれの煮沸洗浄時間でも、肉眼評価での色調は
緑色を呈し、670nm付近の波長での吸光度が30
秒、1分、5分、30分間の煮沸でそれぞれ、0.27
6、0.325、0.447、0.342であり、やや
30秒の場合は緑色が薄いが、ハンターLab表色系評
価での色調はいずれの場合も本発明の緑色コーヒー抽出
物として実施可能な好ましい緑色の色調を呈することが
判明した。したがって、加水比(水/豆)20倍では、
30秒以上が好ましく実施可能であることが理解できる
が、エネルギーコスト等の経済面を考慮すると1〜5分
が特に好ましい。
【0047】検討例5では、加水比(水/豆)は40倍
で煮沸洗浄する以外は、検討例3と同様に行なった。そ
の結果、いずれの煮沸洗浄時間でも、肉眼評価での色調
は緑色を呈し、670nm付近の波長での吸光度が30
秒、1分、5分、30分間の煮沸でそれぞれ、0.33
3、0.484、0.534、0.346であり、緑色
の濃さはいずれの場合も本発明の緑色コーヒー抽出物と
して実施可能な濃さであり、ハンターLab表色系評価
でも、いずれの煮沸洗浄時間においても好ましい緑色の
色調を呈することが判明した。したがって、加水比(水
/豆)は40倍では、30秒以上が好ましく実施可能で
あることが理解できる。
【0048】検討例6では、加水比(水/豆)は100
倍で煮沸洗浄する以外は、検討例3と同様に行なった。
その結果は、いずれの煮沸時間でも、肉眼評価での色調
は緑色を呈し、670nm付近の波長での吸光度が30
秒、1分、5分、30分間の煮沸でそれぞれ、0.49
0、0.449、0.476、0.355であり、緑色
の濃さはいずれの場合も本発明の緑色コーヒー抽出物と
して実施可能な濃さであり、ハンターLab表色系評価
でも、いずれ煮沸洗浄時間においても好ましい緑色の色
調を呈することが判明した。したがって、加水比(水/
豆)は100倍では、30秒以上が好ましく実施可能で
あることが理解できる。
【0049】(検討例7)抽出工程における煮沸抽出す
る熱水の好ましいコーヒー豆に対する加水比を選択する
ための検討を行なった。熱水を加水比(水/豆)20倍
で5分間煮沸洗浄し、洗浄液を廃棄した後、加水比(水
/豆)5、10、20、40、100倍で、5分間煮沸
抽出してコーヒー抽出物を得、煮沸抽出に使用する好ま
しい熱水の加水比(水/豆)を検討例1と同様に判定し
た。
【0050】
【表3】
【0051】表3より、加水比(水/豆)10倍以上で
はいずれも肉眼評価およびハンターLab表色系評価で
は緑色の色調を呈したが、加水比(水/豆)40倍以上
では、670nm付近での吸光度が低下し、やや緑色が薄
くなり、加水比(水/豆)100倍では、670nm付近
での吸光度が低下し、a値も大きくなることが判明し
た。また、加水比(水/豆)5倍では、肉眼評価での色
調は茶褐色を呈し、緑色コーヒー抽出物を取得すること
ができなかった。したがって、加水比(水/豆)は最低
限10倍以上は必要であり、10〜40倍が好ましく、
特に、10〜20倍が好ましいことが理解できる。
【0052】(検討例8、9、10)抽出工程における
好ましい煮沸抽出の時間を選択するため検討を行なっ
た。検討例8では、加水比(水/豆)20倍で、30
秒、3分、5分、10分、20分、30分間煮沸する以
外は検討例7と同様に行なった。この結果を表4に示
す。
【0053】
【表4】
【0054】表4より、煮沸抽出の時間が20分までは
緑色の濃さ、色調ともに本発明の緑色コーヒー抽出物と
して実施可能な緑色の濃さ、および、緑色を呈し、特
に、5、10分では特に緑色の濃い緑色コーヒー抽出物
を製造できることが判明した。一方、30分では超える
と肉眼評価での色調が褐色となり、緑色コーヒー抽出物
を得ることができず、また、20分では、肉眼評価での
色調は緑色を呈するものの、a値が大きくなり、やや緑
色度が低くなることが判明した。したがって、20分間
以内が好ましく、特に30秒〜10分間の範囲が好まし
いことが理解できる。
【0055】検討例9では、加水比(水/豆)40倍
で、30秒、3分、5分、10分、20分、30分間煮
沸抽出する以外は検討例8と同様に行なった。この結果
を表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】表5より、煮沸抽出の時間が5分以上では
緑色の濃さ、色調ともに本発明の緑色コーヒー抽出物と
して実施可能な緑色の濃さおよび緑色であり、特に、5
分では特に緑色の濃い緑色コーヒー抽出物を製造できる
ことが判明した。一方、3分以下では、a値がおおきく
なり、やや緑色度が低くなり、更に、30秒では670
nm付近の波長での吸光度が低下し、緑色が薄くなるこ
とが判明した。したがって、3分間以上が好ましく、5
分以上でより好ましく実施可能であるが、エネルギーコ
スト等の経済性を考慮すると、特に5分〜10分間の範
囲が好ましいことが理解できる。
【0058】検討例10では、加水比(水/豆)100
倍で、30秒、3分、5分、10分、20分、30分間
煮沸する以外は検討例8と同様に行なった。この結果を
表6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】表6をみると、60分煮沸抽出すると、緑
色コーヒー抽出物を得ることができたが、10、90分
では、肉眼評価による色調はそれぞれ、ほぼ無色、黒味
を帯びた暗緑色を呈し、緑色コーヒー抽出物を得ること
ができなかった。また、20、30分の煮沸では、67
0nm付近の波長で吸光度はそれぞれ、0.166、
0.211で緑色の濃さが薄く、a値はそれぞれ、−
0.368、−7.13とおおきくなり、緑色度が低い
ことが判明し、肉眼評価での色調も薄緑色を呈した。し
たがって、加水比(水/豆)100倍では、60分間煮
沸すると、緑色コーヒー抽出物を得ることができるが、
エネルギーコスト等の経済性を考慮すると好ましく実施
可能であるとはいえなかった。
【0061】(検討例11、12、13、14)抽出工
程で煮沸抽出回数が、緑色コーヒー抽出物の生成に与え
る影響を検討した。コーヒー生豆に対して熱水を加水比
(水/豆)20倍で5分間煮沸洗浄し、洗浄液を廃棄し
た後、加水比(水/豆)20倍の熱水中で、5分間煮沸
抽出を1、2、3回行なって得られる抽出物を検討例1
と同様に判定した。その結果を表7に示す。
【0062】
【表7】
【0063】その結果、緑色コーヒー抽出物はバッチを
繰り返すことによっても得られ、特に2バッチ目が特に
緑色コーヒー抽出物の緑色系の色調が濃く、また、緑色
度が高いことが理解できると共に、少なくと2回抽出を
行なうことが好ましいことが理解できる。
【0064】検討例12では、抽出時間を10分で煮沸
抽出する以外は検討例11と同様に行なった。この結
果、670nm付近の吸光度は1バッチ目、2バッチ目、
3バッチ目でそれぞれ、0.587、0.785、0.
694であり、a値は、−16.07、−23.54、
−20.82で、b値は14.47、22.63、2
3.47であり、肉眼評価での色調もいずれの場合も本
発明の緑色コーヒー抽出物として実用可能な緑色を呈
し、特に2バッチ目で緑色の濃さ、色調とも好適な結果
を示した。したがって、緑色コーヒー抽出物はバッチを
繰り返すことによっても得られ、特に2バッチ目が特に
緑色コーヒー抽出物の緑色が濃く、また、緑色度が高い
ことことが理解できる。
【0065】検討例13では、加水比(水/豆)40倍
で煮沸抽出する以外は検討例11と同様に行なった。こ
の結果、670nm付近の吸光度は1バッチ目、2バッ
チ目、3バッチ目でそれぞれ、0.235、0.24
5、0.164であり、緑色の濃さが薄く、a値がそれ
ぞれ、−9.51、−10.88、−7.14といずれ
の場合も緑色度が低くなることが示めされたが、肉眼評
価での色調はいずれも緑色の色調を呈した。したがっ
て、緑色コーヒー抽出物はバッチを繰り返すことによっ
ても得られ、特に2バッチ目が特に緑色コーヒー抽出物
の緑色が濃く、また、緑色度が高いことことが理解でき
る。
【0066】検討例14では、抽出時間を10分で煮沸
抽出する以外は検討例13と同様に行なった。670n
m付近の吸光度は1バッチ目、2バッチ目、3バッチ目
でそれぞれ、0.391、0.401、0.333であ
り、a値は−13.15、−15.54、−9.43で
あり、b値は13.06、22.63、19.80であ
り、肉眼評価での色調もいずれの場合も本発明の緑色コ
ーヒー抽出物として実用可能な緑色を呈し、特に2バッ
チ目で緑色の濃さ、色調とも好適な結果を示した。した
がって、緑色コーヒー抽出物はバッチを繰り返すことに
よっても得られ、特に2バッチ目が特に緑色コーヒー抽
出物の緑色が濃く、また、緑色度が高いことことが理解
できる。
【0067】(検討例15)コーヒー豆の焙煎が、緑色
コーヒー抽出物の作製に与える影響を検討した。コーヒ
ー抽出物の作製は検討例1と同様に行なうもとし、焙煎
を行なわないコーヒー生豆100gと、1、2、3、4
分焙煎したコーヒー炒り豆100gを用いて、煮沸洗浄
を加水比(水/豆)20倍、2000gの熱水で、10
0℃、10分間行い、煮沸抽出は加水比(水/豆)20
倍、2000gの熱水で、100℃、5分間で11回行
なった。得られたコーヒー抽出物の色調及び、670n
m付近の吸光度を測定することにより判定を行なった。
また、それぞれの焙煎値を求め、焙煎時間だけなく、焙
煎値によっても緑色コーヒー抽出物の生成に与える影響
を検討した。なお、焙煎値はCOLOR AND COLOR DIFFEREN
CE METER MODEL 1001DP(日本電色製)により測定し
た。その結果を図2、図3、図4に示す。
【0068】図2は焙煎時間および焙煎度と670nm
の波長での吸光度との関係を示す図であり、図3は焙煎
時間と明度(L値)の関係を示す図であり、670nm
の吸光度、図4は焙煎時間と色度(a値、b値)の関係
を示す図である。
【0069】図2より、焙煎時間が2分までは、670
nm付近の波長の吸光度が上昇し、緑色コーヒー抽出物
の緑色の濃さは焙煎が進むにつれ、濃くなり、焙煎時間
が3分を超えると、670nm付近の波長の吸光度が3
分の1にまで低くなり、緑色コーヒー抽出物の緑色の濃
さが薄くなることが判明した。図3より、焙煎時間が2
分まではL値にほとんど変動はなく、焙煎時間が3分を
超えると、L値が大きくなり、また、図4より、焙煎2
分まではa値、b値もほとんど変動はないが、焙煎時間
が3分を超えると、a値、b値ともに大きくなること確
認された。したがって、焙煎時間が3分を超えると、色
調に変化がでることが確認され、焙煎時間は3分未満で
行なうことが好ましいことが判明した。
【0070】
【実施例】
【0071】以下に、本発明を実施例により本発明を具
体的に説明するが、本実施例により本発明が限定される
ものではない。
【0072】(実施例1)2分30秒間、生豆を極浅炒り
したコーヒー炒り豆800gを2000gの熱水中、1
00℃で10分間煮沸洗浄を行い、洗浄後のコーヒー豆
残渣を洗浄液から分離する洗浄工程を7回行い、洗浄液
を回収し、廃棄した。このとき、洗浄液は褐色の懸濁液
であった。その後、上記コーヒー豆残渣を2000gの
熱水中、100℃で5分間煮沸抽出し、抽出液をコーヒ
ー豆残渣から分離する工程を6回行い、コーヒー抽出液
を回収した。得られたコーヒー抽出液の官能評価を色、
味、臭いの3項目について行なう共に、極大吸収波長を
検索した。その結果、黄〜黄緑色を呈し、草様の弱い香
りと味を有しているとの評価を得ることができ、視覚に
よる色調評価と合致するように670nm付近に吸収極
大を示した。以上の結果より、天然物色素としては貴重
な緑色系の色調を有する本発明の緑色コーヒー抽出物を
得ることができた。
【0073】(実施例2)実施例1の方法に準じ、コー
ヒー生豆を加水比(水/豆)20倍の熱水で、100℃
で5分間の煮沸洗浄よりなる洗浄工程および洗浄後のコ
ーヒー豆残渣を加水比(水/豆)20倍の熱水で、10
0℃で5分間の煮沸抽出によりなる抽出工程を経て、本
発明の緑色コーヒー抽出物を得た。洗浄工程および抽出
工程はそれぞれ1回行った。
【0074】(実施例3)緑色コーヒー抽出物の性質 実施例1の方法と準じ、コーヒー生豆100gを200
0gの熱水で、100℃で10分間の煮沸洗浄よりなる
洗浄工程、および、洗浄工程後のコーヒー豆残渣を20
00gの熱水中、100℃で5分間の煮沸抽出よりなる
抽出工程を経て、緑色抽出液を得た。ここで、洗浄工程
は7回、抽出工程は11回行なった。さらに、該抽出液
を体積が4分の1になるまで濃縮を行い、濃厚緑色抽出
液を得た。洗浄液、緑色抽出液、濃厚緑色抽出液の可溶
性固形成分、BRIX値およびpHを測定した。BRI
X度は市販の屈折計により、pHは市販のpHメーター
により測定した。
【0075】その結果、洗浄液、緑色抽出液、濃厚緑色
抽出液の可溶性成分はそれぞれ、5.24〜5.25
%、0.17〜0.18%、2.52〜2.53%であ
り、BRIX値はそれぞれ6.56、0.22、3.1
2であり、pHはそれぞれ5.76、7.09、8.17
であった。
【0076】次に、抽出原液である緑色抽出液と濃厚緑
色抽出液を詳細に比較した。具体的には、色調、極大吸
収波長および極大吸収波長での吸光度により比較した。
色調、極大吸収波長および吸光度の測定方法は検討例1
と同様の方法で行なった。
【0077】その結果、緑色抽出液と濃厚緑色抽出液の
極大吸収波長はそれぞれ、672nmと666nmとほ
ぼ同値であり、吸光度はそれぞれ、0.65、1.60
であったことから、色素成分は同一であるが、濃縮によ
り色素成分濃度が高くなったことが理解される。また、
緑色抽出液と濃厚緑色抽出液のL値はそれぞれ65.
3、28.8、a値は−21.7、−19.4、b値は
10.8、14.6であり、a値、b値に大きな変動は
無いが、L値が小さくなったことから、色調が黒変する
ことが確認されたが、これは色素成分が濃くなったこと
に起因するものであることが理解される。以上の結果よ
り、濃縮により緑色色素成分が変化することがなく、濃
厚緑色抽出液を得ることができる。
【0078】(実験例1)耐酸、アルカリ性試験 実施例3で得られた緑色コーヒー抽出物に対するpHの
与える影響を検討した。実施例3で得られた緑色抽出液
をpH2〜10に調整し、その退色の度合いを、670n
m付近の波長の吸光度測定して判定すると共に色調の変
化を判定した。吸光度が低下するほど退色しやすいと判
定するものとし、また、色調の変化はハンターLab表
色系に基き評価するものとし、色差計により各pHにお
ける緑色コーヒー抽出物のL値、a値、b値を測定し
た。その結果を図5、図6、図7に示す。
【0079】図5は吸収波長670nmの波長によりp
Hの影響を示す図であり、図6は明度L値によりpHの
影響を示す図であり、図7は色度(a値、b値)により
pHの影響を示す図である。
【0080】図5、6、7より、670nm付近の波長の
吸光度、色調とも、pH6〜8の中性領域では変化はな
く、緑色コーヒー抽出物は安定することが確認された。
一方、酸性条件では、吸光度の低下が確認され、特にp
H2〜3ではその傾向が顕著であり、a値は、+側に移
行し、b値も大きくなり、赤黄色を呈することが確認さ
れた。一方、アルカリ条件では、吸光度の変化は殆ど確
認されなかったが、L値が低下し、やや黒変すると共
に、b値が大きくなり、やや黄変することが確認され
た。以上の結果より、本発明の緑色コーヒー抽出物は、
中性及びアルカリ性の飲食品等の着色に利用するに適し
ており、特に中性の飲食品等の着色に利用するに適して
いることが確認された。
【0081】(実験例2)耐光性試験 実施例3で得られた緑色コーヒー抽出物に対する光の与
える影響を検討した。具体的には、本試験例は緑色コー
ヒー抽出物の蛍光灯照射における光安定性を確認するも
のである。実施例3で得られた緑色抽出液に対し、11
000ルクスの環境下で1、2、3、4、96、121
時間連続照射を行なった。退色の度合い、及び、色調の
変化を試験例1と同様の方法で判定した。コントロール
として光照射を行なわない緑色抽出液を用いた。その結
果を図8、図9、図10に示す。
【0082】図8は吸収波長670nmの吸光度により
光の影響を示す図であり、図9は明度L値によりpHの
光の影響を示す図であり、図10は色度(a値、b値)
により光の影響を示す図である。
【0083】図8により、670nm付近の波長の吸光度
は4時間照射までは、ほとんど変動しないが、96時間
以上の光照射で、吸光度が0となることが確認された。
図9により、L値は光照射の影響はなく、図10によ
り、96時間以上の照射でa値は+方向に変化し、緑色
コーヒー抽出物が赤変することが、一方、b値は大きく
なり、緑色コーヒー抽出物がやや黄変することが確認さ
れた。したがって、本発明の緑色コーヒー抽出物は4時
間の光照射では安定していたことから、ある程度の耐光
性を示すことが判明した。しかしながら、蛍光灯下に長
時間置くことにより、退色することも確認されたため、
褐色瓶等の遮光性の容器に保存する等、暗所に保存する
ことが好ましい。
【0084】(実験例3)耐熱性試験1 実施例3で得られた緑色コーヒー抽出物に対する熱の与
える影響を検討した。実施例3で得られた緑色抽出液を
インキュベーター中で、55℃に、1、2、3、4、9
6、121時間保温した。退色の度合い、及び、色調の
変化を試験例1と同様の方法で判定した。コントロール
として、保温を行なわない緑色抽出液を用いた。その結
果を図11、図12、図13に示す。
【0085】図11は吸収波長670nmの波長により
熱の影響を示す図であり、図12は明度L値により熱の
影響を示す図であり、図13は色度(a値、b値)によ
り熱の影響を示す図である。
【0086】図11より、670nm付近の波長の吸光度
は4時間保温までは、ほとんど変動せず、96時間以上
の保温で、吸光度0となることが確認された。図12よ
り、L値は保温によりやや低下し、黒変することが確認
された。また、図13より、a値は96時間以上の保温
で+方向に変化し、赤変することが、b値は96時間以
上の保温で大きくなり、黄変することが確認された。し
たがって、本発明の緑色コーヒー抽出物は4時間までの
保温では安定していたことから、ある程度の耐熱性を示
すことが判明した。しかしながら、高温下で長時間おく
と退色することも確認されたため、高温条件下に長時間
おくことは好ましくないことも判明した。
【0087】(実験例4)耐熱性試験2 本発明の緑色コーヒー抽出物と市販の天然物色素の耐熱
性を比較した。具体的には、本発明の実施例2で製造さ
れた緑色コーヒー抽出物とニューグリーンASNo.1
5(0.3%添加)を100℃で20分間処理することに
より、両者の耐熱性を比較した。退色の度合い、および
色調の変化を処理前と処理後の670nmの吸光度、色
調を比較することにより判定を行なった。結果を表8に
示す。
【0088】対照として用いたニューグリーンASN
o.15(0.3%添加)はベニバナ黄色素とクチナシ青
色素を調合したものであり、鮮明な緑色を呈し、熱に対
して比較的安定な天然物色素製剤である。
【0089】
【表8】
【0090】表8より、熱を与えることにより、極大吸
収波長での吸光度が本発明の緑色コーヒー抽出物では高
くなり、ニューグリーンASNo.15(0.3%添加)
ではほとんど変化がなかった。また、本発明の緑色コー
ヒー抽出物の明度L値は小さくなり、黒変することが、
また、b値は若干、大きくなることが判明した。一方、
ニューグリーンASNo.15(0.3%添加)は、L
値、b値ともほとんど変化しなかった。以上の結果よ
り、100℃、20分の処理により、本発明の緑色コー
ヒー抽出物は黒変することが確認されたが、ニューグリ
ーンASNo.15(0.3%添加)は色調に変化を生じ
ないことが確認された。
【0091】したがって、本発明の緑色コーヒー抽出物
の耐熱性はニューグリーンASNo.15(0.3%添
加)より若干劣ることが判明したが、本発明の緑色コー
ヒー抽出物も100℃、20分により、やや黒変するも
のの、赤−緑の色調の変化はなく、吸光度の低下も認め
られなかったことから、ある程度の耐熱性を有すること
が判明したので、熱を利用した食品加工に本緑色コーヒ
ー抽出物の利用への可能性を示唆するものである。
【0092】
【発明の効果】本発明により、天然物由来の鮮明な緑色
の色調を呈する緑色コーヒー抽出物を提供でき、天然物
由来であるため安全性が高く、また、鮮明な緑色系等の
天然物色素は貴重であるため着色効果が期待され、飲食
品用の天然着色料、または化粧品、医薬品用等の天然着
色料等として広く利用が可能であり、産業上、有用であ
る。さらに、クリアーな緑色の抽出液として製造される
ものであるので、沈降、分離することなく、安定に分
散、保持することができるので、水を多量に含む飲食品
用の天然着色料、または化粧品、医薬品等の天然着色料
や繊維、紙等の染料等として広く利用が可能であり、産
業上、有用である。
【0093】また、緑色の抽出液を抽出した後のコーヒ
ー豆残渣を焙煎、抽出することにより飲料に適したコー
ヒー抽出液を得れることから、コーヒー豆の有効利用を
図れると共に、従来の天然色素を得る際に生じる廃棄物
の問題を軽減することができる。また、緑色コーヒー抽
出物の製造に際しては、通常、廃棄処分される小粒や品
質の悪いコーヒー豆を利用することができ、資源の有効
利用の観点からも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緑色コーヒー抽出物の製造方法のフロ
ーチャート。
【図2】本発明の緑色コーヒー抽出物の製造に対する焙
煎の影響を焙煎時間および焙煎度と670nmの吸光度
との関係により示す図。
【図3】本発明の緑色コーヒー抽出物の製造に対する焙
煎の影響を焙煎時間と明度(L値)の関係により示す
図。
【図4】本発明の緑色コーヒー抽出物の製造に対する焙
煎の影響を焙煎時間と色度(a値、b値)の関係により
示す図。
【図5】本発明の緑色コーヒー抽出物に対するpHの影
響を吸収波長670nmの波長により示す図。
【図6】本発明の緑色コーヒー抽出物に対するpHの影
響を明度(L値)により示す図。
【図7】本発明の緑色コーヒー抽出物に対するpHの影
響を色度(a値、b値)により示す図。
【図8】本発明の緑色コーヒー抽出物に対する光の影響
を吸収波長670nmの波長により示す図。
【図9】本発明の緑色コーヒー抽出物に対する光の影響
を明度(L値)により示す図。
【図10】本発明の緑色コーヒー抽出物に対する光の影
響を色度(a値、b値)により示す図。
【図11】本発明の緑色コーヒー抽出物に対する熱の影
響を吸収波長670nmの波長により示す図。
【図12】本発明の緑色コーヒー抽出物に対する熱の影
響を明度(L値)により示す図。
【図13】本発明の緑色コーヒー抽出物に対する熱の影
響を色度(a値、b値)により示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 真美 大阪府高槻市辻子3丁目1番4号 ユーシ ーシー上島珈琲株式会社R&Dセンター内 Fターム(参考) 4B018 LE03 MA07 MF01 MF06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーヒー豆を熱水中にて煮沸洗浄し、コー
    ヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工程と、洗浄工程
    後のコーヒー豆残渣を熱水中で煮沸抽出し、抽出液をコ
    ーヒー豆残渣から分離する抽出工程を有することを特徴
    とする緑色コーヒー抽出物の製造方法。
  2. 【請求項2】コーヒー豆を熱水中にて煮沸洗浄し、コー
    ヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工程と、洗浄工程
    後のコーヒー豆残渣を熱水中で煮沸抽出し、抽出液をコ
    ーヒー豆残渣から分離する抽出工程と、前記抽出液を濃
    縮する濃縮工程を有することを特徴とする緑色コーヒー
    抽出物の製造方法。
  3. 【請求項3】コーヒー豆を熱水中にて煮沸洗浄し、コー
    ヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工程と、洗浄工程
    後のコーヒー豆残渣を熱水中で煮沸抽出し、抽出液をコ
    ーヒー豆残渣から分離する抽出工程と、前記抽出液を濃
    縮する濃縮工程と、濃縮液を乾燥して粉末にする乾燥工
    程を有することを特徴とする緑色コーヒー抽出物の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記洗浄工程に先立ち、前記コーヒー豆を
    粉砕処理する粉砕工程を有することを特徴とする請求項
    1〜3に記載の緑色コーヒー抽出物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記洗浄工程における煮沸洗浄をコーヒー
    豆1重量部に対して5〜100重量部の熱水で、1〜5
    分行なうことを特徴とする請求項1〜4に記載の緑色コ
    ーヒー抽出物の製造方法。
  6. 【請求項6】前記抽出工程における煮沸抽出をコーヒー
    豆1重量部に対して10〜20重量部の熱水で、5〜1
    0分行なうことを特徴とする請求項1〜5に記載の緑色
    コーヒー抽出物の製造方法。
  7. 【請求項7】前記洗浄工程を複数回行なうことを特徴と
    する請求項1〜6に記載の緑色コーヒー抽出物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記抽出工程を複数回行なうことを特徴と
    する請求項1〜7に記載の緑色コーヒー抽出物の製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記コーヒー豆が、生豆又は生豆を極浅炒
    りした炒り豆である請求項1〜8に記載の緑色コーヒー
    抽出物の製造方法。
  10. 【請求項10】前記したすべての工程に先立ち、前記生
    豆が予め洗浄処理されていることを特徴とする請求項9
    に記載の緑色コーヒー抽出物の製造方法。
  11. 【請求項11】コーヒー豆を熱水中にて煮沸洗浄し、コ
    ーヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工程と、洗浄工
    程後のコーヒー豆残渣を熱水中で煮沸抽出し、抽出液を
    コーヒー豆残渣から分離する抽出工程により製造された
    ことを特徴とする緑色コーヒー抽出物。
  12. 【請求項12】コーヒー豆を熱水中にて煮沸洗浄し、コ
    ーヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工程と、洗浄工
    程後のコーヒー豆残渣を熱水中で煮沸抽出し、抽出液を
    コーヒー豆残渣から分離する抽出工程と、前記抽出液を
    濃縮する濃縮工程により製造されたことを特徴とする緑
    色コーヒー抽出物。
  13. 【請求項13】コーヒー豆を熱水中にて煮沸洗浄し、コ
    ーヒー豆残渣を洗浄液から分離する洗浄工程と、洗浄工
    程後のコーヒー豆残渣を熱水中で煮沸抽出し、抽出液を
    コーヒー豆残渣から分離する抽出工程と、前記抽出液を
    濃縮する濃縮工程と、濃縮液を乾燥して粉末にする乾燥
    工程により製造されたことを特徴とする緑色コーヒー抽
    出物。
  14. 【請求項14】前記洗浄工程に先立ち、前記コーヒー豆
    を粉砕処理する粉砕工程を有することにより製造された
    ことを特徴とする請求項11〜13に記載の緑色コーヒ
    ー抽出物。
  15. 【請求項15】前記洗浄工程における煮沸洗浄をコーヒ
    ー豆1重量部に対して5〜100重量部の熱水で、1〜
    5分行なうことにより製造されたことを特徴とする請求
    項11〜14に記載の緑色コーヒー抽出物。
  16. 【請求項16】前記抽出工程における煮沸抽出をコーヒ
    ー豆1重量部に対して10〜20重量部の熱水で、5〜
    10分行なうことにより製造されたことを特徴とする請
    求項11〜15に記載の緑色コーヒー抽出物。
  17. 【請求項17】前記洗浄工程を複数回行なうことにより
    製造されたことを特徴とする請求項11〜16に記載の
    緑色コーヒー抽出物。
  18. 【請求項18】前記抽出工程を複数回行なうことにより
    製造されたことを特徴とする請求項11〜17に記載の
    緑色コーヒー抽出物。
  19. 【請求項19】前記コーヒー豆が、生豆又は生豆を極浅
    炒りした炒り豆であることを特徴とする請求項11〜1
    8に記載の緑色コーヒー抽出物。
  20. 【請求項20】前記したすべての工程に先立ち、前記生
    豆が予め洗浄処理されることにより製造されたことを特
    徴とする請求項19に記載の緑色コーヒー抽出物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7033623B2 (en) * 2002-11-26 2006-04-25 Kao Corporation Mineral absorption enhancer
JP2011000027A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Loasis Et Dune Co Ltd 透明嗜好飲料用豆エキス及びこれより調製されてなる菓子、飲料
KR101852167B1 (ko) * 2016-01-14 2018-04-26 주식회사 화수목 커피 슬러지를 이용한 커피 염료의 제조방법
JP7314472B1 (ja) * 2023-02-20 2023-07-26 東洋インキScホールディングス株式会社 グラビア、フレキソ又はスクリーンインキ及びその製造方法、並びに印刷物

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