JP2002280150A - 面状ヒータ - Google Patents

面状ヒータ

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JP2002280150A
JP2002280150A JP2001077358A JP2001077358A JP2002280150A JP 2002280150 A JP2002280150 A JP 2002280150A JP 2001077358 A JP2001077358 A JP 2001077358A JP 2001077358 A JP2001077358 A JP 2001077358A JP 2002280150 A JP2002280150 A JP 2002280150A
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planar heater
sticking
area
conductive fiber
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JP2001077358A
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Takeshi Miura
剛 三浦
Tatsuya Osaki
達也 大崎
Hiroyuki Tsuboi
宏之 坪井
Shingo Tanaka
真吾 田中
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性繊維混抄紙と導電性繊維混抄紙に取り
付けられた電極とを有する面状発熱体と、面状発熱体を
被覆する絶縁層とを備え、支持体の湾曲表面に貼着され
る面状ヒータであって、部分的な低温化が緩和された面
状ヒータを提供する。 【解決手段】 導電性繊維混抄紙と導電性繊維混抄紙に
取り付けられた電極とを有する面状発熱体と、面状発熱
体を被覆する絶縁層とを備え、支持体の湾曲表面に貼着
される面状ヒータであって、貼着により面積が拡大する
部位の単位面積当たりの抵抗値が、貼着により面積が拡
大しない部位に比べて小さな値に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性繊維混抄紙
と導電性繊維混抄紙に取り付けられた電極とを有する面
状発熱体と、面状発熱体を被覆する絶縁層とを備え、支
持体の湾曲表面に貼着される面状ヒータに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】導電性繊維混抄紙と導電性繊維混抄紙に
取り付けられた電極とを有する面状発熱体と、面状発熱
体を被覆する絶縁層とを備える面状ヒータを、支持体の
湾曲表面に貼着して、各種暖房装置を構成することが可
能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】支持体の3次元湾曲表
面に面状ヒータを貼着する場合、面状ヒータの或る部位
は引き伸ばされて面積が拡大し、他の或る部位は押し縮
められて面積が縮小し、更に他の或る部位は伸縮せず貼
着の前後で面積は変化しない。貼着により面積が拡大す
る部位では、導電性繊維同士間の接触抵抗が増加し、単
位面積当たりの抵抗値が増加する。この結果、貼着によ
り面積が縮小して単位面積当たりの抵抗値が減少した部
位や貼着により面積が変化せず単位面積当たりの抵抗値
が不変の部位に比べて、貼着により面積が拡大した部位
を流れる電流値が小さくなり、貼着により面積が拡大し
た部位が低温化する。低温領域の発生により、暖房装置
利用者の快適感が低下する。本発明は上記問題に鑑みて
なされたものであり、導電性繊維混抄紙と導電性繊維混
抄紙に取り付けられた電極とを有する面状発熱体と、面
状発熱体を被覆する絶縁層とを備え、支持体の湾曲表面
に貼着される面状ヒータであって、部分的な低温化が緩
和された面状ヒータを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、導電性繊維混抄紙と導電性繊維
混抄紙に取り付けられた電極とを有する面状発熱体と、
面状発熱体を被覆する絶縁層とを備え、支持体の湾曲表
面に貼着される面状ヒータであって、貼着により面積が
拡大する部位の単位面積当たりの抵抗値が、貼着により
面積が拡大しない部位に比べて小さな値に設定されてい
ることを特徴とする面状ヒータを提供する。貼着により
面積が拡大する部位の単位面積当たりの抵抗値が、貼着
により面積が拡大しない部位に比べて小さな値に設定さ
れていれば、支持体への貼着後に、貼着により面積が拡
大した部位の単位面積当たりの抵抗値は、貼着により面
積が拡大しなかった部位の単位面積当たりの抵抗値と同
等になる。この結果、貼着により面積が拡大した部位の
低温化が緩和される。
【0005】本発明においては、導電性繊維混抄紙と導
電性繊維混抄紙に取り付けられた電極とを有する面状発
熱体と、面状発熱体を被覆する絶縁層とを備え、支持体
の湾曲表面に貼着される面状ヒータであって、貼着によ
り面積が拡大する部位を含む電極間延在方向に直交する
方向の帯状部分の単位巾当たりの抵抗値が、貼着により
面積が拡大する部位を含まない電極間延在方向に直交す
る方向の帯状部分の単位巾当たりの抵抗値に比べて、大
きな値に設定されていることを特徴とする面状ヒータを
提供する。電極間延在方向に直交する方向の帯状部分の
単位巾当たりの抵抗値が大きいと、当該帯状部分の単位
面積当たりの発熱量が増大し、当該帯状部分は高温化す
る。従って、貼着により面積が拡大する部位を含む電極
間延在方向に直交する方向の帯状部分の単位巾当たりの
抵抗値が、貼着により面積が拡大する部位を含まない電
極間延在方向に直交する方向の帯状部分の単位巾当たり
の抵抗値に比べて、大きな値に設定されていれば、貼着
により面積が拡大する部位を含む電極間延在方向に直交
する方向の帯状部分全体が、貼着により面積が拡大する
部位を含まない電極間延在方向に直交する方向の帯状部
分に比べて高温化するので、貼着により面積が拡大する
部位の低温化が緩和される。
【0006】本発明の好ましい態様においては、面状発
熱体と絶縁層の接着強度により抵抗値分布が制御されて
いる。導電性繊維混抄紙と絶縁層との接着強度が大きい
と、導電性繊維混抄紙が圧縮され導電性繊維同士の接触
抵抗が減少し、面状発熱体の単位面積当たりの抵抗値が
減少する。従って、導電性繊維混抄紙と絶縁層との接着
強度分布を制御することにより、面状ヒータの単位面積
当たりの抵抗値分布を制御することができる。
【0007】本発明の好ましい態様においては、面状発
熱体と絶縁層を積層加工する際の積層圧力により接着強
度が制御されている。面状発熱体と絶縁層を積層加工す
る際の積層圧力、すなわち印加する外力による圧力と、
導電性繊維混抄紙内部に浸透した接着剤が乾燥収縮する
ことによる圧力とを制御することにより、導電性繊維混
抄紙と絶縁層との接着強度を制御し、ひいては面状ヒー
タの単位面積当たりの抵抗値分布を制御することができ
る。接着剤が乾燥収縮することによる圧力は、接着剤の
使用量を制御することにより制御できる。
【0008】本発明の好ましい態様においては、面状ヒ
ータに形成する凹凸の密度、深さ、平面寸法の何れかに
より接着強度が制御されている。面状ヒータを支持体の
湾曲表面に貼着する際のエア抜きのために、面状ヒータ
に予め凹凸を形成する場合がある。凹凸の形成は、凹凸
を形成した金型を用いて積層加工する、金型と被加工物
との間に凹凸形成用の型板を挟んで積層加工する等の方
法により行われる。凹凸形成の際に、導電性繊維混抄紙
が圧縮され、導電性繊維同士の接触抵抗が変化する。高
密度で凹凸が形成された部位、浅い凹凸が形成された部
位、平面寸法の小さな凹凸が形成された部位では、凹凸
形成時の金型や型板と積層体との間の面圧が小さいの
で、凹凸形成による面状発熱体と絶縁層の接着強度の増
加量は少ない。低密度で凹凸が形成された部位、深い凹
凸が形成された部位、平面寸法の大きな凹凸が形成され
た部位では、凹凸形成時の金型や型板と積層体との間の
面圧が大きいので、凹凸形成による面状発熱体と絶縁層
の接着強度の増加量は大きい。従って、面状ヒータに形
成する凹凸の密度、深さ、平面寸法の何れかにより接着
強度を制御することができる。
【0009】本発明の好ましい態様においては、導電性
繊維の配向により抵抗値分布が制御されている。導電性
繊維の配向を制御することにより、面状発熱体の抵抗値
分布を制御することができる。
【0010】本発明においては、導電性繊維混抄紙と導
電性繊維混抄紙に取り付けられた電極とを有する面状発
熱体と、面状発熱体を被覆する絶縁層とを備え、支持体
の湾曲表面に貼着される面状ヒータであって、貼着によ
り面積が拡大する部位を含む電極間延在方向に直交する
帯状部分の長さが、貼着により面積が拡大する部位を含
まない電極間延在方向に直交する帯状部分の長さに比べ
て小さな値に設定されていることを特徴とする面状ヒー
タを提供する。面状ヒータの電極間延在方向に直交する
方向の巾が広い部位では、単位面積当たりの発熱量は少
なく、当該巾の狭い部位では単位面積当たりの発熱量は
多い。貼着により面積が拡大する部位を含む電極間延在
方向に直交する帯状部分の長さ(面状ヒータの電極間延
在方向に直交する方向の巾)が、貼着により面積が拡大
する部位を含まない電極間延在方向に直交する帯状部分
の長さ(面状ヒータの電極間延在方向に直交する方向の
巾)に比べて小さな値に設定されていれば、貼着により
面積が拡大する部位を含む電極間延在方向に直交する帯
状部分の単位面積当たりの発熱量は、貼着により面積が
拡大する部位を含まない電極間延在方向に直交する帯状
部分の単位面積当たりの発熱量よりも多くなり、貼着に
より面積が拡大する部位を含む電極間延在方向に直交す
る帯状部分は全体的に、貼着により面積が拡大する部位
を含まない電極間延在方向に直交する帯状部分よりも高
温になる。この結果、面積が拡大する部位の低温化が緩
和される。
【0011】本発明においては、支持体の湾曲表面に貼
着される面状ヒータであって、貼着により面積が拡大す
る部位の単位面積当たりの抵抗値が、貼着により面積が
拡大しない部位の単位面積当たりの抵抗値よりも小さな
値に設定されていることを特徴とする面状ヒータを提供
する。熱可塑性フィルムに発熱塗料が塗布され、或いは
所定のパターンに発熱塗料が印刷された面状ヒータを、
支持体の湾曲面に貼着すると、貼着により面積が拡大し
た部位では、導電性顔料同士の接触抵抗が増加して、単
位面積当たりの抵抗値が増加する。この場合でも、貼着
により面積が拡大する部位の単位面積当たりの抵抗値
が、貼着により面積が拡大しない部位の単位面積当たり
の抵抗値よりも小さな値に設定されていれば、支持体へ
の貼着後に、貼着により面積が拡大した部位の単位面積
当たりの抵抗値は、貼着により面積が拡大しなかった部
位の単位面積当たりの抵抗値と同等になる。この結果、
貼着により面積が拡大した部位の低温化が緩和される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施例に係る面状ヒータ
を説明する。図1に示すように、面状ヒータ1は、半馬
蹄形の平面形状を有する導電性繊維混抄紙2と、導電性
繊維混抄紙2の両端に取り付けられた電極3とを有する
面状発熱体と、面状発熱体を被覆する絶縁層4とを備え
ている。面状ヒータ1は、図2(a)に示すように、平
面形状が馬蹄形の便座5の湾曲した裏面に貼着されて、
暖房便座を構成する。図2(b)から分かるように、便
座5の面外方向へ屈曲した内縁部の先端5aと基部5
a′とは同一の電極間方向延在長さを有する。図1から
分かるように、導電性繊維混抄紙2の曲率の大きな湾曲
部2aにおいては、前記先端5aに貼着される内縁2b
の電極間方向延在長さは、前記基部5a′に貼着される
内縁近傍部2b′の電極間方向延在長さよりも短い。従
って、内縁近傍部2b′に皺を発生させることなく面状
ヒータ1を便座5の裏面に貼着するために、導電性繊維
混抄紙2の曲率の大きな湾曲部2aの内縁2bを電極間
方向に引き伸ばしつつ、面状ヒータ1を便座5の裏面に
貼着する必要がある。同様に、導電性繊維混抄紙2の曲
率の大きな湾曲部2aの外縁に皺を発生させることなく
面状ヒータ1を便座5の裏面に貼着するために、導電性
繊維混抄紙2の曲率の大きな湾曲部2aの外縁近傍部2
c′を電極間方向に引き伸ばしつつ、面状ヒータ1を便
座5の裏面に貼着する必要がある。面状ヒータ1を便座
5の裏面に貼着する際には、上記を勘案し、内縁近傍部
2b′を電極間方向長さ不変の基準部位とし、周辺の部
位を電極間方向に引き伸ばしつつ湾曲部2aを便座5の
裏面に貼着する。導電性繊維混抄紙2は、引き伸ばされ
て面積が拡大すると、導電性繊維同士の接触部の接触抵
抗が増加し、抵抗が増加する。従って、面状ヒータ1を
便座5の裏面に貼着すると、導電性繊維混抄紙2の曲率
の大きな湾曲部2aにおいて、内縁近傍部2b′を除く
部分の抵抗が増加する。導電性繊維混抄紙2の湾曲部2
aを除く部位は、湾曲の曲率が小さいので、便座5裏面
への貼着に際して形状変化せず、抵抗も変化しない。こ
の結果、暖房便座使用時に、導電性繊維混抄紙1の湾曲
部2aにおいて、内縁近傍部2b′に電流が集中して該
部が高温化し、他の部位が低温化する。湾曲部2aにお
いて、内縁近傍部2b′を除く部位が低温化することに
より、便座利用者の快適感が損なわれる。
【0013】上記問題を解決するために、面状ヒータ1
においては、湾曲部2aの内縁近傍部2b′を除く部位
の単位面積当たりの抵抗値が、内縁近傍部2b′の単位
面積当たりの抵抗値に比べて小さな値に予め設定されて
いる。湾曲部2aの内縁近傍部2b′を除く部位は、面
状ヒータ1を便座5裏面へ貼着する際に引き伸ばされて
面積が拡大する。この結果、面状ヒータ1の便座5裏面
への貼着後に、湾曲部2aの内縁近傍部2b′を除く部
位の単位面積当たりの抵抗値は、内縁近傍部2b′の単
位面積当たりの抵抗値と同等になる。この結果、暖房便
座使用時の、湾曲部2aの内縁近傍部2b′を除く部位
の低温化が緩和される。
【0014】図3に示すように、湾曲部2a内の、電極
間延在方向、すなわち一点鎖線Xの延在方向、に直交す
る方向の帯状部分2a′の、単位巾(一点鎖線Xの延在
方向の巾)当たりの抵抗値を、湾曲部2aを除く部位
の、電極間延在方向に直交する方向の帯状部分の、単位
巾当たりの抵抗値に比べて大きな値に設定しても良い。
湾曲部2a内の帯状部分2a′の単位巾当たりの抵抗値
が、湾曲部2aを除く部位の帯状部分の単位巾当たりの
抵抗値に比べて大きいと、帯状部分2a′の単位面積当
たりの発熱量は、湾曲部2aを除く部位の帯状部分の単
位面積当たりの発熱量に比べて多くなる。この結果、帯
状部分2a′は湾曲部2aを除く部位の帯状部分に比べ
て高温化し、湾曲部2aは他の部位に比べて高温化す
る。湾曲部2a全体が高温化することにより、湾曲部2
aの内縁近傍部2b′を除く部位の低温化が緩和され
る。
【0015】図4に示すように、湾曲部2a内の、電極
間延在方向に直交する方向の帯状部分2a′の長さ(電
極間延在方向に直交する方向の巾)を、湾曲部2aを除
く部位の、電極間延在方向に直交する方向の帯状部分の
長さ、よりも小さな値に設定しても良い。湾曲部2a内
の帯状部分2a′の長さが、湾曲部2aを除く部位の帯
状部分の長さに比べて小さいと、帯状部分2a′の単位
面積当たりの発熱量は、湾曲部2aを除く部位の帯状部
分の単位面積当たりの発熱量に比べて多くなる。この結
果、帯状部分2a′は湾曲部を除く部位の帯状部分に比
べて高温化し、湾曲部2aは他の部位に比べて高温化す
る。湾曲部2a全体が高温化することにより、湾曲部2
aの内縁近傍部2b′を除く部位の低温化が緩和され
る。尚この場合には、便座5の湾曲部2aに対峙する部
位も、狭巾に形成することになる。
【0016】導電性繊維混抄紙2の抵抗値分布を制御す
る方法を以下に説明する。 (方法1)導電性繊維混抄紙2と絶縁層4の接着強度に
より抵抗値分布を制御する。導電性繊維混抄紙2と絶縁
層4の接着強度が大きいと、導電性繊維混抄紙2が圧縮
され導電性繊維同士の接触抵抗が減少し、導電性繊維混
抄紙2の単位面積当たりの抵抗値が減少する。従って、
導電性繊維混抄紙2と絶縁層4の接着強度分布を制御す
ることにより、導電性繊維混抄紙2の抵抗値分布を制御
することができる。導電性繊維混抄紙2と絶縁層4の接
着強度は、両者を積層加工する際の積層圧力、すなわち
印加する外力による圧力と、導電性繊維混抄紙2内部に
浸透した接着剤が乾燥収縮することによる圧力とを制御
することにより制御することができる。接着剤が乾燥収
縮することによる圧力は、接着剤の使用量を制御するこ
とより、制御することができる。導電性繊維混抄紙2と
絶縁層4とを積層加工する際の、両者当接部からのエア
抜きを促進するために、積層体に凹凸を形成する場合が
ある。凹凸の形成は、凹凸を形成した金型を用いて積層
加工する、金型と被加工物との間に凹凸形成用の型板を
挟んで積層加工する等の方法により行われる。凹凸形成
の際に、導電性繊維混抄紙2が圧縮され、同電線繊維同
士の接触抵抗が変化する。高密度で凹凸が形成された部
位、浅い凹凸が形成された部位、平面寸法の小さな凹凸
が形成された部位では、凹凸形成時の金型や型板と積層
体との間の面圧が小さいので、凹凸形成による導電性繊
維混抄紙2と絶縁層4の接着強度の増加量は少ない。低
密度で凹凸が形成された部位、深い凹凸が形成された部
位、平面寸法の大きな凹凸が形成された部位では、凹凸
形成時の金型や型板と積層体との間の面圧が大きいの
で、凹凸形成による導電性繊維混抄紙2と絶縁層4の接
着強度の増加量は大きい。従って、面状ヒータ1に形成
する凹凸の密度、深さ、平面寸法の何れかにより導電性
繊維混抄紙2と絶縁層4の接着強度を制御することがで
きる。
【0017】(方法2)図5のY方向、すなわち湾曲部
2a中央部での電極間延在方向(一点鎖線Xの延在方
向)に直交する方向、に導電性繊維混抄紙2の導電性繊
維を配向する。導電性繊維混抄紙2は、導電性繊維と非
導電性繊維とが水中に分散したスラリーを抄紙機で抄紙
することにより製造される。導電性繊維の配向は、抄紙
工程において制御可能である。Y方向に導電性繊維を配
向すると、Y方向に直交する方向の抵抗が大きくなる。
この結果、Y方向に直交する方向に電流が流れる湾曲部
2aの単位面積当たりの抵抗値は、Y方向に対して斜め
に電流が流れる湾曲部2aを除く部位の単位面積当たり
の抵抗値よりも大きくなる。上記説明から分かるよう
に、導電性繊維の配向を制御することにより、抵抗値分
布を制御することができる。
【0018】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
は上記実施例に限定されない。熱可塑性フィルムに発熱
塗料が塗布され、或いは所定のパターンに発熱塗料が印
刷された面状ヒータを、支持体の湾曲面に貼着すると、
貼着により面積が拡大した部位では、導電性顔料同士の
接触抵抗が増加して、単位面積当たりの抵抗値が増加す
る。この場合でも、貼着により面積が拡大する部位の単
位面積当たりの抵抗値が、貼着により面積が拡大しない
部位の単位面積当たりの抵抗値よりも小さな値に設定さ
れていれば、支持体への貼着後に、貼着により面積が拡
大した部位の単位面積当たりの抵抗値は、貼着により面
積が拡大しなかった部位の単位面積当たりの抵抗値と同
等になる。この結果、貼着により面積が拡大した部位の
低温化が緩和される。本発明に係る面状ヒータは、便座
のみならず、他の種々の暖房装置に使用可能である。
【0019】
【発明の効果】上記説明から分かるように、貼着により
面積が拡大する部位の単位面積当たりの抵抗値が、貼着
により面積が拡大しない部位に比べて小さな値に設定さ
れていれば、支持体への貼着後に、貼着により面積が拡
大した部位の単位面積当たりの抵抗値は、貼着により面
積が拡大しなかった部位の単位面積当たりの抵抗値と同
等になる。この結果、貼着により面積が拡大した部位の
低温化が緩和される。従って本発明により、導電性繊維
混抄紙と導電性繊維混抄紙に取り付けられた電極とを有
する面状発熱体と、面状発熱体を被覆する絶縁層とを備
え、支持体の湾曲表面に貼着される面状ヒータであっ
て、部分的な低温化が緩和された面状ヒータが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る面状ヒータの構造図であ
る。(a)は平面図であり、(b)は(a)のb−b矢
視図である。
【図2】図1の面状ヒータが裏面に貼着された便座の構
造図である。(a)は上面図であり、(b)は(a)の
b−b矢視図である。
【図3】図1の面状ヒータの変形例の平面図である。
【図4】図1の面状ヒータの変形例の平面図である。
【図5】図1の面状ヒータの変形例の平面図である。
【符号の説明】
1 面状ヒータ 2 導電性繊維混抄紙 3 電極 4 絶縁層 5 便座
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪井 宏之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 田中 真吾 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D037 AD03 3K034 BC17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性繊維混抄紙と導電性繊維混抄紙に
    取り付けられた電極とを有する面状発熱体と、面状発熱
    体を被覆する絶縁層とを備え、支持体の湾曲表面に貼着
    される面状ヒータであって、貼着により面積が拡大する
    部位の単位面積当たりの抵抗値が、貼着により面積が拡
    大しない部位に比べて小さな値に設定されていることを
    特徴とする面状ヒータ。
  2. 【請求項2】 導電性繊維混抄紙と導電性繊維混抄紙に
    取り付けられた電極とを有する面状発熱体と、面状発熱
    体を被覆する絶縁層とを備え、支持体の湾曲表面に貼着
    される面状ヒータであって、貼着により面積が拡大する
    部位を含む電極間延在方向に直交する方向の帯状部分の
    単位巾当たりの抵抗値が、貼着により面積が拡大する部
    位を含まない電極間延在方向に直交する方向の帯状部分
    の単位巾当たりの抵抗値に比べて、大きな値に設定され
    ていることを特徴とする面状ヒータ。
  3. 【請求項3】 面状発熱体と絶縁層の接着強度により抵
    抗値分布が制御されていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の面状ヒータ。
  4. 【請求項4】 面状発熱体と絶縁層を積層加工する際の
    積層圧力により接着強度が制御されていることを特徴と
    する請求項3に記載の面状ヒータ。
  5. 【請求項5】 面状ヒータに形成する凹凸の密度、深
    さ、平面寸法の何れかにより接着強度が制御されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の面状ヒータ。
  6. 【請求項6】 導電性繊維の配向により抵抗値分布が制
    御されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    面状ヒータ。
  7. 【請求項7】 導電性繊維混抄紙と導電性繊維混抄紙に
    取り付けられた電極とを有する面状発熱体と、面状発熱
    体を被覆する絶縁層とを備え、支持体の湾曲表面に貼着
    される面状ヒータであって、貼着により面積が拡大する
    部位を含む電極間延在方向に直交する帯状部分の長さ
    が、貼着により面積が拡大する部位を含まない電極間延
    在方向に直交する帯状部分の長さに比べて小さな値に設
    定されていることを特徴とする面状ヒータ。
  8. 【請求項8】 支持体の湾曲表面に貼着される面状ヒー
    タであって、貼着により面積が拡大する部位の単位面積
    当たりの抵抗値が、貼着により面積が拡大しない部位の
    単位面積当たりの抵抗値よりも小さな値に設定されてい
    ることを特徴とする面状ヒータ。
JP2001077358A 2001-03-19 2001-03-19 面状ヒータ Pending JP2002280150A (ja)

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