JP2002273468A - 水中エア−ミキサ - Google Patents

水中エア−ミキサ

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吐き出し水流の流速が速くて放出の距離が長
く、エアーリフトによる吸い込み側水路への干渉が少な
く、且つ水流に乗った空気の到達距離も長くて槽内での
空気の滞留時間が長く、十分な曝気撹拌効果の得られる
水中エアーミキサを提供する。 【構成】 軸流羽根車３の外周をベルマウス状ドラフト
環４で囲繞し、その下方に傘状の整流板５を設け、その
下方に空気導入管８と通じる底板９を設けて空気室１０
を形成させ、ドラフト環４と整流板５との対向面間外周
部に開口部と閉止部とを隔在させると共に、開口部が接
線方向へ誘導された複数条の吐水溝１３・・１３となる
よう仕切板１４・・１４を縦接し、空気室１０内から各
吐水溝１３・・１３内に導入されて外周面へ開口される
散気路１５・・１５を開設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の技術分野】本発明は、汚水処理槽などで曝気撹
拌のため使用される水中エアーミキサに関するものであ
る。
【０００２】
【従来技術とその問題点】従来の水中エアーミキサーは
図５に示すよう、ドラフト環１０４のベルマウス状下方
部と傘状整流板１０５との対向面間における外周部の全
周方向へ亘る環状の吐水口１０７が開口され、且つ傘状
整流板１０５と底板１０９との対向面間における外周部
の全周方向へ亘る環状の散気口１１５が開口されてお
り、軸流羽根車１０３の回転に伴い吸水口１０６から吸
い込まれた水と空気導入管１０８から送り込まれた空気
とが、それぞれ環状の吐水口１０７および散気口１１５
の全周から放射状に放出されるため、吐き出しの流速が
遅くて放出の距離は伸びず、エアーリフトによる空気の
壁が水中エアーミキサに近い位置で環状に形成され、そ
の干渉を受けて吸込み水流も少なくなると共に槽内にお
ける空気の滞留時間も短かくなり、十分な曝気撹拌効果
を奏することができないという欠点がある。
【０００３】
【発明の目的】本発明の目的は、吐き出し水流の流速が
速くて放出の距離が長く、エアーリフトによる吸い込み
側水流への干渉が少なく、且つ水流に乗った空気の到達
距離も長くて槽内での空気の滞留時間が長く、十分な曝
気撹拌効果の得られる水中エアーミキサを提供すること
にある。
【０００４】
【発明の構成】本発明に係る水中エアーミキサにおいて
は、竪軸水中モータから導下された回転軸の下端部に軸
流羽根車を装着し、羽根車の外周を囲繞するドラフト環
の下方部をベルマウス状に外方へ拡張させ、該ドラフト
環の下面と一定の間隔を保って対向する傘状の整流板を
設けることにより、上端開口部を吸水口とし下端外周部
を吐水口とする水流発生機構となし、下面中央部より空
気導入管を開口させた底板を整流板の下方より対向させ
て空気室を形成させ、ドラフト環の前記ベルマウス状下
方部と傘状整流板との対向面間における外周部に開口部
と閉止部とを隔在させると共に、開口部が接線方向へ誘
導された複数条の吐水溝となるよう仕切板を縦接し、空
気室内から各吐水溝内に導入されて外周面へ開口される
散気路を開設した。そして該散気路は各吐水溝の中央部
溝底に沿って導延されていることが望ましい。
【０００５】
【実施例】以下実施例の図１ないし図４により説明をす
る。
【０００６】１は竪軸水中モータ、２は竪軸水中モータ
１から導下された回転軸、３は回転軸２の下端部に装着
された軸流羽根車、４は羽根車３の外周を囲繞するドラ
フト環であり、その下方部はベルマウス状に外方へ拡張
された形態となっており、該ドラフト環４の下面と一定
の間隔を保って対向する傘状の整流板５を設けることに
より、上端開口部を吸込口６とし下端外周部を吐水口７
とする水流発生機構が構成されている。８は空気導入
管、９は下面中央部より空気導入管８を開口させた底板
であり、該底板９を整流板の下方より対向させて空気室
１０を形成する。そしてドラフト環４の前記ベルマウス
状下方部と傘状整流板５との対向面間における外周部に
開口部１１と閉止部１２とを隔在させ、且つ開口部１１
・・１１が接続方向へ誘導された複数条の吐水溝１３・・
１３となるよう仕切板14・・１４を縦設し、空気室１０
内から各吐水溝１３・・１３内へ導入されて外周面へ開
口される散気路１５・・１５を開設するが、これら散気
路１５・・１５は各吐水溝１３・・１３の中央部溝底に
沿って導延されていることが望ましい。
【０００７】
【作用】本発明エアーミキサを曝気槽内へ設置して駆動
させると、軸流羽根車３によって吸込口６からドラフト
環４内へ吸込まれた水が仕切板１４・・１４に沿い吐水
溝１３・・１３から強力な水流となって接線方向へ噴出
され、また、空気導入管８を通って空気室１０内へ送り
込まれた空気は吐水溝１３・・１３内の散気路１５・・
１５を通って接線方向へ噴出され上記水流中に混入して
微細気泡となり、エアーミキサから遠く離れたところで
気液混合体が槽内に分布し、槽内における空気の滞留時
間も長くなるのであるが、本発明エアーミキサにおける
吐水溝１３・・１３および散気路１５・・１５は、ドラ
フト環４のベルマウス状下方部と傘状整流板５との対向
面間における外周部の全周方向へ円周状に開口されてい
るのでなく、開口部１１と閉止部１２を隔在させた態様
で開設され、出口の開口面積が狭く絞られた状態となっ
ているので、エアーリフトによる空気の壁が環状に形成
されることがなく、吸込み側水流への干渉が少なくな
り、前記槽内における空気の滞留時間が長いことと相俟
って十分な曝気撹拌効果が得られることになる。また、
散気路１５・・１５を各吐水溝１３・・１３の中央部溝
底に沿って導延させた構造とすれば、空気が水流に囲ま
れた状態で排出されるため曝気作用は一層有効に行われ
ることになる。
【０００８】本発明エアーミキサによれば、吐き出し水
流の速度が速くて放出の距離が長く、エアーリフトによ
る吸い込み側水流への干渉が少なくなり、且つ水流に乗
った空気の到達距離も長くて槽内での滞留時間が長く、
十分な曝気撹拌効果が得られるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明水中エアーミキサの構成を示した要部
縦断側面図である。
【図２】 本発明水中エアーミキサにおける整流板の平
面図である。
【図３】 本発明水中エアーミキサにおけるドラフト
環、整流板および底板の外周縁部の展開図であって、散
気路が吐水溝の溝底に沿って導延されている事例を示
す。
【図４】 本発明水中エアーミキサにおけるドラフト
環、整流板および底板の外周縁部の展開図であって、散
気路が吐水溝の中央部溝底に沿って導延されている事例
を示す。
【図５】 本発明水中エアーミキサにおける気液の噴出
経路を示す説明図である。
【図６】 従来の水中エアーミキサにおける気液の噴出
経路を示す説明図である。
【符号の説明】
１ 竪軸水中モータ ２ 回転軸 ３ 羽根車 ４ ドラフト環 ５ 整流板 ６ 吸水口 ７ 吐水口 ８ 空気導入管 ９ 底板 １０ 空気室 １１ 開口部 １２ 閉止部 １３ 吐水溝 １４ 仕切板 １５ 散気路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 竪軸水中モターから導下された回転軸の
    下端部に軸流羽根車を装着し、羽根車の外周を囲繞する
    ドラフト環の下方部をベルマウス状に外方へ拡張させ、
    該ドラフト環の下面と一定の間隔を保って対向する傘状
    の整流板を設けることにより、上端開口部を吸水口とし
    下端外周部を吐水口とする水流発生機構となし、下面中
    央部より空気導入管を開口させた底板を整流板の下方よ
    り対向させて空気室を形成させ、ドラフト環の前記ベル
    マウス状下方部と傘状整流板との対向面間における外周
    部に開口部と閉止部とを隔在させると共に、開口部が接
    線方向へ誘導された複数条の吐水溝となるよう仕切板を
    縦接し、空気室内から各吐水溝内に導入されて外周面へ
    開口される散気路を開設したことを特徴とする、水中エ
    アーミキサ。
  2. 【請求項２】 空気室内から各吐水溝内に導入されて外
    周面へ開口される散気路が、各吐水溝の中央部溝底に沿
    って導延されていることを特徴とする、請求項１記載の
    水中エアーミキサ。
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