JP2002260628A - アルカリ二次電池用正極、アルカリ二次電池用正極の製造方法及びアルカリ二次電池 - Google Patents

アルカリ二次電池用正極、アルカリ二次電池用正極の製造方法及びアルカリ二次電池

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JP2002260628A
JP2002260628A JP2001061738A JP2001061738A JP2002260628A JP 2002260628 A JP2002260628 A JP 2002260628A JP 2001061738 A JP2001061738 A JP 2001061738A JP 2001061738 A JP2001061738 A JP 2001061738A JP 2002260628 A JP2002260628 A JP 2002260628A
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conductive substrate
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alkaline secondary
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JP2001061738A
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Katsuyuki Hata
勝幸 秦
Masanori Tamura
雅伯 田村
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FDK Twicell Co Ltd
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Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性基板と集電体との溶接強度を向上する
ことが可能なアルカリ二次電池用正極を提供することを
目的とする。 【解決手段】 三次元構造を有する導電性基板と、前記
導電性基板に抵抗溶接される集電体3と、前記導電性基
板に保持され、活物質を含む正極合剤2とを具備したア
ルカリ二次電池用正極において、前記集電体3は複数の
突起4を有し、前記突起おのおのの占有面積の合計は、
前記集電体3と前記導電性基板との対向面積の10〜6
0%の範囲内であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ二次電池
用正極、アルカリ二次電池用正極の製造方法及びアルカ
リ二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ二次電池としては、ニッケルカ
ドミウム二次電池や、ニッケル水素二次電池が知られて
いる。近年のPC(パーソナルコンピュータ)や携帯電
話の普及により高容量電池の要求が高まっていること
と、環境問題から、アルカリ二次電池としてはニッケル
水素二次電池が主流になってきている。
【0003】また、自動車業界においては、環境問題か
らガソリンエンジン車に替わる電気自動車(EV)や、
アシスト形の電気自動車(HEV)の開発が盛んであ
り、一部商品化がなされている。
【0004】ところで、ニッケル水素二次電池のような
アルカリ二次電池の正極の集電は、正極の導電性基板に
集電体である帯状金属板を抵抗溶接や超音波溶接等によ
って溶接し、この帯状金属板を、正極端子を兼ねる封口
部材に電気的に接続することによりなされる。導電性基
板と集電体を溶接する際、溶接箇所に活物質が存在する
と、スプラッシュ等の溶接不良を招きやすいため、溶接
箇所には活物質がないことが望まれる。導電性基板の集
電体が溶接される箇所に活物質を保持させない方法とし
て、各種の提案がなされている。
【0005】まず、導電性基板に部分的にプレス処理を
施して低多孔度領域を形成した後、導電性基板に活物質
含有ペースト(以下、ペーストと称す)を充填し、乾燥
し、圧延した後、低多孔度領域に保持されているペース
トを除去し、集電体溶接領域を形成することが提案され
ている(例えば、特開平9―22704号公開公報)。
また、導電性基板の所望箇所にテープ等によりマスキン
グを行ってから、ペーストの充填を行う方法も知られて
いる。さらに、導電性基板にペーストを充填した後、超
音波除去やピアッシング等により溶接箇所のペーストを
除去する方法(例えば、特開平9―204911号公開
公報)も提案されている。特に、生産性の面では、一
旦、導電性基板にペーストを充填し、乾燥し、圧延後、
集電体溶接箇所のペーストを取り除く方法が有効であ
る。
【0006】しかしながら、一旦充填したペーストを圧
延後に除去する方法では、高容量化のために正極の活物
質充填量を増加させると、活物質が除去され難くなるた
め、残った活物質がもとで溶接不良が多発するという問
題点がある。また、十分に活物質を除去しようとする余
り、過度に超音波振動やピアッシングを行った結果、導
電性基板に損傷を与えて集電体と導電性基板との溶接強
度が低下するという問題点が生じる。
【0007】以上説明したように、正極の活物質充填量
を増加させるのに伴って、活物質除去の際に基板に与え
るダメージが大きくなるのが避けられない状況にあるた
め、導電性基板への集電体の溶接方法としては、基板の
損傷を最小限に抑える観点から、超音波溶接よりは抵抗
溶接の方が好ましい。
【0008】抵抗溶接としては、多点スポット溶接、シ
ーム溶接が一般的である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、正極の
導電性基板は、フェルト状金属多孔体のような三次元多
孔質構造を持つために表面に微細な凹凸が多く、多点ス
ポット溶接あるいはシーム溶接では十分な溶接強度を確
保することができないという問題点がある。溶接強度を
確保するため、溶接加圧力もしくは溶接電流を高くする
と、超音波溶接の場合と同様な問題、つまり導電性基板
を傷める可能性がある。
【0010】本発明は、導電性基板と集電体との溶接強
度を向上することが可能なアルカリ二次電池用正極及び
アルカリ二次電池を提供しようとするものである。
【0011】本発明は、導電性基板と集電体との溶接強
度を向上することが可能で、かつ生産性に優れるアルカ
リ二次電池用正極の製造方法を提供しようとするもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるアルカリ
二次電池用正極は、三次元構造を有する導電性基板と、
前記導電性基板に抵抗溶接される集電体と、前記導電性
基板に保持され、活物質を含む正極合剤とを具備したア
ルカリ二次電池用正極において、前記集電体は複数の突
起を有し、前記突起おのおのの占有面積の合計は、前記
集電体と前記導電性基板との対向面積の10〜60%の
範囲内であることを特徴とするものである。
【0013】本発明に係わるアルカリ二次電池は、三次
元構造を有する導電性基板と、前記導電性基板に抵抗溶
接される集電体と、前記導電性基板に保持され、活物質
を含有する正極合剤とを含む正極と、負極とを具備した
アルカリ二次電池において、前記集電体は複数の突起を
有し、前記突起おのおのの占有面積の合計は、前記集電
体と前記導電性基板との対向面積の10〜60%の範囲
内であることを特徴とするものである。
【0014】本発明に係わるアルカリ二次電池用正極の
製造方法は、三次元構造を有する導電性基板に、活物質
を含有する正極合剤を保持させる工程と、前記正極合剤
の一部を超音波振動により除去して前記導電性基板に正
極合剤無保持領域を形成する工程と、前記導電性基板の
前記正極合剤無保持領域に集電体を抵抗溶接する工程と
を具備し、前記集電体は複数の突起を有し、前記突起お
のおのの占有面積の合計は、前記集電体と前記正極合剤
無保持領域との対向面積の10〜60%の範囲内である
ことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアルカリ二次
電池用正極を図1〜図3を参照して説明する。
【0016】図1は本発明に係るアルカリ二次電池用正
極の一例を示す正面図、図2は図1の正極の集電体を短
辺方向に沿って切断した際に得られる断面図、図3は導
電性基板に集電体を抵抗溶接する工程を説明するための
断面図である。
【0017】アルカリ二次電池用正極は、三次元構造を
有する導電性基板と、前記導電性基板の端部に形成され
る正極合剤無保持の集電体溶接領域1と、前記導電性基
板に前記集電体溶接領域1を除いて保持される、活物質
を含有する正極合剤2と、前記集電体溶接領域1に抵抗
溶接される集電体3とを備える。集電体3は、複数(図
1,2の場合、6個)の円形突起4を有する帯状金属板
から形成される。突起4の合計占有面積は、突起4おの
おのの占有面積S(図1,2の場合、外径で規定される
面積)を合計したもので、集電体3と導電性基板(集電
体溶接領域1)との対向面積の10〜60%の範囲内に
することが好ましい。集電体3と導電性基板(集電体溶
接領域1)との対向面積は、図1の斜線で示す領域で、
集電体の幅L1と前記L1と直交する集電体溶接領域1の
長さL2との積により算出される。
【0018】突起4各々の占有面積Sを合計した値を用
いる理由を説明する。三次元構造の導電性基板は、その
構造と、集電体溶接領域を形成するための正極合剤除去
(例えば、超音波振動による)とに起因して、表面に微
細な凹凸が存在する。このため、集電体の突起部分のう
ち実際に導電性基板に溶接される箇所は、導電性基板の
表面状態により変動し、不確定である。よって、突起の
特定箇所(例えば頂部)の面積で規制すると、十分な溶
接面積を確保することが困難になる。本願発明のよう
に、突起4各々の占有面積Sの合計面積を特定範囲内に
規制することによって、導電性基板の表面形状に拘わら
ず、十分な溶接強度を確保することが可能になる。
【0019】突起4の合計占有面積を前記範囲に規定す
るのは次のような理由によるものである。突起4の合計
占有面積を集電体3と導電性基板との対向面積の10%
未満にすると、集電体3と導電性基板との溶接面積が不
足して集電体3と導電性基板との溶接強度を向上するこ
とが困難になる。また、溶接面積の不足から集電体と導
電性基板間の抵抗が高くなるため、正極の活物質利用率
が低下する。一方、突起4の合計占有面積が前記対向面
積の60%を超えると、電流が均等に分散され難くなる
ため、溶接されない突起部分が発生する可能性が高くな
る。突起4の合計占有面積のさらに好ましい範囲は、集
電体3と導電性基板との対向面積の20〜50%であ
る。
【0020】突起の数は、1〜10の範囲内にすること
が好ましい。突起数が少ない場合、突起の合計占有面積
を目的値にするにはおのおのの突起の大きさを大きくす
る必要があり、突起部分に集中する溶接電流の密度が低
下して高い溶接強度を得られなくなる可能性がある。一
方、突起数が多すぎると、電流が均等に分散され難くな
るため、溶接されない突起部分が発生する可能性が高く
なる。
【0021】各突起4の深さD(集電体の溶接面と突起
の頂部との距離)は、0.2〜0.5mmの範囲内にす
ることが好ましい。突起4の深さDを0.2mm未満に
すると、集電体の溶接面の平坦性が高くなり、突起の部
分に電流を十分に集中させることができず、高い溶接強
度を得られなくなる恐れがある。一方、突起4の深さD
が0.5mmを超えると、金属板に突起を形成する際に
金属板が千切れる可能性が高くなる。
【0022】前述した図1〜図2においては、突起の形
状を円形にしたが、突起の形状は特に限定されず、例え
ば、楕円、三角形、矩形、多角形等にすることができ
る。
【0023】集電体を形成する金属材料としては、例え
ば、ニッケル、ニッケルメッキが施されている鉄鋼板
(NPS)等を挙げることができる。
【0024】帯状金属板に突起を加工する方法として
は、例えば、プレス加工、ローレット加工を採用するこ
とができる。ニッケル製の金属板にはプレス加工が適し
ており、一方、NPS製の金属板にはローレット加工に
より突起を形成することが可能である。
【0025】電極群の形状を渦巻型にする場合、集電体
はニッケルから構成されていることが望ましい。ニッケ
ル製金属板の厚さは、0.06〜1.5mmの範囲内に
することが好ましい。
【0026】前記三次元構造を有する導電性基板として
は、例えば、発泡メタル(スポンジ状金属多孔体)、ニ
ッケル繊維状金属多孔体(フェルト状金属多孔体)、パ
ンチドメタルなどの二次元基板の孔の周縁に凹凸を有す
るもの等を用いることができる。前記導電性基板は、例
えば、ニッケル、ニッケルメッキが施された金属などか
ら形成することができる。
【0027】正極合剤に含まれる活物質としては、例え
ば、水酸化ニッケルを挙げることができる。
【0028】前記水酸化ニッケルとしては、亜鉛及びコ
バルトから選ばれる1種以上の金属が共晶された水酸化
ニッケルか、あるいは無共晶の水酸化ニッケルを用いる
ことができる。
【0029】前記水酸化ニッケルの表面には、オキシ水
酸化コバルト(CoOOH)を含む導電層を形成するこ
とができる。導電層を形成した場合、正極合剤中に後述
する導電性材料が含有されていなくても良い。
【0030】正極合剤は、導電性材料を含有することが
できる。前記導電性材料としては、例えば金属コバル
ト、コバルト化合物(例えば、CoOのようなコバルト
酸化物、Co(OH)2のようなコバルト水酸化物)等
を挙げることができる。前記導電材料としては、前述し
た種類の中から選ばれる1種または2種以上を用いるこ
とができる。前記導電性材料は、粉末か、水酸化ニッケ
ル粉末の表面を被覆する層状物の形態で前記正極合剤中
に含有させることができる。前記正極合剤には、表面が
導電性材料で被覆された水酸化ニッケル粉末及び導電性
材料の粉末の双方が含有されていても良い。
【0031】正極合剤には、結着剤を含有させることが
できる。前記結着剤としては、例えばカルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリ
ウム、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げることがで
きる。
【0032】本発明に係るアルカリ二次電池用正極は、
例えば、以下に説明する方法で作製される。
【0033】まず、活物質、結着剤及び水を含むペース
トを調製する。三次元構造を有する導電性基板に前記ペ
ーストを充填し、乾燥させ、プレスを施すことにより、
導電性基板に正極合剤を保持させる。得られた正極合剤
保持基板を所望の寸法に裁断する。次いで、前記正極合
剤保持基板の端部の所望箇所における正極合剤を例えば
超音波振動により除去し、正極合剤が保持されていない
領域を形成する。
【0034】ひきつづき、図3に示すように、正極合剤
無保持領域(導電性基板)5の一方の面(集電体溶接領
域1)に集電体3を突起4が当接するように配置した
後、集電体3の上方に溶接電極6(例えば+極側)を配
置する。また、正極合剤無保持領域5の他方の面に反対
極を持つ溶接電極7を配置する。溶接電極6,7で導電
性基板と集電体3を加圧し、かつ溶接電流を印加するこ
とにより、導電性基板に集電体3を抵抗溶接(プロジェ
クション溶接)し、正極を得る。なお、図3における付
番8は、正極合剤保持領域を示す。抵抗溶接において
は、全ての突起を一度に溶接することが望ましい。溶接
を何回かに分けて行うと、二度目以降の溶接の際に、既
に溶接した箇所に電流が流れ、つまり無効電流が発生
し、溶接不良を生じる可能性が高くなる。
【0035】このような製造方法においては、ペースト
の乾燥工程とプレス工程の間に予備的な裁断を行っても
良い。
【0036】また、アルカリ二次電池において、正極と
負極と前記正極及び前記負極の間に配置されるセパレー
タとを含む渦巻型電極群を用いる場合、集電体3は、電
極群作製のための捲回時に内側に位置する正極面に溶接
されていることが好ましい。電極群作製のための捲回時
に外側に位置する正極面に集電体が溶接されていると、
捲回時に集電体のエッジが撥ね返ってセパレータを突き
破り負極と接する恐れがあるからである。
【0037】次いで、本発明に係る正極を備えたアルカ
リ二次電池について説明する。
【0038】このアルカリ二次電池は、本発明に係る正
極と、負極と、前記正極と前記負極の間に配置されるセ
パレータと、アルカリ電解液とを具備する。
【0039】以下、負極、セパレータ及びアルカリ電解
液について説明する。
【0040】1)負極 負極は、水素吸蔵合金を含む。
【0041】この負極は、例えば、水素吸蔵合金粉末、
導電性材料及び結着剤を水の存在下で混練することによ
りペーストを調製し、前記ペーストを導電性基板に充填
し、乾燥した後、プレスを施すことにより作製される。
【0042】前記水素吸蔵合金としては、例えば、La
Ni5 、MmNi5 (Mmはミッシュメタル)、LmN
5 (LmはLa富化したミッシュメタル)、これら合
金のNiの一部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、M
g、Ca、Zr、Cr及びBから選ばれる少なくとも1
種の元素で置換した多元素系のものに代表される希土類
系水素吸蔵合金を挙げることができる。中でも、一般式
LnNivCowMnxAlyZrz (ただし、Lnは1種
類または2種類以上の希土類元素で、Laを含むものが
好ましく、原子比v,w,x,y及びzの合計値が5.
1≦v+w+x+y+z≦5.4を示す)で表されるも
のを用いることが好ましい。
【0043】前記導電性材料としては、例えば、黒鉛、
カーボンブラック等を用いることができる。
【0044】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルア
ルコール(PVA)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)等を挙げることができる。
【0045】前記導電性基板としては、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、ニッケルネットなどの二
次元基板や、ニッケル繊維状金属多孔体や、スポンジ状
金属基板などの三次元基板を挙げることができる。
【0046】2)セパレータ このセパレータとしては、例えばポリアミド繊維製不織
布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能基
を付与したものを挙げることができる。
【0047】3)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム
(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、
水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、KOH
とLiOHとNaOHの混合液等を用いることができ
る。
【0048】本発明に係るアルカリ二次電池の一例であ
る円筒形アルカリ二次電池を図4を参照して説明する。
【0049】すなわち、有底円筒状の容器11内には、
正極12とセパレータ13と負極14とを積層してスパ
イラル状に捲回することにより作製された電極群15が
収納されている。前記負極14は、前記電極群15の最
外周に配置されて前記容器11と電気的に接触してい
る。アルカリ電解液は、前記容器11内に収容されてい
る。中央に孔16を有する円形の封口板17は、前記容
器11の上部開口部に配置されている。リング状の絶縁
性ガスケット18は、前記封口板17の周縁と前記容器
11の上部開口部内面の間に配置され、前記上部開口部
を内側に縮径するカシメ加工により前記容器11に前記
封口板17を前記ガスケット18を介して気密に固定し
ている。正極集電体3は、一端が前記正極12に接続、
他端が前記封口板17の下面に接続されている。帽子形
状をなす正極端子19は、前記封口板17上に前記孔1
6を覆うように取り付けられている。ゴム製の安全弁2
0は、前記封口板17と前記正極端子19で囲まれた空
間内に前記孔16を塞ぐように配置されている。中央に
穴を有する絶縁材料からなる円形の押え板21は、前記
正極端子19上に前記正極端子19の突起部がその押え
板21の前記穴から突出されるように配置されている。
外装チューブ22は、前記押え板21の周縁、前記容器
11の側面及び前記容器11の底部周縁を被覆してい
る。
【0050】以上説明した本発明に係るアルカリ二次電
池用正極は、三次元構造を有する導電性基板と、前記導
電性基板に抵抗溶接される集電体と、前記導電性基板に
保持され、活物質を含む正極合剤とを具備したアルカリ
二次電池用正極において、前記集電体は複数の突起を有
し、前記突起おのおのの占有面積の合計は、前記集電体
と前記導電性基板との対向面積の10〜60%の範囲内
であることを特徴とするものである。
【0051】このような正極によれば、導電性基板に集
電体を抵抗溶接する際、導電性基板の表面形状に拘わら
ず、全ての突起部分に溶接電流を確実に、かつ十分に集
中させることができるため、過度な溶接電流や溶接加圧
力を加えなくても高い溶接強度を確保することができ
る。その結果、導電性基板に与えるダメージを最小限に
抑えて基板の電子伝導性を維持することができると共
に、集電体と導電性基板間の抵抗を小さくすることがで
きるため、正極の活物質利用率を向上することができ、
特に大電流放電特性に優れるアルカリ二次電池を実現す
ることができる。
【0052】本発明に係るアルカリ二次電池用正極は、
三次元構造を有する導電性基板に、活物質を含有する正
極合剤を保持させる工程と、前記正極合剤の一部を超音
波振動により除去して前記導電性基板に正極合剤無保持
領域を形成する工程と、前記導電性基板の前記正極合剤
無保持領域に集電体を抵抗溶接する工程とを具備し、前
記集電体は複数の突起を有し、前記突起おのおのの占有
面積の合計は、前記集電体と前記正極合剤無保持領域と
の対向面積の10〜60%の範囲内であることを特徴と
するものである。
【0053】超音波振動によって正極合剤を除去する
と、高容量化のために正極合剤の充填量が多くても、短
時間のうちに、かつ確実に正極合剤を除去することが可
能になる。しかしながら、導電性基板に与える損傷がや
や大きくなる。本願発明によれば、このように表面が粗
い状態の導電性基板にも、基板に与える損傷を最小限に
抑えつつ、集電体を高い溶接強度で抵抗溶接することが
可能になるため、活物質利用率が改善された正極を生産
性良く製造することができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を前述した図
面を参照して詳細に説明する。
【0055】(実施例1) <ペースト式正極の作製>水酸化ニッケル粉末90質量
%及び一酸化コバルト粉末10質量%からなる混合粉体
に、カルボキシメチルセルロース(CMC)3質量%及
びポリテトラフルオロエチレン5質量%を添加し、これ
らに水45質量%添加して混練することによりペースト
を調製した。つづいて、このペーストを三次元多孔質構
造の導電性基板であるスポンジ状ニッケル多孔体に充填
し、乾燥した後、ローラプレスして圧延成形することに
より、正極合剤が充填された導電性基板を得た。この合
剤充填基板を所定の寸法に裁断した。
【0056】次いで、合剤充填基板の長手方向側端部に
おける寸法が5mm×5mmの領域の合剤を超音波振動
により除去し、正極合剤無保持領域を設けた。
【0057】一方、幅が3mmで、厚さが0.1mmの
帯状(短冊形)ニッケル板にプレス加工により外径が1
mmで、深さDが0.4mmの円形突起を6個形成し、
集電体を得た。突起各々の占有面積(突起の外径で規定
される面積)の合計は、集電体と導電性基板の対向面積
の30%に相当した。正極合剤無保持領域の一方の面に
集電体を突起が当接するように配置した後、集電体の上
方に溶接電極を配置した。また、正極合剤無保持領域の
他方の面に反対極を持つ溶接電極を配置した。一対の溶
接電極で導電性基板と集電体を5kgfで加圧し、かつ
溶接電流2KAを印加することにより、導電性基板に集
電体を抵抗溶接(プロジェクション溶接)し、前述した
図1に示す構造のペースト式ニッケル極を得た。
【0058】<ペースト式水素吸蔵合金負極の作製>水
素吸蔵合金粉末100質量%に、ポリアクリル酸ナトリ
ウム0.5質量%、カルボキシメチルセルロース(CM
C)0.12質量%、ポリテトラフルオロエチレン1.
5質量%及びカーボンブラック1質量%を添加し、水5
0質量%と共に混練することによりペーストを調製し
た。このペーストを導電性基板としてパンチドメタルの
両面に塗布し、乾燥させた後、ローラプレスで圧延成形
することにより、負極を作製した。
【0059】次いで、正極と負極をその間にセパレータ
として親水化処理が施されたポリオレフィン製不織布を
介在させながら、渦巻き状に捲回することにより、電極
群を作製した。電極群の作製は、捲回時に内側になる正
極面に集電体が位置するように正極を配置しながら行っ
た。このような電極群を負極端子を兼ねる有底円筒状の
金属製容器内に収納した。次いで、前記容器内にKOH
を主体とするアルカリ電解液を注入し、封口処理等を施
すことにより、前述した図4に示す構造を有し、理論容
量が1200mAhで、AAサイズの円筒形ニッケル水
素二次電池を製造した。
【0060】(実施例2〜4及び比較例1〜2)円形突
起の外径、突起の数及び突起の合計占有面積を下記表1
に示すように変更すること以外は、前述した実施例1と
同様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0061】(比較例3)集電体に突起を形成しなかっ
たこと以外は、前述した実施例1と同様にして円筒形ニ
ッケル水素二次電池を組み立てた。
【0062】得られた実施例1〜4及び比較例1〜3の
二次電池を500個ずつ用意し、以下に説明する方法で
溶接不良を評価し、溶接不良率を下記表1に示す。
【0063】各二次電池の正極について、下側を固定
し、集電体の先端を20mm/minのスピードで上方
に引っ張り、集電体が破断する際の張力を測定し、1k
gf以下のものを溶接不良として評価を行った。
【0064】
【表1】
【0065】表1から明らかなように、突起の合計占有
面積が集電体と導電性基板の対向面積の10〜60%の
範囲内にある実施例1〜4の二次電池は、溶接強度が不
足した不良品の発生率が、比較例1〜3に比べて低いこ
とがわかる。特に、集電体に突起が設けられていない比
較例3によると、前述した溶接電流と溶接加圧力の条件
の下では導電性基板に集電体をほとんど溶接できないこ
とがわかる。
【0066】なお、前述した実施例においては、円筒形
アルカリ二次電池に適用した例を説明したが、正極と負
極と前記正極と前記負極の間に配置されるセパレータと
を含む積層物を電極群として用いる角形アルカリ二次電
池にも同様に適用することができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、集
電体と導電性基板の溶接強度が改善され、正極の活物質
利用率を向上することが可能なアルカリ二次電池用正極
及びアルカリ二次電池を提供することができる。また、
本発明に係るアルカリ二次電池用正極の製造方法によれ
ば、集電体と導電性基板の溶接強度が改善され、かつ活
物質利用率を向上することが可能な正極を生産性良く製
造することができる等の顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルカリ二次電池用正極の一例を
示す正面図。
【図2】図1の正極の集電体を短辺方向に沿って切断し
た際に得られる断面図。
【図3】導電性基板に集電体を抵抗溶接する工程を説明
するための断面図。
【図4】本発明に係るアルカリ二次電池の一例である円
筒形アルカリ二次電池を示す部分切欠斜視図。
【符号の説明】
1…集電体溶接領域(導電性基板)、 2…正極合剤、 3…集電体、 4…突起部、 12…正極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H017 AA02 AS02 BB11 BB14 CC01 CC25 DD01 EE00 EE04 HH01 HH04 5H022 AA04 BB16 BB22 CC13 CC23 EE03 5H050 AA14 BA14 CA03 CB16 DA02 DA06 FA15 GA07 GA12 HA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元構造を有する導電性基板と、前記
    導電性基板に抵抗溶接される集電体と、前記導電性基板
    に保持され、活物質を含む正極合剤とを具備したアルカ
    リ二次電池用正極において、 前記集電体は複数の突起を有し、前記突起おのおのの占
    有面積の合計は、前記集電体と前記導電性基板との対向
    面積の10〜60%の範囲内であることを特徴とするア
    ルカリ二次電池用正極。
  2. 【請求項2】 前記突起の数は、1〜10個の範囲内で
    あることを特徴とする請求項1記載のアルカリ二次電池
    用正極。
  3. 【請求項3】 三次元構造を有する導電性基板と、前記
    導電性基板に抵抗溶接される集電体と、前記導電性基板
    に保持され、活物質を含有する正極合剤とを含む正極
    と、 負極とを具備したアルカリ二次電池において、 前記集電体は複数の突起を有し、前記突起おのおのの占
    有面積の合計は、前記集電体と前記導電性基板との対向
    面積の10〜60%の範囲内であることを特徴とするア
    ルカリ二次電池。
  4. 【請求項4】 三次元構造を有する導電性基板に、活物
    質を含有する正極合剤を保持させる工程と、 前記正極合剤の一部を超音波振動により除去して前記導
    電性基板に正極合剤無保持領域を形成する工程と、 前記導電性基板の前記正極合剤無保持領域に集電体を抵
    抗溶接する工程とを具備し、 前記集電体は複数の突起を有し、前記突起おのおのの占
    有面積の合計は、前記集電体と前記正極合剤無保持領域
    との対向面積の10〜60%の範囲内であることを特徴
    とするアルカリ二次電池用正極の製造方法。
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