JP2002273142A

JP2002273142A - 集塵装置

Info

Publication number: JP2002273142A
Application number: JP2001077406A
Authority: JP
Inventors: Yoji Kureya; 洋二呉屋; Nariyuki Suzuki; 成之鈴木
Original assignee: SPM KK
Current assignee: SPM KK
Priority date: 2001-03-19
Filing date: 2001-03-19
Publication date: 2002-09-24

Abstract

(57)【要約】【課題】マグネシウム等の粉塵を集塵する装置におい
て、集塵効率が良く、またコンパクトな装置構成にす
る。【解決手段】マグネシウム製品等を研磨する作業箇所
Ｓの周囲をフード２で覆い、このフード２内のうち、作
業箇所Ｓより上流側にエア吹き出し機構１０を配設して
下流側に向けてエアを吹き付け出来るようにするととも
に、下流側に吸引ファン１１を設け、また、フード２の
下流側にダクト４を接続する。このダクト４内に散水手
段５を設けて、水と粉塵の混合物にして捕捉出来るよう
にし、ダクト４の下流側に、水と粉塵を分離する分離手
段６を設け、その下方に、水を回収するタンク７を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばマグネシウ
ム製品を研磨する際に生じる粉塵を集めるための集塵装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばマグネシウム製品の研磨加
工時等に発生する粉塵は、発火の恐れがあり、また環境
汚染の原因にもなるため、集塵処理するのが一般的であ
り、このような集塵装置として、例えば特開２０００−
３００９２３や、特開２０００−２３７５２０のような
技術が知られている。そして前者の特開２０００−３０
０９２３の場合は、マグネシウム粉塵を吸引するダクト
内で燃焼装置により燃焼させるようにしており、また後
者の特開２０００−２３７５２０の場合は、マグネシウ
ム粉塵を液体に接触させて処理する湿式集塵機におい
て、排気通路等に水分を含んだマグネシウム粉塵が硬化
するのを防止するため、液体中に効果防止剤を含有させ
るようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前者のよう
に、マグネシウム粉塵を吸引する途中のダクト内で燃焼
させるような技術は、粉塵が発生する作業場とダクトの
距離が短いような場合には却って危険であり、距離を長
くしようとすると、装置が大型化するという問題があ
る。また、後者のように湿式集塵機にする場合には、集
塵効率を上げようとすると、装置が大掛かりになるとい
う問題がある。

【０００４】そこで本発明は、集塵効率が良く、また全
体をコンパクト化出来る集塵装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、粉塵発生部から発生するマグネシウム等の軽
金属の粉塵を捕集する集塵装置において、粉塵発生部の
周囲をフードで覆い、このフード内に粉塵送り込み手段
を設けるとともに、フードの下流側にダクトを接続し、
このダクト内に散水手段を設けるようにした。そして前
記粉塵送り込み手段として、粉塵発生部より上流側から
下流側に向けてエアを吹き出すことの出来るエア吹き出
し機構と、粉塵発生部より下流側に配設される吸引ファ
ンによって構成するようにし、粉塵送り込み手段によっ
て、粉塵発生部から発生する粉塵をダクト内に送り込
み、散水手段によりダクト内に水を散布して粉塵を捕集
するようにした。

【０００６】ここで、粉塵発生部とは、例えばマグネシ
ウム等の軽金属を研磨加工する作業場等であり、このよ
うな粉塵発生部の周囲をフードで覆うとともに、粉塵発
生部に向けて直接エアを吹き付けて、粉塵を下流側のダ
クト内に送り込むようにすれば、吸引ファンの吸引作用
とも相俟って、効率的に集塵出来るとともに、粉塵がフ
ードの上流側から逆流して外部に漏洩するような不具合
が抑制される。また、ダクト内で水を散布し、水と粉塵
を混合して捕集するようにすることで、静電気等に起因
する発火防止が図られ、より安全である。尚、マグネシ
ウム等の軽金属とは、マグネシウムやマグネシウム合金
以外にアルミやアルミ合金等も含まれる。

【０００７】また、本発明では、前記ダクトの下流側
に、粉塵と水を分離する分離手段を設けるようにした。

【０００８】そして、前記ダクト内で水と粉塵が混合し
た混合物を捕集し、分離手段によって粉塵と水に分別し
て回収することにより、粉塵と水が反応して発生する水
素ガス等の発生量を抑制することが出来る。因みに、こ
のような分離手段は、例えば濾紙や濾過布等のフィルタ
を通して水と粉塵を分離するようにすれば好適である。

【０００９】また本発明では、前記吸引ファンを、外部
からのエアの直射によって回転させるようにした。

【００１０】このように吸引ファンの駆動力として電気
的モータ等を使用しないで、エアの直射によって回転駆
動するようにすれば、スパーク等によって発火するよう
な危険を防止することが出来、より安全である。

【００１１】また、本発明では、前記エア吹き出し機構
として、エアの吹き出し箇所と吹き出し量が調整出来る
ようにした。

【００１２】このように、エアの吹き出し箇所とエアの
吹き出し量を調整可能にすれば、研磨製品の形状や、粉
塵のサイズや、金属粉塵の種類や、加工の態様等によっ
て、粉塵をダクト側に送り込むのに最適な位置から適切
な吹き出し量で吹き付けることが出来る。

【００１３】また、本発明では、前記フードとダクトの
内面に、静電防止用コーティング処理を施すようにし
た。

【００１４】このように、フードとダクト内の内面に、
静電防止用コーティングを施せば、静電気によって粉塵
に着火するような不具合が防止され、安全である。因み
に、このような静電防止用コーティングとしては、例え
ば１−ブタノール・イソプロピルアルコール等のコーテ
ィングが適用可能である。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について添付
した図面に基づき説明する。ここで図１は本発明に係る
集塵装置の側部断面図、図２は同正面図、図３は同平面
図、図４は同背面から見た部分断面図である。

【００１６】本発明に係る集塵装置は、例えばマグネシ
ウム製品を研磨加工する際発生するマグネシウム粉塵を
効率良く収集出来るような装置として構成され、コンパ
クトに構成されている。

【００１７】この集塵装置１は、図１に示すように、粉
塵発生部としての作業箇所Ｓの周囲を囲うフード２と、
このフード２内に設けられる粉塵送り込み手段３と、フ
ード２の下流側に接続され且つ室外に延出するダクト４
と、このダクト４内に配設される散水手段５と、ダクト
４の下流側に配設される分離手段６及びタンク７を備え
ており、作業箇所Ｓで発生するマグネシウム粉塵を、粉
塵送り込み手段３によってダクト４内に送り込み、散水
手段５から水を吹き出して水と粉塵の混合物にして捕集
するとともに、この混合物を分離手段６によって分離
し、分離された水をタンク７内に回収するようにしてい
る。

【００１８】前記作業箇所Ｓは、例えばマグネシウム製
品等を研磨する箇所であり、実施例の場合、室内のテー
ブル８上に配置されている。

【００１９】前記フード２は、作業箇所Ｓの周囲を取り
囲むよう、前面側（上流側）の開口面積が広がった形態
でテーブル８上に配設され、作業者が開口部から作業箇
所Ｓに手を差し込んで作業出来るようにされるととも
に、例えば難燃材のＦＲＰ等の素材から構成されてい
る。

【００２０】前記粉塵送り込み手段３は、前記作業箇所
Ｓより上流側のフード２内に配設されるエア吹き出し機
構１０と、作業箇所Ｓより下流側の狭まった通路内に配
設される吸引ファン１１を備えており、前記エア吹き出
し機構１０は、図２にも示すように、フード２内面の上
面側に配設される上面側エア管１２と、フード内面の下
面側に配設される下面側エア管１３を備えるとともに、
各ダクト１２、１３にはそれぞれ左右及び中央の各３箇
所のエア吹き出し口１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１３ａ、
１３ｂ、１３ｃが設けられている。

【００２１】そしてこれら上面側エア管１２と下面側エ
ア管１３は可撓性であり、左右のエア吹き出し口１２
ａ、１２ｃ、１３ａ、１３ｃの位置を、任意の位置にセ
ット出来るようにしている。また、各エア吹き出し口１
２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１３ａ、１３ｂ、１３ｃから吹
き出されるエアの風量も調整可能にされている。

【００２２】また、前記吸引ファン１１は、エアの直接
吹き付けにより回転駆動するようにされ、図１に示すよ
うに、吸引ファン１１の前方のフード２上面には、吸引
ファン１１に向けて直接エアを吹き付けることの出来る
エアノズル１４が設けられている。因みに、エアノズル
１４にエアを供給するため、図３に示すように、フード
２の上面にはエア配管１５が設けられており、また、フ
ード２の前方には、前記上面側エア管１２にエアを供給
するためのエア配管１６が設けられている。

【００２３】前記ダクト４は、例えば難燃材のＦＲＰに
より構成され、前記フード２に接続されて室外に延出し
ている。そして、このダクト４の後面側上部には、図４
に示すように点検窓４ｈが設けられ、またダクト４の内
面と、前記フード２の内面には、例えば、１−ブタノー
ル・イソプロピルアルコールによるコーティング処理が
施されて静電気の発生防止が図られている。

【００２４】前記散水手段５は、上流側の滝状水吐出ノ
ズル１７と、下流側の霧状水吐出ノズル１８を備えてお
り、上流側の滝状水吐出ノズル１７からは、水を滝状に
噴出すことが出来るようにされるとともに、下流側の霧
状水吐出ノズル１８からは、水を霧状に噴出すことが出
来るようにされており、ダクト４内の粉塵に水を混合さ
せて捕集するする際、捕集効率が高まるようにしてい
る。

【００２５】前記分離手段６は、前記タンク７の上部に
配設され且つ下面が開放するボックス２０と、このボッ
クス２０から出し入れ自在な引き出し部２１を備えてお
り、この引き出し部２１には、上下二段にメッシュ金網
２２、２３が設けられるとともに、このメッシュ金網２
２、２３の上部に、濾紙や濾過布等のフィルタがセット
されるようになっている。また、ボックス２０の両側面
と後面部の所定箇所には、排気孔２０ｈが設けられてい
る。

【００２６】前記タンク７は、前記ボックス２０の下方
に配設され、フィルタを通して濾過された水を溜めるこ
とが出来るようにされ、また、このタンク７には、内部
の水を吸い上げて前記滝状水、霧状水吐出ノズル１７、
１８に還流するための還流ポンプ２４が取付けられてい
る。

【００２７】以上のように構成された集塵装置１の作用
等について説明する。作業者等が作業箇所Ｓでマグネシ
ウム製品等を研磨すると粉塵が発生する。そしてこの粉
塵は、上面側エア管１２と下面側エア管１３の各エア吹
き出し口１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１３ａ、１３ｂ、１
３ｃから吹き出されるエアによって、直接ダクト４内に
向けて押し込まれ、粉塵が逆流するような不具合を防止
する。また、このとき、吸引ファン１１も作動し、粉塵
吸引作用が働くため、粉塵を効率的にダクト４内に送り
込むことが出来る。

【００２８】この際、例えば製品の形状や粉塵のサイズ
や加工の態様等によって、各エア吹き出し口１２ａ、１
２ｂ、１２ｃ、１３ａ、１３ｂ、１３ｃの位置や風量を
適切に変更調整出来るため、粉塵の捕集効果を一層良好
に出来る。また、吸引ファン１１の駆動源はエアの直射
であり、電気的モータ等を使用しないため、スパーク等
による発火の危険性がない。

【００２９】ダクト４内に送り込まれた粉塵は、滝状
水、霧状水吐出ノズル１７、１８から噴出される水によ
って捕捉され下方に落下する。ここで、前記フード２
内、及びダクト４は、静電防止用コーティング処理が施
されているため、静電気による発火等の不具合が防止さ
れるとともに、万一フード２内で発火するような事態が
生じても、風の流れによって作業者に火が向かず、また
ダクト４内に入った時点で水により鎮火する。

【００３０】粉塵を混入せしめた水がメッシュ金網２
２、２３上のフィルタを通過すると、水分混合粉塵はフ
ィルタによって捕捉され、フィルタを通過した水はタン
ク７内に回収される。この際、マグネシウム粉塵と水が
反応して発生する水素ガスは、ボックス２０の排気孔２
０ｈを通して外部に排出される。そして、タンク７に溜
まった水は、還流ポンプ２４により滝状水、霧状水吐出
ノズル１７、１８に還流される。

【００３１】また、メッシュ金網２２、２３上のフィル
タに捕捉された水分混合粉塵は、定期的に引き出し部２
１が引き出されてフィルタごと取り除かれ、新しいフィ
ルタがセットされる。そしてこのような定期的な交換に
より、水素ガスの発生量を抑制することが出来る。

【００３２】以上のような要領により、効率的に粉塵を
捕集することが出来、しかも装置構成はコンパクトであ
る。

【００３３】尚、本発明は以上のような実施形態に限定
されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載し
た事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を
奏するものは本発明の技術的範囲に属する。例えば粉塵
はマグネシウム以外の軽金属であっても適用可能であ
り、また、上面側エア管１２や下面側エア管１３の具体
的配置等は例示である。

【００３４】

【発明の効果】以上のように本発明に係る集塵装置は、
粉塵発生部の周囲をフードで覆い、このフード内に粉塵
送り込み手段を設けるとともに、フードの下流側にダク
トを接続し、このダクト内に散水手段を設けるように
し、また粉塵送り込み手段として、粉塵発生部より上流
側のエア吹き出し機構と、粉塵発生部より下流側の吸引
ファンを設けるようにしたため、粉塵発生部に向けて直
接エアを吹き付けて、粉塵を捕集することが可能とな
り、集塵効率を高めることが出来る。また、ダクト内で
水を散布し、水分混合粉塵にして捕集することにより、
静電気等に起因する発火防止が図られ、より安全であ
る。また、ダクトの下流側に、粉塵と水を分離する分離
手段を設けるようにすれば、粉塵と水が反応して発生す
る水素ガスの発生量を抑制することが出来る。

【００３５】また、吸引ファンを、外部からのエアの吹
き付けによって回転させるようにすれば、電気的短絡等
によって発火するような不具合を防止することが出来、
より安全である。そして、エア吹き出し機構として、エ
アの吹き出し箇所と吹き出し量が調整出来るようにすれ
ば、粉塵のサイズや軽金属の種類や加工の態様等によっ
て、最適な位置から適切な吹き出し量で吹き付けること
が出来、集塵効率を一層高めることが出来る。また、フ
ードとダクトの内面に、静電防止用コーティング処理を
施すようにすれば、静電気によって粉塵に着火するよう
な不具合が防止され、より安全である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る集塵装置の側部断面図

【図２】同正面図

【図３】同平面図

【図４】同背面から見た部分断面図

【符号の説明】

１…集塵装置、２…フード、３…粉塵送り込み手段、４
…ダクト、５…散水手段、６…分離手段、７…タンク、
１０…エア吹き出し機構、１１…吸引ファン、１２…上
面側エア管、１３…下面側エア管、１４…エアノズル、
１７…滝状水吐出ノズル、１８…霧状水吐出ノズル、２
２、２３…メッシュ金網、Ｓ…作業箇所。

フロントページの続きＦターム(参考） 3C047 HH13 HH15 4D032 AC08 AC09 BA05 BA06 DA04 4D041 AA04 AB04 AB05 AD09 AD12 CB00 CC08 5G067 AA33 CA02

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】粉塵発生部から発生するマグネシウム等
の軽金属の粉塵を捕集する集塵装置であって、この装置
は、前記粉塵発生部の周囲を覆うフードと、このフード
内に設けられる粉塵送り込み手段と、前記フードの下流
側に接続されるダクトと、このダクト内に設けられる散
水手段を備えるとともに、前記粉塵送り込み手段は、前
記粉塵発生部より上流側から下流側に向けてエアを吹き
出すことの出来るエア吹き出し機構と、前記粉塵発生部
より下流側に配設される吸引ファンを備え、前記粉塵送
り込み手段によって、前記粉塵発生部から発生する粉塵
を前記ダクト内に送り込み、前記散水手段によりダクト
内に水を散布して粉塵を捕集するようにしたことを特徴
とする集塵装置。
【請求項２】請求項１に記載の集塵装置において、前
記ダクトの下流側には、粉塵と水を分離する分離手段が
設けられることを特徴とする集塵装置。
【請求項３】請求項１又は請求項２に記載の集塵装置
において、前記吸引ファンは、外部からのエアの直射に
よって回転するようにしたことを特徴とする集塵装置。
【請求項４】請求項１乃至請求項３のいずれか１項に
記載の集塵装置において、前記エア吹き出し機構は、エ
アの吹き出し箇所と吹き出し量が調整可能にされること
を特徴とする集塵装置。
【請求項５】請求項１乃至請求項４のいずれか１項に
記載の集塵装置において、前記フードとダクトの内面に
は、静電防止用コーティング処理が施されていることを
特徴とする集塵装置。