JP2002284724A - 合成炭化水素化合物の製造方法 - Google Patents

合成炭化水素化合物の製造方法

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JP2002284724A JP2001091975A JP2001091975A JP2002284724A JP 2002284724 A JP2002284724 A JP 2002284724A JP 2001091975 A JP2001091975 A JP 2001091975A JP 2001091975 A JP2001091975 A JP 2001091975A JP 2002284724 A JP2002284724 A JP 2002284724A
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Takeyoshi Den
建順 傳
Kenji Nishimura
建二 西村
Ko Hatakeyama
耕 畠山
Kazunori Yamagata
和則 山縣
Yuurikei Yamano
友里恵 山野
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の炭化水素を含む原料から、簡易な製造
システムによって、有害な排気や重金属類等の2次処理
物を発生させることなく、容易にメタノール等の炭化水
素化合物を製造することができる、合成炭化水素化合物
の製造方法を提供する。 【解決手段】 500m以上の深海に、内部の圧力を周
囲の海水圧と略同圧に保持可能な容器を位置させ、当該
容器1内において炭化水素を含む原料を5MPa以上の
圧力下で、かつ800℃以上の温度でガス化させ、得ら
れた生成物を固気および気液分離した後に、分離された
水素ガスおよび一酸化炭素ガスを200m〜500mの
範囲の深海に導き、当該海水圧下において疎水層および
合成触媒層を通過させることにより炭化水素化合物に合
成して海上に回収することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素を含む様
々な原料から、メタノール等の炭化水素化合物を製造す
るための製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、メタノールやジメチルエーテ
ル(DME)等の炭化水素化合物を製造する方法とし
て、ガス化炉を用いたガス化合成プロセスが知られてい
る。図3は、上記メタノール(CHOH)を製造す
るための従来のガス化合成プロセスを示すもので、例え
ば海上輸送された炭化水素を含む原料有機物に、酸素お
よび蒸気を加えてガス化炉においてガス化させ、排出さ
れた気体を水洗して一部一酸化炭素(CO)を水性ガス
シフト反応により水素に変化させた後に、昇圧して酸性
ガスを除去し、得られた水素ガス(H)と一酸化炭
素とを、合成プロセスにおいて、 CO+2H→CHOH で表されるように合成することにより、上記メタノール
を製造するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のガス化合成プロセスにあっては、ガス化炉から合
成プロセスに至るまでの間に、原料となる水素ガスおよ
び一酸化炭素以外のH S、NH、CO等のガ
スを除去する必要があり、工程が複雑化するとともに、
特にCOが大量に放出される結果、環境に悪影響を
及ぼすという問題点があった。加えて、一般に合成プロ
セスは2〜5MPaの高圧条件下で行なわれるために、
耐圧設備が必要になり、さらには気体圧縮のためにも大
きな動力が必要となるために、総じて製造コストが嵩む
という問題点があった。
【0004】他方、総計で年間4〜5億トンにもおよぶ
産業廃棄物や家庭から出る一般廃棄物は、これまで大部
分が埋め立てによって処理されていたが、埋立地の枯渇
等により、近年では焼却炉等によって焼却処分される比
率が高まっている。
【0005】ところが、このような焼却処分による従来
の廃棄物の処理方法にあっては、廃棄物を焼却する際
に、不完全燃焼や廃棄物中の塩素、窒素、イオウ等に起
因して、ダイオキシン類、NOx、SOx等の有害なガ
スや、さらには飛灰、重金属類等の様々な2次処理物を
発生するために、環境保護の観点から、別途これら2次
処理物の無害化処理も行なう必要があるという問題点が
あった。
【0006】そこで、上記問題点を解決するための廃棄
物の処理方法として、可燃性の廃棄物を超臨界等の高温
高圧水中において燃焼することにより、最終的に二酸化
炭素(CO)、水および無機塩等の無害なものに転
換する技術が開発されている。当該処理方法によれば、
完全燃焼を行なうことにより、ダイオキシン類等の有害
ガスを発生することが無く、また生成物に対しても2次
処理を行なう必要も無いという利点がある。
【0007】しかしながら、上記廃棄物の処理方法にお
いては、高温高圧下において処理を行なうために、耐圧
設備や高圧供給系が必要となり、設備費用が嵩むととも
に、装置腐食等の対策が必要になる。加えて、大量処理
が難しいうえに、依然として二酸化炭素や金属塩および
金属化合物等の2次処理物の発生が避けられないという
問題点があった。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、各種の炭化水素を含む原料から、簡易な製造シス
テムによって、有害な排気や重金属類等の2次処理物を
発生させることなく、容易にメタノール等の炭化水素化
合物を製造することができる、合成炭化水素化合物の製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る合成炭化水素化合物の製造方法は、500m以上
の深海に、内部の圧力を周囲の海水圧と略同圧に保持可
能な容器を位置させ、当該容器内において炭化水素を含
む原料を5MPa以上の圧力下で、かつ800℃以上の
温度でガス化させ、得られた生成物を固気および気液分
離した後に、分離された水素ガスおよび一酸化炭素ガス
を200m〜500mの範囲の深海に導き、当該海水圧
下において疎水層および合成触媒層を通過させることに
より炭化水素化合物に合成して海上に回収することを特
徴とするものである。
【0010】ここで、請求項2に記載の発明は、上記原
料に、アルカリ成分を添加することを特徴とするもので
あり、さらに請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の原料が、廃棄物および化石燃料を含むことを
特徴とするものである。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれかに記載の発明において、海上から上記容
器に至る供給管を介して、重力によって上記原料を上記
容器内に連続的に供給するとともに、酸化剤を供給し、
かつ上記固気および固液分離によって分離された二酸化
炭素および金属化合物を含む排出物を海水中に放出する
ことを特徴とするものである。
【0012】請求項1〜4のいずれかに記載の合成炭化
水素化合物の製造方法によれば、500m以上の深海に
おける5MPa以上の圧力を利用し、炭化水素を含む原
料を800℃以上の高温でガス化させているので、還元
雰囲気でガス化反応が行なわれる結果、ダイオキシン類
およびNOxやSOx等の有害ガスを排出することがな
い。なお、この際に、原料の一部は、部分酸化されて温
度を維持する熱源となる。
【0013】そして、上記ガス化によって、一酸化炭素
ガス、水素ガス、二酸化炭素、水、微量の水溶性無機化
合物および不溶性金属化合物が生成する。そこで、これ
ら生成物を固気分離および気液分離することにより、合
成原料となる一酸化炭素ガスおよび水素ガスと、上記圧
力下において液体となる二酸化炭素および水溶性無機化
合物と、固体としての不溶性金属化合物とに分離し、分
離された水素ガスおよび一酸化炭素ガスを200m〜5
00mの範囲の深海に導き、当該海水圧下において疎水
層および合成触媒層を通過させることにより炭化水素化
合物に合成しているので、高温高圧下におけるガス化で
あるにも拘わらず、耐圧設備や微粉化による高圧供給系
が必要でなく、簡易な製造システムによって容易にメタ
ノール等の炭化水素化合物を製造することができる。
【0014】この際に、請求項2に記載の発明のよう
に、上記原料にNaOH等のアルカリやアルカリ土金属
を含むアルカリ成分を添加すれば、上記ガス化において
生成した微量のHSやHCl等の水溶性無機化合物
と反応させて無害化処理することが可能になる。
【0015】さらに、請求項3に記載の発明のように、
上記原料として、廃棄物および化石燃料を含むものを用
いれば、当該廃棄物に含まれる炭化水素および化石燃料
のガス化によって、合成原料となる一酸化炭素および水
素ガスを生成することができるために、各種廃棄物を、
有害な排気や重金属類等の2次処理物を全く発生させる
ことなく、安定的に無害化処理することができる。この
際に、上記廃棄物としては、炭化水素を多く含む有機物
であることが好適である。
【0016】また、請求項4に記載の発明においては、
海上から上記容器に至る供給管を介して、重力によって
炭化水素を含む原料を容器内に連続的に供給するととも
に、上記固気および固液分離によって分離された二酸化
炭素および金属化合物を含む排出物を海水中に放出して
いるので、海上において粗粉砕後、供給管から常圧で供
給するのみで、容器内において連続的に高温高圧のガス
化を行なうことにより、上記炭化水素化合物の効率的な
製造が可能になるとともに、特に原料として廃棄物およ
び化石燃料の混合物を使用した場合には、当該廃棄物の
大量処理も並行して行なうことが可能になる。
【0017】しかも、海水中に放出された二酸化炭素
は、500m以上の深海(5MPa以上の圧力下)にお
いては、10℃以下で液化し、かつ液化二酸化炭素は安
定的であり、単に上記容器から排出するのみで、そのま
ま海底まで沈殿する。この際に、海水と反応することで
二酸化炭素ハイドレートを生成して固定化することも考
えられる。
【0018】また、同様に容器から排出された生成物中
の微量なMCl、MBr(M:アルカリまたはアルカリ
土類金属)等の無機化合物は、海水によって希釈化され
る。この際に、請求項2に記載のアルカリ成分として、
特に水酸化ナトリウム(NaOH)等のナトリウムを添
加すれば、微量な無機化合物として、NaCl等が生成
され、これら無機化合物に含まれるNa分は、もともと
海水中に多く含まれる成分であるために、希釈化が円滑
に行なわれるとともに、環境に悪影響を与えることが無
い。
【0019】また、上記容器から排出された金属化合物
は、海底に沈殿し岩石を形成することになる。このよう
に、本発明に係る合成炭化水素化合物の製造方法によれ
ば、各種の炭化水素を含む原料から、簡易な製造システ
ムによって、有害な排気や重金属類等の2次処理物を発
生させることなく、容易にメタノール等の炭化水素化合
物を製造することができる、
【0020】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
合成炭化水素化合物の製造方法の一実施形態を行なうた
めの製造システムを示すもので、図中符号1は、深度が
500m以上となる深海にまで沈められたガス化反応器
(容器)である。このガス化反応器1は、内部の圧力を
周囲の海水圧と略同圧に保持可能となるように、外皮が
可撓性を有する保温材2によって構成された円筒状部材
で、閉じられた上端部には、開閉弁3を介して海上の廃
棄物および化石燃料の混合物を貯蔵する原料貯蔵槽4か
ら垂下された供給管5が接続されている。また、このガ
ス化反応器1の閉じられた下端部には、排出弁を有する
排出管6が接続されている。
【0021】さらに、このガス化反応器1には、海上に
設けられた酸化剤としての酸素を蓄えた酸化剤槽7から
海中に導入された酸化剤供給管8が接続されている。一
方、ガス化反応器1の内部には、点火用の電極(図示を
略す)が配設されるとともに、温度検出器9が設けら
れ、この温度検出器からの検出信号に基づいて、供給管
5の開閉弁3および酸化剤供給管8の流量調整弁10を
開閉制御する制御装置11が設けられている。
【0022】また、ガス化反応器1内の上部には、多孔
質のフィルタを有する固気分離器12が設けられ、この
固気分離器12の上部には、分離された気体分をガス化
反応器1の外部に導く排気ライン13が設けられてい
る。この排気ライン13は、冷却器14が介装されると
ともに、海水と同温、同圧に保持された気液分離器15
に導かれている。そして、この気液分離器15を経た気
体分は、疎水層および触媒層が内蔵された合成管16を
経て、合成された炭化水素化合物の回収管17から海上
に設けられた炭化水素化合物の貯蔵槽18に送られるよ
うになっている。
【0023】ここで、上記触媒層としては、例えばメタ
ノールを製造する場合には、CuO/ZnOにAl
、TiO、SiO、ZrOなどの添
加物を加えたものが好適であり、DMEを製造する場合
には、CuO/ZnOとγ−Alあるいはゼ
オライトを混合したものが好適である。
【0024】他方、気液分離器15の下端部には、分離
された液体分をガス化反応器1内に導入する戻りライン
19の一端部が接続され、この戻りライン19の他端部
は、ガス化反応器1内に設けられた小型燃焼器20に接
続されている。そして、この小型燃焼器20には、上記
酸化剤供給管8からの枝配管8aが開閉弁21を介して
導入されるとともに、内部に設けられた温度検出器から
の検出信号によって当該開閉弁21を開閉制御する制御
装置22が設けられている。また、小型燃焼器20の下
部には、内部の反応によって生成された排出物をガス化
反応器1の外部に放出するための排出ライン23が接続
されている。
【0025】次いで、上記構成からなる製造システムを
用いた本発明の一実施形態について説明する。先ず、輸
送船24によって搬送されてきた有機廃棄物および石
炭、重油あるいは軽油等の化石燃料を、原料貯蔵槽4に
投入して混合するとともに、得られた原料に水酸化ナト
リウム(NaOH)を添加し、要すれば海水を加えてス
ラリー化した後に、重力によって供給管5からガス化反
応器1内に供給することにより、上記供給管5内および
ガス化反応器1内に上記原料を充填する。
【0026】これと並行して、ガス化反応器1内および
小型燃焼器20内に、酸化剤供給管8から酸化剤として
の酸素ガスを供給しつつ、点火用電極を作動させてガス
化反応器1内の原料の一部を部分酸化させ、残部をガス
化させる。この際に、温度検出器9からの検出信号に基
づいて、制御装置11によって開閉弁3および流量調整
弁10の開閉を制御することにより、ガス化反応器1内
のガス化温度を、800℃以上、好ましくは1000℃
以上に保持する。
【0027】これにより、ガス化反応器1内において、
500m以上の深海における5MPa以上の圧力を利用
した800℃以上の高温高圧下における原料のガス化が
行なわれる。この際のガス化反応器1内における反応を
示せば、以下の通りである。 熱分解:有機分(C、H、O、N、S、Cl等) →重質分、CO、CO、H2、CH、HS、NH、HCl 等 部分酸化: C+(n/2)O→nCO+(m/2)H ガス化: C+nHO→nCO+(n+m/2)H CO+HO→CO+H C+CO→2CO
【0028】このように、上記原料に含まれる炭化水素
から一酸化炭素ガス、水素ガス、二酸化炭素ガス、水
(水蒸気)等の気体が生成されるとともに、上記HC
l、HSについては、原料に添加したNaOHによ
り、例えば、 2NaOH+HS→NaS(沈殿)+2HO NaOH+HCl→NaCl+HO で表されるように、微量のNaCl等の水溶性無機化合
物になる。
【0029】そして、上記気体は、固気分離器12を介
して冷却器14に導かれ、海水で冷却されることによ
り、一酸化炭素ガスおよび水素ガスと、液化した水、二
酸化炭素および水溶性のNHに分かれ、合成の原料
となる一酸化炭素ガスおよび水素ガスは、その浮力によ
って合成管16へと送られる。次いで、この合成管16
内を通過する際に、2MPa〜5MPaの圧力下におい
て上記触媒による合成が行なわれ、メタノールあるいは
DMEなどの炭化水素化合物となって、回収管17から
海上の貯蔵槽18へと送られる。なお、この合成に際し
て必要とされる温度条件は、反応熱によって賄われる。
【0030】他方、気液分離器15において分離された
液体分は、小型燃焼器20へ送られ、枝配管8aから供
給される酸化剤(酸素)によって酸化されるとともに、 4NH+3O→2N+6HO で示されるように、NHが酸化されて窒素ガスと水
になる。そして、これら窒素ガス、水および二酸化炭素
は、排出ライン23から系外に放出される。ちなみに、
二酸化炭素は、500m以上の深海(5MPa以上の圧
力下)においては、10℃以下で液化し、かつ液化二酸
化炭素は安定的であるために、そのまま海底まで沈殿す
るとともに、海水と反応することで二酸化炭素ハイドレ
ートを生成して固定化することも考えられる。
【0031】また、同様にガス化反応器1内の不溶性N
Sおよび金属化合物は、排出管6から海中に排出
され、海底に沈殿して岩石を形成する。そして、これら
生成物の排出に伴って、新たな原料が重力によって連続
的に供給管5からガス化反応器1内へと供給されること
により、当該上記炭化水素化合物の製造と、廃棄物の無
害化処理とが並行して行なわれる。
【0032】このように、上記合成炭化水素化合物の製
造方法によれば、500m以上の深海に設けられたガス
化反応器1内において効率的なガス化が行なわれるため
に、ダイオキシン類およびNOxやSOx等の有害ガス
を排出することが無い。加えて、炭化水素を含む多様な
有機廃棄物の処理に対応することができ、特にCl、
S、P、N、F、Brなどを含む有害成分のある廃プラ
スチック、ゴミ、汚泥あるいはPCBやダイオキシンに
汚染された劇毒物等もついても、確実に無害化処理する
ことができる。
【0033】したがって、上記合成炭化水素化合物の製
造方法によれば、各種の廃棄物から有害な排気や重金属
類等の2次処理物を全く発生させることなく、有用なメ
タノール等の炭化水素化合物を製造することができると
ともに、これと並行して安定的に上記廃棄物の無害化処
理を行なうことができる。しかも、高温高圧下における
ガス化であるにも拘わらず、耐圧設備や微粉化による高
圧供給系が必要でなく、簡易な設備によって上記製造お
よび処理を行なうことができる。
【0034】また、海上からガス化反応器1に至る供給
管5を介して、重力によって廃棄物を含む原料をガス化
反応器1内に連続的に供給しているので、海上において
粗粉砕後、供給管5から常圧で供給するのみで、ガス化
反応器1内において連続的に高温高圧下のガス化を行な
うことができ、よって連続的な炭化水素化合物の製造と
廃棄物の大量処理を行なうことができるとともに、上記
制御装置11、22によって、ガス化反応器1内および
小型燃焼器20内を、常時最適な温度に保持することが
できる。
【0035】また、予め廃棄物および化石燃料を混合し
た原料に、水酸化ナトリウム(NaOH)を添加し、高
温高圧のガス化によって生成した微量のNaCl、Na
Br等の無機化合物を海水中に排出して希釈化している
ので、環境に悪影響を与える虞も無い。
【0036】なお、上記実施形態においては、本発明に
係る容器として、図2に示した構成のガス化反応器1を
用いた場合に付いてのみ説明したが、これに限るもので
はなく、内部の圧力を周囲の海水圧と略同圧に保持可能
な容器であれば、様々な態様の容器を適用することが可
能である。また、ガス化反応器1内において生成したN
を直接海水中に放出可能である場合には、小型燃
焼器20を省略することも可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4のい
ずれかに記載の本発明に係る合成炭化水素化合物の製造
方法によれば、500m以上の深海に設けられたガス化
反応器内において効率的なガス化が行なわれる結果、ダ
イオキシン類およびNOxやSOx等の有害ガスを排出
することが無く、よって有害な排気や重金属類等の2次
処理物を全く発生させることなく、安定的に炭化水素化
合物の製造を行なうことができるうえ、さらに高温高圧
のガス化であるにも拘わらず、耐圧設備や微粉化による
高圧供給系が必要でなく、簡易な製造システムによって
上記製造を行なうことができる。また、上記原料とし
て、炭化水素を含む有機廃棄物と化石燃料との混合物を
使用すれば、当該廃棄物の無害化処理も併せて行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物の処理方法の一実施形態を
示す概略構成図である。
【図2】図1の容器部分を示す断面図である。
【図3】従来の炭化水素化合物の製造プロセスを示す概
略構成図である。
【符号の説明】
1 ガス化反応器(容器) 3、21 開閉弁 4 原料貯蔵槽 5 供給管 6 排出管 7 酸化剤槽 8 酸化剤供給管 12 固気分離器 15 気液分離器 16 合成管 17 回収管 18 貯蔵槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 41/09 C07C 43/04 D 43/04 C07B 61/00 C // C07B 61/00 300 300 B09B 3/00 ZAB (72)発明者 畠山 耕 東京都千代田区丸の内1−5−1 三菱マ テリアル株式会社環境エネルギー研究所内 (72)発明者 山縣 和則 東京都千代田区丸の内1−5−1 三菱マ テリアル株式会社環境エネルギー研究所内 (72)発明者 山野 友里恵 東京都千代田区丸の内1−5−1 三菱マ テリアル株式会社環境エネルギー研究所内 Fターム(参考) 4D004 AA01 BA06 CA12 CA27 DA03 DA06 DA07 DA20 4H006 AA02 AC41 AC43 BA05 BA07 BA09 BA10 BA33 BC11 BD21 BD81 BD84 BE20 BE40 DA10 FE11 GN05 GP30 4H039 CA60 CA61 CB20 CL35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 500m以上の深海に、内部の圧力を周
    囲の海水圧と略同圧に保持可能な容器を位置させ、当該
    容器内において炭化水素を含む原料を5MPa以上の圧
    力下で、かつ800℃以上の温度でガス化させ、得られ
    た生成物を固気および気液分離した後に、分離された水
    素ガスおよび一酸化炭素ガスを200m〜500mの範
    囲の深海に導き、当該海水圧下において疎水層および合
    成触媒層を通過させることにより炭化水素化合物に合成
    して海上に回収することを特徴とする合成炭化水素化合
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記原料に、アルカリ成分を添加するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の合成炭化水素化合物の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 上記原料は、廃棄物および化石燃料を含
    むことを特徴とする請求項1または2に記載の合成炭化
    水素化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 海上から上記容器に至る供給管を介し
    て、重力によって上記原料を上記容器内に連続的に供給
    するとともに、酸化剤を供給し、かつ上記固気および気
    液分離によって分離された二酸化炭素および金属化合物
    を含む排出物を海水中に放出することを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の合成炭化水素化合物の
    製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014162746A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Ube Ind Ltd 炭酸ジアルキル及びシュウ酸ジアルキルの製造方法、並びに製造装置

Cited By (1)

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JP2014162746A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Ube Ind Ltd 炭酸ジアルキル及びシュウ酸ジアルキルの製造方法、並びに製造装置

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