JP2002255523A - 炭素質材料の製造装置 - Google Patents

炭素質材料の製造装置

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JP2002255523A
JP2002255523A JP2001056329A JP2001056329A JP2002255523A JP 2002255523 A JP2002255523 A JP 2002255523A JP 2001056329 A JP2001056329 A JP 2001056329A JP 2001056329 A JP2001056329 A JP 2001056329A JP 2002255523 A JP2002255523 A JP 2002255523A
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Japan
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gas
reaction tube
carbonaceous material
arc discharge
tube
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JP2001056329A
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English (en)
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Hisashi Kajiura
尚志 梶浦
Terubumi Miyakoshi
光史 宮腰
Eiko Tsutsui
栄光 筒井
Hidetaka Hirano
英孝 平野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アーク放電部で生成した炭素質材料を捕獲器
で効率よく捕獲でき、安定した炭素質材料の生成を行う
炭素質材料の製造装置の提供。 【解決手段】 炭素質材料の製造装置は、反応管11、
ガス供給部を有しており、反応管11内には、アーク放
電部を規定するアノード13、カソード14が設けられ
ている。ガス供給部は、反応管11内にガスを供給可能
に構成されている。反応管11の一部であってアーク放
電部の位置は縮径部11Eとなっており、他の部分より
も径が小さい。ガス供給部から供給された有機ガスと触
媒ガスとの混合ガスは、反応管11内で縮径部11Eに
よりアーク放電部に収束されるので、アーク放電部に原
料ガスたる有機ガスを安定して供給することができ、ア
ーク放電部で安定して炭素質材料が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭素質材料の製造方法及
び製造装置に関し、特にアーク放電を利用して単層カー
ボンナノチューブ等を製造する炭素質材料の製造方法及
び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カーボンナノチューブは、1991年
に、S.Iijima,Nature,Vol.354
(1991)56で飯島により初めて報告された新しい
材料である。特に、単層カーボンナノチューブ(SWN
T)は、螺旋の巻き方、いわゆるカイラリティ(chi
rality)により、電子物性が金属的性質から半導
体的性質まで変化することが理論的に分かっており、次
世代の電子材料として有望視され、ナノエレクトロニク
ス材、電界電子放出エミッタ、高指向性放射源、軟X線
源、一次元伝導材、高熱伝導材、水素貯蔵材等への応用
が考えられている。又、表面の官能基化、金属被覆、異
物質内包により、カーボンナノチューブの応用範囲は更
に広がると思われる。
【0003】単層カーボンナノチューブをはじめとする
炭素質材料を製造する方法としては、炭素棒を電極とし
アーク放電を利用した、いわゆるアーク放電法により大
量合成する方法が従来より提案されている。この方法で
は、対向配置されたアノードとカソードとからなるアー
ク放電部においてアーク放電を発生させることによって
炭素質材料が生成される。
【0004】アーク放電法を行う炭素質材料の製造装置
の一例を図6に示す。製造装置101には筒状の反応管
111が設けられており、反応管111の内部には、ア
ノード113とカソード114とが僅かな隙間を隔てて
対向配置されている。アノード113は正極側の電流導
入端子142に電気的に接続されており、カソード11
4は負極側の電流導入端子141に電気的に接続されて
いる。これら2つの電流導入端子141、142は、反
応管111の外部に設けられた電流供給部112に電気
的に接続されており、アノード113、カソード114
に電圧を印加可能に構成されている。アノード113と
カソード114とが互いに対向する先端間でアーク放電
部が規定される。アーク放電部は、反応管111の軸方
向の略中央に位置しており、アーク放電部に対応する位
置であって反応管111の外側には、アーク放電部を加
熱するための電気炉124が設けられている。
【0005】アノード113は、鉄、コバルト、ニッケ
ル、ランタン等の触媒をなす金属を添加したカーボンか
らなる炭素電極である。触媒は、アーク放電によって単
層カーボンナノチューブ等の炭素質材料を製造する際に
用いられる。カソード114は、触媒を含まない純粋炭
素電極である。
【0006】反応管111の両端には、反応管111の
端部を覆う蓋体111C、111Dがそれぞれ設けられ
ており、反応管111内を大気から遮断可能に構成され
ている。蓋体111Cには、反応管111の軸方向に貫
通し反応管111内部と外部とを連通する貫通孔111
aが形成されており、この貫通孔111aには、不活性
ガス注入器143がホース117を介して接続されてい
る。不活性ガス注入器143は、HeやAr等の不活性
ガスを反応管111内部に供給可能に構成されている。
また、ホース117の一部には、フローメータ118が
設けられており、反応管111内部に注入される不活性
ガスの流速を可変としている。
【0007】蓋体111Dの周面には、蓋体111Dの
周面から半径方向に貫通し反応管111内部と外部とを
連通する貫通孔111bが形成されている。貫通孔11
1bには、ポンプ121がホース119を介して接続さ
れている。ポンプ121は、反応管111内部に存在す
る気体を負圧にて反応管111外部に排出可能に構成さ
れている。又、ホース119の一部には、フローメータ
120が設けられており、反応管111内部から排出さ
れる不活性ガス等の流速を可変としている。
【0008】又、蓋体111Dには、反応管111の軸
方向に貫通する貫通孔111cが形成されており、貫通
孔111cには二重管122が貫通した状態で設けられ
ている。従って、二重管122の一部は、反応管111
内部に位置している。二重管122の一端であって二重
管122内に位置している側の端部には、アーク放電部
で生成された炭素質材料を捕獲するための捕獲器123
が設けられている。捕獲器123の内部は、二重管12
2の外管の内周と内管の外周とで画成される空間に連通
する空間と、二重管122の内管の内周により画成され
る空間に連通する空間とが形成されている。これら2の
空間は互いに連通している。この構成により、二重管1
22の端部であって捕獲器123が設けられていない側
から、内管の内周により画成させる空間に冷却水が注入
されると、冷却水は、内管の内周により画成される空間
を通過して捕獲器123内に到達し、捕獲器123を冷
却し、二重管122の外管の内周と内管の外周とで画成
される空間へ流込み、二重管122の他端から排出され
るように構成される。
【0009】次に、単層カーボンナノチューブ等の炭素
質材料を製造する方法について説明する。アノード11
3は、カーボンを粉状に粉砕し、粉状のカーボンに鉄、
ニッケル、コバルト、ランタン等の触媒の粉体を混ぜた
ものを、アノード113の形状に成形し、更に、焼成、
加工することによって製造される。カソード114は、
カーボンがそのままカソード114の形状に成形される
ことにより製造される。次に、アノード113とカソー
ド114とを、炭素質材料の製造装置101にセット
し、一旦、反応管111内部を真空にする。その後、不
活性ガス注入器143によって不活性ガスを反応管11
1内部に供給しポンプ121によって反応管111の内
の不活性ガスを排出している状態下、即ち、アーク放電
部にガス流が流れている状態下でアーク放電を行い、ア
ーク放電部においてアノード113を構成するカーボン
を材料として触媒の触媒作用により単層カーボンナノチ
ューブ等の炭素質材料が生成される。より詳細には、ア
ーク放電部では、アノード113から金属と炭素とが同
時に蒸発し、蒸発した炭素は煤として出現する。得られ
た煤には、単層カーボンナノチューブの他、黒鉛、アモ
ルファスカーボン、触媒金属、触媒金属の酸化物などが
混在している。アーク反応部で生成された単層カーボン
ナノチューブ等の炭素質材料を含む煤は、供給された不
活性ガスの流れにより、下流側に設けられた捕獲器12
3へと搬送される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の炭素質
材料の製造方法及び製造装置では、アーク放電部で生成
された炭素質材料の一部は、捕獲器123で捕獲される
のであるが、それ以外、即ち、生成した炭素質材料の大
半は、反応管111の内周面であってアーク放電部より
も下流の位置に付着してしまい、捕獲器123で炭素質
材料を効率よく捕獲することができなかった。
【0011】又、本願出願人は、炭素質材料の原料とし
て有機ガスを用い、不活性ガスに代えて有機ガスを供給
することを検討している。ここでアーク放電により生成
された炭素質材料は飛散しやすく、このことによりアー
ク放電部周囲の原料ガスが希薄となってしまい、原料ガ
スが安定してアーク放電部に供給されなくなり、十分な
炭素質材料が得られず、不均一な放電を誘発し、安定し
た放電を確保できなくなる恐れがある。この結果、安定
した炭素質材料の生成を確保できなくなり、効率的な炭
素質材料の生成を行えない等の問題が生じる。
【0012】そこで本発明は、アーク放電部で生成した
炭素質材料を捕獲器で効率よく捕獲することができ、効
率的な炭素質材料の生成を行うことができる炭素質材料
の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、炭素質材料生成室を画成する管状の反応
管と、該反応管内に配置された炭素系材料で構成された
アノードと、該反応管内に該アノードと対向して設けら
れ、該アノードとの間でアーク放電部を規定する炭素系
材料で構成されたカソードと、該アノード及びカソード
間にアーク放電を発生させるための、該アノード及び該
カソードに接続された電流供給部とを備え、該反応管に
は該アーク放電部にガス流を導入するためのガス導入手
段が設けられた炭素質材料の製造装置において、該反応
管のアーク放電部周囲の内周面断面積が、他の部位の内
周断面積よりも小さい縮径部にて構成されている炭素質
材料の製造装置を提供している。
【0014】ここで、該反応管の内部であって該ガス流
の流れ方向において該アーク放電部の下流側には、アー
ク放電部で生成された炭素質材料を捕獲するための捕獲
器が設けられ、該縮径部は該捕獲器の直前まで延び、該
捕獲器の直前にて該反応管が拡径して構成されているこ
とが好ましい。
【0015】又、該ガス導入手段によって導入される該
ガスは、触媒ガスであることが好ましい。
【0016】又、該アノードは、触媒を含有しない炭素
系材料で構成されていることが好ましい。
【0017】又、該ガス導入手段によって導入される該
ガスは、有機ガスと触媒ガスとの混合ガスであることが
好ましい。
【0018】又、該アノードは、触媒を含有しない炭素
系材料で構成されていることが好ましい。
【0019】又、該ガス導入手段によって導入される該
ガスは、有機ガスであることが好ましい。
【0020】又、該アーク放電部で生成される炭素質材
料を捕獲するために反応管内に捕獲器が配置され、該反
応管は断面が略円形であり、該ガス導入手段は、該アー
ク放電部でのアーク放電により生成された炭素質素材を
該捕獲器方向に搬送するために、該反応管に接続されて
該アーク放電部の上流側から該アーク放電部に向ってガ
スを供給するガス供給管を有し、該ガス供給管は、該反
応管の略接線方向に延びて設けられ、該反応管内で螺旋
流を生成することが好ましい。
【0021】又、該ガス供給管は、該反応管の略接線方
向に連通接続され第1のガスを該反応管内に供給する第
1管と、該第1管とは別の位置に該反応管の略接線方向
に連通接続され第2のガスを該反応管内に供給する第2
管との少なくとも2本で構成されることが好ましい。
【0022】又、該第1のガスを該第1管内において第
1の速度で流すための第1フローメータが該第1管に接
続され、該第2のガスを第2の管内において第1の速度
とは異なる第2の速度で流すための第2のフローメータ
が該第2管に接続されていることが好ましい。
【0023】又、該第1のガスは、有機ガスであること
が好ましい。
【0024】又、該第2のガスは、触媒ガスであること
が好ましい。
【0025】又、該ガス供給管は、該アーク放電部から
該捕獲器へと向かう方向に対して鋭角に延びて該反応管
に接続されていることが好ましい。
【0026】又、該反応管内に、該反応管よりも径の小
さい内管が該反応管と同軸的に配置され、該内管は、少
なくとも該ガス供給管が接続されている位置に設けられ
ていることが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による炭素質
材料の製造方法及び製造装置について図1乃至図3に基
づき説明する。
【0028】炭素質材料の製造装置1は、主として単層
カーボンナノチューブを製造する。図1に示されるよう
に、炭素質材料の製造装置1は、略筒状の反応管11及
び電流供給部12を有し、反応管11は、略筒状をした
左側反応管11Aと右側反応管11Bとの2つの部分か
ら構成されている。従って、反応管11は、左側反応管
11Aと右側反応管11Bとに分離可能に構成されてお
り、後述の捕獲器23から単層カーボンナノチューブを
取出しやすい構造となっている。反応管11は石英から
なり、耐熱性に優れ、化学的に安定な性質を持つ。
【0029】左側反応管11Aの内部には、棒状のアノ
ード13とカソード14とが設けられている。アノード
13及びカソード14は、純粋なカーボンにより構成さ
れている。アノード13、カソード14の直径は、それ
ぞれ10mm、15mmである。アノード13とカソー
ド14とは同一線上に配置されており、アノード13の
一端13Aとカソード14の一端14Aとは、僅かな隙
間を隔てて対向配置されている。アノード13の他端1
3Bは、電流供給部12の正極に電気的に接続されてお
り、カソード14の他端14Bは、電流供給部12の負
極に電気的に接続されており、アノード13、カソード
14に電流を供給することによって、アノード13の一
端13Aとカソード14の一端14Aとの間にアーク放
電を発生可能に構成されている。図示せぬ切換スイッチ
により、電極の極性を逆にすることもできるように構成
されており、アノード13の位置とカソード14の位置
とを逆にしてアーク放電を発生させることもできるよう
に構成されている。アノード13とカソード14とが互
いに対向する先端間でアーク放電部が規定される。アー
ク放電部は、左側反応管11Aの軸方向の略中央に位置
している。
【0030】アノード13は、単層カーボンナノチュー
ブ等の炭素質材料の製造する際に炭素質材料の原料とし
て用いられるため消耗する。この消耗により、アノード
13とカソード14との間の隙間が広がることによりア
ーク放電が生じなくなってしまうことを防止するため、
アノード13とカソード14との間の隙間は、常に一定
に保たれるように構成されている。即ち、アノード13
の他端13Bは、直線運動導入機構16によって支持さ
れており、アノード13をアノード13の長手方向に移
動可能としている。カソード14の他端14Bは、カソ
ード14を移動不能に支持する支持部材15によって支
持されている。
【0031】反応管11の両端は、反応管11の端部を
覆う蓋体11C、11Dがそれぞれ設けられており、反
応管11内を大気から遮断する。反応管11の両端は円
形をしているため、反応管11の両端を覆う蓋体11
C、11Dの形状も円形をしている。反応管11の一部
であって、蓋体11Cからアーク放電部の方へ少し寄っ
た位置には、ガスを反応管内に供給するための供給管1
7が設けられており、供給管17の内部は反応管11の
内部に連通している。
【0032】供給管17は、図2に示されるように、左
側反応管11Aの周面の接線方向に延出して設けられて
いる。従って、左側反応管11A内に供給されるガス
も、反応管11の接線方向から供給される。このため、
供給されたガスは、図2に矢印で示されるように、反応
管11内で螺旋流となり、螺旋流のままアーク放電部に
供給されるように構成されている。
【0033】供給管17の一部には、流量制御手段たる
供給管フローメータ18(図1)が設けられており、反
応管11と接続されている供給管17の一端に対する他
端には、図示せぬガス供給部が設けられている。図示せ
ぬガス供給部は、不活性ガス、又は触媒ガスと有機ガス
との混合ガスを選択的に供給可能に構成されている。触
媒ガスとしては、具体的には昇華した状態のフェロセン
が使用される。不活性ガスとしては、ヘリウムガスが使
用される。有機ガスは、アノードをなすカーボンと共
に、生成される単層カーボンナノチューブ等の炭素質材
料の原料をなし、メタンガス単体が使用される。供給管
フローメータ18は、供給管17内を流れ反応管11内
に供給される混合ガスの流速を調節可能に構成されてい
る。反応管11内のガスの最大流量は5L/minであ
る。
【0034】左側反応管11A内のアーク放電部に、生
成される炭素質材料の原料たる有機ガスが供給されるた
め、アノードが炭素質材料の原料として用いられる比率
が低くなり、アノードの消耗を大幅に減じることができ
る。又、反応管11内のアーク放電部に触媒ガスが供給
されるため、触媒とカーボンと混合してアノードを構成
する必要がなくなり、アノード製造の手間とコストとを
低減することができ、単層カーボンナノチューブ等の炭
素質材料を安価で容易に製造することができる。
【0035】又、螺旋流のままアーク放電部にガスが供
給されるため、アーク放電部において触媒ガスや有機ガ
スが均一に供給され、均一な放電を得ることができ、安
定した質の炭素質材料の生成を確保することができる。
【0036】右側反応管11Bの一部であって蓋体11
Dからアーク放電部の方へ少し寄った位置には、反応管
内からガスを排出するための排出管19が設けられてお
り、排出管19の内部は反応管11の内部に連通してい
る。排出管19の一部には、排出管フローメータ20が
設けられており、反応管11と接続されている排出管1
9の一端に対する他端には、ポンプ21が設けられてい
る。ポンプ21は、負圧によって反応管11内部のガス
を吸引することによって、反応管11内部のガスを反応
管11内部から排出可能に構成されている。排出管フロ
ーメータ20は、ポンプ21による吸引力を調節可能に
構成されている。
【0037】円形をした蓋体11Dの中央には、反応管
11の軸方向、即ち、アーク放電部に向かって延出する
棒状の捕獲器支持部材22が設けられている。蓋体11
Dと接続されている捕獲器支持部材22の一端に対する
他端には、アーク放電部で生成された単層カーボンナノ
チューブ等を含む炭素質材料を捕獲するための捕獲器2
3が設けられている。捕獲器23は、黒鉛ロッドからな
り、円柱形状をし、その長手方向の一端が捕獲器支持部
材22に接続されている。捕獲器23は、右側反応管1
1B内部であって右側反応管11Bの軸方向の略中央か
らアーク放電部寄りの所定の位置までの部分に位置して
いる。この位置は、供給管17から供給されるガスの流
れに着目すれば、アーク放電部よりも下流側であり、こ
れに対して供給管17の設けられている位置は、アーク
放電部よりも上流側である。アーク放電部で生成される
炭素質材料には、Web状サンプル、アモルファス状カ
ーボン、黒鉛、触媒が含まれるが、この順に密度が大き
くなる。この密度の違いに着目し、ガスの流量を適当な
値とすることにより、下流側に設けられた捕獲器23で
Web状サンプルのみを選択的に得ることができるよう
に構成されている。捕獲器23に捕獲された単層カーボ
ンナノチューブを取出す際には、左側反応管11Aと右
側反応管11Bとを分割して取り出すことができるよう
に構成されている。
【0038】右側反応管11B内部の捕獲器23に捕獲
された炭素質材料を加熱するために、捕獲器23が設け
られている位置に対して、右側反応管11Bの外周を巻
回するようにRFヒーター24が設けられている。捕獲
された炭素質材料を、捕獲器23に捕獲されたままの状
態で、RFヒーター24により加熱することができるた
め、得られた炭素質材料を大気に曝すことなく精製処理
することができる。このため、触媒に含まれるFe等の
不純物を酸化することなく除去することことができ、且
つ、結晶性の悪い単層カーボンナノチューブを再配列し
結晶性の良い単層カーボンナノチューブとすることがで
き、炭素質材料中の単層カーボンナノチューブの比率
を、効率よく高めることができる。
【0039】反応管11の径は、図1及び図3に示され
るように、全ての部分において均一となってはおらず、
部分的に径の小さい縮径部11Eを有している。即ち、
反応管11の左端部からアーク放電部に向かって供給管
17の設けられている位置を過ぎた辺りまでは、径の大
きい大径部11Fが同一径で続いているが、この位置か
ら、径の小さな縮径部11Eとなりアーク放電部に至
り、ガスの流れ方向下流側の捕獲器23が設けられてい
る直前まで縮径部11Eは続く。縮径部11Eとなって
いる部分はその区間内で同一径である。捕獲器23の直
前から再び反応管11の左端部と同一の大径部11Gと
なり、排出管19の設けられている位置を過ぎて反応管
11の右端部へと至る。この大径部11Gも区間内では
同一径である。縮径部11Eの径は、30mmであり、
大径部11F、11Gの径は50mmである。このよう
に、大径部11F、11G、縮径部11Eは、反応管内
の雰囲気ガスの対流を防止できる程度に小さく構成され
ている。
【0040】又、アーク放電部の位置において反応管1
1の径が細い縮径部11Eとなっており、縮径部11E
の断面積が、供給管17の設けられている大径部11F
の断面積よりも小さいため、原料ガスたる有機ガスを図
3の矢印に示されるように、効率的にアーク放電部に収
束させることができ、安定した原料ガスの供給を行うこ
とができる。このため、アーク放電部で有機ガスが希薄
になることを防ぐことができ、安定した放電が可能とな
り、安定して炭素質材料を生成することができる。
【0041】又、アーク放電部を過ぎて捕獲器23の直
前まで縮径部11Eとなっているため、反応管11内を
流れるガス流速を高めることができ、アーク放電部と捕
獲器23との間の反応管11の内周面部分に、生成した
炭素質材料が付着してしまうのを極力防ぐことができ、
効率よく捕獲器23にて炭素質材料を捕獲することがで
きる。
【0042】又、捕獲器23の直前の位置において大径
部11Gとなっており、捕獲器23の周囲を流れるガス
の流速を低下させることができるため、生成した炭素質
材料が捕獲器23に捕獲されずに通過してしまうのを極
力防ぐことができる。
【0043】次に、単層カーボンナノチューブ等の炭素
質材料の製造方法について説明する。炭素質材料の製造
に先立ち、先ず、アノード13が製造される。即ち、カ
ーボン塊を棒状に削り、アノード13、カソード14の
それぞれの形状とする。
【0044】次に、アノード13、カソード14を直線
運動導入機構16、支持部材15にそれぞれセットし、
一旦、反応管11内を10−1Pa以下に真空引きす
る。そして、反応管11内部に、図示せぬガス供給部か
ら供給管を介して不活性ガスを供給し、反応管11内を
約66.7kPa(500Torr)にする。その後、
不活性ガスの供給を止め、アーク放電部においてアーク
放電を発生させ、図示せぬガス供給部から触媒ガスと有
機ガスとの混合ガスを供給し、これと同時に、ポンプ2
1を動作させて反応管11内のガスを排出し、反応管1
1内にガスの流れを生じさせる。混合ガス中の触媒ガス
の比率は、触媒ガスが50wt%である。この間、反応
管11内の気圧は約66.7kPaに保たれ、アーク放
電を行う時間は30分間である。このときガスは、供給
管17から左側反応管11Aの内周面接線方向に供給さ
れるため、反応管11内部、特にアーク放電部において
螺旋流となっている。又、アーク放電部の位置において
は反応管11の径が小さい縮径部11Eとなっているた
め、原料ガスたる有機ガスと触媒ガスとの混合ガスを効
率的にアーク放電部に収束させている。この状態で、単
層カーボンナノチューブ等を含む炭素質材料がアーク放
電部において生成され、有機ガスと触媒ガスとの混合ガ
スの流れによって捕獲器23へと搬送される。
【0045】アーク放電が終了した後に、反応管11内
を10−1Pa以下に真空引きし、この状態で、捕獲器
23によって捕獲された炭素質材料を、RFヒーター2
4によって加熱する。加熱温度、時間は、1100℃で
30分間である。以上の製造工程によって、純度の高い
単層カーボンナノチューブが、高効率で製造される。
【0046】本実施の形態による炭素質材料の製造装置
1により製造された炭素質材料の量と、比較例により製
造された炭素質材料の量とを比較する実験を行った。比
較例では、本実施の形態による炭素質材料の製造装置1
の反応管11の縮径部11Eに該当する部分が設けられ
ておらず、反応管は径の均一な大径部のみによって構成
されている。この点を除けば、比較例は本実施の形態に
よる炭素質材料の製造装置1と同一である。実験の条
件、即ち、アーク放電を発生する時間、アノード及びカ
ソードの径、アノード及びカソードに印加する電圧、電
流、反応管内の気圧等の条件は、本実施の形態による炭
素質材料の製造装置及び製造方法の条件と同一である。
【0047】比較例で実験を行った場合には1.9gの
炭素質材料を得たが、本実施の形態による炭素質材料の
製造装置1で実験を行った場合には、2.9gの炭素質
材料を得ることができた。本実施の形態による炭素質材
料の製造装置1では、縮径部11Eの径と大径部11
F、11Gの径との差を20mmとしたが、この程度の
差を設けることによって炭素質材料を1.5倍も多く製
造することができ、本発明による炭素質材料の製造装置
で効率的に炭素質材料を製造できることが分かる。
【0048】本発明による炭素質材料の製造方法及び製
造装置は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の
範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
例えば、本実施の形態では、触媒ガスと有機ガスとの混
合ガスとしたが、He、Ar等の不活性ガスと触媒ガス
との混合ガスとしてもよく、触媒ガスと有機ガスと不活
性ガスとの混合ガスとしてもよい。
【0049】又、触媒ガスとして、フェロセンを昇華さ
せたものを用いたが、フェロセンに代えてフェロセン以
外の他のメタロセン、即ち、フェロセン中のFeに代え
てNiを有するニッケロセンや、Feに代えてCoを有
するコバルトセン(Bis(cyclopentadi
enyl)cobalt)等を用いてもよく、又、これ
らを混合したもの、例えば、フェロセンとニッケロセン
とを混合したもの等を用いてもよい。
【0050】又、アノード13、カソード14は純粋な
カーボンにより構成されたが、予めFe、Ni、Co等
の触媒を含有しているような材料を用いてアノードを製
造する場合には、これらの触媒をカーボンロッドからわ
ざわざ除去する必要はなく、そのまま使用してよい。
【0051】又、反応管内に供給される有機ガスとして
は、メタンガス単体を用いたが、メタン、エタン、ブタ
ン等のアルカン類のガスの単体または混合物でもよい。
これらが特に好ましいが、これらに代えて、アルケン
類、アルキン類、芳香族等の有機ガスの単体又は混合物
を用いることができる。
【0052】又、不活性ガスとしては、ヘリウムガスに
代えてアルゴンガス、ネオンガス等を用いてもよい。
【0053】又、混合ガスの比率は、触媒ガスを50w
t%としたが、4〜50%の範囲内であればよい。
【0054】又、反応管11は石英により構成された
が、SUS304、SUS316、タンタル、モリブデ
ン等により構成されてもよい。即ち、溶接可能であり、
耐熱性が高く、化学的に安定であり、高周波の影響を受
けない物質であればよい。又、反応管11の一部であっ
てアーク放電部周辺の位置のみをこれらの物質で構成す
るようにしてもよい。
【0055】又、RFヒーター24に代えて電気炉又は
赤外炉を設けて、捕獲器23に捕獲された単層カーボン
ナノチューブを含む炭素質材料の加熱を行ってもよい。
【0056】又、RFヒーター24による加熱をアーク
放電が終了してから行ったが、アーク放電を行うのと同
時に加熱してもよい。このようにすることによって、単
層カーボンナノチューブ等の炭素質材料を短時間で製造
することができる。
【0057】又、アーク放電が行われているときの反応
管11内の気圧を66.7kPa(500Torr)と
したが、約13.3〜333.3kPa(100〜25
00Torr)の範囲内であればよい。
【0058】又、ガスを供給する供給管17を反応管1
1に1つだけ設けたが、図5に示されるように、複数接
線方向に設けてもよい。この場合でも、供給管を、アー
ク放電部よりもガスの流れ方向上流側の位置に設ける。
さらに、複数の種類の異なるガスを、それぞれ別個に独
立して各供給管から反応管内に供給するようにして、反
応管内で複数のガスを混合するようにしてもよい。又、
各供給管にはそれぞれフローメータを設けて、各供給管
から供給されるガスの流速をそれぞれ速度v1、速度v
2として異なるようにすれば、反応管内で発生する混合
ガスの螺旋流を強力にすることができ、第1の管で第1
のガスを、第2管で第2のガスを流すといったことが可
能となるので、両者の配合の制御が容易となるばかり
か、反応管にガスを導入する前に第1のガスと第2のガ
スとを混合させておくという手間を省略できる。更に、
第1のガスと第2のガスとが混ざり易くなり、混合ガス
の均質性を高めることができる。
【0059】又、ガスを供給する供給管17は、反応管
17の周面の接線方向に延出して設けられていたが、こ
のことに加えて、アーク放電部から捕獲器へと向かう方
向に対して鋭角に延びて反応管に接続されるようにして
もよい。このようにすれば、反応管内で発生する混合ガ
スの螺旋流の、下流方向への流速を速くすることができ
る。
【0060】又、上述した混合ガスの螺旋流をより良好
に形成するために、反応管よりも径の小さい内管が、反
応管内に反応管と同軸的に配置されていてもよい。この
内管は、少なくとも供給管が設けられている位置に設け
られる。
【0061】又、反応管11の縮径部11Eを、アーク
放電部の位置から捕獲器23の直前までの位置とした
が、アーク放電部の位置のみを縮径部としてもよい。
【0062】又、反応管11の一部であって捕獲器23
の周辺を大径部11Gとしたが、この部分も縮径部とし
て、縮径部11Eを右側反応管11B全体に延長するよ
うな形状にしてもよい。
【0063】又、捕獲器23に捕獲された炭素質材料の
加熱を真空下で行ったが、減圧下で行ってもよく、又、
真空下、減圧下以外の状態で行ってもよい。
【0064】又、反応管11のアーク放電部近傍には、
アーク放電の状態を監視するための窓を設けてもよい。
【0065】又、ガスを供給する供給管17は、反応管
17の周面の接線方向に延出して設けられていたが、ど
の様な方向に延出するようにしてもよい。
【0066】又、本実施の形態による炭素質材料の製造
装置は、RFヒーター24を有していたが、RFヒータ
ー24を設けずに、捕獲器及び捕獲器支持部材に冷却機
構を設けてもよい。冷却機構を設けることにより、捕獲
器に捕獲された炭素質材料を短時間で冷却することがで
きるため、炭素質材料の生成後、直ぐに炭素質材料を反
応管内から取出すことができる。
【0067】具体的には、図4に示されるように、反応
管11の他端に設けられた蓋体11D′には、反応管1
1の軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、貫通孔
には、二重管をなす捕獲器支持部材25が貫通した状態
で設けられている。従って、捕獲器支持部材25の一部
は、反応管11内部に位置している。捕獲器支持部材2
5の一端であって反応管11内に位置している側の端部
には、捕獲器26が設けられている。捕獲器26の内部
は、捕獲器支持部材25の外管の内周と内管の外周とで
画成される空間に連通する空間と、捕獲器支持部材25
の内管の内周により画成される空間に連通する空間とが
形成されている。これら2の空間は互いに連通してい
る。この構成により、捕獲器支持部材25の端部であっ
て捕獲器26が設けられていない側から、内管の内周に
より画成させる空間に冷却水が注入されると、冷却水
は、内管の内周により画成される空間を通過して捕獲器
26内に到達し、捕獲器を冷却し、捕獲器支持部材25
の外管の内周と内管の外周とで画成される空間へ流込
み、捕獲器支持部材25の他端から排出されるように構
成される。
【0068】又、アーク放電部に触媒ガスと有機ガスと
の混合ガスを供給するようにしたが、この混合ガスに代
えて、不活性ガスのみを供給するようにしてもよい。但
し、この場合には、アノードを、従来の炭素質材料の製
造装置のアノード113と同様に、触媒を混入させた炭
素電極とする必要がある。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の炭素質材料の製造装置に
よれば、反応管のアーク放電部周囲の内周面断面積が、
他の部位の内周断面積よりも小さい縮径部にて構成され
ているので、反応管内に導入されたガス流が、効率的に
アーク放電部に収束でき、炭素質材料の生成を効率的に
行うことが可能となる。また生成された炭素質材料が反
応管内で任意方向に飛散することなく、所定方向に移動
し、その回収を容易にすることができる。
【0070】請求項2記載の炭素質材料の製造装置によ
れば、反応管の縮径部は捕獲器の直前まで延びているの
で、アーク放電部で生成された炭素質材料は、捕獲器に
至る途中でその運動性を失って反応管の内周面に付着す
る可能性を低減できる。また反応管は捕獲器直前で拡径
されているので、生成された炭素質材料は、捕獲器の直
前でその移動速度が低下し、捕獲器にて効率的に回収す
ることができる。
【0071】請求項3記載の炭素質材料の製造装置によ
れば、ガスは触媒ガスであるため、アノードを触媒を含
有させずに製造することができる。よって、従来のよう
に粉砕カーボンと粉体状の触媒とを混合、成形、焼成、
加工してアノードを製造するという手間が大幅に縮減さ
れ、これらの製造が簡単となる。
【0072】請求項4、6記載の炭素質材料の製造装置
によれば、アノードは触媒を含有しない炭素系材料で構
成されているので、アノードを触媒を含有しない炭素質
材料のみ、例えばグラファイト棒等で製造することがで
きる。
【0073】請求項5記載の炭素質材料の製造装置によ
れば、ガスは有機ガスと触媒ガスとの混合ガスであるた
め、アーク放電による炭素の消費が有機ガスによって補
われるので、アノードの消費量が減り、長期に亘っての
アーク放電が可能となり、且つ、アノードを触媒を含有
させずに製造することができる。
【0074】請求項7記載の炭素質材料の製造装置によ
れば、ガスは有機ガスであるため、アーク放電による炭
素の消費が有機ガスによって補われるので、アノードの
消費量が減り、長期に亘ってのアーク放電が可能とな
る。
【0075】請求項8記載の炭素質材料の製造装置によ
れば、反応管は断面が略円形であり、ガス供給管は、反
応管の略接線方向に延びて設けられ、反応管内で螺旋流
を生成するため、アーク放電部に均一にガスを供給する
ことができ、又、アーク放電部で生成された炭素質材料
を効率よく捕獲器に搬送することができる。
【0076】請求項9記載の炭素質材料の製造装置によ
れば、ガス供給管は、少なくとも第1管と第2管とによ
り複数設けられているので、反応管内で発生する混合ガ
スの螺旋流が強力となる。また、第1管で第1のガス
を、第2管で第2のガスを流すので、両者の配合の制御
が容易となるばかりか、反応管にガスを導入する前に第
1のガスと第2のガスとを混合させておくという手間を
省略できる。
【0077】請求項10記載の炭素質材料の製造装置に
よれば、反応管内に導入された第1のガスの流速と第2
のガスの流速とを異なるようにすることができるので、
反応管内で発生した螺旋流において、第1のガスと第2
のガスとが混ざり易くなり、混合ガスの均質性を高める
ことができる。
【0078】請求項11記載の炭素質材料の製造装置に
よれば、第1のガスは有機ガスであるため、有機ガスと
他のガスとの混合を容易にすることができる。
【0079】請求項12記載の炭素質材料の製造装置に
よれば、第2のガスは触媒ガスであるため、触媒ガスと
他のガスとの混合を容易にすることができる。
【0080】請求項13記載の炭素質材料の製造装置に
よれば、ガス供給管がアーク放電部から捕獲器へと向か
う方向に対して鋭角に延びて反応管に接続されているた
め、反応管内で発生する混合ガスの螺旋流の、下流方向
への流速が速くなる。
【0081】請求項14記載の炭素質材料の製造装置に
よれば、反応管内に、反応管よりも径の小さい内管が反
応管と同軸的に配置され、内管は、少なくともガス供給
管が接続されている位置に設けられているため、径の略
均一な螺旋流とすることができ、螺旋流を強力にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による炭素質材料の製造装
置を示す概略図。
【図2】本発明の実施の形態による炭素質材料の製造装
置の反応管の、供給管が設けられた部分を示す概略図。
【図3】本発明の実施の形態による炭素質材料の製造装
置の反応管の、縮径部を示す概略図。
【図4】本発明の実施の形態の変形例を示す概略図。
【図5】本発明の実施の形態の変形例の反応管の、供給
管が設けられた部分を示す概略図。
【図6】従来の炭素質材料の製造装置を示す概略図。
【符号の説明】
1 炭素質材料の製造装置 11 反応管 12 電流供給部 13 アノード 14 カソード 17 供給管 18 供給管フローメータ 23 捕獲器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 栄光 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 平野 英孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4G046 CA01 CA02 CB01 CC08 CC09 CC10 4G069 AA06 BA27B BC66B BC67B BC68B CD10 DA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質材料生成室を画成する管状の反応
    管と、 該反応管内に配置された炭素系材料で構成されたアノー
    ドと、 該反応管内に該アノードと対向して設けられ、該アノー
    ドとの間でアーク放電部を規定する炭素系材料で構成さ
    れたカソードと、 該アノード及びカソード間にアーク放電を発生させるた
    めの、該アノード及び該カソードに接続された電流供給
    部とを備え、 該反応管には該アーク放電部にガス流を導入するための
    ガス導入手段が設けられた炭素質材料の製造装置におい
    て、 該反応管のアーク放電部周囲の内周面断面積が、他の部
    位の内周断面積よりも小さい縮径部にて構成されている
    ことを特徴とする炭素質材料の製造装置。
  2. 【請求項2】 該反応管の内部であって該ガス流の流れ
    方向において該アーク放電部の下流側には、アーク放電
    部で生成された炭素質材料を捕獲するための捕獲器が設
    けられ、該縮径部は該捕獲器の直前まで延び、該捕獲器
    の直前にて該反応管が拡径して構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の炭素質材料の製造装置。
  3. 【請求項3】 該ガス導入手段によって導入される該ガ
    スは、触媒ガスであることを特徴とする請求項1記載の
    炭素質材料の製造装置。
  4. 【請求項4】 該アノードは、触媒を含有しない炭素系
    材料で構成されていることを特徴とする請求項3記載の
    炭素質材料の製造装置。
  5. 【請求項5】 該ガス導入手段によって導入される該ガ
    スは、有機ガスと触媒ガスとの混合ガスであることを特
    徴とする請求項1記載の炭素質材料の製造装置。
  6. 【請求項6】 該アノードは、触媒を含有しない炭素系
    材料で構成されていることを特徴とする請求項5記載の
    炭素質材料の製造装置。
  7. 【請求項7】 該ガス導入手段によって導入される該ガ
    スは、有機ガスであることを特徴とする請求項1記載の
    炭素質材料の製造装置。
  8. 【請求項8】 該アーク放電部で生成される炭素質材料
    を捕獲するために反応管内に捕獲器が配置され、 該反応管は断面が略円形であり、 該ガス導入手段は、該アーク放電部でのアーク放電によ
    り生成された炭素質素材を該捕獲器方向に搬送するため
    に、該反応管に接続されて該アーク放電部の上流側から
    該アーク放電部に向ってガスを供給するガス供給管を有
    し、 該ガス供給管は、該反応管の略接線方向に延びて設けら
    れ、該反応管内で螺旋流を生成することを特徴とする請
    求項1記載の炭素質材料の製造装置。
  9. 【請求項9】 該ガス供給管は、該反応管の略接線方向
    に連通接続され第1のガスを該反応管内に供給する第1
    管と、該第1管とは別の位置に該反応管の略接線方向に
    連通接続され第2のガスを該反応管内に供給する第2管
    との少なくとも2本で構成されることを特徴とする請求
    項8記載の炭素質材料の製造装置。
  10. 【請求項10】 該第1のガスを該第1管内において第
    1の速度で流すための第1フローメータが該第1管に接
    続され、該第2のガスを第2の管内において第1の速度
    とは異なる第2の速度で流すための第2のフローメータ
    が該第2管に接続されていることを特徴とする請求項9
    記載の炭素質材料の製造装置。
  11. 【請求項11】 該第1のガスは、有機ガスであること
    を特徴とする請求項9記載の炭素質材料の製造装置。
  12. 【請求項12】 該第2のガスは、触媒ガスであること
    を特徴とする請求項9記載の炭素質材料の製造装置。
  13. 【請求項13】 該ガス供給管は、該アーク放電部から
    該捕獲器へと向かう方向に対して鋭角に延びて該反応管
    に接続されていることを特徴とする請求項8に記載の炭
    素質材料の製造装置。
  14. 【請求項14】 該反応管内に、該反応管よりも径の小
    さい内管が該反応管と同軸的に配置され、該内管は、少
    なくとも該ガス供給管が接続されている位置に設けられ
    ていることを特徴とする請求項8記載の炭素質材料の製
    造装置。
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