JP2002277281A - 磁気式エンコーダー - Google Patents

磁気式エンコーダー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気抵抗変化率が大きく且つ耐熱性に優れた
磁性積層膜を備える磁気式エンコーダーを提供する。 【解決手段】 [(NiCo1−xFe1−y
1−zの組成の磁性薄膜層と非磁性薄膜層とが交互
に基板上に積層されており、0.60≦x≦1.00、
0.70≦y<1.00、0.90≦z<1.00であ
る磁性積層膜を設けた磁気センサーと、前記磁気センサ
ーを対向させる磁気媒体を備え、前記磁気センサーと磁
気媒体間の磁気ギャップgが2μm以上且つ2mm以下
である磁気式エンコーダーを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性積層膜を有す
る磁気センサーを用いた磁気式エンコーダーに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気式エンコーダーの分野におい
て、磁気センサーに用いる磁気抵抗効果素子(以下、M
R素子と称する)には、異方性磁気抵抗効果を利用する
NiFe合金膜やNiCo合金膜が用いられている。こ
れらの材料がもつ異方性磁気抵抗効果による磁気抵抗変
化率は2.5%程度である。従来のMR素子を用いた磁
気式エンコーダーの出力(信号電圧)は40〜50mV
である。工作機械等に用いる磁気式エンコーダーで磁気
ギャップを大きくして用いると、出力が小さくなってし
まう。ギャップを大きくしても磁気センサーから十分な
出力を得るには、磁気抵抗変化率(dR/R)を大きく
する必要がある。
【0003】近年では、磁気センサーとして磁気抵抗変
化率の大きい巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)であ
る[Ni−Fe−Co/Cu]や[Ni−Fe/Cu]
の磁性積層膜が検討されている。例えば、特許第281
2042号公報にはNiCoFeと金属非磁性薄膜層を
積層した金属人工格子膜の磁気センサーが開示されてい
る。これらGMR素子は、異方性磁気抵抗効果を利用し
たNi−Fe合金やNi−Co合金膜のMR素子に比べ
て、2〜4倍の磁気抵抗変化率をもつ。磁気抵抗変化率
を大きくすると、磁気センサーの出力信号も大きくする
ことができる。GMR素子を使用することで、MR素子
の2倍以上の出力(80mV〜100mV、またはそれ
以上)を得ることができる。出力が大きいと、磁気式エ
ンコーダーを組み立てるときに、磁気ギャップを大きく
して取り付けることができる。磁気ギャップが大きいと
組立て性が向上し、歩留まりが向上する。また、出力の
大きなGMR素子を適用することで、現在、MR素子で
組んでいるフルブリッジ回路をGMR素子で組んだハー
フブリッジ回路に置き換えることができ、磁気センサー
の寸法を小型化し得る。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】磁気式エンコーダー用
の磁気センサーの製造工程では、磁性積層膜(GMR素
子)を作製した後に、配線のハンダ付け工程や保護膜を
形成する工程等で磁気センサーが加熱されることがあ
る。例えば、ハンダ付け工程では磁気センサーの端子部
にハンダを盛ったり、端子部にフレキシブル配線基板を
ハンダ付けしたりする際に、その工程の熱が外乱として
磁気センサー中に伝わってしまう。従って、既に作製さ
れている磁性積層膜までも加熱されることになる。
【0005】しかし、従来の[Ni−Fe−Co/C
u]や[Ni−Fe/Cu]の磁性積層膜(GMR素
子)はMR素子に比べて耐熱性が十分でなく、磁性積層
膜を形成した後の他の工程において磁気センサーが加熱
されると、磁性積層膜の磁気抵抗変化率が減少する。従
来の磁性積層膜を磁気式エンコーダーに適用しても、磁
気式エンコーダーの製造工程を経ると、出力の大きい磁
気式エンコーダーを得ることが難しい。従来の[Ni−
Fe−Co/Cu]や[Ni−Fe/Cu]の磁性積層
膜は、200℃以上の温度で加熱されると、抵抗変化率
が減少してしまう。例えば、250℃で1時間加熱する
と、磁気抵抗変化率(dR/R)が20%も減少してし
まう。そこで、本発明の目的は、磁気抵抗変化率が大き
く且つ耐熱性を向上させた磁性積層膜を備える磁気式エ
ンコーダーを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気式エンコー
ダーは、[(NiCo1−xFe1−y
1−zの組成の磁性薄膜層と非磁性薄膜層とが交互に基
板上に積層されており、0.60≦x≦1.00、0.
70≦y<1.00、0.90≦z<1.00である磁
性積層膜を設けた磁気センサーと、ピッチλで連続した
磁化パターンを記録した磁性体を有する磁気媒体を備
え、2μm以上且つ2mm以下の磁気ギャップを介して
前記磁気媒体に磁気センサーを対向させて、磁気媒体の
移動を検出することを特徴とする。
【0007】磁性積層膜をこの組成範囲とすることで、
磁気抵抗変化率が大きく耐熱性のよい磁気センサーを有
する磁気式エンコーダーを得ることができる。磁気抵抗
変化率と出力を大きくすることができるため、磁気ギャ
ップを2mmの大きさまで広げられる。なお、磁性積層
膜の磁気媒体と対向する側には、磁性積層膜の腐食を防
止するために少なくとも2μm厚さの保護膜を有するす
ることが好ましい。そのため、磁性積層膜と磁気媒体間
の磁気ギャップは2μm以上とする。前記磁性積層膜は
耐熱性に優れているため、例えば、磁気式エンコーダー
を作製する際の他の製造工程において250℃の温度で
1時間加熱されたとしても、加熱される前に比べて磁気
抵抗変化率(dR/R)の減少が5%以下に抑制され
る。なお、上記磁性薄膜にはNiCoFeBとNiFe
Bが含まれる。ただし、NiFeBに比べてNiCoF
eBの方が磁気抵抗変化率を大きくすることができるた
め、より望ましくは上記組成比について0.60≦x<
1.00にするとよい。
【0008】上記本発明の磁気式エンコーダーにおい
て、前記磁性薄膜層の厚さd1が5Å≦d1≦30Åで
あり、非磁性薄膜層の厚さd2が5Å≦d2≦30Åで
ある構成にすることが、磁気抵抗変化率を得る上で望ま
しい。特に、10Å≦d1≦22Å、20Å≦d2≦2
5Åとすることで6%以上の高い磁気抵抗変化率を得る
ことができる。各々の膜厚の上限と下限を規定する理由
を延べる。磁性薄膜層の厚さが30Å以上になると層間
の磁性元素間の距離が相対的に大きくなり、反強磁性的
結合が小さくなり、磁気抵抗変化率が小さくなる。ま
た、膜厚が5Å以下になると磁性薄膜の連続性が劣化し
て、強磁性を示さなくなる。非磁性薄膜層の厚さを30
Å以上にすると、磁性薄膜間の距離が遠くなり、反強磁
性的結合が弱くなる。また、膜厚を5Å以下にすると膜
厚の均一性を保てなくなるのと同時に、磁性薄膜層間で
強磁性結合がおこり、磁気抵抗効果が得られなくなる。
【0009】本明細書で説明する組成比は、各々の比率
の和(全ての組成の和)が原子組成比の100atm%
に相当する。上記本発明の磁気式エンコーダーにおい
て、磁性薄膜の組成比の内、Ni(ニッケル)の組成比
をCo(コバルト)よりも多くした。CoをNiより多
くすると、外部磁界の変化に対する磁気抵抗変化率の変
化が小さくなって、磁気センサーの感度が低下してしま
う。このような感度低下を回避するため、NiとCoの
比をxで規定した。同様の磁気特性の観点から鉄に対し
て(Ni+Co)の比をyで規定した。B(ボロン)の
比率は、0.10(即ち、10atm%)以下、且つ0
(0atm%)より大とする。Bは磁性積層膜の耐熱性
を向上させるために0より多く含有させる。ただし、B
を10atm%より多く含有させると、磁気式エンコー
ダーにおける他の製造工程で磁性積層膜が加熱されたと
きに磁気抵抗変化率が大きく低下して(加熱前に対して
20%以上)十分な出力を得られなくなるため、上限を
0.10にする。なお、上記非磁性薄膜は銅(Cu)で
構成することが望ましい。他にAg、Au、Pt等の金
属で構成した非磁性薄膜を用いることもできるが、材料
のコストが高くなるため、銅を使うことが望ましい。
【0010】本発明の他の磁気式エンコーダーは、上記
本発明において、前記基板と前記磁性積層膜の間に下地
膜として(NiFe1−aCr1−bの組成の合
金薄膜であって組成範囲が0.4≦a≦1.0、0.4
≦b≦0.8である薄膜を設けることを特徴とする。前
記組成比は、全ての成分を足した状態で原子組成比の1
00atm%に相当する。この下地膜を設けることで、
磁性積層膜の磁気抵抗変化率をさらに増大させることが
できる。前記下地膜の厚さd3は、10Å≦d3≦10
0Åであることが望ましい。10Åより小さくすると抵
抗変化率を増大させる効果が大きくないため、下限を1
0Åとする。磁気抵抗変化率と耐熱性のさらに向上させ
るには下限を50Åとすることが望ましい。下地膜の膜
厚が大きすぎると、磁性積層膜の膜質が劣化して磁気抵
抗変化率が小さくなるため、下地膜の膜厚の上限を10
0Åとする。なお、上記下地膜にはNiFeCrとNi
Crが含まれる。ただし、NiCrに比べてNiFeC
rを用いる方が、磁性多層膜の磁気抵抗変化率を増大さ
せる効果が大きいため、望ましくは上記組成比について
0.4≦a<1.0にするとよい。
【0011】上記本発明のいずれかにおいて、前記磁性
積層膜は一組の磁性薄膜層と非磁性薄膜層を1ユニット
とするとき、積層するユニットの数が5個以上且つ25
個以下であることが望ましい。より好ましくは10個以
上且つ24個以下にするとよい。ユニットの数が小さい
と自由電子が散乱される割合が少なく、十分な磁気抵抗
変化率が得られないため、ユニットを5個以上とする。
これに対して、ユニットの数が多すぎると、磁性積層膜
で膜厚が不均一になり始め、磁気抵抗変化率が小さくな
る。各々の膜の厚さはその膜面内で完全に同一でなく、
わずかに膜厚分布を有することがある。ユニット数が小
さいと、これらの膜厚分布があっても磁性積層膜の磁気
抵抗変化率が低下することはない。しかし、ユニット数
を多くするとそれらの膜厚分布が積算される結果、磁性
積層膜全体の膜厚が不均一になり、磁気抵抗変化率が低
下する。そこで、ユニットを25個以下とする。
【0012】将来、磁気センサーの端子に設けるハンダ
に鉛フリーハンダ(Pbを含まない組成)が使用される
ようになる。鉛ハンダの共晶点がSn−Pt系ハンダで
180℃であるのに対して、鉛フリーハンダの共晶点は
Sn−Ag共晶ハンダで221℃となり、高温である。
従来の[Ni−Fe−Co/Cu]や[Ni−Fe/C
u]の磁性積層膜では230℃の温度で加熱されるとd
R/Rが10%程度減少してしまうため、鉛フリーハン
ダを使うことが難しい。これに対して、本発明に係る磁
性積層膜を用いると、230℃で1時間加熱しても、加
熱の前後で磁気抵抗変化率(dR/R)はほとんど変化
しない。特に、ハンダ付け工程にリフロー炉を用いる場
合、磁気センサー中の磁性積層膜も十分に加熱される。
従って、鉛フリーハンダを用いる際には、磁性積層膜を
本発明の構成とすることが望ましい。
【0013】本発明の磁気式エンコーダーは、工作機械
用途以外に精密機械や光化学機器用途にも用いることが
できる。精密機械や光化学機器用途では磁気センサーの
小型化が特に要求される。小型化のための一つの手段と
してガラス基板を従来よりも薄くする場合、本願の磁気
式エンコーダーを適用するとよい。この理由を説明す
る。本願の構成では、保護膜の少なくとも一部に酸化ア
ルミニウム(アルミナ)膜もしくは酸化シリコン膜を用
いており、スパッター法により作製している。ガラス基
板を用いると保護膜を成膜する時に基板温度は180〜
190℃まで上昇する。小型化するためにガラス基板を
薄くすると、基板からスパッター装置に熱が逃げにくく
なるため、基板温度の上昇は200℃以上に達すると考
えられる。このため、磁性積層膜を形成した後に、20
0℃で加熱されても優れた耐熱性を示す本発明の磁性積
層膜を小型化した磁気式エンコーダーに用いることが有
効である。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は本発明に係る
磁性積層膜の断面図である。ガラス基板1上に下地膜2
として30ÅのTa薄膜をスパッターで成膜し、この下
地膜2上にNi0.79,Fe0.155,Co0.0
5,B0.005の組成比の磁性薄膜3と、非磁性薄膜
4であるCu薄膜とを交互にスパッター成膜し、一対の
磁性薄膜3と非磁性薄膜4を1ユニットとして、このユ
ニットを14回積層し、さらにNi0.79,Fe0.
155,Co0.05,B0.005の組成比の磁性薄
膜3をスパッター成膜し、最上層にキャップ膜5として
30ÅのTa薄膜をスパッター成膜して、磁性積層膜を
得た。図1中、6回目のから11回目までのユニット7
は、積層構造の図示を簡略化して1層で示したが、1回
目から5回目までの積層構造と同様に、磁性薄膜3と非
磁性薄膜4を交互に積層したものである。非磁性薄膜4
の膜厚は23Åとし、磁性薄膜3の膜厚は16Åとし
た。以下、このような場合を[Ni−Fe−Co−B
(16)/Cu(23)]14と表示する。()内の数
字は膜厚であり、[]外の数字はユニットの積層回数を
示す。
【0015】各々の薄膜の成膜は、装置内の圧力=1.
2×10−5Pa(約9.0×10−8Torr)以下
の真空中で、基板を回転させながら、多元型DCマグネ
トロンスパッター装置により行なった。実施例1の[N
i−Fe−Co−B(16)/Cu(23)]14のサ
ンプルを作製する際に用いた磁性薄膜のターゲットに
は、Ni0.79,Fe0.16,Co0.05の組成
のターゲットに5mm×5mmのボロンチップ(Bチッ
プ)を貼付けたものを用いた。実施例2の[Ni−Fe
−B(16)/Cu(23)]14のサンプルを作製す
る際に用いた磁性薄膜のターゲットにはNi0.83F
e0.17の組成のターゲットに5mm×5mmのボロ
ンチップを貼付けたものを用いた。各サンプルの熱処理
は真空磁場中熱処理炉にて250℃、1時間、磁場印加
無しで行なった。基板の一方の面上に一様に成膜した磁
性積層膜について、磁気抵抗変化率(dR/R)の測定
は、室温で4端子法により最大で79kA/m(即ち、
1000(Oe)に相当)の磁界を印加して測定した。
磁性薄膜の膜厚を変えて複数のサンプルを作製し、最大
の磁気抵抗変化率をプロットして図2に示す。
【0016】(実施例2)実施例2の[Ni−Fe−C
o−B(16)/Cu(23)]14のサンプルとし
て、磁性薄膜の組成比をNi0.825,Fe0.17
0,B0.005とする他は実施例1と同様にした磁性
積層膜をガラス基板上に作製した。この実施例2の磁性
積層膜を[Ni−Fe−B(16)/Cu(23)]1
4と表示する。
【0017】図2は、磁気抵抗変化率が磁性薄膜の膜厚
に依存する様子を説明するグラフである。実施例1およ
び2の各々について、磁性薄膜の厚さを8〜24Åの範
囲で変えて複数のサンプルを作製し、磁気抵抗変化率の
最大値を測定した。図2に示すように[Ni−Fe−C
o−B(8〜24)/Cu(23)]14で表すCoを
含むサンプルも、[Ni−Fe−B(8〜24)/Cu
(23)]14で表すCoを含まないサンプルも、磁性
薄膜の膜厚が16Åのとき最大の磁気抵抗変化率(dR
/R)を示した。[Ni−Fe−Co−B(16)/C
u(23)]14のサンプルでdR/R=9.6%にな
った。[Ni−Fe−B(16)/Cu(23)]14
のサンプルでdR/R=6.5%を達成した。なお、C
oを含むサンプルで磁気抵抗変化率を6%以上にするた
めには、磁性薄膜の膜厚を10Å以上且つ22Å以下の
範囲内にすればよいことがわかった。また、Coを含ま
ないサンプルで磁気抵抗変化率を6%以上にするために
は、磁性薄膜の膜厚を14Å以上且つ18Å以下の範囲
内にすべきことがわかった。
【0018】図3は、磁性積層膜の熱処理条件と磁気抵
抗変化率の関係を示すグラフである。以下、図1〜図5
に関係する実施例で説明する熱処理とは、磁性積層膜を
形成した後に行なう他の工程による外乱の熱に磁性多層
膜がさらされる状態に相当するものとして行なった。実
施例1及び2と同様の構成を複数準備して、熱処理を施
さないサンプル、温度200℃で1時間熱処理したサン
プル、温度250℃で1時間熱処理したサンプル、温度
300℃で1時間熱処理したサンプルを作製し、各々の
磁気抵抗変化率の最大値を測定した。その結果、実施例
1の[Ni−Fe−Co−B(16)/Cu(23)]
14のサンプルも、実施例2の[Ni−Fe−B(1
6)/Cu(23)]14のサンプルも200℃以上且
つ250℃以下の熱処理(外乱)に対して磁気抵抗変化
率をほぼ一定に維持することができ、耐熱性が良好であ
ることを確認することができた。これに対して、 組成
比がNi0.79,Fe0.16,Co0.05の磁性
薄膜で[Ni−Fe−Co(16)/Cu(23)]1
4の磁性積層膜を構成した比較例のサンプルは、熱処理
温度が200℃から250℃になると磁気抵抗変化率が
低下し、250℃を超えるとより急激に低下した。ただ
し、300℃の熱処理を行なうと、実施例1及び2の構
成においても共にdR/Rが著しく減少した。
【0019】(実施例3)実施例1の[Ni−Fe−C
o−B(16)/Cu(23)]14と同様の構成にお
いて、下地膜であるTa薄膜をNi0.50,Fe0.
11,Cr0.39の組成比である合金薄膜に変更して
サンプルを作製した。下地膜の厚さを10〜100Åの
範囲で変えて、複数のサンプルを用意した。これらのサ
ンプルをNi−Fe−Cr(10〜100)/[Ni−
Fe−Co−B(16)/Cu(23)]14と表示す
る。また、実施例2の[Ni−Fe−B(16)/Cu
(23)]14と同様の構成において、下地膜であるT
a薄膜をNi0.50,Fe0.11,Cr0.39の
組成比である合金薄膜に変更してサンプルを作製した。
下地膜の厚さを10〜100Åの範囲で変えて、複数の
サンプルを用意した。これらのサンプルをNi−Fe−
Cr(10〜100)/[Ni−Fe−B(16)/C
u(23)]14と表示する。双方のサンプルについ
て、熱処理方法および磁気抵抗変化率の測定は、[Ni
−Fe−Co−B(16)/Cu(23)]14および
[Ni−Fe−B(16)/Cu(23)]14のサン
プルと同様にした。これらのサンプルについて、磁性薄
膜の膜厚をパラメーターにして磁気抵抗変化率の最大値
を調べた結果を図4に示す。
【0020】図4は、NiFeCr下地膜を組合わせた
磁性積層膜の下地膜の厚さと磁気抵抗変化率の関係を示
すグラフである。Ni−Fe−Cr(10〜100)/
[Ni−Fe−Co−B(16)/Cu(23)]14
のサンプルと、Ni−Fe−Cr(10〜100)/
[Ni−Fe−B(16)/Cu(23)]14のサン
プルの双方について、Ni0.50,Fe0.11,C
r0.39の組成比の下地膜の膜厚が大きくなるとdR
/Rが大きくなった。Ni−Fe−Cr(100)/
[Ni−Fe−Co−B(16)/Cu(23)]14
では最大16%となり、Ni−Fe−Cr(100)/
[Ni−Fe−B(16)/Cu(23)]14では最
大13%のdR/Rを得た。これらの磁性積層膜を用い
て磁気センサーを作製したところ、出力が大きく且つ十
分な耐熱性を有する磁気式エンコーダーを構成すること
ができた。
【0021】図5はNiFeCr下地膜と磁性積層膜と
を組合わせたサンプルを250℃、1時間で熱処理した
ときの磁気抵抗変化率の変化を示すグラフである。図4
と同様の構成で下地膜の膜厚を30〜70Åの範囲で3
通り用意した。Ni−Fe−Cr(30〜70)/[N
i−Fe−Co(16)/Cu(23)]14のサンプ
ルと、Ni−Fe−Cr(30〜70)/[Ni−Fe
(16)/Cu(23)]14のサンプルを作製し、熱
処理の前後で評価した。磁性薄膜組成におけるCoの有
無に関わらず、NiFeCr下地膜の膜厚が50Å以上
のときに、250℃で1時間の熱処理を施したときの磁
気抵抗変化率の減少が抑制され、優れた耐熱性を有する
ことがわかった。
【0022】図6は、図2で説明した磁性積層膜を用い
た磁気センサーの斜視図である。以下、磁気センサーの
概略について説明する。非磁性基板11上に設けた4個
の磁性積層膜12a、12b、12c、12dで感磁部
を構成しており、それぞれの磁性積層膜の両端には配線
膜13a、13b、13c、13d、13eを接続し
た。配線膜13a〜13eの終端には端子A、B、C、
D、Eを形成しており、各端子は、配線膜の端に補助配
線膜17bを積層して端子部を構成した。端子A、Eは
それぞれ配線膜13a、13bを通して磁性積層膜12
a、12b、12c、12dに接続している。端子Bは
配線膜13cを通して磁性積層膜12aに接続して、端
子Dは配線膜13dを通して磁性積層膜12b、12d
に接続している。端子Cは配線13eを通して磁性積層
膜12cに接続しているが、途中、配線膜13dと交差
する個所を補助配線膜17aで迂回させている。
【0023】なお、図6で補助配線膜17bは立体交差
部を構成するものでなく端子部を構成する部材である
が、補助配線膜17aと同時に成膜するため、本実施例
では便宜上補助配線膜17bと呼ぶ。立体交差とは、配
線膜をつなぐ補助配線膜が他の配線膜の上に絶縁膜を介
して積層されていることを示す。立体交差している領域
(立体交差部)において、補助配線膜の両端は、絶縁膜
に設けたスルーホールを介して配線膜に接続させた。補
助配線膜の中央近傍は絶縁膜によって他の配線膜と分離
させた。なお、配線の状態を見易くするため、絶縁膜の
図示は省略した。
【0024】図6の構成を電気回路としてみると、磁性
積層膜と配線膜はブリッジ回路を構成している。端子
A、Eは電源端子であり、端子Aには電源電圧Vccを
印加し、端子Eには接地(GND)電位を接続した。ま
た、端子B、Cをリード線等で接続して、そのリード線
と端子Dを出力端子とした。そして、各磁性積層膜に作
用する磁界の変化によって磁性積層膜の抵抗変化が生
じ、それに応じて出力電圧が出力端子である端子Dとリ
ード線間から得られた。なお、配線膜13eを配線膜1
3bに接続する構成にすると、端子Bで端子Cを兼ねる
ため、端子Bと端子D間を出力端子とすることができ
る。
【0025】図7は、図6をA−A´断面でみた断面に
ついて、本発明の実施例のプロセスフローを(a)〜
(f)で説明するものである。以下に本発明に係る磁気
センサーを製造する工程を説明する。(a)まず、非磁
性基板1上にアルミナ下地膜21をスパッターで膜厚
0.08μmに形成した後、[Ni−Fe−Co(1
6)/Cu(23)]14で表される磁性積層膜を成膜
した。従来は非磁性基板上に直接に下地膜と磁性積層膜
を形成しており、基板表面に微小なキズがあったり、面
粗さが粗かったりすると磁性積層膜の磁気特性が変動す
るという現象が見られた。アルミナ下地膜21を設ける
ことによって微小なキズが埋められるため、本願の構成
は基板の表面状態を無視できるようになった。続けて、
基板上に一様に成膜した磁性積層膜上にマスクとなるレ
ジストのパターンを成膜し、マスクに覆われていない部
分をイオンミリングで除去して、4個の磁性積層膜(G
MR素子)からなる感磁部をパターニングした(磁性積
層膜12a〜12dに相当)。
【0026】(b)つぎに、感磁部の端部に接続する配
線膜13d、13eをリフトオフで形成した。先ず、配
線膜を配置しない部分に予めレジストのパターンを形成
しておいた。その上から配線膜をスパッタリングにより
成膜して、レジスト剥離処理にてレジストとレジスト上
に堆積した配線膜を除去することで、最終的に配線膜を
形成した。配線膜はCr下地膜0.02μmの上にCu
膜0.4μmという2層膜で構成した。リフトオフに用
いるレジストは、その断面形状をキノコ型にして用い
た。これは、通常の矩形断面のレジストにした場合に
は、スパッタリングで成膜した膜が側面を完全にカバー
してしまい、レジスト剥離液が侵入できなくなるためで
ある。キノコ型レジストは次の方法で形成した。まず、
現像速度の速いレジストを下層に、遅いレジストを上層
に塗布した。この2層レジストを同時に露光して現像す
ると、下層のレジストが上層レジストの側面より奥の方
まで現像され、下層レジストのパターン幅が上層より小
さくなり、断面がキノコ型のレジストが得られる。
【0027】(c)次に、絶縁膜14を成膜した。これ
は、配線膜13dと補助配線膜17aの立体交差部で双
方の配線膜の絶縁を保持するためである。ただし、配線
膜13eと補助配線膜17aが接続する個所には予めス
ルーホール15aを形成しておいた。また、端子部では
配線膜13e上に補助配線膜17bを積層させるため、
端子部にもスルーホール15bを形成しておいた。この
スルーホール15a及び15bの形成には前記配線膜と
同様にリフトオフを用いた。この場合のリフトオフは、
スルーホールになる部分にキノコ型レジストを形成して
おき、絶縁膜を成膜後、レジスト剥離処理を行ってスル
ーホールにする部分の絶縁膜を除去した。本実施例で絶
縁膜14は膜厚0.6μmのアルミナ膜で構成した。
【0028】(d)次に、補助配線膜17aを配線13
dと立体交差部で交差させ、スルーホール15aで配線
膜13eと接続する様に配置した。また、端子部では、
補助配線膜17bを配線膜13e上に積層した。この工
程も配線膜13eおよび13dと同様にリフトオフで形
成した。補助配線膜17aおよび7bはCr下地膜0.
02μm上にCu膜0.4μmを積層して、その上にN
iFe膜0.1μmを積層した3層で構成した。
【0029】(e)次に、全面にアルミナ膜2.0μm
をスパッタリングで成膜して下層保護膜18aとした。
さらに、下層保護膜18a上に熱硬化型レジストを2.
0μm厚さで塗布し、電極取り出し孔を形成する部分を
フォトリソグラフィー技術によって除去して、250℃
に加熱することで硬化させて上層保護膜18bとした。
(f)上層保護膜18bを除去した箇所に露出した下層
保護膜18aについて、ドライエッチングで電極取り出
し穴19を形成して、補助配線膜17bを露出させた。
ドライエッチングのエッチャントには三塩化ボロン(B
Cl)と塩素(Cl)の混合ガスを用いた。電極取
り出し穴19の形成には、炭酸水素ナトリウムと水酸化
ナトリウム混合液によるウェットエッチを用いてもよ
い。何れのエッチングでも、配線膜の表面がCuである
と、配線膜の腐食やエッチングが発生した。本実施例で
は、補助配線膜17bの表面をNiFeで構成してお
り、配線膜の腐食は発生しなかった。エッチング後にマ
スクレジストをレジスト剥離液により除去した。最後
に、電極取り出し穴19を通して端子部にハンダを盛っ
て、磁気センサーを作製した。さらに、磁気センサーの
端子部に鉛フリーハンダ(Sn−Ag共晶ハンダ)を介
してフレキシブル配線基板をハンダ接合させる工程も行
なって図8に示す磁気式エンコーダーを構成した。その
結果、磁性積層膜の耐熱性により磁気抵抗変化率が低下
することなく、出力の大きい磁気式エンコーダーを得る
ことができた。この磁気式エンコーダーの構成を図8に
説明する。
【0030】図8は、図6の磁気センサーを用いた磁気
式ロータリーエンコーダーの概略斜視図である。円筒状
の磁気媒体75の外周に設けた磁性体71には所定のピ
ッチλで連続した磁化パターンを形成している。この磁
気媒体75に対して所定のギャップgを介して磁気セン
サー72を対向させた。この磁気式ロータリーエンコー
ダーは、磁性積層膜を設けた磁気センサー72で磁化パ
ターンの移動を検出することで磁気媒体75の回転数や
回転位置を認識する。磁気式センサー72の出力信号
は、フレキシブル配線基板(FPC)73を経由して波
形整形回路74に入力され、増幅等の信号処理を行なっ
た後、モーターの制御部に出力されて工作機械のモータ
ーの制御に利用することができた。モーターは、シャフ
ト76を介して磁気媒体75と接続させた。同図では、
モーターとその制御部、工作機械等の図示を省略した。
【0031】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明に係るN
iCoFeBあるいはNiFeB組成の磁性薄膜層と非
磁性薄膜層とが交互に基板上に積層されている磁性積層
膜を有する磁気センサーと、前記磁気センサーと2μm
以上且つ2mm以下のギャップを介して対向する磁気媒
体を有する磁気式エンコーダーを用いることにより、磁
性積層膜の耐熱性が良く且つ磁気抵抗変化率(出力)の
大きい磁気式エンコーダーを得ることができる。さら
に、基板と磁性積層膜間にNiFeCrあるいはNiC
r組成の下地膜を設けることで、磁性積層膜の耐熱性と
磁気抵抗変化率(出力)をより向上させた磁気式エンコ
ーダーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁性積層膜の断面図である。
【図2】磁性薄膜の膜厚と磁気抵抗変化率との関係を示
すグラフである。
【図3】磁性積層膜の熱処理条件と磁気抵抗変化率の関
係を示すグラフである。
【図4】NiFeCr下地膜の厚さと磁性積層膜の磁気
抵抗変化率の関係を示すグラフである。
【図5】NiFeCr下地膜を組合わせた磁性積層体の
熱処理(250℃、1時間)による磁気抵抗変化率の変
化を示すグラフである。
【図6】磁気センサーの斜視図である。
【図7】図6の磁気センサーの断面図である。
【図8】磁気式エンコーダーの斜視図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板、2 下地膜、3 磁性薄膜、4 非磁
性薄膜、5 キャップ膜、7 6回目から11回目まで
のユニット、10 磁性積層膜、11 非磁性基板、1
2 磁性積層膜、13 配線膜、12a 12b 12
c 12d 磁性積層膜、13a 13b 13c 1
3d 13e 配線膜、14 絶縁膜、 14b 絶縁
膜、15 スルーホール、15a スルーホール、16
ポリイミド系樹脂膜、17 補助配線膜、17a 補
助配線膜、18a 下層保護膜、18b 上層保護膜、
19 電極取り出し穴、21 アルミナ下地膜、71
磁性体、72 磁気センサー、73 フレキシブル配線
基板、74 波形整形回路、75 磁気媒体、76 シ
ャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板橋 弘光 栃木県真岡市松山町18番地 株式会社電子 テック内 Fターム(参考) 2F077 AA41 NN04 NN26 PP14 5E049 AA07 AC05 BA16 BA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 [(NiCo1−xFe1−y
    1−zの組成の磁性薄膜層と非磁性薄膜層とが交互
    に基板上に積層されており、0.60≦x≦1.00、
    0.70≦y<1.00、0.90≦z<1.00であ
    る磁性積層膜を設けた磁気センサーと、ピッチλで連続
    した磁化パターンを記録した磁性体を有する磁気媒体を
    備え、2μm以上且つ2mm以下の磁気ギャップを介し
    て前記磁気媒体に磁気センサーを対向させて、磁気媒体
    の移動を検出することを特徴とする磁気式エンコーダ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記磁性薄膜層の厚さd1が5Å≦d1
    ≦30Åであり、非磁性薄膜層の厚さd2が5Å≦d2
    ≦30Åであることを特徴とする請求項1に記載の磁気
    式エンコーダー。
  3. 【請求項3】 前記基板と前記磁性積層膜の間に下地膜
    として(NiFe1−aCr1−bの組成の合金
    薄膜であって組成範囲が0.4≦a≦1.0、0.4≦
    b≦0.8である薄膜を設けることを特徴とする請求項
    1または2のいずれかに記載の磁気式エンコーダー。
  4. 【請求項4】 前記下地膜の厚さd3が、10Å≦d3
    ≦100Åであることを特徴とする請求項3に記載の磁
    気式エンコーダー。
  5. 【請求項5】 前記磁性積層膜は、一組の磁性薄膜層と
    非磁性薄膜層を1ユニットとするとき、積層するユニッ
    トの数が5個以上且つ25個以下であることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気式エンコー
    ダー。
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