JP2002266900A - 電磁式カップリング - Google Patents

電磁式カップリング

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JP2002266900A
JP2002266900A JP2001064767A JP2001064767A JP2002266900A JP 2002266900 A JP2002266900 A JP 2002266900A JP 2001064767 A JP2001064767 A JP 2001064767A JP 2001064767 A JP2001064767 A JP 2001064767A JP 2002266900 A JP2002266900 A JP 2002266900A
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Japan
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shaft
transmitting member
torque transmitting
electromagnetic coupling
rotor
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JP2001064767A
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Masao Teraoka
正夫 寺岡
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部スペースを広くして、トルク伝達容量を
大きくし、封入オイルを増量し、軸方向にコンパクト化
して車載性を向上させる。 【解決手段】 ケース状トルク伝達部材3と軸状トルク
伝達部材5を連結するメインクラッチ7と、電磁石19
によって操作されるパイロットクラッチ15と、クラッ
チ15が連結されると、部材3,5に掛かるトルクを受
けて作動しクラッチ7を連結させるカム機構9と、部材
3と一体に連結されると共に電磁石19の磁路の一部を
構成するロータ25とを備え、ロータ25と部材5との
間に軸方向の位置決め手段59を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁式カップリ
ングに関する。
【0002】
【従来の技術】「ガイア新型車解説書 0−22頁 ト
ヨタ自動車株式会社 編集 同サ−ビス部 発行 19
98年 5月 29日」に図4のようなカップリング5
01が記載されている。
【0003】このカップリング501は、4輪駆動車の
後輪側動力伝達系に配置されており、回転ケ−ス50
3、ハブ505、多板式のメインクラッチ507及びパ
イロットクラッチ509、ア−マチャ511、電磁石5
13、カムリング515、ボ−ルカム517、押圧部材
519、コントロ−ラなどから構成されている。
【0004】カップリング501は、デフキャリヤ52
1に収容されており、電磁石513のコア523はデフ
キャリヤ521の内周に支持されている。
【0005】回転ケ−ス503は前部をボールベアリン
グ525により、また、後部を電磁石513のコア52
3とボールベアリング527によって、それぞれデフキ
ャリヤ521に支承されている。
【0006】回転ケ−ス503はプロペラシャフトを介
してトランスファからトランスミッション側に連結され
ている。
【0007】また、ハブ505は前部をボールベアリン
グ529により、また、後部をニードルベアリング53
1によって、それぞれ回転ケース503に支承されてい
る。
【0008】ハブ505にはドライブピニオンシャフト
533がスプライン連結されており、これと一体に形成
されたドライブピニオンギア535はリヤデフ側のリン
グギアと噛み合っている。
【0009】メインクラッチ507は回転ケ−ス503
とハブ505との間に配置されており、パイロットクラ
ッチ509は回転ケ−ス503とカムリング515との
間に配置されている。
【0010】また、ボ−ルカム517はカムリング51
5と押圧部材519との間に配置されており、押圧部材
519はハブ505にスプライン連結されている。
【0011】コントロ−ラは、電磁石513の励磁、励
磁電流の制御、励磁停止などを行う。
【0012】電磁石513が励磁されると、磁気回路に
磁気ル−プ537が形成されてア−マチャ511が吸引
され、パイロットクラッチ509が押圧されて締結され
る。パイロットクラッチ509が締結されると、回転ケ
−ス503とハブ505の間の伝達トルクがボ−ルカム
517に掛かり、生じたカムスラスト力により押圧部材
519を介してメインクラッチ507が押圧され締結さ
れる。
【0013】こうしてカップリング501が連結される
と、エンジンの駆動力が後輪に送られて車両は4輪駆動
状態になり、悪路の走破性や、車体の安定性などが向上
する。
【0014】また、電磁石513の励磁電流を制御する
と、パイロットクラッチ509の滑りによってボ−ルカ
ム517のカムスラスト力が変化し、メインクラッチ5
07の連結力が変化して後輪に送られる駆動力の大きさ
が調整される。
【0015】また、電磁石513の励磁を停止すると、
パイロットクラッチ509が開放されてボ−ルカム51
7のカムスラスト力が消失し、メインクラッチ507が
開放されてカップリング501の連結が解除され、車両
は2輪駆動状態になる。
【0016】カップリング501では、回転ケース50
3の一部であり電磁石513の磁路が通過するロータ5
39とハブ505の間にシール541を配置することに
よって、回転ケース503とハブ505との間に収容ス
ペースが形成され、この収容スペースの内部にメインク
ラッチ507、パイロットクラッチ509、ボ−ルカム
517などの各機能が収容されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】カップリング501で
は、スナップリング543を回転ケース503とボール
ベアリング529との間に設け、さらにスナップリング
545をハブ505とボールベアリング529との間に
設けることにより、ハブ505を回転ケース503に対
して軸方向に位置決めしている。
【0018】このような構造では、ボールベアリング5
29と2枚のスナップリング543,545を配置する
ためのスペースだけ軸方向のスペース効率が低下するか
ら、カップリング501(回転ケース503)内部に形
成される上記の収容スペースがそれだけ狭くなってい
る。
【0019】従って、メインクラッチ507やパイロッ
トクラッチ509やボールカム517などの容量が小さ
くなっており、さらに、メインクラッチ507やパイロ
ットクラッチ509のクラッチ板枚数を増やしてトルク
伝達容量を大きくすること、あるいは、オイルの封入量
を多くして各機能の潤滑・冷却効率を高め、耐久性を向
上させることが難しい。
【0020】また、カップリング501は、スペース効
率の低下分だけ軸方向に大型化するから、コンパクトに
構成して、車載性を向上させることは難しい。
【0021】そこで、本発明は、内部スペースを広くし
て、トルク伝達容量を大きくし、封入オイルを増量し、
また、軸方向にコンパクト化して車載性を向上させた電
磁式カップリングの提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の電磁式カップ
リングは、ケース状トルク伝達部材と、軸状トルク伝達
部材と、これらの間でトルクを伝達するメインクラッチ
と、電磁石によって断続操作されるパイロットクラッチ
と、パイロットクラッチが連結されると、両トルク伝達
部材に掛かる伝達トルクを受けて作動し、メインクラッ
チを連結させるカム機構と、ケース状トルク伝達部材と
一体に連結されると共に電磁石の磁路の一部を構成する
ロータとを備え、このロータと軸状トルク伝達部材との
間に互いを軸方向に位置決めする位置決め手段を設けた
ことを特徴としている。
【0023】本発明の電磁式カップリングでは、上記の
ように、ロータと軸状トルク伝達部材との間に軸方向の
位置決め手段が設けられており、磁路の一部を構成する
ロータは電磁石に隣接して配置されているから、ロータ
側に設けたことによって、位置決め手段を、ケース状ト
ルク伝達部材の内部スペース(収容スペース)の外側に
配置するか、あるいは、内部スペースを狭くせずに配置
することが可能になった。
【0024】こうして、スペース効率の低下を伴わずに
位置決め手段を配置できるから、メインクラッチやパイ
ロットクラッチやカム機構の容量が小さくなることが防
止される。
【0025】さらに、これらの各機能を大型化して電磁
式カップリングのトルク伝達容量を大きくすることが可
能になり、また、オイルの封入量を多くしてメインクラ
ッチ、パイロットクラッチ、カム機構などの潤滑・冷却
効率を高め、耐久性を向上させることが可能になる。
【0026】また、電磁式カップリングは、スペース効
率の低下による大型化が防止されてコンパクトになり、
車載性が向上する。
【0027】請求項2の発明は、請求項1に記載の電磁
式カップリングであって、位置決め手段が、ロータと軸
状トルク伝達部材との間に配置されたベアリングと、こ
のベアリングをそれぞれロータ及び軸状トルク伝達部材
に位置決めする固定手段とからなることを特徴としてお
り、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることがで
きる。
【0028】また、スナップリングのような固定手段と
ベアリングを用いた構成は、回転部材の支承手段であ
り、このような支承手段を位置決め手段に利用したこと
によって、専用の位置決め手段が不要になるから、それ
だけ低コストに実施することができる。
【0029】また、この構成は、軸方向位置決め手段の
組み付け性がよい。
【0030】なお、固定手段は、スナップリングに限ら
ず、例えば、ロータや軸状トルク伝達部材に設けた段差
部でもよい。
【0031】請求項3の発明は、請求項1に記載の電磁
式カップリングであって、位置決め手段が、カム機構の
一側部材と軸状トルク伝達部材との間に設けられこれら
を軸方向の一方に位置決めする突き当て部と、軸状トル
ク伝達部材の端部に取り付けられロータを軸方向の他方
に位置決めする固定手段とからなることを特徴としてお
り、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることがで
きる。
【0032】また、この構成では、軸方向一方の位置決
めが、カム機構(一側部材)を組み付ける(突き当て部
に突き当てる)ことによって終了し、軸方向他方の位置
決めは、固定手段を、例えば、外側から取り付けること
によって終了する。
【0033】このように、この構成は、軸方向位置決め
手段の組み付け性がよい。
【0034】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載の電磁式カップリングであって、位置決め手段
の軸方向反対側で、ケース状トルク伝達部材と軸状トル
ク伝達部材の間にセンターリング部を設けたことを特徴
としており、請求項1〜3の構成と同等の作用・効果を
得ることができる。
【0035】また、ケース状トルク伝達部材と軸状トル
ク伝達部材の間にセンターリング部を設けたことによっ
て、互いが径方向に位置決めされるから、軸状トルク伝
達部材の軸振れ(径方向の振れ)と、軸振れによる電磁
式カップリングの振動が防止される。
【0036】また、軸方向の位置決めは上記の位置決め
手段によって行われるから、このセンターリング部は、
径方向の位置決めだけを考慮すればよく、それだけ構成
を簡単にし、低コストに実施することができる。
【0037】また、滑り軸受けで、転がり軸受け、流体
軸受けでなど、軸受けは形式に拘わらず全てセンターリ
ング機能を持つから、軸受けをセンターリング部に援用
すれば、センターリングのために特別な機構を用いる必
要がなく、極めて低コストに実施可能である。
【0038】請求項5の発明は、請求項4に記載の電磁
式カップリングであって、軸状トルク伝達部材に中空部
が形成されており、センターリング部が、この中空部の
内周に設けられていることを特徴としており、請求項4
の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0039】また、センターリング部が軸状トルク伝達
部材の中空部の内周側に設けられており、センターリン
グ部を設けたことによってメインクラッチの配置スペー
スが狭くなることが防止されるから、内部スペースを有
効に利用できる。
【0040】なお、軸状トルク伝達部材の中空部は、貫
通孔でもよい。
【0041】請求項6の発明は、請求項4に記載の電磁
式カップリングであって、センターリング部が、軸状ト
ルク伝達部材上の、メインクラッチとの連結部より小径
の部分に設けられていることを特徴としており、請求項
4の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0042】また、センターリング部がメインクラッチ
との連結部(スプライン部)より小径の部分に設けられ
ており、センターリング部によってメインクラッチの配
置スペースが狭くなることが防止され、内部スペースを
有効に利用できる。
【0043】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1によって電
磁式カップリング1(本発明の第1実施形態)の説明を
する。
【0044】電磁式カップリング1は、請求項1,2,
4,5の特徴を備えており、4輪駆動車において2輪駆
動走行時に切り離されるリヤデフとエンジン(トランス
ファ)側との間に配置されている。また、左右の方向は
この車両の左右の方向であり、図1の右方はこの車両の
前方(エンジン側)に相当する。なお、符号を与えてい
ない部材等は図示されていない。
【0045】電磁式カップリング1とリヤデフは、この
順で前後方向に配置され、デフキャリヤに収容されてい
る。
【0046】電磁式カップリング1は、回転ケース3
(ケース状トルク伝達部材)、インナーシャフト5(軸
状トルク伝達部材)、多板式のメインクラッチ7、ボー
ルカム9(カム機構)、プレッシャープレート11、カ
ムリング13、多板式のパイロットクラッチ15、アー
マチャ17、電磁石19、コントローラなどから構成さ
れている。
【0047】回転ケース3は、軸用スチール材料で作ら
れている前側の動力伝達軸21、円筒部材23、鉄系合
金(磁性体)で作られている後側のロータ25などから
構成されている。
【0048】動力伝達軸21にはフランジ部27が一体
に形成されている。また、円筒部材23はスチール材料
で作られている円筒部材29とアルミニューム合金(非
磁性体)で作られている円筒部材31からなり、これら
は連結部33で一体に連結されている。
【0049】また、動力伝達軸21と円筒部材23は、
フランジ部27と円筒部材29とを溶接して一体化され
ている。
【0050】ロータ25は、円筒部材23(円筒部材3
1)の後部側開口に螺着されており、互いの嵌合部35
でセンターリングされている。また、ロータ25にはナ
ット37が螺着され、そのダブルナット機能によってロ
ータ25と円筒部材23の螺着部の弛みを防止し、固定
機能を高めている。
【0051】円筒部材31とロータ25との間にはOリ
ング39が配置され、オイル漏れを防止している。
【0052】動力伝達軸21は、デフキャリヤから前方
に突き出しており、そのスプライン部41に連結された
コンパニオンフランジと継ぎ手とプロペラシャフトなど
を介してトランスファ側に連結されている。エンジンの
駆動力はこれらの動力伝達系を介して回転ケース3に伝
達される。
【0053】インナーシャフト5は後方から回転ケース
3に貫入している。インナーシャフト5の前端は支承部
43(センターリング部)を介して回転ケース3(動力
伝達軸21)に支承されている。
【0054】この支承部43は、インナーシャフト5の
内周に形成された円筒部45(軸状トルク伝達部材の中
空部)と、動力伝達軸21の外周に形成された円筒部4
7からなり、円筒部45,47は互いに嵌合してインナ
ーシャフト5と回転ケース3とを径方向に位置決めし、
センターリングしている。
【0055】インナーシャフト5前端部のセンターリン
グはこの支承部43が行い、後端部のセンターリング
は、下記の位置決め手段59(ボールベアリング49)
によって行われる。
【0056】これらのセンターリング機能によって、イ
ンナーシャフト5の振れと、インナーシャフト5の振れ
による電磁式カップリング1の振動が防止されている。
【0057】インナーシャフト5の後端はボールベアリ
ング49を介してロータ25の内周に支承されている。
ロータ25の内周には、ボールベアリング49の後側に
スナップリング51(固定手段)が装着され、前側に段
差部53(固定手段)が形成されており、インナーシャ
フト5の外周にはボールベアリング49の両側にスナッ
プリング55,57(固定手段)が装着されている。
【0058】これらのスナップリング51、段差部5
3、ボールベアリング49、スナップリング55,57
によって軸方向の位置決め手段59が構成されており、
インナーシャフト5を回転ケース3に対して軸方向に位
置決めすると共に、径方向に位置決め(センターリン
グ)している。
【0059】また、インナーシャフト5とロータ25と
の間には、ボールベアリング49の内側に、断面がX字
状のシールであるXリング61が配置され、オイル漏れ
を防止している。
【0060】また、インナーシャフト5の内周に形成さ
れたスプライン部63にはドライブピニオンシャフトが
連結されている。このドライブピニオンシャフトにはド
ライブピニオンギアが一体に形成されており、ドライブ
ピニオンギアはリヤデフ側のリングギアと噛み合ってい
る。インナーシャフト5の回転はこれらの動力伝達系を
介してリヤデフに伝達される。
【0061】回転ケース3は上記のOリング39とXリ
ング61とによって密封されており、その内部には、動
力伝達軸21のフランジ部27に形成されたオイル孔か
らオイルが注入されており、オイルを注入した後このオ
イル孔はチェックボールを圧入してシールされている。
【0062】インナーシャフト5と動力伝達軸21の中
心部には、回転ケース3内部のオイル封入量を増大させ
る容量増大空間部65,67が設けられており、これら
の容量増大空間部65,67には、回転ケース3内部の
他の部分と同様に、注入されたオイルと空気が収容され
ている。また、容量増大空間部65,67はインナーシ
ャフト5に形成された複数個所の径方向流路によってメ
インクラッチ7側と連通している。
【0063】なお、容量増大空間部65を形成するイン
ナーシャフト5の中空孔68を、上記支承部43の円筒
部45に利用してもよく、こうすれば円筒部45の加工
コストだけコストを低減できる。
【0064】メインクラッチ7は、回転ケース3(円筒
部材29)とインナーシャフト5との間に配置されてお
り、そのアウタープレート69は円筒部材29の内周に
形成されたスプライン部71に連結され、インナープレ
ート73はインナーシャフト5の外周に形成されたスプ
ライン部75(メインクラッチとの連結部)に連結され
ている。
【0065】ボールカム9は、プレッシャープレート1
1とカムリング13との間に配置されている。
【0066】プレッシャープレート11は、内周をイン
ナーシャフト5のスプライン部75に連結されており、
ボールカム9のスラスト力によってメインクラッチ7を
回転ケース3(フランジ部27)との間で押圧し、締結
させる。
【0067】カムリング13は、インナーシャフト5の
外周に摺動自在に配置されており、カムリング13とロ
ータ25との間には、ボールカム9のカム反力を受ける
スラストベアリング77とワッシャ79が配置されてい
る。
【0068】パイロットクラッチ15は、回転ケース3
(円筒部材31)とカムリング13との間に配置されて
おり、そのアウタープレート81は円筒部材31の内周
に形成されたスプライン部83に連結され、インナープ
レート85はカムリング13の外周に形成されたスプラ
イン部87に連結されている。
【0069】アーマチャ17は、プレッシャープレート
11とパイロットクラッチ15との間に配置されてお
り、外周を円筒部材31のスプライン部83に移動自在
に連結されている。
【0070】電磁石19のコア89は、ロータ25に形
成されたリング状の凹部91に適度なエアギャプを介し
て貫入していると共に、両側シール型のボールベアリン
グ93によってロータ25上に支承されている。
【0071】また、コア89に設けられた溝95にはダ
ストカバー97の脚部99が係合している。ダストカバ
ー97はデフキャリヤ側に連結されており、電磁石19
(コア89)の回り止めをしている。
【0072】電磁石19のリード線101はダストカバ
ー97の内側に沿って配線されており、グロメット10
3を通してデフキャリヤの外部に引き出され、車載のバ
ッテリに接続されている。
【0073】ロータ25とパイロットクラッチ15とア
ーマチャ17によって電磁石19の磁路が構成されてい
る。
【0074】ロータ25は非磁性体であるステンレスス
チールのリング105によって径方向の外側と内側に分
断されており、パイロットクラッチ15の各プレート8
1,85には、リング105と対応する径方向位置に、
複数個所の切り欠き107と、これらの切り欠き107
を連結するブリッジ部が周方向に設けられている。これ
らのリング105と切り欠き107とによって、磁路上
での磁力の短絡が防止されている。
【0075】コントローラは、車速、操舵角、横Gなど
から旋回走行を検知し、あるいは、路面状態などに応じ
て、電磁石19の励磁、励磁電流の制御、励磁停止など
を行う。
【0076】電磁石19が励磁されると、上記の磁路に
磁力ループ109が形成されてアーマチャ17が吸引さ
れ、ロータ25との間でパイロットクラッチ15を押圧
し締結させる。
【0077】パイロットクラッチ15が締結されると、
パイロットクラッチ15を介して回転ケース3に連結さ
れたカムリング13と、インナーシャフト5側のプレッ
シャープレート11とを介してボールカム9に伝達トル
クが掛かり、発生したカムスラスト力を受けてプレッシ
ャープレート11が右方に移動し、メインクラッチ7を
押圧して締結させる。
【0078】電磁式カップリング1が連結されると、エ
ンジンの駆動力はインナーシャフト5からリヤデフ側の
プロペラシャフトなどを介してリヤデフに伝達され、リ
ヤデフから左右の後輪に配分されて車両は4輪駆動状態
になり、悪路などの走破性や、車体の安定性が向上す
る。
【0079】このとき、電磁石19の励磁電流を制御す
ると、パイロットクラッチ15の滑りに変化が生じてボ
ールカム9のカムスラスト力が変わり、メインクラッチ
7の連結力が変化して後輪に送られる駆動力の大きさが
変わり、前後輪間の駆動力配分比を制御することができ
る。
【0080】例えば、旋回走行中にこのような駆動力配
分比の制御を行うと、車両の操縦性や安定性などを大き
く向上させることができる。
【0081】電磁石19の励磁を停止すると、パイロッ
トクラッチ15が開放されてボールカム9のカムスラス
ト力が消失し、メインクラッチ7が開放されて電磁式カ
ップリング1の連結が解除され、リヤデフ側が切り離さ
れて、車両は前輪駆動の2輪駆動状態になる。
【0082】また、回転ケース3の円筒部材31をアル
ミニューム合金にしたことにより、電磁石19の磁力が
円筒部材31側に漏洩することが防止され、アーマチャ
17に効率良く磁力が導かれるから、パイロットクラッ
チ15は所定のパイロットトルクが得られ、電磁式カッ
プリング1は所定の連結トルクが得られる。
【0083】回転ケース3に封入されているオイルは、
電磁式カップリング1の遠心力によって内部を循環し、
メインクラッチ7、ボールカム9、パイロットクラッチ
15、スプライン部71,75,87、スラストベアリ
ング77、ワッシャ79、カムリング13内周とインナ
ーシャフト5外周との摺動面、Xリング61などに供給
され、これらを充分に潤滑・冷却する。
【0084】また、容量増大空間部65,67のオイル
は、遠心力によってインナーシャフト5の径方向流路か
らメインクラッチ7側に流入し、アウタープレート69
とインナープレート73との摺動面に与えられ、潤滑・
冷却効果をさらに向上させている。
【0085】また、容量増大空間部65,67のオイル
は、円筒部45,47(支承部43)の摺動面を直接潤
滑・冷却する。
【0086】また、メインクラッチ9の各インナープレ
ート73にはオイル孔111が設けられており、各プレ
ート69,73の摺動面へのオイルの移動を促進し、こ
れらの潤滑・冷却効果を向上させている。
【0087】こうして、電磁式カップリング1が構成さ
れている。
【0088】上記のように、電磁式カップリング1で
は、インナーシャフト5とロータ25との間で回転ケー
ス3(内部スペース)の外側になる個所に、軸方向の位
置決め手段59を配置したことによって、内部スペース
を狭くせずに位置決め手段59を設けることが可能にな
り、メインクラッチ7やパイロットクラッチ15やボー
ルカム9の容量が小さくなることが避けられる。
【0089】さらに、これらの各機能を大型化して電磁
式カップリング1のトルク伝達容量を大きくすることが
可能になり、また、オイルの封入量を多くしてメインク
ラッチ7、パイロットクラッチ15、ボールカム9など
の潤滑・冷却効率を高め、耐久性を向上させることが可
能になる。
【0090】また、電磁式カップリング1は、スペース
効率の低下による大型化が防止されてコンパクトにな
り、車載性が向上している。
【0091】また、スナップリング51、段差部53、
ボールベアリング49、スナップリング55,57から
構成された位置決め手段59は、インナーシャフト5の
支承機構であり、このような支承機構を位置決め手段に
利用したことによって、専用の位置決め手段が不要にな
り、それだけ低コストに実施することができる。
【0092】また、回転ケース3とインナーシャフト5
の間に支承部43を設けたことによって、インナーシャ
フト5の振れと、電磁式カップリング1の振動が防止さ
れる。
【0093】また、回転ケース3とインナーシャフト5
間の軸方向位置決めは、位置決め手段59によって行わ
れるから、インナーシャフト5の前端と回転ケース3と
の間でこれらをセンターリングする支承部43は、径方
向の位置決めだけを考慮すればよく、それだけ構成が簡
単であり、低コストに実施できる。
【0094】また、この支承部43は滑り軸受けであ
り、軸受けをセンターリング手段に利用したことによっ
て、専用のセンターリング手段が不要になり、それだけ
実施コストが低減されている。
【0095】また、この支承部43がインナーシャフト
5の内周に設けられているから、支承部43を設けたこ
とによってメインクラッチ7の配置スペースが狭くなる
ことがなくなり、回転ケース3の内部スペースを有効に
利用できる。
【0096】[第2実施形態]図2によって電磁式カッ
プリング201(本発明の第2実施形態)の説明をす
る。
【0097】この電磁式カップリング201は請求項
1,2,4,6の特徴を備えており、第1実施形態の電
磁式カップリング1を用いた4輪駆動車に、電磁式カッ
プリング1と置き換えて用いられている。以下、電磁式
カップリング1と同機能の部材に同一の符号を与えて引
用しながら、相違点を説明する。なお、図2の右方はこ
の車両の前方(エンジン側)に相当し、符号のない部材
等は図示されていない。
【0098】電磁式カップリング201の回転ケース3
は、軸用スチール材料で作られたフランジ状の動力伝達
軸203、アルミニューム合金(非磁性体)で作られた
円筒部材205、ロータ25などから構成されており、
動力伝達軸203は円筒部材205の前端に溶接されて
いる。
【0099】円筒部材205の後部側開口にはロータ2
5が螺着されており、互いの嵌合部207によってセン
ターリングされ、ナット37のダブルナット機能によっ
て螺着部が弛み止めされている。
【0100】円筒部材205とロータ25との間にはオ
イル漏れを防止するOリング39が配置されている。
【0101】動力伝達軸203にはスプライン部209
が設けられており、このスプライン部209にはシャフ
トが連結されている。このシャフトはデフキャリヤから
前方に突き出しており、そのスプライン部に連結された
コンパニオンフランジと継ぎ手とプロペラシャフトなど
を介してトランスファ側に連結されている。エンジンの
駆動力はこれらの動力伝達系を介して回転ケース3に伝
達される。
【0102】インナーシャフト5の後端はボールベアリ
ング49を介してロータ25の内周に支承されている。
ロータ25の内周には、ボールベアリング49の前側に
スナップリング51が装着され、後側に段差部53が形
成されており、インナーシャフト5の外周には、ボール
ベアリング49の前側に段差部211(固定手段)が形
成され、後側にスナップリング55が装着されている。
【0103】これらのスナップリング51、段差部5
3、ボールベアリング49、スナップリング55、段差
部211によって軸方向の位置決め手段213が構成さ
れており、インナーシャフト5を回転ケース3に対して
軸方向に位置決めすると共に、径方向に位置決め(セン
ターリング)している。
【0104】また、電磁式カップリング201では、イ
ンナーシャフト5とロータ25との間に配置された位置
決め手段213とXリング61は、電磁式カップリング
1の位置決め手段59とXリング61と異なって、Xリ
ング61が外側に配置され、位置決め手段213がその
内側に配置されている。
【0105】このようにXリング61の内側に配置され
た位置決め手段213は、回転ケース3の内部スペース
に収容されるから、封入オイルによってボールベアリン
グ49が潤滑・冷却される。
【0106】また、インナーシャフト5の前端は支承部
215(センターリング部)を介して回転ケース3(動
力伝達軸203)に支承されている。
【0107】この支承部215は、インナーシャフト5
の外周に形成された円筒部217(メインクラッチ7と
の連結部より小径の部分)と、動力伝達軸203の内周
に形成された円筒部219からなり、これらは互いに嵌
合して滑り軸受けを構成し、インナーシャフト5を回転
ケース3に支承すると共に、これらを径方向に位置決め
し、センターリングしている。
【0108】インナーシャフト5前端部のセンターリン
グはこの支承部215が行い、後端部のセンターリング
は上記の位置決め手段213(ボールベアリング49)
によって行われる。
【0109】これらのセンターリング機能によって、イ
ンナーシャフト5の振れと、インナーシャフト5の振れ
による電磁式カップリング201の振動が防止されてい
る。
【0110】また、支承部215の円筒部217,21
9は、インナーシャフト5のスプライン部75より小径
の部分に形成されており、これらの間にはオイル漏れを
防止するXリング221が配置されている。
【0111】回転ケース3は上記のOリング39とXリ
ング61,221とによって密封されている。また、動
力伝達軸203には容量増大空間部223が形成されて
おり、回転ケース3のオイル容量を増大させるこの容量
増大空間部223には、他の部分と同様に、注入された
オイルと空気が収容されている。
【0112】また、メインクラッチ7とパイロットクラ
ッチ15の各アウタープレート69,81とアーマチャ
17は、円筒部材205の内周に形成されたスプライン
部225に連結されている。
【0113】また、プレッシャープレート11にはリン
グ227が溶接されており、その内周をインナーシャフ
ト5のスプライン部75に連結されている。
【0114】また、電磁石19のコア89は支持部材2
29を介してデフキャリヤ側に回り止めされており、リ
ード線101はコネクタ231を介してバッテリ側に接
続されている。
【0115】こうして、電磁式カップリング201が構
成されている。
【0116】電磁式カップリング201は、インナーシ
ャフト5とロータ25との間に位置決め手段213を設
け、インナーシャフト5と動力伝達軸203との間に支
承部215(センターリング部)を設けたことにより、
第1実施形態の電磁式カップリング1と同等の効果が得
られる。
【0117】また、この支承部215がメインクラッチ
7(インナープレート73)とのスプライン部75より
小径であるから、支承部215を設けたことによってメ
インクラッチ7の配置スペースが狭くなることはなく、
回転ケース3の内部スペースが有効に利用されている。
【0118】また、位置決め手段213のボールベアリ
ング49が、回転ケース3の内部スペース中に配置さ
れ、封入オイルによって充分に潤滑・冷却されるから、
耐久性が向上する。
【0119】また、動力伝達軸203に形成された容量
増大空間部223によってオイル量が増加し、回転ケー
ス3の内部に配置されたメインクラッチ7、パイロット
クラッチ15、ボールカム9、位置決め手段213(ボ
ールベアリング49)、スラストベアリング77、支承
部215(円筒部217,219の摺動部)などの潤滑
・冷却効果と耐久性がさらに向上している。
【0120】[第3実施形態]図3によって電磁式カッ
プリング301(本発明の第3実施形態)の説明をす
る。
【0121】この電磁式カップリング301は請求項
1,3,4,6の特徴を備えており、第2実施形態の電
磁式カップリング1,201を用いた4輪駆動車に、電
磁式カップリング1,201と置き換えて用いられてい
る。以下、電磁式カップリング1,201と同機能の部
材に同一の符号を与えて引用しながら、相違点を説明す
る。なお、図3の右方はこの車両の前方(エンジン側)
に相当し、符号のない部材等は図示されていない。
【0122】電磁式カップリング301では、インナー
シャフト5の後端はニードルベアリング303を介して
ロータ25の内周に支承されており、Xリング61はそ
の外側に配置されている。
【0123】また、ボールカム9のカムリング13(カ
ム機構の一側部材)とインナーシャフト5との間には段
差部305(突き当て部)が設けられており、インナー
シャフト5を回転ケース3に対して後方向に位置決めし
ている。また、インナーシャフト5の後端部外周にはス
ナップリング307(固定手段)が装着され、スナップ
リング307とロータ25との間にはワッシャ309が
配置されており、インナーシャフト5を回転ケース3に
対して前方向に位置決めしている。
【0124】これらの段差部305、スナップリング3
07、ワッシャ309によって軸方向の位置決め手段3
11が構成されており、インナーシャフト5を回転ケー
ス3に対して軸方向に位置決めしている。
【0125】また、インナーシャフト5と回転ケース3
との径方向位置決め(センターリング)は、前端部では
支承部215によって行われ、後端部ではニードルベア
リング303によって行われる。
【0126】こうして、電磁式カップリング301が構
成されている。
【0127】電磁式カップリング301は、インナーシ
ャフト5とロータ25との間に位置決め手段311を設
け、インナーシャフト5と動力伝達軸203との間に支
承部215(センターリング部)を設けたことにより、
第2実施形態の電磁式カップリング201と同等の効果
が得られる。
【0128】また、カムリング13を組み付ける(段差
部305を突き当てる)ことによって軸方向一方の位置
決めが終了し、その後、ワッシャ309とスナップリン
グ307を外側から取り付けることによって軸方向他方
の位置決めが終了する。
【0129】このように、電磁式カップリング301で
は、位置決め手段311の組み付け性がよい。
【0130】なお、本発明において、メインクラッチや
パイロットクラッチは、多板クラッチの他に、例えば、
単板クラッチ、コーンクラッチのように、摩擦クラッチ
であればどのような形式のクラッチでもよい。また、こ
れらは湿式でも乾式でもよい。
【0131】また、各実施形態において、メインクラッ
チ7は、ケース状トルク伝達部材(回転ケース3)と軸
状トルク伝達部材(インナーシャフト5)との間で駆動
力を伝達するための機構であり、アウタープレート69
とインナープレート73だけでは意味を持たない。従っ
て、回転ケース3とインナーシャフト5とアウタープレ
ート69とインナープレート73はいずれもメインクラ
ッチ7に必須の構成部材である。
【0132】また、同様な理由によって、パイロットク
ラッチ15には、回転ケース3とカムリング13とアウ
タープレート81とインナープレート85が必須の構成
部材である。
【0133】また、ボールカム9(カム機構)は、伝達
された駆動トルクをメインクラッチ7の押圧力に変換す
るための機構であり、プレッシャープレート11、カム
リング13、これらに形成されたカム面、これらの間に
配置されるボールだけでなく、プレッシャープレート1
1に駆動力を伝達するインナーシャフト5、カムリング
13に駆動力を伝達する回転ケース3とパイロットクラ
ッチ15などが必須の構成部材である。
【0134】また、請求項4の構成中のセンターリング
部には、上記のように、滑り軸受け、転がり軸受け、流
体軸受けなど、全ての軸受けを援用することができる。
【0135】また、請求項5において、軸状トルク伝達
部材の中空部は、貫通孔でもよい。
【0136】また、本発明の電磁式カップリングは、デ
ファレンシャル装置の差動回転部材の間に配置して差動
制限機構に用いることもできる。
【0137】
【発明の効果】請求項1の電磁式カップリングは、ケー
ス状トルク伝達部材と軸状トルク伝達部材の軸方向位置
決め手段が、スペース効率の低下を伴わずに配置される
から、メインクラッチ、パイロットクラッチ、カム機構
などの容量が小さくなることが防止される。
【0138】さらに、これらの各機能を大容量化して電
磁式カップリングのトルク伝達容量を大きくすることが
可能であり、また、オイルの封入量を増加してメインク
ラッチ、パイロットクラッチ、カム機構などの潤滑・冷
却効率を高め、耐久性を向上させることができる。
【0139】また、スペース効率の低下による大型化が
防止されてコンパクトになり、車載性が向上する。
【0140】請求項2の電磁式カップリングは、請求項
1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0141】また、ベアリングと固定手段からなる支承
機構を位置決め手段に利用したことによって、専用の位
置決め手段が不要になり、それだけ低コストに実施する
ことができる。
【0142】また、この構成の位置決め手段は組み付け
性がよい。
【0143】請求項3の電磁式カップリングは、請求項
1の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0144】また、カム機構の一側部材を組み付けなが
ら突き当て部に突き当てた後、固定手段を取り付けるだ
けで組み付けが終了するこの構成の位置決め手段は、組
み付け性がよい。
【0145】請求項4の電磁式カップリングは、請求項
1〜3の構成と同等の効果を得ることができる。
【0146】また、ケース状トルク伝達部材と軸状トル
ク伝達部材の間に設けたセンターリング部によって、軸
状トルク伝達部材の軸振れと電磁式カップリングの振動
が防止される。
【0147】また、このセンターリング部は径方向の位
置決めだけを行えばよく、それだけ構成が簡単で、低コ
ストに実施できる。
【0148】また、軸受けのセンターリング機能を利用
すれば、特別のセンターリング部を設ける必要はなく、
実施コストが極めて安価である。
【0149】請求項5の電磁式カップリングは、請求項
4の構成と同等の効果を得ることができる。
【0150】また、メインクラッチの配置スペースがセ
ンターリング部を設けたことによって狭くなることがな
く、内部スペースを有効に利用できる。
【0151】請求項6の電磁式カップリングは、請求項
4の構成と同等の効果を得ることができる。
【0152】また、メインクラッチの配置スペースがセ
ンターリング部によって狭くなることがなく、内部スペ
ースを有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示す断面図である。
【図2】第2実施形態を示す断面図である。
【図3】第3実施形態を示す断面図である。
【図4】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 電磁式カップリング 3 回転ケース(ケース状トルク伝達部材) 5 インナーシャフト(軸状トルク伝達部材) 7 メインクラッチ 9 ボールカム(カム機構) 15 パイロットクラッチ 19 電磁石 25 ロータ 43 支承部(センターリング部) 45 円筒部(軸状トルク伝達部材の中空部) 49 ボールベアリング(ベアリング) 51,55,57 スナップリング(固定手段) 53 段差部(固定手段) 59 軸方向の位置決め手段 75 スプライン部(メインクラッチとの連結部) 201 電磁式カップリング 211 段差部(固定手段) 213 軸方向の位置決め手段 215 支承部(センターリング部) 217 円筒部(メインクラッチ7との連結部より小径
の部分) 301 電磁式カップリング 305 段差部(突き当て部) 307 スナップリング(固定手段) 311 軸方向の位置決め手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース状トルク伝達部材と、軸状トルク
    伝達部材と、これらの間でトルクを伝達するメインクラ
    ッチと、電磁石によって断続操作されるパイロットクラ
    ッチと、パイロットクラッチが連結されると、両トルク
    伝達部材に掛かる伝達トルクを受けて作動し、メインク
    ラッチを連結させるカム機構と、ケース状トルク伝達部
    材と一体に連結されると共に電磁石の磁路の一部を構成
    するロータとを備え、このロータと軸状トルク伝達部材
    との間に互いを軸方向に位置決めする位置決め手段を設
    けたことを特徴とする電磁式カップリング。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明であって、位置決
    め手段が、ロータと軸状トルク伝達部材との間に配置さ
    れたベアリングと、このベアリングをそれぞれロータ及
    び軸状トルク伝達部材に位置決めする固定手段とからな
    ることを特徴とする電磁式カップリング。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発明であって、位置決
    め手段が、カム機構の一側部材と軸状トルク伝達部材と
    の間に設けられこれらを軸方向の一方に位置決めする突
    き当て部と、軸状トルク伝達部材の端部に取り付けられ
    ロータを軸方向の他方に位置決めする固定手段とからな
    ることを特徴とする電磁式カップリング。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の発明で
    あって、位置決め手段の軸方向反対側で、ケース状トル
    ク伝達部材と軸状トルク伝達部材の間にセンターリング
    部を設けたことを特徴とする電磁式カップリング。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の発明であって、軸状ト
    ルク伝達部材に中空部が形成されており、センターリン
    グ部が、この中空部の内周に設けられていることを特徴
    とする電磁式カップリング。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の発明であって、センタ
    ーリング部が、軸状トルク伝達部材上の、メインクラッ
    チとの連結部より小径の部分に設けられていることを特
    徴とする電磁式カップリング。
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