JP2002284905A - ストレッチ包装用フィルム及びその製造方法 - Google Patents

ストレッチ包装用フィルム及びその製造方法

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JP2002284905A
JP2002284905A JP2001088211A JP2001088211A JP2002284905A JP 2002284905 A JP2002284905 A JP 2002284905A JP 2001088211 A JP2001088211 A JP 2001088211A JP 2001088211 A JP2001088211 A JP 2001088211A JP 2002284905 A JP2002284905 A JP 2002284905A
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film
stretch packaging
ethylene
stretch
packaging film
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JP2001088211A
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English (en)
Inventor
Akiyo Hashimoto
陽世 橋本
Takahiro Shigemitsu
貴裕 重光
Hiroaki Nakagawa
弘章 中川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素不含の樹脂から構成され、防曇性、耐熱
性、強度及びカット性に優れるとともに、優れた光沢を
有し、かつ、自動包装機によりストレッチ包装を容易に
行うことができるストレッチ包装用フィルムを提供す
る。 【解決手段】 エチレン含量が5〜40mol%のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体100重量部及び多価
アルコール5〜20重量部からなり、かつ、フィルム長
手方向の引張破壊伸びが50〜200%である、ストレ
ッチ包装用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般用又は業務用
に使用されるストレッチ包装用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般用又は業務用に用いられるス
トレッチ包装用フィルムとしては、価格、使い易さ等の
点から、可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂を主成分とするフ
ィルムが広く使用されてきた。しかしながら、例えば、
ストレッチ包装用フィルムの用途として食品のトレー包
装が挙げられるが、食品をトレー包装して店頭販売する
際、低温で陳列されることによりフィルム内部の水分が
結露してフィルム表面に水滴となって付着し、フィルム
を曇らせることがあり、内容物の視認性が損なわれると
いった問題があった。このような水分結露による曇りの
問題は、防曇剤と称される界面活性剤を添加することに
より防止することが可能である。防曇剤は、フィルム表
面にブリードアウトすることにより、フィルム表面に付
着した水滴を薄い水膜とし、光線を直線的に透過させて
視認性を向上させるものである。さらに、表面にいわゆ
る「ぬめり」をもたらし、自動包装機を用いてトレーな
どをストレッチ包装する際、トレーとフィルムとの間の
摩擦を減じるという効果が得られる。
【0003】ところが、近年においては、環境汚染問題
が重要視されており、塩素を含むフィルムの使用は控え
る傾向にあり、可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂フィルムに
代替し得る、塩素不含のフィルムが要望されている。
【0004】例えば、特開昭61−44635号公報
に、プロピレン−α−オレフィン共重合体を主成分とす
る層の両側にエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分と
する層が積層一体化されたストレッチ包装用フィルムが
示されており、表面のエチレン−酢酸ビニル共重合体層
に防曇剤を添加することにより、優れた防曇性を付与す
ることが可能である。しかしながら、該ストレッチ包装
用フィルムは、防曇性は改善されるものの、表面に露出
しているエチレン−酢酸ビニル共重合体の融点が低いた
め耐熱性が不足し易く、例えば、コンビニエンスストア
などでフィルム包装した弁当を多段に積み重ねた状態で
電子レンジで加熱すると、フィルム同士が融着したり、
破れたりするといった問題があった。
【0005】また、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレ
ン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂のみからなるスト
レッチ包装用フィルムも提案されているが、カット性が
不足し易く、例えば、家庭用ラップなどでは、箱に簡易
的に取り付けた程度ののこ刃で、思い通りにカットでき
ないといった問題があった。
【0006】上記耐熱性及びカット性の問題を解決する
方法として、例えば、特開昭58−47040号公報
に、ポリプロピレンに特定のポリエチレン及び核剤を添
加してなる包装用フィルムが示されているが、該包装用
フィルムは光沢が不足するといった問題があった。特
に、業務用のストレッチ包装用フィルムでは、光沢が不
足することにより陳列ディスプレー性が低下するといっ
た問題があった。
【0007】さらに、防曇剤を配合することなく、ポリ
ビニルアルコール系樹脂などの親水性樹脂からフィルム
を構成し、フィルム表面に付着した水分を樹脂となじま
せて水膜とし、防曇性を向上させる方法も考えられる。
しかしながら、汎用のポリビニルアルコール系樹脂は押
出に不向きであるため、キャスト法などで成膜されるこ
とが一般的であり、該方法で得られたフィルムをストレ
ッチ包装に使用すると、フィルムを長手方向に引っ張っ
た際の伸びが大きすぎてカット性が低下するといった問
題があった。また、キャスト法は乾燥工程などを必要と
するため、生産効率が低いといった問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塩素
不含の樹脂から構成され、防曇性、耐熱性、強度及びカ
ット性に優れるとともに、優れた光沢を有し、かつ、自
動包装機によりストレッチ包装を容易に行うことができ
るストレッチ包装用フィルムを提供することにある。本
発明の他の目的は、上記ストレッチ包装用フィルムを生
産効率よく、容易に得ることができる製造方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のストレッチ包装
用フィルムは、エチレン含量が5〜40mol%のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体100重量部及び多価
アルコール5〜20重量部からなり、かつ、フィルム長
手方向の引張破壊伸びが50〜200%であることを特
徴とする。
【0010】本発明で使用されるエチレン−ビニルアル
コール共重合体のエチレン含量は、少なくなると得られ
るストレッチ包装用フィルムの耐水性が低下し、水分に
より強度が低下したり、また、水溶してしまうため、水
分を含む食品などを包装できなくなり、さらに、溶融押
出が困難になるため、後述する範囲の引張破壊伸びを有
するストレッチ包装用フィルムが得られ難く、多くなる
と得られるストレッチ包装用フィルムの長手方向の引張
破壊伸びが後述する範囲を超え、カット性が低下してス
トレッチ包装がし難くなり、また、防曇性が低下するの
で、5〜40mol%に限定され、好ましくは20〜3
5mol%である。
【0011】上記エチレン−ビニルアルコール共重合体
の重合度は、小さくなると得られるストレッチ包装用フ
ィルムの耐水性が低下し、水分により強度が低下した
り、また、水溶してしまうため、水分を含む食品などを
包装できなくなるので、500以上が好ましい。上記重
合度は、JIS K 6726に準拠して測定した値で
ある。
【0012】上記エチレン−ビニルアルコール共重合体
のけん化度は、小さくなると得られるストレッチ包装用
フィルムの耐水性が低下し、水分により強度が低下した
り、また、水溶してしまうため、水分を含む食品などを
包装できなくなり、大きくなると溶融押出性が低下し、
エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含量が
少ない場合に溶融押出が困難になることがあり、後述す
る範囲の引張破壊伸びを有するストレッチ包装用フィル
ムが得られ難くなるので、80〜99%が好ましく、よ
り好ましくは95〜99%である。上記けん化度は、J
IS K 6726に準拠して測定した値である。
【0013】上記エチレン−ビニルアルコール共重合体
のメルトフローレート(以下、「MFR」と記す)は、
小さくなると溶融押出が困難になり、後述する範囲の引
張破壊伸びを有するストレッチ包装用フィルムが得られ
難く、また、溶融押出が可能であっても、高速成膜がし
難く、生産効率が低下するので、1g/10分以上が好
ましく、より好ましくは2〜20g/10分であり、後
述する多価アルコールを添加した後の樹脂成分のMFR
が好ましくは7g/10分以上、より好ましくは9〜2
0g/10分になるように調整するのが好ましい。上記
MFRは、JIS K 7210に準拠し、温度230
℃、荷重21.18Nで測定した値である。
【0014】本発明で使用される多価アルコールとして
は、例えば、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種以上併
用してもよい。中でも、グリセリン又はジグリセリン
が、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体と相溶性
がよく、さらに、上記エチレンビニルアルコール共重合
体を溶融押出する際、発煙する量が少なく、成形性に優
れるので好ましい。
【0015】上記多価アルコールの分子量は、小さくな
るとフィルムへの成形過程において、特に溶融押出した
際には発煙量が多くなり、成形性が低下し、大きくなる
と上記エチレン−ビニルアルコール共重合体との相溶性
が低下し、得られるストレッチ包装用フィルムの柔軟性
が低下するので、80〜650が好ましく、より好まし
くは85〜250である。上記分子量は、JIS K
6726に準拠して測定した値である。
【0016】上記多価アルコールの添加量は、少なくな
ると得られるストレッチ包装用フィルムの柔軟性が不足
し、ストレッチ包装に使用される自動包装機適性が低下
し、また、得られるストレッチ包装用フィルムの防曇性
が低下し、さらに、ストレッチ包装用フィルムを製造後
巻き取り、使用時に再度展開する際、静電気が生じ易く
なるため、箱詰めなどの二次取り扱い性が低下し、多く
なると得られるストレッチ包装用フィルムの強度が低下
し、突起物などに触れると破れ易くなり、また、得られ
るストレッチ包装用フィルムの表面にブリードアウトす
る多価アルコールの量が多くなり、例えば、食品を包装
する場合では食品に移行して風味を損なう恐れがあるの
で、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体100重
量部に対し、5〜20重量部に限定され、好ましくは6
〜15重量部である。
【0017】本発明のストレッチ包装用フィルムは、上
記エチレン−ビニルアルコール共重合体及び多価アルコ
ールから構成されるが、その他必要に応じて防曇剤など
の各種添加剤を添加してもよい。
【0018】上記防曇剤としては、従来公知の任意のも
のが使用でき、例えば、脂肪族アルコール系脂肪酸エス
テル類、高級脂肪酸エステル類等が挙げられ、これらは
単独で使用しても2種以上併用してもよい。防曇剤は、
低温ディスプレーする業務用のストレッチ包装用フィル
ムのように、より優れた防曇性が要求される場合に添加
するのが好ましく、また、防曇剤を添加することによ
り、ストレッチ包装用フィルムを製造後巻き取り、使用
時に再度展開する際の静電気が生じ難くなり、箱詰めな
どの2次取り扱い性がより向上する。上記防曇剤の添加
量は、多くなると得られるストレッチ包装用フィルムの
表面にブリードアウトする防曇剤の量が多くなり、被包
装物への移行が生じ易くなり、例えば、食品を包装する
場合では食品に移行して風味を損なう恐れがあるので、
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体100重量部
に対し、2重量部以下が好ましい。
【0019】本発明のストレッチ包装用フィルムは、そ
の長手方向の引張破壊伸びが、小さくなると切れ易くな
りすぎ、取り扱い性が低下し、大きくなるとカット性が
低下してストレッチ包装がし難くなり、また、ストレッ
チ包装に使用される自動包装機適性が低下するので、5
0〜200%に限定され、好ましくは50〜120%で
ある。上記引張破壊伸びは、JIS K 7127に準
拠して測定した値である。
【0020】上記ストレッチ包装用フィルムの厚さは、
薄くなると強度が低下し、突起物などに触れると破れ易
くなり、厚くなるとカット性が低下してストレッチ包装
がし難くなり、また、ストレッチ包装に使用される自動
包装機適性が低下し、さらにコストが高くなり、経済的
に不利になるので、6〜20μmが好ましく、より好ま
しくは8〜18μmである。
【0021】上記ストレッチ包装用フィルムには、その
一面にポリビニルアルコール系樹脂からなる耐水層が積
層一体化されているのが好ましい。尚、耐水層が積層一
体化されたストレッチ包装用フィルムは、ストレッチ包
装の際には、耐水層が外側とされる。
【0022】上記耐水層を構成するポリビニルアルコー
ル系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコールが挙
げられる。
【0023】上記ポリビニルアルコール系樹脂の重合度
は、小さくなると得られるストレッチ包装用フィルムの
耐水性が低下し、水分に触れた際、耐水層が膨潤し、ポ
リビニルアルコール系樹脂の低分子量分が溶出する恐れ
があるので、1100以上に限定され、1150以上が
好ましい。
【0024】上記ポリビニルアルコール系樹脂のけん化
度は、小さくなると得られるストレッチ包装用フィルム
の耐水性が低下し、水分に触れた際、耐水層が膨潤し易
くなるので、97%以上に限定され、好ましくは98%
以上である。
【0025】上記耐水層の厚さは、薄くなると得られる
ストレッチ包装用フィルムの耐水性向上の効果が少な
く、厚くなると得られるストレッチ包装用フィルムのカ
ット性が低下してストレッチ包装がし難くなり、また、
ストレッチ包装に使用される自動包装機適性が低下し、
さらにコストが高くなり、経済的に不利になるので、1
〜3μmが好ましい。
【0026】上記ストレッチ包装用フィルムを得る方法
としては、通常エチレン−ビニルアルコール共重合体な
どのポリビニルアルコール系樹脂に適用されるキャスト
法では、得られるフィルムの引張破壊伸びが上記範囲に
なり難いので、押出成形による方法が好ましい。すなわ
ち、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体及び多価
アルコールを溶融混練して押出機に導入し、押出機先端
に取り付けられたダイからフィルムに押出するととも
に、フィルムをロールなどで引っ張り、テンションをか
けながら巻き取る方法が好ましい。また、上記ストレッ
チ包装用フィルムの一面に上記耐水層を積層一体化する
場合は、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体及び
多価アルコールを溶融混練して押出機に導入し、押出機
先端に取り付けられたダイからフィルムに押出するとと
もに、フィルムをロールなどで引っ張り、テンションを
かけ、さらに該フィルムの一面に、上記ポリビニルアル
コール系樹脂を塗工した後、巻き取る方法が好ましい。
【0027】上記溶融混練の方法としては、特には限定
されず、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例え
ば、ニーダーミキサー、ロール等による方法が挙げら
れ、また、押出機内で溶融混練してもよい。
【0028】上記ダイのクリアランスは、得られるスト
レッチ包装用フィルムの所望厚さにより適宜調整してよ
いが、狭くても広くても、得られるストレッチ包装用フ
ィルムの長手方向の引張破壊伸びが上記範囲になり難い
ので、1〜2.5mmが好ましい。上記ダイとしては、
Tダイを用いるのが、得られるストレッチ包装用フィル
ムの長手方向の引張破壊伸びが上記範囲になり易いので
好ましい。その他、インフレーション法なども採用する
ことができる。尚、押出成形による場合は、ストレッチ
包装用フィルムの長手方向は、押出方向(MD)であ
る。
【0029】溶融混練した後、ダイからフィルムに押出
する際の成形温度、すなわちダイ温度は、低くても高く
ても、得られるストレッチ包装用フィルムの長手方向の
引張破壊伸びが上記範囲になり難いので、190〜23
0℃が好ましい。
【0030】押出されたフィルムにかけるテンション
は、適宜調整してよいが、小さくなると得られるストレ
ッチ包装用フィルムの長手方向の引張破壊伸びが上記範
囲になり難く、大きくなるとフィルムの厚さが不均一に
なったり、破断したりするので、巻き取りロールの速度
が、押出速度の105〜120%であるが好ましい。
【0031】上記ポリビニルアルコール系樹脂の塗工方
法としては、特には限定されず、従来公知の任意の方法
が採用されてよく、例えば、ダイレクトグラビアコータ
ー、オフセットグラビアコーター、コンマコーター等に
より塗工する方法が挙げられる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明の態
様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0033】(実施例1)エチレン含量26mol%の
エチレン−ビニルアルコール共重合体(重合度550、
けん化度98%、MFR4g/10分)100重量部、
ジグリセリン(分子量166.17)9重量部をニーダ
ーミキサーにより溶融混練して樹脂組成物(MFR12
g/10分)とし、該樹脂組成物を押出機に導入して、
押出機先端に取り付けられたTダイ(クリアランス1.
2mm)から、ダイ温度220℃でフィルムに押出し、
押出直後のフィルムを押出速度の115%の速度の巻き
取りロールでテンションをかけて引っ張り、厚さ12μ
mのストレッチ包装用フィルムを得るとともに、該スト
レッチ包装用フィルムを巻き取った。
【0034】(実施例2)エチレン−ビニルアルコール
共重合体として、エチレン含量6mol%のエチレン−
ビニルアルコール共重合体(重合度550、けん化度9
8%、MFR7g/10分)を使用した以外は実施例1
と同様にして樹脂組成物(MFR21g/10分)を
得、該樹脂組成物から実施例1と同様にして厚さ12μ
mのストレッチ包装用フィルムを得るとともに、該スト
レッチ包装用フィルムを巻き取った。
【0035】(実施例3)エチレン−ビニルアルコール
共重合体として、エチレン含量32mol%のエチレン
−ビニルアルコール共重合体(重合度550、けん化度
98%、MFR2g/10分)を使用した以外は実施例
1と同様にして樹脂組成物(MFR10g/10分)を
得、該樹脂組成物から実施例1と同様にして厚さ12μ
mのストレッチ包装用フィルムを得るとともに、該スト
レッチ包装用フィルムを巻き取った。
【0036】(実施例4)エチレン含量26mol%の
エチレン−ビニルアルコール共重合体(重合度550、
けん化度98%、MFR4g/10分)100重量部、
ジグリセリン(分子量166.17)9重量部をニーダ
ーミキサーにより溶融混練して樹脂組成物(MFR12
g/10分)とし、該樹脂組成物を押出機に導入して、
押出機先端に取り付けられたTダイ(クリアランス1.
2mm)から、ダイ温度220℃でフィルムに押出し、
押出直後のフィルムを押出速度の115%の速度の巻き
取りロールでテンションをかけて引っ張り、さらに該フ
ィルムの一面に、ポリビニルアルコール(重合度120
0、けん化度98%)をダイレクトグラビアコーターに
より厚さ2μmに塗工し、厚さ14μmのストレッチ包
装用フィルムを得るとともに、該ストレッチ包装用フィ
ルムを、ポリビニルアルコール層が巻芯側になるように
巻き取った。
【0037】(比較例1)エチレン−ビニルアルコール
共重合体として、エチレン含量45mol%のエチレン
−ビニルアルコール共重合体(重合度550、けん化度
98%、MFR6g/10分)を使用した以外は実施例
1と同様にして樹脂組成物(MFR20g/10分)を
得、該樹脂組成物から実施例1と同様にして厚さ12μ
mのストレッチ包装用フィルムを得るとともに、該スト
レッチ包装用フィルムを巻き取った。
【0038】(比較例2)エチレン−ビニルアルコール
共重合体の代わりに、ポリビニルアルコール(重合度5
00、けん化度98%、MFR10g/10分)を使用
した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得、該樹
脂組成物から実施例1と同様にしてTダイから押出した
が、フィルムは得られなかった。
【0039】(比較例3)ジグリセリンの添加量を3重
量部とした以外は実施例1と同様にして樹脂組成物(M
FR7g/10分)を得、該樹脂組成物から実施例1と
同様にして厚さ12μmのストレッチ包装用フィルムを
得るとともに、該ストレッチ包装用フィルムを巻き取っ
た。
【0040】(比較例4)ジグリセリンの添加量を25
重量部とした以外は実施例1と同様にして樹脂組成物
(MFR36g/10分)を得、該樹脂組成物から実施
例1と同様にして厚さ12μmのストレッチ包装用フィ
ルムを得るとともに、該ストレッチ包装用フィルムを巻
き取った。
【0041】実施例及び比較例で得られたストレッチ包
装用フィルムはいずれも優れた光沢性を有していた。ま
た、各ストレッチ包装用フィルムについて、引張破壊伸
び、防曇性、耐熱性、引張破壊強さ、カット性及び自動
包装機適性を以下の通り評価し、結果を表1に示した。
尚、実施例4で得られたストレッチ包装用フィルムにつ
いては、ストレッチ包装を行う際、そのポリビニルアル
コール層が外側になるようにした。
【0042】(引張破壊伸び)ストレッチ包装用フィル
ムの長手方向(MD)及び長手方向に直行する幅方向
(TD)の引張破壊伸びをJIS K 7127に準拠
して測定した。尚、試験片は3号形試験片を使用し、試
験速度は500mm/分で行った。
【0043】(防曇性)縦120mm×横200mmの
長方形状のプラスチック製のトレーに、水100gを染
み込ませた脱脂綿を入れ、ストレッチ包装用フィルムで
1重にストレッチ包装し、包装体とした。該包装体を温
度0℃の状態に30分間放置した後、包装体を目視によ
り観察し、以下の通り評価した。 ○:ストレッチ包装用フィルム表面に水滴が付着してお
らず、包装体の内容物が視認可能であった。 △:ストレッチ包装用フィルム表面に水滴が付着してい
たが、包装体の内容物は視認可能であった。 ×:ストレッチ包装用フィルム表面に水滴が付着してお
り、包装体の内容物は視認不可能であった。
【0044】(耐熱性)縦120mm×横200mmの
長方形状のプラスチック製の耐熱トレーに、縦80mm
×横150mmの長方形状の300gの重りをのせ、ス
トレッチ包装用フィルムで1重にストレッチ包装し、包
装体とした。該包装体を3個用意し、3個を3段積みに
して500Wの電子レンジに入れ、2分間加熱後に取り
出す作業を繰り返し、ストレッチ包装用フィルムが熱融
着し始める温度を測定した。
【0045】(引張破壊強さ)ストレッチ包装用フィル
ムの長手方向(MD)及び長手方向に直行する幅方向
(TD)の引張破壊強さをJIS K 7127に準拠
して測定した。尚、試験片は3号形試験片を使用し、試
験速度は500mm/分で行った。
【0046】(カット性)巻き取ったストレッチ包装用
フィルムを幅300mmのロール状に切断し、市販の簡
易ノコ刃付の家庭用ラップ箱へ入れ、該箱からストレッ
チ包装用フィルムを200mm引き出した状態で、簡易
ノコ刃によりカットを行った。これを10回繰り返し、
ストレッチ包装用フィルムがノコ刃に沿ってカットされ
なかったカットミスの回数を数え、以下の通り評価し
た。 ○:カットミスが1回以下 △:カットミスが2〜5回 ×:カットミスが6回以上
【0047】(自動包装機適性)巻き取ったストレッチ
包装用フィルムを幅500mmのロール状に切断し、突
上げ式自動包装機にセットした。その後、縦120mm
×横200mmのプラスチック製のトレー100個を連
続してストレッチ包装し、美麗に包装することができた
包装体の個数を数え、以下の式により包装成功率を算出
した。 包装成功率(%)={美麗な包装体個数(個)/100
(個)}×100
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明のストレッチ包装用フィルムは、
特定のエチレン−ビニルアルコール共重合体と多価アル
コールとからなり、かつ、長手方向の引張破壊伸びが特
定範囲にあるので、ストレッチ包装用フィルムとして好
適な柔軟性及び強度を有しており、ストレッチ包装に使
用される自動包装機適性に優れ、かつ、被包装物の突起
や外力により不意に破れ難く、二次取り扱い性にも優れ
ている。また、優れた防曇性及び耐水性を両立するもの
であり、食品などを包装後に低温で陳列した場合でもフ
ィルム内部の水分が結露して水滴となることがなく、優
れた視認性を確保することができるとともに、水分によ
り強度が低下したり、水溶することがなく、水分を含む
食品などの包装にも好適に使用される。また、優れた耐
熱性を有しており、電子レンジなどで加熱した場合でも
フィルム同士が融着したり破れたりすることがない。さ
らに、優れたカット性を有しており、家庭用ラップなど
の箱に簡易的に取り付けられた程度ののこ刃でも思い通
りに容易にカットすることができる。上記に加えて、塩
素不含の樹脂から構成されているので、焼却された場合
などでも環境に対する影響が小さい。本発明のストレッ
チ包装用フィルムの製造方法は、上記ストレッチ包装用
フィルムを生産効率よく、容易に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 65/40 BSG B65D 65/40 BSGF 4J002 BSN BSNF BSQ BSQF C08J 7/04 C08J 7/04 Z C08K 5/053 C08K 5/053 C08L 29/04 C08L 29/04 S // B29K 23:00 B29K 23:00 29:00 29:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 3E086 AA01 AB01 AC22 AD17 BA04 BA15 BA33 BB66 BB71 BB85 BB87 BB90 4D075 BB07X CA03 CA18 CA22 CA38 CA39 CB04 DA04 DB36 DB40 DC36 EB19 EB52 EB55 4F006 AA19 AA56 AB20 BA05 CA07 4F071 AA15X AA29 AA29X AA80 AA81 AC05 AF13 AF14 AF21 AF21Y AF32 AF45 AF56 AH04 BA01 BB06 BB07 BC01 BC02 4F207 AA10E AG01 AG03 AH81 KA01 KA17 KL84 KW26 KW41 4J002 BE031 CH022 EC046 EC056 ED036

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含量が5〜40mol%のエチ
    レン−ビニルアルコール共重合体100重量部及び多価
    アルコール5〜20重量部からなり、かつ、フィルム長
    手方向の引張破壊伸びが50〜200%である、ストレ
    ッチ包装用フィルム。
  2. 【請求項2】 多価アルコールがグリセリン又はジグリ
    セリンである、請求項1に記載のストレッチ包装用フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のストレッチ包装
    用フィルムの一面に、重合度が1100以上、けん化度
    が97%以上のポリビニルアルコール系樹脂からなる耐
    水層が積層一体化されてなる、ストレッチ包装用フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 エチレン含量が5〜40mol%のエチ
    レン−ビニルアルコール共重合体100重量部及び多価
    アルコール5〜20重量部を溶融混練し、フィルムに押
    出するとともに、フィルムにテンションをかけることを
    特徴とする、請求項1又は2に記載のストレッチ包装用
    フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 エチレン含量が5〜40mol%のエチ
    レン−ビニルアルコール共重合体100重量部及び多価
    アルコール5〜20重量部を溶融混練し、フィルムに押
    出するとともに、フィルムにテンションをかけ、さら
    に、該フィルムの一面に、重合度が1100以上、けん
    化度が98%以上のポリビニルアルコール系樹脂を塗工
    することを特徴とする、請求項3に記載のストレッチ包
    装用フィルムの製造方法。
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