JP2002271164A - 圧電振動子用容器 - Google Patents

圧電振動子用容器

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JP2002271164A JP2001070849A JP2001070849A JP2002271164A JP 2002271164 A JP2002271164 A JP 2002271164A JP 2001070849 A JP2001070849 A JP 2001070849A JP 2001070849 A JP2001070849 A JP 2001070849A JP 2002271164 A JP2002271164 A JP 2002271164A
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sealing
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Yoshiaki Ito
吉明 伊藤
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/24Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions, i.e. for use as seals between dissimilar materials, e.g. glass and metal; Glass solders
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電振動子片を接着固定する導電性の接着材
を真空中で加熱処理する際に封止ガラス中の成分の一部
が揮発し、真空封止が困難となる。 【解決手段】 上面に圧電振動子片3の搭載部1aを有
する略平板状の絶縁基体1と、絶縁基体1の上面に搭載
部1aを取り囲むように予め被着された封止材10で接合
され、絶縁基体1との間の空間に圧電振動子片3を収容
する、上面から下面にかけて貫通孔6が設けられた略平
板状の蓋体2とから成る圧電振動子用容器であって、封
止材10は、酸化銀20〜40重量%、ヨウ化銀5〜20重量
%、五酸化燐20〜30重量%、酸化ホウ素5〜15重量%お
よび酸化亜鉛1〜6重量%から成るガラス成分にフィラ
ーとして燐酸ジルコニウムと酸化ジルコニウムと酸化ニ
オブとの固溶体を外添加で10〜30重量%添加したものか
ら成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動子片を収
容するための圧電振動子用容器に関し、特に封止材にガ
ラスを用いて封止を行う圧電振動子用容器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電振動子は、圧電振動子用容器
内に圧電振動子片を気密に収容することによって製作さ
れている。
【0003】この圧電振動子片を気密に収容する圧電振
動子用容器は、例えば酸化アルミニウム質焼結体等のセ
ラミックスから成り、その上面の略中央部に圧電振動子
片を搭載するための搭載部を有する略平板状の絶縁基体
と、ガラス等の透光性材料から成り、絶縁基体の上面に
低融点ガラス等の封止材を介して接合されることにより
絶縁基体との間の空間に圧電振動子片を収容する蓋体と
から構成されている。
【0004】絶縁基体と蓋体とから成る容器内部に収容
される圧電振動子片が、例えば周波数特性上 1.3×10-2
Pa程度の真空封止を必要とする圧電振動子片の場合、
絶縁基体には、絶縁基体と蓋体との間の空間を真空に排
気するための貫通孔がその上面から下面にかけて形成さ
れている。そして、絶縁基体と蓋体とから成る容器の内
部に圧電振動子片を導電性の接着材で接着固定し真空中
で加熱処理した後、絶縁基体に形成された貫通孔を介し
て圧電振動子片を収容する空間を真空に排気し、しかる
後、この貫通孔内に金―錫合金等のろう材から成る封止
部材を充填してこの貫通孔を封止することにより、圧電
振動子容器の内部に圧電振動子片が気密に収容された圧
電振動子となる。
【0005】なお、絶縁基体と蓋体とを接合する封止材
は、通常、圧電振動子片を導電性の接着材で絶縁基体に
接着固定する前に絶縁基体に予め被着されている。
【0006】また、このような封止材としては、例えば
酸化鉛50〜65重量%、酸化硼素2〜10重量%、酸化亜鉛
1〜6重量%、フッ化鉛10〜30重量%、酸化ビスマス10
〜20重量%を含むガラス成分に、フィラーとしてチタン
酸鉛化合物を26〜45重量%添加した鉛系の封止ガラスが
使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の圧電振動子は、封止ガラスとして、酸化鉛50〜65重
量%、酸化硼素2〜10重量%、酸化亜鉛1〜6重量%、
フッ化鉛10〜30重量%、酸化ビスマス10〜20重量%を含
むガラス成分に、フィラーとしてチタン酸鉛化合物を26
〜45重量%添加した鉛系ガラスを使用していることか
ら、圧電振動子片を導電性の接着材で接着固定した後に
真空中で加熱処理する際に、絶縁基体に予め被着させた
封止ガラス中のフッ素成分が揮発しガラスが結晶化して
しまい、絶縁基体と蓋体との強固な接着が困難となり、
真空封止した容器内部の真空度の低下を招き、圧電振動
子片のQ値を低下させたり、その表面電極を酸化腐食さ
せてしまうという問題点を有していた。
【0008】また、近年、携帯電話等の移動体通信機器
の小型・薄型化にともない圧電振動子に関してもさらな
る小型・薄型化の要求が高まってきており、従来の絶縁
基体の上面から下面にかけて形成された貫通孔で容器内
の空間を真空に排気する容器構造では、実装後の機械的
強度が低下し移動体通信機器に加わる機械的応力や衝撃
力に耐えることができず、絶縁基体もしくは封止ガラス
にクラックを招来し、真空封止した容器内部の真空度の
低下を招き、圧電振動子片のQ値を低下させたりその表
面電極を酸化腐食させてしまうという可能性を有してい
た。
【0009】さらに、近年、地球環境保護運動の高まり
の中で、酸化鉛は環境負荷物質に指定されており、例え
ば酸化鉛を含む電子装置が屋外に廃棄・放置され風雨に
曝された場合、環境中に鉛が溶けだし環境を汚染する可
能性があり、人体に対して有害である酸化鉛を用いない
封止材の開発が要求されるようになってきた。
【0010】本発明は、上記の問題点に鑑み案出された
ものであり、その目的は、絶縁基体と蓋体とから成る容
器の内部に圧電振動子片を真空中で気密に封止し、その
特性に劣化を招来することがなく、圧電振動子片を長期
間にわたり正常かつ安定に作動させることができる圧電
振動子用容器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電振動子用容
器は、上面に圧電振動子片の搭載部を有する略平板状の
絶縁基体と、絶縁基体の上面に搭載部を取り囲むように
予め被着された封止材で接合され、絶縁基体との間の空
間に圧電振動子片を収容する、上面から下面にかけて貫
通孔が設けられた略平板状の蓋体とから成る圧電振動子
用容器であって、封止材は酸化銀20〜40重量%、ヨウ化
銀5〜20重量%、五酸化燐20〜30重量%、酸化ホウ素5
〜15重量%および酸化亜鉛1〜6重量%から成るガラス
成分にフィラーとして燐酸ジルコニウムと酸化ジルコニ
ウムと酸化ニオブとの固溶体を外添加で10〜30重量%添
加したものから成ることを特徴とするものである。
【0012】本発明の圧電振動子用容器によれば、絶縁
基体と蓋体とを封止する封止材が酸化銀20〜40重量%、
ヨウ化銀5〜20重量%、五酸化燐20〜30重量%、酸化ホ
ウ素5〜15重量%および酸化亜鉛1〜6重量%から成る
ガラス成分にフィラーとして燐酸ジルコニウムと酸化ジ
ルコニウムと酸化ニオブとの固溶体を外添加で10〜30重
量%添加したものから成り、揮発し易いフッ素成分を含
有していないことから、圧電振動子の特性を向上させる
ために圧電振動子片を導電性の接着材で接着固定した後
に真空中で加熱処理しても、絶縁基体側に予め被着させ
た封止ガラス中の成分が揮発して封止ガラスの結晶化が
進むことはなく、絶縁基体と蓋体とを極めて強固に接着
することができる。また、容器内部の圧電振動子片にそ
のQ値を低下させたりその表面電極を酸化腐食させてし
まうという悪影響を与えるような容器内部の真空度の低
下を抑えることが可能となり、その結果、圧電振動子片
をその特性に劣化招来することなく容器内部に気密に封
止し、長期間にわたり安定に作動させることが可能とな
る。
【0013】また、本発明の圧電振動子用容器によれ
ば、絶縁基体と蓋体とから成る容器内の空間を真空に排
気する貫通孔を蓋体の上面から下面にかけて設けたこと
から、携帯電話等の移動体通信機器の小型・薄型化にと
もない圧電振動子を薄型化したとしても、ボード実装後
に応力の集中する絶縁基体側に真空排気用の貫通孔が存
在しないため、真空封止した容器内部の真空度の低下を
招く恐れがなく、容器内部の圧電振動子片にそのQ値を
低下させたりその表面電極を酸化腐食させてしまうとい
う悪影響を与えるような容器内部の真空度の低下を抑え
ることが可能になり、その結果、圧電振動子片をその特
性に劣化招来することなく気密に封止し、長期間にわた
り安定に作動させることが可能となる。
【0014】さらに、本発明の圧電振動子用容器によれ
ば、絶縁基体と蓋体とを接合させる封止材を酸化鉛を含
まないガラスで構成したことから、人体に害を与えたり
地球環境に負荷を与えることはない。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面に基づ
き詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の圧電振動子用容器および
これを用いた圧電振動子の実施の形態の一例を示す断面
図である。この図において1は絶縁基体、2は蓋体、3
は圧電振動子片である。そして、絶縁基体1と蓋体2と
から成る圧電振動子用容器内に圧電振動子片3を気密に
封止することによって圧電振動子が形成される。
【0017】圧電振動子用容器を構成する絶縁基体1
は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼
結体・炭化珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ムライト
質焼結体・ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料
から成り、その上面の略中央部に凹状の搭載部1aが形
成された略四角平板状体であり、凹状の搭載部1aの底
面には圧電振動子片3が接着材5を介して接着固定され
る。
【0018】なお、絶縁基体1は、例えばその幅が2〜
5mm、長さが5〜10mm、厚みが0.3〜0.6mm程度の
直方体の形状であり、また、凹状の搭載部1aは、その
幅が1〜4mm、長さが4〜9mm、深さが0.2〜0.5m
m程度の直方体の形状である。そして圧電振動子の小型
・薄型化の要求に伴い、絶縁基体1の小型化・薄型化も
ますます進んできている。
【0019】絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質
焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸化
珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末
に適当な有機バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤等を添加
混合して泥漿物を作り、この泥漿物を従来周知のドクタ
ーブレード法やカレンダーロール法等のシート成形法を
採用しシート状に成形してセラミックグリーンシート
(セラミック生シート)を得、しかる後、それらセラミ
ックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すととも
にこれを複数枚積層し、約1600℃の高温で焼成すること
によって製作される。
【0020】また、絶縁基体1の搭載部1aの底面から
下面にかけて複数個のメタライズ配線層4が被着形成さ
れている。このメタライズ配線層4の搭載部1aに位置
する部位には圧電振動子片3の各電極が導電性の接着材
5を介して電気的に接続され、また、絶縁基体1の底面
に導出した部位には外部電気回路の配線導体(図示せ
ず)が金―錫合金等のロウ材を介して取着される。
【0021】メタライズ配線層4はタングステン・モリ
ブデン・マンガン等の高融点金属粉末に適当な有機溶剤
・溶媒・可塑剤等を添加混合して得た金属ペーストを従
来周知のスクリーン印刷法等の厚膜手法を採用して絶縁
基体1となるセラミックグリーンシートにあらかじめ印
刷塗布しておき、これをセラミックグリーンシートと同
時に焼成することによって絶縁基体1の上面から下面に
かけて所定パターンに被着形成される。
【0022】なお、メタライズ配線層4はその表面にニ
ッケル・金等の良導電性で耐蝕性およびロウ材との濡れ
性が良好な金属をめっき法により1〜20μmの厚みに被
着させておくと、メタライズ配線層4の酸化腐蝕を有効
に防止することができるとともにメタライズ配線層4と
圧電振動子片3との接着材5を介しての接続およびメタ
ライズ配線層4と外部電気回路の配線導体とのロウ付け
を極めて強固となすことができる。
【0023】接着材5は、例えば銀―ポリイミド樹脂等
から成り、絶縁基体1の搭載部1aの底面に露出するメ
タライズ配線層4の一端に接着材5を介して圧電振動子
片3を載置させ、しかる後、接着材5を約300℃の温度
に加熱して熱硬化処理を施し、熱硬化させることによっ
て圧電振動子片3を絶縁基体1に接着固定させる。この
際、接着材5を真空中で熱処理することによって、樹脂
性の接着材5の耐熱性を向上させることができ、圧電振
動子が外部回路基板への実装時に受ける熱履歴による圧
電振動子の振動周波数特性変動を極小に抑えることが可
能となる。
【0024】また、絶縁基体1には、蓋体2が封止材10
を介して接合されている。蓋体2は、容器内部に圧電振
動子片3を気密に収容する機能を有し、例えば酸化アル
ミニウム質焼結体等のセラミックスから形成されてい
る。蓋体2にはその略中央部に上面から下面にかけて貫
通孔6が形成されている。
【0025】貫通孔6は、絶縁基体1と蓋体2とから成
る容器の内部に圧電振動子片3を収容した後、この圧電
振動子片3を収容する空間を真空に排気するための排気
孔として機能する。この貫通孔6は、蓋体2の上面側の
第1の孔6aと、この第1の孔6aよりも開口が小さな
下面側の第2の孔6bとから成るとともに、第1の孔6
aの第2の孔6b側の開口の周辺、具体的には第1の孔
6aと第2の孔6bとの間に形成された段部の下面に後
述する封止用金属部材7を取着するための金属層8が被
着されている。
【0026】なお、第1の孔6aおよび第2の孔6b
は、その開口の形状が好ましくは円形であり、第1の孔
6aが0.5mm〜0.9mm程度の直径を、第2の孔6bが
第1の孔6aの直径より0.1mm〜0.4mm程度小さな直
径を有している。ただし、第1の孔6aおよび第2の孔
6bは、その開口が必ずしも円形である必要はなく、開
口が三角形や四角形あるいはその他の形状であってもよ
い。また、第1の孔6aの第2の孔6b側の開口部の周
辺に被着させた金属層8は、蓋体2の上面に達しない範
囲であれば、その一部が第1の孔6a内に多少入り込ん
でいても差し支えない。
【0027】また、金属層8は貫通孔6内で第1の孔6
aの第2の孔6b側の開口の周辺に被着されていること
から、封止用金属部材7を取着するろう材9は金属層8
が被着された第1の孔6aの第2の孔6bの開口の周辺
にのみ塗れ広がるので、この金属層8に封止用金属部材
7をろう材9を介して取着することによって貫通孔6を
封止する際にろう材9が蓋体2の上下面に達するような
ことはない。
【0028】また、溶融したろう材9の表面張力により
封止用金属部材7は第1の孔6aの第2の孔6bの開口
の周辺に保持されるので、ろう材9や封止用金属部材7
が蓋体2の下面から突出して圧電振動子片3の振動を妨
げたり、あるいは蓋体2の上面から突出して圧電振動子
を外部回路基板に実装する際にその実装を妨げたりする
ことはない。
【0029】なお、貫通孔6は、蓋体2となるセラミッ
クグリーンシートに貫通孔6となる孔を予め所定の大き
さ・形状に穿孔しておくことによって、蓋体2の上面か
ら下面にかけて、上面側の第1の孔6aとこの第1の孔6
aの開口より小さな下面側の第2の孔6bとから成るよ
うに形成される。
【0030】また、金属層8は、タングステン等の金属
粉末に適当な有機バインダおよび溶剤等を添加混合して
得た金属ペーストを絶縁基体1となるセラミックグリー
ンシートとともに焼成することによって、蓋体2に形成
された貫通孔6において第1の孔6aの第2の孔6b側
の開口の周辺、具体的には第1の孔6aと第2の孔6b
との間に形成された段部の上面に被着される。
【0031】貫通孔6を封止する封止用金属部材7は、
例えば銅等の金属から成る球体である。また、封止用金
属部材7を金属層8に取着しているろう材9は、例えば
金−錫合金等の合金から成るろう材である。
【0032】そして、貫通孔6の金属層8には、絶縁基
体1と蓋体2との間の空間に圧電振動子片3を収容し、
この圧電振動子片3を収容する空間を真空に排気した後
に、封止用金属部材7がろう材9を介して取着される。
これにより貫通孔6が封止され、圧電振動子用容器が気
密に封止される。
【0033】なお、貫通孔6を封止するための封止用金
属部材7が取着される金属層8は、タングシテンやモリ
ブデン・銀・銅等の金属粉末を用いたメタライズ金属層
から成り、ろう材9との塗れ性を良好なものとするため
にその表面に必要に応じて図示しないニッケルや金等か
ら成るめっき金属層を被着させている。
【0034】また、蓋体2の絶縁基体1への封止材10を
介した接合は、例えば、まず絶縁基体1の上面外周部に
封止材10を予め被着させておき、圧電振動子片3を導電
性の接着材5で絶縁基体1に接着固定した後に、接着材
5を真空中で加熱し、次にこの封止材10を間に挟んで絶
縁基体1の上面に蓋体2を載置し、最後にこの封止材10
を加熱して軟化溶融させた後、冷却固化することによっ
て行われる。
【0035】なお、絶縁基体1の上面に封止材10を予め
被着させるには、絶縁基体1の上面外周部に封止材10と
なるガラスペーストをスクリーン印刷法で印刷塗布する
とともに、このガラスペーストを加熱し軟化溶融させた
後、冷却固化させることにより絶縁基体1の上面に封止
材10を被着させる方法が採用される。
【0036】本発明の圧電振動子用容器においては、封
止材10を酸化銀20〜40重量%、ヨウ化銀5〜20重量%、
五酸化燐20〜30重量%、酸化ホウ素5〜15重量%および
酸化亜鉛1〜6重量%から成るガラス成分にフィラーと
して燐酸ジルコニウムと酸化ジルコニウムと酸化ニオブ
との固溶体を外添加で10〜30重量%添加したものとする
ことが好ましい。
【0037】本発明の圧電振動子用容器によれば、封止
材10を酸化銀20〜40重量%、ヨウ化銀5〜20重量%、五
酸化燐20〜30重量%、酸化ホウ素5〜15重量%および酸
化亜鉛1〜6重量%から成るガラス成分にフィラーとし
て燐酸ジルコニウムと酸化ジルコニウムと酸化ニオブと
の固溶体を外添加で10〜30重量%添加したものとしたこ
とから、封止材10を真空中で軟化点以上の温度に保持し
た場合でもガラス成分が揮発することはない。その結
果、圧電振動子の周波数特性を向上させるために圧電振
動子片3を接着材5で絶縁基体1に接着固定した後、こ
れらを真空中で加熱処理したとしても絶縁基体1側に予
め被着させたガラス中の成分が揮発してガラスの結晶化
が進行することはなく、絶縁基体1と蓋体2との極めて
強固な接着が可能となり、容器内部の圧電振動子片3に
そのQ値を低下させたりその表面電極を酸化腐食させて
しまうという悪影響を与えるような容器内部の真空度の
低下を抑えることが可能になる。また、圧電振動子片3
をその特性に劣化招来することなく気密に封止し、長期
間にわたり安定に作動させることが可能となる。
【0038】なお、封止材10のガラス成分は、酸化銀の
量が20重量%未満であるとガラスの軟化溶融温度が高く
なって、低温での容器の気密封止が困難となる傾向があ
り、他方、40重量%を超えるとガラスの軟化溶融温度が
低下して、圧電振動子を外部電気回路基板に実装する際
の熱によって封止材10が軟化溶融して、容器内部の真空
度が大きく低下してしまい圧電振動子の振動周波数特性
を損なう傾向がある。したがって、酸化銀の量は20〜40
重量%の範囲であることが好ましい。
【0039】また、ヨウ化銀の量が5重量%未満である
とガラスの軟化溶融温度が高くなって、低温での容器の
気密封止が困難となる傾向があり、他方、20重量%を超
えると、ガラスの耐薬品性が低下し、容器の気密封止の
信頼性が大きく低下してしまう傾向がある。したがっ
て、ヨウ化銀の量は5〜20重量%の範囲であることが好
ましい。
【0040】五酸化燐の量が20重量%未満であるとガラ
スの軟化溶融温度が高くなって、低温での容器の気密封
止が困難となる傾向があり、他方、30重量%を超えると
ガラスの耐薬品性が低下し、容器の気密封止の信頼性が
大きく低下してしまう傾向がある。したがって、五酸化
燐の量は20〜30重量%の範囲であることが好ましい。
【0041】酸化ホウ素の量が5重量%未満であるとガ
ラスの結晶化が進み低温での容器の気密封止が困難とな
る傾向にあり、他方、15重量%を超えるとガラスの耐薬
品性が低下し、容器の気密封止の信頼性が大きく低下し
てしまう傾向がある。したがって、酸化ホウ素の量は5
〜15重量%の範囲であることが好ましい。
【0042】酸化亜鉛の量が1重量%未満であるとガラ
スの耐薬品性が低下し、容器の気密封止の信頼性が大き
く低下してしまう傾向があり、他方、6重量%を超える
とガラスの結晶化が進み低温での容器の気密封止が困難
となる傾向にある。したがって、酸化亜鉛の量は1〜6
重量%の範囲であることが好ましい。
【0043】また、燐酸ジルコニウム・酸化ジルコニウ
ム・酸化ニオブ固溶体のフィラーは封止材10の熱膨張係
数を調整し、絶縁基体1および蓋体2に封止材10を強固
に接合させ、容器の気密信頼性を大きく向上させるとと
もに封止材10の機械的強度を向上させる作用をなす。こ
のフィラーの添加量が上記成分から成るガラスに対して
外添加で10重量%未満であると、封止材10の機械的強度
が低下するとともに封止材10の熱膨張係数が絶縁基体1
および蓋体2の熱膨張係数に対して大きく相違して封止
材10を絶縁基体1および蓋体2に強固に接合させること
ができなくなる傾向がある。他方、30重量%を超えると
封止材10の流動性が低下して、低温での気密封止が困難
と成る傾向にある。したがって、フィラーの添加量はガ
ラスに対して外添加で10〜30重量%の範囲であることが
好ましい。
【0044】また、本発明の圧電振動子収納用容器にお
いては、ろう材9および封止材10が酸化鉛を含有してい
ないことから地球環境に負荷を与えることもない。
【0045】かくして本発明の圧電振動子用容器によれ
ば、絶縁基体1のメタライズ配線層4の搭載部1aに位
置する部位に圧電振動子片3の一端を銀―ポリイミド等
から成る接着材5を介して接着固定するとともに圧電振
動子片3の各電極をメタライズ配線層4に電気的に接続
させ、しかる後、絶縁基体1の搭載部1aを覆うように
蓋体2を封止材10を介して接合させることにより、絶縁
基体1と蓋体2との間の空間に圧電振動子片3が収容さ
れる。また、圧電振動子片3が収容された絶縁基体1と
蓋体2との間の空間は、空間内部のガスが圧電振動子片
3の振動を妨げないようにするために真空に排気され、
それと同じに絶縁基体1に形成された貫通孔6内の金属
層8に封止用金属部材7をろう材9を介して取着するこ
とにより気密に封止される。その結果、本発明の圧電振
動子用容器を用いて製作した圧電振動子は、圧電振動子
片3を収容している容器内の空間を良好に真空に保つこ
とが可能となり、高いQのものとすることができる。
【0046】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更や改良を施すことは何ら差し支えなく、例え
ば、貫通孔6は本例では2段としているが1段としても
よい。
【0047】
【発明の効果】本発明の圧電振動子用容器によれば、絶
縁基体と蓋体とを封止する封止材が酸化銀20〜40重量
%、ヨウ化銀5〜20重量%、五酸化燐20〜30重量%、酸
化ホウ素5〜15重量%および酸化亜鉛1〜6重量%から
成るガラス成分にフィラーとして燐酸ジルコニウムと酸
化ジルコニウムと酸化ニオブとの固溶体を外添加で10〜
30重量%添加したものから成り、揮発し易いフッ素成分
を含有していないことから、圧電振動子の特性を向上さ
せるために、圧電振動子片を導電性の接着材で接着固定
した後に真空中で加熱処理しても、絶縁基体側に予め被
着させた封止ガラス中の成分が揮発して封止ガラスの結
晶化が進むことはなく、絶縁基体と蓋体とを極めて強固
に接着することができる。また、容器内部の圧電振動子
片にそのQ値を低下させたりその表面電極を酸化腐食さ
せてしまうという悪影響を与えるような容器内部の真空
度の低下を抑えることが可能となり、その結果、圧電振
動子片をその特性に劣化招来することなく容器内部に気
密に封止し、長期間にわたり安定に作動させることが可
能となる。
【0048】また、本発明の圧電振動子用容器によれ
ば、絶縁基体と蓋体とから成る容器内の空間を真空に排
気する貫通孔を蓋体の上面から下面にかけて設けたこと
から、携帯電話等の移動体通信機器の小型・薄型化にと
もない圧電振動子を薄型化したとしても、ボード実装後
に応力の集中する絶縁基体側に真空排気用の貫通孔が存
在しないため、真空封止した容器内部の真空度の低下を
招く恐れがなく、容器内部の圧電振動子片にそのQ値を
低下させたりその表面電極を酸化腐食させてしまうとい
う悪影響を与えるような容器内部の真空度の低下を抑え
ることが可能になり、その結果、圧電振動子片をその特
性に劣化招来することなく気密に封止し、長期間にわた
り安定に作動させることが可能となる。
【0049】さらに、本発明の圧電振動子用容器によれ
ば、絶縁基体と蓋体とを接合させる封止材を酸化鉛を含
まないガラスで構成したことから、人体に害を与えたり
地球環境に負荷を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電振動子用容器の実施の形態の一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・絶縁基体 1a・・・・・搭載部 2・・・・・・蓋体 3・・・・・・圧電振動子片 6・・・・・・貫通孔 10・・・・・・封止材
フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA08 AA09 AA15 BB09 CC04 CC08 DA01 DB01 DC03 DC04 DD04 DE03 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH04 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ08 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM08 NN32 NN33 NN34 PP01 5J108 CC04 EE03 EE07 EE18 GG03 GG07 GG16 GG20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に圧電振動子片の搭載部を有する略
    平板状の絶縁基体と、該絶縁基体の上面に前記搭載部を
    取り囲むように予め被着された封止材で接合され、前記
    絶縁基体との間の空間に前記圧電振動子片を収容する、
    上面から下面にかけて貫通孔が設けられた略平板状の蓋
    体とから成る圧電振動子用容器であって、前記封止材は
    酸化銀20〜40重量%、ヨウ化銀5〜20重量%、五
    酸化燐20〜30重量%、酸化ホウ素5〜15重量%お
    よび酸化亜鉛1〜6重量%から成るガラス成分にフィラ
    ーとして燐酸ジルコニウムと酸化ジルコニウムと酸化ニ
    オブとの固溶体を外添加で10〜30重量%添加したも
    のから成ることを特徴とする圧電振動子用容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007173427A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミックパッケージ
JP2007336320A (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Epson Toyocom Corp 表面実装型圧電デバイスの製造方法
JP2015088811A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 株式会社大真空 温度補償型水晶発振器

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