JP2002271027A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JP2002271027A JP2001073066A JP2001073066A JP2002271027A JP 2002271027 A JP2002271027 A JP 2002271027A JP 2001073066 A JP2001073066 A JP 2001073066A JP 2001073066 A JP2001073066 A JP 2001073066A JP 2002271027 A JP2002271027 A JP 2002271027A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導体回路の配線距離が短いとともに、導体回
路の設計の自由度が高く、加えて、バイアホール近傍の
層間樹脂絶縁層にクラックが発生しにくいため、信頼性
に優れるプリント配線板を提供する。 【解決手段】 基板上に導体回路と層間樹脂絶縁層とが
順次積層され、上記層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間
がバイアホールを介して接続された多層プリント配線板
であって、前記バイアホールのうち、階層の異なるバイ
アホール同士は、スタックビア構造となるように形成さ
れるとともに、前記階層の異なるバイアホールのうちの
少なくとも一つは、そのランド径が他のバイアホールの
ランド径と異なる多層プリント配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる多層ビルドアップ配線基板と呼
ばれる多層プリント配線板は、セミアディティブ法等に
より製造されており、コアと呼ばれる0.5〜1.5m
m程度のガラスクロス等で補強された樹脂基板の上に、
銅等による導体回路と層間樹脂絶縁層とを交互に積層す
ることにより作製される。この多層プリント配線板の層
間樹脂絶縁層を介した導体回路間の接続は、バイアホー
ルにより行われている。
【0003】従来、ビルドアップ多層プリント配線板
は、例えば、特開平9−130050号公報等に開示さ
れた方法により製造されている。すなわち、まず、銅箔
が貼り付けられた銅張積層板に貫通孔を形成し、続いて
無電解銅めっき処理を施すことによりスルーホールを形
成する。続いて、基板の表面をフォトリソグラフィーの
手法を用いて導体パターン状にエッチング処理して導体
回路を形成する。次に、形成された導体回路の表面に、
無電解めっきやエッチング等により粗化面を形成し、そ
の粗化面を有する導体回路上に絶縁樹脂層を形成した
後、露光、現像処理を行ってバイアホール用開口を形成
し、その後、UV硬化、本硬化を経て層間樹脂絶縁層を
形成する。
【0004】さらに、層間樹脂絶縁層に酸や酸化剤など
により粗化形成処理を施した後、薄い無電解めっき膜を
形成し、この無電解めっき膜上にめっきレジストを形成
した後、電解めっきにより厚付けを行い、めっきレジス
ト剥離後にエッチングを行って、下層の導体回路とバイ
アホールにより接続された導体回路を形成する。これを
繰り返した後、最後に導体回路を保護するためのソルダ
ーレジスト層を形成し、ICチップ等の電子部品やマザ
ーボード等との接続のために開口を露出させた部分にめ
っき等を施して半田バンプ形成用パッドとした後、IC
チップ等の電子部品側に半田ペーストを印刷して半田バ
ンプを形成することにより、ビルドアップ多層プリント
配線板を製造する。また、必要に応じて、マザーボード
側にも半田バンプを形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】また、近年、ICチッ
プの高周波数化に伴い、多層プリント配線板の高速化、
高密度化が要求されており、これに対応した多層プリン
ト配線板として、スタックビア構造(バイアホールの直
上にバイアホールが形成された構造)のバイアホールを
有する多層プリント配線板が提案されている(図19参
照)。しかしながら、このようなスタックビア構造のバ
イアホールを有する多層プリント配線板では、バイアホ
ールの近傍の層間樹脂絶縁層にクラックが発生すること
があった。特に、多層プリント配線板をヒートサイクル
条件下で一定時間放置した際に、クラックが発生するこ
とが多く、さらには、このクラックに起因して、バイア
ホール周辺の導体回路に剥離や断線が発生することがあ
った。
【0006】これは、スタックビア構造のバイアホール
を有する従来の多層プリント配線板600(図19
(a)および(b)参照)では、通常、バイアホール1
071〜1073のランド径が略同一であり、最外層の
バイアホール1071とこれに隣接する導体回路105
aとの間の導体回路非形成部の下方領域(図19中、A
領域)には、導体回路は存在せず、層間樹脂絶縁層10
2のみで形成されており、加えて、層間樹脂絶縁層に
は、ガラス繊維等の補強材も配合されていないため、こ
のA領域の機械的強度が充分でなく、そのため、クラッ
ク等が発生しやすいものと考えられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは鋭
意検討し、スタックビア構造を有するバイアホールのう
ちの少なくとも1つのバイアホールのランド径を、他の
ランド径と異なるものとすることにより、バイアホール
近傍の層間樹脂絶縁層にクラック等が発生する問題を解
消することができること見い出し、以下に示す内容を要
旨構成とする本発明に到達した。
【0008】即ち、第一の本発明のプリント配線板は、
基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層とが順次積層さ
れ、上記層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間がバイアホ
ールを介して接続された多層プリント配線板であって、
上記バイアホールのうち、階層の異なるバイアホール同
士は、スタックビア構造となるように形成されるととも
に、上記階層の異なるバイアホールのうちの少なくとも
1つは、そのランド径が他のバイアホールのランド径と
異なることを特徴とする。
【0009】また、第二の本発明の多層プリント配線板
は、基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層とが順次積層
され、層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間がバイアホー
ルを介して接続されるとともに、基板を挟んだ導体回路
間がスルーホールを介して接続された多層プリント配線
板であって、上記スルーホールの直上に、スタックビア
構造を有するバイアホールが形成されるとともに、上記
スタックビア構造を有するバイアホールのうちの少なく
とも1つは、そのランド径が他のバイアホールのランド
径と異なることを特徴とする。
【0010】また、第三の多層プリント配線板は、基板
上に、導体回路と層間樹脂絶縁層とが順次積層され、層
間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間がバイアホールを介し
て接続されるとともに、基板および層間樹脂絶縁層を挟
んだ導体回路間がスルーホールを介して接続された多層
プリント配線板であって、上記スルーホールの直上に、
スタックビア構造を有するバイアホールが形成されると
ともに、上記スタックビア構造を有するバイアホールの
うちの少なくとも1つは、そのランド径が他のバイアホ
ールのランド径と異なることを特徴とする。
【0011】また、第一〜第三の多層プリント配線板に
おいて、上記バイアホールのうちの少なくとも1つは、
その形状がフィールドビア形状であることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】第一の本発明のプリント配線板
は、基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層とが順次積層
され、上記層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間がバイア
ホールを介して接続された多層プリント配線板であっ
て、上記バイアホールのうち、階層の異なるバイアホー
ル同士は、スタックビア構造となるように形成されると
ともに、上記階層の異なるバイアホールのうちの少なく
とも1つは、そのランド径が他のバイアホールのランド
径と異なることを特徴とする。
【0013】第一の本発明の多層プリント配線板では、
階層の異なるバイアホール同士がスタックビア構造とな
るように形成されている。このように、スタックビア構
造となるようにバイアホールが形成されている場合、配
線距離が短くなるため、信号電送時間を短縮することが
できるともに、導体回路の設計の自由度が向上するた
め、高密度配線により対応し易くなる。
【0014】また、上記多層プリント配線板において、
階層の異なるバイアホールのうちの少なくとも一つは、
そのランド径が他のバイアホールのランド径と異なる。
バイアホールがこのような構成を有する場合、ランド径
の大きなバイアホールが、層間樹脂絶縁層の補強材とし
て役割を果たすこととなり、層間樹脂絶縁層の機械的強
度が向上し、特に、バイアホール近傍の層間樹脂絶縁層
でクラックが発生しにくい。これについて、以下に図面
を参照しながら説明する。図1〜図3は、それぞれ、
(a)が、第一の本発明の多層プリント配線板の一実施
形態の一部を模式的に示す部分断面図であり、(b)が
(a)に示した多層プリント配線板のバイアホールをの
みを模式的に示した斜視図である。
【0015】第一の本発明の多層プリント配線板では、
階層の異なるバイアホールのうちの少なくとも1つは、
そのランド径が他のバイアホールのランド径と異なって
いる。具体的には、例えば、図1(a)および(b)に
示すように、内層のバイアホール1072のランド径が
最外層のバイアホール1071のランド径よりも大きく
なるように構成されている。この場合、各階層のそれぞ
れのバイアホールは、平面視した際の形状が円形状であ
り、かつ、同心円状となるように形成されている。ま
た、例えば、図2(a)および(b)に示すように、最
下層のバイアホール1073のランド径が最外層のバイ
アホール1071のランド径よりも大きくなるように構
成されていてもよい。この場合も、各階層のそれぞれの
バイアホールは、平面視した際の形状が円形状であり、
かつ、同心円状となるように形成されている。
【0016】さらには、図3(a)および(b)に示す
ように、内層のバイアホール1072のランド径および
最下層のバイアホール1073のランド径の一部が、そ
れぞれ最外層のバイアホール1071とこれに隣接する
導体回路105aとの間の導体回路非形成部の下方領域
(図中、A領域)の異なる部分で最外層のバイアホール
1071のランド径よりも大きくなるように構成されて
いもよい。この場合、各階層のそれぞれのバイアホール
は、平面視した際の形状が円形状であるが、その中心は
異なる位置、即ち、内層のバイアホールの中心と最下層
のバイアホールの中心とが、最外層のバイアホールの中
心を挟んだ反対側の位置に形成されている。なお、バイ
アホールを平面視した際の内層のバイアホールの中心お
よび最下層のバイアホールの中心は、最外層のバイアホ
ールの中心を挟んだ反対側の位置以外の位置にあっても
よい。
【0017】このような構成のスタックビア構造を有す
るバイアホールを形成した場合、最外層のバイアホール
とこれに隣接する導体回路との間の導体回路非形成部の
下方領域(A領域)の一部に、層間樹脂絶縁層102だ
けでなく、バイアホールのランド部分1072a、10
73aが存在することとなる。この場合、ランド部分が
層間樹脂絶縁層の補強材としての役割を果たすため、A
領域の機械的強度が向上し、クラックの発生や、導体回
路やバイアホールと層間樹脂絶縁層との間での剥離の発
生を防止することができる。なお、図1〜3において、
101は基板、114はソルダーレジスト層、117は
半田バンプである。
【0018】また、バイアホールの形状は、図1〜3に
示した形状に限定されるわけではなく、図示していない
が、例えば、内層のバイアホール1072のランド径と
最下層のバイアホール1073のランド径とが、ともに
最外層のバイアホールのランド径よりも大きくなるよう
に構成されていてもよい。また、各階層のバイアホール
のランド径はそれぞれが互いに異なっていてもよい。ま
た、上述した例では、各階層のバイアホールを平面視し
た際の形状は、円形状であったが、バイアホールを平面
視した際の形状は、これに限定されず、例えば、楕円形
状や矩形状等であってもよい。
【0019】また、第一の本発明の多層プリント配線板
において、スタックビア構造を有するバイアホールの層
数は、2層以上であれば特に限定されず、図示した多層
プリント配線板のように3層であってもよいし、2層や
4層以上であってもよい。なお、本明細書において、バ
イアホールのランド径とは、バイアホール用開口の外縁
からバイアホールの外縁までの距離をいい、例えば、図
1(a)中に示す距離Lをいう。
【0020】また、上記バイアホールのランド径は、少
なくともA領域のバイアホール側の半分の領域に、少な
くとも一つのランド部分が存在するような長さであるこ
とが望ましく、A領域を貫通するような少なくとも1つ
のランド部分が存在するような長さであることがより望
ましい。
【0021】また、上述したように、上記多層プリント
配線板では、バイアホールのうち、階層の異なるバイア
ホール同士がスタックビア構造を有するように形成され
ている。従って、より信頼性に優れるバイアホールとす
るために、下層バイアホール(その直上に別のバイアホ
ールが形成されているバイアホール)の形状は、フィー
ルドビア形状であることが望ましい。フィールドビア形
状である場合、バイアホールの上面が略平坦であるた
め、直上にバイアホールを積層形成するのに適している
からである。
【0022】また、バイアホールは、通常、後述するよ
うにめっき処理を用いて形成するが、このバイアホール
をフィールドビア形状とする場合、めっき処理によりフ
ィールドビア形状に形成してもよいし、一旦、上面に窪
みを有する形状のバイアホールを形成した後、その窪み
を導電性ペースト等で充填してフィールドビア形状とし
てもよい。なお、めっき処理によりフィールドビア形状
のバイアホールを形成する場合に用いるめっき液につい
ては後に詳述する。また、バイアホールをフィールドビ
ア形状とせず、上面に窪みを有するバイアホールを形成
した後、この窪みに樹脂充填材等を充填し、その後、樹
脂充填材を覆う蓋めっき層を形成することにより、バイ
アホールの上面を平坦にしてもよい。上記バイアホール
において、その形状をフィールドビア形状としたり、バ
イアホール上に蓋めっき層を形成した場合、その上面の
平均粗度Raは、5μm以下であることが望ましい。ス
タックビア構造のバイアホールを形成するのに適してお
り、また、形成したスタックビア構造のバイアホールの
接続信頼性に優れるからである。
【0023】次に、第一の本発明の多層プリント配線板
を製造する方法について工程順に説明する。 (1)まず、ガラスエポキシ基板、ポリイミド基板、ビ
スマレイミド−トリアジン樹脂(BT樹脂)基板、フッ
素樹脂基板等の樹脂基板、銅張積層板等を出発材料と
し、基板上に導体回路を形成する。具体的には、例え
ば、基板の両面に無電解めっき処理等を施すことにより
ベタの導体層を形成した後、該導体層上に導体回路パタ
ーンに対応したエッチングレジストを形成し、その後、
エッチングを行うことにより形成すればよい。また、銅
張積層板をベタの導体層が形成された基板として用いて
もよい。
【0024】また、上記無電解めっき処理を施す際に
は、予め、この絶縁性基板に貫通孔を形成しておき、該
貫通孔の壁面にも無電解めっき処理を施すことにより、
基板を挟んだ導体回路間を電気的に接続するスルーホー
ルとする。また、スルーホールを形成した後には、該ス
ルーホール内に樹脂充填材を充填することが望ましい。
このとき、導体回路非形成部にも樹脂充填材を充填する
ことが望ましい。上記樹脂充填材としては、例えば、エ
ポキシ樹脂と硬化剤と無機粒子とを含む樹脂組成物等が
挙げられる。
【0025】(2)次に、必要に応じて、導体回路の表
面の粗化処理を行う。粗化処理方法としては、例えば、
黒化(酸化)−還元処理、有機酸と第二銅錯体とを含む
混合溶液等を用いたエッチング処理、Cu−Ni−P針
状合金めっきによる処理等を用いることができる。
【0026】(3)次に、導体回路上に熱硬化性樹脂や
樹脂複合体からなる未硬化の樹脂層を形成するか、また
は、熱可塑性樹脂からなる樹脂層を形成する。上記未硬
化の樹脂層は、未硬化の樹脂をロールコーター、カーテ
ンコーター等により塗布して成形してもよく、また、未
硬化(半硬化)の樹脂フィルムを熱圧着して形成しても
よい。さらに、未硬化の樹脂フィルムの片面に銅箔等の
金属層が形成された樹脂フィルムを貼付してもよい。ま
た、熱可塑性樹脂からなる樹脂層は、フィルム状に成形
した樹脂成形体を熱圧着することにより形成することが
望ましい。
【0027】上記未硬化の樹脂を塗布する場合には、樹
脂を塗布した後、加熱処理を施す。上記加熱処理を施す
ことにより、未硬化の樹脂を熱硬化させることができ
る。なお、上記熱硬化は、後述するバイアホール用開口
を形成した後に行ってもよい。
【0028】このような樹脂層の形成において使用する
熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹
脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ
フェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。
【0029】上記エポキシ樹脂としては、例えば、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールF型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエ
ン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基
を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、
トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂
等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れるも
のとなる。
【0030】上記ポリオレフィン系樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポ
リイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シ
クロオレフィン系樹脂、これらの樹脂の共重合体等が挙
げられる。
【0031】また、上記熱可塑性樹脂としては、例え
ば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリス
ルフォン等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂と熱可塑
性樹脂との複合体(樹脂複合体)としては、熱硬化性樹
脂と熱可塑性樹脂とを含むものであれば特に限定され
ず、その具体例としては、例えば、粗化面形成用樹脂組
成物等が挙げられる。
【0032】上記粗化面形成用樹脂組成物としては、例
えば、酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくと
も1種からなる粗化液に対して難溶性の未硬化の耐熱性
樹脂マトリックス中に、酸、アルカリおよび酸化剤から
選ばれる少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性
の物質が分散されたもの等が挙げられる。なお、上記
「難溶性」および「可溶性」という語は、同一の粗化液
に同一時間浸漬した場合に、相対的に溶解速度の早いも
のを便宜上「可溶性」といい、相対的に溶解速度の遅い
ものを便宜上「難溶性」と呼ぶ。
【0033】上記耐熱性樹脂マトリックスとしては、層
間樹脂絶縁層に上記粗化液を用いて粗化面を形成する際
に、粗化面の形状を保持できるものが好ましく、例え
ば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの複合体等が
挙げられる。また、感光性樹脂であってもよい。後述す
るバイアホール用開口を形成する工程において、露光現
像処理により開口を形成することができるからである。
【0034】上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また、これら
の熱硬化性樹脂に感光性を付与した樹脂、即ち、メタク
リル酸やアクリル酸等を用い、熱硬化基を(メタ)アク
リル化反応させた樹脂を用いてもよい。具体的には、エ
ポキシ樹脂の(メタ)アクリレートが望ましく、さら
に、1分子中に、2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂がより望ましい。
【0035】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、フェ
ノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォ
ン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以
上併用してもよい。
【0036】上記可溶性の物質としては、例えば、無機
粒子、樹脂粒子、金属粒子、ゴム粒子、液相樹脂および
液相ゴム等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよ
いし、2種以上併用してもよい。
【0037】上記無機粒子としては、例えば、アルミ
ナ、水酸化アルミニウム等のアルミニウム化合物;炭酸
カルシウム、水酸化カルシウム等のカルシウム化合物;
炭酸カリウム等のカリウム化合物;マグネシア、ドロマ
イト、塩基性炭酸マグネシウム、タルク等のマグネシウ
ム化合物;シリカ、ゼオライト等のケイ素化合物等が挙
げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併
用してもよい。上記アルミナ粒子は、ふっ酸で溶解除去
することができ、炭酸カルシウムは塩酸で溶解除去する
ことができる。また、ナトリウム含有シリカやドロマイ
トはアルカリ水溶液で溶解除去することができる。
【0038】上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、酸、ア
ルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からな
る粗化液に浸漬した場合に、上記耐熱性樹脂マトリック
スよりも溶解速度の早いものであれば特に限定されず、
具体的には、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素
樹脂、グアナミン樹脂等)、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ビスマレイ
ミド−トリアジン樹脂等が挙げられる。これらは、単独
で用いてもよく、2種以上併用してもよい。なお、上記
樹脂粒子は予め硬化処理されていることが必要である。
硬化させておかないと上記樹脂粒子が樹脂マトリックス
を溶解させる溶剤に溶解してしまうため、均一に混合さ
れてしまい、酸や酸化剤で樹脂粒子のみを選択的に溶解
除去することができないからである。
【0039】上記金属粒子としては、例えば、金、銀、
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウム、ニッケ
ル、鉄、鉛等が挙げられる。これらは、単独で用いても
よく、2種以上併用してもよい。また、上記金属粒子
は、絶縁性を確保するために、表層が樹脂等により被覆
されていてもよい。
【0040】(4)次に、その材料として熱硬化性樹脂
や樹脂複合体を用いた層間樹脂絶縁層を形成する場合に
は、未硬化の樹脂層に硬化処理を施すとともに、バイア
ホール用開口を形成し、層間樹脂絶縁層とする。上記バ
イアホール用開口は、レーザ処理により形成することが
望ましい。上記レーザ処理は、上記硬化処理前に行って
もよいし、硬化処理後に行ってもよい。また、感光性樹
脂からなる層間樹脂絶縁層を形成した場合には、露光、
現像処理を行うことにより、バイアホール用開口を設け
てもよい。なお、この場合、露光、現像処理は、上記硬
化処理前に行う。
【0041】また、その材料として熱可塑性樹脂を用い
た層間樹脂絶縁層を形成する場合には、熱可塑性樹脂か
らなる樹脂層にレーザ処理によりバイアホール用開口を
形成し、層間樹脂絶縁層とすることができる。
【0042】このとき、使用するレーザとしては、例え
ば、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、UVレーザ、Y
AGレーザ等が挙げられる。これらは、形成するバイア
ホール用開口の形状等を考慮して使い分けてもよい。
【0043】上記バイアホール用開口を形成する場合、
マスクを介して、ホログラム方式のエキシマレーザによ
るレーザ光照射することにより、一度に多数のバイアホ
ール用開口を形成することができる。また、短パルスの
炭酸ガスレーザを用いて、バイアホール用開口を形成す
ると、開口内の樹脂残りが少なく、開口周縁の樹脂に対
するダメージが小さい。
【0044】また、光学系レンズとマスクとを介してレ
ーザ光を照射する場合には、一度に多数のバイアホール
用開口を形成することができる。光学系レンズとマスク
とを介することにより、同一強度で、かつ、照射角度が
同一のレーザ光を複数の部分に同時に照射することがで
きるからである。
【0045】また、上記層間樹脂絶縁層の厚さは特に限
定されないが、通常、5〜50μmが望ましい。また、
バイアホール用開口の開口径は特に限定されないが、通
常、40〜200μmが望ましい。
【0046】(5)次に、バイアホール用開口の内壁を
含む層間樹脂絶縁層の表面に、必要に応じて、酸または
酸化剤を用いて粗化面を形成する。なお、この粗化面
は、層間樹脂絶縁層とその上に形成する薄膜導体層との
密着性を高めるために形成するものであり、層間樹脂絶
縁層と薄膜導体層との間に充分な密着性がある場合には
形成しなくてもよい。
【0047】上記酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、リン
酸、蟻酸等が挙げられ、上記酸化剤としては、クロム
酸、クロム硫酸、過マンガン酸ナトリウム等の過マンガ
ン酸塩等が挙げられる。また、粗化面を形成した後に
は、アルカリ等の水溶液や中和液等を用いて、層間樹脂
絶縁層の表面を中和することが望ましい。次工程に、酸
や酸化剤の影響を与えないようにすることができるから
である。また、上記粗化面の形成は、プラズマ処理等を
用いて行ってもよい。
【0048】(6)次に、バイアホール用開口を設けた
層間樹脂絶縁層の表面に薄膜導体層を形成する。上記薄
膜導体層は、無電解めっき、スパッタリング、蒸着等の
方法を用いて形成することができる。なお、層間樹脂絶
縁層の表面に粗化面を形成しなかった場合には、上記薄
膜導体層は、スパッタリングにより形成することが望ま
しい。なお、無電解めっきにより薄膜導体層を形成する
場合には、被めっき表面に、予め、触媒を付与してお
く。上記触媒としては、例えば、塩化パラジウム等が挙
げられる。
【0049】上記薄膜導体層の厚さは特に限定されない
が、該薄膜導体層を無電解めっきにより形成した場合に
は、0.6〜1.2μmが望ましく、スパッタリングに
より形成した場合には、0.1〜1.0μmが望まし
い。また、上記薄膜導体層の材質としては、例えば、C
u、Ni、P、Pd、Co、W等が挙げられる。これら
のなかでは、CuやNiが望ましい。
【0050】(7)次に、上記薄膜導体層上の一部にド
ライフィルムを用いてめっきレジストを形成し、その
後、上記薄膜導体層をめっきリードとして電解めっきを
行い、上記めっきレジスト非形成部に電解めっき層を形
成する。ここでは、所望のランド径を有するバイアホー
ルを形成することができるようにめっきレジストを形成
する。即ち、この階層において、ランド径の大きなバイ
アホールを形成するのであれば、めっきレジスト非形成
部の幅を大きくしておけばよい。
【0051】また、この工程では、バイアホール用開口
を電解めっきで充填してフィールドビア構造としてもよ
く、一旦、その上面に窪みを有するバイアホールを形成
し、その後、この窪みに導電性ペーストを充填してフィ
ールドビア構造としてもよい。また、上面に窪みを有す
るバイアホールを形成した後、その窪みに樹脂充填材等
を充填し、さらに、その上に蓋めっき層を形成して上面
が平坦なバイアホールとしてもよい。
【0052】フィルードビア構造のバイアホールを電解
めっき時に形成する場合は、例えば、下記の組成からな
る電解めっき液を用いて、電解めっき処理を行えばよ
い。即ち、50〜300g/lの硫酸銅、30〜200
g/lの硫酸、25〜90mg/lの塩素イオン、およ
び、少なくともレベリング剤と光沢剤とからなる1〜1
000mg/lの添加剤を含有する電解めっき液を用い
て、電解めっき処理を行えばよい。
【0053】このような組成の電解めっき液では、バイ
アホールの開口径、樹脂絶縁層の材質や厚さ、層間樹脂
絶縁層の粗化面の有無等に関係なく、フィールドビア構
造のバイアホールを形成することができる。加えて、こ
の電解めっき液は、銅イオンを高濃度で含有しているた
め、バイアホール用開口部に銅イオンを充分に供給し、
バイアホール用開口部をめっき速度40〜100μm/
時間でめっきすることができ、電解めっき工程の高速化
につながる。
【0054】また、上記電解めっき液は、100〜25
0g/lの硫酸銅、50〜150g/lの硫酸、30〜
70mg/lの塩素イオン、および、少なくともレベリ
ング剤と光沢剤とからなる1〜600mg/lの添加剤
を含有する組成であることが望ましい。
【0055】また、上記電解めっき液において、上記添
加剤は、少なくともレベリング剤と光沢剤とからなるも
のであればよく、その他の成分を含有していてもよい。
ここで、上記レベリング剤としては、例えば、ポリエチ
レン、ゼラチン、これらの誘導体等が挙げられる。ま
た、上記光沢剤としては、例えば、酸化物硫黄やその関
連化合物、硫化水素やその関連化合物、その他の硫黄化
合物等が挙げられる。
【0056】また、上記レベリング剤の配合量は、1〜
1000mg/lが望ましく、上記光沢剤の配合量は、
0.1〜100mg/lが望ましい。また、両者の配合
比率は、2:1〜10:1が望ましい。
【0057】(8)次に、めっきレジストを剥離し、め
っきレジストの下に存在していた薄膜導体層をエッチン
グにより除去し、独立した導体回路とする。エッチング
液としては、例えば、硫酸−過酸化水素水溶液、過硫酸
アンモニウム等の過硫酸塩水溶液、塩化第二鉄、塩化第
二銅、塩酸等が挙げられる。また、エッチング液として
上述した第二銅錯体と有機酸とを含む混合溶液を用いて
もよい。
【0058】また、上記(7)および(8)に記載した
方法に代えて、以下の方法を用いることにより導体回路
を形成してもよい。即ち、上記薄膜導体層上の全面に電
解めっき層を形成した後、該電解めっき層上の一部にド
ライフィルムを用いてエッチングレジストを形成し、そ
の後、エッチングレジスト非形成部下の電解めっき層お
よび薄膜導体層をエッチングにより除去し、さらに、エ
ッチングレジストを剥離することにより独立した導体回
路を形成してもよい。
【0059】(9)この後、上記(3)〜(8)の工程
を1回または2回以上繰り返すことにより、層間樹脂絶
縁層上に最上層の導体回路が形成された基板を作製す
る。なお、上記(3)〜(8)の工程を何回繰り返すか
は、多層プリント配線板の設計に応じて適宜選択すれば
よい。ここでは、バイアホールがスタックビア構造とな
るように、バイアホールの直上にバイアホールを形成す
る。また、バイアホールのランド径の調整は、上述した
ように、めっきレジストを形成する際にめっきレジスト
非形成部の大きさを調整することにより行うことができ
る。
【0060】(10)次に、最上層の導体回路を含む基
板上に、複数の半田バンプ形成用開口を有するソルダー
レジスト層を形成する。具体的には、未硬化のソルダー
レジスト組成物をロールコータやカーテンコータ等によ
り塗布したり、フィルム状に成形したソルダーレジスト
組成物を圧着したりした後、レーザ処理や露光現像処理
により半田バンプ形成用開口を形成し、さらに、必要に
応じて、硬化処理を施すことによりソルダーレジスト層
を形成する。
【0061】上記ソルダーレジスト層は、例えば、ポリ
フェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素
樹脂、熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等を含むソルダーレジスト組成物を用いて形成す
ることができる
【0062】また、上記以外のソルダーレジスト組成物
としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂の(メ
タ)アクリレート、イミダゾール硬化剤、2官能性(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー、分子量500〜50
00程度の(メタ)アクリル酸エステルの重合体、ビス
フェノール型エポキシ樹脂等からなる熱硬化性樹脂、多
価アクリル系モノマー等の感光性モノマー、グリコール
エーテル系溶剤などを含むペースト状の流動体が挙げら
れ、その粘度は25℃で1〜10Pa・sに調整されて
いることが望ましい。また、上記ソルダーレジスト組成
物は、エラストマーや無機フィラーが配合されていても
よい。また、ソルダーレジスト組成物として、市販のソ
ルダーレジスト組成物を使用してもよい。
【0063】また、上記半田バンプ形成用開口を形成す
る際に用いるレーザとしては、上述したバイアホール用
開口を形成する際に用いるレーザと同様のもの等が挙げ
られる。
【0064】次に、上記半田バンプ形成用開口の底面に
露出した導体回路の表面に、必要に応じて、半田パッド
を形成する。上記半田パッドは、ニッケル、パラジウ
ム、金、銀、白金等の耐食性金属により上記導体回路表
面を被覆することにより形成することができる。具体的
には、ニッケル−金、ニッケル−銀、ニッケル−パラジ
ウム、ニッケル−パラジウム−金等の金属により形成す
ることが望ましい。また、上記半田パッドは、例えば、
めっき、蒸着、電着等の方法を用いて形成することがで
きるが、これらのなかでは、被覆層の均一性に優れると
いう点からめっきが望ましい。
【0065】(11)次に、上記半田バンプ形成用開口
に半田ペーストを充填し、リフロー処理を施したり、半
田ペースト充填した後、導電性ピンを取り付け、さらに
リフロー処理を施したりすることにより半田バンプやB
GA(Ball Grid Array) 、PGA(Pin Grid Array) を
形成する。なお、製品認識文字などを形成するための文
字印刷工程やソルダーレジスト層の改質のために、酸素
や四塩化炭素などのプラズマ処理を適時行ってもよい。
このような工程を経ることにより第一の本発明の多層プ
リント配線板を製造することができる。
【0066】次に、第二の本発明の多層プリント配線板
について説明する。第二の本発明の多層プリント配線板
は、基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層とが順次積層
され、層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間がバイアホー
ルを介して接続されるとともに、基板を挟んだ導体回路
間がスルーホールを介して接続された多層プリント配線
板であって、上記スルーホールの直上に、スタックビア
構造を有するバイアホールが形成されるとともに、上記
スタックビア構造を有するバイアホールのうちの少なく
とも1つは、そのランド径が他のバイアホールのランド
径と異なることを特徴とする。従って、第二の本発明の
多層プリント配線板は、スルーホールの直上にスタック
ビア構造を有するバイアホールが形成されている点で、
第一の本発明の多層プリント配線板とは、その構成を異
にする。
【0067】図4は、第二の本発明の多層プリント配線
板の一実施形態の一部を模式的に示す部分断面図であ
る。多層プリント配線板400では、基板を挟んだ導体
回路間を接続するためのスルーホール109が形成され
ており、スルーホールの直上にスタックビア構造を有す
るバイアホール1071〜1073が形成されている。
また、スタックビア構造のバイアホールを形成するため
に、スルーホール109上には、蓋めっき層118が形
成されている。また、スルーホール109内には、樹脂
充填材層110が形成されている。
【0068】このような構成の多層プリント配線板で
は、スルーホールの直上に、スタックビア構造を有する
バイアホールが形成されているため、基板を挟んだ導体
回路の配線距離が短くなり、信号電送時間を短縮するこ
とができるともに、導体回路の設計の自由度が向上する
ため、高密度配線により対応し易くなる。
【0069】また、第二の本発明の多層プリント配線板
において、スタックビア構造を有するバイアホールのう
ちの少なくとも一つは、そのランド径が他のバイアホー
ルのランド径と異なる。具体的には、例えば、第一の本
発明の多層プリント配線板と同様の構成等であればよ
い。即ち、図4に示す多層プリント配線板400のよう
に、内層のバイアホール1072のランド径が最外層の
バイアホール1071のランド径よりも大きく、A領域
にバイアホール1072のランド部分1072aが存在
する構成や、最下層のバイアホールのランド径が最外層
のバイアホールのランド径よりも大きく、A領域にバイ
アホールのランド部分が存在する構成、内層のバイアホ
ールのランド径および最外層のバイアホールのランド径
の一部が、それぞれA領域の異なる部分で最外層のバイ
アホールのランド径よりも大きい構成等であればよい。
また、内層のバイアホールのランド径と最下層のバイア
ホールのランド径とがともに、最外層のバイアホールの
ランド径より大きい構成であってもよい。なお、上記A
領域とは、バイアホール近傍の層間樹脂絶縁層のみで構
成される領域であるが、第二の本発明では、1)最外層の
バイアホールとこれに隣接する導体回路との間の下方領
域、または、2)最外層のバイアホールに隣接する導体回
路をスルーホールと同一階層まで平行移動したと仮定し
た場合の、該導体回路とスルーホールとの間の上方領
域、のいずれか狭い領域を意味し、図4に例示した多層
プリント配線板では、上記2)の領域がA領域となる。
【0070】バイアホールがこのような構成を有する場
合には、第一の本発明の多層プリント配線板と同様、ラ
ンド径の大きなバイアホールが、層間樹脂絶縁層の補強
材として役割を果たすこととなり、層間樹脂絶縁層の機
械的強度が向上し、特に、バイアホール近傍の層間樹脂
絶縁層でクラックが発生しにくくなる。これは、最外層
のバイアホールとこれに隣接する導体回路との間の導体
回路非形成部の下方領域(図4中、A領域)の一部にバ
イアホールのランド部分が存在することとなり、この部
分が層間樹脂絶縁層の補強材として役割を果たすことと
なるからである。また、第二の本発明の多層プリント配
線板においても、スタックビア構造を有するバイアホー
ルの層数は、2層以上であれば特に限定されず、図示し
た多層プリント配線板のように3層であってもよいし、
2層や4層以上であってもよい。また、上記バイアホー
ルのランド径は、第一の本発明の多層プリント配線板と
同様、少なくともA領域のバイアホール側の半分の領域
に、少なくとも一つのランド部分が存在するような長さ
であることが望ましく、A領域を貫通するような少なく
とも1つのランド部分が存在するような長さであること
がより望ましい。
【0071】また、第二の本発明の多層プリント配線板
においても、バイアホールはスタックビア構造を有する
ように形成されているため、下層バイアホールの形状
は、フィールドビア形状であることが望ましい。
【0072】また、第二の本発明の多層プリント配線板
では、スルーホールの直上にスタックビア構造のバイア
ホールが形成されており、より接続信頼性に優れる多層
プリント配線板とするために、スルーホールには蓋めっ
き層が形成されていることが望ましい。蓋めっき層は、
その表面が平坦であるため、バイアホールを形成するの
に適しているからである。また、上記蓋めっき層は、1
層からなるものであってもよいし、2層以上からなるも
のであってもよい。また、スルーホール内には、樹脂充
填材層が形成されていることが望ましい。樹脂充填材で
スルーホール内を充填することが上記蓋めっき層を形成
するのに適しているからである。
【0073】次に、第二の本発明の多層プリント配線板
を製造する方法について説明する。第二の本発明の多層
プリント配線板は、上述したように、スルーホールの直
上にスタックビア構造を有するバイアホールが形成され
ている点で、第一の本発明の多層プリント配線板とは、
その構成を異にする。従って、第二の本発明の多層プリ
ント配線板は、スルーホールの直上にバイアホールを形
成する以外は、第一の本発明の多層プリント配線板を製
造する方法と同様の方法で製造することができる。
【0074】具体的には、例えば、第一の本発明の多層
プリント配線板を製造方法の(1)および(2)の工程
において、基板を挟んだ導体回路間を接続するスルーホ
ールを形成し、さらに、必要に応じて、樹脂充填材層の
形成と、導体回路表面の粗化処理とを行った後、スルー
ホール上に蓋めっき層を形成し、第一の本発明の多層プ
リント配線板を製造方法の(4)の工程において、バイ
アホール用開口を形成する際に、該バイアホール用開口
を上記蓋めっき層上に形成する以外は、第一の本発明の
多層プリント配線板を製造する方法と同様の方法で製造
することができる。
【0075】なお、上記蓋めっき層は、例えば、下記
(a)〜(c)の工程を経ることにより形成することが
できる。即ち、(a)基板にスルーホールを形成し、該
スルーホール内に樹脂充填材層を形成した後、樹脂充填
材層の露出面を含む基板の表面に、無電解めっき処理や
スパッタリング等を用いて薄膜導体層を形成する。な
お、無電解めっき処理を用いる場合には、被めっき表面
に予め触媒を付与しておく。 (b)次に、スルーホール(樹脂充填材層を含む)上以
外の部分に、めっきレジストを形成し、さらに、上記薄
膜導体層をめっきリードとして電解めっきを行う。 (c)ついで、電解めっき終了後、めっきレジストの剥
離と該めっきレジスト下の薄膜導体層の除去とを行うこ
とにより薄膜導体層と電解めっき層との2層からなる蓋
めっき層を形成することができる。なお、触媒の付与か
ら薄膜導体層の除去に至る、この(a)〜(c)の工程
は、第一の本発明の多層プリント配線板の(6)〜
(8)と同様の方法等を用いて行うことができる。
【0076】また、1層からなる蓋めっき層を形成する
場合には、例えば、樹脂充填材層の露出面を含む基板の
表面に触媒を付与した後、スルーホール上以外の部分に
めっきレジストを形成し、その後、無電解めっき処理
と、めっきレジストの除去を行えばよい。
【0077】次に、第三の本発明の多層プリント配線板
について説明する。第三の本発明の多層プリント配線板
は、基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層とが順次積層
され、層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間がバイアホー
ルを介して接続されるとともに、基板および層間樹脂絶
縁層を挟んだ導体回路間がスルーホールを介して接続さ
れた多層プリント配線板であって、上記スルーホールの
直上に、スタックビア構造を有するバイアホールが形成
されるとともに、上記スタックビア構造を有するバイア
ホールのうちの少なくとも1つは、そのランド径が他の
バイアホールのランド径と異なることを特徴とする。従
って、第三の本発明の多層プリント配線板は、基板およ
び層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間を接続するスルー
ホールの直上にスタックビア構造を有するバイアホール
が形成されている点で、第一の本発明の多層プリント配
線板とは、その構成を異にする。
【0078】図5は、第三の本発明の多層プリント配線
板の一実施形態の一部を模式的に示す部分断面図であ
る。多層プリント配線板500では、基板および層間樹
脂絶縁層を挟んだ導体回路間を接続するためのスルーホ
ール109が形成されており、スルーホールの直上にス
タックビア構造を有するバイアホール1071〜107
2が形成されている。また、スタックビア構造のバイア
ホールを形成するために、スルーホール109上には、
蓋めっき層118が形成されている。また、スルーホー
ル109内には、樹脂充填材層110が形成されてい
る。
【0079】このような構成の多層プリント配線板で
は、スルーホールの直上に、スタックビア構造を有する
バイアホールが形成されているため、基板および層間樹
脂絶縁層を挟んだ導体回路の配線距離が短くなり、信号
電送時間を短縮することができるともに、導体回路の設
計の自由度が向上するため、高密度配線により対応し易
くなる。
【0080】また、第三の本発明の多層プリント配線板
において、スタックビア構造を有するバイアホールのう
ちの少なくとも一つは、そのランド径が他のバイアホー
ルのランド径と異なる。具体的には、例えば、図5に示
す多層プリント配線板500のように、内層のバイアホ
ール1072のランド径が最外層のバイアホール107
1のランド径よりも大きく、A領域にバイアホール10
72のランド部分1072aが存在する構成等が挙げら
れる。
【0081】また、図5に示す多層プリント配線板50
0では、2層のバイアホールが形成されているが、第三
の本発明の多層プリント配線板は、3層以上のバイアホ
ールがスタックビア構造に形成されていてもよく、3層
のバイアホールがスタックビア構造に形成されている場
合の構成は、例えば、第一の本発明の多層プリント配線
板と同様の構成等であればよい。即ち、内層のバイアホ
ールのランド径が最外層のバイアホールのランド径より
も大きく、A領域にバイアホールのランド部分が存在す
る構成や、最下層のバイアホールのランド径が最外層の
バイアホールのランド径よりも大きい構成、内層のバイ
アホールのランド径および最外層のバイアホールのラン
ド径の一部が、それぞれA領域の異なる部分で最外層の
バイアホールのランド径よりも大きい構成等であればよ
い。また、内層のバイアホールのランド径と最下層のバ
イアホールのランド径とがともに、最外層のバイアホー
ルのランド径より大きい構成であってもよい。なお、上
記A領域は、バイアホール近傍の層間樹脂絶縁層のみで
構成される領域であり、その意味は、第二の本発明の多
層プリント配線板におけるA領域と同様である。
【0082】バイアホールがこのような構成を有する場
合には、第一の本発明の多層プリント配線板と同様、ラ
ンド径の大きなバイアホールが、層間樹脂絶縁層の補強
材として役割を果たすこととなり、層間樹脂絶縁層の機
械的強度が向上し、特に、バイアホール近傍の層間樹脂
絶縁層でクラックが発生しにくくなる。これは、最外層
のバイアホールとこれに隣接する導体回路との間の導体
回路非形成部の下方領域(図5中、A領域)の一部にバ
イアホールのランド部分が存在することとなり、この部
分が層間樹脂絶縁層の補強材としての役割を果たすこと
となるからである。また、第三の本発明の多層プリント
配線板においても、スタックビア構造を有するバイアホ
ールの層数は、2層以上であれば特に限定されず、図示
した多層プリント配線板のように2層であってもよい
し、3層以上であってもよい。また、上記バイアホール
のランド径は、第一の本発明の多層プリント配線板と同
様、少なくともA領域のバイアホール側の半分の領域
に、少なくとも一つのランド部分が存在するような長さ
であることが望ましく、A領域を貫通するような少なく
とも1つのランド部分が存在するような長さであること
がより望ましい。
【0083】また、第三の本発明の多層プリント配線板
においても、バイアホールはスタックビア構造を有する
ように形成されているため、下層バイアホールの形状
は、フィールドビア形状であることが望ましい。
【0084】また、第三の本発明の多層プリント配線板
では、スルーホールの直上にスタックビア構造のバイア
ホールが形成されており、より接続信頼性に優れる多層
プリント配線板とするために、スルーホールには蓋めっ
き層が形成されていることが望ましい。蓋めっき層は、
その表面が平坦であるため、バイアホールを形成するの
に適しているからである。また、スルーホール内には、
樹脂充填材層が形成されていることが望ましい。樹脂充
填材でスルーホール内を充填することが上記蓋めっき層
を形成するのに適しているからである。
【0085】次に、第三の本発明の多層プリント配線板
を製造する方法について工程順に説明する。 (1)まず、第一の本発明の多層プリント配線板の製造
方法の(1)の工程と同様にして、基板上に導体回路を
形成する。また、第三の本発明の多層プリント配線板
は、基板および層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間を接
続するためのスルーホールが形成されているため、第一
の本発明の多層プリント配線板を製造する方法とは異な
り、この工程では、スルーホールを形成する必要はな
い。しかしながら、第三の本発明の多層プリント配線板
は、基板のみを挟んだ導体回路間をスルーホールで接続
することを排除するものではないから、この工程で、必
要に応じて基板を挟んだ導体回路間を電気的に接続する
スルーホールを形成してもよい。また、導体回路を形成
した後、必要に応じて、第一の本発明の多層プリント配
線板の製造方法の(2)の工程と同様の方法を用いて導
体回路の表面に粗化面を形成してもよい。
【0086】(2)次に、第一の本発明の多層プリント
配線板の製造方法の(3)および(4)の工程と同様の
方法を用いて、導体回路上に熱硬化性樹脂や樹脂複合体
からなる未硬化の樹脂層や、熱可塑性樹脂からなる樹脂
層を形成し、さらに、バイアホール用開口を形成し、層
間樹脂絶縁層とする。さらに、層間樹脂絶縁層を形成し
た後、該層間樹脂絶縁層と基板とを貫通する貫通孔を形
成する。該貫通孔は、ドリル加工やレーザ処理等を用い
て形成することができる。
【0087】(3)次に、バイアホール用開口の内壁を
含む層間樹脂絶縁層の表面と貫通孔の内壁とに、必要に
応じて、酸または酸化剤を用いて粗化面を形成する。な
お、この粗化面は、層間樹脂絶縁層と後工程で形成する
薄膜導体層との密着性を高めるために形成するものであ
り、層間樹脂絶縁層と薄膜導体層との間に充分な密着性
がある場合には形成しなくてもよい。なお、上記酸や酸
化剤としては、第一の本発明の多層プリント配線板の製
造方法の(5)の工程で用いたものと同様のものを用い
ることができる。
【0088】(4)次に、バイアホール用開口を設けた
層間樹脂絶縁層の表面と貫通孔の内壁面とに薄膜導体層
を形成する。上記薄膜導体層の形成は、第一の本発明の
多層プリント配線板の製造方法の(6)の工程で用いた
方法と同様の方法、即ち、無電解めっき、スパッタリン
グ、蒸着等の方法を用いて形成することができる。ま
た、貫通孔内にも薄膜導体層を形成し、スルーホールと
した後、スルーホール内を樹脂充填材で充填することが
望ましく、さらに、この後、スルーホール上に樹脂充填
材を覆う蓋めっき層を形成することが望ましい。蓋めっ
き層を形成することが、その直上に、スタックビア構造
を有するバイアホールを形成するのに適しているからで
ある。
【0089】また、この工程を経て形成するスルーホー
ルは、基板と層間樹脂絶縁層とを挟んだ導体回路間を接
続するのは勿論のこと、この2層の導体回路と基板の両
面に形成された2層の導体回路との計4層の導体回路間
を接続するものであってもよい。
【0090】(5)次に、上記薄膜導体層上の一部にド
ライフィルムを用いてめっきレジストを形成し、その
後、上記薄膜導体層をめっきリードとして電解めっきを
行い、上記めっきレジスト非形成部に電解めっき層を形
成する。ここでは、貫通孔壁面に形成した薄膜導体層上
にも電解めっき層を形成し、スルーホールの厚さを厚く
してもよい。
【0091】(6)電解めっき層を形成した後、めっき
レジストを剥離し、めっきレジストの下に存在していた
金属からなる薄膜導体層をエッチングにより除去し、独
立した導体回路とする。エッチング液としては、第一の
本発明の多層プリント配線板の製造方法の(8)の工程
で用いたエッチング液と同様のエッチング液を用いるこ
とができる。また、ここで形成した導体回路において、
基板と層間樹脂絶縁層とを挟んだ導体回路間はスルーホ
ールにより接続されている。
【0092】また、上記(5)および(6)に記載した
方法に代えて、以下の方法を用いることにより導体回路
を形成してもよい。即ち、上記薄膜導体層上の全面に電
解めっき層を形成した後、該電解めっき層上の一部にド
ライフィルムを用いてエッチングレジストを形成し、そ
の後、エッチングレジスト非形成部下の電解めっき層お
よび薄膜導体層をエッチングにより除去し、さらに、エ
ッチングレジストを剥離することにより独立した導体回
路を形成してもよい。
【0093】また、上述したように、導体回路を形成し
た後には、スルーホール内に樹脂充填材を充填し、その
後、スルーホール(樹脂充填材層を含む)上に蓋めっき
層を形成することが望ましい。なお、上記蓋めっき層
は、例えば、下記(a)〜(c)の工程を経ることによ
り形成することができる。即ち、(a)基板と層間樹脂
絶縁層とを貫通するスルーホールを形成し、該スルーホ
ール内に樹脂充填材層を形成した後、樹脂充填材層の露
出面を含む配線板の表面に、無電解めっき処理やスパッ
タリング等を用いて薄膜導体層を形成する。なお、無電
解めっき処理を用いる場合は、被めっき表面に予め触媒
を付与しておく。 (b)次に、スルーホール(樹脂充填材層を含む)上以
外の部分に、めっきレジストを形成し、さらに、上記薄
膜導体層をめっきリードとして電解めっきを行う。 (c)ついで、電解めっき終了後、めっきレジストの剥
離と該めっきレジスト下の薄膜導体層の除去とを行うこ
とにより薄膜導体層と電解めっき層との2層からなる蓋
めっき層を形成することができる。なお、触媒の付与か
ら薄膜導体層の除去に至る、この(a)〜(c)の工程
は、第一の本発明の多層プリント配線板の(6)〜
(8)と同様の方法を用いて行うことができる。また、
上記蓋めっき層は、第二の本発明の多層プリント配線板
と同様、1層からなるものであってもよい。
【0094】(7)この後、上記(2)〜(6)の工程
を1回または2回以上繰り返すことにより、層間樹脂絶
縁層上に最上層の導体回路が形成された基板を作製す
る。また、上記(2)〜(6)の工程を何回繰り返すか
は、多層プリント配線板の設計に応じて適宜選択すれば
よい。ここで、めっきレジストを形成する際には、スル
ーホールの直上にバイアホールを形成することができる
ように、めっきレジストを形成する。また、所望のラン
ド径を有するバイアホールを形成することができるよう
にめっきレジストを形成する。即ち、この階層におい
て、ランド径の大きなバイアホールを形成するのであれ
ば、めっきレジスト非形成部の幅を大きくしておけばよ
い。
【0095】また、バイアホールを形成する際に、その
バイアホールをフィールドビア構造とすることが望まし
い。具体的には、バイアホール用開口を電解めっきで充
填してフィールドビア構造としてもよく、一旦、その上
面に窪みを有するバイアホールを形成し、その後、この
窪みに導電性ペーストを充填してフィールドビア構造と
してもよい。また、上面に窪みを有するバイアホールを
形成した後、その窪みに樹脂充填材等を充填し、さら
に、その上に蓋めっき層を形成して上面が平坦なバイア
ホールとしてもよい。
【0096】フィルードビア構造のバイアホールを電解
めっき時に形成する場合は、第一の本発明の多層プリン
ト配線板の製造方法の(7)の工程で用いる電解めっき
液と同様の電解めっきを用いることが望ましい。
【0097】(8)次に、第一の本発明の多層プリント
配線板の製造方法の(10)および(11)の工程と同
様の方法を用いて、ソルダーレジスト層を形成し、さら
に、半田バンプやBGA、PGA等を形成して多層プリ
ント配線板とする。
【0098】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1) A.層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムの作製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量46
9、油化シェルエポキシ社製エピコート1001)30
重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量215、大日本インキ化学工業社製 エピクロン
N−673)40重量部、トリアジン構造含有フェノー
ルノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量120、大
日本インキ化学工業社製 フェノライトKA−705
2)30重量部をエチルジグリコールアセテート20重
量部、ソルベントナフサ20重量部に攪拌しながら加熱
溶解させ、そこへ末端エポキシ化ポリブタジエンゴム
(ナガセ化成工業社製 デナレックスR−45EPT)
15重量部と2−フェニル−4、5−ビス(ヒドロキシ
メチル)イミダゾール粉砕品1.5重量部、微粉砕シリ
カ2重量部、シリコン系消泡剤0.5重量部を添加しエ
ポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組
成物を厚さ38μmのPETフィルム上に乾燥後の厚さ
が50μmとなるようにロールコーターを用いて塗布し
た後、80〜120℃で10分間乾燥させることによ
り、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを作製した。
【0099】B.樹脂充填材の調製 ビスフェノールF型エポキシモノマー(油化シェル社
製、分子量:310、YL983U)100重量部、表
面にシランカップリング剤がコーティングされた平均粒
径が1.6μmで、最大粒子の直径が15μm以下のS
iO2 球状粒子(アドテック社製、CRS 1101−
CE)72重量部およびレベリング剤(サンノプコ社製
ペレノールS4)1.5重量部を容器にとり、攪拌混
合することにより、その粘度が25±1℃で30〜80
Pa・sの樹脂充填材を調製した。なお、硬化剤とし
て、イミダゾール硬化剤(四国化成社製、2E4MZ−
CN)6.5重量部を用いた。
【0100】C.プリント配線板の製造方法 (1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂またはBT
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両
面に18μmの銅箔8がラミネートされている銅張積層
板を出発材料とした(図6(a)参照)。まず、この銅
張積層板をドリル削孔し、無電解めっき処理を施し、パ
ターン状にエッチングすることにより、基板1の両面に
下層導体回路4とスルーホール9とを形成した(図6
(b)参照)。
【0101】(2)スルーホール9および下層導体回路
4を形成した基板を水洗いし、乾燥した後、NaOH
(10g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3
PO4 (6g/l)を含む水溶液を黒化浴(酸化浴)と
する黒化処理、および、NaOH(10g/l)、Na
BH4 (6g/l)を含む水溶液を還元浴とする還元処
理を行い、そのスルーホール9を含む下層導体回路4の
全表面に粗化面(図示せず)を形成した。
【0102】(3)次に、上記Bに記載した樹脂充填材
を調製した後、下記の方法により調整後24時間以内
に、スルーホール9内、および、基板1の導体回路非形
成部と下層導体回路4の外縁部とに樹脂充填材の層1
0′を形成した。即ち、まず、スキージを用いてスルー
ホール内に樹脂充填材を押し込んだ後、100℃、20
分の条件で乾燥させた。次に、導体回路非形成部に相当
する部分が開口したマスクを基板上に載置し、スキージ
を用いて凹部となっている導体回路非形成部に樹脂充填
材の層10′形成し、100℃、20分の条件で乾燥さ
せた(図6(c)参照)。
【0103】(4)上記(3)の処理を終えた基板の片
面を、#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用い
たベルトサンダー研磨により、下層導体回路4の表面や
スルーホール9のランド表面に樹脂充填材が残らないよ
うに研磨し、次いで、上記ベルトサンダー研磨による傷
を取り除くためのバフ研磨を行った。このような一連の
研磨を基板の他方の面についても同様に行った。次い
で、100℃で1時間、150℃で1時間の加熱処理を
行って樹脂充填材層10を形成した。
【0104】このようにして、スルーホール9や導体回
路非形成部に形成された樹脂充填材層10の表層部およ
び下層導体回路4の表面を平坦化し、樹脂充填材層10
と下層導体回路4の側面4aとが粗化面を介して強固に
密着し、またスルーホール9の内壁面9aと樹脂充填材
層10とが粗化面を介して強固に密着した絶縁性基板を
得た(図6(d)参照)。即ち、この工程により、樹脂
充填材層10の表面と下層導体回路4の表面が同一平面
となる。
【0105】(5)上記基板を水洗、酸性脱脂した後、
ソフトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両
面にスプレイで吹きつけて、下層導体回路4の表面とス
ルーホール9のランド表面とをエッチングすることによ
り、下層導体回路4の全表面に粗化面(図示せず)を形
成した。なお、エッチング液としては、イミダゾール銅
(II)錯体10重量部、グリコール酸7重量部、塩化
カリウム5重量部からなるエッチング液(メック社製、
メックエッチボンド)を使用した。
【0106】(6)次に、基板の両面に、上記Aで作製
した基板より少し大きめの層間樹脂絶縁層用樹脂フィル
ムを基板上に載置し、圧力0.4MPa、温度80℃、
圧着時間10秒の条件で仮圧着して裁断した後、さら
に、以下の方法により真空ラミネーター装置を用いて張
り付け、その後、熱硬化させることにより層間樹脂絶縁
層2を形成した(図6(e)参照)。すなわち、層間樹
脂絶縁層用樹脂フィルムを基板上に、真空度67Pa、
圧力0.4MPa、温度80℃、圧着時間60秒の条件
で本圧着して張り付け、その後、170℃で30分間熱
硬化させた。
【0107】(7)次に、層間樹脂絶縁層2上に、厚さ
1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを介して、波長
10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0
mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ秒、マス
クの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件で層間樹
脂絶縁層2に、直径80μmのバイアホール用開口6を
形成した(図7(a)参照)。
【0108】(8)さらに、バイアホール用開口6を形
成した基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃
の溶液に10分間浸漬し、層間樹脂絶縁層2の表面に存
在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、バ
イアホール用開口6の内壁を含む層間樹脂絶縁層2の表
面を粗面(図示せず)とした。
【0109】(9)次に、上記処理を終えた基板を、中
和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。さ
らに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した基板の表面
に、パラジウム触媒(アトテック社製)を付与すること
により、層間樹脂絶縁層2の表面およびバイアホール用
開口6の内壁面に触媒核を付着させた。
【0110】(10)次に、以下の組成の無電解銅めっ
き水溶液中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ0.6〜
3.0μmの薄膜導体層12を形成した(図7(b)参
照)。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003 mol/l 酒石酸 0.200 mol/l 硫酸銅 0.030 mol/l HCHO 0.050 mol/l NaOH 0.100 mol/l α、α′−ビピリジル 40 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l 〔無電解めっき条件〕 35℃の液温度で40分
【0111】(11)次に、市販の感光性ドライフィル
ムを薄膜導体層12に貼り付け、マスクを載置して、1
00mJ/cm2 で露光し、0.8%炭酸ナトリウム水
溶液で現像処理することにより、めっきレジスト3を設
けた。なお、バイアホールを形成するためのめっきレジ
スト非形成部分の形状は、平面視形状が円形で、その直
径L1 が150μmである(図7(c)参照)。
【0112】(12)ついで、基板を50℃の水で洗浄
して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄し
てから、以下の条件で電解銅めっきを施し、電解銅めっ
き層13を形成した(図7(d)参照)。 〔電解めっき水溶液〕 CuSO4 ・5H2 O 210g/l 硫酸 150g/l Cl- 40mg/l ポリエチレングリコール 300mg/l ビスジスルフィド 100mg/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1.0A/dm2 時間 60 分 温度 25 ℃
【0113】(13)続いて、50℃の40g/lNa
OH水溶液中でめっきレジスト3を剥離除去した。その
後、基板に150℃で1時間の加熱処理を施し、硫酸−
過酸化水素水溶液を含むエッチング液を用いて、めっき
レジスト下に存在した薄膜導体層を除去し、独立した導
体回路とフィルードビア形状のバイアホールとを形成し
た(図8(a)参照)。なお、ここで、形成したバイア
ホールのランド径は35μmである。
【0114】(14)上記(5)〜(11)の工程を繰
り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層2と薄
膜導体層12とを形成し、その後、薄膜導体層12上に
めっきレジスト3を設けた。なお、バイアホールを形成
するためのめっきレジスト非形成部分の形状は、平面視
形状が円形で、その直径L2 が250μmである(図8
(b)参照)。
【0115】(15)次に、上記(12)および(1
3)の工程と同様にして、電解銅めっき処理、ならび
に、めっきレジストの剥離除去、および、薄膜導体層の
エッチングを行い、独立した導体回路とフィルードビア
形状のバイアホールとを形成した(図8(c)〜(図9
(a)参照)。なお、ここで形成したバイアホールのラ
ンド径は85μmである。
【0116】(16)さらに、上記(5)〜(11)の
工程を繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁
層2と薄膜導体層12とを形成し、その後、薄膜導体層
12上にめっきレジスト3を設けた。なお、バイアホー
ルを形成するためのめっきレジスト非形成部分の形状
は、平面視形状が円形で、その直径が150μmであ
る。続いて、基板を50℃の水で洗浄して脱脂し、25
℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄してから、以下の条
件で電解めっきを施し、めっきレジスト3非形成部に、
電解銅めっき膜13を形成した(図9(b)〜(c)参
照)。 〔電解めっき液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22±2 ℃
【0117】(17)次に、上記(13)の工程と同様
にして、めっきレジスト3を剥離除去、および、薄膜導
体層のエッチングを行い、独立した導体回路とバイアホ
ールとを形成した。なお、この工程で形成したバイアホ
ールは、ランド径が35μmで、その上面が窪んだ形状
を有している。また、この工程で形成したバイアホール
と隣接する導体回路との距離は50μmである(図10
(a)参照)。
【0118】(18)次に、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル(DMDG)に60重量%の濃度になるよ
うに溶解させた、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬社製)のエポキシ基50%をアクリル化した
感光性付与のオリゴマー(分子量:4000)46.6
7重量部、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%
のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル社製、
商品名:エピコート1001)15.0重量部、イミダ
ゾール硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−C
N)1.6重量部、感光性モノマーである多価アクリル
モノマー(日本化薬社製、商品名:R604)3.0重
量部、同じく多価アクリルモノマー(共栄化学社製、商
品名:DPE6A)1.5重量部、分散系消泡剤(サン
ノプコ社製、S−65)0.71重量部を容器にとり、
攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成物に
対して光重合開始剤としてベンゾフェノン(関東化学社
製)2.0重量部、光増感剤としてのミヒラーケトン
(関東化学社製)0.2重量部を加え、粘度を25℃で
2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を得
た。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器社製、D
VL−B型)で60min-1(rpm)の場合はロータ
ーNo.4、6min-1(rpm)の場合はローターN
o.3によった。
【0119】(19)次に、多層配線基板の両面に、上
記ソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗布し、
70℃で20分間、70℃で30分間の条件で乾燥処理
を行った後、半田パッドのパターンが描画された厚さ5
mmのフォトマスクをソルダーレジスト層に密着させて
1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG溶液
で現像処理し、直径80μmの開口を形成した。そし
て、さらに、80℃で1時間、100℃で1時間、12
0℃で1時間、150℃で3時間の条件でそれぞれ加熱
処理を行ってソルダーレジスト層を硬化させ、半田バン
プ形成用開口を有し、その厚さが20μmのソルダーレ
ジスト層14を形成した。
【0120】(20)次に、過硫酸ナトリウムを主成分
とするエッチング液中にソルダーレジスト層14が形成
された基板を1分間浸漬し、導体回路表面に平均粗度
(Ra)が1μm以下の粗化面(図示せず)を形成し
た。さらに、この基板を、塩化ニッケル(2.3×10
-1mol/l)、次亜リン酸ナトリウム(2.8×10
-1mol/l)、クエン酸ナトリウム(1.6×10 -1
mol/l)を含むpH=4.5の無電解ニッケルめっ
き液に20分間浸漬して、開口部に厚さ5μmのニッケ
ルめっき層15を形成した。さらに、その基板をシアン
化金カリウム(7.6×10-3mol/l)、塩化アン
モニウム(1.9×10-1mol/l)、クエン酸ナト
リウム(1.2×10-1mol/l)、次亜リン酸ナト
リウム(1.7×10-1mol/l)を含む無電解金め
っき液に80℃の条件で7.5分間浸漬して、ニッケル
めっき層15上に、厚さ0.03μmの金めっき層16
を形成し、半田パッドとした。
【0121】(21)この後、ソルダーレジスト層14
上に、マスクを載置し、ピストン式圧入型印刷機を用い
て、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷した。
その後、半田ペーストを250℃でリフローし、さら
に、フラックス洗浄を行うことにより、半田バンプを備
えた多層プリント配線板を得た(図10(b)参照)。
【0122】(実施例2)実施例(1)〜(4)の工程
を経た後、スルーホール(樹脂充填材層を含む)上に以
下の方法を用いて蓋めっき層を形成し、(7)の工程に
おいて蓋めっき層上にバイアホール用開口を形成した以
外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板を製造
した。
【0123】〔蓋めっき層の形成〕スルーホール内およ
び導体回路非形成部に樹脂充填材層を形成し、導体回路
(スルーホールのランド部分を含む)表面と樹脂充填材
層の表面とを同一平面にした後、まず、基板の表面にパ
ラジウム触媒(アトテック社製)を付与することによ
り、導体回路表面および樹脂充填材層の表面に触媒核を
付着させた。
【0124】次に、実施例1の(10)の工程で用いた
無電解めっき液と同様の組成の無電解銅めっき水溶液中
に基板を浸漬して、表面全体に厚さ0.6〜3.0μm
の薄膜導体層を形成した。
【0125】次に、市販の感光性ドライフィルムを用い
て、スルーホール上以外の部分にめっきレジストを形成
した。さらに,基板を50℃の水で洗浄して脱脂し、2
5℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄してから、以下の
条件で電解銅めっきを施し、スルーホール上に電解銅め
っき層を形成した。 〔電解めっき液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22+2 ℃
【0126】さらに、50℃の40g/lNaOH水溶
液中でめっきレジストを剥離除去し、その後、硫酸−過
酸化水素水溶液を含むエッチング液を用いて、めっきレ
ジスト下に存在した薄膜導体層を除去し、蓋めっき層と
した。
【0127】(実施例3)実施例1の(6)および
(7)の工程において、以下の方法を用いて、バイアホ
ール用開口を有する層間樹脂絶縁層を形成した以外は、
実施例1と同様にして多層プリント配線板を製造した。
即ち、実施例1の(1)〜(5)の工程を経た後、感光
性樹脂組成物B(粘度:1.5Pa・s)を調製後24
時間以内にロールコータを用いて塗布し、水平状態で2
0分間放置してから、60℃で30分間の乾燥(プリベ
ーク)を行った。次いで、感光性樹脂組成物A(粘度:
7Pa・s)を調製後24時間以内にロールコータを用
いて塗布し、同様に水平状態で20分間放置してから、
60℃で30分間の乾燥(プリベーク)を行い、2層か
らなる半硬化状態の樹脂層を形成した。
【0128】次に、半硬化状態の樹脂層を形成した基板
の両面に、直径80μmの黒円が印刷されたフォトマス
クフィルムを密着させ、超高圧水銀灯により500mJ
/cm 2 の強度で露光した後、DMDG溶液でスプレー
現像した。この後、さらに、この基板を超高圧水銀灯に
より3000mJ/cm2 の強度で露光し、100℃で
1時間、120℃で1時間、150で3時間の加熱処理
を施し、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優
れた直径80μmのバイアホール用開口を有する層間樹
脂絶縁層を形成した。
【0129】なお、感光性樹脂組成物AおよびBは下記
の方法により調製した。 〔感光性樹脂組成物Aの調製〕 (i) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社
製、分子量:2500)の25%アクリル化物を80重
量%の濃度でジエチレングリコールジメチルエーテル
(DMDG)に溶解させた樹脂液35重量部、感光性モ
ノマー(東亜合成社製、アロニックスM315)3.1
5重量部、消泡剤(サンノプコ社製 S−65)0.5
重量部およびN−メチルピロリドン(NMP)3.6重
量部を容器にとり、攪拌混合することにより混合組成物
を調製した。
【0130】(ii)ポリエーテルスルフォン(PES)1
2重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成社製、ポリマー
ポール)の平均粒径1.0μmのもの7.2重量部およ
び平均粒径0.5μmのもの3.09重量部を別の容器
にとり、攪拌混合した後、さらにNMP30重量部を添
加し、ビーズミルで攪拌混合し、別の混合組成物を調製
した。
【0131】(iii) イミダゾール硬化剤(四国化成社
製、2E4MZ−CN)2重量部、光重合開始剤(チバ
・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー
I−907)2重量部、光増感剤(日本化薬社製、DE
TX−S)0.2重量部およびNMP1.5重量部をさ
らに別の容器にとり、攪拌混合することにより混合組成
物を調製した。そして、(i) 、(ii)および(iii) で調製
した混合組成物を混合することにより感光性樹脂組成物
を得た。
【0132】〔感光性樹脂組成物Bの調製〕 (i) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社
製、分子量:2500)の25%アクリル化物を80重
量%の濃度でジエチレングリコールジメチルエーテル
(DMDG)に溶解させた樹脂液35重量部、感光性モ
ノマー(東亜合成社製、アロニックスM315)4重量
部、消泡剤(サンノプコ社製 S−65)0.5重量部
およびN−メチルピロリドン(NMP)3.6重量部を
容器にとり、攪拌混合することにより混合組成物を調製
した。
【0133】(ii)ポリエーテルスルフォン(PES)1
2重量部、および、エポキシ樹脂粒子(三洋化成社製、
ポリマーポール)の平均粒径0.5μmのもの14.4
9重量部を別の容器にとり、攪拌混合した後、さらにN
MP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合し、別
の混合組成物を調製した。
【0134】(iii) イミダゾール硬化剤(四国化成社
製、2E4MZ−CN)2重量部、光重合開始剤(チバ
・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー
I−907)2重量部、光増感剤(日本化薬社製、DE
TX−S)0.2重量部およびNMP1.5重量部をさ
らに別の容器にとり、攪拌混合することにより混合組成
物を調製した。そして、(i) 、(ii)および(iii) で調製
した混合組成物を混合することにより感光性樹脂組成物
を得た。
【0135】(実施例4) A.実施例1と同様にして、層間樹脂絶縁層用樹脂フィ
ルムの作製、および、樹脂充填材の調製を行った。
【0136】B.多層プリント配線板の製造 (1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂またはBT
樹脂からなる絶縁性基板21の両面に18μmの銅箔2
8がラミネートされている銅張積層板を出発材料とした
(図11(a)参照)。まず、この銅張積層板を下層導
体回路パターン状にエッチングすることにより、基板の
両面に下層導体回路24を形成した(図11(b)参
照)。
【0137】(2)下層導体回路24を形成した基板2
1を水洗いし、乾燥した後、NaOH(10g/l)、
NaClO2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/
l)を含む水溶液を黒化浴(酸化浴)とする黒化処理、
および、NaOH(10g/l)、NaBH4 (6g/
l)を含む水溶液を還元浴とする還元処理を行い、下層
導体回路24の表面に粗化面(図示せず)を形成した。
【0138】(3)次に、上記Aで作製した層間樹脂絶
縁層用樹脂フィルムを、温度50〜150℃まで昇温し
ながら、0.5MPaで真空圧着ラミネートして貼り付
け、層間樹脂絶縁層22を形成した(図11(c)参
照)。さらに、層間樹脂絶縁層22を形成した基板21
に、ドリル加工により直径300μmの貫通孔39を形
成した。
【0139】(4)次に、層間樹脂絶縁層22に、厚さ
1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを載置し、波長
10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0
mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ秒、マス
クの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件で層間樹
脂絶縁層22に、直径80μmのバイアホール用開口2
6を形成した(図11(d)参照)。
【0140】(5)次に、バイアホール用開口26を形
成した基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃
の溶液に10分間浸漬し、貫通孔39の壁面にデスミア
処理を施すとともに、層間樹脂絶縁層22の表面に存在
するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、バイ
アホール用開口26の内壁面を含むその表面に粗化面
(図示せず)を形成した。
【0141】(6)次に、上記処理を終えた基板を、中
和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。さ
らに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した該基板の表面
に、パラジウム触媒を付与することにより、層間樹脂絶
縁層22の表面(バイアホール用開口26の内壁面を含
む)、および、貫通孔39の壁面に触媒核を付着させた
(図示せず)。即ち、上記基板を塩化パラジウム(Pb
Cl2 )と塩化第一スズ(SnCl2 )とを含む触媒液
中に浸漬し、パラジウム金属を析出させることにより触
媒を付与した。
【0142】(7)次に、34℃の無電解銅めっき水溶
液中に基板を40分間浸漬し、層間樹脂絶縁層22の表
面(バイアホール用開口26の内壁面を含む)、およ
び、貫通孔39の壁面に厚さ0.6〜3.0μmの薄膜
導体層32を形成した(図11(e)参照)。なお、無
電解銅めっき水溶液としては、実施例1の(10)の工
程で用いた無電解銅めっき水溶液と同様の水溶液を用い
た。
【0143】(8)次に、薄膜導体層32が形成された
基板に市販の感光性ドライフィルムを張り付け、マスク
を載置して、100mJ/cm2 で露光し、0.8%炭
酸ナトリウム水溶液で現像処理することにより、めっき
レジスト23を設けた(図12(a)参照)。
【0144】(9)次いで、基板を50℃の水で洗浄し
て脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄して
から、実施例1の(12)の工程と同様の条件で電解め
っきを施し、めっきレジスト23非形成部に、電解銅め
っき膜33を形成した(図12(b)参照)。
【0145】(10)さらに、めっきレジスト23を5
%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト23下
の無電解めっき膜を硫酸と過酸化水素とを含むエッチン
グ液を用いてエッチングし、スルーホール29、およ
び、導体回路25(バイアホール27を含む)とした。
【0146】(11)次に、スルーホール29等を形成
した基板30をエッチング液に浸漬し、スルーホール2
9、および、導体回路25(バイアホール27を含む)
の表面に粗化面(図示せず)を形成した。なお、エッチ
ング液としては、メック社製、メックエッチボンドを使
用した。
【0147】(12)次に、上記Aに記載した樹脂充填
材を調製した後、下記の方法により調製後24時間以内
に、スルーホール29内、および、層間樹脂絶縁層22
上の導体回路非形成部と導体回路25の外縁部とに樹脂
充填材の層を形成した。即ち、まず、スキージを用いて
スルーホール内に樹脂充填材を押し込んだ後、100
℃、20分の条件で乾燥させた。次に、導体回路非形成
部に相当する部分が開口したマスクとスキージとを用
い、凹部となっている導体回路非形成部に樹脂充填材の
層を形成し、100℃、20分の条件で乾燥させた。
【0148】続いて、実施例1の(4)の工程と同様に
して、スルーホール29や導体回路非形成部に形成され
た樹脂充填材層30の表層部および導体回路25の表面
を平坦化し、樹脂充填材層30の表面と導体回路25の
表面とを同一平面とした(図12(c)参照)。
【0149】(13)次に、層間樹脂絶縁層22の表
面、および、樹脂充填材層30の露出面に、上記(6)
と同様の処理を行いてパラジウム触媒(図示せず)を付
与した。次に、上記(7)と同様の条件で無電解めっき
処理を施し、樹脂充填材層30の露出面および導体回路
25の上面に薄膜導体層32を形成した。
【0150】(14)次に、上記(8)と同様の方法を
用いて、薄膜導体層32上に、めっきレジスト23を設
けた(図12(d)参照)。続いて、基板を50℃の水
で洗浄して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で
洗浄してから、以下の条件で電解めっきを施し、めっき
レジスト23非形成部に、電解銅めっき膜33を形成し
た(図13(a)参照)。 〔電解めっき液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22+2 ℃
【0151】(15)次に、めっきレジスト33を5%
KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト33下の
無電解めっき膜を硫酸と過酸化水素との混合液でエッチ
ング処理して溶解除去し、蓋めっき層31とした(図1
3(b)参照)。 (16)次に、蓋めっき層31の表面にエッチング液
(メックエッチボンド)を用いて粗化面(図示せず)を
形成した。
【0152】(17)次に、上記(3)〜(11)の工
程を2回繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶
縁層22と導体回路25(バイアホール27を含む)と
を形成した(図13(c)〜図16(a)参照)。な
お、この工程では、スルーホールを形成しなかった。な
お、ここで形成しためっきレジストにおいて、バイアホ
ールを形成するためのめっきレジスト非形成部分の形状
は、平面視形状が円形で、その直径が250μmであ
る。また、形成したバイアホールは、そのランド径が8
5μmであり、その形状がフィールドビア形状である。
【0153】(18)さらに、電解めっきを下記の条件
でおこなった以外は、再度、上記(3)〜(11)の工
程を繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層
22、導体回路25(バイアホール27を含む)とを形
成し、多層配線板を得た(図16(b)参照)。なお、
この工程では、スルーホールを形成しなかった。
【0154】〔電解めっき液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22±2 ℃
【0155】なお、ここで形成しためっきレジストにお
いて、バイアホールを形成するためのめっきレジスト非
形成部分の形状は、平面視形状が円形で、その直径が1
50μmである。また、形成したバイアホールは、その
ランド径が35μmであり、その形状は上面に窪みを有
する形状である。また、ここで形成したバイアホールと
隣接する導体回路との距離は50μmである。
【0156】(19)次に、実施例1の(18)〜(2
1)の工程と同様にして、半田バンプを備えた多層プリ
ント配線板を得た(図17参照)。
【0157】(実施例5)実施例4の(17)の工程に
おいて、(3)〜(11)の工程を2回繰り返す際の2
回目の繰り返し工程において、バイアホールを形成する
ためのめっきレジスト非形成部分の形状を、平面視形状
が円形で、その直径が150μmである形状とした以外
は、実施例4と同様にして多層プリント配線板を製造し
た。その結果、スタックビア構造に形成されたバイアホ
ールのうちの最下層のバイアホールのランド径が85μ
mで、内層と最外層とのバイアホールのランド径が35
μmの多層プリント配線板(図18(a)参照)を得
た。
【0158】(実施例6)実施例4の(17)の工程の
(3)〜(11)の工程を2回繰り返す際の1回目の繰
り返し工程において、バイアホールを形成するためのめ
っきレジスト非形成部分を、平面視形状が直径200μ
mの円形で、バイアホールの最大ランド径が85μmと
なるような形状に形成し、2回目の繰り返し工程におい
て、バイアホールを形成するためのめっきレジスト非形
成部分を、平面視形状が直径200μmの円形で、バイ
アホールの最大ランド径が85μmで、かつ、最大ラン
ド径を有する方向が、1回目の繰り返し工程で形成した
最大ランド径を有する方向と反対方向ととなるような形
状に形成した以外は、実施例4と同様にして多層プリン
ト配線板を製造した。
【0159】その結果、スタックビア構造に形成された
バイアホールのうちの最下層と内層とのバイアホールラ
ンド径が、最大ランド径85μmで、最小ランド径35
μmで、かつ、最大ランド径を有する方向が、最下層の
バイアホールと内層のバイアホールとで互いに反対方向
である多層プリント配線板(図18(b)参照)を得
た。
【0160】(比較例1)スタックビア構造を有するバ
イアホールにおいて、そのランド径が全て35μmとな
るようにした以外は、実施例2と同様にして多層プリン
ト配線板を製造した。
【0161】(比較例2)スタックビア構造を有するバ
イアホールにおいて、そのランド径が全て35μmとな
るようにした以外は、実施例4と同様にして多層プリン
ト配線板を製造した。
【0162】実施例1〜6および比較例1、2で得られ
た多層プリント配線板について、ヒートサイクル試験前
後のスタックビア構造を有するバイアホールの断面の形
状観察、および、導通試験を行った。
【0163】評価方法 (1)ヒートサイクル試験 −65℃で3分間および130℃で3分間放置するサイ
クルを1000サイクル繰り返した。 (2)導通試験 多層プリント配線板を製造した後、上記ヒートサイクル
試験前後にチェッカを用いて導通試験を行い、モニター
に表示された結果から導通状態を評価した。
【0164】(3)形状観察 多層プリント配線板を製造した後、上記ヒートサイクル
試験前後に、スタックビア構造を有するバイアホールを
通るように多層プリント配線板を切断し、その断面を倍
率100〜400倍の光学顕微鏡を用いて観察した。
【0165】その結果、実施例1〜6の多層プリント配
線板では、ヒートサイクル試験前後で、短絡や断線は発
生しておらず、導通状態は良好であった。また、断面の
形状観察においては、層間樹脂絶縁層でのクラックの発
生や、層間樹脂絶縁層とバイアホールとの間での剥離の
発生は観察されなかった。
【0166】一方、比較例1および2の多層プリント配
線板では、ヒートサイクル試験後に、短絡や断線に起因
する導通不良が発生していた。断面の形状観察において
は、ヒートサイクル試験後に、最外層のバイアホールと
これに隣接する導体回路との間の導体回路非形成領域の
下方領域にクラックが発生しており、また、層間樹脂絶
縁層とバイアホールとの間で剥離が発生していた。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように、第一〜第三の本発
明の多層プリント配線板では、階層の異なるバイアホー
ル同士がスタックビア構造となるように形成されている
ため、導体回路の配線距離が短くなり、信号電送時間を
短縮することができるともに、導体回路の設計の自由度
が向上するため、高密度配線により対応し易い。また、
上記多層プリント配線板では、階層の異なるバイアホー
ルのうちの少なくとも一つは、そのランド径が他のバイ
アホールのランド径と異なるため、ランド径の大きなバ
イアホールが、層間樹脂絶縁層の補強材として役割を果
たすこととなり、層間樹脂絶縁層の機械的強度が向上
し、バイアホール近傍の層間樹脂絶縁層でのクラックの
発生を回避することができる。また、第二および第三の
多層プリント配線板では、スルーホール上にスタックビ
ア構造を有するバイアホールが形成されているため、よ
り一層、信号電送時間を短縮することができるともに、
高密度配線により対応し易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、第一の本発明の多層プリント配線板
の一実施形態の一部を模式的に示す部分断面図であり、
(b)は、(a)に示した多層プリント配線板のバイア
ホールを模式的に示す斜視図である。
【図2】(a)は、第一の本発明の多層プリント配線板
の一実施形態の一部を模式的に示す部分断面図であり、
(b)は、(a)に示した多層プリント配線板のバイア
ホールを模式的に示す斜視図である。
【図3】(a)は、第一の本発明の多層プリント配線板
の一実施形態の一部を模式的に示す部分断面図であり、
(b)は、(a)に示した多層プリント配線板のバイア
ホールを模式的に示す斜視図である。
【図4】第二の本発明の多層プリント配線板の一実施形
態の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図5】第三の本発明の多層プリント配線板の一実施形
態の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図6】(a)〜(e)は、本発明の多層プリント配線
板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線
板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配線
板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図9】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配線
板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図10】(a)、(b)は、本発明の多層プリント配
線板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図であ
る。
【図11】(a)〜(e)は、本発明の多層プリント配
線板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図であ
る。
【図12】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配
線板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図であ
る。
【図13】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配
線板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図であ
る。
【図14】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配
線板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図であ
る。
【図15】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配
線板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図であ
る。
【図16】(a)〜(b)は、本発明の多層プリント配
線板を製造する工程の一部を模式的に示す断面図であ
る。
【図17】(a)は、本発明の多層プリント配線板を製
造する工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図18】(a)、(b)は、それぞれ本発明の多層プ
リント配線板の一例を模式的に示す断面図である。
【図19】(a)は、従来の多層プリント配線板の一例
を模式的に示す断面図であり、(b)は、(a)に示し
た多層プリント配線板のバイアホールを模式的に示す斜
視図である。
【符号の説明】
1、21 基板 8、28 銅箔 4、24 下層導体回路 9、29 スルーホール 6、26 バイアホール用開口 12、32 薄膜導体層 3、23 めっきレジスト 13、33 電解めっき膜 2、22 層間樹脂絶縁層 10、30 樹脂充填材 31 蓋めっき層 14、30 ソルダーレジスト層 17、37 半田バンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 大介 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社大垣北工場内 Fターム(参考) 5E346 AA02 AA06 AA12 AA15 AA43 CC02 CC08 CC09 CC10 CC12 CC13 CC14 CC32 CC37 CC52 CC57 DD02 DD03 DD16 DD17 DD25 DD32 DD44 EE33 EE35 EE38 FF03 FF04 FF07 FF10 FF15 GG15 GG17 GG18 GG22 GG23 GG27 HH05 HH11 HH25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層と
    が順次積層され、前記層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路
    間がバイアホールを介して接続された多層プリント配線
    板であって、前記バイアホールのうち、階層の異なるバ
    イアホール同士は、スタックビア構造となるように形成
    されるとともに、前記階層の異なるバイアホールのうち
    の少なくとも1つは、そのランド径が他のバイアホール
    のランド径と異なることを特徴とする多層プリント配線
    板。
  2. 【請求項2】 基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層と
    が順次積層され、層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間が
    バイアホールを介して接続されるとともに、基板を挟ん
    だ導体回路間がスルーホールを介して接続された多層プ
    リント配線板であって、前記スルーホールの直上に、ス
    タックビア構造を有するバイアホールが形成されるとと
    もに、前記スタックビア構造を有するバイアホールのう
    ちの少なくとも1つは、そのランド径が他のバイアホー
    ルのランド径と異なることを特徴とする多層プリント配
    線板。
  3. 【請求項3】 基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層と
    が順次積層され、層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間が
    バイアホールを介して接続されるとともに、基板および
    層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間がスルーホールを介
    して接続された多層プリント配線板であって、前記スル
    ーホールの直上に、スタックビア構造を有するバイアホ
    ールが形成されるとともに、前記スタックビア構造を有
    するバイアホールのうちの少なくとも1つは、そのラン
    ド径が他のバイアホールのランド径と異なることを特徴
    とする多層プリント配線板。
  4. 【請求項4】 前記バイアホールのうちの少なくとも1
    つは、その形状がフィールドビア形状である請求項1〜
    3のいずれか1に記載の多層プリント配線板。
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